JPH08142365A - 中間転写体を用いた熱転写記録方法 - Google Patents

中間転写体を用いた熱転写記録方法

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JPH08142365A
JPH08142365A JP6289715A JP28971594A JPH08142365A JP H08142365 A JPH08142365 A JP H08142365A JP 6289715 A JP6289715 A JP 6289715A JP 28971594 A JP28971594 A JP 28971594A JP H08142365 A JPH08142365 A JP H08142365A
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JP6289715A
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Yasuo Fukui
康雄 福井
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録層を受像体上に良好に転写でき、かつ中
間転写体へのゴミの付着が少なく、その上インクシート
と室温で接触しても染着されにくいようにする。 【構成】 A基材3上に記録層2を設けた記録層供給体
1から中間転写体4へ記録層2を転写し、次にインクシ
ート8を用いて中間転写体4上の記録層2に染料を熱転
写する。そして中間転写体4から受像体13へ染着された
記録層2を転写することにより記録を行う。このとき、
C基材7と樹脂フィルム5とが柔軟層6を介して配置さ
れているような構成の中間転写体4を用いて記録を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、染料を色材とするイン
ク材料を用いて、熱ヘッドなどの記録手段により紙など
に記録する中間転写体を用いた熱転写記録方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、色材である染料の昇華または拡散
によって記録する熱転写記録方法については、コピー用
紙等を含む様々な紙に記録画像を得ることが可能な中間
転写体を用いた熱転写記録方法が知られている(特開平
4−141486号公報,特開平4−156384号公報,特開平5
−131764号公報)。
【0003】この熱転写記録方法では、記録層を有する
記録層供給体から中間転写体へ記録層を転写し、次にイ
ンクシートを用いて中間転写体上の記録層に染料を熱転
写し、そして中間転写体から受像体へ染着された記録層
を転写することにより、受像体上に記録画像を得る。
【0004】以下、図面を参照しながら、上記した従来
の熱転写記録方法の一例について説明する。
【0005】図4は従来の中間転写体を用いた熱転写記
録方法を実施した熱転写記録装置の要部の構成を示す図
である。図4において、1は記録層供給体で、基材上に
記録層が設けられている。4は中間転写体で、ドラム状
の基材上に離型層が設けられている。8はインクシート
で、基材上に染料を色材とするインク材料層が設けられ
ている。また、11と12は熱ヘッド、13は受像体、14は加
熱ローラである。
【0006】以上のように構成された中間転写体を用い
た熱転写記録方法について、以下その動作について説明
する。
【0007】まず、記録層供給体1はドラム状の中間転
写体4と熱ヘッド11の間に挟み込まれ、中間転写体4上
に記録層の転写が行われる。次に、インクシート8と熱
ヘッド12を用いて、インクシート8上のインク材料層中
の染料を、中間転写体4上に転写された記録層中に熱記
録する。そして、加熱ローラ14を用いて、染着された記
録層を中間転写体4から受像体13上に転写する。
【0008】従来の中間転写体を用いた熱転写記録方法
に用いる中間転写体4としては、金属ドラムや高分子フ
ィルムをそのまま用いたり、金属ドラムや樹脂フィルム
の表面に離型層を設けたものを用いていた。離型層とし
ては、シリコーン樹脂やフッ素樹脂などを薄く形成した
ゴム状のもの、または一般の樹脂にシリコーン系潤滑材
やフッ素系界面活性剤などの離型剤を混入したものが知
られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成による熱転写記録方法では、中間転写体とし
てゴム状の離型層を設けたものの場合は、ゴム状の離型
層表面にゴミが付着しやすい。そして中間転写体の離型
層上に付着したゴミは、記録層供給体から転写された記
録層に混入し、この記録層が受像体上に転写されて、画
像上の欠陥となるという問題点を有していた。
【0010】また、中間転写体として一般の樹脂に離型
剤を混入した離型層を設けたものの場合は、低分子成分
である離型剤が染着性を有するために、中間転写体の離
型層がインクシートの色材層と室温で接触しただけで染
料によって染着するという問題点を有していた。
【0011】また、中間転写体として金属ドラムや樹脂
フィルムをそのまま用いた場合は、ゴミの付着やインク
シートとの接触による染着に対しては良好である。しか
しながら、記録層を受像体上に転写したときの記録層の
定着性が悪く、記録層が受像体から容易に剥離してしま
うという問題点を有していた。
【0012】本発明は上記問題点に鑑み、記録層を受像
体上に良好に転写でき、かつ中間転写体へのゴミの付着
が少なく、その上インクシートと室温で接触しても染着
されにくいという優れた特性を有する中間転写体を用い
た熱転写記録方法の提供を目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決し目的を達成するために、記録層を有する記録層供給
体から中間転写体へ前記記録層を転写し、次にインクシ
