JPH11262764A - 浄水器 - Google Patents
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- JPH11262764A JPH11262764A JP10065951A JP6595198A JPH11262764A JP H11262764 A JPH11262764 A JP H11262764A JP 10065951 A JP10065951 A JP 10065951A JP 6595198 A JP6595198 A JP 6595198A JP H11262764 A JPH11262764 A JP H11262764A
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Abstract
れ、高寿命であり、小型でも十分な透水量が確保できる
より高濾過流量の浄水器。 【解決手段】 中空糸膜モジュール5を濾過部4に備え
た浄水器8において、中空糸膜モジュールの中空糸膜7
が、微細孔を複数有する三次元網目構造の膜が3層以上
積層し、最外層と最内層の間に位置する中間層として、
微細孔の平均孔径が最外層および最内層の微細孔の平均
孔径よりも小さい緻密層を有した複合化中空糸膜であ
る。
Description
ルを濾過部に備えた浄水器、殊に水道水等の水を浄化
し、生活上安全なおいしい水を得るのに適した浄水器に
関する。
過膜を用いたフィルターと、活性炭層とを連接した濾過
部を備えた浄水器が注目を浴び、水道水の浄化に広く用
いられている。このような浄水器では、活性炭層により
原水中に含まれる残留塩素、その他の臭気成分および有
機物質等が除去され、フィルターにより鉄錆コロイド成
分、塩素殺菌では除去し難い細菌等が除去されることに
より、安全でおいしい飲用水に浄化している。フィルタ
ーとしては、シリコーン系、ポリオレフィン系、ポリエ
ステル系、ポリアミド系、ポリスルホン系、セルロース
系、ポリウレタン系等の高分子材料からなる中空糸膜を
集束し、中空糸膜開孔端が閉塞しないように集束端をポ
リウレタン等のポッティング剤により固定し、中空糸膜
を気密に仕切るとともに、ポッティング剤で固定した部
分を筒状のケース本体に固定してモジュール化したもの
が多用されている。
する分画性能を保持しつつ、さらに高い透水性能を有
し、さらにコンパクト化、高寿命化、高い耐久性が強く
要望されている。そのためには、膜の透水性能を向上さ
せてカートリッジ内に収納する膜の量を減少すること、
水道水を通水しても目詰まりしにくい高寿命な膜構造を
有すること、水道水の実用圧力範囲において耐圧性を有
すること等の特性を兼ね備えた膜素材が求められてい
る。
として様々な膜が開発されている。代表的なものとし
て、特開昭57−66114号公報には、中空糸膜の長
軸方向に配向したミクロフィブリルと、中空糸膜の膜の
厚さ方向に配向したスタックドラメラとの結節部とから
形成される複数のスリット状微細孔が中空糸膜の膜壁内
に、膜の一表面から他表面に向かって貫通するように形
成され、厚み方向に均一な微多孔質構造となっているポ
リエチレン製微多孔質中空繊維膜が開示されている。
の賦形物をさらに延伸することによって製造されてい
る。すなわち、特定の紡糸条件でポリエチレンを賦形し
た後にアニール処理を施して、賦形物の膜壁内にラメラ
積層結晶(スタックドラメラ)を形成し、次いでこの賦
形物を延伸してこのスタックドラメラ間を剥離させると
ともに、ラメラ積層結晶間を結ぶフィブリルを成長させ
ることにより、上記の特定の構造を有する微多孔質膜が
形成される。この膜は、上記特定の微多孔質構造を有し
ているため機械的強度に優れており、しかもその製造過
程で溶剤を使用しないことから、クリーンで安全性に優
れるという特徴を有している。
は、孔径の異なる微多孔質層を少なくとも二層有するポ
リオレフィン製微多孔質中空糸膜を用いた浄水器であっ
て、この複数膜の補強機能層を大孔径化することによ
り、同分画性能の中空糸膜(均一膜)に比べ、細菌カッ
ト可能な分画を保ちながら高い濾過流量を得、使用する
膜面積を低減させることで浄水器カートリッジのコンパ
クト化が可能なこと、さらに、濾過方向を孔径の大きな
層から小さな層に向けて流すことにより、耐目詰まり性
に優れ、浄水器の高寿命化が可能になること、つまり、
浄水器のようにOUT→IN濾過の場合は、緻密層内層
化複合中空糸膜が耐目詰まりに関して有効であることが
開示されている。
た浄水器においては、用いられる中空糸膜の微細孔の孔
径の余り大きなものを用いた場合には、分画性能が十分
ではなくなり、十分に浄水化しにくい。他方、微細孔の
孔径が小さく、高分画性能のものを用いた場合には、圧
損が大きくなり、蛇口での水道水の吐水圧程度では透水
量が小さくなり易かった。透水量を大きくするために
は、多孔質膜の膜厚をより小さくすればよいが、その場
合、微多孔質膜の機械的強度が不足する傾向となる。ま
た、中空糸膜の使用量を増しても透水量を大きくできる
が、小型で使用しやすい浄水器の提供という要望に応え
ることができない。孔径の異なる微多孔質層を少なくと
も二層有するポリオレフィン微多孔質中空糸膜として緻
密層内層化複合中空糸膜を用いた浄水器は、複合膜の補
強機能層の大孔径化により、同分画性能の中空糸膜(均
一膜)に対し、細菌カット可能な分画を保ち、耐目詰ま
り性に優れ、高寿命化すると共に、かつ高い濾過流量を
得、使用する膜面積を低減させることで浄水器カートリ
ッジのコンパクト化が可能ではある。しかし、これらの
性能を維持しつつ、更に中空糸膜の透水性能(フラック
ス)を向上させることで、よりいっそうの高透水量化、
コンパクト化を図ることが切望されている。
たもので、不純物のカット性能が高く、かつ耐久性に優
れ、高寿命であり、小型でも十分な透水量が確保できる
より高濾過流量の浄水器を提供するものである。
で、かつ機械的強度も良好で、目詰まりしにくく高寿命
を維持しつつ、更に濾過流量を向上させた高性能浄水器
に用いるのに適した多孔質中空糸膜につき鋭意検討した
結果、所定の粒径の粒子を分離できる微細孔を有する多
