JPH10151297A - 減圧乾燥式ドライクリーナ - Google Patents

減圧乾燥式ドライクリーナ

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JPH10151297A
JPH10151297A JP8313993A JP31399396A JPH10151297A JP H10151297 A JPH10151297 A JP H10151297A JP 8313993 A JP8313993 A JP 8313993A JP 31399396 A JP31399396 A JP 31399396A JP H10151297 A JPH10151297 A JP H10151297A
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JP
Japan
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gas
solvent
circulation path
processing tank
valve
Prior art date
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Pending
Application number
JP8313993A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Tsubaki
泰廣 椿
Toshio Hattori
敏夫 服部
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Filing date
Publication date
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Priority to JP8313993A priority Critical patent/JPH10151297A/ja
Publication of JPH10151297A publication Critical patent/JPH10151297A/ja
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  • Accessory Of Washing/Drying Machine, Commercial Washing/Drying Machine, Other Washing/Drying Machine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】石油系溶剤等の高沸点可燃溶剤を用いて洗浄し
た衣料を減圧雰囲気下で加熱し乾燥させる減圧乾燥式ド
ライクリーナに関し、処理槽内等の溶剤の急激な化学的
反応等を確実に防止しながら洗浄後の衣料を低温で短時
間に乾燥させることができるようにする。 【解決手段】高沸点可燃溶剤4を用いて処理槽1内の衣
料2を洗浄する洗浄処理機構40と、洗浄後に処理槽1
内の衣料2を乾燥させる乾燥処理機構41とをそなえ、
乾燥処理機構41に、両端部を処理槽に接続されて冷却
器17及び加熱器18をそなえたエアダクト19を設
け、処理槽1及びエアダクト19により形成された循環
路30内を減圧装置60により減圧し、不活性高分子量
ガス導入装置70により、減圧された循環路30内に不
活性高分子量ガスを導入して減圧状態をやや緩めて循環
路30内の気体を循環させるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石油系溶剤等の高
沸点可燃溶剤を用いて洗浄した衣料を減圧雰囲気下で加
熱し乾燥させる減圧乾燥式ドライクリーナに関し、特
に、乾燥処理温度を低下させうる、減圧乾燥式ドライク
リーナに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、溶剤を用いて衣料を洗浄し乾燥す
るドライクリーニングが普及しているが、このようなド
ライクリーニングを行なうために、一台の機械で衣料の
洗浄と乾燥とを連続して行なえるドライクリーナが開発
されている。かかるドライクリーナの従来構造として
は、例えば図5に示すようなものがある。
【0003】図5に示すものは、所謂ホットタイプの石
油系ドライクリーナの構成を示す模式図である。図5に
おいて、1は処理槽であり、この処理槽1内には、図示
しない駆動機構により回転駆動される処理ドラム11が
装備されており、この処理ドラム11の回転速度は調整
しうるようになっている。また、処理槽1にはドア1A
がそなえられ、このドア1Aから処理槽1内の処理ドラ
ム11内に衣料2を投入することができようになってい
る。
【0004】まず、洗浄系から説明すると、3は溶剤タ
ンクであり、この溶剤タンク3内には石油系の溶剤4が
貯留されており、この溶剤タンク3内には溶剤給排管1
0の端部が導入されている。この溶剤給排管10には、
バルブ5,ポンプ6,バルブ7,フィルタ8,バルブ
9,ボタントラップ12及びバルブ13が介装されてい
る。なお、バルブ7,フィルタ8とバルブ9とは溶剤給
排管10において二分された分岐路部分に互いに並列に
そなえられる。また、溶剤給排管10には、バルブ14
を介して回収管50が接続されている。
【0005】そして、バルブ5を開放しバルブ13,1
4を閉鎖すると溶剤供給状態となり、ここで、バルブ7
を開放しバルブ9を閉鎖すると、溶剤タンク3内の溶剤
4は、バルブ5,ポンプ6,バルブ7,フィルタ8から
なる供給経路により処理槽1内に供給され、バルブ7を
閉鎖しバルブ9を開放すると、溶剤タンク3内の溶剤4
は、バルブ5,ポンプ6,バルブ9からなる供給経路に
より処理槽1内に供給される。
【0006】また、バルブ5,14を閉鎖しバルブ13
を開放すると溶剤循環状態となり、ここで、バルブ7を
開放しバルブ9を閉鎖すると、溶剤4は、処理槽1,ボ
タントラップ12,バルブ13,ポンプ6,バルブ7,
フィルタ8からなる循環経路により循環し、バルブ7を
閉鎖しバルブ9を開放すると、溶剤4は、処理槽1,ボ
タントラップ12,バルブ13,ポンプ6,バルブ9か
らなる循環経路により循環する。
【0007】また、回収管50の先端部には蒸留器15
が設置されており、バルブ5,7,9を閉鎖しバルブ1
3,14を開放すると溶剤排出状態となり、処理槽1内
