JPH09169167A - 熱転写色素供与体要素及び熱転写方法 - Google Patents

熱転写色素供与体要素及び熱転写方法

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JPH09169167A
JPH09169167A JP8244657A JP24465796A JPH09169167A JP H09169167 A JPH09169167 A JP H09169167A JP 8244657 A JP8244657 A JP 8244657A JP 24465796 A JP24465796 A JP 24465796A JP H09169167 A JPH09169167 A JP H09169167A
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thermal transfer
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ディーン ランドグレーブ ケビン
Jeffrey C Chang
チン−イー チャン ジェフリー
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱転写色素供与体要素に関し、得られる転写
画像において改良された光堅牢度、より低い色相誤差及
びより低い濁り度を可能とするような色素供与体要素を
提供することを目的とする。 【解決手段】 バインダ及び少なくとも1種のβ−シア
ノ−β−トリフルオロメタンスルホニル−p−N,N−
ジアルキルアミノスチレンイエロー色素を含む層を塗被
された少なくとも1つの基材を含んでなるように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な熱転写色素供
与体要素に関し、さらに詳しく述べると、β−シアノ−
β−トリフルオロメタンスルホニル−p−N,N−ジア
ルキルアミノスチレンイエロー色素をベースとする色素
供与体要素に関する。本発明はまた、このような色素供
与体要素をを使用した熱転写方法に関する。
【0002】
【従来の技術】「熱転写印刷」なる語は、2つの主たる
技術領域をカバーしている。織物類の熱転写プリント
(印刷)では、供与体シートに1種類もしくはそれ以上
の色素のパターンを塗被し、被印刷布帛と接触させ、そ
して、時には同時に真空を適用しながら、熱を一様に与
えている。この転写方法は広く研究されており、そし
て、一般的には、気相における昇華によって色素が転写
されるということが受入れられている。これに関連し
て、例えば、C.J.Bentら,J.Soc.Dye
rs Colour.,85,606(1969);
J.Griffiths及びF.Jones,同書,9
3,176(1977);J.Aiharaら,Am.
Dyest.Rep.,64,46(1975年2
月),そしてC.E.Vellins,“The Ch
emistry of Synthetic Dye
s”,K.Venkataraman編,Vol.VII
I,191,Academic Press,New
York,1978を参照されたい。
【0003】熱転写印刷なる語によってカバーされる別
の領域は、サーマルイメージング(熱画像形成)であ
る。ここでは、適当な受容体シートと接触せしめられて
いる供与体シートに対して熱を画像に合わせた形で適用
して、受容体の上に着色画像を形成する。例えば米国特
許第3,898,086号において記載されるような、
熱物質移動印刷(サーマルマストランスファープリンテ
ィング)と呼ばれる1つのタイプの熱画像形成では、供
与体は、ワックス含有被膜中に分散せしめられた着色剤
である。熱を適用すると、構造体中の供与体層が溶融せ
しめられるかもしくは軟化せしめられ、そして着色供与
体被膜の一部が受容体に転写せしめられる。一般的に、
顔料は、透明性の問題があるにもかかわらず、受容体上
に十分な光堅牢度をもった着色画像を提供するために選
択されている着色剤である。もう1つのタイプの熱印刷
は、熱色素転写画像形成あるいは記録又は色素拡散熱転
写と呼ばれているものである。ここで、供与体シート
