JPH0848013A - 高反応性変性フェノール樹脂積層板とその製造方法 - Google Patents

高反応性変性フェノール樹脂積層板とその製造方法

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JPH0848013A
JPH0848013A JP7082056A JP8205695A JPH0848013A JP H0848013 A JPH0848013 A JP H0848013A JP 7082056 A JP7082056 A JP 7082056A JP 8205695 A JP8205695 A JP 8205695A JP H0848013 A JPH0848013 A JP H0848013A
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JP
Japan
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modified phenolic
phenolic resin
resin
highly reactive
varnish
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Application number
JP7082056A
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English (en)
Inventor
Masahiro Tsumura
雅洋 津村
Hiromi Miyashita
宏美 宮下
Kaneyoshi Koyama
金良 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kashima Oil Co Ltd
Original Assignee
Kashima Oil Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)石油系重質油類またはピッチ類と
ホルムアルデヒド重合物とフェノール類とを酸触媒の存
在下に重縮合させて得られた変性フェノール樹脂を、酸
触媒の存在下でフェノール類と反応させて低分子化した
高反応性変性フェノール樹脂及び(B)エポキシ樹脂を
含む樹脂組成物からなる高反応性変性フェノール樹脂積
層板。 上記樹脂組成物を、有機溶剤に溶解してワニ
スを調製し、該ワニスを繊維基材に含浸乾燥させ、半硬
化してプリプレグを調製した後に、該プリプレグを積層
し成形して硬化する製造方法。 【効果】 金属に対する腐食性がなく、金属箔との接着
性、耐熱性、寸法安定性及び機械特性、耐湿性及び電気
絶縁性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なエポキシ樹脂含
有高反応性変性フェノール樹脂積層板及びその製造方法
に関する。また、詳細には、本発明は、銅などの金属と
の接着性、耐熱性及び電気絶縁性に優れ、かつ寸法安定
性、さらに強度等の機械的特性、特に加熱時の機械的特
性にも優れた高反応性変性フェノール樹脂積層板及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂を繊維基材に含浸・硬化
させてマトリックスとした積層板は、従来より、電気絶
縁材料等の各種の工業材料に用いられてきた。このフェ
ノール樹脂積層板は、フェノール樹脂を有機溶媒に溶解
して得たフェノール樹脂ワニスを、繊維基材に含浸・乾
燥させて半硬化状態のプリプレグを調製し、このプリプ
レグを所定枚数積層した後、成形し硬化して製造するこ
とができる。従来、このような積層板の製造に使用され
るフェノール樹脂は、フェノール、アルキル置換フェノ
ールなどのフェノール類とホルムアルデヒドとを反応さ
せて得られるレゾール型フェノール樹脂であった。しか
し、このようなレゾール型フェノール樹脂を用いた積層
板は、電気絶縁性が低く、かつ耐熱性等の物性も不十分
であった。
【0003】このような状況下で、各種の変性フェノー
ル樹脂積層板が提案されている。例えば、レゾール型油
変性芳香族炭化水素−フェノール樹脂積層板、(特公昭
51−16068号公報)、油変性メシチレン−フェノ
ール−ホルムアルデヒド樹脂積層板(特公昭53−57
07号公報)、多量の水酸化マグネシウムを含有させた
ガラス繊維不織布強化フェノール樹脂積層板(特開平2
−39928号公報)などが知られている。
【0004】また、エポキシ樹脂は、成形収縮が小さ
く、耐熱性、耐摩粍性、耐薬品性、電気絶縁性等に優れ
ており、積層板のマトリックスとして試みられている。
しかしながら、エポキシ樹脂を単独に使用した積層板
は、耐熱性、特に加熱時の強度保持が困難であり、実用
上様々な問題があった。そこで、このような問題を解決
するために、ノボラック型フェノール樹脂を含有するエ
ポキシ樹脂積層板(特開平2−73824号公報)、イ
ミダゾールを含有するガラス繊維強化ビスフェノールA
型エポキシ樹脂積層板(特開昭64−1755号公
報)、ノボラック樹脂を含むエポキシ樹脂とビスフェノ
ールスルホンとを混合主剤としたマトリックスを含む積
層板(特開昭63−234014号公報)、ノボラック
樹脂を含むエピビス型エポキシ樹脂、フェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAとの混合主剤と
したマトリックスを含む積層板(特開昭63−3713
8号公報)などが報告されている。
【0005】しかし、これらの変性フェノール樹脂また
はエポキシ樹脂をマトリックスとして用いた従来の樹脂
積層板においても、やはり電気絶縁性や耐熱性、及び加
熱時での強度保持等で未だ不十分であった。本発明者ら
は、電気絶縁性及び耐熱性等と、機械強度及び寸法安定
性等とがバランスよく改善された積層板を開発するべ
く、石油系重質油類またはピッチ類、ホルムアルデヒド
重合体及びフェノール類が重縮合してなり、かつ実質的
に酸を含まない変性フェノール樹脂と、エポキシ樹脂と
を含むワニスを用いた積層板を提案した(特開平4−3
48933号公報、特開平5−16276号公報)。し
かしながら、この積層板であっても、耐熱性、寸法安定
性及び加熱時の機械的特性が充分でなく、なお一層の改
善が望まれていた。
【0006】そこで、本発明者らは、さらに上記変性フ
ェノール樹脂として低分子量成分含有量が10%以下の
実質的に酸を含まない変性フェノール樹脂をマトリック
スとして用いることを提案した(特願平5−21790
0号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この変
性フェノール樹脂は、エポキシ樹脂との反応性が十分で
はなく、これを用いた積層板は強度等の機械的特性や寸
法安定性、耐熱性、銅などの金属との接着性も更なる改
善が求められていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の課題に
ついて種々検討した結果、エポキシ樹脂と混合されて積
層板のマトリックスを構成する変性フェノール樹脂を、
酸触媒の存在下でフェノール類と反応させて低分子化す
ることによって、エポキシ樹脂との反応性が著しく向上
し、この高反応性変性フェノール樹脂とエポキシ樹脂を
含む樹脂組成物をマトリックスとすることにより、銅な
どの金属との接着性、耐熱性、寸法安定性及び電気絶縁
性に優れ、かつ、強度等の機械的特性、特に加熱時の機
械的特性等にも優れた積層板を提供できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は: 繊維基材とマトリックスとを含み、該マトリックス
が(A)石油系重質油類またはピッチ類とホルムアルデ
ヒド重合物とフェノール類とを酸触媒の存在下に重縮合
させて得られた変性フェノール樹脂を、酸触媒の存在下
でフェノール類と反応させて低分子化した高反応性変性
フェノール樹脂及び(B)エポキシ樹脂を含む樹脂組成
物からなる高反応性変性フェノール樹脂積層板を提供す
る。また、 変性フェノール樹脂積層板が複数の繊維基材層を有
する積層板である点にも特徴を有する。また、 高反応性変性フェノール樹脂(A)/エポキシ樹脂
(B)の配合割合が10/90〜90/10(重量部)
である点にも特徴を有する。また、 記載の高反応性変性フェノール樹脂(A)及びエ
