JPH08868A - 本縫いミシンおよびかま - Google Patents

本縫いミシンおよびかま

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JPH08868A
JPH08868A JP13922894A JP13922894A JPH08868A JP H08868 A JPH08868 A JP H08868A JP 13922894 A JP13922894 A JP 13922894A JP 13922894 A JP13922894 A JP 13922894A JP H08868 A JPH08868 A JP H08868A
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rail
rotary
thread
rotary hook
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Tokuzo Hirose
徳三 廣瀬
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Hirose Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 かまが備えられる本縫いミシンを用いて縫製
加工をする際に、かまにおける糸越しを円滑に行わせて
糸玉やルーピングあるい糸切れなどを防止し、本縫いミ
シンの縫い性能を向上させる。 【構成】 垂直全回転かま30に備えられる内かま31
の外周面には、その周方向に延びかつ外周面の軸方向中
央部から底部37にわたって幅広に軌条38が形成さ
れ、また外かま34の内周面には、周方向に延びかつ前
記軌条38が嵌り込む幅広の軌溝が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、縫製加工に用いられる
本縫いミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の垂直全回転かまおよび水平全回転
かまを含む全回転かまならびに半回転かまにおいては、
その内かままたは中かまの軌条が内かままたは中かまの
外周部の中央部付近のみに細く形成される。このような
従来のかまが備えられる本縫いミシンでは、上糸ループ
が外かまの底部に到達するまでに時間がかかり、上糸ル
ープの糸越しが不充分な状態に陥るおそれがある。ま
た、上糸が局所的に大きな摩擦力を受け、糸越し方向、
すなわち糸越しの際の上糸ループの滑り方向に大きな抵
抗力を受け、糸越しが困難である。また上糸ループにか
かる張力に、糸越し動作の前半と後半との間で大きな変
化が生じる。このように円滑な糸越しが不充分であるた
めに、糸玉や糸切れなどが生じやすいといった問題点が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、上糸ループを円滑に糸越しさせて、糸玉や糸切れ
の発生を防止することができる本縫いミシンを提供する
ことである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、本縫いミシン
において、その内かまあるいは中かまの軌条を、内かま
の外周部の中央部付近から底付近までの広い幅にわたっ
て形成することを特徴とする。
【0005】本発明は、本縫いミシンの垂直全回転かま
および水平全回転かまを含む全回転かまならびに半回転
かまであってもよい。
【0006】
【作用】本発明に従えば、本縫いミシンに備えられる全
回転かままたは半回転かまを構成する内かままたは中か
まの軌条が、その内かままたは中かまの外周部の中央部
付近から底付近までの広い幅にわたって形成されるの
で、上糸が、軌条によって内かままたは中かまの底側へ
導かれ、この底の表面に沿って滑らかに滑って通過し、
糸越しを容易に行うようにすることができる。
【0007】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の本縫いミシンに
備えられる垂直全回転かま30を示す断面図である。垂
直全回転かま30は、有底筒状の内かま31と、この内
かま31が収納される外かま34と、前記内かま31に
着脱可能に装着されるボビンケース35とを含んで構成
される。
【0008】図2は、前記内かま31を示す底面図であ
り、図3はその内かま31を底側から見た斜視図であ
る。前記内かま31は、軸方向一方側が開放される略円
筒状の筒部36と、その筒部36の他方側の一部を塞ぐ
底部37とを有する。
【0009】前記筒部36には、内かまの外周部である
外周面36aに周方向に延びる軌条38が形成される。
この軌条38は、筒部36の軸方向中央部から前記他方
