JPH0780708A - 繊維強化酸化アルミニウム基セラミックス製切削工具 - Google Patents
繊維強化酸化アルミニウム基セラミックス製切削工具Info
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- JPH0780708A JPH0780708A JP5185544A JP18554493A JPH0780708A JP H0780708 A JPH0780708 A JP H0780708A JP 5185544 A JP5185544 A JP 5185544A JP 18554493 A JP18554493 A JP 18554493A JP H0780708 A JPH0780708 A JP H0780708A
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐摩耗性および耐欠損性に優れた繊維強化酸
化アルミニウム基セラミックス製切削工具を提供する。 【構成】 SiO2 −CaO−Al2 O3 系ガラスまた
はSiO2 −Li2 O−Al2 O3 系ガラス:3〜20
重量%、SiとTiの炭酸化物繊維:5〜30重量%、
残部:酸化アルミニウム、からなる配合組成を有する焼
結体で構成されており、上記SiO2 −CaO−Al2
O3 系ガラスは、CaO:5〜30重量%、Al
2 O3 :20〜40重量%、残部:SiO2 からなる組
成を有し、また上記SiO2 −Li2 O−Al2 O3 系
ガラスは、Li2 O:1〜20重量%、Al2 O3 :2
0〜50重量%、残部:SiO2 からなる成分組成を有
し、これら成分組成を有するガラスは素地中で30〜7
5容量%が結晶化していることを特徴とする。
化アルミニウム基セラミックス製切削工具を提供する。 【構成】 SiO2 −CaO−Al2 O3 系ガラスまた
はSiO2 −Li2 O−Al2 O3 系ガラス:3〜20
重量%、SiとTiの炭酸化物繊維:5〜30重量%、
残部:酸化アルミニウム、からなる配合組成を有する焼
結体で構成されており、上記SiO2 −CaO−Al2
O3 系ガラスは、CaO:5〜30重量%、Al
2 O3 :20〜40重量%、残部:SiO2 からなる組
成を有し、また上記SiO2 −Li2 O−Al2 O3 系
ガラスは、Li2 O:1〜20重量%、Al2 O3 :2
0〜50重量%、残部:SiO2 からなる成分組成を有
し、これら成分組成を有するガラスは素地中で30〜7
5容量%が結晶化していることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、耐摩耗性および耐欠
損性に優れた繊維強化酸化アルミニウム基セラミックス
製切削工具に関するものである。
損性に優れた繊維強化酸化アルミニウム基セラミックス
製切削工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、酸化アルミニウム基セラミックス
が切削工具に使用されるようになり、この酸化アルミニ
ウム基セラミックス製切削工具の耐欠損性を向上させる
ために、酸化アルミニウム基セラミックス素地中に、
径:1μm以下、長さ:20μm以下の炭化ケイ素ウィ
スカーを分散させ、繊維強化した酸化アルミニウム基セ
ラミックス製切削工具も知られている(特開昭61−1
74165号公報参照)。この繊維強化酸化アルミニウ
ム基セラミックス製切削工具は耐欠損性が優れていると
ころから主として鋳鉄またはNi基合金の粗切削に使用
されている。
が切削工具に使用されるようになり、この酸化アルミニ
ウム基セラミックス製切削工具の耐欠損性を向上させる
ために、酸化アルミニウム基セラミックス素地中に、
径:1μm以下、長さ:20μm以下の炭化ケイ素ウィ
スカーを分散させ、繊維強化した酸化アルミニウム基セ
ラミックス製切削工具も知られている(特開昭61−1
74165号公報参照)。この繊維強化酸化アルミニウ
ム基セラミックス製切削工具は耐欠損性が優れていると
ころから主として鋳鉄またはNi基合金の粗切削に使用
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年、生産性
向上を目ざして一層苛酷な条件で鋳鉄などの粗切削が行
なわれるようになり、かかる従来より苛酷な条件での切
