JPH11214706A - 半導体センサおよびその製造方法 - Google Patents

半導体センサおよびその製造方法

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JPH11214706A
JPH11214706A JP1358498A JP1358498A JPH11214706A JP H11214706 A JPH11214706 A JP H11214706A JP 1358498 A JP1358498 A JP 1358498A JP 1358498 A JP1358498 A JP 1358498A JP H11214706 A JPH11214706 A JP H11214706A
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comb
semiconductor sensor
weight portion
displacement
semiconductor
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JP1358498A
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English (en)
Inventor
Masaru Nagao
勝 長尾
Masahiro Sugimoto
雅裕 杉本
Hidemi Senda
英美 千田
Masahito Hashimoto
雅人 橋本
Yasunori Goto
安則 後藤
Atsuko Yokoyama
敦子 横山
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストッパ構造を有するとともに少ないプロセ
ス数で製造できる半導体センサの構造および製造方法を
提供すること。 【解決手段】 おもり部に櫛歯構造体13を,固定部に
櫛歯構造体14をそれぞれ設け,櫛歯構造体13,14
の相対する面を傾斜面13a,13b,14a,14b
とし,櫛歯構造体13,14が互いにオーバーラップす
るように傾斜のオフセット角θを定めた。このため,加
速度を受けておもり部が変位する場合でも,その変位の
大きさは,櫛歯構造体13が櫛歯構造体14に接触する
までの範囲内に限定される。また,左半分と右半分とで
傾斜を逆向きにして,接触時に生じる横方向の応力が打
ち消されるようにした。この構造は,反応性イオンエッ
チングにより,横方向の電界をイオンに印加しながらエ
ッチングすることにより,少ないプロセス数で形成でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,入力された力学量
を半導体構造の微小な変形により検出する半導体センサ
に関する。さらに詳細には,過大な力学量が入力された
場合の過大な変形を防止するストッパ構造を簡易な製造
工程で形成できるようにした半導体センサおよびその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から,加速度等の力学量を半導体装
置により検出する半導体センサが提案されている。この
半導体センサでは,半導体に固定部とおもり部とを有す
る構造を形成し,力学量の入力により変形して固定部と
おもり部との間に微小な変位が生じるようにしている。
この変位により,おもり部を固定部に連結する梁部に歪
みが生じたり,固定部とおもり部との位置関係が変化し
たりするので,これらを電気的に検知することにより力
学量を検出するのである。歪みを検知するためには,梁
部にピエゾ抵抗素子を形成しておき,歪みによるその電
気抵抗の変化を見ればよい。固定部とおもり部との位置
関係の変化を検知するためには,固定部とおもり部とに
それぞれ電極を設けておき,両電極間の静電容量の変化
を見ればよい。
【0003】この種の半導体センサでは,過大な力学量
が入力されると固定部とおもり部との間の変位も過大と
なるおそれがある。この過大な変位により,梁部が折れ
たり,あるいは折れずに変位が回復したとしても元の正
しい位置に戻らないいわゆるミスステップが生じたりし
て,センサの使用ができなくなる場合がある。取扱不注
意等によりセンサを落下させる等の衝撃があるとこのよ
うな事態になるので,おもり部が固定部に対して過大に
変位することを防ぐ必要がある。
【0004】このような過大変位の防止を図った半導体