ートを用いて前記中間転写体上の記録層に染料を熱転写
し、そして中間転写体から受像体へ染着された記録層を
転写することにより記録を行う熱転写記録方法におい
て、基材と樹脂フィルムとが柔軟層を介して配置された
構成の中間転写体を用いて記録を行うことを特徴とす
る。
【0014】また、記録層がブチラール樹脂を含み、か
つ樹脂フィルムがポリエチレンテレフタレートからなる
中間転写体を用いるものである。
【0015】また、柔軟層がシリコーン粘着材からなる
中間転写体を用いるものである。
【0016】また、記録層が熱可塑性樹脂からなり、か
つ中間転写体から受像体へ染着された記録層を転写する
ときに、前記熱可塑性樹脂のフロー軟化点よりも低い温
度で中間転写体と受像体とを分離するものである。
【0017】
【作用】本発明によれば、中間転写体の表面には樹脂フ
ィルムが配置されており、この樹脂フィルムに対するゴ
ミの付着や、インクシートとの室温での接触による染着
は少ない。また、樹脂フィルムと基材との間には柔軟層
が配置されているため、記録層を受像体上に転写すると
きに、この柔軟層が容易に変形することで、記録層を受
像体上に受像体の表面凹凸に倣って転写できる。
【0018】また、記録層としてブチラール樹脂を含
み、かつ樹脂フィルムがポリエチレンテレフタレートか
らなることにより、記録層と樹脂フィルムとの良好な接
着性または剥離性が得られる。
【0019】また、柔軟層がシリコーン粘着材からなる
ことにより、良好な柔軟性が得られる。
【0020】また、記録層を受像体上に転写するとき
に、記録層に含まれる熱可塑性樹脂のフロー軟化点より
低い温度で中間転写体と受像体とを分離することによ
り、記録層の凝集力は高い状態となり、記録層の凝集破
壊のない良好な転写が可能となる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の各実施例およびその具体例に
ついて、図面を参照しながら説明する。
【0022】図1は本発明の第1の実施例における中間
転写体を用いた熱転写記録方法を実施した熱転写記録装
置の要部の構成を示す図である。図1において、1は記
録層供給体で、A基材3上に記録層2が設けられてい
る。4は中間転写体で、C基材7上に柔軟層6を介して
樹脂フィルム5が配置されている。8はインクシート
で、B基材10上にインク材料層9が設けられている。11
と12は熱ヘッド、13は受像体、14は加熱ローラ、15は記
録層供給体1の供給体巻取りローラ、16はインクシート
8のインクシート巻取りローラである。
【0023】以上のように構成された中間転写体を用い
た熱転写記録装置の熱転写記録方法を図2を用いて説明
する。
【0024】まず、図2(a)に示すように、中間転写体
4の樹脂フィルム5に、熱ヘッド11を用いて記録層供給
体1の記録層2を圧接する。この状態で、記録信号源22
から記録信号を熱ヘッド11に加えて熱ヘッド11を発熱さ
せ、中間転写体4の樹脂フィルム5上に記録層2の少な
くとも一部を転写する。中間転写体4の矢印17方向への
回転により、記録層供給体1は供給体巻取りローラ15に
矢印18方向に巻き取られる。
【0025】このとき、記録層2は、熱ヘッド11の発熱
で軟化することにより生じた接着性により、樹脂フィル
ム5に張り付く。そして、記録層供給体1のA基材3と
記録層2との間の界面が剥離面となり、記録層2はA基
材3から剥離されて樹脂フィルム5上に転写される。こ
のため、供給体巻取りローラ15には、A基材3のみが矢
印18方向に巻き取られる。
【0026】次に図2(b)に示すように、樹脂フィルム
5上に転写された記録層2に、熱ヘッド12を用いてイン
クシート8を圧接する。この状態で、記録信号源23から
記録信号を熱ヘッド12に加えて、熱ヘッド12を選択的に
発熱させ、記録層2の表面にインク材料層9の少なくと
も色材の一部を転写し、記録信号に対応した一次記録像
24を形成する。中間転写体4が矢印17方向に回転すると
ともに、インクシート8はインクシート巻取りローラ16
に矢印19方向に巻き取られる。
【0027】このとき、記録層2は、樹脂フィルム5と
の接着性により樹脂フィルム5上に安定に保持されてい
る。このため、インク材料層9と記録層2とが融着した
り、中間転写体4の走行速度やインクシート8の走行速
度が変動することなどにより、記録層2に対してせん断
力が加わっても、記録層2は樹脂フィルム5から剥離し
たり、樹脂フィルム5上でずれたりすることがない。
【0028】また、柔軟層6が柔軟性を有しているた
め、インクシート8や熱ヘッド12の表面の凹凸に倣って
柔軟層6が変形することで、熱ヘッド12と、インクシー
ト8と、樹脂フィルム5上の記録層2との相互の接触が
均一になる。このため、高画質な一次記録像24が記録層
2上に安定に形成できる。
【0029】次に図2(c)に示すように、中間転写体4
に対して受像体13を加熱ローラ14で押し付け、加熱ロー
ラ14を矢印21方向に回転させ、加熱ローラ14で受像体13
を加熱すると、記録層2が受像体13表面に接着する。し
たがって、中間転写体4から受像体13を剥離すると、圧
力が加えられた部分の記録層2が受像体13側に転写し、
一次記録像24が受像体13表面に転写して転写像25を形成
する。受像体13は、加熱ローラ14と中間転写体4の回転
により矢印20方向に送られる。
【0030】このとき、受像体13の表面が繊維などで凹
凸になっていても、柔軟層6が柔軟性を有しているた
め、柔軟層6が受像体13の凹凸に倣って変形し、記録層
2が受像体13の凹部にまで充填される。更に加圧すれ
ば、柔らかい柔軟層6が受像体13の表面の凹部の中に
まで侵入し、記録層2は繊維の更に細かい内部に押し込
まれる。
【0031】そして、記録層2の受像体13に対する接
