JPH1016757A - 倍力装置 - Google Patents

倍力装置

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JPH1016757A
JPH1016757A JP8188829A JP18882996A JPH1016757A JP H1016757 A JPH1016757 A JP H1016757A JP 8188829 A JP8188829 A JP 8188829A JP 18882996 A JP18882996 A JP 18882996A JP H1016757 A JPH1016757 A JP H1016757A
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Makoto Watanabe
渡辺  誠
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 出力軸36のリヤ側の端部36bには、
環状の皿ばね41をリヤ側から当接させている。ブレー
キ倍力装置の非作動状態では、リアクションディスク3
5と弁プランジャ17の端面17aとの間には間隙が維
持されており、また皿ばね41と段部端面6Bとの間に
は間隙δが維持されている。ブレーキ倍力装置が作動さ
れた後、ブレーキペダルの踏力(入力)が所定の値とな
ると、皿ばね41と段部端面6Bとが当接し、その後、
すぐに皿ばね41が限度まで圧縮される。この時点から
は、出力の反力は全てバルブボディ6に伝達されて弁プ
ランジャ17には伝達されなくなる。これにより、ブレ
ーキ倍力装置は迅速に全負荷点となる。 【効果】 緊急ブレーキのように大きな制動力が必要な
場合に、ドライバーが非力な女性であっても確実に大き
な出力を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車のブレーキ等に用
いられる倍力装置に関し、より詳しくは、ブレーキペダ
ルの踏力(入力)が所定値以上となったら直ちに全負荷
点となるように構成した倍力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、倍力装置として、次のような構成
を備えたものは知られている。すなわち、シェル内に摺
動自在に設けた概略筒状のバルブボディと、このバルブ
ボディに摺動自在に嵌合されて入力軸と連動した弁プラ
ンジャと、リヤ側に位置する基部を上記バルブボディに
摺動自在に取り付けた出力軸と、上記出力軸の基部と弁
プランジャのフロント側の端面との間に設けたリアクシ
ョンディスクとを備えた倍力装置は公知である(例え
ば、特開平8−85442号公報)。上記従来の装置で
は、倍力装置の作動開始後における入力が小さい状態よ
りも入力が大きい状態においてサーボ比が大きくなるよ
うに構成してあり、それによって、入力が小さい状態に
おいて良好なブレーキフィーリングを得ると同時に、緊
急ブレーキのような大きな制動力が必要な時にも、充分
な出力が得られるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した公
報の倍力装置では、入力が大きい状態においてサーボ比
が大きくなるように構成されているが、このサーボ比が
大きくなる作動領域において出力を得るためには、当然
に入力も大きくする必要がある。そのため、例えば緊急
ブレーキのような大きな制動力が必要な場合に、ドライ
バーが非力な女性等であると、ブレーキペダルの踏力
(入力)が小さいために緊急ブレーキとして必要な程の
倍力装置の出力が得られないことがあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述した事情に鑑み、本
発明は、シェル内に摺動自在に設けた概略筒状のバルブ
ボディと、このバルブボディに摺動自在に嵌合されて入
力軸と連動した弁プランジャと、リヤ側に位置する基部
を上記バルブボディに摺動自在に取り付けた出力軸と、
上記出力軸の基部と弁プランジャのフロント側の端面と
の間に設けたリアクションディスクとを備えた倍力装置
