JPH0794577B2 - ラテツクス組成物 - Google Patents

ラテツクス組成物

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JPH0794577B2
JPH0794577B2 JP2639987A JP2639987A JPH0794577B2 JP H0794577 B2 JPH0794577 B2 JP H0794577B2 JP 2639987 A JP2639987 A JP 2639987A JP 2639987 A JP2639987 A JP 2639987A JP H0794577 B2 JPH0794577 B2 JP H0794577B2
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保彦 大多和
哲夫 東條
章夫 森永
勝男 岡本
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三井石油化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、エチレン・α−オレフィン系非晶質共重合体
と脂肪族共役ジエンの非晶質重合体(以下、「ポリ共役
ジエン」と略称することがある)とを主成分として含有
するラテックス組成物に関し、より詳細には、耐候性、
耐衝撃性、及び表面光沢に優れた熱可塑性樹脂を製造す
るのに適当なラテックス組成物に関する。
(従来技術) エチレン・α−オレフィン共重合体ゴムまたはエチレン
・α−オレフィン・ポリエン共重合体ゴムにアルケニル
芳香族化合物及びこれと共重合可能なビニル単量体とを
グラフト重合させることにより耐候性、耐衝撃性、表面
光沢等に優れた熱可塑性樹脂を得る試みが、幾つかなさ
れている。
例えば、特公昭43-16394号公報には前記ゴム成分をラテ
ックス状態にしてジビニルベンゼン等の架橋性モノマー
の存在下でゲル化させておき、次いでグラフト共重合を
行なうことにより熱可塑性樹脂を得る方法が開示されて
おり、また特公昭48-35718号公報には、ラテックス中の
前記ゴム粒子を液状の脂肪族炭化水素や脂環族炭化水素
で膨潤させておき、この状態でグラフト共重合を行なう
方法が開示されている。
然しながら公知の先行技術においては、何れの方法によ
るも、実用に供し得る水準の耐候性、耐衝撃性、表面光
沢性等を有する熱可塑性グラフト共重合体樹脂が得られ
るに至っていない。
(発明の目的) 即ち本発明の目的は、耐候性、耐衝撃性、表面光沢等の
諸特性に優れた熱可塑性グラフト共重合樹脂を製造する
のに特に有用なラテックス組成物を提供するにある。
(発明の構成) 本発明によれば、エチレン・α−オレフィン系非晶質共
重合体(A)と、下記一般式、 式中、Rは水素原子、炭素数1乃至4のアルキル基或い
はハロゲン原子を示す、 で表わされる数平均分子量が500乃至5000の脂肪族共役
ジエンの非晶質重合体(B)とを、重量基準で、 A:B=99:1乃至80:20 の割合で含有し、且つ固形分の平均粒径が0.2乃至3.0μ
mの範囲にあることを特徴とするラテックス組成物が提
供される。
(作用) 本発明のラテックス組成物の構成成分であるエチレン・
α−オレフィン系非晶質共重合体は、このラテックス組
成物にアルケニル芳香族化合物及びビニル単量体とをグ
ラフト重合して得られる熱可塑性樹脂に耐衝撃強度と耐
候性とを付与するものである。
またもう一つの構成成分である脂肪族共役ジエンの非晶
質重合体(B)は、このラテックス組成物にアルケニル
芳香族化合物及びビニル単量体をグラフト重合させて熱
可塑性樹脂を得るに際し、ラテックス粒子側のグラフト
活性点としての作用を有し、得られる熱可塑性樹脂の耐
衝撃性及び光沢を大巾に向上させる。
(発明の好適な態様) エチレン・α−オレフィン系非晶質共重合体(A) 本発明において、ラテックス中のベースポリマーとして
使用する非晶質共重合体としては、エチレン・α−オレ
フィン非晶質共重合体又はエチレン・α−オレフィン・
ポリエン非晶質共重合体を挙げることができる。
尚、本明細書において非晶質共重合体とは、所謂ゴムで
代表される完全に非晶質なもののみならず、X−線回折
法で測定した結晶化度が15%以下の低結晶化度の重合体
も包含する。
かかる非晶質共重合体を構成するα−オレフィンとして
は、炭素数3乃至10のα−オレフィン、例えば、プロピ
レン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−
メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等が
用いられる。
またポリエン成分としては、1,4−ヘキサジエン、5−
エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエ
ン、5−ビニルノルボルネン等が好適に使用される。
更に、これら非晶質共重合体のエチレン含量は、50乃至
87モル%、特に63乃至80モル%に範囲内にあることが好
ましい。
本発明においてラテックス組成物のベースポリマーとし
て用いる非晶質共重合体は、上述した構成の共重合体の
内でも、135℃におけるデカヒドロナフタレン溶液での
極限粘度が0.5乃至2.0dl/g、特に0.7乃至1.5dl/gの範囲
にあるものが好適に使用される。
即ち、用いる非晶質共重合体の平均分子量は、ラテック
ス化に際しての粒径調節や得られるラテックス組成物の
特性に重要な影響を及ぼす。例えば、上述した極限粘度
が0.5dl/gよりも小さい場合には、ラテックス中の固形
分の平均粒径を0.2μmに抑制することが困難となり、
得られるラテックス組成物を出発原料として熱可塑性グ
ラフト共重合体樹脂を製造した場合、該樹脂は、耐衝撃
性等において不満足なものとなる傾向がある。
また極限粘度が2.0dl/gを越えるものを使用した場合に
は、ラテックス中の固形分の平均粒径を3.0μm以下に
抑制することが困難となり、組成物自体の貯蔵安定性が
低下する傾向がある。
脂肪族共役ジエンの非晶質重合体(B) 本発明において、前記成分(A)と組み合わせるべき成
分(B)としては、下記一般式、 式中、Rは水素原子、炭素数1乃至4のアルキル基、或
いはハロゲン原子を示す、 で表わされる脂肪族共役ジエン、例えばブタジエン、イ
ソプレン等の非晶質重合体を使用する。
この重合体は、1,2付加型、1,4付加型或いはシス型乃至
はトランス型の何れをも用いることができるが、ラテッ
クス組成物を基材として得られる熱可塑性樹脂の耐衝撃
性が特に優れる点において、全結合量の50%以上がシス
−1,4付加型であるものを用いることが望ましい。
またこれらポリブタジエン等は、主鎖及び分子末端にカ
ルボニル基、マレイン酸基、水酸基等の反応性の官能基
が導入されていてもよい。
本発明において上述した重合体成分(B)は、数平均分
子量が500乃至5000の範囲にあることも重要である。
後述する実施例から明らかな通り、数平均分子量がこの
範囲外にある時は、ラテックス組成物を基材として得ら
れる熱可塑性樹脂は耐衝撃性及び光沢において不満足な
ものとなる。
ラテックス組成物の製造 本発明のラテックス組成物は、前述した成分(A)と
(B)とを、重量基準で、 A:B=99:1乃至80:20 特に、95:5乃至85:15 となる様に水性媒体中に均一分散させることにより得ら
れる。
成分(A)の非晶質共重合体の重量がこの範囲を超えて
多量に存在する時には、熱可塑性樹脂の製造に際して、
ラテックス粒子へのアルケニル芳香族化合物等のグラフ
ト率が低下するため、熱可塑性樹脂の耐衝撃強度が不良
となり、本発明の利点が失われる。
またポリブタジエン等の成分(B)の非晶質重合体を上
記範囲よりも多量に使用した場合には、ラテックス組成
物から得られる熱可塑性樹脂は耐候性において劣ったも
のとなる。
尚、本発明のラテックス組成物は、ラテックス粒子内で
成分(A)と成分(B)とが混合していることが好まし
く、水性媒体中に均一分散させるに先立って、両者を押
出機により混合しておくことが望ましい。
非晶質共重合体とポリブタジエンの水性媒体中への均一
分散に際しては真密度が0.90g/cm3以上の結晶性低分子
量α−オレフィン共重合体乃至はその変性共重合体を単
独又は2種以上の組み合わせで用いることが好適であ
る。
この結晶性共重合体及びその変性共重合体は、ラテック
ス化に際してゴム等の非晶質共重合体及びポリブタジエ
ン等の粒子を容易に微細化させて貯蔵安定性を向上せし
め、またラテックス組成物より得られる熱可塑性グラフ
ト共重合体の光沢を著しく向上させる機能を有してい
る。
このα−オレフィン共重合体としては、常温でワックス
状のものと、液状のものとの双方を何れも使用すること
ができ、両者を併用することも可能である。
(1) ワックス状共重合体としては一般にエチレン−
プロピレン共重合体及び/又はエチレン−1−ブテン共
重合体が用いられる。
本発明の目的にとって有用な共重合体は密度0.90g/cm3
以上、軟化点(ビカット)90℃以上、好ましくは95℃以
