JPH078609B2 - 自動車用駆動装置 - Google Patents

自動車用駆動装置

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JPH078609B2
JPH078609B2 JP62313828A JP31382887A JPH078609B2 JP H078609 B2 JPH078609 B2 JP H078609B2 JP 62313828 A JP62313828 A JP 62313828A JP 31382887 A JP31382887 A JP 31382887A JP H078609 B2 JPH078609 B2 JP H078609B2
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engine
gear
final reduction
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共和 武田
庄次 太田
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車用の駆動装置に関し、さらに詳しく
は、入力軸、カウンタ軸および出力軸を有してなるカウ
ンタ軸タイプの変速機を有した駆動装置に関する。
(従来の技術) 従来、縦置エンジンを有する前輪駆動もしくは4輪駆動
の自動車においては、第9A図および第9B図に示すよう
に、変速機をトルクコンバータ(もしくはクラッチ)2
と変速機構3とに分割するとともに、両者の間に終減速
機4を配設する構成が一般的に用いられている。
このような構成を採用した場合、終減速機4の左右に配
設される車輪5,5に対してエンジン1が車両前方にオー
バーハングして搭載されることになり、車両の重量配分
が前部側に重く不均一になり易く好ましくない。さら
に、車体についても、エンジンルームに対して車輪5,5
が車室側に近づいて配設されることになり、車室内スペ
ース、特に前部座席足元のスペースが狭くなり易いとい
う問題がある。
このようなことから、特公昭58−24289号公報には、第1
0図に示すように、終減速機4をエンジン1の直下に配
設する構成例が開示されている。なお、この場合には、
変速機7の車室内への突出量を少なくして車室スペース
を確保するため、エンジン1の出力軸より下方に変速機
7を配設し、トルクコンバータ6の出力軸と変速機7の
入力軸とをスプロケット8a,8bを用いてチェーン8cによ
り連結している。
上記のように構成すれば、車輪を車両前方に配置させる
ことが可能であり、エンジンの前方へのオーバーハング
を少なくし、車室スペースを広くすることができるので
あるが、エンジン直下に終減速機が位置するため、エン
ジンの車体に対する取付位置が高くなり、これに応じて
フロントボンネットが高くなり、前方視界が悪化すると
いう問題や、エンジンの重心位置が高くなるので車両の
安定性が低下するという問題がある。さらに、エンジン
の位置が高くなると、その出力軸の位置も高くなり、エ
ンジンに連結される変速機の車室内への突出量が大きく
なり易い。このため、第10図の例において示したよう
に、変速機を下方に配設し、チェーンによる連結機構を
受ける必要が生ずる。
(発明が解決しようとする問題) 上記のような問題に鑑み、本出願人は、エンジンの側部
に終減速機を配設して、エンジンの車体に対する取付位
置を低くする構成を提案している。このように構成すれ
ば、フロントボンネットを低くして前方視界を向上する
ことが可能となり、また、エンジンの重心位置を低くし
て車両の安定性を向上させることが可能となるのである
が、このように低い位置に配設されたエンジンからの動
力を変速して、エンジンの側方に位置する終減速機へ伝
達するための変速機の構造を上記構成に合わせてコンパ
クトに構成することが望まれる。
本発明は、このような事情に鑑みたもので、上記のよう
なエンジンおよび終減速機の構成等に対応して車両に配
設することができるとともに、コンパクトな構成とする
ことができる自動車用駆動装置を提供することを目的と
する。
ロ.発明の構成 (問題を解決するための手段) 上記目的達成のため、本発明の自動車用駆動装置におい
ては、クランク軸が前後に延びるようにして車両前部に
配設されたエンジンと、エンジンの後端に連結されると
ともに後方に突出して配設された変速機と、エンジンの
側方に変速機とは分離して配設された終減速機と、変速
機の出力軸と終減速機の入力軸とを連結する中間軸とか
