JPH10306832A - 同軸円筒型トルクリミッタおよび同軸円筒型トルクリミッタの製造方法 - Google Patents

同軸円筒型トルクリミッタおよび同軸円筒型トルクリミッタの製造方法

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JPH10306832A
JPH10306832A JP11548197A JP11548197A JPH10306832A JP H10306832 A JPH10306832 A JP H10306832A JP 11548197 A JP11548197 A JP 11548197A JP 11548197 A JP11548197 A JP 11548197A JP H10306832 A JPH10306832 A JP H10306832A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 永久磁石の接着剤層からはみ出た余剰の接着
剤が接着面外に付着することによる不都合を防止する。 【解決手段】 回転軸1には、直径を変えることで段差
が付けられており、永久磁石2の一端面を段差の一端面
に当接して接着することで、永久磁石2の接着剤層3か
らはみ出た接着剤3eを溜める隙間が形成される。 【効果】 漏出した接着剤を拭き取る手間がかからず、
生産性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同軸円筒型トルク
リミッタおよび同軸円筒型トルクリミッタの製造方法に
関し、さらに詳しくは、永久磁石の接着剤層からはみ出
た余剰の接着剤が接着面外に付着することによる不都合
を防止できる同軸円筒型トルクリミッタおよび同軸円筒
型トルクリミッタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来の同軸円筒型トルクリミ
ッタ500を用いた給紙装置の重送防止用リバースロー
ラの一例を示す端面図である。この同軸円筒型トルクリ
ミッタ500において、金属製シャフトSの周りには、
回転軸51が嵌合されている。この回転軸51は、外周
面からフランジ51fが突出した円筒形状であり、ポリ
アセタール樹脂(POM)製である。前記回転軸51の
外周面には、円筒状の永久磁石52が接着剤層53を介
して接着される。この永久磁石52は、フェライト磁石
である。
【0003】回転筒24は、ポリエチレン樹脂,ポリプ
ロピレン樹脂,ポリブテン樹脂等のポリオレフィン樹脂
製である。前記回転筒24の内周面には、円筒状の半硬
質磁性体25が圧入にて固着される。前記半硬質磁性体
25は、Fe−Cr−Co系合金製である。
【0004】前記回転軸51と前記回転筒24は、前記
永久磁石52と前記半硬質磁性体25とがギャップAを
あけて対向し且つ相対的に回転しうるように、同軸上に
配置されている。前記回転筒24には、蓋体24aが取
り付けられると共にゴムローラGが嵌合されている。図
中、Mは、前記回転軸51と前記蓋体24aとが摺動す
る摺動部である。
【0005】前記金属製シャフトSおよび前記回転軸5
1が回転し、前記永久磁石52が回転すると、前記永久
磁石52と前記半硬質磁性体25の間にヒステリシスト
ルクが働き、前記回転筒24が回転し、前記ゴムローラ
Gが回転する。そして、前記ヒステリシストルクに見合
った力で重送用紙の分離が行われる。
【0006】次に、前記永久磁石52を接着する手順に
ついて説明する。図12の(a)(b)(c)に示すよ
うに、回転軸51の外周面に接着剤53aを塗布し、そ
の上に永久磁石52を嵌め被せ、永久磁石52の下端が
フランジ51fに当接するまで押し下げる。接着剤53
aが硬化すると、永久磁石52が接着剤層53を介して
回転軸51に固着される。ところで、図12の(b)に
示すように、永久磁石52の押し下げに伴って、接着剤
層53から余剰の接着剤53eがはみ出す。これによ
り、図12の(c)に示すように、フランジ51fから
接着剤53eが漏出するが、これを手作業により拭き取
っておく必要がある。その理由は、接着剤53eが摺動
部Mに付着すると、回転軸51と蓋体24aとの摺動性
が悪化してトルク値の変動や回転むらを生じるためであ
る。また、接着剤53eが摺動部Mに付着しないまで
も、接着面外で接着剤53eに埃や異物が付着して、摺
動部M以外で回転軸51が蓋体24aなどと接触し、や
はりトルク値の変動や回転むらを生じるためである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の同軸円筒型
トルクリミッタ500では、フランジ51fから漏出し
た接着剤53eを手作業でいちいち拭き取らなければな
らず、手間がかかり、生産性が悪い問題点がある。な
お、接着剤53aの塗布量を減らせば漏出を軽減できる
が、接着力が不足して、使用中に永久磁石52が回転軸
51から抜け落ちたり,回転軸51が永久磁石52とス
リップして空回りしやすくなり、トルクリミッタとして
の信頼性が得られないという問題点がある。また、フラ
ンジ51fの厚みを大きくして、漏出した接着剤53e
が摺動部Mまで達しないようにすることも考えられる
が、フランジの厚み分だけ永久磁石52の接着許容面積
が狭まるから、永久磁石52のサイズの上限が相対的に
小さくなり、トルクリミッタの小型化,高トルク化の見
地から不利となる。すなわち、永久磁石52のサイズが
不変ならばトルクリミッタ全体のサイズが増大し、トル
クリミッタ全体のサイズが不変ならば永久磁石52のサ
イズが小さくなってしまう。そこで、本発明の目的は、
永久磁石の接着剤層からはみ出た余剰の接着剤が接着面
外に付着することによる不都合を防止できる同軸円筒型
トルクリミッタおよび同軸円筒型トルクリミッタの製造
方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の観点では、本発明
は、回転軸の外周面または回転筒の内周面に円筒状の永
久磁石を接着し、前記回転軸の外周面または前記回転筒
