JPH1121676A - 樹脂クロメート組成物および表面処理金属材料 - Google Patents
樹脂クロメート組成物および表面処理金属材料Info
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- JPH1121676A JPH1121676A JP17984997A JP17984997A JPH1121676A JP H1121676 A JPH1121676 A JP H1121676A JP 17984997 A JP17984997 A JP 17984997A JP 17984997 A JP17984997 A JP 17984997A JP H1121676 A JPH1121676 A JP H1121676A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 加工後裸耐食性、耐Cr溶出性および塗料密
着性に優れた皮膜を提供しうる樹脂クロメート組成物、
および上記皮膜を有する樹脂クロメート処理金属材料を
提供する。 【解決手段】 (a)スチレン(a−1)を、得られる
有機樹脂に対して、2〜30重量%、水酸基含有モノマ
ー(a−2)を10〜50重量%、カルボキシル基含有
化合物(a−3)を1〜10重量%、およびその他のモ
ノマーまたは有機樹脂(a−4)を10〜87重量%含
み、水酸基含有モノマー(a−2)/カルボキシル基含
有化合物(a−3)(モル比)が0.5〜12である混
合物を重合した、ガラス転移温度が−5〜30℃である
有機樹脂を水性媒体中に安定に分散した有機樹脂エマル
ジョン、(b)水溶性クロム化合物、および(c)鉱酸
を主成分として含む樹脂クロメート組成物。
着性に優れた皮膜を提供しうる樹脂クロメート組成物、
および上記皮膜を有する樹脂クロメート処理金属材料を
提供する。 【解決手段】 (a)スチレン(a−1)を、得られる
有機樹脂に対して、2〜30重量%、水酸基含有モノマ
ー(a−2)を10〜50重量%、カルボキシル基含有
化合物(a−3)を1〜10重量%、およびその他のモ
ノマーまたは有機樹脂(a−4)を10〜87重量%含
み、水酸基含有モノマー(a−2)/カルボキシル基含
有化合物(a−3)(モル比)が0.5〜12である混
合物を重合した、ガラス転移温度が−5〜30℃である
有機樹脂を水性媒体中に安定に分散した有機樹脂エマル
ジョン、(b)水溶性クロム化合物、および(c)鉱酸
を主成分として含む樹脂クロメート組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばZn、N
i、Cu、Fe、Al、Co、Cr、Ti、Mg、M
n、Sn、Pbなどの金属1種を鋼にめっきしためっき
鋼、これら金属の2種あるいは3種以上をめっきした合
金めっき鋼、これらのめっき層にSi、Sb、Nb、
V、Moなどの第三金属および/またはシリカ、アルミ
ナ、ジルコニア、チタニアなどの無機物を添加しためっ
き鋼、珪素鋼、ステンレス鋼、上記金属あるいは金属合
金、例えば、亜鉛、亜鉛合金、銅、銅合金、アルミニウ
ム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合
金、チタン、チタン合金、ニッケル、ニッケル合金など
の表面に塗布、乾燥して樹脂クロメート皮膜を形成する
樹脂クロメート処理浴、ならびに上記樹脂クロメート浴
から得られる皮膜を有する表面処理金属材料に関するも
のである。
i、Cu、Fe、Al、Co、Cr、Ti、Mg、M
n、Sn、Pbなどの金属1種を鋼にめっきしためっき
鋼、これら金属の2種あるいは3種以上をめっきした合
金めっき鋼、これらのめっき層にSi、Sb、Nb、
V、Moなどの第三金属および/またはシリカ、アルミ
ナ、ジルコニア、チタニアなどの無機物を添加しためっ
き鋼、珪素鋼、ステンレス鋼、上記金属あるいは金属合
金、例えば、亜鉛、亜鉛合金、銅、銅合金、アルミニウ
ム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合
金、チタン、チタン合金、ニッケル、ニッケル合金など
の表面に塗布、乾燥して樹脂クロメート皮膜を形成する
樹脂クロメート処理浴、ならびに上記樹脂クロメート浴
から得られる皮膜を有する表面処理金属材料に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】冷延鋼、Znめっき鋼、Zn−Ni系、
Zn−Ni−Co系、Zn−Ni−Cr系、Zn−Fe
系、Zn−Co系、Zn−Cr系、Zn−Mn系などの
Zn系合金めっき鋼、Ni、Cu、Pb、Sn、Cd、
Al、Tiなどの金属めっき鋼、これら金属の合金めっ
き鋼などの耐食性を改善するために、クロメート処理し
てクロメート皮膜を形成することが一般的に行われてい
る。このクロメート処理は大別すると電解型クロメート
処理と塗布型クロメート処理の2つに分けることができ
る。
Zn−Ni−Co系、Zn−Ni−Cr系、Zn−Fe
系、Zn−Co系、Zn−Cr系、Zn−Mn系などの
Zn系合金めっき鋼、Ni、Cu、Pb、Sn、Cd、
Al、Tiなどの金属めっき鋼、これら金属の合金めっ
き鋼などの耐食性を改善するために、クロメート処理し
てクロメート皮膜を形成することが一般的に行われてい
る。このクロメート処理は大別すると電解型クロメート
処理と塗布型クロメート処理の2つに分けることができ
る。
【0003】このうち電解型クロメート処理は、クロム
酸を主成分とする浴に各種陰イオンを添加して、この中
で鋼板などを陰極電解処理することによりクロメート皮
膜を形成する。また、塗布型クロメート処理は、Cr3+
およびCr6+を主成分とし、無機コロイド化合物、無機
アニオン化合物および無機カチオン化合物などを含有す
る液を塗布することによりクロメート皮膜を形成する。
酸を主成分とする浴に各種陰イオンを添加して、この中
で鋼板などを陰極電解処理することによりクロメート皮
膜を形成する。また、塗布型クロメート処理は、Cr3+
およびCr6+を主成分とし、無機コロイド化合物、無機
アニオン化合物および無機カチオン化合物などを含有す
る液を塗布することによりクロメート皮膜を形成する。
【0004】また、塗布型クロメート処理の一種である
が、有機樹脂を添加した塗布型クロメート処理、いわゆ
る樹脂型クロメート処理が最近開発されている。例え
ば、浴を特定したCr、アモルファスシリカ、リン酸化
合物およびポリアクリル酸で構成し、皮膜最表層のC/
Si比を特定する処理法(特開平2−163385号公
報)、クロメート液中にメチルメタクリレート系共重合
体などを含むアクリル系エマルジョンを特定割合添加し
て処理する方法(特開平2−179883号公報)、ク
ロム酸、クロム酸還元生成物、アクリルエマルジョンお
よびシリカゾルを特定条件で含有する液を塗布する方法
(特開平3−215683号公報)、クロム酸、クロム
酸還元生成物、アクリルエマルジョンおよび湿式タイプ
シリカゾルを特定条件で含有する液で処理する方法(特
開平3−215681号公報)、エチレン系不飽和カル
ボン酸成分、水酸基含有モノマー成分およびその他のエ
チレン系不飽和化合物からなる水性エマルジョン、水溶
性クロム化合物、無機化合物の水系コロイドおよび両性
金属と反応して難水溶性塩を形成する無機物とを混合し
てなる金属表面処理用組成物(特開平5−230666
号公報)などを挙げることができる。
が、有機樹脂を添加した塗布型クロメート処理、いわゆ
る樹脂型クロメート処理が最近開発されている。例え
ば、浴を特定したCr、アモルファスシリカ、リン酸化
合物およびポリアクリル酸で構成し、皮膜最表層のC/
Si比を特定する処理法(特開平2−163385号公
報)、クロメート液中にメチルメタクリレート系共重合
体などを含むアクリル系エマルジョンを特定割合添加し
て処理する方法(特開平2−179883号公報)、ク
ロム酸、クロム酸還元生成物、アクリルエマルジョンお
よびシリカゾルを特定条件で含有する液を塗布する方法
(特開平3−215683号公報)、クロム酸、クロム
酸還元生成物、アクリルエマルジョンおよび湿式タイプ
シリカゾルを特定条件で含有する液で処理する方法(特
開平3−215681号公報)、エチレン系不飽和カル
ボン酸成分、水酸基含有モノマー成分およびその他のエ
チレン系不飽和化合物からなる水性エマルジョン、水溶
性クロム化合物、無機化合物の水系コロイドおよび両性
金属と反応して難水溶性塩を形成する無機物とを混合し
てなる金属表面処理用組成物(特開平5−230666
号公報)などを挙げることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記処理のうち、電解
処理によって形成されたクロメート皮膜は、Crの溶出
は少ないものの耐食性は充分とは言えない。また、得ら
れためっき金属の加工時の皮膜の耐疵付性は悪く、従っ
て加工後の耐食性が極端に低下する。さらに塗料との密
着性も、塗布型クロメート処理により得られた皮膜より
は優れてはいるが、必ずしも充分とは言えない。
処理によって形成されたクロメート皮膜は、Crの溶出
は少ないものの耐食性は充分とは言えない。また、得ら
れためっき金属の加工時の皮膜の耐疵付性は悪く、従っ
て加工後の耐食性が極端に低下する。さらに塗料との密
着性も、塗布型クロメート処理により得られた皮膜より
は優れてはいるが、必ずしも充分とは言えない。
【0006】Cr6+にはクロメート皮膜の疵部や加工に
よって生じた皮膜の亀裂部を補修する、いわゆる補修効
果があり、これによって膜全体の耐食性がある程度確保
される。塗布型処理によって形成されたクロメート皮膜
は、膜中に多量にCr6+が存在し、このCr6+の補修効
果によって耐食性は確保される。すなわち、例えば溶融
亜鉛めっき鋼板のように過酷な加工を受けるとめっき層
にクラックが発生する。しかしこの時クロメート皮膜中
に存在するかなりの量のCr6+が、めっき層のクラック
部に入り込み、このCr6+は割れによって生じた新しい
めっき面で金属によってCr3+に還元され、新しく現れ
ためっき面に新たにクロメート皮膜を形成し、膜の耐食
性を確保する。しかし耐食性を充分確保するためにはか
なり塗布量を増やさなければならず、これはCr6+が多
量に溶出することとなり、実質的には実施できない。ま
た、皮膜中にかなりのCr6+が存在するため、使用時に
Cr6+が溶出し、公害問題を引き起し、好ましくない。
さらに得られた皮膜は塗料との密着性が一般的に不充分
である。
よって生じた皮膜の亀裂部を補修する、いわゆる補修効
果があり、これによって膜全体の耐食性がある程度確保
される。塗布型処理によって形成されたクロメート皮膜
は、膜中に多量にCr6+が存在し、このCr6+の補修効
果によって耐食性は確保される。すなわち、例えば溶融
亜鉛めっき鋼板のように過酷な加工を受けるとめっき層
にクラックが発生する。しかしこの時クロメート皮膜中
に存在するかなりの量のCr6+が、めっき層のクラック
部に入り込み、このCr6+は割れによって生じた新しい
めっき面で金属によってCr3+に還元され、新しく現れ
ためっき面に新たにクロメート皮膜を形成し、膜の耐食
性を確保する。しかし耐食性を充分確保するためにはか
なり塗布量を増やさなければならず、これはCr6+が多
量に溶出することとなり、実質的には実施できない。ま
た、皮膜中にかなりのCr6+が存在するため、使用時に
Cr6+が溶出し、公害問題を引き起し、好ましくない。
さらに得られた皮膜は塗料との密着性が一般的に不充分
である。
【0007】樹脂型クロメート処理は、クロム酸浴に各