センサの従来例として,特公平7−40045号公報に
記載されたものが挙げられる。同号公報の半導体加速度
センサは,図15に示すように,環状の固定部101と
その中に設けられたおもり部102とを有しており,固
定部101には第1突起部104が設けられ,おもり部
102には第2突起部105が設けられている。そし
て,固定部101とおもり部102とは梁部103によ
り連結されている。この構造に対して図中上下方向(矢
印α1,α2)に加速度が加わると,固定部101に対し
ておもり部102が慣性のため上下に変位するので,加
速度の検出が可能なのである。ただし,変位が大きくな
ると,第1突起部104と第2突起部105とが接触し
てそれ以上の変位が妨げられる。さらに,場所により第
1突起部104と第2突起部105との位置関係を逆転
させることにより,上下いずれの向きの衝撃に対しても
対応できるようになっている。
【0005】図15の半導体センサは,次のようにして
製造される。まず,図16に示すように,p形シリコン
の半導体基板100上にエピタキシャル成長法でn形シ
リコン層107,108,109を順次積層するととも
に,各シリコン層に熱拡散法を用いてp形シリコン窓1
10,111,112を積層の都度形成する。そして,
適宜の形状のマスクを施してエレクトロケミカルエッチ
ング法(特開昭61−97572号公報等)によりp形
シリコンを選択的にエッチングすると,図17に示すよ
うに半導体基板100の一部とp形シリコン窓110,
111,112とがエッチングされる。この結果半導体
基板100の一部とn形シリコンの部分とが残り,接着
等の工程を用いることなくウェハプロセスのみで図15
の構造が得られる。なお,窓110,111,112
は,シリコン層107,108,109を部分的に熱酸
化した酸化シリコンでもよく,その場合にはエッチング
方法をそれに適したものとする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,前記し
た従来の半導体センサには,以下のような問題点があっ
た。すなわち製造工程において,エピタキシャル成長と
部分的な熱拡散(または熱酸化)とを何度も繰り返して
からエッチングする必要があり,ウェハプロセスのみで
製造できるとはいえかなり複雑である。このため製造コ
ストがかなり高く,半導体センサの広範な普及に対する
阻害要因となっている。また,部分的な熱拡散(または
熱酸化)の回数が多いということはフォトリソグラフィ
の回数も多いことを意味し,フォトマスクの位置合わせ
精度による問題もその分生じやすいといえる。
【0007】本発明は,従来の半導体センサおよびその
製造方法が有する前記した問題点を解決するためになさ
れたものである。すなわちその課題とするところは,少
ないプロセス数で製造できる半導体センサの構造および
製造方法を提供して製造上の難点を排除し,半導体セン
サを広範な用途に使用できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題の解決を目的と
してなされた本発明の半導体センサは,固定部とおもり
部とを有し,前記固定部に対する前記おもり部の変位に
より力学量を検出するものであって,前記固定部に,前
記変位の方向に対し所定のオフセット角に傾斜された第
1の面が形成され,前記おもり部に,前記第1の面に対
向する第2の面が形成され,前記第2の面は,前記おも
り部が前記変位の方向に変位することにより前記第1の
面に接触しうる位置に配置されていることを特徴とす
る。
【0009】この半導体センサでは,力学量が印加され
るとそのためにおもり部が固定部に対して変位するの
で,この変位を検知することにより,印加された力学量
を検出することができる。すなわち,固定部に加速度
(力学量の一種)が印加されると,慣性のためにおもり
部の移動が遅れ,固定部に対する変位が生じる。この変
位により,固定部およびおもり部に各々設けられた電極
間の静電容量に変化が生じる。そこでこの静電容量の変
化を検知することにより,印加された加速度の大きさを
検出することができる。あるいは,固定部に対しおもり
部が振動している場合に角速度(これも力学量の一種)
が印加されると,おもり部がコリオリ力のため固定部に
対して変位する。この場合には,静電容量の変化を検知
することにより,印加された角速度の大きさを検出する
ことができる。ただし,おもり部を固定部に対して振動
