JPH0959203A - (s)−1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフルオロエチル末端エトキシアルキルケトンおよびその製造方法 - Google Patents

(s)−1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフルオロエチル末端エトキシアルキルケトンおよびその製造方法

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JPH0959203A
JPH0959203A JP7237744A JP23774495A JPH0959203A JP H0959203 A JPH0959203 A JP H0959203A JP 7237744 A JP7237744 A JP 7237744A JP 23774495 A JP23774495 A JP 23774495A JP H0959203 A JPH0959203 A JP H0959203A
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JP7237744A
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Toshio Kubota
俊夫 久保田
Norihisa Iijima
典久 飯島
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Toagosei Co Ltd
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Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 反強誘電性液晶化合物の中間原料として、
あるいは医薬、農薬等に用いられる化合物に種々の官能
基を導入出来るビルディング剤として有用な化合物、お
よびその製造方法の提供。 【構成】 式(1) 【化1】 (式中、mは3〜6の整数を表わす。)で示される
(S)−1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフルオロエ
チル末端エトキシアルキルケトン、およびその製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、反強誘電
性液晶化合物の中間原料として、あるいは医薬、農薬等
に用いられる化合物に種々の官能基を導入出来るビルデ
イングブロツク剤として有用である新規な(S)−1−
ヒドロキシ−2,2,2−トリフルオロエチル末端エト
キシアルキルケトンおよびその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】反強誘電性液晶化合物の中間原料とし
て、1−トリフルオロメチル−5−エトキシペンチルケ
トン等の末端エトキシアルキルケトンが知られている。
しかしながら、これらの化合物は水酸基がないため、医
薬あるいは農薬等のビルデイングブロツク剤としては使
用出来ない。
【0003】
【発明が解決しようとするとする課題】そこで、本発明
者等は、上記用途に適用出来る化合物を求めて(S)体
ヒドロキシ末端アルキルケトンにつき、鋭意研究した結
果、本発明の化合物、およびこれを効率的に高収率で製
造する方法を見出し、本発明を完成した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、新規化合物で
ある式(1)
【0005】
【化2】
【0006】(式中、mは3〜6の整数を表わす。)で
示される(S)−1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフ
ルオロエチル末端エトキシアルキルケトン(以下、本発
明化合物という。)に関するものである。また、本発明
化合物は、有機溶媒中で、(S)−N−(2−ヒドロキ
シ−3,3,3−トリフルオロプロピオニル)ピロリジ
ンと、式(2) C25O(CH2mMgBr (2) (式中、mは上と同じ)で示される末端エトキシアルキ
ルマグネシウムブロミドとを反応させ、次いで、反応生
成物を鉱酸で加水分解することにより製造することが出
来る。
【0007】
【発明の実施の形態】
(本発明化合物)本発明化合物は式(1)で示される通
りであり、式中、mは3〜6の整数を示すメチレン基を
表わし、mが3未満のものは沸点が低くなり取り扱いづ
らく、mが6を超えるものは製造しづらい。具体的に開
示されたメチレン基は1,3−トリメチレン基、1,4
−テトラメチレン基、1,5−ペンタメチレン基および
1,6−ヘキサメチレン基が挙げられる。本発明化合物
を具体的に開示すると(S)−1−ヒドロキシ−2,
2,2−トリフルオロエチル−3−エトキシプロピルケ
トン、(S)−1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフル
オロエチル−4−エトキシブチルケトン、(S)−1−
ヒドロキシ−2,2,2−トリフルオロエチル−5−エ
トキシペンチルケトンおよび(S)−1−ヒドロキシ−
2,2,2−トリフルオロエチルヘキシルケトンが挙げ
られる。
【0008】また、本発明化合物は、有機溶媒中で、
(S)−N−(2−ヒドロキシ−3,3,3−トリフル
オロプロピオニル)ピロリジン(以下、原料化合物とい
う。)と式(2)で示される末端エトキシアルキルマグ
ネシウムブロミド(以下、グリニャール試薬という。)
とを反応させ、次いで、反応生成物を鉱酸で加水分解す
ることにより製造することが出来る。
【0009】[原料化合物:(S)−N−(2−ヒドロ
キシ−3,3,3−トリフルオロプロピオニル)ピロリ
ジンの製造方法]原料化合物は新規化合物ではないが市
販されていないため、製造しなければならない。原料化
合物の製造方法を反応式で示すと、式(3)
【0010】
【化3】
【0011】で示されるように、(S)−2−ヒドロキ
シ−3,3,3−トリフルオロプロピオン酸メチルエス
テル1モル、ピロリジン1.07モルおよび濃硫酸3m
lを混合し、200mmHg×60℃で反応させ、発生
したメタノール蒸気を連続的に除去し、蒸気発生が止ま
るまで反応を続け、反応を完結させる。生成した淡褐色
の固体を取り出し、水で洗浄し、次いで熱n−ヘキサン
で再結晶し、白色針状結晶である生成物を得る。この生
成物の1HNMRスペクトル、19FNMRスペクトル、
1R吸収スペクトルおよびMSスペクトルを測定した結
果と、この反応が不斉炭素原子の立体配置には無関係で
あり、光学的反転は起こらないことより、この生成物は
(S)−N−(2−ヒドロキシ−3,3,3−トリフル
オロプロピオニル)ピロリジンであることが確認され
る。
【0012】(グリニャール試薬:末端エトキシアルキ
ルマグネシウムブロミドの製造)グリニャール試薬は式
(2)で示される通りであり、式中、mは式(1)と同
じであり、それらを具体的に開示すると、3−エトキシ
プロピルマグネシウムブロミド、4−エトキシブチルマ
グネシウムブロミド、5−エトキシペンチルマグネシウ
ムブロミドおよび6−エトキシヘキシルマグネシウムブ
ロミドが挙げられる。これらのグリニャール試薬は市販
されておらず、次の三工程で製造することが出来る。以
下、例として、m=4、5のグリニャール試薬の製造方
法の概要を示すと、次の通りである。
【0013】第一工程 第一工程を反応式で示すと、式(4)
【0014】
【化4】
【0015】[式中、mは式(1)と同じ]で示される
ように例えば、m=4に相当するテトラヒドロフラン1
モル、またはm=5に相当するテトラヒドロピラン1モ
ル、エチルアルコール1.1モルおよびパラトルエンス
ルホン酸1水和物0.05モルを混合し、加熱し、80
℃×8時間還流した後、減圧濃縮し、得られた残渣に水
2リットルを加えた後、エーテル抽出し、抽出液に無水
硫酸マグネシウムを加えて水分を除去した後、溶媒を減
圧留去し、無色透明な液状の末端エトキシアルコールで
ある4−エトキシブチルアルコールまたは5−エトキシ
ペンチルアルコールを収率90%で得る。
【0016】第二工程 第二工程を反応式で示すと、式(5) C25O(CH2mOH+P(C653+Br2→ (末端エトキシアルキルアルコール) C25O(CH2mBr+HBr+P(C653O↓ (5) (末端エトキシアルキルブロミド) で示されるように、第一工程で得られた末端エトキシア
ルコールである4−エトキシブチルアルコールまたは5
−エトキシペンチルアルコール各1モルを塩化メチレン
3リットルに溶解した溶液を0℃に調整する。ついでト
リフェニルホスフィン1モルと塩化メチレン1,000
mlを加えた溶液に、臭素1モルと塩化メチレン500
mlを加えた溶液を入れ、撹拌しながら、0℃で100
分間かけて滴下し、滴下完了後、引き続き1時間撹拌保
持して反応を完結させる。次いで、室温まで昇温し、引
き続き1時間撹拌保持して、トリフェニルホスフィンオ
キシドの微結晶を生成させる。次いで濃縮し、塩化メチ
レンと臭化水素を留去し、生成したスラッジに熱n−ヘ
キサン8Lを加えて、溶解し、冷却晶析し、白色針状結
晶である大部分のトリフェニルホスフィンオキシドを濾
過により除去し、濾液を濃縮し、シロップ状の残渣を得
る。次いでこの残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで精製し、無色透明な液状の末端エトキシアルキル
ブロミドである4−エトキシブチルブロミドまたは5−
エトキシペンチルブロミドを収率80%で得る。
【0017】第三工程 第三工程を反応式で示すと、式(6) C2 5O(CH2mBr+1.1Mg→C25O(CH2mMgBr (6) (末端エトキシアルキルブロミド) (グリニャール試薬) で示されるように、窒素置換した反応器へ、金属マグネ
シウム1.1モルと乾燥ジエチルエーテル200mlを
入れ、ついでヨウ素1ミリモルを入れ、赤褐色の溶液が
無色になるまで撹拌する。次いで第二工程で得られた末
端エトキシアルキルブロミドである4−エトキシブチル
ブロミドまたは5−エトキシペンチルブロミドを各0.
1モル加え、還流が生じるまで撹拌する。次いで残りの
4−エトキシブチルブロミド0.9モル、または5−エ
トキシブチルブロミド0.9モルと乾燥ジエチルエーテ
ル各500mlを滴下ロートに入れ、還流が持続するよ
うに滴下し、滴下完了後、1時間還流し反応を完結させ
る。次いで注射器で反応液を抜き取り、反応容器の底に
たまった未反応金属マグネシウムの塊個を乾燥ジエチル
エーテル300mlで洗浄し、0.8モル/リットルの
4−エトキシブチルマグネシウムブロミドまたは5−エ
トキシペンチルマグネシウムブロミドのエーテル溶液
(収率80%)であるグリニャール試薬が得られる。
【0018】[本発明化合物:(S)−1−ヒドロキシ
−2,2,2−トリフルオエチル末端エトキシアルキル
ケトンの製造]本発明化合物は、有機溶媒中で、原料化
合物と式(2)で示されるグリニャール試薬とを反応さ
せ(第一段反応)、次いで、反応生成物を鉱酸で加水分
解する(第二段反応)ことにより、製造することが出来
る。以下、(S)−N−(2−ヒドロキシ−3,3,3
−トリフルオロプロピオニル)ピロリジンである原料化
合物からの製造方法について、詳細に説明する。 (第一段反応)第一段反応を反応式で示すと、式(7)
【0019】
【化5】
【0020】[式中、mは式(1)と同じ]の通りであ
り、原料化合物中のカルボニル基にグリニャール試薬が
1モル付加し、また原料化合物の水酸基とグリニャール
試薬1モルが反応し、反応生成物と末端エトキシアルカ
ンが生成する、式(7)における反応は、グリニャール
試薬に、原料化合物の有機溶媒溶液を滴下して行うの
が、高収率を得られる等の点から好ましい。有機溶媒と
してはジエチルエーテル、THF、ジグリム等のエーテ
ル溶媒が挙げられ、それらの中でもジエチルエーテルが
特に好ましい。原料化合物を溶解するために用いられる
有機溶媒の使用量は原料化合物1モルに対して0.5〜
2リットルが好ましい。0.5リツトル未満では原料化
合物の溶解が不十分となる場合があり、2リットルを超
えると経済的とはいえなくなる。
【0021】式(7)の反応において、原料化合物とグ
リニャール試薬との供給割合は原料化合物1モルに対し
て、グリニャール試薬2〜3モルが好ましい。2モル未
満では反応生成物の収率低下を招き、3モルを超えると
経済的に有利とはいえなくなる。原料化合物の反応系へ
の供給速度は、原料化合物1モルを100〜250分か
けて滴下するのが好ましい。100分未満では反応熱の
制御が困難となり、エーテルの突沸を招く恐れがあると
ともに反応生成物の収率低下を招く。250分を超える
と経済的とはいえない。式(7)の反応温度は−10〜
10℃が好ましい。特に0℃が好適である。−10℃未
満では経済的とはいえず、10℃を超えると反応生成物
の収率低下を招く。原料化合物溶液の滴下完了後、引き
続き、2時間撹拌保持して、反応を完結させ、反応生成
物を生成させる。
【0022】(第二段反応)第二段反応の反応式の一例
を鉱酸として塩酸を用いた場合について示すと、式
(8)
【0023】
【化6】
【0024】[式中、mは式(1)と同じ]の通りであ
り、第一段反応で得られた反応生成物1モルを3グラム
当量の鉱酸で加水分解することにより、本発明化合物が
生成する。鉱酸としては塩酸、硫酸、硝酸等が挙げら
れ、それらの中でも塩酸が特に好ましい。鉱酸の使用量
は原料化合物1モルに対して3〜4グラム当量が好まし
い。3グラム当量未満では反応生成物の加水分解が不完
