JPH0782257A - 光学活性な2−置換アルキル基を有するフェニルピリミジン誘導体及び液晶組成物 - Google Patents

光学活性な2−置換アルキル基を有するフェニルピリミジン誘導体及び液晶組成物

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JPH0782257A
JPH0782257A JP5232056A JP23205693A JPH0782257A JP H0782257 A JPH0782257 A JP H0782257A JP 5232056 A JP5232056 A JP 5232056A JP 23205693 A JP23205693 A JP 23205693A JP H0782257 A JPH0782257 A JP H0782257A
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Sadao Takehara
貞夫 竹原
Kayoko Nakamura
佳代子 中村
Tamejirou Hiyama
爲次郎 檜山
Tetsuo Kusumoto
哲生 楠本
Kenichi Sato
健一 佐藤
Kumiko Ogino
久美子 荻野
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Sagami Chemical Research Institute
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Sagami Chemical Research Institute
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(I) 【化1】 (R1:C1〜18のアルキル基、X:単結合又は−O
−、m:0又は1、環A及び環B:一方はF置換されて
いてもよいフェニル基、他方はピリミジン環、環C:F
置換されていてもよいフェニル基又はシクロヘキシレン
基、Y:−OH、−OCH3、−OCF2H、−OCF3
又はF、R2:C1〜18のアルキル、*:不斉炭素原
子)で表わされる光学活性化合物及びこれを含有する、
特に強誘電性の液晶組成物。 【効果】 この化合物は低粘性であり、しかも液晶性に
優れる。従って、キラルドーパントとしてSC相を示す
母体液晶に添加することにより、SC*相の上限温度を
低下させずに、広い温度範囲で高速応答が可能な強誘電
性液晶組成物を得ることができる。更に、水、光等に対
する化学的安定性にも優れているので、表示用液晶光ス
イッチング素子の材料として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な光学活性な液晶
性化合物及び液晶材料に関し、更に詳しくは、特に応答
性、メモリー性等に優れた強誘電性液晶表示用材料に関
する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、その優れた特徴(低電
圧作動、低消費電力、薄型表示が可能、明るい場所でも
使用でき目が疲れない。)によって、現在広く用いられ
ている。しかしながら、そのうち最も一般的な表示方式
であるTN型においては、CRT等の他の発光型表示方
式と比較すると応答が極めて遅く、且つ印加電場を切っ
た場合の表示の記憶(メモリー効果)が得られないた
め、高速応答の必要な光シャッター、プリンターヘッ
ド、あるいは更に時分割駆動の必要なテレビなど動画面
への応用には多くの制約があり、必ずしも適した表示方
式とはいえなかった。
【0003】最近になって、強誘電性液晶を用いる表示
方式が報告され、これによるとTN型液晶の100〜1
000倍という高速応答とメモリー効果とが得られるた
め、次世代液晶表示素子として期待され、現在盛んに研
究開発が進められている。
【0004】強誘電性液晶の液晶相は、チルト系のキラ
ルスメクチック相に属するものであるが、そのうちキラ
ルスメクチックC(以下、SC*と省略する)相が最も
低粘性であり最も望ましい。SC*相を示す液晶化合物
は既に数多く合成され検討されているが、強誘電性液晶
素子として用いるための以下の条件、即ち、(イ)室温
を含む広い温度範囲でSC*相を示すこと、(ロ)良好
な配向性を得るためにSC*相の高温側に適当な相系列
を有し、且つその螺旋ピッチが大きいこと、(ハ)適当
なチルト角を有すること、(ニ)粘性が小さいこと、
(ホ)充分な自発分極を有すること、(ヘ)高速応答を
示すこと等を単独で満足するような化合物は知られてい
ない。そのため数種、あるいはそれ以上の化合物を混合
してSC*相を示す液晶組成物(以下、SC*液晶組成物
と省略する)として用いる必要がある。
【0005】SC*液晶組成物の調製方法としては、ア
キラルな化合物からなりスメクチックC(以下、SCと
省略する)相を示す母体液晶(以下、SC母体液晶と省
略する)に、光学活性化合物からなるキラルドーパント
を添加する方法が、より低粘性の組成物を得ることがで
き、高速応答が可能となるので最も一般的である。
【0006】キラルドーパントとして用いる化合物は、
単独では必ずしもSC*相あるいは液晶相すら示す必要
はないが、キラルドーパントとして添加することによ
り、液晶組成物にある程度の自発分極を誘起すること
や、誘起する螺旋のピッチが充分大きいことなどの性質
を示すことが必要である。
【0007】強誘電性液晶の応答時間(τ)がその粘度
に比例し、自発分極に反比例することはよく知られてい
る。これに従うと、応答時間を短くするには粘度を低く
して、自発分極を大きくすればよいことになる。しかし
ながら、自発分極については、あまり大きくするとメモ
リー性等のスイッチング特性に悪影響を及ぼし、また組
成物の粘度を大きくしてしまうため、なるべく小さいこ
とが望ましいのが実情である。従って、キラルドーパン
ト自体の粘性をできるだけ小さくすることによって、組
成物の粘度を大きくしないようにする必要がある。
【0008】低粘性の光学活性化合物はこれまでにも合
成されてきている。しかしながら、そうした低粘性の光
学活性化合物を、高速応答が可能になるように添加する
と、組成物の液晶相の温度範囲、あるいは相系列等に悪
影響を及ぼすことが多かった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、キラルドーパントとして母体液晶に添加す
ることにより、高速応答が可能となる低粘性の光学活性
化合物を提供し、またそれを用いて高速応答性を有する
強誘電性液晶表示用材料を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、一般式(I)
【0011】
【化2】
【0012】(式中、R1は置換されていてもよい炭素
原子数1〜18のアルキル基を表わすが、特に炭素原子
数6〜14の直鎖状アルキル基が好ましい。Xは単結合
又は−O−を表わす。mは0又は1を表わすが、特に0
が好ましい。環Cは1個又は2個のフッ素原子により置
換されていてもよい1,4−フェニレン基又はトランス
−1,4−シクロヘキシレン基を表わす。環A及び環B
のうち、一方は1個又は2個のフッ素原子により置換さ
れていてもよい1,4−フェニレン基を表わすが、1,
4−フェニレン基が好ましく、他方はピリミジン−2,
5−ジイル基を表わす。Yは−OH、−OCH3、−O
CF2H、−OCF3又はフッ素原子を表わすが、−OH
又はフッ素原子が好ましい。R2は炭素原子数1〜18
のアルキル基を表わすが、特に炭素原子数1〜10の直
鎖状アルキル基が好ましい。また、 *はその炭素が光学
