JPH09168401A - 防汚性靴 - Google Patents

防汚性靴

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JPH09168401A
JPH09168401A JP34931395A JP34931395A JPH09168401A JP H09168401 A JPH09168401 A JP H09168401A JP 34931395 A JP34931395 A JP 34931395A JP 34931395 A JP34931395 A JP 34931395A JP H09168401 A JPH09168401 A JP H09168401A
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Hironori Kodama
洋典 児玉
Nobuo Ida
信男 井田
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗装業,塗料,接着剤製造業,FRP成形作
業等の作業場において着用する作業靴において、塗料,
接着剤,FRP成形用樹脂が付着しても容易に除去する
ことができる防汚性靴を提供しようとするものである。 【構成】 熱可塑性ポリウレタン樹脂と室温硬化型シリ
コーンゴムとの混合物からなる塗膜を靴甲被に形成する
ことにより、靴甲被に優れた離型性を付与し、しかも耐
久性のある防汚性靴を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗装業,FRP成
形作業,塗料又は接着剤製造業の作業者はそれらの取扱
い物が飛散し、身体の一部に付着する場合が多いので、
作業形態に応じて、保護メガネ,マスク,手袋,腕カバ
ー,前掛け等を着用しているが、靴に関しては特別な考
慮は払われておらず、市販のゴム長靴,ポリ塩化ビニル
製長靴,布靴,革靴等を使用しており、専用の防汚性靴
がないのが現状である。
【0002】又、最近、布靴の甲被表面を弗素樹脂で処
理した防汚性靴が上市されているが、付着物が特殊な塗
料,接着剤,FRP成形用樹脂等に対しては効果がな
く、靴甲被に付着しても容易に取り除くことができない
のが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記塗装作業,塗料,
接着剤製造業では、ウレタン樹脂,エポキシ樹脂,アル
キド樹脂,アミノアルキド樹脂,酢酸ビニル樹脂等が取
り扱われており、そのうちでも、FRP成形作業では主
に不飽和ポリエステル樹脂が取り扱われている。この様
な作業に履用される靴は、それらの樹脂が靴に付着した
場合、乾燥又は硬化すると靴甲被に強固に接着し、除去
することができず、それらの付着物が蓄積していくと見
た目にも悪いが、靴甲被の屈曲部が曲げにくくなり、靴
としての履用が困難となる。
【0004】樹脂の付着頻度の高いFRP作業場の一部
では、靴の甲被にガムテープや布入テープ等のカバーを
貼り付け、それらの樹脂が付着する度に貼り替えを行っ
ており、カバーの貼り替えに手間がかかるという問題を
かかえていた。本発明は、前記問題点を一挙に解決し、
塗装作業,塗料,接着剤製造業にも幅広く使用できる防
汚性靴を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性ポリ
ウレタンと室温硬化型シリコーンゴムとを必須成分とす
る混合物よりなる薄層が、靴甲被の表面に形成されてい
る防汚性靴を特徴とする。
【0006】
【実施の形態】前記混合物は、熱可塑性ポリウレタンと
室温硬化型シリコーンゴムの混合比率が、60〜20重
量%の熱可塑性ポリウレタンと40〜80重量%の室温
硬化型シリコーンゴムよりなる。
【0007】又、前記混合物において、熱可塑性ポリウ
レタンを架橋させる為のポリイソシアネートが加えられ
ている。
【0008】又、前記室温硬化型シリコーンゴムがオル
ガノポリシロキサンを主成分とする一液型室温硬化型シ
リコーンゴムである。
【0009】本発明に使用する室温硬化型シリコーンゴ
ム(略してRTVシリコーンゴム)は、一液型RTVシ
リコーンゴムと二液型RTVシリコーンゴムに分類され
る。一液型RTVシリコーンゴムのベースコンパウンド
は、分子鎖両末端に水酸基を有する鎖状ジオルガノポリ
シロキサンに補強剤として微粉末シリカなどを混練した
もので、これに種々のタイプの橋かけ剤を配合し、さら
に硬化調節剤,接着向上剤,着色剤などの添加剤を必要
に応じて添加し製品とする。橋かけ剤を混入した製品は
水分に敏感で、空気中に直接さらすことができないので
