JPH08283281A - 新規抗腫瘍性抗生物質 - Google Patents

新規抗腫瘍性抗生物質

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JPH08283281A
JPH08283281A JP10916795A JP10916795A JPH08283281A JP H08283281 A JPH08283281 A JP H08283281A JP 10916795 A JP10916795 A JP 10916795A JP 10916795 A JP10916795 A JP 10916795A JP H08283281 A JPH08283281 A JP H08283281A
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anthracycline
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streptomyces
orange
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修 城道
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Hiroshi Osanawa
博 長縄
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ストレプトミセス属に属する微生物、例えば
ストレプトミセス・コエルレオルビダス3T−373株
(FERM BP−165)の培養液を溶媒抽出、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィーなどの精製手段を用い
て精製することにより製造されるアントラサイクリン抗
生物質DR40。 【効果】 マウス白血病培養細胞(L1210)に対
し、増殖抑制作用を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ストレプトミセス(S
treptomyces)属に属する微生物が生産する
新規なアントラサイクリン系抗生物質に関する。
【0002】
【従来の技術】アントラサイクリン系抗生物質として
は、従来から放線菌の培養液から得られるダウノマイシ
ン(米国特許第3,616,242号)およびアドリア
マイシン(米国特許第3,590,028号)が知られ
ており、これらの化合物は、実験腫瘍に対して広い抗癌
スペクトルを有し、癌化学療法剤として臨床的にも広く
利用されている。しかし、ダウノマイシンおよびアドリ
アマイシンはかなり強力な抗癌作用を示すが決して満足
できるものではない。そのため発酵法、半合成法、微生
物変換法など各種の手段により種々の類縁化合物を創製
する試みが行われており、さらにいくつかのアントラサ
イクリン抗生物質、例えばアクラシノマイシンAおよび
B(特公昭51−34915号)、4−デメトキシ−1
1−デオキシダウノマイシン(特開昭57−26494
号)、ロドマイシン群抗生物質(特開昭56−1529
9号)などが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】抗腫瘍剤としてのアン
トラサイクリン抗生物質は、上述したように、各種の類
縁化合物が提案され、すでに一部は臨床的にも広く利用
されているものもあり、また臨床試験に供されているも
のもある。しかし、毒性、抗癌作用双方について共に満
足できるものはない。しかも抗腫瘍剤は、試験管内試
験、動物試験の結果が必ずしも人間の抗癌作用として反
映できないため、多角的な研究が要求される。そのた
め、抗腫瘍剤として一応の評価がされているアントラサ
イクリン系抗生物質について、さらに新たな部類に属す
る化合物の提案が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、より有用
なアントラサイクリン抗生物質またはその合成中間体と
なり得る新規化合物を提案するため鋭意研究を重ねたと
ころ、ストレプトミセス属に属する微生物の培養液中よ
り文献未載の新規なアントラサイクリン抗生物質の単離
に成功し、また該化合物が実験腫瘍に対して増殖阻止作
用を有することを見出し、本発明を完成した。
【0005】本発明により提供される新規アントラサイ
クリン抗生物質は、下記の理化学的性質を有する抗生物
質である。 (1)外観:赤色粉末 (2)融点:193〜195℃(分解) (3)比旋光度:[α]D 20 −674゜(c 0.0
2、CHCl3) (4)FABマススペクトル(m/z):896((M
+H)+)、895((M−H)-) (5)UV吸収スペクトル:90%メタノール溶液中で
測定した極大吸収は下記のとおりである(単位:n
m)。 λmax(E1cm 1%):239(144)、257(s
h、134)、295(sh、112)、511(9
6) (6)IR吸収スペクトル(KBr):特徴的な吸収
は、下記のとおりである(単位:cm-1)。 νmax:1715、1613、1582
【0006】(7)1H−NMRスペクトル(400M
Hz、CDCl3):主要な吸収は、下記のとおりであ
る。 δTMS(ppm):1.07(3H,t,J=7.3
3Hz),1.37(3H,d,J=6.59Hz),
1.55(1H,dd,J=14.29Hz &J=
3.66Hz),1.63(1H,m,J=7.33H
z),1.76(1H,m,J=7.33Hz),1.
