JPH087222A - 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッド及びその製造方法

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JPH087222A
JPH087222A JP13551494A JP13551494A JPH087222A JP H087222 A JPH087222 A JP H087222A JP 13551494 A JP13551494 A JP 13551494A JP 13551494 A JP13551494 A JP 13551494A JP H087222 A JPH087222 A JP H087222A
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JP
Japan
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insulating layer
insulating
coil
forming
film
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Pending
Application number
JP13551494A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Yanagihara
仁 柳原
Yuko Shibayama
優子 柴山
Katsuo Konishi
捷雄 小西
Hiroyuki Nagatomo
浩之 長友
Masakatsu Saito
正勝 斉藤
Makoto Goto
良 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Metals Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】コイルの高密度高アスペクト比を実現した薄膜
磁気ヘッドを提供する。 【構成】上部3及び下部2の磁気コアの間に導体コイル
5を挾設した薄膜磁気ヘッドであって、絶縁層4を形成
する際に、塗布型絶縁材10を塗布し、コイル端部の外
側傾斜角θを疑似的に緩和させた後、スパッタ或いは真
空蒸着により絶縁層11を形成する。 【効果】スパッタ或いは真空蒸着による絶縁層内に発生
する亀裂及び空洞は、コイル端部の外側傾斜角θに影響
され、これを疑似的に緩和させたことにより、亀裂及び
空洞を発生させずに、高密度高アスペクト比なコイルが
得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスク装置や磁
気記録再生装置等に用いる薄膜磁気ヘッド及びその製造
方法に係り、特に高アスペクト比化されたコイルを有す
る薄膜ヘッドに好敵な薄膜磁気ヘッド及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の薄膜磁気ヘッドの構造を、図2、
図3を参照して説明する。図2は薄膜磁気ヘッド素子の
平面図であり、図3は、図2のヘッド素子のa−a線上
でヘッドウェハ1を切断したときの、ヘッド素子断面図
である。
【0003】一般に、薄膜磁気ヘッドは図3に示すよう
に、セラミック系非磁性基板或いはフェライト系磁性基
板から成るヘッドウェハ1、軟磁性材から成る下部磁性
コア2及び上部磁性コア3、絶縁材4、導電体材から成
るコイル5、さらに、磁気ギャップ6から構成される。
そして、上部磁性コア3と下部磁性コア2は、接続部
(リア接続部)7で一体化して磁気コアを構成している。
【0004】また、コイル5は、図2に示すように、こ
のリア接続部7を中心に渦巻状に形成されている。この
コイル5の巻数及び断面形状は、薄膜磁気ヘッドの電磁
変換特性を決める主要な要因である。
【0005】薄膜磁気ヘッドの製造上の特徴は、一枚の
ヘッドウェハから多数のヘッド素子を同時に形成するこ
とができる点である。磁気ヘッドの電磁変換特性は、ヘ
ッド構成要素の微妙な違いで大きく影響を受ける。しか
し、薄膜磁気ヘッドは、上記したような製造上の特徴に
より、小型で、且つ電磁変換特性が一様で、バラツキの