は、バインダ中に色素を含有する。熱を像状に適用する
と、色素(バインダではない)が、受容体シートに対し
て転写せしめられる。最近の学会の論文では、この転写
のメカニズムを、昇華による織物印刷とは明確に区別さ
れるものとして、「溶融状態」拡散プロセスと呼んでい
る。P.Gregory,Chem.Brit.,2
5,47(1989)を参照されたい。
【0004】上記と同じ論文では、拡散熱転写に適当な
色素を見い出すことあるいは合成することの非常な困難
性が強調されており、「世界中で入手可能な100万も
しくはそれ以上の色素があるなかで、いずれのものも十
分に満足なものではないということが重要である。」と
述べられいる。色素が失格していることには、画像の光
及び熱堅牢度が不適当であること、そして供与体シート
において被膜を形成するのに色素の溶解性が不十分であ
ること、がある。先に説明したように、光堅牢度はま
た、物質移動画像形成システムにおける問題でもある。
事実、適当な光堅牢度を達成するということは、おそら
く、これらの構造体における単純ではあるが最も大きな
チャレンジである。このことは、多くは、拡散熱転写色
素画像であって表面被膜が数ミクロンの厚さを有してい
るようなものの結果である。この色素は、したがって、
光酸化による減成を容易に受け易い。対照的に、100
倍も厚さが大である織物繊維は、その深さ方向の全域に
そって均一に着色され、よって、その表面における最初
の数ミクロンの褪色は、実際の重要性の面からは些細な
ことである。結果として、織物印刷において良好な光堅
牢度を示す色素は、拡散熱転写画像形成において非常に
乏しい光安定性を呈示するものであるということが一般
的に認められており(例えば、米国特許第4,808,
568号を参照されたい)、また、したがって、後者の
用途のための改良された色素を提供することが強く要求
され続けている。
【0005】フルカラー画像の使用及び形成を教示して
いる熱印刷技術〔三菱化成、R&DReview,3,
(2),71−80(1989)〕は、「広い色再現範
囲を示す記録物品を達成するために、3原色色素の吸収
分光特性が正しくあることが必要である。」と述べてい
る。また、「それぞれの色素は、可視波長域の3分の1
を吸収すべきであり、一方、残りの3分の2は透過され
るべきであり、そしてそれぞれの吸収の重複を可能とし
ない高度の色純度を示すべきである。」と特記してい
る。さらに、ある技術(すなわち、米国特許第4,92
3,846号)は、「…熱転写記録において、もしもシ
アン、マゼンタ及びイエローの3色の色特性が〔低く〕
ないのであるならば、中間的な色は、低彩度でもって濁
った色となり、よって、良好な色再現を得ることができ
ない。」と教示している。
【0006】織物類の熱印刷は拡散熱色素画像形成に表
面的に類似しているけれども、実際には、包含される異
なる性質及び材料の要件の点において全く区別される方
法である。熱印刷は昇華方法によって行われるものであ
り、したがって、実質的な蒸気圧力が色素選択の主要な
基準である。拡散色素画像形成では、色素の高い蒸気圧
力が画像の不所望な熱的フガシチーに寄与する。この状
況に包含される溶融状態拡散方法では、それよりも融点
が、色素の選択に関するより良好な基準である。拡散色
素転写は、高解像性の乾式画像形成方法であって、その
際、加熱に差を付けて、通常0.0001平方インチも
しくはそれ以下の加熱領域を使用して、均一な供与体シ
ートから非常に平滑な受容体に対して色素が像状に転写
せしめられる。これとは対照的に、織物類の熱印刷は、
比較的に低い解像性であって、また、パターン化された
か、付形されたかもしくはマスキングされた供与体シー
トから幾10平方フィートの領域の上方に色素を同時的
に転写することを包含している。この方法で印刷される
一般的な受容体は、織布又は編布、そしてカーペット類
である。この区別のある転写のメカニズムによって上記
のような粗い基材を使用することが可能になり、一方、
平均表面粗さが10ミクロン未満である受容体を使用す
るような拡散熱色素画像形成は、上記したような材料に
不適当である。
【0007】転写印刷方法は、拡散熱色素画像形成とは
