JPH09249744A - ポリエステル樹脂の処理方法 - Google Patents

ポリエステル樹脂の処理方法

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JPH09249744A
JPH09249744A JP8746596A JP8746596A JPH09249744A JP H09249744 A JPH09249744 A JP H09249744A JP 8746596 A JP8746596 A JP 8746596A JP 8746596 A JP8746596 A JP 8746596A JP H09249744 A JPH09249744 A JP H09249744A
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polyester resin
phase polymerization
solid phase
heat treatment
acid
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JP8746596A
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Junichi Kono
順一 河野
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Nippon Ester Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボトル、フィルム、シート、繊維、発泡体等
に好適に利用でき、成形時の金型汚染を少なくすること
ができるポリエチレンテレフタレート又はこれを主体と
するポリエステル樹脂を得る方法を提供する。 【解決手段】 液相重縮合工程及び固相重合工程を経て
極限粘度が 0.6〜 1.2のポリエチレンテレフタレート又
はこれを主体とするポリエステル樹脂を製造するに際
し、固相重合工程前又は固相重合工程後もしくは固相重
合工程と同時に、水分量が5×102 〜1×10 4ppm の不
活性ガスを、ポリエステル樹脂1gに対して1×10-3
1×10-1 l/hrの流量で流しながら、 150℃〜(ポリエ
ステル樹脂の融点−10℃)の温度で1時間以上湿熱処理
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボトル、フィル
ム、シート、繊維、発泡体等に好適に利用でき、成形時
の金型汚染を少なくすることができるポリエチレンテレ
フタレート(PET)又はこれを主体とするポリエステ
ル樹脂の処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】PET樹脂は、機械的強度、化学的安定
性、耐熱性、透明性、ガスバリヤー性等に優れており、
また軽量、安価であるため、ボトル、フィルム、シー
ト、繊維、発泡体等に幅広く用いられ、特に、炭酸飲
料、果汁飲料、液体調味料、食用油、酒、ワイン等、飲
食料品の充填用容器の素材として好適である。
【0003】このようなPET樹脂は、テレフタル酸成
分とエチレングリコール成分とをエステル化した後、重
縮合触媒の存在下で液相重縮合し、次いで固相重合して
得ることができる。
【0004】そしてこのPET樹脂を、射出成形機等の
成形機に供給してボトル用プリフォームを成形し、この
プリフォームを所定形状の金型に挿入して延伸ブロー成
形したり、さらに熱処理(ヒートセット)して、ボトル
に成形するのが一般的な方法である。
【0005】しかし、上記した方法に用いられるPET
樹脂には、エチレンテレフタレート環状三量体(CTE
T)等のオリゴマーが少なからず含まれており、このオ
リゴマーが延伸ブロー成形時に金型のガス排気口、排気
管等に付着するため、金型汚染が発生しやすかった。ま
た、このような金型汚染は、得られるボトルの表面荒れ
や白化の原因となるため、金型を頻繁に洗浄する必要が
あり、生産性が著しく低下するという問題があった。
【0006】さらに、延伸ブロー成形法によるボトルの
成形以外にも、上記のPET樹脂を用いてフィルム化す
ると、フィルムの白化やドロップアウト等が発生しやす
かった。したがって、成形時にCTET等のオリゴマー
が生成しにくく、その含有量の少ないPET樹脂が望ま
れていた。