削に対して通常のSiCウィスカーによる繊維強化酸化
アルミニウム基セラミックス製切削工具では依然として
耐摩耗性および耐欠損性が不足し、工具寿命が短くなっ
て頻繁に工具交換を行なわなければならず、切削作業効
率の低下をもたらすなどの課題があった。
向上を目ざして一層苛酷な条件で鋳鉄などの粗切削が行
なわれるようになり、かかる従来より苛酷な条件での切
削に対して通常のSiCウィスカーによる繊維強化酸化
アルミニウム基セラミックス製切削工具では依然として
耐摩耗性および耐欠損性が不足し、工具寿命が短くなっ
て頻繁に工具交換を行なわなければならず、切削作業効
率の低下をもたらすなどの課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上記従来のSiCウィスカーによる繊維強化酸化アルミ
ニウム基セラミックス製切削工具よりも耐摩耗性および
耐欠損性の優れた繊維強化酸化アルミニウム基セラミッ
クス製切削工具を得るべく研究を行った結果、(a)
SiとTiの炭酸化物繊維は、従来のSiCウィスカー
よりも切削中の高温下で鉄との反応性が低く、このSi
とTiの炭酸化物繊維を素地中に分散させて繊維強化し
た酸化アルミニウム基セラミックス製切削工具は、従来
のSiCウィスカーを素地中に分散させて繊維強化した
酸化アルミニウム基セラミックス製切削工具に比べて耐
摩耗性および耐欠損性が大幅に向上する、(b) 素地
は酸化アルミニウム単独よりも、酸化アルミニウムにS
iO2 −CaO−Al2 O3 系ガラスまたはSiO2 −
Li2 O−Al2 O3 系ガラスを3〜20重量%含有す
る方が耐欠損性が向上し、上記SiO2 −CaO−Al
2O3 系ガラスの成分組成は、CaO:5〜30重量
%、Al2 O3 :20〜40重量%、残部:SiO2 お
よび不可避不純物からなることが好ましく、さらに、上
記SiO2 −Li2 O−Al2 O3 系ガラスの成分組成
は、Li2 O:1〜20重量%、Al2 O3 :20〜5
0重量%、残部:SiO2 および不可避不純物からなる
ことが好ましいが、これらガラスにそれぞれその他のア
ルカリ金属の酸化物、アルカリ土類金属の酸化物、希土
類金属の酸化物、Fe族金属の酸化物のうち1種または
2種以上:15重量%以下が含まれていてもよい、など
の研究結果が得られたのである。
上記従来のSiCウィスカーによる繊維強化酸化アルミ
ニウム基セラミックス製切削工具よりも耐摩耗性および
耐欠損性の優れた繊維強化酸化アルミニウム基セラミッ
クス製切削工具を得るべく研究を行った結果、(a)
SiとTiの炭酸化物繊維は、従来のSiCウィスカー
よりも切削中の高温下で鉄との反応性が低く、このSi
とTiの炭酸化物繊維を素地中に分散させて繊維強化し
た酸化アルミニウム基セラミックス製切削工具は、従来
のSiCウィスカーを素地中に分散させて繊維強化した
酸化アルミニウム基セラミックス製切削工具に比べて耐
摩耗性および耐欠損性が大幅に向上する、(b) 素地
は酸化アルミニウム単独よりも、酸化アルミニウムにS
iO2 −CaO−Al2 O3 系ガラスまたはSiO2 −
Li2 O−Al2 O3 系ガラスを3〜20重量%含有す
る方が耐欠損性が向上し、上記SiO2 −CaO−Al
2O3 系ガラスの成分組成は、CaO:5〜30重量
%、Al2 O3 :20〜40重量%、残部:SiO2 お
よび不可避不純物からなることが好ましく、さらに、上
記SiO2 −Li2 O−Al2 O3 系ガラスの成分組成
は、Li2 O:1〜20重量%、Al2 O3 :20〜5
0重量%、残部:SiO2 および不可避不純物からなる
ことが好ましいが、これらガラスにそれぞれその他のア
ルカリ金属の酸化物、アルカリ土類金属の酸化物、希土
類金属の酸化物、Fe族金属の酸化物のうち1種または
2種以上:15重量%以下が含まれていてもよい、など
の研究結果が得られたのである。
【0005】この発明は、かかる研究結果に基づいてな
されたものであって、SiO2 −CaO−Al2 O3 系
ガラスまたはSiO2 −Li2 O−Al2 O3 系ガラ
ス:3〜20重量%、SiとTiの炭酸化物繊維:5〜
30重量%、残部:酸化アルミニウム、からなる配合組
成を有する焼結体で構成されており、上記SiO2 −C
aO−Al2 O3 系ガラスは、CaO:5〜30重量
%、Al2 O3 :20〜40重量%、残部:SiO2 お
