JPH10245422A - (メタ)アクリル系架橋エラストマーおよびその製造方法 - Google Patents

(メタ)アクリル系架橋エラストマーおよびその製造方法

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JPH10245422A
JPH10245422A JP9050789A JP5078997A JPH10245422A JP H10245422 A JPH10245422 A JP H10245422A JP 9050789 A JP9050789 A JP 9050789A JP 5078997 A JP5078997 A JP 5078997A JP H10245422 A JPH10245422 A JP H10245422A
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JP
Japan
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monomer
meth
elastomer
vinyl monomer
vinyl
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JP9050789A
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Inventor
Minoru Kobayashi
稔 小林
Minoru Aoki
稔 青木
Yoshinobu Asako
佳延 浅子
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮永久歪みや引張永久伸び等のクリープが
小さく(低クリープ)、しかも機械的強度等の各種物性
に優れた(メタ)アクリル系架橋エラストマーを提供す
る。また、該エラストマーを簡便な工程で生産性良く、
かつ、安価に製造することができる方法を提供する。 【解決手段】 エラストマーは、(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル、ビニル基含有重合体、並びに、これら
モノマーと共重合可能な単官能および多官能ビニルモノ
マーからなる群より選ばれる少なくとも一種のモノマー
の存在下で、金属化合物とカルボキシル基含有ビニルモ
ノマーとを反応させて金属塩含有ビニルモノマーを含む
モノマー混合物を得た後、該モノマー混合物から金属塩
含有ビニルモノマーを単離することなく、最終的に、
(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、ビニル基含有
重合体と、金属塩含有ビニルモノマーとを含むモノマー
組成物を形成して重合することにより製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧縮永久歪みや引
張永久伸び等のクリープが小さく(低クリープ)、しか
も機械的強度等の各種物性に優れた(メタ)アクリル系
架橋エラストマー、および、その製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、アクリル系架橋エラストマー
として、いわゆるアクリルゴムが知られている。アクリ
ルゴムは、耐熱性、耐油性、耐候性等の各種物性に優れ
ており、自動車用や土木建築用、船舶用等として好適な
シール材、パッキング材、ホース材等の広範囲の用途に
用いられている。該アクリルゴムは、例えば、特開昭6
3−312339号公報や特開平2−218704号公
報に開示されているように、アクリル系モノマーを懸濁
重合または乳化重合して得られる生ゴムを、その機械的
強度やゴム弾性を向上させるために種々の方法によって
後架橋(加硫)することにより、製造されている。
【0003】ところが、上記のアクリルゴムは、一般的
なゴムと比較して、引張強度や引き裂き強度等の機械的
強度に劣っている。また、アクリルゴムを製造する際に
は、架橋剤を用いた後架橋工程や、充填剤(フィラー)
や補強材等の添加剤を混練する混練工程が必要となって
いる。従って、アクリルゴムは、製造する際の作業性や
生産性に劣っている。
【0004】そこで、近年、上記アクリルゴムおよびそ
の製造方法の欠点を解決するものとして、金属塩を含有
するイオン架橋型のアクリル系エラストマーが種々提案
されている。該アクリル系イオン架橋エラストマーの製
造方法として、例えば、特開昭56−74110号公報
や特開昭57−179209号公報には、(メタ)アク
リル酸アルキルエステルと、重合性不飽和カルボン酸の
金属塩とからなるモノマー混合物をラジカル重合する方
法が開示されている。該製造方法は、後架橋工程を必要
としないので、アクリル系イオン架橋エラストマーを簡
便な工程で製造することができる。(メタ)アクリル酸
アルキルエステルを用いてなる上記のアクリル系イオン
架橋エラストマーは、ゴム弾性および延性に優れてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のアクリル系イオン架橋エラストマーの製造方法にお
いては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに重合性
不飽和カルボン酸の金属塩を比較的多量に溶解させるこ
と、つまり、モノマー混合物における該金属塩の濃度を
比較的高濃度にすることが困難となっている。それゆ
え、簡便な工程で製造することができ得るものの、アク
リル系エラストマーの架橋度が不充分となるので、得ら
れるアクリル系イオン架橋エラストマーが、アクリルゴ
ムと同様に引張強度や引き裂き強度等の機械的強度に劣
るという問題点を有している。また、一般に、イオン架
橋型のアクリル系エラストマーは、上記機械的強度を改
善すると、圧縮永久歪みや引張永久伸び等のクリープが
逆に大きくなり、従ってゴム弾性が不良となる。それゆ
え、上記従来のアクリル系イオン架橋エラストマーは、
機械的強度並びにクリープ等の各種物性をバランス良く
改善することが困難であり、実用化には至っていない。
【0006】尚、可溶化剤を用いて(メタ)アクリル酸
アルキルエステルに重合性不飽和カルボン酸の金属塩を
比較的多量に溶解させることも行われているが、この場
合には、得られるアクリル系イオン架橋エラストマーの
性能(各種物性)が可溶化剤によって低下する。また、
モノマー混合物における重合性不飽和カルボン酸の金属
塩の含有量を単に増加させた場合には、機械的強度等は
改善されるものの、圧縮永久歪みや引張永久伸び等のク
リープを小さくすることができない。
【0007】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的は、圧縮永久歪みや引張永久伸
び等のクリープが小さく(低クリープ)、しかも、引張
強度や引き裂き強度等の機械的強度、耐熱性、耐油性、
耐候性、透明性等の各種物性に優れた(メタ)アクリル
系架橋エラストマーを提供することにある。また、本発
明の他の目的は、上記の(メタ)アクリル系架橋エラス
トマーを簡便な工程で生産性良く、かつ、安価に製造す
ることができる方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、上記の
目的を達成すべく、(メタ)アクリル系架橋エラストマ
ーおよびその製造方法について鋭意検討した。その結
果、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ビ
ニル基含有重合体、並びに、これらモノマーと共重合可
能な単官能ビニルモノマーおよび多官能ビニルモノマー
からなる群より選ばれる少なくとも一種のモノマーの存
在下で、金属化合物とカルボキシル基含有ビニルモノマ
ーとを反応させて金属塩含有ビニルモノマーを含むモノ
マー混合物を得た後、該モノマー混合物から金属塩含有
ビニルモノマーを単離することなく、最終的に、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルと、ビニル基含有重合
体と、金属塩含有ビニルモノマーとを含むモノマー組成
物を形成して重合することにより、上記の目的を達成す
ることができる(メタ)アクリル系架橋エラストマー
を、簡便な工程で生産性良く、かつ、安価に製造するこ
とができることを見い出し、本発明を完成させるに至っ
た。
【0009】即ち、請求項1記載の発明の(メタ)アク
リル系架橋エラストマーは、上記の課題を解決するため
に、(メタ)アクリル酸アルキルエステル30重量%〜
98.5重量%と、ビニル基含有重合体1重量%〜50
重量%と、金属塩含有ビニルモノマー0.5重量%〜2
0重量%とを含むモノマー組成物を重合してなることを
特徴としている。
【0010】請求項2記載の発明の(メタ)アクリル系
架橋エラストマーは、上記の課題を解決するために、請
求項1記載の(メタ)アクリル系架橋エラストマーにお
いて、上記ビニル基含有重合体が、ビニル基を側鎖およ
び/または末端に2つ以上有する(メタ)アクリル酸エ
ステル系重合体であることを特徴としている。請求項3
記載の発明の(メタ)アクリル系架橋エラストマーは、
上記の課題を解決するために、請求項1または2記載の
(メタ)アクリル系架橋エラストマーにおいて、上記モ
ノマー組成物が、多官能ビニルモノマーをさらに含むこ
とを特徴としている。
【0011】また、請求項4記載の発明の(メタ)アク
リル系架橋エラストマーの製造方法は、上記の課題を解
決するために、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、
ビニル基含有重合体、並びに、これらモノマーと共重合
可能な単官能ビニルモノマーおよび多官能ビニルモノマ
ーからなる群より選ばれる少なくとも一種のモノマーの
存在下で、金属化合物とカルボキシル基含有ビニルモノ