の内周面のうち前記永久磁石を接着しない方に円筒状の
半硬質磁性体を固着し、ギャップをあけて前記永久磁石
と前記半硬質磁性体を対向させ且つ相対的に回転しうる
ように前記回転軸と前記回転筒とを同軸上に配置し、前
記永久磁石と前記半硬質磁性体との間に生じるヒステリ
シストルクにより前記回転軸と前記回転筒の間で回転を
伝達する同軸円筒型トルクリミッタであって、前記永久
磁石が接着される回転軸(または回転筒)に、余剰の接
着剤を溜める隙間が形成されていることを特徴とする同
軸円筒型トルクリミッタを提供する。上記第1の観点に
よる同軸円筒型トルクリミッタでは、回転軸の外周面ま
たは回転筒の内周面に隙間を形成し、その隙間に、永久
磁石の接着剤層からはみ出た余剰の接着剤を溜める。隙
間は、接着面の内部に形成してもよいし、接着面からあ
る程度離れた位置に形成してもよい。このため、接着面
外に接着剤が漏出することによる不都合を防止でき、次
の作用を奏する。 (1)永久磁石の接着に十分な分量の接着剤を塗布した
場合でも、余剰の接着剤を拭き取る必要がなくなり、生
産性を向上できる。 (2)余剰の接着剤が摺動部などに付着しないから、摺
動性が悪化してトルク値の変動や回転むらを生じること
を防止できる。 (3)永久磁石を強固に接着できるから、トルクリミッ
タとしての信頼性を向上できる。 (4)回転軸の外周面に円筒状の永久磁石を接着し、回
転筒の内周面に円筒状の半硬質磁性体を固着する構造の
場合、回転軸の外周面に突出させたフランジの厚みを大
きくしなくても、あるいはフランジを設けなくても、接
着剤の漏出による悪影響を防げる。従って、永久磁石の
サイズを相対的に小さくする必要がないか、あるいは相
対的に大きくすることが可能であり、トルクリミッタの
小型化,高トルク化の見地から有利である。
【0009】第2の観点では、本発明は、回転軸の外周
面または回転筒の内周面に円筒状の永久磁石を接着し、
前記回転軸の外周面または前記回転筒の内周面のうち前
記永久磁石を接着しない方に円筒状の半硬質磁性体を固
着し、ギャップをあけて前記永久磁石と前記半硬質磁性
体を対向させ且つ相対的に回転しうるように前記回転軸
と前記回転筒とを同軸上に配置し、前記永久磁石と前記
半硬質磁性体との間に生じるヒステリシストルクにより
前記回転軸と前記回転筒の間で回転を伝達する同軸円筒
型トルクリミッタであって、前記永久磁石が接着される
回転軸(または回転筒)と,前記永久磁石との間に、余
剰の接着剤を溜める隙間が形成されていることを特徴と
する同軸円筒型トルクリミッタを提供する。上記第2の
観点による同軸円筒型トルクリミッタでは、回転軸の外
周面または回転筒の内周面と,永久磁石との間に隙間を
形成し、その隙間に、余剰の接着剤を溜める。隙間は、
回転軸または回転筒に溝などを設けることにより形成し
てもよいし,永久磁石に溝や切欠きを設けることにより
形成してもよい。このため、上記第1の観点による作用
と同じ作用を奏する。また、永久磁石を加工して隙間を
形成すれば、回転軸や回転筒の構造が簡単となる。
【0010】第3の観点では、本発明は、回転軸の外周
面に円筒状の永久磁石を接着し、回転筒の内周面に円筒
状の半硬質磁性体を固着し、ギャップをあけて前記永久
磁石と前記半硬質磁性体を対向させ且つ相対的に回転し
うるように前記回転軸と前記回転筒とを同軸上に配置
し、前記永久磁石と前記半硬質磁性体との間に生じるヒ
ステリシストルクにより前記回転軸と前記回転筒の間で
回転を伝達する同軸円筒型トルクリミッタであって、前
記回転軸が、摺動部を兼ねる大径部と,前記永久磁石の
接着面を形成される小径部と,前記大径部と前記小径部
との中間に形成され且つ両者との間に段差を付ける中径
部とからなり、前記小径部からの前記中径部の突出面に
前記永久磁石の一端面を当接させて当該永久磁石を接着
し、前記永久磁石の一端面と,前記中径部からの前記大
径部の突出面との間に余剰の接着剤を溜める隙間を形成
したことを特徴とする同軸円筒型トルクリミッタを提供
する。上記第3の観点による同軸円筒型トルクリミッタ
では、永久磁石の接着剤層からはみ出た余剰の接着剤
を、永久磁石の一端面と,大径部の突出面との間に形成
される間隙に溜めるので、接着剤が摺動部に漏出するこ
とが防止される。
【0011】第4の観点では、本発明は、回転軸の外周
面に円筒状の永久磁石を接着し、回転筒の内周面に円筒
状の半硬質磁性体を固着し、ギャップをあけて前記永久
磁石と前記半硬質磁性体を対向させ且つ相対的に回転し
うるように前記回転軸と前記回転筒とを同軸上に配置
し、前記永久磁石と前記半硬質磁性体との間に生じるヒ
ステリシストルクにより前記回転軸と前記回転筒の間で
回転を伝達する同軸円筒型トルクリミッタであって、前
記回転軸が、摺動部を兼ねる大径部と,前記永久磁石の
接着面を形成される小径部と,前記大径部と前記小径部
との中間に形成され且つ両者との間に段差を付ける中径
部とからなり、前記中径部からの前記大径部の突出面に
前記中径部に続く円周方向の溝を刻設し、前記小径部か
らの前記中径部の突出面に前記永久磁石の一端面を当接
させて当該永久磁石を接着し、前記溝内に余剰の接着剤
を溜めることを特徴とする同軸円筒型トルクリミッタを
提供する。上記第4の観点による同軸円筒型トルクリミ
ッタでは、永久磁石の接着剤層からはみ出た余剰の接着
剤を、大径部の突出面に刻設された溝内に溜めるので、
接着剤が摺動部に漏出することが防止される。また、溝
内の溜め容量は十分に大きいので、漏出防止性能が高
い。
【0012】第5の観点では、本発明は、回転軸の外周
面に円筒状の永久磁石を接着し、回転筒の内周面に円筒
状の半硬質磁性体を固着し、ギャップをあけて前記永久
磁石と前記半硬質磁性体とを対向させ且つ相対的に回転
しうるように前記回転軸と前記回転筒とを同軸上に配置
し、前記永久磁石と前記半硬質磁性体との間に生じるヒ
ステリシストルクにより前記回転軸と前記回転筒の間で
回転を伝達する同軸円筒型トルクリミッタであって、前
記回転軸の外周面から中径部と大径部とを含む段差付き
フランジが突出し、その段差付きフランジの中径部側端