着力が、記録層2の樹脂フィルム5に対する接着力より
大きくなったところで中間転写体4から受像体13を剥離
すると、軟化した記録層2は樹脂フィルム5から離型し
て受像体13上に転写される。このため、記録層2および
一次記録像24は、記録層2が軟化する程度の温度で受像
体13の表面に容易に転写されると同時に、良好に定着さ
れる。
【0032】なお、転写像25は一次記録像24の反転像に
なるため、記録信号源23は通常、転写像25の反転像を熱
ヘッド12で記録する信号を発生する。
【0033】また、カラー記録には、染料のシアン,マ
ゼンタ,イエロー色の3原色、更には黒色を加えた4原
色の各色のインク材料層を、B基材10上に面順次で配置
したインクシート8を用い、これらを面順次で樹脂フィ
ルム5上の記録層2に、重ね転写することによって、記
録像をカラーにすることができる。
【0034】図3は本発明の第2の実施例における中間
転写体を用いた熱転写記録方法を実施した熱転写記録装
置の要部の構成図である。本実施例が第1の実施例と構
成上で異なるのは、加熱ローラ14から離れた位置で受像
体13を中間転写体4から剥離するために、受像体剥離ロ
ーラ26を設けた点であり、その他は図1の構成と同様で
ある。
【0035】以上のように構成された中間転写体を用い
た熱転写記録装置の熱転写記録方法の動作は、図1と同
様に図2に示す工程を経て記録される。
【0036】本実施例では、受像体剥離ローラ26を設け
たことにより、受像体13は、加熱ローラ14から離れた位
置で中間転写体4から分離されるため、中間転写体4か
ら受像体13が剥離されるときの記録層2の温度を、加熱
ローラ14の温度に関係なく、記録層2に含まれる熱可塑
性樹脂のフロー軟化点より低くすることができる。
【0037】ここで、図1に示した構成では、受像体13
は加熱ローラ14の近傍で中間転写体4から剥離されるた
め、中間転写体4から受像体13が剥離されるときの記録
層2の温度は、およそ加熱ローラ14の温度となる。
【0038】記録層2が、樹脂フィルム5上から受像体
13上に良好に転写されるかどうかは、記録層2の温度が
記録層2に含まれる熱可塑性樹脂のフロー軟化点(流動
開始点)より高いか低いかで変化する。
【0039】記録層2の温度が、記録層2に含まれる熱
可塑性樹脂のフロー軟化点より低いときには、記録層2
は凝集力が高く、樹脂フィルム5から受像体13に良好に
転写される。一方、記録層2の温度が、記録層2に含ま
れる熱可塑性樹脂のフロー軟化点より高いときには、記
録層2が凝集破壊を起こし、記録層2の全部が受像体13
に転写されない場合がある。これは、記録層2に含まれ
る熱可塑性樹脂がフロー軟化点より高い温度まで加熱さ
れると、流動可能な程度まで粘度が低くなり、樹脂フィ
ルム5と受像体13の両方から受ける力で、記録層2自身
が分断されるためである。
【0040】このため、図1に示した構成では、加熱ロ
ーラ14の温度が変動して高くなり、中間転写体4から受
像体13が剥離されるときの記録層2の温度が、記録層2
に含まれる熱可塑性樹脂のフロー軟化点より高くなる
と、良好な転写ができない場合がある。
【0041】そこで、図3に示した構成のように、受像
体剥離ローラ26を設けることにより、受像体13は、加熱
ローラ14から離れた位置で中間転写体4から分離される
ため、中間転写体4から受像体13が剥離されるときの記
録層2の温度を、加熱ローラ14の温度に関係なく、記録
層2に含まれる熱可塑性樹脂のフロー軟化点より低くす
ることができる。
【0042】以上のように、加熱ローラ14から離れた位
置で受像体13を中間転写体4から剥離するために、受像
体剥離ローラ26を設けたことにより、記録層2が凝集破
壊を起こすことがなく、記録層2および一次記録像24は
受像体13の表面により良好に転写できる。
【0043】なお、図3において、受像体13を中間転写
体4から容易に剥離するために、剥離爪を受像体13の転
写像側に設けることもできる。
【0044】また、熱転写記録を行う方法は、本実施例
のような熱ヘッド11,12を用いた方法に限定されない。
熱ヘッド以外に、複数の記録電極針から抵抗層に通電す
ることにより熱を発生する通電ヘッドや、光熱変換層に
より光を熱に転換する光ヘッドなどを使用した熱転写記
録方法を用いてもよい。
【0045】転写方法としては、加熱ローラ14を用いて
いるが、それ以外で、熱と圧力を与えるものでもよい。
加熱ローラ14は内部あるいは外周部に発熱部を有するロ
ーラであり、その発熱部に通電する量を制御し、その表
面からの熱伝導によって中間転写体側へ伝える熱量を制
御することができる。発熱部として、輻射熱の大きいハ
ロゲンランプなどの光源を用いることもできる。加熱ロ
ーラ14の材質は、例えばゴム(ゴム被覆)ローラ,プラス
チックローラ,金属ローラなどが有用である。また、熱
ヘッドや通電ヘッドのような熱記録用のヘッドを使用す
ることにより記録層の必要な部分のみ(例えば、記録層
の一次記録像の部分のみ)を受像体上に転写させること
もできる。
【0046】本実施例の図1および図3では省略されて
いるが、記録層供給体1は、巻出しローラと巻取りロー
ラに巻回されたカセットとして構成することもできる。
インクシート8についても同様である。
【0047】第2の実施例における受像体剥離ローラ26
は、図3に示すようなローラの形状をしている必要はな
く、受像体13を剥離できる構造であればどのようなもの
でもよい。例えば、ローラの代わりに定着器などに用い
られているような剥離爪を用いてもよく、また薄い板状
のものの端部を用いてもよい。
【0048】記録層供給体1のA基材3,インクシート
8のB基材10は、その少なくとも片面に滑性層あるいは
滑性耐熱層を有する場合は、記録ヘッドなどとの走行安
定性が良好であるため特に望ましい。そして、A基材3
