JPH09277809A - タイヤ用滑り止め装置及びその製造方法 - Google Patents

タイヤ用滑り止め装置及びその製造方法

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JPH09277809A
JPH09277809A JP9404096A JP9404096A JPH09277809A JP H09277809 A JPH09277809 A JP H09277809A JP 9404096 A JP9404096 A JP 9404096A JP 9404096 A JP9404096 A JP 9404096A JP H09277809 A JPH09277809 A JP H09277809A
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JP
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chain
rubber material
tire
blade
slip device
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JP9404096A
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Kazuo Kunii
和男 國井
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Okamoto Industries Inc
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Okamoto Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属製のチェーンから成るタイヤ用滑り止
め装置に対し、路面に対してチェーンが接触する際にお
ける衝撃を効果的に緩衝する機能を具備せしめること。 【解決手段】 滑り止め装置本体を金属チェーンによ
り構成し、該滑り止め装置本体の接地範囲のチェーンを
ゴム材により所定形状に被覆して、同接地範囲にブレー
ドを構成して成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、滑り止め装置本
体を金属チェーンにより構成したタイヤ用滑り止め装置
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、タイヤの外周に巻回装着して使用
するタイヤ用滑り止め装置の中には、滑り止め装置本体
を金属製のチェーンにより構成した所謂金属チェーンが
ある。従来の金属チェーンは、チェーンの連結パターン
を亀甲型にした亀甲チェーンや、略梯子型としたラダー
型等があり、比較的安価に製造できる利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した如き
従来の金属チェーンは、金属製のチェーンが路面に対し
て直接に接地すると同時に、チェーン同士も激しく接触
するために、走行中に発生する騒音が大きい。また、乾
燥路面や凍結路面に対して硬質なチェーンが断続的に接
触することから振動も激しく、さらに、接地範囲のチェ
ーンが比較的早く摩耗することから、乾燥路面走行に対
する耐久性に問題があった。本発明の目的は、上記した
如き金属製のチェーンを用いて構成したタイヤ用滑り止
め装置に対して、乾燥路面や凍結路面に対してチェーン
が接触する際における衝撃を効果的に緩衝する機能を具
備せしめることにより、氷雪路面上における滑り止め機
能を損なうことなく、走行中に生じる騒音や振動、及び
早期摩耗を軽減することにあり、また、そのタイヤ用滑
り止め装置を合理的に製造し得る方法を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明のタイヤ用滑り止め装置は、タイヤ外周
に巻回装着する滑り止め装置本体の少なくとも接地範囲
を金属チェーンにより構成し、該滑り止め装置本体の接
地範囲のチェーンをゴム材により所定形状に被覆して、
同接地範囲にブレードを構成して成るものである。
【0005】また、上記したタイヤ用滑り止め装置は、
上記ブレード部分において、滑り止め装置本体接地範囲
を構成するチェーン要素をゴム材より一部露出せしめる
とよい。
【0006】本発明のタイヤ用滑り止め装置の製造方法
