JPH0824010B2 - カットスルー抵抗が改良された含ふっ素エラストマ被覆絶縁電線 - Google Patents

カットスルー抵抗が改良された含ふっ素エラストマ被覆絶縁電線

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JPH0824010B2
JPH0824010B2 JP62149777A JP14977787A JPH0824010B2 JP H0824010 B2 JPH0824010 B2 JP H0824010B2 JP 62149777 A JP62149777 A JP 62149777A JP 14977787 A JP14977787 A JP 14977787A JP H0824010 B2 JPH0824010 B2 JP H0824010B2
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育雄 関
正信 中橋
秀樹 柳生
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、優れた機械的強度および押出外観を有し、
しかもカットスルー抵抗が改良された被覆層からなる含
ふっ素エラストマ被覆絶縁電線に関するものである。
[従来の技術] テトラフルオロエチレン−プロピレン系共重合体は、
耐熱性、耐油性、耐薬品性に優れている上に、電気絶縁
性および可撓性に優れており、電気絶縁被覆への適用が
大きく期待される材料である。
この共重合体の架橋は、通常化学架橋剤を添加し、所
定形状に成形後加熱雰囲気下に保持することにより行わ
れているが、架橋時間が比較的長くなることから製造能
率の点で問題がある。
このため、電子線等の電離性放射線を照射することに
より架橋することが検討されている。
しかし、電離性放射線の照射によって得られる架橋成
形体は、引張り強度などの機械的特性が十分でないとい
う問題がある。
テトラフルオロエチレン−プロピレン系共重合体に、
エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)や
エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTF
E)をブレンドすることにより、低温特性を改良するこ
とが提案されている(特公昭56−34018号公報)。
しかしながら、テトラフルオロエチレン−プロピレン
系共重合体とETFEあるいはECTFEのブレンドからなる成
形体を電離性放射線の照射により架橋する際、架橋効率
の向上のため架橋助剤を添加することになるが、ETFEや
ECTFEの融点は250〜260℃と高温であるため押出成形温
度も高温となり、押出機中で架橋助剤が分解してポリマ
成分と反応し、押出外観が悪く、機械的特性も不十分で
あるという問題点が指摘されるに至った。
[発明が解決しようとする問題点] このため、テトラフルオロエチレン−プロピレン系共
重合体にエチレン−テトラフルオロエチレン−フルオロ
オレフィン共重合体をブレンドし、これを絶縁電線の被
覆に適用したところ、押出外観および機械的強度(引張
特性)の向上をはかることができたものの、カットスル
ー抵抗が不十分であることが新たに指摘されるに至っ
た。
本発明は、優れた機械的強度および押出外観を有し、
しかもカットスルー抵抗が改良された被覆層からなる含
ふっ素エラストマ被覆絶縁電線の提供を目的とするもの
である。
[問題点を解決するための手段] 本発明の含ふっ素エラストマ被覆絶縁電線は、テトラ
フルオロエチレン−プロピレン系共重合体90〜20重量%
と融点が180℃〜200℃の範囲にあるエチレン−テトラフ
ルオロエチレン−フルオロオレフィン共重合体10〜80重
量%とを含有する樹脂成分100重量部に対して無水けい
酸、炭酸カルシウムおよびけい酸カルシウムから選ばれ
た少なくとも1種の無機充填剤を40〜100重量部および
架橋助剤を0.5重量部以上配合してなる組成物の被覆層
を電離性放射線の照射により架橋してなることを特徴と
するものである。
本発明において、テトラフルオロエチレン−プロピレ
ン系共重合体としては、主成分のテトラフルオロエチレ
ンとプロピレンに加えて、これらと共重合可能な成分、
例えば、エチレン、イソブチレン、アクリル酸およびそ