種樹脂が添加されるが、その際、クロム酸の有する強力
な酸化作用(Cr6+→Cr3+)によって樹脂は多かれ少
なかれ酸化され、浴中のCr3+が次第に増加するため、
塗布・乾燥後の形成された樹脂クロメート皮膜中のCr
6+は少なく、Cr3+が多い傾向にある。従って、皮膜か
らのCr6+の溶出は少ないかわりに、Cr6+の補修効果
による耐食性の確保はあまり期待できない。そのため、
樹脂型クロメート処理によれば、緻密な皮膜を形成する
ことによって腐食性イオンの浸透を遮断して、皮膜の耐
食性を確保することになる。またそれと同時に、延性に
富み、めっきされた素材を過酷な加工に付しても充分に
追従し、該加工後も皮膜に亀裂が生ぜず、素材表面を一
様に被覆して加工部の耐食性をも確保できる皮膜が要求
される。しかし樹脂をクロム酸と共存させると、クロム
酸(Cr6+)の有する強力な酸化作用によって、膜は一
般に硬くなったり、脆くなったり、あるいは一部がゲル
化するため、上記したような、素材の加工に追従できる
ほど柔軟性のある延性に富んだ皮膜を形成することは困
難で、皮膜に亀裂が発生しやすい。亀裂あるいはクラッ
クが生じた場合、Cr6+の補修効果があまり望めないた
め、膜の耐食性を確保するのは難しい。さらに多くの場
合、酸化を受けた樹脂は塗料との密着性が極めて悪い。
種樹脂が添加されるが、その際、クロム酸の有する強力
な酸化作用(Cr6+→Cr3+)によって樹脂は多かれ少
なかれ酸化され、浴中のCr3+が次第に増加するため、
塗布・乾燥後の形成された樹脂クロメート皮膜中のCr
6+は少なく、Cr3+が多い傾向にある。従って、皮膜か
らのCr6+の溶出は少ないかわりに、Cr6+の補修効果
による耐食性の確保はあまり期待できない。そのため、
樹脂型クロメート処理によれば、緻密な皮膜を形成する
ことによって腐食性イオンの浸透を遮断して、皮膜の耐
食性を確保することになる。またそれと同時に、延性に
富み、めっきされた素材を過酷な加工に付しても充分に
追従し、該加工後も皮膜に亀裂が生ぜず、素材表面を一
様に被覆して加工部の耐食性をも確保できる皮膜が要求
される。しかし樹脂をクロム酸と共存させると、クロム
酸(Cr6+)の有する強力な酸化作用によって、膜は一
般に硬くなったり、脆くなったり、あるいは一部がゲル
化するため、上記したような、素材の加工に追従できる
ほど柔軟性のある延性に富んだ皮膜を形成することは困
難で、皮膜に亀裂が発生しやすい。亀裂あるいはクラッ
クが生じた場合、Cr6+の補修効果があまり望めないた
め、膜の耐食性を確保するのは難しい。さらに多くの場
合、酸化を受けた樹脂は塗料との密着性が極めて悪い。
【0008】こうした状況から、Cr6+の溶出がほとん
ど無く、かつ極めて優れた加工部耐食性と塗料密着性を
両立できる樹脂クロメート皮膜が得られることが求めら
れている。
ど無く、かつ極めて優れた加工部耐食性と塗料密着性を
両立できる樹脂クロメート皮膜が得られることが求めら
れている。
【0009】本発明は、上記従来の樹脂型クロメート処
理技術の欠点を解決し、耐Cr溶出性に優れているとと
もに、極めて優れた加工後裸耐食性(クロメートめっき
された素材を円筒絞りのような過酷な条件で加工した後
そのままのクロメート皮膜の耐食性)を示し、かつ極め
て優れた塗料密着性を有するクロメート皮膜を各種金属
材料表面に形成することができる樹脂クロメート浴を提
供することを第1の目的とするものである。
理技術の欠点を解決し、耐Cr溶出性に優れているとと
もに、極めて優れた加工後裸耐食性(クロメートめっき
された素材を円筒絞りのような過酷な条件で加工した後
そのままのクロメート皮膜の耐食性)を示し、かつ極め
て優れた塗料密着性を有するクロメート皮膜を各種金属
材料表面に形成することができる樹脂クロメート浴を提
供することを第1の目的とするものである。
【0010】第2の目的は、例えばZn、Ni、Cu、
Fe、Al、Co、Cr、Ti、Mg、Mn、Sn、P
bなどの金属1種を鋼にめっきしためっき鋼、これら金
属の2種あるいは3種以上をめっきした合金めっき鋼、
これらのめっき層に第三金属および/またはシリカ、ア
ルミナ、ジルコニア、チタニアなどの無機物を添加およ
び/または分散させためっき鋼、珪素鋼、ステンレス
鋼、上記金属あるいは金属の合金、例えば、亜鉛、亜鉛
合金、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、
マグネシウム、マグネシウム合金、チタン、チタン合
金、ニッケル、ニッケル合金などの表面に、上記処理浴
を使用して、耐Cr溶出性に優れ、かつ加工後裸耐食性
および塗料密着性にも極めて優れたクロメート皮膜を特
定量形成せしめた表面処理金属材料を提供することであ
る。
Fe、Al、Co、Cr、Ti、Mg、Mn、Sn、P
bなどの金属1種を鋼にめっきしためっき鋼、これら金
属の2種あるいは3種以上をめっきした合金めっき鋼、
これらのめっき層に第三金属および/またはシリカ、ア
ルミナ、ジルコニア、チタニアなどの無機物を添加およ
び/または分散させためっき鋼、珪素鋼、ステンレス
鋼、上記金属あるいは金属の合金、例えば、亜鉛、亜鉛
合金、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、
マグネシウム、マグネシウム合金、チタン、チタン合
金、ニッケル、ニッケル合金などの表面に、上記処理浴
を使用して、耐Cr溶出性に優れ、かつ加工後裸耐食性
および塗料密着性にも極めて優れたクロメート皮膜を特
定量形成せしめた表面処理金属材料を提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特殊な有
機樹脂を含む水系エマルジョン、水溶性クロム化合物お
よび鉱酸を配合した水性液を金属材料に塗布することに
よって上記した従来の問題を全て解決した樹脂クロメー
ト皮膜を得ることに成功し、本発明を完成させた。すな
わち、本発明は(1)(a)スチレン(a−1)を、得
られる有機樹脂に対して、2〜30重量%、水酸基含有
モノマー(a−2)を10〜50重量%、カルボキシル
基含有化合物(a−3)を1〜10重量%、およびその
他のモノマーまたは有機樹脂(a−4)を10〜87重
量%含み、水酸基含有モノマー(a−2)/カルボキシ
ル基含有化合物(a−3)(モル比)を0.5〜12で
ある混合物を重合した、ガラス転移温度(Tg)が−5
〜30℃である有機樹脂を水性媒体中に安定に分散した
有機樹脂エマルジョン、(b)水溶性クロム化合物、お
よび(c)鉱酸を主成分として含む樹脂クロメート組成
物、および(2)めっきされた鋼や金属の表面に、該樹
脂クロメート組成物から形成される皮膜を、金属クロム
換算で5〜300mg/m2 有することを特徴とする表
面処理金属材料である。
機樹脂を含む水系エマルジョン、水溶性クロム化合物お
よび鉱酸を配合した水性液を金属材料に塗布することに
よって上記した従来の問題を全て解決した樹脂クロメー
ト皮膜を得ることに成功し、本発明を完成させた。すな
わち、本発明は(1)(a)スチレン(a−1)を、得
られる有機樹脂に対して、2〜30重量%、水酸基含有
モノマー(a−2)を10〜50重量%、カルボキシル
基含有化合物(a−3)を1〜10重量%、およびその
他のモノマーまたは有機樹脂(a−4)を10〜87重
量%含み、水酸基含有モノマー(a−2)/カルボキシ
ル基含有化合物(a−3)(モル比)を0.5〜12で
ある混合物を重合した、ガラス転移温度(Tg)が−5
〜30℃である有機樹脂を水性媒体中に安定に分散した
有機樹脂エマルジョン、(b)水溶性クロム化合物、お
よび(c)鉱酸を主成分として含む樹脂クロメート組成
物、および(2)めっきされた鋼や金属の表面に、該樹
脂クロメート組成物から形成される皮膜を、金属クロム
換算で5〜300mg/m2 有することを特徴とする表
面処理金属材料である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の樹脂クロメート組
成物の各成分、および該組成物から形成される樹脂クロ
メート皮膜の特性について詳しく説明する。本発明の樹
脂クロメート組成物を構成する有機樹脂エマルジョン
(a)は、必須構成成分として、スチレン(a−1)
を、得られる有機樹脂当たり、2〜30重量%、水酸基
含有モノマー(a−2)を10〜50重量%、カルボキ
シル基含有化合物(a−3)を1〜10重量%、および
その他のモノマーまたは有機樹脂(a−4)を10〜8
7重量%含有し、水酸基含有モノマー(a−2)/カル
ボキシル基含有化合物(モル比)が0.5〜12である
混合物を重合した、ガラス転移温度(Tg)が−5〜3
0℃の有機樹脂(上記4成分を重合して得られる共重合
体および重合反応混合物も含む。以下「本有機樹脂」と
もいう)を水性媒体中に安定に分散させたエマルジョン
である。
成物の各成分、および該組成物から形成される樹脂クロ
メート皮膜の特性について詳しく説明する。本発明の樹
脂クロメート組成物を構成する有機樹脂エマルジョン
(a)は、必須構成成分として、スチレン(a−1)
を、得られる有機樹脂当たり、2〜30重量%、水酸基
含有モノマー(a−2)を10〜50重量%、カルボキ
シル基含有化合物(a−3)を1〜10重量%、および
その他のモノマーまたは有機樹脂(a−4)を10〜8
7重量%含有し、水酸基含有モノマー(a−2)/カル
ボキシル基含有化合物(モル比)が0.5〜12である
混合物を重合した、ガラス転移温度(Tg)が−5〜3
0℃の有機樹脂(上記4成分を重合して得られる共重合
体および重合反応混合物も含む。以下「本有機樹脂」と
もいう)を水性媒体中に安定に分散させたエマルジョン
である。
【0013】本有機樹脂を構成するスチレン成分(a−
1)としては、スチレンはもちろんα−メチルスチレ
ン、ジメチルアミノスチレン、クロロスチレンなどの置
換基を有するスチレンも使用することができる。
1)としては、スチレンはもちろんα−メチルスチレ
ン、ジメチルアミノスチレン、クロロスチレンなどの置
換基を有するスチレンも使用することができる。
【0014】水酸基含有モノマー成分(a−2)として
は、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、
(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、アクリル酸
2,2−ビス(ヒドロキシメチル)エチル、(メタ)ア
クリル酸2,3−ジヒドロキシプロピル、(メタ)アク
リル酸−3−クロル−2−ヒドロキシプロピルなどの
(メタ)アクリル酸ヒドロキシエステル類、アリルアル
コール類とN−メチロールアクリルアミドやN−ブトキ
シメチロール(メタ)アクリルアミドなどとのアルコー
ルアミド類などの還元性水酸基を含有するモノマー;お
よび酸性液中で水酸基と同様な反応性を期待できるモノ
マー、例えばグリシジル(メタ)アクリレート、アリル
グリシジルエーテル、β−メチルグリシジル(メタ)ア
クリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル
(メタ)アクリレートなどのグリシジル基を有するモノ
マー、アクロレインアミドなどのアルデヒド基を有する
モノマーなどが使用できる。なかでも特に好ましいの
は、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタアクリル
酸2−ヒドロキシプロピルである。なお、(メタ)アク
リル酸〜は、メタアクリル酸〜および/またはアクリル