において、上記出力軸あるいはバルブボディの少なくと
も一方にストッパ部を形成して、上記入力軸の入力が所
定値以上となると上記ストッパ部とそれに対向する部材
とが当接して、出力軸に作用する出力の反力を入力軸に
伝達しないように構成したものである。
【0005】
【作用】このような構成によれば、倍力装置の作動開始
後においてブレーキペダルの踏力(入力)が小さい状態
では、出力軸に作用する出力の反力は、その基部がリア
クションディスクに当接し、さらにこのリアクションデ
ィスクから弁プランジャに伝達されるので、従来一般の
倍力装置と同様に所定のサーボ比の出力を得ることがで
きる。これに対して、倍力装置の作動開始後においてブ
レーキペダルの踏力(入力)が上記所定値以上となる
と、上記ストッパ部とそれに対向する部材とが当接し
て、出力軸に作用する出力の反力が入力軸に伝達されな
くなる。つまり、ブレーキペダルを介してドライバーに
反力が伝達されなくなるため、入力(ブレーキペダルの
踏力)が上記所定値以上となると倍力装置は直ちに全負
荷点となり、大きな出力を得ることができる。そのた
め、緊急ブレーキのように大きな制動力が必要な場合
に、ドライバーが非力な女性であっても確実に大きな出
力を得ることができる。したがって、従来に比較して、
ブレーキ作動時の安全性を向上させることができる。
【0006】
【実施例】
(第1実施例)以下図示実施例について本発明を説明す
ると、図1において、フロントシェル1とリヤシェル2
とで構成した密封容器内は、その中央部に設けたセンタ
ープレート3によってフロント室4とリヤ室5とに区画
している。上記センタープレート3とリヤシェル2との
軸部には、概略筒状に形成したバルブボデイ6をシール
部材7、8によって気密を保持して摺動自在に貫通させ
ている。上記バルブボデイ6には、上記フロント室4お
よびリヤ室5とに収納したフロントパワーピストン11
とリヤパワーピストン12とをそれぞれ連結するととも
に、各パワーピストン11、12の背面にフロントダイ
アフラム13とリヤダイアフラム14とをそれぞれ張設
している。これにより、フロントダイアフラム13の前
後に定圧室Aと変圧室Bを、またリヤダイアフラム14
の前後に定圧室Cと変圧室Dとを形成している。上記2
つの定圧室A、Cと2つの変圧室B、Dおよび大気との
間の流路を切換える弁機構15はバルブボデイ6内に設
けている。この弁機構15は、バルブボデイ6の内周面
に形成した環状の真空弁座16と、この真空弁座16よ
りも内側でバルブボデイ6に摺動自在に設けた弁プラン
ジャ17の右端に形成した環状の大気弁座18と、さら
にばね21の弾発力によって上記両弁座16、18にリ
ヤ側から着座する弁体22とを備えている。上記真空弁
座16とこれに接離する弁体22のシート部によって真
空弁23を構成してあり、この真空弁23よりも外側の
空間はバルブボデイ6に形成した第1定圧通路24と、
この第1定圧通路24よりも外側に形成した第2定圧通
路25とを介して定圧室A、Cに連通させている。また
上記定圧室Aは、負圧導入管26を介して図示しないエ
ンジンのインテークマニホールドに連通させている。他
方、大気弁座18とこれに接離する弁体22のシート部
とによって大気弁27を構成してあり、この大気弁27
と真空弁23との間の空間は、バルブボデイ6に形成し
た半径方向の第1変圧通路28を介して変圧室Dに連通
させ、さらに該変圧室Dをバルブボデイ6の軸方向に形
成した第2変圧通路31を介して変圧室Bに連通させて
いる。さらに上記大気弁27よりも内側の空間は、大気
通路32を介して大気に連通させ、この大気通路32に
はフィルタ33を設けている。上記弁プランジャ17の
リヤ側の端部には入力軸34を枢支連結してあり、この
入力軸34の末端部を図示しないブレーキペダルに連結
している。他方、上記弁プランジャ17のフロント側に
はゴム製のリアクションディスク35を配設し、このリ
アクションディスク35は出力軸36の基部36Aに形
成した凹部36a内に収納している。なお、弁プランジ
ャ17にはキー部材37を係合させてあり、それによっ
て、弁プランジャ17がバルブボディ6から脱落するの