は、分割可能に構成した成形型に、金属チェーンにより
構成した滑り止め装置本体の接地範囲を嵌入して所定の
展開形態に保持する保持凹部と、該保持凹部に嵌入した
滑り止め装置本体の接地範囲を包囲する所定形状のキャ
ビティとを凹設し、上記成形型の保持凹部に滑り止め装
置本体の接地範囲を嵌入して保持した後、成形型を型閉
めし、同成形型に設けた注入口から加熱可塑化した溶融
ゴムを注入して上記キャビティ内に充填した後、加硫す
ることを特徴とする。
【0007】以上の手段によれば、以下に記する如き作
用を伴う。本発明のタイヤ用滑り止め装置においては、
金属チェーンから成る滑り止め装置本体の接地範囲にゴ
ム材が所定形状に被覆され、チェーンとゴム材とが一体
化したブレードを具備している。
【0008】よって、上記タイヤ用滑り止め装置をタイ
ヤ外周に巻回装着すると、接地範囲の芯材となるチェー
ンがタイヤ接地面の曲面に沿って屈曲すると共に、その
周囲に一体的に被着されるゴム材も上記チェーンと共に
弾性的に撓んでタイヤの接地面に密着する。また、走行
中においては、接地範囲が接地する際に、ゴム材により
衝撃が弾力的に緩衝され、騒音と振動を低減する。
【0009】上記ブレード部分において、チェーンの一
部をゴム材より露出せしめたもにおいては、例えば、接
地部が凍結路面に接地する際、ゴム材と共に一部露出す
る金属チェーンがスパイクと同様に上記路面の表層に食
い込んで、滑り止めとして機能する。
【0010】本発明の製造方法においては、分割した成
形型の保持凹部内に金属チェーンからなる滑り止め本体
の接地範囲を嵌入した後、同成形型を閉じると、上記接
地範囲が所定の形態にて展開された状態で保持される。
また、上記接地範囲は展開状態に保持されると共に、所
定形状のキャビティ内に収容されて周囲を包囲された状
態となる。
【0011】成形型の注入口から加熱して溶融状態とな
ったゴムを注入し、上記キャビティ内に充填すると、装
置本体の接地範囲を構成するチェーンの隙間に溶融ゴム
が充填されて包まれた状態となる。また、上記ゴムが加
硫すると、接地範囲はキャビティ内の形状と同形状に成
形されたゴム材により被覆される。即ち、チェーンとゴ
ム材とは一体化してブレードとして構成されることにな
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて説明する。図1乃至図5にて示すタイヤ用滑り
止め装置Aは、金属チェーンを略梯子型に連結すること
により滑り止め装置本体aを構成し、同本体aの接地範
囲にゴム材1aを被覆して構成したブレード1を設けて
成る。
【0013】上記滑り止め装置本体aは、金属チェーン
から構成した内側サイドチェーンa2と外側サイドチェ
ーンのa3とを所定間隔をおいて平行に配置すると共
に、これら両サイドチェーンa2,a3の間にクロスチ
ェーンa1を架けわたすと共に、該クロスチェーンa1
を上記両サイドチェーンa2a,a3の長さ方向に定間
隔をおいて配設することにより略梯子形に構成してあ
る。
【0014】図3及び図4にて示すように、上記各チェ
ーンa1のタイヤ接地面に対応する範囲には、ゴム材1
aを肉厚状に被覆してブレード1を構成してある。
【0015】ブレード1は、滑り止め装置本体aの接地
範囲を構成するクロスチェーンa1における、少なくと
もタイヤ接地面の幅と略同じ長さの範囲に、ゴム材1a
を充填して、略円柱形に被覆することにより構成してあ
る。尚、上記ブレードはタイヤショルダー部分にかかる
程度の長さにしてもよい。また、上記ゴム材1aによる
被覆は略円柱型の両端部を半球状に丸く形成し、走行時
の接触によりゴム材1aの両端部が破損するのを防止て
いる。
【0016】上記ブレード1は、屈曲可能なクロスチェ
ーンを芯材としてゴム材1aが一体的に被覆して成るた
め、屈曲性に優れ、装着状態においてはタイヤ外周面に
沿って自然と密着し、タイヤになじんだ状態で装着され
る。
【0017】また、上記ブレード1は、クロスチェーン
a1を構成する各チェーン要素a’の一部をゴム材1a
の表面から若干突出するように露出させてあり(図
3)、その露出部1bがブレード1の表面に突出するス
パイクとして機能するように構成してある。尚、上記露
出部1bはブレードの接地面と左右両側面に千鳥状に突
出させ、タイヤ外周面側には設けていない。即ち、ゴム
材1a断面内におけるクロスチェーンa1の挿通位置を
円柱状のゴム材1aの軸芯よりも表面側へ偏移させた状
