JPH1076571A - フィルム製造用延伸ロール並びにポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents

フィルム製造用延伸ロール並びにポリエステルフィルムの製造方法

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JPH1076571A
JPH1076571A JP25096196A JP25096196A JPH1076571A JP H1076571 A JPH1076571 A JP H1076571A JP 25096196 A JP25096196 A JP 25096196A JP 25096196 A JP25096196 A JP 25096196A JP H1076571 A JPH1076571 A JP H1076571A
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stretching roll
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一吉 深田
Sunao Harada
直 原田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平滑な傷のないポリエステルフィルムをロー
ルの周速差を利用したフィルム延伸方法により製造する
ことを可能とする。 【解決手段】 ロールの周速差を利用してフィルムを延
伸するフィルム延伸用ロールであって、ロール表面層が
フッ素含有ポリマー微細粒子が含有された金属からな
り、該表面層の表面粗さRy値が0.3μm〜1μmの
範囲にあり、高さあるいは深さ、または高さと深さの和
が1μm以上の表面傷が40個/100cm2 以下であ
ることを特徴とするフィルム製造用延伸ロール、および
それを用いたポリエステルフィルムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロールの周速差を
利用したフィルム延伸用ロール、特に平滑で表面性の良
好なポリエステルフィルムの製造に適したフィルム延伸
用ロール、およびその延伸ロールを用いたポリエステル
フィルムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、磁気記録テープの記録密度の
高密度化に伴い、磁気記録テープの表面欠陥をより少な
くすることが必要となってきているが、家庭用デジタル
ビデオ(DVC)テープの出現により、ますます表面に
欠陥がないことの要求が大となってきた。すなわち、D
VCテープは磁性層が非常に薄く、ポリエステルベース
フィルム表面形態がそのままテープの表面形態となるの
で、ポリエステルベースフィルムの表面に傷がないこと
がますます強く要求されるようになってきた。
【0003】通常、ポリエステルフィルムはロールの周
速差を利用してフィルムを延伸する延伸用ロールを用い
て製造される。平滑なポリエステルフィルムの製造に適
したフィルム延伸用ロールとしては、表層にシリコーン
等のゴムを用いたロール、表層がクロムメッキ等の金属
ロール、表面に樹脂成分、金属およびセラミックのいず
れか1種またはこれら2種以上を組み合わせたものと
“テフロン”とが分散するように被覆されたロール(た
とえば、特開昭60−78724号公報)等が知られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、DVC
テープ用のポリエステルベースフィルム等、平滑で表面
に傷の少ないことが要求されるポリエステルベースフィ
ルムを製造するには、上記のような延伸ロールでは次の
ような問題が出てきた。
【0005】表層にシリコーン等のゴムを用いたロール
では、延伸とともに経時的にゴムが削れ、ロール表面に
すじ状のくぼみ等の欠陥が生じ、その結果、ロール上で
延伸されたフィルムに傷が多量に入りがちであった。
【0006】また、表層がクロムメッキ等の金属ロール
では、延伸時、高温になったロール表面にフィルムが粘
着し、剥離むらが起こり、粘着跡の表面欠点が発生しが
ちであった。
【0007】さらに、表面に樹脂成分、金属およびセラ
ミックのいずれか1種またはこれら2種以上を組み合わ
せたものと“テフロン”とが分散するように被覆された
ロールでは、延伸時、高温になったロール表面にフィル
ムが粘着することに起因する粘着跡の表面欠点は発生し
なかったが、ロール表面が粗いため、延伸されたフィル
ムの表面には傷が多量に入りがちであった。
