JPH111644A - 熱履歴表示インク組成物 - Google Patents

熱履歴表示インク組成物

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JPH111644A
JPH111644A JP17103197A JP17103197A JPH111644A JP H111644 A JPH111644 A JP H111644A JP 17103197 A JP17103197 A JP 17103197A JP 17103197 A JP17103197 A JP 17103197A JP H111644 A JPH111644 A JP H111644A
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resin
methyl
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一定温度条件下における熱履歴の経時時間を
表示でき、かつ鮮明な画像を形成できるインク組成物を
得る。 【解決手段】 電子供与性化合物、電子受容性化合物、
溶剤、シリコーンオイルでインク組成物を構成する。シ
リコーンオイルとしては、アミノ変性シリコーンオイ
ル、カルボキシ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変
性シリコーンオイルなどを用いることができる。シリコ
ーンオイルの含有量は、インク組成物全量に対して0.
01〜10重量%である。さらに、前記成分に油溶性樹
脂を加えてもよい。インク組成物は、インクジェット記
録方法などのインクとして用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱履歴表示可能なイ
ンク組成物に関する。さらに詳しくは一定温度条件下で
の経時時間を高い再現性で表示できるとともに、画像の
鮮明性が優れ、インクジェットなどの記録方法に有用な
インク組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】缶ジュース類(例えば、缶入りのコーヒ
ー、缶入りのウーロン茶、缶入りのスープなど)は、冬
期には、自動販売機中のホットベンダーで暖められて販
売されている。このように、缶ジュースは保温された状
態で長期間(例えば、2〜4週間程度)保存されている
と、ジュースの品質が低下し、クレームの対象になるこ
とが多々あった。缶ジュースを保温するとグルコースが
生じるため、缶ジュースの熱履歴は、缶内部のグルコー
スの増加量により判別している。しかし、このような分
析は公的機関に依頼しているため、時間や費用がかか
り、クレームへの対応が遅れるという問題を有してい
た。また、PL法施行のため、缶ジュースの熱履歴に対
する経時時間表示方法として、一般的に分かるような方
法の必要性が重視されている。
【0003】従来、経時時間表示方法としては、電子供
与性呈色有機化合物を用いる記録方法が広く採用されて
いる。このような記録方法におけるインク組成物として
は、例えば、特開昭60−124681号、特開昭62
−179640号、特開平7−109423号などに開
示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のインク組成物を用いると、缶上に形成された
印字がクレーター状となりやすく、塗膜厚を均一にする
ことが困難であり、さらに、経時時間の表示時間(変色
・消色のスピード)にばらつきが生じるという問題を有
していた。
【0005】また、流通段階などにおける熱履歴を検知
することなく、一定温度条件下での経時時間を表示する
ことは困難であるという問題を有していた。このように
現在に至るまで缶製品(缶ジュースや缶詰など)におい
て、ホットベンダーなどの一定温度条件下での保温の経
時時間を高い再現性で表示できるとともに、鮮明性が優
れた画像を形成できるインク組成物は特に開示されてお
らず、缶ジュース(清涼飲料水など)の製造メーカー
は、缶内部のグルコースの量による方法を用いて、缶ジ
ュースの加熱履歴を判別する方法を採用しなければなら
ないのが現状である。
【0006】本発明の課題は、一定温度条件下における
熱履歴の経時時間を高い再現性で表示でき、かつ鮮明な
画像を形成できるインク組成物を提供する点にある。本
発明の他の課題は、前記優れた特性とともに、高い接着
性を有する印字を形成できるインク組成物を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる問題
を解決しようと鋭意検討した結果、インク組成物を電子
供与性化合物、電子受容性化合物、溶剤及びシリコーン
