JPH0873503A - キサンタンガムの回収精製方法 - Google Patents
キサンタンガムの回収精製方法Info
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Abstract
したキサンタンガムを含有する発酵液から十分精製され
たキサンタンガムを得ることのできるキサンタンガムの
回収精製方法を提供する。 【構成】 キサンタンガムを含有する発酵液に該発酵液
中の微生物細胞を可溶化するための酵素処理を施し、該
酵素処理後の発酵液の温度を50〜80℃に保ち、該発
酵液にキサンタンガムに対して非溶解性かつ親水性の有
機溶剤を加えることによりキサンタンガムを析出するこ
ととした。回転タービンを利用した場合、析出物を咬合
カッタで切断して細繊維状の回収物を得ることができ
る。
Description
精製方法に関する。
ビアガム、キサンタンガム、グァーガム、ラムザンガム
などがあり、食品、塗料、製紙、化粧品、薬剤、石油回
収など各種工業に幅広く利用されており、近年その需要
は増加しつつある。とりわけ、キサンタンガムは優れた
増粘作用、乳化安定効果、及び耐塩性、耐pH性、耐酵素
各安定性などの特性から有用な添加剤として産業上での
利用範囲が拡大している。
thomonas) 属の微生物、例えばキサントモナス・カンペ
ストリス(X.campestris)などをグルコース、糖蜜、澱粉
などの炭素源にペプトン、酵母エキスなどの水溶性窒素
源及びマグネシウム塩、リン酸イオンそして他の微量成
分を含む培地で好気的に培養して得られるものであり、
通常、培養後、滅菌し、エタノール、イソプロパノール
などのアルコール類で沈澱させ、乾燥して製造される。
キサンタンガムの製造法は米国特許第3,020,206 号、同
第3,251,479 号、同第3,391,060 号、同第3,433,708
号、同第3,594,280 号、同第4,282,321 号、同第3,659,
026 号に記載されている。
・カンペストリスの代りに生産微生物として、他の公知
のキサントモナス細菌、すなわちキサントモナス・カロ
タテ(X.carotate)、キサントモナス・インカナエ(X.inc
anae) 、キサントモナス・ベゴニアエ(X.begoniae)、キ
サントモナス・パパベリコラ(X.papavericola)、キサン
トモナス・トランスセルセンス(X.translucens) 、キサ
ントモナス・バスクロルム(X.vasculorum)及びキサント
モナス・ヘデラエ(X.hederae) を使用し、キサンタンガ
ムの生産を行なうことができる。
に遠心分離、あるいはケーキろ過等を用いて、発酵液中
の菌体残渣及び水不溶性の未消費窒素成分等の未溶解物
を除去することが知られているが、これらは発酵液が高
粘性であるため、水による希釈工程、さらに濃縮工程を
必要とし、コスト的にも、操作的にも実用的でない。
るいはミクロゲルの除去を目的として発酵液を酵素によ
り処理する精製方法が知られており、多くの提案がなさ
れている。例えば、菌体残渣の溶菌、可溶化を目的とし
た酵素処理方法としては、米国特許第3,966,618 号、同
第4,010,071 号に、酸性プロテアーゼ及び中性プロテア
ーゼを用いた方法、米国特許第4,119,491 号にプロテア
ーゼ処理後、ケイ酸質固体と接触させ、菌体残渣をポリ
マー水溶液から除去する方法、さらに欧州特許第39,962
号にβ−1,3−グルカナーゼ活性及びプロテアーゼ活
性を有する複合酵素を用いた方法、米国特許第4,729,95
8 号に、ヌクレアーゼ活性を有する酵素を用いた方法、
さらに欧州特許第0,549,230 号に、アルカリプロテアー
ゼ及びリゾチームを連続的に作用させ、清澄化する方法
などが提案されている。また、ミクロゲルの除去を目的
とした酵素処理方法としては、米国特許第4,431,734 号
に、ポリサッカラーゼ及びプロテアーゼを用いた酵素処
理方法、米国特許第4,904,586号に、ポリガラクツロナ
ーゼ活性を有する酵素及びプロテアーゼ活性を有する酵
素を併用した方法、米国特許第4,416,990 号に、セルラ
ーゼを用いた浄化方法等が提案されている。これらの酵
素処理による方法はいずれも従来のろ過、遠心分離等の
精製方法に比べ、希釈、濃度等の複雑な工程を省略でき
るため、経済的にも操作的に有利な精製方法である。
は、特開昭59-196,099号公報、特開昭59-53,502 号公
報、特開昭59-53,503 号公報及び米国特許出願第710,81
2 号に、3価のイオン、脂肪族アルキルアミン、アルミ
ニウム塩等と有機溶剤を併用してキサンタンガムを沈澱
回収する方法が提案されており、使用する有機溶剤量を
低減できること、あるいはキサンタンガム含有の発酵液
の粘度を低下でき、扱いやすい発酵液が得られること等
を示しているが、添加された塩類が回収時に十分に除去
