JPH0797746A - パイル布帛 - Google Patents

パイル布帛

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JPH0797746A
JPH0797746A JP5242856A JP24285693A JPH0797746A JP H0797746 A JPH0797746 A JP H0797746A JP 5242856 A JP5242856 A JP 5242856A JP 24285693 A JP24285693 A JP 24285693A JP H0797746 A JPH0797746 A JP H0797746A
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composite
fiber
pile
fibers
weight
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JP5242856A
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Inventor
Masato Yoshino
眞人 吉野
Tadayuki Matsumoto
忠之 松本
Yoshihiro Konno
吉宏 近野
Tokuji Nakagami
得次 中上
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 毛倒れと白ぼけが少なく、かつソフトな肌触
りを兼備し、高級感のあるパイル布帛を提供する。 【構成】 パイル糸を、複合比率または捲縮度が3種以
上の異なる複合繊維と、非複合繊維とから構成する。複
合繊維の平均単繊維繊度を2デニール以上とし、複合繊
維と非複合繊維とをそれぞれ30重量%以上パイル糸に
混綿すると、耐毛倒れ性が向上する。非複合繊維の単繊
維繊度は、複合繊維の平均単繊維繊度の80%以下とす
ると、柔らかな風合を得ることができ好ましい。複合繊
維と非複合繊維とに、それぞれの0.15重量%以上二
酸化チタンを含有させると一層好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステル繊維等
の、主に内装材として使用するパイル布帛に関し、さら
に詳しくは、適度な張りとソフトな風合を兼備し、毛倒
れと白ボケ等の外観上の欠陥を改善することで、より高
級感を得るために改良したパイル布帛に関する。本発明
のパイル布帛は、経パイル織物、緯パイル織物、タフテ
ィングなどその種類を問わない。
【0002】
【従来の技術】内装材などに用いるパイル布帛用繊維と
しては、ナイロン、ポリエステル等の合成繊維を主に使
用するようになってきており、特に耐光性が要求される
自動車用内装材には、ポリエステル繊維を用いることが
多くなってきた。ところが、最近の高級化志向の強まり
と共に、ポリエステル繊維の有する品位が問題となって
きた。例えばポリエステル繊維を羊毛繊維と比較する
と、見る方向によって白っぽく見えるいわゆる白ぼけ現
象のため高級感に乏しいとか、シートベルト金具の跡が
毛倒れとなって残るなどの問題があった。また、ナイロ
ン繊維と比較した場合には風合が硬いという欠点があっ
た。この欠点を解消すべく繊維の断面形状を偏平化する
と、今度は倒れたパイル繊維が復元しにくく、白ぼけ現
象が丸断面より発生しやすいという問題を生じていた。
【0003】そこで、前記の問題を解決するために、パ
イル布帛用繊維に特殊な加工を施す提案がなされてき
た。例えば、特開昭59−228052号公報記載の、
偏平繊維のパイルに捩じれを与えることで弾力性とへた
り復元性を付与する方法、特開平3−234844号公
報記載の、単繊維繊度2デニール以上の異形断面繊維と
単繊維繊度2デニール以下の丸断面繊維との混合による
パイル布帛、特開平3−90649号公報記載の、ポリ
エステル繊維のうち5%以上が潜在捲縮能を有するパイ
ル布帛などがあげられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記の発明によって毛
倒れや白ぼけの問題はかなり改善された。しかし、内装
材等として用いる場合を考慮すると、毛倒れや白ぼけの
より一層の改良に加えて、ソフトな肌触りと高級感を兼
