JPH0797430A - エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、硬化物、及びエポキシ樹脂の製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物、硬化物、及びエポキシ樹脂の製造方法

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JPH0797430A
JPH0797430A JP19233194A JP19233194A JPH0797430A JP H0797430 A JPH0797430 A JP H0797430A JP 19233194 A JP19233194 A JP 19233194A JP 19233194 A JP19233194 A JP 19233194A JP H0797430 A JPH0797430 A JP H0797430A
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博美 森田
Kenichi Kuboki
健一 窪木
Yoshiro Shimamura
芳郎 嶋村
Hiroaki Ono
博昭 大野
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】その硬化物が耐熱性、接着性に優れ、かつその
希釈剤として水の使用が可能なエポキシ樹脂、及びその
工業的に有用な製造方法。 【構成】アルカリ金属水酸化物水溶液中で式(2)で表
されるヒダントイン類と エピハロヒドリンを反応させ式(3) (YはH、またはグリシジル基、R,Rは(2)と
同様)で表される化合物を得た後、反応混合物中に大過
剰のエピハロヒドリンを加え減圧下あるいは常圧下で共
沸脱水を行い反応系中の水分を除去し、更にアルカリ金
属水酸化物を添加することにより、エピハロヒドリンを
反応させた後、生成塩を濾過し、過剰のエピハロヒドリ
ンを蒸発させ、下記エポキシ樹脂を得る。 (R,RはHまたはC1〜4アルキル基、XはHま
たはグリシジル基)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有用なるエポキシ樹脂、
エポキシ樹脂組成物、その硬化物及び該エポキシ樹脂の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は種々の硬化剤で硬化させ
ることにより、一般的に機械的性質,耐水性,耐薬品
性,耐熱性,電気的性質などの優れた硬化物となり、接
着剤,塗料,積層板,成形材料,注型材料などの幅広い
分野に利用されている。従来、工業的に最も使用されて
いるエポキシ樹脂としてビスフェノ−ルAにエピクロル
ヒドリンを反応させて得られる液状および固形のビスフ
ェノ−ルA型エポキシ樹脂がある。その他液状のビスフ
ェノ−ルA型エポキシ樹脂にテトラブロモビスフェノ−
ルAを反応させて得られる難燃性固形エポキシ樹脂など
が汎用エポキシ樹脂として工業的に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前述した
ような汎用エポキシ樹脂は分子量が大きくなるにつれて
それを利用して得られる硬化物の耐熱性が低下するとい
う欠点がある。また耐熱性を上げるために多官能のフェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂を添加した場合、その
硬化物の耐熱性は向上するものの、接着性が低下すると
いう欠点がある。また汎用エポキシ樹脂を組成物として
使用する際、希釈剤として有機溶剤を使用する場合があ
るが、引火の危険性、大気汚染などの問題があり、希釈
剤として、水の使用が可能なエポキシ樹脂の出現が待ち
望まれている。
【0004】このような問題を解決するための水溶性エ
ポキシ樹脂として例えば、米国特許3,821,243
号に後記する式(2)におけるnが1であり、Xがグリ
シジル基である化合物が記載されているが、この化合物
は液状であるため、作業性に問題があり、使用用途が限
定されてしまう。またこの場合、その硬化物の耐熱性は
向上するものの、密着性が低下するという問題がある。
【0005】更に後記する式(2)において更に高分子
量の化合物の成分が多いエポキシ樹脂混合物を合成する
方法として、まずヒダントイン類をアルカリ金属水酸化
物の存在下でエピハロヒドリンと反応させた後、共沸脱
水を行い系中の生成水を除去し、生成塩を濾過し、過剰
のエピハロヒドリンの蒸発を行うことにより低分子量の
エポキシ樹脂を得、これを更にヒダントイン類と高温下
有機溶剤中或は無溶剤下で反応させ、有機溶剤を用いた
場合は、反応後有機溶剤を蒸発することにより下式
(1)
