JPH0940698A - 修飾ポリペプチド化合物及びその用途 - Google Patents

修飾ポリペプチド化合物及びその用途

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JPH0940698A
JPH0940698A JP7196474A JP19647495A JPH0940698A JP H0940698 A JPH0940698 A JP H0940698A JP 7196474 A JP7196474 A JP 7196474A JP 19647495 A JP19647495 A JP 19647495A JP H0940698 A JPH0940698 A JP H0940698A
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thr
cys
ser
gly
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JP7196474A
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English (en)
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Hitoshi Noda
倫 野田
Shigeaki Yoshina
重亮 吉名
Tsutomu Ishida
力 石田
Noboru Tomitani
昇 富谷
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Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Ltd
Original Assignee
Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 修飾ポリペプチド化合物、殊にカルシウム代
謝系疾患の予防及び治療に有効な修飾カルシトニン・ア
ナログであって消化管粘膜に存在する蛋白分解酵素の影
響を受け難く、従って注射以外の投与経路にも適用し得
る修飾ポリペプチド化合物を提供する。 【解決手段】 ウナギ、サケ又はニワトリ由来のカルシ
トニンと同様のアミノ酸配列を有するものとなし、但
し、これらの天然型カルシトニンにおいて共通な C末端
のプロリン・アミドをホモセリン・アミドに代替し且つ
N 末端におけるCys の α-アミノ基に炭素数が 18 個
又はそれ以下のアシル基による修飾を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な修飾ポリペプ
チド化合物及びその用途に係る。本発明による修飾ポリ
ペプチド化合物は天然型カルシトニン及び合成カルシト
ニン・アナログと同様な生物学的活性を示し且つ安定性
において天然型カルシトニンや合成カルシトニン・アナ
ログよりも優れており、従って医薬品成分としてカルシ
ウム代謝系疾患の予防及び治療に、例えば骨粗鬆症にお
ける疼痛の軽減や骨量減少の抑制、骨形成不全症におけ
る骨折の予防、高カルシウム血症及び骨ぺージェット病
(Paget's disease) の予防及び治療に用いることができ
る。
【0002】
【従来の技術】カルシトニンは血中カルシウム濃度を低
下させる作用を有するペプチドホルモンであり、既にサ
ケ、ウナギ、アカエイ、ニワトリ、ブタ、ラット、ヒツ
ジ及びヒト由来のものが抽出精製され、それらのアミノ
酸一次配列が明らかにされている。これらのカルシトニ
ンに共通な構造的特徴は何れも 32 個のアミノ酸から構
成され、1 位と 7 位の Cys がジスルフィド結合して環
状構造を呈しており、C末端がプロリン・アミドとなっ
ている点である。これらのカルシトニン類を得るには主
として化学的合成法が行なわれてきたが、反応工程が多
く、合成反応や精製に長時間を要するため、廉価に且つ
大量にカルシトニン類を提供することは極めて困難であ
った。然るに、本出願人会社の研究者等が開発した方法
(特開平 4 - 59795 公報)、即ち、リーダー・ペプチド
に相当する DNA フラグメントを N 末端側に配し、一方
C 末端側には、必要に応じスペーサー・ペプチドをコ
ードする DNA フラグメントを介して複数個のカルシト
ニン又はそのアナログに相当する遺伝子をタンデムに結
合し、このようにして且つ二本鎖になした DNA フラグ
メントをプラスミド等のベクターに組込み、この遺伝子
組換えベクターにて微生物、例えば大腸菌を形質転換さ
せ、この形質転換体を培養することにより融合蛋白乃至
封入体として産生させ、ブロムシアンにて処理すること
によりメチオニン (Met) 部分で切断して個々のフラグ
メントに分離させると共に各フラグメントの C 末端を
ホモセリン (Hse) 又はホモセリン・ラクトン残基に変
じ、次いで酸処理を行った後にアンモニアと反応させる
ことにより C 末端ホモセリン残基をアミド化して (Hse
・NH2) 所望の生物学的活性を有するカルシトニン・ア
ナログになす方法を用いれば、廉価に且つ大量に生産で
きることが明らかとなった。
【0003】そこで、本発明者等は前記の特開平 4 - 5
9795 公報に開示されている遺伝子組換え技術にて合成
可能なカルシトニン・アナログに関して種々検討を重ね
