JPH10267659A - 角速度センサ及びその製造方法 - Google Patents

角速度センサ及びその製造方法

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JPH10267659A
JPH10267659A JP9073668A JP7366897A JPH10267659A JP H10267659 A JPH10267659 A JP H10267659A JP 9073668 A JP9073668 A JP 9073668A JP 7366897 A JP7366897 A JP 7366897A JP H10267659 A JPH10267659 A JP H10267659A
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JP
Japan
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electrode
vibrator
angular velocity
silicon substrate
film layer
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Application number
JP9073668A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Tsutsumi
和彦 堤
Tsukasa Matsuura
司 松浦
Motohisa Taguchi
元久 田口
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な工程で製造でき、かつ小型で、出力感
度の大きな角速度センサを得る。 【解決手段】 シリコン基板上に絶縁膜層を介して一部
が支持固定され、振動可能な梁形状を構成する振動子
2、この振動子2の梁部の両側面に対して各々平行な側
面を有し、絶縁膜層を介して少なくとも一部が上記シリ
コン基板に支持固定される第1電極4及び第2電極5、
上記振動子2を上記振動子の両側面の方向に振動させる
駆動手段、並びに上記振動子の梁部と対向する上記シリ
コン基板の表面を第3電極3として、上記振動子の回転
により発生するコリオリ力を検出する検出手段により角
速度センサを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車などに搭載さ
れ、回転角速度を検知する角速度センサ、及びその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9及び図10は例えば特開平5-322579
号公報に示された従来の角速度センサであり、図9は概
略構成を示す要部の斜視図、図10は断面図である。図
9、図10において、1は絶縁材料からなる第1の基
板、2は第1の基板上1に一部を支持固定され振動可能
な梁形状を有する振動子、3は第1の基板1上の凹部に
形成され、振動子2の下面と対向する、コリオリ力方向
の検出電極、4、5は振動子2の梁部の両方の側面と各
々平行に対向するように配置された第1電極及び第2電
極である。
【0003】このような構成の従来の角速度センサは、
第1の基板1に凹部を設けて、検出電極3を形成後、第
1の基板1上にシリコン基板を陽極接合で接合し、上記
シリコン基板を所定の形状にエッチングすることによ
り、振動子2、及び第1電極4と第2電極5を形成して
製造される。
【0004】次に動作について簡単に説明する。例えば
圧電体バイモルフ等の駆動手段により、外部より振動子
2の側面と第1電極4の側面、及び振動子2の他の側面
と第2電極5の側面からなる両方のギャップ方向に、振
動子の共振周波数近傍にて振動子2を駆動励振すると、
このギャップ間の静電容量は変化する。前記振動子の駆
動励振に、振動子の長手方向を回転軸系とした回転角速
度が加わると、駆動励振方向と直交する方向にコリオリ
力なる力が発生し、このコリオリ力方向に振動子は変位
し、振動子2と第1の基板1上の検出電極3からなるギ
ャップ間の静電容量は変化する。そこで検出手段により
この静電容量の変化を検出し、回転角速度の検出を行
う。
【0005】回転角速度の検出は以下の原理で行われ