【0006】
【化4】
【0007】(式中、R1 ,R2 はそれぞれ独立して水
素原子または炭素数1〜4個のアルキル基を表す。nは
平均値であり正数を表す。また、Yは独立して水素原子
あるいはグルシジル基を表す。)
【0008】で表される高分子量化合物を得、これらを
更にアルカリ金属水酸化物の存在下でエピハロヒドリン
と反応させた後、共沸脱水を行い系中の生成水を除去
し、生成塩を濾過し、過剰のエピハロヒドリンの蒸発を
行うという方法が考えられる。
【0009】しかしながら上記のような方法では濾過、
蒸発の回数が多く、また高分子化の過程においては非常
に発熱が大きいため、工業的に製造コスト、安全性など
の点で問題がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこうした実
状に鑑み、その硬化物が耐熱性、接着性に優れ、かつそ
の希釈剤として水の使用が可能なエポキシ樹脂、及びそ
の工業的に有用な製造方法を求めて鋭意研究した結果、
本発明を完成させるに到った。
【0011】即ち、本発明は、(1)式(2)
【0012】
【化5】
【0013】(式中、R1 ,R2 はそれぞれ独立して水
素原子または炭素数1〜4個のアルキル基を表す。nは
平均値であり正数を表す。また、n個存在するXは独立
して水素原子あるいはグルシジル基を表すがXの5〜9
5%はグルシジル基である。)で表されるエポキシ樹脂
混合物、(2)nが1〜15である上記(1)記載のエ
ポキシ樹脂混合物、(3)上記(1)或いは(2)記載
のエポキシ樹脂混合物、硬化剤及び必要により硬化促進
剤を含有してなるエポキシ樹脂組成物、(4)上記
(3)記載のエポキシ樹脂組成物を硬化してなる硬化
物、(5)アルカリ金属水酸化物水溶液中で式(3)で
表されるヒダントイン類と
【0014】
【化6】
【0015】(式中、R1 ,R2 は式(2)におけるの
と同じ意味を表す。)エピハロヒドリンを反応させ式
(1)
【0016】
【化7】
【0017】(式中、R1 ,R2 、nは式(2)におけ
るのと同じ意味を表す。また、Yは独立して水素原子あ
るいはグリシジル基を表す。)で表される化合物を得た
後、反応混合物中に大過剰のエピハロヒドリンを加え減
圧下あるいは常圧下で共沸脱水を行い反応系中の水分を
除去し、更にアルカリ金属水酸化物を添加することによ
り、エピハロヒドリンを反応させた後、生成塩を濾過
し、過剰のエピハロヒドリンを蒸発させることを特徴と
する上記(1)または(2)記載のエポキシ樹脂混合物
の製造方法
【0018】に関するものである。
【0019】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
エポキシ樹脂混合物は例えば式(3)で表されるヒダン
トイン類とエピハロヒドリンとをアルカリ金属水酸化物
水溶液中で反応させることにより式(1)で表される化
合物を得た後、大過剰のエピハロヒドリンを加え、減圧
下或は常圧下において共沸脱水を行い、系中の水分を除
去した後、4級アンモニウム塩または非プロトン性極性
溶媒の存在下、アルカリ金属水酸化物を添加し反応させ
ることにより得ることができる。
【0020】前記式(1)及び式(2)でにおいて、n
は平均値を示すが、その好ましい値は0.1〜20であ
り、更に好ましい値は0.3〜15であるがnが1〜1
5となるのが特に好ましい。又、式(2)で表されるエ
ポキシ樹脂混合物において、Xの5〜95%がグリシジ
ル基であるのが好ましく、Xの10〜90%がグリシジ
ル基であることが特に好ましい。
【0021】本発明に用いられるヒダントイン類として
は例えば、ヒダントイン、5,5−ジメチルヒダントイ
ン、5,5−ジエチルヒダントイン、5,5−ジプロピ
ルヒダントイン等が挙げられ、エピハロヒドリンとして
は例えばエピクロルヒドリン、エピブロムヒドリン等が
挙げられ、又、アルカリ金属水酸化物としては例えば、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。以
下アルカリ金属水酸化物とは、特にことわりのない限り
これらが用いうる具体例である。
【0022】上記式(1)で表される化合物は、アルカ
リ金属水酸化物水溶液に式(3)で表されるヒダントイ
ン類を溶解させ撹拌下でエピハロヒドリンを滴下して得
ることができる。この際の反応温度は70℃〜150℃
であるが好ましくは80〜140℃である。反応時間は
滴下に要する時間が30分〜4時間、その後の反応時間
は30分〜5時間が好ましい。
【0023】式(1)で表される化合物を得る際に用い
る各成分の使用割合については、式(3)で表されるヒ
ダントイン類1モルに対し、エピハロヒドリンを0.2
〜0.95モル用いるのが好ましく、特に0.3〜0.