よび不可避不純物からなる成分組成を有し、また上記S
iO2 −Li2 O−Al2 O3 系ガラスは、Li2 O:
1〜20重量%、Al2 O3 :20〜50重量%、残
部:SiO2 および不可避不純物からなる成分組成を有
し、さらに上記ガラスには必要に応じて、その他のアル
カリ金属の酸化物、アルカリ土類金属の酸化物、希土類
金属の酸化物およびFe族金属の酸化物のうち1種また
は2種以上:15重量%以下が含まれる繊維強化酸化ア
ルミニウム基セラミックス製切削工具に特徴を有するも
のである。
されたものであって、SiO2 −CaO−Al2 O3 系
ガラスまたはSiO2 −Li2 O−Al2 O3 系ガラ
ス:3〜20重量%、SiとTiの炭酸化物繊維:5〜
30重量%、残部:酸化アルミニウム、からなる配合組
成を有する焼結体で構成されており、上記SiO2 −C
aO−Al2 O3 系ガラスは、CaO:5〜30重量
%、Al2 O3 :20〜40重量%、残部:SiO2 お
よび不可避不純物からなる成分組成を有し、また上記S
iO2 −Li2 O−Al2 O3 系ガラスは、Li2 O:
1〜20重量%、Al2 O3 :20〜50重量%、残
部:SiO2 および不可避不純物からなる成分組成を有
し、さらに上記ガラスには必要に応じて、その他のアル
カリ金属の酸化物、アルカリ土類金属の酸化物、希土類
金属の酸化物およびFe族金属の酸化物のうち1種また
は2種以上:15重量%以下が含まれる繊維強化酸化ア
ルミニウム基セラミックス製切削工具に特徴を有するも
のである。
【0006】この発明の繊維強化酸化アルミニウム基セ
ラミックス製切削工具は、上記成分組成を有するSiO
2 −CaO−Al2 O3 系ガラスおよびSiO2 −Li
2 O−Al2 O3 系ガラスを製造し、これらガラスを粉
砕してガラス粉末とし、このガラス粉末にSiとTiの
炭酸化物繊維および酸化アルミニウム粉末を混合し、成
形し、焼結することにより製造される。
ラミックス製切削工具は、上記成分組成を有するSiO
2 −CaO−Al2 O3 系ガラスおよびSiO2 −Li
2 O−Al2 O3 系ガラスを製造し、これらガラスを粉
砕してガラス粉末とし、このガラス粉末にSiとTiの
炭酸化物繊維および酸化アルミニウム粉末を混合し、成
形し、焼結することにより製造される。
【0007】このようにして製造された焼結体からなる
酸化アルミニウム基セラミックス製切削工具は、さらに
熱処理して上記焼結体のガラスを結晶化させると耐熱塑
性変形性および切削時の刃先のだれによる偏摩耗が一層
改善される。
酸化アルミニウム基セラミックス製切削工具は、さらに
熱処理して上記焼結体のガラスを結晶化させると耐熱塑
性変形性および切削時の刃先のだれによる偏摩耗が一層
改善される。
【0008】この発明の繊維強化酸化アルミニウム基セ
ラミックス製切削工具について、原料の配合組成および
ガラスの成分組成を上記の如く限定した理由について説
明する。
ラミックス製切削工具について、原料の配合組成および
ガラスの成分組成を上記の如く限定した理由について説
明する。
【0009】(1) SiO2 −CaO−Al2 O3 系
ガラス このガラス粉末を原料として20重量%を越えて配合す
ると硬さが低くなりすぎて耐摩耗性が低下するので好ま
しくなく、一方、3重量%未満配合してもSiとTiの
炭酸化物繊維および酸化アルミニウムを十分に結合させ
ることができず耐欠損性が向上しないので好ましくな
い。したがって、SiO2 −CaO−Al2 O3 系ガラ
スの配合量は3〜20重量%に定めた。
ガラス このガラス粉末を原料として20重量%を越えて配合す
ると硬さが低くなりすぎて耐摩耗性が低下するので好ま
しくなく、一方、3重量%未満配合してもSiとTiの
炭酸化物繊維および酸化アルミニウムを十分に結合させ
ることができず耐欠損性が向上しないので好ましくな
い。したがって、SiO2 −CaO−Al2 O3 系ガラ
スの配合量は3〜20重量%に定めた。
【0010】また、上記SiO2 −CaO−Al2 O3
系ガラスの成分組成は、CaOが30重量%を越えると
ガラスの軟化点が低くなりすぎて耐摩耗性および耐熱変
形性が劣るようになり、一方、CaOが5重量%未満で
は焼結性が低下して切削工具の耐欠損性が不足するので
好ましくない。さらにAl2 O3 が40重量%を越える
