JPH10114032A - 農業用塩化ビニル系樹脂フイルム - Google Patents

農業用塩化ビニル系樹脂フイルム

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JPH10114032A
JPH10114032A JP8272195A JP27219596A JPH10114032A JP H10114032 A JPH10114032 A JP H10114032A JP 8272195 A JP8272195 A JP 8272195A JP 27219596 A JP27219596 A JP 27219596A JP H10114032 A JPH10114032 A JP H10114032A
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JP
Japan
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film
vinyl chloride
chloride resin
resin
resin film
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Application number
JP8272195A
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Inventor
Takashi Takazawa
孝 高澤
Katsuhiro Fujiwara
克宏 藤原
Shunichi Onishi
俊一 大西
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical MKV Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防曇被膜の密着性が優れ、更に密着性と防曇
性の持続性に優れた農業用塩化ビニル系樹脂フィルムの
提供。 【解決手段】 塩化ビニル系樹脂からなる基体フィルム
の片面または両面に、シリカゾル及び/又はアルミナゾ
ルと熱可塑性樹脂を含有する防曇剤組成物に由来する被
膜が形成されてなる農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに
おいて、基体フィルムに、脂肪酸炭素数10〜15の
1,5−ソルビタン脂肪酸エステル(A)及びそのプロ
ピレンオキサイド付加物(B)からなる界面活性剤が配
合されていることを特徴とする農業用塩化ビニル系樹脂
フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防曇被膜の密着性
が優れ、更に密着性と防曇性の持続性に優れた農業用塩
化ビニル系樹脂フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、有用植物を栽培している農家で
は、収益性向上を目的として、有用植物をハウスまたは
トンネル内で促成または抑制栽培する方法が広く採用さ
れるようになった。ハウスまたはトンネルの被覆資材と
しては、ポリエチレンフィルム、エチレン−酢ビ共重合
体フィルム、ポリエステルフィルム、塩化ビニル系樹脂
フィルム、ガラス等が使用されており、中でも塩化ビニ
ル系樹脂フィルムは、光線透過性、保温性、機械的強
度、耐久性等を総合して最も優れているので、広く使用
されている。ハウス又はトンネルの被覆資材として使用
されるフィルムには、フィルムの内側表面に凝縮した水
を栽培作物に落下させることなく、フィルム表面に沿っ
て流下させるという、いわゆる「防曇性」に優れること
が要求される。従来、防曇性を改良するための方法とし
ては、例えばグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂
肪酸エステル等、いわゆる防曇剤を基体フィルムに練り
込む方法が広く行われた。(例えば、特公昭38−41
74号公報、特公昭45−36014号公報、特公昭4
6−6352号公報等参照) しかし、これらの方法ではフィルムからの防曇剤のブリ
ードが速く、防曇持続性が不十分であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のような欠点を解
消するために、基体樹脂の片面に、シリカゾル及び/又
はアルミナゾルとバインダーを含有する防曇剤組成物に
由来する被膜を形成する方法が提案された。(特開昭6