のアルキルエステル、メタクリル酸およびそのアルキル
エステル、ふっ化ビニル、ふっ化ビニリデン、ヘキサフ
ルオロプロペン、クロロエチルビニルエーテル、クロロ
トリフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエ
ーテル等を適宜含有せしめたものでもよい。
テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体は耐熱
性、成形性等の面からテトラフルオロエチレン/プロピ
レンの含有モル比が95〜30/5〜70の範囲から選定するの
が望ましく、特に好ましくは、90〜45/10〜55である。
また、適宜加えられる主成分以外の成分の含有量として
は50モル%以下、特に30モル%以下の範囲から選定する
ことが好ましい。
テトラフルオロエチレン−プロピレン系共重合体の数
平均分子量は2万〜20万とすることが押出性および機械
的強度の点から好ましく、数平均分子量が大き過ぎると
成形体にクラックが発生しやすくなり、一方小さ過ぎる
と機械的強度が不十分となりやすい。この場合の分子量
の調整は、単量体濃度、重合開始剤濃度、単量体対重合
開始剤量比、重合温度、連鎖移動剤使用等の共重合反応
条件の操作により直接生成重合体の分子量を調整する方
法、あるいは共重合反応時には高分子量共重合体を生成
し、これを酸素存在下に加熱処理するなどして低分子量
化する方法により行うことができる。
本発明において、融点が180℃〜200℃の範囲にあるエ
チレン−テトラフルオロエチレン−フルオロオレフィン
共重合体の代表的なものとしては、エチレン−テトラフ
ルオロエチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体
をあげることができる。また、エチレン/テトラフルオ
ロエチレン/フルオロオレフィンの含有モル比が10〜40
/90〜60/0.1〜20の範囲から選定することが好ましい。
テトラフルオロエチレン−プロピレン系共重合体とエ
チレン−テトラフルオロエチレン−フルオロオレフィン
共重合体の含有重量比は、得られる被覆層の機械的強度
および可撓性を考慮すると、90〜20/10〜80の範囲から
選定するのが好ましく、エチレン−テトラフルオロエチ
レン−フルオロオレフィン共重合体の含有量が少な過ぎ
ると機械的強度の改善効果がなく、多過ぎるとテトラフ
ルオロエチレン−プロピレン共重合体の本来の特徴であ
る可撓性が損なわれる傾向にある。
テトラフルオロエチレン−プロピレン系共重合体とエ
チレン−テトラフルオロエチレン−フルオロオレフィン
共重合体との溶融ブレンドは、前者に後者の粉末をその
融点以下、例えば、50〜150℃の温度でロールやバンバ
リミキサで混練し、次いで融点以上の温度で成形しても
よいし、予め、後者の融点以上の温度でロール、バンバ
リミキサ、押出機等を用いて混練してもよい。
本発明においては、被覆層のカットスルー抵抗を改良
するため、無水けい酸、炭酸カルシウム、けい酸カルシ
ウムから選ばれる特定無機充填剤を樹脂成分100重量部
に対して40〜100重量部配合する必要がある。かかる特
定無機充填剤の配合量が40重量部未満ではカットスルー
抵抗の向上効果が小さく、100重量部を越えると引張特
性の低下が大きくなる。
本発明においては、架橋反応性を高めるために架橋助
剤を添加しており、架橋助剤としては、トリアリルイソ
シアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルト
リメリテート、テトラアリルピロメリテートなどのアリ
ル型化合物が特に好ましい。架橋助剤の添加量は、樹脂
成分100重量部に対して0.5重量部以上、好ましくは0.5
〜10重量部である。0.5重量部未満では十分な機械的強
度を得ることが困難であり、10重量部で架橋助剤添加量
の効果は飽和する。
上記成分以外に、安定材、顔料、酸化防止剤、可塑
材、滑剤等の添加剤を種々配合可能である。
[発明の実施例] 第1表および第2表の各例に示す成分をニーダを用い
て溶融混練する。このコンパウンドを40mm押出機(L/D
=22)を用い、外径1.6mmの導体(錫メッキ銅集合撚
線)に厚さ1.0mmで押出被覆し、その後5Mradの電子線を
照射して架橋した。
なお、押出機の設定温度は次の通りである。実施例1