オイルで構成すると、一定温度条件下における熱履歴の
経時時間を高い再現性で表示でき、かつ鮮明な画像を形
成できるインク組成物が得られることを見いだし本発明
を完成させるに至った。請求項1の発明は電子供与性化
合物、電子受容性化合物、溶剤及びシリコーンオイルを
含有するインク組成物である。
【0008】本発明のインク組成物は、シリコーンオイ
ルを含有するため、被印字物に対するインクのなじみを
低下させ、いわゆる一種のはじき状態を形成できる。そ
のため、インクが被印字物上で収縮し、均一かつ同経の
印字が可能であり、形成画像の変色・消色のスピードを
一定にできるとともに、印字成形性を向上できる。本発
明はシリコーンオイルのこのような性質を利用したイン
ク組成物である。
【0009】シリコーンオイルとしては、アミノ変性シ
リコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイル、ポ
リエーテル変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコ
ーンオイル、アルコキシ変性シリコーンオイル、フッソ
変性シリコーンオイルから選択された少なくとも一種な
どを用いることができる。シリコーンオイルの含有量
は、インク組成物全量に対して0.01〜10重量%で
ある。請求項2の発明は、シリコーンオイルがアミノ変
性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイ
ル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルキル変性
シリコーンオイル、アルコキシ変性シリコーンオイル、
フッソ変性シリコーンオイルから選択された少なくとも
一種である請求項1記載のインク組成物である。また、
請求項3の発明は、シリコーンオイルの含有量が0.0
1〜10重量%である請求項1又は2記載のインク組成
物である。
【0010】なお、電子供与性化合物は着色剤として機
能する。電子供与性化合物(以下、着色剤と称する場合
がある)としては、トリフェニルメタンフタリド類、フ
ルオラン類、ローダミンラクタム類、ロイコオーラミン
類、スピロピラン類などを用いることができる。電子受
容性化合物は、電子供与性化合物に対する顕色剤として
機能する。電子受容性化合物(以下、顕色剤と称する場
合がある)としては、モノフェノール類、ジフェノール
類、トリフェノール類などが使用できる。
【0011】溶剤は着色剤の呈色を抑える減感剤として
の機能も有している。溶剤としては、例えば、脂肪族炭
化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、
アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ア
ルコールエステル類、ケトンアルコール類、エーテルア
ルコール類、ケトンエーテル類、ケトンエステル類、エ
ステルエーテル類などを用いることができる。
【0012】また、前記成分に油溶性樹脂(以下、単に
樹脂と称する場合がある)を加えると、被印刷物に対す
る接着性を向上できるとともに、インク組成物の粘度を
調整することができる。樹脂としては、例えば、脂肪族
炭化水素系樹脂、芳香族炭化水素系樹脂、アクリル系樹
脂、フェノール系樹脂、アミノ系樹脂、ケトン系樹脂な
どを用いることができる。請求項4の発明は、さらに、
油溶性樹脂を含有する請求項1及至3のいずれかの項に
記載のインク組成物である。
【0013】本発明のインク組成物は、インクジェット
用のインク組成物として好適に使用できる。請求項5は
請求項1及至4のいずれかの項にインク組成物をインク
ジェット用として用いたインク組成物である。
【0014】
【発明の実施の形態】
(インク組成物)本発明のインク組成物は、電子供与性
化合物、電子受容性化合物、溶剤及びシリコーンオイル
を含有している。
【0015】本発明のインク組成物において、電子供与
性化合物は、電子受容性化合物と組み合わせて用いら
れ、電子供与性化合物は着色剤として機能し、電子受容
性化合物は顕色剤として機能する。また、溶剤は着色剤
(電子供与性化合物)が発色するのを抑制している。す
なわち、着色剤は、顕色剤(電子受容性化合物)との反
応により発色することができるが、本発明のインク組成
物は溶剤を含んでいるため、インク組成物中では、着色
剤の発色が抑えられており、印刷後溶剤が揮発又は蒸発
することにより着色剤が発色できる。従って、本発明の
インク組成物は印刷後、直ちに(例えば、数秒程度で)
発色し、一定温度に維持すると、変色・消色を開始し始
める。すなわち、スタート機能を有しており、一定温度
の条件下に放置すると、その熱履歴を検知し始める。な