態で被覆を行っている(図3)。
【0018】上記した如く構成したタイヤ用滑り止め装
置Aは、図2及び図5にて示すようにタイヤCの外周に
巻回装着し、両サイドチェーンa2,a3の両端部に設
けた接続金具2a,2bを接続した後、タイヤC外側に
掛止金具f1を介してゴムバンド等から成る締め付け装
置fを掛止装着することにより、タイヤCの外周に巻回
したタイヤ用滑り止め装置AをタイヤC外周面に対して
締め付けて装着する。
【0019】図6及び図7は亀甲型のタイヤ用滑り止め
装置Bを示している。上記したタイヤ用滑り止め装置B
は、滑り止め装置本体bを金属チェーンを略亀甲型に連
結することにより構成し、接地範囲にゴム材1aにより
被覆したブレード21を設けて成る。
【0020】上記滑り止め装置本体bは、ワイヤーを合
成樹脂にて被覆して成る内側締め付け紐b2と、金属チ
ェーンから成るサイドチェーンb3とを所定間隔をおい
て平行に配置すると共に、これら内側締め付け紐b2及
びサイドチェーンb3の間に亀甲型のパターンを構成す
るチェーンb1を架けわたすと共に、同じパターンにて
構成されるチェーンb1を上記両内側締め付け紐b2及
びサイドチェーンb3の長さ方向に定間隔をおいて配設
することにより構成してある。
【0021】上記チェーンb1は、内側締め付け紐b2
とサイドチェーンb3の間を略V型に屈曲した状態で連
結する部分チェーンb11とb12との屈曲部分の間
を、比較的短い部分チェーンb13にて連結することに
より略X型に連結して構成してある。上記したように略
X型に連結される各チェーンb1は、接続金具22を取
り付けた各端部を内側締め付け紐b2及びサイドチェー
ンb3に対して連結し、これにより各チェーンb1と、
内側締め付け紐b2,サイドチェーンb3との間で亀甲
パターンを構成する。
【0022】また、上記チェーンb1を構成する各部分
チェーンb11,b12,b13には、それぞれゴム材
1aを肉厚状に被覆してブレード21を構成してある。
上記ブレード21は、前記したタイヤ用滑り止め装置A
のブレード1と同様にゴム材1aにより略円柱型の被覆
を施してある。また、上記ブレード21の表面にはチェ
ーン要素の一部を露出させた露出部21bを千鳥状に形
成してある。この点についても前記した滑り止め装置A
と同様であり、その説明は省略する。
【0023】上記したタイヤ用滑り止め装置Bは、各チ
ェーンb1の左右両側部を連結する部材として、ワイヤ
ーに合成樹脂被覆を施して成る内側締め付け紐b2と、
金属チェーンから成るサイドチェーンb3とを使用し
た。しかし、上記滑り止め装置本体bは、少なくとも、
接地範囲を構成する各チェーンb1を金属チェーンによ
り構成すればよい。従って、各チェーンb1の両側を連
結する部材として使用する部材の選定は任意であり、金
属チェーンやワイヤーの他にもグラスファイバーやナイ
ロン繊維を使用した高張力ロープ使用しても、さらに
は、金属チェーン同士、若しくはワイヤー同士を組み合
わせたものであってもよい。尚、上記したことは、前記
したタイヤ用滑り止め装置Aに対しても同様に云えるこ
とである。
【0024】尚、上記したタイヤ滑り止め装置A,Bに
おいては、クロスチェーンa1及びチェーンb1を被覆
するゴム材1aの外形を略円柱状に形成したが、上記ゴ
ム材1aによる被覆形態は自由に設定してよく、例えば
帯板形や表面にブロックパターンを形成したものであっ
てもよい。
【0025】また、上記した実施例においては、ブレー
ド1,21の外形を構成するゴム材1aの表面にチェー
ン要素a’の一部を露出させてスパイク機能を具備せし
めたが、上記ブレード1,21は、芯材となるクロスチ
ェーンa1及び部分チェーンb11,b12,b13を
ゴム材1aにより全て被覆して構成してもよい。
【0026】次ぎに、上記したタイヤ用滑り止め装置A
及び装置Bの製造方法を説明する。図8はタイヤ用滑り
止め装置Aのクロスチェーンa1にゴム材1aにより被
覆してブレード1を成形する際に使用する成形型dを示
している。
【0027】成形型dは、分割可能な上型d1と下型d
2とからなり、これら両型d1,d2の分割面には滑り
止め装置本体aのクロスチェーンa1部分を嵌合して保
持する保持凹部30と、上記保持凹部30内にて保持し
たクロスチェーンa1にゴム材1aを被覆するためのキ
ャビティ40とを凹設してある。
【0028】上下両型d1,d2の分割面に凹設する保