マーとを反応させて金属塩含有ビニルモノマーを含むモ
ノマー混合物を得た後、該モノマー混合物から金属塩含
有ビニルモノマーを単離することなく、最終的に、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルと、ビニル基含有重合
体と、金属塩含有ビニルモノマーとを含むモノマー組成
物を形成して重合することを特徴としている。
【0012】請求項5記載の発明の(メタ)アクリル系
架橋エラストマーの製造方法は、上記の課題を解決する
ために、請求項4記載の(メタ)アクリル系架橋エラス
トマーの製造方法おいて、金属化合物が金属酸化物およ
び/または金属水酸化物であることを特徴としている。
【0013】上記の方法によれば、金属塩含有ビニルモ
ノマーを含むモノマー混合物を得るので、金属塩含有ビ
ニルモノマーの溶解性が改善され、最終的に形成される
モノマー組成物における該金属塩含有ビニルモノマーの
濃度を、例えば可溶化剤等を用いなくとも従来よりも高
濃度にすることができる。従って、該モノマー組成物を
重合することにより、得られる(メタ)アクリル系架橋
エラストマーの樹脂骨格に、金属塩を従来よりも多量に
かつ安定的に導入することができる。つまり、得られる
(メタ)アクリル系架橋エラストマーのイオン架橋度を
充分に大きくすることができる。それゆえ、引張強度や
引き裂き強度等の機械的強度、耐熱性、耐油性、耐候
性、透明性等の各種物性に優れた(メタ)アクリル系架
橋エラストマーを製造することができる。
【0014】また、モノマー組成物が金属塩含有ビニル
モノマーと共にビニル基含有重合体を含んでいるので、
従来のアクリル系イオン架橋エラストマーが備えている
良好な性能(各種物性)を維持したまま、該(メタ)ア
クリル系架橋エラストマーの圧縮永久歪みや引張永久伸
び等のクリープを小さく(低クリープ)することができ
る。さらに、モノマー組成物に適度な粘性を付与するこ
とができると共に、例えば増粘剤の添加による増粘効果
を利用して粘度を調節することができるので、モノマー
組成物に必要に応じて添加される種々の添加剤の混合性
や分散安定性を向上させることができると共に、該モノ
マー組成物を重合させる際の取り扱い性や成形性、作業
性、生産性等をより一層向上させることができる。その
上、モノマー組成物が多官能ビニルモノマーを含んでい
る場合には、上記機械的強度並びにクリープ等の各種物
性のバランスを特に良好にすることができる。
【0015】さらに、上記の方法によれば、モノマー組
成物を形成すべき原料(各種モノマー)から、(メタ)
アクリル系架橋エラストマーを、いわゆる1potで製
造することができる。つまり、上記の方法においては、
後架橋工程を必要としない。従って、(メタ)アクリル
系架橋エラストマーを簡便な工程で生産性良く、かつ、
安価に製造することができる。
【0016】これにより、圧縮永久歪みや引張永久伸び
等のクリープが小さく、しかも機械的強度等の各種物性
に優れた(メタ)アクリル系架橋エラストマーを提供す
ることができる。また、該(メタ)アクリル系架橋エラ
ストマーを簡便な工程で生産性良く、かつ、安価に製造
することができる方法を提供することができる。
【0017】以下に本発明を詳しく説明する。本発明に
かかる(メタ)アクリル系架橋エラストマーは、例え
ば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ビニル基含
有重合体、並びに、これらモノマーと共重合可能な単官
能ビニルモノマーおよび多官能ビニルモノマーからなる
群より選ばれる少なくとも一種のモノマーの存在下で、
金属化合物とカルボキシル基含有ビニルモノマーとを反
応させて金属塩含有ビニルモノマーを含むモノマー混合
物を得た後、該モノマー混合物から金属塩含有ビニルモ
ノマーを単離することなく、最終的に、(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルと、ビニル基含有重合体と、金属
塩含有ビニルモノマーとを含むモノマー組成物を形成し
て重合することにより、製造される。
【0018】本発明にかかる(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルとしては、具体的には、例えば、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、
アクリル酸−2−エチルヘキシル等のアクリル酸アルキ
ルエステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸−2−エ
チルヘキシル等のメタクリル酸アルキルエステル;が挙
げられるが、特に限定されるものではない。これら化合
物は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を
併用してもよい。このうち、アクリル酸エチルおよび/
またはアクリル酸−n−ブチルを主成分とする(メタ)
アクリル酸アルキルエステル、並びに、アクリル酸エチ
ルおよび/またはアクリル酸−n−ブチルと、メタクリ
ル酸アルキルエステルとを組み合わせてなる(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルがより好ましい。
【0019】モノマー組成物における(メタ)アクリル
酸アルキルエステルの割合は、30重量%〜98.5重
量%の範囲内が好ましい。該割合が30重量%未満であ
る場合には、得られる(メタ)アクリル系架橋エラスト
マー(以下、単にエラストマーと記す)の各種物性、特
に、耐熱性、耐油性、耐候性等が低下するので好ましく
ない。
【0020】本発明にかかるビニル基含有重合体は、該
ビニル基含有重合体を除くモノマー組成物、即ち、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル、金属塩含有ビニルモ
ノマー、単官能ビニルモノマー(必要に応じて)、およ
び多官能ビニルモノマー(必要に応じて)の混合物に溶
解し、かつ、これらモノマーと共重合可能な重合体であ
ればよく、特に限定されるものではない。より具体的に
は、本発明にかかるビニル基含有重合体は、数平均分子
量(Mn)が500以上であり、かつ、重合反応に関与
するビニル基を側鎖および/または末端に2つ以上有す
る重合体であればよい。ビニル基含有重合体の合成方法
は、特に限定されるものではない。該ビニル基含有重合
体としては、(メタ)アクリル酸エステル系重合体、ポ
リビニルエステル、不飽和ポリエステル等が挙げられ
る。
【0021】尚、モノマー組成物の重合反応において、
ビニル基含有重合体は、該ビニル基の部分が重合に関与
する。従って、ビニル基含有重合体は、該重合反応にお
いてはモノマーの一種であると見なすことができるの
で、本発明においては、ビニル基含有重合体をモノマー
の範疇に含めることとする。
【0022】上記の(メタ)アクリル酸エステル系重合
体としては、例えば、前記した(メタ)アクリル酸アル
キルエステルを主成分とする、ビニル化合物の混合物
を、溶液重合や塊状重合、懸濁重合、乳化重合等の公知
の方法でビニル重合した後、得られる重合体(以下、重
合体Aと記す)にビニル基を導入することによって合成
される化合物が挙げられるが、特に限定されるものでは
ない。上記混合物における(メタ)アクリル酸アルキル
エステル以外のビニル化合物としては、具体的には、例
えば、(メタ)アクリル酸、スチレン、アクリロニトリ
ル、マレイミド類等が挙げられるが、特に限定されるも
のではない。
【0023】上記の重合体Aにビニル基を導入する方法
としては、具体的には、例えば、重合体Aがカルボキ
シル基を有している場合には、該重合体Aに(メタ)ア
クリル酸グリシジルエステル類を反応させる方法;重
合体Aがヒドロキシル基を有している場合には、該重合
体Aにトルエンジイソシアネート等の多官能イソシアネ
ートを反応させた後、該反応生成物にヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有ビニルモ
ノマーを反応させる方法;等を採用することができる。
尚、上記方法においては、必要に応じて、触媒や重合禁
止剤等を用いることができる。
【0024】また、例えば、前記した(メタ)アクリル
酸アルキルエステルを主成分とする、ビニル化合物の混
合物を塊状重合し、該重合反応を中断して得られるポリ
マーシラップ(つまり、重合体Aと、未反応の(メタ)
アクリル酸アルキルエステルとを含む混合物)にビニル
基を導入することによって、(メタ)アクリル酸エステ
ル系重合体を含む(メタ)アクリルシラップを得ること
もできる。この場合、該(メタ)アクリルシラップには
(メタ)アクリル酸アルキルエステルが含まれている。
従って、モノマー組成物を形成する際には、該(メタ)
アクリルシラップにおける(メタ)アクリル酸アルキル
エステルの含有量を考慮する必要がある。つまり、モノ
マー組成物における(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルの割合が所望する割合となるように、上記(メタ)ア
クリルシラップの使用量を決定する必要がある。
【0025】上記のポリビニルエステルとしては、例え
ば、エポキシ系ビニルエステル、ウレタン系ビニルエス
テル、ポリエステル系ビニルエステル等の公知のポリビ
ニルエステルが挙げられるが、特に限定されるものでは
ない。エポキシ系ビニルエステルは、エポキシ樹脂に
(メタ)アクリル酸を反応させてなる化合物である。該
エポキシ樹脂としては、具体的には、例えば、ビスフェ
ノール類やノボラックフェノール類のグリシジルエーテ
ル化物等が挙げられる。ウレタン系ビニルエステルは、
ポリイソシアネート化合物に(メタ)アクリル酸ヒドロ
キシアルキルエステルを反応させてなる化合物である。
該ポリイソシアネート化合物としては、具体的には、例
