JPH09183969A - 感光性組成物とそれを用いた要素 - Google Patents

感光性組成物とそれを用いた要素

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JPH09183969A
JPH09183969A JP33653295A JP33653295A JPH09183969A JP H09183969 A JPH09183969 A JP H09183969A JP 33653295 A JP33653295 A JP 33653295A JP 33653295 A JP33653295 A JP 33653295A JP H09183969 A JPH09183969 A JP H09183969A
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JP
Japan
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group
compound
compounds
photochromic
acetal
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JP33653295A
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English (en)
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Masato Satomura
正人 里村
Mitsugi Tanaka
貢 田中
Toshiaki Aono
俊明 青野
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 室温以上でもフォトクロミックな特性を持つ
新規な組成物およびそれを用いた要素を提供する。 【解決手段】 フォトクロミック化合物とアセタール又
はケタール化合物を含む事を特徴とする感光性組成物。
及びそれを基体上に担持し、さらにその上に保護層を設
けた要素。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトクロミック
化合物を利用した感光性組成物とそれを用いた要素、特
にそれを用いて透明な各種の調光、表示、着色及び記録
用として有用な要素に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フォトクロミック化合物が光記
録、表示あるいは調光材料として注目され、青系乃至赤
あるいは黄色に発色するフルギド化合物、インドリノス
ピロピラン化合物、チオインドリノスピロピラン化合
物、スピロピラン化合物或いはナフトピラン化合物等の
開発が試みられている。これらの化合物の具体例につい
ては、例えば、Photochromism,Molecule and Systems
(Ed.by H.Durr,H.Bouas-Laurent,Elsevier,New York 19
89)等の成書、或いは特開平7-48381 、特開平5-27369
2、同3-252453、同3-133988、同3-11075 、同2-69471
、同2-42084 、同1-52783 、同3-12118 、同3-25249
3、特開昭63-66178、同61-263935 、同61-267578 、同5
8-113203 、特公昭45-28892、同49-48631、同48-2378
7、同55-36284、或いは欧州特許401958A2, 米国特許523
8981 、同4980089 、同4913544 、同3270639 、東独特
許0153-690、同1563-72 などの公報又は明細書に詳細に
記載されている。又、種々の用途への応用例が詳細に述
べられている。
【0003】これらに記載されているように、各種の該
フォトクロミック化合物を、疎水性ポリマーと共に加熱
溶融しフィルム状又は立体物に成形したり、又は疎水性
ポリマーと共に有機溶剤に溶解し基体上に塗設して、種
々の用途に用いることが提案されている。我々も各種の
使用形態について検討を重ねその幾つかについて、特許
を出願してきた。これらの用途のうち、調光材料として
用いる場合には幾つかの要求を満足させる必要がある。
例えば雪国の屋外での低温でも、夏の海辺の高温でも、
該材料に照射された光量に応じて発色する事が要求され
る。又、露光を停止したら、速やかに消色することが望
まれている。又、表示及び記録材料として用いる場合に
おいても、表示及び記録に要する光照射に対して迅速に
反応することが望まれている。
【0004】しかしながら、該フォトクロミック化合物
の着色及び消色反応は該フォトクロミック化合物の構造
変化を伴うため、上記のように通常の疎水性ポリマー中
に固定された状態ではその着色及び/又は消色速度が極
めて遅いという問題点があった。特に室温以上の温度で
の使用時には、使用されるフォトクロミック化合物の種
類にもよるが十分な着色及び消色に、通常数10分乃至
数時間以上を要し調光材料としては問題があった。また
各種の色相の調整を目的に、異なる色相を示す複数種の
フォトクロミック化合物を支持体上に重層で設けると、
上の層に用いたフォトクロミック化合物によるフィルタ
ー効果で下層のフォトクロミック化合物の発色が抑制さ
れる欠点があり、好ましい色相の調節や制御が困難であ
った。本発明者等は、これらの問題を解決するために、
フォトクロミック化合物の構造と発色特性及び使用法特
に高温での発色性の改善について詳細に検討し本発明を
なすに至った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、第一に調光、着色及び記録材料に有用な新規な添加
剤を含む感光性組成物を提供することにある。第二に室
温以上の高温度下でも、調光、着色及び記録の用途に耐
えうるフォトクロミックな特性を持つ感光性組成物を提
供することである。第三にこの組成物を基体上に坦持し
た透明な調光、着色及び記録乃至表示材料に有用な要素
