JPH085834B2 - 2−クロロプロピオンアルデヒドの製造方法 - Google Patents

2−クロロプロピオンアルデヒドの製造方法

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JPH085834B2
JPH085834B2 JP62279379A JP27937987A JPH085834B2 JP H085834 B2 JPH085834 B2 JP H085834B2 JP 62279379 A JP62279379 A JP 62279379A JP 27937987 A JP27937987 A JP 27937987A JP H085834 B2 JPH085834 B2 JP H085834B2
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reaction
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博司 小野
隆晴 春日
真二 清野
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三井東圧化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、次の反応式 (1) CH2=CHCl+CO+H2 → CH3−CHCl−CHO (1) に従った塩化ビニル、一酸化炭素および水素を原料とす
る2−クロロプロピオンアルデヒドの製造方法に関す
る。2−クロロプロピオンアルデヒドは化学品および農
医薬等の有用な中間体として用いることができる。
(従来の技術) 塩化ビニル、一酸化炭素および水素を原料とする2−
クロロプロピオンアルデヒドの製造法は公知で、例え
ば、フランス特許第1,397,779号や、ヘルベチカ・キミ
カ・アクタ(HELVETICA CHIMICAACTA)、48巻、第5
号、1151頁〜1157頁に示されている。これらの方法はい
ずれもコバルトカルボニルを触媒として用い、例えば、
前記フランス特許第1,397,779によれば、反応温度110
℃、反応圧力200気圧の条件下において90分間反応を行
わせ、塩化ビニルの転化率57.4%、2−クロロプロピオ
ンアルデヒドの選択率86.2%の反応成績を得ている。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、これらのコバルトカルボニルを触媒として用
いる方法ではコバルト当りの触媒活性は極めて低く、こ
のために多量のコバルトカルボニルと160〜200気圧とい
う高い反応圧力を必要とする上に、反応温度75〜125℃
のもとで90〜120分間にわたり反応を行わせる方法がと
られている。目的生成物である2−クロロプロピオンア
ルデヒドは熱的に不安定な物質で、このような反応温度
と反応時間のもとでは、かなりの割合が逐次反応で消費
されて反応収率を低めるためにこの方法は再現性に乏し
く、更にはこの逐次反応または他の副反応により塩化水
素が副生し、これが反応器の材料を激しく腐食する上
に、コバルトカルボニル触媒と反応して塩化コバルトと
なるために触媒の再使用にも支障をきたすという問題点
を有している。
(問題点を解決するための手段および作用) 本発明者等は、これらの問題点の解決のための詳細な
研究を行った。その結果、塩化ビニル、一酸化炭素およ
び水素を、ロジウム化合物および塩基の存在下に反応さ
せると、従来のコバルトカルボニル触媒を用いる方法に
くらべ、より低温・低圧下で反応が進行し、かつ充分な
目的生成物への選択性が得られることを見出している
が、更にこの方法に関する詳細な研究を行ったところ、
反応溶媒として水に不溶性または難溶性の溶媒を用い、
反応を25℃におけるpH値が0.5〜7の範囲にある水性媒
体よる抽出下で行えば一層効率良くこの反応が進行する
と同時に、長時間にわたって触媒活性の低下なしに反応
を継続させ得ることを見出し本発明を完成させるに至っ
た。
即ち、本発明は、ロジウム化合物、塩基および溶媒の
存在下に、塩化ビニル、一酸化炭素および水素を反応さ