の記録層2と接する面に、記録層2の特性により離型層
(剥離層)を設けてもよい。離型層に用いる材料として
は、シリコーン樹脂,フッ素樹脂,メラミン樹脂など
や、ワックス材料などを用いることができる。
【0049】また、B基材10のインク材料層9と接する
面には、インク材料層9の特性により接着層(アンカー
コート層)を設けることが望ましい。
【0050】前記A基材3,B基材10としては、各種高
分子フィルム、あるいは塗工などにより表面処理された
各種高分子フィルムが使用できる。
【0051】各種高分子フィルムとして、例えば、ポリ
オレフィン系,ポリアミド系,ポリエステル系,ポリイ
ミド系,ポリエーテル系,セルロース系,ポリパラバン
酸系,ポリオキサジアゾール系,ポリスチレン系,フッ
素系フィルムなどがある。特に、ポリエチレンテレフタ
レート(PET),ポリエチレンナフタレート,アラミ
ド,トリアセチルセルロース,ポリプロピレン,セロフ
ァンなどの各フィルムが有用である。
【0052】高分子フィルムの厚さは、通常3μm〜100
μm位が有用であり、特に3〜30μmが良好である。各種
高分子フィルムは、片面にフィルムの熱変形などの耐熱
性を補強するための熱硬化性樹脂などによる耐熱層ある
いは帯電防止層、あるいは必要ならば各種の塗工層が設
けられていてもよい。
【0053】インク材料層9は、少なくとも色材とバイ
ンダ材から構成されている。色材としては、熱転写可能
な染料を含むものであれば特に限定されない。色材とし
て、分散染料,塩基性染料,カラーフォーマーなどが有
用である。バインダ材は、特に限定されず、各種高分子
材料,各種ワックスなどが利用できる。また、インク材
料層9は多層構成であってもよい。そして、インク材料
層9上に滑性層や各種の塗工層などが設けられていても
よい。さらに、インク材料層9には各種シリコーン系材
料,各種フッ素材料などの各種添加剤が添加されていて
もよい。
【0054】記録層2は少なくとも高分子材料から形成
されている。インク材料層9は色材として染料を含むの
で、記録層2には染着性が必要なため、分散染料などに
染着しやすい高分子材料が適しており、例えば、ポリエ
ステル,ポリアセタール系樹脂,アクリル系樹脂,ウレ
タン系樹脂,ナイロン系樹脂,酢酸ビニル系樹脂,ポリ
ビニルブチラールなどが有用である。染料の染着性,紙
への接着性を満たすものとして、ポリエステル,ポリビ
ニルブチラールがある。
【0055】記録層2は、受像体13上に転写されたとき
に受像体13との接着性が要求されるため、加熱ローラ14
からの加熱により比較的容易に軟化するように、記録層
2のフロー軟化点が50℃から200℃の範囲にあることが
望ましい。一般に、記録層2のフロー軟化点(流動開始
点)は、フローテスタによって測定される。
【0056】記録層2を構成する材料としては、前記の
高分子材料以外に、例えばワックス類,樹脂類などのホ
ットメルト材料を、必要に応じて単独または複数種を混
合して用いることもできる。記録層2を、前記したよう
な高分子材料の中のある種の材料単独で構成した場合
は、フロー軟化点はその材料の特性を示す値となる。一
方、記録層2を複数種の材料を混合して形成した場合
は、フロー軟化点は記録層2の流動性を示す値であり、
混合されている材料の特性を示す値となる。
【0057】本発明の熱転写記録方法では、記録層2が
受像体13上に転写されて画像が形成されるため、記録層
2は光透過性が必要であり、無色透明な高分子材料が望
ましい。
【0058】記録層2にはインク材料層9との熱融着を
防止するために、各種シリコーン系,フッ素系材料,脂
肪酸系などの各種化合物、各種界面活性剤、各種粒子な
どが添加剤として含まれていてもよい。
【0059】受像体13は、上質紙,普通紙(コピー用な
ど),ボンド紙などの非塗工紙、塗工紙,ポリエチレ
ン,ポリプロピレン(PP),ポリエチレンテレフタレー
ト(PET),アルミ箔などのフィルム類、PP,PE
T,ポリ塩化ビニルなどを主成分とした合成紙、連続受
像体あるいはカット受像体など、特にその材質,紙質,
形態などに限定されないで使用できる。
【0060】また、実施例において、記録層供給体1上
の記録層2は、予めA基材3上に塗布して供給し、記録
層2を中間転写体4上に転写した後はA基材3を廃棄す
る構成としたが、A基材3が無端状に周回されており、
記録層供給手段により記録層を繰り返し供給する構成で
もよい。
【0061】そして、本実施例においては中間転写体4
の構成としては、金属,プラスチック材料などからなる
ドラム状基材に直接に柔軟層を設け、その柔軟層の上に
樹脂フィルムを配置した構成のものを用いた。中間転写
体の構成は本実施例のようなものに限定されるわけでは
ない。プラスチック材料などからなるシート状基材に柔
軟層を設け、その柔軟層の上に樹脂フィルムを配置した
ものを作製し、これをドラム状基材に張り付けたような
構成でもよい。
【0062】また、柔軟性を有するシート状の基材に樹
脂フィルムを張り付けたものを中間転写体としてもかま
わない。この場合にはC基材7は特に必要ない。柔軟性
を有するシート状の耐熱基材としては、例えば、フッ素
系,シリコーン系フィルムなどを用いることができる。
また、C基材7のようなローラー形状の支持材の代わり
に、無周端のベルト状の支持材を用いてもよい。
【0063】また、実施例では、C基材7上の全面に、
樹脂フィルム5と柔軟層6を設けた構成の中間転写体4
を用いたが、中間転写体の構成はこれに限るわけではな
い。C基材7上の記録に必要な部分にだけ樹脂フィルム
5と柔軟層6を設けたような構成の中間転写体を用いる
こともできる。さらに、中間転写体の構成として、C基
材7上の全面に柔軟層6を形成し、記録に用いる部分の
柔軟層6の表面を樹脂フィルム5で被い隠すような構成
でもよい。またその逆に、C基材7上の全面に樹脂フィ