されず、不純物としてキサンタンガム中に残存すること
が懸念される。
度発現性を示すキサンタンガムを得るために、キサンタ
ンガム発酵液中からキサンタンガムを析出する際の析出
温度を70〜90°F(7〜18℃)にし、イソプロパ
ノールなどの有機溶剤を用いて回収する方法が提案され
ているが、回収時の精製効果については何も言及してい
ない。米国特許第3,591,578 号はキサンタンガム含有の
発酵液を、温度80〜130℃、pH6.3〜6.9
で、10〜120分間加熱処理した後、この発酵液を常
温まで冷却し、キサンタンガムをイソプロパノールなど
の有機溶剤を用いて回収することにより、耐酸性、耐塩
性の優れたキサンタンガムが得られることを記載してい
るが、回収時の温度条件は検討されておらず、精製効果
についての記載はない。
キサンタンガム含有の発酵液を100℃以上の温度で加
熱処理した後、2価のイオンを添加し、有機溶剤を用い
て沈澱回収する方法が提案されており、使用する有機溶
剤量を削減できることが示されているが、100℃以上
の温度ではキサンタンガムの粘度物性に悪影響を及ぼす
虞れがあり、また加えられた2価イオンが回収時に十分
に除去されず、キサンタンガム中に残存するため、得ら
れた製品物性に悪影響を与えることが考えられる。
以下の量のイソプロパノールをキサンタンガム含有の発
酵液に加え、100℃以上の温度で加熱処理した後、こ
の発酵液からケーキろ過により固形分を除去し、残った
発酵液にさらにイソプロパノールを加え、キサンタンガ
ムを沈澱回収することが提案されており、キサンタンガ
ムの粘度発現性及び精製効果が高められることが示され
ているが、この場合にはケーキろ過を行なっているため
に操作が煩雑となるし、また使用済みケーキの処理方法
も問題となるため好ましい方法とは言い難い。さらに1
00℃以上の温度で発酵液を処理しているため、キサン
タンガムの粘度物性に悪影響を及ぼすことが懸念され
る。
法には、酵素処理による精製技術と組合せて精製キサン
タンガムの明確な製造条件等を示したものはなく、溶菌
効果を示す酵素処理により微生物由来の未溶解物を可溶
化したキサンタンガム含有の発酵液中から、十分精製さ
れたキサンタンガムを回収する方法は未だ確立されてい
ない。
を可溶化するための酵素処理を施したキサンタンガムを
含有する発酵液から十分精製されたキサンタンガムを得
ることのできるキサンタンガムの回収精製方法を提供す
ることにある。すなわち、本発明によれば、従来知られ
ている室温で処理した場合よりも少量の有機溶剤量でキ
サンタンガムを析出でき、しかも得られたキサンタンガ
ムの水溶液が固有の粘度を損なうことなく、良好な透明
性を示し、かつキサンタンガム中の窒素成分、黄色成分
ならびに金属塩類等の不純物含量を低減した、精製度の
高いキサンタンガムを得ることが可能となる。
のため、請求項1の発明は、キサンタンガムの回収精製
方法であって、キサンタンガムを含有する発酵液に該発
酵液中の微生物細胞を可溶化するための酵素処理を施
し、該酵素処理後の発酵液の温度を50〜80℃に保
ち、該発酵液にキサンタンガムに対して非溶解性かつ親
水性の有機溶剤を加えることによりキサンタンガムを析
出することを含むことを特徴とする。
ガムの回収精製方法において、キサンタンガムに対して
非溶解性かつ親水性の有機溶剤が、イソプロパノール、
またはイソプロパノール比率が80重量%以上のイソプ
ロパノール水溶液であることを特徴とする。
サンタンガムの回収精製方法において、(酵素処理後の
発酵液):(キサンタンガムに対して非溶解性かつ親水
性の有機溶剤)が重量比率で1:1.0〜1.5である
ことを特徴とする。
ずれか一に記載のキサンタンガムの回収精製方法におい
て、発酵液中の微生物細胞を可溶化するための上記酵素
処理の工程が、キサンタンガムを含有する発酵液を初期
pH9〜12.5、温度45〜70℃、好ましくは50
〜60℃で、30分以上熱処理する工程と、この加熱処
理の工程に連続して最初にアルカリプロテアーゼを発酵
液に対して10〜500ppm添加し、アルカリプロテ
アーゼによる処理を温度40〜65℃、好ましくは50
〜60℃、pH6〜10で30分以上実施する工程と、
次いでリゾチームを発酵液に対して0.5〜100pp
m添加し、リゾチームによる処理を温度25〜60℃、
好ましくは50〜60℃、pH5.5〜8.0で30分
以上実施する工程とを含むことを特徴とする。
ずれか一に記載のキサンタンガムの回収精製方法におい
て、発酵液中の微生物細胞を可溶化するための上記酵素
処理の工程が、キサンタンガムを含有する発酵液を初期
pH9〜12.5、温度45〜70℃、好ましくは50
〜60℃で、30分以上熱処理する工程と、この加熱処
理の工程に連続して最初にリゾチームを発酵液に対して
0.5〜100ppm添加し、リゾチームによる処理を
温度25〜60℃、好ましくは50〜60℃、pH5.
