JPH1095737A - ペプチド誘導体 - Google Patents

ペプチド誘導体

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JPH1095737A
JPH1095737A JP9208915A JP20891597A JPH1095737A JP H1095737 A JPH1095737 A JP H1095737A JP 9208915 A JP9208915 A JP 9208915A JP 20891597 A JP20891597 A JP 20891597A JP H1095737 A JPH1095737 A JP H1095737A
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ステファン・ヴェー・イェー・ランベルツ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ソマトスタチン・レセプターに結合出来る性
質を有する治療用または診断用医薬を提供すること。 【解決手段】 ソマトスタチン・ペプチドと、当該ペプ
チドの末端アミノ基に橋かけ基を介在するかまたは介在
することなく化学的に結合させたキレート基とから構成
される、ソマトスタチン誘導体を、検出可能な元素の担
体として使用する。この担体は、ソマトスタチン・レセ
プターに結合出来るので、これに検出可能な元素を担持
させることによって、治療用または診断用医薬が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリペプチド及び
これらの製造方法、これらを含有する薬剤、およびたと
えばソマトスタチンレセプター陽性腫瘍の処置用医薬と
してまたはインビボ診断用イメージング試薬としての使
用に係るものである。
【0002】
【従来の技術】過去2,3年の間に、ソマトスタチンレ
セプターが、種々のヒトの腫瘍、たとえば下垂体腫瘍、
中枢神経系腫瘍、乳房の腫瘍、胃腸・膵臓の腫瘍及びそ
れらの転移物中に高頻度で見出だされるようになってき
ている。それらのいくつかは、小さく成長が遅い腫瘍な
ので、従来の診断方法では、正確に位置をきめることが
困難である。
【0003】ソマトスタチンレセプターは、インビトロ
で放射性ヨウ素化ソマトスタチンまたはソマトスタチン
類似体、たとえば[125I−Tyr11]ソマトスタチン−1
4〔テーラー,J.E.ら、ライフ・サイエンス(Life
Science(1983)43:421〕または[125I−Tyr
3]SMS201−995(204−090とも称する)
〔リュービ,J.C.ブレーン・リサーチ(Brain Res.)
(1987)406:891;リュービ,,J.C.ら、ジャ
ーナル・オブ・クリニカル・エンドクリノロジー・アン
ド・メタボリズム(J.Clin.Endocr.Metab.)(198
7)65:1127;リュービ,J.C.ら、キャンサー・
リサーチ(Cancer Res.)(1987)47:551;リ
ュービ,J.C.ら、キャンサー・リサーチ(Cancer Re
s.)(1987)47:5758〕などを用いた腫瘍組織
のオートラジオグラフィーを用いて可視化されてきた。
【0004】
【発明の記載】治療上有益でインビボ診断及び治療のた
めの投与のためにラベルすることができる新しいソマト
スタチンペプチドが本発明により見出された。本発明
は、検出可能な要素(たとえば、検出可能な元素)のた
めの少なくとも1つのキレート基を有するソマトスタチ
ンペプチドを提供するものである。このキレート基は上
記ペプチドのアミノ基に結合しており、このアミノ基
は、ソマトスタチンレセプターに、有意な結合親和性を
示すものではない。これらの化合物は、以下、「本発明
のリガンド」または「この発明のリガンド」と命名す
る。これらは、検出可能要素、たとえば放射性核種、放
射性非透過性(X線可視性)要素、あるいは常磁性イオ
ンと反応し、錯体を形成することができる1個のキレー
ト(形成)基を有し、さらに、たとえば腫瘍や転移物に
より発現あるいは過剰に発現されたソマトスタチンレセ
プターに結合することができる。キレート基は、ペプチ
ドのアミノ基に、共有結合により結合している。キレー
ト基は、ソマトスタチンペプチドのN末端アミノ基に結
合するのが好ましい。
【0005】本発明によると、キレート基は、直接ある
いは間接的、すなわち介在基(spacer group)を介して
ソマトスタチンペプチドに結合することができる。「リ
ガンド」の一群にはソマトスタチンペプチドのアミノ基
に直接キレート基が結合しているものもある。ソマトス
タチンペプチドのアミノ基に架橋や介在基で間接的に結
合しているキレート基を有している「リガンド」の一群
もある。キレート基はペプチドにアミド結合により結合
するのが好ましい。ソマトスタチンペプチドという用語
は、天然ソマトスタチン(テトラデカペプチド)及びそ
の類似体あるいは誘導体をも含める。
【0006】ここで使用される誘導体および類似体と
は、天然テトラデカペプチドソマトスタチン由来の任意
の直鎖または環状のポリペプチドであって、それらのう
ちの1個もしくはそれ以上のアミノ酸単位が、除去さ
れ、および/または1個あるいはそれ以上の別のアミノ
酸基で置換され、および/または1個もしくはそれ以上
の官能基が、1個もしくはそれ以上の他の官能基で置換
され、および/または、1個もしくはそれ以上の基が、
1個もしくはいくつかの他のアイソステリックな基と置
換されたものである。一般に、その用語は、生物学的に
活性である全ての修飾された誘導体を包含するものであ
り、その誘導体は、修飾されていないソマトスタチンペ
プチドと、質的に類似の効果を示す。たとえば、ソマト
スタチンレセプターに結合し、ホルモン分泌を抑制する
ものである。
【0007】環状、架橋環状及び直鎖ソマトスタチン類
似体は、既知の化合物である。それらの化合物や製造法
に関しては、たとえばヨーロッパ特許明細書EP−A−
1295;29579;215171;203031;
214872;298732;277419に記されて
いる。好ましい「本発明のリガンド」は、以下に示した