活性な不斉炭素であることを表わす。)で表わされる光
学活性な2−置換アルキル基を有するフェニルピリミジ
ン誘導体を提供する。
【0013】一般式(I)において、m、環A、環B及
び環Cの組み合わせにより、その中心骨格(コア)とし
て多くの構造が可能であるが、そのうち下記一般式(I
a)〜(Id)の化合物が好ましく、特に一般式(I
a)及び(Ib)の化合物が好ましい。
【0014】
【化3】
【0015】(式中、R1、X、Y、R2及び*は一般式
(I)におけると同じ意味を表わす。) 本発明はまた、この一般式(I)で表わされる光学活性
なフェニルピリミジン誘導体を含有する液晶組成物を提
供する。
【0016】本発明の液晶組成物は、上記一般式(I)
のフェニルピリミジン誘導体の少なくとも1種を構成成
分として含有するものであり、特に強誘電性液晶表示用
として、主成分であるSC母体液晶に上記一般式(I)
の化合物の少なくとも1種をキラルドーパントの一部又
は全部として添加してなるSC*液晶組成物が望まし
い。 あるいは、本発明の一般式(I)の化合物をネマ
チック液晶に少量添加することにより、TN型液晶とし
ていわゆるリバースドメインの防止に、あるいはSTN
型液晶としての用途などに利用できる。こうした用途に
は一般式(I)において、R1及びR2が炭素原子数1〜
7の直鎖状アルキル基である化合物が好ましい。
【0017】本発明の一般式(I)の化合物は、例え
ば、次の製造方法に従い、対応するジチアン誘導体から
製造することができる。即ち、一般式(II)
【0018】
【化4】
【0019】(式中、R1、X、m、環A、環B及び環
Cは一般式(I)におけると同じ意味を表わす。)で表
わされる1,3−ジチアン誘導体を強塩基でアニオンと
し、
【0020】
【化5】R2CHO (式中、R2は一般式(I)におけると同じ意味を表わ
す。)で表わされるアルデヒドと反応させることによ
り、一般式(III)
【0021】
【化6】
【0022】(式中、R1、X、m、環A、環B、環
C、R2及び*は式(I)におけると同じ意味を表わ
す。)で表わされるヒドロキシアルキル−1,3−ジチ
アン誘導体を得ることができる。この一般式(III)
の化合物を、ラネーニッケルで還元的に脱硫することに
より、2−ヒドロキシアルキル基を有する一般式(I)
のラセミ体の化合物が得られるが、これを光学活性体分
離カラムクロマトグラフィーを用いて光学分割すること
により、一般式(I)におけるYが−OHである下記一
般式(I−p)の化合物を得ることができる。
【0023】
【化7】
【0024】(式中、R1、X、m、環A、環B、環
C、R2及び*は一般式(I)におけると同じ意味を表
わす。) また、この光学分割が比較的困難な場合にはヒドロキシ
ル基をアセチル化して光学分割し、次いでアセチル基を
加水分解することにより容易に得ることができる。
【0025】また、以下に述べる方法によって、本発明
の一般式(I)の種々の化合物を得ることができる。
【0026】
【化8】
【0027】(式中、R1、X、m、環A、環B、環
C、R2及び*は一般式(I)におけると同じ意味を表
わす。) この一般式(I−p)の化合物を三フッ化ジメチルアミ
ノ硫黄(DAST)等のフッ素化剤と反応させることに
より、一般式(I)におけるYがフッ素原子である一般
式(I−q)を得ることができる。
【0028】また、一般式(I−p)の化合物を塩基存
在下に、ヨウ化メチル、ジメチル硫酸等のメチル化剤と
反応させることにより、一般式(I)におけるYが−O
CH 3である一般式(I−r)の化合物を得ることがで
きる。
【0029】また、一般式(I−p)の化合物をジチオ
炭酸エステルとした後に、フッ素化剤と反応させること
により、一般式(I)におけるYが−OCF3である一
般式(I−s)の化合物を得ることができる。
【0030】また、一般式(I−p)の化合物を蟻酸エ
ステルとした後に、フッ素化剤と反応させることによ
り、一般式(I)におけるYが−OCF2Hである一般
式(I−t)の化合物を得ることができる。
【0031】
【化9】
【0032】(式中、R1、X、m、環A、環B及び環
Cは一般式(I)におけると同じ意味を表わす。) ここで中間体として用いた一般式(II)の1,3−ジ
チアン誘導体は、環Bがピリミジン環である場合には、
対応する一般式(IV)のホルミルピリミジン誘導体
と、1,3−プロパンジチオールを反応させて得ること
ができる。
【0033】
【化10】
【0034】(式中、R1、X、m、環A、環B及び環
Cは一般式(I)におけると同じ意味を表わす。) また、環Aがピリミジン環である場合には、一般式(V
a)のジチアン誘導体であるアミジン塩酸塩と一般式
(VIb)のアクロレイン誘導体とを反応させることに
より得ることができる。
【0035】
【化11】
【0036】(式中、R1、X、m、環A、環B及び環
Cは一般式(I)におけると同じ意味を表わす。) あるいは、一般式(Vb)のジチアン誘導体であるアク
ロレイン誘導体と一般式(VIa)のアミジン塩酸塩と
を反応させることにより得ることができる。
【0037】上記のようにして本発明の一般式(I)の
化合物を得ることができるが、これらに属する個々の具
体的な化合物は、融点などの相転移温度、赤外吸収スペ
クトル(IR)、核磁気共鳴スペクトル(NMR)、質
量スペクトル(MS)等の手段により確認することがで
きる。
【0038】斯くして得られる一般式(I)の化合物の
代表的なものの例を第1表に掲げる。
【0039】
【表1】
【0040】(表中、Crは結晶相を、SXは帰属不明
のキラルスメクチック相を、SBはスメクチックB相
を、SAはスメクチックA相を、Iは等方性液体相を表
わし、[α]Dは20℃における旋光度を表わし、相転
移温度は℃を表わす。)第1表から、一般式(I)の化
合物のうち、特にYがフッ素原子である一般式(Ia−
q)あるいは(Ib−q)の化合物の多くは、比較的高
温域までキラルスメクチック相を示す。また、一般式
(I)の化合物の中には液晶相を示さない化合物も存在
するが、一般式(I)の化合物は単独で用いるよりも、
SC相を示す母体液晶にキラルドーパントとして添加す
ることにより、SC*液晶組成物として用いることが望
ましいので、実用上問題はない。
【0041】後述の実施例にも示したが、本発明の一般
式(I)の化合物の効果を以下に示す。SC相の上限温
度が55.5℃であるフェニルピリミジン系の母体液晶
(H−1)
【0042】
【化12】
【0043】(式中、「%」は「重量%」を表わす。)
を調製した。この母体液晶(A)90重量%及びキラル
スメクチック相を示す式(Ia−q−1)の化合物10
重量%からなる液晶組成物を調製したところ、得られる
液晶組成物のSC*相上限温度は、58℃であった。同
様にして、母体液晶(H−1)80重量%及び式(Ia
−q−1)の化合物20重量%からなる液晶組成物は、
SC*相の上限温度が61.5℃であり、母体液晶
(A)70重量%及び式(Ia−q−1)の化合物30
重量%からなる液晶組成物は、SC*相の上限温度が6
4.5℃であり、その温度範囲を拡大する傾向にあるこ
とがわかる。
【0044】また、キラルスメクチック相を示さないも
のの、SB相あるいはSA相といった非チルト系のスメ
クチック相を示す式(1a−p−1)の化合物5重量%
及び母体液晶(H−1)95重量%からなる液晶組成物
を調製したところ、得られるSC*組成物のSC*相の上
限温度は55.5℃とほとんど変化がなかった。また、
液晶相を示さない式(Ib−q−1)の化合物5重量%
及び母体液晶(A)95重量%からなる液晶組成物を調