5〜8.0で30分以上実施する工程と、次いで、アル
カリプロテアーゼを発酵液に対して10〜500ppm
添加し、アルカリプロテアーゼによる処理を温度40〜
65℃、好ましくは50〜60℃、pH6〜10で30
分以上実施する工程を含むことを特徴とする。
ずれか一に記載のキサンタンガムの回収精製方法におい
て、酵素処理後のキサンタンガムを含有する発酵液とキ
サンタンガムに対して非溶解性かつ親水性の有機溶剤と
を回転タービンに供給して混合し、これによって得られ
る混合液中に析出する析出物を混合液と共に咬合カッタ
で切断して細繊維状の析出物を得た後、これによって得
られる懸濁した細繊維状物を混合液から分離回収するこ
とを含むことを特徴とする。
酵液の温度は50〜80℃で実施される。すなわち、請
求項1において「50〜80℃に保つ」とは、この範囲
の温度に昇温することも含む。80℃以上では精製効果
はさほど上がらず、むしろ回収されたキサンタンガムの
粘度物性に悪影響を及ぼす場合があり、好ましくない。
50℃以下では培地成分由来あるいは微生物由来の窒素
成分、黄色成分ならびに金属塩類等の不純物が十分に除
去されず、キサンタンガム中に相当量残存する場合があ
り、好ましくない。
てはキサンタンガムに対して非溶解性で、しかも親水性
であるイソプロパノールまたはイソプロパノール比率が
80重量%以上のイソプロパノール水溶液を用いて実施
される。他の有機溶剤、例えばアセトンあるいはエタノ
ール等ではキサンタンガムを析出するのに、使用される
有機溶剤量がイソプロパノールの使用量よりも多くなる
ため、操作しにくくなり、またコスト的にも好ましくな
い。イソプロパノール比率が80重量%以下のイソプロ
パノール水溶液ではキサンタンガムに対する含水率が高
まるため、キサンタンガムが析出しにくくなる場合があ
り、好ましくない。
度は、特に限定されない。本発明において、発酵液:有
機溶剤の比率は1:1.0〜1.5となるようにして実
施される。有機溶剤比率が1.5以上では有機溶剤量の
使用量が多くなるだけで、さほど精製効果が高まらず、
好ましくない。有機溶剤比率が1.0以下ではキサンタ
ンガムが十分に析出されず好ましくない。
ム含有の発酵液を初期pH9〜12.5、好ましくはp
H10〜12で温度45〜70℃、好ましくは50〜6
0℃で30分間以上加熱処理した後に実施される。この
前処理がないと、酵素処理の効果が発揮されないか、効
果を発揮するまでに長時間を要する場合があり、好まし
くない。酵素処理はアルカリプロテアーゼとリゾチーム
を用いて2段で実施される。アルカリプロテーゼで処理
する際はpH6〜10好ましくはpH7.5〜9.0、
濃度10〜500ppm、温度40〜65℃、好ましく
は50〜60℃、30分以上で実施される。pH6以下
ではアルカリプロテアーゼの活性が劣化する場合があり
好ましくない。pH10以上では製品の物性を劣化させ
る場合があり好ましくない。濃度10ppm以下ではア
ルカリプロテアーゼの作用が十分に発揮されず好ましく
ない。濃度500ppm以上では酵素の使用量が多くな
るだけで、さほど溶菌効果は上がらず、コスト的に好ま
しくない。温度40℃以下ではアルカリプロテアーゼの
作用が十分に発揮されず好ましくない。温度65℃以上
ではアルカリプロテアーゼの活性が劣化する場合があり
好ましくない。時間30分以下ではアルカリプロテアー
ゼの作用が十分に発揮されず好ましくない。リゾチーム
で処理する際はpH5.5〜8.0好ましくはpH6.