る。振動子2と第1の基板1上の検出電極3からなるギ
ャップ間の静電容量Cの変化△Cを検出する。この△C
をC−V変換により電圧Vの変化△Vに置き換える。C
−V変換は△V=△C/C0 により行われる。ここでC
0 は初期容量である。振動子2の変位量は入力角速度に
比例するので、結局、△Vにより入力角速度が検出でき
る。静電容量CはC=ε・s/dで与えられる。ここで
εはギャップの誘電率、sは検出電極と振動子との対向
面積、dは検出電極と振動子との距離である。従って入
力角速度に対するdの変化すなわち振動子の変位量δが
大きくなるほど△Cが大きくなり、結局、初期容量C0
に対する△C、すなわち振動子の変位量δが大きくなる
ほど出力感度が増大することになる。
【0006】なお、ここでは振動子2の側面と第1電極
4の側面、及び振動子2の他の側面と第2電極5の側面
からなる両方のギャップ方向に駆動励振して、駆動励振
方向と直交する方向のコリオリ力による変位を検出電極
3で検出するようにしたが、逆に、検出電極3を加振用
電極とし、振動子2の下面と加振用電極3とからなるギ
ャップ方向に駆動励振して、第1電極4と第2電極5と
を検出電極として、駆動励振方向と直交する方向のコリ
オリ力による変位を検出してもよい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の角速度センサは
以上のように構成されており、片持梁形状の振動子の変
位量δは片持梁寸法に対して、振動子長さLの二乗に比
例し、振動子の幅Wに反比例する。出力感度を増大する
ためにはこの振動子長さLを大きくするか振動子の幅W
を小さくする必要がある。また初期容量C0 は振動子2
と第1の基板1上の検出電極3とからなるギャップの長
さGに反比例するので、出力感度を増大するためにはギ
ャップの長さGをできるだけ小さくする必要がある。し
かしながら振動子長さを大きくするとセンサ自身が大き
くなり高価になるという欠点がある。また振動子長さを
大きくして変位量δを大きくする場合はギャップの長さ
Gを小さくすることができず、出力感度を増大すること
ができない。振動子の幅Wを小さくすると、同時に振動
子の厚さを幅Wと同程度に小さくしないと駆動励振方向
の共振周波数と検出方向の共振周波数に大きな差が発生
し、やはり変位量δが小さくなる。振動子は通常シリコ
ンが用いられるが、この振動子の厚さを小さくするため
には、シリコン基板の厚みが薄いものを用いる必要があ
る。しかし、薄いシリコン基板を用いる場合、製造工程
中にシリコン基板が破損するなどの問題があるととも
に、大口径のウエハを作成することが困難であり、安価
でかつ小型のセンサを得ることが難しかった。また、絶
縁材料からなる第1の基板1とシリコン基板は通常陽極
接合で接合されるが、シリコンに熱膨張率を合わせた絶
縁材料を使う場合においても接合後はそりを生じ、製造
工程が非常に困難になる場合があった。
【0008】本発明は上述のような課題を解決するため
になされたもので、簡単な工程で製造でき、かつ小型
で、出力感度の大きな角速度センサを提供することを目
的とする。また、上記のような角速度センサを製造する
方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成によ
る角速度センサは、シリコン基板上に絶縁膜層を介して
一部が支持固定され、振動可能な梁形状を構成する振動
子、この振動子の梁部の両側面に対して各々平行な側面
を有し、絶縁膜層を介して少なくとも一部が上記シリコ
ン基板に支持固定される第1電極及び第2電極、上記振
動子を上記振動子の梁部の両側面の方向に振動させる駆
動手段、並びに上記振動子の梁部と対向する上記シリコ
ン基板の表面を第3電極として、上記振動子の回転によ
り発生するコリオリ力を検出する検出手段を備えたもの
である。
【0010】また、本発明の第2の構成による角速度セ
ンサは、シリコン基板上に絶縁膜層を介して一部が支持
固定され、振動可能な梁形状を構成する振動子、上記振
動子の梁部の両側面に対して各々平行な側面を有し、絶
縁膜層を介して少なくとも一部が上記シリコン基板に支
持固定される第1電極及び第2電極、上記振動子の梁部
と対向する上記シリコン基板の表面を第3電極として、
上記振動子を上記シリコン基板表面に対して垂直方向に