えば、トルエンジイソシアネート、キシリレンジイソシ
アネート等が挙げられる。ポリエステル系ビニルエステ
ルとしては、例えば、カルボキシル基を両末端に有する
オリゴエステルに(メタ)アクリル酸グリシジルエステ
ル類を反応させてなる化合物や、ヒドロキシル基を両末
端に有するオリゴエステルに(メタ)アクリル酸を反応
させてなる化合物等が挙げられる。
【0026】上記の不飽和ポリエステルとしては、例え
ば、酸成分とアルコール成分とを縮合させることにより
得られる公知の化合物が挙げられるが、特に限定される
ものではない。また、該縮合反応の反応条件も、特に限
定されるものではない。酸成分としては、具体的には、
例えば、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、アジ
ピン酸等の、飽和多塩基酸並びにその無水物;マレイン
酸、フマル酸等の、不飽和多塩基酸並びにその無水物;
等が挙げられる。アルコール成分としては、具体的に
は、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル等の二官能アルコール;トリメチロールプロパン等の
三官能アルコール;エチレンオキシド、プロピレンオキ
シド等のモノエポキシド;等が挙げられる。また、不飽
和ポリエステルは、ジシクロペンタジエン等のジエン化
合物;官能基を末端に有するブタジエン−アクリロニト
リル共重合体等のゴム成分;等の種々の化合物によって
変性されていてもよい。
【0027】上記のビニル基含有重合体は、一種類のみ
を用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。
このうち、(メタ)アクリル酸エステル系重合体がより
好ましい。モノマー組成物におけるビニル基含有重合体
の割合は、1重量%〜50重量%の範囲内が好ましい。
該割合が1重量%未満である場合には、得られるエラス
トマーの圧縮永久歪みや引張永久伸び等のクリープが大
きくなり、ゴム弾性が不良となるので好ましくない。ま
た、該割合が50重量%を越える場合には、エラストマ
ーの機械的強度や伸びが低下して靱性が乏しくなるので
好ましくない。
【0028】本発明にかかる多官能ビニルモノマーは、
分子内にビニル基を2つ以上有するビニルモノマーであ
り、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ビニル基含
有重合体および金属塩含有ビニルモノマーと共重合可能
な化合物である。尚、本発明において、多官能ビニルモ
ノマーには、ビニル基含有重合体は含まれない。
【0029】該多官能ビニルモノマーとしては、具体的
には、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
エチレングリコールジフタレートのジ(メタ)アクリレ
ート化物、ジエチレングリコールジフタレートのジ(メ
タ)アクリレート化物、ジビニルベンゼン、ダイマー酸
のジグリシジル(メタ)アクリレート化物、等の二官能
ビニル化合物;トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート等の三官能ビニル化合物;等が挙げられる
が、特に限定されるものではない。これら化合物は、必
要に応じて、一種類のみを用いてもよく、また、二種類
以上を併用してもよい。
【0030】本発明にかかる単官能ビニルモノマーは、
分子内にビニル基を1つ有するビニルモノマーであり、
(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ビニル基含有重
合体および金属塩含有ビニルモノマーと共重合可能な化
合物である。尚、本発明において、単官能ビニルモノマ
ーには、(メタ)アクリル酸アルキルエステルおよびカ
ルボキシル基含有ビニルモノマーは含まれない。
【0031】該単官能ビニルモノマーとしては、具体的
には、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチル
スチレン等の芳香族ビニル化合物;アクリル酸メトキシ
エチル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸ブトキ
シエチル等のアクリル酸アルコキシアルキルエステル;
メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシエ
チル、メタクリル酸ブトキシエチル等のメタクリル酸ア
ルコキシアルキルエステル;グリシジル(メタ)アクリ
レート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有
ビニル化合物;ビニルクロロアセテート、アリルクロロ
アセテート、ビニルベンジルクロライド等のハロゲン基
含有ビニル化合物;(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキ
シエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピ
ル、エチレングリコールモノアリルエーテル等の水酸基
含有ビニル化合物;アクリルアミド、メタクリルアミド
等のアミド基含有ビニル化合物;(メタ)アクリル酸ジ
メチルアミノエチル等のアミノ基含有ビニル化合物;ビ
ニルメトキシシラン、ビニルエトキシシラン等のシリル
基含有ビニル化合物;シクロヘキシルマレイミド、フェ
ニルマレイミド等のマレイミド類;アクリロニトリル、
メタクリロニトリル等のニトリル基含有ビニル化合物;
ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン等の脂
環式ビニル化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等
のカルボン酸ビニルエステル;等が挙げられるが、特に
限定されるものではない。これら化合物は、必要に応じ
て、一種類を用いてもよく、また、二種類以上を用いて
もよい。
【0032】そして、多官能ビニルモノマーおよび/ま
たは単官能ビニルモノマーを用いる場合において、モノ
マー組成物におけるこれらビニルモノマーの割合は、0
を越え、68.5重量%以下である。モノマー組成物が
多官能ビニルモノマーを含んでいる場合には、得られる
エラストマーの機械的強度並びにクリープ等の各種物性
のバランスを特に良好にすることができる。
【0033】本発明にかかる金属塩含有ビニルモノマー
は、金属化合物とカルボキシル基含有ビニルモノマーと
の反応生成物(塩)である。本発明にかかる金属化合物
としては、例えば、金属酸化物、金属水酸化物、金属塩
化物、炭酸金属塩等の無機金属化合物;酢酸金属塩等の
カルボン酸金属塩、アセチルアセトン錯体等の錯体、金
属プロピラートや金属ブチラート等の金属アルコラー
ト、等の有機金属化合物;が挙げられるが、特に限定さ
れるものではない。これら化合物は、一種類のみを用い
てもよく、また、二種類以上を併用してもよい。尚、上
記の金属は、一価金属であってもよく、多価金属であっ
てもよい。
【0034】このうち、金属酸化物および金属水酸化物
がより好ましく、多価金属酸化物および多価金属水酸化
物が、カルボキシル基含有ビニルモノマーとの反応性
に、より一層優れているので、さらに好ましい。該多価
金属酸化物としては、具体的には、例えば、酸化亜鉛
(亜鉛華)、酸化マグネシウム等が挙げられるが、特に
限定されるものではない。該多価金属水酸化物として
は、具体的には、例えば、水酸化亜鉛、水酸化マグネシ
ウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム等が挙げ
られるが、特に限定されるものではない。上記の多価金
属酸化物や多価金属水酸化物を用いることにより、得ら
れるエラストマーの機械的強度等の物性がより一層向上
する。
【0035】本発明にかかるカルボキシル基含有ビニル
モノマーは、分子内にカルボキシル基を有するビニルモ
ノマーであればよい。該カルボキシル基含有ビニルモノ
マーとしては、具体的には、例えば、アクリル酸、メタ
クリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸等のα,β−エチレン
性不飽和カルボン酸;2−アクリロイルオキシエチルフ
タル酸、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸、2
−メタクリロイルオキシエチルトリメリット酸、2−メ
タクリロイルオキシエチルピロメリット酸等の、エステ
ル基を有する不飽和カルボン酸;マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸;マレイン酸モ
ノメチルエステル等の、不飽和ジカルボン酸と一価アル
コールとのモノエステル;等が挙げられるが、特に限定
されるものではない。これら化合物は、一種類のみを用
いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。この
うち、アクリル酸とメタクリル酸とを併用することがよ
り好ましい。
【0036】上記の金属化合物とカルボキシル基含有ビ
ニルモノマーとを、(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル、ビニル基含有重合体、単官能ビニルモノマー、およ
び多官能ビニルモノマーからなる群より選ばれる少なく
とも一種のモノマー(以下、選択モノマーと記す)の存
在下で反応させることにより、金属塩含有ビニルモノマ
ーが簡単に得られる。該反応方法については後述する。
ここで、選択モノマーとは、具体的には、(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルのみ、ビニル基含有重合体
のみ、単官能ビニルモノマーおよび/または多官能ビ