の溶剤4は、ボタントラップ12,バルブ13,ポンプ
6,バルブ14,回収管50,蒸留器15の経路により
排出される。なお、蒸留器15では、排出された溶剤
(排液)4を蒸留する。
【0008】次に、乾燥系について説明すると、処理槽
1には、ファン16,エアクーラ17,エアヒータ18
をそなえたリカバリエアダクト(以下、エアダクトとい
う)19が接続されており、処理槽1内の空気等の気体
が、ファン16による吸引力で、矢印20Aで示すよう
にエアダクト19に導入され、エアクーラ17,エアヒ
ータ18を経て、矢印20Bで示すようにエアダクト1
9から処理槽1内に戻されるように、気体循環路(以
下、循環路という)30が形成されている。
【0009】したがって、処理槽1内の気体は、このエ
アダクト19を通じた循環路30により、エアクーラ1
7,エアヒータ18を通過するが、この循環路30内を
循環する気体中には、処理槽1内の衣料2から蒸発した
溶剤ガス及び水蒸気が含まれており、これらの溶剤ガス
及び水蒸気は、エアクーラ17では冷却されて凝縮され
液化されて、他の気体(空気)とは分離される。
【0010】この液化した溶剤及び水分を循環路30か
ら排出すべく、エアクーラ17の下流側には回収経路2
1が接続されている。また、回収経路21の下流端には
水分離器22が接続されている。したがって、処理槽1
内の衣料2から蒸発した溶剤ガス及び系内の水分は、エ
アクーラ17で冷却されて凝縮した後、回収経路21か
ら水分離器22に導かれるようになっている。
【0011】なお、27はコンデンサであり、前述の蒸
留器15で蒸留された溶剤4は、蒸発してこのコンデン
サ27に送られてコンデンサ27内で凝縮回収されてさ
らに水分離器22に導かれるようになっている。この水
分離器22で、溶剤と水とが分離されて、溶剤は、溶剤
配管23を通じてクリンタンク24へ導かれ、水は水配
管29によって系外に排出されるようになっている。な
お、クリンタンク24は、オーバフロー付き仕切板28
を介して、溶剤タンク3と連絡している。
【0012】また、エアダクト19の下流端部及びエア
ダクト19の中間部のエアクーラ17とエアヒータ18
との間には、それぞれダンパ25,26が設置されてお
り、各ダンパ25,26は、各設置箇所においてエアダ
クト19を大気開放する状態としない状態とを切り換え
うるものである。ダンパ25を大気開放すると、処理槽
1内に新鮮な外気が取り入れられ、ダンパ26を大気開
放すると、エアダクト19内のエアクーラ17で凝縮し
なかった未凝縮溶剤ガスが排気される。
【0013】このように構成されたドライクリーナによ
れば、一般には以下のような手順で、ドライクリーニン
グによる洗浄及び乾燥が行なわれる。まず、次の(1)
〜(5)に示すような工程で洗浄を行なう。 (1)つまり、バルブ5を開放しバルブ13,14を閉
鎖して溶剤供給状態として、バルブ7,9のいずれか一
方のみを開放して、溶剤タンク3内の溶剤4を、バルブ
5,ポンプ6,バルブ7,フィルタ8からなる供給経
路、又は、バルブ5,ポンプ6,バルブ9からなる供給
経路により、処理槽1内に必要量だけ送り込む。
【0014】(2)次に、バルブ5,14を閉鎖しバル
ブ13を開放して溶剤循環状態とし、バルブ7,9のい
ずれか一方を開放するとともに、処理ドラム11をゆっ
くりと回転させる。これにより、溶剤4は、処理槽1,
ボタントラップ12,バルブ13,ポンプ6,バルブ
7,フィルタ8からなる循環経路、又は、処理槽1,ボ
タントラップ12,バルブ13,ポンプ6,バルブ9か
らなる循環経路により循環し、処理ドラム11内の衣料
2が、処理ドラム11の回転により転動等を与えられな
がら、各部に溶剤4を供給されてこの溶剤4により洗浄
される。
【0015】(3)次に、バルブ5,7,9を閉鎖しバ
ルブ13,14を開放して溶剤排出状態として、処理槽
1内の溶剤4を、ボタントラップ12,バルブ13,ポ
ンプ6,バルブ14,回収管50,蒸留器15の経路で
排出する。この後、処理ドラム11を高速回転させて、
衣料2中に付着した溶剤を、遠心分離して蒸留器15へ
排出する。
【0016】なお、蒸留器15内では、排出された溶剤
4が蒸留され、この蒸留器15内で蒸留されたガス状の
溶剤4は、コンデンサ27に送られてコンデンサ27内
で凝縮回収されてさらに水分離器22に導かれて、この
水分離器22で、水を分離され、溶剤配管23を通じて
クリンタンク24へ送られる。また、分離された水は水
配管29によって系外に排出される。
【0017】(4)上述の(1),(2)の工程を再び
繰り返す。 (5)そして、バルブ7,9,14を閉鎖しバルブ1
3,5を開放して溶剤排出状態として、処理槽1内の溶
剤4を、ボタントラップ12,バルブ13,5の経路で
溶剤タンク3に返送する。この後、処理ドラム11を高
速回転させて、衣料2中に付着した溶剤を、遠心分離し
て溶剤タンク3に返送する。
【0018】上述のようにして、洗浄が完了したら、次
の(6),(7)に示すような工程で衣料2の乾燥を行
なう。 (6)まず、各ダンパ25,26を閉鎖(大気開放しな
い状態)として循環路30を形成して、処理ドラム11
を再びゆっくりと回転させながらファン16を作動させ
る。これにより、処理槽1内の気体(空気等)は、循環
路30内において、矢印20Aで示すようにエアダクト
19に導入され、エアクーラ17,エアヒータ18を経
て、矢印20Bで示すように処理槽1内に戻される。
【0019】この際、処理槽1内の気体には、処理槽1
内の衣料2から蒸発した溶剤ガスや水分(水蒸気)が含
まれるが、これらの溶剤ガスや水蒸気は、エアダクト1
9内のエアクーラ17で冷却されて凝縮され液化されて
他の気体(空気)とは分離される。こうして液化した溶
剤及び水分は、エアクーラ17の下流側から回収経路2
1を通じて水分離器22に導かれ水分離器22で分離さ
れて、溶剤は、溶剤配管23を通じてクリンタンク24
へ導かれ、水は水配管29によって系外に排出される。
【0020】エアダクト19内では、このようにして循
環気体中の溶剤ガスや水蒸気を除去した後の気体(主と
して、空気)をエアヒータ18で加熱して、再び処理槽
1内へ還流させる。このようにして、処理槽1内では、
溶剤ガスや水蒸気は排出され、溶剤ガスや水蒸気を除去
された高温の空気が供給されて、内部の衣料2が次第に
乾燥する。
【0021】(7)このようにして衣料2が乾燥した