全となり易く、4グラム当量を超えると経済的とはいえ
ない。鉱酸の濃度は1〜5規定が好ましい。1規定未満
では水層の量が多すぎ、目的生成物が水層にも溶解し、
目的生成物の抽出操作が煩雑となり、経済的とはいえな
い。5規定を超えると反応熱により、温度制御が困難と
なり、目的生成物の収率低下を招く恐れがある。
【0025】式(8)の反応は、第一段反応で得られた
反応生成物溶液に鉱酸水溶液を滴下するのが目的生成物
を高収率で得るために好ましい。逆の滴下を行うと、反
応熱の制御が困難となり、目的生成物の収率低下を招
く。反応系への鉱酸水溶液の滴下時間は原料化合物1モ
ルに対して、30〜60分が好ましい。あまりに早いと
反応熱の制御が困難となり、目的生成物の収率低下を招
き、あまりに長いと経済的とはいえない。式(8)の加
水分解反応は出来るだけ穏やかな温度で行うのが好まし
く、常温が特に好適である。あまりに高い温度では溶媒
であるエーテルの引火の危険を招くとともに目的生成物
の収率低下を招く。あまりに低い温度では経済的とはい
えない。鉱酸の滴下完了後、引きつづき20分間撹拌保
持することにより、加水分解反応を完結させる。
【0026】加水分解反応完了後、20%炭酸水素ナト
リウム水溶液でpH8に調整した後、エーテル抽出し、
抽出液を水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムを加え
て水分を除去した後、溶媒を減圧留去し、シロップ状の
残渣を得る。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーで精製し、無色透明な液状の目的生成物を得る。
【0027】この目的生成物は各々スペクル分析より、
1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフルオロエチル末端
エトキシアルキルケトンであることが確認される。ま
た、目的生成物には、光学活性ガスクロマトグラフィー
分析によれば1本の光学活性ピークが得られることよ
り、ラセミ化が生じておらず、また原料化合物の2位の
不斉炭素原子の立体配置は反応前後では無関係であり、
光学的反転が起こらない。以上の結果より、目的生成物
は(S)−1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフルオロ
エチル末端エトキシアルキルケトンの本発明化合物であ
ることが確認出来る。
【0028】本発明化合物は以下の工程によって得られ
る下記式(9)で示されるsyn−(2S,3R)−末
端エトキシ−3−メトキシアルカン誘導体の製造中間体
として有用である。
【0029】
【化7】
【0030】式(9)で表わされる化合物は、優れた性
質を有する[例えば、式(9)中、m=4、R=n−デ
シルである化合物は高速応答性および広視野角を有し、
3安定状態を有するカイラルスメクチック(A相を示
す)を有する]反強誘電性液晶化合物であり、液晶表示
素子として用いることが出来る。式(9)で表わされる
化合物の製造例および反強誘電性液晶化合物としての有
用性を示す試験例を後記参考例に示す。なお、既述のご
とく本発明化合物は医薬、農薬に用いられる化合物に種
々の官能基を導入出来るビルディングブロック剤として
も有用である。
【0031】
【実施例】以下、参考例および実施例に基づいて本発明
を具体的に説明する。参考例1、2は本発明化合物の原
料として用いられる化合物の製造例、実施例1は本発明
化合物の製造例、参考例3〜6は本発明化合物を原料と
して、段階的に最終有用化合物に至る製造例、参考例7
は最終有用化合物の有用性を示す試験例である。
【0032】参考例1[原料化合物:(S)−N−(2
−ヒドロキシ−3,3,3−トリフルオロプロピオニ
ル)ピロリジンの製造] 温度計、撹拌機、還流冷却器を備えた三ツ口丸底フラス
コに(S)−トリフルオロ乳酸25.8g(179ミリ
モル)、メタノール520mlおよび濃硫酸270ml
を入れ、撹拌しながら加熱還流した。還流中、19FNM
Rスペクトルで乳酸ピークを追跡しながら、12時間還
流した結果、反応液中の乳酸がなくなったことが確認さ
れ加熱還流を停止し、撹拌しながら室温まで冷却した。
次いで、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH
8〜9に調整した後、エーテルで抽出し、抽出液を水洗
した後、無水硫酸マグネシウムを加えて水分を除去した
後、抽出液を減圧濃縮し、残ったシロップ状の残渣を減
圧蒸留し、無色透明な液状の生成物[収量26.9g
(170ミリモル)収率95%]を得た。
【0033】この生成物の1HNMRスペクトル、19
NMRスペクトル、1R吸収スペクトルおよびMSスペ
クトルを測定した。またこの生成物の2位の炭素原子の
立体配置には無関係であり、光学的反転は起こらないこ
とより、この生成物は(S)−2−ヒドロキシ−3,
3,3−トリフルオロプロピオン酸メチルエステルであ
ることが確認された。
【0034】次いで、温度計、撹拌機、滴下ロートのつ
いたクライゼンフラスコの枝管にリービッヒコンデンサ
ーを取り付け、その出口にメチルアルコール回収ビンを
取り付け、その出口がアスピレーターにつながっている
装置を用い、上述で得られた(S)−2−ヒドロキシ−
3,3,3−トリフルオロプロピオン酸メチルエステル
26.1g(165ミリモル)とピロリジン12.8g
(180ミリモル)および濃硫酸0.7ミリモルを入
れ、200mmHg×60℃で反応させ、発生したメチ
ルアルコール蒸気を連続的にリービッヒコンデンサーに
送り、メチルアルコールを回収した。メチルアルコール
蒸気の発生がなくなったことを確認し、加熱を停止し、
室温まで放冷した後、常圧に戻して、反応を完了した。
次いで生成した淡褐色の固体を取り出し、水で洗浄した
後、熱n−ヘキサンを加えて、溶解した後、冷却晶析し
て、白色針状結晶である生成物[収量27.6g(14
0ミリモル)収率85%]を得た。
【0035】この生成物の1HNMRスペクトル、19
NMRスペクトル、1R吸収スペクトル、およびMSス
ペクトルを測定した結果は次の通りであり、かつこの生
成物の不斉炭素原子の立体配置には無関係であり、光学
的反転は起こらないことより、生成物は原料化合物
(S)−N−(2−ヒドロキシ−3,3,3−トリクル
オロプロピオニル)ピロリジンであることが確認され
た。1 HNMRスペクトル(CDCl2) 1.53〜2.37ppm(4H,m)、3.21〜
3.88ppm(4H,m)、4.14ppm(1H,
br)、4.58(1H,q)19 FNMRスペクトル(from ext. CF3
OOH) −4.2ppm(d,J=6.0) 1R吸収スペクトル(neat) 1,640cm-1(CO)、3,330cm-1(OH) MSスペクトル m/z 197(M+
【0036】参考例2(グリニャール試薬:4−エトキ
シブチルマグネシウムブロミドの製造) 温度計、撹拌機、還流冷却器、滴下ロートを備えた四ツ
口丸底フラスコにテトラヒドロフラン40.0g(55
6ミリモル)、エチルアルコール28.2g(612ミ
リモル)およびパラトルエンスルホン酸1水塩5.2g
(29ミリモル)を入れ、温水バスに浸漬した。次いで
80℃×6時間還流した後、減圧濃縮し、シロップ状の
残渣を得た。この残渣に水620mlを加えた後、エー
テル抽出し、抽出後に無水硫酸マグネシウムを加えて水
分を除去した後、溶媒を減圧留去し、無色透明な液状の
4−エトキシブタノール[収量59.0g(500ミリ
モル)収率90%]を得た。
【0037】次いで温度計、撹拌機、滴下ロートを備え
た三ツ口フラスコに、上述で得た4−エトキシブタノー
ル57.2g(485ミリモル)と塩化メチレン1,4
50Lを入れ、氷水バスに浸漬し、0℃に調整した。次
いで、滴下ロートにトリフエニルホスフィン126.6
g(485ミリモル)と塩化メチレン485Lを入れ、
完全に均一な溶液を調合した。次いで、臭素77.6g
(485ミリモル)と塩化メチレン240mlを混合し
た溶液を上記滴下ロートに加えた。滴下ロートより混合
液を撹拌しながら、68分間かけて滴下し、滴下完了
後、引き続き1時間撹拌保持して反応を完結させた。次
いで、氷水バスを取り去り、撹拌しながら室温まで昇温
し、引き続き1時間撹拌保持し、トリフェニルホスフィ
ンオキシドの微結晶を生成させた。次いで減圧濃縮し、
塩化メチレンと臭化水素を除去し、スラッジを得た。次
いで、熱n−ヘキサン3,850mlを加えて溶解した
後、冷却晶析し、白色針状結晶である大部分のトリフェ
ニルホスフィンオキシドを濾過により除去し、濾液を濃
縮しシロップ状の残渣を得た。この残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(溶離液n−ヘキサン)で精製
し、無色透明な液状の4−エトキシブチルブロミド[収
量70.2g(388ミリモル)収率80%]を得た。
【0038】次いで、温度計、撹拌機、還流冷却器、滴
下ロートおよび窒素挿入コックを備えた窒素置換したフ
ラスコに、金属マグネシウム10.9g(456ミリモ
ル)と乾燥ジエチルエーテル76mlを入れ、次いでヨ
ウ素0.1g(0.38ミリモル)を入れた。混合液の
赤褐色が消失するまで撹拌した。次いで上述で得られた
4−エトキシブチルブロミド6.9g(38ミリモル)
を加え、還流するまで撹拌した。還流が生じたら、4−
エトキシブチルブロミド61.9g(342ミリモル)
と乾燥ジエチルエーテル190mlを滴下ロートに入
れ、還流が持続するように滴下し、滴下完了後、1時間
還流し、反応を完結させた。次いで、フラスコより注射
器で反応液を取り出し、残りの未反応金属マグネシウム
の固体を乾燥エーテル114mlで洗浄した洗浄液を反
応液に戻し、濃度0.8モル/リットルの4−エトキシ
ブチルマグネシウムブロミドのジエチルエーテル溶液3
80ml[4−エトキシブチルマグネシウムブロミド
[収量62.3g(304ミリモル)収率80%]であ
るグリニャール試薬を得た。
【0039】実施例1[本発明化合物:(S)−1−ヒ
ドロキシ−2,2,2−トリフルオロエチル−4−エト
キシブチルケトンの製造] 温度計、撹拌機、還流冷却器および滴下ロートを備えた
四ツ口丸底フラスコに、参考例2で得られる0.8モル
/リットルのグリニヤール試薬371ml[4−エトキ
シブチルマグネシウムブロミド60.9g(297ミリ
モル)、残りジエチルエーテル]を入れ、氷水バスに浸
漬し、0℃に調整した。滴下ロートに参考例1で得られ
る(S)−N−(2−ヒドロキシ−3,3,3−トリフ
ルオロプロピオニル)ピロリジン26.6g(135ミ
リモル)にジエチルエーテル200mlを加えて溶解し
た溶液を入れ、撹拌しながら、60分間かけて滴下し滴
下完了後、引き続き、2時間撹拌保持して反応を完結さ
せ、反応生成物溶液を得た。次いで、氷水バスを取り去
り、撹拌しながら、室温まで昇温した。次いで滴下ロー
トに3規定塩酸160mlを入れ、撹拌しながら、23
分間かけて滴下した。塩酸の滴下完了後、引き続き20
分間撹拌保持することにより、加水分解反応を完結させ
た。
【0040】加水分解反応終了後、20%炭酸水素ナト
リウム水溶液でpH8に調整した後、エーテル抽出し、
抽出液を水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムを加え
て水分を除去した後、溶媒を減圧留去し、シロップ状の
残渣を得た。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー[溶離液n−ヘキサン/イソプロピルアルコール
=9/1(容量比)]で精製し、無色透明な液状の目的
生成物[収量18.5g(81ミリモル)収率60%]
を得た。この目的生成物の1HNMRスペクトル、19
NMRスペクトル、1R吸収スペクトルおよびMSスペ
クトルを測定した結果は次の通りであり、1−ヒドロキ
シ−2,2,2−トリフルオロエチル−4−エトキシブ
チルケトンであることが確認された。また、1HNMR
スペクトル図を図1に示す。1 HNMRスペクトル(CDCl2) 0.94〜1.08ppm(3H)、1.18〜1.4
8ppm(6H)、2.61〜2.80ppm(2
H)、3.21 〜3.35ppm(2H)、3.46
〜3.78ppm(1H)、4.21〜4.34ppm
(1H)19 FNMRスペクトル(from ext. CF3
OOH) −4.66ppm 1R吸収スペクトル(neat) 1,120cm-1(COC)、1,670cm-1(C
O)、3,280cm-1(OH) MSスペクトル 228(M+
【0041】また、(S)−N−(2−ヒドロキシ−
3,3,3−トリフルオロプロピオニル)ピロリジンの
替りに、N−(2−ヒドロキシ−3,3,3−トリフル
オロプロピオニル)ピロリジンを用い、量を各1/10
のスケールにして、上と同様な処理をして、無色透明な
液の生成物[収量1.85g(8.1ミリモル)収率6
0%]を得た。この生成物の各種スペクトルを測定した
結果は上と同様であり、1−ヒドロキシ−2,2,2−
トリフルオロエチル−4−エトキシブチルケトンであっ
た。
【0042】この生成物を次の条件で、光学異性体分離
用カラムを有するガスクロマトグラフィー(以下、光学
活性ガスクロマトグラフィーという。)にかけた。 カラム :商品名CHIRALDEX,B−T
A(ASTEC社製) 内径0.25mm、長さ10m、シリカキャピラリーカ
ラム カラム温度 :100℃×10分保持した後、昇温
速度4℃/minで200℃まで昇温 キャリヤーガス:ヘリウム、流速ガス流量70Nml/