を提供することである。第四に複数種のフォトクロミッ
ク化合物を用いた場合にも、バランス良く発色するフォ
トクロミックな特性を持つ感光性組成物を提供すること
である。第五に透明支持体の基体上に坦持したヘイズの
低い調光、着色及び記録乃至表示材料を提供することで
ある。第六にこの組成物を基体上に坦持した調光、着色
及び記録乃至表示材料に有用な要素を提供することであ
る。第七に透明基体上に複数の発色波長の異なるこの組
成物を坦持し、更に透明保護層を設けた調光、着色及び
記録乃至表示材料に有用な要素を提供することである。
【0006】又、別の使用方法として、既に、フォトク
ロミック化合物をコアセルベーション法やポリスチレン
などのポリマーを壁剤として、カプセル化して用いる事
についても、古くから種々の検討が行われてきた。例え
ば、特開平 3-67240, 同 7-159924 等参照。但し、これ
らにおいて提案されている通常の手法は、フォトクロミ
ック化合物にとって重要な応答性( 着色性と消色性 )、
透明性、発色色相の多様性、或いは繰り返し耐性などの
要求に対して、性能において十分なものでは無かった。
又ヘイズが高く透明な特性が要求される分野には適性が
なかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、本発明の目的は 1、フォトクロミック化合物とアセタール又はケタール
化合物を含む事を特徴とする感光性組成物。 2、フォトクロミック化合物とアセタール又はケタール
化合物を油相として含む事を特徴とする前記1記載の感
光性組成物。 3、フォトクロミック化合物の発色したときの吸収極大
値が50nm以上異なる二種類以上の組み合わせからな
る事を特徴とする前記1又は2記載の感光性組成物。 4、前記1、2ないし3記載の感光性組成物を高分子バ
インダーを用いて透明基体上に実質的に一層担持し、更
にその上に保護層を設けた要素。を開発する事により達
成が可能であることを見出し、本発明をなすに至った。
【0008】更に、本発明の好ましい態様を挙げる。 5、フォトクロミック化合物と油溶性アセタールまたは
ケタール化合物と必要により更に高沸点溶媒と油溶性サ
リチル酸誘導体を含有する感光性組成物。 6、2種類以上のフォトクロミック化合物と5員乃至6
員環状の油溶性アセタールを含有した感光性組成物を透
明支持体上に担持した要素。
【0009】7、前記2記載の感光性組成物をカプセル
内油相の屈折率が 1.51 〜 1.60 に納まる様な高沸点溶
媒と芯物質の組み合わせを用い更に高分子バインダーを
用いて基体上に担持した要素。 8、前記3記載のフォトクロミック化合物が、着色した
状態での吸収波長極大が、380 〜480mμを示す少なくと
も一種と 450〜580mμを示す少なくとも一種と560 〜 6
80 mμを示す少なくとも一種の混合物である事を特徴と
する感光性組成物。 9、前記1)または2)記載の、アセタールまたはケタ
ール化合物(以下、エーテル化合物)が沸点 150〜380
℃である感光性組成物を基体上に坦持した調光、着色及
び記録乃至表示材料。 10、フォトクロミックがジアリールベンゾピラン又は
ナフトピラン骨格を有するピラン化合物とスピロオキサ
ジンから選ばれた化合物である前記1乃至9記載の感光
性組成物。 11、エーテル化合物が次の一般式(1)で示される化
合物である前記1乃至10記載の感光性組成物。
【0010】
【化1】
【0011】(一般式(1)の説明) R1 〜R2 は置換していてもよいアルキル基又はアリー
ル基を、R3 〜R4 は水素原子、置換されていてもよい
アルキル基又はアリール基を表す。
【0012】本発明に用いられるアセタール又はケター
ル化合物としては、分子内に少なくとも一個のアセター
ル又はケタール結合を有している化合物が好ましく、2
乃至10個程度含むものも差し支えない。部分構造とし
て上記一般式(1)で示される化合物が好ましい。これ
らは場合により溶媒を兼ねる事が出来る。R1 〜R4
表されるアルキル基、アリール基について説明する。置
換されていてもよいアルキル基(例えばメチル基、エチ
ル基、ブチル基、アミル基、シクロオクチル基、ドデシ
ル基、メトキシブチル基、クロロブチル基、クロロエチ
ル基、フェノキシプロピル基など)、置換されていても
よいアリール基〔例えば、フェニル基、ナフチル基、フ
リル基、インドリル基、(置換基としては、置換されて
いてもよいアルキル基、パーフルオロアルキル基、トリ
フルオロメチル基など、アリールチオアルキル基、置換
されていてもよいアルコキシ基例えば、メトキシ基、エ
トキシブトキシ基、フェノキシプロポキシ基、p−メト
キシフェニル基など)〕、或いは場合によりアシル基
(例えばアセチル基、ブチロイル基、ベンゾイル基、シ
ンナモイル基など)、スルフォニル基(例えば、ペンタ
ンスルフォニル基、メタンスルフォニル基など)、置換
されていてもよいアミノ基(例えばアシルアミノ基、ア
ルキルアミノ基、アリールアミノ基、ジアルキルアミノ
基、ウレイド基、ウレタン基など)、カルボキシル基、
スルフォ基、シアノ基、などから選ばれる。R1 とR2
は特に、置換されていてもよい飽和又は不飽和のアルキ
ル基が好ましい。R3 とR4 の少なくとも一方は水素原
子が好ましい。R3 とR4 は置換していてよいアルキル
基、アリール基から選ばれる。一般式(1)のエーテル
化合物はその総炭素原子数が5乃至50程度特に7乃至
35程度が好ましい。
【0013】更に、これらは、隣接位置で相互に環化し
て5〜8員の非金属原子からなる飽和又は不飽和の環
(例えば、シクロヘキサン環、シクロペンタン環、イン
ダン環、シクロヘキセン環、ビシクロオクタン環、ジオ
キサオクタン環など)を形成していても良い。同一分子
内にエーテルを二個以上含むものが好ましい。特に線状
ないし環状の化合物がハンドリング、合成の容易さ、効
果等の点から特に好ましい。飽和又は不飽和の環を形成
する場合には5〜6員の環が好ましい。これらの置換基
は耐久性、溶解性、ハンドリングなどの観点から選択さ
れる。
【0014】一般式(1)の好ましい化合物としては、
