JPH08218221A - 耐久性と寸法安定性に優れたポリビニルアルコール系繊維及びその製造法 - Google Patents
耐久性と寸法安定性に優れたポリビニルアルコール系繊維及びその製造法Info
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- JPH08218221A JPH08218221A JP7026337A JP2633795A JPH08218221A JP H08218221 A JPH08218221 A JP H08218221A JP 7026337 A JP7026337 A JP 7026337A JP 2633795 A JP2633795 A JP 2633795A JP H08218221 A JPH08218221 A JP H08218221A
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- fiber
- resin
- pva
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Chemical Treatment Of Fibers During Manufacturing Processes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高伸度と低収縮性を有し、耐久性と寸法安定
性に優れ、ゴムやプラスチックスの補強材として、また
ロープ、漁網、ネット、帆布、土木シートなどの一般産
業資材に極めて適しているポリビニルアルコール系繊維
を提供する。 【構成】 ポリビニルアルコール溶液を吐出して得た紡
糸原糸を220℃以上で総延伸倍率が16倍以上となる
ように乾熱延伸を行ったのち、収縮処理を行い、さらに
ポリアミド系又はポリウレタン系の樹脂を表面に付与
し、そして低摩擦係数の油剤を付着させる。
性に優れ、ゴムやプラスチックスの補強材として、また
ロープ、漁網、ネット、帆布、土木シートなどの一般産
業資材に極めて適しているポリビニルアルコール系繊維
を提供する。 【構成】 ポリビニルアルコール溶液を吐出して得た紡
糸原糸を220℃以上で総延伸倍率が16倍以上となる
ように乾熱延伸を行ったのち、収縮処理を行い、さらに
ポリアミド系又はポリウレタン系の樹脂を表面に付与
し、そして低摩擦係数の油剤を付着させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温で長時間くり返し
屈曲や摩擦を受けるタイヤ、オイルブレーキホース、ラ
ジエーターホース、消防ホース、コンベアベルト、タイ
ミングベルト、Vベルトなどのゴム補強材や漁網、ロー
プ、ネット、テント、帆布、土木シート経糸などの一般
産業資材に適した、耐久性と寸法安定性に優れるポリビ
ニルアルコール(以下PVAと略記する)系繊維および
その製造法に関するものである。
屈曲や摩擦を受けるタイヤ、オイルブレーキホース、ラ
ジエーターホース、消防ホース、コンベアベルト、タイ
ミングベルト、Vベルトなどのゴム補強材や漁網、ロー
プ、ネット、テント、帆布、土木シート経糸などの一般
産業資材に適した、耐久性と寸法安定性に優れるポリビ
ニルアルコール(以下PVAと略記する)系繊維および
その製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、PVA系繊維は、強度、弾性率や
耐候性、耐薬品性、接着性などの点でポリアミド、ポリ
エステル、ポリアクリロニトリル系繊維に比べて優れて
おり、産業資材分野を中心に独自の用途を開拓してき
た。最近では耐アルカリ性の特徴を生かしたセメント補
強用繊維(アスベスト代替)やアルカリ電池用セパレー
ターなどに注目されている。しかしながら、長時間くり
返し使用する場合、繊維同志が摩耗したり、屈曲により
キンクが発生して強力低下を起こす問題があった。ま
た、使用時の発熱により繊維が収縮して寸法安定性に欠
ける場合も生じた。このような長時間高温使用時の耐久
性や寸法安定性が改良されればゴム補強材や一般産業資
材として付加価値の高い繊維が期待できる。高強力で高
弾性率なPVA系繊維を得る方法は公知であるが、これ
らの方法で得られる繊維は耐疲労性や耐摩耗性は十分で
なく寸法安定性も不足していた。また延伸後のPVA系
繊維に熱収縮を施して耐疲労性を高める方法が特開平1
−192813号公報や特開平2−169709号公報
などに開示されているが、いずれも高温で長時間の屈曲
摩耗に対し、十分満足される性能を有していなかった。
一方繊維や撚糸コードにエポキシ樹脂や液状ゴムを含浸
させて接着性や耐疲労性を向上させる方法が特開昭61
−146876号、特開昭63−66382号、特開昭
63−196778号などの公報で公知であるが、本発
明の如く、高伸度の繊維や低摩擦係数の油剤を用いない
為、耐久性や寸法安定性が十分とは言い難かった。
耐候性、耐薬品性、接着性などの点でポリアミド、ポリ
エステル、ポリアクリロニトリル系繊維に比べて優れて
おり、産業資材分野を中心に独自の用途を開拓してき
た。最近では耐アルカリ性の特徴を生かしたセメント補
強用繊維(アスベスト代替)やアルカリ電池用セパレー
ターなどに注目されている。しかしながら、長時間くり
返し使用する場合、繊維同志が摩耗したり、屈曲により
キンクが発生して強力低下を起こす問題があった。ま
た、使用時の発熱により繊維が収縮して寸法安定性に欠
ける場合も生じた。このような長時間高温使用時の耐久
性や寸法安定性が改良されればゴム補強材や一般産業資
材として付加価値の高い繊維が期待できる。高強力で高
弾性率なPVA系繊維を得る方法は公知であるが、これ
らの方法で得られる繊維は耐疲労性や耐摩耗性は十分で
なく寸法安定性も不足していた。また延伸後のPVA系
繊維に熱収縮を施して耐疲労性を高める方法が特開平1
−192813号公報や特開平2−169709号公報
などに開示されているが、いずれも高温で長時間の屈曲