min、スプリット比100/1 検出 :FID 光学活性ガスクロマトグラフィーのチャートは図2の通
りであり、図2の解析結果より、2本の光学活性ピーク
が得られ、その保持時間と面積比は次の通り 第1ピーク:保持時間34.67分、面積比1 (S)
体 ☆1 第2ピーク:保持時間37.67分、面積比1 (R)
体 ☆1 (☆1:以後で確認) したがって、生成物は1−ヒドロキシ−2,2,2−ト
リフルオロエチル−4−エトキシブチルケトンの鏡像異
性体混合物であった。
【0043】次いで、目的生成物を上と同様な条件で、
光学活性ガスクロマトグラフィーにかけた。光学活性ガ
スクロマトグラフィーのチャートは図3の通りであり、
図3より1本の光学活性ピークが得られ、その保持時間
は34.67分であった。また目的生成物は、出発物質
としてS体を使用しており、また各合成反応は出発物質
の2位の不斉炭素原子の立体配置には無関係であり、反
応前後では光学的反転が起こらないことより、(S)配
置であることが確認され、保持時間34.67分は
(S)体であることが判明した。したがって、目的生成
物は(S)−1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフルオ
ロエチル−4−エトキシブチルケトンであることが確認
された。また、生成物の第二ピーク保持時間37.67
分は(R)体であることが判明した。
【0044】参考例3[(S)−2−(4−ベンジルオ
キシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−1,1,1−
トリフルオロヘプタノン−3の製造] 温度計、撹拌機、還流冷却器および滴下ロートを備えた
四ツ口丸底フラスコにn−ヘキサンで洗浄、精製、乾燥
した水素化ナトリウム1.99g(83ミリモル)とジ
エチルエーテル23mlを入れ、氷水バスに挿入し、撹
拌しながら、0℃の懸濁液を調合した。次いで、滴下ロ
ートに実施例1で得られる本発明化合物である(S)−
1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフルオロエチル−4
−エトキシブチルケトン17.0g(75ミリモル)と
ジエチルエーテル202mlを入れ、均一な溶液とし、
撹拌しながら、17分間かけて滴下した。滴下完了後、
氷水バスを取り去り、撹拌しながら、25℃まで昇温
し、引き続き60分間撹拌保持して、反応を完結させ
た。次いで、上述のフラスコを、再度氷水バスに挿入
し、0℃に調整した。別途滴下ロートに4−ベンジルオ
キシベンゾイルクロリド22.2g(90ミリモル)と
ジエチルエーテル108mlを入れ、撹拌しながら、3
3分間かけて滴下した。滴下完了後、氷水バスを取り去
り、撹拌しながら、25℃まで昇温し、引き続き150
分間撹拌保持して、反応を完結させた。
【0045】反応終了後、1規定塩酸75mlを入れ、
60分間撹拌保持した後、5%炭酸水素ナトリウム水溶
液でpH8に調整した。次いで、エーテル抽出し、抽出
液を水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムを加えて水
分を除去した後、減圧濃縮し、溶媒を留去し、残った淡
黄色のシロップ状の残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー[溶離液n−ヘキサン/イソプロピルアルコー
ル=96/4(容量比)]にて精製した溶液に粒状活性
炭0.52g[粒状活性炭の添加量は(S)−1−ヒド
ロキシ−2,2,2−トリフルオロエチル−4−エトキ
シブチルケトンの仕込量に対して、3重量パーセントで
ある。]を加えて、30分間撹拌した後、粒状活性炭を
濾過により除去し、濾液を減圧濃縮し、溶離液を留去
し、無色透明な液状の生成物[収量26.3g(60ミ
リモル)収率80%]を得た。この生成物の1HNMR
スペクトル、19FNMRスペクトル、1R吸収スペクト
ルおよびMSスペクトルを測定した結果は次の通りであ
り、生成物は2−(4−ベンジルオキシベンゾイルオキ
シ)−7−エトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタ
ノン−3であることが確認された。
【0046】1HNMRスペクトル(CDCl3) 1.07ppm(3H)、1.18〜1.48ppm
(6H)、2.92〜3.04ppm(2H)、3.2
4〜3.35ppm(2H)、4.17〜4.27pp
m(1H)、4.49〜4.67ppm(2H)、7.
25ppm(2H)、(6.75〜7.00、7.76
〜7.95)ppm(4H、ABパターン)19 FNMRスペクトル(from ext. CF3
OOH) −5.50ppm 1R吸収スペクトル(neat) 1,110cm-1(COC)、1,660cm-1(C
O)、1,740cm-1(COO) MSスペクトル m/z. 438(M+) また、1HNMRスペクトル図を図4に示した。
【0047】(同定例)[参考例3で得られた生成物が
(S)−2−(4−ベンジルオキシベンゾイルオキシ)
−7−エトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタノン
−3であることの同定] 温度計、撹拌機、還流冷却器、滴下ロートを備えた四ツ
口丸底フラスコに、上述で得られた生成物2.19g
(5ミリモル)と、3規定塩酸25mlとメタノール1
00mlを入れ、温度80℃の温水バスに浸漬し、撹拌
しながら、沸騰するまで昇温し、引き続き6時間還流し
て加水分解反応を行った。次いで、室温まで冷却した
後、エーテル抽出し、抽出液を20%炭酸水素ナトリウ
ム水溶液20mlで洗浄し、次いで水200mlで洗浄
した後、無水硫酸マグネシウムを加えて水分を除去した
後、溶媒を減圧留去し、シロップ状の残渣を得た。この
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶離液n
−ヘキサン/イソプロピルアルコール=90/10(容
量比)]で製造し、無色透明な液状の生成物[収量0.
91g(4ミリモル)収率80%]を得た。
【0048】得られた生成物の各種スペクトルを測定す
ると、参考例3の出発化合物である(S)−1−ヒドロ
キシ−2,2,2−トリフルオロエチル−4−エトキシ
ブチルケトンの各種スペクトル分析と一致し、さらに光
学活性ガスクロマトグラフィーにかけると保持時間3
4.67分となり(S)配置であることが確認され、生
成物は出発化合物と同じ(S)−1−ヒドロキシ−2,
2,2−トリフルオロエチル−4−エトキシブチルケト
ンであることが判明した。したがって、(S)−1−ヒ
ドロキシ−2,2,2−トリフルオロエチル−4−エト
キシブチルケトンの1位の不斉炭素原子に結合した水酸
基とアルカリ金属水素化物を反応させ、アルカリ金属ア
ルコラートに換え、次いで、4−ベンジルオキシベンゾ
イルクロリドを反応させても、絶対配置は変らず、
(S)配置であることが確認され、生成物は(S)−2
−(4−ベンジルオキシベンゾイルオキシ)−7−エト
キシ−1,1,1−トリフルオロヘプタノン−3である
ことが確認された。
【0049】参考例4[syn−(2S,3R)−2−
(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−
3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタンおよ
びanti−(2S,3S)−2−(4−ヒドロキシベ
ンゾイルオキシ)−7−エトキシ−3−メトキシ−1,
1,1−トリフルオロヘプタンの各製造、ただし金属水
素化物として安定した水素化ホウ素ナトリウム水溶液を
用いた場合] (第一段反応)[syn体(2S,3R)型/anti
体(2S,3S)型=70/30(面積比)からなるジ
アステレオマー混合物である反応生成物の製造] 温度計、撹拌機、還流冷却器および滴下ロートを備えた
四ツ口丸底フラスコに、参考例3で得られる(S)−2
−(4−ベンジルオキシベンゾイルオキシ)−7−エト
キシ−1,1,1−トリフルオロヘプタノン−3、1
0.95g(25ミリモル)とジエチルエーテル40m
lを入れ、撹拌しながら、均一な溶液とし、氷水バス中
に挿入し、0℃に調整した。
【0050】次いで、滴下ロートに水素化ホウ素ナトリ
ウム0.27g(7ミリモル)と5%水酸化ナトリウム
水溶液28g[NaOH1.4g(35ミリモル)]と
メタノール7mlを入れた安定化した水素化ホウ素ナト
リウム水溶液を撹拌しながら、10分間かけて滴下し
た。滴下完了後、氷水バスを取り去り、撹拌しながら、
室温まで昇温し、引き続き、90分間撹拌保持して、反
応を完結させ、反応生成物を得た。得られた反応生成物
溶液は後述の同定例1より、syn体(2S,3R)型
/anti体(2S,3S)型=70/30(面積比)
からなるジアステレオマー混合物であることが確認され
た。
【0051】[同定例1:反応生成物はsyn体(2
S,3R)型/anti体(2S,3S)型=70/3
0(面積比)からなるジアステレオマー混合物であるこ
との同定]温度計、撹拌機および還流冷却器を備えた三
ツ口丸底フラスコに、上述で得られた40重量%の反応
生成物溶液[出発化合物換算10ミリモル含有反応生成
物溶液]と、3規定塩酸50mlおよびメタノール20
0mlを入れ、温度80%の温水バス中に挿入し、撹拌
しながら、沸騰するまで昇温し、引き続き7時間加熱還
流し加水分解反応を行った。
【0052】加水分解反応完了後、温水バスを取り去
り、撹拌しながら、室温まで冷却した後、エーテル抽出
し、抽出液を20%炭酸水素ナトリウム水溶液40ml
で洗浄し、次いで、水300mlで洗浄した後、無水硫
酸マグネシウムを加えて水分を除去した後、溶媒を減圧
留去し、シロップ状の残渣を得た。この残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー[溶離液n−ヘキサン/イ
ソプロピルアルコール=95/5(容量比)]で精製
し、無色透明な液状の生成物−1[収量1.84g(8
ppm)収率80%]を得た。この生成物−1の1HN
MRスペクトル、19FNMRスペクトル、1R吸収スペ
クトルおよびMSスペクトルを測定した結果、生成物−
1は7−エトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタン
−2,3−ジオールであることが判明した。
【0053】1HNMRスペクトル(CDCl3) 0.86〜1.00ppm(3H)、1.06〜1.2
4ppm(6H)、2.69〜2.80ppm(2
H)、2.95〜3.16ppm(1H)、3.20〜
3.35ppm(2H)、3.52〜3.66ppm
(2H)、4.08〜4.16ppm(1H)19 FNMRスペクトル(from ext. CF3
OOH) 第1ピーク:−0.48ppm、面積比70%[Syn
体(2S、3R)型☆1] 第2ピーク:−2.21ppm、面積比30%[ant
i体(2S、3S)型☆1] (☆1 本同定例で確認) 1R吸収スペクトル(neat) 1,150cm-1(COC)、3,270cm-1(O
H)、 MSスペクトル m/z. 230(M+) また、1HNMRスペクトル図を図5に示した。
【0054】次いで、温度計、撹拌機、還流冷却器を備
えた三ツ口丸底フラスコに上述で得られた生成物−1、
1.15g(5ミリモル)と2.2−ジメトキシプロパ
ン5mlとパラトルエンスルホン酸1水塩0.1mgを
入れ、温度90℃の温水バスに挿入し、撹拌しながら、
沸騰するまで昇温し、引き続き5時間還流し、アセター
ル交換反応を行い、反応終了後、反応生成物を82℃で
蒸留し、留分を濃縮して、無色透明な液状の生成物−1
を得た。この生成物−2の1HNMRスペクトル、19
NMRスペクトル、1R吸収スペクトルおよびMSスペ
クトルを測定した結果は次の通りであり、生成物−2は
2,2−ジメチル−4−(4−エトキシブチル)−5−
トリフルオロメチル−1,3−ジオキソラン(以下、
1,3−ジオキソラン誘導体という。)であることが確
認された。
【0055】1HNMRスペクトル(CDCl3) 1.00〜1.05ppm(3H)、1.36〜2.0
7ppm(6H)、1.58ppm(CH3)、1.7
5ppm(CH3)、1.82ppm(CH3)、1.9
0ppm(CH3)、2.73〜2.84ppm(2
H)、2.95〜3.04ppm(2H)、3.55〜
3.80ppm(2H)19 FNMRスペクトル(from ext. CF3
OOH) 第1ピーク:−0.46ppm、面積比70%[tra
ns体1,3−ジオキソラン誘導体☆2] 第2ピーク:−3.66ppm、面積比30%[cis
体1,3−ジオキソラン誘導体☆2] (☆2 本同定例にて確認) 1R吸収スペクトル(neat) 1,140cm-1(OH)、 MSスペクトル m/z. 270(M+) また、1HNMRスペクトル図を図6に示した。
【0056】また、上述で得た生成物−2である1,3
−ジオキソラン誘導体の1HNMRスペクトル中のメチ
ル基の位置と面積比を求めると表1の通りである。表1
より、面積比70%であるメチル基の位置はtrans
−2,2−ジメチル−4−(4−エトキシブチル)−5
−トリフルオロメチル−1,3−ジオキソラン(以下、
trans体1,3−ジオキソラン誘導体という。)で
あり、面積比30%であるメチル基の位置はcis−
2,2−ジメチル−4−(4−エトキシブチル)−5−
トリフルオロメチル−1,3−ジオキソラン(以下、c
is体1,3−ジオキソラン誘導体という。)であるこ
