JPH0995777A - 真空蒸着装置 - Google Patents

真空蒸着装置

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JPH0995777A
JPH0995777A JP27693095A JP27693095A JPH0995777A JP H0995777 A JPH0995777 A JP H0995777A JP 27693095 A JP27693095 A JP 27693095A JP 27693095 A JP27693095 A JP 27693095A JP H0995777 A JPH0995777 A JP H0995777A
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Kazunobu Chiba
一信 千葉
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勉 武田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸着に際してスプラッシュと呼ばれる異常突
沸による影響を防止して、製造される磁気記録媒体のド
ロップアウトの発生を防止する。 【解決手段】 ルツボ19の長さH1が冷却キャン16
の幅H2よりも長く形成され、ルツボの冷却キャンから
外れた位置に磁性材料20を供給する材料供給口5が設
けられるとともに、ルツボ内の材料供給領域2Aと冷却
キャン対向領域2Bを仕切る仕切り板1(1A,1B)
が設けられてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空蒸着装置の技
術分野に属するもので、特に、ドロップアウトの発生を
減少させる磁気記録媒体を製造することができる真空蒸
着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、磁気記録媒体としては、酸化
物磁性粉末あるいは合金磁性粉末等の粉末磁性材料を塩
化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリエステル樹脂、
ウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂等の有機結合剤中に分
散せしめた磁性塗料を非磁性支持体上に塗布、乾燥する
ことにより作成される塗布型の磁気記録媒体が広く使用
されている。
【0003】これに対して、ビデオテープレコーダー
(VTR)等の分野においては、高画質化を図るため
に、高密度磁気記録化が一層強く要求されており、これ
に対応する磁気記録媒体として、Co−Ni系合金、C
o−Cr系合金、Co−O系等の金属磁性材料を、メッ
キや真空薄膜形成技術(真空蒸着法やスパッタリング
法、イオンプレーティング法等)によってポリエステル
フィルムやポリアミド、ポリイミドフィルム等の非磁性
支持体上に磁性層として直接被着した、いわゆる強磁性
金属薄膜塗布型の磁気記録媒体が提案され注目を集めて
いる。
【0004】そして、この強磁性金属薄膜塗布型の磁気
記録媒体においては、電磁変換特性を向上させ、より大
きな出力を得ることが出来るようにするために、該磁気
記録媒体の磁性層を形成する場合、磁性層を斜めに蒸着
する斜め蒸着が提案され実用化されている。したがっ
て、このような金属薄膜媒体は、磁気特性的な優位さ故
に今後の高密度磁気記録媒体の主流となると考えられ
る。
【0005】ところで、この真空蒸着法は、例えば、図
6及び図7に示すように、非磁性支持体であるベースフ
ィルム102を外周表面に走行させながら支持する円筒
状の冷却キャン101と、蒸着源たるCo−Ni系等の
金属磁性材料104を供給して溶融させるルツボ103
と、ベースフィルム102の所定範囲を被う入射角制限
マスク105と、蒸着源を蒸発させる電子ビーム銃10
6とが、真空層内に配置されて構成される真空蒸着装置
を用いて行われる。
【0006】ここで、ルツボ103は、図7に示すよう