3−133062号公報、特開平3−180334号公
報等参照) しかしながら、これらの方法においては、防曇持続性は
向上するものの、フィルムを巻上げることによる換気作
業は、巻上げ部が湿潤環境となり、長期間に亘り換気作
業を行うと防曇被膜が剥離を起こして防曇性が発現しな
くなるという問題が発生するという欠点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる背景
下にあって、ハウス被覆用等のフィルムとして長期間換
気作業をして使用しても、防曇被膜が剥離しない防曇被
膜との密着性に優れ、更に密着性と防曇性の持続性に優
れた農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを提供すべく、鋭
意検討した結果、本発明を完成するに至ったものであ
る。しかして本発明の要旨とするところは、塩化ビニル
系樹脂からなる基体フィルムの片面または両面に、シリ
カゾル及び/又はアルミナゾルと熱可塑性樹脂を含有す
る防曇剤組成物に由来する被膜が形成されてなる農業用
塩化ビニル系樹脂フィルムにおいて、基体フィルムに、
脂肪酸炭素数10〜15の1,5−ソルビタン脂肪酸エ
ステル(A)及びそのプロピレンオキサイド付加物
(B)からなる界面活性剤が配合されていることを特徴
とする農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに存する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いる塩化ビニル系樹脂とは、塩化ビニルの単
独重合体の他、塩化ビニルとこれと共重合可能な他の単
量体との共重合体をいう。塩化ビニル単量体と共重合可
能な他の単量体としては、例えば、酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、ラウリン酸ビニル等のビニルエステル
類、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチル
アクリレート等のアクリル酸エステル類、メチルメタク
リレート、エチルメタクリレート等のメタクリル酸エス
テル類、ジブチルマレエート、ジエチルマレエート等の
マレイン酸エステル類、ジブチルフマレート、ジエチル
フマレート等のフマール酸エステル類、ビニルメチルエ
ーテル、ビニルブチルエーテル、ビニルオクチルエーテ
ル等のビニルエーテル類、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル等のシアン化ビニル類、エチレン、プロピレ
ン、スチレン等のα−オレフィン類、塩化ビニリデン、
臭化ビニル等の塩化ビニル以外のハロゲン化ビニリデン
又はハロゲン化ビニル類、ジアリルフタレート、エチレ
ングリコールジメタクリレート等の多官能性単量体があ
げられ、勿論、これらの単量体は、上述のものに限定さ
れるものではない。また、これらの単量体は、塩化ビニ
ル単量体に対し、通常30重量部以下、好ましくは20
重量部以下の割合で使用されるが、特に制限はない。こ
れら塩化ビニル系樹脂は、乳化重合法、懸濁重合法、溶
液重合法、塊状重合法等の従来公知の製造法のうち、い
ずれの方法によって製造されたものであってもよい。
【0006】本発明においては、脂肪酸炭素数10〜1
5の1,5−ソルビタン脂肪酸エステル(A)とそのプ
ロピレンオキサイド付加物(B)からなる界面活性剤を
基体フィルムに配合する。(B)成分としては、下記構
造式で示されるものが好ましい。構造式中のnは、10
〜15の整数である。
【化1】
【0007】(A)成分と(B)成分からなる界面活性
剤は、1種又は2種以上組み合わせて配合してもよい。
界面活性剤中の(A)成分と(B)成分が、(A)成分
1モル当たり0.2〜0.8モルの割合、特に0.4〜
0.6モルの割合が好ましい。0.2未満であると防曇
被膜と基体フィルムとの密着性が劣り、0.8より多い
と、透明性が劣り更に噴き出ししやすくなるので好まし
くない。配合量の好適範囲は塩化ビニル系樹脂100重
量部当たり0.1〜5.0重量部、特に0.5〜3.0
重量部である。0.1重量部未満であると、防曇被膜と
基体フィルムとの密着性が十分でなく、防曇効果も十分
に得られない。他方、配合量が5重量部より多いと、フ
ィルムの透明性が極端に劣ってしまうので好ましくな
い。
【0008】本発明に係る農業用塩化ビニル系樹脂フィ
