JPH1064061A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体の製造方法Info
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- JPH1064061A JPH1064061A JP22250396A JP22250396A JPH1064061A JP H1064061 A JPH1064061 A JP H1064061A JP 22250396 A JP22250396 A JP 22250396A JP 22250396 A JP22250396 A JP 22250396A JP H1064061 A JPH1064061 A JP H1064061A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 Co合金等の金属系磁性薄膜を採用した薄膜
型磁気記録媒体の、短波長領域での再生出力を向上す
る。 【解決手段】 真空蒸着雰囲気、あるいはスパッタリン
グ雰囲気中に水蒸気を導入し、金属蒸着等と水蒸気とを
反応させつつ金属系磁性薄膜を形成する。 【効果】 金属系磁性薄膜のエネルギ積が向上し、この
結果短波長領域での再生出力が向上する。
型磁気記録媒体の、短波長領域での再生出力を向上す
る。 【解決手段】 真空蒸着雰囲気、あるいはスパッタリン
グ雰囲気中に水蒸気を導入し、金属蒸着等と水蒸気とを
反応させつつ金属系磁性薄膜を形成する。 【効果】 金属系磁性薄膜のエネルギ積が向上し、この
結果短波長領域での再生出力が向上する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非磁性支持体上に金
属系磁性薄膜が形成された磁気記録媒体の製造方法に関
し、さらに詳しくは、静磁気特性および短波長での電磁
変換特性が改善された薄膜型磁気記録媒体の製造方法に
関する。
属系磁性薄膜が形成された磁気記録媒体の製造方法に関
し、さらに詳しくは、静磁気特性および短波長での電磁
変換特性が改善された薄膜型磁気記録媒体の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録による情報記録の分野において
は、記録する情報量の増大や、磁気記録装置の小型化、
あるいは磁気記録媒体/磁気ヘッド間の相対速度の低減
等の動向から、高密度記録化が要望されている。これに
伴い、磁気記録媒体においても磁性粒子を有機バインダ
中に分散させた塗布型磁気記録媒体に替わり、金属系磁
性薄膜をめっきや真空薄膜形成技術、すなわち真空蒸
着、スパッタリングあるいはイオンプレーティング等に
より成膜する薄膜型磁気記録媒体が主流となりつつあ
る。なかでも金属系磁性薄膜を採用する薄膜型磁気記録
媒体は、保磁力、角形比あるいは残留磁束密度等の各種
静磁気特性に優れていることが知られている。また塗布
型磁気記録媒体のように磁性層中に非磁性の有機バイン
ダを混入する必要がないので、必要とする磁束量を得る
ための磁性層厚を薄くすることが可能であり、記録減磁
が小さいので、この面からも短波長領域における電磁変
換特性に優れた性質を有する。
は、記録する情報量の増大や、磁気記録装置の小型化、
あるいは磁気記録媒体/磁気ヘッド間の相対速度の低減
等の動向から、高密度記録化が要望されている。これに
伴い、磁気記録媒体においても磁性粒子を有機バインダ
中に分散させた塗布型磁気記録媒体に替わり、金属系磁
性薄膜をめっきや真空薄膜形成技術、すなわち真空蒸
着、スパッタリングあるいはイオンプレーティング等に
より成膜する薄膜型磁気記録媒体が主流となりつつあ
る。なかでも金属系磁性薄膜を採用する薄膜型磁気記録
媒体は、保磁力、角形比あるいは残留磁束密度等の各種
静磁気特性に優れていることが知られている。また塗布
型磁気記録媒体のように磁性層中に非磁性の有機バイン
ダを混入する必要がないので、必要とする磁束量を得る
ための磁性層厚を薄くすることが可能であり、記録減磁
が小さいので、この面からも短波長領域における電磁変
換特性に優れた性質を有する。