ら、各ダンパ25,26を大気開放状態として、処理ド
ラム11をゆっくりと回転させながらファン16を作動
させる。これにより、エアダクト19内では、エアクー
ラ17で回収できなかった未凝縮溶剤ガスがダンパ26
から外部に排出され、また、ダンパ25を通じて処理槽
1内に新鮮な空気が供給される。この結果、衣料2中の
溶剤臭が脱臭される。
【0022】このようにして、図5に示すようなホット
タイプの石油系ドライクリーナによる衣料2のドライク
リーニング(洗浄及び乾燥)が行なわれるが、石油系溶
剤を用いる場合には、上述のように蒸留器15を有する
蒸留方式がよく用いられるが、ドライクリーナによって
は、フィルタ8の部分にアルミナ等の脂肪酸吸着剤や活
性炭等の脱色剤を充填してこれらにより溶剤4の浄化を
図って、蒸留器15等を省略したものもある。
【0023】また、洗浄及び乾燥工程中に、処理槽1内
の溶剤等の急激な化学的反応等を防止するために、真空
ポンプ等により衣料2を投入した後の処理槽1内の空気
を吸引し減圧してから窒素ガス等の不活性ガスを送り込
むことなどにより、処理槽1内の空気を化学反応を生じ
難い窒素ガスに置換するなどの方式のものもある。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図6は、石
油系溶剤を用いた時の一般的な洗浄・乾燥工程の処理時
間を、洗浄,脱液,乾燥,脱臭の各工程で分類して示す
もので、乾燥工程には温度条件を付している。図6から
わかるように、一般的なドライクリーニング工程では、
乾燥・脱臭工程にかかる時間が全工程に対してほぼ60
%以上を占めており、最近のクリーニング工程時間の短
縮ニーズに対する障害となっている。
【0025】また、石油系溶剤を用いる場合、石油系溶
剤の沸点が170〜180°Cと高いために、乾燥工程
の温度条件もこれに応じて図6に示すように80〜90
°C程度とかなり高い温度に設定する必要がある。この
ため、衣料素材が熱に弱いものの場合には、衣料素材が
熱影響を受けて衣料の風合いの劣化を招く等の不具合が
ある。
【0026】すなわち、大気圧下では、上述のように石
油系溶剤の沸点が高過ぎるためであり、上述のようなホ
ットタイプの石油系ドライクリーナでは、大気圧下で乾
燥工程の処理が行なわれ、また、処理槽1内の空気を吸
引し減圧してから窒素ガス等の不活性ガスを送り込む場
合においても、大気圧下で乾燥工程の処理が行なわれる
ため、乾燥工程の温度を高めなくては用材の蒸発が緩慢
になり乾燥に大幅な時間がかかってしまい、乾燥工程の
熱風温度を高める必要が生じ、この熱風により衣料温度
が上昇し易くなり上述のような不具合を招いている。
【0027】もしも石油系溶剤の沸点を下げることがで
きれば、乾燥工程の温度条件もこれに応じて低下させる
ことができ、かかる不具合を解消しうるものと考えられ
る。沸点温度が環境圧力に応じて変化する点に着目する
と、乾燥時の系内の圧力を低減させることができれば、
石油系溶剤の沸点を下げることができる。そこで、石油
系溶剤をはじめとした高沸点可燃溶剤を用いるドライク
リーナの場合には、石油系の溶剤4のように比較的高沸
点であり気化しにくいため、前述のように、真空ポンプ
等によって予め処理槽1内を数Torr〜数10Tor
rのレベルに減圧して、溶剤4の沸点を例えば100°
C以下に下げ、溶剤4の気化を容易にしておきながら乾
燥工程を行なう方式も考えられている。
【0028】しかし、このような低圧状態では、図5に
示すようなエアヒータ18で加熱した熱風をエアダクト
19を通じて処理槽1内に循環供給する方式によると、
熱風の熱容量が極めて小さくなってしまうため、衣類2
を乾燥させるのに大幅に時間が掛かかってしまう。そこ
で、衣料に熱を与える手段としては、熱風供給によるも
のに代えて、処理ドラムを電気ヒータや熱媒ジャケット
等によって直接加熱する方式、又は、(この場合、これ
に赤外線ランプ等による輻射熱を与える方式、又は、こ
れらの直接加熱方式や輻射熱方式を併用する方式、等が
採用されている。
【0029】ところが、このような手段による乾燥で
は、常圧熱風乾燥(大気圧下での熱風供給による乾燥)
よりも乾燥工程に却って時間がかかってしまう。また、
衣料が処理ドラムの内壁面に長時間接触したままとなる
ため、衣料の温度が上昇しすぎて衣料の収縮変形等の問
題が生じることもある。本発明は、上述の課題に鑑み創
案されたもので、石油系溶剤等の高沸点可燃溶剤を用い
てドライクリーニングを行なうドライクリーナにおい
て、処理槽内等の溶剤の急激な化学的反応等を確実に防
止しながら、洗浄後の衣料を低温で短時間に乾燥させる
ことができるようにした、減圧乾燥式ドライクリーナを
提供することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の減圧乾燥式ドライクリーナは、処理槽と、高
沸点可燃溶剤を用いて該処理槽内の衣料を洗浄する洗浄
処理機構と、該洗浄後に該処理槽内の該衣料を乾燥させ
る乾燥処理機構とをそなえたドライクリーナにおいて、
該乾燥処理機構が、一端部を該処理槽に形成された第1
開口部に接続され他端部を該処理槽に形成された第2開
口部に接続されたエアダクトと、該エアダクト内に装備
された冷却器及び加熱器とをそなえ、該処理槽及び該エ
アダクトにより、該処理槽内の気体を該第1開口部から
該エアダクト内に導入し該冷却器,該加熱器の順で通過
させ該第2開口部から該処理槽内に還流させる循環路が
形成されるとともに、該循環路内で該気体を循環駆動す
る駆動装置が設けられ、該循環路内の気体を該循環路外
へ排出することで該循環路内を減圧する減圧装置と、該
減圧装置で減圧された該循環路内に不活性高分子量ガス
を導入して減圧状態をやや緩める不活性高分子量ガス導
入装置とが設けられて、該乾燥処理機構による乾燥工程
で、該不活性高分子量ガス導入装置によって該減圧装置
で減圧された該循環路内に不活性高分子量ガスを導入し
た状態で、該駆動装置により該循環路内で該気体を循環
駆動することを特徴としている。
【0031】このような構成により、処理槽内の衣料
は、洗浄処理機構で高沸点可燃溶剤を用いて洗浄された
後に、乾燥処理機構を通じて行なわれる乾燥工程により
次のような処理を施される。つまり、乾燥処理機構で
は、まず、減圧装置により、処理槽及びエアダクトによ
り形成された循環路内の気体を循環路外へ排出すること
