JPH07675B2 - 超高分子量ポリエチレンの製造法 - Google Patents

超高分子量ポリエチレンの製造法

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JPH07675B2
JPH07675B2 JP10901685A JP10901685A JPH07675B2 JP H07675 B2 JPH07675 B2 JP H07675B2 JP 10901685 A JP10901685 A JP 10901685A JP 10901685 A JP10901685 A JP 10901685A JP H07675 B2 JPH07675 B2 JP H07675B2
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満幸 松浦
孝 藤田
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三菱油化株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、重量平均分子量で50万〜300万の超高分子量
ポリエチレンに関するものである。さらに具体的には、
本発明は、使用するチグラー型触媒、特にそのチタン化
合物成分、に特徴を有するエチレン重合法に関する。
従来から、ポリエチレンの性能を向上させる方法とし
て、重合度を高くして分子量を増加する方法が知られて
いる。ポリエチレンは分子量の増加とともに、耐衝撃
性、耐摩耗性、耐ストレス・クラック性、耐薬品性など
が向上することが知られており、この特性を利用して、
超高分子量ポリエチレンは歯車、パッキンなどの工業資
材に使用されている。
超高分子量ポリエチレンを製造するためには、つまりポ
リマーの重合度を高くするためには、固体触媒成分の種
類、有機アルミニウム成分の種類、および重合条件の選
択が重要である。
しかしながら、固体触媒成分としては高活性でしかも高
分子量ポリマーを与えるものが望ましいが、この二つの
条件を満足する固体触媒成分は、今まで知られていな
い。
有機アルミニウム成分としては、従来高分子量ポリエチ
レンを与えるものは重合の安定性を欠くものが多く、ポ
リマー付着発生、粗大ポリマー発生などの問題を生じや
すい。
重合条件としては、高分子量ポリエチレンを得るために
は重合温度を低下させる場合が多く、触媒活性低下、生
産性低下など、種々の問題を生じやすい。
このようなところから、超高分子量ポリエチレンを生産
性よくしかも安定した重合条件で製造するためには、ま
だまだ改良すべき点があると解される。
発明の概要 要旨 本発明は前述の問題点に解決を与えて、重量平均分子量
で50万〜300万の超高分子量ポリエチレンを得ることを
目的とし、Ti、MgおよびClを必須成分として含有する特
定の固体触媒成分と特定濃度の有機アルミニウム成分と
特定の電子供与体化合物とから成る触媒系によって上記
の目的を達成しようとするものである。
従って、本発明による超高分子量ポリエチレンの製造法
は、有機溶媒中で下記の成分(A)、成分(B)および
成分(C)より構成される触媒系にエチレンを接触させ
て重量平均分子量が50万〜300万のポリエチレンを生成
させること、を特徴とするものである。
成分(A) Ti、MgおよびClを必須成分として含有する固体組成物。
成分(B) 有機アルミニウム化合物。
ただし、重合時の濃度は0.2グラム/リットル有機溶媒
以下である。
成分(C) 下記式にて表わされる、C−OR結合を有する化合物 (C−1)R′C(CR2)3 (ここで、R1およびR2は、それぞれ炭素数1〜12の炭化
水素残基である。3個のR2は、同一でも異なってもよ
い。R1〜R2は、その少なくとも二者間で互に連結して環