ルムには、優れた柔軟性と機械的強度を付与するため
に、基体樹脂100重量部当たり、通常20〜60重量
部程度の可塑剤を配合する。可塑剤としては、例えば、
フタル酸誘導体、イソフタル酸誘導体、アジピン酸誘導
体、マレイン酸誘導体、クエン酸誘導体、イタコン酸誘
導体、オレイン酸誘導体、リシノール酸誘導体、その他
トリクレジルホスフェート、エポキシ化大豆油、エポキ
シ樹脂系可塑剤等があげられる。また、樹脂フィルムに
柔軟性を付与するために、上述の可塑剤に限られるもの
ではなく、例えば熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリ酢酸
ビニル等を使用することもできる。
【0009】本発明の農業用フィルムには、必要に応じ
て樹脂用添加剤、例えば防曇剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、防霧剤、酸化防止剤、滑剤、熱安定剤、顔料、染料
等の着色剤、無機物、帯電防止剤等を通常の量で配合す
ることができる。紫外線吸収剤としては、例えばベンゾ
トリアゾール系、ベンゾエート系、ベンゾフェノン系、
シアノアクリレート系、フェニルサリシレート系等の紫
外線吸収剤があげられる。中でも、ベンゾフェノン系紫
外線吸収剤及び/又はベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤が特に好ましい。
【0010】光安定剤としては、農業用塩化ビニルフィ
ルムに通常配合される種々の化合物を使用することがで
きる。具体的には例えば4−アセトキシ−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)アジペート、トリス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ベ
ンゼン−1,3,5−トリカルボキシレート等のヒンダ
ードアミン系化合物があげられる。防霧剤としては、フ
ッ素系界面活性剤があげられ、具体的には、通常の界面
活性剤の疎水基のCに結合したHの代わりにその一部ま
たは全部をFで置換した界面活性剤で、特にパーフルオ
ロアルキル基またはパーフルオロアルケニル基を含有す
る界面活性剤である。
【0011】酸化防止剤としては、2,6−ジ−ter
t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレ
ンビス(6−tert−ブチル−4−エチルフェノー
ル)、ジラウリルチオジプロピオネート等をあげること
ができる。滑剤ないし熱安定剤としては、例えばポリエ
チレンワックス、流動パラフィン、ビスアマイド、ステ
アリン酸、ステアリン酸亜鉛、脂肪族アルコール、ステ
アリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、リシノー
ル酸バリウム、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジ
マレート、有機リン酸金属塩、有機ホスファイト化合
物、フェノール類、β−ジケトン化合物等があげあれ
る。
【0012】着色剤としては例えば、フタロシアニンブ
ルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエロー、アリ
ザリンレーキ、酸化チタン、亜鉛華、群青、パーマネン
トレッド、キナクリドン、カーボンブラック等をあげる
ことができる。無機物としては、例えばカルシウム、マ
グネシウム、アルミニウム等の酸化物、水酸化物、炭酸
塩、ケイ酸塩等及びその複合物があげられる。これら樹
脂添加物は、通常の含有量、例えば前記合成樹脂基材1
00重量部当たり、10重量部以下で配合することがで
きる。塩化ビニル系樹脂に樹脂添加物を配合するには、
各々必要量秤量し、リボンブレンダー、バンバリーミキ
サー、スーパーミキサーその他の従来から知られている
配合機、混合機を使用すればよい。
【0013】このようにして得られた樹脂組成物をフィ
ルム化するには、それ自体公知の方法、例えば、溶融押
出成形法(T−ダイ法、インフレーション法を含む)、
カレンダー成形法、溶液流延法等の従来から知られてい
る方法によればよい。フィルムの厚さは、0.01〜
0.3mmの範囲、好ましくは、0.04〜0.25m
mの範囲とするのが好ましい。基体フィルムの片面また
は両面には、シリカゾル及び/又はアルミナゾルと熱可
塑性樹脂を含有する防曇剤組成物に由来する被膜が形成
されている。