側すなわち内かま31の底部37側端部にわたって幅広
に形成される。また、この軌条38は内かま31の上端
部付近において欠損する状態に形成される。この軌条3
8の、外かま回転方向(矢符A方向)上流側端部の糸掛
け部39は、その前記上流側の端面39aが底部37側
よりも中央部側において前記外かま回転方向(矢符A方
向)上流側により延びるように軸線方向に対し、角度θ
1だけ傾斜して形成される。この軌条38には、軌条3
8の半径方向外方に臨む外周部38sの幅方向の中央部
付近に周方向に延びる凹部38aが形成される。この凹
部38aは、糸切り溝38b1,38b2によって分断
され、部分38a1,38a2,38a3から成り、周
囲にW3の幅で縁取りを残すように溝状に形成される。
またその深さはW4に選ばれ、均一な深さに形成され
る。また筒部36には、前記一方側の端部に、半径方向
外方に突出するフランジ40が形成される。このフラン
ジ40には、図示しない本縫いミシンの機体に取付けら
れるかま止め部材の凸部が嵌り込むかま止め凹所41が
形成される。さらに筒部36には、上端部42に半径方
向に貫通する針落ち穴43が形成される。
【0010】前記底部37は、前記筒部36の軸線に垂
直な仮想平面上に形成される。この底部37は、前記軸
線を含む部分において、内かまの上端部42から下端部
44にかけ、橋を掛け渡すように形成される。この底部
37には、筒部36の軸線上に前記開放される一方側へ
向けてスタット45が立設される。
【0011】図4は、前記外かま34を示す断面図であ
る。外かま34は、軸方向断面形状が大略的にU字形で
ある。この外かま34は、外かま本体46と、この外か
ま本体46に一体的に形成される取付部48とを有す
る。
【0012】前記外かま本体46には、その内周面46
aに周方向に延びる軌溝49が形成される。また外かま
本体46には、針56によって下降してきた上糸57を
捕捉する剣先50が形成される。前記軌溝49は、外か
ま本体46の軸方向中央部付近から後述する取付部48
が形成される側の端部付近まで広い幅にわたって形成さ
れる。また外かま本体46の内周面46aが、外かま本
体46の剣先形成部46bにおいて、周方向に関して剣
先50に近付くにつれ半径方向外方に膨らむように形成
されており、これに従って、軌溝49は、剣先形成部分
46b付近において形成される軌溝49の端部49aに
おいて、前記周方向に関して剣先50に近付くにつれ徐
々に浅くなり、やがて取付部48に近い方側49bから
徐々に外かま本体46の中央部付近側49cに至って消
失し、全幅において消失するように形成される。また前
記外かま本体46には、断面形状が略L字状であり、外
かま本体46の外周面46cに沿うように湾曲した内か
ま押え部材53が取付けられる。この内かま押え部材5
3は、前記外かま本体46の外周面46cに沿う基部5
3aと、この基部53aが半径方向内方に屈曲する屈曲
部53bとを有し、この内かま押え部材53は外かま本
体46の外表面46cの約半周を覆うように取付けられ
る。
【0013】前記取付部48は、外かま本体46に連な
り、外かま本体46の外方に突出するように形成され
る。この取付部48には、前記外かま本体46と同軸の
取付孔51が形成される。
【0014】基本的にこのような構成を有する外かま3
4は、ミシンの下軸32を、前記取付孔51内に挿入す
るように嵌合され、たとえばボルト33によって締め付
けるようにして、前記下軸32に固定される。
【0015】また外かま34には、前記内かま31が、
前記軌条38が前記軌溝49に嵌合する状態で収納され
る。この状態で、内かま31は、前記内かま押え部材5
3の屈曲部53bによって軌条38が押えられることに
より外かま34からの飛び出しを防止される。
【0016】ここで再び図1を参照して、前記ボビンケ
ース35は、一方側が開放される有底筒状に形成され
る。ボビンケース35は、略円筒状の外周筒部54と、
この外周筒部54に一方側を塞ぐ蓋部55とを有する。
このボビンケース54には、図示しない下糸が巻回され
たボビンが収納される。また、ボビンケース35には、
蓋部55から前記ボビンケース35の一方側に突出する
図示しない中央筒部が形成される。この中央筒部に前記
スタッド45が挿通するようにして、ボビンケース35
が、ボビンを収納した状態で内かまに装着される。
【0017】このような構成を有する垂直全回転かま3
0を備える本縫いミシンの縫製動作について説明する。
図5は、垂直全回転かま30における糸越しの様子を説
明するための図である。図5(1)は、垂直全回転かま
30の断面図であり、図5(2)および図5(3)は垂
直全回転かま30に備えられる内かま31の側面図であ
り、図6(1),図6(2)および図6(3)は、図5
