JPH0834705A - 衣料用殺虫、防虫剤 - Google Patents

衣料用殺虫、防虫剤

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JPH0834705A
JPH0834705A JP6317462A JP31746294A JPH0834705A JP H0834705 A JPH0834705 A JP H0834705A JP 6317462 A JP6317462 A JP 6317462A JP 31746294 A JP31746294 A JP 31746294A JP H0834705 A JPH0834705 A JP H0834705A
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general formula
insect repellent
clothing
stabilizer
insecticidal
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JP6317462A
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Yoshio Katsuta
純郎 勝田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 有効成分として、一般式Iで表わされる化合
物を含有し、好ましくは少なくとも2個の第3ブチル基
を有するフェノール系安定剤、ハイドロキノン及びハイ
ドロキノンモノメチルエーテル系安定剤を適宜併用する
衣料用殺虫、防虫剤、および、エムペントリンとの混合
組成物であって、一般式Iの化合物がエムペントリンに
対して2.0倍以上の比率で配合されてなる上記衣料用
殺虫、防虫剤。 【化1】 【式中、R1=H,メチル基】 【効果】 本発明の衣料用殺虫、防虫剤は、衣料害虫に
対する殺虫、防虫効力、安全性、金属に対する化学的安
定性等にすぐれ、適した安定剤の併用により有効成分の
経時安定性、光に対する着色防止効果を向上させ得ると
共に、エムペントリンとの混合組成物では、エムペント
リンの銅系金属に対する変色、変質作用を抑制するので
極めて実用性が高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有効成分として、一般
式I
【化4】 (式中、R1は水素原子、又はメチル基を表わす。)で
表わされる化合物を含有する衣料用殺虫、防虫剤に関す
るものである。
【0002】
【技術の技術】従来、防虫剤としては、パラジクロルベ
ンゼン、ナフタリン、樟脳が一般的であったが、常温揮
散性ピレスロイドが開発されるや、その一部が実用化さ
れるようになった。これらの常温揮散性ピレスロイド
は、従来の防虫剤とは異なり、下記のような特徴を有し
ている。 イ.防虫効果のみならず殺虫効果も示すこと。 ロ.極微量で、害虫に効果を発揮すること。 ハ.温血動物に低毒性であること。 ニ.従来の防虫剤特有のいやな臭いがないこと。 特に、エムペントリンは、高い殺虫、防虫効果を奏する
ものとして実用化に至り、その用途の拡大が期待されて
いるが、金属(特に銅系化合物)の影響を受けて、変色
あるいは変質等の問題を起こしやすいという重大な欠点
があり、これを避けようとすれば、使用時の揮散量を抑
えて殺虫、防虫効果を犠牲にせざるを得なかった。そこ
で、高い殺虫、防虫効果はもちろん、温血動物に対する
低毒性、ならびに化学的安定性(金属の影響を受けにく
いこと)等の要求を全て具備した有効成分の開発が望ま
れている。一方では、エムペントリンの変色、変質を防
止する対策も検討され、例えば、エムペントリンにベン
ゾトリアゾール誘導体や、テトラゾール系化合物を配合
する試みが開示されているが、その変色、変質防止効果
は十分といえないものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、パラジクロ
ルベンゼンの発ガン性や、現行の常温揮散性ピレスロイ
ドの金属に対する不安定さが問題視されている現状に鑑
み、高い殺虫、防虫効果、温血動物に対する低毒性、な