製したところ、得られるSC*組成物のSC*相の上限温
度は49.5℃と、その低下はわずかであった。以上の
ことから、本発明の一般式(I)の化合物は、SC相を
示す母体液晶に添加しても、得られるSC*液晶組成物
のSC*相の温度範囲を狭くせず、むしろ拡大する傾向
を有することが理解できる。
【0045】また、一般式(I)の化合物を母体液晶に
添加することにより、高速応答可能なSC*液晶組成物
を得ることができる。例えば、上記の式(Ia−q−
1)の化合物を20重量%及び母体液晶(H−1)80
重量%からなるSC*液晶組成物では、25℃における
自発分極が0.1nC/cm2以下と小さいにもかかわ
らず、200μ秒という高速応答性を示した。このこと
から、一般式(I)の化合物の粘性は非常に小さいこと
が理解できる。
【0046】本発明の一般式(I)の化合物をキラルド
ーパントとして添加する母体液晶に用いられるSC化合
物としては、例えば下記一般式(A)
【0047】
【化13】
【0048】(式中、Ra及びRbは直鎖状又は分岐状の
アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、
アルカノイルオキシ基又はアルコキシカルボニルオキシ
基を表わし、互いに同一であっても異なっていてもよ
い。)で表わされるフェニルベンゾエート系化合物や、
一般式(B)
【0049】
【化14】
【0050】(式中、Ra及びRbは一般式(A)におけ
ると同じ意味を表わす。)で表わされるフェニルピリミ
ジン系化合物を挙げることができる。また一般式
(A)、(B)を含めて一般式(C)
【0051】
【化15】
【0052】(式中、Ra及びRbは一般式(A)におけ
ると同じ意味を表わし、環L及び環Mはそれぞれ1,4
−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジ
ン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル
基、ピラジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6
−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基あ
るいはこれらのハロゲン置換体を表わし、互いに同一で
あっても異なっていてもよく、Zaは−COO−、−O
CO−、−CH2O−、−OCH2−、−CH2CH2−、
−C≡C−又は単結合を表わす。)で表わされる化合物
も同様の目的に使用することができる。
【0053】また、SC相の温度範囲を高温域に拡大す
る目的には一般式(D)
【0054】
【化16】
【0055】(式中、Ra及びRbは一般式(A)におけ
ると同じ意味を表わし、環L、環M及び環Nは、前記一
般式(C)における環L、環Mと同じ意味を表わし、互
いに同一であっても異なっていてもよく、Za及びZb
それぞれ前記一般式(C)のZ aと同じ意味を表わし、
互いに同一であっても異なっていてもよい。)で表わさ
れる3環の化合物を用いることができる。
【0056】これらの化合物は混合してSC液晶組成物
として用いるのが効果的であるが、組成物としてSC相
を示せばよいのであって、個々の化合物については必ず
しもSC相を示す必要はない。
【0057】こうして得られるSC液晶組成物に、本発
明の一般式(I)の化合物、及び必要とあれば他の光学
活性化合物をキラルドーパントとして加えることによ
り、室温を含む広い温度範囲でSC*相を示す液晶組成
物を容易に得ることができる。
【0058】本発明の一般式(I)の化合物を、上記S
C母体液晶に添加して得られるSC *液晶組成物は、2
枚の透明ガラス電極間に1〜20μm程度の薄膜として
封入することにより、表示用セルとして使用できる。良
好なコントラストを得るためには均一に配向したモノド
メインとする必要がある。良好な配向性を得るため多く
の方法が試みられているが、液晶材料としては、高温側
からI相−N*(キラルネマチック)相−SA(スメク
チックA)相−SC*相又はI相−SA相−SC*相の相
系列を示し、N*相及びSC*相における螺旋ピッチが大
きいことが必要である。螺旋ピッチを大きくするには、
一般には互いに捩れの向きが逆のキラル化合物を適量混
合する方法が用いられているが、本発明の一般式(I)
の化合物では、置換基Yの選択により、得られる化合物
の誘起する螺旋ピッチの向きと自発分極の極性の関係が
異なるので、一般式(I)の化合物のみを用いても調整
が可能である。
【0059】例えば、YがOHである場合には、螺旋ピ
ッチの向きが左の場合には自発分極の極性は+であり、
右の場合には−であるのに対し、YがFである場合に
は、左の場合に−、右の場合には+である。
【0060】本発明の一般式(I)の化合物の添加量
は、得られるSC*液晶組成物中に1重量%以上含有す
ればよく、他の光学活性化合物もキラルドーパントとし
て併用する場合には、1重量%以下であってもよい。
【0061】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、勿論本発明の主旨及び適用範囲は、これらの実
施例により制限されるものではない。
【0062】なお、相転移温度の測定は温度調節ステー
ジを備えた偏光顕微鏡及び示差走査熱量計(DSC)を
併用して行った。また、化合物の構造はNMR、IR、
MS及び元素分析により確認した。IRにおける(ne
at)は液膜による測定を、(KBr)は錠剤成形によ
る測定を表わす。NMRにおけるCDCl3は溶媒を表
わし、sは1重線、dは2重線、tは3重線、quin
tetは5重線、mは多重線を表わし、また例えば、d
tは2重の3重線を表わし、broadは幅広い吸収を
表わす。MSにおけるM+は親ピークを表わし、( )
内の数値はそのピークの相対強度を表わす。組成物中に
おける「%」はすべて「重量%」を表わす。
【0063】(参考例1) 5−ホルミル−2−(4−
デシルオキシフェニル)ピリミジンの合成
【0064】
【化17】
【0065】4−デシルオキシベンズアミジン塩酸塩
1.0gと3−(N,N−ジメチルアミノ)−2−ホル
ミルアクロレイン0.9gのメタノール25ml溶液
に、ナトリウム1gとメタノール20mlより調製した
ナトリウムメトキシド−メタノール溶液を加え、5時間
加熱還流した。減圧濃縮した後、得られた残渣に2M塩
酸を加え、反応生成物を酢酸エチルで抽出した後、カラ
ムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−200,ヘキサ
ン/酢酸エチル=9/1)を用いて分離精製し、5−ホ
ルミル−2−(4−デシルオキシフェニル)ピリミジン
1.06g(収率:97%)を得た。 無色針状晶 融点 110℃ IR(KBr) 2930,2850,1680,15
85,1435,1260,1170,1010,85
0,800,730cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.88(t,J=
6.8Hz,3H),1.24〜1.72(m,12
H),1.42〜1.52(m,2H),1.77〜
1.87(m,2H),4.05(t,J=6.6H
z,2H),7.01(d,J=9.0Hz,2H),
8.50(d,J=9.0Hz,2H),9.15
(s,2H),10.10(s,1H) MS m/z 340(M+,21),200(10
0),43(30) 元素分析:C212822として 計算値:C,74.08%;H,8.29%;N,8.