ジイソプロピリデンペンタエリスリトール、1,3─ペ
ンタンジオールーブチルアセタール、ジオキソラン、シ
クロヘキサノンエチレンケタール、ジイソブチリデンペ
ンタエリスリトール、1,3,5,7ーテトラヒドロキ
シデカンジブチルアセタール、1,3─ペンタンジオー
ルーアミルアセタール、1,3ーペンタンジオールーベ
ンジルアセタール、イプロピリデンジフェノール、イソ
プロピリデンジクレゾール、クロロメチルジオキソラ
ン、ヒドロキシメチルジオキソラン、3,4ーオクタン
ジオールブチラール、デカンテトラオールジブチラー
ル、イソプロピリデンジオキソラン、ヘキサンジオール
ブチラール、1,6ージフォルミルヘキサンビスエチレ
ンアセタール、ブタンジオールジグリシジルエーテル、
ヒドロキノンジグリシジルエーテル、グリセロールトリ
グリシジルエーテル、1,4ーシクロヘキサンジオンジ
エチレンケタール、フェニルアセトアルデヒドエチレン
アセタール、ヘキサナールプロピレンアセタール、フェ
ノキシアセトアセトアルデヒドエチレンアセタール、フ
ェノキシアセトアルデヒドエチレンアセタール、1,4
ーシクロオクタンジオンジエチレンケタール、アセター
ル、アセトアルデヒドブチルアセタール、ブチルアルデ
ヒドブチルアセタール、フェノキシアセトアルデヒドブ
チルアセタール、フェニルアセトアルデヒドエチルアセ
タール、メトキシアセトアルデヒドジエチルアセター
ル、3−エトキシプロピオンアルデヒドジエチルアセタ
ール、3−メトキシブチルアルデヒドジエチルアセター
ル、3ーヘキセナールジエチルアセタール、プロピオン
アルデヒドジエチルアセタール、3,3−ジエトキシ−
1−プロパノール、エトキシテトラヒドロフラン、2,
5−ジエトキシテトラヒドロフラン、5−エトキシヘキ
シルアルデヒドジブチルアセタール、5,5−ジブトキ
シアミルアルコール、α,α−ジエトキシトルエン、
α,α−ジブトキシトルエン、α,α−ジエトキシメチ
ルアニソール、P-α,α−ジブトキシメチルアニソー
ル、ヘキサメチレンジオキソランなどがある。
【0015】これらはフォトクロミック化合物1重量部
に対して、0.01乃至200重量部程度好ましくは、
0.5乃至50重量部程度用いられる。少ないと効果が
薄く、多すぎても効果の増加の程度は少ない。これら
は、二種類以上を併用してもよい。また、量は特性に応
じて当業者が決定変更できる。本発明に用いるフォトク
ロミック化合物としては、スピロピラン化合物、インド
リノスピロピラン化合物、フルギド化合物、ピラン化合
物、スピロオキサジン化合物、スピロナフトオキサジン
化合物、スピロフェナンスロオキサジン化合物、ジアリ
ールエテン化合物、クロメン化合物、及びこれらのチオ
体、スチルベン誘導体、アゾ化合物、スピロベンゾピラ
ン系誘導体、トリアリールメタン化合物、サリチリデン
アニリン化合物、ジチゾン系化合物などフォトクロミッ
ク化合物として知られている各種の化合物を用いる事が
出来る。中でも、スピロピラン系誘導体、オキサジン系
誘導体、ピラン系誘導体、スピロベンゾピラン系誘導体
などが光応答速度、消色適性、色相の多様性、油溶性置
換基の導入の容易さ、ハンドリング適性などから特に好
都合である。これらは、先に述べた通常のフォトクロミ
ック化合物が用いられる。成書ないし特許に記載されて
おりそれらから、色相や特性を参考にして選択される。
例えばフォトクロミック化合物には次の一般式で示され
る化合物がある。
【0016】
【化2】
【0017】
【化3】
【0018】上記一般式(2ー1)、(2ー2)、(2
ー3 )、(2 ー4)、(3)について更に説明する。上記
一般式(2ー1)、(2ー2)、(2ー3 )、(2 ー
4)、(3)において、R7 〜R21は有機基、ハロゲン原
子を表し、有機基は置換されていてもよいアルキル基、
置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよ
いアルコキシ基、アシル基、スルフォニル基、置換され
ていてもよいアミノ基、カルボキシル基、スルフォ基、
シアノ基、パーフルオロアルキル基、アルカンスルフォ
ニル基、チオアルキル基などから選ばれる。更に、これ
らは、隣接位置で相互に環化して、さきに述べたような
5〜8員の非金属原子からなる飽和又は不飽和の環を形
成していても良い。具体的な環としては、一般式(1)
で挙げた環が挙げられる。Ar1 〜Ar4 はアルキル基又は
芳香環を表す。好ましくは、置換基を有していても良
く、芳香環としても、ベンゼン環のみに限られるのでは
なくて、特に縮環していてもよい芳香環の場合が好まし
い。Xは置換アルキレン、NR、O、Sを表す。Rは水
素原子、アルキル基、アリール基、アシル基等から選ば
れ、さらに置換基を有していてもよい。YはO又はSを
表す。Zは=CH−又は=N−を表すものとする。
【0019】フォトクロミック化合物が、一般式(2ー
1)、(2ー2)、(2ー3)、(2ー4)で示される化合
物で黄色乃至赤色乃至青に発色するフォトクロミック化
合物である場合は好ましい一例である。化合物は溶解
性、発色- 消色の再現性、耐久性、保存安定性、耐昇華
性、結晶性などの点から好ましい特性が選択され付与さ
れる。特に、スピロピラン化合物は耐久性も重要な要因
の一つである。更にまた、スピロ化合物の中心炭素原子
に対して2種の異なる置換基を持ち、一方が置換された
アミノ基である事も好ましい。これらは、数種類混合し
て用いることもできる。容易に、黒ないし灰色を組み立
てられる利点がある。一般式(2ー1)、(2ー2)、
(2ー3)、(2ー4)で示される化合物の具体例のいくつ
かを次に示す。式中Meはメチル基、Etはエチル基を、Bu
はブチル基を、Acはアセチル基を表す。
【0020】
【化4】
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】
【化7】
【0024】一般式(3)で示される化合物の具体例の
いくつかを次に示す。式中Meはメチル基を、Etはエチル
基を、Buはブチル基を、Acはアセチル基を示す。
【0025】
【化8】
【0026】
【化9】