らびに化学的安定性(金属の影響を受けにくいこと)等
の要求を全て満足しうる衣料用殺虫、防虫剤を開発する
目的でなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明者らは鋭意研究を続け、理想的な殺虫、防虫
成分として、一般式I
【化5】 (式中、R1は水素原子、又はメチル基を表わす。)で
表わされる化合物を開発し、衣料用殺虫、防虫剤の形態
においてこれらの化合物に適した安定剤を選択すると共
に、更にこれらの化合物がエムペントリンの変色、変質
防止作用を有することを見い出して本発明を完成した。
【0005】すなわち、請求項1の発明は、有効成分と
して、一般式Iで表わされる化合物を含有することを特
徴とする衣料用殺虫、防虫剤に係るものである。
【0006】一般式Iで表わされる化合物は、エステル
合成の常法に従い、2,2,3,3−テトラメチルシク
ロプロパンカルボン酸、又はその反応性誘導体と、一般
式IV
【化6】 (式中、R8は水素原子、又はメチル基を表わす。)で
表わされるアルコール、又はその反応性誘導体とを反応
させることによって調製しえる。カルボン酸の反応性誘
導体としては、酸ハライド、酸無水物、アルカリ金属塩
などがあげられ、一方、アルコールの反応性誘導体とし
てはハライドなどがあげられる。反応は必要に応じて適
当な溶媒中で必要により脱酸剤、または触媒としての有
機または無機塩基もしくは酸の存在下に、必要により加
熱下に、また必要により不活性雰囲気中で行なわれる。
【0007】一般式Iで示される化合物としては以下の
ものがあげられ、本発明ではその1種または2種が用い
られる。 (1)化合物1 次式
【化7】 て表わされる 5−プロパルギル−2−メチル−3−フ
リルメチル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロ
パンカルボキシラート (2)化合物2 次式
【化8】 で表わされる 5−プロパルギル−3−フリルメチル
2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキ
シラート
【0008】なお、上記化合物は、既に公知であり、例
えば特公昭48−11935号公報には、ハエ、蚊、ゴ
キブリ等の衛生害虫に対し、蚊取線香、乳剤、エアゾー
ル等の形態て殺虫効力を示すことが記載されているが、
常温揮散による衣料害虫に対する効果については全く述
べられていない。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、有効成分として化合物1を用いたものである。
【0010】請求項3の発明は、請求項1または2の構
成において、少くとも2個の第三ブチル基を有するフェ
ノール系安定剤の一種または2種以上を、有効成分に対
して0.01〜0.5倍量配合したものである。
【0011】請求項4の発明は、請求項3の構成におい
て、安定剤として更に一般式II
【化9】 (式中、R2は水素原子、又はメチル基を表わす。ま
た、R3、R4は、そのいずれかが水素原子を表し、他
方は炭素数が3〜6のアルキル基を表す。)で表される
ハイドロキノン及びハイドロキノンモノメチルエーテル
系化合物の1種又は2種以上を、一般式Iの有効成分に
対して0.1〜1.0倍量配合したものである。
【0012】請求項5の発明は、請求項4の構成におい
て、安定剤として更に一般式III
【化10】 (式中、R5は水素原子、又はメチル基を表わす。ま
た、R6、R7は、同一又は相異なって炭素数が3〜6
のアルキル基を表す。)で表されるハイドロキノン及び
ハイドロキノンモノメチルエーテル系化合物の1種又は
2種以上を、一般式Iの有効成分に対して0.05〜
0.5倍量配合したものである。
【0013】請求項6の発明は、請求項4の構成におい
て、一般式IIで表される安定剤として、モノターシャ
リーブチルハイドロキノン、3−ターシャリーブチル−
4−ヒドロキシアニソール及び2−ターシャリーブチル
−4−ヒドロキシアニソールから選ばれた1種又は2種
以上を用いたものである。
【0014】請求項7の発明は、請求項5の構成におい