を防止している。バルブボディ6の内周部には、フロン
ト側に向けて突出する環状突起6Aを設けてあり、その
外周部に、上記出力軸36の凹部36aを摺動自在に嵌
装している。そして、凹部36a内のリアクションディ
スク35は、凹部36aの底部と環状突起6Aの端面と
の間に介在させている。上記出力軸36のフロント側の
端部はフロントシェル1の軸部からその外方に突出させ
て、図示しないマスターシリンダのピストンに連動させ
ている。さらに、バルブボディ6とフロントシェル1と
にわたってはリターンスプリング38を弾装してあり、
したがって、非作動状態のバルブボディ6等は、キー部
材37がリヤシェル2の壁面と当接する図示非作動位置
に停止している。この非作動状態では、真空弁23は開
放される一方、大気弁27は閉鎖されている。そのた
め、定圧室A、Cと変圧室B、Dとが連通し、それら各
室内には負圧が導入されている。以上の構成は従来公知
のブレーキ倍力装置のものと変わるところはない。しか
して、本実施例は、ブレーキ倍力装置が作動された後に
ブレーキペダルの踏力(入力)が所定の値以上となった
ら、迅速に全負荷点となるように改良したものである。
すなわち、図2にも拡大して示すように、出力軸36の
リヤ側の端部36bのリヤ側には、環状の皿ばね41を
環状突起6Aに嵌装させて配置してあり、かつその皿ば
ね41を出力軸36の端部36bの端面にリヤ側から当
接させている。そして、図1ないし図2に示したブレー
キ倍力装置の非作動状態では、自然状態における皿ばね
41のリヤ側の端部と、それに対向するストッパ部とし
てのバルブボディ6の段部端面6Bとの間に間隙δが維
持されている。このように構成することで、ブレーキ倍
力装置が作動された後、ブレーキペダルの踏力(入力)
が所定の値以上となると上記間隙δが解消されて、皿ば
ね41と段部端面6Bとが当接し、さらに、その後、出
力軸36のリヤ側の端部36bとバルブボディ6の段部
端面6Bとで挟持された皿ばね41は、最小限に圧縮さ
れるようになり、その時点以降は、出力軸36に作用す
る出力の反力が弁プランジャ17に伝達されないように
なっている(図3の状態)。また、本実施例では、リア
クションディスク35のリヤ側の端面と当接している環
状突起6Aの端面6aに環状溝6bからなる空間部を形
成している。この環状溝6bを設けたことにより、ブレ
ーキ倍力装置が作動されることに伴って弾性変形された
リアクションディスク35の一部がこの環状溝6b内に
充填されるようになっている(図3の状態)。これによ
って、出力軸36の基部36Aが環状突起6Aの外周部
を段部端面6Bに向けて摺動する際の相対的な変位量を
できるだけ大きくなるようにしている。 (作動説明)以上の構成において、図1ないし図2に示
したブレーキ倍力装置の非作動状態から図示しないブレ
ーキペダルが踏み込まれて入力軸34およびそれに連動
した弁プランジャ17が前進されると、真空弁23が閉
鎖される一方、大気弁27が開放される。これにより、
各変圧室B、D内に大気が導入されて、定圧室A、C内
の負圧と変圧室B、D内の大気圧との差圧によって、バ
ルブボディ6および出力軸36等が前進される。すなわ
ち、ブレーキ倍力装置が作動される。また、このように
ブレーキ倍力装置が作動されると、出力軸36に作用す
る出力の反力によってリアクションディスク35が軸方
向に圧縮されるので、そのリヤ側の軸部がリヤ側にむけ
て膨出して弁プランジャ17のフロント側の端面17a
と当接する。このブレーキ倍力装置の作動初期の段階で
は、ブレーキペダルの踏力(入力)は小さいので、環状
溝6b内にはリアクションディスク35は充填されては
おらず、また、環状突起6Aに対する出力軸36の軸方
向における相対的な移動量も小さいので、皿ばね41の
リヤ側の端部とストッパ部としての段部端面6Bとは離
隔している。したがって、図4にPで示したジャンピン
グの時点、つまり上述したリアクションディスク35が
弁プランジャ17のフロント側の端面17aと当接した
時点以降は、弁プランジャ17の断面積とリアクション
ディスク35に当接したバルブボディの環状突起6Aの