5〜7.5、濃度0.5〜100ppm、温度25〜6
0℃、好ましくは50〜60℃で30分以上実施され
る。pH5.5以下、あるいはpH8.0以上ではリゾ
チームの活性が劣化する場合があり好ましくない。濃度
0.5ppm以下ではリゾチームの作用が十分に発揮さ
れず好ましくない。濃度100ppm以上ではリゾチー
ムの使用量が多くなるだけで、さほど溶菌効果は上がら
ず、コスト的に好ましくない。温度25℃以下ではリゾ
チームの作用が十分に発揮されず好ましくない。温度6
0℃以上ではリゾチームの活性が劣化する場合があり好
ましくない。時間30分以下ではリゾチームの作用が十
分に発揮されず好ましくない。上記2種の酵素処理順序
は、いずれが先でも良い。
機溶剤とキサンタンガム含有の発酵液とを回転タービン
に供給して混合し、混合液中に析出する析出物を細繊維
状にして実施することが好ましい。有機溶剤とキサンタ
ンガム含有の発酵液とを回転タービンに供給せず、単に
混合して析出された場合には析出物が細繊維状になら
ず、塊状となるおそれがあり、培地成分由来あるいは微
生物由来の窒素成分、黄色成分ならびに金属塩類等の不
純物が十分に除去されず、キサンタンガム中に相当量残
存する場合があり、好ましくない。
製方法を実施するための混合装置の実施例について、図
1を参照しながら説明する。
断部からなっている。駆動部はモータ(不図示)からな
り、円筒ケーシング17の外部に設けられタービンシャ
フト13に連結しており、円筒ケーシング17の内部と
は、メカニカルシール15によって隔絶されている。混
合部および切断部は、円筒ケーシング17の内部に設け
られている。円筒ケーシング17は吸入口1と吐出口3
とを有し、その中心部にはタービンシャフト13が設け
られている。混合部は、吸入口1の近傍でタービンシャ
フト13に取り付けられた回転タービン5と、回転ター
ビン5に対応した位置に設けられている固定子7からな
る。切断部は、混合部から吐出口3に至る間でタービン
シャフト13に取り付けられた回転カッタ9と、回転カ
ッタ9と接近してこれを外包する固定カッタ11からな
る咬合カッタで構成されている。回転タービン5と回転
カッタ9は、タービンシャフト13の軸方向に対して傾
斜したスパイラル形状となっており、タービンシャフト
13の回転で搬送力を生ずる構成となっている。
a、および回転カッタ9と固定カッタ11の間には、間
隙bが設けられている。間隙の大きさは1mm程度が好
ましく、0.1〜5mmであれば良い。間隙が5mm以
上あると二種類の液体が十分に混合されないため、キサ
ンタンガムの析出が少ない。また、析出したキサンタン
ガムも切断部で十分微細には切断されない。
の間隙により流路が形成されており、液体が吸入口1か
ら吐出口3まで矢印線のような流路を通って送出され
る。
とタービンシャフト13が矢印の方向に回転し、回転タ
ービン5と回転カッタ9が回転する。回転数は1000
回/分以上であれば良い。有機溶剤とキサンタンガム水
溶液とを吸入口1から同時に供給すると、前記2種類の
液体が回転タービン5により混合しあう。混合液は間隙
aで圧縮されるためさらに混合され、キサンタンガムが
析出する。このとき析出したキサンタンガムは紐状であ
るが液体成分と共に間隙aから送出され、流路を通って
切断部の間隙bに送られて回転カッタ9と回転カッタ1
1との咬合カッタで微細に切断される。間隙bで得られ
た微粒状のキサンタンガムは液体成分と混合されてお
り、懸濁液として吐出口3から排出される。混合装置は
吸入力、吐出力を有しており、混合液および析出したキ
サンタンガムは滞留することなく吸入口1から吐出口3
へと連続的に搬送される。
酵液の供給速度は、1000〜1200リットル/時の
範囲が好ましく、イソプロパノールの供給速度は120
0〜1900リットル/時が好ましい。キサンタンガム
発酵液の供給速度が1000リットル/時以下、あるい
はイソプロパノールの供給速度が1900リットル/時
以上では、析出物が細繊維状にならず、紐状となり、回
転タービン5に巻き付く場合があり、好ましくない。ま
た、キサンタンガム発酵液の供給速度が1200リット
ル/時以上、あるいはイソプロパノールの供給速度が1
200リットル/時以下では、キサンタンガムが十分析