摩耗に対し、十分満足される性能を有していなかった。
一方繊維や撚糸コードにエポキシ樹脂や液状ゴムを含浸
させて接着性や耐疲労性を向上させる方法が特開昭61
−146876号、特開昭63−66382号、特開昭
63−196778号などの公報で公知であるが、本発
明の如く、高伸度の繊維や低摩擦係数の油剤を用いない
為、耐久性や寸法安定性が十分とは言い難かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上の背景を踏まえ
て、本発明者らは如何に耐疲労性や耐摩耗性、さらには
寸法安定性に優れたPVA系繊維を得るかについて鋭意
検討した結果、高温、高倍率に延伸した繊維を熱収縮さ
せ、高伸度で高結晶性の繊維を得たあと、さらに繊維表
面に比較的被膜強度の高い耐熱性のポリアミド系又はポ
リウレタン系樹脂をコートし、その後低摩擦係数の油剤
を付与する手段が有効であることを見出した。
て、本発明者らは如何に耐疲労性や耐摩耗性、さらには
寸法安定性に優れたPVA系繊維を得るかについて鋭意
検討した結果、高温、高倍率に延伸した繊維を熱収縮さ
せ、高伸度で高結晶性の繊維を得たあと、さらに繊維表
面に比較的被膜強度の高い耐熱性のポリアミド系又はポ
リウレタン系樹脂をコートし、その後低摩擦係数の油剤
を付与する手段が有効であることを見出した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、繊維表面にポ
リアミド系又はポリウレタン系の樹脂が0.5〜8重量
%付着しており、さらにF/F静摩擦係数が0.28以
下の油剤が付着しており、ヤーン伸度が6%以上、18
0℃乾熱収縮率が2%以下であることを特徴とするPV
A系繊維であり、そしてそのようなPVA系繊維の製造
方法として、PVA系ポリマーの溶液を紡糸して得た紡
糸原糸に、以下の工程〜、 220℃以上で総延伸倍率が16倍以上となるように
延伸を行う工程、 1〜15%の熱収縮を施す工程、 繊維表面にポリアミド系又はポリウレタン系の樹脂を
0.5〜8重量%付与する工程、 F/F静摩擦係数が0.28以下の油剤を付与する工
程、 を順次行い、PVA系繊維を製造するものである。
リアミド系又はポリウレタン系の樹脂が0.5〜8重量
%付着しており、さらにF/F静摩擦係数が0.28以
下の油剤が付着しており、ヤーン伸度が6%以上、18
0℃乾熱収縮率が2%以下であることを特徴とするPV
A系繊維であり、そしてそのようなPVA系繊維の製造
方法として、PVA系ポリマーの溶液を紡糸して得た紡
糸原糸に、以下の工程〜、 220℃以上で総延伸倍率が16倍以上となるように
延伸を行う工程、 1〜15%の熱収縮を施す工程、 繊維表面にポリアミド系又はポリウレタン系の樹脂を
0.5〜8重量%付与する工程、 F/F静摩擦係数が0.28以下の油剤を付与する工
程、 を順次行い、PVA系繊維を製造するものである。
【0005】すなわち、本発明はPVA系の紡糸原糸を
220℃以上の高温で総延伸倍率が16倍以上になるよ
うに乾熱延伸し、さらに1〜10%の熱収縮を施し、次
いで該繊維表面に耐熱性のポリアミド系又はポリウレタ
ン系の樹脂を0.5〜8重量%付着させ、比較的弱い張
力で熱処理したあと、さらにF/F摩擦係数が0.28
以下の油剤を付与して、ヤーン伸度が6%以上、180
℃乾熱収縮率が1.5%以下とする、耐久性と寸法安定
性に優れたPVA系繊維を提供するものである。
220℃以上の高温で総延伸倍率が16倍以上になるよ
うに乾熱延伸し、さらに1〜10%の熱収縮を施し、次
いで該繊維表面に耐熱性のポリアミド系又はポリウレタ
ン系の樹脂を0.5〜8重量%付着させ、比較的弱い張
力で熱処理したあと、さらにF/F摩擦係数が0.28
以下の油剤を付与して、ヤーン伸度が6%以上、180
℃乾熱収縮率が1.5%以下とする、耐久性と寸法安定
性に優れたPVA系繊維を提供するものである。
【0006】以下本発明の内容をさらに詳細に説明す
る。本発明に言うPVAは粘度平均重合度が1,500
以上のものであり、好ましくはケン化度が98モル%以
上で分岐度の低い直鎖状のものである。PVAの重合度
が高いほどネットワーク構造で多くの結晶を貫通するタ
イ分子の数が多くなり、高強度、高弾性率で摩耗や屈曲
疲労性に耐えるものが得やすく、好ましくは3,000
以上、さらに好ましくは6,000以上である。PVA
系重合体には5重量%以下の顔料、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、結晶化抑制剤、架橋剤、界面活性剤などを必要
に応じて添加しても支障ない。また5モル%以下の改質
剤を共重合したものも含まれる。
る。本発明に言うPVAは粘度平均重合度が1,500
以上のものであり、好ましくはケン化度が98モル%以
上で分岐度の低い直鎖状のものである。PVAの重合度
が高いほどネットワーク構造で多くの結晶を貫通するタ
イ分子の数が多くなり、高強度、高弾性率で摩耗や屈曲
疲労性に耐えるものが得やすく、好ましくは3,000
以上、さらに好ましくは6,000以上である。PVA
系重合体には5重量%以下の顔料、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、結晶化抑制剤、架橋剤、界面活性剤などを必要
に応じて添加しても支障ない。また5モル%以下の改質
剤を共重合したものも含まれる。
【0007】PVA系重合体の溶剤としては、グリセリ
ン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、3−メチルペンタン−1,3,5
−トリオールなどの多価アルコールやジメチルスルホキ
シド(DMSO)、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル
−2−イミダゾリジノン、エチレンジアミン、ジエチレ
ントリアミンおよび水などが単独または混合して使用さ
れる。さらに塩化亜鉛、塩化マグネシウム、ロダンカル