(1)〜図5(3)にそれぞれ対応する垂直全回転かま
30に備えられる内かま31の底面図である。下軸32
が回転駆動され、外かま34が回転駆動されると、この
回転と同期して、針56が上下に往復運動し、上糸57
が図5(1)および図6(1)に示されるように前記剣
先50の通過経路に供給される。前記内かま31のフラ
ンジ40に形成されるかま止め凹所41には、前記かま
止め部材の凸部が嵌り込んでおり、内かま31の回転が
阻止されている。この状態において剣先50と上糸57
とが出会い剣先50が上糸57を捕捉し始める。外かま
34がさらに回転駆動されると外かま34は、外かま回
転方向(矢符A方向)下流側へ回転する。
【0018】外かま34の前記回転に伴い、やがて図5
(2)および図6(2)に示す状態に至る。この状態に
至ると、前記剣先50によって上糸ループ57が大きく
形成されており、その上糸ループ57は、内かま31の
下端部44近傍に導かれる。また軸線L2方向、つまり
図5の左右方向に剣先50の側面58によって内かま3
1の底部37に向けて次第に拡大されていく。この状態
で上糸ループ57の下端部57cは、内かま31の底部
37の下端部44に臨む部分に達している。このとき上
糸ループ57の図示しないミシン本体に設けられる天秤
寄りの部分57aは、図5のように内かま31の側面か
ら見た状態で被縫製物59との交点Sから真っすぐに延
びて内かまの底部37に至り、その底部37に至った点
Qにおいて屈曲し、底部37に沿って真っすぐに延び、
底部37の下端部付近の点Tにおいて、内かま31の開
放側へ延びて縫い目側の部分57bに連なっている。
【0019】このような状態における上糸57が成す点
Sと点Qとを結ぶ線の水平線に対する角度は、θ2であ
り、この角度θ2は、前記軌条38の糸掛け部39の外
かま回転方向A上流側の端面39aが有する角度θ1と
等しくなるように選ばれる。これによって、上糸ループ
57は、軌条の糸掛け部39と最初に接する点Rにおい
て屈曲させられることなく、前記糸掛け部39の長い幅
W1を有する端面39aによって内かまの底部37に案
内される。したがって、上糸ループ57は、点Qにおい
て上糸ループ57に局所的な摩擦力が生ずるものの剣先
50のループ捕捉作業に従い速やかに底部37に拡大さ
れる。このとき糸掛け部39の端面39aの長い幅W1
によって上糸ループ57が支持され、上糸ループ57の
張力が安定している。
【0020】この状態で上糸ループ57は、その天秤寄
りの部分57aが内かま31の筒部36の約1/4の外
周W2にわたって底部37側への糸越しを始めている。
この図5(2)および図6(2)に示す状態は、従来技
術において上糸ループの天秤寄りの部分がようやく内か
まの底部にまで拡大される状態である。これに対し、本
実施例の垂直全回転かま30においては、上糸ループ5
7の天秤寄りの部分57aが筒部36の約1/4の外周
W2にわたって、既に底部37側に糸越しを開始してい
る状態にある。この状態からさらに外かま34が外かま
回転方向Aの下流側へ回転されると、図5(3)および
図6(3)に示す状態に至る。この状態に至ると上糸ル
ープ57はさらに拡大され、内かま31の下端部44を
通過する。このように従来の技術に比べ上糸ループ57
が軌条38、糸掛け部39に形成される端面39aによ
って底部37に案内され、早期に上糸ループ57の底部
37側への通過が開始され、糸越しが早期に行われる。
また上糸ループ57が内かま31の周囲を滑らかに滑る
ように案内されることによって、糸越しにおける上糸ル
ープ57の内かま31への引っ掛かりなどが少なく、糸
越しの前後で上糸ループ57の張力に大きな変化を生ず
ることなく、円滑に糸越しがなされる。これによって糸
越しが終了しないうちに糸玉や糸切れなどを生ずること
がない。
【0021】また軌条38に前記凹部38aを形成する
ことによって、軌条38を幅広に形成しても、内かま3
1と外かま34との接触面を小さくすることができ、両
者間の摩擦抵抗を小さくすることができる。また内かま
の軽量化を図ることができる。
【0022】本発明の他の実施例として軌条38に形成
される凹部38aは、仮想線38c1,38c2によっ
て示されるように糸掛け部39の縁を残さずに、糸掛け
部39を周方向に削取るように形成してもよい。軌条3
8の糸掛け部を反対側の端部、すなわち糸抜け部39b
においても同様に縁を残さずに形成してもよい。またこ
のような凹部38aは形成しなくてもよい。
【0023】図7は本発明の他の実施例の垂直全回転か
まに備えられる外かま65を示す断面図である。本実施
例の外かま65は、図4に示した外かま34と類似した
構成を有する。この外かま65は、その軌溝66の底で