【0003】ヘリカルスキャン方式のビデオテープレコ
ーダ(VTR)やディジタルオーディオテープレコーダ
(DAT)等に用いる薄膜型磁気記録媒体においては、
テープ長手方向の磁気異方性を高め、より短波長での高
出力化を図るため、斜方蒸着による薄膜型磁気記録媒体
が提案され実用に供されている。この斜方蒸着は、移動
走行するポリエステル等の高分子材料からなる非磁性支
持体上に、走行方向に対し斜め方向からの電子ビーム蒸
着等により磁性層を形成するものである。斜方蒸着によ
り形成された薄膜型磁気記録媒体は、その微細構造にお
いて磁性粒子が非磁性支持体の表面に対して斜めに配向
している。したがって、磁性粒子を非磁性支持体の面内
長手方向に一軸配向した従来の磁気テープに比べ、高密
度記録が可能である。現在実用化されている斜方蒸着に
よる薄膜型磁気記録媒体の磁化容易軸は、非磁性支持体
表面に対し、およそ20°傾斜しているものが一般的で
ある。
ーダ(VTR)やディジタルオーディオテープレコーダ
(DAT)等に用いる薄膜型磁気記録媒体においては、
テープ長手方向の磁気異方性を高め、より短波長での高
出力化を図るため、斜方蒸着による薄膜型磁気記録媒体
が提案され実用に供されている。この斜方蒸着は、移動
走行するポリエステル等の高分子材料からなる非磁性支
持体上に、走行方向に対し斜め方向からの電子ビーム蒸
着等により磁性層を形成するものである。斜方蒸着によ
り形成された薄膜型磁気記録媒体は、その微細構造にお
いて磁性粒子が非磁性支持体の表面に対して斜めに配向
している。したがって、磁性粒子を非磁性支持体の面内
長手方向に一軸配向した従来の磁気テープに比べ、高密
度記録が可能である。現在実用化されている斜方蒸着に
よる薄膜型磁気記録媒体の磁化容易軸は、非磁性支持体
表面に対し、およそ20°傾斜しているものが一般的で
ある。
【0004】斜方蒸着による薄膜型磁気記録媒体におい
ては、金属系磁性薄膜材料として、一般にCoやCo−
Ni合金系が採用される。これらの金属系磁性薄膜を非
磁性支持体上に形成するには、CoやCo−Ni合金を
蒸発源とし、蒸着装置内に少量かつ一定量の酸素ガスを
導入しながら、移動する非磁性支持体上に斜方蒸着する
製造法が通常である。この斜方蒸着工程により、金属系
磁性薄膜は、α−Co(またはCo−Ni)の磁性粒子
と、主としてその粒界に存在するCo−O(またはCo
−Ni−O)とが混在する構造となる。酸素を金属系磁
性薄膜中に導入する理由は、磁性粒子サイズを微細化し
て媒体ノイズを低減するとともに、金属系磁性薄膜を柱
状構造とすることで、斜め方向の形状異方性を増大させ
るためである。また斜方蒸着の他に、CoやCo−Ni
合金をターゲットとしたスパッタリング法により金属系
磁性薄膜を形成する方法がある。
ては、金属系磁性薄膜材料として、一般にCoやCo−
Ni合金系が採用される。これらの金属系磁性薄膜を非
磁性支持体上に形成するには、CoやCo−Ni合金を
蒸発源とし、蒸着装置内に少量かつ一定量の酸素ガスを
導入しながら、移動する非磁性支持体上に斜方蒸着する
製造法が通常である。この斜方蒸着工程により、金属系
磁性薄膜は、α−Co(またはCo−Ni)の磁性粒子
と、主としてその粒界に存在するCo−O(またはCo
−Ni−O)とが混在する構造となる。酸素を金属系磁
性薄膜中に導入する理由は、磁性粒子サイズを微細化し
て媒体ノイズを低減するとともに、金属系磁性薄膜を柱
状構造とすることで、斜め方向の形状異方性を増大させ
るためである。また斜方蒸着の他に、CoやCo−Ni
合金をターゲットとしたスパッタリング法により金属系
磁性薄膜を形成する方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
斜方蒸着等による金属系磁性薄膜を磁気記録媒体として
用いるVTR等の分野では、ハイバンド記録やディジタ
ル記録の要望が強く、更なる高密度記録を目指して、磁
気記録媒体の大容量化とともに、一層の小型軽量化が望
まれている。このためには、現行の最短記録波長よりも
更に短波長の記録を可能とした磁気記録媒体の開発が必
要である。しかしながら、記録波長が短波長化するほ