た結果、意外にも、活性発現に従来必須の構造とされて
いた C 末端プロリン・アミド (Pro・NH2) をホモセリ
ン・アミドに代替した下記の [Hse32・NH2]-ウナギカル
シトニン (配列番号 : 1 に相当) が天然型ウナギカル
シトニン、即ち 32 位がプロリン・アミドであるものと
比較して生理活性が著しく高いことを既に明らかにして
いる (特願平 6 - 138618 明細書)。 1 5 10 15 Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu- 20 25 30 Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-Arg-Thr-Asp-Val-Gly-Ala-Gly- Thr-Hse・NH2 (上記の配列において、第 1 番目と第 7 番目のアミノ
酸残基である Cys はジスルフィド結合している)
【0004】一方、カルシトニンの臨床適用に関して
は、カルシトニンがペプチド化合物であるために肺、消
化管及び鼻腔内等の生体粘膜に存在する蛋白分解酵素等
による分解作用を受ける可能性が高く、従って注射によ
る投与方法が主体であった。そこで、この投与に関する
課題を克服するために、蛋白分解酵素阻害剤を同時に添
加する方法 [Morita, T. et al., "Pharamaceutical Re
search", Vol. 11,page 909 (1994); Kobayashi, S. et
al., "Pharamaceutical Research", Vol.11, page 123
9 (1994); 特開平 2 - 115130、同 3 - 48627、同 3 -
170438、同3 - 246233、同 4 - 74133、同 6 - 321804
公報等] や脂肪酸等によりカルシトニンを化学的に修飾
して安定化させる方法 [特開平 1 - 104098、同 1 - 29
4695公報、藤田 忠 等 "Drug Delivery System”, Vol.
9, page 179 (1994) 等] を用いて注射以外の投与方法
が検討されてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題乃至発明の目的】しかし
ながら、蛋白分解酵素阻害剤の添加はカルシトニンの分
解を抑制するにせよ、粘膜上に存在する他の物質の吸収
に影響を及ぼし、又毒性の発現をもたらす可能性があ
り、従って現在の段階において安全性が高く且つカルシ
トニンの分解のみを選択的に阻害する有効な阻害剤は見
い出されるに至っていない。尚、化学修飾を施したカル
シトニン・アナログについては、上記の報告以外に特公
昭 49 - 194 公報、特開昭 62 - 132898、同 63 - 2841
98、同 63 -287800、同 64 - 16800 公報、特開平 1 -
230598、同 1 - 503390、同 2 -17200、同 3 - 505589
公報、USP 4,804,742 明細書等に開示されているが、こ
れらの文献には安定性改善に関する記述はなされておら
ず、更に開示されている修飾カルシトニン・アナログは
化学的に合成されており、従って廉価に且つ大量に生産
するには不適当である。
【0006】従って、本発明の目的は特願平 6 - 13861
8 明細書に開示されているカルシトニン・アナログと同
様に生産性及び生理活性において優れており且つ基本と
なっているカルシトニン・アナログよりも生体粘膜上で
の安定性が高いようにデザインされた修飾カルシトニン
・アナログである修飾ポリペプチド化合物を提供するこ
とにある。本発明の付随的な、但し重要な目的は、この
ような修飾ポリペプチド化合物を有効成分とする、カル
シウム代謝系疾患の予防及び治療剤を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決し、目的を達成する手段】本発明者等は上
記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、前記の
特願平6 - 138618 明細書に記載されているカルシトニ
ン誘導体を基本骨格とし、N 末端における Cys の α-
アミノ基にアシル基を位置選択的に導入し、更には 1
位から 31 位までは天然型ウナギ、サケ又はニワトリ由
来のカルシトニンと同一のアミノ酸配列を有し、32 位
がホモセリン・アミド (Hse・NH2) である新規な修飾ポ
リペプチド化合物の合成に成功すると共に、該化合物が
消化管粘膜ホモジネート中において高い安定性を示し、
従って当該粘膜に存在する蛋白分解酵素の影響を受け難
いことを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明による修飾ポリペプチド化合