振動させる駆動手段、並びに上記第1電極及び第2電極
により、上記振動子の回転により発生するコリオリ力を
検出する検出手段を備えたものである。
【0011】また、本発明の第3の構成による角速度セ
ンサは、上記振動子、第1電極、及び第2電極が、各々
片持梁または両持梁形状を有し、上記振動子と上記第1
電極及び第2電極との共振周波数が異なっているもので
ある。
【0012】また、本発明の第4の構成による角速度セ
ンサは、上記振動子、第1電極、及び第2電極が、これ
らを支持する支持部よりも細い片持梁または両持梁形状
を有するものである。
【0013】また、本発明の第5の構成による角速度セ
ンサは、上記第1電極及び第2電極を支持する支持部
が、第1電極及び第2電極の梁部より内側に突出した形
状であるものである。
【0014】また、本発明の第6の構成による角速度セ
ンサは、上記振動子、第1電極、及び第2電極の表面の
面方位が110面であるシリコン単結晶より構成された
ものである。
【0015】また、本発明の第7の構成による角速度セ
ンサは、上記振動子、第1電極、及び第2電極を第2の
基板を用いて、真空封止するようにしたものである。
【0016】また、本発明の第8の構成による角速度セ
ンサは、上記第2の基板がシリコン基板であるものであ
る。
【0017】また、本発明の第1の方法による角速度セ
ンサの製造方法は、シリコン基板上に、絶縁膜層と、こ
の絶縁膜層上に形成されたシリコン層とが設けられた基
板を用い、上記シリコン層をシリコン加工プロセスによ
り加工して、振動子とこの振動子の梁部の両側面に設け
られる第1電極及び第2電極とに対応する形状を形成す
る第1の工程と、少なくとも上記振動子の下にある絶縁
膜層の一部をエッチングにより除去し、振動可能な梁形
状の振動子を形成する第2の工程とを施したものであ
る。
【0018】また、本発明の第2の方法による角速度セ
ンサの製造方法は、第1のシリコン基板の表面をシリコ
ン加工プロセスにより加工して、振動子とこの振動子の
梁部の両側面に設けられる第1電極及び第2電極とに対
応する形状を形成する第1の工程と、加工された第1の
シリコン基板の表面に絶縁膜層を形成する第2の工程
と、第1のシリコン基板と第2のシリコン基板とを上記
絶縁膜層が形成された面を挟んで接合する第3の工程
と、第1のシリコン基板の加工面と反対側の面を、研磨
あるいはエッチングして、第1のシリコン基板を必要な
厚みにする第4の工程と、少なくとも上記振動子の下に
ある絶縁膜層の一部をエッチングにより除去し、振動可
能な梁形状の振動子を形成する第5の工程とを施したも
のである。
【0019】また、本発明の第3の方法による角速度セ
ンサの製造方法は、上記絶縁膜層がシリコン酸化膜であ
るものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、本発明の実施の形態1について、
図面を参照しながら説明する。図1はこの発明の実施の
形態1による角速度センサの概略構成を示す要部の斜視
図である。図2は製造プロセスの概略図であり、図2
(a)は図1のA−A線に沿った断面における工程図、
図2(b)は図1のB−B線に沿った断面における工程
図である。図1、図2において、基板10はシリコンウ
エハ10aの表面に絶縁物層として酸化膜層10bが形
成され、該酸化膜層10bの表面にシリコン層10cが
形成された3層構造ウエハである。シリコンウエハは5
インチ径であり、ベースのシリコン10aの厚みは60
0ミクロン、酸化膜層10bは2ミクロン、最表面のシ
リコン層10cは50ミクロンのものを用いた。ここ
で、最表面のシリコン層10cは(110)面方位を有
するシリコン単結晶を用いる。このような基板10を用
いて図1に示すように、一部が支持固定され、振動可能
な梁形状を有する振動子2と、振動子2の梁部の両側面
と各々平行に対向するように配置された第1電極4及び
第2電極5と、振動子2の下面に形成されるコリオリ力
方向の検出電極となる第3電極3とを形成し、角速度セ
ンサを製造する。
【0021】次にその製造工程について説明する。最表
面のシリコン層10cにパターニングを行った後、TM
AHのアルカリ溶液で異方性エッチングにより、図1の
如く振動子2、第1電極4、第2電極5、及びそれらの