【0027】
【化10】
【0028】
【化11】
【0029】複数種を併用する場合には、色相、溶解性
などに応じて、前述の特許や文献等に記載のスピロピラ
ン化合物、インドリノスピロピラン化合物、フルギド化
合物、ピラン化合物、スピロオキサジン化合物、スピロ
ナフトオキサジン化合物、スピロフェナンスロオキサジ
ン化合物、ジアリールエテン化合物、クロメン化合物、
及びこれらのチオ体、スチルベン誘導体等が好ましく用
いられる。特に、発色した形で350〜500nmに吸
収極大値を有する化合物、550〜650nmに吸収極
大値を有する化合物場合によって、更に480〜570
nmに吸収極大値を有する化合物を成分とした組み合わ
せが特に、グレーを形成する上で好ましい。特に複数種
のカプセルを用いる場合において、フォトクロミック化
合物と、高沸点溶媒の種類や濃度或いは併用する添加剤
を変更して、好ましい特性を引き出すことができる利点
がある。好ましくは、フォトクロミック化合物の発色時
の吸収波長極大値が50nm以上異なる化合物を用いたマイ
クロカプセル又は乳化物を用いると好都合である。特
に、一般式(1)で示されるエーテル系化合物と一般式
(2−1)、(2−2)、(2ー3)、(2ー4)、(3)
で示されるフォトクロミック化合物を用いたマイクロカ
プセル又は乳化物を用いた要素が吸収波長の制御の上か
ら好ましい。例えば、安定剤、発色促進剤、消色促進
剤、高温発色剤、UV吸収剤、染料などの副素材を任意
に変更し、求めるフォトクロミック化合物の発色特性に
応じて、好みのバランスに調製する事が出来る。フォト
クロミック化合物に付いては、先の明細書や成書に詳し
い。又、それらの手法に準じて容易に合成が可能であ
る。
【0030】例えば、前述の成書、H.Durr,Photochromi
sm,G.P.Ellis,Chromans. などに記載があり、関連化合
物の合成についても纏められている。又、その他の化合
物についてもこれらの手法や米国特許 3567605、同 436
1645、同 5066818、特開平 7-48362, 同 7-48363, 同 7
-48566等に記載された合成法を参考に合成できる。又各
種のロイコ色素化合物を併用することも差し支えない。
ロイコ色素については、特開平 1-211591,1-190484,5-5
9060,6-128497,特開昭 63-17077,或いは先の成書に詳し
い。目的に応じて、添加量、色相、種類を選ぶことが出
来る。別の層として多色を目指すものも差し支えない。
【0031】本発明の感光性組成物は油溶性サリチル酸
金属塩を同時に含有させることも出来る。油溶性サリチ
ル酸塩としては、各種アルキル基、アラルキル基等の所
謂置換基を有する誘導体を含むものを包含する。低分子
であるか高分子であるかを問わない。塩を形成する場合
には、Ca,Mg,Al,Zn,Fe,Co,Niなどの金属や塩基から対イ
オンが選ばれる。Ni,Al,Zn,Ca,Mg.Ba などが好ましい。
中でもZn塩は、効果、取扱性、白色度の点からもっとも
好ましい。場合によりNi塩を用いて保存性を改良するこ
とも差し支えない。これらの組み合わせの中でも記録系
に応用する点から、無色で安定性、発色促進効果、消色
速度等に優れている組み合わせが好ましい。これらは、
簡便に処方を組み40℃ないし50℃での発色を試みる事と
その後の経過を観察することに依って、同業者において
は相対的な比較ができ、発色促進効果及び消色促進効果
を容易に最適化できる。
【0032】油溶性サリチル酸誘導体の置換基について
はハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アシル
基、アリール基、アミド基などの各種の置換基が好都合
に用いられる。これらは更に置換基を有していてもよ
い。置換基の例としては、アルキル基(メチル基、エチ
ル基、イソロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ラウリル
基、シクロヘキシル基、メチルベンジル基、ジメチルベ
ンジル基、α- エチル, α- メチルベンジル基、ナフト
キシブチル基、ジシクロペンタジエニル基)、アリール
基(フェニル基、ビフェニル基、ジメチルフェニル
基)、置換カルバモイル基、置換スルファモイル基、ア
シル基(アセチル基、ベンゾイル基、トルエンスルフォ
ニル基)、クロロ原子、アルコキシ基(エトキシ基、フ
ェノキシエトキシ基、メトキシフェノキシエトキシ基、
クロロプロポキシエトキシ基、ベンジルオキシプロポキ
シ基、ナフトキシエトキシ基)、アリールオキシ基(フ
ェノキシ基、ナフトキシ基、p−メトキシフェノキシ
基)、置換ウレイド基、置換ウレタン基、カルボキシル
基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、トリメトキシ
シリル基、グリシジル基などから選ばれる。
【0033】置換ベンジル基などの他、キシリレンジハ
ライドやキシリレングリコールなどをサリチル酸と反応
させた誘導体も包含される。これらの置換基の置換位置
は、好ましくは原料の入手の点からは、3-位または/及
び5-位である。特に、総炭素原子数2乃至18 程度のも
のが好都合である。6-位にアルキルで置換したものも性
能としては好ましい。溶解性の点からは、総炭素原子数
が12以上、60程度以下の化合物が好ましい。α−メチル
置換ベンジル基を、3-位と5-位に2個持つ油溶性サリチ
ル酸亜鉛塩は合成が容易で、組成物の安全上及びハンド
リング上特に好ましい。
【0034】例えば、3,5-ジブチルサリチル酸亜鉛、3,
5-ジヘキシルサリチル酸亜鉛、3,5-ジアミルサリチル酸
亜鉛、3,5-ジデシルサリチル酸亜鉛、3,5-ジブチル-6-
メトルサリチル酸亜鉛、3,5-ジブチル-6−ブチルサリチ
ル酸アエン、3-アミル-6−メチルサリチル酸亜鉛、3-ベ
ンジル-5- α,α−ジメチルベンジルサリチル酸亜鉛、
3,5-ジα−エチルベンジルサリチル酸亜鉛、3,5-ジα−
メチルベンジルサリチル酸亜鉛、5-ペンタデシルサリチ