【0008】本発明の課題は、このような実情に鑑み、
傷の発生が少なく、平滑なフィルムの製造に適した延伸
用ロール、およびそれを用いたポリエステルフィルムの
製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、本発明のフィルム製造用延伸ロールは、ロールの
周速差を利用してフィルムを延伸するフィルム延伸用ロ
ールであって、ロール表面層がフッ素含有ポリマー微細
粒子が含有された金属からなり、該表面層の表面粗さR
y値が0.3μm〜1μmの範囲にあり、高さあるいは
深さ、または高さと深さの和が1μm以上の表面傷が4
0個/100cm2 以下であることを特徴とするものか
らなる。
【0010】また、本発明のポリエステルフィルムの製
造方法は、上記延伸ロールを使用することを特徴とする
方法からなる。適用するポリエステルフィルムとして
は、たとえばポリエチレンテレフタレートまたはポリエ
チレン−2,6−ナフタレートからなるフィルムであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明におけるフィルム延伸用ロ
ールとは、互いに周速の異なるロール間でフィルムを延
伸するためのロールであって、回転可能な円筒状のロー
ルである。回転のための駆動方式はとくに問わず、積極
駆動、従動駆動のいずれであってもよい。
【0012】この延伸ロールの表面は、フッ素含有ポリ
マー微細粒子が含有された金属層からなる。フッ素含有
ポリマーとしては、とくに限定されないが、たとえば、
ポリテトラフルオロエチレン、ぺルフルオロアルコキシ
樹脂、エチレン−テトラフルオロエチレン樹脂、ポリフ
ッ化ビニリデン、フッ素ゴム等を用いることができる。
【0013】金属層としては、ハードクロム層、ニッケ
ル層、鉄層等が用いられる。それらの合金、またリン等
を含んだものであってもよい。
【0014】延伸ロール表面層が基本的に金属層である
ことにより、延伸とともに起こる表面の経時的な削れ劣
化が防止される。また、金属層内にフッ素含有ポリマー
微細粒子が含有されることによって、延伸時の高温にな
ったロール表面とフィルム間の粘着が防止される。
【0015】この金属層の厚さは2μm以上、好ましく
は5μm以上が望ましい。2μm未満であると金属層が
延伸時のフィルム張力で削れてしまい好ましくない。
【0016】上記微細粒子の粒子径は50〜1000n
m、好ましくは100〜600nmが望ましく、添加量
は1〜30重量%、好ましくは3〜20重量%が望まし
い。
【0017】粒子径が50nm未満であると、また添加
量が1重量%未満であると、延伸時の高温になったロー
ル表面とフィルム間に粘着が発生し好ましくない。粒子
径が1000nmより大、また添加量が30重量%より
大であると、フッ素含有ポリマー微細粒子が金属層より
脱落しやすくなり、好ましくない。
【0018】ロール表面層の表面粗さRy値は0.3μ
m〜1μmの範囲にあることが必要であり、好ましくは
0.5μm〜1μmの範囲である。
【0019】Ry値が0.3μm未満であると、延伸ロ
ール表面が超鏡面となり、フィルムがロール表面上を滑
らなくなり、フィルム延伸が困難となる。Ry値が1μ
mより大であると、延伸ロール表面の荒れが延伸される
フィルムに転写され、延伸フィルムがユズ肌状のうねり
を持つようになる。
【0020】ロール表面層には、高さあるいは深さ、ま
たは高さと深さの和が1μm以上の表面傷が40個/1
00cm2 以下でなければならない。
【0021】該表面傷が40個/100cm2 を越える
と、延伸されたフィルムに高さが0.25μm程度以上
の傷が多量に入り好ましくない。
【0022】本フィルム用延伸ロールは、家庭用デジタ
ルビデオ(DVC)テープ用の平滑で傷が非常に少ない
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−
ナフタレート等からなるポリエステルフィルムを、ロー
ルの周速差を利用して製造するための延伸ロールとして
使用するのに適する。その他光学用途のポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレートフィルム等、
平滑で傷が非常に少ないことが必要なフィルムを、ロー
ルの周速差を利用して製造するための延伸ロールとして
使用するのにも適する。
【0023】次に本発明に係る延伸ロールの製造方法に
ついて説明する。本発明の延伸ロールは、円筒状芯の表
層に、所定のフッ素含有ポリマー微細粒子を所定量含有