孔質膜に、それより所定比だけ大きな微細孔を有する微
多孔質膜が接合された複合微多孔質中空糸膜の構成とす
ることで、膜厚の拡大にかかわらず膜の透水量の低下の
少ない複合化中空糸膜が得られると共に、更に、複合化
中空糸膜内の分離機能を担う緻密層の位置を考慮し、緻
密層位置を中間層に、つまり緻密層が支持層に挟まれた
三層以上の構造にすることにより、耐目詰まり性に優れ
る性能を維持しつつ、均一膜はもとより緻密層内層化複
合中空糸膜と比較しても、更に透水量が増大する浄水器
が実現できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
ジュールを濾過部に備えた浄水器において、該中空糸膜
モジュールの中空糸膜が、微細孔を複数有する三次元網
目構造の膜が3層以上積層し、最外層と最内層の間に位
置する中間層として、微細孔の平均孔径が最外層および
最内層の微細孔の平均孔径よりも小さい緻密層を有した
複合化中空糸膜であることを特徴とするものである。こ
こで、複合化中空糸膜の微細孔が、スタックドラメラ
と、該スタックドラメラと結合したミクロフィブリルに
より形成されたものであり、最外層および最内層の各厚
さは20〜50μmの範囲内にあり、複合化中空糸膜全
体としての空孔率が75vol%以上であるものが望まし
い。複合化中空糸膜には、該複合中空糸膜に対して3〜
30重量%の親水性共重合体からなる被覆層が形成され
ていることが望ましい。その場合、緻密層の微細孔のミ
クロフィブリル束間の平均距離Daと、支持層の微細孔
のミクロフィブリル束間の平均距離Dbとが次式を満足
することが望ましい。 1.3≦Db/Da≦4.0 濾過部には活性炭が具備されていることが望ましい。
えば図1に示すようなもので、この浄水器8は、原水入
口1と吐水口2とを備えた浄水器本体3内に濾過部4が
設けられ、この濾過部4に中空糸膜モジュール5が装着
されてなるものである。この例では、濾過部4の中空糸
膜モジュール5には、原水中に含まれる残留塩素、トリ
ハロメタン、カビ臭物質等を除去するための活性炭層6
が、中空糸膜7と連接して内蔵されている。更に、ミネ
ラル分溶出用のミネラル成分層、重金属イオンや硝酸性
窒素および亜硝酸性窒素等の陰イオンを除去するための
イオン交換樹脂等が配備されていてもよい。中空糸膜モ
ジュール5は、筒状のケース内に中空糸膜をポッティン
グ剤により集束固定して浄水器本体の濾過部4に着脱自
在になるよう構成されるのが一般的であるが、浄水器本
体と一体化されているものであってもよい。
ールが、微細孔を複数有する三次元網目構造の膜が3層
以上積層した構成で、最外層と最内層の間に位置する中
間層として、微細孔の平均孔径が最外層および最内層の
微細孔の平均孔径よりも小さい緻密層を有した複合化中
空糸膜を備えているものである。この複合化中空糸膜
は、内径が50〜5000μmの範囲であることが好ま
しい。内径が50μm未満では中空糸膜内部の圧力損失
が大きくなり、実用上好ましくない。また、5000μ
mより大きい場合には、中空糸膜の集積度が低下するた
め、単位容積当りの透水能は著しく低下する。全膜厚は
5〜500μmであることが好ましく、より好ましくは
30〜200μmの範囲である。全膜厚が5μm未満で
は機械的強度が弱く、中空糸の偏平化変形が生ずる。ま
た、200μmより大きい場合には、高い透水性が得ら
れにくくなる。
側に位置する最内層と、最も外側に位置する最外層と、
それらの間に位置する中間層とからなる。中間層が1層
であれば全部で3層構成となり、中間層が2層以上であ
れば4層以上の構成となる。本発明においては、最内層
および最外層が共に主として補強機能を担う支持層であ
り、中間層として主として分離機能を担う緻密層を有す
ることを必須とする。したがって、中間層が1層であれ
ば、図2に示すように、複合化中空糸膜10は最外層1
2と最内層14と緻密層16の3層構成となる。緻密層
が、最内層ではなく、より外側の中間層に位置すること
により、中空糸膜という形態から緻密層部の膜面積を稼
ぐことができる。その為、フラックス律速が緻密層とい
う前提では、更なるフラックス(濾過流量)アップが可
能となる。但し、緻密層を最外層にすると、耐目詰まり
性能が低下する為、緻密層位置は中間層となる。
て挟まれた多層構造であるので、浄水器の中空糸膜モジ
ュールとしてOUT→IN濾過(中空糸膜の外表面から
内層方向への濾過)であっても、また逆に、内側から外
側方向へ向けて濾過通水しても、微細孔の孔径が大きな
層から小さな層へ向けて通水することになり、両方向か
らの濾過に対しても、耐目詰まり性に優れ、高寿命化を
図ることができる。
熱可塑性樹脂からなり、中でもポリオレフィンからなる
ものが好適である。例えば、結晶化度が高く分枝の少な
い高密度ポリエチレン、ポリプロピレン特にアイソタク
ティックポリプロピレン、ポリ4メチル−1−ペンテ
ン、ポリ−3−メチルブテン−1、ポリフッ化ビニリデ
ン等およびこれらの混合物が挙げられる。この際、用い
るポリエチレンの密度はJISK6760に示される測
定法で0.955g/cm3以上であることが好ましく、
さらに好ましくは0.960g/cm3以上である。密度
が0.955g/cm3未満では延伸による微細孔の形成
が不均一となり好ましくない。また、アイソタクティッ
クポリプロピレンとしてはタクティシティが96%以上
のものが好ましく、ポリ4メチル−1−ペンテンとして
は、密度が0.830〜0.835g/cm3のものが好
ましい。このような密度、立体規則性を有するものであ
ると、後述する結晶配向度fcを特定範囲内に満足させ
やすくなる。
層には、紡糸温度、紡糸ドラフトを共通にできることか
ら、同種材料を使用することが望ましいが、必ずしも限
られるものではない。使用するポリマーに依存するが、
例えば紡糸温度170〜270℃、ドラフト比50〜4
000の条件範囲から最適な条件を選定することができ
る。また、MI値としては、JISK6760による測
定法で0.05〜20.0g/10minの範囲にあることが
好ましく、より好ましくは0.1〜5.0g/10minの範
囲である。MI値が0.05g/10min未満ではポリマー