て、一般式IIで表される安定剤として、モノターシャ
リーブチルハイドロキノン、3−ターシャリーブチル−
4−ヒドロキシアニソール及び2−ターシャリーブチル
−4−ヒドロキシアニソールから選ばれた1種又は2種
以上を、かつ、一般式IIIで表される安定剤として、
2,5−ジターシャリーブチルハイドロキノンを用いた
ものである。
【0015】請求項8の発明は、請求項1または2の構
成において、有効成分として、一般式Iで表わされる化
合物とエムペントリンを共に含有し、前記一般式Iの化
合物をエムペントリンに対して2.0倍以上の比率で配
合したものである。
【0016】請求項9の発明は、請求項3ないし5のい
ずれかの構成において、有効成分として、一般式Iで表
わされる化合物とエムペントリンを共に含有し、前記一
般式Iの化合物をエムペントリンに対して2.0倍以上
の比率で配合したものである。
【0017】請求項10の発明は、請求項9の構成にお
いて、一般式Iの化合物として、化合物1を用いたもの
である。
【0018】請求項11の発明は、請求項10の構成に
おいて、一般式IIで表される安定剤として、モノター
シャリーブチルハイドロキノン、3−ターシャリーブチ
ル−4−ヒドロキシアニソール及び2−ターシャリーブ
チル−4−ヒドロキシアニソールから選ばれた1種又は
2種以上を、かつ、一般式IIIで表される安定剤とし
て、2,5−ジターシャリーブチルハイドロキノンを用
いたものである。
【0019】
【作用】請求項1の構成によると、一般式Iの化合物の
常温揮散性と、衣料害虫に対する高い殺虫、防虫効果、
温血動物に対する低毒性、ならびに金属に対する化学的
安定性から、非常に有用な衣料用殺虫、防虫剤が提供さ
れる。
【0020】一般式Iの化合物は常温で液体で、通常好
ましくは適当な担体、賦形剤を用いて、例えばマット、
シート状等の殺虫、防虫剤に調製される。その配合量に
ついては、殺虫、防虫効果を奏するに必要な揮散量を所
定期間(例えば6ヶ月間)保持するように、形態、適用
分野等に応じて適宜決定されうる。
【0021】なお、これらに、他の殺虫、防虫成分、例
えば、エムペントリン(ただし、エムペントリンの変
色、変質作用が抑制される配合比率での混合組成物)、
アレスリン、フラメトリン、テフラメトリンなどの従来
のピレスロイド系殺虫剤、防虫剤、フェニトロチオン、
DDVPなどの有機リン剤、NAC、MTMCなどのカ
ーバメート剤などを適宜配合してもかまわないし、また
必要ならばピペロニルブトキサイド、MGK−264、
サイネピリン500、S−421などのピレスロイド用
共力剤を加えてもよい。更に、殺菌剤、忌避剤、芳香
剤、防臭剤などを適宜添加して多目的組成物を得ること
もできる。
【0022】請求項2の構成によると、有効成分とし
て、一般式Iの化合物のなかでも有用な化合物1を用い
たので、より性能のすぐれた衣料用殺虫、防虫剤を得る
ことができる。
【0023】一般式Iの化合物は、衣料用殺虫、防虫剤
のように数ヶ月以上の長期間にわたり空気中にさらされ
る剤型では、アレスリン等に比べて経時安定性が若干劣
るのて安定剤の添加が好ましい。請求項3の構成による
と、有効な安定剤を配合したので、経時安定性を向上さ
せることができる。なお、安定剤の種類、量を種々検討
した結果、例えば、N,N’−ジフェニル−P−フェニ
レンジアミンやフェニル−β−ナフチルアミンのような
アミン系安定剤については効果は低かった。少くとも2
個の第三ブチル基を有するフェノール系安定剤が有効な
理由についてはなお不明であるが、一般式Iの化合物の
フラン環の酸化阻害機構に関与しているものと考えられ
る。
【0024】請求項3の発明において用いられる安定剤
としては次のようなものがあげられるがもちろんこれら
のみに限定されるものではない。
【0025】(1) 2,6−ジーターシャリーブチル
−4−メチルフェノール(BHT)
【安定剤A】
(2) 2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−タ
ーシャリーブチルフェノール)
【安定剤B】
(3) 2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−ク