少ない高品質な、ヘッド素子を多数得ることができる。
【0006】しかし、機械加工を主体として製造される
バルク型磁気ヘッド素子に比べると、その製造上、薄膜
磁気ヘッドの磁気コアに巻線するコイルの導体径は小と
なる。このため薄膜磁気ヘッドは、コイルの電気抵抗が
大となり、電磁変換特性上、熱雑音が大きい等の問題が
ある。このような熱雑音などの問題を低減させるには、
コイルを太くして断面積を大とすることが有効である。
しかし、単に大とすると、コイル巻数が小となり充分な
電磁変換特性が得られない、或いは磁気ヘッドが大型化
される等の問題が生じてしまう。
【0007】そこで、熱雑音などの問題を低減させ、且
つ小型、高密度化を実現するには、コイルの膜厚(h)
とコイルの膜幅(w)の比(h/w)を大とする、所謂
高密度高アスペクト比化を実現したコイルが必須とな
る。このような高密度高アスペクト比なコイルを有する
薄膜磁気ヘッドを製造するには、メッキ技術を用いるこ
とが有効である。すなわち、コイル間の絶縁層を形成し
た後、この絶縁層をマスクとして用いるメッキ法によ
り、メッキ用下地導体に重ねてメッキ膜から成るコイル
を形成することにより、高密度高アスペクト比なコイル
を実現することができる。
【0008】なお、このようなメッキ技術を用いた薄膜
磁気ヘッド用コイルの製造に関するものとして、例えば
特開平5−73844号公報が挙げられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のような薄膜磁気
ヘッド用コイルの製造方法により、コイルの高密度高ア
スペクト比化は可能となる。しかし、スパッタや真空蒸
着等の薄膜形成技術を適用して絶縁層を形成する際に、
絶縁層内に生じる亀裂や空洞に関しては充分な配慮がさ
れていない。特に、高密度高アスペクト比化を実現する
には、コイル膜厚が大となるため、この亀裂や空洞の問
題は、極めて重要である。
【0010】一般に、薄膜磁気ヘッドのコイル間に生じ
る隙間を埋める絶縁層の材料として、以下の3種類が挙
げられる。
【0011】(a)レジストなどの感光性樹脂、或いはポ
リイミド系樹脂等の有機絶縁材。
【0012】(b)流動性シリカなどの塗布型無機絶縁
材。
【0013】(c)アルミナ、二酸化珪素などの、スパッ
タもしくは真空蒸着による薄膜形成型無機絶縁材。
【0014】しかし、この3種類の材料にはそれぞれ一
長一短がある。(a)の有機絶縁材を用いる方法では、形
成できる絶縁材の膜厚は比較的厚く(〜数十μm)するこ
とができる。しかし、一般に有機系絶縁材は熱に弱く、
ヘッド素子の製造工程中に熱処理を行った場合、膜剥離
や膜変質を生じる恐れがあるため適用範囲が狭まい。ま
た、(b)の塗布型無機絶縁材を用いる方法では、形成す
る絶縁材の膜厚を厚く(数μm以上)すると、膜の硬化処
理を行った後に亀裂などが生じ、薄膜磁気ヘッドで必要
とする数十μmを得ることはできない。
【0015】(c)のスパッタあるいは蒸着などの薄膜形
成技術によるアルミナ、二酸化珪素などの無機絶縁材を
用いる方法は、耐熱性も良好で、絶縁膜を比較的厚くす
ることもでき、有効な手段である。前記のような従来の
薄膜磁気ヘッド用コイルの製造方法においても、絶縁層
の形成方法として用いられている。しかし、この方法に
も問題点があり、その問題点を図4を参照して説明す
る。
【0016】図4(a)は絶縁膜形成前、同図(b)〜
(d)は、スパッタによる絶縁膜4bが徐々に成長する
過程を表している。同図より明らかなように、コイル5
上面部の絶縁膜4bが徐々に成長するに従い、コイル5
に挾まれた下部絶縁層4a上のスパッタによる絶縁膜4
bの成長は、徐々に低下する。そして、同図(d)に示
すように、隣接するコイル5の上面部に成長した絶縁膜
4bが、互いに接触するようになると、下部絶縁層上で
のスパッタによる絶縁膜4bの成長は停止する。その結
果、同図(d)に示すように、コイル両端部、及びコイ
ル間の中央部の絶縁膜4b内には、空洞が発生する。
【0017】また、コイル上面部と、下部絶縁層上での
スパッタによる絶縁膜の成長は異なるため、両方の絶縁
膜の接触部分には、亀裂が生じやすくなる。このような
絶縁層内の空洞や亀裂は、高アスペクト比化に従い、コ
イル端部への絶縁膜の周り込み量が減少するため増加す