でこの循環路内を減圧し、次に、不活性高分子量ガス導
入装置により、減圧装置で減圧された循環路内に不活性
高分子量ガスを導入して減圧状態をやや緩める。この結
果、循環路内は常圧よりも減圧され且つ循環路内には不
活性高分子量ガスが含有される。
【0032】このようにして、駆動装置を作動させて、
循環路内の気体を循環させる。これにより、循環路内の
気体は、処理槽から第1開口部を通じてエアダクト内に
進入して、冷却器,加熱器の順で通過して第2開口部か
ら処理槽内に還流するが、この際、処理槽内に還流する
気体は、加熱器で加熱されて熱風となって処理槽内に流
入するので、処理槽内の衣類は、この熱風により熱を供
給されて昇温するため、衣類に付着した溶剤が気化す
る。
【0033】そして、この気化した溶剤ガスは、空気等
の気体とともに処理槽からエアダクト内の冷却器に送ら
れて、この冷却器において凝縮・液化されることで除去
される。したがって、加熱器には溶剤ガスを除去された
気体が送られて、上述のように処理槽内に供給される熱
風となる。このような循環が繰り返されながら、衣類の
乾燥が行なわれる。
【0034】そして、この乾燥工程において、例えば石
油系溶剤に代表される高沸点可燃溶剤は、一般に、低圧
雰囲気下ほど沸点が下がるという特性があるため、上述
のように循環路内が常圧よりも減圧されていることで、
循環路内での高沸点可燃溶剤の沸点が下がって、比較的
低温下でも衣類に付着した溶剤を気化させることができ
るようになる。
【0035】一方、低圧雰囲気下では、気体が薄くなる
ため、一般に単位容積当たり気体が運搬しうる熱量が少
なくなり、衣類に熱風を送給しても衣類に与えられる熱
量は少なく、衣料を加熱させにくく衣類に付着した溶剤
の気化も困難になる不具合があるが、本循環路内には不
活性高分子量ガスが含有されるので、この大きな分子量
を有する高分子量ガスにより大きな熱量が運搬されるの
で、低圧下であっても効率よく熱量運搬を行なえ、低圧
下でも衣料を効率的に加熱して衣類に付着した溶剤の気
化を促進することができる。
【0036】このように、低圧雰囲気下での溶剤の沸点
低下と、高分子量ガスにより熱量運搬効率の確保とによ
り、衣類に付着した溶剤を比較的低温の熱風供給により
極めて効率よく気化され、衣類が速やかに乾燥する。ま
た、不活性高分子量ガスは、溶剤と反応しにくいので、
処理槽内等の溶剤の急激な化学的反応等も確実に防止さ
れる。
【0037】請求項2記載の本発明の減圧乾燥式ドライ
クリーナは、請求項1記載のドライクリーナにおいて、
該乾燥工程後に該循環路内に残留した該不活性高分子量
ガスを含んだ気体を吸引して回収し次回の使用に備える
気体回収装置がそなえられていることを特徴としてい
る。このような構成により、乾燥工程で使用される不活
性高分子量ガスが気体回収装置を通じて再利用される。
【0038】請求項3記載の本発明の減圧乾燥式ドライ
クリーナは、請求項2記載のドライクリーナにおいて、
該気体回収装置が、吸収した該気体のうちの主として該
不活性高分子量ガスを冷却により凝縮して回収すること
を特徴としている。このような構成により、気体回収装
置では、吸収した気体のうちの主として不活性高分子量
ガスを冷却により凝縮して回収する。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
の形態について説明する。まず、第1実施形態説明する
と、図1は本発明の第1実施形態としての減圧乾燥式ド
ライクリーナを示すものである。図1に示すように、本
実施形態の減圧乾燥式ドライクリーナは、所謂ホットタ
イプの石油系ドライクリーナであり、もちろん、一台の
機械で衣料の洗浄と乾燥とを連続して行なえるドライク
リーナである。本減圧乾燥式ドライクリーナは、乾燥系
に特徴を有し、その洗浄系(洗浄処理機構)40は、図
1に示すように、図5に示す従来技術と同様に構成され
ている。
【0040】すなわち、図1において、1は処理槽であ
り、この処理槽1内には、図示しない駆動機構により回
転駆動される処理ドラム11が装備されており、この処
理ドラム11の回転速度は調整しうるようになってい
る。また、処理槽1にはドア1Aがそなえられ、このド
ア1Aから処理槽1内の処理ドラム11内に衣料2を投
入することができようになっている。
【0041】まず、従来例(図5参照)と同様に構成さ
れる洗浄系を説明すると、図1において、3は溶剤タン
クであり、この溶剤タンク3内には例えば石油系溶剤等
の高沸点可燃溶剤4が貯留されており、この溶剤タンク
3内には溶剤給排管10の端部が導入されている。この
溶剤給排管10には、バルブ5,ポンプ6,バルブ7,
フィルタ8,バルブ9,ボタントラップ12及びバルブ
13が介装されている。なお、バルブ7,フィルタ8と
バルブ9とは溶剤給排管10において二分された分岐路
部分に互いに並列にそなえられる。また、溶剤給排管1
0には、バルブ14を介して回収管50が接続されてい
る。
【0042】そして、バルブ5を開放しバルブ13,1
4を閉鎖すると溶剤供給状態となり、ここで、バルブ7
を開放しバルブ9を閉鎖すると、溶剤タンク3内の溶剤
4は、バルブ5,ポンプ6,バルブ7,フィルタ8から
なる供給経路により処理槽1内に供給され、バルブ7を
閉鎖しバルブ9を開放すると、溶剤タンク3内の溶剤4
は、バルブ5,ポンプ6,バルブ9からなる供給経路に
より処理槽1内に供給される。
【0043】また、バルブ5,14を閉鎖しバルブ13
を開放すると溶剤循環状態となり、ここで、バルブ7を
開放しバルブ9を閉鎖すると、溶剤4は、処理槽1,ボ
タントラップ12,バルブ13,ポンプ6,バルブ7,
フィルタ8からなる循環経路により循環し、バルブ7を
閉鎖しバルブ9を開放すると、溶剤4は、処理槽1,ボ
タントラップ12,バルブ13,ポンプ6,バルブ9か
らなる循環経路により循環する。
【0044】また、回収管50の先端部には蒸留器15
が設置されており、バルブ5,7,9を閉鎖しバルブ1
3,14を開放すると溶剤排出状態となり、処理槽1内
の溶剤4は、ボタントラップ12,バルブ13,ポンプ
6,バルブ14,回収管50,蒸留器15の経路により
排出される。なお、蒸留器15では、排出された溶剤
(排液)4を蒸留する。
【0045】次に、本ドライクリーナの特徴をそなえた
乾燥系(乾燥処理機構)41について説明するが、はじ
めに、従来例(図5参照)と同様な部分を説明すると、