らなり、エンジンは、そのシリンダ軸がクランク軸を含
む垂直面に対して車幅方向の一方の側に傾斜して配設さ
れ、エンジンのケースがシリンダブロックとこのシリン
ダブロックの下面に接合されたオイルパンとから構成さ
れ、終減速機が上記垂直面に対するエンジンの反傾斜側
におけるオイルパンの側方に配設されており、終減速機
のケースがオイルパンと一体に形成される構成を前提と
する。
その上で、第1の本発明では、この変速機が、エンジン
からの動力を順次伝達する変速機入力軸、変速機カウン
タ軸および変速機出力軸を有するとともに、変速機入力
軸と変速機カウンタ軸とにわたってカウンタ軸タイプの
変速機構が配設されて構成される。そして、変速機入力
軸がエンジンのクランク軸とほぼ同一軸線上に配設さ
れ、変速機カウンタ軸が変速機入力軸のほぼ垂直下方に
これと平行に延びて配設され、変速機出力軸が変速機カ
ウンタ軸の側方もしくは側方上方にこれと平行に配設さ
れて終減速機の入力軸とほぼ同一軸線上に位置してお
り、変速機入力軸と変速機カウンタ軸とを通るほぼ垂直
な面と、変速機カウンタ軸と変速機出力軸とを通る面と
のなす角がほぼ90度もしくはこれ以下の値に設定されて
いる。
なお、この変速機において、エンジンから変速機を介し
て終減速機に駆動力を伝達したときに、変速機カウンタ
軸上のギヤがこのギヤと噛合する変速機入力軸上のギヤ
から受ける駆動力が変速機出力軸側を向き、変速機カウ
ンタ軸上のギヤがこのギヤと噛合する変速機出力軸上の
ギヤから受ける駆動反力が変速機入力軸側を向くよう
に、変速機入力軸および変速機カウンタ軸に対する変速
機出力軸の位置を設定するのが好ましい。このようにす
ると、変速機カウンタ軸に変速機入力軸側から作用する
力と変速機出力軸側から作用する力とがほぼ反対方向を
向き、これらの力が相殺されるため、変速機カウンタ軸
を支持するベアリング荷重が小さくなる。
また、第2の本発明では、上記構成に加えて、変速機出
力軸は前方に突出して前輪用終減速機へ動力伝達を行わ
せ、変速機カウンタ軸は後方に突出して後輪用終減速機
へ動力を伝達を行わせるようになっており、変速機カウ
ンタ軸と変速機出力軸とを連結する出力ギヤ組が、変速
機内における前輪用終減速機側の端部近傍に配設されて
いる。
なお、この場合にも、変速機から終減速機に駆動力を伝
達したときに、変速機カウンタ軸上のギヤがこのギヤと
噛合する変速機入力軸上のギヤから受ける駆動力が変速
機出力軸側を向き、変速機カウンタ軸上のギヤがこのギ
ヤと噛合する変速機出力軸上のギヤから受ける駆動反力
が変速機入力軸側を向くように、変速機入力軸および変
速機カウンタ軸に対する変速機出力軸の位置を設定する
のが望ましい。
(実施例) 以下、図面に基づいて本発明の好ましい実施例について
説明する。
第1図は、本発明に係る駆動装置を搭載した自動車を示
す側面図であり、この自動車の前部に、エンジン10、変
速機30および終減速機60からなる駆動装置が搭載されて
いる。この駆動装置を取り出して概略的に示すのが第2
図であり、エンジン10は、そのクランク軸が車体前後に
延びるようにして配設され、その後端には変速機30が結
合されており、エンジン10の左側部に終減速機60が結合
して配設されている。エンジン出力軸はトルクコンバー
タ31を介して変速機入力軸32と同一軸線上において接続
されており、また、変速機入力軸32とこれに平行に配設
されたカウンタ軸33との間にはカウンタ軸タイプの変速
機構が配設されている。変速機カウンタ軸33は出力ギヤ
組を介して変速機出力軸34と連結されている。
終減速機60は、ハイポイドギヤ組(ファイナルドライブ
ピニオン61とファイナルリングギヤ62の組)からなる減
速ギヤ組と差動ギヤ組とから構成され、変速機30とは分
離してエンジン10の側面に接合配置されている。変速機
出力軸34は、終減速機60の入力軸(すなわち、ファイナ
ルドライブピニオン軸)61aとほぼ同一軸線上にあり、
中間軸90を介してファイナルドライブピニオン軸61aと
連結されている。
エンジンルームと車室とは、ダッシュパネル96およびフ
ロアパネル97により仕切られており、エンジン10、変速
機30および終減速機60はエンジンルーム内に配設される
のであるが、変速機30は、車室下方に突出して配設され
る。この場合において、終減速機60がエンジン10の側方
に配設されるので、エンジンの位置を車体に、対してか
なり低くすることができる。このため、変速機の位置も
低くすることができフロアパネル97に車体前後に延びて
形成されるトンネル部97a内に変速機を配設することが