る。絶縁層内に発生した亀裂や空洞は、ヘッド素子の製
造工程中に熱処理を行うと、空洞内部に残る残留ガスの
熱膨張等をきたし、膜剥離が生じる等の問題がある。
【0018】そこで、これらの問題を解決するために、
図4(c)に示す段階でスパッタによる絶縁層4bの成
長を停止する。そして、コイル5上の絶縁層4bの隙間
に流動性(液状)の第2の絶縁材を塗布して隙間を埋め
る方法が、例えば特開昭61−175919号公報に提
案されている。但し、上記公報に記載された方法は、隣
接するコイルの上面部のスパッタによる絶縁層が接触す
ることに関しては考慮されていない。すなわち、コイル
間隔が大な薄膜磁気ヘッドに関し、絶縁層の平坦化にの
み適用されるものである。しかし、上記方法を、隣接す
るコイルの上面部のスパッタによる絶縁層が接触するよ
うな、高密度高アスペクト比なコイルに適用した場合に
ついて検討する。
【0019】一般に、塗布型絶縁材を用いた場合には、
膜の硬化処理の際の亀裂を考慮すると、実質1〜2μm
程度の層厚の絶縁層しか得られない。そのため、上記し
た第2の絶縁材である塗布型絶縁材を塗布して隙間を埋
める方法では、第2の絶縁材は隙間を埋める材料でしか
なく、コイル間の絶縁層の層厚は、スパッタによる絶縁
層の層厚で決定される。すなわち、上記方法では、コイ
ル間の絶縁層の層厚は最大でも、隣接するコイル5の上
面部に成長したスパッタ絶縁層4bが互いに接触する直
前までに積層された絶縁層の層厚となる。
【0020】この時、コイル5の間隔を狭めていくと、
隣接するコイル5の上面部の絶縁層が接触するまでの時
間が短くなるため、上記方法でのスパッタ絶縁層の層厚
は薄くなる。従って、上記方法では、コイルの高密度高
アスペクト比化に伴って、薄膜磁気ヘッドで必要とする
に充分な層厚の絶縁層を得ることができない等の問題が
ある。
【0021】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解決し、膜内亀裂、及び膜内空洞の発生を抑制し、コイ
ルの高密度高アスペクト比化を実現した薄膜磁気ヘッド
及びその製造方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に本発明は、軟磁性薄膜よりなる上部磁気コア、及び下
部磁気コアの間に挾設したコイル間に生じる隙間に、一
層目の絶縁層として塗布型絶縁材による絶縁層(以下、
第1の絶縁層と称す)を形成し、次いでその上に二層目
の絶縁層としてスパッタと真空蒸着等の薄膜形成型絶縁
材による絶縁層(以下、第2の絶縁層と称す)を形成す
る。
【0023】この時、塗布型絶縁材としては、例えば流
動性シリカの如き塗布型ガラス系無機絶縁材、或いは耐
熱性の大なるポリイミド系有機絶縁材等が実用的に好ま
しい材料として用いられる。
【0024】また、薄膜形成型絶縁材としては、例えば
アルミナ(Al2O3)、二酸化珪素(SiO2)、フォ
ルステライト(2MgO・SiO2)、ステアタイト
(MgO・SiO2)等が好ましい材料として用いられ
る。
【0025】そして、第1の絶縁層をコイル間に形成さ
れる絶縁層のうちの下側絶縁層とし、第2の絶縁層を上
側絶縁層とするように絶縁層を構成する。この時、コイ
ルの膜厚(h)とコイルの間隔(k)との比(p=h/
k)に基づく所定の傾斜角(θ´)よりも、コイル端部
の外側の傾斜角(θ)が擬似的に大となるように、塗布
型絶縁材を塗布して絶縁膜は形成されている。
【0026】更に、第1の絶縁層を下側絶縁層とし、そ
の上部に第2の絶縁層を中側絶縁層とする。そして、そ
の上部に更に第1の絶縁層を上側絶縁層とするように、
少なくとも3重層の積層構造としても良い。
【0027】次に、上記した薄膜磁気ヘッドの製造方法
は、ウェハ基板上に下部磁気コアを形成した後、下部磁
気コア上に絶縁層を介して導体コイルを形成する。そし
て、コイル間に絶縁層を形成する、と共に下部磁気コア
の一端部にフロントギャップを、他端部に磁気接続をそ
れぞれ形成してコイル上部に上部磁気コアを形成する。
このコイル間に絶縁層を形成する工程は、第1の絶縁層
を形成する一層目の絶縁層形成工程と、第2の絶縁層を
形成する二層目の絶縁層形成工程とで構成される。
【0028】そして、先ず塗布型絶縁材を塗布し、コイ