図1に示すように、処理槽1には、ファン16,エアク
ーラ17,エアヒータ18をそなえたリカバリエアダク
ト(以下、エアダクトという)19が接続されており、
処理槽1内の空気等の気体が、ファン16による吸引力
で、処理槽1に形成された図示しない第1開口部から矢
印20Aで示すようにエアダクト19に導入され、エア
クーラ17,エアヒータ18を経て、処理槽1に形成さ
れた図示しない第2開口部から矢印20Bで示すように
エアダクト19から処理槽1内に戻されるように、気体
循環路(以下、循環路という)30が形成されている。
なお、ここでは、ファン16による吸引力を増強させて
おり、従来例(図5参照)のほぼ2倍の循環風量が得ら
れるように設定されている。
【0046】したがって、処理槽1内の気体は、このエ
アダクト19を通じた循環路30により、エアクーラ1
7,エアヒータ18を通過するが、この循環路30内を
循環する気体中には、処理槽1内の衣料2から蒸発した
溶剤ガス及び水蒸気が含まれており、これらの溶剤ガス
及び水蒸気は、エアクーラ17では通常10〜30°C
程度の冷却水によって冷却され凝縮・液化されて、他の
気体(空気)とは分離される。
【0047】この液化した溶剤及び水分を循環路30か
ら排出すべく、エアクーラ17の下流側には回収経路2
1が接続されている。また、回収経路21の下流端には
水分離器22が接続されている。したがって、処理槽1
内の衣料2から蒸発した溶剤ガス及び系内の水分は、エ
アクーラ17で冷却されて凝縮した後、回収経路21か
ら水分離器22に導かれるようになっている。
【0048】なお、27はコンデンサであり、前述の蒸
留器15で蒸留された溶剤4は、蒸発してこのコンデン
サ27に送られてコンデンサ27内で凝縮回収されてさ
らに水分離器22に導かれるようになっている。この水
分離器22で、溶剤と水とが分離されて、溶剤は、溶剤
配管23を通じてクリンタンク24へ導かれ、水は水配
管29によって系外に排出されるようになっている。な
お、クリンタンク24は、オーバフロー付き仕切板28
を介して、溶剤タンク3と連絡している。
【0049】なお、従来例のドライクリーナでそなえら
れていたダンパ25,26(図5参照)は、本ドライク
リーナではそなえられておらず、本ドライクリーナでは
次のような減圧装置60,不活性高分子量ガス導入装置
70及び気体回収装置80がそなえられている。つま
り、リカバリエアダクト19には、高分子量ガスタンク
100が、バルブ101及び導入管102を介して接続
されており、これらの高分子量ガスタンク100,バル
ブ101,導入管102により不活性高分子量ガス導入
装置70が構成されている。なお、高分子量ガスタンク
100の中には、例えばパーフロロカーボン(PF
C),ハイドロクロロフロロカーボン(HCFC),ハ
イドロフロロカーボン(HFC),ハイドロフロロエー
テル(HFE)等の不活性高分子量ガス200が液状に
貯留されている。
【0050】したがって、バルブ101を開通させる
と、高分子量ガスタンク100内の不活性高分子量ガス
200が、導入管102を通じて、リカバリエアダクト
19内、即ち、リカバリエアダクト19及び処理槽1か
ら構成される循環路30内に導入されるようになってい
る。また、リカバリエアダクト19には、真空ポンプ1
05が、排気管103及びバルブ104を介して接続さ
れており、これらの真空ポンプ105,バルブ103,
排気管104により減圧装置60が構成されている。
【0051】この真空ポンプ105は、排気管103の
途中に介装されており、排気管103の下流端には、バ
ルブ106を介してガス捕集バッグ107が接続されて
おり、これらのバルブ106,ガス捕集バッグ107に
より気体回収装置80が構成されている。なお、排気管
103における真空ポンプ105とバルブ106との間
には、排気管103内の気体(ガス)を系外へ排出する
外気連通管110が接続され、外気連通管110にはバ
ルブ108が装備されている。さらに、排気管103の
途中には、真空ポンプ105を迂回するバイパス管11
1が接続されており、このバイパス管111にはバルブ
109が介装されている。
【0052】したがって、前記バルブ101及びバルブ
106,109を閉鎖しバルブ104,108を開放し
て真空ポンプ105を作動させると、排気管103,外
気連通管110を通じて、リカバリエアダクト19内、
即ち、リカバリエアダクト19及び処理槽1から構成さ
れる循環路30内の気体が、系外(即ち、循環路30
外)に排出されるようになっている。
【0053】また、バルブ101,108を閉鎖しバル
ブ104,109,106を開放し真空ポンプ105を
作動させて、収縮していたガス捕集バッグ107を拡張
させて吸引動作すると、排気管103を通じて、リカバ
リエアダクト19内、即ち、リカバリエアダクト19及
び処理槽1から構成される循環路30内の気体が、ガス
捕集バッグ107内に捕集されるようになっている。
【0054】さらに、リカバリエアダクト19内、即
ち、リカバリエアダクト19及び処理槽1から構成され
る循環路30内が低圧のときには、バルブ101,10
6を閉鎖しバルブ104,109,108を開放する
(このときには、真空ポンプ105は作動させない)
と、排気管103,外気連通管110を通じて、循環路
30内に外気を導入しうるようになっている。
【0055】本発明の第1実施形態としての減圧乾燥式
ドライクリーナは、上述のように構成されているので、
以下のような手順で、ドライクリーニングによる洗浄及
び乾燥を行なうことができる。まず、洗浄については、
従来例と同様に次の(1)〜(5)に示すような工程で
洗浄を行なう。
【0056】(1)つまり、バルブ5を開放しバルブ1
3,14を閉鎖して溶剤供給状態として、バルブ7,9
のいずれか一方のみを開放して、溶剤タンク3内の溶剤
4を、バルブ5,ポンプ6,バルブ7,フィルタ8から
なる供給経路、又は、バルブ5,ポンプ6,バルブ9か
らなる供給経路により、処理槽1内に必要量だけ送り込
む。
【0057】(2)次に、バルブ5,14を閉鎖しバル
ブ13を開放して溶剤循環状態とし、バルブ7,9のい
ずれか一方を開放するとともに、処理ドラム11をゆっ
くりと回転させる。これにより、溶剤4は、処理槽1,
ボタントラップ12,バルブ13,ポンプ6,バルブ
7,フィルタ8からなる循環経路、又は、処理槽1,ボ