に、上方側が開口された筺体状を呈するものが使用さ
れ、その長手方向の長さH5は冷却キャン101の外周
表面の幅間隔と略々同じ長さになるように形成されてい
る。そして、このルツボ103内に金属磁性材料104
が一端部側103aから供給されて、溶解される。
【0007】このような真空蒸着装置では、図6に示す
ように、電子ビーム銃106から放出される電子ビーム
Xが蒸着源となる金属磁性材料104に照射され当該金
属磁性材料104を蒸発させることにより、蒸発させら
れた蒸気粒子がベースフィルム102上に被着された蒸
着膜として形成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、真空蒸着装
置によって製造される磁気記録媒体は、高密度記録に適
した媒体であるが、真空蒸着法によるために、ドロップ
アウト(記録抜け)が生じる。これは、上記蒸着の際
に、ルツボ103の液面からスプラッシュと呼ばれる異
常突沸があり、これがベースフィルム102に付着して
生じることがわかっている。このスプラッシュと呼ばれ
る異常突沸は、蒸着中にルツボ103内に供給する材料
104が溶解する過程で液面に生じると考えられてい
る。
【0009】しかしながら、従来の真空蒸着装置におい
ては、ルツボ103が上方側が開口された筺体状を呈す
るものが使用されているにすぎず、スプラッシュと呼ば
れる異常突沸を防止することができなかった。したがっ
て、従来の装置により製造される磁気記録媒体は、ドロ
ップアウトの発生率が高いものであった。
【0010】そこで、本発明は、このような実情に鑑み
て提案されたものであって、蒸着に際してスプラッシュ
と呼ばれる異常突沸による影響を防止して、製造される
磁気記録媒体のドロップアウトの発生を防止することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明等は、上記の目的
を達成するため鋭意研究した結果、いわゆるドロップア
ウト(記録抜け)が生じる原因として、蒸着中にルツボ
内に供給する材料が溶解する過程で生じるスプラッシュ
と呼ばれる異常突沸が影響しているが、このドロップア
ウトは、磁性材料が供給される側から固体のまま非磁性
支持体であるベースフィルムと対向する位置まで液面を
移動することが大きな要因となっていること見い出し、
本発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明にかかる真空蒸着装置
は、磁性層が形成される非磁性支持体を搬送しながら冷
却する冷却キャンと、磁性層を形成する磁性材料が充填
されるルツボと、ルツボ内の磁性材料に電子ビームを照
射する電子ビーム照射手段を少なくとも有して、真空蒸
着法により非磁性支持体上に強磁性金属薄膜を磁性層と
して蒸着させる真空蒸着装置において、ルツボの長さが
冷却キャンの幅よりも長く形成され、上記ルツボの冷却
キャンから外れた位置に磁性材料を供給する材料供給口
が設けられるとともに、ルツボ内の材料供給領域と冷却
キャン対向領域を仕切る仕切り板が設けられてなること
を特徴とする。
【0013】また、前記仕切り板がルツボの内側におい
て材料供給領域の液面近傍と冷却キャン対向領域の液面
近傍とを仕切るように設けられてなることを特徴とす
る。また、前記仕切り板がルツボの上方において材料供
給領域側と冷却キャン対向領域側とを仕切るように設け
られてなることを特徴とする。
【0014】さらに、前記仕切り板がルツボの内側にお
いて材料供給領域の液面近傍と冷却キャン対向領域の液
面近傍とを仕切るように設けられてなるとともに、ルツ
ボの上方において材料供給領域側と冷却キャン対向領域
側とを仕切るように設けられてなることを特徴とする。
【0015】本発明によれば、強磁性金属材料は、原料
供給口から固体のまま供給されても、上記仕切り板によ
り、固体のままでは非磁性支持体であるベースフィルム
と対向する位置まで移動することが規制される。したが
って、磁性材料は材料供給領域で溶解されてはじめて、
冷却キャン対向領域に流れ込むようになる。
【0016】また、仕切り板が非磁性支持体と原料供給