面に前記永久磁石の一端面を当接させて当該永久磁石を
接着し、前記永久磁石の一端面と,前記段差付きフラン
ジの前記中径部からの前記大径部の突出面との間に余剰
の接着剤を溜める隙間を形成したことを特徴とする同軸
円筒型トルクリミッタを提供する。上記第5の観点によ
る同軸円筒型トルクリミッタでは、永久磁石の接着剤層
からはみ出た余剰の接着剤を、永久磁石の一端面と,段
差付きフランジの段差を隔てた突出面との間に形成され
る間隙に溜めるので、接着剤が摺動部に漏出することが
防止される。
【0013】第6の観点では、本発明は、回転軸の外周
面に円筒状の永久磁石を接着し、回転筒の内周面に円筒
状の半硬質磁性体を固着し、ギャップをあけて前記永久
磁石と前記半硬質磁性体を対向させ且つ相対的に回転し
うるように前記回転軸と前記回転筒とを同軸上に配置
し、前記永久磁石と前記半硬質磁性体との間に生じるヒ
ステリシストルクにより前記回転軸と前記回転筒の間で
回転を伝達する同軸円筒型トルクリミッタであって、前
記回転軸が、摺動部を兼ねる大径部と,前記永久磁石の
接着面を形成される小径部とからなり、前記小径部の大
径部側端部の外周面に周溝を形成し、前記小径部からの
前記大径部の突出面に前記永久磁石の一端面を当接させ
て当該永久磁石を接着し、前記周溝内に余剰の接着剤を
溜めることを特徴とする同軸円筒型トルクリミッタを提
供する。上記第6の観点による同軸円筒型トルクリミッ
タでは、永久磁石の接着剤層からはみ出た余剰の接着剤
を、回転軸の大径部側端部の外周面に形成された周溝に
溜めるので、接着剤が摺動部に漏出することが防止され
る。また、永久磁石の一端面と回転軸との間に間隙が原
理的に生じず、余剰の接着剤が閉空間内に閉じ込められ
るので、接着剤の漏出防止の見地からいっそう好都合で
ある。
【0014】第7の観点では、本発明は、回転軸の外周
面に円筒状の永久磁石を接着し、回転筒の内周面に円筒
状の半硬質磁性体を固着し、ギャップをあけて前記永久
磁石と前記半硬質磁性体を対向させ且つ相対的に回転し
うるように前記回転軸と前記回転筒とを同軸上に配置
し、前記永久磁石と前記半硬質磁性体との間に生じるヒ
ステリシストルクにより前記回転軸と前記回転筒の間で
回転を伝達する同軸円筒型トルクリミッタであって、前
記回転軸が、摺動部を兼ねる大径部と,前記永久磁石の
接着面を形成される小径部とからなり、前記接着面の中
間部分に周溝を形成し、前記小径部からの前記大径部の
突出面に前記永久磁石の一端面を当接させて当該永久磁
石を接着し、前記周溝内に余剰の接着剤を溜めることを
特徴とする同軸円筒型トルクリミッタを提供する。上記
第7の観点による同軸円筒型トルクリミッタでは、接着
面の中間部分に周溝を形成するので、上記第6の観点に
よる作用と同じ作用を奏する。
【0015】第8の観点では、本発明は、回転軸の外周
面に円筒状の永久磁石を接着し、回転筒の内周面に円筒
状の半硬質磁性体を固着し、ギャップをあけて前記永久
磁石と前記半硬質磁性体を対向させ且つ相対的に回転し
うるように前記回転軸と前記回転筒とを同軸上に配置
し、前記永久磁石と前記半硬質磁性体との間に生じるヒ
ステリシストルクにより前記回転軸と前記回転筒の間で
回転を伝達する同軸円筒型トルクリミッタであって、前
記回転軸が、摺動部を兼ねる大径部と,前記永久磁石の
接着面を形成される小径部とからなり、前記回転軸の外
周面に軸方向に1以上の凹条を刻設して、前記小径部か
らの前記大径部の突出面に前記永久磁石の一端面を当接
させて当該永久磁石を接着し、前記凹条内に余剰の接着
剤を溜めることを特徴とする同軸円筒型トルクリミッタ
を提供する。上記第8の観点による同軸円筒型トルクリ
ミッタでは、余剰の接着剤を、回転軸の外周面に刻設さ
れた凹条内に溜めるので、接着剤が摺動部に漏出するこ
とが防止される。また、凹条は軸方向に刻設されている
から、凹条内に入り込んで硬化した接着剤が永久磁石の
スリップ防止機能を果たし、永久磁石をいっそう強固に
接着することが出来る。
【0016】第9の観点では、本発明は、回転軸の外周
面に円筒状の永久磁石を接着し、回転筒の内周面に円筒
状の半硬質磁性体を固着し、ギャップをあけて前記永久
磁石と前記半硬質磁性体を対向させ且つ相対的に回転し
うるように前記回転軸と前記回転筒とを同軸上に配置
し、前記永久磁石と前記半硬質磁性体との間に生じるヒ
ステリシストルクにより前記回転軸と前記回転筒の間で
回転を伝達する同軸円筒型トルクリミッタであって、前
記回転軸が、摺動部を兼ねる大径部と,前記永久磁石の
接着面を形成される小径部とからなり、前記永久磁石の
一端の内周面に切欠きを形成し、前記小径部からの前記
大径部の突出面に前記永久磁石の一端面を当接させて当
該永久磁石を接着し、前記切欠き内に余剰の接着剤を溜
めることを特徴とする同軸円筒型トルクリミッタを提供
する。上記第9の観点による同軸円筒型トルクリミッタ
では、永久磁石の接着剤層からはみ出た余剰の接着剤
を、永久磁石に形成した切欠き内に溜めるので、接着剤
が摺動部に漏出することが防止される。また、回転軸に
間隙を形成するための段差や溝などを設ける必要がなく
なり、回転軸の構造が簡単となる。
【0017】第10の観点では、本発明は、回転筒の内
周面に円筒状の永久磁石を接着し、回転軸の外周面に円
筒状の半硬質磁性体を固着し、ギャップをあけて前記永
久磁石と前記半硬質磁性体を対向させ且つ相対的に回転
しうるように前記回転筒と前記回転軸とを同軸上に配置
し、前記永久磁石と前記半硬質磁性体との間に生じるヒ
ステリシストルクにより前記回転軸と前記回転筒の間で
回転を伝達する同軸円筒型トルクリミッタであって、前
記回転筒の肉厚を変えて内周面に段差を形成し、前記段
差の上側面に前記永久磁石の一端面を当接させて当該永
久磁石を接着し、前記永久磁石の一端面と,前記段差の
下側面との間に余剰の接着剤を溜める隙間を形成したこ
とを特徴とする同軸円筒型トルクリミッタを提供する。
上記第10の観点による同軸円筒型トルクリミッタで
は、回転筒に永久磁石を接着するタイプの場合でも、永