酸〜を表している。
は、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、
(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、アクリル酸
2,2−ビス(ヒドロキシメチル)エチル、(メタ)ア
クリル酸2,3−ジヒドロキシプロピル、(メタ)アク
リル酸−3−クロル−2−ヒドロキシプロピルなどの
(メタ)アクリル酸ヒドロキシエステル類、アリルアル
コール類とN−メチロールアクリルアミドやN−ブトキ
シメチロール(メタ)アクリルアミドなどとのアルコー
ルアミド類などの還元性水酸基を含有するモノマー;お
よび酸性液中で水酸基と同様な反応性を期待できるモノ
マー、例えばグリシジル(メタ)アクリレート、アリル
グリシジルエーテル、β−メチルグリシジル(メタ)ア
クリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル
(メタ)アクリレートなどのグリシジル基を有するモノ
マー、アクロレインアミドなどのアルデヒド基を有する
モノマーなどが使用できる。なかでも特に好ましいの
は、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタアクリル
酸2−ヒドロキシプロピルである。なお、(メタ)アク
リル酸〜は、メタアクリル酸〜および/またはアクリル
酸〜を表している。
【0015】カルボキシル基含有化合物成分(a−3)
として、例えば、エチレン系不飽和カルボン酸やその共
重合体樹脂を使用することができる。エチレン系不飽和
カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタアクリ
ル酸、クロトン酸などのエチレン系不飽和モノカルボン
酸;イタコン酸、マレイン酸、フマール酸などのエチレ
ン系不飽和ジカルボン酸;それらのアルカリ金属塩、ア
ンモニウム塩、有機アミンが挙げられる。
として、例えば、エチレン系不飽和カルボン酸やその共
重合体樹脂を使用することができる。エチレン系不飽和
カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタアクリ
ル酸、クロトン酸などのエチレン系不飽和モノカルボン
酸;イタコン酸、マレイン酸、フマール酸などのエチレ
ン系不飽和ジカルボン酸;それらのアルカリ金属塩、ア
ンモニウム塩、有機アミンが挙げられる。
【0016】その他のモノマーまたは有機樹脂(a−
4)とは、(a−1)、(a−2)、(a−3)成分以
外のモノマー、有機樹脂で、例えば、エポキシ樹脂、そ
の共重合体、アクリル変成エポキシ樹脂、その共重合
体、ウレタン変成エポキシ樹脂、その共重合体、ポリエ
ステル、その共重合体、ポリウレタン、その共重合体な
どおよび(メタ)アクリル酸アルキルエステル、その他
のビニル化合物などが挙げられる。
4)とは、(a−1)、(a−2)、(a−3)成分以
外のモノマー、有機樹脂で、例えば、エポキシ樹脂、そ
の共重合体、アクリル変成エポキシ樹脂、その共重合
体、ウレタン変成エポキシ樹脂、その共重合体、ポリエ
ステル、その共重合体、ポリウレタン、その共重合体な
どおよび(メタ)アクリル酸アルキルエステル、その他
のビニル化合物などが挙げられる。
【0017】(メタ)アクリル酸アルキルエステルとし
ては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)
アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘ
キシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリ
ル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メ
タ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、
(メタ)アクリル酸フェニルなどが挙げられる。
ては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)
アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘ
キシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリ
ル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メ
タ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、
(メタ)アクリル酸フェニルなどが挙げられる。
【0018】その他のビニル化合物としては、例えば、
(メタ)アクリルアミド、メタクリロイルオキシエチル
トリメチルアンモニウムクロライドのような(メタ)ア
クリル酸から誘導される第四級アンモニウム塩、(メ
タ)アクリル酸ジエチルアミノエステルのような第三級
アミノ基を有するアクリル酸エステルおよびそれらの第
四級アンモニウム塩、ジメチルアクリルアミド、アクリ
ロイルモルフォリンなどのアミノ基を有するモノマー、
(メタ)アクリル酸とジアミンから得られるアミドアミ
ンから誘導される第四級アンモニウム塩、(メタ)アク
リル酸トリエチレングリコールエステル、(メタ)アク
リル酸ジプロピレングリコールエステルのような(メ
タ)アクリル酸のポリエチレングリコールやポリプロピ
レングリコールのエステル、スチレンスルホン酸やスル
ホプロピル(メタ)アクリル酸エステル、スルホプロピ
ル(メタ)イタコン酸エステルのようなスルホン基を有
するモノマー、(メタ)アクリル酸モノグリセライドの
ような(メタ)アクリル酸の多価アルコールエステル、
モノ(2−ヒドロキシエチルアクリレート)アシッドフ
ォスフェートのような(メタ)アクリル酸のリン酸塩、
N−(3−スルホプロピル)−N−メタクリロイルアミ
ドプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイン、
1−(3−スルホプロピル)−2−ビニルピリジニウム
ベタインのようなベタイン型の不飽和化合物、ビニルピ
リジン、およびその他の塩、ビニルピロリドン、ブタジ
エン、ペンタジエンなどの共役ジエンモノマー、塩化ビ
ニルなどのハロゲン化ビニル、塩化ビニリデンなどのハ
ロゲン化ビニリデン、酢酸ビニルなどのビニルエステ
ル、アクリロニトリルなどが挙げられる。
(メタ)アクリルアミド、メタクリロイルオキシエチル
トリメチルアンモニウムクロライドのような(メタ)ア
クリル酸から誘導される第四級アンモニウム塩、(メ
タ)アクリル酸ジエチルアミノエステルのような第三級
アミノ基を有するアクリル酸エステルおよびそれらの第
四級アンモニウム塩、ジメチルアクリルアミド、アクリ
ロイルモルフォリンなどのアミノ基を有するモノマー、
(メタ)アクリル酸とジアミンから得られるアミドアミ
ンから誘導される第四級アンモニウム塩、(メタ)アク
リル酸トリエチレングリコールエステル、(メタ)アク
リル酸ジプロピレングリコールエステルのような(メ
タ)アクリル酸のポリエチレングリコールやポリプロピ
レングリコールのエステル、スチレンスルホン酸やスル
ホプロピル(メタ)アクリル酸エステル、スルホプロピ
ル(メタ)イタコン酸エステルのようなスルホン基を有
するモノマー、(メタ)アクリル酸モノグリセライドの
ような(メタ)アクリル酸の多価アルコールエステル、
モノ(2−ヒドロキシエチルアクリレート)アシッドフ
ォスフェートのような(メタ)アクリル酸のリン酸塩、
N−(3−スルホプロピル)−N−メタクリロイルアミ
ドプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイン、
1−(3−スルホプロピル)−2−ビニルピリジニウム
ベタインのようなベタイン型の不飽和化合物、ビニルピ
リジン、およびその他の塩、ビニルピロリドン、ブタジ
エン、ペンタジエンなどの共役ジエンモノマー、塩化ビ
ニルなどのハロゲン化ビニル、塩化ビニリデンなどのハ
ロゲン化ビニリデン、酢酸ビニルなどのビニルエステ
ル、アクリロニトリルなどが挙げられる。
【0019】上記した各成分の使用割合は、本有機樹脂
に対して、スチレン(a−1)が2〜30重量%、水酸
基含有モノマー(a−2)が10〜50重量%、カルボ
キシル基含有化合物(a−3)が1〜10重量%、その
他のモノマーまたは有機樹脂(a−4)が10〜87重
量%であり、水酸基含有モノマー(a−2)/カルボキ
シル基含有化合物(a−3)(モル比)が0.5〜12
である。また、本有機樹脂のTgは−5〜30℃であ
る。
に対して、スチレン(a−1)が2〜30重量%、水酸
基含有モノマー(a−2)が10〜50重量%、カルボ
キシル基含有化合物(a−3)が1〜10重量%、その
他のモノマーまたは有機樹脂(a−4)が10〜87重
量%であり、水酸基含有モノマー(a−2)/カルボキ
シル基含有化合物(a−3)(モル比)が0.5〜12
である。また、本有機樹脂のTgは−5〜30℃であ
る。
【0020】本有機樹脂のTgは、皮膜の加工後裸耐食
性に影響を及ぼす。Tgの好ましい範囲は5〜20℃で
ある。Tgが−5〜30℃であれば、加工後裸耐食性が
格段に向上する。
性に影響を及ぼす。Tgの好ましい範囲は5〜20℃で
ある。Tgが−5〜30℃であれば、加工後裸耐食性が
格段に向上する。
【0021】スチレン(a−1)の好ましい範囲は、本
有機樹脂に対して4〜19重量%である。スチレン(a
−1)の範囲が2〜30重量%であれば、得られる皮膜
の塗料密着性が格段に向上する。このスチレンの効果は
本有機樹脂の系で始めて得られるものである。本発明の
系から外れた系、あるいは本発明とは全く異なる系にス
チレンを添加しても、塗料密着性を格段に向上する効果
は認められない。本発明におけるこのスチレンの塗料密
着性向上の効果について、その原因は現時点では必ずし
も明確ではないが、本有機樹脂を含む樹脂クロメート組
成物を、鋼板を始めとする基材に塗布し、水溶液中で水
素過電圧を測定した場合、上記エマルジョン(a)にス
チレンを特定量添加すると水素過電圧が著しく低下し、
水素ガスが発生し易くなることが判った。多量の水素ガ
スの発生は基板界面でのpHの急激な上昇を意味し、こ
れは緻密な電着塗膜が形成されることを意味する。これ
によって塗料密着性が格段に向上するものと思われる。
有機樹脂に対して4〜19重量%である。スチレン(a
−1)の範囲が2〜30重量%であれば、得られる皮膜
の塗料密着性が格段に向上する。このスチレンの効果は
本有機樹脂の系で始めて得られるものである。本発明の
系から外れた系、あるいは本発明とは全く異なる系にス
チレンを添加しても、塗料密着性を格段に向上する効果
は認められない。本発明におけるこのスチレンの塗料密
着性向上の効果について、その原因は現時点では必ずし
も明確ではないが、本有機樹脂を含む樹脂クロメート組
成物を、鋼板を始めとする基材に塗布し、水溶液中で水
素過電圧を測定した場合、上記エマルジョン(a)にス
チレンを特定量添加すると水素過電圧が著しく低下し、
水素ガスが発生し易くなることが判った。多量の水素ガ
スの発生は基板界面でのpHの急激な上昇を意味し、こ
れは緻密な電着塗膜が形成されることを意味する。これ
によって塗料密着性が格段に向上するものと思われる。
【0022】また、スチレン(a−1)の重量%は加工
後裸耐食性にも影響を及ぼし、2〜30重量%であれ
ば、加工後裸耐食性が格段に向上する。