上のものである。
(2) 液状の共重合体として有用なものは135℃にお
けるデカヒドロ・ナフタレン溶液の状態における極限粘
度0.01〜0.3dl/gのものである。
これらワックス状又は液状の共重合体は後述の不飽和カ
ルボン酸系化合物をグラフト共重合成分として含有する
変性物として用いることもできる。
また変性共重合体としては、不飽和カルボン酸系化合物
によりグラフト変性された変性ポリエチレンワックス及
び変性エチレン・α−オレフィン共重合体が使用され
る。
変性剤として用いられる不飽和カルボン酸系化合物は炭
素原子3〜10個を含有する不飽和カルボン酸並びにその
酸無水物、そのアミド、そのイミド及びそのエステルか
らなる群から選ばれる1種以上のものであって例えば、
アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、フマール
酸、イタコン酸、シトラコン酸、ノルボルネンジカルボ
ン酸、テトラヒドロフタル酸、ビシクロ〔2,2,1〕ヘプ
ト−2−エン−5,6−ジカルボン酸等の不飽和カルボン
酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン
酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ビシクロ〔2,2,1〕ヘ
プト−2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物等の不飽和
カルボン酸無水物、マレイン酸モノアミド、マレイン酸
ジアミド、マレイミド等のアミド乃至はイミド、アクリ
ル酸メチル、メタクリル酸メチル、マレイン酸ジメチ
ル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジエチル、フマ
ール酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジ
エチル、テトラヒドロ無水フタル酸ジメチル、ビシクロ
〔2,2,1〕ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸ジメチ
ル、グリシジル(メタ)アクリレート等の不飽和カルボ
ン酸エステル等を挙げることができる。中でも好ましい
ものは、マレイン酸無水物、マレイン酸モノアミド、マ
レイン酸ジアミド、マレイミド、マレイン酸モノメチ
ル、マレイン酸ジエチル、グリシジル(メタ)アクリレ
ート等である。
かかるグラフト共重合体成分は、変性共重合体の重量基
準で通常0.2乃至50%、好ましくは0.2乃至20%含まれる
様に変性を行なえばよい。20%以下の含有率においては
変性共重合体の軟化点に殆んど変化を生じない。
また変性共重合体として、変性エチレン・α−オレフィ
ンランダム共重合体を用いる場合には、135℃のデカヒ
ドロナフタレン溶液の極限粘度が0.01乃至0.3dl/gの変
性共重合体が好適である。
この様な低分子量α−オレフィン共重合体或いは変性低
分子量α−オレフィン共重合体はそれぞれ単独又は組み
合わせで使用することができ、何れの場合にも前述した
成分(A)及び(B)の合計量100重量部当り2乃至50
重量部、特に5乃至40重量部の範囲でラテックス組成物
中に含有されていることが好適である。この範囲よりも
少ない量で使用すると、これら重合体成分のラテックス
化に際し該重合体の微細化を行なうことが困難となる傾
向があり、また多量に配合した時には、ラテックス組成
物から得られる熱可塑性共重合体が耐衝撃強度等におい
て不満足なものとなる。
非晶質共重合体(A)、共役ジエン重合体(B)及び必
要に応じて加える結晶性低分子量α−オレフィン共重合
体乃至はその変性共重合体の水性媒体中への均一分散
は、例えば該重合体をn−ヘキサン等の溶媒中に溶解せ
しめた後、適当量の界面活性剤が分散された水性媒体中
に該溶液を攪拌下に混合分散し、次いで適当な温度に加
温して溶媒成分を蒸留除去すればよい。
また溶媒を使用しない場合には、非晶質共重合体等及び
界面活性剤を含む水性媒体とを押出機等を用いて混練す
ることにより、ラテツクスを形成せしめればよい。
界面活性剤としては、アニオン活性剤、カチオン活性
剤、ノニオン活性剤等の任意のものを使用し得るが、脂
肪酸ナトリウムや脂肪酸カリウム等のアニオン活性剤が
好適に使用し得る。界面活性剤の使用量は、用いる重合
体成分の種類等によっても異なるが、一般に非晶質共重
合体100重量部当り0.2乃至20重量部に割合に選ぶことが
好ましい。