9モル用いることが好ましい。アルカリ金属水酸化物の
使用量はエピハロヒドリンと等モル用いることが好まし
い。アルカリ金属水酸化物を水に溶解し水溶液とする
が、この水溶液の濃度は10〜70重量%が好ましく、
特に20〜60重量%が好ましい。
【0024】反応終了後、反応混合物中に大過剰のエピ
ハロヒドリンを加え、減圧下或は常圧下で共沸脱水を行
い、エピハロヒドリンと水を留去し分液して、エピハロ
ヒドリンは反応系内に戻し、反応系中の水分は除去す
る。エピハロヒドリンの使用量は仕込んだヒダントイン
類の重量に対し1.5〜8重量倍が好ましく、2倍〜7
重量倍が特に好ましい。また共沸脱水の際は反応混合物
中に4級アンモニウム塩を添加し式(1)で表される化
合物の末端のイミノ基をクロルヒドリン化しておく。
【0025】用いうる4級アンモニウム塩の具体例とし
てはテトラメチルアンモニウムクロライド,テトラメチ
ルアンモニウムブロマイド,トリメチルベンジルアンモ
ニウムクロライド等が挙げられ、その使用量は仕込んだ
ヒダントイン類の重量に対して0.01〜0.1重量%
が好ましい。
【0026】式(1)で表される化合物のアルコール性
水酸基及びイミノ基をエポキシ化する方法は該アルコー
ル性水酸基及びイミノ基とエピハロヒドリンとの反応を
アルカリ金属水酸化物の存在下で行なうことにより実施
することができ、その際ジメチルスルホキシドまたは4
級アンモニウム塩または1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノンを共存させるのが特に好ましい。4級アンモ
ニウム塩を用いる場合は先の共沸脱水の段階で添加して
いるため、更に加える必要はない。
【0027】式(1)で表される化合物のアルコ−ル性
水酸基は一般のアルコ−ル類より反応性に富んでおり、
アルカリ金属水酸化物を存在させることにより、好まし
くは更にジメチルスルホキシドまたは4級アンモニウム
塩または1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンを併
用することにより、該アルコ−ル性水酸基とエピハロヒ
ドリンとの反応を選択的に行え、さらにアルカリ金属水
酸化物の量を調節することにより式(1)で表される化
合物のアルコ−ル性水酸基を所望の割合にエポキシ化す
ることができる。
【0028】ジメチルスルホキシド、4級アンモニウム
塩、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンは一種の
み用いてもよく、又、二種以上併用してもよい。又、反
応は、溶剤例えばアルコ−ル類,芳香族炭化水素類,ケ
トン類,環状又は鎖状エ−テル化合物等の存在下に行な
ってもよい。
【0029】ジメチルスルホキシドあるいは1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノンを用いる場合、その使用
量は式(1)で表される化合物に対して5重量%〜30
0重量%が好ましい。式(1)で表される化合物に対し
て5重量%未満であると式(1)で表される化合物の水
酸基とエピハロヒドリンとの反応が遅くなり、比較的長
時間の反応が必要となる。式(1)で表される化合物に
対して300重量%を超えると増量した効果はほとんど
なくなる一方容積効率も悪くなる。
【0030】アルカリ金属水酸化物の使用量は式(1)
で表される化合物のエポキシ化させたい水酸基及びイミ
ノ基1当量に対して1〜2.0当量使用すれば良い。ア
ルカリ金属水酸化物は固形でも水溶液でも構わない。ま
た水溶液を使用する場合は反応中、反応系内の水は常圧
下又は減圧下において反応系外に留去しながら反応を行
うこともできる。
【0031】反応温度は20℃〜100℃が好ましく反
応温度が30℃未満であると反応が遅くなり長時間の反