異なって、常に乾燥プロセスであるというわけではな
い。一部の布帛あるいは色素では、色素の定着のため、
受容体を溶媒もしくは蒸気での後処理により前膨潤せし
めることが必要である。上記した2種類の方法に関して
の転写温度は同様(180℃〜220℃)であるけれど
も、拡散色素転写は、一般に、若干高い温度において実
施される。しかしながら、包含されるメカニズムの差を
強く反映した方法において、拡散熱転写は、5ミリ秒前
後の時間を包含し、一方、熱印刷は、通常、15〜60
秒の時間を必要とする。包含される昇華方法に従うと、
熱印刷では、屡々、周囲圧力の低下あるいは供与体シー
ト内の加熱ガスの流動に由来する利点が得られる。熱印
刷は、織物類の着色のために開発された技術であり、そ
して粗い基材に対して予め定められたパターンで均一着
色領域を付与するために用いられる。これとは対照的
に、拡散色素転写は、通常は電気的ソースに基づいて、
高品質の画像形成を行うために開発された技術である。
これによると、広い色領域が提供され、そして平滑な受
容体に対して3原色の供与体からのマルチ画像が形成さ
れる。この異なる転写メカニズムでは、色素の転写量が
熱エネルギーの印加量に比例するので、グレースケール
性能についての要件を満たすことができる。熱印刷で
は、温度に対する転写の感度がプロセスのラチチュード
や染色の再現性を低下せしめるので、グレースケール性
能が意識的に避けられている。
【0008】米国特許第5,223,476号及び同第
5,304,528号は、熱印刷用の色素であって、結
合基によって結合せしめられた2個のビニルアニリン部
分を有しており、それぞれのビニルアニリン部分が二重
結合の末端のところで2個の「電子吸引基」を含有して
いるような色素を開示している。実施例のなかではβ−
シアノ−β−エチルスルホニル−及びβ−シアノ−β−
アリールスルホニル−p−ジアルキルアミノスチレンが
使用されているけれども、β−シアノ−β−トリフルオ
ロメタンスルホニル−p−アミノスチレンについての開
示はなされていない。特開平2−292371号公報
は、熱印刷のための同様なスチリル色素を開示してお
り、β−シアノ−β−エチルスルホニル基を再び例示し
ている。特開平3−086591号公報は、熱印刷のた
めのものであって、α,β−ジシアノ−β−スルホンア
ミド部分を含むマゼンタ色素を開示している。上記した
日本特許公報のどちらも、β−シアノ−β−トリフルオ
ロメタンスルホニルを含有するアミノスチリル色素の可
能性のある利点あるいは利用可能性について論じていな
い。さらに、米国特許第4,857,503号では、ビ
ス(トリフルオロメタンスルホニル)−p−ジアルキル
アミノスチリル色素をその他の色素と一緒の共融混合物
として熱転写印刷において使用することが記載され、ま
た、米国特許第4,833,123号、同第4,70
1,439号及び同第4,999,026号を含めた多
数の特許文献には、β,β−ジシアノ−p−ジアルキル
アミノスチリル色素を熱転写印刷において使用すること
が記載されているけれども、これらの特許文献のいずれ
においても、色素の「混合物」バージョン、すなわち、
β−シアノ−β−トリフルオロメタンスルホニル−p−
ジアルキルアミノスチレンが、熱印刷供与体要素色素と
しての改良された光堅牢度、低い色相誤差、そして低い
濁り度を有することができるということについて論じて
いない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うな従来の技術の問題点を解決して、改良された光堅牢
度、低い色相誤差、そして低い濁り度を有する転写画像
を提供可能な熱転写色素供与体要素を提供することにあ
る。本発明のもう1つの目的は、本発明の熱転写色素供
与体要素を使用した熱転写方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このた
び、β−シアノ−β−トリフルオロメタンスルホニル−
p−N,N−ジアルキルアミノスチレンイエロー色素は
熱色素転写画像形成において有利に使用することができ
るということを見い出した。これらの色素を使用してイ
エロー色素供与体構造体を形成した場合、得られる転写