出されない場合があり、好ましくない。
び比較例を行った。なお、これらの試験例および比較例
は本発明の効果等をより明瞭に示すことを目的とするも
ので、本発明はこれらの試験例、比較例に限定されるも
のではない。
10コ /mL)2mL〔キサントモナス・カンペストリス
(ATCC55298)、以下の試験例、比較例でも同
様〕を接種し、pH6.5〜8.5、30℃にて24時
間通気を伴いながら1段目の前培養を行った後、この培
養液を上記bから成る培地液の入った200L発酵槽に
植菌して、1段目の前培養と同様の操作条件で2段目の
前培養を行い、その後この培養液を上記cから成る培地
液の入った2000L発酵槽に植菌して、pH6.5〜
7.0、30℃にて48時間の通気発酵を行い、キサン
タンガム含有の発酵液を得た。その後、2000L発酵
槽内でアルカリプロテアーゼ及びリゾチームによる2段
酵素処理を実施した。すなわち、この発酵液を攪拌しな
がら20%水酸化ナトリウム水溶液を添加し、初期pH
を11に調整して温度55℃で90分間熱処理し、その
後、温度を55℃に保温した状態で、10%硫酸水溶液
を添加して発酵液のpHを8.5に調整し、対発酵液3
00ppmのアルカリプロテアーゼ(ビオプラーゼ:ナ
ガセ生化学製)を含む水懸濁液を0.4μmのマイクロ
フィルターでろ過し、吸着剤を除去した後、その透過液
をpH調整した発酵液に添加し、攪拌しながら2時間処
理を行った。次に発酵液を55℃に保温した状態で、1
0%硫酸水溶液を添加して発酵液のpHを6.5に調整
し、リゾチーム(リゾチーム太陽:太陽化学製)3pp
mを添加し、攪拌しながら1時間処理を行った。酵素処
理終了後、この発酵液を55℃の状態で、図1に示した
混合装置に供給し、20℃、86重量%イソプロパノー
ル水溶液を発酵液に対して1.1重量倍加え、混合して
キサンタンガムを細繊維状に析出させ、析出状態を評価
した。次にこの析出されたキサンタンガムを回収し、送
風乾燥した後、得られたキサンタンガム中に残存する窒
素含有量ならびに灰分量を測定した。また乾燥後、得ら
れたキサンタンガムの1重量%の水溶液を調整し、粘
度、透光度及び黄色度を測定した。
法は以下に示すとおりである。 析出状態 :目視及び手による感触で評価した。 窒素含有量:キサンタンガム0.65gを秤量し、ケル
ダール法にて測定した。 灰 分 量 キサンタンガム3gを秤量し、磁性るつぼ
に入れ、500〜550℃で強熱し、灰化することによ
り、その重量を測定して行った。 粘 度:ブルックフィールド粘度計(30rpm)
により測定した。 透 光 度:層長2cmの石英セルを用い、500nm
の可視光により測定した。 黄 色 度:SMカラーコンピューター(スガ試験機株
式会社製)を用いて測定した。
発酵液に対して、試験例1同様の酵素処理を行った。酵
素処理終了後、再び発酵液温度を60℃まで昇温し、6
0℃の状態で、45℃、86重量%イソプロパノール水
溶液を発酵液に対して1.1重量倍加え、試験例1同様
の混合装置により、キサンタンガムを析出させ、析出状
態を評価した。次にこの析出されたキサンタンガムを回
収し、送風乾燥した後、得られたキサンタンガムについ
て試験例1同様の分析を行った。以上の結果を表1に示
す。なお、各分析方法は試験例1に示すとおりである。
発酵液に対して、試験例1同様の酵素処理を行った。酵
素処理終了後、再び発酵液温度を60℃まで昇温し、6
0℃の状態で、20℃、99重量%イソプロパノール水
溶液を発酵液に対して1.3重量倍加え、試験例1同様
の混合装置により、キサンタンガムを析出させ、析出状
態を評価した。次にこの析出されたキサンタンガムを回
収し、送風乾燥した後、得られたキサンタンガムについ
て試験例1同様の分析を行った。以上の結果を表1に示
す。なお、各分析方法は試験例1に示すとおりである。
発酵液に対して、試験例1同様の酵素処理を行った。酵
素処理終了後、再び発酵液温度を75℃まで昇温し、7
5℃の状態で、20℃、86重量%イソプロパノール水
溶液を発酵液に対して1.2重量倍加え、試験例1同様
の混合装置により、キサンタンガムを析出させ、析出状
態を評価した。次にこの析出されたキサンタンガムを回