を形成していてもよい。) (C−2)R3R4C(OR5)2 (ここで、R3およびR5はそれぞれ炭素数1〜12の炭化水
素残基であり、R4は水素または炭素数1〜12の炭化水素
残基である。2個のR5は、同一でも異なってもよい。R3
〜R5は、その少なくとも二者間で互に連結して環を形成
していてもよい。) (C−3)R6R7R8C(OR9) (ここで、R6およびR9はそれぞれ炭素数1〜12の炭化水
素残基であり、R7およびR8はそれぞれ水素または炭素数
1〜12の炭化水素残基である。R6〜R9は、その少なくと
も二者間で互に連結して環を形成していてもよい。) 効果 本発明では超高分子量ポリエチレンを製造するにあたっ
て、前述の従来技術に対して、下記の点においてすぐれ
ている。
イ.高活性であるので、いわゆる脱触媒工程が省略でき
る。
ロ.重合温度を下げる必要がないので、生産性がよい。
上記イ、ロの効果は本発明による成分(A)、成分
(B)および成分(C)からなる触媒系を使用して始め
てなし得るものである。つまり成分(A)は脱触媒工程
を省略するために必要であり、成分(B)および成分
(C)は生産性を改良するために必要である。
従来、成分(A)のMg含有固体触媒(一般的にはMg担持
遷移金属触媒成分)でエチレン、プロピンなどのα−オ
レフィンを重合させると、高活性で重合体が得られるこ
とは知られている。しかしながら、これらの触媒で超高
分子量ポリエチレンを製造するためには重合温度を低下
させる必要があり、そのため生産性が悪いので、この触
媒は使用されていないのが普通である。本発明は、特定
量の有機アルミニウム成分(成分B)および特定の電子
供与体(成分C)を使用することにより、超高分子量ポ
リエチレンの製造において、Mg担持遷移金属触媒成分
(成分A)の使用を可能にしたものである。
また、超高分子量ポリエチレンはいわゆる「造粒」困難
な場合が多く、ポリエチレンパウダーがそのまま商品に
なることが多い。その場合は、パウダー形態がきわめて
重要である。本発明では、特定の態様で成分(A)を製
造することにより、パウダー形態のよい超高分子量ポリ
エチレンを製造することも可能である。
発明の具体的説明 成分(A) 1)定義ないし種類 Ti、MgおよびClを必須成分として含有する固体成分であ
れば従来知られているいかなるものでも使用できる。た
とえば、本発明者等が公表している技術では、特公昭54
−23394号、特開昭51−82385号、特開昭52−145388号、
特開昭54−40293号、特開昭54−45696号、特開昭54−11
8394号、特開昭54−120288号、特開昭55−21435号、特
開昭55−145707号、特開昭57−180612号、特開昭58−53
09号、特開昭58−5310号、特開昭58−183709号各公報な
どがあげられる。
成分(A)として好ましいのは、たとえば、MgCl2とTiC
l3と必要に応じて電子供与体とを共粉砕したもの、ある
いは粉砕処理されたMgCl2を液状チタン化合物たとえばT
iCl4と接触させたもの、である。
2)製造 成分(A)としては、次の方法によって得られるものが
好ましい。
(1)担体の製造 製造にあたっては、必須成分としてのハロゲン化マグネ
シウムとともに、たとえばチタン酸エステルまたはポリ
チタン酸エステルなどのハロゲン化マグネシウムの溶解
剤と、更にポリマーケイ素化合物などの固体粒状物の析
出のための処理剤が適宜に選択される。たとえば、具体
例としては次の(イ)〜(ハ)成分から触媒成分(A)
の担体部分を製造することができる。
(イ)ジハロゲン化マグネシウム たとえば、MgF2、MgCl2、MgBr2などが挙げられる。
(ロ)チタン酸エステルおよびポリチタン酸エステル チタン酸エステルとしては、Ti(OC2H5)4、Ti(O-nC4H9)4、