支持部を形成する。これら振動子2、及び第1電極4と
第2電極5は、基板10上にある(110)面方位を有
するシリコン層10cの異方性エッチング技術により形
成されるため、振動子2の梁部、及び第1電極4と第2
電極5の梁部(長手部分)の厚み方向及び幅方向の形状
は高精度に形成できる。本実施の形態では振動子2の梁
部の幅は50ミクロンであり、第1電極4と第2電極5
の梁部の幅は20ミクロンとした。次にBHFによるエ
ッチングにより、振動子2の下部、及び第1電極4と第
2電極5の下部の酸化膜層10bを除去する。BHFの
エッチングでは酸化膜層10bが等方的にエッチングさ
れるため、振動子2の梁部、及び第1電極4と第2電極
5の梁部の幅よりも充分広いそれらの支持部の下面は酸
化膜層10bが残り、支持部では表面のシリコン層10
cとベースのシリコン10aは電気的に絶縁されてい
る。コリオリ力方向の検出電極となる第3電極3は、酸
化膜層10bをBHFのエッチングにより除去した後に
露出するベースのシリコン10aの表面を用いる。
【0022】本実施の形態の角速度センサにおいて入力
角速度の検出を行う場合について説明する。例えば、外
部より圧電素子等(図示せず)を介して振動子2を横方
向に加振させる。この加振の周波数は振動子2の共振周
波数近傍に設定するので、振動子2は横方向に振動する
が、第1電極4と第2電極5はその共振周波数と異なる
共振周波数を有するため、振動量は非常にわずかであ
り、実効的に静止している状態と見なしてよく、参照電
極として使用できる。振動子2の振動量は第1電極4と
第2電極5により検出され、振動の参照量とする。振動
子2が振動している状態で外部から入力角速度が印加さ
れると、振動子2に縦方向の振動が発生する。この時、
その振動量は入力角速度に比例するため、この振動量を
第3電極3にて静電容量の変化として出力する。この静
電容量の変化は振動子2と第3電極3の間で検出する。
【0023】なお、本実施の形態では、振動子2を横方
向に加振させ、入力角速度が印加された時の、縦方向の
振動量を検出することにより、角速度を検出するように
したが、逆に、第3電極3を加振用電極として、振動子
2を第3電極3にて縦方向に加振させ、入力角速度が印
加された時の、横方向の振動量を第1電極4と第2電極
5を検出電極として検出することにより、角速度を検出
するようにしてもよい。この時、さらに第3電極3によ
り加振による振動量を検出して振動の参照量としてもよ
い。
【0024】また、本実施の形態では、第1電極4と第
2電極5の形状を振動子2と同様、梁形状としたが、第
1電極4と第2電極5の幅を支持部と同じにした、従来
と同様の形状であってもよい。
【0025】実施の形態2.以下、本発明の実施の形態
2について、図面を参照しながら説明する。図3はこの
発明の実施の形態2による角速度センサの概略構成を示
す平面図である。図4は製造プロセスの概略図であり、
図4(a)は図3のA−A線に沿った断面における工程
図、図4(b)は図3のB−B線に沿った断面における
工程図である。図3、図4において、基板10は実施の
形態1と同様、シリコンウエハの表面に酸化膜層10b
が形成され、該酸化膜層10bの表面にシリコン層10
cが形成された3層構造ウエハである。このような基板
10を用いて図3に示すように、一部が支持固定され、
振動可能な梁形状を有する振動子2と、振動子2の梁部
の両側面と各々平行に対向するように配置された第1電
極4及び第2電極5と、振動子2の下面に形成されるコ
リオリ力方向の検出電極となる第3電極3とを実施の形
態1と同様の製造工程により形成し、角速度センサを製
造する。ただし、本実施の形態では第1電極4と第2電
極5の支持部の構成が図3に示すように、互いに内側に
突出した構成であるので、より小型の角速度センサとな
る。
【0026】実施の形態3.以下、本発明の実施の形態
3について、図面を参照しながら説明する。図5はこの
発明の実施の形態3による角速度センサの概略構成を示
す斜視図である。図5において、基板10は実施の形態
1と同様、シリコンウエハ10aの表面に酸化膜層10
bが形成され、該酸化膜層10bの表面にシリコン層1
0cが形成された3層構造ウエハである。シリコンウエ
ハは5インチ径であり、ベースのシリコン10aの厚み