【0014】シリカゾル及び/又はアルミナゾルの平均
粒子径としては、5〜100mμの範囲のものが好まし
い。平均粒子径が100mμを超えると塗膜が白く失透
し易くまた、5mμに満たないときは防曇組成物の安定
性に欠けるので好ましくない。これらは、それぞれ単独
で使用してもよいし、両者を組合せて使用してもよい。
また、単独又は両者を組合せて使用する際に平均粒子径
の異なる2種以上のものを組合せて用いてもよい。両者
を組合せるときは、重量比でシリカゾル/アルミナゾル
が95〜5/5〜95(全体として100とする)の割
合にするのが好ましい。
【0015】アルミナゾルは、通常市販されている製品
そのもの、または通常市販されているアルミナ粉末を水
に分散させて水性ゾルとしたもの、いずれであってもよ
い。アルミナゾルは、高濃度で水に分散させようとする
と、分散液の粘度が急激に高まるといういわゆるチキソ
トロピー性を示し、均質な分散液が得にくいが、コロイ
ドミルの様な媒質剪断内部攪拌機を用いると、均質な分
散液を得ることができる。また、この分散液にシリカゾ
ルを混合すると、分散液の粘度を降下させることができ
る。
【0016】他方のシリカゾルは、多くの場合粒子表面
は陰電荷に帯電しているが、アルミナゾルと組合せて用
いるときは陰電荷に帯電しているものを用いるのは好ま
しくない。これは、シリカゾルとアルミナゾルとを混合
すると、混合分散液は急激に凝集し、ゲル化し、分散不
良を生起する。従って、コロイダルシリカは、粒子表面
に陽電荷に帯電したものとするのがよい。
【0017】バインダー成分として使用する熱可塑性樹
脂としては、アクリル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル
系樹脂、ポリエチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化
ビニリデン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネ
ート系樹脂、スチロール系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、不
飽和ポリエステル系樹脂、繊維素エーテル等があげら
れ、防曇被膜の耐水性及び防曇持続性の点で、疎水性ア
クリル系樹脂が好適である。これらは1種、または、2
種以上を組合せて使用してもよい。
【0018】疎水性アクリル系樹脂としては、少なくと
も合計70重量%のアクリル酸の或いはメタクリル酸の
アルキルエステル類(以下これを(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル類と記す。)、又は(メタ)アクリル酸
アルキルエステル類とアルケニルベンゼン類との単量体
からなる混合物及び0〜30重量%の共重合しうるα,
β−エチレン性不飽和単量体とを通常の重合条件に従っ
て、例えば界面活性剤の存在下に、重合させて得られる
重合体又は共重合体が好ましい。重合する方法として
は、従来から知られている種々な乳化剤、例えば陰イオ
ン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、非イオン系界
面活性剤の中から選ばれる1種もしくは2種以上の存在
下、水系媒質中で、乳化重合させる方法、反応性乳化剤
を用いて重合させる方法、乳化剤を含有せずオリゴソー
プ理論に基づいて重合させる方法等によって得られる。
乳化剤の存在下による重合方法の場合、これら乳化剤
は、単量体の仕込み合計量に対し0.1〜10重量%の
範囲で使用される。この範囲外であると、重合速度の調
整が難しく、また合成される樹脂の分散安定性が劣るの
で好ましくない。
【0019】防曇剤組成物が含有するシリカゾル及び/
又はアルミナゾルは、その配合量が固形分重量比で、熱
可塑性樹脂の0.5〜40倍の範囲にあるのが好まし
い。40倍を超えるときは、防曇効果が配合量に比例し
て向上しないばかりでなく、塗布後に形成される塗膜が
白濁化し光線透過率を低下させる現象があらわれる。ま
た塗膜が粗雑で脆弱になり易くなる傾向がある。一方、
0.5倍に満たないときは、十分な防曇効果を発揮し難
くなる。防曇剤組成物には、熱可塑性樹脂を架橋させる
架橋性化合物を併用してもよい。こうすることにより防
曇被膜の耐水性を向上させることができる。架橋性化合
物の使用量は、熱可塑性樹脂の固形分に対し0.1〜3
0重量%の範囲、特に0.5〜10重量%の範囲が好ま