応が必要となる。反応温度が100℃を超えると副反応
が多く起こり好ましくない。反応時間は通常1〜8時間
である。
【0032】反応終了後、減圧下或は常圧下で共沸脱水
を行い、エピハロヒドリンと水を留去し分液して、エピ
ハロヒドリンは反応系内に戻し、反応系中の水分は除去
する。その後、水洗または濾過により生成塩及び過剰の
アルカリ金属水酸化物を除去し、さらに過剰のエピハロ
ヒドリン及び溶剤類を減圧下留去することにより、目的
とするエポキシ樹脂混合物を得ることが出来る。この
際、反応混合物中に活性炭を添加して、過剰の4級アン
モニウム塩等を吸着させ濾過により除去してもよい。
【0033】次に本発明のエポキシ樹脂組成物及び硬化
物について説明する。本発明のエポキシ樹脂混合物は単
独でまたは他のエポキシ樹脂との併用で通常のエポキシ
樹脂の場合と同様に硬化剤、さらに必要により硬化促進
剤等を添加、加熱することにより硬化させることができ
る。本発明で用いる硬化剤はアミン系化合物,酸無水物
系化合物,アミド系化合物,フェノ−ル系化合物などで
ある。用いうる硬化剤の具体例としては、ジアミノジフ
ェニルメタン,ジエチレントリアミン,トリエチレンテ
トラミン,ジアミノジフェニルスルホン,イソホロンジ
アミン,ジシアンジアミド,リノレン酸の2量体とエチ
レンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂,無水フ
タル酸,無水トリメリット酸,無水ピロメリット酸,無
水マレイン酸,テトラヒドロ無水フタル酸,メチルテト
ラヒドロ無水フタル酸,無水メチルナジック酸,ヘキサ
ヒドロ無水フタル酸,メチルヘキサヒドロ無水フタル
酸,フェノ−ルノボラック,及びこれらの変性物,イミ
ダゾ−ル,BF3 −アミン錯体,グアニジン誘導体など
が挙げられる。これらの硬化剤はそれぞれ単独で用いて
もよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0034】これらの硬化剤の使用量は、エポキシ基に
対して0.7〜1.2当量が好ましい。エポキシ基に対
して、0.7当量に満たない場合、あるいは1.2当量
を超える場合、いずれも硬化が不完全となり良好な硬化
物性は得られない恐れがある。
【0035】また上記硬化剤を用いる際に硬化促進剤を
併用しても差し支えない。硬化促進剤としては例えば2
−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−
エチル4メチル−イミダゾール等のイミダゾ−ル類、2
−(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジア
ザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等の第3級
アミン類、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類、
オクチル酸スズ等の有機金属化合物等が挙げられる。こ
れらの硬化促進剤の使用量はエポキシ樹脂100重量部
に対して0.1〜5.0重量部が好ましい。さらに、本
発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて無機また
は有機の充填剤等の種々の配合剤を添加することができ
る。
【0036】本発明のエポキシ樹脂組成物は従来知られ
ている方法と同様の方法で容易に硬化物とすることがで
きる。例えば本発明のエポキシ樹脂混合物と硬化剤,充
填剤及びその他の添加剤とを必要に応じて押出機,ニ−
ダ,ロ−ル等を用いて均一になるまで充分に混合して本
発明のエポキシ樹脂組成物を得、そのエポキシ樹脂組成
物を溶融後注型あるいはトランスファ−成形機などを用
いて成形し、さらに80〜200℃に加熱することによ