備したパイル布帛であることが好ましい。本発明のパイ
ル布帛は、このような課題を解決するべく、研究、試作
の結果、完成されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1の発明と
して、複合繊維と非複合繊維とから構成されるパイル糸
を有するパイル布帛であって、パイル糸中には、重合体
の複合比率が異なる少なくとも3種類の複合繊維を含
み、かつ、複合繊維の合計量が少なくとも30重量%、
非複合繊維が少なくとも30重量%それぞれ混綿されて
いることを特徴とするパイル布帛を提供する。また、第
2の発明として、複合繊維と非複合繊維とから構成され
るパイル糸を有するパイル布帛であって、パイル糸中に
は、異る捲縮度を有する少なくとも3種類の複合繊維を
含み、かつ、複合繊維の合計量が少なくとも30重量
%、非複合繊維が少なくとも30重量%それぞれ混綿さ
れていることを特徴とするパイル布帛を提供する。
【0006】本発明のパイル布帛においては、パイル糸
の複合繊維の平均単繊維繊度が2デニールを超え、非複
合繊維の単繊維繊度が複合繊維の平均単繊維繊度の80
%を超えないことが好ましい。さらに、パイル布帛のパ
イル糸を構成する複合繊維が0.15重量%以上、か
つ、非複合繊維も0.15重量%以上、二酸化チタンを
含有していると好適である。
【0007】
【作用と実施態様例】本発明のパイル布帛について、実
施態様例を挙げながら具体的に説明する。本発明のパイ
ル布帛が有するパイル糸は、複合繊維と非複合繊維とか
ら構成される。ここでいう複合繊維とは、2種以上の繊
維形成性重合体を複合した繊維である。複合繊維に用い
る具体的な2種以上の重合体の組み合わせとしては、ポ
リエステル類同志の組み合わせ、ポリアミド類同志の組
み合わせ、ポリエステル類とポリアミド類の組み合わせ
が好ましい。なかでも、パイル糸に適した重合体の組み
合わせとして、ポリエチレンテレフタレート及び/また
はその共重合体の組み合わせ、ナイロン6やナイロン6
6及び/またはその共重合体の組み合わせ、ポリエチレ
ンテレフタレート及び/またはその共重合体とナイロン
6やナイロン66との組み合わせが好ましい。ここでポ
リエチレンテレフタレートの好ましい共重合第3成分と
しては、シュウ酸、アジビン酸、セバシン酸、アゼライ
ン酸、ダイマー酸、フタル酸、イソフタル酸等のジカル
ボン酸類、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、スピログリコール、ジエ
チレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコ
ール類、2・2ビス{4−(2−ヒドロキシエトキシ)
フェニル}プロパン、2・2ビス{4−(2−ヒドロキ
シエトキシ)フェニル}スルホン等のビスフェノール類
のエチレンオキサイド付加物、ヒドロキシ安息香酸等の
オキシカルボン酸があげられる。また、5−ソジューム
スルホイソフタレート等の金属スルホネート基等を導入
しても良い。複数種の共重合成分の併用も可能である。
最も好ましい重合体の組み合わせとしては、実質的に共
重合成分を有しないポリエチレンテレフタレートと、ポ
リエチレンテレフタレートにイソフタル酸及び/また
は、2・2ビス{4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェ
ニル}プロパンを共重合した変性ポリエチレンテレフタ
レートとの組み合わせが挙げられる。
【0008】本発明に用いる複合繊維は、2種以上の重
合体が2層以上10層以下に貼り合わされている形態を
有し、平均層数が2層以上4層以下であることが好まし
い。各層の境界面は、2以上の凹凸部で形成される複合
形態とすると、捲縮形態が不均一となり、微妙な糸長差
が発生するので好ましい。バイメタル型複合繊維のよう
な形態とすることもできる。
【0009】また、本発明に用いる非複合繊維として
は、単一成分からなる繊維であって、ポリエステル繊
維、ポリアミド繊維などが好ましく適用できる。また、
単一成分からなる繊維であっても、熱によって発現する
捲縮も含めた捲縮度が、5%以下の繊維であることが好
ましい。
【0010】以下に第1の発明について説明する。第1
の発明でいう複合比率とは、複合繊維を任意に100本
サンプリングし、1本の複合繊維の平均断面積sに占め