粘度が非常に高く、溶融紡糸が難しくなるため好ましく
ない。更に、20.0g/10minを超えると多層体の結晶
配向性が不十分となり、均一な微細孔構造を得ることは
できない。溶融紡糸、延伸法によって形成される微細孔
は、密度あるいはMI値を調整したポリエチレンを配置
することで、本発明の微細孔の孔径がより小さな緻密層
が微細孔の孔径がより大きな支持層に挟まれた多層構造
を有する複合化中空糸膜を得ることができる。以上に述
べたポリエチレンの密度あるいはMI値は、重合条件の
設定やブレンド等により自由に調整が可能であり、必要
に応じて選定することができる。
孔が形成され、微細孔は各層の内部ないし各層間で連通
して、中空糸膜の一方の表面から他方の表面まで水を濾
過しながら透過させる。そのような微細孔としては、ス
タックドラメラと、そのスタックドラメラと結合したミ
クロフィブリルにより形成されたものが望ましい。
理を施したもので、延伸処理することにより、応力が構
造的に弱い非結晶部分に集中し、非晶鎖が選択的に延伸
方向に伸張し、スタックドラメラ間に開裂が生じ、同時
に、スタックドラメラの一部も剥離し、これらが集合し
てミクロフィブリルが形成される。そして、スタックド
ラメラの中で凝集力の強い部分が、その構造を保持した
状態で応力に耐え、図3に示すように、延伸方向に沿っ
た多数のミクロフィブリル20,20,・・・と、これが
結合しているスタックドラメラの18,18,・・・の結
節部との間にスリット状の微細孔22,22,・・・が形
成される。
ミクロフィブリル20の長さ(スリット状微細孔長辺の
長さ、またはスタックドラメラ間距離に相当する)Lの
平均値と、ミクロフィブリル間隔Wの平均値の2つのパ
ラメータによって表現されている。中空糸膜による濾過
においては、透過流量は主としてミクロフィブリルの長
さLに依存し、ミクロフィブリルが長いほど、透過流量
は多くなる。他方、分画精度は主としてミクロフィブリ
ル間隔Wに依存し、ミクロフィブリル間隔が狭い方が分
画精度を高めることができるものの、実際上、高い膜強
度を維持しつつ、高い透過流量と分画精度を単一層で達
成することはきわめて困難である。本発明の複合化中空
糸膜においては、最外層および最内層として比較的大き
な孔径の微細孔の形成された支持層を配置し、膜強度を
高く維持させつつ、中間層として比較的小さな孔径の微
細孔の形成された緻密層を配置して濾過性能を高めるこ
とにより、高い膜強度を維持しつつ、高い透過流量と高
い分画精度を共に発揮させるものである。すなわち、本
発明においては、緻密層に形成される微細孔についての
平均ミクロフィブリル長と平均ミクロフィブリル間隔
は、支持層に形成される微細孔についての平均ミクロフ
ィブリル長と平均ミクロフィブリル間隔よりもそれぞれ
小さい。
処理前と延伸処理後においてその層厚はほとんど変らな
いものとして考えることができ、支持層としては、その
各層厚は、20〜50μmの範囲内にあることが望まし
い。浄水器としての外圧耐久性を確保し、変形を防止す
るには20μm以上あることが望ましく、他方、50μm
よりも厚いと、紡糸後に、冷却に長時間を要することに
なり、厚さ方向に結晶配向秩序度合いの乱れが生じやす
くなり、延伸後においても微細孔の寸法が厚さ方向にわ
たって不規則になるからである。このように本発明の複
合化中空糸膜においては、支持層の厚みが従来からある
ものよりも薄いものの、3層以上の多数層構成となって
いるから、50μm以下であっても、複合化中空糸膜と
して十分な強度を発揮することができる。緻密層の層厚
は、支持層の層厚よりも薄いことが望ましく、緻密層の
層厚を支持層の層厚よりも薄くすることにより、透過流
量を高め、濾過寿命を向上させることができる。そのよ
うな緻密層の厚みは、0.5〜20μmであることが好
ましく、3〜12μmであることがより好ましい。緻密
層の厚みを0.5μm未満とすると、緻密層中にピンホ
ール欠陥が発生しやすい傾向にあり、また安定して溶融
紡糸することが難しく、他方、緻密層の厚みを20μm
を超えたものとすると、中空糸膜の透水量が低下する傾
向にある。また、緻密層の膜厚は全膜厚の1/3以下で
あることが好ましく、これより厚い中空糸膜では高い透
水性能が効果的に得られにくくなる。
ル長は0.5〜10μmが好ましく、平均ミクロフィブリ
ル間隔は0.1〜0.6μmが好ましい。ミクロフィブリ
ル長が0.5μm未満であったり、ミクロフィブリル間隔
が0.1μm未満であると、複合化中空糸膜全体の透過流
量が不足してしまう。他方、ミクロフィブリル長が10
μmよりも長いと中空糸膜の延伸後の破断伸度が不足し
やすい。また、ミクロフィブリル間隔が0.6μmよりも
広い場合も機械的強度が不足しやすい。緻密層において
は、その平均ミクロフィブリル長は0.2〜5μmが好ま
しく、平均ミクロフィブリル間隔は0.02〜0.3μm
が好ましい。ミクロフィブリル長が0.2μm未満であっ
たり、ミクロフィブリル間隔が0.02μm未満である
と、緻密層の濾過抵抗が大きくなり複合化中空糸膜全体
の透過流量が不足してしまう。他方、ミクロフィブリル
長が5μmよりも長いと緻密層の機械的強度が不足しや
すく、ミクロフィブリル間隔が0.3μmよりも広いと複
合化中空糸膜として分画精度が低下しやすい。複合化中
空糸膜の濾過流量向上については、支持層の微細孔ミク
ロフィブリル長を長くし、緻密層の厚みを薄くすること
が効果的である。
ル長、ミクロフィブリル(束)間隔は、例えば次のよう
にして測定することができる。まず、測定する多孔質膜
をその延伸方向に沿って極薄切片として切り出してサン
プルとし、透過型電子顕微鏡を用いてこのサンプルを6
500倍にして画像処理装置に取り込む。そして、図7
に示すように、取り込んだ画像に対して、一定ピッチ
(例えば、0.052μm)で走査線をn本引く。この
際、各走査線毎に、微細孔22上の線分の長さ、例え
ば、a1、a2、a3、・・・を合計する(距離総和)。各走
査線においても、同様にして、例えば、b1、b2、b
3、・・・を合計する。このとき、微細孔22上の線分の長
さ(ミクロフィブリル長またはミクロフィブリル(束)
間隔)を測定できないもの、例えば微細孔22’につい