ーシャリーブチルフェノール)
【安定剤C】
(4) 4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−
ターシャリーブチルフェノール)
【安定剤D】
(5) 4,4’−チオビス(3−メチル−6−ターシ
ャリーブチルフェノール)
【安定剤E】
(6) 2−ターシャリーブチル−6−(3−ターシャ
リーブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−
4−メチルフェニル アクリレート
【安定剤F】
(7) 2,4−ジーターシャリーブチルフェニル
3,5−ジーターシャリーブチル−4−ヒドロキシベン
ゾエート
【安定剤G】
【0026】また、少くとも2個の第三ブチル基を有す
るフェノール系安定剤の配合量は、一般式Iの化合物に
対して0.01倍量以下では効果がなく、一方、0.5
倍量以上に増量しても格別安定性の増強は認められなか
った。
【0027】請求項4の構成によると、光に対して着色
防止効果の高い一般式IIの安定剤を併用したので、経
時安定性にすぐれるだけでなく、着色による品質の劣化
を防止することができる。請求項4の発明で用いられる
一般式IIの安定剤としては次のようなものがあげられ
るがもちろんこれらのみに限定されるものではない。
【0028】(8) モノターシャリーブチルハイドロ
キノン
【安定剤H】
(9) モノターシャリーアミルハイドロキノン
【安定剤I】
(10) モノイソプロピルハイドロキノン
【安定剤J】
(11) モノ(2,2−ジメチルブチル)ハイドロキ
ノン
【安定剤K】
(12) 3−ターシャリーブチル−4−ヒドロキシア
ニソール
【安定剤L】
(13) 2−ターシャリーブチル−4−ヒドロキシア
ニソール
【安定剤M】
(14) 3−ターシャリーアミル−4−ヒドロキシア
ニソール
【安定剤N】
(15) 3−イソプロピル−4−ヒドロキシアニソー
ル
【安定剤O】
【0029】一般式IIの安定剤は、ある程度の揮散性
を有するので、一般式Iの有効成分とともに蒸散し、衣
類に付着した有効成分の光による着色を防止することも
できる。これらの化合物のなかでは、着色防止効果、入
手性等の点からモノターシャリーブチルハイドロキノ
ン、3−ターシャリーブチル−4−ヒドロキシアニソー
ル、2−ターシャリーブチル−4−ヒドロキシアニソー
ルが好ましく使いやすい。(通常、ブチルヒドロキシア
ニソール(BHA)という工業製品名で 3−ターシャ
リーブチル−4−ヒドロキシアニソールと2−ターシャ
リーブチル−4−ヒドロキシアニソールの混合物が入手
できる。) なお、一般式IIのハイドロキノン及びハイドロキノン
モノメチルエーテル系化合物の配合量は、一般式Iの有
効成分に対して0.1倍量以下では効果がなく、方、
1.0倍以上では格別効果の増強がないばかりか、殺
虫、防虫剤の物理性への影響、衣類へのしみを生じる危
惧があったりして好ましくなかった。
【0030】請求項5の構成によると、更に一般式II
Iの安定剤の効果で、より確実な着色防止効果が付与さ
れる。
【0031】一般式IIIの安定剤としては例えば次の
ような化合物を例示できるが、これらのみに限定されな
い。
【0032】(16) 2,5−ジターシャリーブチル
ハイドロキノン
【安定剤P】
(17) 2,5−ジターシャリーアミルハイドロキノ
ン
【安定剤Q】
(18) 2,5−ジイソプロピルハイドロキノン
【安定剤R】
(19) 2,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロ
キシアニソール
【安定剤S】
(20) 2,5−ジターシャリーアミル−4−ヒドロ
キシアニソール
【安定剤T】
【0033】一般式IIIの安定剤は揮散性に乏しいの
で、例えば、一般式Iの有効成分とともに担持体に含浸
させておけば、殺虫、防虫剤として使用中、担持体に残
存する有効成分の光による着色防止に特に効果的であ
る。かかる一般式IIIの安定剤の配合量は、一般式I
の有効成分に対して0.05〜0.5倍量が好ましく、
0.05倍量以下では十分な効果が得られない。
【0034】なお、前述した少くとも2個の第三ブチル