23% 実測値:C,73.90%;H,8.23%;N,8.
10%
【0066】(参考例2) 2−[2−(4−デシルオ
キシフェニル)ピリミジン−5−イル)]−1,3−ジ
チアンの合成
【0067】
【化18】
【0068】上記参考例1で得られた5−ホルミル−2
−(4−デシルオキシフェニル)ピリミジン2.5g、
プロパンジチオール1.8g、ポリリン酸トリメチルシ
リル(PPSE)−ジクロロメタン溶液30mlを室温
で9時間攪拌した。反応終了後、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液50mlを加え、反応生成物を酢酸エチルで抽
出した。抽出液を濃縮した後、ヘキサン/酢酸エチル
(15/1)混合液から再結晶させて、2−[2−(4
−デシルオキシフェニル)ピリミジン−5−イル)]−
1,3−ジチアン2.7g(収率:85%)を得た。 無色板状晶 融点 106℃ IR(KBr) 2930,2850,1605,15
80,1430,1265,1165,800cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.88(t,J=
6.9Hz,3H),1.24〜1.72(m,12
H),1.42〜1.52(m,2H),1.77〜
1.87(m,2H),1.92〜2.04(m,1
H),2.17〜2.27(m,1H),2.93〜
3.01(m,2H),3.03〜3.13(m,2
H),4.02(t,J=6.6Hz,2H),5.1
7(s,1H),6.98(d,J=9.0Hz,2
H),8.37(d,J=9.0Hz,2H),9.8
3(s,2H) MS m/z 431(M++1,26),430
(M+,89),356(48),216(100),
120(22),119(42),57(25),55
(20),43(64),41(41) 元素分析:C22302OS2として 計算値:C,66.93%;H,7.96%;N,6.
50%;S,14.89% 実測値:C,66.70%;H,8.02%;N,6.
62%;S,15.08%
【0069】(実施例1) (−)−2−(4−デシル
オキシフェニル)−5−(2−ヒドロキシウンデシル)
ピリミジン((1a−p−1)の化合物)及び(+)−
2−(4−デシルオキシフェニル)−5−(2−ヒドロ
キシウンデシル)ピリミジン((1a−p−2)の化合
物)の合成
【0070】
【化19】
【0071】(1−a) 2−[2−(4−デシルオキ
シフェニル)ピリミジン−5−イル)]−2−(1−ヒ
ドロキシデシル)−1,3−ジチアンの合成 ジイソプロピルアミン56mgのTHF10ml溶液
に、−78℃で1.6Mブチルリチウム−ヘキサン溶液
0.3mlを加えて30分間攪拌した。この反応液に2
−[2−(4−デシルオキシフェニル)ピリミジン−5
−イル)]−1,3−ジチアン200mgのTHF5m
l溶液を加え、−78℃で15分間攪拌し、その後デカ
ナール87mgのTHF5ml溶液を加えて2時間攪拌
した。反応液を飽和食塩水で処理し、反応生成物を酢酸
エチルで抽出した後、抽出液を濃縮し、得られた残渣を
カラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−300,ヘ
キサン/酢酸エチル5/1)を用いて精製して、2−
[2−(4−デシルオキシフェニル)ピリミジン−5−
イル)]−2−(1−ヒドロキシデシル)−1,3−ジ
チアン189mg(収率:70%)を得た。
【0072】無色粘稠性油状物質 IR(neat) 3407,2924,2855,1
607,1574,1427,1254,1169,1
082,847,801cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.86(t,J=
6.9Hz,3H),0.89(t,J=6.9,H
z,3H),1.21〜1.52(m,30H),1.
78〜1.85(m,2H),1.92〜2.02
(m,2H),2.35(bd,J=5.2Hz,1
H),2.62〜2.81(m,4H),3.90
(t,J=5.2Hz,1H),4.04(t,J=
6.6Hz,2H),7.00(d,J=9.0Hz,
2H),8.42(d,J=9.0Hz,2H),9.
23(s,2H) MS m/z 586(M+,0.1),569(4
2),431(33),430(100),289(1
5),215(20),69(22),43(99),
41(62) 元素分析:C3454222として 計算値:C,69.58%;H,9.27%;N,4.
77%;S,10.93% 実測値:C,69.49%;H,9.04%;N,4.