持凹部30は、滑り止め装置本体aのクロスチェーンa
1全長と、該クロスチェーンa1の両端部を接続する両
サイドチェーンa2,a3の一部の範囲を嵌合して展開
状態にて保持するものである。上記保持凹部30は、平
面視略O形とI形とに角度を変えて交互に連結する各チ
ェーン要素a’を嵌入して保持するように、略小判型に
形成した凹部30aと、溝型に形成した30bとを滑り
止め装置本体aを構成するチェーン要素a’と同じ間隔
をおいて交互に形成することにより構成してある。
【0029】また、各凹部30a,30bは、下型d2
の場合、チェーン要素a’の下半部が収納される深さ
に、また上型d1の場合、チェーン要素a’の上半部を
収納する深さに形成してある。したがって、下型d2の
凹部30a,30bにチェーン要素a’を嵌入した状態
において、各チェーン要素a’の下半部が上記凹部30
a,30b内に収納され、上半部が分割面から突出する
ことになる。
【0030】キャビティ40は、上記保持凹部30内に
嵌入して保持したクロスチェーンa1の周囲に、ゴム材
1aを略円柱型に被覆成形せしめるための凹部であり、
上型d1の分割面にゴム材1aの裏面側半部を成形する
略半円弧型の凹溝を形成すると共に、下型d2の分割面
にゴム材1aの表面側半部を成形する断面略半円弧型の
凹溝を形成することにより構成してある。また、上記キ
ャビティ40は、クロスチェーンa1を嵌入する上記保
持凹部30と重なる形で凹設してある。従って、キャビ
ティ40内に設けられる凹部30a,30bはキャビテ
ィ40内の空間と重なり合う部分は形成されず、それ以
外の部分がキャビティ40の両側に形成されることにな
る(図8,図9)。
【0031】また、図9にて示すように、上記キャビテ
ィ40の肉厚中心とクロスチェーンa1の軸芯とは一致
しておらず、図9中において、Y1=Y2 及び Y1
>Y3 の関係にすることにより、クロスチェーンa1
を略円柱状に被覆するゴム材1aの表面からチェーン要
素aの一部が露出して幾分突出し、反対にゴム材1aの
裏面側はチェーン要素a1がすべて埋没するように構成
してある。よって、凹部30bはゴム材1aの表側半部
を成形する下型d2のキャビティ40内だけに形成さ
れ、上型d1のキャビティ40内には形成されない。さ
らに、キャビティ40の幅(X1)は、チェーン要素a
1の幅(Y1+Y2)よりも小さくし、ゴム材1aの両
側面からチェーン要素a1の両側部が突出するように構
成してある。
【0032】製造時には、上記した如く構成した成形型
dの下型d2の保持凹部30内に対し、略梯子型に連結
した滑り止め装置本体aのクロスチェーンa1部分を嵌
入し、正確に展開状態にて保持する(図8)。この際、
滑り止め装置本体aは表側を下へ向けた状態で保持凹部
30内に嵌入する。また、上記滑り止め装置本体aの表
面には、ゴム材1aとの接着性を向上させるために、プ
ライマーを塗布しておく。尚、上記クロスチェーンa1
は、両サイドチェーンa2,a3に対して組み付ける以
前の状態、即ち、クロスチェーンa1単体を成形型のキ
ャビティ内に嵌入して、次の成形工程に移行しても良
い。
【0033】次いで、上記下型d2に上型d1を載せて
型閉する。これにより、下型d2の分割面より突出して
いたチェーンの上半部が、上型d2の保持凹部30内に
嵌合し、滑り止め装置本体aは上下両型d1,d2の保
持凹部30にて上下から保持され、完全に固定された状
態となる。また、クロスチェーンa1におけるブレード
1部分となる範囲は、上記した如く展開状態に保持され
ると共に、略円柱型のキャビティ40内に収容されて周
囲を包囲された状態となる。
【0034】尚、上記した成形型dは、滑り止め装置本
体aのクロスチェーンa1の数だけ用意し、作業台上に
適宜間隔を置いて並列させ、これら成形型dに滑り止め
装置本体aの各クロスチェーンa1を順次嵌入して保持
すると作業能率がよい。
【0035】成形型dを型閉めしたならば、上型d1に
設けた注入口d4から加熱して溶融状態としたゴム材料
1a’を注入し、成形型dのキャビティ40内に注入す
る(図9,図10)。キャビティ40内にゴム材料1
a’を充填すると、キャビティ40内に収容されれた各
チェーン要素a’の隙間にゴム材料1a’が充填され、
露出部以外の部分が包まれた状態となる。尚、キャビテ
40内に対するゴム材料1a’の注入方法は、ゴム材料
をシリンダにて圧縮して注入する圧入方法であっても、