【0007】従来より、再溶融してもCTET等のオリ
ゴマーが発生しにくいPET樹脂について幾つかの提案
がなされている。例えば、特開昭56−118420号公報に
は、液相重縮合工程を経て製造されたPET樹脂を水の
共存下で加熱し、PET樹脂中に含まれているオリゴマ
ーを加水分解する方法が提案されている。しかし、この
方法では加水分解された直鎖状のオリゴマーやモノマー
等が成形時に金型に多量に付着するという問題があっ
た。
【0008】また、液相重縮合工程及び固相重合工程を
経てPET樹脂を製造するに際し、固相重合工程後に熱
水又は水蒸気処理を行い、PET樹脂中に含まれている
重縮合触媒を失活させることによって、成形時にCTE
T等のオリゴマーの発生を抑制する方法が提案されてい
る(特開平3−174441号公報、特公平7− 37515号公
報)。しかし、これらの方法では、重縮合触媒を失活さ
せるために、固相重合装置の他に熱水処理装置や水蒸気
処理装置を必要とし、コスト高になるという問題があっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、成形時にC
TET等のオリゴマーによる金型汚染を少なくすること
ができるPET又はこれを主体とするポリエステル樹脂
の処理方法を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、PET又はこれを
主体とするポリエステル樹脂を、特定の水分量の不活性
ガスを特定の流量で流しながら高温下で湿熱処理するこ
とにより、この目的が達成されることを見出し、本発明
に到達した。
【0011】すなわち、本発明の要旨は次の通りであ
る。液相重縮合工程及び固相重合工程を経て極限粘度が
0.6〜1.2のPET又はこれを主体とするポリエステル樹
脂を製造するに際し、固相重合工程前又は固相重合工程
後もしくは固相重合工程と同時に、水分量が5×102
1×104ppmの不活性ガスを、ポリエステル樹脂1gに対
して1×10-3〜1×10-1 l/hrの流量で流しながら、 1
50℃〜(ポリエステル樹脂の融点−10℃)の温度で1時
間以上湿熱処理を行うことを特徴とするポリエステル樹
脂の処理方法。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0013】本発明におけるPET又はこれを主体とす
るポリエステル樹脂は、テレフタル酸成分とエチレング
リコール成分とを主成分として製造されるものである。
【0014】ポリエステル樹脂の極限粘度は 0.6〜 1.2
であることが必要であり、0.7〜1.1であることが特に好
ましい。極限粘度が 0.6未満では成形体の機械的特性が
低下するので好ましくなく、極限粘度が 1.2を超えると
成形温度を高くする必要があるので好ましくない。
【0015】ポリエステル樹脂には、上記成分の他に、
フタル酸、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフ
タル酸、 2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4'−ジフェ
ニルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸等
の芳香族ジカルボン酸成分、トリメリット酸、ピロメリ
ット酸等の芳香族多価カルボン酸及びその酸無水物、シ
ュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライ
ン酸、デカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸成
分、プロピレングリコール、 1,2−プロパンジオール、
1,3−プロパンジオール、 1,2−ブタンジオール、 1,3
−ブタンジオール、 1,4−ブタンジオール、 2,3−ブタ
ンジオール、ジエチレングリコール、 1,5−ペンタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール等の脂肪族ジオール成
分、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等
の脂肪族多価アルコール成分、 1,4−シクロヘキサンジ
メタノール、 1,4−シクロヘキサンジエタノール等の脂
環族ジオール成分、ビスフェノールAやビスフェノール