61%;S,10.82%
【0073】(1−b) (−)−2−(4−デシルオ
キシフェニル)−5−(2−ヒドロキシウンデシル)ピ
リミジン及び(+)−2−(4−デシルオキシフェニ
ル)−5−(2−ヒドロキシウンデシル)ピリミジンの
合成 上記(1−a)で得られた2−[2−(4−デシルオキ
シフェニル)ピリミジン−5−イル)]−2−(1−ヒ
ドロキシデシル)−1,3−ジチアン189mgのアセ
トン10ml溶液に、ラネーニッケル(W−4)エタノ
ール懸濁液10mlを加えて30分間加熱還流した。反
応液をセライト濾過した後、濾液を濃縮し、得られた残
渣をカラムクロマトグラフィー(ワコーゲルC−30
0,ヘキサン/酢酸エチル=5/1)を用いて精製し
て、2−(4−デシルオキシフェニル)−5−(2−ヒ
ドロキシウンデシル)ピリミジン140mg(収率:9
1%)を得た。更に、高速液体クロマトグラフィー(ダ
イセル社,CHIRALCELOD,2cmI.D.×
25cm)を用いて二種の光学異性体を分割し、(−)
−2−(4−デシルオキシフェニル)−5−(2−ヒド
ロキシウンデシル)ピリミジン66mg(収率:43
%)及び(+)−2−(4−デシルオキシフェニル)−
5−(2−ヒドロキシウンデシル)ピリミジン74mg
(収率:48%)を得た。
【0074】無色針状晶 相転移温度(℃) Cr87 (SB82) SA11
4 I [α]D 20 −2.4゜(c=1.1,CHCl3)及び
+2.9゜(c=0.98,CHCl3) IR(KBr) 3358,2924,2851,16
11,1591,1543,1433,1252,11
67,793cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.88(t,J=
6.9Hz,3H),0.89(t,J=7.0Hz,
3H),1.27〜1.57(m,30H),1.67
(d,J=4.6Hz,1H),1.77〜1.84
(m,2H),2.66(dd.J=14.0,and
7.9Hz,1H),2.78(dd,J=14.0,
and4.1Hz,1H),3.79〜3.84(m,
1H),4.03(t,J=6.6Hz,2H),6.
98(d,J=9.0Hz,2H),8.34(d,J
=9.0Hz,2H),8.61(s,2H) MS m/z 482(M+,23),346(2
5),187(14),186(97),185(3
3),83(24),69(34),43(100),
41(64) 元素分析:C315022として 計算値:C,77.13%;H,10.44%;N,
5.80% 実測値:C,76.94%;H,10.36%;N,
5.77%
【0075】(実施例2) (−)−2−(4−デシル
オキシフェニル)−5−(2−ヒドロキシデシル)ピリ
ミジン((1a−p−3)の化合物)及び(+)−2−
(4−デシルオキシフェニル)−5−(2−ヒドロキシ
デシル)ピリミジン((1a−p−4の化合物)の合成 実施例1において、デカナールに代えて、ノナナールを
用いた以外は実施例1と同様にして、(−)−2−(4
−デシルオキシフェニル)−5−(2−ヒドロキシデシ
ル)ピリミジン及び(+)−2−(4−デシルオキシフ
ェニル)−5−(2−ヒドロキシデシル)ピリミジンを
得た。
【0076】無色針状晶 相転移温度(℃) Cr86 (SB67) SA11
3 I [α]D 20 −2.1゜(c=1.01,CHCl3)及
び+2.8゜(c=0.93,CHCl3) IR(KBr) 3355,2924,2853,16
01,1593,1545,1433,1256,11
67,793cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.88(t,J=
6.0Hz,3H),0.88(t,J=5.6Hz,
3H),1.27〜1.56(m,28H),1.67
(d,J=4.4Hz,1H),1.78〜1.85
(m,2H),2.66(dd.J=14.0,and
8.0Hz,1H),2.78(dd,J=14.0,
and4.2Hz,1H),3.79〜3.85(m,
1H),4.03(t,J=6.6Hz,2H),6.
98(d,J=9.0Hz,2H),8.34(d,J
=9.0Hz,2H),8.61(s,2H) MS m/z 468(M+,23),326(2
4),187(13),186(100),185(3
4),158(12),83(21),69(53),
43(99),41(73) 高分解能MS:C304822として 計算値:468.3712 実測値:468.3710
【0077】(実施例3) (−)−2−(4−デシル
オキシフェニル)−5−(2−ヒドロキシノニル)ピリ
ミジン((1a−p−5)の化合物)及び(+)−2−
(4−デシルオキシフェニル)−5−(2−ヒドロキシ
ノニル)ピリミジン((1a−p−6の化合物)の合成 実施例1において、デカナールに代えて、オクタナール
を用いた以外は実施例1と同様にして、(−)−2−
(4−デシルオキシフェニル)−5−(2−ヒドロキシ
ノニル)ピリミジン及び(+)−2−(4−デシルオキ
シフェニル)−5−(2−ヒドロキシノニル)ピリミジ
ンを得た。
【0078】無色針状晶 相転移温度 Cr81 SA115 I [α]D 20 −7.0゜(c=0.92,CHCl3)及
び+6.7゜(c=0.86,CHCl3) IR(KBr) 3353,2957,2924,16
09,1591,1433,1252,1167,79
3cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.88(t,J=
7.0Hz,3H),0.88(t,J=6.7Hz,
3H),1.28〜1.59(m,27H),1.78
〜1.85(m,2H),2.67(dd.J=14.
1,and7.9Hz,1H),2.79(dd.J=
14.1,and4.2Hz,1H),3.80〜3.