ては除外してよい。また、各走査線が通過した微細孔2
2,22,・・・の数を求める(数総和)。例えば、図7
中、1本目の走査線では5個、2本目の走査線では6
個、n本目の走査線では6個となる。そして、距離総和
を数総和で除する(距離総和/数総和)。この測定にお
いて、走査線の走査方向が延伸方向に垂直であれば、ミ
クロフィブリル(束)間隔が求まり、走査線の走査方向
と延伸方向が平行であれば、ミクロフィブリル長が求ま
る。
かりでなく、例えば、図4に示すように、最外層12と
最内層14の間に緻密層16を2層形成したり、また
は、図5に示すように、最外層12と最内層14の間
に、緻密層16と、支持層と緻密層の中間の特性を有す
る層17を形成してもよく、最外層12よりも外側に、
最外層12よりも緻密な層を形成しない限り、種々のパ
ターンの4層以上の層構成を採用することができる。
くは4層以上の構成からなるものであって、濾過機能を
最も発揮する緻密層を中間層として位置付けたものであ
る。従来の2層構成の複合化中空糸膜であって、緻密層
が最外層に配置されたものであると目詰りし易いが、本
発明の複合化中空糸膜であると緻密層が最外層に配置さ
れないので、目詰りしにくい。また、従来の2層構成の
複合化中空糸膜であって、緻密層が最内層に配置された
ものであると、結晶配向度を所定範囲内に制御すること
が困難で、緻密層に形成される微細孔寸法が不均一とな
り(孔径分布が広く)、分画精度が低くなるものであっ
たが、本発明のものであると、緻密層が中間層として配
置されていることから、最内層よりも外側に位置するの
で、紡糸時の緻密層の冷却速度が速くなり、配向度秩序
が向上し、結晶配向度が安定化する。その結果、形成さ
れる微細孔の孔径が均一になり(孔径分布が狭く)、分
画精度が向上する。上述してきたように、3層以上の層
数で構成することにより、支持層および緻密層とも、結
晶配向秩序度合い及び制御が容易になるので、微細孔制
御が可能となり、濾過寿命と分画精度を共に向上させる
ことができる。
75vol%以上であることが望ましい。空孔率を75vol
%以上とすることにより、濾過寿命を長くすることがで
きる。さらに、初期の膜透過流量(透水量)を高めるこ
とにより、好ましくは、初期透水量を16L/(m2・
hr・KPa)以上とすることにより、濾過寿命をさら
に向上させることができる。初期透過流量(透水量)
は、本発明の複合化中空糸膜の構造において、その支持
層の微細孔のミクロフィブリル長をより長くし、緻密層
の厚さを薄くすることにより、より向上する。
うにして製造される。同心円状に配設された三つ以上の
環状吐出口を有する中空糸製造用ダイを用い、結晶性溶
融ポリマーを共押出しし、冷却、巻き取って、最内層お
よび最外層と緻密層を含む中間層が積層された構成の複
合未延伸中空繊維(未延伸糸)を作製する。この際、互
いに隣接する各層に、密度やMI値の異なるポリオレフ
ィンを複合化することで孔径差が付与される。
以上(好ましくは融点より10〜100℃高い温度とす
る)で、吐出物は10〜40℃の雰囲気中0.1〜3m
/秒なる引取速度で引取り、得られた多層体を、そのま
まか、またはポリオレフィンの融点以下の温度(好まし
くは融点より5〜50℃低い温度)で熱処理を行ってス
タックドラメラを形成させる。この際、紡糸条件とし
て、支持層用ポリマーおよび緻密層用ポリマーをそれぞ
れ単独で押出して冷却した場合に、支持層用ポリマーか
らなる未延伸中空繊維の結晶配向度fcが0.8〜0.9
9、緻密層用ポリマーからなる未延伸中空繊維の結晶配
向度fcが0.2〜0.75となるように設定することが
望ましい。結晶配向度fcが大きいほど、ラメラ結晶集
合体の大きさが大きくなり、延伸後のミクロフィブリル
長を長くすることができる。したがって、このような結
晶配向度をもつ複合未延伸中空繊維に延伸処理を施すこ
とにより、比較的大きな微細孔を有する支持層と、小さ
な微細孔を有する緻密層とを備えた複合化中空糸膜とす
ることができ、高い透水性能と高い分画特性を共に発揮
することができる。
理を施して開孔処理を行ない多孔質構造膜とする。延伸
処理は室温での冷延伸と、加熱下での熱延伸の二段延
伸、または熱延伸をさらに多段に分割して行なう多段延
伸が望ましい。冷延伸処理によって、まず、高配向結晶
性未延伸中空糸に結晶構造の破壊が起こり、均一でミク
ロなクラッキングが生じる。冷延伸は、比較的低い温度
で多層体の構造破壊を起こさせてスタックドラメラ間に
ミクロクラックを発生させる過程であり、この冷延伸は
0℃〜ポリマーの融点より50℃低い温度の範囲で行う
のが好ましい。ポリオレフィンとしてポリエチレンを用
いた場合、この冷延伸温度は0〜80℃、好ましくは1
0〜50℃の範囲である。また、冷延伸倍率としては、
5〜200%が好ましい。5%以下ではミクロクラック
の発生が不十分となり、目的とする孔径が得られにくく
なる。また、200%を超えるとスタックドラメラの変
形が起こり、各微多孔質層の開孔率が低下するので好ま
しくない。
発生させたミクロクラックを拡大し、スタックドラメラ
間にミクロフィブリルを形成して、スリット状の微細孔
を有する多孔質膜とする過程である。熱延伸温度として
は、ポリオレフィンの融点を超えない範囲で、できるだ
け高い温度で行うのがよい。また、熱延伸倍率として
は、目的とする孔径により適宜選定すればよいが、50
〜2000%、好ましくは100〜1000%の範囲と
するのが工程安定性の点でよい。冷延伸、熱延伸の方法
は周知の多孔質化方法を用いればよいが、総延伸倍率
(冷延伸倍率×熱延伸倍率)を5以上とすることが望ま
しく、6〜8倍であればより好ましい。延伸倍率を5倍
以上とすることによって膜全体の空孔率を75vol%以
上とすることができ、初期透水量、積算透水量を増加で
きる。
によって最適条件が異なるが、0.01〜10min-1
の範囲で行うことが好ましい。0.01min-1より小
さい場合、未延伸糸の糸切れが生じ易く、10min-1
よりも大きいと上記空孔率を達成しにくいので不適切で
ある。更に必要に応じて、得られた延伸糸の応力を緩和
し、寸法安定性を得るために、この膜を定長下、または