Ti(O-nC5H11)4、Ti(O-nC6H13)4、Ti(O-nC7H15)4、Ti(O-nC8
H17)4、Ti(O-nC10H21)4、Ti(O-nC3H7)4などが挙げられ、
これらは単独または混合して使用することが可能であ
る。
ポリチタン酸エステルは、たとえば次の一般式で示され
る化合物から選択される。
(R4〜R7は炭化水素基であり、好ましくはC1〜C10、特
にC2〜C6、のものである。nは、ポリチタン酸エステル
が単独で、あるいは他成分との混合溶液として、液状で
ジハロゲン化マグネシウムとの接触に使用される範囲の
数であり、ふつうは20まで、好ましくは2〜14、特に2
〜10、程度の数である。) このようなポリチタン酸エステルとしては、具体的に
は、テトラノルマルブチルポリチタネート(n=2〜1
0)、テトラノルマルヘキシルポリチタネート(n=2
〜10)、あるいはテトラオクチルポリチタネート(n=
2〜10)などがある。
(ハ)ポリマーケイ素化合物 たとえば、次の一般式で示される化合物から選択され
る。
(R0は、C1〜C10、特にC1〜C6、の炭化水素基であ
る。) このような構造単位を有するポリマーケイ素化合物の具
体例としては、メチルヒドロポリシロキサン、エチルヒ
ドロポリシロキサン、フェニルヒドロポリシロキサン、
シクロヘキシルヒドロポリシロキサンなどが挙げられ
る。
これらの(イ)、(ロ)および(ハ)の成分から成分
(A)用の担体を製造する場合には、(イ)、(ロ)お
よび(ハ)の成分の使用割合は担体の性能に対応して適
宜な範囲とすることができるが、一般的には、(ロ)/
(イ)が2〜10、好ましくは2〜5、そして(ハ)/
(ロ)が1〜20、好ましくは2〜5、の範囲とするのが
有利である。
この担体は、たとえば、この(イ)〜(ハ)の成分を、
一般的には−100〜200℃、好ましくは0〜100℃、の温
度範囲で、10分〜20時間程度、接触混合することによっ
て製造される。接触時間は、好ましくは1時間〜5時間
程度である。
三成分(イ)〜(ハ)の接触は攪拌下に行なうことが好
ましく、またボールミル、振動ミルなどによる機械的な
粉砕によって接触させることもできる。
(2)触媒成分(A)の製造 本発明の触媒成分(A)は、上記触媒担体成分に下記の
成分(ニ)〜(ヘ)の少なくとも(ニ)または(ヘ)、
すなわち(ニ)、(ニ)+(ホ)、(ニ)+(ヘ)、ま
たは(ニ)+(ホ)+(ヘ)、を接触させることより成
るものが好ましい。
(i)成分 (ニ)液状のチタン化合物 ここで「液状の」というのは、それ自体が液状であるも
の(錯化させて液状となっているものを包含する)の外
に、溶液として液状であるものを包含する。
代表的な化合物としては、一般式Ti(OR2)4-nXn(ここで
R2は、炭化水素残基、好ましくは炭素数1〜10程度のも
のであり、Xはハロゲンを示し、nはOn4の数を
示す)で表わされる化合物があげられる。
この化合物の具体例としては、TiCl4、TiBr4、Ti(OC2H5)C
l3、Ti(OC2H5)2Cl2、Ti(OC2H5)3Cl、Ti(O-iC3H7)Cl3、Ti(O-
nC4H9)Cl3、Ti(O-nC4H9)2Cl2、Ti(OC2H5)Br3、Ti(OC2H5)(O
C4H9)2Cl、Ti(O-nC4H9)3Cl、Ti(O-C6H5)Cl3、Ti(O-iC4H9)2
Cl2、などがある。
また、この液状のチタン化合物は、TiX′4(ここでX′
は、ハロゲンを示す)に電子供与体を反応させた分子化
合物でもよい。この化合物の具体例としては、TiCl4・C
H3COC2H5、TiCl4・CH3CO2C2H5、TiCl4・C6H5NO2、TiCl4・C