できる。これにより、変速機30の車室内への突出の影響
が少なくなり、車室内スペースを広く取ることができ
る。なお、エンジン10の位置を低くすることにより、フ
ロントボンネットを低くすることができるので、運転席
からの前方視界を良好とすることができる。
また、変速機30と終減速機60とは分離して配設され、両
者は中間軸90を介して連結されているので、この中間軸
90の下側には空間を形成することができる。このため、
この空間内にステアリング機構のタイロッド81を配設す
ることができ、これにより最低地上高を下げることなく
タイロッド81を終減速機60(およびこれから左右に延び
るアクスルシャフト)より後方に配設することができ
る。
上記の構成の駆動装置を、矢印III−IIIに沿って断面し
て示す第3図および変速機30の各軸に沿って断面して示
す第4図を用いて説明する。
エンジン10は、直列複数気筒のエンジンであり、そのシ
リンダ軸は、第3図に示すように、垂直面に対して車両
前方から見て左方(車体右方)に傾斜している。このよ
うに傾斜させることにより、エンジン10の全高を低く抑
えることができ、フロントボンネットをさらに低くする
ことができるという利点がある。このエンジン10は、ピ
ストン13がシリンダ軸方向に滑動自在に収納されるシリ
ンダブロック12と、このシリンダブロック12の上面に接
合され、吸気および排気通路18a,18bを有するとともに
これらの通路を開閉する吸気および排気弁17a,17bを有
するシリンダヘッド11と、シリンダブロック12の下面に
接合されたオイルパン25とからなるエンジンケースを有
している。
エンジン10の反傾斜側における、シリンダヘッド11の側
面には、吸気通路18aが開口しておりこの開口に連通す
るようにして反傾斜側側面にインテークマニホールド26
が取り付けられ、シリンダヘッド11の傾斜側側面には排
気通路18bが開口しており、これらの排気通路18bに連通
するようにして傾斜側側面にエキゾーストマニホールド
27が取り付けられている。このようにすると、反傾斜側
の側方における広い空間内にインテークマニホールド26
を配設することになり、吸気管経路を長くするのが簡単
であり、吸気管経路を長くして吸気慣性効果を高め、エ
ンジンの性能向上を図ることができる。
さらに、このシリンダヘッド11の上部には、前後に延び
て複数のカム19bを有するカムシャフト19aが配設されて
おり、エンジン回転に同期したカムシャフト19aの回転
により、カム19bがロッカーアーム19cを介して吸気およ
び排気弁17a,17bを開閉作動させる。これらカムシャフ
ト19a,ロッカーアーム19c等は、シリンダヘッド11の上
面に取り付けられたヘッドカバー11aにより覆われてい
る。
シリンダブロック12の下部をなすクランクケース部12a
には、前後に延びてクランク軸15が取り付けられてお
り、そのクランク部15aに回動自在に取り付けられたコ
ネクティングロッド14の上部がピストン13に連結されて
いる。このため、ピストン13の往復動に応じてクランク
軸15が回転駆動される。なお、クランク軸15には、クラ
ンク部15aと反対側に突出するバランスウェート部16が
形成されている。
オイルパン25はシリンダブロック12のクランクケース部
12aの下面に接合されるのであるが、この接合面21は図
示のように、シリンダ軸に直角に形成されており、水平
面に対してシリンダ軸の傾斜と同じ角度だけ傾斜してい
る。
エンジン10の反傾斜側におけるオイルパン25の側面に
は、終減速機60が配設されている。この場合、オイルパ
ン25により終減速機60の内部機構が収納するケース60a
が形成されており、終減速機60はエンジン10と一体に配
設されている(終減速機60の構造は後述する)。このよ
うに、終減速機60をエンジン10の反傾斜側の側方に配設
すると、終減速機60とシリンダブロック12との干渉のお
それがないので、エンジン10の傾斜角を大きくすること
が容易であり、エンジン10の全高をさらに低下させるこ
とが可能となる。
エンジン10の後端面には、第4図に示すように、変速機
30が接合して取り付けられている。本図に示す変速機30
は自動変速機であり、エンジン10の出力軸(クランク
軸)15には、トルクコンバータ31が接続され、このトル
クコンバータ31の出力軸が変速機入力軸32となる。すな
わち、クランク軸15と同軸上に変速機入力軸32が設けら
れている。この変速機入力軸32の垂直下方にはこれと平
行に変速機カウンタ軸33が配設されており、この変速機