ソマトスタチン類似体に由来するものである。
【0008】A.I式の類似体
【化1】 式中、A はC1-12アルキル、C7-10フェニルアルキル
またはRCO−の式で表される基である。ここで、 i) Rは水素、C1-11アルキル、フェニルまたはC
7-10フェニルアルキル、または ii) RCO−は a) 所望によりF、Cl、Br、NO2、NH2、OH、C
1-3アルキル及び/またはC1-3アルコキシで環置換され
ていてもよい、L−またはD−フェニルアラニン残基; b) 上記のa)で規定されたもの以外の天然もしくは合成
α−アミノ酸残基、または対応するD−アミノ酸残基、
または c) 個々のアミノ酸残基が同じかまたは異なっており、
上記のa)及び/またはb)で規定されたものから選択さ
れたジペプチドアミノ酸残基a)及びb)のα−アミノ
基、及びジペプチド残基c)のN−末端アミノ基は、所
望によりモノもしくはジC1-12アルキル化またはC1-8
アルカノイルで置換されていてもよい。
【0009】A' は水素、C1-12アルキルまたはC
7-10フェニルアルキルであり、Y1及びY2は 一緒に
なって直接結合を呈し、Y1,Y2各々は 独立に水素ま
たは、(1)〜(5)式の基である。
【化2】 式中、Ra はメチルまたはエチル、Rb は水素、メチ
ルまたはエチル、m は1から4までの整数、n は
1から5までの整数、Rc は(C1-6)アルキル、Rd
は天然または合成α−アミノ酸のα炭素原子に結合した
置換基(水素を含む)、Re は(C1-5)アルキル、R
a'及びRb' は独立して水素、メチル、またはエチル、
R8及びR9 は独立して水素、ハロゲン、(C1-3)アル
キル、または(C1-3)アルコキシ、p は0、または
1、q は0、または1、r は0、1、または2、
【0010】B は所望によりハロゲン、NO2、NH
2、OH、C1-3アルキル及び/またはC1-3アルコキシ
で置換されていてもよい−Phe−(ペンタフルオロアラ
ニンを含む)、またはβ−ナフチル−Alaである。C
は所望によりα−N−メチル化されていてもよく、及び
ベンゼン環が、所望によりハロゲン、NO2、NH2、O
H、C1-3アルキル及び/またはC1-3アルコキシで置換
されていてもよい(L)−Trp−または(D)−Trp−、D
はLys、側鎖がβ位に0もしくはSを含有しているL
ys、γF−LysまたはδF−Lys、(これらは所望によ
りα−N−メチル化されていてもよい)、または4−ア
ミノシクロヘキシルAlaまたは4−アミノシクロヘキシ
ルGly残基、E はThr、Ser、Val、Phe、Ile、ま
たはアミノイソ酪酸もしくはアミノ酪酸残基、
【0011】G は−COOR7、−CH2OR10、
【化3】 の式で表される基、ここで、R7 は水素、またはC1-3
アルキル、R10 は水素、または生理学的に許容され、
生理的に加水分解できるエステルの残基、R11 は水
素、C1-3アルキル、フェニル、またはC7-10フェニル
アルキル、R12 は水素、C1-3アルキル、または−C
H(R13)−X1で表される基、R13 はCH2OH、−
(CH2)2−OH、−(CH2)−OH、または−CH(CH
3)OHであるか、または天然または合成α−アミノ酸の
α−炭素原子に結合した置換基(水素を含む)、
【0012】X1 は−COOR7、−CH2OR10、ま
たは
【化4】 ここで、R7及びR10 は上記に示されたような意味、
R14 は水素、またはC1-3アルキル、R15 は水素、
C1-3アルキル、フェニル、またはC7-10フェニルアル
キル、R16 は水素、またはヒドロキシを意味する。但
し、R12が−CH(R13)−X1であるとき、R11は水
素、またはメチルであるものとし、B、D及びE残基は
L体であり、2及び7位にある残基と、Y1(4)及びY2
(4)の任意の残基は、独立して(L)または(D)配置をと
る。I式のA及びA'の定義は、化合物がキレート試薬に
結合できる末端−NH−基を有するように選択すること
が好ましい。I式の化合物においては、以下の定義がそ
れぞれ、独立ででも、あるいは組みあわせても、また下
位の組合わせとしても好ましい。
【0013】1.AはC7-10フェニルアルキル、とりわ
けフェネチル、またはRCOの式で表される基である。
AはRCOの式で表される基であるのが好ましい。 1.1.RはC1-11アルキル、またはC7-10フェニルア
ルキル、とりわけC7-10フェニルアルキル、さらにはフ
ェネチルであるのが好ましい。また、RCOにはa)、b)
またはc)の意味が好ましい。 1.2.RCOにa)、b)またはc)の意味があるとき、ア
ミノ酸残基a)及びb)のα−アミノ基や、ジペプチド残基
c)のN−末端アミノ基は、アルキル化されていないか、
C1-12モノアルキル化、とりわけC1-8アルキル化、さ
らにはメチル化されるのが好ましい。N−末端がアルキ
ル化されていないのが最も好ましい。 1.3.RCOがa)を意味する場合、これは所望によ
り、N−C1-12−モノアルキル化されていてもよい、L
−もしくはD−フェニルアラニン、または−チロシン残
基a')であるのが好ましい。a')がL−またはD−フェニ
ルアラニン残基であれば、さらに好ましい。 1.4.RCOにb)、c)の意味があるとき、規定された
残基は、親油性であるのが好ましい。好ましい残基b)
は、b')炭化水素の側鎖を有するα−アミノ酸である。
たとえば3個、好ましくは4個あるいはそれ以上の炭素
原子をもつアルキル、たとえば7個までの炭素原子、ナ
フチル−メチル、またはヘテロアリール、たとえば3−
(2−または1−ナフチル)−アラニン、ピリジル−メチ
ル、またはトリプトファン残基などであり、上記の残基
にはL体とD体がある。好ましい残基c)は、ジペプチド
残基であり、その個々のアミノ酸残基は同じかまたは異
なるのだが、これは、上記a')、およびb')で規定された
ものの中から選定される。例をあげると、残基c)は、た
とえば3−(2−ナフチル)−アラニン残基などである。 1.5.RCOはa)、とりわけa')を意味するのが最も好
ましい。
【0014】2.BはB'であり、B'はPhe、またはT