しい。また、防曇剤組成物には、必要に応じ、消泡剤、
滑剤、帯電防止剤、その他の各種添加剤を混合すること
ができる。
【0020】しかして、防曇剤組成物は、通常液状で使
用される。液状分散媒としては、水を含む親和性ないし
水混合性溶媒が含まれ、水:メチルアルコール、エチル
アルコール、イソプロピルアルコール等の一価アルコー
ル類:エチレングリコール、ジエチレングリコール、グ
リセリン等の多価アルコール類:ベンジルアルコール等
の環式アルコール類:セロソルブアセテート類:ケトン
類等があげられる。これらは単独で用いても併用しても
よいが、用いる防曇剤組成物の分散安定性、フィルム表
面に塗布した後の濡れ性、液状分散媒除去の難易、経済
性を勘案して決めるのが好ましい。
【0021】また、基体フィルムの表面に形成される防
曇剤組成物の被膜は、固形分の付着量として、一般に
0.01〜10g/m2 、特に0.1〜5g/m2 の範
囲であるのが好ましい。基体フィルムの表面に防曇剤組
成物の被膜を形成するには、一般に各組成物の溶液また
は分散液をドクターブレードコート法、ロールコート
法、ディップコート法、スプレーコート法、ロッドコー
ト法、バーコート法、ナイフコート法、ハケ塗り法等そ
れ自体公知の塗布方法を採用し、塗布後乾燥すればよ
い。塗布後の乾燥方法は、自然乾燥及び強制乾燥のいず
れの方法を採用してもよく、強制乾燥方法を採用する場
合、通常50〜250℃、好ましくは70〜200℃の
温度範囲で乾燥すればよい。加熱乾燥には、熱風乾燥
法、赤外線乾燥法、遠赤外線乾燥法等適宜方法を採用す
ればよく、乾燥速度、安定性を勘案すれば熱風乾燥法を
採用するのが有利である。
【0022】また、基体フィルムと被膜組成物に由来す
る被膜との接着性が十分でない場合には、基体フィルム
の表面を予めアルコールまたは水で洗浄したり、プラズ
マ放電処理、あるいはコロナ放電処理をしたり、他の塗
料あるいはプライマーを下塗りする等の前処理を施して
おいてもよい。本発明に係る農業用塩化ビニル系樹脂フ
ィルムを、実際に使用するにあたっては、被膜が片面の
みに形成されているときは、この被膜の設けられた側を
ハウス又はトンネルの内側となるようにして展張するの
がよい。
【0023】
【発明の効果】本発明に係る農業用塩化ビニル系樹脂フ
ィルムは、基体樹脂中に特定のソルビタンエステル系界
面活性剤が配合されていることと、防曇剤組成物に由来
する被膜層との相乗効果により、防曇持続性のみなら
ず、換気作業による巻上げ部等での塗膜密着性が飛躍的
に向上するので、農業用被覆資材としての利用価値は極
めて高い。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の例に
限定されるものではない。 実施例1〜7、比較例1〜5 (1)基体フィルムの調製 ポリ塩化ビニル(重合度=1300) 100重量部 ジオクチルフタレート 45 〃 トリクレジルホスファイト 5 〃 エポキシ樹脂 2 〃 Ba−Zn系液状安定剤 2 〃 Ba−Zn系粉末安定剤 1 〃 ベンゾフェノン系紫外線吸収剤 0.1〃 を基本構造とし、これに表−1及び表−2に示したソル
ビタン系界面活性剤を配合し、スーパーミキサーで混合
した。その混合物を180℃に加温したカレンダー成形
機に供給し、常法によりフィルム化し、厚さ0.10m
mのフィルムを作製した。
【0025】(2)防曇剤組成物に由来する被膜の形成 表−1及び表−2に示した種類及び量のシリカゾル及び
/又はアルミナゾル、熱可塑性樹脂、架橋剤及び液状分
散媒とを配合して防曇剤組成物を得た。(1)で調製し
た基体フィルムの片面に、上記の防曇剤組成物を#5バ
ーコーターを用いて、各々塗布した。塗布したフィルム
を80℃オーブン中に1分間保持して液状分散媒を揮散
させた。得られた各フィルムの被膜の量は約1g/m2
であった。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】表−1及び表−2中の商品名は各々以下の
ものを意味する。 カタロイドSI−30、カタロイドSI−80P(登録
商標):触媒化成工業(株)製 水分散型コロイダルシ
リカ OSCAL−1432(登録商標):触媒化成工業
(株)製 溶液分散型コロイダルシルカ アルミナゾル520:日産化学工業(株)製 水分散型
アルミナゾル カヤクリルレジンH−300(登録商標):日本化薬工
業(株)製 アクリルエマルジョン ダイヤナールBR−101(登録商標):三菱レイヨン