ど、記録された磁化パターンは自己減磁しやすく、見掛
け上の残留磁化が小さくなり、この結果満足な再生出力
が得られない。
斜方蒸着等による金属系磁性薄膜を磁気記録媒体として
用いるVTR等の分野では、ハイバンド記録やディジタ
ル記録の要望が強く、更なる高密度記録を目指して、磁
気記録媒体の大容量化とともに、一層の小型軽量化が望
まれている。このためには、現行の最短記録波長よりも
更に短波長の記録を可能とした磁気記録媒体の開発が必
要である。しかしながら、記録波長が短波長化するほ
ど、記録された磁化パターンは自己減磁しやすく、見掛
け上の残留磁化が小さくなり、この結果満足な再生出力
が得られない。
【0006】短波長における再生出力を増加する手段の
一つとして、磁気記録媒体の保磁力Hcと飽和磁化Φr
の積であらわされるエネルギ積を高くすることが有効で
ある。高エネルギ積化により、自己減磁界に対抗しうる
磁化パターンを磁気記録層内に形成することができる。
しかしながら、従来の酸素ガス導入による真空薄膜形成
技術においては、エネルギ積の向上は十分に検討し尽く
された感があり、さらなる記録密度の向上のためのエネ
ルギ積の飛躍的な向上は望めない。したがって本発明の
課題は、磁気記録層のエネルギ積を高め、短波長での再
生出力を向上し、更なる高密度記録が可能な薄膜型磁気
記録媒体の新規製造方法を提供することである。
一つとして、磁気記録媒体の保磁力Hcと飽和磁化Φr
の積であらわされるエネルギ積を高くすることが有効で
ある。高エネルギ積化により、自己減磁界に対抗しうる
磁化パターンを磁気記録層内に形成することができる。
しかしながら、従来の酸素ガス導入による真空薄膜形成
技術においては、エネルギ積の向上は十分に検討し尽く
された感があり、さらなる記録密度の向上のためのエネ
ルギ積の飛躍的な向上は望めない。したがって本発明の
課題は、磁気記録層のエネルギ積を高め、短波長での再
生出力を向上し、更なる高密度記録が可能な薄膜型磁気
記録媒体の新規製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気記録媒体の
製造方法は、上述した課題を達成するために提案するも
のであり、非磁性支持体上に、真空蒸着法により形成さ
れた金属系磁性薄膜を有する磁気記録媒体の製造方法に
おいて、この真空蒸着雰囲気中に水蒸気を導入し、金属
蒸気と水蒸気を反応させつつ、金属系磁性薄膜を形成す
ることを特徴とする。
製造方法は、上述した課題を達成するために提案するも
のであり、非磁性支持体上に、真空蒸着法により形成さ
れた金属系磁性薄膜を有する磁気記録媒体の製造方法に
おいて、この真空蒸着雰囲気中に水蒸気を導入し、金属
蒸気と水蒸気を反応させつつ、金属系磁性薄膜を形成す
ることを特徴とする。
【0008】また本発明の別の磁気記録媒体の製造方法
は、非磁性支持体上に、スパッタリング法により形成さ
れた金属系磁性薄膜を有する磁気記録媒体の製造方法に
おいて、このスパッタリング雰囲気中に水蒸気を導入
し、スパッタリングされた金属粒子と水蒸気を反応させ
つつ、金属系磁性薄膜を形成することを特徴とする。
は、非磁性支持体上に、スパッタリング法により形成さ
れた金属系磁性薄膜を有する磁気記録媒体の製造方法に
おいて、このスパッタリング雰囲気中に水蒸気を導入
し、スパッタリングされた金属粒子と水蒸気を反応させ
つつ、金属系磁性薄膜を形成することを特徴とする。
【0009】いずれの磁気記録媒体に製造方法において
も、水蒸気の導入は、他のキャリアガスや酸素ガス等と
の混合ガスとしてではなく、水蒸気単独で導入すること
が好ましい。
も、水蒸気の導入は、他のキャリアガスや酸素ガス等と
の混合ガスとしてではなく、水蒸気単独で導入すること
が好ましい。
【0010】またいずれの磁気記録媒体の製造方法にお
いても、金属系磁性薄膜は、コバルト(Co)を主体と
した磁性薄膜であることが望ましい。すなわち、Co単
体金属、Co−Ni系合金、Co−Ni Pt系合金、
Co−Cr系合金、Co−Cr−Ta系合金、Co−C
r−Pt系合金等のCo系合金が好ましく例示される。