ポキシ樹脂(B)を含む樹脂組成物からなるプリプレグ
を提供する。また、
【0010】 記載の高反応性変性フェノール樹脂
(A)、エポキシ樹脂(B)及び硬化剤及び/又は硬化
促進剤(C)とを含む樹脂組成物を、有機溶剤に溶解し
てワニスを調製し、該ワニスを繊維基材に含浸し乾燥さ
せ、該樹脂組成物を半硬化してプリプレグを調製した後
に、該プリプレグを積層し成形して硬化する高反応性変
性フェノール樹脂積層板の製造方法を提供する。また、 該ワニスが、高反応性変性フェノール樹脂(A)を
有機溶媒に溶解したワニスとエポキシ樹脂(B)を有機
溶媒に溶解したワニスとを混合しさらに硬化剤及び/又
は硬化促進剤(C)を含んで調製される点にも特徴を有
する。また、
【0011】 該ワニスが、高反応性変性フェノール
樹脂(A)を有機溶媒に溶解したワニスにエポキシ樹脂
(B)を添加・溶解しさらに硬化剤及び/又は硬化促進
剤(C)を含んで調製される点にも特徴を有する。ま
た、 該有機溶媒が芳香族炭化水素類、アミド類、ケトン
類、ハロゲン化芳香族炭化水素類及びアルコール類から
なる群から選ばれた少なくとも1種である点にも特徴を
有する。また、 該芳香族炭化水素がベンゼン、トルエン及びキシレ
ンからなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物であ
る点にも特徴を有する。また、 (10) プリプレグを積層し成形して硬化した後に、さら
に150〜300℃で熱硬化処理をする点にも特徴を有
する。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。 (1) 変性フェノール樹脂の製造 本発明に係る積層板を構成するマトリックスの1成分で
ある高反応性変性フェノール樹脂(A)は、特定の重縮
合工程で得られた変性フェノール樹脂を特定の条件下で
の低分子化工程にて低分子化して製造される。上記変性
フェノール樹脂の製造方法は、特願平5−40646号
に記載の方法により行われることが望ましく、詳細には
以下の方法により行われる。 変性フェノール樹脂及びその製造方法 本発明に用いる変性フェノール樹脂原料は、以下に示す
石油系重質油類またはピッチ類、フェノール類及びホル
ムアルデヒド重合物とが酸触媒の存在下に重縮合させら
れる。
【0013】(イ)石油系重質油類またはピッチ類 原料として石油系重質油類またはピッチ類を用いること
を要する。該石油系重質油類またはピッチ類は、その芳
香族炭化水素分率fa値および芳香環水素量Ha値は、
次の式に示すものを用いることが望ましい。
【数1】 (fa値は13C−NMRによって求めることが出来、H
a値は1 H−NMRによって求めることが出来る。) その芳香族炭化水素分率fa値が0.40〜0.95、
好ましくは0.5〜0.8、さらに好ましくは0.55
〜0.75であり及び芳香環水素量Ha値が20〜80
%、好ましくは25〜60%、さらに好ましくは25〜
50%であることが望ましい。
【0014】原料の石油系重質油類またはピッチ類は、
これを構成する芳香族炭化水素の縮合環数は特に限定さ
れないが、好ましくは主として2〜4環の縮合多環芳香
族炭化水素である。5環以上の縮合多環芳香族炭化水素
の場合には、沸点が殆どの場合に450℃を超えるた
め、狭い沸点範囲のものを集め難く、品質が安定しない
問題がある。原料の石油系重質油類またはピッチ類は、
原油の蒸留残油、水添分解残油、接触分解残油、ナフサ
またはLPGの熱分解残油およびこれら残油の減圧蒸留
物、溶剤抽出によるエキストラクト或いは熱処理物とし
て得られるものである。これらの中からfa値およびH
a値の適当なものを選んで使用するのが好ましい。
【0015】(ロ) ホルムアルデヒド重合物 原料のホルムアルデヒド重合物としては、パラホルムア
ルデヒド、ポリオキシメチレン(特に、オリゴマー)の
ような線状重合物およびトリオキサンのような環状重合
物を挙げることができる。石油系重質油類またはピッチ
類(イ)とホルムアルデヒド重合物(ロ)の混合比は、
石油系重質油類またはピッチ類の平均分子量より計算さ
れる平均モル数1モルに対するホルムアルデヒド換算の
ホルムアルデヒド重合物のモル数として、1〜15、好
ましくは2〜12、さらに好ましくは3〜11であるこ
とを要する。この混合比が1未満の場合には、十分な強
度を有する積層板が得られなくなることがあるため好ま
しくない。一方、この混合比が15より大きい場合に
は、得られる積層板の性能、変性フェノール樹脂の収量
ともに殆ど変わらなくなるので、ホルムアルデヒド重合
物をこれ以上多く使用することは無駄と考えられる。ま
た、過剰のホルムアルデヒド重合体は、後述する低分子
化工程において、変性フェノール樹脂の低分子化を阻害
する恐れがある。
【0016】(ハ) フェノール類 原料のフェノール類としては、例えばフェノール、クレ
ゾール、キシレノール、レゾルシン、カテコール、ヒド
ロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、α−
ナフトール、β−ナフトールの群から選ばれた1種もし
くは2種以上のフェノール系化合物を挙げることができ
る。フェノール類の添加量は、石油系重質油類またはピ
ッチ類の平均分子量より計算される平均モル数1モルに
対するフェノール類のモル数として、0.3〜5、好ま
しくは0.5〜3であることを要する。
【0017】この添加量が0.3未満の場合には、石油
系重質油類またはピッチ類とホルムアルデヒドとの反応
性が、フェノール類とホルムアルデヒドとの反応性より
劣ることから、充分な架橋密度に至らず、十分な強度を
有する積層板が得られなくなる。特に、耐衝撃性が低く
脆くなる傾向がある。一方、フェノール類の添加量が5
を越える場合には、フェノール樹脂の変性による改質効
果が小さくなる傾向がある。
【0018】フェノール類は滴下等の方法により逐次添
加することが望ましい。添加する速度は、反応混合物の
全重量に対して0.05〜5重量%/分、好ましくは
0.1〜2重量%/分である。フェノール類を添加開始
する時期は特に限定されないが、 添加開始時期は石油
系重質油類またはピッチ類とホルムアルデヒドとの反応
が実質的に進行していない時点であっても良い。実際
上、残存する遊離ホルムアルデヒド量から推定したホル
ムアルデヒドの反応率が実質的に0である状態から、7
0%以下、好ましくは50%以下である時点でフェノー
ル類を逐次添加を開始することが望ましい。
【0019】(ニ) 酸触媒 酸触媒として、ブレンステッド酸もしくはルイス酸が使
用できるが、好ましくはブレンステッド酸が用いられ
る。ブレンステッド酸としては、トルエンスルホン酸、
キシレンスルホン酸、塩酸、硫酸、ギ酸等が使用出来る
が、p−トルエンスルホン酸、塩酸が特に優れている。
酸触媒の使用量は、製造原料である石油系重質油類また
はピッチ類とホルムアルデヒド重合物及びフェノール類
の合計量に対して0.1〜30重量%、好ましくは1〜
20重量%である。
【0020】(ホ)反応条件 以上の原料と触媒を用いて重縮合工程で変性フェノール
樹脂を製造するには、例えば石油系重質油類またはピッ
チ類とホルムアルデヒド重合体とを上記割合となるよう
に混合物を酸触媒の存在下で加熱攪拌し、この混合物中
にフェノール類を上記割合となるまで逐次添加して、こ
れら原料を重縮合させることが好ましい。その際に、反
応温度は50〜160℃、好ましくは60〜120℃で
ある。反応温度は、原料組成、反応時間、生成する樹脂
の性状等を考慮して決定する。反応時間は0.5〜10
時間、好ましくは1〜5時間である。反応時間は、原料
組成、反応温度、フェノール類の添加速度、生成する樹
脂の性状等を考慮して決定する。反応を回分式で行う場
合に一段階で行うことが可能であり、一段階での実施が
好ましい。また連続式で行う場合には、従来の変性フェ
ノール樹脂に用いられている、2種以上の反応生成物を
一定量ずつ連続混合するような制御の難しい装置を使用
する必要がなく、中間部に完全混合型の反応容器を置
き、その中に添加するフェノール類を一定量ずつ送り込
むようにすればよい。このような装置は比較的安価であ
り、操作性は良好である。
【0021】本発明では、このような重縮合反応は無溶
媒でも行うことができるが、その場合には反応の均一性