物はアミノ酸配列 (配列番号 : 1に相当) が 1 5 10 15 Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu- 20 25 30 Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-Arg-Thr-Asp-Val-Gly-Ala-Gly- Thr-Hse・NH2 又、アミノ酸配列 (配列番号 : 2 に相当) が 1 5 10 15 Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu- 20 25 30 Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-Arg-Thr-Asn-Thr-Gly-Ser-Gly- Thr-Hse・NH2 若しくはアミノ酸配列 (配列番号 : 3 に相当) が 1 5 10 15 Cys-Ala-Ser-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu- 20 25 30 Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-Arg-Thr-Asp-Val-Gly-Ala-Gly- Thr-Hse・NH2 (上記の各配列中において、第 1 番目と第 7 番目のア
ミノ酸残基である Cysはジスルフィド結合している)で
あり、N 末端における Cys の α-アミノ基に炭素数が
18 個又はそれ以下のアシル基が結合していることを特
徴としている。
【0009】本発明によるカルシウム代謝系疾患の予防
及び治療剤は、上記の修飾ポリペプチド化合物を有効成
分として含有していることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】次に参考製造例、製造例、生物学
的活性試験例、安定性試験例及び製剤例により本発明を
更に詳細に且つ具体的に説明する。参考製造例 1 ([Hse32・NH2]-ウナギカルシトニンの合
成) 下記のアミノ酸配列 (配列番号 : 1 に相当) を有し且
つ特願平 6 - 138618明細書に開示されているカルシト
ニン・アナログを当該明細書に記載されている方法に従
い且つ アプライド バイオシステムズ 社製のペプチド
シンセサイザー430A を使用して合成し、次いで精製し
た。 Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-Gly-Lys-Leu-Se
r-Gln-Glu-Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-Arg-Thr-
Asp-Val-Gly-Ala-Gly-Thr-Hse・NH2 (上記の配列中において、Hse・NH2 はアミド化されたホ
モセリン残基を意味し、第 1 番目と第 7 番目のアミノ
酸残基である Cys はジスルフィド結合している)
【0011】参考製造例 2 ([Hse32・NH2]-サケカルシ
トニンの合成) 下記のアミノ酸配列 (配列番号 : 2 に相当) を有し且
つ特願平 6 - 138618明細書に開示されているカルシト
ニン・アナログを当該明細書に記載されている方法に従
い且つ アプライド バイオシステムズ 社製のペプチド
シンセサイザー430A を使用して合成し、次いで精製し
た。 Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-Gly-Lys-Leu-Se
r-Gln-Glu-Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-Arg-Thr-
Asn-Thr-Gly-Ser-Gly-Thr-Hse・NH2 (上記の配列中において、Hse・NH2 はアミド化されたホ
モセリン残基を意味し、第 1 番目と第 7 番目のアミノ
酸残基である Cys はジスルフィド結合している)
【0012】参考製造例 3 ([Hse32・NH2]-ニワトリカ
ルシトニンの合成) 下記のアミノ酸配列 (配列番号 : 3 に相当) を有し且
つ特願平 6 - 138618明細書に開示されているカルシト
ニン・アナログを当該明細書に記載されている方法に従
い且つ アプライド バイオシステムズ 社製のペプチド
シンセサイザー430A を使用して合成し、次いで精製し
た。 Cys-Ala-Ser-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-Gly-Lys-Leu-Se
r-Gln-Glu-Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-Arg-Thr-
Asp-Val-Gly-Ala-Gly-Thr-Hse・NH2 (上記の配列中において、Hse・NH2 はアミド化されたホ
モセリン残基を意味し、第 1 番目と第 7 番目のアミノ
酸残基である Cys はジスルフィド結合している)
【0013】製造例 1 (N-α-ヘキサノイル-[Cys1, Hse
32・NH2]-ウナギカルシトニンの合成) 参考製造例 1 において得られた [Hse32・NH2]-ウナギ
カルシトニンを 2mg 秤取し、0.1% トリフルオロ酢酸
(TFA) 2ml に溶解させ、凍結乾燥させた。この凍結乾燥
粉末を乾燥ジメチルホルムアミド (DMF) 1ml に溶解
し、ヘキサン酸無水物を 2 当量添加し、25℃ にて 90
分間反応させた。その後、無水エーテル 9mlを添加し、
氷浴上で冷却して沈殿物を析出させ、遠心処理すること
により沈殿物を集めた。得られた沈殿物を ウォーター