ニルモノマーのみ、(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルとビニル基含有重合体との混合物、(メタ)アク
リル酸アルキルエステルと、単官能ビニルモノマーおよ
び/または多官能ビニルモノマーとの混合物、ビニル
基含有重合体と、単官能ビニルモノマーおよび/または
多官能ビニルモノマーとの混合物、(メタ)アクリル
酸アルキルエステルと、多官能ビニルモノマーと、単官
能ビニルモノマーおよび/または多官能ビニルモノマー
との混合物、を示す。また、上記選択モノマーが例えば
(メタ)アクリル酸アルキルエステルのみでなっている
場合において、該(メタ)アクリル酸アルキルエステル
の量は、最終的に形成されるモノマー組成物に含まれる
べき量の全部であってもよく、一部であってもよい。要
するに、本発明において選択モノマーとは、最終的に形
成されるモノマー組成物から金属塩含有ビニルモノマー
を除いた成分の、一部若しくは全部を示す。
【0037】モノマー組成物における金属塩含有ビニル
モノマーの割合は、0.5重量%〜20重量%の範囲内
が好ましい。該割合が0.5重量%未満である場合に
は、得られるエラストマーの機械的強度が低下するので
好ましくない。また、該割合が20重量%を越える場合
には、エラストマーのクリープが大きくなるので好まし
くない。従って、上記金属化合物並びにカルボキシル基
含有ビニルモノマーの使用量は、得られる金属塩含有ビ
ニルモノマーの割合が上記範囲内となるように設定すれ
ばよい。
【0038】カルボキシル基含有ビニルモノマーと金属
化合物との当量比(カルボキシル基含有ビニルモノマー
/金属化合物)は、カルボキシル基含有ビニルモノマー
の組成や金属化合物の種類、両者の組み合わせ、エラス
トマーの用途、該エラストマーに要求される各種物性等
に応じて設定すればよく、特に限定されるものではない
が、1.0〜1.2の範囲内がより好ましい。
【0039】また、金属化合物として多価金属化合物を
用いる場合には、カルボキシル基含有ビニルモノマーと
して二種類以上の化合物を併用することがより好まし
く、アクリル酸とメタクリル酸とを併用することが特に
好ましい。そして、例えば二種類の化合物をカルボキシ
ル基含有ビニルモノマーとして用いる場合における両化
合物のモル比は、0.2/0.8〜0.8/0.2の範
囲内がより好ましく、凡そ1/1が特に好ましい。二種
類以上の化合物を併用することにより、一種類の化合物
を用いた場合と比較して、得られる金属塩含有ビニルモ
ノマーの選択モノマーに対する溶解性がより一層向上す
ると共に、より一層安定性に優れたモノマー組成物を形
成することができる。即ち、二種類以上の化合物をカル
ボキシル基含有ビニルモノマーとして併用することによ
り、選択モノマーに金属塩含有ビニルモノマーをより一
層多量に溶解させることができる。二種類以上の化合物
を併用することによって金属塩含有ビニルモノマーの溶
解性がより一層向上する詳細な理由は明らかではない
が、一つの多価金属に互いに異なる化合物が結合してな
る複塩、つまり金属塩含有ビニルモノマーが形成される
ことによって、該金属塩含有ビニルモノマーの結晶性が
低下するためではないかと推察される。
【0040】選択モノマーの存在下で金属化合物とカル
ボキシル基含有ビニルモノマーとを反応させる方法は、
特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、
金属化合物とカルボキシル基含有ビニルモノマーとを選
択モノマー中で混合し、常温または加熱下で攪拌する方
法が挙げられる。これにより、両者の反応が進行して、
金属塩含有ビニルモノマーが形成され、選択モノマーに
該金属塩含有ビニルモノマーが溶解した状態のモノマー
混合物が得られる。選択モノマーに金属化合物とカルボ
キシル基含有ビニルモノマーとを混合する方法は、特に
限定されるものではなく、例えば、選択モノマーに金
属化合物を混合した後、カルボキシル基含有ビニルモノ
マーを混合する方法;選択モノマーにカルボキシル基
含有ビニルモノマーを混合した後、金属化合物を混合す
る方法;選択モノマーに金属化合物とカルボキシル基
含有ビニルモノマーとを同時に混合する方法;等が挙げ
られる。
【0041】金属化合物とカルボキシル基含有ビニルモ
ノマーとの反応が完結したか否かは、例えば用いた金属
化合物が選択モノマーおよび/またはモノマー混合物に
不溶である場合には、モノマー混合物が常温で均一かつ
透明となっているか否かで確認すればよい。常温で均一
かつ透明なモノマー混合物が得られた時点が、上記反応
の終点である。従って、上記時点で、攪拌等の操作を終
了すればよい。反応温度や反応時間等の反応条件は、上
記反応が進行し、かつ、選択モノマー並びにモノマー混
合物が変質しない条件であればよく、特に限定されるも
のではない。
【0042】また、上記の反応においては、必要に応じ
て反応系に水を添加してもよい。つまり、選択モノマー
と水との存在下で、金属化合物とカルボキシル基含有ビ
ニルモノマーとを反応させてもよい。水の存在下で上記
の反応を行うことにより、該反応をより一層速くかつ円
滑に進行させることができると共に、得られる金属塩含
有ビニルモノマーの選択モノマーに対する溶解性をより
一層向上させることができる。水の添加量は、特に限定
されるものではないが、金属化合物1モルに対して、
4.0モル以下となるように設定することがより好まし
い。水を添加することによって上記の効果を奏する詳細
な理由は明らかではないが、得られる金属塩含有ビニル
モノマーに水が配位することによって、該金属塩含有ビ
ニルモノマーが可溶化されるためではないかと推察され
る。
【0043】さらに、上記の反応においては、必要に応
じて反応系に可溶化剤を添加してもよい。つまり、選択
モノマーと可溶化剤との存在下で、金属化合物とカルボ
キシル基含有ビニルモノマーとを反応させてもよい。可
溶化剤の存在下で上記の反応を行うことにより、水の存
在下で反応を行った場合と同様の効果を奏することがで
きる。可溶化剤の添加量は、特に限定されるものではな
い。
【0044】可溶化剤は、一般に金属塩含有ビニルモノ
マーの可溶化剤として用いられている公知の化合物を採
用することができ、特に限定されるものではない。該可
溶化剤としては、例えば、長鎖の炭化水素基または脂環
式炭化水素基を有するカルボン酸;チオール基を有する
含硫黄有機化合物;アミン化合物、イミン化合物、アミ
ド化合物、アンモニウム化合物、含窒素複素環化合物等
の、含窒素有機化合物;等が挙げられる。これら化合物
は、必要に応じて、一種類を用いてもよく、また、二種
類以上を用いてもよい。さらに、水と可溶化剤とを併用
することもできる。
【0045】上記の反応方法により、金属塩含有ビニル
モノマーが選択モノマーに溶解した状態で得られるの
で、モノマー混合物における該金属塩含有ビニルモノマ
ーの濃度を、簡単に比較的高濃度にすることができる。
つまり、最終的に形成されるモノマー組成物における該
金属塩含有ビニルモノマーの濃度を比較的高濃度にする
ことができるので、得られるエラストマーのイオン架橋
度を充分に大きくすることができる。それゆえ、機械的
強度や伸び等が向上して、靱性に優れたエラストマーを
製造することができる。
【0046】そして、上記のモノマー混合物に、所望す
るモノマー組成物が最終的に形成されるように、必要に
応じて、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ビニル
基含有重合体、単官能ビニルモノマー、および多官能ビ
ニルモノマーを混合する。つまり、モノマー組成物にお
ける(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ビニル基含
有重合体、金属塩含有ビニルモノマー、単官能ビニルモ
ノマー、および多官能ビニルモノマーの割合(組成比)
が、それぞれ所望する割合(組成比)となるように、こ
れらモノマーをモノマー混合物に適宜混合する。
【0047】例えば、選択モノマーが(メタ)アクリル
酸アルキルエステルのみからなる場合には、得られるモ
ノマー混合物に、ビニル基含有重合体と、必要に応じ
て、単官能ビニルモノマーおよび/または多官能ビニル
モノマーとを混合することにより、モノマー組成物を形
成する。前記したように、選択モノマーは、最終的に形
成されるモノマー組成物から金属塩含有ビニルモノマー
を除いた成分の、一部若しくは全部である。従って、所
望するモノマー組成物を形成するには、モノマー混合物
に、(メタ)アクリル酸アルキルエステルやビニル基含
有重合体、単官能ビニルモノマー、多官能ビニルモノマ
ーを必要量、混合すればよい。但し、選択モノマーが、
モノマー組成物から金属塩含有ビニルモノマーを除いた
成分の全部である場合には、得られるモノマー混合物が
所望するモノマー組成物であるので、該モノマー混合物
に(メタ)アクリル酸アルキルエステルやビニル基含有
重合体、多官能ビニルモノマー、単官能ビニルモノマー
を混合する必要はない。
【0048】このように、モノマー混合物から金属塩含
有ビニルモノマーを単離することなく、該モノマー混合
物に(メタ)アクリル酸アルキルエステルやビニル基含
有重合体、多官能ビニルモノマー、単官能ビニルモノマ
ーを必要量、混合することによって、本発明にかかるモ
ノマー組成物が形成される。即ち、(メタ)アクリル酸
アルキルエステル30重量%〜98.5重量%と、ビニ
ル基含有重合体1重量%〜50重量%と、金属塩含有ビ
ニルモノマー0.5重量%〜20重量%と、必要に応じ
て単官能ビニルモノマーおよび/または多官能ビニルモ
ノマー0重量%〜68.5重量%とを含む(但し、重量
%の合計は100である)モノマー組成物が形成され
る。モノマー組成物は安定性に優れており、長期間放置
しても金属塩含有ビニルモノマーが沈澱することはな
く、また、該モノマー組成物の増粘やゲル化等を生じる
こともない。