させた金属メッキ浴中に円筒状ロールを浸し、金属メッ
キを施すことにより作成することができる。但し、製法
は本手法に限らない。
【0024】本発明に係る延伸ロールを用いたポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレ
ートフィルムの製造方法とは、ロールの周速差を利用
し、フィルムのガラス転移温度以上、融点以下の温度で
延伸するフィルム製造方法において、本発明延伸ロール
を該延伸部に用いることを特徴とする製造方法である。
【0025】[測定法]以下に、本発明の説明に用いた
各特性の測定法について説明する。 (1)表面粗さRy値 触針式表面粗さ計により延伸ロール表面のりょう線方向
の表面粗さを測定することにより求める。触針半径は2
〜5μm、カットオフ値は0.8mm、評価長さは4m
m程度とする。Ry値はJIS−B0601に準じて求
める。ロール全体にわたってほぼ均等に10箇所測定
し、その平均値をRy値とする。
【0026】(2)表面傷の個数 延伸ロール表面より架橋性のシリコーンゴムを用いて1
0cm角程度の延伸ロール表面のレプリカをとり、レプ
リカ表面をレーザー顕微鏡を用いて観測し、高さあるい
は深さ、または高さと深さの和が1μm以上の表面傷個
数を求める。なお、延伸ロールより均等に10箇所、表
面レプリカを取り、100cm2 の値に換算して表面傷
個数とする。
【0027】(3)本発明の製造方法によって製造され
たフィルムの表面性の評価 製造されたフィルム表面をレーザー顕微鏡を用いて観測
し、高さ0.25μm程度以上の傷の個数を求める。フ
ィルム表面傷個数が、 20個/100cm2 以上 : × 10〜19個/100cm2 : △ 10個/100cm2 未満 : ○ と評価した。
【0028】
【実施例】次に実施例に基づき、本発明を説明する。 実施例1 鉄製ロール状芯の上に金属メッキ手法により平均粒径
0.2μmのポリテトラフルオロエチレン樹脂を8重量
%含有する、厚さ10μmのニッケル金属層を設け、更
に300℃の熱処理を施し、延伸ロールを作成した。本
延伸ロールを縦延伸用の延伸ロールとして用い、95℃
で倍率3.4倍の縦延伸、95℃で倍率3.4倍の横延
伸、210℃での熱処理を行う2軸延伸法により、厚さ
が6μm、表面の中心線平均粗さRa値が5nmの平滑
な2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを作成
した。得られた延伸ロールならびに、製造されたポリエ
ステルフィルムの特性を表1に示す。
【0029】実施例2 実施例1において、縦延伸を130℃、4.1倍、横延
伸を130℃、4.1倍とし、他は同様にして厚さ4μ
m、Ra値5nmの平滑なポリエチレン−2,6−ナフ
タレートフィルムを作成した。得られた延伸ロールなら
びに、製造されたポリエステルフィルムの特性を表1に
示す。
【0030】実施例3 実施例1の延伸ロール製造において、ニッケル金属層の
厚さを1μmとした。その他は実施例1と同様にして延
伸ロールならびに、厚さ6μm、Ra値5nmの平滑な
ポリエチレンテレフタレートフィルムを作成した。得ら
れた延伸ロールならびに、製造されたポリエステルフィ
ルムの特性を表1に示す。
【0031】実施例4 実施例1の延伸ロール製造において、フッ素含有ポリマ
ー微細粒子として、平均粒径40nmのポリテトラフル
オロエチレン樹脂を用いた。その他は実施例1と同様に
して延伸ロールならびに、厚さ6μm、Ra値5nmの
平滑なポリエチレンテレフタレートフィルムを作成し
た。得られた延伸ロールならびに、製造されたポリエス
テルフィルムの特性を表1に示す。
【0032】実施例5 実施例1の延伸ロール製造において、フッ素含有ポリマ
ー微細粒子として、平均粒径2μmのポリテトラフルオ
ロエチレン樹脂を用いた。その他は実施例1と同様にし
て延伸ロールならびに、厚さ6μm、Ra値5nmの平
滑なポリエチレンテレフタレートフィルムを作成した。
得られた延伸ロールならびに、製造されたポリエステル
フィルムの特性を表1に示す。
【0033】実施例6 実施例1の延伸ロール製造において、ポリテトラフルオ
ロエチレン樹脂の含有量を45重量%とした。その他は
実施例1と同様にして延伸ロールならびに、厚さ6μ
m、Ra値5nmの平滑なポリエチレンテレフタレート
フィルムを作成した。得られた延伸ロールならびに、製
造されたポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