90(1H,d,J=14.29Hz),2.02(1
H,td,J=13.19Hz & J=3.30H
z),2.14(1H,dd,J=14.66Hz &
J=4.03Hz),3.00(1H,d,J=1
8.69Hz),3.15(1H,br d,J=1
1.73Hz),3.27(1H,d,J=19.06
Hz),3.65(1H,br s),4.01(3
H,s),4.24(1H,br s),4.29(1
H,q,J=6.60Hz),4.66(1H,s),
5.33(1H,br s),5.67(1H,d,J
=3.29Hz),7.24(1H,t,J=4.77
Hz),7.33(1H,t,J=8.42Hz),
7.68(2H,d,J=5.13Hz),7.74
(1H,t,J=8.06Hz),7.88(1H,
d,J=7.69Hz)
【0007】本発明者らは、該抗生物質をDR40と命
名した。以後、本明細書において該化合物を上記名称を
用いて説明する。抗生物質DR40は、その理化学的性
質、特にNMRスペクトルからダウノマイシン骨格を有
するアントラサイクリン系抗生物質であることは明らか
であり、培養白血病細胞L1210に対して増殖阻止作
用を有し、それ自体制癌剤として有用である。
【0008】(マウス白血病L1210培養細胞に対す
る増殖阻害作用)10%仔牛血清を含むRPMI164
0培地(ローズウエルバーグ研究所)へL1210細胞
を5×104個/ml接種し、同様に本発明の物質を
0.001〜10μg/mlの濃度で添加し、37℃に
て炭酸ガス培養器中で培養し、対照区に対する50%増
殖阻害濃度を求めた。DR40のマウス白血病L121
0培養細胞に対する50%増殖阻害濃度(IC50)は
0.25μg/mlであった。なお、本発明の化合物
は、0.02M酢酸(pH3.0)中に1mg/ml濃
度で溶解した後、Dulbecco PBS(−)(日
水製薬株式会社製)で希釈し、添加した。
【0009】本発明の化合物DR40の製造は、ストレ
プトミセスに属し、該化合物を生産する能力を有する菌
株を適当な栄養源からなる培地に培養することにより行
うことができる。これらの生産菌株のうち具体的なもの
としては、アントラサイクリン系抗生物質ダウノマイシ
ン(ダウノルビシン)生産菌として知られるストレプト
ミセス・コエルレオルビダス(Streptomyce
s coeruleorubidus)3T−373株
を挙げることができる。該菌株は、昭和57年7月13
日付で工業技術院微生物工業技術研究所(現、工業技術
院生命工学工業技術研究所)にFERM BP−165
として国際寄託されている。
【0010】以下に3T−373株の菌学的性状を示
す。 (1)形態 分枝した基中菌糸より直線状あるいは鉤状の気中菌糸を
形成し、輪生枝は認められない。成熟した胞子鎖は10
個以上で、胞子の大きさは0.4〜0.8×1.2〜
2.0μm位であり、胞子の表面はほとんど平滑であ
る。時に一部の胞子の表面に刺状突起の痕跡様の突起が
僅かに認められることがある。
【0011】(2)各種培地における生育状態(28
℃) 色の記載について( )内に示す標準は、H.D.Tr
esner & E.J.Backus,System
of color wheels for Stre
ptomycete taxonomy(J.App
l.Microbiol.vol.11,335〜33
8(1963))を用い、補足的に日本色彩研究所出版
の「色の標準」を用いた。
【0012】(2−1)シュークロース・硝酸塩寒天培
地 うす橙あるいはにぶ橙、ないしは明るい茶(4ea〜4
gc)の発育上に灰黄味ピンク(5cb)の気中菌糸を
着生し、可溶性色素はほとんど認められない。 (2−2)グルコース・アスパラギン寒天培地 灰黄あるいは明るいオレンジ黄、ないしはうす橙(3e
c〜3ea〜4ea)の発育をする。気中菌糸は、ほと
