JPH11274475A - ヘテロ接合電界効果トランジスタの製造方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

ヘテロ接合電界効果トランジスタの製造方法及び半導体装置の製造方法

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JPH11274475A
JPH11274475A JP10070556A JP7055698A JPH11274475A JP H11274475 A JPH11274475 A JP H11274475A JP 10070556 A JP10070556 A JP 10070556A JP 7055698 A JP7055698 A JP 7055698A JP H11274475 A JPH11274475 A JP H11274475A
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contact layer
semiconductor layer
impurity
semiconductor
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JP10070556A
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Inventor
Yasuo Ashizawa
康夫 芦沢
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヘテロ接合電界効果トランジスタにおいて、ヘ
テロ接合に伴う抵抗を抑制する。 【解決手段】半絶縁性GaAs基板101上に、GaA
sバッファ層102、AlGaAs電子供給層103、
i型In0.2 Ga0.8 Asチャネル層104、n+ 型A
lGaAs電子供給層105、In0.49Ga0.51Asコ
ンタクト層106、しプレーナドーピング層108を有
するn+ 型GaAsコンタクト層107を順次積層す
る。第1の開口部111及び第2の開口部112を形成
する。ゲート電極113を形成する。次いで、700
℃、5分の熱処理を行い、WSiNのスパッタ蒸着時に
導入されたダメージの修復を行うと共に、Siプレーナ
ドーピング層108からSiを拡散させ、且つ活性化さ
れたn型拡散領域111を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2種類の半導体層
が積層され、ヘテロ接合を有するヘテロ接合電界効果ト
ランジスタの製造方法及び半導体装置の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ヘテロ接合を含む電界効果トランジスタ
は、マイクロ波やミリ波又は超高速デジタル回路等を構
成するデバイスとして重要性が年々増している。そし
て、トランジスタの高性能化を実現する目的と、量産性
に優れ低コストで生産する目的のために、様々な電界効
果トランジスタの構造と製造方法が開発されている。
【0003】図5は、ヘテロ界面に蓄積する2次元電子
ガスを利用した電界効果トランジスタの構成を示す断面
図である。401は半絶縁性GaAs基板、402は高
抵抗であるGaAsあるいはAIGaAs等からなるバ
ッファ層、403は不純物濃度が十分に低いGaAsあ
るいはInGaAsからなるチャネル層、404は少な
くとも一部にドーピングされn型AIGaAs又はIn
GaPからなる電子供給層、405は高濃度にドーピン
グされたn型GaAsコンタクト層、109はソース電
極、110はドレイン電極、113はゲート電極であ
る。
【0004】なお、コンタクト層405に2段の開口部
を設けているのは、ドレイン耐圧及びゲート耐圧を高く
して、電界効果トランジスタの高出力動作を可能にする
ためである。しかしながら、このような2段構造をエッ
チングによって形成する場合、エッチング深さの制御
を、ウェハ面内において均一に、且つウェハ毎の再現性
を十分に確保して行うことは容易でない。
【0005】この問題を解決するため、材料の異なる多
層半導体層をコンタクト層として採用し、エッチングに
選択性を持たせることによって、2段構造を形成するこ
とが行われている。例えば、図6に示すように、電子供
給層404上に、InGaPコンタクト層506とGa
Asコンタクト層507とが積層された構造を用いる
と、GaAsコンタクト層507とInGaPコンタク
ト層506との間に十分なウェットエッチングの選択性