ル酸亜鉛、5-ラウリルサリチル酸亜鉛、3,5-ジα、α−
ジメチルベンジルサリチル酸亜鉛、3,5-ジα−ブチルベ
ンジルサリチル酸亜鉛、5-ラウリル-3-メチルサリチル
酸亜鉛塩、5-ラウリル-3- アセタミドサリチル酸亜鉛
塩、5-(p- ブチルフェノキシ)-α- ブチルアセタミドサ
リチル酸亜鉛塩、5-p-(2- エチルヘキシルオキシ) フェ
ニルウレイドサリチル酸亜鉛と酸化亜鉛の混合物などは
好ましい。これらは、フォトクロミック化合物1重量部
に対して、 0.001乃至500 重量部、好ましくは0.1 乃至
10 重量部程度用いられる。
【0035】本発明のアセタール化合物とフォトクロミ
ック化合物を含む感光性組成物の乳化乃至カプセル化に
際して、エーテル化合物の他に高沸点の溶媒特に沸点が
150〜380 ℃程度特に160 〜260 ℃程度の溶媒を用いる
事もできる。溶媒はフォトクロミック化合物を10%以
上好ましくは、20%以上溶解するものが用いられる。
少ない塗布量で高濃度の発色を可能にし、透明性を維持
した記録系を形成するのに有用である。溶媒としては、
水に事実上不溶で、安全なものが好ましい。例えば、カ
ルボン酸エステル類、リン酸エステル類、カルボン酸ア
ミド類、フェノール類、フェノールエーテル類、アニリ
ン類、置換炭化水素類及び界面不活性な疎水性有機重合
体などの中から、溶解性、屈折率或いは沸点などの諸特
性を考慮して同業者が容易に選ぶことができる。それら
の具体的な例を挙げるとフタル酸ジブチル、フタル酸ジ
イソオクチル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ジ
メトキシエチル、アジピン酸ジ−n−ブチル、アゼレン
酸ジイソオクチル、クエン酸トリブチル、ラウリン酸ブ
チル、セバシン酸ジブチル、リン酸トリシクロヘキシ
ル、リン酸トリブチル、リン酸トリイソオクチル、イソ
プロピル化リン酸トリフェニル、N,N−ジエチルカプ
リル酸アミド、N,N−ジメチルパルミチン酸アミド、
リン酸トエイクレジル、ジイソプロピルナフタレン、フ
ェニルキシリルエタン、マレイン酸ジブチル、
【0036】ブチル−(m−ペンタデシル)フェニルエ
ーテル、エチル−(2,4−ジ−t−ブチル)フェニル
エーテル、2,5−ジアミルフェノール、2−n−ブト
キシ−5−tert−オクチルアニリン、ジトリルエタン、
イソプロピルナフタレン、キシリルフェニルエタン、ジ
トリルエーテル、ブチルアニソール、ペンタエリスリト
ールジエチルアセタール、ベンジルモルフォリン、オリ
ゴブチレンオキシドなどがありこれらの複数種を用いる
事が出来る。可塑剤として知られている化合物は入手が
容易で取り扱いやすい利点がある。
【0037】本発明の乳化乃至マイクロカプセル化され
たフォトクロミック化合物を含む感光性組成物を調製す
る場合には、通常のカプセル化方法の中でも、特にポリ
ウレタン−ポリウレアを形成する壁を持つものが、好都
合に用いられる。これらについては、本発明者らがすで
に文献として纏めており、そこに記載の素材や手法が好
都合に利用できる。例えば、イメージング用有機材料、
ぶんしん出版、東京、1993、第4章を参照。カプセ
ル化に際しては、種々の多価イソシアネート化合物、ア
ルコール変性多価イソシアネート化合物、多価イソシア
ネート化合物と多価アルコールとの混合物、多価イソシ
アネート化合物とポリアミンの併用、多価イソシアネー
ト化合物と水との反応などの手段・素材が用いられる。
多価イソシアネート化合物としては例えば、ヘキサンジ
イソシアネート、トリレンジイソソアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、ポリフェニレンジイソシアネー
ト、m-キシリレンジイソシアネート、ナフチレンジイシ
シアネート、ジフェニルメチレンジイソシアネート、イ
ソフォロンジイシシアネート等が挙げられる。ポリオー
ルとしては、グリセロール、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、ジグリセリオール、ヘミセルロー
ス、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、トリ
メチロールプロパン、シクロヘキサントリオールなどが
上げられる。さらに必要により、トリエチレンジアミ
ン、ブチレンジアミンなどの多価アミン化合物を併用で
きる。これらは、求めるカプセルの粒子サイズ、壁強度
等を勘案して同業者が選定出来る。中でも、ポリウレタ
ンイソシアナートを用いたポリウレア/ウレタンを壁剤
とする合成高分子による微粒子カプセルを用いるとフォ
トクロミック化合物の安定性、発色性、ハンドリング適
性、透明性などから好都合である。本発明においては、
フォトクロミック化合物を溶解する時に、上記の高沸点
有機物質の他に、水溶性極性溶媒又は低沸点有機溶媒
(130℃程度以下の沸点を有する)などを微粒子化と
溶解の促進を図って併用してもよい。それらの有機溶媒
としては、例えば、プロピレンカーボネート、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、ジクロロメタン、
酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、ブチルアルコール、
ドデカノール、メチルエチルケトン、ペンタノン、シク
ロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キサイドなどがその例として挙げられる。高沸点溶媒の
好ましい使用量は分散するフォトクロミック化合物の重
量の0.1〜100倍量である。低沸点溶媒はマイクロ
カプセル中の組成物中には、0.2%重量以下にして実質的
に残存させないことが望ましい。又、本発明のカプセル
化工程の前に乳化分散するにあたって、国際特許公開W
O93/3420号に記載のように、界面活性剤を増量
して微細分散したのち、水洗により過剰の界面活性剤を
除去する方法も有効である。必要があれば分散物粒子の
サイズをミクロンレベルからサブミクロンレベル特に0.