後裸耐食性にも影響を及ぼし、2〜30重量%であれ
ば、加工後裸耐食性が格段に向上する。
【0023】本有機樹脂において、スチレン(a−1)
の量が2〜30重量%であると、エマルジョンを合成し
た時、粒径が無添加の場合と比べ1/3〜1/10と極
めて微細なエマルジョンが形成される。また、特定量の
スチレン(a−1)を使用して有機樹脂のTgを−5℃
〜30℃にすると、造膜後の皮膜の延性が極めて向上す
る。このような微細な粒径のエマルジョンの形成と造膜
後の皮膜への優れた延性の付与によって極めて優れた加
工後裸耐食性が確保されるものと思われる。
の量が2〜30重量%であると、エマルジョンを合成し
た時、粒径が無添加の場合と比べ1/3〜1/10と極
めて微細なエマルジョンが形成される。また、特定量の
スチレン(a−1)を使用して有機樹脂のTgを−5℃
〜30℃にすると、造膜後の皮膜の延性が極めて向上す
る。このような微細な粒径のエマルジョンの形成と造膜
後の皮膜への優れた延性の付与によって極めて優れた加
工後裸耐食性が確保されるものと思われる。
【0024】水酸基含有モノマー(a−2)の好ましい
範囲は、本有機樹脂に対して15〜50重量%である。
水酸基含有モノマー(a−2)の重量%は、形成される
皮膜の耐Cr溶出性に極めて大きな影響を及ぼす。(a
−2)の重量%が10〜50重量%であれば優れた耐C
r溶出性を示し、特に15〜50重量%であれば、極め
て優れた耐Cr溶出性を示す。(a−2)が10重量%
未満では、耐Cr溶出性効果が小さくなり、一方50重
量%を超えると得られる有機樹脂が不安定になる。
範囲は、本有機樹脂に対して15〜50重量%である。
水酸基含有モノマー(a−2)の重量%は、形成される
皮膜の耐Cr溶出性に極めて大きな影響を及ぼす。(a
−2)の重量%が10〜50重量%であれば優れた耐C
r溶出性を示し、特に15〜50重量%であれば、極め
て優れた耐Cr溶出性を示す。(a−2)が10重量%
未満では、耐Cr溶出性効果が小さくなり、一方50重
量%を超えると得られる有機樹脂が不安定になる。
【0025】カルボキシル基含有化合物(a−3)の好
ましい範囲は、本有機樹脂に対して2〜10重量%であ
る。
ましい範囲は、本有機樹脂に対して2〜10重量%であ
る。
【0026】水酸基含有モノマー(a−2)/カルボキ
シル基含有化合物(a−3)(モル比)の好ましい範囲
は2〜8である。水酸基含有モノマー(a−2)および
カルボキシル基含有化合物(a−3)のそれぞれの重量
%および両者のモル比は、形成された皮膜と塗料との密
着性に大きな影響を及ぼし、該モル比が0.5〜12で
あれば、得られた皮膜は優れた塗料密着性を示す。
シル基含有化合物(a−3)(モル比)の好ましい範囲
は2〜8である。水酸基含有モノマー(a−2)および
カルボキシル基含有化合物(a−3)のそれぞれの重量
%および両者のモル比は、形成された皮膜と塗料との密
着性に大きな影響を及ぼし、該モル比が0.5〜12で
あれば、得られた皮膜は優れた塗料密着性を示す。
【0027】その他のモノマーまたは有機樹脂(a−
4)の範囲が10〜87重量%であれば、形成された被
膜は優れた耐Cr溶出性を示し、かつ優れた塗料密着性
を示す。
4)の範囲が10〜87重量%であれば、形成された被
膜は優れた耐Cr溶出性を示し、かつ優れた塗料密着性
を示す。
【0028】スチレン(a−1)の重量%が適正範囲に
入っていても、有機樹脂のTg、あるいは水酸基含有モ
ノマー(a−2)、カルボキシル基含有化合物(a−
3)の重量%および両者の割合が適正範囲にはいってい
なければ、優れた加工後裸耐食性は得られない。Tgの
場合も同様である。すなわち、スチレン(a−1)が2
〜30重量%で、有機樹脂のTgが−5〜30℃であ
り、かつ水酸基含有モノマー(a−2)10〜50重量
%、カルボキシル基含有化合物(a−3)1〜10重量
%で、水酸基含有モノマー(a−2)/カルボキシル基
含有化合物(a−3)のモル比が0.5〜12である条
件が同時に満足されて始めて、極めて優れた加工後裸耐
食性を示す。
入っていても、有機樹脂のTg、あるいは水酸基含有モ
ノマー(a−2)、カルボキシル基含有化合物(a−
3)の重量%および両者の割合が適正範囲にはいってい
なければ、優れた加工後裸耐食性は得られない。Tgの
場合も同様である。すなわち、スチレン(a−1)が2
〜30重量%で、有機樹脂のTgが−5〜30℃であ
り、かつ水酸基含有モノマー(a−2)10〜50重量
%、カルボキシル基含有化合物(a−3)1〜10重量
%で、水酸基含有モノマー(a−2)/カルボキシル基
含有化合物(a−3)のモル比が0.5〜12である条
件が同時に満足されて始めて、極めて優れた加工後裸耐
食性を示す。
【0029】本有機樹脂のTgの制御は、例えば、メタ
アクリレート系モノマーまたは樹脂と、アクリレート系
モノマーまたは樹脂とを組み合わせることにより容易に
可能である。メタアクリレート系モノマーまたは樹脂と
しては、メチルメタアクリレート、エチルメタアクリレ
ート、イソプロピルメタアクリレート、ブチルメタアク
リレート、イソブチルメタアクリレート、セカンダリー
ブチルメタアクリレート、ターシャルブチルメタアクリ
レート、ヘキシルメタアクリレート、2−エチルヘキシ
ルメタアクリレート、ラウリルメタアクリレートなどを
用いることができ、また、アクリレート系ではメチルア
クリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリ
レート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレ
ート、セカンダリーブチルアクリレート、ターシャルブ
チルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレートまたはこ
れらのモノマーの重合体などを使用することができる。
また、弊害にならないものであれば上記以外のモノマー
や樹脂を使用しても一向に差し支えない。例えば、メタ
アクリレート系モノマーまたは樹脂の割合を高くすると
Tgは上がり、アクリレート系モノマーまたは樹脂の割
合を高くするとTgは下がる。
アクリレート系モノマーまたは樹脂と、アクリレート系
モノマーまたは樹脂とを組み合わせることにより容易に
可能である。メタアクリレート系モノマーまたは樹脂と
しては、メチルメタアクリレート、エチルメタアクリレ
ート、イソプロピルメタアクリレート、ブチルメタアク
リレート、イソブチルメタアクリレート、セカンダリー
ブチルメタアクリレート、ターシャルブチルメタアクリ
レート、ヘキシルメタアクリレート、2−エチルヘキシ
ルメタアクリレート、ラウリルメタアクリレートなどを
用いることができ、また、アクリレート系ではメチルア
クリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリ
レート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレ
ート、セカンダリーブチルアクリレート、ターシャルブ
チルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレートまたはこ
れらのモノマーの重合体などを使用することができる。
また、弊害にならないものであれば上記以外のモノマー
や樹脂を使用しても一向に差し支えない。例えば、メタ
アクリレート系モノマーまたは樹脂の割合を高くすると
Tgは上がり、アクリレート系モノマーまたは樹脂の割
合を高くするとTgは下がる。
【0030】本発明の本有機樹脂の成分には、目的を損
なわない範囲で上述した化合物以外のものを使用しても
差し支えない。
なわない範囲で上述した化合物以外のものを使用しても
差し支えない。
【0031】本有機樹脂は、公知の重合方法、例えば、
乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法、溶液重合法など
によって製造される。
乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法、溶液重合法など
によって製造される。
【0032】このようにして得た本有機樹脂を水性媒体
中に安定に分散させて有機樹脂エマルジョン(a)を得
る。水系有機樹脂エマルジョンの合成方法としては、本
有機樹脂を乳化重合法、懸濁重合法で製造した場合はそ
のまま、塊状重合法や溶液重合法によって合成した場合
は水系分散法によって分散させる方法がある。
中に安定に分散させて有機樹脂エマルジョン(a)を得
る。水系有機樹脂エマルジョンの合成方法としては、本
有機樹脂を乳化重合法、懸濁重合法で製造した場合はそ
のまま、塊状重合法や溶液重合法によって合成した場合
は水系分散法によって分散させる方法がある。
【0033】有機樹脂エマルジョン(a)には、本発明
の目的を阻害しない限り、他の樹脂、例えば、ポリエス
テル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリ
ルアマイド系樹脂などが添加されてもよい。
の目的を阻害しない限り、他の樹脂、例えば、ポリエス
テル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリ
ルアマイド系樹脂などが添加されてもよい。
【0034】エマルジョン(a)中の本有機樹脂の量
は、好ましくは13〜90重量%、さらに好ましくは2
0〜80重量%である。
は、好ましくは13〜90重量%、さらに好ましくは2
0〜80重量%である。
【0035】本発明の樹脂クロメート組成物の構成成分
である水溶性クロム化合物(b)としては、例えば、無
水クロム酸、これを部分還元した還元クロム酸、(重)
クロム酸カリウム、(重)クロム酸ナトリウム、(重)
クロム酸アンモニウムなどの重クロム酸塩やクロム酸塩
が挙げられる。なかでも好ましいのは、無水クロム酸お
よび部分還元クロム酸である。
である水溶性クロム化合物(b)としては、例えば、無
水クロム酸、これを部分還元した還元クロム酸、(重)
クロム酸カリウム、(重)クロム酸ナトリウム、(重)
クロム酸アンモニウムなどの重クロム酸塩やクロム酸塩
が挙げられる。なかでも好ましいのは、無水クロム酸お
よび部分還元クロム酸である。
【0036】樹脂クロメート組成物中の水溶性クロム化
合物(b)と有機樹脂エマルジョン(a)との重量比は
適時選定できるが、通常は水溶性クロム化合物(b)の
CrO3 換算での重量と有機樹脂エマルジョン(a)の
固形分との重量比で、1:1〜1:10が好ましく、さ
らに好ましい範囲は1:2〜1:8である。
合物(b)と有機樹脂エマルジョン(a)との重量比は
適時選定できるが、通常は水溶性クロム化合物(b)の
CrO3 換算での重量と有機樹脂エマルジョン(a)の
固形分との重量比で、1:1〜1:10が好ましく、さ
らに好ましい範囲は1:2〜1:8である。
【0037】樹脂クロメート組成物中に添加する鉱酸
(c)としては、例えば、りん酸、硫酸、塩酸、硝酸、
ほう酸などが使用可能である。なかでも、耐食性、浴安
定性の観点からりん酸が好ましい。りん酸としては、り
ん酸、ポリリン酸、次亜リン酸、亜リン酸などいずれを
用いてもよい。これらは単独または混合物として使用し
てもよい。鉱酸(c)の添加量は適時選定できるが、浴
安定性や塗布性などの観点からH 3 PO4 換算で浴中ク
ロム酸濃度(CrO3 換算)の1.0倍(重量比)以上
が好ましく、さらに好ましくは2〜4倍添加する。
(c)としては、例えば、りん酸、硫酸、塩酸、硝酸、