少し弛緩させた状態で熱セットを行い、応力緩和を行う
ことが好ましい。熱セットを効果的に行うためには、熱
セット温度は延伸温度以上、融点温度以下であることが
好ましい。こうして3層以上の層からなる複合化中空糸
膜が得られる。このような溶融紡糸法と延伸開孔法で製
造することにより、溶剤や可塑剤等を含まず、クリーン
で衛生的な膜を得ることができる。
ー、緻密層用溶融ポリマーがダイから吐出され、伸長応
力下、冷却される過程においては、溶融ポリマー分子鎖
の分子運動性低下(溶融粘性の増加)と分子鎖の折り畳
み結晶成長(ラメラ結晶の成長)が競合し合う。冷却進
行と共にこの二つの現象が平衡に達した状況で複合未延
伸中空繊維中の結晶配向度(ラメラ結晶の配向秩序度合
い)が決まるものと考えられる。本発明において、等温
結晶化時間τとは、等温下、分子鎖が球晶へと結晶化
し、球晶が成長し、隣接する球晶どうしがぶつかり合い
成長がストップする時点を終点としたとき、この終点に
至る迄の時間の1/2を云う。
は、ラメラ結晶が繊維軸方向にスタックした形態であ
り、等温結晶化時の球晶構造ではないが、この結晶化時
間τが分子鎖の折り畳み結晶成長の速さを定量化する一
つの指標となる。複合未延伸中空繊維におけるラメラ結
晶の配向度が大きいほど秩序のあるラメラ結晶集合体の
大きさが大きい。本発明ではこのラメラ結晶の大きさ
が、延伸後のミクロフィブリル長の大きさに対応するこ
とを見い出し、上述のラメラ結晶の大きさに関する条件
を満たすことにより、延伸後の中空糸において、支持層
のミクロフィブリル長を緻密層のミクロフィブリル長よ
りも長くさせることができる。
の結晶成長過程においては、ラメラ結晶配向度、ラメラ
結晶の大きさは、等温結晶化時間τが短いポリマーほど
大きくなる傾向が見られる。したがって、緻密層用ポリ
マーの結晶化時間τpが支持層用ポリマーの結晶化時間
τsよりも長くなる(τp/τs>1)ように各層のポリ
マーを選定することにより、緻密層におけるラメラ結晶
の大きさが支持層のラメラ結晶の大きさよりも小さくな
り、よって、緻密層におけるミクロフィブリルの長さが
支持層のミクロフィブリルの長さよりも短くなり、その
結果、緻密層における微細孔は支持層の微細孔よりも小
さくなる。したがって、透水性と分画精度を共に向上さ
せることができる。但し、τp/τs>100となるほど
急速に結晶化するポリマーを支持層に用いると、支持層
の厚みを前述のように設定しても厚み方向に配向秩序が
乱れる為に、延伸後の微細孔寸法も不均一になりやす
く、このようなポリマー選定は不適切である。
ため、恒久親水化処理を施し、微細孔表面を親水性高分
子で被覆し、水に対して濡れやすくしておくことが望ま
しい。すなわち、上記複合化中空糸膜のスタックドラメ
ラの結節部とミクロフィブリルの表面を親水性重合体に
て被覆して被覆層を形成しておくことが望ましい。以
下、上記製造した親水化処理の施されていない複合化中
空糸膜をプレカーサーと称する。
を20モル%以上および親水性モノマーを10モル%以
上含む共重合体が好ましく、これら共重合体は、ランダ
ムコポリマー、ブロックコポリマー、グラフトコポリマ
ー等いずれのタイプの共重合体であってもよい。共重合
体に占めるエチレン含量が20モル%未満では、共重合
体はプレカーサーに対して親和性が弱く、プレカーサー
を親水性共重合体溶液に浸漬処理しても十分に親水性共
重合体を被覆することが困難となり好ましくない。
る親水性モノマーとしては、例えばビニルアルコール、
(メタ)アクリル酸及びその塩、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)ア
クリル酸エステル、ビニルピロリドン、アクリルアミド
等のビニル化合物を挙げることができ、これら親水性モ
ノマーが一種以上含まれていればよいが、特に好ましい
モノマーとしてビニルアルコールを挙げることができ
る。具体的な親水性重合体としてはエチレン−ビニルア
ルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン、ポリ酢酸ビニルの加水分解物などを用いる
ことができる。また、この親水性共重合体は、エチレン
及び親水性モノマー以外の第三成分を一種以上含んでい
てもよく、第三成分としては例えば酢酸ビニル、(メ
タ)アクリル酸エステル、ビニルアルコール脂肪酸エス
テル、ビニルアルコールのフォルマール化物若しくはブ
ラチール化物等を挙げることができる。
重合体の被覆量はプレカーサー重量換算で3〜30重量
%の範囲が望ましく、3〜15重量%であればより好ま
しい。親水性共重合体の被覆量が3重量%未満の複合化
中空糸膜は水との親和性が乏しく、複合化中空糸膜への
通水性が不足し、他方、親水性共重合体の被覆量が30
重量%を超えて多くなると共重合体による複合化中空糸
膜の孔の閉塞などが起こりやすく、その透水性が低下し
易い。複合化中空糸膜に対する親水性共重合体の付着率
は、親水化溶液の濃度や脱液処理の条件等を適宜設定す
ることによって調節することができる。
剤であることが好ましく、その具体例としては、メタノ
ール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルア
ルコール等のアルコール類、ジメチルスルホキシド、ジ
メチルホルムアミド等を挙げることができる。これら溶
剤は単独でも用い得るが、水との混合物は親水性共重合
体に対する溶解性が強いので、より好ましい。また、親
水性共重合体を被覆した複合化中空糸膜を乾燥するに際
して用いる溶剤の蒸気含有雰囲気の作りやすさ、すなわ
ち、溶剤の蒸気圧の低さ、人体に対する低毒性の点か
ら、沸点100℃未満のアルコール類、例えばメタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール等と水の混合
系溶剤を用いることが特に好ましい。水混和性有機溶剤
と水との混合割合は、そのプレカーサーへの浸透性を阻
害せず、共重合体の溶解を低下させない範囲であればよ
く、用いられる共重合体の種類によっても異なるが、有
機溶剤としてエタノールを用いる場合、エタノール/水