Sのエチレンオキシド付加体等の芳香族ジオール成分、
4−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロラクトン等のヒド
ロキシカルボン酸成分等の共重合成分がPET樹脂の特
性を損なわない範囲で含有されていてもよい。
【0016】次に、液相重縮合工程によりポリエステル
樹脂を製造する方法について説明する。
【0017】例えば、エステル交換法で製造する方法と
しては、テレフタル酸ジメチルとエチレングリコールと
を用い、窒素ガス下、 160〜 280℃の温度でエステル交
換反応を行い、得られたエステル交換反応生成物を重縮
合反応させる方法がある。また、直接エステル化法で製
造する方法としては、テレフタル酸とエチレングリコー
ルとを用い、窒素ガス下又は加圧下、 160〜 280℃の温
度でエステル化反応を行い、得られたエステル化反応生
成物を重縮合反応させる方法がある。さらに、テレフタ
ル酸とエチレングリコールとのエステル化反応により得
られるビス−(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート
及びその低重合体に、テレフタル酸とエチレングリコー
ルとを添加して、窒素ガス下、 160〜 280℃の温度でエ
ステル化反応を行い、得られたエステル化反応生成物を
重縮合反応させる方法等がある。
【0018】重縮合反応は、重縮合触媒の存在下、通常
0.01〜13.3 hPa程度の減圧下で 260〜 310℃、好ましく
は 275〜 290℃の温度で行う。重縮合触媒としては、ア
ンチモン、ゲルマニウム、スズ、チタン、亜鉛、アルミ
ニウム、マグネシウム、カルシウム、マンガン、コバル
ト等の金属の化合物や5−スルホサリチル酸、o−スル
ホ安息香酸無水物等の有機スルホン酸化合物が好適に用
いられる。触媒の添加量は、ポリエステルを構成する酸
成分1モルに対して1×10-5〜1×10-2モルが好まし
く、5×10-5〜5×10-3モルがより好ましく、1×10-4
〜3×10-3モルが特に好ましい。
【0019】なお、ポリエステル樹脂の製造に際し、ト
リメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ
フェニルホスファイト、ジブチルホスフェート、リン
酸、ポリリン酸等の熱安定剤、ヒンダードフェノール化
合物のような酸化防止剤、コバルト化合物のような色調
改良剤の他、紫外線吸収剤や光安定剤等の添加物を含有
させてもよい。
【0020】上記の液相重縮合工程で得られたポリエス
テル樹脂は、重縮合反応が完結した段階で重縮合反応器
から粒状(チップ状)に払出される。このチップは、通
常は平均長2〜5mm、平均径1〜4mmを有することが望
ましい。
【0021】本発明においては、このようにして得られ
たチップを次の固相重合工程に供給する。
【0022】固相重合は、不活性ガス流通下又は減圧下
で、融点未満の温度で10時間以上行うことが好ましい。
この際、重合温度は融点よりも10℃以上低く、かつ 180
℃以上とすることがより好ましい。温度が 180℃未満で
はCTET等のオリゴマーの減少速度が遅く、長時間の
固相重合時間を要するので好ましくない。また、融点付
近の温度では当然ながらチップが融着するので好ましく
ない。
【0023】なお、不活性ガスとは、ポリエステル樹脂
の固相重合において樹脂性能の劣化を生じることのない
気体を意味し、一般的には安価な窒素ガスが用いられ
る。不活性ガス中の水分量は、固相重合中にポリエステ
ル樹脂の極限粘度が低下しない範囲であれば任意に選ぶ
ことができるが、通常は5×102ppm未満であることが好
ましい。また、減圧下で固相重合する場合には、その減
圧度は67 hPa以下であることが好ましい。
【0024】上記した液相重縮合工程及び固相重合工程
を経て製造されたポリエステル樹脂は、通常はCTET
含有量が0.60重量%以下のものであるが、樹脂中に重縮
合触媒が残留されているため、成形時に再溶融するとC
TETが増加して、金型汚染を引き起こす。
【0025】したがって、本発明においては、ポリエス
テル樹脂を、固相重合工程前又は固相重合工程後もしく
は固相重合工程と同時に湿熱処理を行うことが必要であ
る。なお、固相重合工程と同時に湿熱処理を行うとは、
ポリエステル樹脂の極限粘度が低下しない程度の水分量