に留意する必要がある。適当な溶媒を用いて反応系の粘
度を低下させ、均一な反応が起こるようにしても良い。
このような溶媒としては特に限定されないが、例えばベ
ンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素;
クロルベンゼンのようなハロゲン化芳香族炭化水素;ニ
トロベンゼンのようなニトロ化芳香族炭化水素;ニトロ
エタン、ニトロプロパンのようなニトロ化脂肪族炭化水
素;パークレン、トリクレン、四塩化炭素のようなハロ
ゲン化脂肪族炭化水素等がを挙げることができる。
【0022】 変性フェノール樹脂の精製工程 上記重縮合反応によって得られた変性フェノール樹脂
を、本発明の方法に従って低分子化工程で低分子化する
ことにより本発明に係る高反応性変性フェノール樹脂を
調製できる。しかしながら、前記重縮合工程により得ら
れた変性フェノール樹脂は、目的とする変性フェノール
樹脂に加えて、酸触媒、未反応成分及び反応溶媒等が残
存する可能性があり、これらは、低分子化反応時の反応
条件及び反応に関与する原料、触媒等の量に影響を及ぼ
す。例えば、低分子化工程で用いられる変性フェノール
樹脂が、未反応成分として架橋剤であるホルムアルデヒ
ド重合体を多量に含む場合には、変性フェノール樹脂、
ホルムアルデヒド重合体及びフェノール類の重縮合反応
が先行して低分子化が阻害される恐れがある。
【0023】従って、変性フェノール樹脂とフェノール
類との反応によって変性フェノール樹脂が効率的に低分
子化するように低分子化工程での反応条件を好適に設定
するには、低分子化工程で用いられる変性フェノール樹
脂が、低分子化反応を阻害するような量の酸触媒、ホル
ムアルデヒド重合体を含まないようにすることが望まし
い。即ち、重縮合工程の後に、変性フェノール樹脂に以
下の精製工程を任意の順序または場合によっては同時に
施すことが、フェノール類で低分子化させるのに反応を
制御する上で好ましい。
【0024】(i)特定の溶媒で処理・析出させ未反応
成分を含む溶媒可溶成分を除去する精製工程及び(i
i)特定の溶媒に溶解させて触媒残渣及び架橋剤を除去
する精製工程とを挙げることができる。すなわち、この
ような未反応成分等を除去する精製工程(i)は、原料
の石油系重質油類またはピッチ類に含まれている反応性
が低く、未反応又は不十分にしか反応していない成分、
及び反応時に用いた溶媒を除去する工程からなる。具体
的には、重縮合工程で得られる反応生成物を、加熱反応
終了後の任意の時期に、反応生成物を炭素数10以下の
脂肪族炭化水素或いは炭素数10以下の脂環式炭化水素
からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む
特定の溶媒に投入し、樹脂主成分を析出させ、該溶媒に
可溶な成分、即ち未反応及び低反応で残存する成分及び
重縮合反応時の反応溶媒などを除去することにより行わ
れる。このような炭化水素溶媒の具体例としては、ペン
タン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの脂肪
族又は脂環式炭化水素が挙げられ、特にn−ヘキサンが
好ましい。
【0025】酸等の触媒残渣及び架橋剤を除去する精製
工程(ii)において、重縮合工程により得られた反応
混合物中に残存する酸等の触媒残渣及び架橋剤を除去す
るには、酸触媒及び架橋剤の溶解度が0.1以下、好ま
しくは0.07以下で難溶であるが、大部分の変性フェ
ノール樹脂を溶解する抽出溶媒を用いて抽出処理を行う
ことによって行われる。該抽出溶媒としては、酸触媒の
溶解度が0.1以下で難溶であるが、大部分の変性フェ
ノール樹脂を溶解する溶媒なら特に制限されないが、例
えばベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素類が好ましく、より好ましくはトルエンである。
【0026】本発明では、精製工程(ii)はその温度
等の条件に制限されず、溶媒の上記特性が十分に発揮さ
れる条件で行えばよい。また、精製工程(ii)は、反
応生成物を溶媒に投入しても、逆に溶媒を反応生成物に
投入してもよい。勿論、上記抽出処理だけでも酸等の触
媒残渣及び架橋剤の実質的な除去が可能であるが、所望
により、抽出処理による精製工程(ii)後の変性フェ
ノール樹脂に、その工程に続いて通常の中和処理及び/
又は水洗処理を施して樹脂中の酸等の触媒残渣を更に除
去してもよい。
【0027】特に、上記抽出処理後に、抽出溶液に微量
の酸触媒などが残存する恐れのある場合には、上記中和
処理を行うことが好ましい。中和処理としては、精製工
程(ii)後の変性フェノール樹脂への塩基性物質の添
加を挙げることができる。この塩基性物質としては、例
えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシ
ウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ
土類金属の水酸化物;アンモニア、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、アニリン、フェニレンジ
アミンなどを挙げることができる。
【0028】本発明の精製工程において、このような精
製工程(i)及び(ii)は、任意の順序で行うことが
できる。しかしながら、精製工程(ii)後の変性フェ
ノール樹脂は通常溶媒に溶解したワニス状態であり、こ
のワニス状変性フェノール樹脂は、そのまま或いは有機
溶媒の濃縮や添加によって樹脂濃度を調整した上で、次
の低分子化工程の原料として用いることができる。ま
た、ワニス状変性フェノール樹脂は、変性フェノール樹
脂が不溶の溶媒、例えばn−ヘキサン中に投入して再析
出さた、粉末状の変性フェノール樹脂として採取して次
段の低分子化工程の原料として用いてもよい。
【0029】(2) 高反応性変性フェノール樹脂の製造:
本発明の新規な高反応性変性フェノール樹脂は、特願平
6−23617号に記載の方法、例えばこのような変性
フェノール樹脂、即ち重縮合工程で得られた反応生成物
を、そのまま或いは精製した後に、ホルムアルデヒド重
合体及び他の架橋剤の不存在下、かつ酸触媒の存在下で
フェノール類と反応させて低分子化して製造することが
できる。このような低分子化反応では、変性フェノール
樹脂が、その分子中に存在するアセタール結合及び/又
はメチレンエーテル結合などが切断・解離されて低分子
化し、かつこの解離末端部にフェノール類が結合して変
性フェノール樹脂のフェノール含量を増加させるため、
樹脂溶融粘度が低くかつエポキシ樹脂との反応性に優れ
た高反応性変性フェノール樹脂が得られると考えられ
る。
【0030】従って、低分子化工程に用いられる原料及
び酸触媒の量、その種類及びその組合せ、或いは反応温
度などの反応条件などは、上記変性フェノール樹脂の低
分子化及びエポキシ樹脂との反応活性の向上が実現でき
る範囲であれば、特に限定されない。しかし、低分子化
工程に用いられる酸触媒の種類やその量や反応温度など
及び/又は反応溶媒の種類や量等の反応条件を適切に選
択することが肝要である。なお、低分子化工程に用いら
れるフェノール類及び酸触媒としては、前記重縮合工程
に例示されている化合物を挙げることができる。
【0031】本発明の低分子化工程では、フェノール類
は、変性フェノール樹脂の重量に対し10重量%以上あ
れば十分に反応するが、あまりに過剰なフェノール類を
用いると多量の未反応のフェノール類が残るため、後処
理に必要なコストを増加させてしまうので、好ましくは
10〜300重量%である。また、フェノール類の添加
は、必ずしも逐次添加である必要はなく、反応開始時に
全量を反応系に導入してもよい。
【0032】酸触媒の使用量は、変性フェノール樹脂の
重量に対して0.1重量%以上、好ましくは0.1〜1
5重量%、より好ましくは0.1〜10重量%、更によ
り好ましくは0.2〜10重量%で用いられることが望
ましい。
【0033】なお、低分子化工程において、反応溶媒は
使用しても、使用しなくとも良い。使用される反応溶媒
は上記低分子化反応を阻害しない限り特に限定されない
が、例えば重縮合反応時に用いられた溶媒やアセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケ
トン類:メチルアルコール、エチルアルコール、n−ブ
チルアルコール等のアルコール類:テトラヒドロフラン
等のエーテル類を挙げることができる。このような溶媒
は変性フェノール樹脂に対して好ましくは0〜300重
量%の量で用いられる。反応温度は特に限定されない
が、通常50〜120℃、好ましくは80〜120℃で
ある。また、反応時間も特に限定されず、例えば15分
間〜3.0時間、好ましくは30分間〜2.0時間であ
る。
【0034】(3) 高反応性変性フェノール樹脂の後処
理 該高反応性変性フェノール樹脂は、未反応成分や酸等の
触媒残渣などが残存する可能性があるので、水洗等の方
法で精製処理し、未反応成分や酸等の触媒残渣などを除
去することが必要である。好ましくは、トルエンとメタ
ノール、エタノール等のアルコール類との混合溶媒又は
トルエンとアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン等のケトン類との混合溶媒を使用して反応
生成物を希釈した後、蒸留水及び/又は蒸留水とイソプ
ロピルアルコールとの混合液で洗浄処理してフェノール
類等の未反応成分や酸等の触媒残渣を除去する。
【0035】さらに、高反応性変性フェノール樹脂は、
上述のように未反応成分や酸等の触媒残渣などを除去し
た後、抽出溶媒を脱溶媒するか、又は高反応性変性フェ
ノール樹脂が不溶の溶媒、即ち炭素数10以下の脂肪族
若しくは脂環式炭化水素或いはこれらの混合溶媒で処理
して樹脂を析出することが好ましい。このような炭化水
素溶媒としては変性フェノール樹脂の精製工程に記載の
溶媒が挙げられ、特にn−ヘキサンが好ましい。
【0036】(4) 高反応性変性フェノール樹脂の特徴 このような低分子化工程によって得られる高反応性変性
フェノール樹脂は、重縮合工程で得られた変性フェノー
ル樹脂等と比較して、特に(a)数平均分子量が低下し
て数平均分子量として300〜800の範囲を持ち、か
つ(b)エポキシ樹脂との反応性が向上(ゲル化時間で
判断;短いほど反応性が高い)している。また、本発明
の高反応性変性フェノール樹脂を、エポキシ樹脂と混合
した樹脂組成物をマトリックス材料として用いると、得
られた積層板の耐熱性及び銅などの金属との接着性、寸
法安定性或いは強度等の機械的特性を向上させることが
できる。具体的には、線膨張係数が小さく(寸法安定性
に優れる)、ガラス転移点が高く(高い耐熱性)、金属
箔等の金属との接着性が良好(高いピール強度)及び優
れた機械的特性(高い曲げ強度)の積層板が得られる。
【0037】さらに、電気絶縁性、耐湿性にも優れてい
るので、熱気や湿度を極端に嫌う積層板に有用である。
特に、本発明の高反応性変性フェノール樹脂は、酸不含
であるので金属への腐食性がない。本明細書において、
「酸不含」とは高反応性変性フェノール樹脂が、上述の
ように特定の水洗処理や溶剤抽出処理により酸等の触媒
残渣が除去され、酸等が全く残存しないか或いは極少量
が残ったとしても金属に対する腐食性を有意義に示さな
い程度に酸等が実質的に含まれていないことを意味す
る。
【0038】また、高反応性変性フェノール樹脂の各種
物性の測定は下記方法による。 <ゲル化時間>JIS K6910に準拠し、140℃
で測定する。 <ガラス転移点> 測定方式:動的粘弾性法 測定機器:(株)レオロジー、DVE RHEOSPECTOLER DVE-
V4型 荷重方式:引張法 測定周波数:10Hz 昇温速度:5℃/分 動的測定変位:±5×10-4cm 試験片:幅1.6mm、厚さ1mm、スパン25mm
【0039】<線膨張係数> 測定機器:(株)リガク、TAS-200 システム TMA 8140C
型 昇温速度:5℃/分 測定温度範囲:50℃〜100℃ <ピール強度>JIS C6481に準拠 <曲げ強度>JIS K6911に準拠
【0040】(4) 本発明の積層板用樹脂組成物:本発
明でマトリックスとして用いられる樹脂組成物は、本質
的に上記高反応性変性フェノール樹脂(A)とともに、
エポキシ樹脂(B)を含んでいる。 エポキシ樹脂(B) 本発明の高反応性変性フェノール樹脂(A)と混合して
積層板に用いられるエポキシ樹脂(B)は、成形収縮が
小さく、耐熱性、耐摩粍性、耐薬品性、電気絶縁性に優
れたものから選択するのが好ましい。エポキシ樹脂は、
必要に応じて(C)硬化剤及び/又は硬化促進剤と組合
せて用いられる。このようなエポキシ樹脂としては、例
えばグリシジルエーテル型、グリシジルエステル型、グ
リシジルアミン型、混合型、脂環式型のエポキシ樹脂等
を挙げることができる。
【0041】さらに具体的には、グリシジルエーテル型
(フェノール系)としては、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールF
型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポ
キシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、
フェノールノボラック型エポキシ樹脂、o−クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂などが;グリシジルエーテル
型(アルコール系)としては、ポリプロピレングリコー
ル型エポキシ樹脂、水添加ビスフェノールA型エポキシ
樹脂など;
【0042】グリシジルエステル型としては、ヘキサヒ
ドロ無水フタル酸型エポキシ樹脂、ダイマー酸型エポキ
シ樹脂等が;グリシジルアミン型としては、ジアミノジ
フェニルメタン型エポキシ樹脂、イソシアヌル酸型エポ
キシ樹脂、ヒダントイン酸型エポキシ樹脂等が;混合型
としては、p−アミノフェノール型エポキシ樹脂、p−
オキシ安息香酸型エポキシ樹脂などが挙げられる。上記
エポキシ樹脂のうち、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂が好ましい。上記エポキシ樹脂を
2種以上組み合わせたものも用いることができる。
【0043】本発明でマトリックス材料として用いられ
る樹脂組成物において、高反応性変性フェノール樹脂と
エポキシ樹脂との配合割合は特に制限されないが、高反
応性変性フェノール樹脂とエポキシ樹脂の合計を100
重量部として、配合割合が10/90〜90/10(重
量部)であることが好ましく、より好ましくは20/8
0〜80/20(重量部)である。ここで、本発明の高
反応性変性フェノール樹脂の配合割合が10重量部未満
では、得られる積層板の耐熱性、耐湿性の向上効果が十
分でなく、90重量部を超えると、成形温度が高くなる
傾向がある。
【0044】 硬化剤及び/又は硬化促進剤(C):
本発明の高反応性変性フェノール樹脂は、特に硬化剤及
び/又は硬化促進剤が存在しなくてもエポキシ樹脂との
反応性が良好であるが、マトリックス材料として用いら
れる樹脂組成物に含まれうる硬化剤及び/又は硬化促進
剤(C)としては、エポキシ樹脂の硬化に用いうる種々
の硬化剤及び/又は硬化促進剤を目的に応じて適宜選定
することができる。例えば、環状アミン類としてヘキサ
メチレンテトラミンなど; 脂肪族アミン類としてジエ
チレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエ
チレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、N
−アミノエチルピペラミン、イソホロンジアミン、ビス
(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、メ
ンタンジアミン等;
【0045】ポリアミド類としては植物油脂肪酸(ダイ
マー又はトリマー酸)、脂肪族ポリアミン縮合物等;芳
香族ポリアミン類としては、m−フェニレンジアミン、
4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジア
ミノジフェニルスルホン、m−キシリレンジアミン等;
【0046】酸無水物類としては、無水フタル酸、テト
ラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無
水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノ
ン無水テトラカルボン酸、無水クロレンド酸、ドデシニ