収し、送風乾燥した後、得られたキサンタンガムについ
て試験例1同様の分析を行った。以上の結果を表1に示
す。なお、各分析方法は試験例1に示すとおりである。
発酵液に対して、試験例1同様の酵素処理を行った。酵
素処理終了後、再び発酵液温度を55℃まで昇温し、5
5℃の状態で、20℃、86重量%イソプロパノール水
溶液を発酵液に対して1.5重量倍加え、試験例1同様
の混合装置により、キサンタンガムを析出させ、析出状
態を評価した。次にこの析出されたキサンタンガムを回
収し、送風乾燥した後、得られたキサンタンガムについ
て試験例1同様の分析を行った。以上の結果を表1に示
す。なお、各分析方法は試験例1に示すとおりである。
発酵液に対して、試験例1と逆の順序で酵素処理を行な
った。すなわち、発酵液を攪拌しながら20%水酸化ナ
トリウム水溶液を添加し、初期pHを11に調整して温
度55℃で90分間熱処理し、その後、温度を55℃に
保温した状態で、10%硫酸水溶液を添加して発酵液の
pHを6.5に調整し、対発酵液3ppmのリゾチーム
(リゾチーム太陽:太陽化学製)を添加し、攪拌しなが
ら処理をおこなった。次に、発酵液を55℃に保温した
状態で、20%水酸化ナトリウムを添加して発酵液のp
Hを8.5に調整し、対発酵液300ppmのアルカリ
プロテアーゼ(ビオプラーゼ:ナガセ生化学製)を含む
水懸濁液を0.4μmのマイクロフィルターでろ過し、
吸着剤を除去した後、その透過液をpH調整した発酵液
に添加し、攪拌しながら2時間処理を行なった。酵素処
理終了後、試験例5同様の条件で酵素処理した発酵液か
らキサンタンガムを回収し、送風乾燥した後、得られた
キサンタンガムについて試験例1同様の分析をおこなっ
た。以上の結果を表1に示す。なお、各分析方法は試験
例1に示すとおりである。
発酵液に対して、試験例1同様の酵素処理を行った。酵
素処理終了後、再び発酵液温度を45℃まで昇温し、4
5℃の状態で、20℃、86重量%イソプロパノール水
溶液を発酵液に対して1.5重量倍加え、試験例1同様
の混合装置により、キサンタンガムを析出させ、析出状
態を評価した。次にこの析出されたキサンタンガムを回
収し、送風乾燥した後、得られたキサンタンガムについ
て試験例1同様の分析を行った。以上の結果を表1に示
す。なお、各分析方法は試験例1に示すとおりである。
発酵液に対して、試験例1同様の酵素処理を行った。酵
素処理終了後、再び発酵液温度を20℃まで昇温し、2
0℃の状態で、20℃、86重量%イソプロパノール水
溶液を発酵液に対して2.0重量倍加え、試験例1同様
の混合装置により、キサンタンガムを析出させ、析出状
態を評価した。次にこの析出されたキサンタンガムを回
収し、送風乾燥した後、得られたキサンタンガムについ
て試験例1同様の分析を行った。以上の結果を表1に示
す。なお、各分析方法は試験例1に示すとおりである。
発酵液に対して、試験例1同様の酵素処理を行った。酵
素処理終了後、再び発酵液温度を20℃まで昇温し、2
0℃の状態で、20℃、86重量%イソプロパノール水
溶液を発酵液に対して1.5重量倍加え、試験例1同様
の混合装置により、キサンタンガムを析出させ、析出状
態を評価した。次にこの析出されたキサンタンガムを回
収し、送風乾燥した後、得られたキサンタンガムについ
て試験例1同様の分析を行った。以上の結果を表1に示
す。なお、各分析方法は試験例1に示すとおりである。
発酵液に対して、試験例1同様の酵素処理を行った。酵
素処理終了後、再び発酵液温度を20℃まで昇温し、2
0℃の状態で、20℃、86重量%イソプロパノール水
溶液を発酵液に対して1.2重量倍加え、試験例1同様
の混合装置により、キサンタンガムを析出させ、析出状
態を評価した。次にこの析出されたキサンタンガムを回
収し、送風乾燥した後、得られたキサンタンガムについ
て試験例1同様の分析を行った。以上の結果を表1に示
す。なお、各分析方法は試験例1に示すとおりである。
発酵液に対して、試験例1同様の酵素処理を行った。酵
素処理終了後、再び発酵液温度を88℃まで昇温し、8
8℃の状態で、20℃、86重量%イソプロパノール水
溶液を発酵液に対して1.3重量倍加え、試験例1同様
の混合装置により、キサンタンガムを析出させ、析出状