yrである。 3.CはC'であり、C'は(D)Trpである。 4.DはD'であり、D'はLys、MeLys、あるいはLy
s(ε−Me)、とりわけLysである。 5.EはE'であり、E'はVal、またはThr、とりわけ
Thrである。 6.GはG'であり、G'は
【化5】 の式で表される基、とりわけ
【化6】 の式で表される基である(この場合、R11=HまたはC
H3)。後者の場合、−CH(R13)−X1部分はL体であ
るのが好ましい。
【0015】6.1.R11は水素であるのが好ましい。 6.2.天然アミノ酸(すなわち、H2N−CH(R13)−
COOH式で表される)のα−炭素原子に結合している
置換基のように、R13は、−CH2OH、−CH(CH3)
−OH、イソブチルまたはブチルであるのが好ましい。
またはR13は−(CH2)2−OHまたは、−(CH2)3−O
Hである。とりわけ、−CH2OHまたは−CH(CH3)
−OHが好ましい。 6.3.X1は
【化7】 または−CH2−OR10の式で表される基、とりわけ−
CH2−OR10の式で表される基であるのか好ましい。
R10は水素であるのが好ましいが、以下の7で示された
ことを意味する。R10が水素であるのが最も好ましい。
【0016】以下の個々の化合物は、I式の化合物の実
例である:
【化8】 これは、オクトレオチドとしても知られている。
【化9】
【0017】B.II式の類似体
【化10】 〔ヴェールら、メタボリズム(Metabolism)27 補遺
1、139(1978)参照〕
【化11】 (EP−A−200188参照)具体的な化合物も含め
た上記の刊行物の全ての内容は、引用することによりこ
の明細書に包含させる。
【0018】格別に好ましい「リガンド」は以下のもの
に由来するものである:
【化12】
【0019】適当なキレート基とは、生理学的に許容さ
れ、検出可能な要素と錯体を形成することができるキレ
ート基である。キレート基は、十分に親水性を呈するも
のが好ましい。キレート基の例としては、たとえばイミ
ノジカルボキシル基、ポリアミノポリカルボキシル基
や、たとえば非環状リガンドから誘導されるもの、たと
えばエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ジエチレ
ントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、エチレングリコー
ル−O、O'−ビス(2−アミノエチル)−N,N,N',N'
−テトラ酢酸(EGTA)、N,N'−ビス(ヒドロキシベ
ンジル)エチレンジアミン−N,N'−ジ酢酸(HBE
D)、及びトリエチレンテトラアミンヘキサ酢酸(TTH
A)、置換されたEDTAや−DTPAから誘導される
もの、たとえばp−イソチオシアネートベンジル−ED
TAや−DTPA、大環状リガンドから誘導されるも
の、たとえば1,4,7,10−テトラアザシクロオドデ
カン−N,N',N",N"'−テトラ酢酸(DOTA)、及び
1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−N,
N',N",N"'−テトラ酢酸(TETA)シクラム類をも含
めた大環状アミンのN−置換体あるいはC−置換体から
誘導されるものたとえば、EP−304780A1及び
WO89/01476−Aで公開されたIV式あるいはV
式で表される基、
【化13】 式中、R1,R2,R3 は独立してC1-6アルキルC6-8ア
リール、またはC7-9アリールアルキルであり、各々は
所望によりOH、C1-4アルコキシ、COOH、または
SO3Hで置換されていてもよく、n' は1または2、i
は2から6までの整数、TT は独立にαまたはβア
ミノ酸であり(互いにアミド結合で結合している)ビスア
ミノチォール誘導体から誘導される基、たとえばVI式で
表される化合物、
【化14】 式中、R20,R21,R22,R23各々 は各々独立して、水
素またはC1-4アルキル、X2 ペプチドのN−アミノ基
と反応できる基、m' は2または3、ジチアセミカル
バゾン誘導体から誘導される基、たとえばVII式の化合
物
【化15】 式中X2 は上記で規定された意味、プロピレンアミン
オキシム誘導体から誘導される基、たとえばVIII式の化
合物
【化16】 式中R24,R25,R26,R27,R28,R29 は各々独立して
水素またはC1-4アルキル、X2及びm' は上記で規定さ
れた意味、ジアミドジメルカプチト類から誘導される
基、たとえばIX式の化合物:
【化17】 式中、X3 は2価の基であり、所望により置換されて
いてもよく、ペプチドのN−アミノ基と反応できる基を
有する基、たとえばX2基を有するC1-4アルキレン、ま
たはフェニレン、Y5 は水素またはCO2R30であり、
このR30はC1-4アルキル、または、ポルフィリン類か
ら誘導される基、たとえばN−ベンジル−5,10,1
5,20−テトラキス−(4−カルボキシフェニル)ポル
フィン、または上記で規定されたX2基を有するTPP
などがある。アリールはフェニルが好ましい。アリール
アルキルはベンジルが好ましい。
【0020】X2の例としては−(X4)n"−X5式の基が
あり、式中のX4はC1-6アルキレンまたは所望により炭
素原子に酸素原子または−NH−が結合していてもよい
C1-6アルキレンなどである。n"は0または1であり、
X5は−NCS、カルボキシ基、あるいはこれらの官能
性誘導体、たとえば酸ハロゲン化物、無水物、またはヒ
ドラジドなどである。X2は水素原子の代わりに−[CH
2]m'−、または=CH−CH=の炭素原子の1つに結合
していると考えられる。
【0021】キレート基はソマトスタチンペプチドのN
−アミノ基に直接的に、または間接的に結合することが
できる。間接的に結合した場合、架橋や、介在基を介し
て結合するのが好ましい。たとえば(α1)式の基のよう
なものである。 Z−R35−CO− (α1) R35 はC1-11アルキレン、C2-11アルケニレン、また
は−CH(R')−であり、式中、R'は天然または合成α
−アミノ酸のα位に結合している残基である。たとえば
水素、C1-11アルキル、ベンジル、所望により置換され