【0049】また、上記のモノマー組成物には、必要に
応じて、該モノマー組成物に溶解若しくは分散する合成
樹脂が添加されていてもよい。モノマー組成物に合成樹
脂を添加することにより、該モノマー組成物中の金属塩
含有ビニルモノマーの溶解性や分散安定性をさらに一層
向上させることができると共に、モノマー組成物に必要
に応じて添加される種々の添加剤(後述する)の分散安
定性をより一層向上させることができる。さらに、モノ
マー組成物に適度な粘性を付与することができるので、
該モノマー組成物の取り扱い性や成形性、作業性、生産
性等をより一層向上させることができる。
【0050】合成樹脂は、モノマー組成物に溶解若しく
は分散し、かつ、該モノマー組成物を重合してなるエラ
ストマーが備えるべき性能(各種物性)を損なわない合
成樹脂であればよく、特に限定されるものではない。ま
た、合成樹脂の添加量は、特に限定されるものではな
い。尚、モノマー組成物に合成樹脂が添加されている場
合には、該モノマー組成物は、合成樹脂の存在下で重合
されることになる。
【0051】該合成樹脂としては、具体的には、例え
ば、ポリアルキル(メタ)アクリレート樹脂、アクリル
ゴム等のアクリル樹脂;ポリエチレン系樹脂、ポリプロ
ピレン系樹脂、ジエン系重合体等のポリオレフィン樹
脂;ポリエステル樹脂;エポキシ樹脂;ポリスチレン樹
脂;等の公知の合成樹脂が挙げられる。これら合成樹脂
は、必要に応じて、一種類を用いてもよく、また、二種
類以上を用いてもよい。このうち、アクリル樹脂が、得
られるエラストマーの透明性がより一層良好となるの
で、より好ましい。尚、本発明において、合成樹脂に
は、ビニル基含有重合体は含まれない。
【0052】上記構成のモノマー組成物を重合すること
により、本発明にかかるエラストマーが得られる。重合
方法は、特に限定されるものではなく、例えば、加熱に
よる重合方法;紫外線や、電子線等の放射線を照射する
重合方法;ラジカル重合開始剤等の重合開始剤を用いる
重合方法;等の公知の種々の重合方法を採用することが
できる。また、重合反応の形態としては、例えば、塊状
重合、懸濁重合、乳化重合、分散重合等の公知の種々の
反応形態を採用することができる。従って、得られるエ
ラストマーは、重合反応の形態等に応じて、シート状、
粒状(ビーズ状)、粉体状、微粒子状等の種々の形状で
得られる。このうち、モノマー組成物にラジカル重合開
始剤を添加して塊状重合する方法が、製造工程が最も簡
便となり、かつ、エラストマーを安価に製造することが
できるので、特に好ましい。そして、該塊状重合を工業
的に実施する場合における好適な形態、つまり、成形方
法や塗工方法としては、例えば、注型成形、プレス成
形、射出成形、RIM(反応射出成形)、押出成形、積
層、スプレー塗工等が挙げられる。
【0053】上記のラジカル重合開始剤としては、具体
的には、例えば、ベンゾイルパーオキシド、メチルエチ
ルケトンパーオキシド、t−アミルパーオキシ−2−エ
チルヘキサノエート等の有機過酸化物;2,2’−アゾ
ビスイソブチロニトリル等の有機アゾ化合物;ベンゾフ
ェノン、アセトフェノン類、アシルホスフィンオキシ
ド;等が挙げられる。ラジカル重合開始剤の添加量は、
特に限定されるものではない。また、重合促進剤を上記
ラジカル重合開始剤と併用してもよい。該重合促進剤と
しては、具体的には、例えば、オクテン酸コバルト、ス
テアリン酸亜鉛等の有機金属塩;ジメチルアニリン等の
芳香族三級アミン類;トリフェニルホスフィン;等が挙
げられる。さらに、重合調節剤(いわゆる重合防止剤)
や光増感剤等をラジカル重合開始剤と併用することもで
きる。該重合調節剤としては、具体的には、例えば、ベ
ンゾキノン、パラメトキシフェノール、ハイドロキノン
等が挙げられる。尚、重合促進剤や重合調節剤、光増感
剤等を用いる場合におけるこれらの添加量は、特に限定
されるものではない。
【0054】重合反応における反応圧力や反応温度、反
応時間等の反応条件は、該重合反応が完結するように、
例えば、モノマー組成物の組成;水や可溶化剤、合成樹
脂の添加の有無;重合方法;重合反応の形態;添加剤の
有無;等に応じて適宜設定すればよく、特に限定される
ものではない。また、得られるエラストマーの平均分子
量も、特に限定されるものではない。
【0055】また、上記構成のモノマー組成物を重合す
る際には、該モノマー組成物に、必要に応じて、種々の
添加剤を添加することができる。モノマー組成物に添加
剤を添加することにより、得られるエラストマーに該添
加剤を簡単に配合することができる。つまり、従来の
(メタ)アクリル系架橋エラストマー、例えばアクリル
ゴムにおいては、該アクリルゴムが高粘度物であるの
で、添加剤を配合することが困難であるか、若しくは、
添加剤を配合するのに極めて多大なエネルギーを要する
混練工程が必要となっている。これに対し、上記構成の
モノマー組成物においては、該モノマー組成物が低粘度
物であるので、添加剤を添加して攪拌等するだけでよ
い。従って、エラストマーに対する添加剤の配合を極め
て容易にかつ簡単に行うことができる。
【0056】該添加剤としては、例えば、カーボンブラ
ック、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、タルク、
クレー等の充填剤(フィラー);酸化亜鉛や酸化マグネ
シウム、ポリイソシアネート化合物等の増粘剤;ガラス
繊維等の補強材;芳香族油等の可塑剤;老化防止剤;顔
料等の着色剤;離型剤;顔料分散剤;等が挙げられる
が、特に限定されるものではない。これら添加剤の添加
量は、特に限定されるものではない。
【0057】例えば、モノマー組成物に増粘剤を添加す
ると、該モノマー組成物はビニル基含有重合体を含んで
いるので増粘剤の添加による増粘効果を示す。つまり、
増粘効果を利用して粘度を調節することにより、モノマ
ー組成物に適度な粘性を付与することができる。これに
より、モノマー組成物と、充填剤や補強材、着色剤等の
添加剤との混合性、並びに、これら添加剤の分散安定性
をより一層向上させることができる。また、該モノマー
組成物の取り扱い性や成形性、作業性をより一層向上さ
せることができる。
【0058】以上のように、本発明にかかるエラストマ
ーの製造方法は、例えば、選択モノマーの存在下で、金
属化合物とカルボキシル基含有ビニルモノマーとを反応
させて金属塩含有ビニルモノマーを含むモノマー混合物
を得た後、該モノマー混合物から金属塩含有ビニルモノ
マーを単離することなく、最終的にモノマー組成物を形
成して重合する方法である。
【0059】上記の方法によれば、金属塩含有ビニルモ
ノマーを含むモノマー混合物を得るので、金属塩含有ビ
ニルモノマーの溶解性が改善され、最終的に形成される
モノマー組成物における該金属塩含有ビニルモノマーの
濃度を、例えば可溶化剤等を用いなくとも従来よりも高
濃度にすることができる。従って、該モノマー組成物を
重合することにより、得られるエラストマーの樹脂骨格
に、金属塩を従来よりも多量にかつ安定的に導入するこ
とができる。つまり、得られるエラストマーのイオン架
橋度を充分に大きくすることができる。それゆえ、引張
強度や引き裂き強度等の機械的強度、耐熱性、耐油性、
耐候性、透明性等の各種物性に優れたエラストマーを製
造することができる。
【0060】また、モノマー組成物が金属塩含有ビニル
モノマーと共にビニル基含有重合体を含んでいるので、
従来のアクリル系イオン架橋エラストマーが備えている
良好な性能(各種物性)を維持したまま、該(メタ)ア
クリル系架橋エラストマーの圧縮永久歪みや引張永久伸
び等のクリープを小さく(低クリープ)することができ
る。ビニル基含有重合体は二重結合(ビニル基)を2つ
以上有しているので、(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルや金属塩含有ビニルモノマー、単官能ビニルモノマ
ー(必要に応じて)、多官能ビニルモノマー(必要に応
じて)と共重合して架橋構造を形成する。従って、均一
かつ透明なエラストマーを得ることができる。尚、ビニ
ル基含有重合体の代わりに二重結合(ビニル基)を有し
ない重合体を用いた場合には、該重合体は共重合するこ
とができないので、架橋構造を形成することができな
い。従って、得られるエラストマーは、不均一かつ不透
明となり、性能(各種物性)に劣る。
【0061】さらに、モノマー組成物が金属塩含有ビニ
ルモノマーと共にビニル基含有重合体を含んでいるの
で、モノマー組成物に適度な粘性を付与することができ
ると共に、例えば増粘剤の添加による増粘効果を利用し
て粘度を調節することができるので、モノマー組成物に
必要に応じて添加される種々の添加剤の混合性や分散安
定性を向上させることができると共に、該モノマー組成
物を重合させる際の取り扱い性や成形性、作業性、生産
性等をより一層向上させることができる。その上、モノ
マー組成物が多官能ビニルモノマーを含んでいる場合に
は、上記機械的強度並びにクリープ等の各種物性のバラ
ンスを特に良好にすることができる。
【0062】さらに、上記の方法によれば、モノマー組
成物を形成すべき原料(各種モノマー)からエラストマ
ーを、いわゆる1potで製造することができる。つま
り、上記の方法においては、後架橋工程を必要としな
い。従って、エラストマーを簡便な工程で生産性良く、
かつ、安価に製造することができる。
【0063】これにより、圧縮永久歪みや引張永久伸び
等のクリープが小さく、しかも機械的強度等の各種物性
に優れたエラストマーを提供することができる。また、
該エラストマーを簡便な工程で生産性良く、かつ、安価
に製造することができる方法を提供することができる。
【0064】本発明にかかるエラストマーは汎用性に優
れており、従来の(メタ)アクリル系架橋エラストマー
が用いられている、あらゆる用途に好適に供することが
できる。該用途としては、例えば、自動車用や土木建築
用、船舶用等として好適なシール材、ロール材、シーラ