断面積とによって決まる所定のサーボ比によって出力が
上昇する。そして、上述したブレーキ倍力装置の作動開
始後にブレーキペダルの踏力(入力)が増加することに
伴って、弾性変形したリアクションディスク35の一部
が環状溝6b内に充填される(図3参照)。さらに、そ
の後、ブレーキペダルの踏力(入力)が所定値以上に大
きくなると、出力軸36が環状突起6Aに対して軸方向
リヤ側に相対移動することに伴って、皿ばね41のリヤ
側の端部がストッパ部としてのバルブボディ6の段部端
面6Bと当接する(図3参照)。この時点は図4にQで
示した時点であり、この時点から出力軸36に作用する
出力の反力は、皿ばね41を介してバルブボディ6にも
伝達されるようになる。そして、その分だけ、弁プラン
ジャ17に伝達される反力が小さくなり、したがって、
PからQまでの間のサーボ比に比較して、Qで示した時
点の後には実線で示した大きなサーボ比で出力が上昇す
る。このように、皿ばね41が出力軸36の端部36b
と段部端面6Bとによって最小限度まで圧縮されている
間はこの大きなサーボ比で出力が上昇するが、皿ばね4
1が最小限度まで圧縮されると、皿ばね41および出力
軸36の基部36aAが実質的に剛体からなる一体物と
して機能するので、出力軸36に作用する出力の反力は
すべて段部端面6B(バルブボディ6)に伝達されるよ
うになり、弁プランジャ17には伝達されなくなる(図
3)。つまり、図4に示すように、この時に全負荷点R
となる。そして、この全負荷点R以降は、従来周知のよ
うに出力と入力が1:1の比率で上昇していく様になっ
ている。なお、皿ばね41のリヤ側の端部が段部端面6
Bに当接してから、皿ばね41が最小限に圧縮されるま
での所要時間はきわめて短いので、皿ばね41のリヤ側
の端部が段部端面6Bに当接すると迅速に全負荷点Rと
なる。このように、本実施例では、ブレーキペダルの踏
力(入力)が所定値以上となると、出力軸36に作用す
る出力の反力はドライバーに伝達されないので、迅速に
全負荷点Rとなるように構成されている。そのため、例
えば大きな制動力が必要な緊急ブレーキ等の場合に、ド
ライバーが非力な女性等の場合であって、小さな入力に
よって確実に大きな出力を得ることができる。したがっ
て、従来に比較して、ブレーキ作動時の安全性を向上さ
せることができる。また、上述した構成によれば、リア
クションディスク35が出力軸36の基部36Aとバル
ブボディ6の環状突起6Aとによって圧縮される量およ
び圧縮されている時間が従来一般のものよりも少ないの
で、リアクションディスク35の材料となるゴムとして
比較的、安価なものを採用できる。したがって、リアク
ションディスク35のコストを安くすることができ、ひ
いてはブレーキ倍力装置のコストを安くすることができ
る。さらに、図4のPからQに至るブレーキ倍力装置の
作動開始後の初期の領域、つまり、走行車両が低速度、
中速度領域においてブレーキ倍力装置を作動させた際に
は、従来のブレーキ倍力装置と同様のサーボ比で出力が
上昇するので、低速度、中速度領域においてドライバー
のブレーキフィーリングを悪化させるようなことはな
い。 (第2実施例)次に、図5は本発明の第2実施例を示し
たものである。この第2実施例では、バルブボディ6の
環状突起6Aにおけるフロント側端部の外周部を縮径さ
せてあり、それによって、縮径部分のリヤ側の端部にス
トッパ部としての段部端面6Bを形成している。他方、
出力軸36の凹部36aのリヤ側端部の内周面を拡径し
て、そこに上記段部端面6Bと対向する段部端面36c
を形成している。そして、図示非作動状態においては、
段部端面36cに皿ばね41を当接させ、該皿ばね41
のリヤ側の端部とそれに対向するストッパ部としての段
部端面6Bとの間に間隙を維持している。なお、このよ
うに構成したことに伴って、凹部36aにおける段部端
面36cに隣接するフロント側の内周面を、環状突起6
Aにおけるフロント側端部の小径部分に嵌装するととも
に、凹部36aにおける段部端面36cよりもリヤ側の
内周面を本来の環状突起6Aにおける外周部に嵌装して