ほう酸などが使用可能である。なかでも、耐食性、浴安
定性の観点からりん酸が好ましい。りん酸としては、り
ん酸、ポリリン酸、次亜リン酸、亜リン酸などいずれを
用いてもよい。これらは単独または混合物として使用し
てもよい。鉱酸(c)の添加量は適時選定できるが、浴
安定性や塗布性などの観点からH 3 PO4 換算で浴中ク
ロム酸濃度(CrO3 換算)の1.0倍(重量比)以上
が好ましく、さらに好ましくは2〜4倍添加する。
【0038】本発明の樹脂クロメート組成物には、必要
に応じて、上記必須成分以外に、SiO2 、Cr
2 O3 、Fe2 O3 、Fe3 O4 、MgO、ZrO2 、
SnO2 、Al2 O3 、Sb2 O5 などのゾルを加えて
もよい。これらの添加量は、(a)(固形分)、(b)
および(c)の合計に対して2〜30重量%が好まし
く、さらに好ましくは5〜10重量%である。
に応じて、上記必須成分以外に、SiO2 、Cr
2 O3 、Fe2 O3 、Fe3 O4 、MgO、ZrO2 、
SnO2 、Al2 O3 、Sb2 O5 などのゾルを加えて
もよい。これらの添加量は、(a)(固形分)、(b)
および(c)の合計に対して2〜30重量%が好まし
く、さらに好ましくは5〜10重量%である。
【0039】本発明の樹脂クロメート組成物の金属への
処理方法としては、ロールコーターによる塗布、リンガ
ーロールによる塗布、浸漬による塗布、エアナイフ絞り
による塗布、バーコーターによる塗布、スプレーによる
塗布、カーテンフローによる塗布など、どのような方法
を使用してもよい。
処理方法としては、ロールコーターによる塗布、リンガ
ーロールによる塗布、浸漬による塗布、エアナイフ絞り
による塗布、バーコーターによる塗布、スプレーによる
塗布、カーテンフローによる塗布など、どのような方法
を使用してもよい。
【0040】なお、本発明の樹脂クロメート組成物が適
用可能な金属材料としては、例えば、Zn、Ni、C
u、Fe、Al、Co、Cr、Ti、Mg、Mn、S
n、Pbなどの金属の1種を鋼にめっきしためっき鋼;
これら金属の2種あるいは3種以上を含む合金をめっき
した合金めっき鋼;これらのめっき層にSi、Sb、N
b、V、Moなどの第三金属およびシリカ、アルミナ、
ジルコニア、チタニアなどの無機物を添加または分散さ
せためっき鋼;珪素鋼;ステンレス鋼;上記した金属ま
たは金属合金、例えば、亜鉛、亜鉛合金、銅、銅合金、
アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグ
ネシウム合金、チタン、チタン合金、ニッケル、ニッケ
ル合金などを挙げることができる。鋼として、冷延鋼、
黒皮熱延鋼、酸洗熱延鋼、形鋼などに適用することがで
きる。金属材料の形態も特に制限はなく、厚板などの板
状物のほか、パイプ、線材、管、形鋼などが挙げられ
る。
用可能な金属材料としては、例えば、Zn、Ni、C
u、Fe、Al、Co、Cr、Ti、Mg、Mn、S
n、Pbなどの金属の1種を鋼にめっきしためっき鋼;
これら金属の2種あるいは3種以上を含む合金をめっき
した合金めっき鋼;これらのめっき層にSi、Sb、N
b、V、Moなどの第三金属およびシリカ、アルミナ、
ジルコニア、チタニアなどの無機物を添加または分散さ
せためっき鋼;珪素鋼;ステンレス鋼;上記した金属ま
たは金属合金、例えば、亜鉛、亜鉛合金、銅、銅合金、
アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグ
ネシウム合金、チタン、チタン合金、ニッケル、ニッケ
ル合金などを挙げることができる。鋼として、冷延鋼、
黒皮熱延鋼、酸洗熱延鋼、形鋼などに適用することがで
きる。金属材料の形態も特に制限はなく、厚板などの板
状物のほか、パイプ、線材、管、形鋼などが挙げられ
る。
【0041】樹脂クロメート皮膜の付着量は適時選択で
きるが、通常はCr換算で5〜300mg/m2 が好ま
しく、さらに好ましくは20〜150mg/m2 であ
る。5mg/m2 以下では一般に皮膜の耐食性の確保が
困難となる。上限は特に制限はないが、300mg/m
2 以上になると皮膜の溶接性が低下する傾向にある。
きるが、通常はCr換算で5〜300mg/m2 が好ま
しく、さらに好ましくは20〜150mg/m2 であ
る。5mg/m2 以下では一般に皮膜の耐食性の確保が
困難となる。上限は特に制限はないが、300mg/m
2 以上になると皮膜の溶接性が低下する傾向にある。
【0042】本発明の樹脂クロメート処理金属材料の用
途としては、特に電気洗濯機、テレビ、パソコン、ワー
プロなどを始めとする家電用部品、屋根・壁材あるいは
ガードレールなどを始めとする建材用部材、ボディーや
ガソリンタンクを始めとする自動車用部材を挙げること
ができる。さらに、造船用部材、厚板や形鋼より形成さ
れた橋梁型鋼、線材より形成されたワイアーロープ類、
パイプより形成された各種輸送用配管、冷延鋼板より形
成されるスチール家具や簡易家具類、あるいは黒皮熱延
鋼板や酸洗熱延鋼板から形成されるドラム缶をはじめと
する容器類、コンテナをはじめとするボックス、車輛用
部材などを挙げることができる。
途としては、特に電気洗濯機、テレビ、パソコン、ワー
プロなどを始めとする家電用部品、屋根・壁材あるいは
ガードレールなどを始めとする建材用部材、ボディーや
ガソリンタンクを始めとする自動車用部材を挙げること
ができる。さらに、造船用部材、厚板や形鋼より形成さ
れた橋梁型鋼、線材より形成されたワイアーロープ類、
パイプより形成された各種輸送用配管、冷延鋼板より形
成されるスチール家具や簡易家具類、あるいは黒皮熱延
鋼板や酸洗熱延鋼板から形成されるドラム缶をはじめと
する容器類、コンテナをはじめとするボックス、車輛用
部材などを挙げることができる。
【0043】
【作用】本発明の樹脂クロメート組成物を金属材料に塗
布することによって耐Cr溶出性、塗料密着性および加
工後裸耐食性に優れたクロメート皮膜を形成することが
できる理由について充分明確ではないが、次のように考
えられる。すなわち、樹脂クロメート組成物を金属に塗
布した際、本有機樹脂中に含まれる水酸基はCr6+の大
部分を還元してCr3+にするため、クロメート皮膜中に
はCr6+はほとんど存在しない。また還元されたCr3+
は、酸化されて形成されたカルボキシル基と予め存在し
たカルボキシル基との間に、言わば架橋剤の役割で存在
する可能性がある。このように、クロメート皮膜中にC
r6+はほとんど存在しないこと、および還元されたCr
3+は樹脂間に固定されていることにより溶出Crはほと
んどない。また、Cr6+の還元に費やされない水酸基と
予め存在するカルボキシル基との間にファンデアワール
ス力が働くが、両者が特定の割合になるとファンデアワ
ールス力が最も強力になり、それによって金属との間に
優れた密着性が生じるばかりでなく、金属表面にあらか
じめ存在する別の塗膜に対しても優れた密着性が得られ
るものと思われる。
布することによって耐Cr溶出性、塗料密着性および加
工後裸耐食性に優れたクロメート皮膜を形成することが
できる理由について充分明確ではないが、次のように考
えられる。すなわち、樹脂クロメート組成物を金属に塗
布した際、本有機樹脂中に含まれる水酸基はCr6+の大
部分を還元してCr3+にするため、クロメート皮膜中に
はCr6+はほとんど存在しない。また還元されたCr3+
は、酸化されて形成されたカルボキシル基と予め存在し
たカルボキシル基との間に、言わば架橋剤の役割で存在
する可能性がある。このように、クロメート皮膜中にC
r6+はほとんど存在しないこと、および還元されたCr
3+は樹脂間に固定されていることにより溶出Crはほと
んどない。また、Cr6+の還元に費やされない水酸基と
予め存在するカルボキシル基との間にファンデアワール
ス力が働くが、両者が特定の割合になるとファンデアワ
ールス力が最も強力になり、それによって金属との間に
優れた密着性が生じるばかりでなく、金属表面にあらか
じめ存在する別の塗膜に対しても優れた密着性が得られ
るものと思われる。
【0044】本発明の樹脂クロメート組成物から得られ
る皮膜は、本有機樹脂中の水酸基によって還元されたC
r3+が架橋剤として作用し、強靱な皮膜を形成するとと
もに、樹脂の最適なTgの選定により分子同士の自己拡
散を容易にし皮膜は緻密化され、スチレンの最適の添加
量によって膜が適度な固さを有しかつ極めて延性に富ん
だ皮膜が形成されるものと思われる。
る皮膜は、本有機樹脂中の水酸基によって還元されたC
r3+が架橋剤として作用し、強靱な皮膜を形成するとと
もに、樹脂の最適なTgの選定により分子同士の自己拡
散を容易にし皮膜は緻密化され、スチレンの最適の添加
量によって膜が適度な固さを有しかつ極めて延性に富ん
だ皮膜が形成されるものと思われる。
【0045】本発明の樹脂クロメート組成物からは、緻
密で強靱で延性に富んだ皮膜が形成される。したがって
過酷な加工に充分追従し、かつめっき層のクラックをも
充分被覆できるものと思われる。それによって過酷な加
工を受けためっき層の加工部でも平板部とあまりかわら
ないほどの極めて優れた裸耐食性が得られる。
密で強靱で延性に富んだ皮膜が形成される。したがって
過酷な加工に充分追従し、かつめっき層のクラックをも
充分被覆できるものと思われる。それによって過酷な加
工を受けためっき層の加工部でも平板部とあまりかわら
ないほどの極めて優れた裸耐食性が得られる。
【0046】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例により詳しく
述べる。実施例および比較例で得られた皮膜の耐Cr溶
出性、加工後裸耐食性および塗料密着性を以下のように
して調べた。
述べる。実施例および比較例で得られた皮膜の耐Cr溶
出性、加工後裸耐食性および塗料密着性を以下のように
して調べた。
【0047】耐Cr溶出性 各実施例および比較例で得られた表面処理金属板を沸騰
水に60分浸漬し、その前後でのクロメート皮膜のクロ
ム付着量の変化率(ΔCr)を調べた。 ◎: ΔCr< 2.0重量% ○: 2.0重量%≦ΔCr< 5.0重量% △: 5.0重量%≦ΔCr<10.0重量% ×:10.0重量%≦ΔCr<20.0重量% ××:20.0重量%≦ΔCr
水に60分浸漬し、その前後でのクロメート皮膜のクロ
ム付着量の変化率(ΔCr)を調べた。 ◎: ΔCr< 2.0重量% ○: 2.0重量%≦ΔCr< 5.0重量% △: 5.0重量%≦ΔCr<10.0重量% ×:10.0重量%≦ΔCr<20.0重量% ××:20.0重量%≦ΔCr
【0048】加工後裸耐食性 各実施例および比較例で得られた表面処理金属板を、7
mmエリクセン押し出し加工を行い、その後腐食試験を
行い、エリクセン押し出し部の白錆の発生状況で評価し
た。腐食試験はJIS−Z−2371規格に準拠した塩
水噴霧試験により(塩水濃度5重量%、槽内温度35
℃、噴霧圧力20PSI)120時間、240時間、3
60時間、480時間、600時間後の発錆状況を残面
積に対する白錆発生面積の割合で示す。 ◎:白錆発生率 0% ○: 〃 0%超〜 1% △: 〃 1%超〜10% ×: 〃 10%超〜50% ××: 〃 50%超
mmエリクセン押し出し加工を行い、その後腐食試験を
行い、エリクセン押し出し部の白錆の発生状況で評価し
た。腐食試験はJIS−Z−2371規格に準拠した塩
水噴霧試験により(塩水濃度5重量%、槽内温度35
℃、噴霧圧力20PSI)120時間、240時間、3
60時間、480時間、600時間後の発錆状況を残面