と焼結性が不足して切削工具の耐欠損性を低下せしめる
ので好ましくなく、一方、Al2 O3 が20重量%未満
ではガラスの硬度が低下することにより切削工具の耐摩
耗性および耐熱変形性が不足するようになるので好まし
くない。したがって、この発明で用いるSiO2 −Ca
O−Al2 O3 系ガラスのCaOおよびAl2 O3 の含
有量は、CaO:5〜30重量%、Al2 O3 :20〜
40重量%に定めた。
系ガラスの成分組成は、CaOが30重量%を越えると
ガラスの軟化点が低くなりすぎて耐摩耗性および耐熱変
形性が劣るようになり、一方、CaOが5重量%未満で
は焼結性が低下して切削工具の耐欠損性が不足するので
好ましくない。さらにAl2 O3 が40重量%を越える
と焼結性が不足して切削工具の耐欠損性を低下せしめる
ので好ましくなく、一方、Al2 O3 が20重量%未満
ではガラスの硬度が低下することにより切削工具の耐摩
耗性および耐熱変形性が不足するようになるので好まし
くない。したがって、この発明で用いるSiO2 −Ca
O−Al2 O3 系ガラスのCaOおよびAl2 O3 の含
有量は、CaO:5〜30重量%、Al2 O3 :20〜
40重量%に定めた。
【0011】(2) SiO2 −Li2 O−Al2 O3
系ガラス このSiO2 −Li2 O−Al2 O3 系ガラスについて
も上記SiO2 −CaO−Al2 O3 系ガラスと同じ理
由によりその配合量を3〜20重量%に定めた。
系ガラス このSiO2 −Li2 O−Al2 O3 系ガラスについて
も上記SiO2 −CaO−Al2 O3 系ガラスと同じ理
由によりその配合量を3〜20重量%に定めた。
【0012】また、上記SiO2 −Li2 O−Al2 O
3 系ガラスの成分組成は、Li2 Oが20重量%を越え
るとガラスの軟化点が低くなりすぎて耐摩耗性および耐
熱変形性が劣るようになり、一方、Li2 Oが1重量%
未満では焼結性が低下して切削工具の耐欠損性が不足す
るので好ましくない。さらにAl2 O3 が50重量%を
越えると焼結性が不足して切削工具の耐欠損性を低下せ
しめるので好ましくなく、一方、Al2 O3 が20重量
%未満ではガラスの硬度が低下することにより切削工具
の耐摩耗性および耐熱変形性が不足するようになるので
好ましくない。したがって、この発明で用いるSiO2
−Li2 O−Al2 O3 系ガラスのLi2 OおよびAl
2 O3 の含有量は、Li2 O:1〜20重量%、Al2
O3 :20〜50重量%に定めた。
3 系ガラスの成分組成は、Li2 Oが20重量%を越え
るとガラスの軟化点が低くなりすぎて耐摩耗性および耐
熱変形性が劣るようになり、一方、Li2 Oが1重量%
未満では焼結性が低下して切削工具の耐欠損性が不足す
るので好ましくない。さらにAl2 O3 が50重量%を
越えると焼結性が不足して切削工具の耐欠損性を低下せ
しめるので好ましくなく、一方、Al2 O3 が20重量
%未満ではガラスの硬度が低下することにより切削工具
の耐摩耗性および耐熱変形性が不足するようになるので
好ましくない。したがって、この発明で用いるSiO2
−Li2 O−Al2 O3 系ガラスのLi2 OおよびAl
2 O3 の含有量は、Li2 O:1〜20重量%、Al2
O3 :20〜50重量%に定めた。
【0013】上記SiO2 −CaO−Al2 O3 系ガラ
スおよびSiO2 −Li2 O−Al2 O3 系ガラスなど
のガラスには原料の種類によっては、その他のアルカリ
金属の酸化物、アルカリ土類金属の酸化物、希土類金属
の酸化物およびFe族金属の酸化物が含まれることがあ
るが、その含有量が15重量%を越えるとガラスの硬さ
が低くなりすぎ、切削工具の耐摩耗性を低下せしめると
ころから、上記ガラスに含まれる上記酸化物の含有量は
15重量%以下に定めた。
スおよびSiO2 −Li2 O−Al2 O3 系ガラスなど
のガラスには原料の種類によっては、その他のアルカリ
金属の酸化物、アルカリ土類金属の酸化物、希土類金属
の酸化物およびFe族金属の酸化物が含まれることがあ
るが、その含有量が15重量%を越えるとガラスの硬さ
が低くなりすぎ、切削工具の耐摩耗性を低下せしめると
ころから、上記ガラスに含まれる上記酸化物の含有量は
15重量%以下に定めた。
【0014】(3) SiとTiの炭酸化物繊維 SiとTiの炭酸化物繊維は、焼結体を繊維強化してこ