86(m,1H),4.03(t,J=6.6Hz,2
H),6.98(d,J=9.0Hz,2H),8.3
5(d,J=9.0Hz,2H),8.62(s,2
H) MS m/z 454(M+,80),326(4
4),187(13),186(100),185(2
8),83(7),69(28),43(40),41
(24) 元素分析:C304822として 計算値:C,76.61%;H,10.20%;N,
6.16% 実測値:C,76.41%;H,10.14%;N,
6.11%
【0079】(参考例3) 2−[4−(5−デシルピ
リミジン−2−イル)フェニル]−1,3−ジチアンの
合成
【0080】
【化20】
【0081】4−シアノベンズアルデヒド10g、プロ
パンジチオール10g、PPSE−ジクロロメタン溶液
60mlを室温で10時間攪拌した。飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液200mlを加え、反応生成物をエーテル
200ml、酢酸エチル100mlで抽出した。抽出液
を濃縮した後、ヘキサン/酢酸エチル(9/1)混合溶
媒を再結晶し、2−(4−シアノフェニル)−1,3−
ジチアン14.9g(収率:88%)を得た。 無色針状晶 融点 112℃
【0082】得られた2−(4−シアノフェニル)−
1,3−ジチアン10g、エタノール3.5g、ジクロ
ロメタン40ml、エーテル80ml混合溶液を塩化水
素雰囲気下、室温で5日間攪拌した。減圧濃縮した後、
得られた残渣にメタノール100mlを加え、アンモニ
アガス雰囲気下、室温で3日間攪拌した。減圧濃縮した
後、エーテル100mlを加え、白色沈澱を濾別、乾燥
して4−(2,6−ジチオシクロヘキシル)ベンズアミ
ジン塩酸塩13.7gを得た。この4−(2,6−ジチ
オシクロヘキシル)ベンズアミジン塩酸塩2.2gに、
1−(N,N−ジメチルアミノ)−2−ホルミル−1−
ドデセン2.5g、メタノール20mlを加え、更にナ
トリウム1gとメタノール20mlより調製したナトリ
ウムメトキシド−メタノール溶液を加え、5時間加熱還
流した。減圧濃縮した後、得られた残渣に水を加え、反
応生成物を酢酸エチルで抽出した後、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=6/1)
を用いて分離精製し、更にヘキサンから再結晶させて、
2−[4−(5−デシルピリミジン−2−イル)フェニ
ル]−1,3−ジチアン1.6g(収率:47%)を得
た。
【0083】無色針状晶 融点 84℃ IR(KBr) 2924,2851,1433,12
73,762cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.88(t,J=
7.0Hz,3H),1.26〜1.35(m,15
H),1.61〜1.69(m,2H),1.91〜
2.02(m,1H),2.16〜2.23(m,1
H),2.62(t,J=7.7Hz,2H),2.9
4(dt,J=14and3.5Hz,2H),3.0
9(dt,J=14and2.4Hz,2H),7.5
9(d,J=8.4Hz,2H),8.39(d,J=
8.4Hz,2H),8.61(s,2H)MS m/
z 415(M++1,30),414(M+,10
0),349(58),340(82),227(2
9),214(28),213(23),105(1
1),43(27) 元素分析:C243422として 計算値:C,69.52%;H,8.26%;N,6.
76%;S,15.47% 実測値:C,69.61%;H,8.26%;N,6.
93%;S,15.56%
【0084】(実施例4) (−)−5−デシル−2−
[4−(2−ヒドロキシノニル)フェニル]ピリミジン
((1b−p−1)の化合物)及び(+)−5−デシル
−2−[4−(2−ヒドロキシノニル)フェニル]ピリ
ミジン((1b−p−2)の化合物)の合成
【0085】
【化21】
【0086】(4−a) 2−[4−(5−デシルピリ
ミジン)−2−イル−フェニル]−2−(1−ヒドロキ
シオクチル)−1,3−ジチアンの合成 ジイソプロピルアミン73mgのTHF3ml溶液に、
−78℃で1.6Mブチルリチウム−ヘキサン溶液0.
5mlを加えて30分間攪拌した。この反応液に2−
[4−(5−デシルピリミジン)−2−イル)フェニ
ル]−1,3−ジチアン250mg、オクタナール92
mgのTHF5ml溶液を15分間かけて滴下し、−7
8℃で一時間攪拌した。反応液を飽和食塩水で処理し、
反応生成物を酢酸エチルで抽出した後、抽出液を濃縮
し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン/酢酸エチル=10/1)を用いて精製し、2−[4
−(5−デシルピリミジン)−2−イル)フェニル]−
2−(1−ヒドロキシオクチル)−1,3−ジチアン2
25mg(収率:69%)を得た。
【0087】無色粘稠性油状物質 IR(neat) 3437,2926,2855,1
728,1588,1541,1431,1074,8
62,795cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.83(t,J=
7.0Hz,3H),0.88(t,J=6.7Hz,
3H),1.19〜1.59(m,26H),1.65
〜1.70(m,2H),1.93〜1.99(m,2
H),2.16(d,J=5.6Hz,1H),2.6
4(t,J=7.7Hz,2H),2.68〜2.78
(m,4H),3.83〜3.86(m,1H),8.
08(d,J=8.8Hz,2H),8.42(d,J
=8.8Hz,2H),8.64(s,2H) MS m/z 542(M+,0.4),524
(3),413(100),339(23),212
(12),69(19),43(38) 元素分析:C3250222として 計算値:C,70.80%;H,9.28%;N,5.
16%;S,11.81% 実測値:C,70.76%;H,9.18%;N,5.
03%;S,11.64%
【0088】(4−b) (+)−2−[4−(2−ア
セチルオキシノニル)フェニル]−5−デシルピリミジ
ン及び(−)−2−[4−(2−アセチルオキシノニ
ル)フェニル]−5−デシルピリミジンの合成 2−[4−(5−デシルピリミジン)−2−イル)フェ
ニル]−2−(1−ヒドロキシオクチル)−1,3−ジ
チアン200mgのアセトン10ml溶液にラネーニッ
ケル(W−4)エタノール懸濁液15mlを加え、30
分間加熱還流した。反応液をセライト濾過した後、濾液
を濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー
(ワコーゲルC−300,ヘキサン/酢酸エチル=5/
1)を用いて精製し、5−デシル−2−[4−(2−ヒ
ドロキシノニル)フェニル]ピリミジン130mg(収
率:80%)を得た。これをジクロロメタン15mlに
溶かし、室温で無水酢酸59mg、ピリジン15mlを
加え13時間攪拌した。反応溶液を減圧下で濃縮した
後、得られた残渣を希塩酸、続いて飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液で洗浄し、反応生成物をエーテルで抽出し、
抽出液を濃縮した後、得られた残渣をカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=10/1)を用いて
精製し、2−[4−(2−アセチルオキシノニル)フェ
ニル]−5−デシルピリミジン105mg(収率:95
%)を得た。更に高速液体クロマトグラフィー(ダイセ
ル社,CHIRALCEL OD,2cmI.D.×2
5cm)を用いて二種の光学異性体を分離し、(+)−
2−[4−(2−アセチルオキシノニル)フェニル]−
5−デシルピリミジン50mg(収率:45%)及び
(−)−2−[4−(2−アセチルオキシノニル)フェ
ニル]−5−デシルピリミジン48mg(収率:44
%)を得た。
【0089】無色粘稠性油状物質 [α]D 20 +4.4゜(c=0.90,CHCl3)及
び−3.8°(c=0.64,CHCl3) IR(KBr) 2926,2855,1740,15
88,1543,1431,1375,1240,10
20,793cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.87(t,J=
7.0Hz,3H),0.88(t,J=6.9Hz,
3H),1.24〜1.33(m,24H),1.53
〜1.58(m,2H),1.61〜1.67(m,2
H),1.99(s,3H),2.62(t,J=7.