ルム5を配置し、この樹脂フィルムの記録に用いる部分
の下側にだけ柔軟層6を設けた構成でもよい。
【0064】さらに、樹脂フィルム5あるいは柔軟層6
を、光透過性のない材料を用いて形成することにより、
透過型あるいは反射型の光センサにより記録開始位置を
見つける手段に利用することができる。
【0065】柔軟層6としては、十分な柔軟性を有し、
圧力と熱を与えても柔軟性が大きく変化しないものが望
ましい。特に、耐熱性が高いという長所を有するシリコ
ーン材料が有用であり、エラストマー状,ゲル状,フレ
キシブルレジン状のシリコーン材料を用いることができ
る。特に、エラストマー状のシリコーンゴムを用いるこ
とにより、耐熱性,耐候性,耐薬品性に優れた良好なゴ
ム弾性が得られる。
【0066】このようなシリコーンゴムとしては、末端
に数個のアルコキシル基などを有するオルガノポリシロ
キサンが空気中の水分で脱アルコール縮合によりゴム弾
性体となるもの、末端に数個のアセトキシル基などを有
するオルガノポリシロキサンが空気中の水分で脱酢酸縮
合によりゴム弾性体となるものなどのように、縮合反応
で硬化するものもあるが、その他に、オルガノポリシロ
キサンを構成するケイ素原子に結合したビニル基のよう
な脂肪族不飽和基と、別のオルガノハイドロジェンポリ
シロキサンとが、白金族化合物触媒などの貴金属系触媒
により付加反応で硬化するものがある。後者は低温,短
時間で硬化するために生産性が良く、硬化時に副生成物
が発生することもなく、シリコーンゴムとして優れたも
のである。
【0067】こうしたシリコーン材料を用い、受像体13
の表面の凹凸に倣って記録層2を定着することが可能な
柔軟層6を設けることによって、記録層2が受像体13の
凹部に充填され、接着力が増す結果として定着性を向上
させることができる。柔軟層6のゴム弾性としては、ゴ
ム硬度が5゜から70゜とすることにより良好な定着性が
得られ、特に5゜から20゜のゴム硬度であれば、受像体
13の表面の凹凸が大きい場合にも優れた定着性が得られ
る。柔軟層6としてシリコーン材料を用いるときには、
ゴム硬度が低く、容易に硬化する剥離紙用シリコーンが
適している。
【0068】また、柔軟層6としては、粘着性を有して
いる柔軟な材料を用いることもできる。柔軟層に対して
柔軟性と同時に粘着性を付与するために、粘着材を用い
るときには、ゴム系,アクリル系,シリコーン系などの
粘着材が有用である。
【0069】ゴム系粘着材としては、天然ゴム,合成ゴ
ム,スチレン−ブタジエンゴム,熱可塑性ゴム,ブチル
ゴムなどをゴム成分とし、ロジン,ロジン誘導体,テル
ペン樹脂などを粘着付与樹脂として添加したものを用い
ることができる。
【0070】また、アクリル系粘着材としては、2−エ
チルヘキシルアクリレート,n−ブチルアクリレートな
どを主成分とし、これにメチルアクリレート,エチルア
クリレート,メチルメタクリレート,酢酸ビニルなど
や、アクリル酸,メタクリル酸,アクリルアミド誘導
体,ヒドロキシエチルアクリレート,グリシジルアクリ
レートなどを共重合したものを用いることができる。
【0071】シリコーン粘着材は、膜形成物質であるシ
リコーン生ゴム、粘着性物質であるシリコーン樹脂,充
填剤,可塑剤,添加剤などからなり、耐熱性が高く、柔
軟で、粘着特性が優れているため、柔軟層に用いる材料
として用いるのに適している。
【0072】シリコーン生ゴムとしては、ジメチルシロ
キサン,ジフェニルシロキサン,メチルビニルシロキサ
ン,フェニルメチルシロキサン、またはこれらのハロゲ
ン化されたものなどの単量体単位を含有する高重合度オ
ルガノポリシロキサンや、これらの高重合度オルガノポ
リシロキサンの末端にヒドロキシル基などの官能基を有
するものが用いられる。
【0073】また、シリコーン樹脂としては、メチル
基,エチル基,プロピル基,ビニル基,フェニル基、ま
たはこれらのハロゲン化されたものを有するジオルガノ
ポリシロキサンや、これらのジオルガノポリシロキサン
の末端にヒドロキシル基,トリメチルシロキシル基を有
するものが用いられる。
【0074】こうしたシリコーン粘着材組成物の中で
も、オルガノポリシロキサンを構成するケイ素原子に結
合したビニル基のような脂肪族不飽和基と、別のオルガ
ノハイドロジェンポリシロキサンとが、白金族化合物触
媒などの貴金属系触媒により付加反応で硬化するもの
は、低温,短時間で硬化するために生産性が良く、硬化
時に副生成物が発生することもなく、シリコーン粘着材
として優れたものである。
【0075】またシリコーン粘着材は、シリコーン生ゴ
ムとシリコーン樹脂との比率を変えることにより、また
添加剤の種類,量を変えることにより、柔軟性,粘着強
さ,凝集力,粘着性などの諸特性をいろいろと変えるこ
とができ、シリコーン粘着材を用いることで、ゴム弾性
と同時に粘着性も得ることができる。
【0076】柔軟層6に対して、機械的強度および耐熱
性を高くするため、または表面特性を制御するために添
加剤を添加することも有効である。添加剤としては、シ
リカ,アルミナ,ベンガラ,酸化チタンなどの無機の微
粒子などや、シリコーンオイルなどの比較的低分子量の
有機材料などを用いることができる。
【0077】柔軟層6の厚さは、受像体13の表面の凹凸
に倣って十分に変形できることが必要なため、できるだ
け厚い方が望ましい。ボンド紙のような比較的表面の荒
い紙では、凹部の深さが10μm程度であり、最も深い凹
部で25μm程度であることから、柔軟層6の厚さとして
は10μm以上あれば受像体13の表面の凹凸が大きくても
転写が可能であり、さらに25μm以上あれば良好な定着
性が得られる。一方、普通紙の場合は、表面の凹部の深
さがボンド紙と比べて浅いため、柔軟層の厚さは10μm
程度でも十分な定着性が得られる。
【0078】樹脂フィルム5としては、各種高分子フィ