お、前記着色剤と顕色剤との反応は不可逆である。ま
た、顕色剤の種類や量により検知期間を調整できる。
【0016】また、本発明のインク組成物はシリコーン
オイルを含有しているため、前記変色・消色は、経時時
間に対するばらつきが少なく、高い再現性で熱履歴の経
時時間を表示できる。さらに、本発明のインク組成物に
よる塗膜は、前述のようにインクが被印刷物上で収縮す
るため、図1に示すように、膜厚が均一又はほぼ均一で
あるとともに、同径又はほぼ同経であり、印字成形性を
向上できる。そのため、発色濃度が高く、鮮明な画像
(印字)を形成できる。なお、図1はシリコーンオイル
を含有するインク組成物による本発明のインク組成物を
用いた場合の塗膜の状態を示す図であり、図2はシリコ
ーンオイルを含有しないインク組成物を用いた場合の塗
膜の状態を示す図である。なお、図1及び図2におい
て、1は印字の塗膜を示し、2は金属の塗面を示す。
【0017】図1では、シリコーンオイルを含有してい
るインク組成物を用いているため、インクと塗面(被印
刷面)とのなじみが低く、インクは塗面との接触面積が
低くなるように、被印刷面上で収縮する。そのため、印
字の塗膜1の膜厚は均一又はほぼ均一であり、同径又は
ほぼ同径の円を形成する。なお、塗膜1の直径は、約
0.7mmである。従って、発色濃度にむらがなく、高
い発色濃度を有する鮮明な画像が形成されている。
【0018】一方、図2では、シリコーンオイル非含有
インク組成物を用いているため、印字の塗膜1は、不均
一な膜厚を有するとともに、外辺部又は周辺部が滲みだ
している。そのため、印字の塗膜1の発色濃度は中心部
1aが薄く、その中心部1aでは被印刷面の金属面が見
えており、また、外辺部1bは濃く、塗膜全体として発
色濃度にむらが生じている。従って、塗膜の発色に濃淡
ができ、鮮明な画像を形成できない。
【0019】さらに、前記成分に樹脂を含有させると、
接着性を改善できるとともに、インク組成物の粘度を調
整できる。
【0020】(電子供与性化合物)電子供与性化合物
(着色剤)としては、呈色性を有する電子供与性有機化
合物であれば特に限定されない。このような着色剤とし
ては、トリフェニルメタンフタリド類、フルオラン類、
ローダミンラクタム類(例えば、2−{3,6−ビス
(ジエチルアミノ)−9−(o−クロロアニリノ)キサ
ンチル安息香酸ラクタムなど)、ロイコオーラミン類
(例えば、ベンゾイルロイコメチレンブルーなど)、ス
ピロピラン類(例えば、6´−クロロ−8´−メトキシ
−ベンゾインドリノ−スピロピラン、6´−ブロモ−3
´−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピランなど)
を用いることができる。着色剤は単独で又は二種以上組
み合わせて使用できる。
【0021】着色剤としては、トリフェニルメタンフタ
リド類、フルオラン類を好適に用いることができる。具
体的には、トリフェニルメタンフタリド類としては、例
えば、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フ
タリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)
−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジ
メチルアミノフェニル)−6−クロロフタリド、3−
(2´−ヒドロキシ−4´−ジメチルアミノフェニル)
−3−(2´−メトキシ−5´−クロロフェニル)フタ
リド、3−(2´−ヒドロキシ−4´−ジメチルアミノ
フェニル)−3−(2´−メトキシ−5´−ニトロフェ
ニル)フタリド、3−(2´−ヒドロキシ−4´−ジエ
チルアミノフェニル)−3−(2´−メトキシ−5´−
メチルフェニル)フタリド、3−(2´−メトキシ−4
´−ジメチルアミノフェニル)−3−(2´−ヒドロキ
シ−4´−クロロ−5´−メチルフェニル)フタリドな
どが例示できる。
【0022】フルオラン類には、例えば、3−シクロヘ
キシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジメチルア
ミノ−5,7−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−
7−クロロフルオラン、2−(N−フェニル−N−メチ
ルアミノ)−6−(N−P−トリル−N−エチルアミ
ノ)フルオラン、3−(N−p−トリル−N−エチルア
ミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピ
ロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7,8−ベンズフルオラン、2−{N