がとれ、再現性よく、しかも面内で均一なリセス形状を
形成できることが特開平7−335867号に記載され
ている。なお、図5において、501はAlGaAs電
子供給層である。
【0006】リセス形状を多段にする目的は、上述した
ように、ヘテロ接合電界効果トランジスタの耐圧を向上
させ、大電流で動作させるためである。そのためにはシ
ョットキー接合からなるゲート電極113が接する電子
供給層404にはできる限り電子親和力の小さい化合物
半導体層を用いることが好ましい。また、ソース・ドレ
イン電極109,110が接するコンタクト層に507
は、ソース抵抗やドレイン抵抗を低くするため、できる
限り電子親和力の大きい化合物半導体層を用いる方が良
い。
【0007】耐圧の向上には、ソースからゲートに至る
領域全ての材料が係わる。そのため、耐圧破壊の主な要
因となる高電界での衝突イオン化に対する耐圧が高い材
料を選択することが好ましく、又選択エッチングを行う
ためにも電子供給層404に接するコンタクト層506
として電子親和力の小さい半導体材料を使うことが好ま
しい。
【0008】ところが、コンタクト層506に電子親和
力の小さい材料を、コンタクト層507に電子親和力の
大きい材料を用いると、コンタクト層506とコンタク
ト層507との間に高いヘテロ障壁が介在することにな
る。そのため、ヘテロ障壁が抵抗となってソース抵抗を
上昇させ、トランジスタの高性能化を妨げる原因となっ
ていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、ヘテ
ロ接合電界効果トランジスタにおいて、耐圧性を向上さ
せるために、電子供給層に接し電子親和力が小さいコン
タクト層と、オーミック電極に接し電子親和力の大きい
コンタクト層との間に高いヘテロ障壁が形成され、ソー
ス・ドレイン抵抗を上昇させるという問題があった。
【0010】なお、この問題は、ヘテロ接合電界効果ト
ランジスタに固有な問題ではなく、第1の半導体層上
に、第1の半導体層より電子親和力の大きい第2の半導
体層が積層された構造についても、生じる問題である。
【0011】本発明の目的は、第1のコンタクト層上に
第1の半導体層より電子親和力が大きい第2のコンタク
ト層が積層された場合、第1のコンタクト層と第2のコ
ンタクト層との間の抵抗の低減を図り得るヘテロ接合電
界効果トランジスタの製造方法及び半導体装置の製造方
法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】[構成]本発明の骨子
は、電子親和力の小さい半導体と電子親和力の大きい半
導体との間のヘテロ障壁に伴う抵抗を、ドーパント原子
の拡散を利用することにより低減させることにある。
【0013】本発明は、上記目的を達成するために以下
のように構成されている。 (1) 本発明(請求項1)は、チャネル層と、このチ
ャネル層上に形成され該チャネル層より電子親和力が小
さく、且つバンドギャップが広い電子供給層とを具備し
てなるヘテロ接合電界効果トランジスタの製造方法にお
いて、前記電子供給層上に第1のコンタクト層を形成す
る工程と、第1のコンタクト層上に,第1のコンタクト
層より電子親和力が大きく、内部に不純物がドープさ
れ,且つ内部に該不純物の濃度が周囲に比べ高い領域を
有する第2のコンタクト層を形成する工程と、第2のコ
ンタクト層上に選択的にソース電極及びドレイン電極を
形成する工程と、前記第2のコンタクト層を選択的にエ
ッチングする工程と、熱処理を加え、少なくとも第1の
コンタクト層と第2のコンタクト層との界面に、前記不
純物を拡散させる工程とを含むことを特徴とする。 (2) 本発明(請求項2)は、第1の半導体層上に、
第1の半導体層より電子親和力が大きく、内部に不純物
がドープされ、且つ内部に該不純物の濃度が周囲に比べ
高い領域を有する第2の半導体層を形成する工程と、熱
処理を加え、少なくとも第1の半導体層と第2の半導体
層との界面に、前記不純物を拡散させる工程とを含むこ
とを特徴とする。 (3) 本発明(請求項3)は、第1の半導体層上に、
第1の半導体層より電子親和力が大きく、内部に不純物
がドープされ、且つ内部に該不純物の濃度が周囲に比べ
高い領域を有する第2の半導体層を形成する工程と、第
2の半導体層の所定領域をエッチングし、第1の半導体
層を露出させる工程と、熱処理を加え、少なくとも第1
の半導体層と第2の半導体層との界面に、前記不純物を
拡散させる工程とを含むことを特徴とする。
【0014】本発明の好ましい実施態様を以下に示す。
第1の半導体層上に、第1の半導体層より電子親和力が