ていてもよいベンジル、ナフチル−メチル、ピリジル−
メチルなどである。Z はキレート試薬と反応して共有
結合できる官能基である。Zは、たとえばキレート基と
結合してエーテル、エステル、またはアミドを形成する
ことができるような基である。キレート基は、カルボキ
シ、−SO3H及び/またはアミノ基を含有する場合、
遊離または塩の形で存在できる。好ましい、キレート基
とは、ポリアミノ−ポリカルボキシル基から誘導される
ものである。たとえばEDTA、DTPA、DOTA、
TETA、またはEDTAもしくはDTPAの置換体か
ら誘導されるものなどである。キレート基はDTPAか
ら誘導されるものが最も好ましい。
【0022】「本発明のリガンド」において、官能基が
複数である、キレート基は1個のソマトスタチンペプチ
ド分子にか、または1個以上のソマトスタチンペプチド
分子、たとえば2個のソマトスタチンペプチド分子に結
合することができる。「本発明のリガンド」は、たとえ
ば、遊離形または塩形で存在することができる。塩に
は、酸付加塩、たとえば有機酸、ポリマー酸、または無
機酸でできる塩、例えば塩酸塩、酢酸塩、及びキレート
基に存在するカルボン酸やスルホン酸で得られる塩、た
とえばナトリウムやカリウムのようなアルカリ金属、ま
たは置換されているか、置換されていないアンモニウム
塩などである。
【0023】本発明は、「本発明のリガンド」の製造方
法をも包含する。これらは既知の方法に類似の方法で製
造することができる。「本発明のリガンド」は、たとえ
ば以下のように製造することができる: a) キレート基を有するソマトスタチンペプチドに存在
する、少なくとも1個の保護基を除去する。または、 b) 2個のペプチドフラグメントをアミド結合で結合す
る。ペプチドフラグメントの各々には少なくとも1個の
アミノ酸かアミノアルコールが、保護された形、または
保護されていない形であり、それらの1個にはキレート
基を含む。その中では、アミド結合か、所望のアミノ酸
配列が得られるような方法で結合している。そして所望
により反応のa)工程を行う。または c) キレート試薬と、保護されたまたは保護されていな
い形の、所望のソマトスタチンペプチドを、ペプチドの
所望のN−アミノ基上にキレート基がくるように結合す
る。そして所望によりa)工程を行う。または d) キレート基を有する保護されていない、または保護
されているペプチドの官能基を除去するか、またはそれ
を別の官能基に変換して、キレート基を有する別の保護
されていないか、または保護された形のペプチドを得
る。後者の場合、反応のa)工程を行う。または e) キレート基で修飾されたソマトスタチンペプチドを
酸化する。そのペプチドでは、2個のCys基がS−S架
橋結合している類似体を作るようにCys基のメルカプト
基が遊離の形で存在している。このようにして得られた
「リガンド」は遊離、または塩の形で再生される。
【0024】上記の反応は、たとえば実施例記載の公知
方法に類似の方法、とくに前記a)およびc)の方法で行
われる。キレート基がアミド結合した場合、これはアミ
ド形成で用いられる方法と類似の方法で行うことができ
る。これらの反応では、所望により、ペプチドの使用や
目的とするキレート基に適した保護基が反応に関与しな
い官能基のために使用することができる。保護基という
用語は、官能基を有するポリマー樹脂をも包含しうる。
【0025】キレート基が、出発物質として使用される
ペプチドまたはペプチドフラグメントのN−末端アミノ
基に結合することが所望され、ペプチドが1個あるいは
それ以上の側鎖アミノ基を含む場合、これらの側鎖アミ
ノ基は保護基、たとえばペプチド化学で使用されるよう
なもので、好便に保護される。
【0026】キレート基が、出発物質として使用される
ペプチドまたはペプチドフラグメントの側鎖アミノ基に
結合することが所望され、ペプチドがフリーのN−末端
アミノ基を含む場合、後者は保護基により保護されるの
が好ましい。
【0027】キレート基を有し、b)工程で使用されるペ
プチドフラグメントは、少なくとも1個のアミノ酸また
はアミノアルコールを保護されたあるいは保護されてい
ない形で含んでいるペプチドフラグメントを、キレート
試薬と反応させることにより調製できる。反応は、工程
c)と類似の方法で行うことができる。IVまたはV式のキ
レート基は、IV'またはV'式のキレート試薬を反応させ
ることにより、ペプチドに結合することができる。
【化18】 式中、XはペプチドのN−アミノ基とアミド結合を形成
することができる活性化基である。反応はEP2478
66A1で開示されたような方法で行うことができる。
【0028】反応のc)工程で用いられるキレート試薬は
既知であり、既知の方法と類似の方法で調製することが
できる。キレート試薬は、所望されたキレート基かソマ
トスタチンペプチドに導入できるようなものであること
が好ましい。たとえば開示されたポリアミノポリカルボ
ン酸、その塩または無水物である。
【0029】上記の反応では、出発物質として使用され
るアミノ酸、ペプチド、またはペプチドフラグメントの
キレート基か、ペプチドに架橋または介在基を介して結
合する場合、たとえば前記式(α1)の基を介して結合
させる場合、かかるアミノ酸、ペプチドフラグメントま
たはペプチドは、常法により対応するアミノ酸または架
橋や介在基のないペプチドと、対応する架橋や介在基形
成化合物、例を示すと架橋基や介在基を含む酸あるいは
反応性酸誘導体、たとえばZ−R35−COOH式の酸
や、活性エステルのようなそれの反応性酸誘導体とを反
応させることによって調製することができる。例をあげ
ると、活性エステル基、またはカルボキシ活性化基、た
とえば4−ニトロフェニル、ペンタクロロフェニル、ペ
ンタフルオロフェニル、スクシンイミジル、または1−
ヒドロキシ−ベンゾトリアゾリルなどである。
【0030】別法として、まずキレート試薬を架橋ある
いは介在基形成化合物と反応させて、架橋基または介在
基をつけ、それから常法によりペプチド、ペプチドフラ
グメントまたはアミノ酸と反応させることができる。
「本発明のリガンド」は、たとえばクロマトグラフィな