口側とを仕切るようにルツボの上方に設けられてなる場
合には、材料供給の際に生じるスプラッシュが防止され
て、その影響は冷却キャンに搬送されるベースフィルム
に及ぶことがなくなる。この仕切り板は、上記突出形成
された部分において、磁性材料の液面を分割するもので
あれば、磁性材料が充填されるルツボの内側に設けられ
ていても、ルツボの上方に設けられていても良い。
【0017】なお、本発明にかかる真空蒸着装置により
製造される磁気記録媒体は、必要に応じて、上記非磁性
支持体上に下塗り層を形成する工程やバックコート層、
トップコート層等を形成する工程等を加えても良い。こ
の場合、下塗り層、バックコート層、トップコート層等
の成膜条件は、通常この種の真空蒸着装置に適用される
ものであれば、特に限定されない。
【0018】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例を実験結果に
基づいて説明する。 (実施例1)図4に示すように、本真空蒸着装置は、頭
部と低部にそれぞれ設けられた排気口11から排気され
て内部が真空状態となされた真空室12内に、図中の反
時計回り方向に定速回転する送りロール13と、図中の
時計回り方向に定速回転する巻取りロール14とが設け
られ、これら送りロール13から巻取りロール14にテ
ープ状の非磁性支持体であるベースフィルム15が順次
走行するようになされている。
【0019】これら送りロール13から巻取りロール1
4側に上記ベースフィルム15が走行する中途部には、
各ロール13,14の径よりも大径となされた冷却キャ
ン16が設けられている。この冷却キャン16は、ベー
スフィルム15を図中下方に引き出すように設けられ、
図中の時計回り方向に定速回転する構成とされる。
【0020】また、上記送りロール13、巻取りロール
14、及び、冷却キャン16は、それぞれベースフィル
ム15の幅と略同じ長さからなる円筒状をなすものであ
り、また、冷却キャン16には、内部に図示しない冷却
装置が設けられ、上記ベースフィルム15の温度上昇に
よる変形等を抑制し得るようになされている。
【0021】したがって、ベースフィルム15は、送り
ロール13から順次送り出され、さらに上記冷却キャン
16の周面を通過し、巻取りロール14に巻取られてい
くようになされている。尚、上記送りロール13と記冷
却キャン16との間及び該冷却キャン16と上記巻取り
ロール14との問にはそれぞれガイドロール17、18
が配設され、上記送りロール13から冷却キャン16及
び該冷却キャン16から券取りロール14にわたって走
行するベースフィルム15に所定のテンションをかけ、
該ベースフィルム15が円滑に走行するようになされて
いる。ここで、真空室12内は真空10-3Paとされ、
冷却キャン16の直径φは600mmであり、冷却温度
は−20°Cとされている。
【0022】また、上記真空室12内には、上記冷却キ
ャン16の下方に筺体状のルツボ19が設けられてい
る。このルツボ19は、蒸着源たるCo−Ni系等の金
属磁性材料2を供給して溶融させるものであるが、本実
施の形態では、ルツボ19の長手方向の長さH1が冷却
キャン16の外周表面16aの幅方向の間隔H2よりも
長くなるように突出形成されている(図1において、H
1>H2)。
【0023】そして特に、図1乃至図3に示すように、
上記ルツボ19に仕切り板1が設けられてなる。この仕
切り板1は、ルツボ19内に供給される金属磁性材料2
0が固体のまま冷却キャン16の外周表面を搬送される
ベースフィルム15と対向しないようにするためのもの
であるとともに、原料供給口5から磁性材料20を供給
する際に発生するスプラッシュを防止するためのもので
ある。
【0024】これは、いわゆるドロップアウト(記録抜
け)が生じる原因として、蒸着中にルツボ内に供給する
材料が溶解する過程で生じるスプラッシュと呼ばれる異
常突沸が影響しているからである。したがって、まず、
この仕切り板1は、溶融容器であるルツボ19の長手方
向の長さH1が冷却キャン16の外周表面16aの幅間