01μmサイズにし透明性を一層改良する事が出来る。こ
の際更に微細にするために、分散機や分散剤を用いても
良い。
【0038】分散機としては、大きな剪断力を有する高
速撹拌型分散機、高強度の超音波エネルギーを与える分
散機などがある。具体的には、コロイドミル、ホモジナ
イザー、毛細管式乳化装置、液体サイレン、電磁歪式超
音波発生機、ポールマン笛を有する乳化装置などがあ
る。必要に応じて用いた、補助溶剤又は界面活性剤は公
知の方法で除去することができ、例えば米国特許232
2027、2801171、2946360、3396
027、4233397等があげられる。
【0039】フォトクロミック化合物の乳化分散物を調
製する際には、種々のプロセスに従うことができる。ス
ピロピラン化合物を有機溶媒に溶解するときは、上記の
高沸点有機物質または低沸点有機溶媒の中から選択され
た一種、又は二種以上の任意の複数成分混合物に溶解
し、次いで親水性ポリマーの存在下で、水中又は親水性
ポリマー水溶液中に乳化分散せしめる手法が一般的であ
る。フォトクロミック化合物を含む油性液と、水性液と
の混合方法としては、撹拌下に水性液中に油性液を加え
る所謂順混合法でもよい。
【0040】カプセル化に際し水中に分散する場合に
は、分散時点又は塗布時に親水性ポリマー水溶液を添加
することが好ましい。親水性ポリマーとしては、ゼラチ
ンを用いるのが有利であるが、それ以外の親水性ポリマ
ーも用いることができる。例えば、ゼラチン誘導体、ゼ
ラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、アルブミ
ン、カゼイン等の蛋白質;ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、セルロース硫酸エス
テル類等の如きセルロース誘導体、アルギン酸ソーダ、
澱粉誘導体などの糖誘導体;ポリビニルアルコール、ポ
リビニルアルコール部分アセタール、ポリビニルピロリ
ドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリ
ルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピラゾ
ール等の単一あるいは共重合体の如き多種の合成親水性
高分子物質を用いることができる。
【0041】ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほ
か、酸処理ゼラチンを用いてもよく、ゼラチン加水分解
物、ゼラチン酵素分散物も用いることができる。ゼラチ
ン誘導体としては、ゼラチンに例えば酸ハライド、酸無
水物、イソシアナート類、ブロモ酢酸、アルカンサルト
ン類、ビニルスルホンアミド類、マレイミド化合物類、
ポリアルキレンオキシド類、エポキシ化合物類等種々の
化合物を反応させて得られるものが用いられる。更に、
フォトクロミック化合物を含む組成物を安定にするため
に、高分子化合物を上記親水性ポリマーと併用すること
は好ましい。
【0042】特に、変性PVAは好ましい。中でもビニ
ルアルコールとビニルエステルのランダム又はブロック
共重合体の末端をデシルチオ基の様な疎水性基で変性し
たものが好都合に用いられる。これらの親水性ポリマー
は単独で用いることもできるが、他の親水性ポリマーと
2種以上を混合して用いることもできる。上記親水性ポ
リマーとしては、350nm、より好ましくは320n
mより長波に吸収を有しないポリマーが有用である。
【0043】上述の感光性組成物、乳化物乃至マイクロ
カプセルとそれを用いた要素を基体上に坦持する方法の
例について述べる。この方法においてアセタール化合物
と併用する事が出来る有機溶媒は、上で記載した高沸点
有機溶媒を用いることができる。本発明の乳化物乃至マ
イクロカプセルはバインダー中に分散して用いることが
好ましい。バインダーとしては、散乱を防止し透明性を
維持する上から、屈折率が 1.40 〜1.60の素材が望まし
い。また、バインダーとしては、例えば、ポリビニルブ
チラール樹脂、ポリビニルフォルマール樹脂、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合
体、塩化ビニル樹脂、ポリメチルメタクリレート、アク
リル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、ポリ
エステル樹脂、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリ
カーボネート樹脂、ポリスチレン、スチレン−アクリル
酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル
共重合体、ポリスルフォン、フェノキシ樹脂、スチレン
ブタジエン共重合体、シリコン樹脂等が挙げられる。こ
れらの中から屈折率、バインダー力、耐水性、溶解性な
どを目安にして選ばれる。
【0044】本発明のフォトクロミックな感光性組成物
には、各種の添加剤、例えば、光重合開始剤、光硬化性
化合物、ビニルモノマー、Ni塩に代表される一重項酸素
クエンチャー、ニトロキシルラジカル化合物など、紫外
線吸収剤、三重項消光剤、ラジカルスカヴェンジャー、
酸化防止剤、低粘度化剤、消色促進剤、発色促進剤、安
定化剤、HALS、酸化剤或いは還元剤などから選ばれた各
種の素材を目的に応じて適量含有させることができる。
本発明に用いるフォトクロミック化合物、アセタール又
はケタール化合物或いは必要に応じて用いるサリチル酸
誘導体及び高沸点有機溶剤はそれぞれ2種類以上を混合
して用いることができる。本発明の感光性組成物を含む
層は異なる色に発色する2層以上の層より構成すること
もできる。本発明の感光性組成物は、目的にもよるが、
通常塗布量として2〜0.05g/m2 程度用いられ
る。
【0045】これらの層には、膜質やカーリング特性を
改良するために、重合体ラテックスを含有させることも
できる。重合体ラテックスを構成する単量体としては、
例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、
クロトン酸エステル、ビニルエステル、マレイン酸ジエ
ステル、フマル酸ジエステル、イタコン酸ジエステル、
アクリルアミド類、メタクリルアミド類、ビニルエ−テ
ル類、スチレン類等が挙げられる。
【0046】これらの単量体により構成される重合体
は、ガラス転移点が40℃以下が好ましい。単独重合体
でも共重合体でもよい。好ましくは、アクリル酸エステ
ル類、アクリル酸エステル類とメタクリル酸エステル類
との共重合体、及びアクリル酸エステル類とアクリル酸
又はメタクリル酸との共重合体である。重合体として、
先に述べたように屈折率が1.45〜1.60の化合物が好まし
い。
【0047】ビニル系単量体のラジカル重合は、すでに
良く知られている。例えば、開始剤の使用法は、F. A.