ント(パッキング材)、ホース材等の、従来のアクリル
ゴムが用いられている用途;RIM(反応射出成形)に
て形成される被塗装外装材や防音用成形品、防振用成形
品、或いはFRP(繊維強化プラスチック)との一体成
形品等の、ポリオレフィン系やウレタン系等の従来の液
状ゴムが用いられている用途(成形材料);等が挙げら
れる。本発明にかかるエラストマーは、これら種々の用
途において優れた性能(各種物性)を発揮することがで
きると共に、例えば成形材料として用いた場合において
は、成形品の生産性を向上させることができる。
【0065】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。尚、実施例および比較例に記載
の「部」は、「重量部」を示している。また、エラスト
マーの諸物性、つまり、タイプAデュロメータ硬さ、引
張弾性率、引張破断強さ、引張破断伸び、引張永久伸
び、および圧縮永久歪みは、JIS K 6301等の
試験方法に準じて測定した。
【0066】上記引張弾性率、引張破断強さ、引張破断
伸びの測定は、厚さ3mmのダンベル2号型試験片を用
い、引張速度500mm/分で行った。引張弾性率は、
100%伸びでの値を読み取った。また、上記引張永久
伸びの測定は、厚さ3mmのダンベル2号型試験片を用
い、引張速度を、引張破断伸びの長さの半分の長さを1
5秒間かけて引っ張ることができるように設定して行っ
た。そして、該測定は、試験片を上記引張速度にて10
分間引っ張り、荷重を除いてから10分間経過後におけ
る標線間距離を読み取ることにより行った。上記圧縮永
久歪みの測定は、直径20mm、厚さ12mmの円柱試
験片を用い、圧縮率25%、90℃で70時間圧縮した
後、荷重を除くと共に徐冷し、荷重を除いてから30分
間経過後における厚さを測定することにより行った。
【0067】〔実施例1〕先ず、ビニル基含有重合体と
しての(メタ)アクリル酸エステル系重合体を含む(メ
タ)アクリルシラップを合成した。即ち、攪拌機、冷却
管、温度計、および、ガス導入管を備えた容量500m
lの反応器に、メタクリル酸メチル177部と、メタク
リル酸22.8部とを仕込んだ後、該反応器内を窒素ガ
ス置換した。次に、この混合物を攪拌しながら、該混合
物に、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(ラジカ
ル重合開始剤)0.1部と、n−ドデシルメルカプタン
(重合調整剤)0.28部とを添加した。その後、窒素
ガス気流下で反応器の内温を80℃に昇温させ、該温度
を維持しながら上記混合物を重合させた。
【0068】そして、重合率が凡そ40%に達した時
点、即ち、不揮発分(メタクリル酸メチル/メタクリル
酸共重合体、つまり、重合体A)の量が凡そ40重量%
に達した時点で、反応液に、メタクリル酸グリシジル3
7.6部、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライ
ド(触媒)0.15部、およびヒドロキノン(重合禁止
剤)0.02部を添加・混合し、反応器を急冷した。
【0069】急冷後、再び、空気雰囲気下で攪拌しなが
ら反応器の内温を100℃に昇温させ、該温度を維持し
ながら上記混合物を23時間、反応させた。即ち、重合
体Aにメタクリル酸グリシジルを反応させることによ
り、該重合体Aの側鎖にビニル基を導入した。これによ
り、ビニル基を側鎖に2つ以上有するメタクリル酸メチ
ル/メタクリル酸共重合体と、未反応のメタクリル酸メ
チルおよびメタクリル酸とを含む混合物、つまり、メタ
クリル酸エステル系重合体を含むメタクリルシラップ
(以下、シラップAと記す)を得た。
【0070】該シラップAは透明であり、不揮発分の量
が45.1重量%であった。また、シラップA中のメタ
クリル酸エステル系重合体の酸価は21.0mgKOH
/gであった。そして、重合体Aの酸価と、メタクリル
酸エステル系重合体の酸価との差が41.7mgKOH
/gであることから、重合体Aが有するカルボキシル基
のうち、66.5%がビニル基に変換されたことが判っ
た。上記組成のシラップAを、以下の反応に用いた。
【0071】攪拌機、冷却管、および温度計を備えた容
量200mlの反応器に、(メタ)アクリル酸アルキル
エステルとしてのアクリル酸−n−ブチル70.0g
と、ビニル基含有重合体としての上記シラップA30.
0gとを仕込んだ後、金属化合物としての酸化亜鉛1.
3gを添加して30分間、攪拌・混合した。一方、カル
ボキシル基含有ビニルモノマーとしてのアクリル酸1.
1gおよびメタクリル酸1.35gと、水0.25gと
を混合することにより、混合液を調製した。金属化合物
(酸化亜鉛)とカルボキシル基含有ビニルモノマー(ア
クリル酸およびメタクリル酸の合計)と水とのモル比
は、1.0:2.08:1.0であった。
【0072】次に、反応器内の混合物に上記の混合液を
攪拌しながら添加し、70℃で1時間反応させた。得ら
れた反応混合物(モノマー混合物)は均一かつ透明であ
り、室温に冷却した後においても、均一かつ透明な状態
を維持していた。さらに、該反応混合物は、室温で1週
間放置した後においても、均一かつ透明な状態を維持し
ていた。このことから、添加した酸化亜鉛の全量が、ア
クリル酸およびメタクリル酸の複塩(アクリル酸・メタ
クリル酸の亜鉛塩、以下、亜鉛複塩と記す)に変換され
ていることを確認した。金属塩含有ビニルモノマーとし
ての該亜鉛複塩の生成量は、3.2gであった。これに
より、本発明にかかるモノマー組成物を得た。
【0073】次いで、上記のモノマー組成物100部
に、ラジカル重合開始剤としての硬化剤328E(商品
名,化薬アクゾ株式会社製の有機過酸化物)1.0部
と、重合促進剤としてのオクテン酸コバルトのミネラル
スピリット溶液(コバルト含有量8重量%)0.4部と
を添加、混合した。そして、得られた混合物を、2枚の
ガラス板とシリコーン樹脂製ガスケットとを用いて組み
立てたセル中に注入し、65℃で7時間重合した後、1
20℃で2時間さらに重合させた。これにより、本発明
にかかるエラストマーを得た。
【0074】得られたエラストマーは、外観が透明であ
った。該エラストマーの諸物性を、上記の方法により測
定した。その結果、タイプAデュロメータ硬さは80H
DA、引張弾性率は29.2kg/cm2 、引張破断強
さは64.6kg/cm2 、引張破断伸びは270%、
引張永久伸びは3.0%、圧縮永久歪みは27.0%で
あった。結果を表1に示す。
【0075】〔実施例2〕実施例1において、酸化亜鉛
の添加量を2.6gに、アクリル酸の使用量を2.2g
に、メタクリル酸の使用量を2.7gに、水の添加量を
0.53gにそれぞれ変更した以外は、同実施例の反応
および操作と同様の反応および操作を行い、反応混合物
を得た。そして、実施例1と同様にして、反応混合物が
均一かつ透明な状態を維持することを確認することによ
り、添加した酸化亜鉛の全量が亜鉛複塩に変換されてい
ることを確認した。該亜鉛複塩の生成量は、6.4gで
あった。これにより、本発明にかかるモノマー組成物を
得た。B型粘度計により測定した該モノマー組成物の粘
度は、25℃で85センチポイズであった。
【0076】次に、上記のモノマー組成物を用いて、実
施例1の反応および操作と同様の反応および操作を行う
ことにより、本発明にかかるエラストマーを得た。得ら
れたエラストマーは、外観が透明であった。該エラスト
マーの諸物性を、上記の方法により測定した。結果を表
1に示す。
【0077】〔実施例3〕実施例2にて得られたモノマ
ー組成物100部に、顔料分散剤(ビックケミカルカン
パニー社製,商品名「BYK D−101」)2部を添
加・混合した後、充填剤としてのカーボンブラック(東
海カーボン株式会社製,商品名「シーストN,LI−H
AF」)20部を添加し、ホモミキサーを用いて30分
間、攪拌・混合した。得られた分散液は、増粘し、チク
ソトロピー(揺変性)を有していたが流動性を示し、安
定な分散状態を維持していた。
【0078】次に、上記の分散液を用いて、実施例1の
反応および操作と同様の反応および操作を行うことによ
り、本発明にかかるエラストマーを得た。得られたエラ
ストマーは、外観が透明であった。該エラストマーの諸
物性を、上記の方法により測定した。結果を表1に示
す。
【0079】〔実施例4〕実施例2にて得られたモノマ
ー組成物100部に、増粘剤(添加剤)としての酸化亜
鉛(堺化学工業株式会社製,商品名「亜鉛華1号」)1
部を添加し、ホモミキサーを用いて30分間、攪拌・混
合した。得られた分散液は、増粘していたが流動性を示
し、安定な分散状態を維持していた。B型粘度計により
測定した該分散液の粘度は、25℃で83,000セン
チポイズであった。
【0080】次に、上記の分散液を用いて、実施例1の
反応および操作と同様の反応および操作を行うことによ
り、本発明にかかるエラストマーを得た。得られたエラ
ストマーは、外観が透明であった。該エラストマーの諸
物性を、上記の方法により測定した。結果を表1に示
す。
【0081】〔実施例5〕攪拌機、冷却管、および温度
計を備えた容量200mlの反応器に、(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルとしてのアクリル酸−n−ブチル
68.2gおよびメタクリル酸メチル14.3gと、実
施例1にて得られたシラップA15.0gと、カルボキ
シル基含有ビニルモノマーとしての2−メタクリロイル
オキシエチルフタル酸(新中村化学株式会社製,商品名
「NKエステルCB−1」)2.2gとを仕込んで溶解
させた。次いで、反応器内の混合物に、酸化亜鉛0.3
gと、水0.03gとを攪拌しながら添加した後、70
℃で1時間反応させた。金属化合物(酸化亜鉛)とカル
ボキシル基含有ビニルモノマー(2−メタクリロイルオ
キシエチルフタル酸)と水とのモル比は、1.0:2.