ある内周面66dに軌溝66の幅方向中央部に周方向に
延びる凹部66eが形成される。外かま65は、凹部6
6eが形成される構成以外は、図4に示した外かま34
と同様の構成を有するので、重複を避け説明は省略す
る。
【0024】このように軌溝66の内周面に凹部66e
を形成することによって軌条38および軌溝66を幅広
に形成しても、内かま31と外かま65の接触面を小さ
くすることができ両者間の摩擦抵抗を小さくすることが
できる。
【0025】図8は、本発明の他の実施例の垂直全回転
かまに備えられる内かま67の底部37側から見た斜視
図である。本実施例の内かま67は、図3に示した内か
ま31と類似した構成を有する。この内かま67は、そ
の軌条68に形成される凹部68dが、その半径方向に
切断した断面形状が弧状であるように形成される。内か
ま67は、凹部68dが、その半径方向に切断した断面
形状が弧状であるように形成される以外は図3に示した
内かま31と同様の構成を有するので重複を避け説明は
省略する。この内かま69は、図3に示した内かま31
と同様の効果を得ることができる。
【0026】図9は、本発明の他の実施例の水平全回転
かま70を示す斜視図である。本実施例の水平全回転か
ま70は、縦断面の形状が大略的にU字状の外かま本体
71、および外かま本体71と同軸に設けられ、鉛直な
回転軸線L3まわりに回転駆動される回転軸72が一体
的に形成される外かま73と、前記外かま本体71に嵌
り込む内かま74と、この内かま74に収納されるボビ
ン75とを含んで構成される。
【0027】図10は、前記内かま74を示す正面図で
ある。図9および図10を参照して、内かま74は、そ
の縦断面の形状が大略的にU字状に形成される。この内
かま74は、軸方向一方側が開放される略円筒状の筒部
76と、その筒部76の他方側を塞ぐ底部77とから成
る。
【0028】前記筒部76には、内かまの外周部である
外周面に周方向に延びる軌条78が形成され、軸方向一
端部である上端部にかま止め凸部89が形成される。ま
た筒部76には筒部76の外周に沿うように湾曲する調
子ばね79が取付けられており、その調子ばね79は筒
部に設けられる略L字状の下糸繰り出し口80を介し
て、前記調子ばね79の先端部79aから繰り出される
下糸の張力を調整する。前記軌条78は、筒部76の軸
線方向中央部から前記他方側すなわち底部77側の端部
にわたって幅広に形成される。またこの軌条78は、周
方向に関して前記かま止め凸部89が形成される付近に
おいて欠損する状態に形成される。この軌条78の外か
ま回転方向(矢符B方向)上流側端部の糸掛け部81
は、その前記上流側の端面81aが底部77側より中央
部側が前記外かま回転方向(矢符B方向)上流側により
延びるように軸線方向に対して角度θ11だけ傾斜して
形成される。
【0029】この軌条78には、軌条78の幅方向の中
央部付近に周方向に延びる凹部78aが形成される。こ
の凹部78aは図1に示した垂直全回転かま30の内か
ま31と同様に糸切り溝78bを貫いて周囲にW5の幅
の縁取りを残すように溝状に形成される。またその深さ
はW6に選ばれ、均一な深さに形成される。
【0030】前記底部77は、前記筒部76の軸線に垂
直な仮想平面上に形成される。この底部77は、筒部7
6の他方側を塞ぐように形成される。底部77には前記
筒部76の軸線上に前記開放される一方側へ向かってス
タッド82が立設され、そのスタッド82の先端部には
ボビン押え部材83が取付けられる。
【0031】図9を参照して、前記外かま本体71は、
軸方向の一方側(鉛直方向上方側)が解放される略円筒
状の筒状部84と、この筒状部84の軸方向他方側(鉛
直方向下方側)の一部を塞ぐように形成される底板部8
5とを有する。
【0032】前記筒状部84には、その内周面に周方向
に延びる軌溝86が形成される。また筒状部84にも、
図示しない針によって下降してきた上糸を捕捉する剣先
87が形成される。前記軌溝86は、筒状部84の軸方
向中央部付近から底板部85にわたって幅広に形成され
る。また筒状部84の内周面が剣先形成部分において周
方向に関して剣先87に近付くに従い半径方向外方に膨
らむように形成されており、これに従って軌溝86は、
周方向に関して剣先87に近付くにつれ徐々に浅くな
り、やがて消失するように形成される。この軌溝86に
は、前記内かまの外周に形成される軌条78が嵌り込
む。また前記筒状部84にはその開放される上方側に半
リング状の内かま押え88が取付けられる。
【0033】前記底板部85は、筒状部87の軸線に垂
直な仮想平面内に形成され、筒状部84の前記下部にお
いて軸線と交差する直径線方向に形成される。
【0034】前記回転軸72は、直円筒状であり、前記