ル無水コハク酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メ
チルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸等を挙げ
ることができる。
【0047】硬化促進剤としては、硬化反応を促進する
ものならば特に限定されず、例えば2−メチルイミダゾ
ール、2−エチル−4−メチルイミダゾール,2−フェ
ニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−イミダ
ゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール等のイミダゾー
ル類;トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、
ベンジルジメチルアミン、ジメチルアミノエタノール、
トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N−メチ
ルモルホリン等の三級アミン類;トリブチルホスフィ
ン、トリフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフ
ィン、トリトリルホスフィン等の有機ホスフィン類;テ
トラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート等
のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート;トリ
エチルアンモニウムテトラフェニルボレート等のテトラ
フェニルボロン類;1,8−ジアザ−ビシクロ(5,
4)ウンデセン−7;2−エチル−4−メチルイミダゾ
ール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン
・テトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン
類;三弗化ホウ素−アミン錯体等のルイス酸;ジシアン
ジアミド、アジピン酸ジヒドラジド等のルイス塩基;そ
の他ポリメルカプタン、ポリサルファイド及びその誘導
体を挙げることができる。また、これらを2種以上組合
せて用いることもできる。
【0048】 添加剤:本発明では、得られた積層板
の強度や寸法安定性などの諸物性を高めるために、積層
ワニス中に各種添加剤、例えば酸化防止剤、紫外線吸収
剤、粘度調整剤、難燃剤、充填剤、顔料などを配合して
も良いし、また、他の積層板用の熱硬化性樹脂を、本発
明の意図を損なわない範囲で配合しても良い。
【0049】(5) 積層ワニスの製造;積層板の製造は基
本的に先の特願平5−217900号記載の方法により
行うことが望ましい。まず、本発明では、上記高反応性
変性フェノール樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)及び硬
化剤及び/又は硬化促進剤(C)とを用い、これを有機
溶剤に溶解してワニスを調製する。
【0050】 有機溶剤:本発明に用いる有機溶剤と
しては、使用する樹脂成分のなるべく多くの成分を可溶
分として溶解できるものであればよく特に制限はなく、
単一溶剤であっても混合溶剤であってもよい。例えば、
有機溶剤は高反応性変性フェノール樹脂(A)及びエポ
キシ樹脂(B)の両方の良溶媒と、エポキシ樹脂(B)
の良溶媒との混合溶剤で構成されても良い。高反応性変
性フェノール樹脂の良有機溶剤としては、例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ジメ
チルホルムアミドなどのアミド類;クロルベンゼンなど
のハロゲン化芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、
ジオキサンなどのエーテル類;メタノール、エタノール
などのアルコール類;エチルセロソルブなどのグリコー
ル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトンなどのケトン類;酢酸エチルなどのエステル
類;クロロホルム、塩化メチレン、パークレンあるいは
これら混合物を挙げることができる。
【0051】そのうち、芳香族炭化水素類、アミド類、
ケトン類、アルコール類及びハロゲン化芳香族炭化水素
類から選ばれた少なくとも1種の有機溶剤を使用するこ
とが好ましい。一方、エポキシ樹脂を溶解する有機溶剤
としては、従来から広く使用されているものの中から適
宜選択使用されるが、例えばアセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;メタノ
ール、エタノールなどのアルコール類;トルエン、キシ
レンなどの芳香族炭化水素類、或いはそれらの混合物等
が好適である。
【0052】 有機溶剤中への樹脂成分の溶解工程:
これらの有機溶剤に上記高反応性変性フェノール樹脂
(A)とエポキシ樹脂(B)などの樹脂成分及び硬化剤
及び/又は硬化促進剤(C)を溶解するに当たって、そ
の操作及び条件については、用いる有機溶剤の種類、樹
脂成分の種類に応じて適宜選定すれば良い。例えば、常
温ないし加温下で10〜70%溶液となるような割合
で、有機溶剤に上記高反応性変性フェノール樹脂(A)
を加え、10分〜1時間程度攪拌した後、必要に応じて
濾過等で不溶成分を除去し、さらに必要に応じ適宜濃縮
して高反応性変性フェノール樹脂ワニスを製造する。ま
た、別に同様の操作でエポキシ樹脂ワニスを製造する。
その後、両者ワニスを所定の割合で混合して積層用ワニ
スを得る。この混合方法が操作上好ましい。
【0053】また、上記高反応性変性フェノール樹脂ワ
ニスを製造した後に、引き続いてエポキシ樹脂を加えて
積層ワニスとしてもよい。 あるいは逆に、有機溶剤に
上記エポキシ樹脂を加えた後に、高反応性変性フェノー
ル樹脂を加えてもよい。また、高反応性変性フェノール
樹脂とエポキシ樹脂とを同時に有機溶剤に加えるか、ま
たは予め高反応性変性フェノール樹脂とエポキシ樹脂と
を混合後、有機溶剤に加えてもよい。また、硬化剤及び
/又は硬化促進剤(C)はエポキシ樹脂ワニスの製造
時、両者ワニスの混合時などのいずれの段階で添加して
も良い。
【0054】 繊維基材への積層ワニスの含浸・乾燥
(プリプレグの製造)工程:得られた積層ワニスをその
まま、あるいは適宜濃縮し、これを繊維基材に含浸させ
た後に乾燥させ、使用した有機溶剤を蒸発・除去して樹
脂組成物を半硬化状態にしてプリプレグを製造する。な
お、必要に応じて含浸したエポキシ樹脂含有高反応性変
性フェノール樹脂の一部を硬化させてもよい。 繊維基材:繊維基材としては、シート状或いはテープ状
等の繊維状構造体であれば特に限定されず、積層板に要
求される特性に応じて適宜選択できる。このような繊維
基材は、無機或いは有機繊維からなる布、不織布、紙な
どであってよく、具体的にはガラスクロス、ガラス繊維
不織布、紙(クラフト紙やリンター紙など)、布、炭素
繊維クロスや炭素繊維不織布等の繊維構造物が好まし
く、とりわけ厳しい電気絶縁性が要求される場合にはガ
ラスクロスが好ましい。積層板は、これら繊維基材が単
層でもよく、2層以上、通常は5層〜30層程度である
積層板であってもよい。
【0055】ワニスの含浸及びプリプレグの乾燥:ワニ
スの含浸量については特に制限はなく、状況に応じて適
宜選定すればよいが、一般には乾燥後のプリプレグの全
重量に対して乾燥後の含浸樹脂量として10〜60重量
%、好ましくは20〜55重量%の範囲である。また、
プリプレグの乾燥方法についても特に制限はなく、状況
に応じて適宜選定すればよい。
【0056】 積層板の製造:得られたプリプレグを
所定枚数(例えば5〜30枚程度)積層して成形し、樹
脂組成物を硬化させて積層板を製造する。この際の積層
成形方法は、プリプレグに含まれる半硬化状態の樹脂組
成物が均一に硬化され、複数枚積層された場合にこれら
が均一に接着・一体化させることができれば特に制限さ
れず、例えば加熱・加圧成形法を適用できる。例えば、
所定枚数のプリプレグを重ねて、温度150〜300
℃、好ましくは150〜250℃、圧力10〜200k
gf/cm2 、好ましくは10〜150kgf/cm2
の条件で10分〜3時間程度加熱加圧すればよい。な