タントラップ12,バルブ13,ポンプ6,バルブ9か
らなる循環経路により循環し、処理ドラム11内の衣料
2が、処理ドラム11の回転により転動等を与えられな
がら、各部に溶剤4を供給されてこの溶剤4により洗浄
される。
【0058】(3)次に、バルブ5,7,9を閉鎖しバ
ルブ13,14を開放して溶剤排出状態として、処理槽
1内の溶剤4を、ボタントラップ12,バルブ13,ポ
ンプ6,バルブ14,回収管50,蒸留器15の経路で
排出する。この後、処理ドラム11を高速回転させて、
衣料2中に付着した溶剤を、遠心分離して蒸留器15へ
排出する。
【0059】なお、蒸留器15内では、排出された溶剤
4が蒸留され、この蒸留器15内で蒸留されたガス状の
溶剤4は、コンデンサ27に送られてコンデンサ27内
で凝縮回収されてさらに水分離器22に導かれて、この
水分離器22で、水を分離され、溶剤配管23を通じて
クリンタンク24へ送られる。また、分離された水は水
配管29によって系外に排出される。
【0060】(4)上述の(1),(2)の工程を再び
繰り返す。 (5)そして、バルブ7,9,14を閉鎖しバルブ1
3,5を開放して溶剤排出状態として、処理槽1内の溶
剤4を、ボタントラップ12,バルブ13,5の経路で
溶剤タンク3に返送する。この後、処理ドラム11を高
速回転させて、衣料2中に付着した溶剤を、遠心分離し
て溶剤タンク3に返送する。
【0061】上述のようにして、洗浄が完了したら、次
の(6)〜(11)に示すような本減圧乾燥式ドライク
リーナの特徴とする工程により、衣料2の乾燥を行な
う。 (6)まず、減圧装置60を作動させる。つまり、バル
ブ101,106,109を閉鎖しバルブ104,10
8を開放して真空ポンプ105を作動させて、リカバリ
エアダクト19及び処理槽1から構成される系、即ち、
循環路30内の気体〔ガス化した石油系溶剤等の高沸点
可燃溶剤のガス(石油系溶剤ガス)4を含んだ主として
空気〕を、系外(即ち、循環路30外)に排出する。こ
の処理により、リカバリエアダクト19及び処理槽1か
らなる循環路30内の圧力を、例えば数Torr程度ま
で減圧する。
【0062】(7)次に、不活性高分子量ガス導入装置
70を作動させる。つまり、バルブ101を開放させバ
ルブ104を閉鎖して、高分子量ガスタンク100内の
例えばパーフロロカーボン(PFC),ハイドロクロロ
フロロカーボン(HCFC),ハイドロフロロカーボン
(HFC),ハイドロフロロエーテル(HFE)等の不
活性高分子量ガス200を、導入管102を通じて、リ
カバリエアダクト19及び処理槽1から構成される循環
路30内に導入して、この循環路30内の圧力を、例え
ば30Torr程度まで戻して減圧度をやや緩める。
【0063】この減圧処理(一旦減圧してさらに不活性
高分子量ガス200を導入して減圧度をやや緩める処
理)により、処理槽1の石油系溶剤等の高沸点可燃溶剤
4の液体の沸点が大幅に低下して、処理槽1内の液状の
高沸点可燃溶剤4が比較的低温でも気化し易くなる。つ
まり、石油系溶剤等の高沸点可燃溶剤4は、雰囲気温度
が低下するとその沸点も低下する特性がある。例えば石
油系溶剤としてのn−C1022(n−デカン)の沸点
は、大気圧では170〜180°C程度もあるが、図3
に実線でその特性を示すように、30Torr程度の圧
力下では、80°C程度と大幅に低下する。したがっ
て、低圧下では、処理槽1内の高沸点可燃溶剤4は比較
的低温でも気化することになるのである。
【0064】なお、図3中にC6 14のパーフロロカー
ボン(PFC)の露点特性を破線で示すが、パーフロロ
カーボン(PFC)の露点は、同一圧力下では、石油系
溶剤(n−デカン)の沸点よりも大幅に低いことがわか
るが、一般に、パーフロロカーボン(PFC)等の不活
性高分子量ガス200の露点は、同一圧力下では、高沸
点可燃溶剤4の沸点よりも大幅に低いものであり、本乾
燥工程のような低圧(例えば30Torr程度)の環境
下では、不活性高分子量ガス200が凝縮することはな
い。
【0065】(8)処理ドラム11を再びゆっくりと回
転させながらファン16を作動させる。これにより、処
理槽1内の気体(主として不活性高分子量ガス200)
は、循環路30内において、図示しない第1開口部から
矢印20Aで示すようにエアダクト19に導入されて、
エアクーラ17,エアヒータ18を経て、図示しない第
2開口部から矢印20Bで示すように処理槽1内に戻さ
れる。
【0066】この際、エアダクト19内を流通する気体
は、まず、エアクーラ17で、例えば10〜30°C程
度の冷却水によって冷却されるため、気体中に含まれて
いる処理槽1内の衣料2から蒸発した溶剤ガスや水分
(水蒸気)が凝縮・液化されて、他の気体(主として不
活性高分子量ガス200)と分離される。こうして、溶
剤ガスや水分を分離された気体は、エアヒータ18で温
められて、熱風又は温風として矢印20Bで示すように
処理槽1内に送給される。
【0067】この熱風又は温風は、処理槽1内へ熱量を
運搬するが、空気を循環させ空気を媒体として熱を運搬
したのでは、低圧下では循環する空気の分子数が少なく
なりこれに応じて空気で運搬される熱容量も小さいもの
になってしまうが、ここでは主として不活性高分子量ガ
ス200を媒体として熱量を運搬するので、低圧下であ
っても十分な熱量を運搬することができる。
【0068】つまり、大気圧(即ち、760Torr)
から30Torrまで、気圧をほぼ1/25減圧する
と、準還流の風量が同様であれば、運搬される熱量も1
/25と大幅に減少してしまう。これに対して、不活性
高分子量ガス200は、空気よりも大幅に分子量が大き
く、例えばC6 14のパーフロロカーボン(PFC)の
分子量は、空気の分子量28.8のほぼ12倍もあり、
この分子量に応じてパーフロロカーボン(PFC)C6
14が運搬する熱量も空気の12倍になる。したがっ
て、上述のような不活性高分子量ガス200の導入によ
り、気圧低下による運搬熱量の低下(即ち、1/25)
をこの分子量増加による運搬熱量の増大(即ち、12
倍)で補うことができ、不活性高分子量ガス200を用
いることで、低圧下(例えば30Torr程度)でも、
十分な熱量を処理槽1内に供給することが可能になるの
である。
【0069】なお、ここでは、ファン16の出力を増強
させて、循環流の風量を倍増させることで、常圧下での