6Hz,2H),2.90(ddd,J=20,14a
nd6.4Hz,2H),5.11(quintet,
J=6.4Hz,1H),7.31(d,J=8.4H
z,2H),8.32(d,J=8.4Hz,2H),
9.60(s,2H) MS m/z 481(M++1,2),420(3
1),335(16),310(16),149(1
2),69(22),57(59),55(40),4
3(100),41(63) 元素分析:C314822として 計算値:C,77.45%;H,10.06%;N,
5.83% 実測値:C,77.34%;H, 9.95%;N,
5.56%
【0090】(4−c) (+)−5−デシル−2−
[4−(2−ヒドロキシノニル)フェニル]ピリミジン
及び(−)−5−デシル−2−[4−(2−ヒドロキシ
ノニル)フェニル]ピリミジンの合成 上記(4−b)で得られた(−)−2−[4−(2−ア
セチルオキシノニル)フェニル]−5−デシルピリミジ
ン40mgのメタノール5ml溶液に、室温で2規定水
酸化ナトリウム水溶液を加え、1時間攪拌した。減圧下
で溶媒を留去した後、得られた残渣を食塩水で洗浄し、
反応生成物をエーテルで抽出し、濃縮した後、得られた
残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチ
ル=4/1)を用いて精製して、(+)−5−デシル−
2−[4−(2−ヒドロキシフェニル]ピリミジン30
mg(収率:85%)を得た。同様に、上記(4−b)
で得た(+)−2−[4−(2−アセチルオキシノニ
ル)フェニル]−5−デシルピリミジン40mgを用い
て、(−)−5−デシル−2−[4−(2−ヒドロキシ
ノニル)フェニル]ピリミジン33mg(収率:94
%)を得た。
【0091】[α]D 20 +5.9゜(c=0.91,C
HCl3)及び−5.0゜(c=1.1,CHCl3) IR(KBr) 3428,2926,2851,15
89,1429,793cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.88(t,J=
6.8Hz,3H),0.89(t,J=6.0Hz,
3H),1.26〜1.33(m,22H),1.51
〜1.57(m,2H),1.62〜1.69,(m,
2H),2.62(t,J=14and8.2Hz,1
H),2.89(dd,J=14and4.3Hz,1
H),3.87(bs,1H),7.34(d,J=
8.3Hz,2H),8.35(d,J=8.3Hz,
2H),8.61(s,2H) MS m/z 438(M+,0.9),310(10
0),183(12),69(11),55(11),
43(16),41(13) 高分解能MS C29462OとしてM+ 計算値 m/z 438.3607 実測値 m/z 448.3589
【0092】(実施例5) (−)−2−(4−デシル
オキシフェニル)−5−(2−フルオロウンデシル)ピ
リミジン((1a−q−1)の化合物)の合成
【0093】
【化22】
【0094】実施例1で得られた(+)−2−(4−デ
シルオキシフェニル)−5−(2−ヒドロキシウンデシ
ル)ピリミジン74mgのジクロロメタン5ml溶液
に、−78℃で1.0M三フッ化ジメチルアミノ硫黄
(DAST)−ジクロロメタン溶液0.2mlを加え、
20分攪拌した。反応液に水を加え、反応生成物をエー
テルで抽出し、抽出液を濃縮した後、カラムクロマトグ
ラフィー(ワコーゲルC−300,ヘキサン/酢酸エチ
ル=80/1)を用いて分離精製し、(−)−2−(4
−デシルオキシフェニル)−5−(2−フルオロウンデ
シル)ピリミジン52mg(収率:72%)を得た。更
にヘキサン/エーテル(5/1)混合溶液から再結晶さ
せて、(−)−2−(4−デシルオキシフェニル)−5
−(2−フルオロウンデシル)ピリミジン36mg(収
率:50%)を得た。
【0095】無色針状晶 相転移温度(℃) Cr86 SX83 I [α]D 20 −10.5゜(c=1.03,CHCl3) IR(KBr) 2922,2853,1607,15
84,1541,1435,1254,1165,10
20,829,795cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.88(t,J=
7.0Hz,3H),0.88(t,J=7.1Hz,
3H),1.26〜1.73(m,30H),1.77
〜1.85(m,2H),2.86(d,J=5.7H
z,1H),2.92(dd,J=2.4,and5.
7Hz,1H),4.03(t,J=6.6Hz,2
H),4.66(dm,J=49Hz,1H),6.9
8(d,J=9.0Hz,2H),8.36(d,J=
9.0Hz,2H)8.62(s,2H) MS m/z 485(M++1,36),484
(M+,100),344(11),186(30),
185(51),69(17),43(53),41
(19) 元素分析:C31492FOとして 計算値:C,76.81%;H,10.19%;N,
5.78% 実測値:C,76.55%;H, 9.92%;N,
5.73%
【0096】(実施例6) (−)−2−(4−デシル
オキシフェニル)−5−(2−フルオロデシル)ピリミ
ジン((1a−q−2)の化合物)の合成 実施例2で得られた(+)−2−(4−デシルオキシフ
ェニル)−5−(2−ヒドロキシデシル)ピリミジンを
用いて、実施例5と同様にして(−)−2−(4−デシ
ルオキシフェニル)−5−(2−フルオロデシル)ピリ
ミジンを得た。
【0097】無色板状晶 相転移温度(℃) Cr63 SX74 I [α]D 20 −10.0゜(c=0.98,CHCl3) IR(KBr) 2922,2853,1607,15
86,1543,1441,1252,1171,10
26,828,795cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.88(t,J=
6.9Hz,3H),0.89(t,J=6.8Hz,
3H),1.27〜1.73(m,28H),1.77
〜1.85(m,2H),2.86(d,J=5.8H
z,1H),2.92(dd,J=2.4,and5.