若しくは、ゴム材料をスクリューで練りながら圧縮して
注入するインジェクション方法であってもよい。ゴム材
料1a’の注入を終えた成形型dは、加硫プレス装置内
に移動し、上下からプレスしながら、所定温度にて所定
時間加熱してゴム材料1a’を加硫する。加硫工程を終
えた成形型dは上下両型d1,d2を分割し、キャビテ
ィ40内にて成形されたゴム材1aを脱型し、周囲に注
入口d4により出来た突出部や型閉め面に沿ってはみ出
したバリを取り除いて完成する。
【0036】脱型したクロスチェーンa1はゴム材1a
により略円柱型に被覆され、チェーンとゴム材1aとが
一体化したブレード1が構成される。また、上記ブレー
ド1の表面及び両側面にはクロスチェーンa1の一部が
千鳥状に突出する。尚、上記したように構成したブレー
ド1の表面に突出するクロスチェーン1aの露出部分
は、プライマーやゴムのりが塗布された状態となってい
るので、必要に応じてピーリング加工を施し、その塗膜
を取り除いてもよい。また、上記したようにチェーンの
表面にピーリング加工を施すことによれば、塗膜の取り
除きと同時に、チェーン要素a’に内在する内部応力を
除去することもできる。
【0037】次ぎに、タイヤ用滑り止め装置Bの製造方
法を図11,図12に基づいて説明する。図11にて示
す成形型eは、タイヤ用滑り止め装置Bの接地範囲を構
成する各部分チェーン11,12,13を略X型に連結
して構成されるチェーンb1にゴム材1aを被覆してブ
レード21を成形するためのものである。
【0038】上記成形型eは、分割可能な上型e1と下
型e2のそれぞれの分割面に、タイヤ用滑り止め装置B
のチェーンb1を嵌入して保持する保持凹部50を形成
すると共に、上記チェーンb1を構成する各部分チェー
ン11,12,13にゴム材1aを被覆するためのキャ
ビティ60を凹設してある。 また、上記保持凹部50
及びキャビティ60は、前記した成形型dの保持凹部3
0及びキャビティ40と同様に構成されるが、略X型に
連結されるチェーンb1のみを保持するように構成さ
れ、滑り止め装置本体bの内側締め付け紐b2,及びサ
イドチェーンb3を保持する保持凹溝は設けていない。
【0039】上下両型e1,e2の分割面に凹設する保
持凹部50は、チェーンb1を展開状態にて保持する
が、その展開状態は部分チェーンb11及びb12の保
持角度θ1を、図6のように滑り止め装置本体bを展開
した際の角度θ2よりも浅い角度にて展開してある(図
12)。上記した如く保持凹部50によるチェーンb1
の保持角度θ1を実際の展開角度θ2よりも小さくする
ことによれば、成形型eの幅寸法を抑えることができ、
製造時に必要な作業スペースも低減することができる。
【0040】上記した成形型eを使用してチェーンb1
にゴム材1aを被覆成形する際には、滑り止め装置本体
bのチェーンb1を単体で用意し、このチェーンb1を
下型e2の保持凹部50内にチェーンb1を嵌入して上
記した展開状態にて保持する。即ち、この状態において
チェーンb1は内側締め付け紐b2及びサイドチェーン
b3に対して連結していない。
【0041】次いで、上記下型e2に対して上型e1を
載せて型閉し、上型e1に設けた5個の注入口e4から
加熱して溶融状態となったゴム材料1a’を注入し、そ
れぞれのキャビティ60内に注入する。各キャビティ6
0内にゴム材料1a’を充填すると、キャビティ60内
に収容されれた部分チェーンb11,b12,b13の
隙間にゴム材料1a’が充填され、露出部以外の部分が
包まれた状態となる。
【0042】ゴム材料1a’の注入を終えた成形型e
は、加硫プレス装置に移動し、所定温度にて所定時間加
熱してゴム材料1a’を加硫する。加硫工程を終えた成
形型eは上下両型d1,d2を分割し、各キャビティ6
0内にて成形されたゴム材1aを脱型する。脱型したチ
ェーンb1の各部分チェーンb11,b12,b13に
ゴム材1aによる被覆が施され、ブレード21が成形さ
れる。
【0043】上記した如くブレード21を成形したチェ
ーンb1は、図11にて示すように各端部に接続金具2
2を取り付け、この接続金具22を内側締め付け紐b2
及びサイドチェーンb3に接続して、タイヤ用滑り止め
装置Bを完成させる。
【0044】上記実施例においては、チェーンb1にブ
レード21を成形した後、該チェーンb1を内側締め付
け紐b2及びサイドチェーンb3に接続してタイヤ用滑
り止め装置Bとして組み立てを行ったが、上記チェーン