【0034】比較例1 実施例1の延伸ロール製造において、金属メッキの後に
表面層のバフ仕上げを行い、表面粗さを低減させた。そ
の他は実施例1と同様にして延伸ロールを作成した。実
施例1と同様の延伸方法により、厚さ6μm、Ra値5
nmの平滑なポリエチレンテレフタレートフィルムを作
成しようとしたが、縦延伸に用いた本延伸ロールが平滑
すぎたため非常に延伸時のすべりが悪く、フィルムの製
造が不可能であった。得られた延伸ロールの特性を表1
に示す。
【0035】比較例2 実施例1と同様の方法で延伸ロールを製造したが、使用
した鉄製ロール状芯の表面粗さが粗かったため、延伸ロ
ール表面の表面粗さが表1に示すように大となった。そ
の他は実施例1と同様にして厚さ6μm、Ra値5nm
の平滑なポリエチレンテレフタレートフィルムを作成し
た。得られた延伸ロールならびに、製造されたポリエス
テルフィルムの特性を表1に示す。
【0036】比較例3 実施例1の延伸ロール製造において、使用した鉄製ロー
ル状芯に傷が多く入っていたので、同様な製法で製造し
た延伸ロール表面の傷個数が表1に示すように大となっ
た。その他は実施例1と同様にして厚さ6μm、Ra値
5nmの平滑なポリエチレンテレフタレートフィルムを
作成した。得られた延伸ロールならびに、製造されたポ
リエステルフィルムの特性を表1に示す。
【0037】比較例4 実施例1の延伸ロール製造において、ポリテトラフルオ
ロエチレン樹脂を用いなかった。その他は実施例1と同
様にして延伸ロールを作成した。実施例1と同様の延伸
法により厚さ6μm、Ra値5nmの平滑なポリエチレ
ンテレフタレートフィルムを作成しようとしたが、縦延
伸に用いた本延伸ロールに延伸時のフィルムが粘着し、
延伸温度を下げる等の条件変更を施してもフィルムの製
造が不可能であった。得られた延伸ロールの特性を表1
に示す。
【0038】比較例5 実施例1の延伸ロール製造において、金属層を設けず、
“テフロン”ゴムを10μmの厚さで設け、延伸ロール
を作成した。実施例1と同様の延伸法により厚さ6μ
m、Ra値5nmの平滑なポリエチレンテレフタレート
フィルムを作成した。 得られた延伸ロールならびに、
製造されたポリエステルフィルムの特性を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】表1の特性から明らかな様に、本発明の
延伸ロール、すなわち、フッ素含有ポリマー微細粒子が
含有された金属層を表面層に持つ延伸ロールを用いるこ
とにより、平滑な非常に傷の少ないポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等のポ
リエステルフィルムを得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロールの周速差を利用してフィルムを延
    伸するフィルム延伸用ロールであって、ロール表面層が
    フッ素含有ポリマー微細粒子が含有された金属からな
    り、該表面層の表面粗さRy値が0.3μm〜1μmの
    範囲にあり、高さあるいは深さ、または高さと深さの和
    が1μm以上の表面傷が40個/100cm2 以下であ
    ることを特徴とするフィルム製造用延伸ロール。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の延伸ロールを使用するこ
    とを特徴とするポリエステルフィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ポリエステルフィルムがポリエチレ
    ンテレフタレートまたはポリエチレン−2,6−ナフタ
    レートからなるフィルムである、請求項2のポリエステ
    ルフィルムの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008023770A (ja) * 2006-07-19 2008-02-07 Sekisui Chem Co Ltd 延伸熱可塑性ポリエステル系樹脂シートの製造方法
JP2009191163A (ja) * 2008-02-14 2009-08-27 Shin Etsu Chem Co Ltd 縮合反応硬化型シリコーンゴム組成物
JP2016093924A (ja) * 2014-11-13 2016-05-26 株式会社トッパン・コスモ 化粧シート用フィルムの製造方法

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