ル端部の傾斜角を疑似的に緩和させる。すなわち、第2
の絶縁層を形成する前に、コイルの膜厚(h)とコイル
間隔(k)との比(p=h/k)に基づく所定の傾斜角
(θ´)よりも、コイル端部の外側の傾斜角(θ)が、
疑似的に大となるように、前もって塗布型絶縁材を塗布
する。その後、薄膜形成型無機絶縁材からなる第2の絶
縁層を形成するように構成する。
【0029】更に、先ず塗布型絶縁材を塗布し、コイル
端部の傾斜角を疑似的に緩和させた後、薄膜形成型絶縁
材による絶縁膜を形成する。そして、形成した絶縁膜の
上に、更に塗布型絶縁材を塗布するように構成してもよ
い。
【0030】
【作用】本発明の薄膜ヘッドにおける絶縁層の形成手段
の作用を、図5を参照して説明する。同図は、薄膜形成
技術(スパッタ)による絶縁層内に生じる亀裂、及び空
洞の発生と、コイルの膜厚(h)、コイル間隔(k)、
コイル端部の外側の傾斜角(θ)と、の特性を示したも
のである。
【0031】すなわち、コイルの膜幅(w)を固定し、
コイルの膜厚(h)とコイル間隔(k)をパラメータと
して変えていく。更に、コイル端部の外側の傾斜角
(θ)を変えていった場合の、スパッタ膜内の亀裂、及
び空洞の発生の有無を示している。同図において、横軸
はコイル端部の外側の傾斜角(θ)を示し、縦軸は、コ
イルの膜厚(h)とコイル間隔(k)との比(p=h/
k)を示している。また、図中の〇印は膜内に空洞や亀
裂が発生しなかったときの条件、×印は膜内に空洞や亀
裂が発生したときの条件である。
【0032】同図によれば、絶縁層内に生じる空洞や亀
裂の発生は、コイル端部の外側の傾斜角(θ)と、コイル
の膜厚(h)とコイル間隔(k)との比(p)と、が密
接に関係している。すなわち、コイル端部の外側の傾斜
角(θ)を大きくする程、絶縁層内に発生する亀裂や空洞
は抑制され、コイルの膜厚(h)とコイル間隔(k)と
の比(p)を大きくすることができる。
【0033】そこで、本発明では、コイル間の隙間に薄
膜形成型絶縁材による絶縁層を形成する前に、塗布型絶
縁材を塗布形成する。この塗布型絶縁材の塗布により、
コイル端部の外側の傾斜角(θ)は、液体のぬれ性効果で
擬似的に緩和され、疑似的に大となる。従って、図5か
らも明らかなように、この状態で薄膜形成型絶縁材によ
る絶縁層を形成しても、絶縁層内に空洞や亀裂は発生せ
ず、コイルの膜厚(h)とコイル間隔(k)との比
(p)も大とすることできる。すなわち、空洞や亀裂を
発生させずに、コイルの高密度高アスペクト比化が実現
できる。
【0034】更に詳細には、本発明では、コイルの膜厚
(h)とコイル間隔(k)との比(p)に基づく所定の
傾斜角よりも、コイル端部の外側の傾斜角(θ)が大とな
るように塗布型絶縁材を塗布する。このコイルの膜厚
(h)とコイル間隔(k)との比(p)に基づく所定の
傾斜角は、図5から得る、空洞や亀裂が発生しない、最
小のコイル端部の外側の傾斜角(θ´)である。従って、
上記したように塗布型絶縁材を塗布することにより、図
5の斜線で示す、空洞や亀裂を発生させない条件を満足
させることができる。
【0035】更に、塗布型絶縁材の塗布形成、薄膜形成
型絶縁材による絶縁膜の形成、再度塗布型絶縁材の塗布
形成、の順で絶縁層を形成し、少なくとも3重層の積層
構造としてもよい。この場合には、最初の塗布型絶縁材
の塗布形成により、コイル端部の外側の傾斜角(θ)を、
疑似的に大とする。これにより、薄膜形成型絶縁材によ
る絶縁層を形成しても、絶縁層内の空洞や亀裂の発生を
抑制することができる。そして、2度目の塗布型絶縁材
の塗布形成により、たとえ薄膜形成型絶縁材による絶縁
層に空洞や亀裂が生じても、浸透して空洞や亀裂させる
ことができる。
【0036】
【実施例】以下、図面に示した実施例を参照して、本発
明に係る薄膜磁気ヘッド及びその製造方法を更に詳細に
説明する。本実施例の薄膜磁気ヘッドの構造は、基本的
には図2、図3に示す従来の薄膜磁気ヘッドの構造と同
じである。
【0037】すなわち、図3に示すように、セラミック
系非磁性基板或いはフェライト系磁性基板から成るヘッ
ドウェハ1、軟磁性材から成る下部磁性コア2及び上部
磁性コア3、絶縁材4、導電体材から成るコイル5、さ