どで、常法により精製することができる。「本発明のリ
ガンド」は、キレート基を結合していないペプチドの含
量の重量%が5%未満であるのが好ましい。別の態様に
よると、「本発明のリガンド」は検出可能要素と錯体を
形成することができる。
【0031】したがって、本発明は、上記で規定された
ように遊離または塩の形の検出可能要素(以下、本発明
のキレートと称する)と錯体を形成している「本発明のリ
ガンド」(以下、本発明のキレートと称する)、及びこれ
らの製造法、インビボでの診断及び治療上の処置のため
の使用をも提供するものである。検出可能要素として
は、治療あるいはインビボ診断技法において適切に検出
できる任意の要素、好ましくは金属イオンを含む。たと
えば、検出可能な放射線を発する金属イオン、またはN
MR緩和特性に影響を及ぼす金属イオンなどである。
【0032】適当な検出可能な金属イオンには、例をあ
げると、重金属イオン、または希土類イオン、たとえば
CATスキャン(コンピューターアクシャルトモグラフ
ィー)に用いられるようなもの、常磁性イオン、たとえ
ばGd3+、Fe3+、Mn2+、Cr2+など、蛍光金属イオン、
たとえばEu3+、及び放射性核種、たとえばγ線放出放
射性核種、β線放出線性核種、α線放出放射性核種、陽
電子放出放射性核種、たとえば68Gaなとがある。
【0033】適当なγ線放出放射性核種には診断技法に
有用なものがある。γ線放出放射性核種は好都合には半
減期が1時間から40日であり、5時間から4日という
のが好ましく、さらに好ましいのは12時間から3日で
ある。例をあげると、ガリウム、インジウム、テクネチ
ウム、イッテルビウム、レニウム及びタリウム、などに
由来する放射性核種、たとえば67Ga、111In、99mT
C、169Yb及び186Reなどである。「本発明のリガン
ド」または使用されたソマトスタチンペプチドの代謝に
合わせてγ線放射性核種を選択するのが好ましい。「本
発明のリガンド」が、ソマトスタチンペプチドの半減期
よりも長い半減期を有するγ線放出核種と、腫瘍上でキ
レートするのが、より好ましい。イメージングに使用す
るのに適当な放射性核種は陽電子放出放射性核種、たと
えば上記で記載したようなものである。
【0034】適当なβ線放出放射性核種には治療のため
の投与に有用なものがある。たとえば90Y、67−Cu、
186Re、188Re、169Er、121Sn、127Te、143Pr、
198Au、109Pd、165Dy、32P、142Prなどである。β
線放出性核種は、好都合には、2.3時間から14.3日
の半減期を有するが、2.3〜100時間が好ましい。
β線放出放射性核種は、腫瘍上で、ソマトスタチンペプ
チドよりも長い半減期を有するものを選択するのが好ま
しい。適当なα線放出放射性核種は治療上の処置に使用
されるもの、たとえば211At、212Biなどである。
【0035】「本発明のキレート」は、「リガンド」を
対応する検出可能要素造成化合物、たとえば金属塩、好
ましくは水溶性塩と反応させて調製することができる。
反応は既知の方法、たとえばペリン、オルガニックリガ
ンド・ケミカルデータシリーズ(Organic Ligand,Ch
emical Data Series)22.ニューヨークペルガモンプ
レス(1982)、グレジュカリットとタッカー、バイオ
フイジカル・アンド・バイオケミカル・リサーチ・コミ
ュニケーションズ(Biophys.Biohem.Res.Com.)7
7:581(1977)及びワグナーとヴェルヒ、ジャー
ナル・オブ・ニュークレアー・メディシン(J.Nucl.
Med.)20 428(1979)などに開示されているの
と類似の方法で行うことができる。「リガンド」の錯体
は、「本発明のリガンド」が生理学的に安定な状態を示
すpHで形成されるのが好ましい。
【0036】別法として、検出可能要素もまた、仲介キ
レート試薬との錯体として溶液に加えることができる。
仲介キレート試薬とは、たとえば、リガンドの生理学的
pH、要素を可溶化するキレート錯体を形成するが、キ
レートよりも熱力学的に不安定なキレート試薬などであ
る。そのような仲介キレート試薬の例としては、4,5
−ジヒドロキシ−1,3−ベンゼン−ジスルホン酸(チロ
ン)がある。このような反応では、検出可能要素がリガ
ンドととってかわってしまう。
【0037】「本発明のキレート」はまた、検出可能要
素と錯体を形成したキレート試薬と、保護されたまたは
保護されていない形のソマトスタチンペプチドを結合
し、もし所望されるならば、存在する少なくとも1つの
保護基を除去することによって作ることができる。同じ
反応は、検出不可能な金属イオンと錯体を形成するキレ
ート試薬とでもおこり、その結果できるペプチド錯体で
は、金属イオンを所望の検出可能要素と置換することが
できる。
【0038】「本発明のキレート」はまた、検出可能要
素と錯体を形成したキレート試薬と、保護されたまたは
保護されていない形の、少なくとも1個のアミノ酸を含
有するソマトスタチンペプチドフラグメントを結合し、
そして、ペプチド合成を、最終的なペプチド配列が得ら
れるまで段階的に続け、もし所望されるならば、存在す
る少なくとも1個の保護基を除去して作ることができ
る。検出可能要素の代わりに、キレート試薬が検出不能
な金属と錯体を形成することができ、ついで、その結果
できるソマトスタチンペプチドは、この金属を検出可能
要素と置換することができる。
【0039】キレート基が架橋あるいは介在基を介して
ソマトスタチンペプチドに結合している場合、たとえば
上記で規定されたような、(α1)式の基を介した場合、
ソマトスタチンペプチドとペプチドフラグメントまたは
キレート試薬のどれかが、上記の架橋、あるいは介在基
を有することができる。
【0040】上記で記載された反応は、既知の方法と類
似の方法で行うことができる。存在するキレート基に応
じて異なるが、ラベル化効率は100%近くになり、精
製は不要となることもある。たとえばテクネチウム−9
9mのような放射性核種は、酸化体、たとえばTc−99
mパーテクネテートのような形で用いられ、これは、還
元状態下で錯体形成することができる。
【0041】上記で記載された反応は、微量な金属きょ