ズ 社製の μ-ボンダスフェアーの逆相C-18 カラム (19
mm x 15cm) を用い、下記の条件で HPLC を行なうこと
により精製した。 溶出液 : 0.1% TFA水溶液中 30% から 60% の 0.1% T
FA アセトニトリル溶液の直線勾配、30分間、 流速 : 7.0ml/分、 検出波長 : 210nm。 HPLC による主ピーク画分を回収して凍結乾燥すること
により目的物であるN-α-ヘキサノイル-[Cys1, Hse32
NH2]-ウナギカルシトニン 1mg を得た。得られた修飾ポ
リペプチド化合物の同定を下記の条件で FAB-MS を実施
することにより行った結果、フラグメントイオンの解析
から下記の式にて示される構造を有していることが確認
された。 分析条件: マトリックス : メタニトロベンジルアルコ
ール、 インレットセレクション : ダイレクト、 イオンモード : FAB+ FAB-MS, (M+H)+ : 3515.8 (理論値)、 3515.6 (実測値)。 CH3(CH2)4C(O)-Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-
Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu-Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-Ty
r-Pro-Arg-Thr-Asp-Val-Gly-Ala-Gly-Thr-Hse・NH2 (上記の配列中において、Hse・NH2 はアミド化されたホ
モセリン残基を意味し、第 1 番目と第 7 番目のアミノ
酸残基である Cys はジスルフィド結合している)
【0014】製造例 2 (N-α-ノナノイル-[Cys1, Hse32
・NH2]-ウナギカルシトニンの合成) 参考製造例 1 において得られた [Hse32・NH2]-ウナギ
カルシトニンを製造例1 に示される条件で、但しヘキサ
ン酸無水物の代わりにノナン酸無水物を用いて処理し、
次いで HPLC にて精製した。得られた修飾ポリペプチド
化合物の同定を製造例 1 に示される条件で FAB-MS に
より行った結果、下記の式にて示される構造を有してい
ることが確認された。 FAB-MS, (M+H)+ : 3557.8 (理論値)、 3557.8 (実測値)。 CH3(CH2)7C(O)-Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-
Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu-Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-Ty
r-Pro-Arg-Thr-Asp-Val-Gly-Ala-Gly-Thr-Hse・NH2 (上記の配列中において、Hse・NH2 はアミド化されたホ
モセリン残基を意味し、第 1 番目と第 7 番目のアミノ
酸残基である Cys はジスルフィド結合している)
【0015】製造例 3 (N-α-ドデカノイル-[Cys1, Hse
32・NH2]-ウナギカルシトニンの合成) 参考製造例 1 において得られた [Hse32・NH2]-ウナギ
カルシトニンを 2mg 秤取し、0.1% トリフルオロ酢酸
(TFA) 2ml に溶解させ、凍結乾燥させた。この凍結乾燥
粉末を乾燥ジメチルホルムアミド (DMF) 1ml に溶解
し、ドデカンサン酸無水物を 2 当量添加し、25℃ にて
120 分間反応させた。その後、製造例 1 に示される条
件で処理し、HPLC により精製した。得られた修飾ポリ
ペプチド化合物の同定を製造例 1 に示される条件で FA
B-MSにより行った結果、下記の式にて示される構造を有
していることが確認された。 FAB-MS, (M+H)+ : 3599.9 (理論値)、 3599.9 (実測値)。 CH3(CH2)10C(O)-Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu
-Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu-Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-T
yr-Pro-Arg-Thr-Asp-Val-Gly-Ala-Gly-Thr-Hse・NH2 (上記の配列中において、Hse・NH2 はアミド化されたホ
モセリン残基を意味し、第 1 番目と第 7 番目のアミノ
酸残基である Cys はジスルフィド結合している)
【0016】製造例 4 (N-α-オクタデカノイル-[Cys1,
Hse32・NH2]-ウナギカルシトニンの合成) 参考製造例 1 において得られた [Hse32・NH2]-ウナギ
カルシトニンを製造例3 に示される条件で、但しドデカ
ン酸無水物の代わりにオクタデカン酸無水物を用いて処
理し、次いで HPLC にて精製した。得られた修飾ポリペ
プチド化合物の同定を製造例 1 に示される条件で FAB-
MS により行った結果、下記の式にて示される構造を有