ルム、あるいは塗工などにより表面処理された各種高分
子フィルムが使用できる。各種高分子フィルムとして、
例えば、ポリオレフィン系,ポリアミド系,ポリエステ
ル系,ポリイミド系,ポリエーテル系,セルロース系,
ポリパラバン酸系,ポリオキサジアゾール系,ポリスチ
レン系,フッ素系フィルムなどがある。特に、ポリエチ
レンテレフタレート(PET),ポリエチレンナフタレー
ト,アラミド,トリアセチルセルロース,ポリプロピレ
ン,セロファンなどの各フィルムが有用である。
【0079】高分子フィルムの厚さは、通常1μm〜50
μm位が有用であり、特に1〜10μmが良好である。厚さ
0.1μm程度の高分子フィルムも有用である。各種高分子
フィルムは、片面にフィルムの熱変形などの耐熱性を補
強するための熱硬化性樹脂などによる耐熱層、あるいは
帯電防止層、あるいは必要ならば各種の塗工層が設けら
れていてもよい。
【0080】前記実施例において、記録層2を受像体13
に転写する際に、加熱ローラ14によって受像体13側から
熱を加えているが、C基材7の内部にヒータを設け、C
基材7側からのみ加熱する構成でもかまわないし、受像
体13側とC基材7側の両側から加熱する構成でもよい。
また、記録層2として、室温で受像体13に接着するよう
な材料を用いれば、記録層2は圧力だけで受像体13に転
写するため、加熱する必要がなくなる。この場合、加熱
ローラ14のヒータで消費される電力が節約でき、装置全
体での消費電力が低減できる。
【0081】次に、いくつかの具体例について説明す
る。
【0082】(具体例1)まず、厚さ約12μmのポリイミ
ドフィルムを樹脂フィルム5として用い、このポリイミ
ドフィルム上にスチレンブタジエン系ラテックス(Nipo
l LX415A 日本ゼオン株式会社)を含む塗料をワイヤー
バーで塗工し、乾燥して厚さ約20μmの柔軟層6を形成
して中間転写体4の機能部分を作製した。この柔軟層6
は優れた柔軟性を有していた。
【0083】次に、直径30mmの金属ローラ上に、柔軟層
6が金属ローラ面に接するようにして、中間転写体4の
機能部分を張り合わせたものを作製し、これを中間転写
体4として用いた。表面のポリイミドフィルムはゴミが
付着しにくく、ゴミが付着したとしても布などで容易に
除去することができた。
【0084】記録層供給体1を作製するために、厚さ約
25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
上に、離型層として、剥離紙用シリコーン(SD7328 東
レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)を含み、触
媒(SRX212 東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会
社)を添加した塗料をワイヤーバーで塗工し、130℃で3
分間乾燥して厚さ約0.5μmの離型層を形成した。この離
型層の上に、ポリビニルブチラール(BL-S 積水化学工
業株式会社)を含む塗料をワイヤーバーで塗工乾燥して
厚さ約3μmの記録層2を形成し、記録層供給体1とし
て用いた。
【0085】まず、記録層供給体1の記録層2が中間転
写体4の樹脂フィルム5に接するようにして記録層供給
体1を中間転写体4上に重ね合わせ、記録層供給体4の
記録層2の反対側から約180℃に加熱した小さなヒータ
で部分的に熱を与えた。記録層供給体1のPETフィル
ムを中間転写体4から剥離したところ、樹脂フィルム5
上に記録層2が転写できた。
【0086】インクシート8として、市販のビデオプリ
ンタ(NV-MP1 松下電器産業株式会社)用のインクシート
を用い、インクシート8のシアンの色材層が、中間転写
体4上の記録層2に接するようにして、中間転写体4上
にインクシート8を重ね合わせ、インクシート8の色材
層の反対側から約180℃に加熱した小さなヒータで部分
的に熱を与えた。そして、インクシート8を中間転写体
4から剥離したところ、ヒータで熱を与えた部分の記録
層2には、シアンの染料が移行していた。
【0087】そして、この中間転写体4上の記録層2
に、受像体13としてベック平滑度35秒のコピー用紙を重
ね合わせ、受像体13側から約180℃に加熱した小さなヒ
ータで加熱した。中間転写体4とコピー用紙とを室温ま
で冷却し、中間転写体4からコピー用紙を剥離したとこ
ろ、コピー用紙上には加熱した部分の記録層2が転写さ
れていた。
【0088】中間転写体4の樹脂フィルム5であるポリ
イミドフィルムに室温でカラーシートを接触させたとこ
ろ、ポリイミドフィルム上にはインクシート8からの染
料の転移は認められず、かぶりは発生しなかった。
【0089】(具体例2)厚さ約6μmのPETフィルム
を樹脂フィルム5として用い、このPETフィルム上に
シリコーン粘着材(SD4580 東レ・ダウコーニング・シ
リコーン株式会社)を含み、触媒(SRX212 東レ・ダウコ
ーニング・シリコーン株式会社)を添加した塗料をワイ
ヤーバーで塗工し、130℃で3分間乾燥して柔軟層6を
形成し、厚さ約20μmの中間転写体4の機能部分を作製
した。この柔軟層6は優れた柔軟性を有していた。
【0090】次に、具体例1と同様にして、中間転写体
4の機能部分を金属ローラ上に張り合わせたものを作製
し、これを中間転写体4として用いた。この中間転写体
4の表面のPETフィルムはゴミが付着しにくく、ゴミ
が付着したとしても布などで容易に除去することができ
た。
【0091】具体例1で用いたのと同様の記録層供給体
1を用い、まず、記録層供給体1の記録層2が中間転写
体4の樹脂フィルム5に接するようにして、記録層供給
体1を中間転写体4上に張り合わせ、記録層供給体1の
PETフィルムを中間転写体4から剥離したところ、樹
脂フィルム5であるPETフィルム上に記録層2が転写
できた。