らに、磁気ギャップ6から構成される。そして、上部磁
性コア3と下部磁性コア2は、接続部(リア接続部)7で
一体化して磁気コアを構成している。
【0038】〈実施例1〉図1は、実施例1における薄
膜磁気ヘッドの製造工程の各製造段階の状態を示す要部
断面図である。但し、コイル間の隙間に絶縁層を形成す
る以外の工程は示していない。
【0039】図1において、2は下部コア、4aは下部
絶縁層、5はコイル、10は塗布型絶縁材によるコイル
間の絶縁膜、11はスパッタ絶縁材によるコイル間の絶
縁膜である。また、図1(a)に示す、本実施例による
薄膜磁気ヘッドのコイル形状は、コイルの膜幅(w)=
6μm、コイル間隔(k)=4μm、コイル膜厚(h)
=5μm、コイル端部の外側傾斜角(θ)=90°であ
る。従って、コイル膜厚(h)とコイル間隔(k)との比p
(=h/k)は、1.25となる。
【0040】すなわち、この状態でコイル間の隙間に第
2の絶縁層を一層目の絶縁層としてスパッタ形成した場
合、図5から明らかなように、絶縁層内には空洞が発生
する条件である。しかし、本発明の実施例によれば、以
下に説明するように、この空洞発生の問題は完全に解消
される。
【0041】先ず、図1(a)に示すように、フォトリ
ソグラフィ技術及びメッキ技術等により、下部絶縁層4
a上にコイル5を形成する。すなわち、図示しないが、
下部絶縁層4aの表面を一様に被覆するように、真空蒸
着或いはスパッタ等により、0.01μm程度のメッキ
用下地導電膜を形成する。次に、フォトレジスト液を7
μm程度の厚さに塗布し、フォトリソグラフィ技術によ
り、コイル5のパターンに相当する開口パターンを有す
るメッキ用マスク層を形成する。続いて、メッキ用下地
導電膜をメッキ用電極として用いる電解メッキ技術によ
り、メッキ用マスク層の非マスク部を埋めるように、膜
厚が5μm程度のCuメッキ膜を形成する。そして、メ
ッキ用マスク層を除去した後、Cuメッキ膜をエッチン
グマスクとして、イオンミリングによってメッキ用下地
導電膜の露出部を除去する。これにより、Cuメッキ膜
が渦巻の径方向に絶縁されて、コイル5が形成される。
【0042】以上の処理により、下部絶縁層4a上に1
層目のコイル5を形成した後、塗布型絶縁材10とし
て、例えば流動性シリカ等の塗布型ガラス系無機絶縁材
を、平坦部での塗布膜厚が約0.3μmとなる条件で回
転塗布する。一般に、塗布型材料を凹凸部に回転塗布す
る場合、凹部の塗布膜厚は凸部よりも厚くなる特性があ
る。そのため、コイル間に生じる隙間、特にコイル端部
での塗布膜厚は厚くなる。本実施例では、図1(b)に
示すように、コイル間に約1.0〜1.5μm厚の塗布
型ガラス系無機絶縁材による第1の絶縁層が形成され
る。
【0043】次に、図1(c)に示すように、第1の絶
縁層10上に、スパッタにより、二酸化珪素(Si
O2)で構成される第2の絶縁層11を8μmの層厚で
形成する。そして、スパッタによる第2の絶縁層11上
の凹凸を、イオンミリング法により平坦化し、1層目の
コイル及びコイル間の隙間を埋める絶縁層の形成が完了
する。
【0044】以下、2層目のコイルも1層目のコイルと
同様に形成される。すなわち、図1(d)に示すよう
に、2層目のコイルをフォトリソグラフィ技術で形成し
た後、図1(b)に示すように、塗布型ガラス系無機絶
縁材による第1の絶縁層を形成する。そして、図1
(c)に示すように、この第1の絶縁層上にスパッタに
よる第2の絶縁層を形成して、2層目のコイルを無機絶
縁材で埋め込み、2層コイルの薄膜磁気ヘッドを作製す
る。
【0045】以上説明した工程で製造した本実施例によ
る薄膜磁気ヘッド素子の断面図を図7(a)に示す。ま
た、同図(b)は、同図(a)の破線丸で囲った部分の
拡大図である。同図(a)より明らかなように、上部磁
気コア3と下部磁気コア2との間に、下部絶縁層4a、
塗布型ガラス系無機絶縁材による第1の絶縁層10、及
びスパッタ絶縁材による第2の絶縁層11を介して1層
目と2層目のコイルが挾設されている。
【0046】そして、スパッタによる第2の絶縁層11
を形成する際に、前もって塗布型絶縁材による第1の絶
縁層10を形成している。これにより、コイル端部の外
側傾斜角90度は緩和され、同図(b)に示すように疑