の不活性ガスを特定の流量で流しながら、湿熱処理と固
相重合とを同時に行うことであり、この処理により樹脂
中のCTET等のオリゴマーと残留する重縮合触媒とを
除去することができる。
【0026】本発明における湿熱処理は、不活性ガスを
流しながら行う必要があり、不活性ガスとしては、固相
重合で使用する気体と同じ気体を使用することが好まし
く、通常は窒素ガスが用いられる。不活性ガス中の水分
量は5×102 〜1×104ppmとする必要があり、1×103
〜1×104ppmとするのが好ましく、3×103〜8×103pp
mとするのがより好ましい。水分量が5×102ppm未満で
は、重縮合触媒の失活が不十分で、ボトルやフィルムの
成形時に金型汚染を引き起こすので好ましくない。また
逆に、水分量が1×104ppmを超えると、ポリエステル樹
脂の加水分解が生じて極限粘度が低下するので好ましく
ない。
【0027】また、不活性ガスの流量は、ポリエステル
樹脂1gに対して1×10-3〜1×10-1 l/hrとする必要
がある。流量が1×10-3 l/hr未満でも、流量が1×10
-1 l/hrを超えても、CTET含有量の小さいポリエス
テル樹脂が得られないので好ましくない。
【0028】さらに、湿熱処理の温度と時間は、 150℃
〜(ポリエステル樹脂の融点−10℃)の温度で1時間以
上とする必要があり、 160℃〜(ポリエステル樹脂の融
点−20℃)の温度で2時間以上とするのが好ましい。湿
熱処理の温度が 150℃未満では、ボトルやフィルムの成
形時に金型汚染を引き起こすので好ましくない。また逆
に、湿熱処理の温度が(ポリエステル樹脂の融点−10
℃)を超えると、湿熱処理時にポリエステル樹脂が融着
するので好ましくない。さらに、湿熱処理の時間が1時
間未満では、ボトルやフィルムの成形時に金型汚染を引
き起こすので好ましくない。
【0029】湿熱処理を行う装置としては、回転型固相
重合装置、回転型乾燥器、流動床型乾燥器、種々の撹拌
翼を有する乾燥器等、ポリエステル樹脂のチップを均一
に加熱できるものなら任意のものが使用できるが、固相
重合と湿熱処理とを同一の装置を用いて行うことが好ま
しい。すなわち、上記のいずれかの装置を使用して、不
活性ガス中の水分量と流量とを調節すれば、ポリエステ
ル樹脂を別々の装置に仕込み直すことなく、固相重合と
湿熱処理とを同時に行うことができる。
【0030】本発明の処理方法により得られたポリエス
テル樹脂は、通常は、CTET含有量が0.60重量%以下
であり、これを成形してボトルやフィルムとすることが
できる。
【0031】例えば、ボトルを得るには、まず初めに、
PET樹脂のブロー成形で用いられている装置をそのま
ま使用して、射出成形もしくは押出し成形によりプリフ
ォームを成形する。次いで、このプリフォームをインジ
ェクションブロー法、ホットパリソン法あるいはコール
ドパリソン法等の二軸延伸ブロー成形法を適用してボト
ルにする。
【0032】また、フィルムを得るには、ポリエステル
樹脂に滑剤等を添加し、溶融押出しによりフィルム状に
成形する。次いで、このフィルムを二軸延伸及び熱固定
することにより二軸延伸フィルムとする。
【0033】さらに、ボトルやフィルム以外にも、本発
明の処理方法により得られたポリエステル樹脂を用い
て、シート、繊維、発泡体等にすることができる。
【0034】
【作用】通常、PET又はこれを主体とするポリエステ
ル樹脂から析出するオリゴマーは、CTETを主成分と
するものである。CTET等のオリゴマーは、液相重縮
合工程で生成し、ポリエステル樹脂中に2重量%程度含
有されている。このオリゴマーを除去するには、得られ
たポリエステル樹脂を少なくとも 150℃〜(ポリエステ
ル樹脂の融点−10℃)の温度で熱処理することが好まし
い。この範囲の温度にポリエステル樹脂を曝せば、減圧
度や不活性ガス中の水分量、不活性ガスの流量によら
ず、ポリエステル樹脂中のオリゴマー含有量を低減させ
ることができる。これは、CTET等の環状オリゴマー
は、固体中でも環鎖平衡反応を行っており、溶融温度以
下でも、環状オリゴマーが開環して鎖状オリゴマーとな
りポリエステル樹脂から除去されるためである。
【0035】しかし、上記の熱処理工程でポリエステル
樹脂中のCTET等の環状オリゴマーを低減しても、ポ
リエステル樹脂を再溶融すると、OH末端基等の作用に