積に対する白錆発生面積の割合で示す。 ◎:白錆発生率 0% ○: 〃 0%超〜 1% △: 〃 1%超〜10% ×: 〃 10%超〜50% ××: 〃 50%超
【0049】塗料密着性 実施例および比較例で得られた表面処理金属板の皮膜上
に、電着塗料を電着塗装(焼き付け温度:175℃、焼
き付け後の膜厚:20μm)によって塗布し、その上に
メラミンアルキド系塗料を中塗および上塗し、焼き付け
後、中塗および上塗塗膜がそれぞれ30μmとなるよう
にスプレー塗装した(それぞれの焼き付け温度:130
℃)。得られた試験片を50℃の蒸留水に10日間浸漬
し、その後2mmゴバン目(100個)に塗膜をカット
しテープ剥離して、塗膜の剥離面積を評価した。 ◎:塗膜剥離面積 0% ○: 〃 0%超〜 1% △: 〃 1%超〜10% ×: 〃 10%超〜50% ××: 〃 50%超
に、電着塗料を電着塗装(焼き付け温度:175℃、焼
き付け後の膜厚:20μm)によって塗布し、その上に
メラミンアルキド系塗料を中塗および上塗し、焼き付け
後、中塗および上塗塗膜がそれぞれ30μmとなるよう
にスプレー塗装した(それぞれの焼き付け温度:130
℃)。得られた試験片を50℃の蒸留水に10日間浸漬
し、その後2mmゴバン目(100個)に塗膜をカット
しテープ剥離して、塗膜の剥離面積を評価した。 ◎:塗膜剥離面積 0% ○: 〃 0%超〜 1% △: 〃 1%超〜10% ×: 〃 10%超〜50% ××: 〃 50%超
【0050】実施例1 メチルメタアクリレート−スチレン−n−ブチルアクリ
レート−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート−ア
クリル酸〔5成分の重量比=25:7:35:30:
3、水酸基含有モノマー(2−ヒドロキシプロピルメタ
アクリレート)/カルボキシル基含有モノマー(アクリ
ル酸)のモル比=5/1〕の混合物から得られた、Tg
が10℃の有機樹脂を含む有機樹脂水性エマルジョン
(a)、クロム酸(b)を上記有機樹脂100重量部に
対し15重量部およびリン酸(c)を上記有機樹脂10
0重量部に対し60重量部を配合し、樹脂クロメート組
成物を得た。該組成物を電気Znめっき鋼板(目付量:
30g/m2 )にロールで塗布、80℃で乾燥して、成
分が、 上記有機樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 15重量部 リン酸 60重量部 で、付着量がCr換算で55mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。
レート−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート−ア
クリル酸〔5成分の重量比=25:7:35:30:
3、水酸基含有モノマー(2−ヒドロキシプロピルメタ
アクリレート)/カルボキシル基含有モノマー(アクリ
ル酸)のモル比=5/1〕の混合物から得られた、Tg
が10℃の有機樹脂を含む有機樹脂水性エマルジョン
(a)、クロム酸(b)を上記有機樹脂100重量部に
対し15重量部およびリン酸(c)を上記有機樹脂10
0重量部に対し60重量部を配合し、樹脂クロメート組
成物を得た。該組成物を電気Znめっき鋼板(目付量:
30g/m2 )にロールで塗布、80℃で乾燥して、成
分が、 上記有機樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 15重量部 リン酸 60重量部 で、付着量がCr換算で55mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。
【0051】実施例2 t−ブチルメタアクリレート−スチレン−n−ブチルア
クリレート−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート
−アクリル酸〔5成分の重量比=25:5:35:3
0:5、水酸基含有モノマー(2−ヒドロキシプロピル
メタアクリレート)/カルボキシル基含有モノマー(ア
クリル酸)のモル比=3/1〕の混合物から得られた、
Tgが10℃の有機樹脂を含む有機樹脂水性エマルジョ
ン(a)、クロム酸(b)を上記有機樹脂100重量部
に対し20重量部、およびリン酸(c)を上記有機樹脂
100重量部に対し40重量部を配合し、水性樹脂クロ
メート組成物を得た。該組成物を溶融Znめっき鋼板
(目付量:120g/m2 )にロールで塗布、100℃
で乾燥して、成分が、 上記有機樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 20重量部 リン酸 40重量部 で、付着量がCr換算で48mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。
クリレート−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート
−アクリル酸〔5成分の重量比=25:5:35:3
0:5、水酸基含有モノマー(2−ヒドロキシプロピル
メタアクリレート)/カルボキシル基含有モノマー(ア
クリル酸)のモル比=3/1〕の混合物から得られた、
Tgが10℃の有機樹脂を含む有機樹脂水性エマルジョ
ン(a)、クロム酸(b)を上記有機樹脂100重量部
に対し20重量部、およびリン酸(c)を上記有機樹脂
100重量部に対し40重量部を配合し、水性樹脂クロ
メート組成物を得た。該組成物を溶融Znめっき鋼板
(目付量:120g/m2 )にロールで塗布、100℃
で乾燥して、成分が、 上記有機樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 20重量部 リン酸 40重量部 で、付着量がCr換算で48mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。
【0052】実施例3 メチルメタアクリレート−スチレン−n−ブチルアクリ
レート−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート−ア
クリル酸〔5成分の重量比=25:8:35:30:
2、水酸基含有モノマー(2−ヒドロキシプロピルメタ
アクリレート)/カルボキシル基含有モノマー(アクリ
ル酸)のモル比=7.5/1〕の混合物から得られた、
Tgが10℃の有機樹脂を含む有機樹脂水性エマルジョ
ン(a)、クロム酸(b)を上記有機樹脂100重量部
に対し15重量部、およびリン酸(c)を60重量部を
配合して水性樹脂クロメート組成物を得た。該組成物
を、Zn−Ni合金電気めっき鋼板(目付量:30g/
m2 、Ni=11.8重量%)にロールで塗布し、12
0℃で乾燥して、成分が、 上記有機樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 15重量部 リン酸 60重量部 で、付着量がCr換算で72mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。
レート−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート−ア
クリル酸〔5成分の重量比=25:8:35:30:
2、水酸基含有モノマー(2−ヒドロキシプロピルメタ
アクリレート)/カルボキシル基含有モノマー(アクリ
ル酸)のモル比=7.5/1〕の混合物から得られた、
Tgが10℃の有機樹脂を含む有機樹脂水性エマルジョ
ン(a)、クロム酸(b)を上記有機樹脂100重量部
に対し15重量部、およびリン酸(c)を60重量部を
配合して水性樹脂クロメート組成物を得た。該組成物
を、Zn−Ni合金電気めっき鋼板(目付量:30g/
m2 、Ni=11.8重量%)にロールで塗布し、12
0℃で乾燥して、成分が、 上記有機樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 15重量部 リン酸 60重量部 で、付着量がCr換算で72mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。
【0053】実施例4 t−ブチルメタアクリレート−スチレン−n−ブチルア
クリレート−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート
−アクリル酸〔5成分の重量比=21:18:39:2
0:2、水酸基含有モノマー(2−ヒドロキシプロピル
メタアクリレート)/カルボキシル基含有モノマー(ア
クリル酸)のモル比=5/1〕の混合物から得られた、
Tgが10℃の有機樹脂を含む有機樹脂水性エマルジョ
ン(a)、クロム酸(b)を上記有機樹脂100部に対
し10重量部、およびリン酸(c)を40重量部を配合
して水性樹脂クロメート組成物を得た。該組成物を、Z
n−Fe合金電気めっき鋼板(目付量:20g/m2 、
Fe=12.1重量%)にロールで塗布し、60℃で乾
燥して、成分が、 上記有機樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 10重量部 リン酸 40重量部 で、付着量がCr換算で65mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。
クリレート−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート
−アクリル酸〔5成分の重量比=21:18:39:2
0:2、水酸基含有モノマー(2−ヒドロキシプロピル
メタアクリレート)/カルボキシル基含有モノマー(ア
クリル酸)のモル比=5/1〕の混合物から得られた、
Tgが10℃の有機樹脂を含む有機樹脂水性エマルジョ
ン(a)、クロム酸(b)を上記有機樹脂100部に対
し10重量部、およびリン酸(c)を40重量部を配合
して水性樹脂クロメート組成物を得た。該組成物を、Z
n−Fe合金電気めっき鋼板(目付量:20g/m2 、
Fe=12.1重量%)にロールで塗布し、60℃で乾
燥して、成分が、 上記有機樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 10重量部 リン酸 40重量部 で、付着量がCr換算で65mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。
【0054】実施例5 メチルメタアクリレート−スチレン−n−ブチルアクリ
レート−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート−ア
クリル酸〔5成分の重量比=23:11:36:27:
3、水酸基含有モノマー(2−ヒドロキシプロピルメタ
アクリレート)/カルボキシル基含有モノマー(アクリ
ル酸)のモル比=4.5/1〕の混合物から得られた、
Tgが10℃の有機樹脂を含む有機樹脂水性エマルジョ
ン(a)、クロム酸(b)を上記有機樹脂100部に対
し15重量部、およびリン酸(c)を50重量部を配合
して水性樹脂クロメート組成物を得た。該組成物を、溶
融Alめっき鋼板(目付量:57g/m2 )にロール塗
布し、135℃で乾燥して、成分が、 上記有機樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 15重量部 リン酸 50重量部 で、付着量がCr換算で47mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。