H3COCl、TiCl4・C6H5COCl、TiCl4・C6H5CO2C2H5、TiCl4・C
lCO2C2H5、TiCl4・C4H4Oなどがあげられる。
成分(ニ)〜(ヘ)を使用する場合に、いずれかはハロ
ゲンを含有するものでなければならない。従って、成分
(ニ)のみを使用する場合および成分(ニ)と成分
(ヘ)とを使用する場合は、成分(ニ)はハロゲンを含
有するものでなければならない。
(ホ)ケイ素のハロゲン化合物 一般式R′4-nSiXnで表わされる化合物が使用できる
(ここで、R′は水素または炭化水素残基であり、Xは
ハロゲン、nは1n4の数である)。
この化合物の具体例としては、SiCl4、HSCiCl3、CH3SiC
l3、SiBr4、(C2H5)2SiCl2、(CH3)3SiClなどがある。
(ヘ)ポリマーケイ素化合物 このポリマーケイ素化合物の定義は、担体成分を製造す
るときに使用すべきもののそれ(ハ)と同じである。成
分(ヘ)としては、担体製造に使用した化合物(ハ)と
同じものでも異なったものでもよい。
(ii)担体成分(ニ)〜(ヘ)の接触 各成分(ニ)〜(ヘ)の使用量は、使用効果が認められ
るかぎり任意であるが、一般的には次の範囲内が好まし
い。
液状のチタン化合物(ニ)の使用量は、担体を構成する
ジハロゲン化マグネシウム(イ)に対して、モル比で1
×10-2〜100の範囲内がよく、好ましくは0.1〜10の範囲
内である。
ケイ素のハロゲン化合物(ホ)の使用量は、担体を構成
するジハロゲン化マグネシウム(イ)に対してモル比で
1×10-2〜100の範囲がよく、好ましくは0.1〜10の範囲
内である。
ポリマーケイ素化合物(ヘ)の使用量は、担体を構成す
るジハロゲン化マグネシウム(イ)に対して、モル比で
1×10-3〜10の範囲内でよく、好ましくは、0.05〜5.0
の範囲内である。
本発明での好ましい触媒成分(A)は、前述の担体と成
分(ニ)〜(ヘ)、すなわち(ニ)、(ホ)、(ニ)+
(ホ)、(ニ)+(ヘ)、(ホ)+(ヘ)または(ニ)
+(ホ)+(ヘ)、とを接触させて得られるものであ
る。
接触は、一般に、−100℃〜200℃、好ましくは0℃〜10
0℃、の温度範囲で行なえばよい。接触時間は、通常10
分から20時間程度、好ましくは1時間〜5時間程度、で
ある。
担体と成分(ニ)〜(ヘ)との接触は攪拌下に行なうこ
とが好ましい。接触の順序は、効果が認められるかぎ
り、任意のものでありうる。担体に対して、成分(ニ)
〜(ヘ)のいずれの成分を先に接触させてもよい。ま
た、接触は、分散媒ないし溶媒の存在下に行なうことも
できる。そのときの分散媒としては、担体を製造すると
き使用したものと同じものが使用できる。
2成分(B) 成分(B)は、好ましくは▲R1 3-n▼AlXnまたは式▲R2
3-m▼Al(OR3)mで表わされる有機アルミニウム化合物で
ある。ここで、R1〜R2はそれぞれ同一でも異なってもよ
い炭化水素残基または水素であり、R3は炭化水素残基で
あり、Xはハロゲン、nおよびmはOn<3およびO
<m<3の数を示す。炭化水素残基は、炭素数1〜10程
度のものがふつうである。
▲R1 3-n▼AlXnの具体例としては、(イ)トリメチルア
ルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチル
アルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチ
ルアルミニウム、トリデシルアルミニウムなどのトリア
ルキルアルミニウム、(ロ)ジエチルアルミニウムモノ
クロライド、ジイソブチルアルミニウムモノクロライ
ド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアル
ミニウムジクロライド、などのアルキルアルミニウムハ