画像は、比較可能な材料に比較して、改良された光堅牢
度、より低い色相誤差、そしてより低い濁り度を呈示す
ることができる。
【0011】したがって、本発明は、その1つの面にお
いて、バインダ及び少なくとも1種のβ−シアノ−β−
トリフルオロメタンスルホニル−p−N,N−ジアルキ
ルアミノスチレンイエロー色素(ここで、アルキル置換
基は、アルキル基である)を含む層を片側の上に塗被さ
れた基材を含んでなる熱転写色素供与体要素を提供す
る。
【0012】本発明は、そのもう1つの面において、
(a)上記のような本発明の熱転写色素供与体要素を色
素受容体要素と接触せしめ、そして(b)前記熱転写色
素供与体要素を像状に加熱し、よって、前記β−シアノ
−β−トリフルオロメタンスルホニル−p−N,N−ジ
アルキルアミノスチレン色素の前記受容体要素への転写
を生ぜしめる工程、を含んでなる熱転写方法を提供す
る。
【0013】この技術分野においてよく理解されている
ように、置換は、許容可能であるというばかりではな
く、そのようにすることが屡々望ましく、また、本発明
において用いられる化合物についても、置換は実行可能
である。特定の置換基の説明及び参照を簡略化するため
の手段として、「基」及び「部分」なる語は、置換され
てもよい化学種と、そのように置換されてはならないも
のとを区別するために用いられている。したがって、
「基」あるいは「アリール基」なる語を使用して置換基
を説明する場合には、その置換基は、基本となる基の文
字通りの定義に加えて、追加の置換基の使用を包含する
ことができる。「部分」なる語を使用して置換基を説明
する場合には、非置換の基のみを包含させることが意図
されている。例えば、「アルキル基」なる語は、純粋な
炭化水素アルキル鎖、例えばメチル、エチル、プロピ
ル、t−ブチル、シクロヘキシル、イソ−オクチル、オ
クタデシル等ばかりではなくて、この技術分野において
公知の置換基、例えばヒドロキシル、アルコキシ、フェ
ニル、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素及び沃素)、
シアノ、ニトロ、アミノ、カルボキシ等を保持したアル
キル鎖もまた包含することを意図している。例えば、ア
ルキル基は、エーテル基(例えば、CH3−CH2−CH2
O−CH2−)、ハロアルキル基、ニトロアルキル基、カ
ルボキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、スルホア
ルキル基、その他を包含している。他方において、「ア
ルキル部分」なる語は、純粋な炭化水素アルキル鎖の
み、例えばメチル、エチル、プロピル、t−ブチル、シ
クロヘキシル、イソ−オクチル、オクタデシル等を包含
することに限定されている。活性成分と反応する置換
基、例えば非常に強い求電子性を有するかもしくは酸化
性の置換基は、もちろん、不活性あるいは無害でないの
で、当業者によって排除されるであろう。
【0014】本発明のその他の面、利点、そして利益
は、以下に続く詳細な説明及び実施例ならびに上記の特
許請求の範囲の記載から明らかとなるであろう。
【0015】
【発明の実施の形態】色素拡散熱転写の方法は、色素供
与体シートを適当な受容体シートと密に接触させ、そし
て熱を像状に適用して受容体に色素を転写することを包
含している。一般的に、この転写方法は、150℃から
400℃までの温度及び数ミリ秒の時間(例えば、1〜
100ミリ秒)を包含している。しかし、例えば英国特
許第2,083,726号に記載されるようにもしもレ
ーザーを熱源として使用する場合には、加熱の時間を5
0ナノ秒のように短くすることができる。色素は、許容
し得る濃度及び正しい色を有する画像を提供することに
加えて、良好な光堅牢度及び熱安定性を画像において提
供するものでなければならない。色素が、加えられた熱
に比例して転写せしめられ、その結果、良好なグレース
ケールの着色を得ることができるのが特に望ましい。
【0016】本発明において有用な好ましい色素は、次
式(I)によって表される。
【0017】
【化1】
【0018】上式において、Rは、それぞれ、独立して
いて、20個までの炭素原子、好ましくは10個までの