空気による熱風循環方式(図5参照)に匹敵する熱量運
搬性を確保している。このようにして、十分な熱量が処
理槽1内へ供給されると、処理槽1内の衣料2等に付着
した液状の溶剤4や水分は、容易に気化して、溶剤ガス
や水蒸気となって、循環流に乗ってエアダクト19内に
運搬されて、上述のように、エアクーラ17で凝縮・液
化されて不活性高分子量ガス200等と分離される。
【0070】なお、こうして液化された溶剤及び水分
は、エアクーラ17の下流側から回収経路21を通じて
水分離器22に導かれ水分離器22で分離されて、溶剤
は、溶剤配管23を通じてクリンタンク24へ導かれ、
水は水配管29によって系外に排出される。エアダクト
19内では、このような循環により、処理槽1内の液状
の体が溶剤及び水分が気化されてこれがエアクーラ17
を通じて分離除去されるという工程が繰り返されて、処
理槽1内の衣料2が次第に乾燥する。
【0071】(9)こうして乾燥が終了すると、気体回
収装置80を作動させる。つまり、バルブ101,10
8を閉鎖しバルブ104,109,106を開放して、
真空ポンプ105を作動させることで、収縮していたガ
ス捕集バッグ107を拡張させながら、排気管103を
通じて、リカバリエアダクト19内、即ち、リカバリエ
アダクト19及び処理槽1から構成される循環路30内
の気体(主として不活性高分子量ガス200)を、ガス
捕集バッグ107内に捕集してガス捕集バッグ107内
に貯留する。これにより、エアクーラ17で回収できな
かった未凝縮溶剤ガスも循環路30内から除去される。 (10)このようなガス捕集により、系内、つまり、リ
カバリエアダクト19及び処理槽1から構成される循環
路30内が低圧(数Torr程度)になったら、バルブ
101,106を閉鎖しバルブ104,109,108
を開放して、真空ポンプ105は作動させないようにし
て、排気管103,外気連通管110を通じて、循環路
30内に外気を導入して、系内即ち循環路30内を大気
圧状態にする。これにより、新鮮な外気が循環路30内
の処理槽1内に供給されて、衣料2中の溶剤臭が脱臭さ
れる。
【0072】(11)ドア1Aを開けて、処理槽1内か
ら衣料2を取り出す。このようにして、ガス捕集バッグ
107内に不活性高分子量ガス200が貯留された状態
では、次回からは、乾燥工程における上記工程(6)の
減圧工程が終了したら、上記工程(7)に代えて、次の
工程(7′)で不活性高分子量ガス200の供給を行な
って、その後、上記工程(9)〜(11)を行なう。
【0073】(7′)バルブ101,108は閉鎖して
バルブ104,106,109を開放して、数Torr
程度と大幅に減圧された循環路30内との圧力差を利用
して、ガス捕集バッグ107内の不活性高分子量ガス2
00を、バルブ106,109,104の経路で排気管
103,バイパス管111を介して循環路30内に吸引
させる。
【0074】このようにして、本減圧乾燥式ドライクリ
ーナでは、乾燥工程で、まず、減圧装置60により系内
(循環路30内)が減圧されるので(その後、不活性高
分子量ガス導入装置70で30Torr程度までやや減
圧を緩められるが)、この減圧により、系内(循環路3
0内)における石油系溶剤等の高沸点可燃溶剤4の液体
の沸点が大幅に低下して、処理槽1内の液状の高沸点可
燃溶剤4が比較的低温でも気化し易くなり、しかも、不
活性高分子量ガス導入装置70による不活性高分子量ガ
ス200の系内(循環路30内)への導入等により、低
圧下での熱量供給性能が、常圧下での空気による熱風循
環方式(図5参照)に匹敵するだけ確保されるようにな
り、衣料2を熱損させることのない比較的低温の熱風
(温風)を処理槽1内に供給しながら、処理槽1内の衣
料2を速やか且つ確実に乾燥させることができるように
なる。
【0075】また、不活性高分子量ガス200を用いる
ため、処理槽内等の溶剤4の急激な化学的反応等を確実
に防止することもできる。すなわち、本減圧乾燥式ドラ
イクリーナでは、処理槽内等の石油系溶剤等の高沸点可
燃溶剤4の急激な化学的反応等を確実に防止しながら、
洗浄後の衣料を、比較的低温な循環流により衣料2の風
合いを悪化させることなく勿論衣料2の収縮や変形を招
くことなく、短時間に乾燥させることができるようにな
る効果がある。
【0076】図4は、本減圧乾燥式ドライクリーナによ
る洗浄・乾燥工程の処理時間を、洗浄,脱液,乾燥,脱
臭の各工程で分類して示すもので、乾燥工程には温度条
件を付している。図4を図6と比較してもわかるよう
に、一般的なドライクリーニング工程に比べて、乾燥工
程にかかる時間が大幅に短縮できるようになり、しか
も、従来技術(図6参照)では乾燥温度が80〜90°
Cであるのに対して、本減圧乾燥式ドライクリーナで
は、乾燥温度を50〜60°Cと大幅に低下させること
ができ、このような比較的低温で衣料への熱損の少ない
温度下で、より短時間で乾燥を完了することができるの
である。
【0077】次に、本発明の第2実施形態を図2を参照
して説明する。この第2実施形態は、第1実施形態と構
成が異なる箇所のみを説明する。図2に示すように、本
実施形態では、気体回収装置が第1実施形態と異なって
いる。つまり、本実施形態の気体回収装置81は、図1
に示す本実施例における気体回収装置80のガス捕集バ
ッグ107に代えて、冷凍機又はチラー水を利用した凝
縮回収装置150として構成されている。つまり、排気
管103の端部103Aは、ケース151内に導入され
ており、このケース151内には、排気管103の端部
103Aに近接して冷却コイル152が配設されてい
る。これにより、排気管103の端部103Aでは、導
入された不活性高分子量ガス200が冷却コイル152
により、冷却されて凝縮し液化するようになっている。
この液化した不活性高分子量ガス200は、回収バルブ
153からケース151外に導出され、高分子量ガスタ
ンク100に戻される。なお、154はベント配管であ
る。
【0078】本発明の第2実施形態は、このように構成
されるので、不活性高分子量ガス200を凝縮液として
確実に回収することができ、乾燥工程で使用される不活
性高分子量ガスの再利用を、より確実に且つ容易に行な
うことができるようになる利点がある。もちろん、第1
実施形態と同様に、処理槽1内等の溶剤の急激な化学的
反応等を確実に防止しながら、衣類に付着した溶剤を比
較的低温の熱風供給により極めて効率よく気化させ、衣