ライド、(ハ)ジエチルアルミニウムハイドライド、ジ
イソブチルハイドライド、などのアルキルアルミニウム
ハイドライドがあげられる。これらは併用してもよい。
▲R2 3-m▼Al(OR3)mの具体例としては、ジエチルアルミ
ニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、
ジエチルアルミニウムブトキシド、ジエチルアルミニウ
ム(2−エチル)ヘキソキシド、モノエチルアルミニウ
ムジエトキシド、モノエチルアルミニウムジブトキシ
ド、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリイ
ソプロポキシド、ジエチルアルミニウムフェノキシド、
ジメチルアルミニウムエトキシド、ジイソブチルアルミ
ニウムエトキシド、などがあげられる。これは併用して
もよい。
上記二成分の併用の具体例としては、トリエチルアルミ
ニウムとジエチルアルミニウムエトキシド、トリイソブ
チルアルミニウムとジエチルアルミニウムエトキシド、
トリエチルアルミニウムとジエチルアルミニウム(2−
エチル)ヘキソキド、トリエチルアルミニウムとジエチ
ルアルミニウムクロライドとジエチル−アルミニウムエ
トキシド、などがあげられる。
これ等の有機アルミニウム化合物は、重合時の濃度が重
要であって、有機アルミニウム化合物濃度は0.2グラム
/リットル有機溶媒以下でなければならない。
成分(C) 本発明に於いて、効果を現わす事の出来るC−OR結合を
有する化合物は下記の一般式で表わされる化合物であ
る。
(1)R1C(OR2)3 (ここで、R1およびR2はそれぞれ炭素数1〜12の炭化水
素残基である。3個のR2は、同一でも異なってもよい。
R1〜R2は、その少なくとも二者間で互に連結して環を形
成していてもよい。) この化合物は、一般にはオルソカルボン酸エステルと呼
ばれ、以下のものを例示する事が出来る。
オルト酢酸メチル、オルソ酢酸エチル、オルソプロピオ
ン酸エチル、オルソ安息香酸エチルなど。
これらの中でも好ましいのは、α位にフェニル基を有す
るもの、すなわちオルソ安息香酸メチル、オルソ安息香
酸エチルなどである。
(2)R3R4C(OR5)2 (ここで、R3およびR5はそれぞれ炭素数1〜12の炭化水
素残基であり、R4は水素または炭素数1〜12の炭化水素
残基である。2個のR5は、同一でも異なってもよい。R3
〜R5は、その少なくとも二者間で互に連結して環を形成
していてもよい。) この化合物は、R3,R4のいずれもが炭化水素残基の場合
は一般にはケタールと、R4が水素の場合は一般にはアセ
タールと呼ばれる化合物である。また、R5が結合してい
る例としてエチレングリコールを用いた場合は、エチレ
ンケタールおよびエチレンアセタールと呼ばれる。
この化合物の具体例は、下記の通りである。
(イ)2,2−ジメトキシプロパン、2,2−ジエトキシプロ
パン、2,2−ジメトキシ−4−メチルペンタン、1,1−ジ
メトキシシクロヘキサン、1,1−ジメトキシ−1−フェ
ニルエタン、ジフェニルジメトキシメタン、ジフェニル
エチレンケタールなどのケタール化合物、および(ロ)
1,1−ジメトキシエタン、3,3−ジメトキシプロパン、フ
ェニルジメトキシメタン、フェニルジエトキシメタン、
フェニルエチレンアセタールなどのアセタール化合物。
これらの中でも好ましいのは、α位にフェニルを有する
もの、すなわちジフェニルジメトキシメタン、ジフェニ
ルジエトキシメタン、1,1−ジメトキシ−1−フェニル
エタン、フェニルジメトキシメタンなどの化合物であ
る。
(3)R6R7R8COR9 (ここで、R6およびR9はそれぞれ炭素数1〜12の炭化水
素残基であり、R7およびR8はそれぞれ水素または炭素数
1〜12の炭化水素残基である。R6〜R9は、その少なくと