う雑物を除去した状態にするのが好適である。脱イオン
した蒸留水、超純度の試薬、キレーション−グレードの
放射活性など…が、微量金属の影響を減らすために用い
られる。
【0042】「本発明のキレート」は、たとえば遊離
体、または塩として存在することができる。塩には、た
とえば有機酸、ポリマー酸、あるいは無機酸、例をあげ
ると塩酸、酢酸などとの酸付加塩及び、キレート形成に
関与しない分子に存在するカルボン酸類とで得られる
塩、たとえばナトリウムやカリウムのようなアルカリ金
属塩、または置換されたかまたは置換されていないアン
モニウム塩などがある。
【0043】「本発明のキレート」及び医薬として許容
される塩は、医薬活性を呈する。それゆえに、たとえば
常磁性イオン、γ線放出金属イオンあるいは陽電子放出
放射性核種と錯体を形成して、ソマトスタチンレセプタ
ー陽性腫瘍または転移を視覚化するようなイメージング
試薬として、または、αまたはβ放射性核種と錯体を形
成して、ソマトスタチンレセプター陽性腫瘍または転移
をインビボで処置する放射性薬剤として有用である。こ
れらは、標準的な試験で証明することができる。とく
に、「本発明のキレート」は、インビトロでの標準的結
合分析によって示されるように、腫瘍や転移物により発
現または過剰に発現されたソマトスタチンレセプターに
対する親和性を有している。
【0044】ヒト胃腸管に由来するソマトスタチンレセ
プター陽性腫瘍を患者から取出し、即座に氷上にのせ、
最長30分間、−80℃で凍結する。さらにオートラジ
オグラフィーにかけるため、この凍結物を低温槽(ライ
ツ1720)中10μm断片に切断し、洗浄された顕微
鏡のスライド上にマウントし、−20℃で少なくとも3
日間保存し、組織のスライドへの吸着性を高める。その
断片は、CaCl2(2mM)とKCl(5mM)を含有する
トリス塩酸緩衝液(50mM、pH7.4)中、10分
間、室温でプレインキュベートし、塩を添加していない
同じ緩衝液で2分間、2度洗浄する。この断片は、それ
からウシ血清アルブミン(10g/l)、バシトラシン(4
0mg/l)及びMgCl2(5mM)を含有するトリス塩酸
緩衝液(170mM、pH7.4)中、室温温度で2時
間、「本発明のキレート」と一緒にインキュベートし、
内因性のプロテアーゼを阻害する。非特異的結合は、
【化19】 を1μMの濃度で加えて定量する。インキュベートされ
た断片は、0.25g/lBSAを含有する冷たいインキ
ュベーション緩衝液で5分間、2度洗浄する。蒸留水中
に短い間浸して過剰の塩を除去し、断片を急速に乾燥
し、[3H]−LKBフィルムにのせる。X線カセットに
約1週間さらしたあと、「本発明のキレート」、たとえ
ば放射性核種の「キレート」は、10-10から10-3M
の濃度で加えたとき、周囲の健全な組織はラベルせず
に、腫瘍組織をラベルする点で、極めて良好な結果が得
られる。インビトロ アッセイのこの結合では、実施例
5の化合物は、ソマトスタチンレセプター陽性腫瘍組織
を高度に特異的にラベルし、非特異的なバックグランド
は低いことが明らかになった。
【0045】「本発明のキレート」のソマトスタチンレ
セプターに対する親和性は、インビボの試験ででも明示
すことができる。移植可能な外分泌性の膵臓のソマトス
タチンレセプター陽性腫瘍を有するラットを、「本発明
のキレート」を静脈内注射をして処置した。注射部位は
ペニスの血管である。投与後即座に、動物をガンマーカ
メラのコリメーター上に置き、放射活性の分布を、種々
の時間間隔でモニターした。放射活性の生物分布は、そ
のように処置した多くのラットを一連に剖検し、器官の
放射活性を検定することによっても決定することができ
る。「本発明のキレート」、たとえば放射性核種の「キ
レート」、例をあげるとγ線放出「キレート」を、0.1
〜2mCiの放射性核種でラベルされた「リガンド」1〜
5μg/kgの投与量で投与した後、腫瘍部位は、実際に
分泌される器官と一緒に検出できるようになる。実施例
5の化合物は、0.5mCi111Inで、ラベルされた実施
例1の化合物4μg/kg体重に相当する投与量で動物に
静脈内投与する。放射活性は注射後3分、10分、15
分、20分、20時間、48時間に評価する。注射後3
分で放射活性は腎臓、ぼうこう、及び腫瘍部位で検出さ
れた。注射後20時間には、放射活性は高まり、腫瘍部
位に非常に高度に局在する。
【0046】したがって、一連の具体的な、あるいは選
択的な態様において本発明は以下のものをも提供する。 1.a)対象に「この発明のキレート」を投与し、 b)上記「キレート」が標的とするレセプターの位置を記
録することからなる、対象におけるソマトスタチンレセ
プター陽性腫瘍または転移のインビボ検出法。この発明
のインビボ検出法に使用する「この発明のキレート」
は、γ線放出性放射性核種、ポジトロン放出性放射性核
種または常磁性金属イオン、例えば前述のものと複合し
た「キレート」である。
【0047】方法(1)で画像形成剤として用いる「この
発明のキレート」は、非経口的、好ましくは静脈内に、
例えば注射用溶液またはけんだく液の形で、好ましくは
1回の注射で投与することができる。適当な用量は、勿
論、例えば「リガンド」および使用した検出要素のタイ
プ、例えば放射性核種によって異なる。適当な注射用量
は、当業界で既知の写真走査法により画像化が可能な範
囲の量である。放射能標識した「この発明のキレート」
を用いる場合、放射能として0.1−50mCi、好まし
くは0.1−30mCi、さらに好ましくは0.1−20m
Ciを有する用量を投与するのが有利であり得る。
【0048】動物の場合、指示用量は、0.1−2mCi
のγ線放出性放射性核種、例えば111Inで標識した「リ
ガンド」0.1−10μg/kgの範囲であり得る。大形動
物、例えばひとの場合、指示用量は、0.1−50mC
i、好ましくは0.1−30mCi、例えば3−15mCiの
γ線放出性放射性核種(この量は使用したγ線放出性放
射性核種により異なる)で標識した「リガンド」1−2
00μgの範囲であり得る。例えばInの場合、低い範囲
の放射能を用いるのが好ましく、Tcの場合は、高い範
囲の放射能を用いるのが好ましい。