していることが確認された。 FAB-MS, (M+H)+ : 3684.0 (理論値)、 3684.0 (実測値)。 CH3(CH2)16C(O)-Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu
-Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu-Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-T
yr-Pro-Arg-Thr-Asp-Val-Gly-Ala-Gly-Thr-Hse・NH2 (上記の配列中において、Hse・NH2 はアミド化されたホ
モセリン残基を意味し、第 1 番目と第 7 番目のアミノ
酸残基である Cys はジスルフィド結合している)
【0017】製造例 5 (N-α-プロパノイル-[Cys1, Hse
32・NH2]-サケカルシトニンの合成) 参考製造例 2 において得られた [Hse32・NH2]-サケカ
ルシトニンを製造例 1に示される条件で、但しヘキサン
酸無水物の代わりにプロピオン酸無水物を用いて処理
し、次いで HPLC にて精製した。得られた修飾ポリペプ
チド化合物の同定を製造例 1 に示される条件で FAB-MS
により行った結果、下記の式にて示される構造を有し
ていることが確認された。 FAB-MS, (M+H)+ : 3490.7 (理論値)、 3490.8 (実測値)。 CH3CH2C(O)-Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-Gly
-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu-Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-P
ro-Arg-Thr-Asn-Thr-Gly-Ser-Gly-Thr-Hse・NH2 (上記の配列中において、Hse・NH2 はアミド化されたホ
モセリン残基を意味し、第 1 番目と第 7 番目のアミノ
酸残基である Cys はジスルフィド結合している)
【0018】製造例 6 (N-α-ノナノイル-[Cys1, Hse32
・NH2]-サケカルシトニンの合成) 参考製造例 2 において得られた [Hse32・NH2]-サケカ
ルシトニンを製造例 1に示される条件で、但しヘキサン
酸無水物の代わりにノナン酸無水物を用いて処理し、次
いで HPLC にて精製した。得られた修飾ポリペプチド化
合物の同定を製造例 1 に示される条件で FAB-MS によ
り行った結果、下記の式にて示される構造を有している
ことが確認された。 FAB-MS, (M+H)+ : 3574.8 (理論値)、 3574.8 (実測値)。 CH3(CH2)7C(O)-Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-
Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu-Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-Ty
r-Pro-Arg-Thr-Asn-Thr-Gly-Ser-Gly-Thr-Hse・NH2 (上記の配列中において、Hse・NH2 はアミド化されたホ
モセリン残基を意味し、第 1 番目と第 7 番目のアミノ
酸残基である Cys はジスルフィド結合している)
【0019】製造例 7 (N-α-ノナノイル-[Cys1, Hse32
・NH2]-ニワトリカルシトニンの合成) 参考製造例 3 において得られた [Hse32・NH2]-ニワト
リカルシトニンを製造例 1 に示される条件で、但しヘ
キサン酸無水物の代わりにノナン酸無水物を用いて処理
し、次いで HPLC にて精製した。得られた修飾ポリペプ
チド化合物の同定を製造例 1 に示される条件で FAB-MS
により行った結果、下記の式にて示される構造を有し
ていることが確認された。 FAB-MS, (M+H)+ : 3514.8 (理論値)、 3514.8 (実測値)。 CH3(CH2)7C(O)-Cys-Ala-Ser-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-
Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu-Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-Ty
r-Pro-Arg-Thr-Asp-Val-Gly-Ala-Gly-Thr-Hse・NH2 (上記の配列中において、Hse・NH2 はアミド化されたホ
モセリン残基を意味し、第 1 番目と第 7 番目のアミノ
酸残基である Cys はジスルフィド結合している)
【0020】製造例 8 (N-α-2-メチルプロパノイル-[C
ys1, Hse32・NH2]-ニワトリカルシトニンの合成) 参考製造例 3 において得られた [Hse32・NH2]-ニワト
リカルシトニンを製造例 1 に示される条件で、但しヘ
キサン酸無水物の代わりに 2-メチルプロピオン酸無水
物を用いて処理し、次いで HPLC にて精製した。得られ
た修飾ポリペプチド化合物の同定を製造例 1 に示され