シウム、臭化リチウムなどの無機塩水溶液など該重合体
を溶解するものも使用可能である。冷却でゲル化するよ
うな多価アルコールやそれらと水との混合溶剤あるいは
ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドやそれら
と水との混合溶剤などが紡糸安定となり易いので好まし
い。
ン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、3−メチルペンタン−1,3,5
−トリオールなどの多価アルコールやジメチルスルホキ
シド(DMSO)、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル
−2−イミダゾリジノン、エチレンジアミン、ジエチレ
ントリアミンおよび水などが単独または混合して使用さ
れる。さらに塩化亜鉛、塩化マグネシウム、ロダンカル
シウム、臭化リチウムなどの無機塩水溶液など該重合体
を溶解するものも使用可能である。冷却でゲル化するよ
うな多価アルコールやそれらと水との混合溶剤あるいは
ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドやそれら
と水との混合溶剤などが紡糸安定となり易いので好まし
い。
【0008】紡糸方式としては湿式、乾式、乾湿式など
一般に用いられるいずれの方式でも何ら支障ない。中で
も、湿式法や乾湿式法を用い、PVA系重合体の溶液を
紡糸ノズルより吐出させ、直ちに低温のメタノールやエ
タノールなどアルコール類あるいはそれらと該溶剤との
混合液さらには無機塩やアルカリを含む水溶液に浸漬し
て急冷し均質で透明なゲル繊維を得る方法が好ましい。
またゲル繊維の断面変形や膠着を防止し、かつ紡糸時の
微結晶を破壊して延伸倍率を向上させるために溶剤を含
んだままで2倍以上、好ましくは4倍以上湿延伸するの
が良い。続いてメタノール、エタノールなどのアルコー
ル類やアセトン、水などの抽出剤で該溶剤のほとんど全
部を除去したあと、乾燥により該抽出剤を蒸発させる。
一般に用いられるいずれの方式でも何ら支障ない。中で
も、湿式法や乾湿式法を用い、PVA系重合体の溶液を
紡糸ノズルより吐出させ、直ちに低温のメタノールやエ
タノールなどアルコール類あるいはそれらと該溶剤との
混合液さらには無機塩やアルカリを含む水溶液に浸漬し
て急冷し均質で透明なゲル繊維を得る方法が好ましい。
またゲル繊維の断面変形や膠着を防止し、かつ紡糸時の
微結晶を破壊して延伸倍率を向上させるために溶剤を含
んだままで2倍以上、好ましくは4倍以上湿延伸するの
が良い。続いてメタノール、エタノールなどのアルコー
ル類やアセトン、水などの抽出剤で該溶剤のほとんど全
部を除去したあと、乾燥により該抽出剤を蒸発させる。
【0009】得られた紡糸原糸を常法により220℃以
上の高温で総延伸倍率16倍以上の乾熱延伸を施す。総
延伸倍率は湿延伸倍率と乾熱延伸倍率の積で表される
が、16倍未満ではPVA分子鎖の配向が不十分となり
高強度、高弾性率繊維が得難い。また220℃未満では
倍率が低下し、結晶化も不十分となって、寸法安定性が
減少し易い。なお高温での延伸を行ったり、延伸時及び
その後の熱処理時にPVAが着色したり、分解するのを
抑える為に延伸前までに油剤や酸化防止剤などを付着し
ても何ら問題ない。
上の高温で総延伸倍率16倍以上の乾熱延伸を施す。総
延伸倍率は湿延伸倍率と乾熱延伸倍率の積で表される
が、16倍未満ではPVA分子鎖の配向が不十分となり
高強度、高弾性率繊維が得難い。また220℃未満では
倍率が低下し、結晶化も不十分となって、寸法安定性が
減少し易い。なお高温での延伸を行ったり、延伸時及び
その後の熱処理時にPVAが着色したり、分解するのを
抑える為に延伸前までに油剤や酸化防止剤などを付着し
ても何ら問題ない。
【0010】次いで本発明では、耐疲労性、耐摩耗性及
び寸法安定性を向上させる為に、1〜15%の熱収縮処
理を施す。この目的は、非晶部の配向を乱して摩耗や屈
曲における外力を緩和させること及び結晶化をさらに進
めてその後使用時の熱収縮率を低下させ、寸法安定性の
良いものにすることにある。従って1%未満の熱収縮で
は上記の目的達成が不十分となり好ましくない。また1
5%以上を超える場合は繊維の強度や弾性率の低下が激
しく問題であり、好ましい収縮率は2〜10%である。
一方収縮処理時の温度は180℃以上、好ましくは20
0℃以上であり、180℃未満では高収縮のものや高結
晶のものを作るのが難しくなり、本発明に言うヤーン伸
度6%以上、180℃乾熱収縮率2%以下のものが得難
い。但し、高温すぎてもPVA分子鎖の着色分解や溶融
が生じるので好ましいくない。従って収縮処理温度は、
PVA重合度及び延伸倍率により異なるが、200〜2
60℃が望ましい。また耐湿熱性や耐オイルブレーキ液
性を向上させる為リン酸、硫酸あるいは塩化クロム、塩
化銅など一般に用いられる架橋剤を収縮処理をするまで
に付着して熱処理により架橋を施しても何ら支障ない。
び寸法安定性を向上させる為に、1〜15%の熱収縮処
理を施す。この目的は、非晶部の配向を乱して摩耗や屈
曲における外力を緩和させること及び結晶化をさらに進
めてその後使用時の熱収縮率を低下させ、寸法安定性の
良いものにすることにある。従って1%未満の熱収縮で
は上記の目的達成が不十分となり好ましくない。また1
5%以上を超える場合は繊維の強度や弾性率の低下が激
しく問題であり、好ましい収縮率は2〜10%である。
一方収縮処理時の温度は180℃以上、好ましくは20
0℃以上であり、180℃未満では高収縮のものや高結
晶のものを作るのが難しくなり、本発明に言うヤーン伸
度6%以上、180℃乾熱収縮率2%以下のものが得難
い。但し、高温すぎてもPVA分子鎖の着色分解や溶融
が生じるので好ましいくない。従って収縮処理温度は、
PVA重合度及び延伸倍率により異なるが、200〜2
60℃が望ましい。また耐湿熱性や耐オイルブレーキ液
性を向上させる為リン酸、硫酸あるいは塩化クロム、塩