の焼結体からなる切削工具の耐欠損性を向上させるため
に配合されるが、その配合量が30重量%を越えると耐
摩耗性が低下するので好ましくなく、一方、5重量%未
満では耐欠損性向上効果が得られないところから、Si
とTiの炭酸化物繊維の配合量は5〜30重量%に定め
た。なお、この発明で配合するSiとTiの炭酸化物繊
維は、市販されているものも使用することができるが、
その成分組成はTi:2.0〜20重量%、O:10〜
30重量%、C:30〜50重量%、残部:Siおよび
不可避不純物からなる成分組成を有することが好まし
い。特に切削工具に添加した場合には、SiおよびCが
多いと鉄または鉄合金と反応しやすいところからTiと
Oの含有量が多いほど好ましいが、TiとOの含有が多
すぎると、強度が低下するところからTiの上限を20
重量%にOの上限を30重量%にそれぞれ抑えた。さら
に上記SiとTiの炭酸化物繊維は成分組成が全体に均
一である必要がなく、TiとOが外周部に多く偏在して
いる繊維であってもよく、その平均太さは1.0〜30
μm、平均長さは0.05〜2.0mmの範囲内に切断さ
れた短繊維として用いることがよい。その理由は下記の
通りである。
の焼結体からなる切削工具の耐欠損性を向上させるため
に配合されるが、その配合量が30重量%を越えると耐
摩耗性が低下するので好ましくなく、一方、5重量%未
満では耐欠損性向上効果が得られないところから、Si
とTiの炭酸化物繊維の配合量は5〜30重量%に定め
た。なお、この発明で配合するSiとTiの炭酸化物繊
維は、市販されているものも使用することができるが、
その成分組成はTi:2.0〜20重量%、O:10〜
30重量%、C:30〜50重量%、残部:Siおよび
不可避不純物からなる成分組成を有することが好まし
い。特に切削工具に添加した場合には、SiおよびCが
多いと鉄または鉄合金と反応しやすいところからTiと
Oの含有量が多いほど好ましいが、TiとOの含有が多
すぎると、強度が低下するところからTiの上限を20
重量%にOの上限を30重量%にそれぞれ抑えた。さら
に上記SiとTiの炭酸化物繊維は成分組成が全体に均
一である必要がなく、TiとOが外周部に多く偏在して
いる繊維であってもよく、その平均太さは1.0〜30
μm、平均長さは0.05〜2.0mmの範囲内に切断さ
れた短繊維として用いることがよい。その理由は下記の
通りである。
【0015】上記SiとTiの炭酸化物繊維の平均太さ
は1.0μm未満では細すぎて靭性が不足し、この繊維
を用いた繊維強化酸化アルミニウム基セラミックス製切
削工具の耐欠損性を十分に向上させることができず、一
方、平均太さが30μmを越えると、それ自体粗大粒子
と同様な働きで曲げ強度の低下をもたらし、やはり耐欠
損性を低下せしめるので好ましくないからである。
は1.0μm未満では細すぎて靭性が不足し、この繊維
を用いた繊維強化酸化アルミニウム基セラミックス製切
削工具の耐欠損性を十分に向上させることができず、一
方、平均太さが30μmを越えると、それ自体粗大粒子
と同様な働きで曲げ強度の低下をもたらし、やはり耐欠
損性を低下せしめるので好ましくないからである。
【0016】さらに、SiとTiの炭酸化物繊維の平均
長さが0.05mm未満では繊維強化酸化アルミニウム基
セラミックス製切削工具の靭性が低下し、一方、2.0
mmを越えて長くすると酸化アルミニウム中に均一に分散
しなくなるところから靭性が低下し、繊維強化酸化アル
ミニウム基セラミックス製切削工具の耐欠損性が低下す
るので好ましくないからである。
長さが0.05mm未満では繊維強化酸化アルミニウム基
セラミックス製切削工具の靭性が低下し、一方、2.0
mmを越えて長くすると酸化アルミニウム中に均一に分散
しなくなるところから靭性が低下し、繊維強化酸化アル
ミニウム基セラミックス製切削工具の耐欠損性が低下す
るので好ましくないからである。
【0017】
実施例1 1600℃で溶解したのち急冷することにより表1〜表
3に示される成分組成のSiO2 −CaO−Al2 O3
系ガラスを作製し、このガラスを粉砕し、平均粒径:
0.8μmのSiO2 −CaO−Al2 O3 系ガラス粉
末を作製し、さらに、Ti:7重量%、O:14重量
%、C:40重量%、残部:Siおよび不可避不純物か
らなる組成を有し、平均太さ:5μm、平均長さ:0.