んど形成されず、可溶性色素もほとんど生成されない。 (2−3)グリセリン・アスパラギン寒天培地 うす橙(4ea)あるいは橙、ないしは暗い橙の発育上
に灰黄味ピンク(5cb)の気中菌糸を着生し、可溶性
色素は僅かに橙色を帯びる。 (2−4)スターチ・無機塩寒天培地 明るい橙黄あるいはうす橙(3ea〜4ea)、ないし
は赤味橙の発育上に灰黄味ピンク(5cb)の気中菌糸
を着生し、可溶性色素はピンクを、あるいは僅かに橙色
を帯びる。 (2−5)チロシン寒天培地 うす橙(4ea)あるいは黄茶、ないしは赤味橙の発育
上に、紫を帯びた白(13ba)ないしは灰黄味ピンク
(5cb)の気中菌糸を着生し、可溶性色素はほとんど
認められない。培養長期(約20日)に及ぶと橙色を帯
びる。
【0013】(2−6)栄養寒天培地 赤ないし暗い赤の発育上に灰黄味ピンク(5cb)ない
し極うすい紫(11ca)の気中菌糸を着生し、可溶性
色素はピンクを帯びる。 (2−7)イースト・麦芽寒天培地 にぶ橙(4gc)あるいは黄茶、ないしは赤味茶の発育
上に灰黄味ピンク(5cb)の気中菌糸をはじめはうっ
すらと、培養後14日目頃より豊富に着生し、可溶性色
素は橙色を僅かに帯びる。 (2−8)オートミール寒天培地 明るい赤茶(5gc)あるいは赤茶、ないしは茶の発育
上に灰黄味ピンク(5cb)の気中菌糸を着生し、可溶
性色素は極僅かにピンクを帯びる。 (2−9)グルコース・ペプトン・ゼラチン培地 黄茶ないしは暗い茶の発育上にうすく白色の気中菌糸を
僅かに着生し、可溶性色素は僅かに茶色を帯びる。 (2−10)脱脂牛乳培地 表面に発育し、カゼインは凝固しないが、ペプトン化を
生ずる。可溶性色素は茶色味を呈する。
【0014】(3)生理的性質 (3−1)生育温度範囲:イースト・麦芽寒天培地を使
用し、pH6.0において、20℃、25℃、30℃、
37℃、46℃、50℃の各温度で実験したところ、2
0℃から37℃までの各温度で生育が認められ、46℃
および50℃では生育しなかった。最適温度は30℃〜
37℃付近と思われる。 (3−2)ゼラチンの液化:グルコース・ペプトン・ゼ
ラチン培地を使用し、20℃で培養したところ、陽性で
あった。 (3−3)スターチの加水分解:スターチ・無機塩寒天
培地を使用して培養したところ、陽性であった。 (3−4)脱脂牛乳の凝固、ペプトン化:凝固はほとん
どしないが、ペプトン化する。 (3−5)メラニン様色素の生成:トリプトファン・イ
ースト・ブロス培地およびペプトン・イースト・鉄・寒
天培地では、明らかにメラニン様色素が生成する。チロ
シン寒天培地ではメラニン様色素はほとんど生成しない
か、あるいは痕跡程度生成する。
【0015】(4)各種炭素源の利用性:フリドハム・
ゴトリーブ寒天培地上に各種の炭素源を加え、生育を見
たところ、L−アラビノース、D−キシロース、D−グ
ルコース、D−フルクトース、シュークロース、イノシ
トール、D−マンニットのいずれの炭素源も利用するこ
とができた。L−ラムノース、ラフィノースの利用は僅
かで疑わしい。
【0016】本発明の抗生物質を生産する菌株の培養
は、放線菌の栄養源として通常使用されそれ自体公知の
培地組成物中で行うことができる。例えば、炭素源とし
ては、グルコース、グリセリン、シュークロース、澱
粉、マルトース、動植物油などが使用でき、窒素源とし
ては、大豆粉、肉エキス、酵母エキス、ペプトン、コー
ンステープリカー、綿実粕、魚粉などの有機物、ならび
に硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸ナトリウ
ム、リン酸アンモニウムなどの無機態窒素が使用でき
る。また必要に応じて食塩、塩化カリウム、リン酸塩、
その他Mg++、Ca++、Co++、Zn++、Fe++、Cu
++、Mn++あるいはNi++などの二価金属塩類、さらに
はアミノ酸やビタミン類などを添加することができる。