化銅など一般に用いられる架橋剤を収縮処理をするまで
に付着して熱処理により架橋を施しても何ら支障ない。
【0011】その後、本発明ではさらに、耐疲労性、耐
摩耗性を向上させる為に得られたPVA繊維に0.5〜
8重量%の樹脂をコートする必要がある。樹脂は比較的
耐熱性がありPVAと相溶性が良いポリアミド系又はポ
リウレタン系のものである。例えば融点が80〜200
℃のナイロン6,66,12などが共重合した共重合ポ
リアミド系樹脂や、ハードセグメントが多くビカット軟
化温度が80〜180℃のエーテル系又はエステル系の
ポリウレタン樹脂である。融点や軟化温度が低い樹脂は
くり返し屈曲や摩擦時の発熱により被膜強度が低下して
効果を失い易く、高すぎる樹脂は繊維を硬くし、外力の
集中を受けて疲労や摩耗が激しく好ましい。好ましくは
融点が100〜170℃のポリアミド系樹脂又はビカッ
ト軟化温度が110〜160℃のポリウレタン系樹脂で
ある。一方樹脂の付着量は1〜6重量%が好ましく、
0.5重量%未満では耐疲労性や耐摩耗性が十分満足で
きなくなり、8重量%を超えると、強度低下を招いた
り、繊維が硬くなって、折れ易く、逆に屈曲などでキン
クバンドを集中的に誘発増長させて好ましくない。該樹
脂は、水や有機溶剤に溶解又は乳化させて、ローラータ
ッチ方式のディップニップ方式、ギヤポンプオイリング
方式などにて繊維表面にコートされる。
摩耗性を向上させる為に得られたPVA繊維に0.5〜
8重量%の樹脂をコートする必要がある。樹脂は比較的
耐熱性がありPVAと相溶性が良いポリアミド系又はポ
リウレタン系のものである。例えば融点が80〜200
℃のナイロン6,66,12などが共重合した共重合ポ
リアミド系樹脂や、ハードセグメントが多くビカット軟
化温度が80〜180℃のエーテル系又はエステル系の
ポリウレタン樹脂である。融点や軟化温度が低い樹脂は
くり返し屈曲や摩擦時の発熱により被膜強度が低下して
効果を失い易く、高すぎる樹脂は繊維を硬くし、外力の
集中を受けて疲労や摩耗が激しく好ましい。好ましくは
融点が100〜170℃のポリアミド系樹脂又はビカッ
ト軟化温度が110〜160℃のポリウレタン系樹脂で
ある。一方樹脂の付着量は1〜6重量%が好ましく、
0.5重量%未満では耐疲労性や耐摩耗性が十分満足で
きなくなり、8重量%を超えると、強度低下を招いた
り、繊維が硬くなって、折れ易く、逆に屈曲などでキン
クバンドを集中的に誘発増長させて好ましくない。該樹
脂は、水や有機溶剤に溶解又は乳化させて、ローラータ
ッチ方式のディップニップ方式、ギヤポンプオイリング
方式などにて繊維表面にコートされる。
【0012】次いで樹脂付着後、乾燥を含めて熱処理を
施し、樹脂と繊維を反応させたり、樹脂の被膜を形成さ
せるが、その場合伸長率1%以下で処理するのが良い。
伸長率が1%を越える場合には本発明に言うヤーン伸度
6%以上、好ましくは7〜10%を維持するのが難し
く、また高張力では単糸切れや、樹脂被膜の破壊が起こ
り易く好ましくない。
施し、樹脂と繊維を反応させたり、樹脂の被膜を形成さ
せるが、その場合伸長率1%以下で処理するのが良い。
伸長率が1%を越える場合には本発明に言うヤーン伸度
6%以上、好ましくは7〜10%を維持するのが難し
く、また高張力では単糸切れや、樹脂被膜の破壊が起こ
り易く好ましくない。
【0013】本発明では樹脂付着−熱処理後に、後述す
る方法で測定した繊維−繊維間の静摩擦係数が0.28
以下の油剤を付着させる。この目的は、それ以降の工程
通過性を良好にさせること、タイヤコードやロープ、漁
網などの撚糸コードを作製した時の強力利用率(ヤーン
強度に対するコード強度の比)を高めて強度低下を抑え
ることにある。従って樹脂のみで油剤がない場合、又は
静摩擦係数が0.28を超える油剤を付着した場合は上
記の効果が期待できない。低摩擦油剤としては、例えば
鉱物油系、ポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオ
キサイドの共重合物(PO/EO系)多価アルコールの
脂肪酸エステル系、シリコン系、フッ素系などが挙げら
れる。付着量は0.1〜1重量%が良い。本発明により
ヤーン強度が10g/d以上と比較的強度が高く、伸度
が6%以上の高伸度を有し、かつ180℃乾熱収縮率が
2%以下と低い樹脂コートのPVA系繊維が得られ、タ
イヤ、ホース、ベルトなどのゴム補強材や漁網、ロー
プ、ネット、テント、土木シートなどの一般産業資材に
適した耐久性と寸法安定性に優れるものとなった。
る方法で測定した繊維−繊維間の静摩擦係数が0.28
以下の油剤を付着させる。この目的は、それ以降の工程
通過性を良好にさせること、タイヤコードやロープ、漁
網などの撚糸コードを作製した時の強力利用率(ヤーン
強度に対するコード強度の比)を高めて強度低下を抑え
ることにある。従って樹脂のみで油剤がない場合、又は
静摩擦係数が0.28を超える油剤を付着した場合は上
記の効果が期待できない。低摩擦油剤としては、例えば
鉱物油系、ポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオ
キサイドの共重合物(PO/EO系)多価アルコールの
脂肪酸エステル系、シリコン系、フッ素系などが挙げら
れる。付着量は0.1〜1重量%が良い。本発明により
ヤーン強度が10g/d以上と比較的強度が高く、伸度
が6%以上の高伸度を有し、かつ180℃乾熱収縮率が
2%以下と低い樹脂コートのPVA系繊維が得られ、タ
イヤ、ホース、ベルトなどのゴム補強材や漁網、ロー
プ、ネット、テント、土木シートなどの一般産業資材に
適した耐久性と寸法安定性に優れるものとなった。
【0014】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではな
い。なお実施例中における各種の物性値は以下の方法に
より測定された。 (1)PVA系重合体の粘度平均重合度(PA) JIS K−6726に準じて、PVA系重合体を熱水