(株)製 熱可塑性アクリルレジン メトローズ65SH50:信越化学工業(株)製 水溶
性セルロースエーテル T.A.Z.M:相互薬工(株)製 アジリジン系化合
物 エピクロン860(登録商標):大日本インキ化学工業
(株)製 ビスフェノールAタイプエポキシ化合物
【0029】(3)フィルムの評価 以下の方法により、農業用塩化ビニル系樹脂フィルムの
性能を評価し、その結果を表−3に示した。 透明性 得られたフィルムの、波長555ミリミクロンにおける
平行光線透過率を分光光度計(日立製作所製、330
型)によって測定し、その値を示した。
【0030】防曇性 三重県一志郡の圃場の間口5.4m、棟高3m、奥行1
5mのパイプハウス各棟に、得られた各フィルムを防曇
性被膜の形成された面がハウスの内側になるように被覆
した。評価方法は、日中フィルムサイド部を巻き上げ、
夕方フィルムを密閉した後、展張中の天井部と巻上部各
々のフィルム内面に、付着する水滴の状況を経時的に肉
眼で観察した。評価基準は次の通りである。 ◎・・・フィルム表面(ハウス内側に面した方、以下同
じ)に付着した水滴同士が合体して薄膜状に拡がり、こ
の薄膜状部分の面積がフィルム表面の2/3以上にわた
るもの。 ○ ・・・フィルム表面に付着した水滴同士の合体は認
められるが、薄膜状部分の面積がフィルム表面の2/3
未満、1/2以上のもの。 ○x・・・フィルム表面に付着した水滴同士の合体は認
められるが、薄膜状部分の面積がフィルム表面の1/2
未満のもの。 △ ・・・フィルム表面に付着した水滴同士の合体は認
められるが、薄膜状部分の形状が認められないもの。 × ・・・フィルム表面に付着した水滴同士の合体が認
められないもの。
【0031】促進防曇性試験 500ccビーカーに300ccの水(50℃)を入
れ、防曇被膜の形成された面がビーカーの内側になるよ
うに検体フィルムにてビーカーを被覆した後、恒温水槽
(50℃)にビーカーを地表面から10度傾斜させて低
部から2/3の部分まで水浸させ、25℃の恒温室に所
定時間放置した後のフィルム面の状況を肉眼観察した。
フィルム面の水滴の流れ状態をと同じ基準で評価し
た。
【0032】密着性試験 で実施した、促進防曇性試験後(160日後)のフィ
ルムを用い、防曇被膜を形成した面にセロハンテープを
接着し、このセロハンテープを剥がした時に、塗膜の剥
離状況を肉眼で観察した。評価基準は、次の通りであ
る。 ○ ・・・塗膜が全く剥離せず、完全に残ったもの。 ○x・・・塗膜の2/3以上が剥離せず残ったもの。 △ ・・・塗膜の2/3以上が剥離したもの。 × ・・・塗膜が完全に剥離したもの。
【0033】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B32B 27/18 B32B 27/18 Z (72)発明者 大西 俊一 愛知県名古屋市中村区岩塚町大池2番地 三菱化学エムケーブイ株式会社名古屋事業 所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂からなる基体フィルム
    の片面または両面に、シリカゾル及び/又はアルミナゾ
    ルと熱可塑性樹脂を含有する防曇剤組成物に由来する被
    膜が形成されてなる農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに
    おいて、基体フィルムに、脂肪酸炭素数10〜15の
    1,5−ソルビタン脂肪酸エステル(A)及びそのプロ
    ピレンオキサイド付加物(B)からなる界面活性剤が配
    合されていることを特徴とする農業用塩化ビニル系樹脂
    フィルム。
  2. 【請求項2】 界面活性剤中の(A)成分と(B)成分
    が、(A)成分1モル当たり(B)成分0.2〜0.8
    モルの割合である請求項1記載の農業用塩化ビニル系樹
    脂フィルム。
  3. 【請求項3】 界面活性剤が、塩化ビニル系樹脂100
    重量部当たり0.1〜5.0重量部配合されてなる、請
    求項1または2記載の農業用塩化ビニル系樹脂フィル
    ム。
  4. 【請求項4】 シリカゾル及び/又はアルミナゾルが、
    固形分重量比で熱可塑性樹脂の0.5〜40倍で含有さ
    れてなる、請求項1ないし3のいずれかの項に記載の農
    業用塩化ビニル系樹脂フィルム。
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