は600ミクロン、酸化膜層10bは1ミクロン、最表
面のシリコン層10cは20ミクロンのものを用いた。
本実施の形態では最表面のシリコン層10cは(10
0)面方位を有するシリコン単結晶を用いている。この
ような基板10を用いて図5に示すように、一部が支持
固定され、振動可能な梁形状を有する振動子2と、振動
子2の梁部の両側面と各々平行に対向するように配置さ
れた第1電極4及び第2電極5と、振動子2の下面に形
成されるコリオリ力方向の検出電極となる第3電極3と
を形成し、角速度センサを製造する。なお、本実施の形
態では振動子2の支持部の形状を、図5に示すように角
速度センサの周囲を囲う形状とした。
【0027】次にその製造工程について説明する。最表
面のシリコン層10cにパターニングを行った後、反応
性イオンエッチングによるドライエッチングにより図5
の如く振動子2、第1電極4、第2電極5、及びそれら
の支持部を形成する。本実施の形態では振動子2の梁部
の幅は20ミクロンであり、第1電極4と第2電極5の
梁部の幅は10ミクロンとした。また、振動子2の支持
部は全体を囲うように形成した。次にBHFによるエッ
チングにより振動子2の下部、及び第1電極4と第2電
極5の下部の酸化膜層10bを除去する。BHFのエッ
チングでは酸化膜層10bが等方的にエッチングされる
ため、振動子2の梁部、及び第1電極4と第2電極5の
梁部の幅よりも充分広いそれらの支持部の下面は酸化膜
層10bが残り、支持部では表面のシリコン層10cと
ベースのシリコン10aは電気的に絶縁されている。コ
リオリ力方向の検出電極となる第3電極3は、酸化膜層
10bをBHFのエッチングにより除去した後に露出す
るベースのシリコン10aの表面を用いる。入力角速度
の検出は実施の形態1と同様である。
【0028】本実施の形態では、振動子2、及び第1電
極4と第2電極5をドライエッチング技術で形成したの
で、シリコン層の面方位に関係なく、また多結晶シリコ
ン層であっても同様の構成の角速度センサを得ることが
できる。
【0029】実施の形態4.以下、本発明の実施の形態
4について、図面を参照しながら説明する。図6はこの
発明の実施の形態4による角速度センサの概略構成を示
す斜視図である。図7はこの発明の実施の形態4に係わ
る真空封止構造を実現するための第2の基板の概略断面
図であり、図6におけるC−C線に沿った断面図であ
る。図6において、角速度センサ部100は実施の形態
3と同様の構成のものを用い、実施の形態3と同様に作
成した。第2の基板20は(100)面方位を有するシ
リコン単結晶基板であり、厚みは600ミクロンとし
た。パターニングを行った後、TMAHのアルカリ溶液
で異方性エッチングにより図6の如く、振動子、及び第
1電極と第2電極に対応した部分にキャビティ21を形
成する。同様に第1電極4と第2電極5の支持部4a、
5aに対応した部分に、各電極からの引き出し窓となる
貫通穴22を形成する。さらに、第1電極4と第2電極
5の支持部4a、5aに対応した部分を酸化して絶縁膜
23とし、振動子2の支持部と、第1電極の支持部4a
と、第2電極の支持部5aとを絶縁する。次に第1の基
板10と第2の基板20を真空引きをしながらダイレク
トボンディングする。このように角速度センサを真空封
止構造とすると、真空中での振動子の振幅は大気中に比
べ大きくなり、センサ感度はさらに増大する。また、第
2の基板20にシリコン基板を用いたので、第1の基板
10との接合はシリコンどうしの接合となり、接合時の
熱膨張率の違いによるそりが防止でき、歩留まりよく真
空封止構造を有することができる。また、各電極からの
引き出しも第2の基板20としてシリコン基板を用いた
ので、エッチングによる穴明けによる引き出し窓を作る
ことができ、製造工程が簡単になる。
【0030】実施の形態5.図8はこの発明の実施の形
態5による角速度センサの別の製造プロセスを示す工程
図である。本実施の形態においては、第1の基板30と
して、(110)面方位を有する単結晶シリコンウエハ
を用いる(図8(a))。この単結晶シリコンウエハに
パターニングを行った後、KOHのアルカリ溶液で異方
性エッチングにより図8(b)の如く、振動子2、第1
電極4、第2電極5、及びそれらの支持部となる形状を
形成する。この際エッチングによる溝の深さは、最終的