の割合は、90/10〜30/70(vol%)の範囲で
あることが好ましい。
0重量%程度、好ましくは0.5〜5重量%の範囲であ
る。濃度が0.1重量%未満の溶液でプレカーサーを処
理したものは親水性共重合体の均一な被覆を行うことが
難しく、10重量%を超えると溶液粘度が大きくなり過
ぎ、この溶液でプレカーサーを処理すると、複合化中空
糸膜の微細孔が共重合体で閉塞されてしまう。被覆する
方法としては従来から知られている親水性重合体溶液に
プレカーサーを浸漬し、引き上げた後、加熱乾燥により
溶媒を蒸発乾燥する方法が適用できる。その場合、同じ
濃度の共重合体溶液に2回以上浸漬処理を行ってもよ
く、濃度の異なる溶液に浸漬を2回以上行ってもよい。
は、高い程その粘度は低下し、プレカーサーへの溶液の
浸透性が向上し好ましいが、安全面からその溶液の沸点
以下であることが好ましい。浸漬処理時間は、用いるプ
レカーサーの膜厚、微細孔径、空孔率により異なるが、
数秒〜数分の範囲とするのが好ましい。プレカーサーは
親水性重合体溶液に浸漬後、乾燥処理を行う前に有機溶
剤の蒸気が3vol%以上含まれ、温度が室温からその溶
剤の沸点以下の温度にある雰囲気下に立ち上げ少なくと
も30秒以上滞在させセッティング工程を施すことが好
ましい。
成するミクロフィブリルとスタックドラメラとの結節部
の表面に親水性共重合体の被膜を形成することによる微
細孔の閉塞を紡糸することにある。また、ミクロフィブ
リルを結束させてスリット状の微細孔を大孔径化して楕
円状の微細孔を作り透水量の増大を図ると共に、処理水
との親和性を高めることにある。
のプレカーサー表面での被膜形成を防ぐには、プレカー
サー表面での急速な乾燥を防ぐ必要があり、そのために
は、共重合体溶液のプレカーサー表面での蒸発速度を押
え、かつ、プレカーサー表面が溶剤で濡れている状態に
保つことが必要である。この観点から、セッティング工
程の雰囲気は水混和性有機溶剤の蒸気が3vol%以上の
雰囲気下にすることが好ましい。
らの溶剤の蒸発速度は極力遅くする方が好ましく、セッ
ティング工程の雰囲気は溶剤の飽和蒸発濃度に近い雰囲
気とする方がよい。また、この工程でのプレカーサー面
での溶剤の蒸発を遅くするには、セッティング温度を低
温にする方がよいが、余り低すぎるとセッティング工程
での脱溶剤が進まないという現象が起こり好ましくな
い。従って、該雰囲気の温度は室温以上、水混和性溶剤
の沸点以下とすることが好ましい。
気中に立ち上げるが、立ち上げの角度は45゜〜90゜
の範囲とするのが好ましい。立ち上げることによりプレ
カーサーに付着した共重合体溶液の一部が自重によって
プレカーサーより脱液される。その脱液量は、プレカー
サーの浴面からの立ち上げる速度、浸漬溶液の粘度、プ
レカーサーの浴面からの立ち上げる高さ等により異な
る。このセッティング工程での脱液効果を高めるための
補助手段として、ガイド、スリット等によりプレカーサ
ー表面にある溶液の拭き取りを併用してもよい。
秒が好ましく、この間に浴剤のプレカーサーからの蒸発
に伴う共重合体溶液の濃縮と膜のミクロフィブリルとス
タックドラメラ表面でのマイグレーションによる均一化
が行われる。特に、プレカーサーを連続的に親水性共重
合体溶液にて処理する場合、このセッティング時間は、
少なくとも30秒以上が必要である。30秒未満のセッ
ティングでは溶剤の蒸発に伴う濃縮が不十分であって、
過剰の溶液がプレカーサーに付着した状態で乾燥を行う
ことになり、親水性共重合体により微細孔の閉塞が発現
し、併せて、共重合体の膜構造内での均一付着化が不十
分となり、透水性能、分画性能の良好な複合化中空糸膜
が得られにくい。
たときの溶剤のプレカーサーからの蒸発量は、用いた親
水性共重合体溶液の15〜30%程度であることが好ま
しい。セッティング工程でのプレカーサーからの溶剤の
蒸発量をコントロールする方法としては、セッティング
雰囲気温度、該雰囲気中に空気や不活性ガス等の気体を
送風する方法等を挙げることができる。
数のスリット状の微細孔を形成するミクロフィブリルを
親水性共重合体で被覆収束し、楕円状の微細孔へ構造変
化させ、孔径を拡大して固定する重要な工程である。ま
た、乾燥と同時に中空糸膜の収縮が発生するため、その
収縮分を加味し、乾燥工程前の糸の供給速度を乾燥後の
巻取速度よりも高め、膜の特性に応じ、中空糸膜を充分
に収縮させながら親水化処理することで、孔径拡大とと
もに高透水性能化することができる。
糸膜の収縮に対し早い場合は、乾燥前に糸たるみが発生
し、工程安定性が低下する。逆に、中空糸膜の収縮分を
加味せず供給速度が巻取速度と等しい場合は、乾燥工程
で糸の収縮に対し糸が引っ張られ高張力下で処理される
ため、スリット状微細孔のまま楕円状に孔径拡大されず
に処理され、十分な透水性能を得ることができない。そ
こで、処理する中空糸膜の収縮の程度に応じ、乾燥前後
の供給及び巻取速度を調整することが好ましい。
燥処理は、真空乾燥、熱風乾燥等公知の乾燥方法によれ
ばよい。乾燥温度は複合化中空糸膜が熱によって変形を
受けない温度であればよい。例えばポリエチレン製複合
化中空糸膜の場合には120℃以下の温度で乾燥するの
が好ましく、40〜70℃の温度で乾燥することが特に
好ましい。乾燥時間は、微細孔の孔径、膜厚、処理速度
等により異なるが、1分から10分程度で、中空糸膜が
十分乾燥していればよい。こうした親水化処理が行なわ
れることにより、図6に示すように、ミクロフィブリル
は複数本づつ結束してミクロフィブリル束21になり、
微細孔22はスリット状から楕円状となる。
おいては、緻密層における微細孔の大きさに関し、ミク
ロフィブリル束間の平均距離Daが0.2〜0.5μmで
あることが好ましく、0.3〜0.4μmであることがよ
り好ましい。ミクロフィブリル束間の平均距離Daが0.
2μm以上とした中空糸膜では特に透水量が大きく、ま
た、Daが0.5μm以下の中空糸膜では微粒子の阻止能
力が良好、つまり高分画な膜となっている。同様に、支
持層における微細孔の大きさに関し、ミクロフィブリル
束間の平均距離Dbは0.2〜1μmであることが好まし
く、0.4〜0.5μmであることが好ましい。Dbが0.