せて2−クロロプロピオンアルデヒドを製造するにあた
り、溶媒として水に不溶性または難溶性の溶媒を用い、
反応を、25℃におけるpH値が0.5〜7の範囲にある水性
媒体による抽出下で行う事を特徴とする2−クロロプロ
ピオンアルデヒドの製造方法である。
ここに述べる塩基とは、一般に窒素、燐または砒素な
どの周期律第B族元素を含有するルイス塩基を意味す
る。本発明の方法では、塩基としては三価の有機燐化合
物又は三価の有機燐化合物のオキサイドが特に好まし
い。本発明の方法において好ましく用いられる三価の有
機燐化合物または三価の有機燐化合物のオキサイドは次
のように例示される。即ち、三価の有機燐化合物として
は、一般式、P(R1R2R3)(ここに、Pは燐原子を示
し、R1、R2、R3はそれぞれ同一もしくは異種のアルキ
ル、アリール、シクロアルキル、アルコキシ、アリール
オキシまたはシクロアルコキシ基を示す)で表わされる
三価の有機燐化合物が挙げられ、具体的には、トリメチ
ルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリプロピルホ
スフィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフ
ィン、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホ
スフィン、トリベンジルホスフィンなどのホスフィン類
や、トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイ
ト、トリプロピルホスファイト、トリブチルホスファイ
ト、トリオクチルホスファイト、トリフェニルホスファ
イト、トリシクロヘキシルホスファイト、トリベンジル
ホスファイトなどのホスファイト類があげられる。
また、ホスフィン類の特殊なものとして、上記一般式
P((R1R2R3)で表わされるもののほかに、ビスジフェ
ニルホスフィノメタン、ビスフェニルホスフィノエタン
などのジホスフィン類や、架橋ポリスチレンに結合した
ホスフィン類等も好ましく用いられる。
また、三価の有機燐化合物のオキサイドとしてはトリ
エチルホスフィンオキサイド、トリブチルホスフィンオ
キサイド、トリオクチルホスフィンオキサイド等のアル
キルホスフィンオキサイド、トリフェニルホスフィンオ
キサイド、トリトリルホスフィンオキサイド等のアリー
ルホスフィンオキサイド、もしくはアルキル基とアリー
ル基とを合わせもつアルキルアリールホスフィンオキサ
イド等が例示される。またこのほか、トリエチルホスフ
ァイトオキサイド、トリブチルホスファイトオキサイ
ド、トリフェニルホスファイトオキサイド等のアルキル
もしくはアリールホスファイトオキサイド類や、アルキ
ル基とアリール基とを合わせもつアルキルアリールホス
ファイトオキサイド類等も用いることができる。さらに
は、ビス−1,2−ジフェニルホスフィノメタンジオキサ
イドなどの多座ホスフィンのオキサイド等も用いること
ができる。
本発明の方法に用いるロジウム化合物としてはロジウ
ムの酸化物、鉱酸塩、有機酸塩またはロジウム錯化合物
等がある。これらの例としては、酸化ロジウム、塩化ロ
ジウム、臭化ロジウム、沃化ロジウム、硝酸ロジウム、
硫酸ロジウム、酢酸ロジウム、トリアセチルアセトナー
トロジウム、ジカルボニルアセチルアセトナートロジウ
ム、ドデカカルボニルテトラロジウム、ヘキサデカカル
ボニルヘキサロジウム等が挙げられ、また、これら以外
に、ロジウムと他の塩基とで錯化合物を形成したものも
好ましく用いられる。該塩基としては本発明の方法にお
いて好ましく用いられる塩基であっても良いが、他の塩
基でも良い。これらの例としては、例えば、ヒドリドカ
ルボニルトリストリフェニルホスフィンロジウム〔RhH
(CO)(PPh3)3〕、ニトロシルトリストリフェニルホス
フィンロジウム〔Rh(NO)(PPh3)3〕、η−シクロペン
タジエニルビストリフェニルホスフィンロジウム〔Rh
(C5H5)(PPh3)2〕、クロロトリス(トニフェニルホス
フィン)ロジウム〔RhCl(PPh3)3〕等が挙げられる。
本発明の方法では、前記ロジウム化合物は、反応系内