−(3−トリフルオロメチルフェニル)アミノ}−ジエ
チルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o
−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−
7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N−メ
チル−N−アミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルア
ミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N,N−ジエチルアミノ)−5−メチル−7−
(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−5−クロロ−7−(N−トリフルオロメチル
アニリノ)フルオラン、3−ジエチル−5−クロロ−7
−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−(N
−エチル−p−トルイジノ)7−(α−フェニルエチル
アミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−
メトキシカルボニルフェニルアミノ)フルオラン、3−
ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチ
ルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ピペ
リジノフルオラン、2−クロロ−3−(N−メチルトル
イジノ)−7−(p−n−ブチルアニリノ)フルオラ
ン、3−(N−メチル−N−イソプロピルアミノ)−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−{N−
エチル−N−(2−エトキシプロピル)アミノ}−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−ベンジル
−N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ−7−
α−ナフチルアミノ−4´−ブロモフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−メシチジノ−4´,
5´−ベンゾフルオラン、3−N−メチル−N−イソブ
チル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−
メチル−N−イソアミル−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2
´,5´−ジメチルアニリノ)フルオランなどが例示で
きる。
【0023】本発明において、着色剤の使用量は、イン
ク組成物全量に対して0.1〜10重量%である。着色
剤の使用量が多すぎると着色剤が析出し、また、地発色
が残りやすく、変色・消色による終点の視認が困難であ
る。一方、少なすぎると発色性が低く、濃度変化・色相
変化が視認しにくく好ましくない。着色剤の使用量は、
前記範囲の中でも、0.5〜5重量%が好ましい。
【0024】(電子受容性化合物)電子受容性化合物
(顕色剤)としては、例えば、フェノール性水酸基を1
又は2以上有する化合物を使用でき、例えば、モノフェ
ノール類、ジフェノール類、トリフェノール類などが例
示できる。顕色剤は単独で又は二種以上組み合わせて使
用できる。
【0025】モノフェノール類には、例えば、モノヒド
ロキシフェニル系化合物(例えば、4−ヒドロキシベン
ゾフェノン、p−ヒドロキシジフェニル、4−ヒドロキ
シジフェニルアミン、p−クミルフェノール、p−フェ
ノールスルホンアミド、4−ヒドロキシベンゼンスルホ
ン酸メチル、4−ヒドロキシフェニルメチルケトンな
ど)、フェニルカルボン酸系化合物(例えば、p−ヒド
ロキシ安息香酸ベンジルなどのオキシ安息香酸エステ
ル、2−ヒドロキシフタル酸ジメチルエステル、2−ヒ
ドロキシフタル酸ジフェニルエステルなどのオキシフタ
ル酸エステル、4´−ヒドロキシサリチル酸アニリド、
5−ベンジルサリチル酸アニリドなど)、モノヒドロキ
シナフタレン系化合物(例えば、α−ナフトール、β−
ナフトール、2−メチル−1−ナフトール、8−アミノ
−2−ナフトールなどのオキシナフタレン、1−オキシ
−2−ナフトエ酸、2−オキシ−3−ナフトエ酸などの
オキシナフトエ酸、2−アセトナフトン、ヒドロキシナ
フタレンスルホン酸など)などが含まれる。
【0026】ジフェノール類としては、例えば、ビスフ