4mmのSiとTiの炭酸化物繊維を用意した。
3に示される成分組成のSiO2 −CaO−Al2 O3
系ガラスを作製し、このガラスを粉砕し、平均粒径:
0.8μmのSiO2 −CaO−Al2 O3 系ガラス粉
末を作製し、さらに、Ti:7重量%、O:14重量
%、C:40重量%、残部:Siおよび不可避不純物か
らなる組成を有し、平均太さ:5μm、平均長さ:0.
4mmのSiとTiの炭酸化物繊維を用意した。
【0018】これらSiO2 −CaO−Al2 O3 系ガ
ラス粉末およびSiとTiの炭酸化物繊維に対し、平均
粒径:0.8μmのAl2 O3 粉末を表1〜表3に示さ
れる配合組成となるように配合し、均一になるように混
合し、得られた混合粉末を1kg/mm2 でプレス成形して
圧粉体を作製し、この圧粉体を温度:1350℃、1時
間保持の条件で焼結したのち、さらに表4〜表5に示さ
れる条件で熱処理し、ついで徐冷することにより結晶化
処理を行った。X線回折によりSiO2 −CaO−Al
2 O3 の複合酸化物多結晶体の存在が認められ、これに
より結晶化していることが確認された。この焼結体か
ら、ISO規格SNGN120408形状の本発明繊維
強化酸化アルミニウム基セラミックス製切削工具(以
下、本発明切削工具という)1〜15、比較繊維強化酸
化アルミニウム基セラミックス製切削工具(以下、比較
切削工具という)1〜9を作製した。
ラス粉末およびSiとTiの炭酸化物繊維に対し、平均
粒径:0.8μmのAl2 O3 粉末を表1〜表3に示さ
れる配合組成となるように配合し、均一になるように混
合し、得られた混合粉末を1kg/mm2 でプレス成形して
圧粉体を作製し、この圧粉体を温度:1350℃、1時
間保持の条件で焼結したのち、さらに表4〜表5に示さ
れる条件で熱処理し、ついで徐冷することにより結晶化
処理を行った。X線回折によりSiO2 −CaO−Al
2 O3 の複合酸化物多結晶体の存在が認められ、これに
より結晶化していることが確認された。この焼結体か
ら、ISO規格SNGN120408形状の本発明繊維
強化酸化アルミニウム基セラミックス製切削工具(以
下、本発明切削工具という)1〜15、比較繊維強化酸
化アルミニウム基セラミックス製切削工具(以下、比較
切削工具という)1〜9を作製した。
【0019】さらに比較のために、平均太さ:3μm、
平均長さ:50μmのSiCウィスカーを用意し、この
SiCウイスカー:25重量%をAl2 O3 粉末に配合
し、同様にしてボールミルにて湿式混合し、乾燥したの
ち、ISO規格SNGN120408形状の従来繊維強
化酸化アルミニウム基セラミックス製切削工具(以下、
従来切削工具という)を作製した。これら本発明切削工
具1〜15、比較切削工具1〜9および従来切削工具に
ついて、 被削材:SNCM440(HB 240)丸鋼棒、 切削速度:330m/min 、 送り:0.24mm/rev 、 切り込み:1.2mm、 切削時間:10分、 の条件で湿式高速連続切削試験を行ない、逃げ面摩耗量
を測定し、さらに、 被削材:FC30(HB 200)の角材、 切削速度:250m/min 、 送り:0.31mm、 切り込み:1.0mm/rev 、 切削時間:10分、 の条件で湿式断続重切削試験を行ない、欠損発生の有無
を調べ、その結果を表4〜表5に示した。
平均長さ:50μmのSiCウィスカーを用意し、この
SiCウイスカー:25重量%をAl2 O3 粉末に配合
し、同様にしてボールミルにて湿式混合し、乾燥したの
ち、ISO規格SNGN120408形状の従来繊維強
化酸化アルミニウム基セラミックス製切削工具(以下、
従来切削工具という)を作製した。これら本発明切削工
具1〜15、比較切削工具1〜9および従来切削工具に
ついて、 被削材:SNCM440(HB 240)丸鋼棒、 切削速度:330m/min 、 送り:0.24mm/rev 、 切り込み:1.2mm、 切削時間:10分、 の条件で湿式高速連続切削試験を行ない、逃げ面摩耗量
を測定し、さらに、 被削材:FC30(HB 200)の角材、 切削速度:250m/min 、 送り:0.31mm、 切り込み:1.0mm/rev 、 切削時間:10分、 の条件で湿式断続重切削試験を行ない、欠損発生の有無
を調べ、その結果を表4〜表5に示した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】
【表5】
【0025】実施例2 1600℃で溶解したのち急冷することにより表6〜表
8に示される成分組成のSiO2 −Li2 O−Al2 O
3 系ガラスを作製し、このガラスを粉砕し、平均粒径:
0.8μmのSiO2 −Li2 O−Al2 O3 系ガラス
粉末を作製し、さらに、Ti:12重量%、O:12重