基を有するフェノール系安定剤、一般式IIや一般式I
IIの安定剤のほかに、適宜ホスファイト系、アミン
系、有機イオウ系などの従来の種々の安定剤を混合して
もよいことはもちろんである。
【0035】請求項6の構成によると、一般式IIの安
定剤のなかでも特に有用なモノターシャリーブチルハイ
ドロキノン、3−ターシャリーブチル−4−ヒドロキシ
アニソール及び2−ターシャリーブチル−4−ヒドロキ
シアニソールから選ばれた1種又は2種以上を用いたの
で、より性能の優れた衣料用殺虫、防虫剤が提供され
る。
【0036】請求項7の構成によると、一般式IIの安
定剤のなかでも特に有用なモノターシャリーブチルハイ
ドロキノン、3−ターシャリーブチルー4一ヒドロキシ
アニソール及び2−ターシャリーブチル−4−ヒドロキ
シアニソールから選ばれた1種又は2種以上と、更に一
般式IIIの安定剤のなかでも特に有用な2,5−ジタ
ーシャリーブチルハイドロキノンを用いたのでより一層
確実な着色防止効果が得られる。
【0037】請求項8の構成によると、一般式Iの化合
物がエムペントリンの銅系金属に対する変色、変質作用
を抑制し、更に殺虫、防虫効果の面でも両者の混合が高
い相乗効果を奏するので、有用な混合組成吻が提供され
る。このことは、エムペントリンが有していた重大な欠
点、つまり、銅系金属を含む衣類、タトウ紙、家具等に
変色、変質を生じやすいこと、もしくはこれを避けるた
めに、揮散量を抑えなければならないという相反する課
題を解消し、エムペントリンを殺虫、防虫剤として十分
活用できる道を開いた点で、極めて意義深い発見といえ
る。
【0038】一般式Iの化合物が、エムペントリンの変
色、変質作用を抑制する機構については不明な点が多い
が、これらの化合物が有するプロパルギル基が関与して
いるものと推定される。一般式Iの化合物とエムペント
リンの配合比率は、前者がエムペントリンに対して2.
0倍以上配合されることが必要で、2.0倍以下では十
分な抑制作用を示さない。
【0039】請求項9の構成によると、一般式Iの化合
物がエムペントリンの銅系金属に対する変色、変質作用
を抑制するのに加え、安定剤として配合される少くとも
2個の第三ブチル基を有するフェノール系安定剤、ある
いは、一般式IIや一般式IIIの安定剤の効果で、経
時安定性が向上し、光に対する着色が防止されるので極
めて有用な混合組成物が提供される。
【0040】請求項10の構成によると、請求項9の構
成において、一般式Iの化合物として有用な化合物1を
用いたので、より性能の優れた衣料用殺虫、防虫剤を得
ることができる。
【0041】請求項11の構成によると、一般式Iの化
合物として有用な化合物1を用いるとともに、一般式I
Iや一般式IIIの安定剤のなかで特に有用な化合物を
用いたので、より性能の優れたエムペントリンとの混合
組成物が提供される。
【0042】本発明の衣料用殺虫、防虫剤は、マット、
シート状、あるいは、固剤、液剤の形態に調製される
が、マット、シート状の担体としては、パルプ製マッ
ト、紙、織布、不織布、あるいは、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、エチレン
酢酸ビニール等のプラスチック成型品、多孔性ガラス材
料等をあげることができる。なお、アグマンタン、シク
ロドデカン、トリイソプロピル−トリオキサン等の昇華
性担体を用いて揮散性の調整を図ることもでき、また、
ポリビニルアルコール、アルギン酸、カラギーナン等の
ゲル化剤を用いてゲル状の形態に調製することもでき
る。更に、必要ならば、固剤の形態に調製するにあた
り、ケイ酸ナトリウム、カオリン、タルク等の各種鉱物
質粉末、木粉、でんぷん等の各種植物質粉末や、シクロ
デキストリン等の包接化合物を用いることができる。一
方、液剤の形態を調製するにあたり用い得る担体として
は、水、アルコール類、ケトン類、グリコール類、グリ
コールエーテル類、ケロシン等の脂肪族炭化水素類をは
じめとする各種溶剤のほか、通常の各種乳化剤、分散
剤、噴射剤、途膜形成剤等をあげることができる。
【0043】こうして得られた薬剤含有担体は、通常、