駆動する手段が必要となる。これらの場合において,お
もり部が変位すると,おもり部と固定部とを連結する部
分が歪むので,静電容量の変化を検知する代わりにこの
歪みをピエゾ素子等により検知することとしてもよい。
【0010】ここにおいて,固定部に対するおもり部の
変位が大きくなって第2の面が第1の面に接触すると,
それ以上の変位が妨げられる。このため,衝撃等により
過大な力学量が印加されたとしても,おもり部の変位が
過大となることはない。すなわち,第1の面と第2の面
とがストッパ構造をなしており,これにより半導体セン
サの破壊やミスステップ等が防止されている。
【0011】この半導体センサにおいては,前記第1の
面と前記第2の面との組を2組備え,各組のオフセット
角が前記変位の方向を挟んで逆向きであるようにするこ
とが望ましい。第2の面が第1の面に接触するときに第
1の面の傾斜(変位の方向に対するオフセット角)によ
り発生する横方向の応力が,これにより打ち消されるか
らである。ここで,第1の面と第2の面との「組」と
は,必ずしも双方の面の1枚ずつの一対を指すとは限ら
ない。各「組」がそれぞれ多数の第1の面および第2の
面を含んでいてもよい。
【0012】この半導体センサにおける第1の面および
第2の面は,半導体層に傾斜した異方性エッチングを行
うこと(傾斜エッチング工程)により形成される。すな
わち,半導体層に対し,所定のオフセット角に傾斜した
方向から異方性エッチングを施すと,エッチングにより
除去された部分の両側に,所定のオフセット角に傾斜し
た面が形成される。もちろんこれらは互いに対向してお
り,これらを第1の面および第2の面として用いればよ
い。この,第1の面および第2の面の形成とともに,あ
るいはその前または後に,成膜,フォトリソグラフィや
エッチング等の公知の方法により固定部およびおもり部
を形成することにより,本発明の半導体センサが製造さ
れる。
【0013】ここにおいて,第1の面および第2の面を
形成するための傾斜エッチング工程は,反応性イオンエ
ッチングを,横方向の電界を印加しつつ行うことにより
可能である。通常の反応性イオンエッチングでは縦方向
の電界を反応性イオンに印加して半導体層を垂直方向に
エッチングするが,さらに横方向にも電界を印加するこ
とにより,反応性イオンが斜め方向に加速されて半導体
層を攻撃するので,傾斜した方向に異方性エッチングが
進行するのである。このときの横方向の電界強度は,半
導体層に至る反応性イオンの進行方向が,半導体層の法
線方向に対し所定のオフセット角に傾斜した方向になる
ように定めればよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下,本発明を具体化した実施の
形態について,図面を参照しつつ詳細に説明する。本実
施の形態は,基板とおもり部との間の静電容量の変化に
より加速度を検出する半導体加速度センサである。
【0015】[構造]本実施の形態に係る半導体センサ
1は基本的に,図1の平面図に示すように,半導体基板
10上に,格子状のおもり部11と支持部12とを配置
し,それらの間に櫛歯構造体13,14を形成したもの
である。ここで支持部12は,図2のA−A断面図に示
すように酸化層50を介して半導体基板10上に固定さ
れている。これに対しおもり部11は,図3のB−B断
面図に示すように半導体基板10に対して浮いた状態で
ある。おもり部11のサイズは,およそ数百μm四方程
度である。このおもり部11を保持するため,半導体基
板10上の4箇所にアンカ部16が設けられている。ア
ンカ部16は図4のD−D断面図に示すように,固定部
12と同様に酸化層50を介して半導体基板10上に固
定されている。そしておもり部11は,4本の梁部17
により4箇所のアンカ部16に連結され,保持されてい
る。梁部17は,図5のE−E断面図に示すように,お
もり部11と同様に半導体基板10に対して浮いた状態
である。
【0016】おもり部11,支持部12,櫛歯構造体1
3,14,アンカ部16,梁部17はともに結晶性シリ
コンである。これらはすべて,半導体基板10に対して
電気的に絶縁されている。また,おもり部11,櫛歯構
造体13,アンカ部16および梁部17と,支持部12
および櫛歯構造体14とも,電気的に絶縁されている。
この構造において,半導体基板10に対して浮いた状態
で保持されているおもり部11は,図3中上下方向に変