Bovey 著「Emulsion Polymerization 」Interscience P
ublishers Inc. New York 発行1955年第59〜第93頁に記
載されている。
【0048】ラテックス化に際して乳化剤としては、界
面活性をもつ化合物が用いられ、好ましくは石鹸、スル
ホネート、フォスフェート及びサルフェート、カチオン
化合物、両性化合物及び高分子保護コロイド等が挙げら
れる。これらの例および使用法は、Belgische Chemisch
e Industrie 第28巻第16〜第20頁(1963年)等に記載さ
れている。
【0049】本発明では特にガラス転移点20℃以下の
重合体のラテックスが好ましい。重合体ラテックスの具
体例を以下に記載するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。ポリエチルアクリレート、ポリプロピル
アクリレート、ポリエトキシエチルアクリレート、プロ
ピルアクリレート/スチレン共重合体、エチルアクリレ
ート/スチレン共重合体、プロピルアクリレート/アク
リル酸(95:5)共重合体、ポリブチルアクリレー
ト、ポリフェノキシエチルアクリレート、ポリジエチレ
ングリコールモノアクリレートメチルエーテル、ノナエ
チレングリコールメタクリレートメチルエーテルポリマ
ー、プロピルアクリレート/メタクリル酸(95:5)
共重合体、エチルヘキシルアクリレート/ジアセトンア
クリルアミド共重合体、メチルアクリレート/ブチルメ
タクリレート共重合体、ヘキシルメタクリレート/メタ
クリル酸(9:1)共重合体などがある。
【0050】これらの塗布層の上(最外層)に、保護層
を設けることは有用である。微小な凹凸による散乱を防
止し透明性を上げる上で重要である。保護層に用いる素
材としては、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂或い
は親水性ポリマー及び疎水性ポリマー或いはラテックス
等を用いることができる。該親水性ポリマー及びラテッ
クスとしては、前述の分散媒体としての親水性ポリマー
及び重合体ラテックスを用いることができる。疎水性ポ
リマーとしては、オルガノポリシロキサン、ポリビニル
ブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合
体、塩化ビニル樹脂、ポリメチルメタクリレート、アク
リル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、ポリ
エステル樹脂、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリ
カーボネート樹脂、スチレン−無水マレイミド共重合
体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、ポリオレフィ
ン、ポリイミド等を挙げることができる。又、ポリシロ
キサン、シランカップリング剤等の有機物質、ペンタエ
リスリトールテトラアクリレート、アクリル変成ポリウ
レタン、シリコン変性硬化性樹脂、ω−トリコサン酸、
ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロライド及びス
テアリン酸メチルなどのラングミュアー・プロジェット
法(LB法)により形成される累積膜も用いることがで
きる。酸化珪素やアルミニウムなどの金属蒸着膜も差し
支えない。更に保護層には、耐水性、接着性や耐傷性の
改良などの為に、透明顔料、染料、金属石鹸、ワック
ス、帯電防止剤等を用いることもできる。顔料には、屈
折率が1.4 〜1.55程度のコロイダルシリカ- 珪素変性PV
A 、炭酸カルシュウム、水酸化アルミ、Si樹脂、フッ素
樹脂、非晶質シリカなどが用いられる。金属石鹸として
は、ステアリン酸亜鉛やアルミのエマルジョンが有用で
ある。ワックスとしては、パラフィンワックス、マイク
ロクリスタリンワックス、シリコン等のエマルジョンが
ある。該保護層に用いる素材は、先に述べた様に好まし
くは350nm、より好ましくは320nmより長波に
吸収を有しないものが有用である。
【0051】本発明のフォトクロミック化合物を含む感
光層の厚さは、目的にもよるが、150μm以下程度、
特に20μm以下であることが望ましく、支持体、下塗
り層、感光性層、保護層など2 〜6層に積層されていて
もよい。該保護層の塗布膜の厚さは、10μm以下、特
に5μm以下が望ましい。保護層の屈折率は1.40〜1.60
が好ましい。
【0052】感光性組成物、乳化物乃至マイクロカプセ
ルを分散するバインダー又は保護層に、必要により用い
る硬膜剤としては、米国特許4678739、特開昭5
9−116655、62−245261、61−189
42、特開昭62−234157等に記載の硬膜剤が挙
げられる。より具体的には、アルデヒド系硬膜剤(ホル
ムアルデヒドなど)、アジリジン系硬膜剤、エポキシ系
硬膜剤、ビニルスルホン系硬膜剤(N,N′−エチレン
−ビス(ビニルスルホニルアセタミド) エタンなど) 、
N−メチロール系硬膜剤(ジメチロール尿素など)、あ
るいは高分子硬膜剤などに記載の化合物が挙げられる。
上記硬膜剤のうちで、塗布性(即ち、塗布液の溶解経時
安定性及び塗布時の隣接層との反応性など)及び膜質
(生サンプルの経時安定性及び硬膜性など)の観点よ
り、エポキシ系硬膜剤が特に好ましい。エポキシ系硬膜
剤としては、具体的には特開昭62−91942号記載
の硬膜剤を挙げることができる。
【0053】本発明の組成物ないし要素の用途として
は、印刷物、染料、転写剤、サングラス、保護メガネ、
光記録材料、調光材料、調光フィルター、表示材料、イ
ンテリア用品、玩具、光量計、衣服、化粧品、筆記具、
インキなどが挙げられるが、UV光を含む太陽光の強さ
に迅速に対応して、発色量をコントロールする調光フィ
ルター或いはサングラスなどの用途に特に有用である。
【0054】本発明に用いられる基体としては、先に挙
げた用途に応じて色々なものが選べるが、具体的には、
合成樹脂、ガラス或いは各種のプラスチックフィルム、
プラスチックレンズなどが利用できる。加工性、重量、
強度及び透明性などを兼ね備えている点で、プラスチッ
ク製品が好ましい。例えば、ジエチレングリコールビス
アリルカーボネート、ポリメタアクリル酸メチル、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフ
タレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ナイロ
ン、トリアセチルセルロース、ポリアクリレート、ポリ
スルホン、ポリエーテルスルホン、ポリオレフィン、ポ
リイミド、トリアセチルセルロース等或いはこれら複数
乃至ガラスとの積層材料は有効に利用できる。これらの
支持体は、下塗り層を塗布する前に、必要により支持体
の表面を処理し、接着性、透明性を改善できる。例え
ば、コロナ処理、グロー処理などの手法を適切な条件下
でもちいることは同業者が条件設定をえらべる範囲であ
る。例えば、米国特許 2715075、2846727 、3549406 、
3590107 等の記載は有効である。該フォトクロミック化
合物を含む組成物ないし要素をメガネ或いはカメラ(特
に高感度レンズ付フィルム)などの調光材料として用い
る場合には透明な塗布層と透明な基体が特に好ましい。
【0055】本発明の感光性組成物を含む層及び保護層
は、蒸着法、カーテンコート、ブレードコート、スピン
コート、ディップコート、エクストルージョンコートな