【0092】次に、具体例1で用いたのと同様のインク
シート8を用い、具体例1と同様にして、インクシート
8と中間転写体4とを重ね合わせ、インクシート8の色
材層の反対側から部分的に熱を与えたところ、熱を与え
た部分の記録層2には染料が移行していた。
【0093】この中間転写体4の記録層2上に、具体例
1と同様のコピー用紙を重ね合わせ、具体例1と同様に
して加熱したところ、コピー用紙上に記録層2が転写さ
れていた。具体例1と比較すると、中間転写体4からコ
ピー用紙を剥離するのが容易であった。
【0094】(具体例3)厚さ約1.5μmのPETフィルム
を樹脂フィルム5として用い、このPETフィルム5上
にシリコーン粘着材(SD4580 東レ・ダウコーニング・
シリコーン株式会社)を含み、触媒(SRX212 東レ・ダウ
コーニング・シリコーン株式会社)を添加した塗料をワ
イヤーバーで塗工し、130℃で3分間乾燥して柔軟層6
を形成し、厚さ約50μmの中間転写体4の機能部分を作
製した。この柔軟層6は優れた柔軟性を有していた。
【0095】次に、具体例1と同様にして、中間転写体
4の機能部分を金属ローラ上に張り合わせたものを作製
し、これを中間転写体4として用いた。この中間転写体
4の表面のPETフィルムも、具体例2と同様に、ゴミ
が付着しにくく、ゴミが付着したとしても布などで容易
に除去することができた。
【0096】記録層供給体1のA基材3としては、下面
に滑性耐熱層を有する厚さ約4μmのPETフィルムを
用いた。まず、このPETフィルム上に部分的に、離型
層として剥離紙用シリコーン(SD7328 東レ・ダウコー
ニング・シリコーン株式会社)を含み、触媒(SRX212 東
レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)を添加した
塗料をワイヤーバーで塗工し、130℃で3分間乾燥して
厚さ約0.5μmの離型層を形成した。この離型層の上に、
ポリビニルブチラール(BL-S 積水化学工業株式会社)を
含む塗料をワイヤーバーで塗工乾燥して厚さ約3μmの
記録層2を形成して、記録層供給体1を作製した。
【0097】インクシート8は、下面に滑性耐熱層を有
する厚さ約4μmのPETフィルム上に、アゾ系分散染
料,飽和ポリエステル樹脂,シリコーン系離型剤を含む
塗料をワイヤーバーで塗工乾燥して厚さ約1μmのイン
ク材料層9を形成することにより作成した。
【0098】まず、中間転写体4の樹脂フィルム5面に
記録層供給体1の記録層2が接するようにして配置し、
記録層供給体1の滑性耐熱層側から熱ヘッドを用いて約
50Nで押圧し、下記の記録条件にて記録した。記録層供
給体1のPETフィルムを中間転写体4から剥離したと
ころ、樹脂フィルム5であるPETフィルム上に記録層
2が転写できた。
【0099】記録速度:8ms/line、最大記録パルス
幅:4ms、最大記録エネルギー:7J/cm2
【0100】次に、記録層2が転写された中間転写体4
について、中間転写体4上の記録層面にインク材料層9
が向き合うように重ねられたインクシート8を熱ヘッド
を用いて約50Nで押圧し、下記の記録条件にて記録し
た。
【0101】記録速度:8ms/line、最大記録パルス
幅:4ms、最大記録エネルギー:7J/cm2
【0102】記録後、中間転写体4とインクシート8と
を室温まで冷却した後に、中間転写体4からインクシー
ト8を離すと、記録層2に階調パターンが明瞭に記録さ
れていた。特に、ハイライト部でのドット再現性が優れ
ており、熱ヘッドと、インクシート8と、中間転写体4
上の記録層2との接触が良好であることがわかった。ま
た、記録層2が樹脂フィルム5から剥離することもな
く、安定に記録を行うことができた。
【0103】次に、記録後の中間転写体4について、階
調パターンが記録された記録層2上に受像体13を重ね、
コピー用紙側から加熱した金属ローラで押圧した。そし
て、中間転写体4と受像体13とを取り出して室温まで冷
却した後、中間転写体4から受像体13を剥離して、記録
層2を受像体13上に転写させた。金属ローラは、直径は
約30mmで、温度は約160℃であった。また、金属ローラ
には、約150Nの荷重を加えていた。
【0104】受像体13としては、ベック平滑度7秒のボ
ンド紙,ベック平滑度35秒のコピー用紙,厚さ100μmの
PETフィルムの3種類を用い、同様の操作を繰り返し
て3種類の受像体13に対して記録層2を転写させた。
【0105】受像体13上に得られた転写画像はいずれも
高画質であり、また定着性も良好であった。一方、記録
層2の光沢は、ボンド紙,コピー用紙,PETフィルム
の順で高くなっていき、受像体13の表面状態をよく反映
していた。コピー用紙上の記録層2について、具体例2
で得られたコピー用紙上の記録層2と比較すると、紙の
表面状態をより忠実に再現しており、画質的な違和感が
更に少なくなった。
【0106】また、ボンド紙とコピー用紙の記録層2表
面は、十分な筆記性を有していた。コピー用紙上に転写
された記録層の画像は、低記録濃度から高記録濃度まで
均一な形状のドットを有し、高画質であった。また、記
録層2の光沢は紙の表面と変わらず、画質的な違和感が
ほとんどないものであった。そして、記録層表面は筆記
性を有し、定着性も良好であった。
【0107】(具体例4)具体例3と同様にして、PET
フィルム上にシリコーン粘着材を塗工した中間転写体4
の機能部分を金属ローラ上に張り合わせ、中間転写体4
を作製した。
【0108】次に、具体例3と同様にして、PETフィ
ルム上に離型層と記録層を形成し、記録層供給体1とし
て用いた。
【0109】そして、具体例3と同様にして、滑性耐熱
層を有するPETフィルム上にインク材料層9を塗工し
てインクシート8として用いた。
【0110】まず、具体例3と同様にして、中間転写体