カウンタ軸33との間には、それぞれ互いに噛合する1速
用ギヤ列41a,41b、2速用ギヤ列42a,42b、3速用ギヤ列
43a,43b、4速用ギヤ列44a,44bおよびリバース用ギヤ列
45a,45b,45d(但し、リバースアイドラギヤ45dは図示せ
ず)の5組のギヤ列が配設されている。各ギヤ列には、
それぞれそのギヤ列による動力伝達を行わせるための油
圧作動クラッチ41c,42c,43c,44c,45cが配設されてお
り、これら油圧作動クラッチを選択的に作動させること
により、上記5組のギヤ列のいずれかによる動力伝達を
選択して、所定の変速段を設定することができる。
なお、本装置においては、車体に対してエンジン10の位
置が低いため、エンジンクランク軸15と同一軸線上に入
力軸32を配し、入力軸32とカウンタ軸33との間に変速機
機構を配設するようにしても、第2図のように変速機30
をフロアトンネル97a内に配設することができる。この
ため、従来におけるように、変速機機構をクランク軸よ
り下方に下げるための機構(例えば、第10図のチェーン
8a)が不要であり、その分、変速機の構造が簡単とな
る。変速機カウンタ軸33とこれに平行して配設された変
速機出力軸34とは、互いに噛合する出力ギヤ列46a,46b
により連結されており、上記油圧作動クラッチの作動に
より変速されたエンジン出力は、変速機カウンタ軸33か
ら変速機出力軸34に伝達される。この変速機出力軸34
は、エンジン10の反傾斜側側面に配設された終減速機60
の入力軸すなわちファイナルドライブピニオン61の軸61
aとほぼ同一軸線上に位置しており、両端にスプライン9
1,92を有した中間軸90を介してファイナルドライブピニ
オン軸61aと連結されている。なお、この場合、出力ギ
ヤ列46a,46bは、変速機30内における前部(終減速機60
に近い部分)に配設されており、これにより、出力ギヤ
46bをコンパクトに構成することができ、さらに、中間
軸90を短くすることができる。
終減速機60は、ファイナルドライブピニオン61とファイ
ナルリングギヤ62とからなるハイポイドギヤ組と、4個
の傘歯車63a〜63dからなる差動ギヤ組63とからなり、こ
れらのギヤ組が、エンジンオイルパン25と一体に形成さ
れたケース60aとカバー60bとに囲まれた空間内に配設さ
れて構成されている。差動ギヤ組63は、傘歯車63cおよ
び63dがファイナルリングギヤ62により回転自在に支持
され、傘歯車63aおよび63bは左右のアクスルシャフト7
1,72に結合されている。このため、変速機出力軸34に伝
達されたエンジン動力は、ハイポイドギヤ組により減速
された後、差動ギヤ組63を介してアクスルシャフト71,7
2に分割されて伝達され、左右の車輪駆動がなされる。
この場合において、エンジン10の反傾斜側に延びるアク
スルシャフト71はそのまま延びて左前輪に接続されるの
であるが、傾斜側に延びるアクスルシャフト72は、エン
ジンケース(オイルパン25およびシリンダブロック12の
クランクケース部12a)内を貫通してクランクケース部1
2aの傾斜側側面に取り付けられたシャフト支持部材75に
支持されるハーフシャフト72と、このハーフシャフト72
aに連結されてさらに外方に延びる第2のシャフト72bと
からなり、第2シャフト72bが右前輪に接続される。上
記構成において、エンジンクランク軸15は、ほぼ車幅方
向中央に配設され、終減速機60は車体左側に位置するた
め、左側アクスルシャフト71(第3図では右側に位置す
る)が短くなりやすい。このため、ファイナルリングギ
ヤ62は差動ギヤ組63より外側に配設してアクスルシャフ
ト71の長さを確保するのが好ましい。また、ファイナル
リングギヤ62を外側に配すると、このリングギヤ62より
外径の小さな差動ギヤ組63をオイルパン内に突出させて
配設することになるので、リングギヤ62を内側に配設す
る場合よりオイルパン内への突出部の大きさを小さくす
ることができ、オイルパン25の側方への終減速機60の配
設を行いやすい。
さらに、終減速機60をエンジン10の反傾斜側に配設して
いるので、終減速機60とシリンダブロック12との干渉の
おそれがなく、終減速機60をクランク軸15に近づけて配
設することができ(すなわち、終減速機60を、より車両
中心側に配設することができ)、これによりアクスルシ
ャフト71が極端に短くなるのを防止することができるば
かりでなく、駆動装置のコンパクト化を図ることができ
る。
上記構成の駆動装置を車両後方から見たのが第5図であ