ェノール系化合物、ジヒドロキシナフタレン系化合物
(例えば、1,3−ジオキシナフタレン、1,4−ジオ
キシナフタレンなどのジオキシナフタレン、1,4−ジ
ヒドロキシナフタレンモノプロピルエーテルなどのジオ
キシナフタレンアルキルエーテル、1,4−ジヒドロキ
シナフタレンモノベンジルエーテルなどのジオキシナフ
タレンアリールエーテルなど)などが挙げられる。
【0027】ビスフェノール系化合物には、例えば、式
(1a)〜(1f)で表される化合物などが含まれる。
【0028】
【化1】 (式中、R1 、R2 は同一又は異なって、アルキル基を
示す。R3 はアルキレン基、シクロアルキレン基、ア
リーレン基であり、R4 はアルキレン基である。nは
1〜10の整数である)
【0029】式(1a)〜(1f)において、アルキル
基には、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル基などの炭素数1〜10程度の直鎖状又は
分岐鎖状のアルキル基(好ましくは炭素数1〜6のアル
キル基)が含まれる。アルキレン基としては、例えば、
メチレン、エチレン、プロピレン基などの炭素数1〜1
0程度のアルキレン基が例示できる。シクロアルキレン
基には、例えば、シクロヘキシレン基などが含まれ、ア
リーレン基には、例えば、フェニレン基などが含まれ
る。また、nは1〜10の整数である。
【0030】より具体的には、ビスフェノール系化合物
としては、例えば、メチレンビスフェノール、4,4´
−エチリデンビスフェノール、4,4´−(2−エチル
ヘキシリデン)ビスフェノールなどが例示できる。
【0031】トリフェノール類としては、例えば、3,
4,5−トリヒドロキシ安息香酸−C1-18アルキルエス
テル化合物などを使用できる。
【0032】本発明において、顕色剤としては、ジフェ
ノール類、特にビスフェノール系化合物が好適に使用さ
れる。顕色剤の使用量は、インク組成物全量に対して
0.2〜40重量%である。顕色剤の使用量が多すぎる
と顕色剤が析出し、地発色が残存して終点の確認が困難
である。一方、少なすぎると発色濃度が低く、濃度変化
・色相変化を視認しにくい。顕色剤は、前記使用量の範
囲の中でも1〜25重量%が好ましい。
【0033】なお、本発明では、顕色剤の種類や含有量
により検知期間を調整することができる。
【0034】(溶剤)溶剤としては、前記着色剤、顕色
剤を溶解させることができ、揮発性を有する溶媒であれ
ば、特に制限なく使用できる。なお、下記樹脂を使用す
る場合、さらに樹脂を溶解させることができる溶媒を用
いるのが好ましい。また、溶剤は、呈色を抑える減感剤
としても機能することができる。溶剤としては、例え
ば、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化
炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エステル類、エ
ーテル類、アルコールエステル類、ケトンアルコール
類、エーテルアルコール類、ケトンエーテル類、ケトン
エステル類、エステルエーテル類などを用いることがで
きる。溶剤は単独で又は二種以上組み合わせて使用でき
る。
【0035】脂肪族炭化水素類としては、例えば、ガソ
リン、石油、ベンジン、ミネラルスピリット、石油ナフ
タ、V.M.&P.ナフタなどが例示でき、芳香族炭化
水素類には、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、
p−シメン、デカリン、テトラリンなどが含まれる。ま
た、ハロゲン化炭化水素類としては、例えば、トリクロ
ロエチレン、パークロロエチレン、クロロホルム、四塩
化炭素、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ジクロロベ
ンゼンなどが挙げられる。
【0036】アルコール類には、例えば、メタノール、
エタノール、イソプロパノール、アミルアルコール、2
−エチルブチルアルコール、メチルアミルアルコール、
2−エチルヘキシルアルコールなどの脂肪族アルコール
類、シクロヘキサノールなどの脂環族アルコール類、ベ
ンジルアルコールなどの芳香族アルコール類などが含ま
れる。
【0037】ケトン類には、例えば、アセトン、メチル
エチルケトン、ジエチルケトン、メチルブチルケトン、
メチルイソブチルケトン、ジプロピルケトン、メチルア
ミルケトン、メチルn−ヘキシルケトン、メチルジプロ
ピルケトン、ジイソブチルケトンなどの脂肪族ケトン
類、メチルシクロヘキサンノンなどの脂環族ケトン類、
メジシルケトン、アセトニトリルアセトンなどが含ま
れ、エステル類としては、例えば、酢酸エステル類、プ
ロピオン酸エステル類、酪酸エステル類、ギ酸エステル