隔H2よりも長く形成されているが、このルツボ19の
冷却キャン16から外れた位置に磁性材料20を供給す
る材料供給口5が設けられている。そして次に、仕切り
板1は、ルツボ内の材料供給領域2Aと冷却キャン対向
領域2Bを仕切るように設けられてなる。この仕切り板
1は、本実施の形態では、ルツボ19の内側のみならず
ルツボ19の上方にも設けられているが、いずれか一方
でも良い。
【0025】まず、上記ルツボ19の内側に設けられて
いる仕切り板1Aは、図3に示すように、横断面が略逆
凸状を呈し、この逆凸状の突出部両側が金属磁性材料2
0が固体のまま液面を通過しないようにルツボ19との
間隔が狭く形成され、又、逆凸状の基端部両側がルツボ
19の開口縁部19A,19Bに係止されるように形成
されている。
【0026】また、仕切り板1Aは、金属磁性材料20
が固体のまま液面を規制するものである必要があるため
に、その縦方向の長さH3は、ルツボ19の深さH4よ
りも短く形成されている。このように形成することによ
り、原料供給口5から金属磁性材料20が供給される
と、切り板1Aで仕切られたルツボ19の材料供給領域
2A側で溶解されてはじめて冷却キャン対向領域2B側
に流れ込むこととなる。なお、図1乃至図3に示す数字
は、実際の大きさを示すもので、その単位は、mmであ
る。
【0027】他方、上記ルツボ19の上方に設けられて
いる仕切り板1Bは、材料供給領域2A側の上方を仕切
るように設けられてなる。すなわち、この仕切り板1B
は、蒸着の際に磁性材料20が投入されたときのスプラ
ッシュの発生を防止するためのもので、図1及び図2に
示すように、ルツボ19の上方に位置して、冷却キャン
16の外周表面16aを搬送されるベースフィルム15
と対向しないように、材料供給領域側2Aと冷却キャン
対向領域2B側とを仕切るように設けられている。な
お、ここで、上記ルツボ19の上方に設けられる仕切り
板1Bと前記ルツボ19の内側に設けられる仕切り板1
Aとを連続的に形成しても良い。
【0028】このように、上記両仕切り板1A,1Bの
形状と位置は、材料供給領域2Aの位置から非磁性支持
体16を遮蔽できる位置である必要がある。この仕切り
板1の材質は、MgO,Al23など一般的に使用され
ているセラミックス材で構成されている。
【0029】一方、上記真空室12の側壁部には、図4
に示すように、上記ルツボ19内に充填された金属磁性
材料20を加熱蒸発させるための電子銃21が取り付け
られる。この電子銃21は、当該電子銃21より放出さ
れる電子ビームXが上記ルツボ19内の金属磁性材料2
0に照射されるような位置に配設される。そして、この
電子銃21によって蒸発した金属磁性材料20が上記冷
却キャン16の周面を定速走行するベースフィルム15
上に磁性層として被着形成されるようになっている。
【0030】また、上記冷却キャン16とルツボ19と
の間であって該冷却キャン16の近傍には、入射角制限
マスク22a,22bが配設されている。この入射角制
限マスク22a,22bは、蒸発源から飛来する金属上
気流の入射角度を規制するためのもので、通常、低入射
角制限マスク22aと高入射角制限マスク22bと2つ
からなる。これら入射角制限マスク22a,22bは、
上記冷却キャン16の外周表面を定速走行するベースフ
ィルム15の所定領域を覆う形で形成され、これら入射
角制限マスク22a,22bにより上記蒸発せしめられ
た金属磁性材料20が上記ベースフィルム15に対して
所定の角度範囲で斜めに蒸着されるようになっている。
そして、成膜の際の最高入射角及び最低入射角は、これ
ら入射角制限マスク22a,22bの開口位置によって
決まる。
【0031】このように、CoNi合金の蒸着入射ビー
ムは、入射角制限マスク22を設置することにより任意
に蒸着入射角の範囲を設定でき、ここではこの入射角を
45°とした。さらに、このような蒸着に際し、上記真
空室12の側壁部を貫通して設けられる酸素ガス導入口
24を介してベースフィルム15の表面に酸素ガスが供
給され、磁気特性、耐久性及び耐候性の向上が図られて