カートリッジやチューブに充填して保存される。一液型
RTVシリコーンゴムは硬化機構で分類すると縮合型と
付加型に大別される。
【0010】縮合型はさらに硬化機構の違いにより、酢
酸型,オキシム型,アセトン型,アルコール型,アミン
型,ヒドロキシルアミン型等に分類される。これに使用
する硬化剤は有機ケイ素単量体が使用され、空気中に出
されると湿気と反応し、酢酸ブタンオキシム,アセト
ン,メタノール等のガスを放出し硬化しゴム状となって
いく。そのため縮合型RTVシリコーンゴムは表面から
深部に向かって硬化が進行し、硬化速度は温度,湿度等
の硬化環境により変化する。硬化時間は硬化速度の速い
アセトン型であっても深部まで硬化するには数時間から
数日の時間を必要とする。
【0011】次に付加型は、縮合型と異なりヒドロシリ
ル化反応により硬化する為、副生物の生成がなく、収縮
も殆どなく、熱により深部まで短時間で硬化できるとい
う特徴がある。何れにしても一液型RTVシリコーンゴ
ムは、シリコーンゴムに近似した化学組成のガラス,ホ
ウロウ,タイル等には優れた接着性を示す。しかし、金
属,プラスチック,石材,木材等の被着体の場合にはプ
ライマーを併用することが望ましい。
【0012】二液型RTVシリコーンゴムは、一般にペ
ースト状のベースコンパウンドとカタリストの二液の形
で提供されるもので、使用直前に両者を混合して使用す
る。硬化の機構は一液型と同様に縮合型と付加型があ
り、何れにしても硬化してゴム状となり、ゴムとしての
一般の特性を備えた弾性体になる。先に述べた一液型R
TVシリコーンゴムと異なる点は、一液型RTVシリコ
ーンゴムが硬化のとき接触している材質に接着性を示
し、主として接着剤として使用されるのに対し、二液型
RTVシリコーンゴムは一般的には接着性を示さない点
であり、この特性を利用して型取り母型として利用され
る他、一般電気絶縁用充填剤、その他の用途にも広く利
用されている。
【0013】本発明に使用する熱可塑性ポリウレタン
は、靴、履物用の接着剤に用いられるタイプのものであ
り、ジイソシアネートと二官能以上のポリエステル又は
ポリエーテルとの反応によって作られる末端がOH基の
高分子量直鎖状ポリマーである。熱可塑性ポリウレタン
は凝集力が大きいので、普通はポリイソシアネートの添
加を必要としないが、分子量によって併用することがで
きる。
【0014】ポリイソシアネートは、脂肪族ジイソシア
ネート又は脂環族ジイソシアネートが知られており、脂
肪族ジイソシアネートとしてヘキサメチレンジイソシア
ネートを使用することができ、脂環族ジイソシアネート
としてイソホロンジイソシアネート,4・4’−ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネートを使用することがで
きる。
【0015】熱可塑性ポリウレタンにポリイソシアネー
トを添加すると、熱可塑性ポリウレタンと反応して熱軟
化点が高くなり、甲被に塗布すると甲被との接着性を高
め、ポリウレタンの耐加水分解性を向上することができ
る。ポリイソシアネートの配合割合は熱可塑性ポリウレ
タンに対して固形分比で2〜8%が適当である。
【0016】本発明の靴甲被の表面に形成される薄層
は、熱可塑性ポリウレタンと室温硬化型シリコーンゴム
を必須成分とする混合物よりなり、前記混合物の混合割
合は熱可塑性ポリウレタンが40〜80重量部に対し
て、室温硬化型シリコーンゴムが20〜60重量部であ
ることが必要である。熱可塑性ポリウレタンは靴甲被と
の密着をアップするのに寄与し、室温硬化型シリコーン
ゴムは靴甲被に付着する塗料や接着剤やFRP成形用樹
脂等の各種樹脂に対して離型性(即ち防汚性)を付与す
るのに寄与する。
【0017】混合物の必須成分であるポリウレタン樹脂
が60重量部を超えると、各種樹脂に対する離型性(即
ち防汚性)が急激に低下し、各種樹脂が除去しにくくな
る。又、室温硬化型シリコーンゴムが80重量部を超え
ると離型性は変わらないが、薄層と靴甲被の密着力が低
下し、薄層が剥がれ易くなり、耐久性がなくなる。
【0018】本発明に使用する靴甲被は、特に限定され
ることなく、綿,スフ,アクリル繊維,ポリエステル繊
維,ナイロン繊維及び各繊維の混紡,混繊の織布,編
布,不織布,人工皮革,合成皮革,天然皮革等が使用さ
れる。
【0019】
【実施例】実施例に使用する熱可塑性ポリウレタンは組
成がポリカプロラクトン(分子量2000),ポリカプ
ロラクトン(分子量1000),1,4−ブタンジオー
ル,イソホロンジイソシアネート,水素添加4,4’−
ジフエニルメタンジアミンよりなるポリエステル系ポリ
ウレタンである。