る特定の重合体の平均面積をいう。例えば2種の重合体
A、Bについて、1本の複合繊維の平均断面積sにおけ
る重合体Aの平均面積をaとし重合体Bの平均面積をb
とすれば、重合体Aの複合比率は(a/s)×100
(%)で表すことができ、重合体Bの複合比率は(b/
s)×100(%)で表すことができる。
【0011】第1の発明のパイル布帛が有するパイル糸
においては、複合繊維を構成する重合体の複合比率が3
種以上に異っていることを要する。異なる3種以上の複
合比率を含有せしめるのは、複合繊維を捲縮特性の異な
る3種以上の群に分けることを目的とする。捲縮特性の
実質的な違いは、通常複合比率の差が5%を超える範囲
でみられるようになる。複合繊維を重合体の複合比率に
より群分けするには、複合比率の小さい順、例えば重合
体Aの複合比率の小さい順に複合繊維を並べ、重合体A
の複合比率が最も小さい複合繊維を基準とし、複合比率
の差が5%をこえない範囲で1つの群とみなすとよい。
次の群は前記群に属する複合繊維を除いた中で重合体A
の複合比率が最も小さい複合繊維を基準にし、同様の方
法により次の群とみなす。重合体の複合比率が1種また
は2種では、複合繊維各々の捲縮態様が一様になってし
まい、風合が硬くなり、高級感のある肌ざわりを得るこ
とは困難である。
【0012】前記の複合繊維の合計量がパイル糸中に3
0重量%以上混綿されていることが必要である。毛倒れ
防止効果を実効あるものとするためであり、30重量%
以下では当該効果が十分に得られない。また非複合繊維
が、パイル糸中に30重量%以上混綿される必要があ
る。ソフトな肌ざわりを得るためである。
【0013】次に第2の発明について説明する。本発明
のパイル布帛においては、熱処理前のパイル布帛を分解
してパイル糸を取出し、160℃で5分間の自由収縮熱
処理を行なった後に、パイル糸を構成する複合繊維が捲
縮度の異なる3種以上の群からなることが重要である。
好ましくは5種以上の群からなることである。
【0014】第2の発明でいう捲縮度は、熱処理前のパ
イル布帛を分解して取出した複合繊維を、160℃で5
分間乾熱処理した後に測定する。具体的にはJIS L
−1015−7−12−1の方法により測定するとよ
い。
【0015】前記の如く異なる捲縮度を有する構造とす
ることにより、捲縮位相がずれ毛倒れ防止効果を得るこ
とができる。捲縮度の実質的な違いは、捲縮度の差が3
%以上の範囲でみられる。捲縮度により複合繊維を群分
けするには、第1の発明の複合比率による群分けにおい
て複合比率を捲縮度に置き換え、捲縮度の差が3%をこ
えない範囲で1つの群とみなすとよい。第1の発明と同
様、複合繊維の合計量および非複合繊維は、パイル糸中
に30重量%以上それぞれ混綿されていることが必要で
ある。前記と同様の理由のためである。
【0016】第1及び第2の発明のパイル布帛で、パイ
ル糸の繊度は風合や品位に影響を与えるので重要であ
る。すなわち、繊度の大きなパイル布帛を用い曲げ剛性
をアップすれば、毛倒れを防止できるがパイル表面のタ
ッチが粗硬になって風合が損なわれてしまう。一方繊度
の小さなパイル布帛を使用すると、タッチは柔らかくな
るが耐毛倒れ性が低下してしまう。そこで、本発明のパ
イル布帛のパイル糸に、繊度の比較的大きな複合繊維
と、繊度の比較的小さな非複合繊維とを混在させること
によって、上記の問題を解決することができる。
【0017】すなわち、本発明に用いる数種類の複合繊
維は、捲縮度、収縮率がそれぞれ異なる。このため、全
複合繊維の捲縮後の単繊維繊度はある幅をもった分布を
有しており、平均単繊維繊度を2デニール以上とするこ
とにより、曲げ剛性のアップによる毛倒れ防止効果と、
曲げ剛性が高くなり過ぎてパイル表面のタッチ粗硬を緩
和する効果とを兼備することができる。複合繊維の平均
単繊維繊度が2デニール以下では、耐毛倒れ性が低下す
るので好ましくない。耐毛倒れ性及び柔軟性を考慮した
とき、2デニールを越え10デニール以下の範囲が好ま
しい。
【0018】パイル糸に混在させる非複合繊維の平均単
繊維繊度は、全複合繊維の平均単繊維繊度の80%以下
であるのが好ましい。風合面でさらにソフトタッチを狙
うためである。非複合繊維の平均単繊維繊度が前記に規
定の量を越えると、パイル糸のソフトな肌触りが損なわ
れるので好ましくない。さらに、繊度の大きい複合繊維