炭素原子、さらに好ましくは6個までの炭素原子を有し
ているアルキル基を表す。アルキル基の例は、以下に列
挙するものに限定されるわけではないけれども、メチ
ル、エチル、ヘキシル、シクロヘキシル、イソ−オクチ
ル、ヒドロキシエチル、オメガ−クロロヘキシル、2−
エトキシドデシル、その他を包含する。色素は、イオン
化可能であるかもしくはイオン性の水溶性化基、例えば
スルホ及びカルボキシ及びそれらの塩類を含まないのが
有利である。
【0019】供与体要素は、種々の構造を有することが
できて、自立性の単一の層あるいは種々の基材上にあっ
てその他の層と組み合わさった層又はコーティングを包
含し、そしてサーマルプリントヘッド及びレーザーを使
用した画像形成を含めた多数の異なる画像形成プロセス
において使用することができる。本発明の色素供与体構
造体は、優れた光堅牢度、高い濃度、低い色相誤差、そ
して低い濁り度を有している転写色素像を提供する。こ
の色素供与体要素は、適当な基材の上に塗布された色素
及びバインダ含有の層を有しており、しかし、色素を含
有した自己支持性のフィルムもまた可能である。キャリ
ヤシートは、好ましくはフレキシブルであり、しかし、
もしも受容体層が十分にフレキシブルであること及び
(又は)順応性を有することを満たすならば、剛性であ
ってもよい。基材の例は、ガラス、セラミック、金属、
金属酸化物、繊維材料、紙、ポリマー、レジン、そして
これらの材料の混合物又は層を包含している。ポリマー
フィルムが屡々有利である。
【0020】サーマルプリントヘッドを使用した背面加
熱暴露の場合には、基材の例は、ポリエステル、ポリイ
ミド、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリアルキレン
及びセルロースフィルム、そして紙、特にコンデンサ紙
として知られている均質で高品質の紙を包含している。
基材の色素から離れた側に対してバックサイズを適用し
て、その基材を熱源がら保護することあるいはサーマル
要素に対して粘着するのを防止することが望ましい場合
もある(例えば、米国特許第5,141,915号を参
照されたい)。得られる基材の厚さは、その熱的性質に
応じて広い限度内で変更することができ、しかし、一般
的に、50ミクロン未満、好ましくは12ミクロン未
満、さらに好ましくは10ミクロン未満である。もしも
前面加熱暴露を使用するならば、例えば、レーザーを使
用して透明な受容体シートを介して色素の加熱を行う場
合、基材の厚さは臨界的ではない。
【0021】色素供与体要素は、少なくとも1種のβ−
シアノ−β−トリフルオロメタンスルホニル−p−N,
N−ジアルキルアミノスチレンイエロー色素(ここで、
アルキル置換基は、アルキル基である)及び適当なバイ
ンダを含有する。また、この技術分野において知られて
いるように、その他の添加剤、例えば可塑剤、安定剤、
熱吸収剤、放射線吸収剤又は界面活性剤が存在せしめら
れていてもよい。
【0022】適当なバインダは、ポリマー材料、例えば
ポリ塩化ビニル及びその誘導体、ポリエステル、セルロ
ース類、例えば酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、
エチルセルロースなど、エポキシ樹脂、アクリレート
類、例えばポリメチルメタクリレート、ビニル樹脂、例
えばポリビニルアセテート、ポリビニルブチラール、ポ
リビニルピロリドン及びポリビニルアルコール、ポリウ
レタン、ポリシロキサン、コポリマー、例えばポリアク
リレート又はポリアルキレン材料から誘導されたもの、
そしてこれらの種々のポリマーのブレンド又は混合物で
ある。
【0023】色素は、バインダ中に溶解した状態で存在
せしめてもよく、あるいは少なくともある結晶性の色素
とともに分散状態で存在せしめてもよい。一般的に、イ
エロー色素及びバインダを含む層の中では、その層の全
量を基準にして、約15〜99重量%のイエロー色素、
好ましくは約15〜90重量%のイエロー色素が用いら
れる。好ましい範囲は、多層の構造体において、70〜
40重量%の色素である。自己支持性の要素(例えば、
別にキャリヤ層を有しない)は、20重量%のバイン
ダ、好ましくは40重量%のように多量のバインダを含