4と記録層供給体1とを合わせ、熱ヘッドを用いて記録
層供給体1から中間転写体4に記録層2を転写した。
【0111】次に、具体例3と同様にして、インクシー
ト8を中間転写体4上に重ね、熱ヘッドを用いてインク
シート8から中間転写体4上の記録層2に染料を熱転写
した。
【0112】記録後、中間転写体4からインクシート8
を離すと、具体例3と同様に、記録層2に階調パターン
が明瞭に記録されていた。
【0113】次に、具体例3と同様にして、この階調パ
ターンが記録された記録層2上にコピー用紙を重ね、加
熱した金属ローラを用いて記録層2をコピー用紙上に転
写させた。
【0114】このとき、記録層2の温度が、記録層2に
用いたポリビニルブチラールのフロー軟化点である110
℃よりも低い温度の約90℃のところで、コピー用紙から
中間転写体4を剥離したところ、記録層2はコピー用紙
上に良好に転写した。
【0115】得られたコピー用紙上の転写画像は、具体
例3と同様に、低記録濃度から高記録濃度まで均一な形
状のドットを有し、高画質な画像であった。また、記録
層2の光沢は紙の表面と変わらず、画質的な違和感のな
いものであった。そして、記録層表面は筆記性を有し、
定着性も良好であった。
【0116】一方、記録層2の温度が、記録層2に用い
たポリビニルブチラールのフロー軟化点である110℃よ
りも高い温度の約160℃のところで、コピー用紙から中
間転写体4を剥離したところ、流動可能なほど軟化した
記録層2が剥離の際に分断されて樹脂フィルム上に部分
的に残り、記録層2を良好にコピー用紙上に転写できな
かった。
【0117】
【発明の効果】以上説明したように、本発明方法によれ
ば、中間転写体の表面には樹脂フィルムが配置されたも
のを用い、この樹脂フィルムに対するゴミの付着や、イ
ンクシートとの室温での接触による染着は少ない。ま
た、樹脂フィルムと基材との間には柔軟層が配置されて
いるため、記録層を受像体上に転写するときに、この柔
軟層が容易に変形することで、記録層を受像体上に受像
体の表面凹凸に倣って転写できる。
【0118】また、記録層としてブチラール樹脂を含
み、かつ樹脂フィルムがポリエチレンテレフタレートか
らなることにより、記録層と樹脂フィルムとの良好な接
着性または剥離性が得られる。
【0119】また、柔軟層がシリコーン粘着材からなる
ことにより、良好な柔軟性が得られる。
【0120】また、記録層を受像体上に転写するとき
に、記録層に含まれる熱可塑性樹脂のフロー軟化点より
低い温度で中間転写体と受像体とを分離することによ
り、記録層の凝集力は高い状態となり、記録層の凝集破
壊のない良好な転写が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における中間転写体を用
いた熱転写記録方法を実施した熱転写記録装置の要部の
構成を示す図である。
【図2】図1の動作を説明するための図である。
【図3】本発明の第2の実施例における中間転写体を用
いた熱転写記録方法を実施した熱転写記録装置の要部の
構成を示す図である。
【図4】従来の中間転写体を用いた熱転写記録方法を実
施した熱転写記録装置の要部の構成を示す図である。
【符号の説明】
1…記録層供給体、 2…記録層、 3…A基材、 4
…中間転写体、 5…樹脂フィルム、 6…柔軟層、
7…C基材、 8…インクシート、 9…インク材料
層、 10…B基材、 11,12…熱ヘッド、 13…受像
体、 14…加熱ローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 7416−2H B41M 5/26 101 B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録層を有する記録層供給体から中間転
    写体へ前記記録層を転写し、次にインクシートを用いて
    前記中間転写体上の記録層に染料を熱転写し、そして中
    間転写体から受像体へ染着された記録層を転写すること
    により記録を行う熱転写記録方法において、基材と樹脂
    フィルムとが柔軟層を介して配置された構成の中間転写
    体を用いて記録を行うことを特徴とする中間転写体を用
    いた熱転写記録方法。
  2. 【請求項2】 記録層がブチラール樹脂を含み、かつ樹
    脂フィルムがポリエチレンテレフタレートからなる中間
    転写体を用いたことを特徴とする請求項1記載の中間転
    写体を用いた熱転写記録方法。
  3. 【請求項3】 柔軟層がシリコーン粘着材からなる中間
    転写体を用いたことを特徴とする請求項1記載の中間転
    写体を用いた熱転写記録方法。
  4. 【請求項4】 記録層が熱可塑性樹脂からなり、かつ中
    間転写体から受像体へ染着された記録層を転写するとき
    に、前記熱可塑性樹脂のフロー軟化点よりも低い温度で
    中間転写体と受像体とを分離することを特徴とする請求
    項1記載の中間転写体を用いた熱転写記録方法。
JP6289715A 1994-11-24 1994-11-24 中間転写体を用いた熱転写記録方法 Pending JPH08142365A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8846167B2 (en) 2012-11-09 2014-09-30 Fuji Xerox Co., Ltd. Image transfer sheet
US8974879B2 (en) 2012-06-01 2015-03-10 Fuji Xerox Co., Ltd. Image transfer sheet and image recording material

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