位することが可能である。おもり部11が変位するとき
には4本の梁部17が歪むこととなる。なお図1中,支
持部12とアンカ部16とはある程度の面積を有してい
るが,それ以外のおもり部11,櫛歯構造体13,1
4,梁部17は狭幅の線状の形状により構成されてい
る。
【0017】おもり部11の側面であって支持部12に
対向する面には,櫛歯構造体13が設けられている。一
方,支持部12の側面であっておもり部11に対向する
面には,櫛歯構造体14が設けられている。櫛歯構造体
13と櫛歯構造体14とは,互い違いに配置されてい
る。そしてこれらは,図6のC−C断面図に示すよう
に,半導体基板10に対して浮いた状態にあり,しかも
傾斜して形成されている。そして傾斜の向きが,図1お
よび図6中の左半分(L領域)と右半分(R領域)とで
法線方向を挟んで逆になっている。
【0018】櫛歯構造体13,14について,図7の拡
大断面図によりさらに説明する。図7に示すように,傾
斜している櫛歯構造体13および櫛歯構造体14が互い
違いに配置されているので,櫛歯構造体13の上側の傾
斜面13aと櫛歯構造体14の下側の傾斜面14aとが
対向している。同様に,櫛歯構造体13の下側の傾斜面
13bと櫛歯構造体14の上側の傾斜面14bとが対向
している。各傾斜面13a,13b,14a,14bは
互いに平行である。
【0019】そして,各櫛歯構造体13,14の垂直方
向の寸法hと,各櫛歯構造体13,14間の水平方向の
距離kと,各傾斜面13a,13b,14a,14bの
オフセット角θとの間には,次の不等式で示される関係
がある。オフセット角θは,傾斜面と法線vとがなす角
である。 k < htanθ (1) すなわち櫛歯構造体13,14は互いにオーバーラップ
しており,真上から見ても,両者の隙間に下方の半導体
基板10が覗くことはない。なお,図7は図6中のL領
域の拡大図であり,R領域はこれと対称な形状である。
【0020】[動作]上記の構造を有する半導体センサ
1は,次のように動作する。すなわち半導体センサ1で
は,上下方向の加速度を受けると,おもり部11がその
慣性のために固定部である基板10より遅れて動く。こ
のため,おもり部11が基板10に対して上下方向に変
位するので,おもり部および固定部にそれぞれ適宜の電
極を設けてその間の静電容量を検出することにより,こ
のような変位の程度,すなわち半導体センサ1が受けて
いる加速度の大きさを知ることができる。
【0021】半導体センサ1に入力される加速度が大き
いと櫛歯構造体13の櫛歯構造体14に対する変位も大
きくなる。しかし半導体センサ1では,櫛歯構造体13
および14の前記した傾斜構造により,一定以上の加速
度が加わった場合には図8に示すように,櫛歯構造体1
3が櫛歯構造体14に接触してこれ以上の変位が妨げら
れる。図8は,櫛歯構造体13が上向きに変位して櫛歯
構造体14に接触した状態を示しているが,下向きに変
位した場合でも同様に櫛歯構造体14との接触によりそ
れ以上の変位が妨げられる。すなわち,櫛歯構造体1
3,14の傾斜面13a,13b,14a,14bは,
ストッパ構造をなしている。したがって,床に落下させ
る等の不注意により半導体センサ1に衝撃が掛かり過大
な加速度が入力されても,櫛歯構造体13の櫛歯構造体
14に対する変位が限りなく大きくなることはない。こ
のため,梁部17が過大に歪んで破壊に至ることがな
い。また,変位が回復するときに櫛歯構造体13と櫛歯
構造体14とが1ステップずれるいわゆるミスステップ
が生じることもない。
【0022】なお,図8に示すように櫛歯構造体13が
櫛歯構造体14に接触する場合には,櫛歯構造体13お
よび14の傾斜構造により横方向の応力が生じることと
なる。この横方向の応力は,梁部17に対して圧縮応力
または張力として作用するので,これがあまりに大きい
と梁部17が折れて半導体センサが破壊されるおそれが
ある。しかし半導体センサ1では,図1や図6に示した
ように櫛歯構造体13および14の傾斜のオフセット角
が逆向きであるL領域とR領域とを有しており,L領域
とR領域とでは生じる横方向の応力が逆向きである。こ
のため実際には横方向の応力のほとんどが打ち消されて
しまい,梁部17に対する圧縮応力や張力として働くこ
とはない。したがって,梁部17が折れることはない。
【0023】[製造]上記の構造および動作を有する半
導体センサ1は次のようにして製造される。まず,原基