な振動子2の梁部、及び第1電極4と第2電極5の梁部
(長手部分)の厚みより大きくしておく。なお、振動子
2の梁部の幅は32ミクロンとし、第1電極4と第2電
極5の梁部の幅は12ミクロンとした。図8(c)はエ
ッチングした上記シリコンウエハ30を上下反転させた
ものである。エッチング後、この加工表面を熱酸化し、
表面に酸化膜層30aを形成する(図8(d))。この
時酸化膜層30aの厚みは1ミクロンとした。次いでこ
の第1の基板30の加工面を挟んで、第2の基板31と
してのシリコンウエハをアニールにより第1の基板30
に接合する(図8(e))。次いでこの第1の基板30
の加工面と逆の面を研磨することにより最終的な振動子
2の梁部、及び第1電極4と第2電極5の梁部(長手部
分)の厚みにする(図8(f))。この場合は30ミク
ロンとした。次にBHFによるエッチングにより、振動
子2の側面、第1電極4と第2電極5の側面、及び下部
の酸化膜層30aを除去する。BHFのエッチングでは
酸化膜層30aが等方的にエッチングされるため、振動
子2の梁部、及び第1電極4と第2電極5の梁部の幅よ
りも充分広いそれらの支持部の下面は酸化膜層30aが
残り、支持部では表面のシリコン層30とシリコンウエ
ハ31は電気的に絶縁される。コリオリ力方向の検出電
極となる第3電極3は酸化膜層30aをBHFのエッチ
ングにより除去した後に露出するシリコンウエハ31の
表面を用いる。
【0031】なお、本実施の形態では絶縁膜30aとし
てシリコン酸化膜を用いたが、これは第1の基板30の
エッチング後に酸化炉にて酸化処理をするのみで形成で
きるという利点を有しているためであり、絶縁膜の機能
ということを満足するための膜であれば、窒化シリコン
膜などの他の膜であってもよい。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明の第1の構成によ
れば、シリコン基板上に絶縁膜層を介して一部が支持固
定され、振動可能な梁形状を構成する振動子、この振動
子の梁部の両側面に対して各々平行な側面を有し、絶縁
膜層を介して少なくとも一部が上記シリコン基板に支持
固定される第1電極及び第2電極、上記振動子を上記振
動子の梁部の両側面の方向に振動させる駆動手段、並び
に上記振動子の梁部と対向する上記シリコン基板の表面
を第3電極として、上記振動子の回転により発生するコ
リオリ力を検出する検出手段を備えたので、振動子の厚
みを薄くすることができ、センサを小型化し、かつ出力
感度の大きな角速度センサを得ることができるととも
に、製造工程が簡単になる。
【0033】また、本発明の第2の構成によれば、シリ
コン基板上に絶縁膜層を介して一部が支持固定され、振
動可能な梁形状を構成する振動子、上記振動子の梁部の
両側面に対して各々平行な側面を有し、絶縁膜層を介し
て少なくとも一部が上記シリコン基板に支持固定される
第1電極及び第2電極、上記振動子の梁部と対向する上
記シリコン基板の表面を第3電極として、上記振動子を
上記シリコン基板表面に対して垂直方向に振動させる駆
動手段、並びに上記第1電極及び第2電極により、上記
振動子の回転により発生するコリオリ力を検出する検出
手段を備えたので、上記構成と同様、振動子の厚みを薄
くすることができ、センサを小型化し、かつ出力感度の
大きな角速度センサを得ることができるとともに、製造
工程が簡単になる。
【0034】また、本発明の第3の構成によれば、上記
振動子、第1電極、及び第2電極が、各々片持梁または
両持梁形状を有し、上記振動子と上記第1電極及び第2
電極との共振周波数が異なっているので、出力の大きな
角速度センサが得られる。
【0035】また、本発明の第4の構成によれば、上記
振動子、第1電極、及び第2電極が、これらを支持する
支持部よりも細い片持梁または両持梁形状を有するの
で、センサを小型化することができる。
【0036】また、本発明の第5の構成によれば、上記
第1電極及び第2電極を支持する支持部が、第1電極及
び第2電極の梁部より内側に突出した形状であるので、
さらにセンサを小型化することができる。
【0037】また、本発明の第6の構成によれば、上記
振動子、第1電極、及び第2電極を、表面の面方位が1
10面であるシリコン単結晶より構成したので、ウエッ