レート−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート−ア
クリル酸〔5成分の重量比=23:11:36:27:
3、水酸基含有モノマー(2−ヒドロキシプロピルメタ
アクリレート)/カルボキシル基含有モノマー(アクリ
ル酸)のモル比=4.5/1〕の混合物から得られた、
Tgが10℃の有機樹脂を含む有機樹脂水性エマルジョ
ン(a)、クロム酸(b)を上記有機樹脂100部に対
し15重量部、およびリン酸(c)を50重量部を配合
して水性樹脂クロメート組成物を得た。該組成物を、溶
融Alめっき鋼板(目付量:57g/m2 )にロール塗
布し、135℃で乾燥して、成分が、 上記有機樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 15重量部 リン酸 50重量部 で、付着量がCr換算で47mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。
【0055】実施例6 メチルメタアクリレート−スチレン−n−ブチルアクリ
レート−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート−ア
クリル酸〔5成分の重量比=23:11:36:27:
3、水酸基含有モノマー(2−ヒドロキシプロピルメタ
アクリレート)/カルボキシル基含有モノマー(アクリ
ル酸)のモル比=4.5/1〕の混合物から得られた、
Tgが10℃の有機樹脂を含む有機樹脂水性エマルジョ
ン(a)、クロム酸(b)を上記有機樹脂100重量部
に対し20重量部、およびリン酸(c)を上記有機樹脂
100重量部に対し40重量部を配合して水性樹脂クロ
メート組成物を得た。該組成物を熱延酸洗鋼板(熱延鋼
板を酸洗し黒皮を除去)にロール塗布し、135℃で乾
燥して、成分が、 上記有機樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 20重量部 リン酸 40重量部 で、付着量がCr換算で80mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。
レート−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート−ア
クリル酸〔5成分の重量比=23:11:36:27:
3、水酸基含有モノマー(2−ヒドロキシプロピルメタ
アクリレート)/カルボキシル基含有モノマー(アクリ
ル酸)のモル比=4.5/1〕の混合物から得られた、
Tgが10℃の有機樹脂を含む有機樹脂水性エマルジョ
ン(a)、クロム酸(b)を上記有機樹脂100重量部
に対し20重量部、およびリン酸(c)を上記有機樹脂
100重量部に対し40重量部を配合して水性樹脂クロ
メート組成物を得た。該組成物を熱延酸洗鋼板(熱延鋼
板を酸洗し黒皮を除去)にロール塗布し、135℃で乾
燥して、成分が、 上記有機樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 20重量部 リン酸 40重量部 で、付着量がCr換算で80mg/m2 のクロメート皮
膜を形成した。
【0056】実施例7 メチルメタアクリレート−スチレン−n−ブチルアクリ
レート−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート−ア
クリル酸〔5成分の重量比=23:11:36:27:
3、水酸基含有モノマー(2−ヒドロキシプロピルメタ
アクリレート)/カルボキシル基含有モノマー(アクリ
ル酸)のモル比=4.5/1〕の混合物から得られた、
Tgが10℃の有機樹脂を含む有機樹脂水性エマルジョ
ン(a)、クロム酸(b)を上記有機樹脂100重量部
に対し30重量部、およびリン酸(c)を上記有機樹脂
100重量部に対し35重量部を配合して水性樹脂クロ
メート組成物を得た。該組成物を厚板黒皮材にスプレー
で塗布し、60℃の温風で乾燥して、成分が、 上記有機樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 30重量部 リン酸 35重量部 で、付着量がCr換算で120mg/m2 のクロメート
皮膜を形成した。
レート−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート−ア
クリル酸〔5成分の重量比=23:11:36:27:
3、水酸基含有モノマー(2−ヒドロキシプロピルメタ
アクリレート)/カルボキシル基含有モノマー(アクリ
ル酸)のモル比=4.5/1〕の混合物から得られた、
Tgが10℃の有機樹脂を含む有機樹脂水性エマルジョ
ン(a)、クロム酸(b)を上記有機樹脂100重量部
に対し30重量部、およびリン酸(c)を上記有機樹脂
100重量部に対し35重量部を配合して水性樹脂クロ
メート組成物を得た。該組成物を厚板黒皮材にスプレー
で塗布し、60℃の温風で乾燥して、成分が、 上記有機樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 30重量部 リン酸 35重量部 で、付着量がCr換算で120mg/m2 のクロメート
皮膜を形成した。
【0057】比較例1 クロム酸を15g/l、リン酸を30g/lになるよう
に配合した水性組成物を、電気Znめっき鋼板(付着
量:30g/m2 )にロールで塗布し、165℃で乾燥
して、付着量がCr換算で52mg/m2 のクロメート
皮膜を形成した。
に配合した水性組成物を、電気Znめっき鋼板(付着
量:30g/m2 )にロールで塗布し、165℃で乾燥
して、付着量がCr換算で52mg/m2 のクロメート
皮膜を形成した。
【0058】比較例2 クロム酸を15g/l、リン酸を55g/lになるよう
に配合した水性組成物を、溶融Znめっき鋼板(付着
量:120g/m2 )にロールで塗布し、180℃で乾
燥して、付着量がCr換算で48mg/m2 のクロメー
ト皮膜を形成した。
に配合した水性組成物を、溶融Znめっき鋼板(付着
量:120g/m2 )にロールで塗布し、180℃で乾
燥して、付着量がCr換算で48mg/m2 のクロメー
ト皮膜を形成した。
【0059】比較例3 アクリルエマルジョン100重量部に対して、クロム酸
を15重量部およびリン酸を40重量部配合した水性組
成物を、電気Zn−Ni合金めっき鋼板(付着量:20
g/m2 、Ni=12.9重量%)にロールで塗布し、
150℃で乾燥して、成分が、 アクリル樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 15重量部 リン酸 40重量部 で付着量がCr換算で58mg/m2 のクロメート皮膜
を形成した。
を15重量部およびリン酸を40重量部配合した水性組
成物を、電気Zn−Ni合金めっき鋼板(付着量:20
g/m2 、Ni=12.9重量%)にロールで塗布し、
150℃で乾燥して、成分が、 アクリル樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 15重量部 リン酸 40重量部 で付着量がCr換算で58mg/m2 のクロメート皮膜
を形成した。
【0060】比較例4 アクリルアミド樹脂100重量部、クロム酸15重量部
およびリン酸45重量部配合した水性組成物を、溶融Z
nめっき鋼板(付着量:120g/m2 )にロールで塗
布し、165℃で乾燥して、成分が、 アクリルアミド樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 15重量部 リン酸 45重量部 で付着量がCr換算で61mg/m2 のクロメート皮膜
を形成した。
およびリン酸45重量部配合した水性組成物を、溶融Z
nめっき鋼板(付着量:120g/m2 )にロールで塗
布し、165℃で乾燥して、成分が、 アクリルアミド樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 15重量部 リン酸 45重量部 で付着量がCr換算で61mg/m2 のクロメート皮膜
を形成した。
【0061】比較例5 メチルメタアクリレート−スチレン−n−ブチルアクリ
レート−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート−ア
クリル酸〔5成分の重量比=50:1:10:20:1
9、水酸基含有モノマー(2−ヒドロキシプロピルメタ
アクリレート)/カルボキシル基含有モノマー(アクリ
ル酸)のモル比=0.5〕の混合物から得られた、Tg
が63℃の有機樹脂を含む有機樹脂水性エマルジョン
(a)、クロム酸(b)を上記有機樹脂100重量部に
対し15重量部、およびリン酸(c)を上記有機樹脂1
00重量部に対し50重量部配合し、水性樹脂クロメー
ト組成物を得た。該組成物を電気Zn−Ni合金めっき
鋼板(付着量:20g/m2、Ni=12.3%)にロ
ール塗布し、125℃で乾燥して、成分が、 上記有機樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 15重量部 リン酸 50重量部 付着量がCr換算で70mg/m2 のクロメート皮膜を
形成した。
レート−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート−ア
クリル酸〔5成分の重量比=50:1:10:20:1
9、水酸基含有モノマー(2−ヒドロキシプロピルメタ
アクリレート)/カルボキシル基含有モノマー(アクリ
ル酸)のモル比=0.5〕の混合物から得られた、Tg
が63℃の有機樹脂を含む有機樹脂水性エマルジョン
(a)、クロム酸(b)を上記有機樹脂100重量部に
対し15重量部、およびリン酸(c)を上記有機樹脂1
00重量部に対し50重量部配合し、水性樹脂クロメー
ト組成物を得た。該組成物を電気Zn−Ni合金めっき
鋼板(付着量:20g/m2、Ni=12.3%)にロ
ール塗布し、125℃で乾燥して、成分が、 上記有機樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 15重量部 リン酸 50重量部 付着量がCr換算で70mg/m2 のクロメート皮膜を
形成した。
【0062】比較例6 メチルメタアクリレート−スチレン−n−ブチルアクリ
レート−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート−ア
クリル酸9〔5成分の重量比=50:1:10:20:
19、水酸基含有モノマー(2−ヒドロキシプロピルメ
タアクリレート)/カルボキシル基含有モノマー(アク
リル酸)のモル比=0.5〕の混合物から得られた、T
gが63℃の有機樹脂を含む有機樹脂水性エマルジョン
(a)、クロム酸(b)を上記有機樹脂100重量部に
対し20重量部、およびリン酸(c)を上記有機樹脂1
00重量部に対し40重量部配合し、水性樹脂クロメー
ト組成物を得た。該組成物を熱延酸洗鋼板(熱延鋼板を
酸洗し黒皮を除去)にロール塗布し、125℃で乾燥し
て、成分が、 上記有機樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 20重量部 リン酸 40重量部 付着量がCr換算で85mg/m2 のクロメート皮膜を
形成した。
レート−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート−ア
クリル酸9〔5成分の重量比=50:1:10:20:
19、水酸基含有モノマー(2−ヒドロキシプロピルメ