似的に約120度となる。この時の絶縁層内に空洞を発
生させない条件は、図5から明らかなように、コイル膜
厚(h)とコイル間隔(k)との比p(=h/w)が
1.8以下である。従って、本実施例では、p=1.2
5でこの条件を満足するため、絶縁層内に空洞が発生す
ることは無い。
【0047】従って、以上説明した工程で絶縁層を形成
することにより、コイル端部の外側傾斜角を疑似的に大
とすることができ、絶縁層内に空洞を発生させずにコイ
ル膜厚hを大とし、コイル間隔wを小とすることができ
る。すなわち、本発明により、絶縁層内に空洞を発生さ
せずに、高密度高アスペクト比コイルを実現した薄膜磁
気ヘッドが得られる。
【0048】〈比較例〉次に、例えば図6に示す工程
で、薄膜形成型絶縁材による絶縁層を形成した後、塗布
型絶縁材による絶縁層を形成する従来技術(比較例)に
より、実施例1と同じコイル配置の薄膜磁気ヘッドを製
造した。
【0049】すなわち、図6(a)に示すように、実施
例1と同様にして薄膜磁気ヘッド用コイルを作製する。
その後、図6(b)に示すように、先ずスパッタによる
二酸化珪素(SiO2)で構成される第2の絶縁層11
を形成する。この時、この比較例では、図6(b)に示
すように、隣接するコイルの上面に形成される絶縁層1
1が接触しない程度まで、スパッタ絶縁層11を形成す
る。
【0050】そして、形成されたスパッタ絶縁層11上
に、図6(c)に示すように、第1の絶縁層10となる
塗布型ガラス系無機絶縁材を回転塗布する。以下、絶縁
層上の凹凸を、イオンミリング法により平坦化した後、
図6(d)に示すように、2層目のコイル及びコイル間
の隙間を埋める絶縁層を、1層目と同様に形成する。
【0051】以上述べた工程により製造した比較例によ
る薄膜磁気ヘッドでは、図6(c)に示すように、スパ
ッタ絶縁層内に発生する亀裂及び空洞に、隣接するコイ
ルの上面に形成される絶縁層11間の間隙を介して塗布
型絶縁材が浸透する。そして、これによりスパッタ絶縁
層内の亀裂や空洞は無くなるように思われる。
【0052】しかし、塗布型絶縁材を硬化する際に発生
する溶剤によるガスを、スパッタ絶縁層の間隙から全て
放出させることは困難である。従って、図6(d)に示
すように、硬化後の塗布型絶縁材内に気泡12が存在
し、テープ摺動時の摩擦熱やコイルからの熱による気泡
の熱膨張により、ヘッド寿命等に悪影響を及ぼす結果と
なった。
【0053】また、更に高密度高アスペクト比化された
コイルに、この比較例を適用すると、隣接するコイルの
上面に形成される絶縁層11は直ちに接触してしまう。
従って、その上に塗布型絶縁材を塗布しても、絶縁層1
1の亀裂や空洞部には浸透せず、依然として、これら問
題は解消されない。
【0054】〈実施例2〉次に、塗布型絶縁材として耐
熱性の良好なポリイミド系有機絶縁材を平坦部での塗布
膜厚が約0.2μmで回転塗布した後、スパッタにより
アルミナ(Al2O3)で構成される絶縁層を約10μm
の層厚で形成した。その他は、実施例1と同一工程とし
た。その結果、絶縁層内に空洞は発生せず、実施例1と
同じ効果が得られた。
【0055】また、同様に、塗布型絶縁材として塗布型
ガラス系無機絶縁材を平坦部での塗布膜厚が約0.3μ
mで回転塗布した後、スパッタによりフォルステライト
(2MgO・SiO2)、或いはステアタイト(MgO
・SiO2)で構成される絶縁層を8〜10μmの層厚
で形成した。その他は、実施例1と同一工程とした。そ
の結果、上記した場合と同様に、絶縁層内に空洞は発生
せず、実施例1と同じ効果が得られた。
【0056】〈実施例3〉以上述べた実施例は、塗布型
絶縁材による第1の絶縁層の形成と、スパッタ絶縁材に
よる第2の絶縁層の形成とを、それぞれ1度ずつ行う場
合について述べたが、本発明はこれに限るものではな
い。例えば、実施例1と同様に先ず塗布型ガラス系無機
絶縁材を回転塗布して第1の絶縁層を形成した後、スパ
ッタによる二酸化珪素(SiO2)で構成される第2の
絶縁層を形成する。更に、そのスパッタ絶縁層上に、再
度塗布型ガラス系無機絶縁材を回転塗布し、絶縁層を第
1の絶縁層、第2の絶縁層、第3の絶縁層の3重構造と
する。以下、実施例1と同様に、絶縁層上の凹凸をイオ
ンミリング法により平坦化した後、2層目のコイル及び