お、得られた積層板に、必要に応じて150〜300℃
で数時間〜数十時間程度熱硬化処理(ポストキュア)を
施すことも耐熱性、寸法安定性等を向上させる上で有効
である。そして、この積層成形する際に、プリプレグの
片面もしくは両面に、必要に応じて銅、ニッケル、アル
ミニウム、クロム等の金属箔を載置して加熱加圧成形す
れば、電気・電子材料等に好適な積層板を得ることがで
きる。
【0057】
【作用】本発明の新規な酸不含高反応性変性フェノール
樹脂を用いた積層板は、繊維基材に含浸・硬化させる変
性フェノール樹脂をフェノール類で低分子化させたの
で、変性フェノール樹脂を用いた場合に比して銅等の金
属箔との接着性、耐熱性及び電気絶縁性に優れ、かつ強
度等の機械的特性、寸法安定性、特に加熱時の機械的特
性にも優れた積層板を提供できる。
【0058】
【実施例】本発明は、下記の実施例により具体的に説明
されるが、これらは本発明の範囲を制限しない。以下の
実施例において、部は特に言及されない限り全て重量基
準であり、出発原料として使用する原料油の性状を表1
に示す。これらの原料油は、減圧軽油の流動接触分解
(FCC)で得た塔底油を蒸留して得たものである。
【表1】 (注)平均分子量:蒸気圧浸透法(VPO)による値 沸 点:ASTM D−1160による常圧換算℃
値 また、以下の実施例において測定されたゲル化時間(短
いほど反応性が高い)、ガラス転移点(高いほど耐熱性
に優れる)、線膨張係数(小さいほど寸法安定性に優れ
る)、ピール強度(高いほど金属箔との接着性に優れ
る)及び曲げ強度(高いほど機械的強度が高い)は、表
2記載の測定法で測定した。
【0059】(実施例1)表1に示す原料油334g、
パラホルムアルデヒド370g、p−トルエンスルホン
酸1水和物137g、及びp−キシレン678.5gを
ガラス製反応器に仕込み、攪拌しながら95℃まで昇温
した。95℃で1時間保持後、フェノール209gを
1.3g/分の適下速度で適下し、フェノールの適下終
了後、さらに15分間攪拌させた。次に反応混合物をn
−ヘキサン3300gに注ぎ込み、反応生成物を析出さ
せ、濾過して未反応成分及び反応溶媒を除去した。16
00gのn−ヘキサンで析出物を洗浄後、真空乾燥し、
下記酸含みの粗変性フェノール樹脂粉末を得た。
【0060】この樹脂粉末を10倍重量のトルエンに溶
解し、p−トルエンスルホン酸1水和物を主成分とする
不溶物を濾過した。得られた樹脂トルエン溶液を樹脂濃
度が50重量%になるまで濃縮し、酸不含変性フェノー
ル樹脂トルエンワニスを得た。該ワニス中に微量のトリ
エチレンテトラミンを加えて中和した後、このトルエン
ワニスを3.3倍重量のn−ヘキサンに注ぎ込み、樹脂
を析出させ濾過した。その後、真空乾燥し酸不含粗変性
フェノール樹脂粉末580gを得た。
【0061】得られた酸不含変性フェノール樹脂粉末1
00gとフェノール200g、p−トルエンスルホン酸
5gを500mlガラス製反応容器に仕込み、250〜
350rpmの速度で攪拌させながら95℃まで昇温
し、95℃で90分間保持反応して反応生成物を得た。
上記反応生成物を該生成物の2倍量のトルエン/メチル
イソブチルケトン混合液(混合比4/1)に溶解して樹
脂溶液を調製した。
【0062】得られた樹脂溶液を蒸留水/イソプロパノ
ール混合液で洗浄処理して反応生成物に含まれていた酸
及び未反応成分等を抽出除去した後、エバポレーターで
トルエン/メチルイソブチルケトン混合液を除去し、更
に加熱下真空乾燥して190gの実質的に酸を含まない
高反応性変性フェノール樹脂粉末を得た。この樹脂粉末
に樹脂濃度が60重量%になるようにメチルエチルケト
ンを加え、高反応性変性フェノール樹脂ワニス(発明品
1)317gを得た。
【0063】一方、メチルエチルケトン18gに4官能
エポキシ樹脂〔アラルダイトMY9512、日本チバガ
イギー(株)製〕50g、2−エチル−4−メチルイミ
ダゾール0.3gを加えて溶解させたエポキシ樹脂ワニ
スを得た。得られたエポキシ樹脂ワニスに上記高反応性
変性フェノール樹脂ワニスを混合して、全樹脂中の変性
フェノール樹脂の含有量が50重量%となるようにし、
樹脂濃度66重量%のワニスを得た。このワニスのゲル
化時間をJIS K 6910に準拠し、140℃で測
定した。その結果を表2に示した。
【0064】次いで、そのワニスをガラスクロス〔ユニ
チカユーエム(株)製、201クロスのアミノシラン処
理品〕に含浸させ、次いで乾燥し、さらに125℃で8
分間加熱処理して含浸した樹脂分の一部が硬化したプリ
プレグを得た。得られたプリプレグ8枚を交互に重ねて
175℃、70kg/cm2 で90分間加熱加圧成形
し、樹脂分45重量%のエポキシ樹脂含有酸不含高反応
性変性フェノール樹脂積層板を得た。その物性を表2に
示した。
【0065】(実施例2)実施例1と同様の操作を行い
実質的に酸を含まない変性フェノール樹脂粉末を得た。
得られた樹脂粉末100g、フェノール66g、トルエ
ン40g及びp−トルエンスルホン酸1.5gを500
mlガラス製反応容器に仕込み、250〜350rpm
の速度で攪拌しながら95℃まで昇温し、95℃で60
分間保持して反応させ、高反応性変性フェノール樹脂を
含む反応生成物を得た。上記反応生成物を該生成物の2
倍量のトルエン/メチルアルコール混合液(混合比4/
1)に溶解して樹脂溶液を調製した。
【0066】得られた樹脂溶液を蒸留水/イソプロパノ
ール混合液で洗浄処理して反応生成物に含まれていた酸
及び未反応成分等を抽出除去した後、エバポレーターで
トルエン/メチルアルコール混合液を除去し、更に加熱
下真空乾燥して140gの実質的に酸を含まない高反応
性変性フェノール樹脂粉末を得た。この樹脂粉末に樹脂
濃度が60重量%になるようにメチルエチルケトンを加
え、実質的に酸を含まない高反応性変性フェノール樹脂
ワニス(発明品2)233gを得た。
【0067】一方、メチルエチルケトン31gに実施例
1で用いた4官能エポキシ樹脂50g、2−エチル−4
−メチルイミダゾール0.3gを加えて溶解させたエポ
キシ樹脂ワニスを得た。得られたエポキシ樹脂ワニスに
上記高反応性変性フェノール樹脂ワニスを混合して、全
樹脂中の変性フェノール樹脂の含有量が50重量%とな
るようにし、樹脂濃度60重量%のワニスを得た。この
ワニスのゲル化時間を実施例1と同様にして測定し、そ
の結果を表2に示した。
【0068】次いで、そのワニスを実施例1で用いたガ
ラスクロスに含浸させ乾燥し、さらに125℃で10分
間加熱処理して含浸した樹脂分の一部が硬化したプリプ
レグを得た。得られたプリプレグ8枚を交互に重ねて1
75℃、70kg/cm2 で90分間加熱加圧成形し、
樹脂分45重量%のエポキシ樹脂含有酸不含高反応性変
性フェノール樹脂積層板を得た。その物性を表2に示し
た。
【0069】(実施例3)実施例1と同様の操作を行
い、樹脂濃度が50重量%の実質的に酸を含まない変性
フェノール樹脂トルエンワニスを得た。得られた樹脂ト
ルエンワニス200g、フェノール200g及びp−ト
ルエンスルホン酸5.0gを500mlガラス製反応容
器に仕込み、250〜300rpmの速度で攪拌しなが
ら95℃まで昇温し、95℃で60分間保持して反応さ
せ、高反応性変性フェノール樹脂を含む反応生成物を得
た。
【0070】上記反応生成物を該生成物の2倍量のトル
エン/メチルイソブチルケトン混合液(混合比4/1)
に溶解して樹脂溶液を調製した。この樹脂溶液を蒸留水
/イソプロパノール混合液で洗浄処理して反応生成物に
含まれていた酸及び未反応成分等を抽出除去した後、エ
バポレーターでトルエン/メチルイソブチルケトン混合
液を除去し、更に加熱下真空乾燥して185gの実質的
に酸を含まない高反応性変性フェノール樹脂粉末を得
た。この樹脂粉末に樹脂濃度が60重量%になるように
メチルエチルケトンを加え、実質的に酸を含まない高反
応性変性フェノール樹脂ワニス(発明品3)308gを
得た。その後、実施例1と同様にしてワニスのゲル化時
間を測定し、その結果を表2に示した。また、実施例1
と同様にして積層板を得た。その特性を表2に示した。
【0071】(実施例4)実施例1と同様の操作を行い
樹脂濃度が50重量%の酸不含変性フェノール樹脂トル
エンワニスを得た。得られた樹脂トルエンワニス200
gとフェノール66g及びp−トルエンスルホン酸1.