有してもよい。
【0024】一般的に、色素は受容体に転写されるけれ
ども、供与体要素のバインダの実質的に全部が転写され
ないようにして、供与体要素を調製するのが望ましい。
しかしながら、ある場合には、色素をバインダの有意な
あるいは実際に主たる部分とともに質量移動プロセスで
転写できるような貴重な構造体を調製することもでき
る。
【0025】受容体シートは、透明、半透明あるいは不
透明であることができる。このシートは、単一の層であ
っても、あるいは積層体であってもよい。とりわけ有用
な構造体は、受容体を透明なポリエステルフィルムある
いは紙の基材に適用した場合に調製することができる。
受容体シートは、広範囲のポリマーあるいはその混合物
を含むことができる。適当な材料は、供与体シートのバ
インダに関して先に記載したものに同様である。とりわ
け有用な結果は、その主たる成分がスルホン化ヒドロキ
シ及びエポキシ官能性塩化ビニルコポリマー(例えば、
日本ゼオン社製のMR−120)である受容体を使用し
た時に得ることができる。受容体は、さらに、種々の添
加剤、例えば熱及び光安定剤あるいはコーティング助剤
を含有していてもよい。受容体の正確な性状は画像の品
質及び堅牢度に影響を及ぼし得るけれども、判明したと
ころによると、本発明の色素混合物の優れた安定性は、
色素画像そのものの性質であり、そして受容体組成物の
それではない。
【0026】
【実施例】本発明において用いられる色素の拡散熱画像
形成システムにおける挙動を、以下に記載する非限定的
な実施例を参照して説明する。なお、ここでは特に、画
像の光安定性、イエロー画像の濃度、そして画像の色相
誤差及び濁り度を参照する。
【0027】色相誤差及び濁り度についての数値は、そ
の詳細が例えばGATF−Bulletin 509
“Color Separation Photogr
apy”に記載されているGATF(Graphic
Arts TechnicalFoundation)
の評価方法に従って得ることができる。簡単に説明する
と、この評価方法は、青、緑及び赤の3種類のフィルタ
の使用により得られる濃度値を使用することによってプ
ロセスインクの理想の色の偏差を実際の色のそれとを比
較するものであり、そして印刷の分野において広く使用
されている方法である。この方法では、フィルタを透過
した時の測定光の反射率から濃度値を算出する。最低濃
度値L(Low)、最高濃度値H(High)及び中間
濃度値M(Middle)がある場合に、次のような計
算式に従って色相誤差及び濁り度を算出することができ
る。
【0028】 色相誤差(%)=(M−L/H−L)×100 濁り度(%)=(L/H)×100 以下に記載するものは、下記の実施例において参照した
種々のコーティング組成物についての説明である。すべ
ての供与体色素を、12番のワイヤを巻き付けたコーテ
ィングロッドを使用して、薄膜ポリエステルフィルムの
代表例であるところのToyo Metallizin
g社製の4.5ミクロンのTTR−101TM(TR−1
01)熱転写背面コーティングシステムの上に塗布し
(0.027mmの湿潤厚さ)、そして周囲温度で空気の
流通中で乾燥した。DNP T−1受容体シートを大日
本印刷株式会社(東京)より商業的に入手した。
【0029】Geon 178TMPVCをBF Goo
drich,Cleveland,Ohioから入手し
た。Vitel PE−200TMポリエステルをGoo
dyear Tire and Rubber Com
pany,Akron,Ohioから入手した。Tro
ysol CD−1TMをTroy ChemicalC
orporation,Newark,New Jer
seyから入手した。テトラヒドロフランをBaxte
r Healthcare Corporation,
Muskegon,Michiganから入手した。こ
の物質には250ppm のBHT(ブチル化ヒドロキシト
ルエン)が保恒剤として含まれた。Troysol C
D−1TM(CAS Reg.No.64742−88−
7,Troy Chemical,Newark,Ne
w Jersey)を分散剤として使用した。