いても、金属系磁性薄膜は、コバルト(Co)を主体と
した磁性薄膜であることが望ましい。すなわち、Co単
体金属、Co−Ni系合金、Co−Ni Pt系合金、
Co−Cr系合金、Co−Cr−Ta系合金、Co−C
r−Pt系合金等のCo系合金が好ましく例示される。
【0011】本発明で採用する非磁性支持体としては、
PET(Polyethyleneterephthalate) 等のポリエステル
樹脂をはじめとして、ポリオレフィン樹脂、ビニル樹
脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂あるいはポリカー
ボネート樹脂等の有機高分子類や、アルミニウム系金属
やガラス類あるいはセラミックス類を用いることができ
る。
PET(Polyethyleneterephthalate) 等のポリエステル
樹脂をはじめとして、ポリオレフィン樹脂、ビニル樹
脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂あるいはポリカー
ボネート樹脂等の有機高分子類や、アルミニウム系金属
やガラス類あるいはセラミックス類を用いることができ
る。
【0012】なお本発明に類似の先願として、水蒸気と
酸素との混合ガス中で金属系磁性薄膜を真空蒸着する方
法が特開平1−294222号公報に、また水蒸気と希
ガスとの混合ガス中で金属系磁性薄膜をスパッタリング
する方法が特開平3−8120号公報に開示されてい
る。しかしながら、これらはいずれもエネルギ積の向上
を課題とするものではない。
酸素との混合ガス中で金属系磁性薄膜を真空蒸着する方
法が特開平1−294222号公報に、また水蒸気と希
ガスとの混合ガス中で金属系磁性薄膜をスパッタリング
する方法が特開平3−8120号公報に開示されてい
る。しかしながら、これらはいずれもエネルギ積の向上
を課題とするものではない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的実施例につ
き図面を参照しながら説明する。始めに本発明の磁気記
録媒体の製造方法で採用した真空蒸着装置の一例を、図
1に示す概略断面図を参照して説明する。
き図面を参照しながら説明する。始めに本発明の磁気記
録媒体の製造方法で採用した真空蒸着装置の一例を、図
1に示す概略断面図を参照して説明する。
【0014】図1に示した真空蒸着装置は、リール・ツ
ー・リール方式の真空蒸着装置である。すなわち、不図
示の真空ポンプにより内部を真空引きされる真空チャン
バ9内には、PETフィルム等の非磁性支持体を供給す
るサプライロール1、非磁性支持体の走行と同期して回
転する冷却キャン2、金属系磁性薄膜が蒸着された非磁
性支持体を巻き取るテイクアップロール3が配設されて
いる。一方、真空蒸着手段は、電子銃4により発生した
電子ビーム5をマグネット6により偏向およびスキャン
し、この電子ビームをハース7内のCo等の強磁性金属
に照射し、これを溶解・蒸発させるものである。斜方蒸
着角度を規制するために、冷却キャン2に近接して遮蔽
板8等が配設される。なおこのハース7内に、Co等の
強磁性金属のペレットやワイアを供給する自動供給装置
(不図示)を有し、蒸発に伴う溶融金属の液面を一定レ
ベルに保つことができる。
ー・リール方式の真空蒸着装置である。すなわち、不図
示の真空ポンプにより内部を真空引きされる真空チャン
バ9内には、PETフィルム等の非磁性支持体を供給す
るサプライロール1、非磁性支持体の走行と同期して回
転する冷却キャン2、金属系磁性薄膜が蒸着された非磁
性支持体を巻き取るテイクアップロール3が配設されて
いる。一方、真空蒸着手段は、電子銃4により発生した
電子ビーム5をマグネット6により偏向およびスキャン
し、この電子ビームをハース7内のCo等の強磁性金属
に照射し、これを溶解・蒸発させるものである。斜方蒸
着角度を規制するために、冷却キャン2に近接して遮蔽
板8等が配設される。なおこのハース7内に、Co等の
強磁性金属のペレットやワイアを供給する自動供給装置
(不図示)を有し、蒸発に伴う溶融金属の液面を一定レ
ベルに保つことができる。