7Hz,1H),4.03(t,J=6.6Hz,2
H),4.68(dm,J=48Hz,1H),6.9
8(d,J=9.0Hz,2H),8.36(d,J=
9.0Hz,2H)8.62(s,2H) MS m/z 471(M++1,33),470
(M+,100),330(18),186(27),
185(59),149(30),69(10),57
(27),43(45),41(25) 元素分析:C30472FOとして 計算値:C,76.55%;H,10.06%;N,
5.95% 実測値:C,76.34%;H, 9.93%;N,
5.90%
【0098】(実施例7) (−)−2−(4−デシル
オキシフェニル)−5−(2−フルオロノニル)ピリミ
ジン((1a−q−3)の化合物)の合成 実施例3で得られた(+)−2−(4−デシルオキシフ
ェニル)−5−(2−ヒドロキシノニル)ピリミジンを
用いて、実施例5と同様にして(−)−2−(4−デシ
ルオキシフェニル)−5−(2−フルオロノニル)ピリ
ミジンを得た。
【0099】無色針状晶 相転移温度(℃) Cr48 SX77 I [α]D 20 −10.4゜(c=1.00,CHCl3) IR(KBr) 2922,2853,1607,15
86,1541,1435,1254,1165,10
17,831,795cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.88(t,J=
7.1Hz,3H),0.88(t,J=6.7Hz,
3H),1.28〜1.73(m,26H),1.78
〜1.85(m,2H),2.86(d,J=5.7H
z,1H),2.92(dd,J=2.3,and5.
7Hz,1H),4.03(t,J=6.6Hz,2
H),4.66(dm,J=48Hz,1H),6.9
8(d,J=9.0Hz,2H),8.36(d,J=
9.0Hz,2H)8.62(s,2H) MS m/z 457(M++1,32),456
(M+,100),316(34),186(25),
185(74),43(34),41(21) 元素分析:C29452FOとして 計算値:C,76.27%;H,9.93%;N,6.
13% 実測値:C,76.23%;H,9.82%;N,6.
10%
【0100】(実施例8) (−)−5−デシル−2−
[4−(2−フルオロノニル)フェニル]ピリミジン
((1b−q−1)の化合物 実施例4で得られた(−)−5−デシル−2−[4−
(2−ヒドロキシノニル)フェニル]ピリミジンを用い
て、実施例5と同様にして(−)−5−デシル−2−
[4−(2−フルオロノニル)フェニル]ピリミジンを
得た。 融点 42℃1 H NMR(CDCl3) δ 0.8〜1.0(m,
6H),1.26〜1.69(m,28H),2.61
(t,J=6.0Hz,2H),2.88〜3.15
(m,2H),4.72(dm,J=45Hz,1
H),7.33(d,J=8.3Hz,2H),8.3
4(d,J=8.3Hz,2H)8.61(s,2H)
【0101】(実施例9) SC*液晶組成物の調製
【0102】
【化23】
【0103】からなるSC相を示す母体液晶(H−1)
を調製した。この母体液晶(H−1)の相転移温度は以
下の通りである。 相転移温度:12.5℃(Cr→SC)、55.5℃
(SC−SA)、64.5℃(SA−N)、70℃(N
−I) この母体液晶に上記各実施例で得られた化合物を各々5
〜30%添加して、SC*液晶組成物(M−1)〜(M
−6)を調製した。その添加量及び相転移温度をまとめ
て第2表に示した。なお、融点は明瞭でないものが多い
ため省略した。
【0104】
【表2】
【0105】(上記中、SC*はキラルスメクチック相
を、SA相はスメクチックA相を、N*はキラルネマチ
ック相を、Iは等方性液体相をそれぞれ表わし、添加量
は得られるSC*液晶組成物100重量%中における重
量%を表わす。)
【0106】(実施例10) 液晶表示素子の作製 実施例9で得られたSC*液晶組成物(M−4)を、等
方性液体(I)相まで加熱し、これを厚さ2μmの2枚
の透明電極板(ポリイミドコーティング−ラビングによ
る配向処理を施してある)からなるガラスセルに充填
し、SC*相を示すまで徐冷して表示用素子を作製し
た。
【0107】このセルに電界強度10Vp-p/μm、5
0Hzの矩形波を印加して、その電気光学的応答を測定
したところ、25℃で200μ秒という高速応答が確認
できた。この時のチルト角は9.8゜で、コントラスト
も良好であった。また、三角波を印加してその自発分極
を測定したところ、0.1nC/cm2以下と非常に小
さかった。このことから、組成物(M−4)の粘性は非
常に小さいことが理解できる。
【0108】同様にして、組成物(M−1)及び(M−
6)を用いてそれぞれ表示用素子を作製し、その電気光
学的応答を測定した。その結果を以下に示す。 (M−1):1.75m秒 (M−6):450μ秒
【0109】
【発明の効果】本発明の一般式(I)で表わされる光学
活性な2−置換アルキル基を有するフェニルピリミジン
誘導体は、化合物自体が低粘性であり、液晶性にも優れ
る。従って、SC相を示す母体液晶組成物にキラルドー
パントとして添加することにより、その液晶相の温度範
囲を狭くすることなく、広い温度範囲で高速応答が可能
な液晶組成物を提供することができる。
【0110】また本発明の一般式(I)の化合物は、工
業的にも容易に製造でき、無色で水、光等に対する化学
的安定性に優れており実用的である。この化合物を含有
するキラルスメクチック液晶組成物は、約200μ秒の
高速応答を実現することも容易であり、表示用光スイッ
チング素子として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 楠本 哲生 神奈川県相模原市南台1−9−2−102 (72)発明者 佐藤 健一 神奈川県相模原市上溝35−11 (72)発明者 荻野 久美子 神奈川県川崎市川崎区四谷上町23−1− 702

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1は炭素原子数1〜18のアルキル基を表わ
    し、Xは単結合又は−O−を表わし、mは0又は1を表
    わし、環A及び環Bのうち、一方はフッ素原子により置
    換されていてもよい1,4−フェニレン基を表わし、他
    方はピリミジン−2,5−ジイル基を表わし、環Cはフ
    ッ素原子により置換されていてもよい1,4−フェニレ
    ン基又はトランス−1,4−シクロヘキシレン基を表わ
    し、Yは−OH、−OCH3、−OCF2H、−OCF3
    又はフッ素原子を表わし、R2は炭素原子数1〜18の
    アルキル基を表わし、*はその炭素が光学活性な不斉炭
    素であることを表わす。)で表わされる光学活性化合
    物。
  2. 【請求項2】 一般式(I)において、m=0である請
    求項1記載の光学活性化合物。
  3. 【請求項3】 一般式(I)において、Yが−OH又は
    フッ素原子を表わす請求項2記載の光学活性な化合物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の光学活性化合物を含有す
    る液晶組成物。
  5. 【請求項5】 強誘電性キラルスメクチック相を示す請
    求項4記載の液晶組成物。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の液晶組成物を用い
    た液晶表示素子。
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