トエッチングを用いることができ、製造工程がさらに簡
単になるとともに信頼性が確保できる。
【0038】また、本発明の第7の構成によれば、上記
振動子、第1電極、及び第2電極を、第2の基板を用い
て真空封止するようにしたので、さらに出力感度の大き
な角速度センサを得ることができる。
【0039】また、本発明の第8の構成によれば、上記
第2の基板がシリコン基板であるので、第1の基板との
接合がシリコンどうしの接合となり、接合時の熱膨張率
の違いによるそりが防止でき、歩留まりよく真空封止構
造を有することができる。
【0040】また、本発明の第1の製造方法によれば、
シリコン基板上に、絶縁膜層と、この絶縁膜層上に形成
されたシリコン層とが設けられた基板を用い、上記シリ
コン層をシリコン加工プロセスにより加工して、振動子
とこの振動子の梁部の両側面に設けられる第1電極及び
第2電極とに対応する形状を形成する第1の工程と、少
なくとも上記振動子の下にある絶縁膜層の一部をエッチ
ングにより除去し、振動可能な梁形状の振動子を形成す
る第2の工程とを施して角速度センサを製造したので、
小型で、出力感度の大きな角速度センサを、簡単な工程
で製造することができる。
【0041】また、本発明の第2の製造方法によれば、
第1のシリコン基板の表面をシリコン加工プロセスによ
り加工して、振動子とこの振動子の梁部の両側面に設け
られる第1電極及び第2電極とに対応する形状を形成す
る第1の工程と、加工された第1のシリコン基板の表面
に絶縁膜層を形成する第2の工程と、第1のシリコン基
板と第2のシリコン基板とを上記絶縁膜層が形成された
面を挟んで接合する第3の工程と、第1のシリコン基板
の加工面と反対側の面を、研磨あるいはエッチングし
て、第1のシリコン基板を必要な厚みにする第4の工程
と、少なくとも上記振動子の下にある絶縁膜層の一部を
エッチングにより除去し、振動可能な梁形状の振動子を
形成する第5の工程とを施して角速度センサを製造した
ので、第1の製造方法と同様、小型で、出力感度の大き
な角速度センサを、簡単な工程で製造することができ
る。
【0042】また、本発明の第3の製造方法によれば、
上記絶縁膜層がシリコン酸化膜であるので、製造工程が
より簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による角速度センサ
の概略構成を示す要部の斜視図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による角速度センサ
の製造プロセスを示す工程図である。
【図3】 この発明の実施の形態2による角速度センサ
の概略構成を示す平面図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による角速度センサ
の製造プロセスを示す工程図である。
【図5】 この発明の実施の形態3による角速度センサ
の概略構成を示す要部の斜視図である。
【図6】 この発明の実施の形態4による角速度センサ
の概略構成を示す要部の斜視図である。
【図7】 この発明の実施の形態4に係わる第2の基板
の概略断面図である。
【図8】 この発明の実施の形態5による角速度センサ
の別の製造プロセスを示す工程図である。
【図9】 従来の角速度センサの概略構成を示す要部の
斜視図である。
【図10】 従来の角速度センサの概略構成を示す要部
の断面図である。
【符号の説明】
1 第1の基板、2 振動子、3 第3電極、4 第1
電極、5 第2電極、4a 第1電極の支持部、5a
第2電極の支持部、10 基板、10a ベースのシリ
コン、10b 酸化膜層、10c 最表面のシリコン
層、20 第2の基板、21 キャビティ、22 貫通
穴、23 絶縁膜、30 第1の基板、30a 酸化膜
層、31 第2の基板、100 角速度センサ部。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板上に絶縁膜層を介して一部
    が支持固定され、振動可能な梁形状を構成する振動子、
    この振動子の梁部の両側面に対して各々平行な側面を有
    し、絶縁膜層を介して少なくとも一部が上記シリコン基
    板に支持固定される第1電極及び第2電極、上記振動子
    を上記振動子の梁部の両側面の方向に振動させる駆動手