05:0.5であった。
【0082】得られた反応混合物(モノマー混合物)は
均一かつ透明であり、室温に冷却した後においても、均
一かつ透明な状態を維持していた。さらに、該反応混合
物は、室温で1週間放置した後においても、均一かつ透
明な状態を維持していた。このことから、添加した酸化
亜鉛の全量が、2−メタクリロイルオキシエチルフタル
酸の亜鉛塩に変換されていることを確認した。金属塩含
有ビニルモノマーとしての該亜鉛塩の生成量は、2.5
gであった。これにより、本発明にかかるモノマー組成
物を得た。
【0083】次いで、上記のモノマー組成物100部
に、ラジカル重合開始剤としてのメチルエチルケトンパ
ーオキシドの55重量%ジメチルフタレート溶液0.5
部と、オクテン酸コバルトのミネラルスピリット溶液
(コバルト含有量8重量%)0.5部とを添加、混合し
た。そして、得られた混合物を用いて、実施例1の反応
および操作と同様の反応および操作を行うことにより、
本発明にかかるエラストマーを得た。得られたエラスト
マーは、外観が良好であった。該エラストマーの諸物性
を、上記の方法により測定した。結果を表1に示す。
【0084】〔比較例1〕実施例2において、ビニル基
含有重合体としてのシラップAの代わりにメタクリル酸
メチル30.0gを用いた以外は、同実施例の反応およ
び操作と同様の反応および操作を行い、比較用の反応混
合物を得た。そして、実施例1と同様にして、該反応混
合物が均一かつ透明な状態を維持することを確認するこ
とにより、添加した酸化亜鉛の全量が亜鉛複塩に変換さ
れていることを確認した。該亜鉛複塩の生成量は、6.
4gであった。これにより、比較用のモノマー組成物を
得た。つまり、ビニル基含有重合体を含まない比較用の
モノマー組成物を得た。
【0085】次に、上記比較用のモノマー組成物を用い
て、実施例1の反応および操作と同様の反応および操作
を行うことにより、比較用のエラストマーを得た。得ら
れた比較用のエラストマーは、外観が透明であった。該
エラストマーの諸物性を、上記の方法により測定した。
その結果、比較用のエラストマーは、引張破断強さおよ
び引張破断伸びに優れているものの、引張永久伸びおよ
び圧縮永久歪みに劣っていること、即ち、クリープが大
きく、ゴム弾性が乏しいことが判った。結果を表1に示
す。
【0086】〔比較例2〕アクリル酸−n−ブチル7
0.0gと、実施例1にて得られたシラップA30.0
gとを混合することにより、比較用のモノマー組成物を
調製した。つまり、金属塩含有ビニルモノマーを含まな
い比較用のモノマー組成物を得た。
【0087】次いで、上記比較用のモノマー組成物10
0部に、硬化剤328E(同上)1.0部と、オクテン
酸コバルトのミネラルスピリット溶液(コバルト含有量
8重量%)0.4部とを添加、混合した。そして、得ら
れた混合物を、実施例1のセルと同様のセル中に注入
し、室温で24時間重合した後、120℃で2時間さら
に重合させた。これにより、比較用のエラストマーを得
た。
【0088】得られた比較用のエラストマーは、外観が
透明であった。該エラストマーの諸物性を、上記の方法
により測定した。その結果、比較用のエラストマーは、
引張永久伸びおよび圧縮永久歪みに優れているものの、
引張破断強さに劣っていることが判った。結果を表1に
示す。
【0089】〔比較例3〕実施例5において、アクリル
酸−n−ブチルの使用量を70.0gに、メタクリル酸
メチルの使用量を30.0gにそれぞれ変更すると共
に、ビニル基含有重合体としてのシラップAを用いない
以外は、同実施例の反応および操作と同様の反応および
操作を行い、比較用の反応混合物を得た。そして、実施
例5と同様にして、該反応混合物が均一かつ透明な状態
を維持することを確認することにより、添加した酸化亜
鉛の全量が、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸
の亜鉛塩に変換されていることを確認した。該亜鉛塩の
生成量は、2.5gであった。これにより、比較用のモ
ノマー組成物を得た。つまり、ビニル基含有重合体を含
まない比較用のモノマー組成物を得た。
【0090】次に、上記比較用のモノマー組成物を用い
て、実施例5の反応および操作と同様の反応および操作
を行うことにより、比較用のエラストマーを得た。得ら
れた比較用のエラストマーは、外観が透明であった。該
エラストマーの諸物性を、上記の方法により測定した。
その結果、比較用のエラストマーは、引張破断伸びに優
れているものの、引張永久伸びおよび圧縮永久歪みに劣
っていること、即ち、クリープが大きく、ゴム弾性が乏
しいことが判った。結果を表1に示す。
【0091】〔比較例4〕アクリル酸−n−ブチル6
8.2gと、メタクリル酸メチル14.3gと、実施例
1にて得られたシラップA15.0gとを混合すること
により、比較用のモノマー組成物を調製した。つまり、
金属塩含有ビニルモノマーを含まない比較用のモノマー
組成物を得た。
【0092】次に、上記比較用のモノマー組成物を用い
て、実施例5の反応および操作と同様の反応および操作
を行うことにより、比較用のエラストマーを得た。得ら
れた比較用のエラストマーは、外観が透明であった。該
エラストマーの諸物性を、上記の方法により測定した。
その結果、比較用のエラストマーは、引張永久伸びおよ
び圧縮永久歪みに優れているものの、引張破断強さに劣
っていることが判った。結果を表1に示す。
【0093】
【表1】
【0094】〔実施例6〕先ず、ビニル基含有重合体と
しての(メタ)アクリル酸エステル系重合体を含む(メ
タ)アクリルシラップを合成した。即ち、攪拌機、冷却
管、温度計、および、ガス導入管を備えた容量500m
lの反応器に、メタクリル酸−n−ブチル267部と、
メタクリル酸12.0部とを仕込んだ後、該反応器内を
窒素ガス置換した。次に、この混合物を攪拌しながら、
該混合物に、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル
0.1部と、n−ドデシルメルカプタン0.28部とを
添加した。その後、窒素ガス気流下で反応器の内温を8
0℃に昇温させ、該温度を維持しながら上記混合物を重
合させた。
【0095】そして、重合率が凡そ37%に達した時
点、即ち、不揮発分(メタクリル酸−n−ブチル/メタ
クリル酸共重合体、つまり、重合体A)の量が凡そ37
重量%に達した時点で、反応液に、メタクリル酸グリシ
ジル20.0部、ベンジルトリフェニルホスホニウムク
ロライド0.15部、およびヒドロキノン0.02部を
添加・混合し、反応器を急冷した。
【0096】急冷後、再び、空気雰囲気下で攪拌しなが
ら反応器の内温を100℃に昇温させ、該温度を維持し
ながら上記混合物を23時間、反応させた。即ち、重合
体Aにメタクリル酸グリシジルを反応させることによ
り、該重合体Aの側鎖にビニル基を導入した。これによ
り、ビニル基を側鎖に2つ以上有するメタクリル酸−n
−ブチル/メタクリル酸共重合体と、未反応のメタクリ
ル酸−n−ブチルおよびメタクリル酸とを含む混合物、
つまり、メタクリル酸エステル系重合体を含むメタクリ
ルシラップ(以下、シラップBと記す)を得た。
【0097】該シラップBは透明であり、不揮発分の量
が41.8重量%であった。また、シラップB中のメタ
クリル酸エステル系重合体の酸価は13.5mgKOH
/gであった。そして、重合体Aの酸価と、メタクリル
酸エステル系重合体の酸価との差が16.6mgKOH
/gであることから、重合体Aが有するカルボキシル基
のうち、55.1%がビニル基に変換されたことが判っ
た。上記組成のシラップBを、以下の反応に用いた。
【0098】攪拌機、冷却管、および温度計を備えた容
量200mlの反応器に、(メタ)アクリル酸アルキル
エステルとしてのアクリル酸−n−ブチル31.4gお
よびアクリル酸エチル38.6gと、ビニル基含有重合
体としての上記シラップB30.0gとを仕込んだ後、
酸化亜鉛2.6gを添加して30分間、攪拌・混合し
た。一方、アクリル酸2.2gおよびメタクリル酸2.