〜4および比較例3(ダイス:230℃、ヘッド:230℃、シ
リンダー1:180℃、シリンダー2:230℃)。比較例1、2
(ダイス:260℃、ヘッド:260℃、シリンダー1:230℃、
シリンダー2:260℃)。
上記のようにして製造した各例の絶縁電線について押
出外観、引張特性およびカットスルー抵抗について評価
した結果を第1表および第2表の下欄に示した。
なお、カットスルー抵抗は、90゜エッジの上に電線を
おき、電線に350gの荷重をかけて200℃で5分間予熱
し、エッジと導体が導通するまでの時間が10分以上であ
れば合格、10分以内であれば不合格とした。
樹脂成分としてテトラフルオロエチレン−プロピレン
共重合体とエチレン−テトラフルオロエチレン−フルオ
ロオレフィン共重合体のブレンドを使用し、これに特定
の無機充填剤を添加した実施例1〜4ではいずれも優れ
た押出外観、引張特性、カットスルー抵抗を示してい
る。
これに対し、樹脂成分としてテトラフルオロエチレン
−プロピレン共重合体とETFEのブレンドを使用した比較
例1、2では、発泡により押出外観が悪く、引張特性お
よびカットスルー抵抗の測定は不可であった。これは、
押出温度が高いため架橋助剤が分解して発泡ガスを発生
することに起因するものと思われる。また、特定無機充
填剤を使用しない比較例3ではカットスルー抵抗が不合
格である。
[発明の効果] 以上説明してきた通り、本発明は、テトラフルオロエ
チレン−プロピレン系共重合体と融点が180℃〜200℃の
範囲にあるエチレン−テトラフルオロエチレン−フルオ
ロオレフィン共重合体とからなる樹脂成分に特定無機充
填剤および架橋助剤を配合した組成物からなる被覆層を
電離性放射線の照射により架橋したものであり、優れた
機械的特性および押出外観を有し、しかもカットスルー
抵抗が改良された被覆層からなる含ふっ素エラストマ被
覆絶縁電線を実現できるようになる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳生 秀樹 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社電線研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−4206(JP,A) 特開 昭59−221903(JP,A) 特公 昭48−25415(JP,B1) 特公 昭56−34018(JP,B2)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テトラフルオロエチレン−プロピレン系共
    重合体90〜20重量%と融点が180℃〜200℃の範囲にある
    エチレン−テトラフルオロエチレン−フルオロオレフィ
    ン共重合体10〜80重量%とを含有する脂肪成分100重量
    部に対して無水けい酸、炭酸カルシウムおよびけい酸カ
    ルシウムから選ばれた少なくとも1種の無機充填剤を40
    〜100重量部および架橋助剤を0.5重量部以上配合してな
    る組成物の被覆層を有し、該被覆層は電離性放射線の照
    射により架橋されていることを特徴とするカットスルー
    抵抗が改良された含ふっ素エラストマ被覆絶縁電線。
  2. 【請求項2】テトラフルオロエチレン−プロピレン系共
    重合体におけるテトラフルオロエチレン/プロピレンの
    含有モル比が95〜30/5〜70である特許請求の範囲第1項
    記載のカットスルー抵抗が改良された含ふっ素エラスト
    マ被覆絶縁電線。
  3. 【請求項3】エチレン−テトラフルオロエチレン−フル
    オロオレフィン共重合体におけるエチレン/テトラフル
    オロエチレン/フルオロオレフィンの含有モル比が10〜
    40/90〜60/0.1〜20である特許請求の範囲第1項記載の
    カットスルー抵抗が改良された含ふっ素エラストマ被覆
    絶縁電線。
JP62149777A 1987-06-16 1987-06-16 カットスルー抵抗が改良された含ふっ素エラストマ被覆絶縁電線 Expired - Lifetime JPH0824010B2 (ja)

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