り、エンジン10のクランク軸15中心および変速機30の入
力軸32中心は、図中点Aで示す紙面に垂直な軸線上に位
置する。変速機カウンタ軸33の中心Bは、変速機入力軸
32の中心Aのほぼ垂直下方に位置し、変速機出力軸34の
中心Cは、変速機カウンタ軸33の側方で変速機カウンタ
軸33より距離“d"だけ上方に位置する。なお、図中点D
はリバースアイドラギヤの中心を示す。
このように各軸を配置すると、変速機30の全高を小さく
してこれをコンパクトに構成することができる。さら
に、本例のように、車体に対してエンジン10の配設位置
を低くした場合に、クランク軸15に対して変速機入力軸
32を同軸上に配設したとしても、変速機30の出力軸34が
変速機カウンタ軸33と垂直方向で距離dだけ上に位置し
て配設されているので、変速機30の下面位置をエンジン
10の下面位置と同一もしくはこれより上にすることが容
易であり、所望の最低地上高の確保が容易である。この
ことから考えれば、上記距離“d"は、零もしくは正の
値、すなわち、変速機入力軸32と変速機カウンタ軸33と
を通るほぼ垂直な面と、変速機カウンタ軸33と変速機出
力軸34とを通る面とのなす角をほぼ90度もしくはこれよ
り小さな角となし、変速機出力軸34を変速機カウンタ軸
と垂直方向において同一もしくは上側に位置せしめると
良い。なお、変速機出力軸34は変速機カウンタ軸33およ
び変速機入力軸32の側方に配されているので、エンジン
10の側方に配設された終減速機60のファイナルドライブ
ピニオン軸61aと変速機出力軸34とをほぼ同軸上に位置
せしめ、両者を無理なく連結することができる。
第6図は上記駆動装置におけるエンジンおよびこれに一
体に取り付けられた終減速機60ならびにステアリング機
構80を取り出してこれを車両後方から見た概略図であ
り、第7図は上記駆動装置を車両右側から見た概略図で
ある。この例は、右ハンドル車の場合を示しており、ス
テアリング機構80のギヤボックス81は車体右側に配さ
れ、エンジン10の傾斜側に配されている。このステアリ
ング機構80のタイロッド81は、前述のようにエンジンケ
ース内を貫通して配設されたアクスルシャフト71,72よ
り後方に位置して配設されている。このため、ギヤボッ
クス82から斜め上後方に延びるステアリングシャフト83
と、アクスルシャフトとの干渉の問題は全く生じない。
さらに、タイロッド81はエキゾーストマニホールド27に
対しても後方に位置するため、エキゾーストマニホール
ド27およびこれに繋がって図示のように斜め下後方に延
びる排気管28を内方(エンジン側)に無理なく曲げるこ
とにより、これらとステアリングシャフト83との干渉も
避けることができ、ステアリング機構80の配設が容易で
ある。
なお、第6図および第7図に鎖線で示すのは、ブレーキ
マスタシリンダ95であり、本駆動装置においてはエンジ
ン10の位置を低くすることができるので、図示のように
ブレーキマスタシリンダ95も無理なく配設することがき
る。さらに、エキゾーストマニホールド27はエンジン10
の傾斜により傾斜側の斜め下方に延びて配設されるの
で、ブレーキマスタシリンダ95はエゾーストマニホール
ド27から離れて位置し、ブレーキマスタシリンダ95がエ
キゾーストマニホールド27からの熱の影響を受けること
がほとんどない。
以上においては、前輪駆動の場合における本発明に係る
変速機を有する駆動装置について説明したが、この駆動
装置は、4輪駆動の場合にも適用することができる。こ
の4輪駆動の場合での駆動装置を第8図に基づいて説明
する。
この駆動装置においては、変速機130としてマニュアル
式変速機を用いた場合を示しており、エンジン10の後端
にこの変速機130が接合されている。このエンジン10の
出力軸(クランク軸)15は、その後端において、変速機
130のクラッチ131を介して、クランク軸15と同軸上に配
設された変速機入力軸132に接続されている。この変速
機入力軸132と、この軸132の垂直下方に位置するととも
にこの軸132に平行に配設された変速機カウンタ軸133と
の間には、それぞれ互いに噛合する1速用ギヤ列141a,1
41b、2速用ギヤ列142a,142b、3速用ギヤ列143a,143
b、4速用ギヤ列144a,144b、5速用ギヤ列145a,145bお
よびリバース用ギヤ列146a,146b,146cの6組のギヤ列が
配設されている。1速から5速用の各ギヤ列は、シンク
ロメッシュ機構147,148,149の作動により、上記5組の
ギヤ列のいずれかによる動力伝達を選択して、所定の変