7gと、水0.53gとを混合することにより、混合液
を調製した。金属化合物(酸化亜鉛)とカルボキシル基
含有ビニルモノマー(アクリル酸およびメタクリル酸の
合計)と水とのモル比は、1.0:2.08:1.0で
あった。
【0099】次に、反応器内の混合物に上記の混合液を
攪拌しながら添加し、70℃で1時間反応させた。そし
て、実施例1と同様にして、得られた反応混合物(モノ
マー混合物)が均一かつ透明な状態を維持することを確
認することにより、添加した酸化亜鉛の全量が、亜鉛複
塩に変換されていることを確認した。該亜鉛複塩の生成
量は、6.4gであった。これにより、本発明にかかる
モノマー組成物を得た。
【0100】次に、上記のモノマー組成物を用いて、実
施例1の反応および操作と同様の反応および操作を行う
ことにより、本発明にかかるエラストマーを得た。得ら
れたエラストマーは、外観が透明であった。該エラスト
マーの諸物性を、上記の方法により測定した。結果を表
2に示す。
【0101】〔比較例5〕実施例6において、ビニル基
含有重合体としてのシラップBの代わりにメタクリル酸
−n−ブチル30.0gを用いた以外は、同実施例の反
応および操作と同様の反応および操作を行い、比較用の
反応混合物を得た。そして、実施例1と同様にして、該
反応混合物が均一かつ透明な状態を維持することを確認
することにより、添加した酸化亜鉛の全量が亜鉛複塩に
変換されていることを確認した。該亜鉛複塩の生成量
は、6.4gであった。これにより、比較用のモノマー
組成物を得た。つまり、ビニル基含有重合体を含まない
比較用のモノマー組成物を得た。
【0102】次に、上記比較用のモノマー組成物を用い
て、実施例1の反応および操作と同様の反応および操作
を行うことにより、比較用のエラストマーを得た。得ら
れた比較用のエラストマーは、外観が透明であった。該
エラストマーの諸物性を、上記の方法により測定した。
その結果、比較用のエラストマーは、引張破断強さおよ
び引張破断伸びに優れているものの、引張永久伸びおよ
び圧縮永久歪みに劣っていること、即ち、クリープが大
きく、ゴム弾性が乏しいことが判った。結果を表2に示
す。
【0103】〔比較例6〕アクリル酸−n−ブチル3
1.4gと、アクリル酸エチル38.6gと、実施例6
にて得られたシラップB30.0gとを混合することに
より、比較用のモノマー組成物を調製した。つまり、金
属塩含有ビニルモノマーを含まない比較用のモノマー組
成物を得た。
【0104】次に、上記比較用のモノマー組成物を用い
て、実施例1の反応および操作と同様の反応および操作
を行うことにより、比較用のエラストマーを得た。得ら
れた比較用のエラストマーは、外観が透明であった。該
エラストマーの諸物性を、上記の方法により測定した。
その結果、比較用のエラストマーは、引張永久伸びおよ
び圧縮永久歪みに優れているものの、引張破断強さに劣
っていることが判った。結果を表2に示す。
【0105】〔実施例7〕攪拌機、冷却管、および温度
計を備えた容量200mlの反応器に、アクリル酸−n
−ブチル31.4g、アクリル酸エチル38.6g、実
施例6にて得られたシラップB30.0g、および、多
官能ビニルモノマーとしてのトリメチロールプロパント
リメタクリレート3.0gを仕込んだ後、酸化亜鉛2.
6gを添加して30分間、攪拌・混合した。一方、アク
リル酸2.2gおよびメタクリル酸2.7gと、水0.
53gとを混合することにより、混合液を調製した。金
属化合物(酸化亜鉛)とカルボキシル基含有ビニルモノ
マー(アクリル酸およびメタクリル酸の合計)と水との
モル比は、1.0:2.08:1.0であった。
【0106】次に、反応器内の混合物に上記の混合液を
攪拌しながら添加し、70℃で1時間反応させた。そし
て、実施例1と同様にして、得られた反応混合物(モノ
マー混合物)が均一かつ透明な状態を維持することを確
認することにより、添加した酸化亜鉛の全量が、亜鉛複
塩に変換されていることを確認した。該亜鉛複塩の生成
量は、6.4gであった。これにより、本発明にかかる
モノマー組成物を得た。
【0107】次に、上記のモノマー組成物を用いて、実
施例1の反応および操作と同様の反応および操作を行う
ことにより、本発明にかかるエラストマーを得た。得ら
れたエラストマーは、外観が透明であった。該エラスト
マーの諸物性を、上記の方法により測定した。結果を表
2に示す。
【0108】〔比較例7〕アクリル酸−n−ブチル3
1.4g、アクリル酸エチル38.6g、実施例6にて
得られたシラップB30.0g、および、トリメチロー
ルプロパントリメタクリレート3.0gを混合すること
により、比較用のモノマー組成物を調製した。つまり、
金属塩含有ビニルモノマーを含まない比較用のモノマー
組成物を得た。
【0109】次に、上記比較用のモノマー組成物を用い
て、実施例1の反応および操作と同様の反応および操作
を行うことにより、比較用のエラストマーを得た。得ら
れた比較用のエラストマーは、外観が透明であった。該
エラストマーの諸物性を、上記の方法により測定した。
その結果、比較用のエラストマーは、引張永久伸びおよ
び圧縮永久歪みに優れているものの、引張破断強さに劣
っていることが判った。結果を表2に示す。
【0110】
【表2】
【0111】上記実施例1〜7の結果から明らかなよう
に、本発明にかかる製造方法により得られるエラストマ
ーは、圧縮永久歪みや引張永久伸び等のクリープが小さ
く(低クリープ)、しかも、引張弾性率や引張破断強
さ、引張破断伸び等の機械的強度に優れていることが判
った。つまり、該エラストマーは、機械的強度並びにク
リープ等の各種物性がバランス良く改善されていること
が判った。これに対し、上記比較例1〜7の結果から明
らかなように、比較用のエラストマーは、機械的強度並
びにクリープ等の各種物性のバランスが不良であること
が判った。
【0112】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の(メタ)アクリ
ル系架橋エラストマーは、以上のように、(メタ)アク
リル酸アルキルエステル30重量%〜98.5重量%
と、ビニル基含有重合体1重量%〜50重量%と、金属
塩含有ビニルモノマー0.5重量%〜20重量%とを含
むモノマー組成物を重合してなる構成である。本発明の
請求項2記載の(メタ)アクリル系架橋エラストマー
は、以上のように、上記ビニル基含有重合体が、ビニル
基を側鎖および/または末端に2つ以上有する(メタ)
アクリル酸エステル系重合体である構成である。本発明
の請求項3記載の(メタ)アクリル系架橋エラストマー
は、以上のように、上記モノマー組成物が、多官能ビニ
ルモノマーをさらに含む構成である。
【0113】また、本発明の請求項4記載の(メタ)ア
クリル系架橋エラストマーの製造方法は、以上のよう
に、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ビニル基含
有重合体、並びに、これらモノマーと共重合可能な単官
能ビニルモノマーおよび多官能ビニルモノマーからなる
群より選ばれる少なくとも一種のモノマーの存在下で、
金属化合物とカルボキシル基含有ビニルモノマーとを反
応させて金属塩含有ビニルモノマーを含むモノマー混合
物を得た後、該モノマー混合物から金属塩含有ビニルモ
ノマーを単離することなく、最終的に、(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルと、ビニル基含有重合体と、金属
塩含有ビニルモノマーとを含むモノマー組成物を形成し
て重合する方法である。本発明の請求項5記載の(メ
タ)アクリル系架橋エラストマーの製造方法は、以上の
ように、金属化合物が金属酸化物および/または金属水
酸化物である方法である。
【0114】これにより、圧縮永久歪みや引張永久伸び
等のクリープが小さく、しかも機械的強度等の各種物性
に優れた(メタ)アクリル系架橋エラストマーを提供す
ることができるという効果を奏する。また、該(メタ)
アクリル系架橋エラストマーを簡便な工程で生産性良
く、かつ、安価に製造することができる方法を提供する
ことができるという効果を奏する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(メタ)アクリル酸アルキルエステル30
    重量%〜98.5重量%と、ビニル基含有重合体1重量
    %〜50重量%と、金属塩含有ビニルモノマー0.5重
    量%〜20重量%とを含むモノマー組成物を重合してな
    ることを特徴とする(メタ)アクリル系架橋エラストマ
    ー。
  2. 【請求項2】上記ビニル基含有重合体が、ビニル基を側
    鎖および/または末端に2つ以上有する(メタ)アクリ
    ル酸エステル系重合体であることを特徴とする請求項1
    記載の(メタ)アクリル系架橋エラストマー。
  3. 【請求項3】上記モノマー組成物が、多官能ビニルモノ
    マーをさらに含むことを特徴とする請求項1または2記
    載の(メタ)アクリル系架橋エラストマー。
  4. 【請求項4】(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ビ
    ニル基含有重合体、並びに、これらモノマーと共重合可
    能な単官能ビニルモノマーおよび多官能ビニルモノマー
    からなる群より選ばれる少なくとも一種のモノマーの存
    在下で、金属化合物とカルボキシル基含有ビニルモノマ
    ーとを反応させて金属塩含有ビニルモノマーを含むモノ
    マー混合物を得た後、 該モノマー混合物から金属塩含有ビニルモノマーを単離
    することなく、最終的に、(メタ)アクリル酸アルキル
    エステルと、ビニル基含有重合体と、金属塩含有ビニル
    モノマーとを含むモノマー組成物を形成して重合するこ
    とを特徴とする(メタ)アクリル系架橋エラストマーの
    製造方法。
  5. 【請求項5】金属化合物が金属酸化物および/または金
    属水酸化物であることを特徴とする請求項4記載の(メ
    タ)アクリル系架橋エラストマーの製造方法。
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