り硬化物を得ることができる。また本発明のエポキシ樹
脂組成物を溶剤に溶解させ、ガラス繊維,カ−ボン繊
維,ポリエステル繊維,ポリアミド繊維,アルミナ繊
維,紙などの基材に含浸させ加熱半乾燥して得たプリプ
レグを熱プレス成形して硬化物を得ることなどもでき
る。また本発明のエポキシ樹脂混合物とアクリル酸或は
メタクリル酸とを反応させ紫外線硬化型樹脂として使用
することもできる。
【0037】
【実施例】次に本発明を実施例、比較例により更に具体
的に説明するが、以下において部は特に断わりのない限
り重量部である。尚、実施例、比較例におけるガラス転
移温度、ピール強度の測定条件は次の通りである。 ガラス転移温度 熱機械測定装置(TMA):真空理工(株)製 TM−
7000 昇温速度:2℃/min ピール強度 銅箔を試験片上に重ねて硬化させ、銅箔を180度方向
に一定速度で引っ張ったときの強度の最大値 引っ張り試験機:テンシロン(オリエンテック(株)
製) 引っ張り速度:200mm/min
【0038】実施例1 撹拌機、コンデンサー、分留管、温度計を取り付けた丸
底フラスコに、5,5−ジメチルヒダントイン358
部、及び50%水酸化ナトリウム水溶液192部を仕込
み撹拌溶解した後、90℃に昇温し、エピクロルヒドリ
ン222部を撹拌下で1時間かけて滴下した。反応を9
0℃で2時間行った後、エピクロルヒドリン2200部
及びテトラメチルアンモニウムクロライド16部を加え
80℃で減圧下に水及びエピクロルヒドリンを留出さ
せ、更に分液し水は除去し、エピクロルヒドリンは反応
系内に戻した。
【0039】次に反応混合物の温度を40℃まで下げ、
撹拌下でフレーク状水酸化ナトリウム115部を90分
かけて分割添加し、更に3時間反応を行った後、80℃
まで昇温し、減圧下で水及びエピクロルヒドリンを留出
させ、更に分液し水は除去し、エピクロルヒドリンは反
応系内に戻した。
【0040】反応終了後、生成物のエピクロルヒドリン
溶液を一部分取し、溶媒にテトラヒドロフラン(TH
F)を用いて、次に挙げる分析条件でGPC分析装置に
より分析した。
【0041】 GPC装置 送液ポンプ:L−6000 (日立製作所製) カラム :KF−803(1本)+KF−802.5(2本)+KF−80 2 (1本) (昭和電工製) カラム温度:40℃ 溶媒 :THF 1ml/min. 検出器 :RI SE−61 (昭和電工製) データ処理:CR−4A (島津製作所製)
【0042】上記分析法により、標準ポリスチレンを使
用して得た検量線から求めた、エピクロルヒドリン中に
含まれる式(2)で表されるエポキシ樹脂混合物の数平
均分子量は1225となった。これから式(2)におけ
るnの値を算出すると6.0となった。
【0043】次いで、系中に活性炭25部を添加し、し
ばらく撹拌してテトラメチルアンモニウムクロライドを
吸着させた後、反応液を濾過し、生成塩、未反応の水酸
化ナトリウム及びテトラメチルアンモニウムクロライド
を吸着させた活性炭を除去した。ロータリエバポレター
を使用して濾液から加熱減圧下エピクロルヒドリンを留
去することにより、前記式(2)におけるR1 ,R2
いずれもメチル基である本発明のエポキシ樹脂混合物
(A)545部を得た。得られたエポキシ樹脂混合物の
軟化点は65.3℃、エポキシ当量は301g/eqで
あった。エポキシ当量から計算すると得られたエポキシ
樹脂混合物は式(2)におけるXの内41%がグリシジ
ル基であった。
【0044】実施例2 フレーク状水酸化ナトリウムの添加量を90部にした以
外は実施例1と同様に合成を行い、前記式(2)におけ
るR1 ,R2 がいずれもメチル基である本発明のエポキ
シ樹脂混合物(B)523部を得た。得られたエポキシ
樹脂混合物の軟化点は70.2℃、nは6.0、エポキ