る条件で FAB-MS により行った結果、下記の式にて示さ
れる構造を有していることが確認された。 FAB-MS, (M+H)+ : 3444.8 (理論値)、 3444.6 (実測値)。 (CH3)2CHC(O)-Cys-Ala-Ser-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-G
ly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu-Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr
-Pro-Arg-Thr-Asp-Val-Gly-Ala-Gly-Thr-Hse・NH2 (上記の配列中において、Hse・NH2 はアミド化されたホ
モセリン残基を意味し、第 1 番目と第 7 番目のアミノ
酸残基である Cys はジスルフィド結合している)
【0021】試験例 (ラットの腸管粘膜に存在する蛋白
分解酵素に対する安定性の測定) 製造例及び参考製造例において得られた修飾及び未修飾
ポリペプチド化合物(カルシトニン・アナログ) 並びに
市販の天然型サケ及びウナギカルシトニンがラットの腸
管粘膜ホモジネート中において示す安定性を測定した。
Wistar 系雄性ラット (6 週齢) を 24 時間絶食させた
後に屠殺し、胃幽門部から盲腸結腸接合部までの腸管を
摘出した。得られた腸管の内部を生理食塩水にて洗浄
し、ハサミにより開管し、ガラスプレートで粘膜を掻き
取り、生理食塩水に添加した。その後、ポリトロンホモ
ジナイザー (Kinematica 社製) にて氷浴上で 60 秒間
処理し、次いで 4℃ にて遠心処理 (3600g x 30分)
し、得られた上清を腸管粘膜ホモジネートとした。この
ホモジネート (蛋白濃度 : 27μg/ml) 200μl に 20mM
燐酸緩衝液 (pH 6.8) 250μl を添加し、37℃ にて 1分
間インキュベーションした。次いで、検体としてのポリ
ペプチド化合物 (1.0mg/ml) を 50μl 添加し、37℃ に
てインキュベーションした。インキュベーション開始前
と開始から 2 時間後にそれぞれ 40μl 宛採取し、直ち
に 0.13mg/ml塩化ベンザルコニウム溶液 10μl とエタ
ノール 40μl とを添加して混和し、得られたサンプル
溶液をウォーターズ社製のμ-ボンダスフェアーの逆相
C-18 カラム (3.9mm x 15cm) を用い、下記の条件で HP
LC にて分析した。 溶出液 : 0.1% TFA 水溶液中 30% から 60% の 0.1%
TFA アセトニトリル溶液の直線勾配、20分間。 流 速 : 1.0ml/分、 検出波長 : 210nm。 各ポリペプチド化合物に関して得られたクロマトグラム
における面積値から残存率を求め、その経時変化より消
失半減期を算出した。結果は下記の表 1 に示される通
りであり、本発明による修飾カルシトニン化合物は市販
の天然型サケカルシトニン及びウナギカルシトニン並び
に特願平 6 - 138618 明細書に開示されている未修飾の
[Hse32・NH2]-ウナギ、サケ及びニワトリカルシトニン
と比較する場合に安定性において有意に優れていること
が判明した。
【表1】
【0022】製剤例 1 (注射剤) 製造例 1 により得られた修飾ポリペプチド化合物 100I
U にヒト血清アルブミン溶液を添加して溶解し、凍結乾
燥した。この凍結乾燥製剤は用時には生理食塩水に溶解
せしめられる。尚、使用される修飾ポリペプチド化合物
の活性単位は 10 - 400IU 程度の範囲内で設定すること
ができ、又上記の血清アルブミンをペプチドホルモン系
製剤に関して汎用されている他の添加剤に代替すること
もできる。
【0023】製剤例 2 (坐剤) 製造例 2 により得られた修飾ポリペプチド化合物 100I
U をカカオ脂又はウィテップゾール (標章) に添加して
加温混和し、常法により処理して坐剤を調製した。尚、
使用される修飾ポリペプチド化合物の活性単位は 10 -
400IU 程度の範囲内で設定することができる。
【0024】製剤例 3 (坐剤) 製造例 6 により得られた修飾ポリペプチド化合物 100I
U を精製水に溶解後、予め溶融させたマクロゴール (標
章) に均一に分散させ、次いで常法により処理して膣坐
剤を調製した。尚、使用される修飾ポリペプチド化合物
の活性単位は 10 - 400IU 程度の範囲内で設定すること
ができる。
【0025】製剤例 4 (点鼻剤) 製造例 7 により得られた修飾ポリペプチド化合物 50IU
を塩化ベンザルコニウム含有精製水に溶解し、鼻腔内
投与製剤を調製した。尚、使用される修飾ポリペプチド
化合物の活性単位は 10 - 400IU 程度の範囲内で設定す
ることができる。
【0026】
【発明の効果】本発明による修飾ポリペプチド化合物
は、天然型のサケカルシトニン及びウナギカルシトニン
並びに未修飾の [Hse32・NH2]-カルシトニン・アナログ
と比較する場合に消化管粘膜ホモジネート中における安
定性が極めて高く、該粘膜に存在する蛋白分解酵素の影
響を受け難いので、注射以外の投与経路を利用すること
が可能である。更に、本発明による修飾ポリペプチド化
合物は、その C 末端がHse32・NH2 なので遺伝子工学的