いる。その他の構成は、上記第1実施例と同じである。
このような第2実施例であっても、上述した第1実施例
と同様の作用、効果を得ることができる。 (第3実施例)次に、図6は本発明の第3実施例を示し
たものである。この第3実施例では、出力軸36の基部
6Aにおけるフロント側端部の外周部に半径方向外方に
伸びるフランジ部36cを形成し、そのフランジ部36
cのリヤ側の端面36c’にリヤ側から皿ばね41を当
接させている。また、この第3実施例では、環状突起6
Aの位置よりもフロント側に形成されて、上記皿ばね4
1と対向する位置の段部端面6Bをストッパ部としてい
る。そして、図示非作動状態においては、ストッパ部と
しての段部端面6Bと皿ばね41との間に間隙が維持さ
れている。なお、この第3実施例では、環状突起6aの
端面に環状溝を設けていない。その他の構成は、上記第
1実施例と同じである。このような第3実施例であって
も、上述した第1実施例と同様の作用、効果を得ること
ができる。 (第4実施例)上述した3つの実施例では、出力軸36
の基部36Aに形成される端面にリヤ側から皿ばね41
を当接させて、非作動状態において皿ばね41とそれに
対向するストッパ部としての段部端面6Bとの間に間隙
δを維持しているが、本発明の第4実施例として上記各
実施例における皿ばね41を省略した構成であっても良
い(図面は省略)。この場合には、相互に対向した状態
の出力軸36の基部36Aに形成される端面(36c,
36c’、リヤ側の端部36bの端面)と、それに対向
するバルブボディ6側の段部端面6Bとによってストッ
パ部が形成されることになる。そして、この場合には、
ブレーキ倍力装置が作動開始後にブレーキペダルの踏力
(入力)が所定値以上となると、出力軸36の基部36
A側の端面(36c,36c’、リヤ側の端部36bの
端面)がバルブボディ6側の段部端面6Bに当接し、こ
の時点(図4のQで示す時点)となると、出力軸36に
作用する出力の反力はすべて段部端面6B(バルブボデ
ィ6)に伝達されて弁プランジャ17に伝達されなくな
る。そのため、この場合には、図4に破線で示したよう
に、この時点Qとなると直ちに全負荷点R’となる。こ
のような第4実施例であっても、上述した各実施例と同
様の作用、効果を得ることができる。なお、上述した第
1実施例および第2実施例におけるバルブボディ6の環
状突起6Aの端面6aには環状溝6bを形成することに
より、出力軸36と環状突起6Aとの軸方向における相
対移動量を大きくしているが、この環状溝6bは省略し
ても良い。 (第5実施例)次に図7は、本発明の第5実施例を示し
たものである。この第5実施例においては、図2に示し
た第1実施例における皿ばね41および環状突起6Aの
環状溝6aを省略する一方、出力軸36の基部36Aを
改良したものである。すなわち、この第5実施例では、
出力軸36の基部36Aに、リアクションディスク35
を収納した凹部36aの底部36a’から連続する段付
の凹部36cを形成している。この段付の凹部36cは
リヤ側が小径となっており、フロント側が大径となって
いる。そして、この段付の凹部36c内に軸方向に短い
円柱状の当接部材45を摺動自在に嵌合してあり、さら
にこの当接部材45のフロント側の端面とそれに対向す
る段付の凹部36cの底部とにわたって、所定のセット
荷重に設定したばね46を弾装している。図示非作動状
態では、当接部材45はばね46の弾撥力によって段付
の凹部36cの最もリヤ側の位置に停止している。この
時には当接部材45のリヤ側の端面と凹部36aの底部
とが同一平面上に位置し、かつそれらの箇所はリアクシ
ョンディスク35の端面と当接している。また、出力軸
36のリヤ側の端部36bの端面と段部端面6Bとの間
には、間隙δが維持されている。その他の構成は、図2
に示した第1実施例の構成と同じである。この第5実施
例では、出力軸36のリヤ側の端部36bの端面および
段部端面6Bがそれぞれストッパ部を構成している。こ
のように構成した第5実施例においては、ブレーキペダ
ルが踏み込まれてブレーキ倍力装置が作動されると、出
力軸36と環状突起6Aの端面とによってリアクション