b1は、ブレード21を成形する前に内側締め付け紐b
2及びサイドチェーンb3に接続して滑り止め装置本体
bを構成し、その後、上記滑り止め装置本体bの各チェ
ーンb1部分に上記した如くブレード21を成形しても
よい。
【0045】尚、上記したタイヤ用滑り止め装置A,B
の製造方法においては、ゴム材1aの表面にチェーン要
素a’の一部を露出した状態でブレード1,21を構成
したが、チェーン要素a’をゴム材1aにより全て被覆
する場合には、成形型d,eのキャビティ40,60の
中に芯材となるクロスチェーンa1及び各部分チェーン
b11,b12,b13がすべて収容させるように上記
キャビティの形状を設定することになる。
【0046】また、上記したタイヤ用滑り止め装置A,
Bは、図13(a)〜(d)にて示すブレード31a〜
31dのように、ゴム材1aの表面、裏面、前後両面の
4面にチェーン要素a’の一部を露出させてもよい。こ
の場合、成形型のキャビティの断面中心と、チェーンの
軸芯とを一致させた状態で、上記キャビティ内にてゴム
材1aの成形を行い、該ゴム材1aの上下及び前後両側
部からそれぞれチェーン要素の一部を略均等に突出させ
る。
【0047】図13(a)のブレード31aは、断面円
形に被覆形成したゴム材1aの表裏及び前後両面にチェ
ーン要素a’の一部を突出させたものである。図13
(b)のブレード31bは、断面四角形に被覆形成した
ゴム材1aの各面にチェーン要素a’の一部を突出させ
てある。このように、ゴム材1aの断面を四角形に構成
すると、同ゴム材1aの角部により雪面に対するグリッ
プ力を向上せしめることができる。図13(c)にて示
すブレード31cは、断面四角形に被覆形成したゴム材
1aの各面に断面略四角形に形成したチェーン要素a’
の一部を突出させたものである。上記したようにチェー
ン要素a’の断面を略四角形にすることにより、ゴム材
1a表面に突出してスパイクとして機能する部分の形状
が角形となるため、特に凍結路面に対するグリップ力が
向上する。図13(d)にて示すブレード31dは、上
記したブレード31bと同形であるが、チェーン要素
a’及びゴム材1aの断面を一回り大きく構成してあ
り、主に大型車両向けとして使用する。図13(e)に
て示すブレード13eはゴム材1aの断面を略ひし形に
構成すると共に、同ゴム材1aの各角部にチェーン要素
a’の一部を突出せしめたものである。
【0048】尚、上記したタイヤ用滑り止め装置及び製
造方法においては、ブレードを被覆する材料として弾力
性と耐摩耗性に富むゴム材を使用したが、上記被覆材を
合成樹脂、例えばウレタン樹脂に換えても同様な効果を
奏する滑り止め装置を構成することが可能である。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のタイヤ用
滑り止め装置は、滑り止め装置本体の接地範囲をゴム材
により被覆して、同接地範囲にブレードを構成して成る
ものであるから、ブレードの芯材となる金属チェーンが
自由に屈曲すると共に、該金属チェーンと被覆材となる
ゴム一体化して自然に屈曲するので、装着状態におい
て、ブレードが弾性的に撓んでタイヤの外周面になじん
だ状態で密着させることが出来る。
【0050】また、走行中においては、上記ブレードが
地面に対して接地する際に、接地範囲の金属チェーンと
地面との間にゴム材が介在するため、ブレード接地時に
おける衝撃をゴム材の弾力により緩衝することができ
る。よって、走行時において生じる騒音や振動も従来の
金属チェーンよりも大幅に低減することができる。
【0051】請求項2記載のタイヤ用滑り止め装置のよ
うに、ブレード部分において、チェーン要素の一部をゴ
ム材より露出せしめたものにおいては、ブレードのゴム
材が接地すると同時に露出する金属チェーンの一部が、
凍結路面に対してスパイクと同様に食い込んで滑り止め
として機能するので、凍結路面に対する接地力を向上せ
しめることが可能である。また、ブレードの表面に金属
チェーンの一部が露出していても、上記したゴム材によ
る緩衝機能により騒音や振動の発生を減少することがで
き、さらに、露出部分のチェーンの摩耗も低く抑えるこ
とができる。
【0052】本発明の製造方法にあっては、成形型の保
持凹部に滑り止め装置本体の接地範囲を嵌入して所定の
展開形態に保持すると共に、型閉めした成形型のキャビ
ティ内に溶融ゴムを充填して上記接地範囲にゴム材を被