いる。
【0032】次に、本発明の真空蒸着装置を使用して、
磁気記録媒体を製造した。本真空蒸着装置により製造さ
れる磁気記録媒体は、非磁性支持体であるベースフィル
ム15上に強磁性金属或いはその合金の薄膜からなる磁
性層が形成されるとともに、この磁性層の形成面とは反
対側の面にバックコート層が形成される磁気記録媒体で
ある。このバックコート層の塗布に際しては、潤滑剤と
してパーフルオロポリエーテルを塗布して、8ミリ幅に
裁断していわゆる8ミリカセットに組み込んだ。このよ
うな作製工程フローチャートを図5に示す。
【0033】本実施例では、ポリエンエチレンテレフタ
レート(PET)フィルムからなるベースフィルム15
上にCoを蒸着させた。なお、磁性層を形成する金属磁
性材料20は、Co80Ni20等であっても良い。この蒸
着に際しては、図1に示すように、原料供給口5から金
属磁性材料20が供給されても、仕切り板1が設けられ
ているために、従来装置のように、強磁性金属材料20
が供給される側から固体のまま非磁性支持体であるベー
スフィルム15と対向する位置まで液面を移動すること
が規制される。
【0034】すなわち、原料供給口5から金属磁性材料
20が供給されると、上記仕切り板1で仕切られたルツ
ボ19の突出形成された部分19aの側でスプラッシュ
と呼ばれる異常突沸が生じるのみで、溶解されてはじめ
て、ベースフィルム15と対向する側に流れ込むように
なる。したがって、ドロップアウトの発生を減少させる
ことができる。
【0035】(実施例2)仕切り板1Aをルツボ19の
内側にのみ設けた以外は、実施例1と同様な装置を使用
して磁気記録媒体を製造した。 (実施例3)仕切り板1Bをルツボ19の上方にのみ設
けた以外は、実施例1と同様な装置を使用して磁気記録
媒体を製造した。
【0036】(実施例4)金属磁性材料20にCo80
20を使用した以外は、実施例1と同様な装置を使用し
て磁気記録媒体を製造した。 (実施例5)仕切り板1Aをルツボ19の内側にのみ設
けるとともに、金属磁性材料20にCo80Ni20を使用
した以外は、実施例1と同様に磁気記録媒体を製造し
た。
【0037】(実施例6)仕切り板1Bをルツボ19の
上方にのみ設けるとともに、金属磁性材料20にCo80
Ni20を使用した以外は、実施例1と同様に磁気記録媒
体を製造した。 (比較例l)仕切り板1を設けない点以外は実施例1と
同様な装置を使用して磁気記録媒体を製造した。
【0038】(比較例2)仕切り板1を設けず、金属磁
性材料20にCo80Ni20を使用した以外は、実施例1
と同様に磁気記録媒体を製造した。このようにして作製
された蒸着テープのドロップアウトを測定した。その結
果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】この測定には、ソニー社製(商品名;ハイ
バンド8ミリビデオデッキEV−S900)を改造した
ものを使用した。総体速度は3.8m/秒、記録信号は
白50%で行った。ドロップアウトの基準は、再生出力
が−16dBより低下した時間が10μsec以上続い
た回数を測定した。測定は5分間行い、1分間当たりの
平均値をドロップアウトの個数とした。
【0041】表1から明らかなように、上記実施例のい
ずれも、仕切り板1を設けていない比較例1、比較例2
と比較して、1分間当たりの平均のドロップアウトの個
数は減少した値を示している。特に、ルツボ19の内部
にも上方にも設けられている実施例1と実施例4はその
値が極めて小さい。
【0042】そして、ルツボ19の内側、ルツボ19の
上方のいずれか一方にのみ設けらた場合には、両方に設
けられている場合よりもその効果は少ない。したがっ
て、仕切り板1は、ルツボ19の内側かルツボ19の上
方のいずれかに設けられていれば良いが、両方ともに設
けられていることが好ましいことがわかる。
【0043】以上、上記実施例においては、製造される
磁気記録媒体がCo、Co−Ni系の金属磁性材料を真
空蒸着法によって成膜した場合について説明したが、金
属磁性材料はこれらに限定されるものではなく、また、