5gを500mlガラス製反応容器に仕込み、250〜
350rpmの速度で攪拌させながら65℃まで昇温
し、65℃で90分間保持反応して反応生成物を得た。
前記反応生成物を反応生成物の2倍重量のトルエン/メ
チルアルコール混合液(混合比4/1)に溶解して得ら
れた樹脂トルエン/メチルアルコール溶液を蒸留水/イ
ソプロパノール混合液で洗浄処理して酸及び未反応成分
等を抽出除去した後、エバポレーターでトルエン/メチ
ルアルコール混合溶液を除去し、更に加熱下で真空乾燥
して145gの酸不含高反応性変性フェノール樹脂粉末
を得た。
【0072】この樹脂粉末に樹脂濃度が60重量%にな
るようにメチルエチルケトンを加え、酸不含高反応性変
性フェノール樹脂ワニス(発明品4)を得た。その後、
実施例1と同様にしてワニスのゲル化時間を測定し、そ
の結果を表2に示した。また、実施例2と同様にして積
層板を得た。その物性を表2に示した。
【0073】(実施例5)実施例1と同様の操作を行
い、酸不含変性フェノール樹脂粉末を得た。得られた樹
脂粉末100gとフェノール66g、p−トルエンスル
ホン酸1g及びp−キシレン40gを500mlガラス
製反応容器に仕込み、250〜350rpmの速度で攪
拌させながら95℃まで昇温し、95℃で30分保持反
応して反応生成物を得た。上記反応生成物を反応生成物
の2倍量のトルエン/メチルアルコール混合液(混合比
4/1)に溶解して得られた樹脂トルエン/メチルアル
コール溶液を蒸留水/イソプロパノール混合液で洗浄処
理して酸及び未反応成分等を抽出除去した後、エバポレ
ーターでトルエン/メチルアルコール混合溶液を除去
し、更に加熱下で真空乾燥して130gの酸不含高反応
性変性フェノール樹脂粉末を得た。この樹脂粉末に樹脂
濃度が60重量%になるようにトルエン/メチルアルコ
ール混合液(混合比4/1)を加え、酸不含高反応性変
性フェノール樹脂ワニス(発明品5)を得た。
【0074】一方、メチルエチルケトン20gにフェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂〔エピコート152、油
化シェルエポキシ(株)製〕70g、2−エチル−4−
メチルイミダゾール0.6gを加えて溶解させたエポキ
シ樹脂ワニスを得た。得られたエポキシ樹脂ワニスに上
記高反応性変性フェノール樹脂ワニスを混合して、全樹
脂中の変性フェノール樹脂の含有量が30重量%となる
ようにし、樹脂濃度72重量%のワニスを得た。このワ
ニスのゲル化時間を実施例1と同様にして測定し、その
結果を表2に示した。
【0075】また、そのワニスを実施例1で用いたガラ
スクロスに含浸させ乾燥し、さらに125℃で8分間加
熱処理して含浸した樹脂分の一部が硬化したプリプレグ
を得た。得られたプリプレグ8枚を交互に重ねて200
℃、70kg/cm2 で60分間加熱加圧成形し、樹脂
分45重量%のエポキシ樹脂含有高反応変性フェノール
樹脂積層板を得た。その物性を表2に示した。
【0076】(実施例6)メチルエチルケトン12gに
ビスフェノールA型エポキシ樹脂〔エピコート828、
油化シェルエポキシ(株)製〕60g、2−エチル−4
−メチルイミダゾール0.5gを加えて溶解させたエポ
キシ樹脂ワニスを得た。得られたエポキシ樹脂ワニスに
実施例5で得られた高反応性変性フェノール樹脂ワニス
を混合して、全樹脂中の変性フェノール樹脂の含有量が
40重量%となるようにし、樹脂濃度72重量%のワニ
スを得た。このワニスのゲル化時間を実施例1と同様に
して測定し、その結果を表2に示した。
【0077】また、そのワニスを実施例1で用いたガラ
スクロスに含浸させ、次いで乾燥し、さらに125℃で
8分間加熱処理して含浸した樹脂分の一部が硬化したプ
リプレグを得た。得られたプリプレグ8枚を交互に重ね
て150℃、70kg/cm2 で120分間加熱加圧成
形し、樹脂分45重量%の積層板を得た。また、得られ
た積層板を200℃で1時間加熱しポストキュア処理を
施した。その物性を表2に示した。
【0078】(実施例7)実施例1と同様の操作を行
い、酸不含変性フェノール樹脂粉末を得た。得られた樹
脂粉末100gとフェノール88g、p−トルエンスル
ホン酸0.5gを500mlガラス製反応容器に仕込
み、250〜350rpmの速度で攪拌させながら95
℃まで昇温し、95℃で120分間保持反応して反応生
成物を得た。上記反応生成物を反応生成物の2倍量のト
ルエン/メチルアルコール混合液(混合比4/1)に投
入し、実施例1と同様の操作を行い、酸不含高反応性変
性フェノール樹脂ワニス(発明品6)292gを得た。
【0079】一方、メチルエチルケトン19gにビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂〔エピコート828、油化シ
ェルエポキシ(株)製〕60g、2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール1.2gを加えて溶解させた樹脂ワニス
を全樹脂中の酸不含高反応性変性フェノール樹脂の含有
量が40重量%となるよう混合し、樹脂濃度68重量%
のワニスを得た。このワニスのゲル化時間を実施例1と
同様にして測定し、その結果を表2に示した。また、こ
のワニスを実施例1で用いたガラスクロスに含浸させ乾
燥し、さらに135℃で10分間加熱処理して含浸した
樹脂分の一部が硬化したプリプレグを得た。その後実施
例6と同様にしてエポキシ樹脂含有酸不含高反応性変性
フェノール樹脂積層板を得た。その物性を表2に示し
た。
【0080】(実施例8)実施例1と同様の操作を行
い、酸不含変性フェノール樹脂粉末を得た。得られた樹
脂粉末100gとレゾルシン140g、トルエン60
g、n−ブチルアルコール120g、p−トルエンスル
ホン酸5gを500mlガラス製反応容器に仕込み、2
50〜350rpmの速度で攪拌させながら100℃ま
で昇温し、100℃で120分間保持反応して反応生成
物を得た。上記反応生成物を反応生成物の2倍量のトル
エン/メチルイソブチルケトン混合液(混合比7/3)
に投入し、得られた樹脂粉末をメチルエチルケトン/ト
ルエン混合液(混合比2/1)に溶解させた以外は実施
例1と同様の操作を行い、酸不含高反応性変性フェノー
ル樹脂ワニス(発明品7)247gを得た。
【0081】一方、メチルエチルケトン50gに実施例
1で用いた4官能性エポキシ樹脂50g、2−エチル−
4−メチルイミダゾール0.3gを加えて溶解させたエ
ポキシ樹脂ワニスを得た。得られたエポキシ樹脂ワニス
に上記高反応性変性フェノール樹脂ワニスを混合して全
樹脂中の変性フェノール樹脂の含有量が50重量%とな
るようにし、樹脂濃度55重量%のワニスを得た。この
ワニスのゲル化時間を実施例1と同様にして測定し、そ
の結果を表2に示した。次いで、このワニスを実施例1
で用いたガラスクロスに含浸させ、乾燥し、さらに12
0℃で6分間加熱処理して含浸した樹脂分の一部が硬化
したプリプレグを得た。その後実施例1と同様にして積
層板を得た。その物性を表2に示した。
【0082】(比較例1)実施例1と同様の操作を行
い、酸含みの変性フェノール樹脂粉末を得た。この樹脂
粉末を10倍量のトルエンに溶解し、p−トルエンスル
ホン酸1水和物を主成分とする不溶分を濾過した。得ら
れた樹脂トルエン溶液を樹脂濃度が60重量%になるま
で濃縮し、更に微量のトリエチレンテトラミンを加え、
樹脂濃度60重量%の変性フェノール樹脂ワニス(比較
品1)1,000gを得た。また、高反応性変性フェノ
ール樹脂ワニスの代わりに上記変性フェノール樹脂ワニ
スを用い、2−エチル−4−メチルイミダゾールを1.