に溶かして希薄水溶液を作製し、30℃における比粘度
を3点測定し、それらの値から固有粘度〔η〕を求め、
PA=(〔η〕×104/8.29)1.63により粘度平
均重合度を求めた。 (2)繊維対繊維静摩擦係数(F/Fμs) 油剤を固形分で1.0重量%付与した繊維を用いて、J
IS L−1015に準拠して測定。但し、ステープル
による円筒スラスバーの代わりに両ツバ針付ボビンにフ
ィラメントを平行に鼓状に捲き付けたものを用いた。
明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではな
い。なお実施例中における各種の物性値は以下の方法に
より測定された。 (1)PVA系重合体の粘度平均重合度(PA) JIS K−6726に準じて、PVA系重合体を熱水
に溶かして希薄水溶液を作製し、30℃における比粘度
を3点測定し、それらの値から固有粘度〔η〕を求め、
PA=(〔η〕×104/8.29)1.63により粘度平
均重合度を求めた。 (2)繊維対繊維静摩擦係数(F/Fμs) 油剤を固形分で1.0重量%付与した繊維を用いて、J
IS L−1015に準拠して測定。但し、ステープル
による円筒スラスバーの代わりに両ツバ針付ボビンにフ
ィラメントを平行に鼓状に捲き付けたものを用いた。
【0015】(3)樹脂付着量 試料約5gを精秤し、熱水にて繊維のみを溶解してその
残渣重量より算出するか、又は樹脂のみを溶解して試料
の重量減少より求めた。 (4)ヤーン引張強度、初期弾性率 JIS−L1013に準じ、ヤーンに予め80回/mの
撚りをかけ、20℃、65%RHにて24時間放置後、
20℃、65%RHの標準状態で、試長20cm、引張
速度10cm/min、初荷重1/20g/dにて、イ
ンストロンTN−M型エアー式コード用グリップを用い
て、切断強力及び伸度を測定した。さらに該80回/m
撚りのヤーンを1/20g/d張力下で90m長のかせ
捲きを作り、重量測定によりヤーンデニールを算出し、
該切断強力をデニールで除して強度(g/dr)を求め
た。また、強力−伸度曲線の初期勾配より伸度100%
に相当する強力を求め、それを該デニールで除して初期
弾性率を求めた。いずれもn=10の平均値を採用し
た。高温性能は100℃又は150℃の熱風炉中で上記
20℃の場合と同様に測定した。
残渣重量より算出するか、又は樹脂のみを溶解して試料
の重量減少より求めた。 (4)ヤーン引張強度、初期弾性率 JIS−L1013に準じ、ヤーンに予め80回/mの
撚りをかけ、20℃、65%RHにて24時間放置後、
20℃、65%RHの標準状態で、試長20cm、引張
速度10cm/min、初荷重1/20g/dにて、イ
ンストロンTN−M型エアー式コード用グリップを用い
て、切断強力及び伸度を測定した。さらに該80回/m
撚りのヤーンを1/20g/d張力下で90m長のかせ
捲きを作り、重量測定によりヤーンデニールを算出し、
該切断強力をデニールで除して強度(g/dr)を求め
た。また、強力−伸度曲線の初期勾配より伸度100%
に相当する強力を求め、それを該デニールで除して初期
弾性率を求めた。いずれもn=10の平均値を採用し
た。高温性能は100℃又は150℃の熱風炉中で上記
20℃の場合と同様に測定した。
【0016】(5)熱収縮率(DSr) JISL−1013に準じ試料に1/30g/dの初荷
重をかけて正確に長さ1mのところに印2点をつける。
次いで初荷重を除去して、180×30分間乾燥機内に
放置後、室温まで冷却してから初荷重をかけて試料の長
さ(2点距離)lを測定し、次式により算出した。 乾熱収縮率=100×(1000−l)/1000
(%)(l=2点間距離mm) (6)耐ゴム疲労性 1500drの樹脂付着PVAヤーンを10〜50t/
10cmZ方向に下撚したあと2本合わせて下撚と同じ
撚数でS方向に上撚して生コードを作成する。次いでR
FL(レゾルシン、ホルマリン、ゴム乳液)を付着し
て、ディップコードを作成する。次いで圧縮側と伸長側
に該コードを20本並べた2つのコード層を作成し、そ
の中間及び外側にゴム層を配して、サンドイッチ状の巾
25.4mm×長420mm×厚さ約8mmのゴムシー
トを作成したあと、150℃×45分90kg/cm2
で加硫してベルトを作成する。該ベルトをプーリー径2
5mmのベルト屈曲試験機で室温、20万回屈曲させた
あと、圧縮側のコードをベルトより取出し、屈曲前後の
コード強力より、保持率を求め耐ゴム疲労性を評価し
た。 (7)耐摩耗性(撚合せ摩耗) 1500drの樹脂付着PVAヤーンを80t/mZ方
向に撚をかけて輪を作成したあと、輪の中央部で3回S
方向に撚をかけ、室温で上下糸同志を摩耗させ、切断す
る時の回数を読んだ。
重をかけて正確に長さ1mのところに印2点をつける。
次いで初荷重を除去して、180×30分間乾燥機内に
放置後、室温まで冷却してから初荷重をかけて試料の長
さ(2点距離)lを測定し、次式により算出した。 乾熱収縮率=100×(1000−l)/1000
(%)(l=2点間距離mm) (6)耐ゴム疲労性 1500drの樹脂付着PVAヤーンを10〜50t/
10cmZ方向に下撚したあと2本合わせて下撚と同じ
撚数でS方向に上撚して生コードを作成する。次いでR
FL(レゾルシン、ホルマリン、ゴム乳液)を付着し
て、ディップコードを作成する。次いで圧縮側と伸長側
に該コードを20本並べた2つのコード層を作成し、そ
の中間及び外側にゴム層を配して、サンドイッチ状の巾
25.4mm×長420mm×厚さ約8mmのゴムシー
トを作成したあと、150℃×45分90kg/cm2
で加硫してベルトを作成する。該ベルトをプーリー径2
5mmのベルト屈曲試験機で室温、20万回屈曲させた
あと、圧縮側のコードをベルトより取出し、屈曲前後の
コード強力より、保持率を求め耐ゴム疲労性を評価し
た。 (7)耐摩耗性(撚合せ摩耗) 1500drの樹脂付着PVAヤーンを80t/mZ方
向に撚をかけて輪を作成したあと、輪の中央部で3回S
方向に撚をかけ、室温で上下糸同志を摩耗させ、切断す