【0030】ジシアノ−、ビス(フェニルスルホニル)
−及びシアノスルホニルアミノスチリル色素は、米国特
許第5,198,323号に開示された手法に従って
N.N−ジエチルアミノベンズアルデヒド及び適当な活
性メチレン化合物を使用して調製することができる。ビ
ス(トリフルオロメタンスルホニル)アミノスチリル色
素は、米国特許第4,018,810号に記載の手法に
従って調製することができる。下記のような色素中間体
は、Aldrich Chemical Co.,Mi
lwaukee,WIから入手することができる:N,
N−ジエチルアミノベンズアルデヒド、ビス(フェニル
スルホニル)メタン、フェニルスルホニルアセトニトリ
ル及びマロノニトリル。メタンスルホニルアセトニトリ
ルは、Johnson Matthey Catalo
g Co.,Ward Hill,MAから入手するこ
とができる。トリフルオロメタンスルホニルアセトニト
リル及びノナフルオロブタンスルホニルアセトニトリル
は、Synthesis,12,(1991),120
5〜1208頁に記載の手法に従って調製することがで
きる。ビス(トリフルオロメチルスルホニル)メタン
は、米国特許第3,586,616号に開示された手法
に従って調製することができる。
【0031】供与体シート 供与体シートは、次のような手法を使用して調製した。 コーティング溶液: 重量% 成分 1.77 色素 1.61 Geon 178 PVC 0.11 Vitel PE−200ポリエステル 0.65 Troysol CD−1分散剤 90.03 テトラヒドロフラン 5.83 メチルエチルケトン
【0032】受容体シート 受容体シートは、スリーエム社製の3M Deskto
TMColor Proofing Baseであり、
受け取ったままの形で使用し、塗布面側に色素を転写し
た。 プリンタ 使用したプリンタは、スリーエム社製の3M Rain
bowTMDesktop Color Proofin
g Systemにおいて使用されたものであった。
【0033】例1(本発明例) 先に開示した式(I)(式中、Rはエチル基である)の
色素を使用して上記のようにして調製した供与体シート
Iからの画像を上記のようなデスクトップ型プリンタを
使用して受容体シート上に画像形成した。青、緑及び赤
フィルタのそれぞれを使用して画像濃度(ROD)を測
定し、よって、色相誤差及び濁り度を算出した。次い
で、転写された画像を5000fluxのライトボックス中
で25℃で168時間にわたって露光に供した。168
時間後に(青フィルタを使用して測定した)濃度の変化
の割合(%)を測定した。次いで、サンプルを同じライ
トボックス中で25℃でさらに168時間にわたって露
光に供し、再び濃度の変化の割合(%)を測定した。得
られた結果を下記の第1表に記載する。
【0034】例2(比較例) 色素(II)を使用した違いを除いて前記例1に記載のよ
うにして調製した供与体シートIIを前記例1の供与体シ
ートIについて記載したものと同様な手法に従って画像
形成に供し、そして試験した。得られた結果を下記の第
1表に記載する。
【0035】
【化2】
【0036】例3(比較例) 色素(III )を使用した違いを除いて前記例1に記載の
ようにして調製した供与体シートIII を前記例1の供与
体シートIについて記載したものと同様な手法に従って
画像形成に供し、そして試験した。得られた結果を下記
の第1表に記載する。
【0037】
【化3】
【0038】例4(比較例) 色素(IV)を使用した違いを除いて前記例1に記載のよ
うにして調製した供与体シートIVを前記例1の供与体シ
ートIについて記載したものと同様な手法に従って画像
形成に供し、そして試験した。得られた結果を下記の第
1表に記載する。
【0039】
【化4】
【0040】例5(比較例) 色素(V)を使用した違いを除いて前記例1に記載のよ
うにして調製した供与体シートVを前記例1の供与体シ
ートIについて記載したものと同様な手法に従って画像
形成に供し、そして試験した。得られた結果を下記の第
1表に記載する。
【0041】
【化5】
【0042】例6(比較例) 色素(VI)を使用した違いを除いて前記例1に記載のよ