シ当量は370g/eqであった。エポキシ当量から計
算すると得られたエポキシ樹脂混合物は式(2)におけ
るXの内27%がグリシジル基であった。
【0045】実施例3、4、比較例1 エポキシ樹脂(A)、(B)、比較としてエポキシ樹脂
エポミックR−301、硬化剤としてジアミノジフェニ
ルメタン(DDM)を用い、表1に示す組成で配合し
て、70℃で15分ロールで混練し、150℃、180
秒でトランスファー成形して、その後160℃で2時
間、更に180℃で8時間硬化せしめて試験片を作成
し、ガラス転移温度及びピール強度を測定した。結果を
表1に示す。尚、表1中の配合物の組成の欄の数字は重
量部を表す。
【0046】
【表1】 表1 実 施 例 比較例 3 4 1 配合物の組成 エポキシ樹脂(A) 100 エポキシ樹脂(B) 100 エポミックR−301 100 (エポキシ当量(g/eq)) 301 370 479 (軟化点(℃)) 65.3 70.2 DDM 16 13 10 硬化物の物性 ガラス転移温度(℃) 158 153 140 ピール強度(kg/cm) 4.02 3.94 3.58
【0047】実施例5 撹拌機、コンデンサー、分留管、温度計を取り付けた丸
底フラスコに、5,5−ジメチルヒダントイン384
部、及び50%水酸化ナトリウム水溶液192部を仕込
み撹拌溶解した後、90℃に昇温し、エピクロルヒドリ
ン222部を撹拌下で1時間かけて滴下した。反応を9
0℃で2時間行った後、エピクロルヒドリン2000部
及びテトラメチルアンモニウムクロライド16部を加え
80℃で減圧下に水及びエピクロルヒドリンを留出さ
せ、更に分液し水は除去し、エピクロルヒドリンは反応
系内に戻した。
【0048】次に反応混合物の温度を40℃まで下げ、
撹拌下でフレーク状水酸化ナトリウム172部を90分
かけて分割添加し、更に3時間反応を行った後、80℃
まで昇温し、減圧下で水及びエピクロルヒドリンを留出
させ、更に分液し水は除去し、エピクロルヒドリンは反
応系内に戻した。反応終了後、生成物のエピクロルヒド
リン溶液を一部分取し、上記と同様の分析条件でGPC
分析を行った結果、得られた式(2)で表される高分子
化合物の数平均分子量は865となった。これから式
(2)におけるnの値を算出すると4.0となった。
【0049】次いで、系中に活性炭25部を添加し、し
ばらく撹拌してテトラメチルアンモニウムクロライドを
吸着させた後、反応液を濾過し、生成塩、未反応の水酸
化ナトリウム及びテトラメチルアンモニウムクロライド
を吸着させた活性炭を除去した。ロータリエバポレター
を使用して濾液から加熱減圧下エピクロルヒドリンを留
去することにより、前記式(2)におけるR1 ,R2
いずれもメチル基である本発明のエポキシ樹脂混合物
(C)575部を得た。得られたエポキシ樹脂混合物の
軟化点は57.3℃、エポキシ当量は252g/eqで
あった。エポキシ当量から計算すると得られたエポキシ
樹脂混合物は式(2)におけるXの内60%がグリシジ
ル基であった。
【0050】実施例6 フレーク状水酸化ナトリウムの添加量を58部にした以
外は実施例5と同様に合成を行い、前記式(2)におけ
るR1 ,R2 がいずれもメチル基である本発明のエポキ
シ樹脂混合物(D)562部を得た。得られたエポキシ
樹脂混合物の軟化点は62.3℃、nは4.0、エポキ
シ当量は326g/eqであった。エポキシ当量から計
算すると得られたエポキシ樹脂混合物は式(2)におけ
るXの内30%がグリシジル基であった。
【0051】実施例7、8、比較例2 エポキシ樹脂(C)、(D)、比較としてエポキシ樹脂
エポミックR−301、硬化剤としてフェノールノボラ
ック(PN)を用い、表2に示す組成で配合して、70
℃で15分ロールで混練し、150℃、180秒でトラ