類などが例示できる。エーテル類には、例えば、ジエチ
ルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテ
ル、ジエチルカルビトール、ジエチルセロソルブなどが
含まれる。
【0038】また、アルコールエステル類(例えば、乳
酸エチル、乳酸イソプロピル、乳酸ブチル、オキシプロ
ピオン酸エチル、オキシマレイン酸ジエチルなど)、ケ
トンアルコール類(例えば、アセトニルメタノール、ジ
アセトンアルコール、ジヒドロキシルアセトン、ピルビ
ルアルコールなど)、エーテルアルコール類(例えば、
グリシドール、グリコールエーテル、セロソルブ、メチ
ルセロソルブ、イソプロピルセロソルブ、ブチルセロソ
ルブ、ベンジルセロソルブ、カルビトール、メチルカル
ビトール、ブチルカルビトール、トリエチレングリコー
ルモノエチルエーテルなど)、ケトンエーテル類(例え
ば、アセタールエチルエーテル、アセトニルメタノール
エチルエーテル、メチルエトオキシエチルエーテルな
ど)、ケトンエステル類(例えば、アセト酢酸エチル、
ピルビン酸エチルなど)、エステルエーテル類(例え
ば、酢酸セロソルブ、酢酸メチルセロソルブ、酢酸ブチ
ルセロソルブ、酢酸カルビトール、酢酸メチルカルビト
ール、酢酸ブチルカルビトール、酢酸3−メトキシブチ
ルなど)などが使用できる。
【0039】溶剤としては、ケトン類、芳香族炭化水素
類、アルコール類を好適に使用できる。なお、芳香族炭
化水素類はアルコール類との混合溶媒として用いる場合
が多い。溶剤の使用量は、インク組成物全量に対して2
0〜99.2重量%である。溶剤の使用量が多すぎると
粘度が低下して好ましくない。一方、少なすぎると固形
分の析出や粘度の上昇を招くため好ましくない。溶剤の
好適な使用量は、30〜95重量%である。
【0040】(シリコーンオイル)本発明のインク組成
物の特色は、前記成分(着色剤、顕色剤、溶剤)と、シ
リコーンオイルとを組み合わせている点にある。そのた
め、インク組成物は、画像の鮮明性を改善できるととも
に、一定温度下における経時時間を高い再現性で表示で
きる。
【0041】シリコーンオイルとしては、例えば、アミ
ノ変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオ
イル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルキル変
性シリコーンオイル、アルコキシ変性シリコーンオイ
ル、フッソ変性シリコーンオイルなどを用いることがで
きる。好ましいシリコーンオイルには、例えば、アミノ
変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイ
ル、ポリエーテル変性シリコーンオイルなどが含まれ
る。アミノ変性シリコーンオイルは、例えば、信越化学
工業社から商品名:KF−880が市販されている。ま
た、カルボキシ変性シリコーンオイルは、例えば、商品
名:TSF−4770(東芝シリコーン社製)として入
手でき、ポリエーテル変性シリコーンオイルは、例え
ば、商品名:グラノール115(共栄社製)として入手
できる。また、シリコーンオイルの使用量は、インク組
成物全量に対して0.01〜10重量%である。シリコ
ーンオイルの使用量が多すぎると膜表面へのブリード
(滲出)が生じるため好ましくない。一方、少なすぎる
と印字成形性が低く、印字がクレーター状に形成される
とともに、変色・消色の速度にばらつきがみられ、経時
時間の再現性が低くなり好ましくない。シリコーンオイ
ル使用量は、前記使用量の範囲の中でも0.2〜4重量
%が好ましい。
【0042】(油溶性樹脂)前記成分(着色剤、顕色
剤、溶剤、シリコーンオイル)に樹脂を加えると、被印
刷物に対するインクの接着性(密着性)を向上でき、ま
た、インク組成物の粘度を調整できる。樹脂としては、
特に制限されないが、中性〜酸性の樹脂が好ましく、例
えば、脂肪族炭化水素系樹脂、芳香族炭化水素系樹脂、
フェノール系樹脂、アクリル系樹脂、アミノ系樹脂、ケ
トン系樹脂などを用いることができる。樹脂は単独で又
は二種以上組み合わせて使用できる。
【0043】脂肪族炭化水素系樹脂としては、例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソ
ブチレンなどのポリオレフィンや、石油樹脂、テルペン
樹脂、クロマンインデン樹脂、スチロール樹脂などが例
示できる。芳香族炭化水素系樹脂には、例えば、キシレ
ン樹脂、トルエン樹脂、アルキルベンゼン樹脂などが含
まれ、日本石油化学(株)から日石ポリマー120など
が市販されている。
【0044】フェノール樹脂としては、慣用のフェノー