【0049】「キレート」による腫瘍(がん)形成性部
位の濃厚化後に、対応する画像技術、例えば核医学的画
像形成器具、例えばスキャナー、γ線カメラ、回転式γ
線カメラ(これらはそれぞれコンピューター化されてい
るのが好ましい)、PETスキャナー(ポジトロンエミ
ッショントモグラフィー)、MRI装置またはCATス
キャニング装置を用いた技術を用い得る。「この発明の
キレート」、例えばγ線放出性「キレート」の大部分は
腎から実質的に排出され、肝に顕著に蓄積することはな
い。
【0050】2.対象に治療有効量の「この発明のキレ
ート」を投与することからなる、処置の必要な対象にお
けるソマトスタチンレセプター陽性腫瘍および転移のイ
ンビボ処置法。この発明のインビボ処置法に使用する
「この発明のキレート」は、前記のようなαまたはβ線
放出性放射性核種と複合した「キレート」である。この
発明の治療法の実施に用いる用量は、勿論、例えば処置
すべき具体的症状、例えば腫瘍の体積、使用する特定の
「キレート」、例えば腫瘍中における「キレート」の半減
期、および目的とする治療により異なる。一般に、用量
は、各臓器に対する放射能分布および観察される標的の
とり込みに基づいて計算する。例えば、0.1−3mCi
/体重Kg、例えば1−3mCi、好ましくは1−1.5m
Ci/Kgの放射能を有する日用量範囲で「キレート」を
投与することができる。
【0051】動物の場合、指示用量は、0.1−3mCi
のαまたはβ線放出性放射性核種、例えば90Yで標識し
た「リガンド」0.1−5μg/kgの範囲であり得る。大
形動物、例えばひとの場合、指示日用量は、0.1−3m
Ci/体重kg、例えば0.1−1.5mCi/体重kgのαま
たはβ線放出性放射性核種で標識した「リガンド」1−
200μgの範囲であり得、これは1日4回以下の分割
用量で投与するのが好便である。
【0052】この発明のαまたはβ線放出性放射性核種
は、任意の慣用経路、特に非経口経路で、例えば注射用
溶液またはけんだく液の形で投与することができる。こ
れらはまた、輸液、例えば30−60分輸液により有利
に投与することができる。腫瘍の部位によるが、これら
はできるだけ腫瘍部位に近く、例えばカテーテルにより
投与することができる。投与法は、使用した「キレー
ト」の解離速度および排泄速度に応じて選択することが
できる。「この発明のキレート」は、遊離形または医薬
として許容される塩形で投与することができる。このよ
うな塩は常法により製造することができ、遊離化合物と
同じオーダーの活性を示す。
【0053】この発明の方法で用いる「この発明のキレ
ート」は、対象に投与する直前に製造すること、すなわ
ち、目的とする金属イオン、特に目的とするα、βまた
はγ放射性核種による放射能標識を投与の僅か前に行な
うことが望ましい。「この発明のキレート」は、下垂
体、消化器膵、中枢神経系、胸(乳)、前立腺、卵巣ま
たは大腸の腫瘍、小細胞肺がん、パラガングリオーマ、
神経芽腫、褐色細胞腫、骨髄質性甲状腺がん、骨髄腫等
の腫瘍およびその転移の画像形成または処置に適当であ
る。
【0054】この発明の別の態様によると、γ線放出性
の「この発明のキレート」は、また、腎機能の評価のた
めの画像形成剤として使用し得る。5匹からなるマウス
群を使用した。各マウスに、尾静脈から1mCiの「この
発明のキレート」含有液0.1mlを静注した。マウス
を、排泄尿採取用メタボリックケージに入れた。注射1
0または120分後に尿道を結さつし、マウスをクロロ
ホルムで麻酔した。尿産生系の画像形成を常用画像化技
術により行なった。この試験において、γ線放出性の
「この発明のキレート」を0.1−30mCiの用量で投
与したとき、腎排泄の画像化が実証された。したがっ
て、この発明はまた、対象に有効量のγ線放出性「キレ
ート」を投与し、腎機能を記録することからなる、対象
の腎機能のインビボ評価法を提供するものである。
【0055】この発明の別の態様によると、下記のもの
が提供される。 i) 1種以上の医薬として許容される担体または希釈剤
と共に、「この発明のリガンド」の遊離形またはその医
薬として許容される塩形を含有する、医薬組成物。 ii) 1種以上の医薬として許容される担体または希釈剤
と共に、この発明の「キレート」の遊離形またはその医
薬として許容される塩形を含有する、医薬組成物。
【0056】このような組成物は常法により製造するこ
とができる。この発明の組成物は「リガンド」と金属イ
オンを混合すること、および生成する「キレート」を投
与することに関する指示書と共に、別個のパッケージと
して供給することができる。また、混合および「キレー
ト」の投与に関する指示書と共に、「リガンド」および
検出可能な金属イオンの別個の単位用量を含む1個のパ
ッケージ、すなわちツインパック形として供給すること
ができる。担体または希釈剤は単位用量形態中に存在す
ることができる。次の実施例において、温度はすべて℃
で示し、[α]20 D値と共に未補正である。次の省略記号
を用いる。 Boc: t−ブトキシカルボニル TFA: トリフルオロ酢酸 DTPA: ジエチレントリアミン五酢酸
【0057】実施例1
【化20】 遊離塩基形の
【化21】 1.1g(1mM)をジオキサン/水1/1(v/v)5lに
溶解し、NaHCO35gと反応させた。DTPA二無水
物520mgを撹拌しながらゆっくり加えた。反応混合物
をさらに30分間撹拌し、凍結乾燥させた。残留物を水
250mlに溶解し、pHを濃HClでpH2.5に調節し
た。沈澱生成物を濾過、洗浄および五塩化リンで乾燥さ
せた。シリカゲルカラムクロマトグラフィー後、次の生
成物を単離した。
【化22】 230mgおよび相当する二量体
【化23】 500mg。TFA3mlに
【化24】 200mgを混合した。室温下5分後、混合物をジイソプ
ロピルエーテルで沈澱させ、濾過および乾燥した。残留
物をデュオライトで脱塩および凍結乾燥し、標題化合物
150mgを得た。 [α]20 D=−26.6゜(c=1、95%酢酸)
【0058】出発原料は次のように製造することができ
る。
【化25】 DMF30mlに溶解したジ−t−ブチル−ピロ炭酸塩2.