態を評価した。次にこの析出されたキサンタンガムを回
収し、送風乾燥した後、得られたキサンタンガムについ
て試験例1同様の分析を行った。以上の結果を表1に示
す。なお、各分析方法は試験例1に示すとおりである。
発酵液に対して、試験例1同様の酵素処理を行った。酵
素処理終了後、再び発酵液温度を55℃まで昇温し、5
5℃の状態で、20℃、86重量%イソプロパノール水
溶液を発酵液に対して2.0重量倍加え、試験例1同様
の混合装置により、キサンタンガムを析出させ、析出状
態を評価した。次にこの析出されたキサンタンガムを回
収し、送風乾燥した後、得られたキサンタンガムについ
て試験例1同様の分析を行った。以上の結果を表1に示
す。なお、各分析方法は試験例1に示すとおりである。
発酵液に対して、試験例1同様の酵素処理を行った。酵
素処理終了後、再び発酵液温度を55℃まで昇温し、5
5℃の状態で、45℃、86重量%イソプロパノール水
溶液を発酵液に対して2.5重量倍加え、試験例1同様
の混合装置により、キサンタンガムを析出させ、析出状
態を評価した。次にこの析出されたキサンタンガムを回
収し、送風乾燥した後、得られたキサンタンガムについ
て試験例1同様の分析を行った。以上の結果を表1に示
す。なお、各分析方法は試験例1に示すとおりである。
発酵液に対して、試験例1同様の酵素処理を行った。酵
素処理終了後、再び発酵液温度を55℃まで昇温し、5
5℃の状態で、20℃、86重量%イソプロパノール水
溶液を発酵液に対して0.8重量倍加え、試験例1同様
の混合装置により、キサンタンガムを析出させ、析出状
態を評価した。次にこの析出されたキサンタンガムを回
収し、送風乾燥した後、得られたキサンタンガムについ
て試験例1同様の分析を行った。以上の結果を表1に示
す。なお、各分析方法は試験例1に示すとおりである。
発酵液に対して、試験例1同様の酵素処理を行った。酵
素処理終了後、再び発酵液温度を55℃まで昇温し、5
5℃の状態で、20℃、75重量%イソプロパノール水
溶液を発酵液に対して1.5重量倍加え、試験例1同様
の混合装置により、キサンタンガムを析出させ、析出状
態を評価した。次にこの析出されたキサンタンガムを回
収し、送風乾燥した後、得られたキサンタンガムについ
て試験例1同様の分析を行った。以上の結果を表1に示
す。なお、各分析方法は試験例1に示すとおりである。
発酵液に対して、試験例1同様の酵素処理を行った。酵
素処理終了後、再び発酵液温度を55℃まで昇温し、5
5℃の状態で、20℃、60重量%イソプロパノール水
溶液を発酵液に対して1.3重量倍加え、試験例1同様
の混合装置により、キサンタンガムを析出させ、析出状
態を評価した。次にこの析出されたキサンタンガムを回
収し、送風乾燥した後、得られたキサンタンガムについ
て試験例1同様の分析を行った。以上の結果を表1に示
す。なお、各分析方法は試験例1に示すとおりである。
発酵液に対して、試験例1同様の酵素処理を行った。酵
素処理終了後、再び発酵液温度を55℃まで昇温し、5
5℃の状態で、45℃、55重量%イソプロパノール水
溶液を発酵液に対して1.5重量倍加え、試験例1同様
の混合装置により、キサンタンガムを析出させ、析出状
態を評価した。次にこの析出されたキサンタンガムを回
収し、送風乾燥した後、得られたキサンタンガムについ
て試験例1同様の分析を行った。以上の結果を表1に示
す。なお、各分析方法は試験例1に示すとおりである。
ように、本発明では、熱処理の後、アルカリプロテアー
ゼおよびリゾチームの2種類の溶菌酵素で2段階に処理
したキサンタンガム含有の発酵液を高温にした状態で回
転タービンに供給し、キサンタンガムに対して非溶解性
で親水性の有機溶剤であるイソプロパノールを加え、混
合してキサンタンガムを細繊維状に析出させ、回収する
ことにより、使用するイソプロパノール量を従来知られ
ている室温で処理した場合の約2割程度削減でき、しか
も回収されたキサンタンガムの1重量%水溶液の粘度が
1000cP以上(ブルックフィールド粘度計:30r
pm)とキサンタンガム固有の粘度を損なうことなく、
透光度が80%以上と高く、黄色度が10以下であり、
かつキサンタンガム中に含まれる窒素成分量が0.5重
量%以下で、灰分量が10重量%以下である精製度の高