より再びCTET等の環状オリゴマーがかなり生成する
ため、成形時に金型にそれらが析出してしまう。ところ
が、本発明の処理方法のように、水分を適量含んだ不活
性ガスを特定の流量で流しながら、 150℃〜(ポリエス
テル樹脂の融点−10℃)の温度で湿熱処理すれば、重縮
合触媒が失活されるため、ポリエステル樹脂を再溶融し
ても、CTET等の環状オリゴマー生成速度が遅くな
り、成形時に金型汚染が引き起こされることがない。
【0036】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例において特性値は次のようにして測定
した。 (a) 極限粘度〔η〕 フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒とし
て、温度20℃で測定し、dl/g単位で表した。 (b) CTET含有量 ポリエステル樹脂のチップ又はボトルの一部をヘキサフ
ルオロイソプロパノール/クロロホルム(1/1、体積
比)の混合溶媒に溶解した後、アセトニトリル中に投入
してポリマーを沈澱させ、メンブランフィルターで濾過
した濾液中のCTETを、高速液体クロマトグラフ(ウ
ォーターズ社製、600E)で定量することにより求めた。
【0037】実施例1 ビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート及びその
低重合体の存在するエステル化反応缶に、テレフタル酸
とエチレングリコールとのモル比1/1.6 のスラリーを連
続的に供給し、温度 250℃、圧力50 hPaGの条件で反応
させ、滞留時間8時間としてエステル化反応率95%の反
応物を連続的に得た。この反応物60kgを重縮合反応器に
移送し、テレフタル酸成分1モルに対して3×10-4モル
の二酸化ゲルマニウムを加えた後、重縮合反応器中を徐
々に減圧にして、最終的に圧力0.67 hPa、温度 280℃で
5時間、液相重縮合反応を行った。重縮合反応が完結し
た時点で、重縮合反応器からポリエステル樹脂を払出し
て、平均長4mm、平均径2mmのポリエステル樹脂のチッ
プを得た。このポリエステル樹脂の〔η〕は0.65であっ
た。次いで、このチップを回転型固相重合装置に仕込
み、水分量10 ppmの窒素ガスを、ポリエステル樹脂1g
に対して2×10-2 l/hrの流量で流しながら、70℃で2
時間予備乾燥した後、 130℃で4時間加熱して結晶化さ
せた。続いて、水分量5×103ppmの窒素ガスを、ポリエ
ステル樹脂1gに対して2×10-2 l/hrの流量で流しな
がら、 210℃で8時間湿熱処理を行った。最後に、湿熱
処理されたポリエステル樹脂のチップを、水分量4×10
2ppmの窒素ガスを、ポリエステル樹脂1gに対して4×
102ppm l/hrの流量で流しながら、 210℃で4時間固相
重合を行った。この固相重合後のポリエステル樹脂の
〔η〕は0.70、CTET含有量は0.40重量%であった。
上記の方法により得られたポリエステル樹脂のチップを
使用し、シリンダー各部及びノズル温度 280℃、スクリ
ュー回転数100rpm、射出時間10秒、金型冷却水温度20℃
に設定した射出成形機(日精エーエスビー社製、ABS-50
HT型)を用いてプリフォームを成形した。次いで、この
プリフォームを予熱炉90℃、ブロー圧2MPa、成形サイ
クル10秒で延伸ブロー成形し、胴部平均肉厚 300μm、
内容積1リットルのボトルを作製し、 160℃に設定した
金型内で圧縮緊張処理した後、10秒間ヒートセットし
た。得られたボトル中のCTET含有量は0.51重量%で
あった。さらに、上記の条件で2000本のボトルを連続成
形したが、射出成形、延伸ブロー成形及びヒートセット
のいずれにおいても金型汚染は認められなかった。得ら
れたポリエステル樹脂及びボトルの特性値を表1に示
す。
【0038】実施例2〜5 液相重縮合工程後のポリエステル樹脂の〔η〕、湿熱処
理条件及び固相重合条件を表1に示したように変えた以
外は、実施例1と同様にしてポリエステル樹脂を製造
し、これを用いてボトルを作製した。得られたポリエス
テル樹脂及びボトルの特性値を表1に示す。
【0039】実施例6 まず初めに、実施例1と同様にして液相重縮合反応を行
い、重縮合反応が完結した時点で、重縮合反応器からポ
リエステル樹脂を払出して、平均長4mm、平均径2mmの
ポリエステル樹脂のチップを得た。次いで、このチップ