速段を設定することができる。また、リバース段の設定
は、アイドラギヤ146bを軸方向に摺動させて行う。
変速機カウンタ軸133とこれの側方に平行に配設された
変速機出力軸134とは、第4図の場合と同様に、互いに
噛合する出力ギヤ列150a,150bにより連結されており、
上記ギヤ列のいずれかを選択して変速されたエンジン出
力は、変速機カウンタ軸133から変速機出力軸134に伝達
され、この変速機出力軸134から中間軸90を介して終減
速機60に伝達される。この場合においても、出力ギヤ列
150a,150bは、変速機130内における前部(終減速機60に
近い部分)に配設されており、これにより、出力ギヤ15
0bをコンパクトに構成することができ、さらに、中間軸
90を短くすることができる。
さらに、この変速機130においては、変速機カウンタ軸1
33はその後端が後方に突出しており、この突出部にはス
プライン133aにより後輪駆動動力取り出し用のヨーク13
5が取り付けられている。このヨーク135には、ユニバー
サルジョイントを介してプロペラシャフトが接続され、
後輪側終減速機への動力伝達がなされる。この場合、第
5図に示したように、変速機カウンタ軸133は変速機入
力軸132の下方に位置するため、プロペラシャフトをフ
ロアトンネル97a内に配設することができる。
ハ.発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、クランク軸が前
後に延びるようにして車両前部に配設されたエンジン
と、エンジンの後端に連結されるとともに後方に突出し
て配設された変速機と、エンジンの側方に変速機とは分
離して配設された終減速機と、変速機の出力軸と終減速
機の入力軸とを連結する中間軸とから駆動装置を構成
し、エンジンは、そのシリンダ軸がクランク軸を含む垂
直面に対して車幅方向の一方の側に傾斜して配設され、
エンジンのケースがシリンダブロックとこのシリンダブ
ロックの下面に接合されたオイルパンとから構成され、
終減速機が上記垂直面に対するエンジンの反傾斜側にお
けるオイルパンの側方に配設されており、終減速機のケ
ースがオイルパンと一体に形成されているので、変速機
をコンパクトに構成することができ、終減速機をエンジ
ンの側方に配設して車体に対するエンジ位置を低くした
場合に、この変速機をエンジンにそのまま連結しても変
速機の車室内への突出を少なくすることができるととも
に、自動車の最低地上高を確保しつつ終減速機と変速機
出力との無理のない連結を行わせることができる。
さらに、この変速機が、エンジンからの動力を順次伝達
する変速機入力軸、変速機カウンタ軸および変速機出力
軸を有するとともに、変速機入力軸と変速機カウンタ軸
とにわたってカウンタ軸タイプの変速機構が配設されて
構成され、変速機入力軸がエンジンのクランク軸とほぼ
同一軸線上に配設され、変速機カウンタ軸が変速機入力
軸のほぼ垂直下方にこれと平行に延びて配設され、変速
機出力軸が変速機カウンタ軸の側方もしくは側方上方に
これと平行に配設されて終減速機の入力軸とほぼ同一軸
線上に位置しており、変速機入力軸と変速機カウンタ軸
とを通るほぼ垂直な面と、変速機カウンタ軸と変速機出
力軸とを通る面とのなす角がほぼ90度もしくはこれ以下
の値に設定されているので、駆動装置を一層コンパクト
化することができる。
なお、この変速機において、エンジンから変速機を介し
て終減速機に駆動力を伝達したときに、変速機カウンタ
軸上のギヤがこのギヤと噛合する変速機入力軸上のギヤ
から受ける駆動力が変速機出力軸側を向き、変速機カウ
ンタ軸上のギヤがこのギヤと噛合する変速機出力軸上の
ギヤから受ける駆動反力が変速機入力軸側を向くよう
に、変速機入力軸および変速機カウンタ軸に対する変速
機出力軸の位置を設定するのが好ましい。このようにす
ると、変速機カウンタ軸に変速機入力軸側から作用する
力と変速機出力軸側から作用する力とがほぼ反対方向を
向き、これらの力が相殺されるため、変速機カウンタ軸
を支持するベアリング荷重が小さくなる。このため、変
速機カウンタ軸強度を向上させることができるととも
に、この軸を支持するベアリングを小型化もしはベアリ
ング寿命を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る駆動装置を備えた自動車の側面
図、 第2図は上記駆動装置を示す側面概略図、 第3図は上記駆動装置を第2図の矢印III−IIIに沿って
示す断面図、 第4図は上記駆動装置を変速機の軸に沿って断面して示
す断面図、 第5図および第6図は上記駆動装置を後方から見て示す