とが判明した。したがって、生成物−2はtrans−
2,2−ジメチル−4−(4−エトキシブチル)−5−
トリフルオロメチル−1,3−ジオキソランおよびci
s−2,2−2−ジメチル−4−(4−エトキシブチ
ル)−5−トリフルオロメチル−1,3−ジオキソラン
からなり、その生成比率trans体/cis体=70
/30(面積比)のジアステレオマー混合物であること
が確認された。
【0057】
【表1】
【0058】また、生成物−2の1HNMRスペクトル
のメチル基(1.75ppm、 1.82ppm)の面
積比70%であるtrans体1,3−ジオキソラン誘
導体と生成物−2の19FNMRスペクトルの第1ピーク
(−0.46ppm)の面積比が一致したことにより、
第1ピークはtrans体1,3−ジオキソラン誘導体
であり、1HNMRスペクトルのメチル基(1.58p
pm、1.90ppm)の面積比30%であるcis体
1,3−ジオキソラン誘導体と生成物−2の19FNMR
スペクトルの第2ピーク(−3.66ppm)の面積比
が一致したことにより、第2ピークはcis体1,3−
ジオキソラン誘導体であることが確認された。
【0059】また、上述の第一段反応で得られた反応生
成物は(S)−2−(4−ベンジルオキシベンゾイルオ
キシ)−7−エトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプ
タノン−3のカルボニル炭素を金属水素化物で還元する
ことによって得られるため、2位の不斉炭素原子は還元
反応には無関係であり、(2S)配置であることが確認
された。また得られた反応生成物を加水分解した7−エ
トキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタン−2,3−
ジオールの2位の不斉炭素原子は加水分解しても絶対配
置は変らないことより(2S)配置であることが確認さ
れた。
【0060】したがって、生成物−2のtrans体
1,3−ジオキソラン誘導体と面積比が一致する生成物
−1の19FNMRスペクトルの第1ピーク(−0.48
ppm)はsyn−(2S,3R)−7−エトキシ−
1,1,1−トリフルオロヘプタン−2,3−ジオール
であり、他方、生成物−2のcis体1,3−ジオキソ
ラン誘導体と面積比が一致する生成物−1の19FNMR
スペクトルの第2ピーク(−2.21ppm)はant
i−(2S,3S)−7−エトキシ−1,1,1−トリ
フルオロヘプタン−2,3−ジオールであることが判明
し、生成物−1はsyn−(2S,3R)−7−エトキ
シ−1,1,1−トリフルオロヘプタン−2,3−ジオ
ールおよびanti−(2S,3S)−7−エトキシ−
1,1,1−トリフルオロヘプタン−2,3−ジオール
からなり、その生成比率syn体(2S,3R)型/a
nti体(2S,3S)型=70/30(面積比)のジ
アステレオマー混合物であることが確認された。したが
って、第一段反応で得られた反応生成物はsyn体(2
S,3R)型/anti体(2S,3S)型=70/3
0(面積比)からなるジアステレオマー混合物であるこ
とが確認出来た。
【0061】(第二段反応)(O−メチル化誘導体の製
造) 温度計、撹拌機、還流冷却器および滴下ロートを備えた
丸底フラスコに、第一段反応で得られた残り60%の反
応生成物溶液[(S)−2−(4−ベンジルオキシベン
ゾイルオキシ)−1,1,1−トリフルオロ−7−エト
キシヘプタノン−3換算15ミリモルを含有した液]を
入れ、氷水バス中に挿入し、撹拌しながら、0℃に調整
した。次いで、滴下ロートにヨウ化メチル2.27g
(16ミリモル)とジエチルエーテル20mlを入れ、
撹拌しながら、11分間かけて滴下した。滴下完了後、
氷水バスを取り去り、撹拌しながら、室温まで昇温し、
引き続き、室温で2時間撹拌保持して、反応を完結させ
た。
【0062】反応終了後、5%炭酸水素ナトリウム水溶
液を加えて、中和した後、溶媒を減圧留去した後、飽和
チオ硫酸ソーダ水溶液を加えた後、エーテル抽出し、抽
出液に無水硫酸マグネシウムを加えて水分を除去した
後、減圧濃縮し、シロップ状の残渣を得た。この残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶離液n−ヘキ
サン/イソプロピルアルコール=95/5(容量比)]
で精製し、無色透明な液状のO−メチル化誘導体[収量
5.79g(12.75ミリモル)収率85%]を得
た。得られたO−メチル化誘導体の19FNMRスペクト
ルを測定した結果、2本のピークが認められ、各ピーク
の位置と面積比を示すと次の通り19 FNMRスペクトル(from ext. CF3
OOH) 第1ピーク:−2.20ppm、面積比70%、[Sy
n体(2S、3R)型☆3] 第2ピーク:−3.90ppm、面積比30%、[an
ti体(2S、3S)型☆3] (☆3、後述の同定例2で確認) したがって、19FNMRスペクトルの結果および後述の
同定例2より、O−メチル化誘導体はSyn体(2S、
3R)型/anti体(2S、3S)型=70/30
(面積比)からなるジアステレオマー混合物であること
が確認された。
【0063】(第三段反応)温度計、撹拌機、滴下ロー
ト、水素ガスチャージ管およびポリエチレン樹脂風船を
備えた密閉型の4ツ口丸底フラスコに、上述の第二段反
応で得られたO−メチル化誘導体3.86g(8.5ミ
リモル)とメタノール58mlを入れ、室温で撹拌しな
がら、滴下ロートに10%パラジウム/炭素触媒0.0
8gを入れ、ゆっくり滴下し、均一に分散された懸濁液
を調合した。次いで、室温で撹拌しながら、圧力1.1
kg/cm2程度の水素ガスで反応系をシールし、還元
反応を行った。還元反応は懸濁液を撹拌しながら、水素
ガスの吸収がなくなるまで、4時間供給し、反応を完結
させた。
【0064】還元反応終了後、得られた反応懸濁液を濾
過し、パラジウム/炭素触媒を除去し、濾液を減圧濃縮
することにより、メタノールを留去した後、副生したト
ルエンを真空ポンプで除去し、シロップ状の残渣を得
た。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
[溶離液n−ヘキサン/イソプロピルアルコール=96
/4(容量比)]で精製し、溶離液を減圧留去し、無色
透明な液状の生成物であるジアステレオマー混合物−1
[収量3.03g(8.33ミリモル)収率98%]を
得た。この生成物の1HNMRスペクトル、19FNMR
スペクトル、1R吸収スペクトル、およびMSスペクト
ルを測定した結果は次の通りであり、生成物は2−(4
−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−3−
メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタンであるこ
とが確認された。
【0065】1HNMRスペクトル(CDCl3) 0.87〜0.96ppm(3H)、1.09〜1.5
3ppm(6H)、2.60〜2.72ppm(2
)、2.75ppm(3H)、2.87〜3.00p
pm(1H)、3.27〜3.42ppm(2H)、
4.18〜4.35ppm(1H)、5.41ppm
(1H)、6.69〜7.98ppm(4H、ABパタ
ーン)19 FNMRスペクトル(from ext. CF3
OOH) 第1ピーク:−1.86ppm、面積比70%[Syn
体(2S、3R)型☆4] 第2ピーク:−2.33ppm、面積比30%[ant
i体(2S、3S)型☆4] (☆4、後述の同定例2で確認) 1R吸収スペクトル 1,110cm-1(COC)、1,740cm-1(CO
O)、3,300cm-1(OH)、 MSスペクトル m/z. 364(M+) また、1HNMRスペクトル図を図7に示した。
【0066】得られた生成物は後述の同定例2より、s
yn−(2S,3R)−2−(4−ヒドロキシベンゾイ
ルオキシ)−7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,1
−トリフルオロヘプタンおよびanti−2−(4−ヒ
ドロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−3−メト
キシ−1,1,1−トリフルオロヘプタンからなるジア
ステレオマー混合物であり、その生成比率syn体(2
S,3R)型/anti体(2S,3S)型=70/3
0(面積比)であるジアステレオマー混合物−1である
ことが確認された。
【0067】[同定例2:第二段反応で得られたO−メ
チル化誘導体はsyn体(2S,3R)型/anti体
(2S,3S)型=70/30(面積比)からなるジア
ステレオマー混合物であり、また、第三段反応で得られ
たジアステレオマー混合物−1はsyn−(2S,3
R)−2−(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−
エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘ
プタンおよびanti−(2S,3S)−7−エトキシ
−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタンか
らなり、その生成比率syn体(2S,3R)型/an
ti体(2S,3S)型=70/30(面積比)のジア
ステレオマー混合物−1であることの同定]温度計、撹
拌機、還流冷却器、ロートを備えた四ツ口丸底フラスコ
に、参考例4の第二段反応で得られたO−メチル化誘導
体1.82g(4ミリモル)と、3規定塩酸20mlと
メタノール80mlを入れ、撹拌しながら、80℃まで
昇温し、6時間還流し、加水分解反応を得た。次いで、
室温まで冷却した後、エーテル抽出し、抽出液を20%
炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、次いで水で洗浄し
た後、無水硫酸マグネシウムを加えて、水分を除去した
後、溶媒を減圧留去し、無色透明な液状の生成物[収量
0.78g(3.2ミリモル)収率80%]を得た。
【0068】この生成物の1HNMRスペクトル、19
NMRスペクトル、1R吸収スペクトル、およびMSス
ペクトルを測定した結果は次の通りであり、生成物は2
−ヒドロキシ−7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,
1−トリフルオロヘプタンであった。1 HNMRスペクトル(CDCl3) 0.81〜1.00ppm(3H)、1.04〜1.3
0ppm(6H)、2.48〜2.64ppm(3
)、2.69ppm(3H)、2.84〜3.00p
pm(1H)、3.12〜3.26ppm(2H)、
3.77〜3.90ppm(1H)、4.02〜4.1
4ppm(1H)19 FNMRスペクトル(from ext. CF3
OOH) 第1ピーク:−2.12ppm、面積比70%[Syn
体(2S、3R)型☆5] 第2ピーク:−4.14ppm、面積比30%[ant
i体(2S、3S)型☆5] (☆5、本同定例で確認) 1R吸収スペクトル(neat) 1,120cm-1(COC)、1,670cm-1(O
H)、 MSスペクトル m/z 244(M+) また、1HNMRスペクトル図を図8に示した。
【0069】次いで、上述の生成物を、下記条件で光学
異性体分離用カラムを有するガスクロマトグラフィー
(以下、光学活性ガスクロマトグラフィーという。)に
かけた。 カラム :商品名 シクロデックスβ236M(クロムパック社製) :サイズ 内径0.25mm、長さ25m :シリカキャピラリーカラム カラム温度 :100℃×10分間保持した後、昇温速度4℃/minで 200℃まで昇温 キャリアーガス:ヘリウム、ガス流量 60NL/min、スプリット比 100/1 検出 :FID
【0070】光学活性ガスクロマトグラフィーのチャー
トを示すと図9となった。図9のチャートの解析結果よ
り、2本の光学活性なピークが認められ、各ピークの保
持時間と面積比を示すと次の通り。 第1ピーク:保持時間14.55分、面積比70%、
[Syn体(2S、3R)型☆6] 第2ピーク:保持時間15.27分、面積比30%、
[anti体(2S、3S)型☆6] (☆6 本同定例で確認)
【0071】第一段反応で得られたsyn体(2S,3
R)型/anti体(2S,3S)型=70/30(面
積比)からなるジアステレオマー混合物である反応生成
物の3位の不斉炭素原子に結合した金属化合物のアルコ
ラートとヨウ化メチルと反応させることによって得られ
たO−メチル化誘導体を酸で加水分解することによって
得られる生成物は2本の光学活性ピークが得られ、かつ
第1ピーク/第2ピーク=70/30(面積比)が上記
第一段反応で得た反応生成物の面積比と一致したことに
より、反応生成物と生成物との間で2位と3位の不斉炭
素原子の絶対配置が変化しないことが確認された。
【0072】よって、生成物の光学活性ガスクロマトグ
ラフィーの面積比70%である第1ピーク(保持時間1
4.55分)はsyn−(2S,3R)−2−ヒドロキ
シ−7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフ
ルオロヘプタンであり、他方、光学活性ガスクロマトグ
ラフィーの面積比30%である第2ピーク(保持時間1
5.27分)はanti−(2S,3S)−2−ヒドロ
キシ−7−エトキシ−3−メトキシヘプタンであること
が判明し、syn−(2S,3R)−2−ヒドロキシ−
7−エトキシ−3−メトキシヘプタンと面積比が一致す
る生成物の19FNMRスペクトルの第1ピーク(−2.