うにして調製した供与体シートVIを前記例1の供与体シ
ートIについて記載したものと同様な手法に従って画像
形成に供し、そして試験した。得られた結果を下記の第
1表に記載する。
【0043】
【化6】
【0044】例7(比較例) 色素(VII )を使用した違いを除いて前記例1に記載の
ようにして調製した供与体シートVII を前記例1の供与
体シートIについて記載したものと同様な手法に従って
画像形成に供し、そして試験した。得られた結果を次の
第1表に記載する。
【0045】
【化7】
【0046】
【表1】
【0047】上記第1表に記載の結果は、試験に供した
色素群を168時間及び336時間経時した後で、色素
(I)は、反射光学濃度(ROD)%の変化が最も少な
いことを示している。低い濁り度及び色相誤差及び良好
な濃度についての追加の特徴から、色素(I)は、熱転
写印刷に関して例2〜例7において使用された色素より
も優れていることが判る。この結果は、驚くべきことで
ある。なぜならば、密に関係する色素(II)ははるかに
乏しい光安定性及び色相誤差を有し、また、密に関係す
る色素(III )は熱転写印刷において有用であるよりも
あまりに低い濃度を有するとともに、光安定性及び濁り
度もかなり乏しいからである。ジシアノ誘導体(IV)
は、(I)に比較して、すべての面においてより不良な
熱転写色素であり、また、ビス(トリフルオロメタンス
ルホニル)誘導体(V)は、濁り度を別にして、試験し
たすべての特性に関してより乏しい挙動を呈示した。色
素(VI)及び(VII )は、色素(VI)の色相誤差がゼロ
である点を別にして、あらゆる面において色素(I)よ
りも乏しい挙動を呈示した。
【0048】以上に本発明を詳細に説明したけれども、
本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、上記の開示
内容についての妥当な変更及び改良を施し得るというこ
とを理解されたい。
【0049】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の熱転写
色素供与体要素を使用すると、従来の比較可能な色素供
与体要素に比較して、改良された光堅牢度、より低い色
相誤差及びより低い濁り度を有する転写画像を得ること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 テレンス パトリックス スミス アメリカ合衆国,ミネソタ 55164−0898, セント ポール,ピー.オー.ボックス 64898

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バインダ及び少なくとも1種のβ−シア
    ノ−β−トリフルオロメタンスルホニル−p−N,N−
    ジアルキルアミノスチレンイエロー色素を含む層を塗被
    された少なくとも1つの基材を含んでなる熱転写色素供
    与体要素。
  2. 【請求項2】 (a)請求項1に記載の熱転写色素供与
    体要素を色素受容体要素と接触せしめ、そして(b)前
    記熱転写色素供与体要素を像状に加熱し、よって、前記
    供与体要素から前記受容体要素へのイエロー色素の転写
    を生ぜしめる工程、を含んでなる熱転写方法。
JP8244657A 1995-09-14 1996-09-17 熱転写色素供与体要素及び熱転写方法 Pending JPH09169167A (ja)

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US08/528,439 US5521142A (en) 1995-09-14 1995-09-14 Thermal transfer dye donor element
US08/528439 1995-09-14

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US5521142A (en) 1996-05-28
EP0763435A1 (en) 1997-03-19

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