と繊度の小さい非複合繊維との混在により、両者が絡み
合い、光の反射を抑制し、白ぼけを改善することもでき
る。
【0019】また、二酸化チタンが、複合繊維及び非複
合繊維それぞれの繊維中に、0.15重量%以上、より
好ましくは0.4重量%以上分散して含有されることが
好ましい。光の反射方向を分散させて白ぼけ現象をより
改善するためには極めて有効だからである。この他、必
要によって顔料、難燃剤、耐光剤等を添加し、あるいは
そのための加工処理を施しても良い。
【0020】本発明に用いる複合繊維の製造方法として
は、2種の熱可塑性重合体を混合紡糸するに際して、熱
可塑性重合体の一方の成分を分散孔径が中心部では小さ
く、外周部に近付くに従って大きくなるように穿孔した
分散プレートに導入し、他方の成分を分散孔径が外周部
では小さく、中心部に近付くに従って大きくなるように
穿孔した分散プレートに導入し、前記2種の重合体を紡
糸口金上部の重合体会合部に導くことにより多重収縮差
混繊糸を製造する方法がある。
【0021】例えば図1は、本発明の複合繊維を得るた
めに使用する複合紡糸パックの一実施態様例を示す断面
図である。図1において、複合されるべき2種の重合体
Aと重合体Bとを、通常の複合紡糸パックによりパック
本体1に支持される紡糸口金上部に至るまで2つの流れ
とする。重合体Aと重合体Bのうち、重合体Aを上段分
散プレート2と下段分散プレート3に開けられた重合体
分散貫通孔4および5に通し、口金上部スペーサー6内
に導く。重合体分散貫通孔4および5は各プレート中心
部では密に、外周部にいくにしたがって疎になるように
配置する。
【0022】一方、重合体Bは、上段分散プレート2の
最外周に開けられた重合体通過孔7を通り、続いて下段
プレート7に開けられた重合体分散孔8を通って口金上
部スペーサー6に導かれる。この重合体分散孔8は、重
合体分散貫通孔4および5とは逆に、各プレート外周部
では密に、中心部にいくにしたがって疎になるように配
置されている。このように、それぞれ別々に複合紡糸パ
ックに導入された重合体Aと重合体Bとは、口金上部ス
ペースで合流する。合流した重合体は、重合体Aと重合
体Bとがブロック状に複合された状態になり、紡糸口金
プレート10の中心部から外周部にかけて同心円上に複
合比率の勾配を有しつつ紡糸口金プレート10に至り、
それぞれ同心円上に配置された吐出孔10、11、1
2、13および14の群から吐出される。ここで、口金
上部スペーサー6にフィルター、サンドなどの混練材を
配し、重合体Aと重合体Bを上述した層数を逸脱しない
範囲でさらに細かく複合させることもできる。
【0023】このようにして吐出された末延伸糸は、少
なくとも2種の重合体からなり、その複合比率を異にす
る3種以上の単繊維の群からなっている。かかる末延伸
糸を通常の方法で延伸して複合繊維を得る。このように
複合比率と捲縮度が異なる単繊維を同時に紡糸して複合
繊維を製造すると、紡糸の段階から合糸された状態で処
理されるので、単繊維の絡みも、こなれも良好となり、
安定して複合条件が維持できるので好ましい。
【0024】他に、別々に複合紡糸して得られた3種以
上の短繊維を、パイル糸の紡績前に混綿することもでき
る。
【0025】前記した方法で得られた複合繊維と、単一
成分からなる単繊維とを各々50重量%混紡した20番
手の紡績糸を毛経糸とし、一方で単一成分からなる20
番手の紡績糸を地経糸および地緯糸とした2重織のモケ
ット織物を織成した。このモケット織物の複合繊維を含
む毛経糸を切断して2枚の織物を得た。次いでシャーリ
ングを行ない長さが2.5mmのパイルとした後、17
0℃で3分間乾熱処理を実施した。この熱処理により複
合繊維は、複合比率に応じて収縮つつ種々の捲縮形態や
捲縮度を有する捲縮を発現した。複合繊維が収縮し捲縮
が発現したことで、複合繊維の見かけ上の繊維長が短く
なり、繊度の小さい非複合繊維が表面を構成し、繊度の
大きい複合繊維が下を支えている状態が観察された。
【0026】
【実施例】以下実施例により本発明をより具体的に説明
する。本実施例および比較例で用いた評価方法は以下の
通りである。 (a)固有粘度[η] 25℃オルソクロロフェノール溶液中でオストワルド粘
度計により測定した値である。 (b)複合比率 繊維軸方向に厚さ5μmにカットした試料を、分散染料