12ppm)はsyn−(2S,3R)−2−ヒドロキ
シ−7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフ
ルオロヘプタンであり、他方、anti−(2S,3
S)−2−ヒドロキシ−7−エトキシ−3−メトキシ−
1,1,1−トリフルオロヘプタンと面積比が一致する
生成物の19FNMRスペクトルの第2ピーク(−4.1
4ppm)はanti−(2S,3S)−2−ヒドロキ
シ−7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフ
ルオロヘプタンであることが確認された。
【0073】したがって、O−メチル誘導体を加水分解
して得られる生成物とO−メチル化誘導体の各2位と3
位の不斉炭素原子の絶対配置は変らないことより、O−
メチル化誘導体の19FNMRスペクトルの面積比70%
である第1ピーク(−2.20ppm)はsyn体(2
S,3R)型であり、19FNMRスペクトルの面積比3
0%である第2ピーク(−3.90ppm)はanti
体(2S,3S)型であることが判明し、O−メチル化
誘導体はsyn体(2S,3R)型/anti体(2
S,3S)型=70/30(面積比)からなるジアステ
レオマー混合物であることが確認出来た。
【0074】次いで、第三段反応で得られたジアステレ
オマー混合物−1を下記条件で光学活性液体クロマトグ
ラフィーにかけた。 光学異性体分離カラム:[商品名:アミロース系光学異
性体分離用HPLCカラム:ダイセル化学工業(株)
製] 分離剤 :アミロース・トリス[(S)−1−フ
ェニルエチルカルバメート]をシリカゲルでコーティン
グしたもの(グレートCHIRALPAKAS) サイズ :4.6mmφ×250mmH 溶離液 :n−ヘキサン/イソプロピルアルコー
ル=96/4(容量比) 流速 :0.5ml/min. 検出 :紫外検出器で波長254mmの紫外吸収を用い
た。 試料 :0.1mg
【0075】上記光学活性液体クロマトグラフィーのチ
ャートは図10の通りであり、図10の解析結果より、
2本の光学活性ピークが得られ、その保持時間と面積比
は以下の通りであった。 第1ピーク[syn−(2S,3R)−2−(4−ヒド
ロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−3−メトキ
シ−1,1,1−トリフルオロヘプタン☆7] 保持時間10.11分 面積比70% 第2ピーク[anti−(2S,3S)−2−(4−ヒ
ドロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−3−メト
キシ−1,1,1−トリフルオロヘプタン☆7] 保持時間11.46分 面積比30% (☆7 本同定例より確認)
【0076】なお、上述の同定例2より、syn体(2
S,3R)型/anti体(2S,3S)型=70/3
0(面積比)からなるジアステレオマー混合物であるO
−メチル化誘導体をパラジウム/炭素触媒の存在下で水
素ガスで還元することによりジアステレオマー混合物−
1が得られる反応では、2位と3位の不斉炭素原子の立
体配置には無関係である。したがって、O−メチル化誘
導体のsyn体(2S,3R)型の面積比と一致するジ
アステレオマー混合物−1の光学活性液体クロマトグラ
フィーの第1ピーク(保持時間10.11分)はsyn
−(2S,3R)−2−(4−ヒドロキシベンゾイルオ
キシ)−7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−ト
リフルオロヘプタンであり、他方O−メチル化誘導体の
anti体(2S,3S)型の面積比と一致するジアス
テレオマー混合物−1の光学活性液体クロマトグラフィ
ーの第2ピーク(保持時間11.46分)はanti−
(2S,3S)−2−(4−ヒドロキシベンゾイルオキ
シ)−7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリ
フルオロヘプタンであることが判明した。
【0077】よって、ジアステレオマー混合物−1の19
FNMRスペクトルの面積比70%である第1ピーク
(−1.86ppm)はsyn−(2S,3R)−2−
(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−
3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタンであ
り、他方面積比30%である第2ピーク(−2.33p
pm)はanti−(2S,3S)−2−(4−ヒドロ
キシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−3−メトキシ
−1,1,1−トリフルオロヘプタンであることが確認
され、ジアステレオマー混合物−1はsyn−(2S,
3R)−2−(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7
−エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロ
ヘプタンおよびanti−2−(4−ヒドロキシベンゾ
イルオキシ)−7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,
1−トリフルオロヘプタンからなり、その生成比率sy
n体(2S,3R)型/anti体(2S,3S)型=
70/30(面積比)のジアステレオマー混合物である
ことが確認出来た。
【0078】(第四段反応)[syn−(2S,3R)
−2−(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−エト
キシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタ
ンおよびanti−(2S,3S)−2−(4−ヒドロ
キシベンゾイルオキシ)7−エトキシ−3−メトキシ−
1,1,1−トリフルオロヘプタンの製造] 第三段反応で得られたジアステレオマー混合物−1、2
00g(5.5ミリモル)を下記条件で、分取用シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーを用いて、第1ピークお
よび第2ピークを各々分取し、溶離液を減圧留去し、い
ずれも無色透明な液状の各目的生成物である第1フラク
ション[取得量1.26g(3.47ミリモル)取得率
63%]および第2フラクション[取得量0.54g
(1.48ミリモル)取得率27%]を各々得た。
【0079】これらの生成物の1HNMRスペクトル、
1R吸収スペクトル、MSスペクトルはジアステレオマ
ー混合物−1と一致し、各生成物は2−(4−ヒドロキ
シベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−3−メトキシ−
1,1,1−トリフルオロヘプタンであった。また、19
FNMRスペクトルは以下の通りであり、各1本のピー
クが認められた。さらに第三段反応の同定例2と同じ条
件で、光学活性液体クロマトグラフィーにかけた。上記
光学活性液体クロマトグラフィーのチャートは各々図1
1および図12の通りで、図11、および図12の解析
結果より、各々1本の光学活性ピークが得られ、その保
持時間を示すと以下の通りとなり、目的生成物である第
1フラションはsyn−(2S,3R)−2−(4−ヒ
ドロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−3−メト
キシ−1,1,1−トリフルオロヘプタンであり、第2
フラクションはanti−(2S,3S)−2−(4−
ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−3−メ
トキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタンであること
が確認出来た。
【0080】分取用シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー[商品名:イナートシエルPREP−ODS分取、ガ
ードカラム2点セットNo.5020−35112、ジ
ーエルサイエンス(株)製] 充填剤:純度99.9%の10μシリカゲルにオクタデ
シル基を化学結合したもの サイズ:10mmφ×250mmH 溶離液:n−ヘキサン/イソプロピルアルコール=96
/4(容量比) 流速:2ml/min 検出:紫外検出器、波長254nm 試料供給量:1g
【0081】第1フラクシヨン[syn−(2S,3
R)−2−(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−
エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘ
プタン] 保持時間 10.11分 収得量 1.95g(5.36ミリモル)収得率63%19 FNMRスペクトル(from ext. CF3
OOH) −1.86ppm 光学活性液体クロマトグラフィー:保持時間10.11
分 第2フランクシヨン[anti−(2S,3S)−2−
(4’−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ
−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタン] 保持時間 11.46分 収得量 0.83g(2.30ミリモル)収得率27%19 FNMRスペクトル(from ext. CF3
OOH) −2.33ppm 光学活性液体クロマトグラフィー:保持時間11.46
【0082】参考例5[syn−(2S,3R)−2−
(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−
3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタン、お
よびanti−(2S,3S)−2−(4−ヒドロキシ
ベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−3−メトキシ−
1,1,1−トリフルオロヘプタンの各製造、ただし、
金属水素化物として水素化ジイソブチルアルミニウムを
用いた場合]
【0083】(第一段反応)[syn体(2S,3R)
型/anti体(2S,3S)型=40/60(面積
比)からなるジアステレオマー混合物である反応生成物
の製造] 温度計、撹拌機、還流冷却器および滴下ロートを備えた
四ツ口丸底フラスコに、参考例3で得られる(S)−2
−(4−ベンジルオキシベンゾイルオキシ)−7−エト
キシ−1,1,1−トリフルオロヘプタノン−3、1
0.95g(25ミリモル)に23mlを入れ、撹拌し
ながら均一な溶液とし、氷水バスに挿入し、0℃に調整
した。次いで、滴下ロートに水素化ジイソブチルアルミ
ニウム3.91g(27.5ミリモル)とジエチルエー
テル23mlを入れ、撹拌しながら、10分間かけて滴
下した。滴下完了後、氷水バスを取り去り、撹拌しなが
ら、室温まで昇温し、引き続き90分間撹拌保持して、
反応を完結させ、反応生成物溶液を得た。得られた反応
生成物は後述の同定例3より、syn体(2S,3R)
型/anti体(2S,3S)型=40/60(面積
比)からなるジアステレオマー混合物であることが確認
された。
【0084】[同定例3:反応生成物はsyn体(2
S,3R)型/anti体(2S,3S)型=40/6
0(面積比)からなるジアステレオマー混合物であるこ
との同定]温度計、撹拌機および還流冷却器を備えた三
ツ口丸底フラスコに、上述で得られた20重量%反応生
成物溶液(出発化合物換算5ミリモル含有反応生成物溶
液)と、3規定塩酸25mlおよびメタノール100m
lを入れ、温度80℃の温水バス中に挿入し、撹拌しな
がら、沸騰するまで昇温し、引き続き7時間加熱還流
し、加水分解反応を行った。加水分解反応完了後、温水
バスを取り去り、撹拌しながら、室温まで冷却した後、
エーテル抽出し、抽出液を20%炭酸水素ナトリウム水
溶液20mlで洗浄し、次いで水200mlで洗浄した
後、無水硫酸マグネシウムを加えて、水分を除去した
後、溶媒を減圧留去し、シロップ状の残渣を得た。この
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶離液n
−ヘキサン/イソプロピルアルコール=95/5(容量
比)]で精製し、無色透明な液状の生成物−3[収量
0.9g(3.92ppm)収率78.4%]を得た。
【0085】この生成物−3の1HNMRスペクトル、
19FNMRスペクトル、1R吸収スペクトルを測定した
結果は参考例4の同定例1と一致し、7−エトキシ−
1,1,1−トリフルオロヘプタン−2,3−ジオール
であることが確認された。また、参考例4の同定例1の
結果を基に、19FNMRスペクトルを測定した結果、2
本のピークが認められ、各ピークの位置および面積比よ
り、生成物−3はsyn−(2S,3R)−7−エトキ
シ−1,1,1−トリフルオロヘプタン−2,3−ジオ
ールおよびanti−(2S,3S)−7−エトキシ−
1,1,1−トリフルオロヘプタン−2,3−ジオール
からなり、その生成比率syn体(2S,3R)型/a
nti体(2S,3S)型=40/60(面積比)から
なるジアステレオマー混合物であることが判明した。19 FNMRスペクトル(from ext. CF3
OOH) 第1ピーク:−0.48ppm、面積比40 syn体
(2S,3R)型 第2ピーク:−2.21ppm、面積比60 anti
体(2S,3S)型 したがって、第一段反応で得られた反応生成物syn体
(2S,3R)型/anti体(2S,3S)型=40
/60(面積比)からなるジアステレオマー混合物であ
ることが確認出来た。
【0086】(第二段反応)(O−メチル化誘導体) 温度計、撹拌機、還流冷却器および滴下ロートを備えた
丸底フラスコに、第一段反応で得られた残り80%の反
応生成物溶液[(S)−2−(4−ベンジルオキシベン
ゾイルオキシ)−1,1,1−トリフルオロ−7−エト
キシヘプタノン−3換算20ミリモルを含有した液]を
入れ、氷水バス中に挿入し、撹拌しながら、0℃に調整
した。次いで、滴下ロートにヨウ化メチル3.12g
(22ミリモル)とジエチルエーテル28mlを入れ、
撹拌しながら、13分間かけて滴下した。滴下完了後、
氷水バスを取り去り、室温まで昇温し、引き続き、室温
で2時間撹拌保持して、反応を完結させた。
【0087】反応終了後、5%炭酸水素ナトリウム水溶
液を加えて、中和した後、溶媒を減圧留去した後、飽和
チオ硫酸ソーダ水溶液を加えた後、エーテル抽出し、抽
出液に無水硫酸マグネシウムを加えて水分を除去した
後、減圧濃縮し、シロップ状の残渣を得た。この残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶離液n−ヘキ
サン/イソプロピルアルコール=95/5(容量比)]
で精製し、無色透明な液状のO−メチル化誘導体[収量
7.54g(16.6ミリモル)収率83%]を得た。
得られたO−メチル化誘導体の19FNMRスペクトルを
測定した結果、2本のピークが認められ、各ピークの位
置と面積比を示すと次の通り。19 FNMRスペクトル(from ext. CF3
OOH) 第1ピーク:−2.20ppm、面積比40%[syn
体(2S,3R)型☆7] 第2ピーク:−3.90ppm、面積比60%[ant
i体(2S,3S)型☆7] (☆7、後述の同定例4で確認)
【0088】(第三段反応)温度計、撹拌機、滴下ロー
ト、水素ガスチャージ管およびポリエチレン樹脂風船を
備えた密閉型の4ツ口丸底フラスコに、上述の第二段反
応で得られたO−メチル化誘導体4.99g(11ミリ
モル)とメタノール75mlを入れ、室温で撹拌しなが
ら、滴下ロートに10%パラジウム/炭素触媒0.10
gを入れ、ゆっくり滴下し、均一に分散された懸濁液を
調合した。次いで、室温で撹拌しながら、圧力1.1k