【0015】図1に示した真空蒸着装置の特徴部分は、
真空チャンバ9内にH2 O(水蒸気)を供給するH2 O
ノズル10である。図1の例では、H2 Oノズル10の
開口は遮蔽板8近傍、すなわち非磁性支持体上への強磁
性金属薄膜の蒸着が終了する位置近傍に位置している。
この位置はH2 Oノズル10の好ましい開口位置である
が、この例以外にも真空チャンバ9内の何れの位置に設
けてもよい。H2 Oノズル10には、H2 Oバルブ11
を介してH2 O配管12が接続されている。このH2 O
バルブ11の一例の拡大断面図を図2に示す。
真空チャンバ9内にH2 O(水蒸気)を供給するH2 O
ノズル10である。図1の例では、H2 Oノズル10の
開口は遮蔽板8近傍、すなわち非磁性支持体上への強磁
性金属薄膜の蒸着が終了する位置近傍に位置している。
この位置はH2 Oノズル10の好ましい開口位置である
が、この例以外にも真空チャンバ9内の何れの位置に設
けてもよい。H2 Oノズル10には、H2 Oバルブ11
を介してH2 O配管12が接続されている。このH2 O
バルブ11の一例の拡大断面図を図2に示す。
【0016】図2に示したH2 Oバルブ11は、ニード
ルバルブによるものであり、例えば内径3.0mmのス
テンレス等の金属からなるH2 O配管12により供給さ
れる蒸留水や純水の流量を、任意に制御するものであ
る。H2 O配管12には、例えば2kg/cm2 の圧力
で蒸留水や純水が供給される。これらH2 O配管12お
よびH2 Oバルブ11は、蒸留水や純水の気化潜熱に伴
う露結や氷結を防止するために、不図示のコイルヒータ
やリボンヒータ等による加熱機構を有する。H2 O(水
蒸気)の供給手段は、この例に限らず、一般的な加熱バ
ブリング法やスチーム配管により直接供給する方法等、
任意の方法を選択してよい。
ルバルブによるものであり、例えば内径3.0mmのス
テンレス等の金属からなるH2 O配管12により供給さ
れる蒸留水や純水の流量を、任意に制御するものであ
る。H2 O配管12には、例えば2kg/cm2 の圧力
で蒸留水や純水が供給される。これらH2 O配管12お
よびH2 Oバルブ11は、蒸留水や純水の気化潜熱に伴
う露結や氷結を防止するために、不図示のコイルヒータ
やリボンヒータ等による加熱機構を有する。H2 O(水
蒸気)の供給手段は、この例に限らず、一般的な加熱バ
ブリング法やスチーム配管により直接供給する方法等、
任意の方法を選択してよい。
【0017】以下、図1に示した真空蒸着装置による本
発明の磁気記録媒体の好ましい製造例につき説明する。実施例1 本実施例は、H2 Oを毎分10g導入する条件により磁
気記録媒体を製造した例である。ハース7内の蒸着源に
はピュアなCo金属を採用し、蒸着時の真空度は10-3
Pa台とし、冷却キャンの温度を−20℃に保った。サ
プライロール1からの例えば30cm幅のPETフィル
ムからなる非磁性支持体の送り出し速度を25m/分と
し、斜方蒸着角度が非磁性支持体の長手方向に対し90
°〜45°の範囲となるように遮蔽板8の位置および角
度を設定した。このとき、金属系磁性薄膜の厚さが20
0nmとなるように電子銃4の出力を制御した。
発明の磁気記録媒体の好ましい製造例につき説明する。実施例1 本実施例は、H2 Oを毎分10g導入する条件により磁
気記録媒体を製造した例である。ハース7内の蒸着源に
はピュアなCo金属を採用し、蒸着時の真空度は10-3
Pa台とし、冷却キャンの温度を−20℃に保った。サ
プライロール1からの例えば30cm幅のPETフィル
ムからなる非磁性支持体の送り出し速度を25m/分と
し、斜方蒸着角度が非磁性支持体の長手方向に対し90
°〜45°の範囲となるように遮蔽板8の位置および角
度を設定した。このとき、金属系磁性薄膜の厚さが20
0nmとなるように電子銃4の出力を制御した。
【0018】金属系磁性薄膜の蒸着終了後、真空チャン
バ9からテイクアップロール3に巻き取られた蒸着済の
非磁性支持体を取り出し、公知の帯電防止剤と結合剤等
からなるバックコート層を金属系磁性薄膜形成面の反対
側に塗布する。次にこれも公知の防錆処理および潤滑剤