ルを用いることができ、例えば、ロジン変性フェノール
樹脂(荒川化学工業(株)製、商品名:タマノール35
3)、アルキルフェノール樹脂(荒川化学工業(株)
製、商品名:タマノール100s)などが例示できる。
【0045】アクリル系樹脂には、例えば、ポリアクリ
ル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリ
ロニトリル、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミドなど
が含まれる。アミノ系樹脂としては、例えば、尿素樹
脂、メラミン樹脂、アミド樹脂などが使用できる。
【0046】好ましい樹脂には、芳香族炭化水素系樹
脂、フェノール系樹脂が含まれ、特にフェノール系樹脂
が最適に使用される。樹脂の使用量は、インク組成物全
量に対して0.2〜50重量%である。樹脂の含有量が
多すぎるとゲル化する場合があり、一方、少なすぎると
被印刷物との密着性が低い。樹脂の好適な使用量は、1
〜40重量%である。
【0047】なお、本発明のインク組成物には、必要に
応じて、例えば、染料(顔料)、充填剤、レベリング
剤、粘度調整剤、構造粘性付与剤、乾燥性付与剤などの
添加剤などを添加することができる。
【0048】(製造方法)本発明のインク組成物は、前
記成分(着色剤、顕色剤、溶剤、シリコーンオイル、必
要に応じて樹脂や添加剤など)を混合することにより調
製できる。好ましい調製方法としては、溶剤に着色剤、
顕色剤、必要に応じて樹脂を加えて溶解させた後、シリ
コーンオイルを加える方法が例示できる。
【0049】本発明のインク組成物は、缶製品(例え
ば、缶ジュースや缶詰製品など)の表面(外面)に印刷
すると、一定温度条件下における缶製品の熱履歴を検知
できる。そのため、ホットベンダーなどの一定温度(例
えば、50〜70℃程度)で保温されている缶製品の熱
履歴の経時時間を、一般の消費者であっても容易に視認
できる。従って、インク組成物は缶製品の熱履歴を検知
するのに有用である。また、インク組成物はレトルトな
どの殺菌処理のインジケーターとしても利用できる。
【0050】なお、本発明のインク組成物は一定温度
(例えば、約60℃程度)での熱履歴を検知するため、
缶製品などのラベルに使用した場合、流通段階などにお
ける熱(例えば、室温以上50℃未満、好ましくは室温
〜40℃)の影響をほとんど受けない。すなわち、流通
段階では変色・消色することはほとんどない。
【0051】インク組成物は、インクジェット記録方
法、万年筆などのペンによる記録方法などの慣用の記録
方法により印刷することができる。特に、本発明のイン
ク組成物はインクジェット記録方法により容易に印刷す
ることができるので、極めて有用である。
【0052】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて
より詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定され
るものではない。 (原料)原料として、以下の電子供与性化合物(着色
剤)、電子受容性化合物(顕色剤)、油溶性樹脂、溶
剤、シリコーンオイルを用いた。 (着色剤) 着色剤1:3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−6−ジメチルフタリド 着色剤2:2−(N−フェニル−N−メチルアミノ)−
6−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)フルオラン (顕色剤) 顕色剤1:メチレンビスフェノール 顕色剤2:4,4´−エチリデンビスフェノール 顕色剤3:4,4´−(2−エチルヘキシリデン)ビス
フェノール (油溶性樹脂) 樹脂1:ロジン変性フェノール樹脂(商品名:タマノー
ル353、荒川工業社製) 樹脂2:アルキルフェノール樹脂(商品名:タマノール
100s、荒川工業社製) (溶剤) エタノール エーテル:プロピレングリコールモノメチルエーテル トルエン MIBK:メチルイソブチルケトン (シリコーンオイル) シリコーン1:ポリエーテル変性シリコーンオイル(商
品名:グラノール115、共栄社化学社製) シリコーン2:カルボキシ変性シリコーンオイル(商品
名:TSF−4770、東芝シリコーン社製) シリコーン3:アミノ変性シリコーンオイル(商品名:
KF−880、信越化学社製) (その他) 染料1:油溶性黄色染料(商品名:スピロンエローC−
GNH、保土ヶ谷化学社製) 染料2:油溶性赤色染料(商品名:オイルレッドTR−
71、中央合成社製)塩化リチウム
【0053】(試験方法)インク組成物を以下の試験に
より評価した。
【0054】(色差保持率試験)加熱履歴表示及びスタ