(0.2wt%)にて98℃で30分間染色し、該染色
断面から複合比率を求めた。 (c)捲縮度 前記の方法で測定した。ただし規定繊維長のものが得ら
れない場合は、測定可能な繊維長で測定した。 (d)耐毛倒れ性 テーバー式ロータリーアプレッサー試験機を使用して、
試験片の回転数500回、回転速度70rpm、加重1
Kg×2個、ゴム輪の衝撃運動194回分の条件でその
前後の厚さの差によって求めた。値が小さいほど耐毛倒
れ性は優れている。 (d)白ぼけおよびソフト感 白ぼけについて目視による観察で以下のように評価し
た。風合についても評価者の手による触感で硬いものか
ら×、△、○、◎とした。ここで、 ◎:10名の評価者中9名以上が欠点なしと判定した場
合、 ○:10名の評価者中7名以上が欠点なしと判定した場
合、 △:10名の評価者中4〜6名以上が欠点なしと判定し
た場合、 ×:10名の評価者中3名以下が欠点なしと判定した場
合、 である。
【0027】実施例1〜3,比較例1〜2 重合体Aとして固有粘度[η]0.66のポリエチレン
テレフタレートを用い、重合体Bとして、イソフタル酸
を12.9モル%、2・2ビス(4−(2−ヒドロキシ
エトキシ)フェニル)プロパンを2.0モル%共重合し
た固有粘度[η]0.67の変性ポリエステルを用い、
図1に示す孔径0.3mm、孔数200孔の紡糸口金を
備えた通常の複合紡糸パックによって、紡糸温度290
℃、紡糸速度1250m/分で紡糸し、末延伸糸を得
た。末延伸糸は、該末延伸糸における重合体Aの複合比
率が、100%から0%まで連続的に変化する複合繊維
の群から構成されているマルチフィラメントであり、重
合体Aの複合比率が100%および0%の複合繊維が各
5%含まれていた。前記末延伸糸を前記の方法で複合比
率により群分けすると18群に分かれた。該末延伸糸を
集束してトウとなし、延伸温度85℃、延伸倍率3.0
倍で延伸した後、機械捲縮を付与し、繊度が30万デニ
ールのトウとした。この複合繊維からなるトウをカット
して、表1に示す長さ51mmのカットファイバーを得
た。また、この複合繊維の平均複合総数は3.8層であ
り、層間の凸部の平均の数は4.6であった。
【0028】上記の方法により得られた複合繊維と単一
成分からなる非複合繊維とを混綿し、通常用いられる方
法で紡績、合撚して、綿番手が20番の双糸の紡績糸と
した。この紡績糸を通常用いられる方法によりソフトリ
ワインドした後に糸染めし、この紡績糸をパイル経糸と
して用い、二重織機を用いてパイルの目付が300g/
2 、パイルの高さが3.0mmのモケットを作製し
た。パイル布帛を分解して160℃で熱処理した後の捲
縮度は、13%から35%まで連続的な捲縮度を有して
おり、前記の方法を用いて捲縮度により群分けすると7
群に分かれた。
【0029】表1の実施例1〜3は、本発明に規定の平
均繊度及び混綿割合を満足するものであった。その結
果、得られたモケットは、耐毛倒れ性、白ぼけ、ソフト
性の全てについて良好な結果を得た。
【0030】表1の比較例1は非複合繊維の混綿割合
が、本発明に規定する最低量30重量%を満足しなかっ
た場合である。得られたモケットは、耐毛倒れ性につい
ては良好な値を示したものの、ソフト性が劣っていると
いう結果を得た。比較例2は、複合繊維の平均繊度が、
本発明に規定する最低量2デニールを満たしていなかっ
た場合である。得られたモケットは、優れたソフト性を
有するものの耐毛倒れ性および白ぼけが劣っているとい
う結果を得た。
【0031】比較例3〜4 実施例1に用いたものと同じ重合体Aおよび重合体B
を、孔径0.3mm、孔数100孔のバイメタル型複合
紡糸パックを用いて紡糸し、末延伸糸を得た。重合体A
の複合比率が50%のバイメタル型に複合された該末延
伸糸を、実施例1〜3と同じ条件で延伸し、カットを行
ない、モケットを作製した。このパイル布帛を前記と同
様に熱処理した後の複合繊維の捲縮度は8%であった。
【0032】表1の比較例3〜4は、本発明に規定す
る、3種以上の複合繊維を含有するという条件を満足し
ない場合であった。得られたモケットは、特に耐毛倒れ
性及びソフト性において劣っている結果を得た。
【0033】