また発酵中の発泡を抑制するため、例えばシリコーン−
KM75(商品名:信越化学株式会社製)などの消泡剤
を添加することができる。
【0017】温度、pH、通気撹拌および発酵時間など
の発酵条件は、使用する菌株が最大量の該化合物を蓄積
するように選択すればよい。例えば温度は、20〜40
℃、好ましくは28℃、pHは5〜9、好ましくは6〜
7において、発酵時間は1〜10日間、好ましくは6日
間で発酵を行うのが有利である。
【0018】該培養物から抗生物質DR40を単離、採
取するには、発酵終了後の培養物を遠心分離によるか、
珪藻土のような適当な濾過助剤の存在下で濾過すること
により、菌体と上澄みまたは濾液に分離する。上澄みか
らはpH7〜9でクロロホルム、トルエン、酢酸エチル
などの有機溶媒で抽出する。菌体からは、必要により、
アセトン、メタノール、エタノールもしくはブタノール
などの有機溶媒を用いて抽出する。それぞれ濃縮乾固し
て赤色の粗粉末を得る。これを吸着担体、例えば非イオ
ン性の多孔性スチレン系樹脂、シリカゲルを用いたクロ
マトグラフィーにより処理するか、陰イオン交換樹脂、
陽イオン交換樹脂を用いる処理などを単独あるいは適宜
組合せて使用することにより、抗生物質DR40を純粋
な形で採取できる。
【0019】以下に実施例を挙げ、本発明をさらに詳細
に説明する。
【0020】
【実施例】
実施例1 ストレプトミセス・コエルレオルビダス(Strept
omyces coeruleorubidus)3T
−373株(FERM BP−165)のYS(酵母エ
キス0.3%、可溶性澱粉1.0%、寒天1.5%、p
H7.2)斜面培養より1白金耳を採り、種母培地(可
溶性澱粉0.5%、グルコース0.5%、エスサンミー
ト(商品名:味の素株式会社製)1.0%、酵母エキス
0.1%、食塩0.1%、第二リン酸カリウム0.1
%、硫酸マグネシウム・7水和物0.1%、pH7.4
に調整、120℃、15分加熱殺菌)100mlを含む
500ml三角フラスコに接種した。これを28℃にて
2日間振とう培養して種母を作成した。
【0021】次いで生産培地(台湾酵母5.0%、可溶
性澱粉7.5%、酵母エキス0.3%、食塩0.2%、
炭酸カルシウム0.3%、ミネラル混液0.125%、
pH8.0に調整、120℃、15分加熱殺菌)を10
0lに入れた200l容タンクに上記種母2l添加接種
した。但し、ミネラル混液は、CuSO4・5H2Oを
2.8g、FeSO4・7H2Oを0.4g、MnCl2
・4H2Oを3.2g、ZnSO4・2H2Oを0.8g
を蒸留水500mlに溶解したものである。
【0022】通気量50l/分、攪拌100rpm、2
8℃で6日間振とう培養すると生産物のため培養液は濃
赤褐色を呈するので、発酵を中止し培養液を集め、水で
4倍希釈し、リン酸でpH2.0とした後、遠心分離に
より菌体と上澄に分離した。上澄中の生産物をダイヤイ
オンHP−20(合成吸着樹脂、三菱化成株式会社製)
10lのカラムに通した。pH2の酸性水で洗浄し、次
いで60%アセトン水(pH2.0)で溶出した。溶出
液をおよそ1/2量まで濃縮し、pHを4N水酸化ナト
リウムを用いてpH8.5に調整し、20lのクロロホ
ルムで抽出した。クロロホルム層に0.1N酢酸20l
を加え、酸転し、水層をクロロホルム10lで洗浄し
た。水層のpHをpH8.5に調整し、再び20lのク
ロロホルムで抽出し、少量まで濃縮した後、n−ヘキサ
ンを添加して沈殿を得た。この沈殿をクロロホルムに溶
解後、生産物とほぼ等モル量となるように1N塩酸−メ
タノールを徐々に添加した。沈殿を除去し、上澄を濃縮
乾固し、抗生物質DR40の粗粉末を92g得た。
【0023】得られた粗粉末の92gをpH2.5に調
整した水8lに溶解し、ダイヤイオンHP−20(合成
吸着樹脂、三菱化成株式会社製)3lのカラムに通し、
吸着させた。これをメタノール−クエン酸緩衝液(0.