る時の回数を読んだ。
【0017】実施例1、2および比較例1 粘度平均重合度が2000(実施例1)と4000(実
施例2)でケン化度がいずれも99.4モル%のPVA
をそれぞれ濃度14重量%と10重量%になるようにジ
メチルスルホキシド(以下DMSOと略記)に100℃
で溶解し、得られた各溶液を500ホールのノズルより
吐出させてメタノール/DMSO=7/3重量比、10
℃の凝固浴で湿式紡糸した。さらに40℃メタノール浴
で4倍湿延伸したあと、メタノールで該溶剤をほとんど
全部除去した。最後にリン酸0.2%とエステル系油剤
0.5%を付着させて120℃で乾燥した。
施例2)でケン化度がいずれも99.4モル%のPVA
をそれぞれ濃度14重量%と10重量%になるようにジ
メチルスルホキシド(以下DMSOと略記)に100℃
で溶解し、得られた各溶液を500ホールのノズルより
吐出させてメタノール/DMSO=7/3重量比、10
℃の凝固浴で湿式紡糸した。さらに40℃メタノール浴
で4倍湿延伸したあと、メタノールで該溶剤をほとんど
全部除去した。最後にリン酸0.2%とエステル系油剤
0.5%を付着させて120℃で乾燥した。
【0018】得られた紡糸原糸を実施例1は170℃、
200℃、235℃の3セクションからなる熱風炉で総
延伸倍率18.0倍になるように乾熱延伸した。実施例
2は170℃、200℃、240℃にて総延伸倍率1
7.5倍の延伸を施した。いずれの延伸糸も紫色に着色
し、熱水溶断温度がリン酸なしの場合に比べて約20℃
高く、架橋により耐熱性が向上しているのが判った。次
いで実施例1で得た延伸糸を230℃にて5%収縮さ
せ、実施例2の延伸糸は240℃にて10%収縮させ
た。その後、両繊維に、ローラータッチ方式でナイロン
6、ナイロン66、ナイロン12の3者が共重合し、融
点が110℃のグリルテックス1P(EMSジャパン社
製)の2%メタノール液を付着せしめ、張力0.5g/
dで、210℃×30秒熱処理を施した。樹脂付着量は
実施例1が3.8重量%、実施例2が3.2重量%であ
った。次いで引続き、摩擦係数が0.21のシリコン系
油剤を0.6重量%付着させ、120℃にて乾燥した。
200℃、235℃の3セクションからなる熱風炉で総
延伸倍率18.0倍になるように乾熱延伸した。実施例
2は170℃、200℃、240℃にて総延伸倍率1
7.5倍の延伸を施した。いずれの延伸糸も紫色に着色
し、熱水溶断温度がリン酸なしの場合に比べて約20℃
高く、架橋により耐熱性が向上しているのが判った。次
いで実施例1で得た延伸糸を230℃にて5%収縮さ
せ、実施例2の延伸糸は240℃にて10%収縮させ
た。その後、両繊維に、ローラータッチ方式でナイロン
6、ナイロン66、ナイロン12の3者が共重合し、融
点が110℃のグリルテックス1P(EMSジャパン社
製)の2%メタノール液を付着せしめ、張力0.5g/
dで、210℃×30秒熱処理を施した。樹脂付着量は
実施例1が3.8重量%、実施例2が3.2重量%であ
った。次いで引続き、摩擦係数が0.21のシリコン系
油剤を0.6重量%付着させ、120℃にて乾燥した。
【0019】実施例1で得た樹脂付着ヤーンは1200
d/500fで強度11.5g/d、伸度は7.8%、
180℃乾熱収縮率(DSr)は1.6%を示し、実施
例2では1200d/500f、強度13.7g/d、
伸度9.2%、180℃DSr0.8%を示し、いずれ
も高伸度で低収縮の繊維であった。また耐ゴム疲労性を
評価すべく1200d/1×2 20×20t/10c
mの生コードをRFL処理してディップコードを作成し
た。100℃、25φ×3万回ベルト屈曲後の強力保持
率は、実施例1が88%、実施例2が95%で屈曲疲労
性に優れていた。また撚合せ摩耗の切断回数は、実施例
1が4810回、実施例2が5146回と耐摩耗性も良
好であった。さらにオイルブレーキホースの補強材に用
いたところ、架橋と樹脂付着により130℃の蒸気加硫
や耐ブレーキオイル液性にも優れ、かつ寸法変化が少な
く、疲労、摩耗、耐オイル性、耐蒸気性、寸法安定性な
どオイルブレーキホースの補強材として従来に見られな
い高付加価値のPVA繊維であった。
d/500fで強度11.5g/d、伸度は7.8%、
180℃乾熱収縮率(DSr)は1.6%を示し、実施
例2では1200d/500f、強度13.7g/d、
伸度9.2%、180℃DSr0.8%を示し、いずれ
も高伸度で低収縮の繊維であった。また耐ゴム疲労性を
評価すべく1200d/1×2 20×20t/10c
mの生コードをRFL処理してディップコードを作成し
た。100℃、25φ×3万回ベルト屈曲後の強力保持
率は、実施例1が88%、実施例2が95%で屈曲疲労
性に優れていた。また撚合せ摩耗の切断回数は、実施例
1が4810回、実施例2が5146回と耐摩耗性も良
好であった。さらにオイルブレーキホースの補強材に用
いたところ、架橋と樹脂付着により130℃の蒸気加硫
や耐ブレーキオイル液性にも優れ、かつ寸法変化が少な
く、疲労、摩耗、耐オイル性、耐蒸気性、寸法安定性な
どオイルブレーキホースの補強材として従来に見られな
い高付加価値のPVA繊維であった。
【0020】なお比較例1として、実施例2で収縮処理
を施さずに行ったが樹脂付着後のヤーンは1320d/
500fで強度17.8g/d、伸度5.1%、180
℃DSrは2.4%を示し、高強度低伸度タイプで収縮
も高いものであった。また実施例2と同様にベルト屈曲
疲労性をみたが、強力保持率は83%に低下し、撚合せ
摩耗も3155回で切断し、実施例2より耐久性や寸法
安定性に劣るものであった。
を施さずに行ったが樹脂付着後のヤーンは1320d/
500fで強度17.8g/d、伸度5.1%、180
℃DSrは2.4%を示し、高強度低伸度タイプで収縮
も高いものであった。また実施例2と同様にベルト屈曲
疲労性をみたが、強力保持率は83%に低下し、撚合せ
摩耗も3155回で切断し、実施例2より耐久性や寸法
安定性に劣るものであった。