いキサンタンガムを回収することが可能となる。
発明によれば、微生物細胞を可溶化するための酵素処理
を施したキサンタンガムを含有する発酵液から十分精製
されたキサンタンガムを得ることのできるキサンタンガ
ムの回収精製方法が提供される。
発酵液を高温に保つことにより、従来知られている室温
で処理した場合よりも少量の有機溶剤量でキサンタンガ
ムを析出でき、しかも得られたキサンタンガムの水溶液
が固有の粘度を損なうことなく、良好な透明性を示し、
かつキサンタンガム中の窒素成分、黄色成分ならびに金
属塩類等の不純物含量を低減した、精製度の高いキサン
タンガムを得ることができる。
ンガム含有の発酵液を、高温にした状態で回転タービン
に供給し、有機溶剤を加え、混合してキサンタンガムを
細繊維状に析出するという容易な装置により、キサンタ
ンガムの水溶液粘度及び透光度が良好で、しかもキサン
タンガム中の窒素成分、黄色成分ならびに金属塩類等の
不純物含量を低減した、精製度の高いキサンタンガムを
回収できるため、工業用途への利用拡大につながる。さ
らに使用する有機溶剤量を従来知られている室温で処理
した場合の約2割程度削減できるため、コスト的にも有
利である。
に使用する混合装置の実施例を示す断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 キサンタンガムを含有する発酵液に該発
酵液中の微生物細胞を可溶化するための酵素処理を施
し、該酵素処理後の発酵液の温度を50〜80℃に保
ち、該発酵液にキサンタンガムに対して非溶解性かつ親
水性の有機溶剤を加えることによりキサンタンガムを析
出することを含むことを特徴とするキサンタンガムの回
収精製方法。 - 【請求項2】 キサンタンガムに対して非溶解性かつ親
水性の有機溶剤が、イソプロパノール、またはイソプロ
パノール比率が80重量%以上のイソプロパノール水溶
液であることを特徴とする請求項1のキサンタンガムの
回収精製方法。 - 【請求項3】 (酵素処理後の発酵液):(キサンタン
ガムに対して非溶解性かつ親水性の有機溶剤)が重量比
率で1:1.0〜1.5であることを特徴とする請求項
1または2のキサンタンガムの回収精製方法。 - 【請求項4】 発酵液中の微生物細胞を可溶化するため
の上記酵素処理の工程が、キサンタンガムを含有する発
酵液を初期pH9〜12.5、温度45〜70℃で、3
0分以上加熱処理する工程と、この加熱処理の工程に連
続して最初にアルカリプロテアーゼを発酵液に対して1
0〜500ppm添加し、アルカリプロテアーゼによる
処理を温度40〜65℃、pH6〜10で30分以上実
施する工程と、次いでリゾチームを発酵液に対して0.
5〜100ppm添加し、リゾチームによる処理を温度
25〜60℃、pH5.5〜8.0で30分以上実施す
ることを含む工程とを特徴とする請求項1ないし3のい
ずれか一に記載のキサンタンガムの回収精製方法。 - 【請求項5】 発酵液中の微生物細胞を可溶化するため
の上記酵素処理の工程が、キサンタンガムを含有する発
酵液を初期pH9〜12.5、温度45〜70℃で、3
0分以上加熱処理する工程と、この加熱処理の工程に連
続して最初にリゾチームを発酵液に対して0.5〜10
0ppm添加し、リゾチームによる処理を温度25〜6
0℃、pH5.5〜8.0で30分以上実施する工程
と、次いでアルカリプロテアーゼを発酵液に対して10
〜500ppm添加し、アルカリプロテアーゼによる処
理を温度40〜65℃、pH6〜10で30分以上実施
する工程とを含むことを特徴とする請求項1ないし3の
いずれか一に記載のキサンタンガムの回収精製方法。 - 【請求項6】 酵素処理後のキサンタンガムを含有する
発酵液とキサンタンガムに対して非溶解性かつ親水性の
有機溶剤とを回転タービンに供給して混合し、これによ
って得られる混合液中に析出する析出物を混合液と共に
咬合カッタで切断して細繊維状の析出物を得た後、これ
によって得られる懸濁した細繊維状物を混合液から分離
回収することを含むことを特徴とする請求項1ないし5
のいずれか一に記載のキサンタンガムの回収精製方法。
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