久磁石の接着剤層からはみ出た余剰の接着剤を、永久磁
石の一端面と,回転筒との間に形成される間隙に溜め
て、接着剤が永久磁石と半硬質磁性体とのギャップや,
回転軸と回転筒との摺動部に漏出することを防止でき
る。
【0018】第11の観点では、本発明は、上記第7の
観点による同軸円筒型トルクリミッタを製造する方法に
おいて、前記永久磁石を前記回転軸の外周面に嵌め被せ
る際、前記永久磁石の一端が前記周溝の真上またはその
近傍に来たときに、当該永久磁石を軸方向に複数回往復
させることを特徴とする同軸円筒型トルクリミッタの製
造方法を提供する。上記第11の観点による同軸円筒型
トルクリミッタの製造方法では、永久磁石を周溝付近で
往復させるので、余剰の接着剤を周溝内へ十分に入り込
ませることができ、漏出防止性能を更にいっそう高める
ことが出来る。
【0019】第12の観点では、本発明は、上記第8の
観点による同軸円筒型トルクリミッタを製造する方法に
おいて、前記永久磁石を回転させながら前記回転軸の外
周面に嵌め被せることを特徴とする同軸円筒型トルクリ
ミッタの製造方法を提供する。上記第12の観点による
同軸円筒型トルクリミッタの製造方法では、永久磁石を
回転させながら嵌め被せるので、余剰の接着剤を凹条内
へ十分に入り込ませることができ、漏出防止性能を更に
いっそう高めることが出来る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図に示す実施の形態により
本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発
明が限定されるものではない。
【0021】−第1の実施形態− 図1は、本発明の第1の実施形態にかかる同軸円筒型ト
ルクリミッタ10を用いた給紙装置の重送防止用リバー
スローラを示す端面図である。この同軸円筒型トルクリ
ミッタ10において、金属製シャフトSの周りには、回
転軸1が嵌合されている。この回転軸1は、摺動部Mを
兼ねる大径部(図2の1a)と,後述の永久磁石2の接
着面を形成される小径部(図2の1c)と、前記大径部
と前記小径部との中間に形成され且つ両者の間に段差を
付ける中径部(図2の1b)とからなり、アルミニウム
合金や,亜鉛合金や,ステンレス鋼や,鉛合金や,銅合
金などの金属材料製である。なお、金属材料の他にポリ
アセタール樹脂も使用される。さらに、ポリエチレン樹
脂,ポリプロピレン樹脂,ポリブテン樹脂等のポリオレ
フィン樹脂も使用される。前記回転軸1の外周面には、
円筒状の永久磁石2が接着剤層3を介して接着される。
前記永久磁石2の一端面と,前記回転軸1との隙間に
は、接着剤層3からはみ出た余剰の接着剤3eが溜めら
れる(図2を参照して後で詳しく説明する)。前記永久
磁石2は、Nd−Fe−B系磁石や,Sm−Fe−N系
磁石や,Sm−Co系磁石などの希土類磁石である。な
お、希土類磁石の他に、フェライト磁石も使用される。
希土類磁石は、トルクリミッタの小型化や,高トルク化
の見地から有利である。また、前記希土類磁石やフェラ
イト磁石は、焼結磁石や樹脂磁石であってもよい。
【0022】回転筒4は、ポリエチレン樹脂,ポリプロ
ピレン樹脂,ポリブテン樹脂等のポリオレフィン樹脂や
ポリアセタール樹脂などの合成樹脂材料製である。前記
回転筒4の内周面には、円筒状の半硬質磁性体5が圧入
にて固着される。前記半硬質磁性体5は、Fe−Cr−
Co系合金製である。なお、Fe−Cr−Co系合金の
他に、Fe−Co系合金も使用される。
【0023】回転軸1は、回転筒4の中に挿入され、回
転軸1の端面が回転筒4の底面に当接することで、回転
軸1と回転筒4との軸方向の相対的な位置決めがなされ
る。そして、前記回転軸1と前記回転筒4は、前記永久
磁石2と前記半硬質磁性体5とがギャップAをあけて対
向し且つ相対的に回転しうるように、同軸上に配置され
ている。前記回転筒4には、蓋体4aが取り付けられる
と共にゴムローラGが嵌合されている。
【0024】なお、回転軸1の端面が回転筒4の底面に
当接したとき、永久磁石2の面長の中心は半硬質磁性体
5の面長の中心よりも蓋体4a側に若干ずれた状態とな
るように予め設計してある。このため、永久磁石2と半
硬質磁性体5との間には前記ずれを補正する方向に移動
しようとする力が磁気的に作用するから、回転軸1の端
面が回転筒4の底面に当接した状態は維持され、回転軸
1と回転筒4との軸方向における相対的な位置関係は安
定している。
【0025】前記金属製シャフトSおよび前記回転軸1
が回転し、前記永久磁石2が回転すると、前記永久磁石
2と前記半硬質磁性体5の間にヒステリシストルクが働
き、前記回転筒4が回転し、前記ゴムローラGが回転す
る。そして、前記ヒステリシストルクに見合った力で重
送用紙の分離が行われる。
【0026】次に、前記永久磁石2を接着する手順につ
いて説明する。図2の(a)に示すように、回転軸1の
外周面に接着剤3aを塗布する。次に、図2の(b)に
示すように、永久磁石2を嵌め被せ、永久磁石2の下端
面が小径部1cからの中径部1bの突出面Rに当接する
まで押し下げる。永久磁石2の押し下げに伴って、接着
剤層3から接着剤3eがはみ出す。ここで、永久磁石2
は無着磁とする。その理由は、接着剤3aの硬化を待っ
ている永久磁石2が、他の永久磁石(2)と相互に吸着
し合ったり、周囲の磁性粉を吸着したりするのを防止す
るためである。すなわち、永久磁石2が他の永久磁石
(2)と相互に吸着し合うと未硬化の接着剤3aにかか
る圧力が不均等になるから、これを防ぐ必要がある。し
かし、着磁した永久磁石同士が相互に吸着するのを防ぐ
には、それぞれを離して置く必要があり、広い場所を要
し、取り扱いに不便になる。また、着磁した永久磁石2
が周囲の磁性粉を吸着すると、滑らかな回転の障害にな
るため、これを後で除去する必要があり、管理の負担が
重くなる。
【0027】図2の(c)に示すように、接着剤3aが
硬化すると、永久磁石2が接着剤層3を介して回転軸1
に接着される。前記接着剤層3の厚さLは、例えば30
μm〜100μm程度である。永久磁石2からはみ出た