正面概略図、 第7図は上記駆動装置を右側から見て示す側面概略図、 第8図は本発明に係る駆動装置の他の例を示す断面図、 第9A図、第9B図および第10図は従来の駆動装置の例を示
す概略図である。 10……エンジン、11……シリンダヘッド 12……シリンダブロック 15……クランク軸、25……オイルパン 26……インテークマニホールド 27……エキゾーストマニホールド 30……変速機、31……トルクコンバータ 32……変速機入力軸、33……変速機カウンタ軸 34……変速機出力軸、60……終減速機 61……ファイナルドライブピニオン 62……ファイナルリングギヤ 63……差動ギヤ組 71,72……アクスルシャフト 80……ステアリング機構、81……タイロッド 82……ステアリングギヤボックス 90……中間シャフト 95……ブレーキマスタシリンダ
フロントページの続き (72)発明者 太田 庄次 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 湯本 俊行 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−105218(JP,A) 特公 昭48−13015(JP,B1) 特公 昭58−24289(JP,B2)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クランク軸が前後に延びるようにして車両
    前部に配設されたエンジンと、該エンジンの後端に連結
    されるとともに後方に突出して配設された変速機と、前
    記エンジンの側方に前記変速機とは分離して配設された
    終減速機と、前記変速機の出力軸と前記終減速機の入力
    軸を連結する中間軸とからなり、 前記エンジンは、そのシリンダ軸が前記クランク軸を含
    む垂直面に対して車幅方向の一方の側に傾斜して配設さ
    れ、前記エンジンのケースがシリンダブロックとこのシ
    リンダブロックの下面に接合されたオイルパンとから構
    成され、前記終減速機が前記垂直面に対する前記エンジ
    ンの反傾斜側における前記オイルパンの側方に配設され
    ており、前記終減速機のケースが前記オイルパンと一体
    に形成されてなる自動車用駆動装置において、 前記変速機が、エンジンからの動力を順次伝達する変速
    機入力軸、変速機カウンタ軸および変速機出力軸を有す
    るとともに、前記変速機入力軸と前記変速機カウンタ軸
    とにわたってカウンタ軸タイプの変速機構が配設されて
    構成されており、 前記変速機入力軸が前記エンジンのクランク軸とほぼ同
    一軸線上に配設され、前記変速機カウンタ軸が前記変速
    機入力軸のほぼ垂直下方にこれと平行に延びて配設さ
    れ、前記変速機出力軸が前記変速機カウンタ軸の側方も
    しくは側方上方にこれと平行に配設されて前記終減速機
    の入力軸とほぼ同一軸線上に位置しており、 前記変速機入力軸と前記変速機カウンタ軸とを通るほぼ
    垂直な面と、前記変速機カウンタ軸と前記変速機出力軸
    とを通る面とのなす角がほぼ90度もしくはこれ以下の値
    であることを特徴とする自動車用駆動装置。
  2. 【請求項2】前記変速機において、前記エンジンから前
    記変速機を介して前記終減速機に駆動力を伝達したとき
    に、 前記変速機カウンタ軸上のギヤがこのギヤと噛合する前
    記変速機入力軸上のギヤから受ける駆動力が前記変速機
    出力軸側を向き、前記変速機カウンタ軸上のギヤがこの
    ギヤと噛合する前記変速機出力軸上のギヤから受ける駆
    動反力が前記変速機入力軸側を向くように、前記変速機
    入力軸および前記変速機カウンタ軸に対する前記変速機
    出力軸の位置を設定していることを特徴とする請求の範
    囲第1項に記載の自動車用駆動装置。
  3. 【請求項3】クランク軸が前後に延びるようにして車両
    前部に配設されたエンジンと、該エンジンの後端に連結
    されるとともに後方に突出して配設された変速機と、前
    記エンジンの側方に前記変速機とは分離して配設された
    前輪用終減速機と、前記変速機の出力軸と前記前輪用終
    減速機の入力軸とを連結する中間軸とからなり、 前記エンジンは、そのシリンダ軸が前記クランク軸を含
    む垂直面に対して車幅方向の一方の側に傾斜して配設さ
    れ、前記エンジンのケースがシリンダブロックとこのシ
