JPH082946B2 - ポリ―p―フェニレンビニレン置換体からなるフィルムの製造方法 - Google Patents

ポリ―p―フェニレンビニレン置換体からなるフィルムの製造方法

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JPH082946B2
JPH082946B2 JP1292560A JP29256089A JPH082946B2 JP H082946 B2 JPH082946 B2 JP H082946B2 JP 1292560 A JP1292560 A JP 1292560A JP 29256089 A JP29256089 A JP 29256089A JP H082946 B2 JPH082946 B2 JP H082946B2
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phenylene vinylene
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敏博 大西
公信 野口
強 中野
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住友化学工業株式会社
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【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は高導電性を有するカルボキシル基核置換−
ポリ−p−フェニレンビニレンからなるフィルムの製造
方法に関する。この重合体は導電性高分子として有用で
ある。
〈従来の技術〉 ポリ−p−フェニレンビニレンの置換体については特
開昭60-11528号公報に開示されているアルキル基、アル
コキシ基置換体が知られている。
また、導電性高分子のドーパントを分子鎖に結合する
観点から検討されたアルキレンスルホン酸基の置換体に
ついても公知である(Wudlらの文献、Proceedings of t
he ACS Division of Polymeric Materials:Science and
Engineering Vol.59,1164-1166,1988)。
〈発明が解決しようとする問題点〉 以上のようにこれまで知られている種々の置換ポリ−
p−フェニレンビニレンの置換基は分子内の電子状態や
イオン状態に影響を与えるものが殆どである。しかし、
ポリ−p−フェニレンビニレンの機能化や導電性向上に
有効な置換基、すなわち、機能性分子との反応性を有す
る置換基や、置換基間の相互作用の強い置換基を有する
核置換ポリ−p−フェニレンビニレンについては知られ
ていなかった。
本発明の目的は、直鎖状共役系高分子である、反応性
や水素結合を利用し、機能性分子の結合や、分子間相互
作用の向上を図ることができるカルボキシル基核置換ポ
リ−p−フェニレンビニレンからなるフィルム製造方法
を提供することである。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明者らは反応性のある置換基について鋭意検討し
た結果、従来知られていないカルボキシル置換基を有す
る高分子量のポリ−p−フェニレンビニレンからなるフ
ィルムを製造することに成功した。
すなわち、本発明は、一般式(2) A:水素、またはアルカリ金属、 m:1または2、 X-:対イオン、 R1,R2:炭素数1〜20の炭化水素基、 R3:炭素数4〜20の二官能の炭化水素基、 で示される繰り返し単位を有する共役系高分子中間体の
水溶液からキャストによりフィルムを得て、得られたフ
ィルム不活性雰囲気下で100℃以上380℃以下で熱処理
し、該中間体のスルホニウム塩側鎖を脱離することを特
徴とする、一般式(I) A:水素、またはアルカリ金属、 m:1または2 で示される繰り返し単位を有するポリ−p−フェニレン
ビニレン置換体からなるフィルムの製造方法を提供す
る。
以下、本発明を詳細に説明する。
一般式(1)で示されるポリ−p−フェニレンビニレ
ン置換体からなるフィルムは一般式(2)の共役系高分
子中間体の水溶液からキャストによりフィルムを得て、
該フィルムを特定の温度範囲で熱処理してスルホニウム
塩側鎖を脱離処理することにより得られる。置換基がア
ルカリ金属塩の場合、カルボキシル基を水酸化アルカリ
金属で中和して合成してもよい。置換基数は1か2であ
る。
一般式(2)の共役系高分子中間体を合成するには一
般式(3) Aおよびmは上記式(2)に同じ、 X-:対イオン、 R1,R2:炭素数1〜20の炭化水素基、 R3:炭素数4〜20の二官能の炭化水素基、 で示されるカルボキシル基置換−p−キシリレンビスス
ルホニウム塩であり、Aは水素またはアルカリ金属、例
えばリチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられる
が、特に水素またはナトリウムが好ましい。R1、R2とし
ては炭素数1〜10の炭化水素基、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、2−エチル
ヘキシル、フェニル、シクロヘキシル、ベンジル基等が
あげられるが、炭素数1〜6の炭化水素基、特にメチ
ル、エチル基が好ましい。R3としては炭素数4〜10の二
官能の炭化水素基、例えばテトラメチレン、ペンタメチ
レン、ヘキサメチレン基等があげられるが、特にテトラ
メチレン、ヘキサメチレン基が好ましい。
スルホニウム塩の対イオンX-は常法により任意のもの
を用いることができる。たとえば、ハロゲン、水酸基、
4弗化ホウ素、過塩素酸、カルボン酸、スルホン酸イオ
ン等を使用することができ、なかでも塩素、臭素、ヨウ
素などのハロゲンイオンが好ましい。
高分子中間体はカルボキシル基置換−p−キシリレン
ビススルホニウム塩を水単独で、もしくは水に可溶な有
機溶媒例えばアルコール類との混合溶媒中で、アルカリ
を用いて縮合重合して得ることができる。好ましくは水
とこれに可溶なアルコールとの混合溶媒中で、さらによ
り好ましくは、水溶媒中で重合するのが効果的である。
縮合重合に用いるアルカリ溶液は、水もしくはモノマ
ーと反応しない有機溶媒、例えばアルコール類と水の混
合溶媒中でpH11以上の強い塩基性溶媒であることが好ま
しく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カル
シウム、第4級アンモニウム塩水酸化物、スルホニウム
塩水酸化物、強塩基性イオン交換樹脂(OH型)等を用い
ることが出来るが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
が好適に使用出来る。成形に富んだ高分子中間体を得る
ためには分子量が充分大きいことが好ましく、少なくと
も高分子中間体の重合度が10以上、好ましくは20〜5000
0で、例えば分画分子量3500の透析膜による透析処理で
透析されない分子量を有するようなものが効果的に用い
られる。
縮合重合反応は比較的低温、即ち少なくとも50℃以
下、特に25℃以下の温度で反応を実施することが好まし
い。反応時間は特に限定はしないが、通常1分〜200時
間の範囲である。
本発明の方法によれば、高分子中間体はスルホニウム
塩を側鎖に有する高分子量の高分子電解質(高分子スル
ホニウム塩)として得ることができるが、このものは、
熱、光、紫外線、強い塩基性条件等に敏感であり、徐々
に脱スルホニウム塩化が起こる。この高分子中間体は比
較的低粘度の溶液を与えるので、成形加工の観点から好
ましい。本発明の特徴は、高分子スルホニウム塩の水溶
液を用いて、キャストによりフィルムを得ることにあ
る。このとき予め透析処理,再沈処理などにより脱塩も
しくは未反応物を除いた高分子中間体溶液を用いること
が好ましい。
高分子中間体の後処理によりカルボキシル基核置換−
ポリ−p−フェニレンビニレンが製造できる。ここでい
う高分子中間体の後処理として、不活性雰囲気下で熱処
理を行う。
ここでいう不活性雰囲気とは処理中に高分子の変質を
起こさない雰囲気をいい、一般には窒素、アルゴン、ヘ
リウムなどの不活性ガスを用いて行われるが、真空下あ
るいは不活性媒体中でこれを行っても良い。
熱により高分子中間体の後処理を行う場合、余りの高
熱での熱処理は生成するカルボキシル基核置換−ポリ−
p−フェニレンビニレンの分解をもたらし、低温では生
成反応が遅く実際的でないので、処理温度は100〜380℃
である。また、処理時間は処理温度のかねあいで適宜時
間を選ぶことができるが、1分〜10時間の範囲が工場上
実際的である。
このようにして製造されるカルボキシル基核置換−ポ
リ−p−フェニレンビニレンはカルボキシル−P−フェ
ニレンビニレンを主要な構造単位に含む。本発明の製造
方法によれば、カルボキシル−p−フェニレンビニレン
の共役系の繰り返し単位のみを有するカルボキシル基核
置換−ポリ−p−フェニレンビニレンを作ることが可能
である他、共役系でないカルボキシル−p−フェニレン
エチレン骨格を一部構成単位に含む重合体を作ることも
可能である。すなわち、不充分な脱離処理を行った後の
高分子には未だ不完全な脱離状態にあるカルボキシル−
p−フェニレンエチレン骨格を有する構成単位が存在す
ることが赤外吸収スペクトル等により観察される。この
場合には柔軟性に富んだカルボキシル基核置換−ポリ−
p−フェニレンビニレンが製造できる。なお、カルボキ
シル−p−フェニレンエチレン単位に対するカルボキシ
ル−p−フェニレンエチレン単位の割合は使用目的に応
じ製造条件を任意に工夫することにより変えることがで
きる。導電性高分子材料等の目的には前者1に対して後
者の割合が1以下が好ましく、より好ましくは1/20以下
である。