手法を適用することができ、更に N 末端の化学修飾も
簡便な位置選択的手法を利用でき、従って廉価に且つ大
量に調製することができる。斯くて、本発明はカルシウ
ム代謝系疾患の予防及び治療剤の有効成分を提供する上
で極めて優れている。
【配列表】
配列番号 : 1 配列の長さ : 32 配列の型 : アミノ酸 鎖の数 : 1 本鎖 トポロジー : 両形態 配列の種類 : ペプチド 他の情報 :1 位と 7 位の Cys はジスルフィド結合して
いるXaa はホモセリン・アミド (Hse・NH2) 1 5 10 15 Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu- 20 25 30 Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-Arg-Thr-Asp-Val-Gly-Ala-Gly- Thr-Xaa 配列番号 : 2 配列の長さ : 32 配列の型 : アミノ酸 鎖の数 : 1 本鎖 トポロジー : 両形態 配列の種類 : ペプチド 他の情報 :1 位と 7 位の Cys はジスルフィド結合して
いるXaa はホモセリン・アミド (Hse・NH2) 1 5 10 15 Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu- 20 25 30 Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-Arg-Thr-Asn-Thr-Gly-Ser-Gly- Thr-Xaa 配列番号 : 3 配列の長さ : 32 配列の型 : アミノ酸 鎖の数 : 1 本鎖 トポロジー : 両形態 配列の種類 : ペプチド 他の情報 :1 位と 7 位の Cys はジスルフィド結合して
いるXaa はホモセリン・アミド (Hse・NH2) 1 5 10 15 Cys-Ala-Ser-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu- 20 25 30 Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-Arg-Thr-Asp-Val-Gly-Ala-Gly- Thr-Xaa
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富谷 昇 愛知県名古屋市東区東外堀町35番地 株式 会社三和化学研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ酸配列 (配列番号 1 に相当) が 1 5 10 15 Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu- 20 25 30 Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-Arg-Thr-Asp-Val-Gly-Ala-Gly- Thr-Hse・NH2 (上記配列中において、第 1 番目と第 7 番目のアミノ
    酸残基である Cys はジスルフィド結合している)であ
    り、N 末端における Cys の α-アミノ基に炭素数が 18
    個又はそれ以下のアシル基が結合していることを特徴
    とする、修飾ポリペプチド化合物。
  2. 【請求項2】 アミノ酸配列 (配列番号 2 に相当) が 1 5 10 15 Cys-Ser-Asn-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu- 20 25 30 Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-Arg-Thr-Asn-Thr-Gly-Ser-Gly- Thr-Hse・NH2 (上記配列中において、第 1 番目と第 7 番目のアミノ
    酸残基である Cys はジスルフィド結合している)であ
    り、N 末端における Cys の α-アミノ基に炭素数が 18
    個又はそれ以下のアシル基が結合していることを特徴
    とする、修飾ポリペプチド化合物。
  3. 【請求項3】 アミノ酸配列 (配列番号 3 に相当) が 1 5 10 15 Cys-Ala-Ser-Leu-Ser-Thr-Cys-Val-Leu-Gly-Lys-Leu-Ser-Gln-Glu- 20 25 30 Leu-His-Lys-Leu-Gln-Thr-Tyr-Pro-Arg-Thr-Asp-Val-Gly-Ala-Gly- Thr-Hse・NH2 (上記配列中において、第 1 番目と第 7 番目のアミノ
    酸残基である Cys はジスルフィド結合している)であ
    り、N 末端における Cys の α-アミノ基に炭素数が 18
    個又はそれ以下のアシル基が結合していることを特徴
    とする、修飾ポリペプチド化合物。
  4. 【請求項4】 請求項 1 - 3 の何れか 1 つに記載の修
    飾ポリペプチド化合物を有効成分として含有しているこ
    とを特徴とする、カルシウム代謝系疾患の予防及び治療
    剤。
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