g/cm2程度の水素ガスで反応系をシールし、還元反
応を行った。還元反応は懸濁液を撹拌しながら、水素ガ
スの吸収がなくなるまで、4、5時間供給し、反応を完
結させた。還元反応終了後、得られた反応懸濁液を濾過
し、パラジウム/炭素触媒を除去し、濾液を減圧濃縮す
ることにより、メタノールを留去した後、副生したトル
エンを真空ポンプで除去し、シロップ状の残渣を得た。
この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶離
液n−ヘキサン/イソプロピルアルコール=96/4
(容量比)]で精製し、溶離液を減圧留去し、無色透明
な液状の生成物であるジアステレオマー混合物−2[収
量3.92g(10.78ミリモル)収率98%]を得
た。
【0089】この生成物の1HNMRスペクトル、1R
吸収スペクトル、およびMSスペクトルを測定した結果
は実施例1の第三段反応と同じであり、生成物は2−
(4’−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ
−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタンで
あることが確認された。得られた生成物の19FNMRス
ペクトルを測定した結果、2本のピークが認められ、各
ピークの位置と面積比を示すと次の通り。19 FNMRスペクトル(from ext. CF3
OOH) 第1ピーク:−1.86ppm、面積比40%[Syn
体(2S、3R)型☆8] 第2ピーク:−2.33ppm、面積比60%[ant
i体(2S、3S)型☆8] (☆8、後述の同定例4で確認)
【0090】得られた生成物は後述の同定例4より、s
yn−(2S,3R)−2−(4−ヒドロキシベンゾイ
ルオキシ)−7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,1
−トリフルオロヘプタンおよびanti−(2S,3
S)−2−(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−
エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘ
プタンからなるジアステレオマー混合物であり、その生
成比率syn体(2S,3R)型/anti体(2S,
3S)型=40/60(面積比)であるジアステレオマ
ー混合物−2であることが確認された。
【0091】[同定例4:第二段反応で得られたO−メ
チル化誘導体はsyn体(2S,3R)型/anti体
(2S,3S)型=40/60(面積比)からなるジア
ステレオマー混合物であり、また第三段反応で得られた
ジアステレオマー混合物−2はsyn−(2S,3R)
−2−(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−エト
キシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタ
ンおよびanti−(2S,3S)−2−(4−ヒドロ
キシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−3−メトキシ
−1,1,1−トリフルオロヘプタンからなり、その生
成比率syn体(2S,3R)型/anti体(2S,
3S)型=40/60(面積比)のジアステレオマー混
合物であることの同定]
【0092】温度計、撹拌機、還流冷却器、ロートを備
えた四ツ口丸底フラスコに、実施例2の第二段反応で得
られたO−メチル化誘導体2.27g(5ミリモル)
と、3規定塩酸25mlとメタノール100mlを入
れ、撹拌しながら、80℃まで昇温し、6時間還流し、
加水分解反応を行った。次いで、室温まで冷却した後、
エーテル抽出し、抽出液を20%炭酸ナトリウム水溶液
で洗浄し、次いで水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウ
ムを加えて、水分を除去した後、溶媒を減圧留去し、無
色透明な液状の生成物[収量0.98g(4ミリモル)
収率80%]を得た。
【0093】この生成物の1HNMRスペクトル、 1R
吸収スペクトル、MSスペクトルを測定した結果は同定
例2と一致し、生成物は2−ヒドロキシ−7−エトキシ
−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタンで
あった。得られた生成物の19FNMRスペクトルを測定
した結果、2本のピークが認められ、各ピークの位置と
面積比を示すと次の通り。19 FNMRスペクトル(from ext. CF3
OOH) 第1ピーク:−2.12ppm、面積比40%[syn
体(2S,3R)型☆9] 第2ピーク:−4.14ppm、面積比60%[ant
i体(2S,3S)型☆9] (☆9、本同定例で確認)
【0094】また、上述の生成物を、参考例4の同定例
2と同様な条件で、光学活性ガスクロマトグラフィーに
かけた。光学活性ガスクロマトグラフィーのチャートを
示すと図13となった。図13のチャートの解析結果よ
り、2本の光学活性なピークが認められ、各ピークの保
持時間と面積比を示すと次の通り。 第1ピーク:保持時間14.55分、面積比40%[s
yn体(2S,3R)型☆10] 第2ピーク:保持時間15.27分、面積比60%[a
nti体(2S,3S)型☆10]
【0095】参考例4の同定例2の結果に基づき、第1
ピーク(保持時間14.55分)はsyn−(2S,3
R)−2−ヒドロキシ−7−エトキシ−3−メトキシ−
1,1,1−トリフルオロヘプタンであり、第2ピーク
(保持時間15.27分)はanti−(2S,3S)
−2−ヒドロキシ−7−エトキシ−3−メトキシ−1,
1,1−トリフルオロヘプタンであることが確認され、
生成物はsyn−(2S,3R)−2−ヒドロキシ−7
−エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロ
ヘプタンおよびanti−(2S,3S)−2−ヒドロ
キシ−7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリ
フルオロヘプタンからなり、その生成比率syn体(2
S,3R)型/anti体(2S,3S)型=40/6
0(面積比)からなるジアステレオマー混合物であるこ
とが確認出来た。
【0096】syn−(2S,3R)−2−ヒドロキシ
−7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフル
オロヘプタンと面積比が一致する生成物の19FNMRス
ペクトルの第1ピーク(−2.12ppm)はsyn−
(2S,3R)−2−ヒドロキシ−7−エトキシ−3−
メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタンであるこ
とがあることが確認された。anti−(2S,3S)
−2−ヒドロキシ−7−エトキシ−3−メトキシ−1,
1,1−トリフルオロヘプタンと面積比が一致する生成
物の19FNMRスペクトルの第2ピーク(−4.14p
pm)はanti−(2S,3S)−2−ヒドロキシ−
7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオ
ロヘプタンであることが確認された。
【0097】したがって、O−メチル化誘導体を加水分
解して得られる生成物とO−メチル化誘導体の各2位と
3位の不斉炭素原子の絶対配置は変らないことより、O
−メチル化誘導体の19FNMRスペクトルの面積比40
%である第1ピーク(−2.20ppm)はsyn体
(2S,3R)型であり、19FNMRスペクトルの面積
比60%である第2ピーク(−3.90ppm)はan
ti体(2S,3S)型であることが判明し、O−メチ
ル化誘導体はsyn体(2S,3R)型/anti体
(2S,3S)型=40/60(面積比)からなるジア
ステレオマー混合物であることが確認出来た。
【0098】次いで、第三段反応で得られたジアステレ
オマー混合物−2を参考例4の同定例2と同様な条件で
光学活性液体クロマトグラフィーにかけた。上記光学活
性液体クロマトグラフィーのチャートは図14の通りで
あり、図14の解析結果より、2本の光学活性ピークが
得られ、その保持時間と面積比は以下の通りであった。 第1ピーク:[syn−(2S,3R)−2−(4−ヒ
ドロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−3−メト
キシ−1,1,1−トリフルオロヘプタン☆11] 保持時間:10.11分、面積比40% 第2ピーク:[anti−(2S,3S)−2−(4−
ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−3−メ
トキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタン☆11] 保持時間:11.46分、面積比60% (☆11 本同定例より確認)
【0099】なお、syn体(2S,3R)型/ant
i体(2S,3S)型=40/60(面積比)からなる
ジアステレオマー混合物であるO−メチル化誘導体をパ
ラジウム/炭素触媒の存在下で水素ガスで還元すること
によりジアステレオマー混合物−2が得られる反応で
は、2位と3位の不斉炭素原子の立体配置には無関係で
ある。したがって、O−メチル化誘導体のsyn体(2
S,3R)型の面積比と一致するジアステレオマー混合
物−2の光学活性液体クロマトグラフィーの第1ピーク
(保持時間10.11分)はsyn−(2S,3R)−
2−(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキ
シ−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタン
であり、他方O−メチル化誘導体のanti体(2S,
3S)型の面積比と一致するジアステレオマー混合物−
2の光学活性液体クロマトグラフィーの第2ピーク(保
持時間11.46分)はanti−(2S,3S)−2
−(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ
−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタンで
あることが判明した。
【0100】よって、ジアステレオマー混合物−2の19
FNMRスペクトルの面積比40%である第1ピーク
(−1.86ppm)はsyn−(2S,3R)−2−
(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−
3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタンであ
り、他方面積比60%である第2ピーク(−2.33p
pm)はanti−(2S,3S)−2−(4−ヒドロ
キシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−3−メトキシ
−1,1,1−トリフルオロヘプタンであることが確認
され、ジアステレオマー混合物−2はsyn−(2S,
3R)−2−(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7
−エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロ
ヘプタンおよびanti−2−(4−ヒドロキシベンゾ
イルオキシ)−7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,
1−トリフルオロヘプタンからなり、その生成比率sy
n体(2S,3R)型/anti体(2S,3S)型=
40/60(面積比)のジアステレオマー混合物である
ことが確認出来た。
【0101】(第四段反応)[syn−(2S,3R)
−2−(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−エト
キシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタ
ンおよびanti−(2S,3S)−2−(4−ヒドロ
キシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−3−メトキシ
−1,1,1−トリフルオロヘプタンの製造] 第三段反応で得られたジアステレオマー混合物−2、
2.91g(8ミリモル)を参考例4の第四段反応と同
様な条件で、分取用シリカゲルクロマトグラフィーを用
いて第1ピークおよび第2ピークを各々分取し、溶離液
を減圧留去し、いずれも無色透明な液状の各目的生成物
である第1フラクション[収得量1.05g(2.88
ミリモル)収得率36%]および第2フラクション[収
得量1.57g(4.32ミリモル)収得率54%]を
各々得た。
【0102】これらの目的生成物の1HNMRスペクト
ル、1R吸収スペクトル、MSスペクトルはジアステレ
オマー混合物−2と一致し、各目的生成物は2−(4−
ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−3−メ
トキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタンであった。
また19FNMRスペクトルは以下の通りであり、各1本
のピークが認められた。さらに、参考例4の第四段反応
と同様な条件で光学活性液体クロマトグラフィーをかけ
ると、図11、図12と同様のチャートが得られた。以
上の結果より、目的生成物である第1フラクションはs
yn−(2S,3R)−2−(4−ヒドロキシベンゾイ
ルオキシ)−7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,1
−トリフルオロヘプタンであり、第2フラクションはa
nti−(2S,3S)−2−(4−ヒドロキシベンゾ
イルオキシ)−7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,
1−トリフルオロヘプタンであることが確認出来た。
【0103】第1フラクション[syn−(2S,3
R)−2−(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−
エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘ
プタン] 保持時間 25.30〜32.30分 収得量 1.05g(2.88ミリモル)、収得率36
19 FNMRスペクトル(from ext. CF3
OOH) −1.86ppm 光学活性液体クロマトグラフィー 保持時間 10.11分 第2フラクション[anti−(2S,3S)−2−
(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−
3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタン] 保持時間 34.25〜44.25分 収得量 1.57g(4.32ミリモル) 収得率54
19 FNMRスペクトル(from ext. CF3
OOH) −2.33ppm 光学活性液体クロマトグラフィー 保持時間 11.46分
【0104】参考例6[syn−(2S,3R)−2−
{4−[4−(4 −n−デシルフェニル)ベンゾイルオ
キシ]ベンゾイルオキシ}−7−エトキシ−3−メトキ
シ−1,1,1−トリフルオロヘプタンの製造] 温度計、撹拌機、還流冷却器および滴下ロートを備えた
4ツ口丸底フラスコに、参考例4で得られるsyn−
(2S,3R)−2−(4−ヒドロキシベンゾイルオキ
シ)−7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリ
フルオロヘプタン1.46g(4ミリモル)と、4−
(4−n−デシルフェニル)安息香酸1.62g(4.