    リンダブロックの下面に接合されたオイルパンとから構
    成され、前記前輪用終減速機が前記垂直面に対する前記
    エンジンの反傾斜側における前記オイルパンの側方に配
    設されており、前記前輪用終減速機のケースが前記オイ
    ルパンと一体に形成されてなる自動車用駆動装置におい
    て、 前記変速機が、エンジンからの動力を順次伝達する変速
    機入力軸、変速機カウンタ軸および変速機出力軸を有す
    るとともに、前記変速機入力軸と前記変速機カウンタ軸
    とにわたってカウンタ軸タイプの変速機構が配設されて
    構成されており、 前記変速機入力軸が前記エンジンのクランク軸とほぼ同
    一軸線上に配設され、前記変速機カウンタ軸が前記変速
    機入力軸のほぼ垂直下方にこれと平行に延びて配設さ
    れ、前記変速機出力軸が前記変速機カウンタ軸の側方も
    しくは側方上方にこれと平行に配設されて前記終減速機
    の入力軸とほぼ同一軸線上に位置しており、 前記変速機入力軸と前記変速機カウンタ軸とを通るほぼ
    垂直な面と、前記変速機カウンタ軸と前記変速機出力軸
    とを通る面とのなす角がほぼ90度もしくはこれ以下の値
    であり、 前記変速機出力軸は前方に突出して前記前輪用終減速機
    へ動力伝達を行わせ、前記変速機カウンタ軸は後方に突
    出して後輪用終減速機へ動力を伝達を行わせるようにな
    っており、 前記変速機カウンタ軸と前記変速機出力軸とを連結する
    出力ギヤ組が、前記変速機内における前記前輪用終減速
    機側の端部近傍に配設されていることを特徴とする自動
    車用駆動装置。
  4. 【請求項4】前記変速機において、前記エンジンから前
    記変速機を介して前記終減速機に駆動力を伝達したとき
    に、 前記変速機カウンタ軸上のギヤがこのギヤと噛合する前
    記変速機入力軸上のギヤから受ける駆動力が前記変速機
    出力軸側を向き、前記変速機カウンタ軸上のギヤがこの
    ギヤと噛合する前記変速機出力軸上のギヤから受ける駆
    動反力が前記変速機入力軸側を向くように、前記変速機
    入力軸および前記変速機カウンタ軸に対する前記変速機
    出力軸の位置を設定していることを特徴とする請求の範
    囲第3項に記載の自動車用駆動装置。
JP62313828A 1987-12-11 1987-12-11 自動車用駆動装置 Expired - Lifetime JPH078609B2 (ja)

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AU26730/88A AU613995B2 (en) 1987-12-11 1988-12-09 Drive system for automobile
CA000585457A CA1332575C (en) 1987-12-11 1988-12-09 Drive system for automobile
EP88311755A EP0320312B1 (en) 1987-12-11 1988-12-12 Drive system for automobile
DE8888311755T DE3871100D1 (de) 1987-12-11 1988-12-12 Antriebssystem fuer kraftfahrzeuge.
EP91117484A EP0473202B1 (en) 1987-12-11 1988-12-12 Power transmission system for automobile
DE3854695T DE3854695T2 (de) 1987-12-11 1988-12-12 Kraftübertragungssystem für Kraftfahrzeug.
US07/986,887 US5339918A (en) 1987-12-11 1992-12-03 Drive system for automobile

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5928114B2 (ja) * 1982-05-14 1984-07-10 株式会社日立製作所 固体撮像装置を用いたカラ−テレビジョンカメラ装置
JPS6255226A (ja) * 1985-09-03 1987-03-10 Kubota Ltd 農用トラクタの走行装置

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