を回転型固相重合装置に仕込み、水分量10 ppmの窒素ガ
スを、ポリエステル樹脂1gに対して2×10-2 l/hrの
流量で流しながら、70℃で2時間予備乾燥した後、 130
℃で4時間加熱して結晶化させた。続いて、水分量2×
102ppmの窒素ガスを、ポリエステル樹脂1gに対して2
×10-2 l/hrの流量で流しながら、 210℃で10時間固相
重合を行った。最後に、固相重合されたポリエステル樹
脂のチップを、水分量5×103ppmの窒素ガスを、ポリエ
ステル樹脂1gに対して2×10-2 l/hrの流量で流しな
がら、210℃で8時間湿熱処理を行った。上記の方法に
より得られたポリエステル樹脂のチップを、0.67 hPaの
減圧下、130℃で8時間乾燥させた後、実施例1と同様
にしてボトルを作製した。得られたポリエステル樹脂及
びボトルの特性値を表1に示す。
【0040】実施例7 まず初めに、実施例1と同様にして液相重縮合反応を行
い、重縮合反応が完結した時点で、重縮合反応器からポ
リエステル樹脂を払出して、平均長4mm、平均径2mmの
ポリエステル樹脂のチップを得た。次いで、このチップ
を回転型固相重合装置に仕込み、水分量10 ppmの窒素ガ
スを、ポリエステル樹脂1gに対して2×10-2 l/hrの
流量で流しながら、70℃で2時間予備乾燥した後、 130
℃で4時間加熱して結晶化させた。続いて、水分量1×
103ppmの窒素ガスを、ポリエステル樹脂1gに対して2
×10-2 l/hrの流量で流しながら、 210℃で18時間加熱
して、固相重合と同時に湿熱処理を行った。上記の方法
により得られたポリエステル樹脂のチップを、0.67 hPa
の減圧下、130℃で8時間乾燥させた後、実施例1と同
様にしてボトルを作製した。得られたポリエステル樹脂
及びボトルの特性値を表1に示す。
【0041】比較例1〜5 液相重縮合工程後のポリエステル樹脂の〔η〕、湿熱処
理条件及び固相重合条件を表1に示したように変えた以
外は、実施例1と同様にしてポリエステル樹脂を製造
し、これを用いてボトルを作製した。なお、比較例1
は、湿熱処理後の〔η〕が0.50まで低下し、その後、固
相重合を行ったが、〔η〕が十分に上がらず、実用に供
することのできるボトルが得られなかった。比較例2
は、湿熱処理に用いた窒素ガスの水分量が少なくて重縮
合触媒が十分に失活されず、成形時に金型が汚染され
た。比較例3及び比較例4は、窒素ガスの流量が適当で
なく、湿熱処理によりポリマーやオリゴマーの一部が加
水分解され、その後、固相重合を行ったが、分解生成物
が低減できず、成形時に金型が汚染された。比較例5
は、湿熱処理の温度が低くて重縮合触媒が十分に失活さ
れず、成形時に金型が汚染された。得られたポリエステ
ル樹脂及びボトルの特性値を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、ボトル、フィルム、シ
ート、繊維、発泡体等に好適に利用でき、成形時の金型
汚染を少なくすることができるPET又はこれを主体と
するポリエステル樹脂を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液相重縮合工程及び固相重合工程を経て
    極限粘度が0.6〜1.2のポリエチレンテレフタレート又は
    これを主体とするポリエステル樹脂を製造するに際し、
    固相重合工程前又は固相重合工程後もしくは固相重合工
    程と同時に、水分量が5×102 〜1×104ppmの不活性ガ
    スを、ポリエステル樹脂1gに対して1×10-3〜1×10
    -1 l/hrの流量で流しながら、 150℃〜(ポリエステル
    樹脂の融点−10℃)の温度で1時間以上湿熱処理を行う
    ことを特徴とするポリエステル樹脂の処理方法。
JP8746596A 1996-03-14 1996-03-14 ポリエステル樹脂の処理方法 Pending JPH09249744A (ja)

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JP8746596A JPH09249744A (ja) 1996-03-14 1996-03-14 ポリエステル樹脂の処理方法

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