バックコート層、潤滑剤を塗布したもので説明したが、
本発明の真空蒸着装置は、これらの磁気記録媒体を製造
するものに限定されないことは言うまでもない。
【0044】
【発明の効果】本発明にかかる真空蒸着装置によれば、
ルツボの長さが冷却キャンの幅よりも長く形成され、上
記ルツボの冷却キャンから外れた位置に磁性材料を供給
する材料供給口が設けられるとともに、ルツボ内の材料
供給領域と冷却キャン対向領域を仕切る仕切り板が設け
られてなることから、スプラッシュと呼ばれる異常突沸
による蒸着への影響を効果的に抑えることができる。
【0045】したがって、この真空蒸着装置により製造
される磁気記録媒体のドロップアウトの発生を減少させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空蒸着装置の一部を拡大して示す正
面図である。
【図2】上記真空蒸着装置の一部を拡大して示す側面図
である。
【図3】上記真空蒸着装置のルツボの構成を示す図であ
り、(A)が平面図、(B)が横断面図、(C)が縦断
面図である。
【図4】上記真空蒸着装置の構成を示す模式図である。
【図5】上記真空蒸着装置を使用して磁気記録媒体を製
造する工程を示すフローチャートである。
【図6】真空蒸着装置の構成を模式的に示す図である。
【図7】従来の真空蒸着装置のルツボを示す図であり、
(A)が平面図、(B)が縦断面図である。
【符号の説明】
1,仕切り板 1A, ルツボの内側の仕切り板 1B ルツボの上方の仕切り板 2A 材料供給領域 2B 冷却キャン対向領域 5 原料供給口 12 真空室 15 非磁性支持体(ベースフィルム) 16 冷却キャン 16a 冷却キャンの外周表面 19 ルツボ 20 金属磁性材料 21 電子銃 X 電子ビーム H1 ルツボの幅方向の間隔 H2 冷却キャンの外周表面の幅方向の間隔
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 俊明 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性層が形成される非磁性支持体を搬送
    しながら冷却する冷却キャンと、磁性層を形成する磁性
    材料が充填されるルツボと、ルツボ内の磁性材料に電子
    ビームを照射する電子ビーム照射手段を少なくとも有し
    て、真空蒸着法により非磁性支持体上に強磁性金属薄膜
    を磁性層として蒸着させる真空蒸着装置において、 ルツボの長さが冷却キャンの幅よりも長く形成され、 上記ルツボの冷却キャンから外れた位置に磁性材料を供
    給する材料供給口が設けられるとともに、 ルツボ内の材料供給領域と冷却キャン対向領域を仕切る
    仕切り板が設けられてなることを特徴とする真空蒸着装
    置。
  2. 【請求項2】 前記仕切り板がルツボの内側において材
    料供給領域の液面近傍と冷却キャン対向領域の液面近傍
    とを仕切るように設けられてなることを特徴とする請求
    項1記載の真空蒸着装置。
  3. 【請求項3】 前記仕切り板がルツボの上方において材
    料供給領域側と冷却キャン対向領域側とを仕切るように
    設けられてなることを特徴とする請求項1記載の真空蒸
    着装置。
  4. 【請求項4】 前記仕切り板がルツボの内側において材
    料供給領域の液面近傍と冷却キャン対向領域の液面近傍
    とを仕切るように設けられてなるとともに、ルツボの上
    方において材料供給領域側と冷却キャン対向領域側とを
    仕切るように設けられてなることを特徴とする請求項1
    記載の真空蒸着装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010265498A (ja) * 2009-05-13 2010-11-25 Panasonic Corp 蒸着装置およびそれを用いた蒸着方法

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