ディスク35が軸方向に圧縮されて、その軸部がリヤ側
に膨出して弁プランジャ17のフロント側の端面17a
と当接する。このジャンピングの時点(図4のPで示す
時点)では、ばね46は圧縮されておらず、出力軸36
のリヤ側の端部36bの端面は段部端面6Bから離隔し
ている。そして、このジャンピングの後にブレーキペダ
ルの入力が所定値以上となると、弾性変形したリアクシ
ョンディスク35のフロント側の軸部がフロント側に膨
出し、上記ばね46の弾撥力に抗して当接部材45を段
付の凹部36c内でフロント側に移動させる。出力軸3
6の基部36Aが段部端面6Bにむけて近接した後、リ
ヤ側の端部36bの端面が段部端面6Bに当接する。し
たがって、この時点(図4のQの時点)以降は、出力軸
36に作用する反力はすべて段部端面6Bに伝達されて
弁プランジャ17には一切伝達されなくなる。そのた
め、段部端面6Bと出力軸36のリヤ側の端部36bが
当接すると、直ちに全負荷点(図4のR’)となる。し
たがって、この第5実施例の構成によっても上述した各
実施例と同様の作用効果を得ることができる。 (第6実施例)次に図8は本発明の第6実施例を示した
ものである。この第6実施例は、上記第5実施例におけ
る出力軸36の基部36Aの構成を異ならせたものであ
る。すなわち、この第6実施例では、出力軸36の凹部
36aの底部には、該凹部36aと同一内径で、かつそ
れから連続する凹部36cを形成し、これら連続する凹
部36a,36c内にカップ状のスリーブ51を摺動自
在に嵌合している。そして、スリーブ51の底部51a
とそれに対向する凹部36cの底部36dとにわたって
所定のセット荷重に設定したばね46を弾装している。
これにより、スリーブ51は凹部36a,36c内で常
時リヤ側にむけて付勢されている。そして、出力軸36
の凹部36aのリヤ側の端部に近い位置にはスナップリ
ング52を取り付けてあり、このスナップリング52に
スリーブ51のリヤ側の端部を当接させている。これに
よって、凹部36a,36c内におけるスリーブ51の
リヤ側の端部の位置を規制している。また、本実施例で
は、上記スリーブ51内にリアクションディスク35を
収納してあり、この状態のスリーブ51のリヤ側の内周
部およびスナップリング52の内周部をバルブボディ6
の環状突起6Aの外周部に摺動自在に嵌装し、かつスリ
ーブ51の底部と環状突起6Aの端面6aとの間にリア
クションディスク35を介在させている。また、スリー
ブ51を環状突起6Aに嵌装したことにより、出力軸3
6の凹部36aもスリーブ51を環状突起6Aに移動可
能に嵌装されたことになり、図示非作動状態では、出力
軸36のリヤ側の端部36bの端面とそれに対向する段
部端面6Bとの間には間隙が維持されている。そのほか
の構成は第5実施例と同じである。この第6実施例にお
いても、ブレーキ倍力装置の作動開始後にブレーキペダ
ルの踏力(入力)が所定値以上となると、ばね46が圧
縮されて出力軸36の基部36Aが段部端面6Bにむけ
て移動されて、出力軸36のリヤ側の端部36bの端面
が段部端面6Bに当接する。そして、この時点(図4の
Qの時点)から出力軸36に作用する出力の反力は全て
段部端面6B(バルブボディ6)に伝達されて、弁プラ
ンジャ17には伝達されなくなる。したがって、この時
点となると直ちに全負荷点となる(図4のR’の時
点)。したがって、この第6実施例においても上述した
第5実施例と同様の作用効果を得ることができる。しか
も、上記第5実施例および第6実施例においては、出力
軸36のリヤ側の端部36bの端面が段部端面6Bに当
接する時点(図4のQの時点)を、上記ばね46のセッ
ト荷重を変更することで容易に変更することができる。
なお、上述した各実施例は、本発明をタンデムタイプブ
レーキ倍力装置に適用した場合について説明したが、シ
ングルタイプのブレーキ倍力装置あるいは、シェル1内
に定圧室と変圧室とを3組備えたトリプルタイプの倍力
装置にも本発明を適用することができる。
【0007】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、緊急ブ