の水に不溶性または難溶性の溶媒1リットルあたりロジ
ウム原子として、0.0001〜1000ミリグラム原子、好まし
くは、0.001〜100ミリグラム原子の範囲に相当する量で
使用される。また、本発明の方法で使用される前記塩基
は、それぞれロジウム1グラム原子に対し0.1〜500モ
ル、好ましくは0.5〜100モルの範囲で使用される。
本発明の方法は、水に不溶性または難溶性の溶媒の存
在下で行う。ここに述べる水に不溶性または難溶性の溶
媒とは、反対条件下に於いて水相への溶解度が5容量%
以下、特に好ましくは0.5容量%以下の溶解度である溶
媒を意味する。このような溶媒の中で反応に悪影響を及
ぼさないものが好ましく用いられる。このような溶媒と
して特に好ましいのは炭化水素類である。具体的には、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等の飽
和炭化水素や、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素などが好ましく用いられ、また、炭化水素類
の混合物として工業的に得られるリグロイン、ケロシ
ン、軽油、ディーゼル油なども、これらの例に含まれ
る。又、各種のハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメ
タン、o−ジクロロベンゼン、p−クロロトルエン、塩
化ビニル等も好ましく、特に、塩化ビニルは本反応の原
料の一つでもあるためにプロセスの簡素化の面から特に
好ましい溶媒である。このほか、ジプロピルエーテル、
ジブチルエーテルなどのエーテル類、ジイソブチルケト
ン、ホロン等のケトン類、酪酸ブチル、安息香酸ブチル
等のエステル類及び炭酸ジエチル等の炭酸エステル類等
も好ましい溶媒の例として挙げられる。
本発明の方法においては、反応を25℃におけるpH値が
0.5〜7の範囲にある水性媒体による抽出下で行う。25
℃におけるpH値が0.5〜7の範囲にある水性媒体による
抽出下とは、反応時に、25℃におけるpH値が0.5〜7の
範囲にある水性媒体によって2−クロロプロピオンアル
デヒド等の反応生成物を抽出する操作を行いながら反応
を行うことを意味する。しかし、場合によっては反応直
後にこの操作を行い、抽出後の触媒成分を含有する水に
不溶性または難溶性の溶媒を再び反応に供する方法も本
発明の方法に含まれる。このような方法をとることによ
り反応成績が向上するとともに触媒を連続して再使用す
ることができた。
本発明の方法において用いる25℃におけるpH値が0.5〜
7の範囲にある水性媒体とは、水を溶媒として用いた溶
液中に各種の酸、塩又はこれらの双方を溶解させること
によって25℃におけるpH値が0.5〜7の範囲になるよう
に調整した溶液を意味する。このような溶液の好ましい
例としては、各種の酸の水溶液、これらの酸と塩基より
なる塩の水溶液又は緩衝液が挙げられる。このような酸
としては、pKaが0.5〜7の範囲にある酸が好ましく、特
にカルボン酸が好ましい。これらカルボン酸の例として
は、具体的には蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ
酪酸、ヘプタン酸、アクリル酸、メタアクリル酸、クロ
トン酸、蓚酸、マロン酸、メチルマロン酸、コハク酸、
アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、1,2,3−プロパン
トリカルボン酸等の脂肪族飽和又は不飽和モノまたはポ
リカルボン酸、及び、安息香酸、トルイル酸、フタル
酸、イソフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、
メリット酸等の一価または多価芳香族カルボン酸等が挙
げられる。また、これらのカルボン酸のアルキル基また
はアリール基にハロゲン、アミノ基、水酸基等の置換基
のついたカルボン酸類も好ましく、これらの例としては
モノフルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、トリフルオロ酢
酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、
モノブロモ酢酸、ジブロモ酢酸、2−クロロプロピオン
酸、3−クロロプロピオン酸、2,2−ジクロロプロピオ
ン酸等のハロゲン置換脂肪族カルボン酸や、o−クロロ
安息香酸、m−クロロ安息香酸、p−クロロ安息香酸、
o−フルオロ安息香酸等のハロゲン置換芳香族カルボン
酸、グリシン、サルコシン、アラニン、β−アラニン、
4−アミノ酪酸、バリン、セリン、アルパラギン酸、グ
ルタミン酸等のアミノ酸、グリコール酸、乳酸、2−ヒ
ドロキシ酪酸、グリセリン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエ
ン酸、p−ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、2,4−ジ
ヒドロキシ安息香酸等のヒドロキシカルボン酸等があ
る。このほか、フェニル酢酸、ピルビン酸、アニス酸、
o−ニトロ安息香酸、桂皮酸等の前記以外の置換基のつ
いたカルボン酸も好ましい例として挙げられる。本発明
の方法においては、これらのカルボン酸の中でも、ハロ
ゲン置換脂肪族カルボン酸及び一価または多価芳香族カ
ルボン酸が特に好ましく用いられる。また、本発明の方
法においては、カルボン酸以外の酸としては、燐酸、亜
燐酸を始め、各種の燐のオキシ酸類、例えば、ホスホン
酸類、亜ホスホン酸類、ホスフィン酸類、または亜ホス
フィン酸類も好ましく用いられる。これらの例として
は、メチルホスホン酸、エチルホスホン酸、フェニルホ
スホン酸、フェニル亜ホスホン酸、ジメチルホスフィン
酸、ジエチルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、
ジフェニル亜ホスフィン酸等が挙げられる。更に、この
ほか、硼酸や炭酸等も好ましい酸の例に含まれる。
本発明の方法では、これらの酸と塩基よりなる塩の水
溶液も好ましく用いられる。塩基としては、アルカリ金
属またはアルカリ土類金属の酸化物または水酸化物が好
ましい例として挙げられ、具体的には、酸化マグネシウ
ム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、水酸化リチ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシ
ウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸
化バリウム等が挙げられる。また、グアニジン類も好ま
しい塩基であり、具体的にはグアニジンの他に各種の置
換グアニジン類、例えば、メチルグアニジンや1,1−ジ
メチルグアニジン等が例示される。また、このほか、各
種のアンモニウムハイドロオキサイド類、特に第4級ア
ンモニウムハイドロオキサイドも好ましい塩基の例とし
て挙げられ、具体的にはテトラメチルアンモニウムハイ
ドロオキサイドや、テトラエチルアンモニウムハイドロ
オキサイド及びコリン等が挙げられる。これらの酸と塩
基との塩は、これらを混合することによって得られる
が、例えば、酸と塩基の炭酸塩または重炭酸塩を混合し
たり、塩基と酸のアンモニウム塩を混合したりする方法
等によって結果的に酸と塩基とを混合して得たと同じも
のを得る方法も本発明の範囲に含まれる。
本発明の方法における緩衝液とは、pH値の変動要因に
対して緩衝能を有する溶液を意味し、通常、酸、塩基及
び各種の塩を適宜組合せたものを溶媒に溶解させて調製
される。これらの緩衝液は、目的とするpH値によって、
緩衝液を構成する酸及び塩基の種類、及びこれらの濃度
及び混合比率を選択することが必要であり、これらの適
切な選択によって各種のpH範囲の緩衝液が調製される。
これらの例としては、塩酸−塩化カリウム緩衝液(代表
的なpH範囲:1〜2.2)、フタル酸水素カリウム−塩酸緩
衝液(代表的なpH範囲:2.2〜4.0)、フタル酸水素カリ
ウム−水酸化ナトリウム緩衝液(代表的なpH範囲:4.1〜
5.9)、燐酸二水素カリウム−水酸化ナトリウム緩衝液
(代表的なpH範囲:5.8〜8)等が挙げられ、また、この
ほか、これらの緩衝液を構成する酸、塩基または塩の種