接着剤3eは、前記永久磁石2の下端面と回転軸1の大
径部1aとの間に形成される間隙に溜まるので、接着剤
3eが摺動部Mに漏出することが防止される。その後、
永久磁石2の外周面を多極着磁する。
【0028】以上の同軸円筒型トルクリミッタ10によ
れば、永久磁石2からはみ出た接着剤3eが永久磁石2
の下端面と回転軸1の大径部1aとの間に形成される間
隙に溜まるので、接着剤3eが接着面外に漏出すること
が防止される。
【0029】−第2の実施形態− 第2の実施形態にかかる永久磁石2を接着する手順につ
いて説明する。図3の(a)に示すように、回転軸1の
外周面にプライマーPを塗布し、乾燥させる。前記回転
軸1は、ドラム形状であり、ポリエチレン樹脂,ポリプ
ロピレン樹脂,ポリブテン樹脂等のポリオレフィン樹脂
やポリアセタール樹脂などの合成樹脂材料製である。次
に、図3の(b)に示すように、プライマー処理された
回転軸1’の外周面上に、シアノアクリレート系の接着
剤3aを塗布する。次に、図3の(c)に示すように、
無着磁の永久磁石2を嵌め被せて、永久磁石2の下端面
が小径部からの中径部の突出面Rに当接するまで押し下
げる。そして、図3の(d)に示すように、接着剤3a
を硬化させると、回転軸1’に接着剤層3を介して永久
磁石2が接着される。その後、永久磁石2の外周面を多
極着磁する。以上の第2の実施形態によれば、上記第1
の実施形態による効果に加えて、合成樹脂製の回転軸1
を用いるため、優れた摺動性が得られる。また、プライ
マー処理された回転軸1’の外周面と接着剤層3との間
に化学結合が形成されているため、接着力が得にくい合
成樹脂製の回転軸1の外周面に永久磁石2を強固に接着
することができ、永久磁石2の剥離が防止され、トルク
リミッタとしての信頼性が向上する。
【0030】−第3の実施形態− 第3の実施形態にかかる永久磁石2を接着する手順につ
いて説明する。図4の(a)に示すように、回転軸1の
外周面に接着剤3aを塗布する。この回転軸1は、図2
の回転軸1の中径部1bからの大径部1aの突出面に、
前記中径部1bに続く円周方向の溝1Uを刻設した構成
である。次に、図4の(b)に示すように、無着磁の永
久磁石2を嵌め被せ、永久磁石2の下端面が小径部から
の中径部の突出面R(溝1Uの内側の周面)に当接する
まで押し下げる。永久磁石2の押し下げに伴って、接着
剤層3から余剰の接着剤3eがはみ出す。そして、図4
の(c)に示すように、接着剤3aが硬化すると、永久
磁石2が接着剤層3を介して回転軸1に接着される。そ
の後、永久磁石2の外周面を多極着磁する。前記余剰の
接着剤3eは、溝1U内に溜まるから、接着剤3eが摺
動部Mに漏出することが防止される。なお、前記永久磁
石2の下端面と,前記大径部の永久磁石2側の端面(溝
1Uの外側の周面)との間には、空気逃げ用の間隙Kが
あいているから、溝1U中の空気を逃がして、接着剤3
eを入り込みやすくすることが出来る。以上の第3の実
施形態によれば、溝1U内に十分な分量の接着剤3eを
溜めることが可能なので、接着剤3eの漏出防止性能を
いっそう向上できる。
【0031】−第4の実施形態− 第4の実施形態にかかる永久磁石2を接着する手順につ
いて説明する。図5の(a)に示すように、回転軸1の
外周面に接着剤3aを塗布する。この回転軸1は、外周
面から中径部と大径部とを含む段差付きフランジ1Fが
突出した構成である。次に、図5の(b)に示すよう
に、無着磁の永久磁石2を嵌め被せ、永久磁石2の下端
面が段差付きフランジ1Fの上端面(中径部側端面)T
に当接するまで押し下げる。永久磁石2の押し下げに伴
って、接着剤層3から余剰の接着剤3eがはみ出す。そ
して、図5の(c)に示すように、接着剤3aが硬化す
ると、永久磁石2が接着剤層3を介して回転軸1に接着
される。その後、永久磁石2の外周面を多極着磁する。
前記接着剤3eは、前記永久磁石2の下端面と前記段差
付きフランジ1Fの下側(大径部)の突出面との間の空
間に溜まるから、接着剤3eが摺動部Mに漏出すること
が防止される。以上の第4の実施形態によれば、フラン
ジ1Fの厚みを大きくして永久磁石2のサイズを相対的
に小さくしなくても接着剤3eに対する遮蔽性能を十分
に高めることができる。
【0032】−第5の実施形態− 第5の実施形態にかかる永久磁石2を接着する手順につ
いて説明する。図6の(a)に示すように、回転軸1の
外周面に接着剤3aを塗布する。この回転軸1は、大径
部1aと小径部1cとからなり、前記小径部1cの前記
大径部1a側端部の外周面に周溝1Dを形成した構成で
ある。次に、図6の(b)に示すように、無着磁の永久
磁石2を嵌め被せ、永久磁石2の下端面が前記小径部1
cからの前記大径部1aの突出面Rに当接するまで押し
下げる。永久磁石2の押し下げに伴って、接着剤層3か
ら余剰の接着剤3eがはみ出す。そして、図6の(c)
に示すように、接着剤3aが硬化すると、永久磁石2が
接着剤層3を介して回転軸1に接着される。その後、永
久磁石2の外周面を多極着磁する。前記接着剤3eは、
周溝1D内に溜まるから、接着剤3eが摺動部Mに漏出
することが防止される。なお、接着を好適に行うために
は、適度の粘度(例えば60cPs程度の粘度)を有す
る接着剤3aを用いることが好ましい。その理由は、粘
度が過大であると、周溝1D内から空気を逃し難くなっ
て接着剤3eが入り込みにくくなり、逆に、粘度が過小
であると、周溝1Dを通り越して接着剤3eが漏出しや
すくなるためである。以上の第5の実施形態によれば、
回転軸1に形成した周溝1D内に接着剤3eを溜めるの
で、永久磁石2の下端面と回転軸1との間に間隙が原理
的に生じず、接着剤3eの漏出防止の見地からいっそう
好都合である。また、周溝1D内に入り込んで硬化した
接着剤3eが永久磁石2の抜け防止の機能を果たすの
で、永久磁石2をいっそう強固に接着することが出来
る。
【0033】−第6の実施形態− 第6の実施形態にかかる永久磁石2を接着する手順につ
いて説明する。図7の(a)に示すように、回転軸1の
外周面に接着剤3aを塗布する。この回転軸1は、小径