プラスチックケース、あるいは紙、不織布袋等に収納し
て実用に供されるが、包装することなく投入したり、直
接衣類に接触される如く、噴霧、塗布等により適用して
もよいことはもちろんである。
【0044】而して、本発明の衣料用殺虫、防虫剤は、
タンス、衣裳箱等の衣類収納家具に適用して、イガ、コ
イガ、ヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツオブシムシ等
の衣料害虫に高い駆除効果を奏するほか、書庫、展示室
等での防虫対策などに極めて有用なものである。
【0045】
【実施例】次に、本発明によって提供される衣料用殺
虫、防虫剤がすぐれたものであることをより明らかにす
るため実施例及び効果の試験成績を示す。
【0046】実施例1 化合物1 0.3g、安定剤A0.05g、安定剤C
0.05g、ブチルヒドロキシアニソール(安定剤Lと
安定剤Mの混合物)0.1g、安定剤H0.05g、香
料微量及び溶剤を含む薬液を、厚さ1mm、縦60m
m、横80mmの厚紙マットに含浸させ、プラスチック
ケースに収納して衣料用殺虫、防虫剤を得た。
【0047】実施例2 化合物1 0.07g、エムペントリン0.03g、安
定剤A0.01g、ブチルヒドロキシアニソール(安定
剤Lと安定剤Mの混合物)0.03g、安定剤H0.0
1g、安定剤P0.01g、香料微量及び溶剤としてト
リエチレングリコールジメチルエーテル0.05gを含
む薬液を、厚さ2mm、縦22mm、横35mmの厚紙
マットに含浸させ、不織布袋に収納して衣料用殺虫、防
虫剤を得た。
【0048】実施例3 トリメチレンノルボルナンとアダマンタンの混合物(混
合比;前者:後者=8:2(重量部))100gに対
し、化合物2 1gと安定剤A0.5gを配合して衣料
用殺虫、防虫剤を得た。
【0049】試験例1 蒸散による殺虫、防虫試験、及
び金属に対する安定性試験 実施例2準じて調製した表1に示す各処方の厚紙マット
(厚さ2mm、縦22mm、横35mm)を密封して半
年間保存後、マットを取り出し直径9cm、高さ2.1
cmのシャーレに入れた。同じく直径9cm、高さ2.
1cmのシャーレにコイガ幼虫を10匹放ち、16メッ
シュの金網をはさんで、前記薬剤入りシャーレの上に重
ねた。すなわち、コイガ幼虫が薬剤のべーパーにのみ曝
露するようにして24時間放置し、供試虫のノックダウ
ン状況を観察した。更に、曝露終了後、供試虫を別の容
器に移し、24時間後の致死率を調べたところ、表1の
如くであった。また、前記コイガ幼虫の替わりに1cm
×2cmの銅片を入れ、同様に16メッシュの金網をは
さんで、60℃の恒温室に放置した。3日後、各銅板の
表面部を観察し、ベーパーによる金属への影響を調べ
た。更に、上記厚紙マットを、上面と下面の高さの距離
が約8mmの箱状プラスチックケースに収納し、これを
白色の木綿布で包んだものを試料とした。試料を蛍光灯
を4灯設置した高さ80cm、横100cm、縦40c
mの試験用タンス内に置き、4日間蛍光灯を連続照射
し、木綿布の着色程度を観察した結果も表1に示す。な
お、着色程度は −(ほとんどなし)〜++(着色が認
められるもの)で示した。
【0050】
【表1】
【0051】試験の結果、本発明の殺虫、防虫剤は、2
4時間後のコイガに対するノックダウン率、致死率とも
高く、エムペントリンとの混合組成物は一層すぐれた。
また、少くとも2個の第三ブチル基を有するフェノール
系安定剤を、好ましくは、一般式Iの化合物に対して
0.01〜0.5倍量配合することによって、その安定
性の向上と共に、殺虫、防虫効果が増強し、更に、一般
式IIや一般式IIIの安定剤の併用が光に対する着色
防止の点で非常に有効であることが認められた。ただ
し、一般式IIIの安定剤のみでは、揮散性が低いため
に蒸散有効成分(一般式Iの化合物)にまでその着色防
止効果が及ばない傾向にあった。対照例で示されるよう
に、エムペントリン単独(対照例1)では、金属への影
響が顕著に認められたのに対し、本発明の殺虫、防虫剤
ではほとんど異常がなく、一般式Iの化合物がエムペン
トリンの金属への影響を抑止することが確認された。こ
の変色、変質抑止作用は、エムペントリンに対して2.