類を変えた各種の緩衝液も例として挙げられる。これら
の例としては、先に述べた酸と、該酸と塩基よりなる塩
との双方を含む水溶液が特に好ましい例として挙げられ
る。特に、フタル酸やピロメリット酸のような多価の酸
を用いる場合、酸根の一部を塩基との塩の形とし、残り
を遊離酸の形とすることも、酸及び該酸と塩基の塩を共
存させる好ましい手段の一つであり、このような例とし
て、フタル酸水素リチウム、フタル酸水素ナトリウム、
フタル酸水素カリウム、フタル酸水素グアニジン等が好
ましい例として挙げられる。又、このような方法をとる
ことのできる酸としては上記のような多価カルボン酸の
他に、燐酸や亜燐酸等が挙げられる。また、本発明の方
法では水性緩衝液を用いることが好ましいが、芳香族多
価カルボン酸の多くは水に対する溶解度が低い。しか
し、上に述べた様な方法をとることによって芳香族多価
カルボン酸の多くは水に対する溶解性もよくなり、本発
明の方法に非常に適した緩衝液を形成することが可能と
なる。このような例としては、フタル酸やピロメリット
酸のほかに、イソフタル酸やメリット酸があり、また、
このほか、先に述べた好ましい酸の例に含まれていなか
ったテレフタル酸等もこの方法をとることによって好ま
しい酸の例として含まれるようになる。これらの緩衝液
のpH値は、測定温度によって異なるのが通常であるが、
本発明の方法では便宜的に25℃に於けるpH値で代表させ
る。本発明の方法においては、これらの緩衝液の中で
も、pH値が0.5〜7の範囲にある水性緩衝液が好ましく
用いられる。
このような水性媒体による抽出下においてロジウム化
合物は先の述べた塩基の共存下で塩化ビニル及び合成ガ
スからの2−クロロプロピオンアルデヒド合成に高い活
性を示す。また、反応生成物である2−クロロプロピオ
ンアルデヒドは反応器内において生成後直ちに水性媒体
に抽出されるために、原料の塩化ビニル、ロジウム及び
塩基を含有する有機層と容易に分離される。更に、この
場合、原料の塩化ビニル及び触媒から分離された、2−
クロロプロピオンアルデヒドを含有する水性媒体は、常
圧ないし若干の減圧下における蒸留操作等によって2−
クロロプロピオンアルデヒドを容易に分離することがで
きる。一方、こうして回収された水性媒体は、その一部
を取り出し、反応副生物である異種イオンを除去するか
あるいは新たに調製した水性媒体と交換すれば再使用す
ることが可能であり、このような方法は2−クロロプロ
ピオンアルデヒドの工業的な製法として非常に好ましい
ものである。
本発明の方法においては、これらの水性媒体の濃度も
重要である。低濃度の水性媒体を用いた場合、初期にお
いては高濃度の水性媒体と近い反応成績が得られるが、
通常、反応の進行にしたがって水性媒体のpH値は低下し
ていき、好ましいpH値の範囲を逸脱すると触媒活性が損
なわれる。このため、水性媒体濃度は一般に高い方が好
ましいが、あまり高濃度とすることは取扱い上好ましく
ない。通常濃度は水性媒体を構成する酸および塩の濃度
が水性媒体1リットルあたりそれぞれ0.001モル〜10モ
ルの範囲が好ましく、特に0.01モル〜1モルの範囲にあ
ることが好ましい。また、用いる水性媒体の量は該水性
媒体が高濃度であれば少量でよく、逆に低濃度であれば
多量用いることが好ましい。これら水性媒体の濃度及び
量は、通常、反応器出口における水性媒体のpH値が0.5
〜7の範囲に入るように選択することが特に好ましい。
通常、該水性媒体の量は反応器容積1リットルあたり1
時間に0.1〜10リットルの範囲にあることが好ましい。
本発明の方法は、反応を連続反応装置で行うことが好
ましいが、この時、抽出は反応器内または反応器と別に
設けた抽出器にて行われる。
反応器内で抽出を行う場合には反応器内に触媒成分を
含有する溶媒を仕込みこれに原料の塩化ビニルと一酸化
炭素および水素を連続的に供給する。触媒成分を含有す
る溶媒は、一定量を反応器に保持しておいて新たな触媒
の供給なしに反応を継続することができる。また、反応
器に触媒成分を含有する溶媒を連続的に供給し、これに
見合った分を連続的に反応器から抜出す方法も可能であ