外かま本体71と同軸に底板部85から下方に延びて形
成される。この回転軸72には図示しない軸受手段が嵌
り込み、回転軸72は、前記回転軸L3まわりに回転自
在に支持される。また、回転軸72には、図示しないミ
シンの下軸からの回転動力が伝えられる歯車が取付けら
れる。
【0035】このように外かま本体71と回転軸72と
が一体的に形成され、外かま73が形成される。
【0036】また外かま73の外かま本体71には、内
かま74が外かまに対して回転自在に前記軌条78が前
記軌溝86に嵌合する状態で嵌り込む。この状態で内か
ま74を前記内かま押え部材88によって軌条87が押
えられ、外かま本体71からの飛び出しを防止される。
【0037】前記ボビン75は、軸線方向両端部に一対
のフランジを有する筒状に形成される。このボビン75
には下糸が巻回される。下糸の巻回されたボビン75
は、前記内かま74のボビン支えが挿通される状態で、
内かま74内に収納され、前記ボビン押え部材83によ
ってボビン75は、内かま74からの飛び出しを防止さ
れる。
【0038】このような構成を有する水平全回転かま7
0に、前記図示しない回転軸72に取付けられる歯車に
下軸からの回転力が伝達されることによって、外かま7
3が回転駆動される。この内かま74は、前記内かま止
め凸部89が図示しないミシンの機体に形成される凹所
に嵌り込んでおり、外かま73の回転による摩擦力によ
る回転作用に抗して回転が防止される。この外かま73
の回転と同期し、図示しない針によって図示しない上糸
が剣先87の通過経路に供給される。剣先87が供給さ
れる上糸を捕捉し、内かま74の周囲を1周することに
よって糸越しがなされ、縫い目が形成される。
【0039】本実施例の水平全回転かま70において、
内かま74の軌条78が軸線方向中央部から底部77付
近まで幅広にわたって形成され、かつ軌条の糸掛け部8
1の端面81aが軸線に対してθ11の角度を成して形
成されており、前述の垂直全回転かま30の場合と同様
に、上糸に無理な屈曲による不所望な摩擦力が作用しな
いように上糸が底部77に滑るように案内されるので、
円滑な糸越しをすることができる。また軌条78に前記
凹部78aを形成することによって軌条78を幅広に形
成しても、内かま74と外かま73との接触面を小さく
することができ、両者間の摩擦抵抗を小さくすることが
できる。また内かま74の軽量化を図ることができる。
【0040】図11は、本発明の他の実施例の半回転か
まに備えられる中かま100の右側面図であり、図12
は、その正面図である。たとえば本縫いミシンの半回転
かまに備えられる中かま100は、スタッド101が立
設された底部102と、この底部102に連なる周縁部
103とを有する。周縁部103には図示しない針によ
って供給される図示しない上糸を捕捉する剣先104が
形成されるとともに、この剣先104よりも半径方向内
方側には、糸案内突起105が形成される。この糸案内
突起105は、中かま100の底部側の部分100aと
開口端側の部分105bとを有し、部分105aは、部
分105bの半径方向内方に突出している。これらの部
分105a,105b間には、図示しない針が挿通され
る針落ち溝105cが形成される。また部分105aの
底部側の側部105bが周方向に関して先端部寄りにな
るにつれて開口端側、すなわち図8の左側に傾斜してい
る傾斜面105eが形成される。前記剣先104と糸案
内突起105とによって、中かま100を半回転駆動さ
せる図示しないドライバが嵌り込む凹所106が形成さ
れる。
【0041】さらに周縁部103には、内かまの外周部
である外周面に周方向に延びる軌条107が形成され
る。この軌条107は、中かま100の軸方向中央部か
ら底部102までの広い幅にわたって形成される。この
軌条107の剣先104に近い側の端面108は、半径
方向外方に向かうにつれて剣先104に近付く方向に延
び、軸方向に関して底部102側から開口端側へ向かう
につれて剣先104に近付く方向に延びて形成される。
この軌条107には、軌条107の幅方向の中央部付近
に周方向に延びる凹部107aが形成される。この凹部
107aは周囲にW7の幅の縁取りを残すようにして溝
状に形成される。またその深さはW8に選ばれ、均一な
深さに形成される。
【0042】このような構成を有する中かま100に
は、ボビンケースが前記スタッド101を挿通するよう
にして装着される。このボビンケースには、図示しない
下糸が巻回されたボビンが収納される。また中かま10
0は、軌条107が半回転かまの図示しない大かまの内
周面に形成される軌溝に嵌り込む状態で、大かま内に収
納される。この状態で中かま100は、図示しないミシ
ンの下軸に連結されたドライバによって矢符C方向およ