ンスファー成形して、その後160℃で2時間、更に1
80℃で8時間硬化せしめて試験片を作成し、ガラス転
移温度及びピール強度を測定した。結果を表2に示す。
尚、表2中の配合物の組成の欄の数字は重量部を表す。
【0052】
【表2】 表2 実 施 例 比較例 7 8 2 配合物の組成 エポキシ樹脂(C) 100 エポキシ樹脂(D) 100 エポミックR−301 100 (エポキシ当量(g/eq)) 252 326 479 (軟化点(℃)) 57.3 62.3 PN 42 33 22 硬化物の物性 ガラス転移温度(℃) 163 154 143 ピール強度(kg/cm) 3.82 3.91 3.42
【0053】本発明のエポキシ樹脂混合物は汎用のエポ
キシ樹脂と比較して、表1、2より明かなように、耐熱
性、接着性に優れた特性を兼ね備えた硬化物を与える。
【0054】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂混合物は耐熱性、
耐水性に優れた特性を兼ね備えた硬化物を与えることが
でき、成形材料,注型材料,積層材料,塗料,接着剤,
レジストなどの広範囲の用途に極めて有用である。また
水溶性であるため、組成物として使用する際、希釈剤と
して水を用いることが可能であり、安全性にも優れてい
る。また本発明の製造方法によれば、本発明のエポキシ
樹脂混合物を、工業的に低コストで、しかも安全に製造
することが出来る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 (式中、R1 ,R2 はそれぞれ独立して水素原子または
    炭素数1〜4個のアルキル基を表す。nは平均値であり
    正数を表す。また、n個存在するXは独立して水素原子
    あるいはグルシジル基を表すがXの5〜95%はグルシ
    ジル基である。)で表されるエポキシ樹脂混合物。
  2. 【請求項2】nが1〜15である請求項1記載のエポキ
    シ樹脂混合物。
  3. 【請求項3】請求項1或は2記載のエポキシ樹脂混合
    物、硬化剤及び必要により硬化促進剤を含有してなるエ
    ポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項3記載のエポキシ樹脂組成物を硬化
    してなる硬化物。
  5. 【請求項5】アルカリ金属水酸化物水溶液中で式(2)
    で表されるヒダントイン類と 【化2】 (式中、R1 ,R2 は式(1)におけるのと同じ意味を
    表す。)エピハロヒドリンを反応させ式(3) 【化3】 (式中、R1 ,R2 、nは式(1)におけるのと同じ意
    味を表す。また、Yは独立して水素原子あるいはグリシ
    ジル基を表す。)で表される化合物を得た後、反応混合
    物中に大過剰のエピハロヒドリンを加え減圧下あるいは
    常圧下で共沸脱水を行い反応系中の水分を除去し、更に
    アルカリ金属水酸化物を添加することにより、エピハロ
    ヒドリンを反応させた後、生成塩を濾過し、過剰のエピ
    ハロヒドリンを蒸発させることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載のエポキシ樹脂混合物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002275236A (ja) * 2001-03-16 2002-09-25 Kuraray Co Ltd エポキシ化重合体の製造方法
CN104072724A (zh) * 2014-04-15 2014-10-01 江苏扬农锦湖化工有限公司 一种二氯丙醇合成环氧树脂的方法

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