どの任意の塗布方法により基体上に薄層として形成でき
る。例えば、米国特許 2761791、3508947 、2941898 、
3526528 、原崎著「コーティング工学」朝倉、東京、19
73など参照。更に必要ならば米国特許 2761791、同3837
095 に記載されている方法により2層又はそれ以上の層
を同時に塗布することもできる。
【0056】本発明のエーテル(アセタール又はケター
ル化合物)化合物とフォトクロミック化合物を含有した
要素、乳化物又はカプセルは、UV光の照射を受けてい
ない時は安定に無色である。が、一旦UV光を含む光の
照射を受けると直ちに発色する。光源がUV光でも太陽
光でも、室温でも低温でも同様である。特に室温以上の
高温での発色に優れた特徴を持つ利点がある。更に照射
を止めると、速やかに無色化する利点もある。しかもヘ
イズが少なく透明性に優れ調光材料として好ましい。着
色と無色化を安定にかつ耐久性良く繰り返す用途に適し
ている。
【0057】
【実施例】次に本発明を実施例に基づき更に詳しく説明
する。
【0058】実施例1 〔アセタール化合物とフォトクロミック化合物を含む乳
化物、感光性組成物(1)の調製〕アセタール0.1
g、フォトクロミック化合物、具体例(Y−1)0.1
g、を高沸点有機溶媒として、イソプロピル化トリフェ
ニルフォスフェート0.2g、酢酸エチル0.4gに溶
解して、油相(A)とした。石灰処理ゼラチンの10%
水溶液2gに界面活性剤としてドデシルベンゼンスルフ
ォン酸の5%水溶液を0.2cc加え水相(B)とした。
この油相と水相を混合し、ミニホモジナイザーを用い、
10000rpm にて5分間乳化分散した。この乳化分散
物に水3ccと14%ゼラチン水溶液を2g添加して、感
光性組成物(1)を調製した。
【0059】〔フォトクロミック感光材料01の作製〕
上記感光性組成物(1)を100μm厚のポリエチレン
テレフタレートフィルム上に、ウエット膜厚65μmと
なるように塗布し40℃にて乾燥した。次にこの上に、
ゼラチン保護層を乾膜厚1μmとなるようにロッドコー
ト法により塗設し、フォトクロミックな感光材料01を
作製した。 〔フォトクロミックな感光材料02〜10の作製〕感光
材料01においてアセタール化合物、フォトクロミック
化合物、親水性ポリマー及び/又は高沸点有機溶媒を表
1の如くする以外は感光材料01と同様にして感光材料
02〜07を作製した。なを、二種のフォトクロミック
化合物を用いた場合には、重量で1:1とした。
【0060】比較例(1)の作製 フォトクロミック化合物、具体例(Y−1)( 黄色発色
化合物) を0.1g、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体
1gを10ccのテトラヒドロフランに溶解し、表1の如
くした他は同様にしてポリエチレンテレフタレートフィ
ルム上に乾膜厚8μmとなるように塗設して比較例の感
光材料1を作製した。
【0061】感光材料02〜07、及び比較例1を、2
3℃の屋外にて太陽光を5分間照射し、発色濃度を表1
に記載した。これらの結果から明らかなように、本発明
の感光性組成物は、高温での十分な発色の点で優れてい
ることが分かる。また、太陽光を遮断した後の消色の点
でも迅速であり許容範囲であった。(Cー1)は青乃至シア
ン発色化合物。
【0062】
【表1】
【0063】実施例2 〔感光材料12〜14の作製〕感光材料01〜03にお
いて、保護層をポリイソシアネートを10wt%添加した
ポリビニルブチラールのエチルアルコール溶液を乾燥膜
厚1μmとなるように塗布する以外同様にして感光材料
12〜14を作製した。実施例1と同様に、発色速度及
び消色を調べた結果、実施例1と同様に優れた発色性及
び消色性を有していた。又、塗布面に水滴を落とし10
分間放置後、拭き取って膜の耐水性を調べた結果、膜の
面状に何ら変化は生じていなかった。
【0064】実施例3 実施例1と同様にして感光性組成物を調整した。 〔フォトクロミックな感光材料081 作製〕アセタール
0.1g、フォトクロミック化合物、具体例(B−1)
0.1g、を酢酸エチル0.4gに溶解して、油相
(A)とした。石灰処理ゼラチンの10%水溶液2gに
界面活性剤としてドデシルベンゼンスルフォン酸の5%
水溶液を0.2cc加え水相(B)とした。この油相と水
相を混合し、ミニホモジナイザーを用い、10000rp
m にて5分間乳化分散した。この乳化分散物に水3ccと
14%ゼラチン水溶液を2g添加して、感光性組成物を
調製した。上記感光性組成物を100μm厚のポリエチ
レンテレフタレートフィルム上に、ウエット膜厚75μ
mとなるように塗布し40℃にて乾燥した。次にこの上
に、ゼラチン保護層を乾膜厚1μmとなるようにロッド
コート法により塗設し、フォトクロミックな感光材料0
8を作製した。 〔フォトクロミックな感光材料09〜11の作製〕感光
材料08においてアセタール化合物を表2の如くする以
外は感光材料08と同様にして感光材料09〜11を作
製した。こうして得られた感光材料09〜11を、照射
光源に、 Remington社、Hand-Held Tanning Ward.Model
TF-1 (USA) を用いて、5CM の距離から30秒間照射し
た。照射時の温度は、40℃で行った。結果を表2に示
す。
【0065】
【表2】
【0066】これらの結果から明らかなように、本発明
のアセタール化合物または及びケタール化合物とフォト
クロミック化合物及び必要に応じて用いる有機溶剤さら
に場合によりサリチル酸誘導体を併用した感光性組成物
は、発色性の点で優れていることが分かる。
【0067】
【発明の効果】本発明で規定する特定の化合物の組み合
わせを用いて調製したフォトクロミック化合物を含む感
光性組成物および其れを用いた要素は、透明性が高く、
応答速度が早く、室温以上の温度でも発色濃度が高く、
発色/消色の繰り返し耐性が大きい。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォトクロミック化合物とアセタール又
    はケタール化合物を含む事を特徴とする感光性組成物。
  2. 【請求項2】 フォトクロミック化合物とアセタール又
    はケタール化合物を油相として含む事を特徴とする請求
    項1記載の感光性組成物。
  3. 【請求項3】 フォトクロミック化合物の発色したとき
    の吸収極大値が50nm以上異なる二種類以上の組み合
    わせからなる事を特徴とする請求項1又は請求項2記載
    の感光性組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1、2乃至3記載の感光性組成物
    を高分子バインダーを用いて透明基体上に実質的に一層
    担持し、更にその上に保護層を設けた要素。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9885808B2 (en) 2012-03-08 2018-02-06 Consejo Superior De Investigaciones Cientificas(Csic) Coating with photochromic properties, method for producing said coating and use thereof applicable to optical articles and glazed surfaces

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