コイル間の隙間を埋める絶縁層を、1層目と同様に形成
する。
【0057】以上述べた工程により製造した本実施例に
よる薄膜磁気ヘッドでは、最初に塗布する塗布型絶縁材
により、コイル端部の外側傾斜角を緩和させ、次に形成
するスパッタによる絶縁層内の空洞の発生を低減させ
る。そして、たとえ下地のスパッタ絶縁層内に亀裂及び
空洞が発生しても、2度目に塗布する塗布型絶縁材を、
この亀裂及び空洞に浸透させることができる。同時に、
絶縁膜の平滑化が行われる。従って、本実施例によれ
ば、塗布型絶縁材を塗布しても、図5の斜線で示す空洞
の発生しない条件とならない、超高密度高アスペクト比
な薄膜磁気ヘッド用コイルも実用可能となる。
【0058】また、塗布型絶縁材として耐熱性の良好な
ポリイミド系有機絶縁材、薄膜形成型無機絶縁材として
アルミナ(Al2O3)、フォルステライト(2MgO・
SiO2)、或いはステアタイト(MgO・SiO2)を
用いて絶縁層を構成した場合においても、上記実施例3
と同じ効果が得られた。
【0059】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、薄膜
磁気ヘッド用コイル間に生じる隙間に形成される絶縁層
を、薄膜形成型絶縁材による第2の絶縁層で構成する場
合に、下地に塗布型絶縁材から成る第1の絶縁層を形成
することにより、第2の絶縁層内の亀裂及び空洞の発生
を低減することができる。従って、絶縁層内に亀裂や空
洞の無い、高密度高アスペクト比なコイルを有する薄膜
磁気ヘッドを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る薄膜磁気ヘッドの製造
工程の各製造段階の状態を示す要部断面図。
【図2】薄膜磁気ヘッド素子の平面図。
【図3】薄膜磁気ヘッド素子の断面図。
【図4】本発明の課題を説明するための薄膜磁気ヘッド
の製造工程の各製造段階の状態を示す要部断面図。
【図5】本発明の作用を説明するための絶縁層内の空洞
の発生状況を示す特性図。
【図6】本発明の比較例に係る薄膜磁気ヘッドの製造工
程の各製造段階の状態を示す要部断面図。
【図7】本発明の実施例1に係る薄膜磁気ヘッド素子の
断面図。
【符号の説明】
1 … 薄膜磁気ヘッドウェハ 2 … 下部コア 3 … 上部コア 4 … 絶縁層 5 … コイル 6 … 磁気ギャップ 7 … リア接続部 10… 塗布型絶縁材による絶縁層 11… スパッタ絶縁材による絶縁層。
フロントページの続き (72)発明者 小西 捷雄 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所映像メディア研究所内 (72)発明者 長友 浩之 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所映像メディア研究所内 (72)発明者 斉藤 正勝 栃木県真岡市松山町18番地 日立金属株式 会社電子部品工場内 (72)発明者 後藤 良 栃木県真岡市松山町18番地 日立金属株式 会社電子部品工場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軟磁性薄膜よりなる上部磁気コア及び下部
    磁気コアの間に絶縁層を介して導体コイルを挾設した薄
    膜磁気ヘッドであって、前記コイル間に生じる隙間に形
    成される絶縁層が、塗布型絶縁材から成る第1の絶縁層
    と、その上に積層されたスパッタと真空蒸着の何れかに
    よる薄膜形成型無機絶縁材から成る第2の絶縁層の少な
    くとも2重層で構成して成る薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】第1の絶縁層を、導体コイル間に形成され
    る絶縁層のうちの下側絶縁層とし、前記コイルの膜厚
    (h)と前記コイルの間隔(k)との比(p=h/k)
    に基づく所定の傾斜角(θ´)よりも、前記コイル端部
    の外側の傾斜角(θ)が、擬似的に大となるように塗布
    型絶縁材を塗布して成る請求項1記載の薄膜磁気ヘッ
    ド。
  3. 【請求項3】コイル間に生じる隙間に形成される絶縁層
    の一層目が、第1の絶縁層であり、その上に順次第2の