部1cの接着面の中間部分に周溝1D’を形成した構成
である。次に、図6の(b)に示すように、無着磁の永
久磁石2を嵌め被せ、永久磁石2の下端面が小径部1c
からの大径部1aの突出面Rに当接するまで押し下げ
る。永久磁石2の押し下げに伴って、接着剤層3からは
み出た接着剤3eが周溝1D’内に入り込む。永久磁石
2を押し下げる際、前記永久磁石2の下端が前記周溝1
D’上に来たら、その近傍で前記永久磁石2を軸方向に
複数回往復させれば、接着剤3eが周溝1D’内へ入り
込みやすくなる。そして、図6の(c)に示すように、
接着剤3aが硬化すると、永久磁石2が接着剤層3を介
して回転軸1に接着される。その後、永久磁石2の外周
面を多極着磁する。前記接着剤3eは、周溝1D’内に
溜まるから、接着剤3eが摺動部Mに漏出することが防
止される。以上の第6の実施形態によれば、接着面の中
間部分に周溝1D’を形成した場合にも、上記第5の実
施形態と同じ効果が得られる。
【0034】−第7の実施形態− 第7の実施形態にかかる永久磁石2を接着する手順につ
いて説明する。図8の(a)に示すように、回転軸1の
外周面に接着剤3aを塗布する。この回転軸1は、大径
部1aと小径部1cとからなり、前記小径部1cには軸
方向に複数の凹条1Jが刻設されている。次に、図8の
(b)に示すように、無着磁の永久磁石2を回転させな
がら嵌め被せ、永久磁石2の下端面が前記小径部1cか
らの前記大径部1aの突出面Rに当接するまで押し下げ
る。永久磁石2の押し下げに伴って、接着剤層3からは
み出た接着剤3eが、凹条1J内に入り込む。そして、
図8の(c)に示すように、接着剤3aが硬化すると、
永久磁石2が接着剤層3を介して回転軸1に接着され
る。その後、永久磁石2の外周面を多極着磁する。前記
接着剤3eは、凹条1J内に溜まるから、接着剤3eが
摺動部Mに漏出することが防止される。以上の第7の実
施形態によれば、凹条1J内に入り込んで硬化した接着
剤3eが永久磁石2のスリップを防止する機能を果たす
ので、永久磁石2をいっそう強固に接着することが出来
る。
【0035】−第8の実施形態− 図9の(a)に示すように、回転軸1の外周面に接着剤
3aを塗布する。永久磁石2の下端の内周面には、切欠
き2Aが形成されている。次に、図9の(b)に示すよ
うに、無着磁の永久磁石2を嵌め被せ、永久磁石2の下
端面が小径部1cからの大径部1aの突出面Rに当接す
るまで押し下げる。永久磁石2の押し下げに伴って、接
着剤層3からはみ出た接着剤3eが切欠き2A内に入り
込む。そして、図9の(c)に示すように、接着剤3a
が硬化すると、永久磁石2が接着剤層3を介して回転軸
1に接着される。その後、永久磁石2の外周面を多極着
磁する。前記接着剤3eは前記切欠き2A内に溜まるか
ら、接着剤3eが摺動部Mに漏出することが防止され
る。以上の第8の実施形態によれば、永久磁石2の内周
に形成した切欠き2A内に接着剤3eを溜めるので、回
転軸1に間隙を形成するための段差や溝などを設ける必
要がなくなり、回転軸1の構造が簡単となる。
【0036】上記第1〜第3および第5〜第8の実施形
態によれば、回転軸1にフランジを突出させないので、
永久磁石2のサイズを相対的に大きくすることが可能と
なり、トルクリミッタの小型化,高トルク化の見地から
有利である。
【0037】なお、以上の第1の実施形態〜第8の実施
形態にかかる構成を適宜組合わせてもよい。例えば、上
記第1の実施形態にかかる回転軸1の段差と、上記第6
の実施形態にかかる周溝D’の両方を具備した回転軸を
使用すれば、余剰の接着剤3eの溜め容量を増やして、
漏出防止性能を更にいっそう向上できる。
【0038】−第9の実施形態− 図10は、本発明の第9の実施形態にかかる同軸円筒型
トルクリミッタ90を用いた給紙装置の重送防止用リバ
ースローラを示す端面図である。この同軸円筒型トルク
リミッタ90において、金属製シャフトSの周りには、
回転軸1が嵌合されている。前記回転軸1の外周面に
は、円筒状の半硬質磁性体5が固着される。回転筒4の
内周面には、接着剤層3を介して永久磁石2が接着され
ている。すなわち、回転筒4の下部の内周面は、肉厚を
変えることで段差が付けられており、前記段差の上端面
に前記永久磁石2の下端面を当接させて当該永久磁石2
を接着し、前記永久磁石2の下端面と,前記段差の下側
面との間に形成される隙間に、余剰の接着剤3eが溜め
られている。以上の第9の実施形態によれば、回転筒4
に永久磁石2を接着するタイプの同軸円筒型トルクリミ
ッタ90でも、隙間に余剰の接着剤3eを溜めて、接着
剤3eが永久磁石2と半硬質磁性体5とのギャップや摺
動部Mなどに漏出することを防止できる。
【0039】
【発明の効果】本発明の同軸円筒型トルクリミッタによ
れば、永久磁石を接着する回転軸や回転筒,あるいは永
久磁石に、段差を付けたり,溝を刻設したり,切欠きを
設けたりして隙間を形成し、その隙間に余剰の接着剤を
溜めるので、接着面外に接着剤が漏出して、摺動性や回
転特性に悪影響を与えることを防止できる。また、本発
明の同軸円筒型トルクリミッタの製造方法によれば、永
久磁石を回転軸の外周面に嵌め合わせる際、永久磁石を
軸方向に往復させたり,回転させるので、回転軸に形成
された周溝や凹条に余剰の接着剤を好適に入り込ませる
ことができ、接着剤の漏出防止性能をいっそう高めるこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態にかかる同軸円筒型トルクリミ
ッタを用いた給紙装置の重送防止用リバースローラを示
す端面図である。
【図2】第1の実施形態にかかる円筒状の永久磁石を回
転軸の外周面に接着する手順を示す説明図である。
【図3】第2の実施形態にかかる円筒状の永久磁石を回
転軸の外周面に接着する手順を示す説明図である。
【図4】第3の実施形態にかかる円筒状の永久磁石を回
転軸の外周面に接着する手順を示す説明図である。
【図5】第4の実施形態にかかる円筒状の永久磁石を回
転軸の外周面に接着する手順を示す説明図である。