尚、水性媒体の使用量は、製品ラテツクス基準でハンド
リング性の見地から、ラテックス中の固形分濃度が5乃
至65重量%の範囲となる様に選択することが好適であ
る。
また、本発明のラテックス組成物においては、前記非晶
質共重合体(A)と共役ジエン重合体(B)の熱トルエ
ン不溶解分量が30乃至95重量%の範囲内となる様にラテ
ックス粒子内で架橋結合を形成せしめることが該ラテッ
クス組成物を基材として得られる熱可塑性樹脂の光沢を
向上させる上で望ましい。
かかるラテックスの架橋処理は、ラテックス中に必要に
応じて多官能性モノマーを配合し、電離性放射線架橋や
有機過酸化物架橋等のそれ自体公知の手段により行い得
る。
用いる多官能性モノマーとしては、例えば2以上のエチ
レン系不飽和結合、特にビニル結合等を有するモノマー
が好適に使用され、具体的にはジビニルベンゼン、テト
ラメチレンジアクリレート、グリセリルトリアクリレー
ト、エチレングリコールジメタクリレート、1,2,4−ト
リビニルシクロヘキサン、テトラアリロキシエタン等を
例示できる。
この多可能性モノマーは、非晶質共重合体(A)100重
量部当り0.1乃至20重量部、特に0.3乃至5重量部の範囲
で使用することが望ましい。電離性放射線架橋は、α
線、β線、γ線、電子線、X線等の何れを用いても良
い。照射線量としては1Mrad乃至50Mradの範囲が望まし
い。
有機過酸化物架橋は、ラテックス中に有機過酸化物を均
一分散させた後、該有機過酸化物の分解温度以上にラテ
ックスを加熱することによって行なわれる。
用いる有機過酸化物としてはラテックス粒子の安定性、
架橋反応操作の安定性ならびに経済性から10時間半減期
温度が0℃以上、100℃以下のものが好ましく、具体的
には以下の有機過酸化物を例示できる。
1.1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、 t−ブチルパーオキシビパレート、 t−ビチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、 t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、 2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキ
サン、 3,5,5,−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、 ベンゾイルパーオキサイド、 p−クロロベンゾイルパーオキサイド、 2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、 イソブチルパーオキサイド、 ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、 ビス(2−エチルヘキシル)パーオキシカーボネート。
有機過酸化物の添加量としては、ラテックス中の非晶質
共重合体成分100重量部当り、通常0.1乃至20重量部、好
ましくは1乃至10重量部が適当である。
架橋のための加熱時間等の架橋条件は常圧、加圧の何れ
でもよいが、非晶質共重合体成分(A)及び共役ジエン
共重合体成分(B)の熱トルエン不溶解分含有量が30重
量%以上、好ましくは40重量%以上、最も好適には50重
量%以上となる様に設定する。具体的には、加熱時間を
通常半減期の5乃至7倍とすることが適当である。
ラテックス組成物 かくして得られたラテックス組成物は、エチレン・α−
オレフィン系非晶質共重合体(A)と、ポリブタジエン
等の共役ジエンの非晶質重合体(B)とを主成分として
おり、固形分の平均粒径が0.2μm乃至3.0μmの範囲に
ある。
かかるラテックス組成物において、固形分の平均粒径が
0.2μmよりも小さい場合には、該組成物を基材として
得られる熱可塑性樹脂の耐衝撃性が不良となる。
また3.0μmよりも大である場合には、該組成物にアル
ケニル芳香族化合物等をグラフト重合させて熱可塑性樹
脂を得るに際し、ラテックスの安定性が悪くなり、その
結果として該樹脂は耐衝撃性や光沢性が不満足なものと
なる。
本発明のラテックス組成物は、ラテックス粒子に対する
アルケニル芳香族化合物等のグラフト率が高く、特に耐
衝撃性、耐候性及び表面光沢等の特性に優れた熱可塑性
樹脂の原料として極めて有用である。
また本発明のラテックス組成物には、用途に応じて、顔
料、増粘剤、可塑剤、防腐剤、消泡剤、pH調整剤等の公
知の配合剤を、それ自体公知の量で配合することができ