0gとした以外は実施例1と同様にして積層板を作製
し、その物性及びワニスのゲル化時間を測定した。その
結果を表2に示した。
【0083】(比較例2)高反応性変性フェノール樹脂
ワニスの代わりに比較例1で得られた変性フェノール樹
脂ワニスを用い、2−エチル−4−メチルイミダゾール
を1.2gとした以外は実施例5と同様にして積層板を
作製し、その物性及びワニスのゲル化時間を測定した。
その結果を表2に示した。
【0084】(比較例3)高反応性変性フェノール樹脂
ワニスの代わりに比較例1で得られた変性フェノール樹
脂ワニスを用い、実施例7と同様にして積層板を作製
し、その物性及びワニスのゲル化時間を測定した。その
結果を表2に示した。
【0085】
【表2】
【0086】*1); ピール強度測定方法 JIS C 6481に準拠 *2); 曲げ強度測定方法(常温で) JIS K 6911に準拠 *3); 曲げ強度測定方法(150 ℃で) JIS K 6911に準拠
【0087】*4); 線膨張係数測定方法 測定機器:(株)リガク、TAS-200 システム TMA 8140C
型 昇温速度:5℃/分 測定温度範囲:50℃〜100℃、厚み方向の測定値 *5); ガラス転移点測定方法 測定方式:動的粘弾性法 測定機器:(株)レオロジー、DVE RHEOSPECTOLER DVE-
V4型
【0088】使用したエポキシ樹脂と試薬は以下の通り
である。 アラルダイト MY9512 :日本チバガイギー(株)製 エピコート E828 :油化シェルエポキシ(株)製 エピコート E152 :油化シェルエポキシ(株)製 2-エチル-4- メチルイミダゾール:四国化成(株)製
【0089】
【発明の効果】以上述べたとおり、本発明による新規な
エポキシ樹脂含有高反応性変性フェノール樹脂積層板
は、以下の優れた特徴を有する。 酸を含んでいないので金属に対する腐食性がない。 変性フェノール樹脂をフェノール類で低分子化した
ことにより、金属箔との接着性、耐熱性、寸法安定性及
び機械特性に優れる。 耐湿性及び電気絶縁性に優れる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 8/28 NBK C08J 5/24 CFB C08L 61/06 LNB 63/00 NJS

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維基材とマトリックスとを含み、該マ
    トリックスが(A)石油系重質油類またはピッチ類とホ
    ルムアルデヒド重合物とフェノール類とを酸触媒の存在
    下に重縮合させて得られた変性フェノール樹脂を、酸触
    媒の存在下でフェノール類と反応させて低分子化した高
    反応性変性フェノール樹脂及び(B)エポキシ樹脂を含
    む樹脂組成物からなることを特徴とする、高反応性変性
    フェノール樹脂積層板。
  2. 【請求項2】 変性フェノール樹脂積層板が複数の繊維
    基材層を有する積層板であることを特徴とする、請求項
    1記載の高反応性変性フェノール樹脂積層板。
  3. 【請求項3】 高反応性変性フェノール樹脂(A)/エ
    ポキシ樹脂(B)の配合割合が10/90〜90/10
    (重量部)であることを特徴とする、請求項1記載の高
    反応性変性フェノール樹脂積層板。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の高反応性変性フェノール
    樹脂(A)及びエポキシ樹脂(B)を含む樹脂組成物か
    らなるプリプレグ。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の高反応性変性フェノール
    樹脂(A)、エポキシ樹脂(B)及び硬化剤及び/又は
    硬化促進剤(C)とを含む樹脂組成物を、有機溶剤に溶
    解してワニスを調製し、該ワニスを繊維基材に含浸し乾
    燥させ、該樹脂組成物を半硬化してプリプレグを調製し
    た後に、該プリプレグを積層し成形して硬化することを
    特徴とする、高反応性変性フェノール樹脂積層板の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 該ワニスが、高反応性変性フェノール樹
    脂(A)を有機溶媒に溶解したワニスとエポキシ樹脂
    (B)を有機溶媒に溶解したワニスとを混合しさらに硬
    化剤及び/又は硬化促進剤(C)を含んで調製されるこ
    とを特徴とする、請求項5記載の高反応性変性フェノー
    ル樹脂積層板の製造方法。
  7. 【請求項7】 該ワニスが、高反応性変性フェノール樹
    脂(A)を有機溶媒に溶解したワニスにエポキシ樹脂
    (B)を添加・溶解しさらに硬化剤及び/又は硬化促進
    剤(C)を含んで調製されることを特徴とする、請求項
    5記載の高反応性変性フェノール樹脂積層板の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 該有機溶媒が芳香族炭化水素類、アミド
    類、ケトン類、ハロゲン化芳香族炭化水素類及びアルコ
    ール類からなる群から選ばれた少なくとも1種であるこ
    とを特徴とする、請求項5記載の高反応性変性フェノー
    ル樹脂積層板の製造方法。
  9. 【請求項9】 該芳香族炭化水素がベンゼン、トルエン
    及びキシレンからなる群から選ばれた少なくとも1種の
    化合物であることを特徴とする、請求項8記載の高反応
    性変性フェノール樹脂積層板の製造方法。
  10. 【請求項10】 プリプレグを積層し成形して硬化した
    後に、さらに150〜300℃で熱硬化処理をすること
    を特徴とする、請求項5記載の高反応性変性フェノール
    樹脂積層板の製造方法。
JP7082056A 1994-06-03 1995-03-15 高反応性変性フェノール樹脂積層板とその製造方法 Pending JPH0848013A (ja)

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JP6-144057 1994-06-03
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000239416A (ja) * 1999-02-22 2000-09-05 Matsushita Electric Works Ltd フェノール樹脂基板

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