量%、C:35重量%、残部:Siおよび不可避不純物
からなる組成を有し、平均太さ:7μm、平均長さ:6
00μmのSiとTiの炭酸化物繊維を用意した。上記
SiO2 −Li2 O−Al2 O3系ガラス粉末、Siと
Tiの炭酸化物繊維および実施例1で用意した平均粒
径:0.8μmのAl2 O3 粉末を表6〜表8に示され
る配合組成となるように配合し、混合機により均一に混
合し、得られた混合粉末を1kg/mm2 でプレス成形して
圧粉体を作製し、この圧粉体を1350℃、1.5時間
保持の条件で焼結したのち、さらに表9〜表10に示さ
れる条件で熱処理し、ついで徐冷することにより結晶化
処理を行った。X線回折によりSiO2 −CaO−Al
2 O3 の複合酸化物多結晶体の存在が認められ、これに
より結晶化していることが確認された。この焼結体から
ISO規格SNGN120408形状の本発明切削工具
16〜29および比較切削工具10〜18を作製した。
ついで、本発明切削工具16〜29および比較切削工具
10〜18を用い、実施例1と同じ条件で高速連続切削
試験および断続重切削試験を行ない、逃げ面摩耗量およ
び欠損発生の有無を測定し、それらの測定結果を表9〜
表10に示した。
8に示される成分組成のSiO2 −Li2 O−Al2 O
3 系ガラスを作製し、このガラスを粉砕し、平均粒径:
0.8μmのSiO2 −Li2 O−Al2 O3 系ガラス
粉末を作製し、さらに、Ti:12重量%、O:12重
量%、C:35重量%、残部:Siおよび不可避不純物
からなる組成を有し、平均太さ:7μm、平均長さ:6
00μmのSiとTiの炭酸化物繊維を用意した。上記
SiO2 −Li2 O−Al2 O3系ガラス粉末、Siと
Tiの炭酸化物繊維および実施例1で用意した平均粒
径:0.8μmのAl2 O3 粉末を表6〜表8に示され
る配合組成となるように配合し、混合機により均一に混
合し、得られた混合粉末を1kg/mm2 でプレス成形して
圧粉体を作製し、この圧粉体を1350℃、1.5時間
保持の条件で焼結したのち、さらに表9〜表10に示さ
れる条件で熱処理し、ついで徐冷することにより結晶化
処理を行った。X線回折によりSiO2 −CaO−Al
2 O3 の複合酸化物多結晶体の存在が認められ、これに
より結晶化していることが確認された。この焼結体から
ISO規格SNGN120408形状の本発明切削工具
16〜29および比較切削工具10〜18を作製した。
ついで、本発明切削工具16〜29および比較切削工具
10〜18を用い、実施例1と同じ条件で高速連続切削
試験および断続重切削試験を行ない、逃げ面摩耗量およ
び欠損発生の有無を測定し、それらの測定結果を表9〜
表10に示した。
【0026】
【表6】
【0027】
【表7】
【0028】
【表8】
【0029】
【表9】
【0030】
【表10】
【0031】
【発明の効果】表1〜表10に示される結果から、本発
明切削工具1〜29は、従来切削工具に比べて耐摩耗性
および耐欠損性が大幅に改善されていることがわかる。
しかし、この発明の条件から外れている比較切削工具1
〜18は、本発明切削工具1〜29に比べて耐摩耗性お
よび耐欠損性のうち少なくとも一方が劣ることがわか
る。従って、この発明の繊維強化酸化アルミニウム基セ
ラミックス製切削工具は、従来の繊維強化酸化アルミニ
ウム基セラミックス製切削工具に比べて耐摩耗性および
耐欠損性が優れているところから、従来よりも苛酷な重
切削に対しても工具寿命が短くなることがなく、切削作
業効率を大幅に向上させることができ、産業の発展に多
いに貢献しうるものである。
明切削工具1〜29は、従来切削工具に比べて耐摩耗性
および耐欠損性が大幅に改善されていることがわかる。
しかし、この発明の条件から外れている比較切削工具1
〜18は、本発明切削工具1〜29に比べて耐摩耗性お
よび耐欠損性のうち少なくとも一方が劣ることがわか
る。従って、この発明の繊維強化酸化アルミニウム基セ
ラミックス製切削工具は、従来の繊維強化酸化アルミニ
ウム基セラミックス製切削工具に比べて耐摩耗性および
耐欠損性が優れているところから、従来よりも苛酷な重
切削に対しても工具寿命が短くなることがなく、切削作
業効率を大幅に向上させることができ、産業の発展に多
いに貢献しうるものである。
Claims (4)
- 【請求項1】 SiO2 −CaO−Al2 O3 系ガラ
ス:3〜20重量%、 SiとTiの炭酸化物繊維:5〜30重量%、 残部:酸化アルミニウム、からなる配合組成を有する焼
結体で構成されており、上記SiO2 −CaO−Al2
O3 系ガラスは、 CaO:5〜30重量%、 Al2 O3 :20〜40重量%、 残部:SiO2 および不可避不純物からなる成分組成を
有することを特徴とする耐摩耗性および耐欠損性に優れ