る。勿論、これら配合剤は架橋前のラテックス中に配合
してもよいし、また架橋後に配合してもよい。
発明の用途 本発明のラテックス組成物は、特にアルケニル芳香族化
合物及び該化合物と共重合可能な単量体とを用いてこれ
らとグラフト共重合させることによって、耐衝撃性、耐
候性及び表面光沢等の特性に顕著に優れた熱可塑性グラ
フト共重合体が得られる。
アルケニル芳香族化合物としては、スチレン、α−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン
等が単独又は2種以上の組み合わせで使用される。
またアルケニル芳香族化合物と共重合可能な単量体とし
ては、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等
のビニルシアン化合物、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル等のア
クリル酸エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル等
のメタクリル酸エステル等が単独又は2種以上の組み合
わせで使用される。
これらの使用量は、その種類によっても異なるが一般に
アルケニル化合物においては、通常、架橋ラテックス中
のゴム成分100重量部に対して40乃至500重量部、また該
アルケニル化合物に共重合可能な単量体においては通
常、架橋ラテックス中のゴム成分100重量部に対して20
乃至300重量部の範囲から選択される。
ラテックス組成物と、アルケニル化合物及び該化合物と
共重合可能な単量体とのグラフト共重合は、それ自体公
知の手段で行なわれ、例えば架橋ラテックス中に前記ア
ルケニル芳香族化合物等を加え、更にラジカル発生剤を
所定量添加して加熱するか、或いは放射線を照射するこ
とによって行なわれる。
かくして得られる熱可塑性グラフト共重合体は、後述す
る実施例に示す通り、耐衝撃性、耐候性表面光沢等の特
性において顕著に優れている。
本発明を次の例で説明する。
(実施例) まず以下の実施例において、ラテックス組成物の平均粒
子径、ゲル分率の測定方法は次の通りである。
(1) 平均粒径の測定 コールターエレクトロニクス社製コールターカウンター
を使用し、ラテックス組成物の粒子を全数カウントし、
粒子径別重量ヒストグラムと累積重量ヒストグラムを作
成する。ここで累積重量ヒストグラムが50%となる点を
平均粒子径と定義する。
(2) 熱トルエン不溶解量(ゲル分率) ラテックス組成物中の全固形分を凝析、乾燥し、100メ
ッシュのステンレス製網袋に1.5g採取し、120℃のトル
エン100cc中に6時間浸漬する。次いでこれを取り出し
乾燥後、網袋中の残渣重量を測定し、熱トルエン不溶解
量(ゲル分率)を算出し、架橋度の目安とした。
ラテックス組成物中の構成成分(B)としての共役ジエ
ンの非晶質重合体として用いた各種ポリブタジエンの性
状は下記第1表の通りである。
またラテックス組成物を基材として、下記処方によりN
2雰囲気下で、70℃,4時間にわたってグラフト重合反応
を行ない、硫酸マグネシウムでラテックスを凝固せし
め、水洗、脱水、乾燥して検定用の熱可塑性重合体を得
る。
処方 架橋ラテックス組成物 (EPTとして) 20 重量部 スチレン 57 〃 アクリルニトリル 23 〃 n−ドデシルメルカプタン 0.3 〃 ラウリル酸ソーダ 2.5 〃 クメンヒドロペルオキシド 0.7 〃 デキストロース 1.0 〃 ピロリン酸ソーダ 0.5 〃 硫酸第一鉄 0.01 〃 水 180 〃 この熱可塑性重合体を射出成形して、耐衝撃性、耐候性
及び表面光沢の各種特性を判定したが、その測定方法
は、以下の通りである。
(3) 耐衝撃性(アイゾッド衝撃強度,Kg・cm/cm) ASTM D256-56に準拠する。
(4) 耐候性(%) 紫外線カーボンアークウェザーメータで、ASTM D1435の
条件で500時間暴露後のアイゾッド衝撃強度の保持率で
示す。
(4) 表面光沢(%) ASTM D523による。
実施例1 を、n−ヘキサン900gに溶解して、均一になるまで攪拌
した。
次いで、界面活性剤としてオレイン酸カリウム5gを水90
0gに分散させた後、ホモミキサーを用いて前記溶液と60
分間混合した(攪拌羽根の回転数12000rpm)。
得られた乳化液を、60〜80℃の温度でn−ヘキサンを蒸
留除去し、ラテックスを得た。
この様にして得られたラテックスに、ゴム分100重量部