1N、pH3.5)(40:60〜70:30)および
60%アセトン水(pH2.5)で段階的に溶出させる
ことにより、抗生物質DR40を含む画分を得た。得ら
れた画分をpH8.0に調整した後、クロロホルムで抽
出し、濃縮乾固することにより抗生物質DR40の部分
精製粉末0.59gを得た。
【0024】得られた抗生物質DR40の部分精製粉末
0.59gをシリカゲルカラム(ワコーゲルC−200
(和光純薬株式会社製)、50g)に吸着させ、クロロ
ホルム−メタノール−ギ酸−水(100:5:0.2:
0.1および100:10:0.2:0.1)で段階的
に溶出させ、抗生物質DR40を含む画分を得た。この
画分を1%炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、濃縮乾
固した。
【0025】これを分取用シリカゲル薄層プレート(P
254、20×20cm:メルク社製)を用い、溶媒系
としてクロロホルム−メタノール−濃アンモニア水
(5:1:0.1)を用いて精製した。抗生物質DR4
0に相当する赤色バンドををかき取り、クロロホルム−
メタノール(5:1)で抽出し、水洗後、溶媒層を濃縮
乾固した。
【0026】この乾固物を35%アセトニトリル水(p
H2.0、リン酸でpH調整)に溶解し、この溶媒を移
動相として、分取用高速液体クロマトグラフィー(本
体:LC−908、日本分析工業株式会社製;カラム:
カプセルパック C18(φ30×250mm)、資生
堂株式会社製)を用いて分取を行い、抗生物質DR40
の画分を得た。抗生物質DR40の画分をクロロホルム
で抽出し、抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、少量
まで減圧濃縮した。これに過剰のn−ヘキサンを添加し
て生成した沈殿を濾過集積し、真空乾燥して抗生物質D
R40の精製粉末27mgを得た。
【0027】なお、精製中における抗生物質DR40の
分析は、下記する高速液体クロマトグラフィーを用いて
行った。このときDR40の保持時間は、39.8分で
あった。 (高速液体クロマトグラフィー条件) カラム:Zorbax TMS(φ4.6×250m
m) 移動相:水−アセトニトリル−メタノール−リン酸(5
40:290:170:2)1lにSDS1gを溶解
し、2N水酸化ナトリウムでpH3.6に調整する。 流速:1.5ml/分
【0028】以下に本発明の抗生物質DR40の理化学
的性状を示す。 (1)外観:赤色粉末 (2)融点:193〜195℃(分解) (3)比旋光度:[α]D 20 −674゜(c 0.0
2、CHCl3) (4)FABマススペクトル(m/z):896(ポジ
ティブ)、895(ネガティブ) (5)UV吸収スペクトル:90%メタノール溶液中で
測定した極大吸収は下記のとおりである(単位:n
m)。 λmax(E1cm 1%):239(144)、257(s
h、134)、295(sh、112)、511(9
6) (6)IR吸収スペクトル(KBr):特徴的な吸収
は、下記のとおりである(単位:cm-1)。 νmax:1715、1613、1582
【0029】(7)1H−NMRスペクトル(400M
Hz、CDCl3−CD3OD(20:1)):主要な吸
収は、下記のとおりである。 δTMS(ppm):1.07(3H,t,J=7.3
3Hz),1.37(3H,d,J=6.59Hz),
1.55(1H,dd,J=14.29Hz &J=
3.66Hz),1.63(1H,m,J=7.33H
z),1.76(1H,m,J=7.33Hz),1.