2μm未満なる微細孔からなる支持層を有する中空糸膜
では水透過速度が低下する傾向にあり、他方、Dbが1
μmを超える場合、中空糸膜の機械的強度が低下する傾
向にある。また、支持層中におけるミクロフィブリル長
Mは、0.4〜4.0μmであることが好ましく、0.7
〜2.0μmであることがより好ましい。ミクロフィブ
リル長Mが0.4μm未満の微細孔をもつ支持層を有す
る中空糸膜では水透過速度が低下する傾向にあり、ミク
ロフィブリル長Mが4.0μmを超える場合、中空糸膜
の機械的強度が低下する傾向にある。
フィブリル束間隔Daと支持層のミクロフィブリル束間
隔Dbの比が1.3≦Db/Da≦4.0となることが好ま
しい。Db/Daを1.3以上とすることで、分画精度と
透水量をより高めることができ、耐目詰まり性が向上す
る。他方、Db/Daが4.0を超えると互いに隣接する
ポリオレフィンの物性差が拡大するので、紡糸あるいは
延伸安定性が低下する傾向にある。また、複合化中空糸
膜において、バブルポイント法により求めた膜の最大孔
径が0.05〜1.0μmの範囲にあることが好ましい。
最大孔径が0.05μm未満の中空糸膜では水透過速度
が低下する傾向にあり、1.0μmを超える場合、機械
的強度が低下する。
径0.05〜0.3μmのポリスチレンラテックス標準粒
子についての阻止率(即ち、分画精度)を90%以上と
することができる。本発明で用いる複合化中空糸膜の分
画特性は、特に限定はされないが、特に家庭用浄水器や
医療分野で用いる場合では、水中の菌を除去できること
が必要とされ、膜の微細孔径は0.2μm以下が好まし
い。また、本発明の複合化中空糸膜であると、水道水の
水濾過用に用いた場合、膜両面の差圧が98KPaであ
るときに、初期透水量が16L/(m2・hr・KP
a)以上とすることができ、また、透水量が初期値の5
0%に低下するまでに膜を通過した積算流量が30L
(m2・KPa)以上とすることができ、連続通水時の
目詰まりが起こりにくく、十分な濾過寿命を発揮するも
のである。
の場合には、上記多孔質中空糸膜を適当な容器に充填
し、中空糸膜の片端あるいは両端部を樹脂で固定し、端
部を開口させることで中空糸膜モジュールを作成し、浄
水器として利用する。飲料用途や家庭生活において使用
される浄水器においては、残留塩素等を取り除く為に、
中空糸膜に加えて活性炭等が濾過部の構成要素として加
えられる。
元する能力、トリハロメタンや農薬等の有機物を吸着す
る能力を有していれば限定されるものではなく、形態的
には粉末状、粒状、繊維状、成形炭等の活性炭が使用で
きる。原料的にも特に限定されるものではなくヤシガラ
活性炭、骨炭、木炭系のもの等の天然物系活性炭、ピッ
チ系、石油コークス系の活性炭等が使用できる。賦活方
法についても特に限定されず、水蒸気賦活、化学的賦活
等の賦活法が用いられる。
が、通常の活性炭の使用法に比べて非常に大きいので嵩
密度の大きいものが好ましく、水道水圧との関連から圧
力損失は小さいものが好ましい。吸着物質は比較的分子
量の小さいものが多く、コスト面を含めると水蒸気賦活
した粒状ヤシガラ活性炭が最も好ましい。本発明の活性
炭は抗菌性を付与するために銀等の重金属を添着したも
のでも構わないが、余り大量の重金属が溶出するものは
好ましくない。抗菌性を付与したものは比較的好ましく
用いられる。
窒素及び亜硝酸性窒素等の陰イオンを除去するために
は、中空糸膜、活性炭に加えて、イオン交換樹脂を用い
ることもできる。本発明の浄水器において、複合化中空
糸膜は浄水器の浄化水出口に近い濾過の最終過程に存在
していることが望ましい。
環状吐出口を有する中空糸製造用ノズルを用いて内側と
外側の吐出口から、密度0.966g/cm3、MI値
1.35g/10minの高密度ポリエチレン(「サンテック
HD−B161」旭化成工業(株)製)を、中間の吐出
口から密度0.960g/cm3、MI値0.9g/10min
の高密度ポリエチレン(「ニポロンハード5110」東
ソー(株)製)を吐出し、三層構造のポリエチレン中空
糸を溶融紡糸した。このとき、吐出温度は170℃で、
内層側吐出量3.2cc/min、外層側吐出量3.2c
c/min、中間層側吐出量0.65cc/min、内
層と中間層と外層の吐出量比4.9/1/4.9、吐出線
速度6.1cm/min、ドラフト比979となるよう
に吐出した。更にノズルから吐出した糸に温度21℃、
風速1m/秒の冷却風を糸の周囲に均一にあてながら巻
取速度60m/minにて巻き取り、ポリエチレン多層
体を得た。
加熱した空気中で定長のまま16時間熱処理を行った。
さらに、この多層体を30℃に保たれたローラー間で6
0%冷延伸し、引き続いて111℃の加熱炉中で総延伸
量が550%になるように熱延伸を行った。このとき、
熱変形速度は1.3/minとした。さらに120℃の
加熱炉中で定長のまま、熱セットを行い、複合化中空糸
膜プレカーサーを得た。
レン−ビニルアルコール共重合体(「ソアノールDC3
203」日本合成化学(株)製)を70℃のエタノール
/水混合溶液(混合比60/40vol%)に1.0重量%
溶解した親水性共重合体溶液を調製した。この親水性共
重合体溶液中に上記の複合化中空糸膜プレカーサーを5
00秒間浸漬した後、プレカーサーを引き上げ、ガイド
により表面に過剰に付着した親水化剤溶液の一部を絞り
落とした。引き続き、エタノール蒸気濃度40vol%、
60℃の雰囲気中に立ち上げ角度90゜で立上げ、50
0秒間滞在させてプレカーサーの微細孔内表面に親水化
剤を均一付着させた後、70℃の熱風にて10%オーバ
ーフィートさせながら溶媒を乾燥した。尚、雰囲気中の
エタノール濃度は、ガス検知管(「ガステック検知管」
ガステック株式会社製)を用いて測定した。得られた親
水化複合中空糸膜のプレカーサーに対するエチレン−ビ
ニルアルコール共重合体の被覆量は10.9重量%であ
った。尚、親水性共重合体の被覆量は下記式に従って算
出した。
層])の膜特性を表1に示した。
の環状吐出口を有する中空糸製造用ノズルを用いて内側
の吐出口から、密度0.960g/cm3、MI値0.9
g/10minの高密度ポリエチレン(「ニポロンハード5
110」東ソー(株)製)を、外側の吐出口から密度
0.966g/cm3、MI値1.35g/10minの高密度
ポリエチレン(「サンテックHD−B161」旭化成工
業(株)製)を吐出し、二層構造のポリエチレン中空糸
を溶融紡糸した。このとき、吐出温度は170℃で、内
層側吐出量1.3cc/min、外層側吐出量10.1c
c/min、内層と外層の吐出量比1/7.7、吐出線
速度14.3cm/min、ドラフト比714となるよ
うに吐出させた。更にノズルから吐出した糸に温度21
℃、風速1m/秒の冷却風を糸の周囲に均一にあてなが
ら巻取速度102m/minにて巻き取り、ポリエチレ
ン多層体を得た。
加熱した空気中で定長のまま16時間熱処理を行った。
さらに、この多層体を30℃に保たれたローラー間で6
0%冷延伸し、引き続いて111℃の加熱炉中で総延伸
量が600%になるように熱延伸を行った。このとき、
熱変形速度は1.1/minとした。さらに120℃の
加熱炉中で定長のまま、熱セットを行い、複合化中空糸
膜プレカーサーを得た。
レン−ビニルアルコール共重合体(「ソアノールDC3
203」日本合成化学(株)製)を70℃のエタノール
/水混合溶液(混合比60/40vol%)に1.0重量%
溶解した親水性共重合体溶液を調製した。この親水性共
重合体溶液中に上記の複合化中空糸膜プレカーサーを5
00秒間浸漬した後、プレカーサーを引き上げ、ガイド
により表面に過剰に付着した親水化剤溶液の一部を絞り
落とした。引き続き、エタノール蒸気濃度40vol%、