も二者間で互に連結して環を形成していてもよい。) この化合物は、一般にエーテルと呼ばれる。
この化合物は、具体的には、ジエチルエーテル、ジイソ
アミルエーテル、ジフェニルエーテル、1−メトキシ−
1−フェニルメタン、1−メトキシ−1−フェニルエタ
ン、1−メトキシ−1−メチル−1−フェニルエタン、
1,1−ジフェニル−1−メトキシメタン、1,1−ジフェニ
ル−1−メトキシエタン、1,1−ジフェニル−1−エト
キシエタン、1−メトキシ−1,1,1−トリフェニルメタ
ンなどがある。
これらの中でも好ましいのは、α位にフェニル基を有す
るもの、すなわち1−メトキシ−1−フェニルメタン、
1−メトキシ−1−フェニルエタン、1−メトキシ−1
−メチル−1−フェニルエタン、1,1−ジフェニル−1
−メトキシメタン、1,1−ジフェニル−1−メトキシエ
タン、1,1−ジフェニル−1−エトキシメタンなどの化
合物である。
触媒の調製 本発明の触媒系は、成分(A)と成分(B)と成分
(C)とを接触させることにより形成される。成分
(B)の有機アルミニウム化合物の使用量は特に制限は
ないが、本発明の成分(A)に対して重量比で1〜100
0、特に10〜300、の範囲内が好ましい。
成分(C)の使用量は、本発明の成分(B)に対してモ
ル比で1×10-3〜10の範囲内がよく、好ましくは0.1〜
1.0の範囲内である。
重合 本発明の超高分子量ポリエチレンは、スラリー重合もし
くは気相重合により製造される。
またこの触媒系は、連続重合にも、回分式重合にも、あ
るいは予備重合を行なう方法にも、有効である。スラリ
ー重合の場合の重合溶媒としては、ヘキサン、ヘプタ
ン、ペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンな
どの飽和脂肪族または芳香族炭化水素の単独あるいは混
合物が用いられる。重合温度は、室温から100℃程度、
好ましくは50℃〜85℃、である。また、エチレンに対し
て1〜20重量パーセント程度のプロピレン、ブテン−
1、ヘキセン−1、などの他のα−オレフィンとの共重
合も可能である。
本発明によって製造される超高分子量ポリエチレンは、
重量平均分子量が50万〜300万、特に60万〜200万、のも
のである。重量平均分子量の定義および測定法は周知で
ある。測定法の実際は、たとえば、「ポリエチレン樹
脂」第46〜49頁(プラスチック材料講座4)(日刊工業
新聞社)を参照されたい。
実施例 実施例−1 1)触媒成分(成分(A))の製造 窒素置換した1リットルのフラスコに充分に脱気精製し
たn−ヘプタンを150ミリリットル入れ、次いで無水のM
gCl2(ボールミルにて24時間粉砕したもの)を0.1モ
ル、Ti(O-nC4H9)4を0.03モル、それぞれ導入し、70℃に
温度を上げて、1時間攪拌した。n−ブタノールを0.08
モル導入して1時間攪拌し、次いで、AlCl3を0.02モル
導入して1時間攪拌し、さらはTiCl4を0.02モルおよび
メチルハイドロジェンポリシロキサンを0.15モル、それ
ぞれ導入して70℃で2時間攪拌した。反応終了後、固体
成分の一部分をとって固体成分中のTi含量を測定したと
ころ、6.3重量パーセントであり、Mg=12.5重量パーセ
ント、Cl=48重量パーセントであった。
2)エチレンの重合 攪拌および温度制御装置を有する内容積1.5リットルの
ステンレス鋼製オートクレーブに、真空−エチレン置換
を数回くり返したのち、充分に脱水および脱酸素したn
−ヘプタンを800ミリリットル導入し、続いてトリエチ
ルアルミニウム(B)50ミリグラム(重合中の濃度は、
0.063g/l有機溶媒に相当する)、(C6H5)2C(OH3)2(C)
20ミリグラムおよび上記で合成した触媒成分(A)を5.