覆してブレード部分を構成するものであるから、接地範
囲を構成する各チェーン要素の孔内にまでゴム材を隙間
なく充填して、金属チェーンと被覆となるゴム材とが一
体化したブレードを構成することができると共に、被覆
ゴム材の断面における所定位置に金属チェーンを正確に
通すことが可能となり、さらに、ブレードの表面にチェ
ーンの一部を露出させる場合には、チェーン露出部にお
ける突出方向及び突出量を正確に設定することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施したラダー形のタイヤ用滑り
止め装置を示す正面図。
【図2】 同滑り止め装置の装着状態を示す使用面
図。
【図3】 装着状態にある滑り止め装置の接地範囲を
一部切欠して示す正面図。
【図4】 同滑り止め装置の接地範囲を示す斜視図。
【図5】 同滑り止め装置の装着状態を示す斜視図。
【図6】 本発明を実施した亀甲形のタイヤ用滑り止
め装置を示す正面図。
【図7】 同滑り止め装置の装着状態を示す斜視図。
【図8】 成形型に滑り止め装置本体のクロスチェー
ン部分を嵌合する状態を示す斜視図。
【図9】 図10におけるIX-IX 線断面図。
【図10】 成形型を閉じた状態を一部切欠して示す
平面図。
【図11】 ブレードを設けたチェーンを示す正面
図。
【図12】 型閉めした状態の成形型を一部切欠して
示す平面図。
【図13】 ゴム材の表裏両面及び前後両面にチェー
ン要素の一部を突出させたブレードを示し、(a)はゴ
ム材の断面を円形に形成したもの、(b)はゴム材の断
面を四角形にしたもの、(c)は断面四角形のチェーン
要素を使用したもの、(d)はゴム材及びチェーン要素
を一回り大きくしたもの、(e)はゴム材の断面をひし
形に形成したものを示す。
【符号の説明】
A,B・・・タイヤ用滑り止め装置 a,b・・・滑り止め装置本体 a’・・・チェーン要素 a1・・・クロスチェーン b1・・・チェーン d,e・・・成形型 d1,e1・・・上型 d2,d2・・・下型 1,21・・・ブレード 1a・・・ゴム材 1b,21b・・・露出部 30,50・・・保持凹部 40,60・・・キャビティ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤ外周に巻回装着する滑り止め装
    置本体の少なくとも接地範囲を金属チェーンにより構成
    し、該滑り止め装置本体の接地範囲のチェーンをゴム材
    により所定形状に被覆して、同接地範囲にブレードを構
    成して成るタイヤ用滑り止め装置。
  2. 【請求項2】 上記ブレード部分において、滑り止め
    装置本体接地範囲を構成するチェーン要素をゴム材より
    一部露出せしめて成る請求項1記載のタイヤ用滑り止め
    装置。
  3. 【請求項3】 分割可能に構成した成形型に、金属チ
    ェーンにより構成した滑り止め装置本体の接地範囲を嵌
    入して所定の展開形態に保持する保持凹部と、該保持凹
    部に嵌入した滑り止め装置本体の接地範囲を包囲する所
    定形状のキャビティとを凹設し、上記成形型の保持凹部
    に滑り止め装置本体の接地範囲を嵌入して保持した後、
    成形型を型閉めし、同成形型に設けた注入口から加熱可
    塑化した溶融ゴムを注入して上記キャビティ内に充填し
    た後、加硫することを特徴とするタイヤ用滑り止め装置
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4684937A3 (de) * 2024-07-23 2026-07-08 RUD Ketten Rieger & Dietz GmbH u. Co. KG Verfahren und vorrichtung zum herstellen eines laufnetzes mit wenigstens einem von einem kunststoffkörper umspritzten kettenstrang sowie laufnetz

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03239512A (ja) * 1990-02-16 1991-10-25 Okamoto Ind Inc タイヤ滑り止め部材の製造方法

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