び矢符D方向に半回転駆動される。このとき中かま10
0に収納されたボビンケースは、そのボビンケースに形
成されるまわり止め部材によって、前記中かまの半回転
動作に抗して回転が防止されている。
【0043】半回転かまが駆動され、中かま100が矢
符C方向および矢符D方向に半回転駆動されると、それ
と同期して針が上下に往復運動する。中かま100が矢
符D方向に最大変位したときに前記針落ち溝105cに
図示しない針が挿通され、図示しない上糸が剣先104
の通過経路に供給される。中かま100が矢符C方向に
回転動作することによって剣先104が上糸を捕捉し、
上糸ループを拡大しながら前記ボビンケースの周囲を半
周する。この動作によって上糸の図示しないミシンの本
体に設けられる天秤寄りの部分は、前記軌条107の端
面108に案内され、滑らかに滑って前記底部102に
乗り上げる。また中かま100の前記動作に伴い、上糸
は剣先104から前記糸案内突起105に次第に乗り移
る。中かま100がC方向に最大変位したとき、上糸
は、前記ミシンの本体に設けられる天秤によって引き上
げられ、剣先104によって通過してきた側と反対側の
ボビンケースの周囲を通過する。これによって上糸がボ
ビンケースを糸越しし、ボビンケースに収納された下糸
と係合され、縫い目が形成される。
【0044】このようにして糸越しする半回転かまに備
えられる中かま100の軌条107が、中かまの軸方向
中央部付近から底部102に付近にわたって幅広に形成
され、かつこの軌条107の剣先104側の端面108
が半径方向内方側よりも外方側が、ま底部102側より
開口端側が剣先104に近付くように延びて中かまの軸
線あるいは半径線方向に対して傾斜して形成されるの
で、中かま100の回転動作に伴う糸越し動作におい
て、上糸が滑らかに中かまの底部側へ案内され、上糸が
中かまの底部を円滑に通過し、糸越しを容易に行うよう
にすることができる。また軌条107に前記凹部107
aを形成することによって軌条107を幅広に形成して
も、中かま100と、図示しない大かまとの接触面を小
さくすることができ、両者間の摩擦抵抗を小さくするこ
とができる。
【0045】図13は、本発明の他の実施例の垂直全回
転かまに備えられる内かま120を示す側面図である。
内かま120は図1に示した内かま31と類似した構成
を有する。内かま120の幅広に形成される軌条122
には、その軌条122の外かま回転方向上流側の端部、
すなわち糸掛け部123ならびに軌条122の内かま1
20の中央部寄りの部分122i,122jおよび12
2kを残して凹部122aが形成される。凹部122a
は糸切り溝122b1,122b2によって分断される
部分122a1,122a2および122a3から成
る。これらの部分122a1〜122a3の外周面は、
内かまの軸線と同一の軸線を有する仮想円筒状の面上に
形成され、内かま120の外周面120aよりも外方に
形成される。その他の構成については、図1に示した実
施例の垂直全回転かま30に備えられる内かま31と同
様であるので重複を避け説明は省略する。このような軌
条122を有する内かま120は、その軌条122が仮
想線D1で示す外かまの軌溝に嵌り込み、幅L10a,
L10bおよびL10cを有する面121a,121b
および121cによって支持される。このように凹部1
22aを形成し支持する面121a〜121cを小さく
することで図1に示した実施例の内かま31と同様の効
果を得ることができる。
【0046】図14は、本発明の他の実施例の垂直全回
転かまに備えられる内かま130の軌条131付近を拡
大して示す断面図である。内かま130は、図13に示
した実施例の内かま120と類似している。内かま13
0の軌条141には、図13に示した内かま120と同
様に、軌条131の糸掛け部と内かま130中央部寄り
の部分131aを残して凹部132を形成する。この凹
部132の断面形状は、中央寄りの部分131aから、
底部37へ向かうにつれ半径方向内方に傾斜するように
して形成される。その他の構成は内かま120と同様の
構成を有するので重複を避け説明は省略する。
【0047】図15は、本発明の他の実施例の垂直全回
転かまに備えられる内かま140の軌条141付近を拡
大して示す断面図である。内かま140は、図13に示
した実施例の内かま120に類似している。内かま14
0の軌条141には、図13に示した内かま120と同
様に、軌条141の糸掛け部と内かま140中央部寄り
の部分141aを残して凹部142を形成する。この凹
部142の断面形状は、半径方向内方に凸の弧状に形成
される。その他の部分は、内かま120と同様の構成を
有するので、重複を避け説明は省略する。
【0048】図14および図15に示した実施例の内か