【図6】第5の実施形態にかかる円筒状の永久磁石を回
転軸の外周面に接着する手順を示す説明図である。
【図7】第6の実施形態にかかる円筒状の永久磁石を回
転軸の外周面に接着する手順を示す説明図である。
【図8】第7の実施形態にかかる円筒状の永久磁石を回
転軸の外周面に接着する手順を示す説明図である。
【図9】第8の実施形態にかかる円筒状の永久磁石を回
転軸の外周面に接着する手順を示す説明図である。
【図10】第9の実施形態にかかる同軸円筒型トルクリ
ミッタを用いた給紙装置の重送防止用リバースローラを
示す端面図である。
【図11】従来の同軸円筒型トルクリミッタ500を用
いた給紙装置の重送防止用リバースローラの一例を示す
端面図である。
【図12】円筒状の永久磁石を回転軸の外周面に接着す
る手順を示す説明図である。
【符号の説明】
10,90 同軸円筒型トルクリミッタ 1,1’ 回転軸 1a 大径部 1b 中径部 1c 小径部 1F 段差付きフランジ 1D,1D’ 周溝 1J 凹条 1U 溝 2 永久磁石 2A 切欠き 3 接着剤層 3a 接着剤 3e 余剰の接着剤 4 回転筒 4a 蓋体 5 半硬質磁性体 A ギャップ G ゴムローラ M 摺動部 P プライマー S 金属製シャフト

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸(1)の外周面または回転筒
    (4)の内周面に円筒状の永久磁石(2)を接着し、前
    記回転軸の外周面または前記回転筒の内周面のうち前記
    永久磁石を接着しない方に円筒状の半硬質磁性体(5)
    を固着し、ギャップをあけて前記永久磁石と前記半硬質
    磁性体を対向させ且つ相対的に回転しうるように前記回
    転軸と前記回転筒とを同軸上に配置し、前記永久磁石と
    前記半硬質磁性体との間に生じるヒステリシストルクに
    より前記回転軸と前記回転筒の間で回転を伝達する同軸
    円筒型トルクリミッタであって、 前記永久磁石が接着される回転軸(または回転筒)に、
    余剰の接着剤(3e)を溜める隙間が形成されているこ
    とを特徴とする同軸円筒型トルクリミッタ。
  2. 【請求項2】 回転軸(1)の外周面または回転筒
    (4)の内周面に円筒状の永久磁石(2)を接着し、前
    記回転軸の外周面または前記回転筒の内周面のうち前記
    永久磁石を接着しない方に円筒状の半硬質磁性体(5)
    を固着し、ギャップをあけて前記永久磁石と前記半硬質
    磁性体を対向させ且つ相対的に回転しうるように前記回
    転軸と前記回転筒とを同軸上に配置し、前記永久磁石と
    前記半硬質磁性体との間に生じるヒステリシストルクに
    より前記回転軸と前記回転筒の間で回転を伝達する同軸
    円筒型トルクリミッタであって、 前記永久磁石が接着される回転軸(または回転筒)と,
    前記永久磁石との間に、余剰の接着剤(3e)を溜める
    隙間が形成されていることを特徴とする同軸円筒型トル
    クリミッタ。
  3. 【請求項3】 回転軸(1)の外周面に円筒状の永久磁
    石(2)を接着し、回転筒(4)の内周面に円筒状の半
    硬質磁性体(5)を固着し、ギャップをあけて前記永久
    磁石と前記半硬質磁性体を対向させ且つ相対的に回転し
    うるように前記回転軸と前記回転筒とを同軸上に配置
    し、前記永久磁石と前記半硬質磁性体との間に生じるヒ
    ステリシストルクにより前記回転軸と前記回転筒の間で
    回転を伝達する同軸円筒型トルクリミッタであって、 前記回転軸が、摺動部(M)を兼ねる大径部(1a)
    と,前記永久磁石の接着面を形成される小径部(1c)
    と,前記大径部と前記小径部との中間に形成され且つ両
    者との間に段差を付ける中径部(1b)とからなり、前
    記小径部からの前記中径部の突出面(R)に前記永久磁
    石の一端面を当接させて当該永久磁石を接着し、前記永
    久磁石の一端面と,前記中径部からの前記大径部の突出
    面との間に余剰の接着剤(3e)を溜める隙間を形成し
    たことを特徴とする同軸円筒型トルクリミッタ。
  4. 【請求項4】 回転軸(1)の外周面に円筒状の永久磁
    石(2)を接着し、回転筒(4)の内周面に円筒状の半
    硬質磁性体(5)を固着し、ギャップをあけて前記永久
    磁石と前記半硬質磁性体を対向させ且つ相対的に回転し
    うるように前記回転軸と前記回転筒とを同軸上に配置
    し、前記永久磁石と前記半硬質磁性体との間に生じるヒ
    ステリシストルクにより前記回転軸と前記回転筒の間で
    回転を伝達する同軸円筒型トルクリミッタであって、 前記回転軸が、摺動部(M)を兼ねる大径部(1a)
    と,前記永久磁石の接着面を形成される小径部(1c)
    と,前記大径部と前記小径部との中間に形成され且つ両
    者との間に段差を付ける中径部(1b)とからなり、前
    記中径部からの前記大径部の突出面に前記中径部に続く
    円周方向の溝(1u)を刻設し、前記小径部からの前記
    中径部の突出面(R)に前記永久磁石の一端面を当接さ
    せて当該永久磁石を接着し、前記溝内に余剰の接着剤
    (3e)を溜めることを特徴とする同軸円筒型トルクリ
    ミッタ。
  5. 【請求項5】 回転軸(1)の外周面に円筒状の永久磁
    石(2)を接着し、回転筒(4)の内周面に円筒状の半
    硬質磁性体(5)を固着し、ギャップをあけて前記永久
    磁石と前記半硬質磁性体を対向させ且つ相対的に回転し
    うるように前記回転軸と前記回転筒とを同軸上に配置
    し、前記永久磁石と前記半硬質磁性体との間に生じるヒ
    ステリシストルクにより前記回転軸と前記回転筒の間で
    回転を伝達する同軸円筒型トルクリミッタであって、 前記回転軸の外周面から中径部と大径部とを含む段差付
    きフランジ(1F)が突出し、その段差付きフランジの