塗布を施し、例えば8mm幅にスリットした後、カセッ
トに組み込んで実施例1の磁気記録媒体を完成する。こ
の一連のフローを図3に示す。
バ9からテイクアップロール3に巻き取られた蒸着済の
非磁性支持体を取り出し、公知の帯電防止剤と結合剤等
からなるバックコート層を金属系磁性薄膜形成面の反対
側に塗布する。次にこれも公知の防錆処理および潤滑剤
塗布を施し、例えば8mm幅にスリットした後、カセッ
トに組み込んで実施例1の磁気記録媒体を完成する。こ
の一連のフローを図3に示す。
【0019】実施例2〜実施例5 前実施例1は、H2 Oを毎分10g導入する条件により
磁気記録媒体を製造した例であるが、このH2 O導入量
を毎分20g、40g、60gおよび80gとした他
は、実施例1と同様の蒸着条件により実施例2〜実施例
5の磁気記録媒体を製造した。
磁気記録媒体を製造した例であるが、このH2 O導入量
を毎分20g、40g、60gおよび80gとした他
は、実施例1と同様の蒸着条件により実施例2〜実施例
5の磁気記録媒体を製造した。
【0020】以上のように製造した各実施例の磁気記録
媒体につき、磁気特性および電磁変換特性を測定した。
磁気特性は、試料振動型磁束計を用い、磁気記録媒体の
面内長手方向の磁気特性のうちから保磁力Hc、残留磁
束Φrを測定し、エネルギ積Hc×Φrを求めた。電磁
変換特性は、ソニー製ハイバンド8mmVTR(EV−
S900)を改造した測定用VTRを用い、磁気記録媒
体/磁気ヘッドの相対速度を3.8m/secとし、記
録周波数7.0MHzの正弦波を記録し、その再生出力
を測定した。記録電流は各磁気記録媒体について、最も
高い再生出力が得られる値に設定した。
媒体につき、磁気特性および電磁変換特性を測定した。
磁気特性は、試料振動型磁束計を用い、磁気記録媒体の
面内長手方向の磁気特性のうちから保磁力Hc、残留磁
束Φrを測定し、エネルギ積Hc×Φrを求めた。電磁
変換特性は、ソニー製ハイバンド8mmVTR(EV−
S900)を改造した測定用VTRを用い、磁気記録媒
体/磁気ヘッドの相対速度を3.8m/secとし、記
録周波数7.0MHzの正弦波を記録し、その再生出力
を測定した。記録電流は各磁気記録媒体について、最も
高い再生出力が得られる値に設定した。
【0021】実施例1〜実施例5の各磁気記録媒体の測
定結果を、〔表1〕にまとめて示す。
定結果を、〔表1〕にまとめて示す。
【0022】
【表1】
【0023】また実施例1〜実施例5の各磁気記録媒体
のH2 O導入量とエネルギ積との関係を図4のグラフに
示す。〔表1〕および図4から、H2 O導入量が40g
/分の時にエネルギ積は最大値7.3kA/m・nWb
を示し、再生出力もまた最大値を示すことが判る。
のH2 O導入量とエネルギ積との関係を図4のグラフに
示す。〔表1〕および図4から、H2 O導入量が40g
/分の時にエネルギ積は最大値7.3kA/m・nWb
を示し、再生出力もまた最大値を示すことが判る。
【0024】比較例1〜比較例5 水蒸気の導入に換えて、酸素を導入した他は前実施例1
と同様にして比較例1〜比較例5の磁気記録媒体を製造
した。酸素の導入量は、各比較例毎に0.4l/分から
0.8l/分迄とした。比較例1〜比較例5の磁気記録
媒体につき、前実施例と同じ条件で磁気特性および電磁
変換特性を測定した。測定結果を〔表2〕にまとめて示
す。
と同様にして比較例1〜比較例5の磁気記録媒体を製造
した。酸素の導入量は、各比較例毎に0.4l/分から
0.8l/分迄とした。比較例1〜比較例5の磁気記録
媒体につき、前実施例と同じ条件で磁気特性および電磁
変換特性を測定した。測定結果を〔表2〕にまとめて示
す。
【0025】
【表2】
【0026】また比較例1〜比較例5の磁気記録媒体の
酸素導入量とエネルギ積の関係を図5のグラフに示す。
〔表2〕および図5から、酸素導入量が0.6l/分の
時にエネルギ積は6.1kA/m・nWbを示し、再生
出力もまた最大値を示すことが判る。しかしながらこれ
ら最大値は、いずれも実施例の最大値には遠く及ばない
ことは明らかである。実施例1〜5および比較例1〜5