板として内部酸化層を持ついわゆるSOIウェハ20を
用意する。SOIウェハ20は,図9に示すように,下
層半導体層10と内部酸化層50と上層半導体層51と
を有している。このうち上層半導体層51が加工され
て,おもり部11,支持部12,櫛歯構造体13,1
4,アンカ部16,梁部17となる。また,内部酸化層
50は,加工されて一部が残り,支持部12やアンカ部
16を下層半導体層10上に保持する部分となる。
【0024】このSOIウェハ20に対して,図1にお
けるL領域の上層半導体層51をまずエッチングし,お
もり部11,支持部12,櫛歯構造体13,14,アン
カ部16,梁部17となる部分を残す。このエッチング
は,異方性エッチングである反応性イオンエッチングを
用いて行うが,イオンを斜めに入射させてエッチングす
る。このため,図10に示すような,側方電極65,6
6を有する反応性イオンエッチング装置(以下,「RI
E装置」という)60を使用する。このRIE装置60
は,チャンバ61内に,高周波電源64に接続された通
常の電極62,63のほかに,側方電極65,66を有
している。側方電極65,66は直流電源67に接続さ
れており,それらの間に横方向の電界を印加することが
できる。
【0025】そこで,SOIウェハ20上に,L領域の
みがパターニングされR領域はベタ膜であるレジストマ
スクを形成し,これをRIE装置60の電極63に載置
する。このとき,ウェハの図1における左右方向(A−
A方向)が,RIE装置60における側方電極65,6
6の法線方向と一致するように載置する。そして,直流
電源67により横方向の電界を印加しつつエッチングを
行うと,イオンが横方向の電界の影響を受けて上層半導
体層51に斜めに入射するので,傾斜した方向にエッチ
ングが進行する。このときのイオンの入射方向の傾斜角
が,図7に示したオフセット角θを決定することにな
る。通常の加工条件では,このオフセット角θが20°
程度あれば前記した(1)式を満たし,櫛歯構造体1
3,14を互いにオーバーラップさせることができる。
そこで,必要なオフセット角が得られるように,横方向
の電界強度を設定する必要がある。この電界強度は,側
方電極65,66間の電圧によるので,調整直流電源6
7によりこれを調整する。
【0026】このエッチングがなされレジストマスクを
除去した状態でのC−C断面図を図11に示す。この状
態では,R領域では上層半導体層51がそのまま残され
ているが,L領域ではこれが加工されて櫛歯構造体1
3,14となっている。この櫛歯構造体13,14は,
図7等で説明した傾斜構造を有している。そしてこの時
点では,おもり部11や支持部12等もL領域のみが加
工された状態であり,酸化層50は全体がそのまま残っ
ている。
【0027】次に,R領域の加工に備えて,加工済みの
L領域の平坦化を行う。このためCVDにより酸化膜5
2を堆積し(図12参照),そして表面の酸化膜52を
フッ酸でエッチングする(図13参照)。この状態で
は,L領域の櫛歯構造体13,14の間の隙間が酸化膜
52で埋められ,平坦化されている。
【0028】そしてR領域の加工を行う。すなわち前記
したL領域の加工のときとは逆に,R領域のみがパター
ニングされL領域はベタ膜であるレジストマスクを形成
する。そしてこれをRIE装置60の電極63に載置す
る。載置するときのウェハの向きは,L領域の加工のと
きと同じである。そしてエッチングを行う。このとき,
直流電源67の極性を,L領域の加工のときとは逆にす
る。これにより側方電極65,66間には,L領域の加
工のときとは逆向きの横方向の電界が印加される。この
ためR領域の上層半導体層51には,L領域の加工のと
きとは逆向きに傾斜したイオンが入射し,対称な方向に
エッチングが進行する。かくしてR領域とL領域とで対
象に傾斜した櫛歯構造体13,14が形成される。この
状態のC−C断面図を図14に示す。この時点では,お
もり部11や支持部12等もL,Rの両領域で加工がな
されている。
【0029】そして,これをフッ酸でエッチングする。
すると,酸化層50やL領域の櫛歯構造体13,14の
間の隙間を埋めている酸化膜52が除去される。このと
き酸化層50は,櫛歯構造体13,14の下の部分も除
去される。フッ酸によるエッチングが等方的に進行する
ので,幅の小さい櫛歯構造体13,14の下部もエッチ
ングされるからである。これにより,図6に示すよう