0倍以上で十分てあり、一方、2.0倍以下では不十分
であった(対照例3)。更に、対照例2の如く、エムペ
ントリンの変色、変質抑止効果はアリル系化合物には観
察されず、一般式Iの化合物のようなプロパルギル系化
合物に特有の作用であることも明らかになった。
【0052】試験例2 蒸散による実用試験 実施例1に準じて調製した衣料用殺虫、防虫剤(6cm
×8cm)を容積600lのタンス内につるした。試験
開始直後及び6ヶ月後に、イガの1令幼虫10匹を放飼
した直径4cm、幅2cmのガラスリング(両面を羊毛
布でカバー)をタンス内に設置し、2日後、7日後の死
虫率を観察した。また、試験開始からタンス内に入れて
おいた洋服の真鍮製ボタン、ならびに衣類の着色の状態
についても観察したところ表2の如くであった。
【0053】
【表2】
【0054】試験の結果、本発明の殺虫、防虫剤は、エ
ムペントリンのみを含有する従来品(対照例1)に比
べ、イガ幼虫に対し長期間にわたり同等以上の殺虫、防
虫効果を示した。ヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツオ
ブシムシ、コイガ、ジュウタンガ等の他の衣料害虫に対
しても同様に有効であった。また、少くとも2個の第三
ブチル基を有するフェノール系安定剤を配合することに
よって、長期間使用しても高い殺虫、防虫効果を保持
し、更に、一般式IIや一般式IIIの安定剤の併用
が、衣類への着色防止の点で効果的であった。なお、エ
ムペントリンとの混合組成物からなる本発明の殺虫、防
虫剤は、エムペントリンの金属に対する影響が、一般式
Iの化合物の作用によって問題のない程度にまで抑えら
れ実用上極めて有用であったのに対し、対照例3に示す
ように、一般式Iの化合物のエムペントリンに対する比
率が2.0倍量以下では、この変色、変質抑制効果は不
十分であった。
【0055】
【発明の効果】上記のように、請求項1の発明によると
きは、衣料害虫に対する高い殺虫、防虫効果、温血動物
に対する低毒性、ならびに金属に対する化学的安定性な
ど全ての点ですぐれた衣料用殺虫、防虫剤を得ることが
できる。
【0056】請求項2の発明によると、請求項1の発明
のなかでも、より性能のすぐれた衣料用殺虫、防虫剤を
得ることができる。
【0057】請求項3の発明によると、有効成分の経時
安定性と共に、殺虫、防虫効果の増強された衣料用殺
虫、防虫剤を得ることができる。
【0058】請求項4ないし請求項7のいずれかの発明
によると、有効成分の経時安定性のみならず、使用時の
光による着色を防止した衣料用殺虫、防虫剤を得ること
ができる。
【0059】請求項8ないし請求項11のいずれかの発
明によると、エムペントリンとの混合組成物であって、
エムペントリンの銅系金属に対する変色、変質作用が抑
制され、しかも、相乗的な殺虫、防虫効果を奏する衣料
用殺虫、防虫剤を得ることができる。しかも、適宜安定
剤を配合することによって有効成分の経時安定性や使用
時の光による着色防止効果を付与することができる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有効成分として、一般式I 【化1】 (式中、R1は水素原子、又はメチル基を表わす。)で
    表わされる化合物を含有することを特徴とする衣料用殺
    虫、防虫剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の衣料用殺虫、防虫剤にお
    いて、一般式Iの化合物が、5−プロパルギル−2−メ
    チル−3−フリルメチル 2,2,3,3−テトラメチ
    ルシクロプロパンカルボキシラートであることを特徴と
    する衣料用殺虫、防虫剤。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の衣料用殺虫、防
    虫剤において、有効成分と共に、安定剤として、少くと
    も2個の第三ブチル基を有するフェノール系安定剤の1
    種又は2種以上を、有効成分に対して0.01〜0.5
    倍量配合したことを特徴とする衣料用殺虫、防虫剤。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の衣料用殺虫、防虫剤にお
    いて、安定剤として更に一般式II 【化2】 (式中、R2は水素原子、又はメチル基を表わす。ま