8ミリモル)と、N,N−ジメチルアミノピリジン0.
29g(2.4ミリモル)および塩化メチレン120m
lを入れ、室温で撹拌して、均一な溶液を調合した。次
いで滴下ロートにジシクロヘキシルカルボジイミド1.
22g(6ミリモル)を入れ、撹拌しながら滴下し、引
き続き、室温で5時間撹拌保持して、反応を完結させ
た。
【0105】反応完了後、析出したジシクロヘキシル尿
素の白色結晶を濾過して除去し、濾液を1規定塩酸、1
0%炭酸水素ナトリウム水溶液、水の順で洗浄した後、
無水硫酸マグネシウムを加えて、水分を除去した後、減
圧留去して塩化メチレンを除去し、シロップ状の残渣を
得た。この残渣を熱n−ヘキサンに溶解した後、冷却晶
析して、白色の粗結晶を得た。得られた粗結晶を液体ク
ロマトグラフィー[溶離液n−ヘキサン/イソプロピル
アルコール=93/7(容量比)]で精製し、無色透明
な液状の目的生成物[収量2.33g(3.4ミリモ
ル)収率85%]を得た。
【0106】この目的生成物の1HNMRスペクトル、
19FNMRスペクトル、1R吸収スペクトルおよびMS
スペクトルを測定した結果は次の通りであり、目的生成
物は2−{4−[4−(4 −n−デシルフェニル)ベン
ゾイルオキシ]ベンゾイルオキシ}−7−エトキシ−3
−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタンであっ
た。また、この目的生成物は原料化合物の2個の不斉炭
素原子の立体配置には無関係であり、光学活性な不斉中
心は変化しないことより、syn−(2S,3R)−2
−{4−[4−(4 −n−デシルフェニル)ベンゾイル
オキシ]ベンゾイルオキシ}−7−エトキシ−3−メト
キシ−1,1,1−トリフメオロヘプタンであることが
確認された。さらに後述の同定例より、syn体(2
S,3R)型であることを確認した。
【0107】1HNMRスペクトル(CDCl3) 0.8〜1.04ppm(6H)、1.09〜1.62
ppm(24H)、2.07〜2.20ppm(2
H)、2.60ppm(3H)、3.07〜3.20p
pm(2H)、4.15〜4.20ppm(1H)、
4.52〜4.56ppm(1H)、6.58〜8.0
4ppm(12H)19 FNMRスペクトル(from ext. CF3
OOH) −4.95ppm 1R吸収スペクトル(neat) 1,120cm-1(COC)、1,730cm-1(CO
O) MSスペクトル m/z 684(M+) また、1HNMRスペクトル図を図15に示した。
【0108】(同定例)[上記目的化合物がsyn−
(2S,3R)−2−{4−[4−(4 −n−デシルフ
ェニル)ベンゾイルオキシ]ベンゾイルオキシ}−7−
エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘ
プタンであることの同定] 温度計、撹拌機、還流冷却器、滴下ロートを備えた四ツ
口丸底フラスコに参考例4で得られる化合物0.36g
(1ミリモル)と3規定塩酸5ミリモルとメタノール2
0mlを入れ、80℃まで昇温し、6時間還流し、加水
分解反応を行った。次いで、室温まで冷却した後、エー
テル抽出し、抽出液を20%炭酸ナトリウム水溶液で洗
浄し、次いで水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムを
加えて、水分を除去した後、溶媒を減圧留去し、無色透
明な液状の生成物−1[収量0.2g(0.8ミリモ
ル)収率80%]を得た。
【0109】この生成物−1の1HNMRスペクトル、
19FNMRスペクトル、1R吸収スペクトルおよびMS
スペクトルを測定した結果は次の通りであり、生成物−
1は2−ヒドロキシ−7−エトキシ−3−メトキシ−
1,1,1−トリフルオロヘプタンであった。1 HNMRスペクトル(CDCl3) 0.80〜1.00ppm(3H)、1.04〜1.3
0ppm(6H)、2.48〜2.64ppm(3
H)、2.69ppm(3H)、2.84〜3.00p
pm(1H)、3.12〜3.26ppm(2H)、
3.77〜3.90ppm(1H)、4.02〜4.1
4ppm(1H)19 FNMRスペクトル −2.12ppm 1R吸収スペクトル(neat) 1,120cm-1(COC)、1,670cm-1(O
H) MSスペクトル m/z 244(M+) また、1HNMRスペクトル図を図16に示した。
【0110】次いで、上述の生成物−1を下記条件で、
光学異性体分離カラムを有するガスクロマトグラフィー
(以下、光学活性ガスクロマトグラフィーという。)に
かけた。 カラム :商品名 シクロデックスβ236M(クロムパック社製) :サイズ内径0.25mm、長さ25m :シリカキャピラリーカラム カラム温度 :100℃×10分間保持した後、昇温速度4℃/minで 200℃まで昇温 キャリアーガス:ヘリウム、ガス流量 60Nl/min、スプリット比10 0/1 検出 :FID
【0111】光学活性ガスクロマトグラフィーのチャー
トを図17に示した。図17の解析結果より1本の光学
活性なピークが認められ、その保持時間は14.55分
であった。参考例4で得られる化合物を加水分解して得
た生成物−1は1本の光学活性しか認められないことよ
り生成物はsyn−(2S,3R)−2−ヒドロキシ−
7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオ
ロヘプタンであることが判明した。次いで、参考例4で
得られる化合物0.36g(1ppm)の代わりに目的
生成物0.68g(1ppm)を用いた以外は上述と同
様な方法で加水分解反応を行い、無色透明な液状の生成
物−2[収量0.2g(0.8ミリモル)収率80%]
を得た。この生成物−2の各種スペクトルを測定した結
果、生成物−1と同様であり、2−ヒドロキシ−7−エ
トキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプ
タンであった。
【0112】また、上述の生成物−2を上と同様な条件
で、光学活性ガスクロマトグラフィーをかけると、1本
の光学活性ピークが得られ、その保持時間は14.55
分となり、生成物−2は生成物−1と同様、syn−
(2S,3R)−2−ヒドロキシ−7−エトキシ−3−
メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタンであっ
た。したがって、目的生成物は加水分解しても、2位と
3位の不斉炭素原子の絶体配置は変化しないことより、
目的生成物はsyn体(2S,3R)型であることが判
明し、syn−(2S,3R)−2−{4−[4−(4
−n−デシルフェニル)ベンゾイルオキシ]ベンゾイル
オキシ}−7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−
トリフルオロヘプタンであることが確認出来た。
【0113】参考例7(参考例6の化合物の特性) (参考例6の化合物の相転移温度の測定)参考例6の化
合物はDSC、および後述の液晶表示素子の電場応答を
偏光顕微鏡で観察することにより、相転移温度を測定し
た結果は次の通りである。ただし、cry:結晶相、S
CA☆:反強誘電性液晶相、SA:スメクチックA相およ
びISO:等方性液体相を表わす。また上段の値は4℃
/minで昇温したとき、下段の値は4℃/minで降
温したときの相転移温度を表わす。 相転移温度:
【0114】
【化8】
【0115】となり、参考例6の化合物は室温付近を含
む反強誘電性液晶化合物であった。 (液晶表示素子の作成)透明電極付きの2枚のガラス基
板に、ポリイミドをスピンコートした配向膜をラビング
処理し、それぞれのラビング方向が互に平行となるよう
に、1.7umのギャップ間隔で貼り合せて、セルを組
み立てた。上記で得たセルに参考例6で得た化合物を等
方性液体相にして注入した。次いで、液晶状態まで徐冷
した。この液晶入セルを透過軸を直交させた偏光子と検
光子とで挟み、カイラルスメクチックC相における分子
層の法線方向と偏光子または検光子の方向が一致するよ
うに設置し、電界無印加時(0V)のとき、第3安定状
態を暗状態とし、電界印加によって、カイラルスメクチ
ックC相に変化させ、その状態を明状態として用いるこ
とより、暗および明の表示を行うことが出来る液晶表示
素子を作成した。すなわち、印加電圧が0Vのとき透過
光量が最小となるように偏光子に対するセルの角度を調
整した。なお透過光量は検光子の透過軸を回転させ、偏
光子の透過軸と一致させたときの値を100%とした。
【0116】(液晶表示素子の評価)上述で作成した液
晶表示素子を用い、25℃において、印加電圧±8.7
Vに対する透過光量変化を測定した図を示すと、図18
となった。図より、1つの暗状態と2つの明状態を示し
たダブルヒステリシス曲線が得られた。また、25℃に
おける印加電圧変化に対する透過光量変化により、液晶
表示素子の性能評価を行った結果は以下の通りであっ
た。 応答時間 :28.2us(25℃において明状態
から暗状態に変化させた時間) しきい値電圧:5.12V/um(25℃において、完
全に明状態になる電圧) チルト角 :30.20(25℃において、しきい
値電圧のときの光軸が偏光子となる角度) 以上の結果、参考例6の化合物は室温付近で反強誘電性
液晶相を有し、それを用いた液晶表示素子は25℃で、
3安定状態を有するダブルヒステリシス曲線を示し、応
答時間が早く、しきい値電圧が低く、かつチルト角が大
きく、大画面ディスプレイ材料等として優れた反強誘電
性液晶化合物であることが確認出来た。
【0117】
【発明の効果】本発明は、反強誘電性液晶化合物の中間
原料として、あるいは医薬または農薬に用いられる化合
物に種々の官能基を導入出来るビルディングブロック剤
として有用である新規な(S)−1−ヒドロキシ−2,
2,2−トリフルオロエチル末端エトキシアルキルケト
ンの提供であり、また該化合物は(S)−N−(2−ヒ
ドロキシ−3,3,3−トリフルオロプロピオニル)ピ
ロリジンと末端エトキシアルキルマグネシウムブロミド
とを反応させ、次いで、反応生成物を鉱酸で加水分解す
ることにより、効率的に高収率で製造することが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた1−ヒドロキシ−2,2,
2−トリフルオロエチル−4−エトキシブチルケトンの
1HNMRスペクトル図である。
【図2】実施例1で得られた1−ヒドロキシ−2,2,
2−トリフルオロエチル−4−エトキシブチルケトンの
鏡像異性体混合物の光学活性ガスクロマトグラフィーの
チャートである。
【図3】実施例1で得られた(S)−1−ヒドロキシ−
2,2,2−トリフルオロエチル−4−エトキシブチル
ケトンの光学活性ガスクロマトグラフィーのチャートで
ある。
【図4】参考例3で得られた2−(4−ベンジルオキシ
ベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−1,1,1−トリ
フルオロヘプタノン−3の1HNMRスペクトル図であ
る。
【図5】参考例4の第一段反応の同定例1で得られた7
−エトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタン−2,
3−ジオールの1HNMRスペクトル図である。
【図6】参考例4の第一段反応の同定例1で得られた
2,2−ジメチル−4−(4−エトキシブチル)−5−
トリフルオロメチル−1,3−ジオキソランの 1HN
MRスペクトル図である。
【図7】参考例4の第三段反応で得られた2−(4−ヒ
ドロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−3−メト
キシ−1,1,1−トリフルオロヘプタンの 1HNM
Rスペクトル図である。
【図8】参考例4の第三段反応の同定例2で得られた2
−ヒドロキシ−7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,
1−トリフルオロヘプタンの1HNMRスペクトル図で
ある。
【図9】参考例4の第三段反応の同定例2で得られたs
yn−(2S,3R)−2−ヒドロキシ−7−エトキシ
−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタンお
よびanti−(2S,3S)−2−ヒドロキシ−7−
エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘ
プタンからなり、その生成比率syn体(2S,3R)
型/anti体(2S,3S)型=70/30(面積
比)のジアステレオマー混合物の光学活性ガスクロマト
グラフィーのチャートである。
【図10】参考例4の第三段反応で得られたジアステレ
オマー混合物−1:syn−(2S,3R)−2−(4
−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−3−
メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタン/ant
i−(2S,3S)−2−(4−ヒドロキシベンゾイル
オキシ)−7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−
トリフルオロヘプタン=70/30(面積比)からなる
ジアステレオマー混合物の光学活性液体クロマトグラフ
ィーのチャートである。
【図11】参考例4の第四段反応で得られたsyn−
(2S,3R)−2−(4−ヒドロキシベンゾイルオキ
シ)−7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリ
フルオロヘプタンの光学活性液体クロマトグラフィーの
チャートである。
【図12】参考例4の第四段反応で得られたanti−
(2S,3S)−2−(4−ヒドロキシベンゾイルオキ