90(1H,d,J=14.29Hz),2.02(1
H,td,J=13.19Hz & J=3.30H
z),2.14(1H,dd,J=14.66Hz &
J=4.03Hz),3.00(1H,d,J=1
8.69Hz),3.15(1H,br d,J=1
1.73Hz),3.27(1H,d,J=19.06
Hz),3.65(1H,br s),4.01(3
H,s),4.24(1H,br s),4.29(1
H,q,J=6.60Hz),4.66(1H,s),
5.33(1H,br s),5.67(1H,d,J
=3.29Hz),7.24(1H,t,J=4.77
Hz),7.33(1H,t,J=8.42Hz),
7.68(2H,d,J=5.13Hz),7.74
(1H,t,J=8.06Hz),7.88(1H,
d,J=7.69Hz) (8)13C−NMRスペクトル(100MHz、CDC
3−CD3OD(20:1)):主要な吸収は、下記の
とおりである。 δTMS(ppm):6.48,16.88,24.8
9,28.49,28.99,31.00,33.1
9,35.08,45.89,56.82,66.2
0,68.49,70.30,70.94,72.5
1,101.81,110.70,111.12,11
1.34,111.39,115.47,118.6
9,119.71,119.81,120.50,12
4.85,132.92,134.34,134.6
4,135.22,135.90,136.28,13
7.29,140.03,155.14,155.5
9,156.29,156.97,161.01,16
2.05,185.44,186.39,187.0
0,189.94,212.31

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の理化学的性質を有する抗生物質D
    R40。 (1)外観:赤色粉末 (2)融点:193〜195℃(分解) (3)比旋光度:[α]D 20 −674゜(c 0.0
    2、CHCl3) (4)FABマススペクトル(m/z):896((M
    +H)+)、895((M−H)-) (5)UV吸収スペクトル:90%メタノール溶液中で
    測定した極大吸収は下記のとおりである(単位:n
    m)。 λmax(E1cm 1%):239(144)、257(s
    h、134)、295(sh、112)、511(9
    6) (6)IR吸収スペクトル(KBr):特徴的な吸収
    は、下記のとおりである(単位:cm-1)。 νmax:1715、1613、1582 (7)1H−NMRスペクトル(400MHz、CDC
    3):主要な吸収は、下記のとおりである。 δTMS(ppm):1.07(3H,t,J=7.3
    3Hz),1.37(3H,d,J=6.59Hz),
    1.55(1H,dd,J=14.29Hz &J=
    3.66Hz),1.63(1H,m,J=7.33H
    z),1.76(1H,m,J=7.33Hz),1.
    90(1H,d,J=14.29Hz),2.02(1
    H,td,J=13.19Hz & J=3.30H
    z),2.14(1H,dd,J=14.66Hz &
    J=4.03Hz),3.00(1H,d,J=1
    8.69Hz),3.15(1H,br d,J=1
    1.73Hz),3.27(1H,d,J=19.06
    Hz),3.65(1H,br s),4.01(3
    H,s),4.24(1H,br s),4.29(1
    H,q,J=6.60Hz),4.66(1H,s),
    5.33(1H,br s),5.67(1H,d,J
    =3.29Hz),7.24(1H,t,J=4.77
    Hz),7.33(1H,t,J=8.42Hz),
    7.68(2H,d,J=5.13Hz),7.74
    (1H,t,J=8.06Hz),7.88(1H,
    d,J=7.69Hz)
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