25gをDMF100ml中の
【化26】 10g溶液に室温下ゆっくりと一滴ずつ加えた。室温下
2時間後、溶媒を真空下吸引除去し、残留物にジイソプ
ロピルエーテル200mlを加えた。形成した析出物を濾
過、ジイソプロピルエーテルで洗浄および乾燥した。粗
生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:CH
2Cl2/MeOH 9/1)で精製し、その後白色無定形
粉末を単離した。 [α]20 D=29.8゜(DMF中c=1.28)
【0059】実施例2
【化27】 実施例1で得られた中間生成物
【化28】 を含む分画を相当する一量体形に対する上記記載のよう
に処理し、Boc保護基を除去し標題化合物を得た。 [α]20 D=−24.5゜(c=0.55、95%酢酸)
【0060】実施例3
【化29】
【化30】 0.56g、Fmoc−ε−アミノカプロン酸0.5ミリモル
およびヒドロキシベンゾトリアゾール115mgをDMF
10mlに溶解し、−30℃に冷却した。この溶液にDM
F5ml(−10℃に冷却)中のジシクロヘキシルカルボジ
イミド115mg溶液を加えた。24時間反応中に、混合
物を室温までもどし、その後生成ジシクロヘキシル尿素
を濾過し、濾過物を10倍量の水で希釈した。沈澱反応
生成物を濾過し、洗浄および五塩化リンで乾燥した。粗
生成物をこれ以上精製せずに次の段階に使用した。
【0061】b)Fmoc開裂 カップリング反応(a)からの粗精製物0.5gをDMF/
ピペリジン 4/1v/v(透明液)と室温下10分間処
理し、つづいてジイソプロピルエーテル100mlに混合
した。反応生成物の沈澱物を濾過、洗浄および乾燥し
た。粗生成物をこれ以上精製せずに次の段階に使用し
た。
【0062】c)BOC開裂 (1.b)で得られた粗生成物300mgを100%TFA
(完全に溶解)5mlと室温下5分間処理し、つづいてジ
イソプロピルエーテル50mlに混合した。HCl/ジエ
チルエーテル2mlを加えた後、生成析出物を濾過、洗浄
および高減圧下乾燥した。最終生成物をシリカゲルクロ
マトグラフィー(CHCl3/MeOH/AcOH7/3/
0.5/0.5)で精製し、つづいてデュオライトで脱塩
した(勾配:H2O/AcOH 95/5−−−H2O/
ジオキサン/AcOH 45/50/5)。標題混合物が
酢酸塩(白色凍結乾燥物)として得られた。 [α]20 D=−32゜(c=0.5、95%酢酸) 生成化合物を実施例1および2の工程によりDTPAの
反応を使用した。
【0063】実施例4 実施例3および1に記載された方法にしたがって次のリ
ガンドが調製された。
【化31】 [α]20 D=−14.8゜(c=0.5、95%酢酸)
【0064】実施例5
【化32】
【化33】 1mgを0.01M酢酸5mlに溶解した。得られた溶液を
0.22μミレックス−GVフィルターに通し、0.1ml
部に分配し、−20℃に貯蔵した。111InCl3(アメル
シャム、1mCi/100μl)を0.5M酢酸ナトリウム
同容量で前希釈し、室温下でInCl3溶液およびリガン
ドを混合し穏やかにホモジナイズすることにより実施し
た。HEPES緩衝液、pH7.4を加えて10-6M溶液
にした。
【0065】実施例690 Yラベル化した
【化34】 90Yを90Sr−90Y放射性核種発生装置から得た。装置
の構成、溶出および[90Y]EDTAから酢酸錯体への変
換は、ジャーナル・オブ・ヌクレアー・メディシン
(J.Nucl.Med.)28巻1465−1470頁(19
87年)のM.チノールおよびD.J.ナトウィッチに
より記載された方法により実施される。0.01M酢酸
5mlに溶解した
【化35】 1gを室温にし、殺菌0.5M酢酸50μl中の90Y1.0
mCiを加えた。その後混合物を静かに30分から1時間
放置し、キレート化を最大にさせた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ステファン・ヴェー・イェー・ランベルツ オランダ国3055 ゲー・イェー ロッテル ダム、モレンラーン 172番 (72)発明者 ヤノス・プレス スイス国4054 バーゼル、クルセルストラ ッセ 24番

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソマトスタチン・ペプチドと、当該ペプ
    チドの末端アミノ基に架橋基または介在基を介してまた
    は介することなく化学的に結合したキレート基とから構
    成される、ソマトスタチン・レセプターに結合出来る性
    質を有する、検出可能な元素含有薬剤調製用の担体。
  2. 【請求項2】 検出可能な元素が放射性元素であり、薬
    剤が放射性医薬である、請求項1記載の担体。
  3. 【請求項3】 薬剤が疾病処置用のものである、請求項
    1または2記載の担体。
  4. 【請求項4】 薬剤が疾病診断用のものである、請求項
    1または2記載の担体。
  5. 【請求項5】 ソマトスタチン・ペプチドと、当該ペプ
    チドの末端アミノ基に架橋基または介在基を介してまた
    は介することなく化学的に結合したキレート基とから構
    成される担体に、検出可能な元素を担持させてなる、ソ
    マトスタチン・レセプターに結合出来る性質を有する薬
    剤。
  6. 【請求項6】 検出可能な元素が放射性元素であり、薬
    剤が放射性医薬である、請求項5記載の薬剤。
  7. 【請求項7】 薬剤が疾病処置用のものである、請求項
    5または6記載の薬剤。
  8. 【請求項8】 薬剤が疾病診断用のものである、請求項
    5または6記載の薬剤。
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