る。このような方式によって反応を行いながら反応器の
上方から25℃におけるpH値が0.5〜7の範囲にある水性
媒体を連続的に供給し2−クロロプロピオンアルデヒド
等の反応生成物を水相に抽出し反応系外に取り出す。
また、抽出を反応器と別に設けた抽出器で行う場合に
は反応器に触媒成分を含有する溶媒、塩化ビニル及び一
酸化炭素および水素を連続的に供給し反応器から出てく
る反応液を抽出装置の下部に設けた反応液供給口に導
く。抽出装置の上部からは25℃におけるpH値が0.5〜7
の範囲にある水性媒体を連続して供給し2−クロロプロ
ピオンアルデヒド等の反応生成物を水相に抽出し、一
方、反応液は反応器にリサイクルして再使用に供され
る。
本発明の方法は、通常、反応温度20〜150℃、反応圧
力1〜200kg/cm2ゲージの範囲、好ましくは5〜150kg/c
m2ゲージの範囲で行われる。反応温度は生成する2−ク
ロロプロピオンアルデヒドの熱安定性の面から低温ほど
好ましく、このため、20〜100℃が特に好ましい温度範
囲である。また、原料の一酸化炭素および水素の混合モ
ル比は、通常10〜0.1の範囲であり、好ましくは4〜0.2
の範囲である。一酸化炭素および水素は前記の組成比で
両成分を含有する混合ガスであれば良く、水性ガスや、
水性ガスにメタン、窒素などの反応に不活性なガス、ま
たは二酸化炭素や水分などが含有されたものが用いられ
る。もう一方の原料である塩化ビニルは、ガス状、液
状、あるいは反応に用いる溶媒に溶解した溶液の形で使
用される。
(実施例) 以下、実施例により本発明の方法を更に具体的に説明
する。
実施例1 10段の翼の撹拌機および温水ジャケットを備えた耐圧
100kg/cm2ゲージの反応器1(SUS 316L製、内径25mm、
高さ350mm、実容積約170cm3で、下部に内径25mm、高さ1
50mmの静置分離槽2を付属している)に、ヒドリドカル
ボニルトリストリフェニルホスフィンロジウム0.5ミリ
モル、トロフェニルホスフィン5ミリモルおよび反応溶
媒としてトルエン50mlを仕込み、反応温度45℃、反応圧
力75kg/cm2ゲージの条件下において、該反応器の下部に
設けた導入管4および5から塩化ビニル8.7g/時、およ
びモル比1:2の一酸化炭素および水素の混合ガス約24l/
時をそれぞれ連続的に供給した。同時に、水性媒体貯槽
3から1リットルあたり10gのフタル酸水素カリウムを
溶解した25℃におけるpH値が3.9の水溶液を反応器上部
に設けた液導入管6から150g/時の割合で供給した。反
応器下部に設けた静置分離槽2の下方に液取り出し管7
が設置されており、反応器内の液面が一定に保たれるよ
うに該液取り出し管7から反応生成物の2−クロロプロ
ピオンアルデヒドを含んだフタル酸水素カリウム水溶液
より成る水相が連続的に反応器外へ取り出され、一方、
反応器上部に設けられたガス抜出し管8からは反応器1
内の圧力が一定に保たれるように未反応塩化ビニル、お
よび未反応一酸化炭素および水素を含有するガスが連続
的に抜出された。該水相にはフタル酸水素カリウムの他
に6.8g/時の2−クロロプロピオンアルデヒドと少量の
塩素イオン、プロピオン酸イオンおよび0.1ppmの濃度の
ロジウムが存在していることが確認された。
ただし、フタス酸水素カリウムは乾燥秤量法により分
析し、2−クロロプロピオンアルデヒドとプロピオン酸
イオンはGC法により分析、塩素イオンは硝酸銀滴定法に
より分析、ロジウムは原子吸光法により分析した。
このような方法で6時間にわたって反応を継続した
が、反応開始後6時間目でも触媒性能には実質的な変化
は見られなかった。
なお、該水相からは、圧力50mm水銀柱、缶温度60℃で
操作されているガラス製の回分式蒸溜装置にかけること
により反応生成物である2−クロロプロピオンアルデヒ
ド(約10%含水物)が単離されることが確認された。
実施例2 実施例1においてフタル酸水素カリウムの代わりに1
リットル当りジクロロ酢酸13gを溶解した25℃におけるp
H値が1.1の水溶液を用いた以外は同様の方法で反応を行
わせた。反応開始後6時間にわたって液取り出し管7か
らの水相には2−クロロプロピオンアルデヒドが毎時6.