また高分子中間体の成形物を延伸配向させて熱処理す
ることも出来る。これらの延伸配向処理は高分子中間体
の処理を行う前、もしくは同時に行うことができる。配
向は成形方法を工夫することで、たとえば高い剪断力に
よる押し出しなどでもできるが、高分子中間体溶液から
の高分子中間体成形物を延伸加熱処理することにより高
い配向性を付与することができる。
本発明で得られるポリ−p−フェニレンビニレン置換
体からなるフィルムを電子供与性あるいは電子受容性の
分子、原子と反応(ドーピング)させれば、導電性が発
現する。
〈発明の効果〉 以上説明したように、本発明によれば高分子量のカル
ボキシル基核置換−ポリ−p−フェニレンビニレンから
なるフィルムを得ることができ、また本発明により電
気、電子材料への応用が可能なカルボキシル基核置換−
ポリ−p−フェニレンビニレンからなるフィルムが提供
される。
〈実施例〉 以上本発明を実施例によってさらに詳細に説明するが
本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものでは
ない。
実施例1 3−カルボキシル−p−キシリレンビス(テスラメチ
レンスルホニウムブロミド)9.7gをイオン交換水150ml
に溶解した液を0〜5℃に氷冷した後、窒素バブリング
により系内を窒素置換した。この溶液に、同じように冷
却、窒素置換を行った0.4規定の水酸化ナトリウム水溶
液100mlを約30分かけて滴下した。滴下後0〜10℃で引
き続き30時間重合を行った。次ぎに、重合液を、イオン
交換水中、透析膜を用いて氷冷下,2日間透析処理して、
精製されたカルボキシル基核置換ポリ−p−フェニレン
ビニレン中間体水溶液を得た。この水溶液からキャスト
し、窒素気流中で乾燥し、微黄色の中間体フィルムを得
た。キャストフィルムの熱処理に伴う発生ガス分析を行
ったところ、スルホニウム塩側鎖が脱離して発生するテ
トラドロチオフェンに関連したシグナルのみしか検出さ
れなかった。次ぎに、キャストフィルムを350℃熱処理
した場合の赤外吸収スペクトルの変化を見た。350℃処
理では、960cm-1付近のトランスビニレンに帰属される
吸収が明確に認められた。また、1760cm-1付近にカルボ
キシル基、833cm-1付近に三置換ベンゼン環、それぞれ
に帰属した吸収が認められた。以上のことより、カルホ
キシル基置換−ポリ−p−フェニレンビニレンの構造を
確認した。
参考例1 実施例1で、350℃で熱処理して得たカルボキシル基
核置換−ポリ−p−フェニレンビニレンに電子受容体化
合物であるSO3を使用し、常法により室温で気相からの
ドーピングを行ったところ、1.4×10-3S/cmの電導度を
示した。なお電導度の測定は四端子法で行った。
実施例2 実施例1で得られた高分子中間体フィルムを窒素流通
下、350℃迄に加熱延伸処理を行い、1.5倍に延伸された
カルボキシル基核置換−ポリ−p−フェニレンビニレン
延伸フィルムを得た。このフィルムは、赤外二色性を示
し、配向化していることがわかった。
実施例3 実施例1で得た高分子中間体フィルムを窒素雰囲気下
で、横型管状炉を用いて250℃、60分間で静置加熱処理
を行い、黄色の共役系でないカルボキシル−p−フェニ
レンエチレン骨格を一部構成単位に含む重合体カルボキ
シル基核置換ポリ−p−フェニレンビニレンフィルムを
得た。この構造は、赤外吸収スペクトルから確認した。
参考例2 実施例3で得たカルボキシル基核置換−ポリ−p−フ
ェニレンビニレンフィルムに電子受容体化合物であるI2
を使用し、常法により室温で気相からのドーピングを行
ったところ、3.3×10-3S/cmの電導度を示した。なお電
導度の測定は四端子法で行った。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 A:水素、またはアルカリ金属、 m:1または2、 X-:対イオン、 R1,R2:炭素数1〜20の炭化水素基、 R3:炭素数4〜20の二官能の炭化水素基、 で示される繰り返し単位を有する共役系高分子中間体の
    水溶液からキャストによりフィルムを得て、得られたフ
    ィルム不活性雰囲気下で100℃以上380℃以下で熱処理
    し、該中間体のスルホニウム塩側鎖を脱離することを特
    徴とする、一般式 A:水素、またはアルカリ金属 m:1または2 で示される繰り返し単位を有するポリ−p−フェニレン
    ビニレン置換体からなるフィルムの製造方法。
JP1292560A 1989-11-09 1989-11-09 ポリ―p―フェニレンビニレン置換体からなるフィルムの製造方法 Expired - Lifetime JPH082946B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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