な,櫛歯構造体13,14が下層半導体層10から分離
した状態が得られる。このとき,おもり部11や梁部1
7の下部でも同様に酸化層50が除去され,図3,図5
に示す状態となる。しかし,ある程度の面積を有する支
持部12やアンカ部16の下部にまではエッチングが行
き届かないので,これらの部分には図2,図4に示すよ
うに酸化層50が残留し,下層半導体層10に対して固
定された状態が維持される。かくして半導体センサ1が
製造される。
【0030】以上詳細に説明したように,本実施の形態
に係る半導体センサ1では,おもり部11に櫛歯構造体
13を,支持部12に櫛歯構造体14をそれぞれ設ける
とともに,櫛歯構造体13,14の相対する面を傾斜面
13a,13b,14a,14bとし,しかも櫛歯構造
体13,14が互いにオーバーラップするように傾斜の
オフセット角θを定め,これによりストッパ構造をなす
ようにしている。このため,加速度を受けておもり部1
1が変位する場合でも,その変位の大きさは,櫛歯構造
体13が櫛歯構造体14に接触するまでの範囲内に限定
されている。
【0031】したがって,落下の衝撃等による過大な加
速度を受けても,おもり部11の過大な変位により,梁
部17が折れたりあるいはミスステップが生じたり等の
不具合が生じることがない。これにより,衝撃に強く扱
いやすい半導体センサ1が実現されている。また,L領
域とR領域とで櫛歯構造体13,14の傾斜を逆向きに
したので,傾斜している櫛歯構造体13,14の接触時
に生じる横方向の応力が両者で打ち消されるようになっ
ており,半導体センサ1の信頼性がさらに向上してい
る。
【0032】そして,傾斜面13a,13b,14a,
14bによるストッパ構造は,斜め方向にイオンを照射
して行う反応性イオンエッチングにより容易に形成でき
る。このため半導体センサ1は,フォトリソグラフィの
回数の少ない簡易な製造プロセスで製造できる。したが
って,製造コストも低く,フォトマスクの位置合わせ精
度による問題も生じにくい。これにより,安価に提供し
やすく広範な用途に普及できる半導体センサ1が実現さ
れている。そして,反応性イオンエッチングにおいてイ
オンに横方向の電界を印加しながらエッチングを行うこ
とにより,斜め方向のエッチングが実行できるものであ
る。
【0033】なお,前記実施の形態は単なる例示にすぎ
ず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本
発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改
良,変形が可能である。
【0034】例えば,前記実施の形態に係る半導体セン
サ1は,おもり部11と基板10(固定部)との間の静
電容量の変化により加速度を検出するものであったが,
その代わりに,梁部17にピエゾ素子を設けておくこと
により,歪みの検知により加速度を検出するようにして
もよい。また,検出できる力学量は,加速度に限られる
ものではない。例えば,櫛歯構造体14に電圧信号を印
加しておもり部11を振動駆動させることにより,おも
り部11に掛かるコリオリ力を検知して角速度を検出す
るようにすることも可能である。
【0035】また前記実施の形態では,SOIウェハを
原基板とし,その上層半導体層を加工しておもり部11
や支持部12等を形成したが,その代わりに熱酸化膜あ
るいは積層酸化膜上にCVD等により多晶結シリコン層
を形成し,その多晶結シリコン層を加工しておもり部1
1や支持部12等を形成することとしてもよい。また,
櫛歯構造体13,14を形成するための斜め方向の反応
性イオンエッチングにより,おもり部11や支持部12
等も同時に形成することとしたが,これらはその前また
は後に別にエッチング工程を設けて形成してもよい。ま
た,R領域の斜めエッチングを行う際,ウェハの載置方
向はL領域のエッチングのときと同じにして横方向電界
を逆極性とすることにより左右対称な傾斜を得たが,そ
の代わりに,ウェハの載置方向を180°逆にして横方
向電界の極性はL領域のエッチングのときと同じにして
もよい。この他,おもり部11の平面形状や,アンカ部
16および梁部17の数なども任意である。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば,傾斜した第1の面および第2の面を有すること
により,おもり部の過大な変位を防ぐストッパ構造を有