    絶縁層、第1の絶縁層を積層し、少なくとも3重層の絶
    縁層で構成してなる請求項1もしくは2記載の薄膜磁気
    ヘッド。
  4. 【請求項4】第1の絶縁層を、塗布型ガラス系無機絶縁
    材、耐熱性の大なるポリイミド系有機絶縁材の何れかで
    構成して成る請求項1乃至3何れか一に記載の薄膜磁気
    ヘッド。
  5. 【請求項5】第2の絶縁層を、アルミナ(Al2O3)、
    二酸化珪素(SiO2)、フォルステライト(2MgO
    ・SiO2)、ステアタイト(MgO・SiO2)の何れ
    かで構成して成る請求項1乃至4何れか一に記載の薄膜
    磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】ウェハ基板上に下部磁気コアを形成する工
    程と、前記下部磁気コア上に絶縁層を介して導体コイル
    を形成する工程と、少なくとも前記コイル間に絶縁層を
    形成する工程と、前記下部磁気コアの一端部にフロント
    ギャップを、他端部に磁気接続をそれぞれ形成して前記
    コイル上部に上部磁気コアを形成する工程とを有して成
    る薄膜磁気ヘッドの製造方法において、前記コイル間に
    絶縁層を形成する工程を、塗布型絶縁材からなる第1の
    絶縁膜を形成する一層目の絶縁層形成工程と、薄膜形成
    型無機絶縁材からなる第2の絶縁膜を形成する二層目の
    絶縁層形成工程とで構成し、少なくとも第1の絶縁膜の
    上に第2の絶縁膜を積層形成する工程として成る薄膜磁
    気ヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】絶縁層を形成する工程を、第1の絶縁膜を
    形成する工程により、導体コイル端部の外側の傾斜角
    (θ)を緩和させた後、第2の絶縁膜を形成する工程と
    して成る請求項6記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  8. 【請求項8】第1の絶縁膜を形成する工程を、導体コイ
    ルの膜厚(h)と前記コイル間隔(k)との比(p=h
    /k)に基づく所定の傾斜角(θ´)よりも、前記コイ
    ル端部の外側の傾斜角(θ)が、擬似的に大となるよう
    に、塗布型絶縁材を塗布して絶縁膜を形成する工程とし
    て成る請求項6もしくは7記載の薄膜磁気ヘッドの製造
    方法。
  9. 【請求項9】絶縁層を形成する工程を、第1の絶縁膜を
    形成する工程、第2の絶縁膜を形成する工程の順で成
    し、前記第2の絶縁膜上に更に第1の絶縁膜を繰返し形
    成する工程として成し、少なくとも3重層の絶縁層を形
    成する工程として成る請求項6乃至8何れか一に記載の
    薄膜磁気ヘッドの製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6515825B1 (en) 1999-08-06 2003-02-04 Alps Electric Co., Ltd. Thin film magnetic head having a bottom pole layer, a gap layer, and a top pole layer which are formed by plating
US6850390B2 (en) 2000-11-10 2005-02-01 Tdk Corporation Thin-film magnetic head and method of manufacturing same
JP2009129534A (ja) * 2007-11-27 2009-06-11 Headway Technologies Inc 垂直磁気記録用磁気ヘッドおよびその製造方法
US7692894B2 (en) 2005-11-30 2010-04-06 Tdk Corporation Thin film magnetic head that has solenoid type recording coil

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