類を熱から保護しながら速やかに衣類の乾燥を行なうこ
とができるようになる効果がある。
【0079】ところで、不活性高分子量ガスの適用例と
しては、パーフロロカーボン(PFC)としては前述の
6 14の他にC5 12,C7 16等が、ハイドロフロ
ロカーボン(HFC)としてはC6 2 10(=HFC
4310)等が、ハイドロフロロエーテル(HFE)と
してはC4 9 OCH3 ,C4 9 OC2 5 等がそれ
ぞれ挙げられる。また、いわゆるオゾン層破壊物質とし
て規制されてはいるが、ハイドロクロロフロロカーボン
(HCFC)としてC3 HCl2 5 (=HCFC−2
25)C2 3 Cl2 F(=HCFC−141b)等も
有効である。
【0080】なお、各実施形態では、導入管102及び
排気管103はリカバリエアダクト19に接続される
が、導入管102及び排気管103は循環路30と連通
すればよいので内処理槽1に直接接続してもよい。ま
た、減圧度合いや乾燥用熱風の温度等の各温度設定は、
各実施形態のものに限定されず、適宜の値を設定しうる
ものである。
【0081】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の減圧乾燥式ドライクリーナによれば、低圧雰囲気
下ほど沸点が下がるという高沸点可燃溶剤の特性を利用
して、溶剤が気化し易い環境をつくりながら、この一方
で、不活性高分子量ガスを利用して、処理槽内等の溶剤
の急激な化学的反応等を確実に防止しながら、低圧下で
の熱風による熱量運搬量の低下を抑制し衣類への供給熱
量を確保できるようにすることができ、衣類に付着した
溶剤を比較的低温の熱風供給により極めて効率よく気化
させ、衣類を熱から保護しながら速やかに衣類の乾燥を
行なうことができるようになる効果がある。
【0082】請求項2記載の本発明の減圧乾燥式ドライ
クリーナによれば、乾燥工程で使用される不活性高分子
量ガスが気体回収装置を通じて再利用されるようになる
ので、不活性高分子量ガスの不要な大気放出を防止して
効率よく使用することができるようになる利点がある。
請求項3記載の本発明の減圧乾燥式ドライクリーナによ
れば、乾燥工程で使用される不活性高分子量ガスの再利
用を、より確実に且つ容易に行なうことができるように
なる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての減圧乾燥式ドラ
イクリーナを示す模式的な構成図である。
【図2】本発明の第2実施形態としての減圧乾燥式ドラ
イクリーナの変形例を示す模式的な要部構成図である。
【図3】本発明の第1,2実施形態としての減圧乾燥式
ドライクリーナの乾燥工程で使用される不活性高分子量
ガスの特性を示す図である。
【図4】本発明の第1,2実施形態としての減圧乾燥式
ドライクリーナの効果を説明する図である。
【図5】従来のドライクリーナを示す模式的な構成図で
ある。
【図6】従来のドライクリーナの課題を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1 処理槽 1A 処理槽1のドア 2 衣料 3 溶剤タンク 4 石油系溶剤等の高沸点可燃溶剤 5,7,9,13,14 バルブ 6 ポンプ 8 フィルタ 10 溶剤給排管 11 処理ドラム 12 ボタントラップ 15 蒸留器 16 ファン 17 エアクーラ 18 エアヒータ 19 リカバリエアダクト(エアダクト) 20A リカバリエアダクト19への気体導入経路 20B 処理槽1への気体導入経路 21 回収経路 22 水分離器 27 コンデンサ 23 溶剤配管 24 クリンタンク 28 オーバフロー付き仕切板 29 水配管 30 気体循環路(循環路) 40 洗浄処理機構 41 乾燥処理機構 50 回収管 60 減圧装置 70 不活性高分子量ガス導入装置 80 気体回収装置 100 高分子量ガスタンク 101,104,106,108,109 バルブ 102 導入管 103 排気管 105 真空ポンプ 107 ガス捕集バッグ 110 外気連通管 111 バイパス管 200 不活性高分子量ガス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理槽と、高沸点可燃溶剤を用いて該処
    理槽内の衣料を洗浄する洗浄処理機構と、該洗浄後に該
    処理槽内の該衣料を乾燥させる乾燥処理機構とをそなえ
    たドライクリーナにおいて、 該乾燥処理機構が、一端部を該処理槽に形成された第1
    開口部に接続され他端部を該処理槽に形成された第2開
    口部に接続されたエアダクトと、該エアダクト内に装備
    された冷却器及び加熱器とをそなえ、 該処理槽及び該エアダクトにより、該処理槽内の気体を
    該第1開口部から該エアダクト内に導入し該冷却器,該
    加熱器の順で通過させ該第2開口部から該処理槽内に還
    流させる循環路が形成されるとともに、該循環路内で該
    気体を循環駆動する駆動装置が設けられ、 該循環路内の気体を該循環路外へ排出することで該循環
    路内を減圧する減圧装置と、該減圧装置で減圧された該
    循環路内に不活性高分子量ガスを導入して減圧状態をや
    や緩める不活性高分子量ガス導入装置とが設けられて、 該乾燥処理機構による乾燥工程で、該不活性高分子量ガ
    ス導入装置によって該減圧装置で減圧された該循環路内
    に不活性高分子量ガスを導入した状態で、該駆動装置に
    より該循環路内で該気体を循環駆動することを特徴とす
    る、減圧乾燥式ドライクリーナ。
  2. 【請求項2】 該乾燥工程後に該循環路内に残留した該
    不活性高分子量ガスを含んだ気体を吸引して回収し次回
    の使用に備える気体回収装置がそなえられていることを
    特徴とする、請求項1記載の減圧乾燥式ドライクリー
    ナ。
  3. 【請求項3】 該気体回収装置が、吸収した該気体のう
    ちの主として該不活性高分子量ガスを冷却により凝縮し
    て回収することを特徴とする、請求項2記載の減圧乾燥
    式ドライクリーナ。
JP8313993A 1996-11-25 1996-11-25 減圧乾燥式ドライクリーナ Pending JPH10151297A (ja)

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