    た、R3、R4は、そのいずれかが水素原子を表し、他
    方は炭素数が3〜6のアルキル基を表す。)で表される
    ハイドロキノン及びハイドロキノンモノメチルエーテル
    系化合物の1種又は2種以上を、一般式Iの有効成分に
    対して0.1〜1.0倍量配合したことを特徴とする衣
    料用殺虫、防虫剤。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の衣料用殺虫、防虫剤にお
    いて、安定剤として更に一般式III 【化3】 (式中、R5は水素原子、又はメチル基を表わす。ま
    た、R6、R7は、同一又は相異なって炭素数が3〜6
    のアルキル基を表す。)で表されるハイドロキノン及び
    ハイドロキノンモノメチルエーテル系化合物の1種又は
    2種以上を、一般式Iの有効成分に対して0.05〜
    0.5倍量配合したことを特徴とする衣料用殺虫、防虫
    剤。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の衣料用殺虫、防虫剤にお
    いて、一般式IIで表される安定剤が、モノターシャリ
    ーブチルハイドロキノン、3−ターシャリーブチル−4
    −ヒドロキシアニソール及び2−ターシャリーブチル−
    4−ヒドロキシアニソールから選ばれた1種又は2種以
    上であることを特徴とする衣料用殺虫、防虫剤。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の衣料用殺虫、防虫剤にお
    いて、一般式IIで表される安定剤が、モノターシャリ
    ーブチルハイドロキノン、3−ターシャリーブチル−4
    −ヒトロキシアニソール及び2−ターシャリーブチル−
    4−ヒドロキシアニソールから選ばれた1種又は2種以
    上であり、かつ、一般式IIIで表される安定剤が、
    2,5−ジターシャリーブチルハイドロキノンであるこ
    とを特徴とする衣料用殺虫、防虫剤。 、
  8. 【請求項8】 請求項1または2記載の衣料用殺虫、防
    虫剤において、有効成分として、一般式Iで表わされる
    化合物とエムペントリンを共に含有し、前記一般式Iの
    化合物をエムペントリンに対して2.0倍以上の比率で
    配合したことを特徴とする衣料用殺虫、防虫剤。
  9. 【請求項9】 請求項3ないし5のいずれかに記載の衣
    料用殺虫、防虫剤において、一般式Iで表わされる化合
    物とエムペントリンを共に含有し、前記一般式Iの化合
    物をエムペントリンに対して2.0倍以上の比率で配合
    したことを特徴とする衣料用殺虫、防虫剤。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の衣料用殺虫、防虫剤
    において、一般式Iの化合物が、5−プロパルギル−2
    −メチル−3−フリルメチル 2,2,3,3−テトラ
    メチルシクロプロパンカルボキシラートであることを特
    徴とする衣料用殺虫、防虫剤。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の衣料用殺虫、防虫
    剤において、一般式IIで表される安定剤が、モノター
    シャリーブチルハイドロキノン、3−ターシャリーブチ
    ル−4−ヒドロキシアニソール及び2−ターシャリーブ
    チル−4−ヒドロキシアニソールから選ばれた1種又は
    2種以上であり、かつ、一般式IIIで表される安定剤
    が、2,5−ジターシャリーブチルハイドロキノンであ
    ることを特徴とする衣料用殺虫、防虫剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11209207A (ja) * 1998-01-27 1999-08-03 Fumakilla Ltd 衣料用防虫消臭剤
WO2002080672A1 (en) * 2001-04-06 2002-10-17 3M Innovative Properties Company Stabilized active materials

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