当り、 p−ジビニルベンゼン 0.5重量部 1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ 3,3,5−トリメチルシクロヘキサン (ペルオキシド(A)) 0.5重量部 を添加し、十分に分散させた。
次にこのラテックスをオートクレーブに移し、窒素で3K
g/cm2G加圧した状態で120℃2時間加熱し、架橋し、本
発明のラテックス組成物を得た。
このラテックス組成物を性状、及び前記の如くして該組
成物から得られた熱可塑性重合体の性状を後記第2表に
示す。
実施例2 EPT(A)を92g、ポリブタジエンAを8gとする以外は実
施例1と同様に行った。
実施例3 EPT(A)を87g、ポリブタジエンAを13g、ペルオキシ
ド(A)を0.7重量部とする以外は実施例1と同様に行
った。
EPT(A)を83g、ポリブタジエンAを17g、変性ポリウ
レタンワックスを18g、ペルオキシド(A)を0.7重量部
とする以外は実施例1と同様に行った。
比較例1 EPT(A)を100g、ポリブタジエンAを0g、変性ポリエ
チレンワックスを10gとする以外は実施例1と同様に行
った。
比較例2 EPT(A)を75g、ポリブタジエンAを25gとする以外は
実施例1と同様に行った。
実施例5 ポリブタジエンAに代えてポリブタジエンBを用い、ペ
ルオキシド(A)を0.3重量部とする以外は実施例2と
同様に行った。
実施例6 ポリブタジエンAに代えてポリブタジエンCを用い、ペ
ルオキシド(A)を0.4重量部とする以外は実施例2と
同様に行った。
実施例7 ポリブタジエンAに代えてポリブタジエンDを用い、変
性ポリエチレンワックスを20g,ペルオキド(A)を0.8
重量部とする以外は実施例2と同様に行った。
実施例8 ポリブタジエンAに代えてポリブタジエンEを用い、ペ
ルオキシド(A)を0.9重量部とする以外は実施例2と
同様に行った。
実施例9 変性ポリエチレンワックスを13gとし、架橋のための操
作(p−ジビニルベンゼン、ペルオキシド(A)の添
加、オートクレーブ中での加熱)をしない他は実施例2
と同様に行った。
実施例10 変性ポリエチレンワックスを20gとし、架橋のための操
作をしない他は実施例3と同様に行った。
実施例11 エチレン単位含量72モル%、ポリエン成分として5−エ
チリデンノルボルネン単位をヨウ素価で15含有、135℃
デカリン中での極限粘度〔η〕が1.2dl/gのエチレン・
プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合ゴムを用い
る他は実施例2と同様に行った。
実施例12 変性ポリエチレンワックスを添加しない以外は実施例2
と同様に行った。
比較例3 エチレン単位含量72mol%、ポリエン成分として5−エ
チリデンノルボルネン単位をヨウ素価で15含有、135℃
デカリン中での極限粘度〔η〕が2.2dl/gのエチレン・
プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合ゴムを用
い、変性ポリエチレンワックスを添加しない以外は実施
例2と同様に行った。
比較例4 エチレン単位含量72mol%、ポエリエン成分として5−
エチリデンノルボルネン単位をヨウ素価で15含有、135
℃デカリン中での極限粘度〔η〕が0.5dl/gのエチレン
・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合ゴムを用
い、変性ポリエチレンワックスを20gとする以外は実施
例2と同様に行った。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン・α−オレフィン系非晶質共重合
    体(A)と、下記一般式、 式中、Rは水素原子、炭素数1乃至4のアルキル基或い
    はハロゲン原子を示す、 で表わされる脂肪族共役ジエンの数平均分子量500乃至5
    000の非晶質重合体(B)とを、重量基準で、 A:B=99:1乃至80:20 の割合で含有し、且つ固形分の平均粒径が0.2乃至3.0μ
    mの範囲にあることを特徴とするラテックス組成物。
  2. 【請求項2】非晶質共重合体(A)成分と、共役ジエン
    の非晶質重合体(B)成分とは、粒子内で架橋結合を形
    成しており、これら(A)及び(B)成分の熱トルエン
    不溶解分含量が、30乃至95重量%の範囲にある特許請求
    の範囲第1項記載のラテックス組成物。
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