ート機能をテスト前後の変色を、JIS Z 8729
に準じて、L*a*b*表色系にて、下記式(1)を用
いた色差保持率により評価する。完全に変消色したとき
のL*a*b*における明度L*をL1,赤方向の色度
a*をa1,黄方向の色度b*をb1とし、テスト前の
塗膜のL*a*b*のL*をLs,a*をas,b*を
bsとし、テスト後の塗膜のL*a*b*のL*をL
t,a*をat,b*をbtとして、テスト前後の変色
色差保持率を下記式(1)を用いて求める。なお、色差
保持率は高いほど、変色が少ない。
【式1】
【0055】(鮮明性)印字の鮮明性を目視で判断す
る。なお、判断基準は下記の通りである。 ○:印字の鮮明性が良 ×:印字の鮮明性が不良
【0056】(接着性試験)被印刷物に印刷された塗膜
にセロテープを張り付けて引っ張り、塗膜の剥離の有無
を評価する。評価基準は以下の通りである。 ○:剥離しない ×:剥離する
【0057】(実施例1)表1に示す割合の溶剤に着色
剤、顕色剤、樹脂を添加し溶解させた後、シリコーンオ
イルなどの助剤を添加して攪拌し、インク組成物を調製
した。このインク組成物をインク化した後、インパルス
ジェット(ユニオンコーポレーション社製)を用いて、
缶の底蓋に印字し、表2に示す保存条件において、スタ
ート機能、検知機能を色差保持率により評価し、その結
果を表2に示す。また、印字の鮮明性および缶表面とイ
ンクとの接着性を評価し、表3に示す結果を得た。 (実施例2〜4及び比較例1)表1に示す組成のインク
組成物を実施例1と同様にして調製し、スタート機能、
検知機能、印字の鮮明性、接着性を評価し、表2及び表
3に示す結果を得た。 (実施例5)表1に示す組成のインク組成物を実施例1
と同様にして調製した。このインク組成物を、荷電型ジ
ェットプリンター(FX-2632、日立製作所製)を用いる
以外は実施例1と同様にしてスタート機能、検知機能、
印字の鮮明性、接着性を評価した。その結果を表2及び
表3に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】
【0061】表2及び表3より、実施例のインク組成物
は、一定温度(60℃)において変色・消色する塗膜
(印字)を形成でき、その変色・消色のスピードの再現
性が高い。また、印字の鮮明性が優れている。さらに、
高い接着性を有している。なお、比較例1では、塗膜の
色は中央部が薄く、外辺部が濃くなっており、変色・消
色のスピードの再現性にばらつきがみられる。特に、塗
膜中央部の変色のスピードは速い。
【0062】
【発明の効果】本発明のインク組成物は着色剤、顕色
剤、溶剤、シリコーンオイルで構成されているため、こ
のインク組成物により形成された印字は、一定温度条件
下における熱履歴の経時時間を高い再現性で表示できる
とともに、鮮明な画像を形成できる。また、前記成分と
樹脂とを組み合わせると、前記特性とともに、接着性を
改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 シリコーンオイルを含有する本発明のインク
組成物による塗膜の状態を示す図である。
【図2】 シリコーンオイルを含有しないインク組成物
による塗膜の状態を示す図である。
【符号の説明】
1 印字の塗膜 1a 印字の塗膜の中央部 1b 印字の塗膜の外辺部 2 金属の塗面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子供与性化合物、電子受容性化合物、
    溶剤及びシリコーンオイルを含有する熱履歴表示インク
    組成物。
  2. 【請求項2】 シリコーンオイルがアミノ変性シリコー
    ンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイル、ポリエー
    テル変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオ
    イル、アルコキシ変性シリコーンオイル、フッソ変性シ
    リコーンオイルから選択された少なくとも一種である請
    求項1記載のインク組成物。
  3. 【請求項3】 シリコーンオイルを0.01〜10重量
    %含有する請求項1又は2記載のインク組成物。
  4. 【請求項4】 さらに、油溶性樹脂を含有する請求項1
    及至3のいずれかの項に記載のインク組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかの項に記載の
    インク組成物を用いたインクジェット用インク組成物。
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