    段、並びに上記振動子の梁部と対向する上記シリコン基
    板の表面を第3電極として、上記振動子の回転により発
    生するコリオリ力を検出する検出手段を備えたことを特
    徴とする角速度センサ。
  2. 【請求項2】 シリコン基板上に絶縁膜層を介して一部
    が支持固定され、振動可能な梁形状を構成する振動子、
    上記振動子の梁部の両側面に対して各々平行な側面を有
    し、絶縁膜層を介して少なくとも一部が上記シリコン基
    板に支持固定される第1電極及び第2電極、上記振動子
    の梁部と対向する上記シリコン基板の表面を第3電極と
    して、上記振動子を上記シリコン基板表面に対して垂直
    方向に振動させる駆動手段、並びに上記第1電極及び第
    2電極により、上記振動子の回転により発生するコリオ
    リ力を検出する検出手段を備えたことを特徴とする角速
    度センサ。
  3. 【請求項3】 振動子、第1電極、及び第2電極は、各
    々片持梁または両持梁形状を有し、上記振動子と上記第
    1電極及び第2電極との共振周波数が異なっていること
    を特徴とする請求項1または2記載の角速度センサ。
  4. 【請求項4】 振動子、第1電極、及び第2電極は、こ
    れらを支持する支持部よりも細い片持梁または両持梁形
    状を有することを特徴とする請求項3記載の角速度セン
    サ。
  5. 【請求項5】 第1電極及び第2電極を支持する支持部
    は、第1電極及び第2電極の梁部より内側に突出した形
    状であることを特徴とする請求項4記載の角速度セン
    サ。
  6. 【請求項6】 振動子、第1電極、及び第2電極は、表
    面の面方位が110面のシリコン単結晶より構成されて
    いることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記
    載の角速度センサ。
  7. 【請求項7】 振動子、第1電極、及び第2電極を第2
    の基板を用いて、真空封止するようにしたことを特徴と
    する請求項1ないし6のいずれかに記載の角速度セン
    サ。
  8. 【請求項8】 第2の基板はシリコン基板である請求項
    7記載の角速度センサ。
  9. 【請求項9】 シリコン基板上に、絶縁膜層と、この絶
    縁膜層上に形成されたシリコン層とが設けられた基板を
    用い、上記シリコン層をシリコン加工プロセスにより加
    工して、振動子とこの振動子の梁部の両側面に設けられ
    る第1電極及び第2電極とに対応する形状を形成する第
    1の工程と、少なくとも上記振動子の下にある絶縁膜層
    の一部をエッチングにより除去し、振動可能な梁形状の
    振動子を形成する第2の工程とを施したことを特徴とす
    る角速度センサの製造方法。
  10. 【請求項10】 第1のシリコン基板の表面をシリコン
    加工プロセスにより加工して、振動子とこの振動子の梁
    部の両側面に設けられる第1電極及び第2電極とに対応
    する形状を形成する第1の工程と、加工された第1のシ
    リコン基板の表面に絶縁膜層を形成する第2の工程と、
    第1のシリコン基板と第2のシリコン基板とを上記絶縁
    膜層が形成された面を挟んで接合する第3の工程と、第
    1のシリコン基板の加工面と反対側の面を、研磨あるい
    はエッチングして、第1のシリコン基板を必要な厚みに
    する第4の工程と、少なくとも上記振動子の下にある絶
    縁膜層の一部をエッチングにより除去し、振動可能な梁
    形状の振動子を形成する第5の工程とを施したことを特
    徴とする角速度センサの製造方法。
  11. 【請求項11】 絶縁膜層がシリコン酸化膜である請求
    項9または10記載の角速度センサの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012096336A (ja) * 2010-11-05 2012-05-24 Yamaha Corp ナノシートトランスデューサ

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