レーキのように大きな制動力が必要な場合に、ドライバ
ーが非力な女性であって確実に大きな出力を得ることが
できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】図1の要部の拡大図。
【図3】図2に示した各部材の作動後の状態を示す断面
図。
【図4】図1に示したブレーキ倍力装置の入力と出力と
の関係を示す図。
【図5】本発明の第2実施例を示す断面図。
【図6】本発明の第3実施例を示す断面図。
【図7】本発明の第5実施例を示す断面図。
【図8】本発明の第6実施例を示す断面図。
【符号の説明】
1…フロントシェル 2…リヤシェル 6…バルブボディ 6B…段部端面
(ストッパ部) 17…弁プランジャ 35…リアクシ
ョンディスク 36…出力軸 36b…端部
(ストッパ部)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シェル内に摺動自在に設けた概略筒状の
    バルブボディと、このバルブボディに摺動自在に嵌合さ
    れて入力軸と連動した弁プランジャと、リヤ側に位置す
    る基部を上記バルブボディに摺動自在に取り付けた出力
    軸と、上記出力軸の基部と弁プランジャのフロント側の
    端面との間に設けたリアクションディスクとを備えた倍
    力装置において、 上記出力軸あるいはバルブボディの少なくとも一方にス
    トッパ部を形成して、上記入力軸の入力が所定値以上と
    なると上記ストッパ部とそれに対向する部材とが当接し
    て、出力軸に作用する出力の反力を入力軸に伝達しない
    ように構成したことを特徴とする倍力装置。
  2. 【請求項2】 上記バルブボディの内周部にはフロント
    側にむけて突出する環状突起が形成されており、上記出
    力軸の基部には凹部が形成されて、該凹部内に上記リア
    クションディスクを収納するとともに、上記凹部はバル
    ブボディの環状突起に移動可能に嵌装されており、さら
    に、上記ストッパ部は、出力軸の基部に形成される端面
    あるいは、それに対向するバルブボディの段部端面から
    なることを特徴とする請求項1に記載の倍力装置。
  3. 【請求項3】 上記出力軸の基部に形成される端面に
    は、そのリヤ側から環状の皿ばねを当接させてあり、上
    記入力軸の入力が所定値以上となると上記皿ばねに対し
    てストッパ部としてのバルブボディの段部端面が当接す
    るように構成されていることを特徴とする請求項2に記
    載の倍力装置。
  4. 【請求項4】 上記バルブボディの環状突起の端面には
    環状溝が形成されていることを特徴とする請求項3に記
    載の倍力装置。
  5. 【請求項5】 上記出力軸の凹部における底部には、該
    凹部から連続してリヤ側が縮径する段付の凹部が形成さ
    れており、この段付の凹部内には、その内径に合わせて
    段付円柱状の当接部材を摺動自在に嵌合し、さらに上記
    段付の凹部の底部と当接部材との間に所定のセット荷重
    に設定したばねを弾装したことを特徴とする請求項2に
    記載の倍力装置。
  6. 【請求項6】 上記出力軸の凹部における底部には、さ
    らにその凹部からフロント側に連続して同一内径の凹部
    を形成してあり、これらの凹部に有底筒状のスリーブを
    摺動自在に嵌合し、このスリーブ内にリアクションディ
    スクを収納するとともに、スリーブの底部とそれに対向
    する凹部の底部とにわたって所定のセット荷重に設定し
    たばねを弾装し、また上記スリーブを上記バルブボディ
    の環状突起に摺動自在に嵌装し、さらに、上記出力軸の
    凹部のリヤ側の内周面に環状のスナップリングを取り付
    けて、上記ばねによって付勢されたスリーブの出力軸の
    凹部内でのリヤ側端部の位置を規制したことを特徴とす
    る請求項2に記載の倍力装置。
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