ま130および140は、図1に示した実施例の内かま
31と同様の効果を得ることができる。
【0049】図16は、本発明のさらに他の実施例の垂
直全回転かまに備えられる内かま150を示す側面図で
ある。内かま180は図1に示した内かま31と類似し
た構成を有する。内かま180の幅広に形成される軌条
151には、その軌条151の外かま回転方向上流側の
端部すなわち糸掛け部153ならびに軌条151の幅方
向中央部151i,151jおよび151kを残して凹
部152ならびに155が形成される。凹部152なら
びに155は糸切り溝151b1,151b2によって
分断される部分152a,152bおよび152cなら
びに155a,155bおよび155cから成る。これ
らの部分152a〜152cおよび155a〜155c
の外周面は内かまの軸線と同一の軸線を有する仮想円筒
状の面上に形成され、内かま150の外周面150aよ
りも外方に形成される。その他の構成については、図1
に示した実施例の垂直全回転かま30に備えられる内か
ま31と同様であるので重複を避け説明は省略する。こ
のような軌条151を有する内かま150はその軌条1
51が仮想線154で示す外かまの軌溝に嵌り込み、幅
L11a,L11bおよびL11cを有する面154
a,154bおよび154cによって支持される。この
ように凹部152を形成し、支持する面154a〜15
4cを小さくすることで図1に示した実施例の内かま3
1と同様の効果を得ることができる。
【0050】図17は本発明の他の実施例の垂直全回転
かまに備えられる内かま160の軌条161付近を拡大
して示す側面図である。内かま160は、図16に示し
た実施例の内かま150と類似している。内かま160
の軌条161には、図16に示した内かま150と同様
に、軌条161の糸掛け部と軌条161の幅方向中央部
161aを残して凹部162および163が形成され
る。凹部162の断面形状は、前記中央部から内かま1
60周方向端側(図17の右側)に向かうにつれ半径方
向内方に傾斜するように形成される。一方凹部163は
内かま160の軸線と同一の軸線を有する仮想円筒状の
面上に形成される。その他の構成は内かま180と同様
の構成を有するので重複を避け説明は省略する。
【0051】図18は本発明の他の実施例の垂直全回転
かまに備えられる内かま170の軌条171付近を拡大
して示す断面図である。内かま170は、図16に示し
た実施例の内かま180と類似している。内かま170
の軌条171には、図16に示した内かまと同様に軌条
170の糸掛け部と軌条161の幅方向中央部171a
を残して凹部172および173が形成される。各凹部
172,173の断面形状は弧状に形成される。その他
の構成は内かま180と同様の構成を有するので重複を
避け説明は省略する。
【0052】図17および図18に示した実施例の内か
ま160および170は、図16に示した実施例の内か
ま180と同様の効果を得ることができる。
【0053】本発明のさらに他の実施例として、全回転
かまの内かまおよび半回転かまの中かまの軌条、ならび
に、全回転かまの外かまおよび半回転かまの大かまの軌
溝に形成される凹部は、周方向に延びる溝であってもよ
い。またこのような溝は複数形成されてもよい。また凹
部は、周方向に複数形成されてもよく、すなわち一連の
溝状である必要はない。また凹部は、各軌条の外周部な
らびに軌溝の底にランダム、あるいは、一定間隔を開け
て配置される孔であってもよい。また凹部は、軌条の糸
掛け部、糸抜け部、糸切り溝を分断するように形成して
もよい。これらの凹部の深さは浅く、たとえば、0.5
mm程度に形成されてもよく、また逆に半径方向に貫通
するように形成されてもよい。また凹部の断面形状は弧
状であってもよく、多角形状であってもよい。また凹部
を複数形成する場合、各凹部の形状、寸法などは、一律
でなくともよい。さらに凹部には、潤滑油を含む潤滑剤
を貯留するようにしてもよい。さらにまたこのような凹
部は形成されなくてもよい。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、全回転かままたは半回
転かまを構成する内かままたは中かまの軌条が、その内
かままたは中かまの外周部の中央部付近から底付近にわ
たって幅広に形成されるので、上糸が、軌条によって内
かままたは中かまの底側へ速やかに導かれ、その底の表
面に沿って滑らかに滑って通過し、容易に糸越しをする
ので縫製加工において糸玉やルーピングあるいは糸切れ
などが生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の垂直全回転かま30を示す
断面図である。
【図2】垂直全回転かま30に備えられる内かま31の