0ミリグラム導入した。さらにエチレンを導入して、全
圧で6kg/cm2とした。70℃に昇温して、2時間重合を行
なった。重合中、これら反応条件を同一に保った。ただ
し重合が進行するに従って低下する圧力は、エチレンだ
けを導入することにより一定の圧力に保った。重合終了
後、エチレンをパージして、オートクレーブより内容物
をとり出し、このポリマースラリーを過して、真空乾
燥機で一昼夜乾燥した。
123グラムのポリマー(PE)が得られた〔対触媒収率(g
PE/g固体触媒成分)K=24,600〕。
重合したポリマーの分子量を測定したところ、重量平均
分子量(以下Mwと略す)で143万であった。なおポリマ
ー嵩比重は0.32(g/cc)であった。
実施例−2 1)触媒成分(成分(A))の製造 充分に窒素置換したフラスコに脱水および脱酸素したn
−ヘプタンを50ミリリットル導入し、次いで、MgCl2を
0.1モルおよびTi(O-nBu)4を0.2モル導入して、90℃にて
2時間反応させた。反応終了後、40℃に温度を下げ、メ
チルハイドロジェンポリシロキサン(20センチストーク
スのもの)を12ミリリットル導入して2時間反応させ
た。生成した固体成分をn−ヘプタンで洗浄した。次い
で、TiCl40.05モル、SiCl40.05モルおよびn−ヘプタン
50ミリリットルを導入して、50℃で2時間反応させた。
反応終了後、n−ヘプタンで洗浄して触媒成分(成分
(A))とした。組成分析したところ、Ti=7.6重量パ
ーセント、Mg=12.7重量パーセント、Cl=44.3重量パー
セントであった。
2)エチレンの重合 実施例−1と全く同様の条件でエチレンの重合を行なっ
た。88グラムのポリマーが得られた。K=17,600であ
り、Mw=109万、ポリマー嵩比重=0.32(g/cc)であっ
た。
実施例−3 実施例−2で合成した触媒成分(成分(A))を使用し
て下記の条件でエチレンの重合を行なった。有機アルミ
ニウム成分(B)としてトリエチルアルミニウム75ミリ
グラム(重合中の濃度は、0.094g/l有機溶媒に相当す
る)、成分(C)として(C6H5)C(OCH3)332ミリグラムを
使用した。有機アルミニウム成分(C)、触媒成分(成
分(A))およびn−ヘプタン800ミリリットルをオー
トクレーブに導入後、ブテン−1を3.8グラム導入し、5
0℃で10分間重合した。次いで、70℃および6kg/cm2で2
時間、エチレンの重合を行なった。103グラムのポリマ
ーが得られた。K=20,600、Mw=94万、ポリマー嵩比重
=0.41(g/cc)であった。
実施例−4 1)触媒成分(成分(A))の製造 実施例−1と同様に精製したフラスコに、精製したn−
ヘプタンを50ミリリットル導入し、次いでMgCl2を0.1モ
ルおよびTi(O−nBU)4を0.2モル導入し、90℃にて2
時間反応させた。反応終了後、40℃に温度を下げ、次い
でメチルハイドロジェンポリシロキサン(20センチスト
ークスのもの)を12ミリリットル導入して、2時間反応
させた。生成した固体成分をn−ヘプタンで洗浄した。
次いでTiCl4を0.04モルおよびメチルハイドロジェンポ
リシロキサン12ミリリットルを導入して、70℃で2時間
反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄して、成
分(A)とした。組成分析したところ、Ti=14.9重量パ
ーセント、Mg=5.9重量パーセント、Cl=31.2重量パー
セントであった。
2)エチレンの重合 実施例−1で使用したオートクレーブを使用して、有機
アルミニウム成分(B)としてトリエチルアルミニウム
100ミリグラム(重合中の濃度は、0.125g/l有機溶媒に
相当する)、成分(C)として(C6H5)2(CH3)C(OC2H5)40
ミリグラム、上記で合成した固体成分(成分(A))10