シ)−7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリ
フルオロヘプタンの光学活性液体クロマトグラフィーの
チャートである。
【図13】参考例5の第三段反応の同定例4で得られた
syn−(2S,3R)−2−ヒドロキシ−7−エトキ
シ−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタン
およびanti−(2S,3S)−7−エトキシ−3−
メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタンからな
り、その生成比率syn体(2S,3R)型/anti
体(2S,3S)型=40/60(面積比)のジアステ
レオマー混合物の光学活性ガスクロマトグラフィーのチ
ャートである。
【図14】参考例5の第三段反応の同定例4で得られた
ジアステレオマー混合物−2:syn−(2S,3R)
−2−(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−エト
キシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタ
ン/anti−(2S,3S)−2−(4−ヒドロキシ
ベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−3−メトキシ−
1,1,1−トリフルオロヘプタン=40/60(面積
比)からなるジアステレオマー混合物の光学活性液体ク
ロマトグラフィーのチャートである。
【図15】参考例6で得られたsyn−(2S,3R)
−2−{4−[4−(4 −n−デシルフェニル)ベンゾ
イルオキシ]ベンゾイルオキシ}−7−エトキシ−3−
メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタンの1HN
MRスペクトル図である。
【図16】参考例6の同定例で得られた生成物−1:s
yn−(2S,3R)−2−ヒドロキシ−7−エトキシ
−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタンの
1HNMRスペクトル図である。
【図17】参考例6の同定例で得られた生成物−1の光
学活性ガスクロマトグラフィーのチャートである。
【図18】syn−(2S,3R)−2−{4−[4−
(4 −n−デシルフェニル)ベンゾイルオキシ]ベンゾ
イルオキシ}−7−エトキシ−3−メトキシ−1,1,
1−トリフルオロヘプタンの液晶表示素子のダブルヒス
テリシス曲線である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年1月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】[本発明化合物:(S)−1−ヒドロキシ
−2,2,2−トリフルオロエチル末端エトキシアルキ
ルケトンの製造]本発明化合物は、有機溶媒中で、原料
化合物と式(2)で示されるグリニャール試薬とを反応
させ(第一段反応)、次いで、反応生成物を鉱酸で加水
分解する(第二段反応)ことにより、製造することが出
来る。以下、(S)−N−(2−ヒドロキシ−3,3,
3−トリフルオロプロピオニル)ピロリジンである原料
化合物からの製造方法について、詳細に説明する。 (第一段反応)第一段反応を反応式で示すと、式(7)
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】
【化7】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】反応終了後、5%炭酸水素ナトリウム水溶
液を加えて、中和した後、溶媒を減圧留去した後、飽和
チオ硫酸ソーダ水溶液を加えた後、エーテル抽出し、抽
出液に無水硫酸マグネシウムを加えて水分を除去した
後、減圧濃縮し、シロップ状の残渣を得た。この残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー[溶離液n−ヘキ
サン/イソプロピルアルコール=95/5(容量比)]
で精製し、無色透明な液状のO−メチル化誘導体[収量
5.79g(12.75ミリモル)収率85%]を得
た。得られたO−メチル化誘導体の19FNMRスペク
トルを測定した結果、2本のピークが認められ、各ピー
クの位置と面積比を示すと次の通り19 FNMRスペクトル(from ext. CF
COOH) したがって、19FNMRスペクトルの結果および後述
の同定例2より、O−メチル化誘導体はyn体(2
S、3R)型/anti体(2S、3S)型=70/3
0(面積比)からなるジアステレオマー混合物であるこ
とが確認された。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正内容】
【0065】HNMRスペクトル(CDCl) 0.87〜0.96ppm(3H)、1.09〜1.5
3ppm(6H)、2.60〜2.72ppm(2
H)、2.75ppm(3H)、2.87〜3.00p
pm(1H)、3.27〜3.42ppm(2H)、
4.18〜4.35ppm(1H)、5.41ppm
(1H)、6.69〜7.98ppm(4H、ABパタ
ーン)19 FNMRスペクトル(from ext. CF
COOH) 1R吸収スペクトル(neat) 1,110cm−1(COC)、1,740cm
−1(COO)、3,300cm−1(OH)、 MSスペクトル m/z. 364(M) また、HNMRスペクトル図を図7に示した。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正内容】
【0067】[同定例2:第二段反応で得られたO−メ
チル化誘導体はsyn体(2S,3R)型/anti体
(2S,3S)型=70/30(面積比)からなるジア
ステレオマー混合物であり、また、第三段反応で得られ
たジアステレオマー混合物−1はsyn−(2S,3
R)−2−(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−
エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘ
プタンおよびanti−(2S,3S)−2−(4−ヒ
ドロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ−3−メト
キシ−1,1,1−トリフルオロヘプタンからなり、そ
の生成比率syn体(2S,3R)型/anti体(2
S,3S)型=70/30(面積比)のジアステレオマ
ー混合物−1であることの同定]温度計、攪拌機、還流
冷却器、ロートを備えた四ツ口丸底フラスコに、参考例
4の第二段反応で得られたO−メチル化誘導体1.82
g(4ミリモル)と、3規定塩酸20mlとメタノール
80mlを入れ、攪拌しながら、80℃まで昇温し、6
時間還流し、加水分解反応を得た。次いで、室温まで冷
却した後、エーテル抽出し、抽出液を20%炭酸水素ナ
トリウム水溶液で洗浄し、次いで水で洗浄した後、無水
硫酸マグネシウムを加えて、水分を除去した後、溶媒を
減圧留去し、無色透明な液状の生成物[収量0.78g
(3.2ミリモル)収率80%]を得た。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正内容】
【0068】この生成物のHNMRスペクトル、19
FNMRスペクトル、1R吸収スペクトル、およびMS
スペクトルを測定した結果は次の通りであり、生成物は
2−ヒドロキシ−7−エトキシ−3−メトキシ−1,
1,1−トリフルオロヘプタンであった。 HNMRスペクトル(CDCl) 0.81〜1.00ppm(3H)、1.04〜1.3
0ppm(6H)、2.48〜2.64ppm(3
H)、2.69ppm(3H)、2.84〜3.00p
pm(1H)、3.12〜3.26ppm(2H)、
3.77〜3.90ppm(1H)、4.02〜4.1
4ppm(1H)19 FNMRスペクトル(from ext. CF
COOH) 1R吸収スペクトル(neat) 1,120cm−1(COC)、1,670cm
−1(OH)、 MSスペクトル m/z 244(M) また、HNMRスペクトル図を図8に示した
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0070
【補正方法】変更
【補正内容】
【0070】光学活性ガスクロマトグラフィーのチャー
トを示すと図9となった。図9のチャートの解析結果よ
り、2本の光学活性なピークが認められ、各ピークの保
持時間と面積比を示すと次の通り。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0081
【補正方法】変更
【補正内容】
【0081】第1フラクション[syn−(2S,3
R)−2−(4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−
エトキシ−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘ
プタン] 保持時間 25.30〜32.30分 収得量 1.95g(5.36ミリモル)収得率63%19 FNMRスペクトル(from ext. CF
COOH) −1.86ppm 光学活性液体クロマトグラフィー:保持時間10.11
分 第2フランクション[anti−(2S,3S)−2−
(4’−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−7−エトキシ
−3−メトキシ−1,1,1−トリフルオロヘプタン] 保持時間 34.25〜44.25分 収得量 0.83g(2.30ミリモル)収得率27%19 FNMRスペクトル(from ext. CF
COOH) −2.33ppm 光学活性液体クロマトグラフィー:保持時間11.46
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0115
【補正方法】変更
【補正内容】
【0115】となり、参考例6の化合物は室温付近を含
む反強誘電性液晶化合物であった。 (液晶表示素子の作成)透明電極付きの2枚のガラス基
板に、ポリイミドをスピンコートした配向膜をラビング
処理し、それぞれのラビング方向が互に平行となるよう
に、1.7μmのギャップ間隔で貼り合せて、セルを組
み立てた。上記で得たセルに参考例6で得た化合物を等
方性液体相にして注入した。次いで、液晶状態まで徐冷
した。この液晶入セルを透過軸を直交させた偏光子と検
光子とで挟み、カイラルスメクチックC相における分子
層の法線方向と偏光子または検光子の方向が一致するよ
うに設置し、電界無印加時(OV)のとき、第3安定状
態を暗状態とし、電界印加によって、カイラルスメクチ
ックC相に変化させ、その状態を明状態として用いるこ
とより、暗および明の表示を行うことが出来る液晶表示
素子を作成した。すなわち、印加電圧がOVのとき透過
光量が最小となるように偏光子に対するセルの角度を調
整した。なお透過光量は検光子の透過軸を回転させ、偏
光子の透過軸と一致させたときの値を100%とした。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0116
【補正方法】変更
【補正内容】
【0116】(液晶表示素子の評価)上述で作成した液
晶表示素子を用い、25℃において、印加電圧±8.7
Vに対する透過光量変化を測定した図を示すと、図18
となった。図より、1つの暗状態と2つの明状態を示し
たダブルヒステリシス曲線が得られた。また、25℃に
おける印加電圧変化に対する透過光量変化により、液晶
表示素子の性能評価を行った結果は以下の通りであっ
た。 応答時間 :28.2μs(25℃において明状態
から暗状態に変化させた時間) しきい値電圧:5.12V/μm(25℃において、完
全に明状態になる電圧) チルト角 :30.20°(25℃において、しき
い値電圧のときの光軸が偏光子となる角度) 以上の結果、参考例6の化合物は室温付近で反強誘電性
液晶相を有し、それを用いた液晶表示素子は25℃で、
3安定状態を有するダブルヒステリシス曲線を示し、応
答時間が早く、しきい値電圧が低く、かつチルト角が大
きく、大画面ディスプレイ材料等として優れた反強誘電
性液晶化合物であることが確認出来た。
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07M 7:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1) 【化1】 (式中、mは3〜6の整数を表わす。)で示される
    (S)−1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフルオロエ
    チル末端エトキシアルキルケトン。
  2. 【請求項2】 有機溶媒中で、(S)−N−(2−ヒド
    ロキシ−3,3,3−トリフルオロプロピオニル)ピロ
    リジンと、式(2) C25O(CH2mMgBr (2) (式中、mは上と同じ)で示される末端エトキシアルキ
    ルマグネシウムブロミドとを反応させ、次いで、 反応
    生成物を鉱酸で加水分解することを特徴とする請求項1
    記載の(S)−1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフル
    オロエチル末端エトキシアルキルケトンの製造方法。
JP7237744A 1995-08-23 1995-08-23 (s)−1−ヒドロキシ−2,2,2−トリフルオロエチル末端エトキシアルキルケトンおよびその製造方法 Pending JPH0959203A (ja)

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