【0021】実施例3及び比較例2 粘度平均重合度が8000、ケン化度が99.8モル%
のPVAを用い濃度7重量%になるようにDMSOにて
110℃で溶解し、得られた溶液を400ホールのノズ
ルより吐出させ、メタノール/DMSO=7/3、7℃
の凝固浴で湿式紡糸した。さらに40℃メタノール浴で
4倍湿延伸したあとメタノールで該溶剤をほとんど全部
除去した。得られた紡糸原糸を170℃と250℃の2
つの輻射炉を用いて総延伸倍率18.3倍になるように
乾熱延伸したあと、続いて245℃で3%の収縮処理を
して捲取った。さらに、該繊維を、ディップニップ方式
で125℃のビカット軟化温度を有するポリエーテル系
ポリウレタン(クラミロン9196 クラレ製)の3%
DMF溶液を付着させ、張力0.3g/d下で100℃
乾燥−160℃熱処理を施した。該ウレタン樹脂付着量
は2.4重量%であった。引続き摩擦係数が0.25の
鉱物油系油剤を0.7重量%付着させて110℃で乾燥
した。得られた樹脂付着ヤーンは1500d/400f
で強度が17.9g/d、伸度が6.6%、180℃D
Srが1.3%であった。
のPVAを用い濃度7重量%になるようにDMSOにて
110℃で溶解し、得られた溶液を400ホールのノズ
ルより吐出させ、メタノール/DMSO=7/3、7℃
の凝固浴で湿式紡糸した。さらに40℃メタノール浴で
4倍湿延伸したあとメタノールで該溶剤をほとんど全部
除去した。得られた紡糸原糸を170℃と250℃の2
つの輻射炉を用いて総延伸倍率18.3倍になるように
乾熱延伸したあと、続いて245℃で3%の収縮処理を
して捲取った。さらに、該繊維を、ディップニップ方式
で125℃のビカット軟化温度を有するポリエーテル系
ポリウレタン(クラミロン9196 クラレ製)の3%
DMF溶液を付着させ、張力0.3g/d下で100℃
乾燥−160℃熱処理を施した。該ウレタン樹脂付着量
は2.4重量%であった。引続き摩擦係数が0.25の
鉱物油系油剤を0.7重量%付着させて110℃で乾燥
した。得られた樹脂付着ヤーンは1500d/400f
で強度が17.9g/d、伸度が6.6%、180℃D
Srが1.3%であった。
【0022】該樹脂付着ヤーンを用い、1500d/1
×2 50×50t/10cmの生コードを作成したあ
とRFL処理によりディップコードを得た。100℃2
5φ×50万回ベルト屈曲後の強力保持率は96%と高
く、撚合せ摩耗の切断回数は6211回を示した。この
繊維は自動車タイヤのカーカス補強材として、耐久性と
寸法安定性に優れた高付加価値のものであった。比較例
2として、実施例3で樹脂付着をしない場合を行った。
強伸度、180℃DSrは実施例3と大差ないものであ
ったが、ベルト屈曲後の強力保持率は84%、摩耗切断
回数は4770回と耐久性が低下する事が判明した。
×2 50×50t/10cmの生コードを作成したあ
とRFL処理によりディップコードを得た。100℃2
5φ×50万回ベルト屈曲後の強力保持率は96%と高
く、撚合せ摩耗の切断回数は6211回を示した。この
繊維は自動車タイヤのカーカス補強材として、耐久性と
寸法安定性に優れた高付加価値のものであった。比較例
2として、実施例3で樹脂付着をしない場合を行った。
強伸度、180℃DSrは実施例3と大差ないものであ
ったが、ベルト屈曲後の強力保持率は84%、摩耗切断
回数は4770回と耐久性が低下する事が判明した。
【0023】実施例4 粘度平均重合度が17,000、ケン化度が99.8モ
ル%のPVAを用い、濃度6重量%になるようにグリセ
リンにて180℃で溶解し、得られた溶液を200ホー
ルのノズルより吐出させ、メタノール/グリセリン=7
/3重量比、0℃の凝固浴で乾湿式紡糸した。さらに4
0℃メタノール浴で4倍湿延伸したあと、メタノールで
該溶剤をほとんど全部除去した。得られた紡糸原糸を1
90℃−260℃の熱風炉で総延伸倍率19.2倍にな
るように乾熱延伸したあと250℃で2%収縮処理をし
て捲取った。次いで該繊維をローラタッチ方式で実施例
1と同じ共重合ナイロンの3%水エマルジョン液を付着
せしめ張力0.9g/dで210℃×30秒熱処理し
た。該ナイロン樹脂付着量は4.8重量%であった。引
続き実施例1と同じシリコン系油剤を付着して、750
d/200fのヤーンを得た。該樹脂付着ヤーンの強度
は、21.4g/d、伸度は6.2%、180℃DSr
は0.6%であった。さらに該ヤーンを2本合わせ15
00d/1×2 31.5×31.5t/10cmの生
コードを作成したあと、RFL処理によりディップコー
ドを得た。100℃、20φ×13回及び100℃、8
0φ×10万回のベルト屈曲強力保持率は各々89%及
び94%を示し、耐ゴム疲労性に優れる事が判明した。
また摩耗切断回数は7910回と高く、自動車タイヤベ
ルト部やコンベアベルトダック部などの補強材あるいは
一般産業資材に非常に優れた性能を示す事が判った。
ル%のPVAを用い、濃度6重量%になるようにグリセ
リンにて180℃で溶解し、得られた溶液を200ホー
ルのノズルより吐出させ、メタノール/グリセリン=7
/3重量比、0℃の凝固浴で乾湿式紡糸した。さらに4
0℃メタノール浴で4倍湿延伸したあと、メタノールで
該溶剤をほとんど全部除去した。得られた紡糸原糸を1
90℃−260℃の熱風炉で総延伸倍率19.2倍にな
るように乾熱延伸したあと250℃で2%収縮処理をし
て捲取った。次いで該繊維をローラタッチ方式で実施例
1と同じ共重合ナイロンの3%水エマルジョン液を付着
せしめ張力0.9g/dで210℃×30秒熱処理し
た。該ナイロン樹脂付着量は4.8重量%であった。引
続き実施例1と同じシリコン系油剤を付着して、750
d/200fのヤーンを得た。該樹脂付着ヤーンの強度
は、21.4g/d、伸度は6.2%、180℃DSr
は0.6%であった。さらに該ヤーンを2本合わせ15
00d/1×2 31.5×31.5t/10cmの生
コードを作成したあと、RFL処理によりディップコー
ドを得た。100℃、20φ×13回及び100℃、8