【0020】室温硬化型シリコーンゴムは、鎖状ジオル
ガノポリシロキサンを主成分として、これに補強剤とし
て微粉末シリカなどを混練したもので、橋かけ剤にアセ
トンオキシムを配合し、さらに硬化調整剤,接着向上剤
を必要に応じて添加した縮合型一液型RTVシリコーン
ゴムである。
【0021】上記熱可塑性ポリウレタンと一液型RTV
シリコーンゴムを配合した表1に示す実施例の混合物溶
液を、ポリウレタン製の人工皮革及び同素材を甲被に有
する靴の甲被表に、塗布量の固形分が50〜100g/
2 となるように塗布し、乾燥後、室温にて2日間硬化
させ甲被材と靴を得た。
【0022】
【比較例1】実施例と同様に表1に示す比較例1の混合
物溶液を、ポリウレタン製の人工皮革及び同素材を甲被
に有する靴の甲被表に、塗布量の固形分が50〜100
g/m2 となるように塗布し、乾燥後、室温にて2日間
硬化させ、甲被材と靴を得た。
【0023】
【比較例2】実施例と同様に表1に示す比較例2の混合
物溶液をポリウレタン製の人工皮革に、塗布量の固形分
が50〜100g/m2 となるように塗布し、乾燥後、
室温にて2日間硬化させ、甲被材を得た。
【0024】
【比較例3】防汚性試験を行うための皮革として、防汚
処理しない甲被材としてポリウレタン製の人工皮革を準
備した。
【0025】
【比較例4】比較例3と同目的に使用する防汚処理しな
い甲被材として、綿布を準備した。
【0026】
【比較例5】比較例3と同目的に使用する防汚処理しな
い甲被材として、塩化ビニル製合皮皮革を準備した。
【0027】
【防汚性比較試験】前記実施例及び比較例1〜5の甲被
材に対して表2に示す9種類の付着物をほぼ等量ずつ塗
布し、乾燥又は硬化後、付着物が粘着テープにより容易
に除去できる否かを基準にして評価試験を行った結果を
表3にまとめたものである。評価基準としては◎は粘着
テープでも完全に除去できる、○は粘着テープでは完全
に除去できず一部残留する、×は粘着テープでは全く除
去できないものとした。表3の結果を見れば、実施例と
比較例1の甲被材は殆どの被着物に対して優れた離型性
(即ち防汚性)を有することがわかる。
【0028】
【塗膜の密着強度比較試験】前述の防汚性比較試験に
て、良好な結果が得られた実施例と比較例1の甲被材に
ついて塗膜密着強度を比較した。供試試料は2ケを一組
とする矩形状のポリウレタン系人工皮革の表面に実施例
と比較例1の混合物溶液をそれぞれ塗布し、固形分の総
量がが200〜250g/m2 となるように塗布し、熱
活性後、塗布面同士を重ね合わせ40℃にて2日間硬化
させ、JIS K6256法により剥離試験を行い、塗
膜と甲被材の密着強度を測定した。その結果は表4に示
す通り、比較例1は塗膜の密着強度が低く、靴甲被とし
て実用性に程遠いものであった。一方実施例は、塗膜密
着強度は十分なものであった。
【0029】又、実施例の靴と比較例1の靴をプラスチ
ック成形工場で履用した所、比較例1の靴は1カ月間で
塗膜の剥離が発生した。一方実施例の靴は、3カ月間履
用しても全く異常がなく、耐久性のあるものであった。
【0030】
【効果】本発明によると、熱可塑性ポリウレタンと室温
硬化型シリコーンゴムを必須成分とする混合物よりなる
薄層が、靴甲被の表面に形成されているので、塗料,接
着剤,FRP成形用樹脂等が甲被に付着しても容易に取
り除くことができる。又、この薄層は靴甲被との密着性
に優れるので、作業靴として履用した場合、薄層の損
傷,剥離もなく、長期間履用することができる。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ポリウレタンと室温硬化型シリ
    コーンゴムとを必須成分とする混合物よりなる薄層が、
    靴甲被の表面に形成されている防汚性靴。
  2. 【請求項2】 前記混合物において、熱可塑性ポリウレ
    タンと室温硬化型シリコーンゴムとの混合比率が、60
    〜20重量%の熱可塑性ポリウレタンと40〜80重量
    %の室温硬化型シリコーンゴムである請求項1記載の防
    汚性靴。
  3. 【請求項3】 前記混合物において、熱可塑性ポリウレ
    タンを架橋させる為のポリイソシアネートが加えられて
    いる請求項1又は2記載の防汚性靴。
  4. 【請求項4】 前記室温硬化型シリコーンゴムがオルガ
    ノポリシロキサンを主成分とする一液型室温硬化型シリ
    コーンゴムである請求項1〜3記載のうちの何れか一つ
    である防汚性靴。
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