ミリグラムおよびn−ヘプタン800ミリリットルを導入
した。次いで、プロピレンを6.0グラム導入し、50℃で1
0分間重合を行なった。次いで、70℃および6kg/cm2で2
時間、エチレンの重合を行なった。181グラムのポリマ
ーが得られた。K=18,100、Mw=86万、ポリマー嵩比重
=0.47(g/cc)であった。
比較例−1 実施例−2で合成した触媒成分(成分(A))を使用
し、有機アルミニウム成分としてトリエチルアルミニウ
ム200ミリグラム(重合中の濃度は、0.25g/l有機溶媒に
相当する)を使用し成分(C)を使用しなかった以外
は、全く同様にエチレンの重合を行なった。204グラム
のポリマーが得られた。K=40,800、Mw=43万、嵩比重
=0.33(g/cc)であった。
実施例−5〜7 実施例−4のエチレンの重合において、表−1に示すよ
うに成分(B)の有機アルミニウムと成分(C)を変更
して重合を行なった。その結果を表−1に示す。
実施例−8 1)触媒成分(成分(A))の製造 特公昭54−23394号公報の実施例−1の方法に従い、成
分(A)を製造した。即ち、内容積1リットルのステン
レス鋼製ポットに12.7mmφのステンレス鋼製ボールを見
掛け体積で900ml充てんし、金属アルミニウム還元の三
塩化チタン〔TiCl3(A)〕18g、無水の塩化マグネシウ
ム170g、メタクリル酸メチル9.4gを窒素雰囲気下で封入
し、振動ミルで48時間粉砕した。振幅5mm、モーター回
転数1700rpmであった。粉砕終了後、ドライボックス内
で混合粉砕固体組成物をミルより取り出し、約190gの成
分(A)を得た。
2)エチレンの重合 実施例−1のエチレンの重合において、触媒成分(A)
を上記で得た成分(A)15mgに変更した以外は実施例−
1と同様にエチレンの重合を行った。72グラムのポリマ
ーが得られた。K=4,800、Mw=151万、ポリマー嵩比重
=0.31(g/cc)であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、チーグラー触媒に関する本発明の技術内容の
理解を助けるためのものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機溶媒中で下記の成分(A)、成分
    (B)および成分(C)より構成される触媒系にエチレ
    ンを接触させて、重量平均分子量が50万〜300万のポリ
    エチレンを生成させることを特徴とする、超高分子量ポ
    リエチレンの製造法。 成分(A) Ti、MgおよびClを必須成分として含有する固体組成物。 成分(B) 有機アルミニウム化合物 ただし、重合中の濃度は0.2グラム/リットル有機溶媒
    以下である。 成分(C) 下記式にて表わされるC−OR結合を有する化合物 (C−1)R′C(OR2)3 (ここで、R1およびR2は、それぞれ炭素数1〜12の炭化
    水素残基である。3個のR2は、同一でも異なってもよ
    い。R1〜R2は、その少なくとも二者間で互に連結して環
    を形成していてもよい。) (C−2)R3R4C(OR5)2 (ここで、R3およびR5はそれぞれ炭素数1〜12の炭化水
    素残基であり、R4は水素または炭素数1〜12の炭化水素
    残基である。2個のR5は、同一でも異なってもよい。R3
    〜R5は、その少なくとも二者間で互に連結して環を形成
    していてもよい。) (C−3)R6R7R8C(OR9) (ここで、R6およびR9はそれぞれ炭素数1〜12の炭化水
    素残基であり、R7およびR8はそれぞれ水素または炭素数
    1〜12の炭化水素残基である。R6〜R9は、その少なくと
    も二者間で互に連結して環を形成していてもよい。)
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