0φ×10万回のベルト屈曲強力保持率は各々89%及
び94%を示し、耐ゴム疲労性に優れる事が判明した。
また摩耗切断回数は7910回と高く、自動車タイヤベ
ルト部やコンベアベルトダック部などの補強材あるいは
一般産業資材に非常に優れた性能を示す事が判った。
【0024】
【発明の効果】本発明により、高い伸度と低い収縮性を
有し、かつ表面が特定の樹脂で被覆されていることによ
り、耐疲労性、耐摩耗性、および寸法安定性に優れてい
るPVA系繊維が得られる。本発明のPVA系繊維は、
これらの特長点から、ゴムやプラスチックスの補強材と
して、またロープ、漁網、ネット、帆布、土木シートな
どの一般産業資材に極めて適している。
有し、かつ表面が特定の樹脂で被覆されていることによ
り、耐疲労性、耐摩耗性、および寸法安定性に優れてい
るPVA系繊維が得られる。本発明のPVA系繊維は、
これらの特長点から、ゴムやプラスチックスの補強材と
して、またロープ、漁網、ネット、帆布、土木シートな
どの一般産業資材に極めて適している。
フロントページの続き (72)発明者 小林 悟 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内
Claims (2)
- 【請求項1】 繊維表面にポリアミド系又はポリウレタ
ン系の樹脂が0.5〜8重量%付着しており、さらにF
/F静摩擦係数が0.28以下の油剤が付着しており、
ヤーン伸度が6%以上、180℃乾熱収縮率が2%以下
であることを特徴とするポリビニルアルコール系繊維。 - 【請求項2】 ポリビニルアルコール系ポリマーの溶液
を紡糸してポリビニルアルコール系繊維を製造する方法
において、以下の工程〜 220℃以上で総延伸倍率が16倍以上となるように
延伸を行う工程、 1〜15%の熱収縮を施す工程、 繊維表面にポリアミド系又はポリウレタン系樹脂を
0.5〜8重量%付与する工程、 F/F静摩擦係数が0.28以下の油剤を付与する工
程、 を順次行うことを特徴とするポリビニルアルコール系繊
維の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7026337A JPH08218221A (ja) | 1995-02-15 | 1995-02-15 | 耐久性と寸法安定性に優れたポリビニルアルコール系繊維及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7026337A JPH08218221A (ja) | 1995-02-15 | 1995-02-15 | 耐久性と寸法安定性に優れたポリビニルアルコール系繊維及びその製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08218221A true JPH08218221A (ja) | 1996-08-27 |
Family
ID=12190632
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7026337A Pending JPH08218221A (ja) | 1995-02-15 | 1995-02-15 | 耐久性と寸法安定性に優れたポリビニルアルコール系繊維及びその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08218221A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6319601B1 (en) | 1999-07-16 | 2001-11-20 | Kuraray Co., Ltd. | Polyvinyl alcohol based fibers |
| US6688607B2 (en) * | 1997-04-18 | 2004-02-10 | Henkel Loctite Corporation | Material for sealing threaded pipe joints, and dispenser therefor |
| CN102678922A (zh) * | 2012-05-31 | 2012-09-19 | 慈溪博格曼密封材料有限公司 | 纤维盘根的制备方法 |
| JP2017133112A (ja) * | 2016-01-25 | 2017-08-03 | 国立大学法人福井大学 | 熱収縮低減化ポリビニルアルコール系繊維 |
| JPWO2024135718A1 (ja) * | 2022-12-20 | 2024-06-27 |
-
1995
- 1995-02-15 JP JP7026337A patent/JPH08218221A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6688607B2 (en) * | 1997-04-18 | 2004-02-10 | Henkel Loctite Corporation | Material for sealing threaded pipe joints, and dispenser therefor |
| US6319601B1 (en) | 1999-07-16 | 2001-11-20 | Kuraray Co., Ltd. | Polyvinyl alcohol based fibers |
| CN102678922A (zh) * | 2012-05-31 | 2012-09-19 | 慈溪博格曼密封材料有限公司 | 纤维盘根的制备方法 |
| JP2017133112A (ja) * | 2016-01-25 | 2017-08-03 | 国立大学法人福井大学 | 熱収縮低減化ポリビニルアルコール系繊維 |
| JPWO2024135718A1 (ja) * | 2022-12-20 | 2024-06-27 |
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