の各磁気記録媒体のエネルギ積と、再生出力の関係を図
6に示す。図6からは、エネルギ積と再生出力はほぼリ
ニアな相関を有すること、および水蒸気を導入した実施
例の磁気記録媒体は、比較例の酸素を導入した磁気記録
媒体よりも大きなエネルギ積および再生出力を得ること
が可能であることを示している。
酸素導入量とエネルギ積の関係を図5のグラフに示す。
〔表2〕および図5から、酸素導入量が0.6l/分の
時にエネルギ積は6.1kA/m・nWbを示し、再生
出力もまた最大値を示すことが判る。しかしながらこれ
ら最大値は、いずれも実施例の最大値には遠く及ばない
ことは明らかである。実施例1〜5および比較例1〜5
の各磁気記録媒体のエネルギ積と、再生出力の関係を図
6に示す。図6からは、エネルギ積と再生出力はほぼリ
ニアな相関を有すること、および水蒸気を導入した実施
例の磁気記録媒体は、比較例の酸素を導入した磁気記録
媒体よりも大きなエネルギ積および再生出力を得ること
が可能であることを示している。
【0027】比較例6〜比較例10 水蒸気を単独で導入した方法に換えて、水蒸気と酸素の
混合ガスを導入した他は前実施例1と同様にして比較例
6〜比較例10の磁気記録媒体を製造した。各比較例に
ついて、水蒸気の導入量は5g/分〜40g/分、酸素
の導入量は0.2l/分から0.4l/分迄とした。比
較例6〜比較例10の磁気記録媒体につき、前実施例と
同じ条件で磁気特性および電磁変換特性を測定した。測
定結果を〔表3〕にまとめて示す。
混合ガスを導入した他は前実施例1と同様にして比較例
6〜比較例10の磁気記録媒体を製造した。各比較例に
ついて、水蒸気の導入量は5g/分〜40g/分、酸素
の導入量は0.2l/分から0.4l/分迄とした。比
較例6〜比較例10の磁気記録媒体につき、前実施例と
同じ条件で磁気特性および電磁変換特性を測定した。測
定結果を〔表3〕にまとめて示す。
【0028】
【表3】
【0029】〔表3〕の結果から、水蒸気導入量が20
g/分、酸素導入量が0.3l/分の混合ガスを導入し
た時にエネルギ積は6.7kA/m・nwbを示し、再
生出力もまた最大値を示すことが判る。しかしながら、
これらの最大値はいずれも実施例の最大値には及ばない
ことは明らかである。
g/分、酸素導入量が0.3l/分の混合ガスを導入し
た時にエネルギ積は6.7kA/m・nwbを示し、再
生出力もまた最大値を示すことが判る。しかしながら、
これらの最大値はいずれも実施例の最大値には及ばない
ことは明らかである。
【0030】以上、本発明の磁気記録媒体につき5例の
実施例および10例の比較例により詳細な説明を加えた
が、本発明はこれら実施例以外にも種々の実施態様が可
能である。例えば、金属系磁性薄膜としてピュアなCo
金属を蒸着してなるものを示したが、先述したように各
種Co合金系やその他の強磁性金属を用いても同様の好
結果を納めることが可能である。またCo−Cr合金の
ごとく垂直磁気異方性を利用する垂直磁気記録媒体に本
発明を採用する場合にも好結果を得ることができる。
実施例および10例の比較例により詳細な説明を加えた
が、本発明はこれら実施例以外にも種々の実施態様が可
能である。例えば、金属系磁性薄膜としてピュアなCo
金属を蒸着してなるものを示したが、先述したように各
種Co合金系やその他の強磁性金属を用いても同様の好
結果を納めることが可能である。またCo−Cr合金の
ごとく垂直磁気異方性を利用する垂直磁気記録媒体に本
発明を採用する場合にも好結果を得ることができる。
【0031】また実施例では蒸着による磁気記録媒体の
製造方法を例示したが、スパッタリング法やイオンプレ
ーティング法を用いてもよい。また非磁性支持体とし
て、例えばAl系金属等を採用して、ハードディスク型
の高密度磁気記録媒体を製造する際にも本発明を好適に
実施することが可能である。
製造方法を例示したが、スパッタリング法やイオンプレ
ーティング法を用いてもよい。また非磁性支持体とし
て、例えばAl系金属等を採用して、ハードディスク型
の高密度磁気記録媒体を製造する際にも本発明を好適に