底面図である。
【図3】その内かま31の底部37側から見た斜視図で
ある。
【図4】垂直全回転かま30に備えられる外かま34の
断面図である。
【図5】垂直全回転かま30における糸越しの様子を説
明するためのボビンケース35を装着した垂直全回転か
ま30の側面図である。
【図6】図5に対応する内かま31の底面図である。
【図7】本発明の他の実施例の垂直全回転かまに備えら
れる外かま65を示す断面図である。
【図8】本発明の他の実施例の垂直全回転かまに備えら
れる内かま67の底側から見た斜視図である。
【図9】本発明の他の実施例の水平全回転かま70を示
す斜視図である。
【図10】水平全回転かま70に備えられる内かま74
を示す正面図である。
【図11】本発明の他の実施例の半回転かまに備えられ
る中かま100を示す側面図である。
【図12】その中かま100の正面図である。
【図13】本発明の他の実施例の垂直全回転かまに備え
られる内かま120の側面図である。
【図14】本発明の他の実施例の垂直全回転かまに備え
られる内かま130の軌条部分を拡大して示す断面図で
ある。
【図15】本発明の他の実施例の垂直全回転かまに備え
られる内かま140の軌条部分を拡大して示す断面図で
ある。
【図16】本発明の他の実施例の垂直全回転かまに備え
られる内かま150の側面図である。
【図17】本発明の他の実施例の垂直全回転かまに備え
られる内かま160の軌条部分を拡大して示す断面図で
ある。
【図18】本発明の他の実施例の垂直全回転かまに備え
られる内かま170の軌条部分を拡大して示す断面図で
ある。
【符号の説明】
30 垂直全回転かま 31,67,74,120,130,140,150,
160,170 内かま 34,65,73 外かま 49,66,86 軌溝 38,78,107 軌条 35 ボビンケース 50,87,104 剣先 56 針 57 上糸 59 被縫製物 38a,49e,68a,78a,107a,122
a,132,142,152,55,162,163,
172,173 凹部 70 水平全回転かま 75 ボビン 100 中かま
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年11月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 本縫いミシンおよびかま
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本縫いミシンにおいて、その全回転かま
    の内かままたは半回転かまの中かまの軌条を、内かまま
    たは中かまの外周部の中央部付近から底付近までの広い
    幅にわたって形成した構成を有する全回転かままたは半
    回転かまを備えることを特徴とする本縫いミシン。
  2. 【請求項2】 本縫いミシンにおいて、その全回転かま
    の中かままたは半回転かまの中かまの軌条を、内かまま
    たは中かまの外周部の中央部付近から底付近までの広い
    幅にわたって形成し、その軌条の半径方向外方に臨む外
    周部に単数または複数の凹部を形成した構成を有する全
    回転かままたは半回転かまを備えることを特徴とする本
    縫いミシン。
  3. 【請求項3】 前記凹部が、周方向に細長く形成されて
    いることを特徴とする請求項2に記載の本縫いミシン。
  4. 【請求項4】 前記軌条が嵌り込む外かままたは大かま
    の軌溝の底には、単数または複数の凹部が形成されるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の本
    縫いミシン。
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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51130263U (ja) * 1975-04-05 1976-10-20
JPS57128194A (en) * 1981-02-02 1982-08-09 Sabun Kogyosho Kk Manufacture of intermediate unit pattern for sewing machine
JPS5945085U (ja) * 1982-09-20 1984-03-24 株式会社廣瀬製作所 垂直全回転かまの内かま
JPS63318992A (ja) * 1987-06-22 1988-12-27 株式会社廣瀬製作所 全回転かま

Patent Citations (4)

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