60℃の雰囲気中に立ち上げ角度90゜で立上げ、50
0秒間滞在させてプレカーサーの微細孔内表面に親水化
剤を均一付着させた後、70℃の熱風にて10%オーバ
ーフィートさせながら溶媒を乾燥した。得られた親水化
複合中空糸膜のプレカーサーに対するエチレン−ビニル
アルコール共重合体の被覆量は10.5重量%であっ
た。得られた複合化中空糸膜(緻密層内層化複合膜)の
膜特性を表1に示した。
中空糸製造用ノズルを用いて上記中空糸膜1の中間層に
用いたポリマーを吐出量6.4cc/minで吐出し溶
融紡糸した。そのときの吐出温度は170℃であり、6
0m/minの巻取速度で巻取った。得られた未延伸中
空糸を中空糸膜1と同じ条件にて熱処理、延伸処理、親
水化処理を行った。得られた親水化複合中空糸膜のプレ
カーサーに対するエチレン−ビニルアルコール共重合体
の被覆量は8.0重量%であった。得られた中空糸膜
(均一膜)の膜特性を表1に示した。
社製水銀ポロシメーター221型を用いて測定した。膜
の透水量は、有効膜面積70〜90cm2のミニモジュ
ールを作成し、差圧98kPaで水温25℃のイオン交
換水を濾過し、そのときの透水量を測定した。分画粒子
径は、膜面積が約50cm2の中空糸膜のモジュールで
0.1wt%の界面活性剤(ポリエチレングリコール−
p−イソオクチルフェニルエーテル)の所定粒子径の単
一分散粒子径のポリスチレンラテックス粒子を濾過し、
濾液のラテックス粒子の濃度を分光光度計(「U−34
00」日立製)により320nmの波長で測定し、捕捉
率90%における粒子径を求めた。耐目詰まり性は、有
効膜面積80〜90cm2のモジュールを作製し、圧力
98kPaにて、水温25℃の水道水(名古屋市水)を
濾過し、初期透水量に対し50%に低下した時点の積算
流量を測定した。
して浄水器を製造した。まず、各中空糸膜をU字状に収
納し、その端部をポッティング樹脂で固定、切断して中
空糸膜の片側を開口状態に保ち、図1に示したものと同
様な形式の有効膜面積が約0.14m2の中空糸膜モジュ
ールを作成し、浄水器に装着した。各浄水器について、
初期濾過流量と、耐目詰り性を試験した。初期濾過流量
は、浄水器に差圧98kPaで水道水を供給し、その時
の吐出水量を測定したものである。耐目詰り性は、名古
屋市の水道水(水温25℃)を中空糸膜の外表面から内
表面に向けてOUT→IN濾過で圧力98kPaで通水
濾過し、初期透水量に対して50%に低下した時点の積
算流量を評価し、均一膜を基準(△)とした場合の相対
評価として表示した。
た緻密層を中間層化した三層複合中空糸膜を用いた浄水
器であれば、同一分画を有する緻密層内層化複合膜(及
び均一膜)と比較して、耐目詰まり性に優れた高寿命を
維持しつつ、更に濾過流量が大きい。
孔質層である緻密層と、補強機能を有する孔径の大きな
微多孔質層である支持層が積層された三層以上の構造の
ポリオレフィン製複合化中空糸膜を濾過部に備えて構成
されたもので、この緻密層の位置を中間層として、つま
り緻密層が支持層に挟まれた構造をとることで、中空糸
膜の形態上、OUT→IN濾過では緻密層が最内層に位
置するよりも緻密層部の膜外表面の膜面積を稼ぐことが
でき、フラックス律速が緻密層という前提では、フラッ
クス(濾過流量)アップが可能となる為、同分画性能の
同膜面積の均一膜はもとより緻密層内層化複合中空糸膜
のモジュールに対し、耐目詰まり性の優れた長寿命を維
持しつつ、更なる透水量の増加を図ることができる。本
発明の浄水器では、緻密層部の膜外表面の膜面積増加か
ら、同分画同膜面積の均一膜はもとより緻密層内層化複
合中空糸膜よりも透水量がより増大し、かつ目詰まりし
にくい。
した場合と比べると、細菌カット可能な分画性能を保ち
ながら更に高い濾過流量を得、また使用膜量を低減する
ことで、更なる浄水器カートリッジのコンパクト化も図
ることができる。
T→IN、IN→OUTの両方向からの通水に対して
も、耐目詰まり性に優れる。更に、膜素材、膜製造方法
の観点でも、膜の耐久性に優れ、膜の溶出物が殆どない
ことからも、クリーンで安全性の高い浄化水を供給する
ことができる。また、複合化中空糸膜の空孔率を75vo
l%以上としたものであれば、濾過寿命を長くすること
ができる。複合化中空糸膜に親水性共重合体からなる被
覆層が形成されているものであると、透水性が向上し、
浄水器として相応しい。また、用いる複合化中空糸膜の
緻密層のミクロフィブリル束間隔Dbと支持層のミクロ
フィブリル束間隔Daの比が1.3≦Db/Da≦4.0と
なるものであると、分画精度と透水量が高く、耐目詰ま
り性に優れ、かつ、紡糸あるいは延伸安定性も良好であ
る。さらに、浄水器の濾過部に活性炭が具備されている
ものであると、飲料用途や家庭生活において使用される
浄水器として特に好適である。
る。
ある。
る。
る。
層の拡大平面図である。
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】 中空糸膜モジュールを濾過部に備えた浄
水器において、該中空糸膜モジュールの中空糸膜が、微
細孔を複数有する三次元網目構造の膜が3層以上積層
し、最外層と最内層の間に位置する中間層として、微細
孔の平均孔径が最外層および最内層の微細孔の平均孔径
よりも小さい緻密層を有した複合化中空糸膜であること
を特徴とする浄水器。 - 【請求項2】 前記複合化中空糸膜の微細孔が、スタッ
クドラメラと、該スタックドラメラと結合したミクロフ
ィブリルにより形成されたものであり、最外層および最
内層の各厚さは20〜50μmの範囲内にあり、複合化
中空糸膜全体としての空孔率が75vol%以上であるこ
とを特徴とする請求項1記載の浄水器。 - 【請求項3】 前記複合化中空糸膜に、該複合中空糸膜
に対して3〜30重量%の親水性共重合体からなる被覆
層が形成されていることを特徴とする請求項1または2
記載の浄水器。 - 【請求項4】 前記緻密層の微細孔のミクロフィブリル
束間の平均距離Daと、支持層の微細孔のミクロフィブ
リル束間の平均距離Dbとが次式を満足することを特徴
とする請求項3記載の浄水器。 1.3≦Db/Da≦4.0 - 【請求項5】 前記濾過部が活性炭を具備していること
を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の浄水器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10065951A JPH11262764A (ja) | 1998-03-16 | 1998-03-16 | 浄水器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10065951A JPH11262764A (ja) | 1998-03-16 | 1998-03-16 | 浄水器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11262764A true JPH11262764A (ja) | 1999-09-28 |
Family
ID=13301810
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10065951A Pending JPH11262764A (ja) | 1998-03-16 | 1998-03-16 | 浄水器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11262764A (ja) |
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