するとともに簡易な製造プロセスで製造できる半導体セ
ンサおよびその製造方法が提供されている。そして,横
方向の応力による不具合の解消も図られている。これに
より,信頼性が高くかつ製造上の問題点もなく,広範な
用途に使用できる半導体センサが提供されている。ま
た,反応性イオンを斜めに入射させることにより容易に
傾斜した第1の面および第2の面を形成できる半導体セ
ンサの製造方法が提供されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る半導体センサの平面図であ
る。
【図2】半導体センサの支持部を示す断面図である。
【図3】半導体センサのおもり部を示す断面図である。
【図4】半導体センサのアンカ部を示す断面図である。
【図5】半導体センサの梁部を示す断面図である。
【図6】半導体センサの櫛歯構造体を示す断面図であ
る。
【図7】櫛歯構造体の断面形状を拡大して示す図であ
る。
【図8】接触状態の櫛歯構造体を示す図である。
【図9】半導体センサの製造に供するSOIウェハの断
面図である。
【図10】傾斜エッチングを行うためのRIE装置の概
略を説明する図である。
【図11】片側のエッチングをした直後の櫛歯構造体を
示す断面図である。
【図12】酸化膜を堆積した状態を示す断面図である。
【図13】酸化膜をエッチングして平坦化した状態を示
す断面図である。
【図14】両側のエッチングをした状態の櫛歯構造体を
示す断面図である。
【図15】従来の半導体センサの構造を説明する図であ
る。
【図16】従来の半導体センサの製造過程を示す図であ
る。
【図17】従来の半導体センサの製造過程を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 半導体センサ 10 半導体基板(固定部) 11 おもり部 13a,13b 傾斜面(第2の面) 14a,14b 傾斜面(第1の面) θ オフセット角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 雅人 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 後藤 安則 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 横山 敦子 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定部とおもり部とを有し,前記固定部
    に対する前記おもり部の変位により力学量を検出する半
    導体センサにおいて,前記固定部に,前記変位の方向に
    対し所定のオフセット角に傾斜された第1の面が形成さ
    れ,前記おもり部に,前記第1の面に対向する第2の面
    が形成され,前記第2の面は,前記おもり部が前記変位
    の方向に変位することにより前記第1の面に接触しうる
    位置に配置されていることを特徴とする半導体センサ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載する半導体センサにおい
    て,前記第1の面と前記第2の面との組を2組備え,各
    組のオフセット角が前記変位の方向を挟んで逆向きであ
    ることを特徴とする半導体センサ。
  3. 【請求項3】 請求項1の半導体センサを製造する方法
    において,前記固定部および前記おもり部を形成する工
    程と,半導体層にその法線方向に対し所定のオフセット
    角で異方性エッチングを行うことにより前記第1の面と
    前記第2の面とを形成する傾斜エッチング工程とを含む
    ことを特徴とする半導体センサの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載する半導体センサの製造
    方法において,前記傾斜エッチング工程を,横方向の電
    界を印加しつつ反応性イオンエッチングにより行うこと
    を特徴とする半導体センサの製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009500618A (ja) * 2005-07-08 2009-01-08 コミツサリア タ レネルジー アトミーク 最適化された容量性容積を有する素子

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