【表1】 複合繊維 非複合繊維 耐毛倒れ 白ぼけ ソフト性 平均繊度 混率 平均繊度 混率 性 (d/f) * (wt%) (d/f) (wt%) 前後差 実施例1 4.5 30 2 70 0.6 ◎ ◎ 実施例2 4.5 50 2 50 0.5 ◎ ○ 実施例3 3.0 50 1.5 50 0.8 ○ ◎ 比較例1 4.5 75 2 25 0.4 ○ △ 比較例2 1.5 50 1.0 50 1.5 △ ◎ 比較例3 4.5 30 2 70 1.1 ○ △ 比較例4 4.5 50 2 50 1.0 ○ △ * d:単繊維繊度[デニール] f:フィラメント数
【0034】
【発明の効果】本発明にかかるパイル布帛においては、
パイルを構成する3種以上の複合繊維の熱処理後に生じ
る捲縮態様の相違により、パイルの長さ及び繊度の差が
生じる。その結果、パイル上方からの加重を長いパイル
から順次受け止め、最終的に最も太く短いパイルが加重
を負担するので、結果的にパイル上方からの加重が分
散、軽減され、耐毛倒れ性が改善されていると考えられ
る。また、パイルの長さに差が生じることにより、一種
類の複合繊維を使用した場合と比較して、ソフトな肌触
りを得ることができる。さらに、パイルに生じた捲縮
は、パイル上方からの加重に対しばねのように作用し加
重を分散するので毛倒れの復元力が残存し、耐毛倒れ性
が大幅に改善される。また、複合繊維と非複合繊維とを
混綿する構造とすることにより、白ぼけを防止し、か
つ、耐毛倒れ性とソフトな肌ざわりとを共に実現するこ
とができ、高級感を要する内装材として最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のパイル布帛に用いる複合繊維を製造
する複合紡糸パックの一実施態様例の断面図。
【符号の説明】
1:パック本体 2:上段分散プレート 3:下段
分散プレート 4,5:重合体分散貫通孔 6:口金
上部スペーサー 7:重合体通過孔 8:重合体分散孔 9:紡糸
口金プレート 10〜14:吐出孔 a:重合体A b:重合
体B
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中上 得次 滋賀県大津市大江1丁目1番1号東レ株式 会社瀬田工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複合繊維と非複合繊維とから構成されるパ
    イル糸を有するパイル布帛であって、パイル糸中には、 重合体の複合比率が異なる少なくとも3種類の複合繊維
    を含み、かつ、 複合繊維の合計量が少なくとも30重量%、非複合繊維
    が少なくとも30重量%それぞれ混綿されている、こと
    を特徴とするパイル布帛。
  2. 【請求項2】複合繊維と非複合繊維とから構成されるパ
    イル糸を有するパイル布帛であって、パイル糸中には、 異る捲縮度を有する少なくとも3種類の複合繊維を含
    み、かつ、 複合繊維の合計量が少なくとも30重量%、非複合繊維
    が少なくとも30重量%それぞれ混綿されている、こと
    を特徴とするパイル布帛。
  3. 【請求項3】複合繊維の平均単繊維繊度が2デニールを
    超え、非複合繊維の平均単繊維繊度が複合繊維の平均単
    繊維繊度の80%を超えないことを特徴とする、請求項
    1または2に記載のパイル布帛。
  4. 【請求項4】二酸化チタンが、複合繊維の少なくとも
    0.15重量%及び非複合繊維の少なくとも0.15重
    量%含有されていることを特徴とする、請求項1、2ま
    たは3に記載のパイル布帛。
JP5242856A 1993-09-29 1993-09-29 パイル布帛 Pending JPH0797746A (ja)

Priority Applications (1)

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JP5242856A JPH0797746A (ja) 1993-09-29 1993-09-29 パイル布帛

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020202788A (ja) * 2019-06-18 2020-12-24 ハニースチール株式会社 植物の栽培システム、繊維糸条体、及び、繊維糸条の製造方法

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