4gの割合で生成している事が確認された。
ただし、2−クロロプロピオンアルデヒドはGC法によ
り分析した。
実施例3 実施例1においてフタル酸水素カリウムの代わりに5
%のフタル酸水素ナトリウム水溶液に10%苛性ソーダ水
溶液を適宜添加して25℃におけるpH値が6.0の水性緩衝
液を用いた以外は同様の方法で反応を行わせた。反応開
始後6時間にわたって液取り出し管7からの水相には2
−クロロプロピオンアルデヒドが毎時6.2gの割合で生成
していることが確認された。
ただし、2−クロロプロピオンアルデヒドはGC法によ
り分析した。
(発明の効果) 本発明の方法により、塩化ビニル、一酸化炭素および
水素を原料として、従来法に比して低温・低圧下におい
て高収率で2−クロロプロピオンアルデヒドを製造する
ことができる。特に、本発明の方法により、従来よりも
高い触媒活性のもとで触媒を連続して使用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を説明する工程図である。図
中、1は反応器、2は静置分離槽、3は25℃におけるpH
値が0.5〜7の範囲にある水性媒体貯槽を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07B 61/00 300

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロジウム化合物、塩基および溶媒の存在下
    に、塩化ビニル、一酸化炭素および水素を反応させて2
    −クロロプロピオンアルデヒドを製造するにあたり、溶
    媒として水に不溶性または難溶性の溶媒を用い、反応
    を、25℃におけるpH値が0.5〜7の範囲にある水性媒体
    による抽出下で行う事を特徴とする2−クロロプロピオ
    ンアルデヒドの製造方法。
  2. 【請求項2】塩基が三価の有機燐化合物または三価の有
    機燐化合物のオキサイドである特許請求の範囲第1項記
    載の方法。
  3. 【請求項3】水に不溶性または難溶性の溶媒が炭化水素
    である特許請求の範囲第1項ないし第2項記載の方法。
  4. 【請求項4】水に不溶性または難溶性の溶媒が塩化ビニ
    ルである特許請求の範囲第1項ないし第2項記載の方
    法。
  5. 【請求項5】25℃におけるpH値が0.5〜7の範囲にある
    水性媒体が25℃におけるpH値が0.5〜7の範囲にあるカ
    ルボン酸の水溶液またはカルボン酸塩の水溶液である特
    許請求の範囲第1項ないし第4項記載の方法。
  6. 【請求項6】カルボン酸がハロゲン置換脂肪族カルボン
    酸である特許請求の範囲第5項記載の方法。
  7. 【請求項7】カルボン酸が一価又は多価芳香族カルボン
    酸である特許請求の範囲第5項記載の方法。
  8. 【請求項8】25℃におけるpH値が0.5〜7の範囲にある
    水性媒体が25℃におけるpH値が0.5〜7の範囲にある水
    性緩衝液である特許請求の範囲第1項ないし第4項記載
    の方法。
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