    中径部側端面(T)に前記永久磁石の一端面を当接させ
    て当該永久磁石を接着し、前記永久磁石の一端面と,前
    記段差付きフランジの前記中径部からの前記大径部の突
    出面との間に余剰の接着剤(3e)を溜める隙間を形成
    したことを特徴とする同軸円筒型トルクリミッタ。
  6. 【請求項6】 回転軸(1)の外周面に円筒状の永久磁
    石(2)を接着し、回転筒(4)の内周面に円筒状の半
    硬質磁性体(5)を固着し、ギャップをあけて前記永久
    磁石と前記半硬質磁性体を対向させ且つ相対的に回転し
    うるように前記回転軸と前記回転筒とを同軸上に配置
    し、前記永久磁石と前記半硬質磁性体との間に生じるヒ
    ステリシストルクにより前記回転軸と前記回転筒の間で
    回転を伝達する同軸円筒型トルクリミッタであって、 前記回転軸が、摺動部(M)を兼ねる大径部(1a)
    と,前記永久磁石の接着面を形成される小径部(1c)
    とからなり、前記小径部の大径部側端部の外周面に周溝
    (1D)を形成し、前記小径部からの前記大径部の突出
    面(R)に前記永久磁石の一端面を当接させて当該永久
    磁石を接着し、前記周溝内に余剰の接着剤(3e)を溜
    めることを特徴とする同軸円筒型トルクリミッタ。
  7. 【請求項7】 回転軸(1)の外周面に円筒状の永久磁
    石(2)を接着し、回転筒(4)の内周面に円筒状の半
    硬質磁性体(5)を固着し、ギャップをあけて前記永久
    磁石と前記半硬質磁性体を対向させ且つ相対的に回転し
    うるように前記回転軸と前記回転筒とを同軸上に配置
    し、前記永久磁石と前記半硬質磁性体との間に生じるヒ
    ステリシストルクにより前記回転軸と前記回転筒の間で
    回転を伝達する同軸円筒型トルクリミッタであって、 前記回転軸が、摺動部(M)を兼ねる大径部(1a)
    と,前記永久磁石の接着面を形成される小径部(1c)
    とからなり、前記接着面の中間部分に周溝(1D’)を
    形成し、前記小径部からの前記大径部の突出面(R)に
    前記永久磁石の一端面を当接させて当該永久磁石を接着
    し、前記周溝内に余剰の接着剤(3e)を溜めることを
    特徴とする同軸円筒型トルクリミッタ。
  8. 【請求項8】 回転軸(1)の外周面に円筒状の永久磁
    石(2)を接着し、回転筒(4)の内周面に円筒状の半
    硬質磁性体(5)を固着し、ギャップをあけて前記永久
    磁石と前記半硬質磁性体を対向させ且つ相対的に回転し
    うるように前記回転軸と前記回転筒とを同軸上に配置
    し、前記永久磁石と前記半硬質磁性体との間に生じるヒ
    ステリシストルクにより前記回転軸と前記回転筒の間で
    回転を伝達する同軸円筒型トルクリミッタであって、 前記回転軸が、摺動部(M)を兼ねる大径部(1a)
    と,前記永久磁石の接着面を形成される小径部(1c)
    とからなり、前記回転軸の外周面に軸方向に1以上の凹
    条(1J)を刻設して、前記小径部からの前記大径部の
    突出面(R)に前記永久磁石の一端面を当接させて当該
    永久磁石を接着し、前記凹条内に余剰の接着剤(3e)
    を溜めることを特徴とする同軸円筒型トルクリミッタ。
  9. 【請求項9】 回転軸(1)の外周面に円筒状の永久磁
    石(2)を接着し、回転筒(4)の内周面に円筒状の半
    硬質磁性体(5)を固着し、ギャップをあけて前記永久
    磁石と前記半硬質磁性体を対向させ且つ相対的に回転し
    うるように前記回転軸と前記回転筒とを同軸上に配置
    し、前記永久磁石と前記半硬質磁性体との間に生じるヒ
    ステリシストルクにより前記回転軸と前記回転筒の間で
    回転を伝達する同軸円筒型トルクリミッタであって、 前記回転軸が、摺動部(M)を兼ねる大径部(1a)
    と,前記永久磁石の接着面を形成される小径部(1c)
    とからなり、前記永久磁石の一端の内周面に切欠き(2
    A)を形成し、前記小径部からの前記大径部の突出面
    (R)に前記永久磁石の一端面を当接させて当該永久磁
    石を接着し、前記切欠き内に余剰の接着剤(3e)を溜
    めることを特徴とする同軸円筒型トルクリミッタ。
  10. 【請求項10】 回転筒(4)の内周面に円筒状の永久
    磁石(2)を接着し、回転軸(1)の外周面に円筒状の
    半硬質磁性体(5)を固着し、ギャップをあけて前記永
    久磁石と前記半硬質磁性体を対向させ且つ相対的に回転
    しうるように前記回転筒と前記回転軸とを同軸上に配置
    し、前記永久磁石と前記半硬質磁性体との間に生じるヒ
    ステリシストルクにより前記回転軸と前記回転筒の間で
    回転を伝達する同軸円筒型トルクリミッタであって、 前記回転筒の肉厚を変えて内周面に段差を形成し、前記
    段差の上側面に前記永久磁石の一端面を当接させて当該
    永久磁石を接着し、前記永久磁石の一端面と,前記段差
    の下側面との間に余剰の接着剤(3e)を溜める隙間を
    形成したことを特徴とする同軸円筒型トルクリミッタ。
  11. 【請求項11】 請求項7に記載の同軸円筒型トルクリ
    ミッタを製造する方法において、前記永久磁石を前記回
    転軸の外周面に嵌め被せる際、前記永久磁石の一端が前
    記周溝の真上またはその近傍に来たときに、当該永久磁
    石を軸方向に複数回往復させることを特徴とする同軸円
    筒型トルクリミッタの製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項8に記載の同軸円筒型トルクリ
    ミッタを製造する方法において、前記永久磁石を回転さ
    せながら前記回転軸の外周面に嵌め被せることを特徴と
    する同軸円筒型トルクリミッタの製造方法。
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