タアクリレート)/カルボキシル基含有モノマー(アク
リル酸)のモル比=0.5〕の混合物から得られた、T
gが63℃の有機樹脂を含む有機樹脂水性エマルジョン
(a)、クロム酸(b)を上記有機樹脂100重量部に
対し20重量部、およびリン酸(c)を上記有機樹脂1
00重量部に対し40重量部配合し、水性樹脂クロメー
ト組成物を得た。該組成物を熱延酸洗鋼板(熱延鋼板を
酸洗し黒皮を除去)にロール塗布し、125℃で乾燥し
て、成分が、 上記有機樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 20重量部 リン酸 40重量部 付着量がCr換算で85mg/m2 のクロメート皮膜を
形成した。
【0063】比較例7 メチルメタアクリレート−スチレン−n−ブチルアクリ
レート−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート−ア
クリル酸〔5成分の重量比=50:1:10:20:1
9、水酸基含有モノマー(2−ヒドロキシプロピルメタ
アクリレート)/カルボキシル基含有モノマー(アクリ
ル酸)のモル比=0.5〕の混合物から得られた、Tg
が63℃の有機樹脂を含む有機樹脂水性エマルジョン
(a)、クロム酸(b)を上記有機樹脂100重量部に
対し30重量部、リン酸(c)を上記有機樹脂100重
量部に対し35重量部配合し、水性樹脂クロメート組成
物を得た。該組成物を厚板黒皮材にスプレーで塗布し、
65℃で乾燥して、成分が、 上記有機樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 20重量部 リン酸 40重量部 付着量がCr換算で135mg/m2 のクロメート皮膜
を形成した。
レート−2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート−ア
クリル酸〔5成分の重量比=50:1:10:20:1
9、水酸基含有モノマー(2−ヒドロキシプロピルメタ
アクリレート)/カルボキシル基含有モノマー(アクリ
ル酸)のモル比=0.5〕の混合物から得られた、Tg
が63℃の有機樹脂を含む有機樹脂水性エマルジョン
(a)、クロム酸(b)を上記有機樹脂100重量部に
対し30重量部、リン酸(c)を上記有機樹脂100重
量部に対し35重量部配合し、水性樹脂クロメート組成
物を得た。該組成物を厚板黒皮材にスプレーで塗布し、
65℃で乾燥して、成分が、 上記有機樹脂 100重量部 全Crをクロム酸換算で 20重量部 リン酸 40重量部 付着量がCr換算で135mg/m2 のクロメート皮膜
を形成した。
【0064】実施例1〜7および比較例1〜7で得られ
たクロメート皮膜について、耐Cr溶出性、加工後裸耐
食性および塗料密着性の評価結果を表1および2に示
す。
たクロメート皮膜について、耐Cr溶出性、加工後裸耐
食性および塗料密着性の評価結果を表1および2に示
す。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】表1、2の加工後裸耐食性の結果から明ら
かなように、Znめっき鋼板(電気および溶融)を本発
明の樹脂クロメート組成物で処理した場合、360時間
では加工後の裸耐食性は殆ど変化なく、480時間後で
僅かに白錆が発生するにすぎない。また、Znめっき鋼
板以外のめっき鋼板の場合には600時間後に僅かに白
錆(Znの腐食物)あるいは錆(めっき層の腐食物)が
認められるに過ぎない。また、熱延酸洗材あるいは厚板
黒皮材に対しては、120時間では加工後の裸耐食性は
殆ど変化なく、240時間で赤錆が僅かに発生するに過
ぎない。
かなように、Znめっき鋼板(電気および溶融)を本発
明の樹脂クロメート組成物で処理した場合、360時間
では加工後の裸耐食性は殆ど変化なく、480時間後で
僅かに白錆が発生するにすぎない。また、Znめっき鋼
板以外のめっき鋼板の場合には600時間後に僅かに白
錆(Znの腐食物)あるいは錆(めっき層の腐食物)が
認められるに過ぎない。また、熱延酸洗材あるいは厚板
黒皮材に対しては、120時間では加工後の裸耐食性は
殆ど変化なく、240時間で赤錆が僅かに発生するに過
ぎない。
【0068】これに対し、従来の塗布クロメート(比較
例1、2)では、SST(塩水噴霧試験)120時間で
かなり白錆が発生している。また従来の樹脂クロメート
(比較例3、4)は、加工部耐食性に関し、塗布クロメ
ートよりさらに劣る。さらに有機樹脂の構成成分は本発
明と同じであるがその割合が範囲外のもの(比較例5、
6、7)の場合も、従来の樹脂クロメートに比べればや
や良好であるが、本発明のものよりかなり劣る。
例1、2)では、SST(塩水噴霧試験)120時間で
かなり白錆が発生している。また従来の樹脂クロメート
(比較例3、4)は、加工部耐食性に関し、塗布クロメ
ートよりさらに劣る。さらに有機樹脂の構成成分は本発
明と同じであるがその割合が範囲外のもの(比較例5、
6、7)の場合も、従来の樹脂クロメートに比べればや
や良好であるが、本発明のものよりかなり劣る。
【0069】本発明の樹脂クロメート組成物から得られ
る皮膜は、いずれのめっき鋼板に形成しても極めて優れ
た耐Cr溶出性および塗料密着性を示す(実施例1〜
7)。これに対し、従来の塗布クロメート(比較例1、
2)、樹脂クロメート(比較例3、4)および樹脂の成
分は本発明と同じであるがその配合割合が本発明の範囲
外である樹脂クロメート(比較例5、6、7)は、Cr
がかなり溶出し、塗料密着性もかなり劣る。
る皮膜は、いずれのめっき鋼板に形成しても極めて優れ
た耐Cr溶出性および塗料密着性を示す(実施例1〜
7)。これに対し、従来の塗布クロメート(比較例1、
2)、樹脂クロメート(比較例3、4)および樹脂の成
分は本発明と同じであるがその配合割合が本発明の範囲
外である樹脂クロメート(比較例5、6、7)は、Cr
がかなり溶出し、塗料密着性もかなり劣る。
【0070】
【発明の効果】本発明の有機重合体エマルジョンを主成
分とする樹脂クロメート組成物は、各種金属材料に対
し、従来技術的に両立が困難であった加工後裸耐食性と
耐Cr溶出性のいずれも極めて優れ、かつ塗料密着性に
も優れた皮膜を形成することができる。従って外観品位
の良好な処理金属材料となり、自動車、家電、建材、容
器、橋梁形鋼、各種輸送用配管など極めて広い分野で使
用することができる。
分とする樹脂クロメート組成物は、各種金属材料に対
し、従来技術的に両立が困難であった加工後裸耐食性と
耐Cr溶出性のいずれも極めて優れ、かつ塗料密着性に
も優れた皮膜を形成することができる。従って外観品位
の良好な処理金属材料となり、自動車、家電、建材、容
器、橋梁形鋼、各種輸送用配管など極めて広い分野で使
用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 公隆 兵庫県姫路市広畑区富士町1番地 新日本 製鐵株式会社広畑製鐵所内 (72)発明者 石塚 清和 兵庫県姫路市広畑区富士町1番地 新日本 製鐵株式会社広畑製鐵所内
Claims (10)
- 【請求項1】 (a)スチレン(a−1)を、得られる
有機樹脂に対して、2〜30重量%、水酸基含有モノマ
ー(a−2)を10〜50重量%、カルボキシル基含有
化合物(a−3)を1〜10重量%、およびその他のモ
ノマーまたは有機樹脂(a−4)を10〜87重量%含
み、水酸基含有モノマー(a−2)/カルボキシル基含
有化合物(a−3)(モル比)が0.5〜12である混
合物を重合した、ガラス転移温度が−5〜30℃である
有機樹脂を水性媒体中に安定に分散した有機樹脂エマル
ジョン、(b)水溶性クロム化合物、および(c)鉱酸
を主成分として含む樹脂クロメート組成物。 - 【請求項2】 さらにSiO2 、Cr2 O3 、Fe2 O
3 、Fe3 O4 、MgO、ZrO2 、SnO2 、Al2
O3 およびSb2 O5 からなる群から選ばれる少なくと
も1種のゾルを含む請求項1記載の樹脂クロメート組成
物。 - 【請求項3】 金属あるいは合金のめっき層を有するめ
っき鋼、金属あるいは合金と第三金属および/または無
機物を添加しためっき層を有するめっき鋼、第三金属お
よび/または無機物を添加した金属あるいは合金の表面
に、請求項1記載の樹脂クロメート組成物から形成され
る被膜を、金属クロム換算で5〜300mg/m2 有す
ることを特徴とする表面処理金属材料。 - 【請求項4】 金属が、Zn、Ni、Cu、Fe、A
l、Co、Cr、Ti、Mg、Mn、SnおよびPbか
らなる群から選ばれる金属である請求項3記載の表面処
理金属材料。 - 【請求項5】 合金が、Zn、Ni、Cu、Fe、A
l、Co、Cr、Ti、Mg、Mn、SnおよびPbか
らなる群から選ばれる少なくとも2種の金属の合金であ
る請求項3記載の表面処理金属材料。 - 【請求項6】 無機物が、シリカ、アルミナ、ジルコニ
アおよびチタニアからなる群から選ばれる少なくとも1
種の無機物である請求項3記載の表面処理金属材料。 - 【請求項7】 金属あるいは合金のめっき層を有するめ
っき鋼、金属あるいは合金と第三金属および/または無
機物を添加しためっき層を有するめっき鋼、第三金属お
よび/または無機物を添加した金属あるいは合金の表面
に、請求項2記載の樹脂クロメート組成物から形成され
る被膜を、金属クロム換算で5〜300mg/m2 有す
ることを特徴とする表面処理金属材料。 - 【請求項8】 金属が、Zn、Ni、Cu、Fe、A
l、Co、Cr、Ti、Mg、Mn、SnおよびPbか
らなる群から選ばれる金属である請求項7記載の表面処
理金属材料。 - 【請求項9】 合金が、Zn、Ni、Cu、Fe、A
l、Co、Cr、Ti、Mg、Mn、SnおよびPbか
らなる群から選ばれる少なくとも2種以上の金属の合金
である請求項7記載の表面処理金属材料。 - 【請求項10】 無機物が、シリカ、アルミナ、ジルコ
ニアおよびチタニアからなる群から選ばれる少なくとも
1種の無機物である請求項7記載の表面処理金属材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17984997A JPH1121676A (ja) | 1997-07-04 | 1997-07-04 | 樹脂クロメート組成物および表面処理金属材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17984997A JPH1121676A (ja) | 1997-07-04 | 1997-07-04 | 樹脂クロメート組成物および表面処理金属材料 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1121676A true JPH1121676A (ja) | 1999-01-26 |
Family
ID=16072993
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17984997A Withdrawn JPH1121676A (ja) | 1997-07-04 | 1997-07-04 | 樹脂クロメート組成物および表面処理金属材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1121676A (ja) |
-
1997
- 1997-07-04 JP JP17984997A patent/JPH1121676A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040907 |