た繊維強化酸化アルミニウム基セラミックス製切削工
具。 - 【請求項2】 SiO2 −CaO−Al2 O3 系ガラ
ス:3〜20重量%、 SiとTiの炭酸化物繊維:5〜30重量%、 残部:酸化アルミニウム、からなる配合組成を有する焼
結体で構成されており、上記SiO2 −CaO−Al2
O3 系ガラスは、 CaO:5〜30重量%、 Al2 O3 :20〜40重量%、 アルカリ金属の酸化物、アルカリ土類金属の酸化物(但
し、CaOは除く)、希土類金属の酸化物、および鉄族
金属の酸化物のうち1種または2種以上:15重量%以
下、 残部:SiO2 および不可避不純物からなる成分組成を
有することを特徴とする耐摩耗性および耐欠損性に優れ
た繊維強化酸化アルミニウム基セラミックス製切削工
具。 - 【請求項3】 SiO2 −Li2 O−Al2 O3 系ガラ
ス:3〜20重量%、 SiとTiの炭酸化物繊維:5〜30重量%、 残部:酸化アルミニウム、からなる配合組成を有する焼
結体で構成されており、上記SiO2 −Li2 O−Al
2 O3 系ガラスは、 Li2 O:1〜20重量%、 Al2 O3 :20〜50重量%、 残部:SiO2 および不可避不純物からなる成分組成を
有することを特徴とする耐摩耗性および耐欠損性に優れ
た繊維強化酸化アルミニウム基セラミックス製切削工
具。 - 【請求項4】 SiO2 −Li2 O−Al2 O3 系ガラ
ス:3〜20重量%、 SiとTiの炭酸化物繊維:5〜30重量%、 残部:酸化アルミニウム、からなる配合組成を有する焼
結体で構成されており、上記SiO2 −Li2 O−Al
2 O3 系ガラスは、 Li2 O:1〜20重量%、 Al2 O3 :20〜50重量%、 アルカリ金属の酸化物(但し、Li2 Oは除く)、アル
カリ土類金属の酸化物、希土類金属の酸化物、および鉄
族金属の酸化物のうち1種または2種以上:15重量%
以下、 残部:SiO2 および不可避不純物からなる成分組成を
有することを特徴とする耐摩耗性および耐欠損性に優れ
た繊維強化酸化アルミニウム基セラミックス製切削工
具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5185544A JPH0780708A (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 繊維強化酸化アルミニウム基セラミックス製切削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5185544A JPH0780708A (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 繊維強化酸化アルミニウム基セラミックス製切削工具 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0780708A true JPH0780708A (ja) | 1995-03-28 |
Family
ID=16172666
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5185544A Withdrawn JPH0780708A (ja) | 1993-06-29 | 1993-06-29 | 繊維強化酸化アルミニウム基セラミックス製切削工具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0780708A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7951737B2 (en) | 2006-08-30 | 2011-05-31 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Aluminum oxide-based composite sintered body and cutting insert |
-
1993
- 1993-06-29 JP JP5185544A patent/JPH0780708A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7951737B2 (en) | 2006-08-30 | 2011-05-31 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Aluminum oxide-based composite sintered body and cutting insert |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000905 |