実施することが可能である。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の磁気記録媒体の製造方法の採用により、従来の製造方
法による磁気記録媒体よりも磁気記録層のエネルギ積を
高めることができる。これにより、短波長領域での再生
出力を向上することができ、サブミクロンの記録波長を
指向する次世代の高密度磁気記録媒体を、安定に提供す
ることが可能となる。
の磁気記録媒体の製造方法の採用により、従来の製造方
法による磁気記録媒体よりも磁気記録層のエネルギ積を
高めることができる。これにより、短波長領域での再生
出力を向上することができ、サブミクロンの記録波長を
指向する次世代の高密度磁気記録媒体を、安定に提供す
ることが可能となる。
【図1】本発明の磁気記録媒体の製造方法で採用する真
空蒸着装置の概略断面図である。
空蒸着装置の概略断面図である。
【図2】H2 Oバルブの一例の拡大断面図である。
【図3】磁気記録媒体の製造方法のフローを示す図であ
る。
る。
【図4】H2 O導入量とエネルギ積の関係を示すグラフ
である。
である。
【図5】酸素導入量とエネルギ積の関係を示すグラフで
ある。
ある。
【図6】エネルギ積と再生出力の関係を示すグラフであ
る。
る。
1…サプライロール、2…冷却キャン、3…テイクアッ
プロール、4…電子銃、5…電子ビーム、6…マグネッ
ト、7…ハース、8…遮蔽板、9…真空チャンバ、10
…H2 Oノズル、11…H2 Oバルブ、12…H2 O配
管
プロール、4…電子銃、5…電子ビーム、6…マグネッ
ト、7…ハース、8…遮蔽板、9…真空チャンバ、10
…H2 Oノズル、11…H2 Oバルブ、12…H2 O配
管
Claims (4)
- 【請求項1】 非磁性支持体上に、真空蒸着法により形
成された金属系磁性薄膜を有する磁気記録媒体の製造方
法において、 前記真空蒸着雰囲気中に水蒸気を導入し、金属蒸気と水
蒸気を反応させつつ、前記金属系磁性薄膜を形成するこ
とを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項2】 非磁性支持体上に、スパッタリング法に
より形成された金属系磁性薄膜を有する磁気記録媒体の
製造方法において、 前記スパッタリング雰囲気中に水蒸気を導入し、スパッ
タリングされた金属粒子と水蒸気を反応させつつ、前記
金属系磁性薄膜を形成することを特徴とする磁気記録媒
体の製造方法。 - 【請求項3】 前記水蒸気の導入は、水蒸気単独で導入
することを特徴とする請求項1または2記載の磁気記録
媒体の製造方法。 - 【請求項4】 前記金属系磁性薄膜は、コバルトを主体
とした磁性薄膜であることを特徴とする請求項1または
2記載の磁気記録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22250396A JPH1064061A (ja) | 1996-08-23 | 1996-08-23 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22250396A JPH1064061A (ja) | 1996-08-23 | 1996-08-23 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1064061A true JPH1064061A (ja) | 1998-03-06 |
Family
ID=16783456
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22250396A Pending JPH1064061A (ja) | 1996-08-23 | 1996-08-23 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1064061A (ja) |
-
1996
- 1996-08-23 JP JP22250396A patent/JPH1064061A/ja active Pending
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