大きく、内部に不純物がドープされ、且つ内部に該不純
物の濃度が周囲に比べ高い領域を有する第1導電型の第
2の半導体層を形成する工程と、第2の半導体層の所定
領域をエッチングし、第1の半導体層を露出させる工程
と、熱処理を加え、第1の半導体層と第2の半導体層と
の少なくとも界面に、前記不純物を拡散させると共に、
第1の半導体層と第2の半導体層との構成元素を相互に
拡散させる工程とを含む。
【0015】ヘテロ電界効果トランジスタの電子供給層
上に第1導電型の第1のコンタクト層を形成する工程
と、第1のコンタクト層上に、第1のコンタクト層より
電子親和力が大きく、内部に第1導電型の不純物がドー
プされ、且つ内部に該不純物の濃度が周囲に比べ高い領
域を有する第2のコンタクト層を形成する工程と、第2
の半導体層上にソース・ドレイン電極を形成する工程
と、前記ソース・ドレイン電極をマスクに第2の半導体
層をエッチングして第1の半導体層を露出する工程と、
露出する第1の半導体層の所定領域をエッチングし前記
電子供給層を露出させる工程と、露出する前記電子供給
層上にゲート電極を形成する工程と、加熱処理を行い、
前記不純物層を少なくとも第1のコンタクト層と第2の
コンタクト層との界面に拡散させる工程とを含む。
【0016】ヘテロ電界効果トランジスタの電子供給層
上に第1導電型の第1のコンタクト層を形成する工程
と、第1のコンタクト層上に、第1のコンタクト層より
電子親和力が大きく、内部に第2導電型の不純物がドー
プされ、且つ内部に該不純物の濃度が周囲に比べ高い領
域を有する第2のコンタクト層を形成する工程と、第2
のコンタクト層上にソース・ドレイン電極を形成する工
程と、前記ソース・ドレイン電極をマスクに第2のコン
タクト層をエッチングして第1のコンタクト層を露出す
る工程と、露出する第1のコンタクト層上にゲート電極
を形成する工程と、加熱処理を行い、露出する第1半導
体層を第2導電型に保つと共に、第2のコンタクト層の
下部領域の第1のコンタクト層を第1導電型にする工程
とを含む。
【0017】第1の半導体層がAlGaAs、InGa
P、InAlGaP、InPもしくはInAlAsであ
り、第2の半導体層がGaAs、AIGaAs、InG
aP、InPもしくはInGaAsである。
【0018】[作用]本発明は、上記構成によって以下
の作用・効果を有する。電子親和力の小さい第1の半導
体層とこの層に接した電子親和力の大きい第2の半導体
層の積層構造において、第2の半導体層中に高濃度のド
ーピングを行った構造で、熱処理を行うと、第2の半導
体層から第1の半導体層に向けて不純物が拡散し、第1
の半導体層にも高濃度にドーピングされる。この結果、
このヘテロ接合界面が高濃度にドーピングされ、空乏巾
が狭くなる。従って、ヘテロ障壁でのトンネル電流が増
加し、抵抗を下げることができる。
【0019】そして、第2の半導体層の導電性が第1の
半導体層の導電型と異なる場合、第2の半導体層に接す
る第1導電型の第1の半導体層の表面を第2導電型にす
るためには、第1の半導体層に不純物を高濃度にドープ
する必要がある。
【0020】不純物濃度が高くなると、濃度依存性を考
慮した拡散係数で予測される場合より拡散が促進される
ことがある。そのため、第2導電型の第2の半導体層の
一部に高濃度にドープされた領域を有することによっ
て、熱処理工程で第1の半導体層にも高濃度の不純物を
拡散によってドーピングすることができ、第1の半導体
層の表面を短時間で第2導電型にすることができる。
【0021】また、第2の半導体層の所定領域を除去し
て、第1の半導体層を露出させた後に熱処理を行うと、
露出する第1の半導体層には不純物が拡散されない。こ
の発明を多段リセス形状を形成するために、コンタクト
層が例えばInGaP(第1の半導体層)とGaAs
(第2の半導体層)とが積層されたヘテロ接合電界効果
トランジスタに適用すると、ソース・ドレイン電極が形
成された領域下では不純物が拡散されて、抵抗を下げる
ことができる。また、露出するInGaP上には不純物
が拡散されないので、ゲート電極との間の耐圧が高くな
る。従って、本発明では選択エッチングの特質を生かし
たまま、リセス形状の形成後、ドーパント原子の拡散を
利用することによりヘテロ障壁に付随する抵抗を低減さ
せることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を以下に図面
を参照して説明する。 [第1実施形態]図1は、本発明の第1実施形態に係わ
るヘテロ接合電界効果トランジスタの製造工程を示す工
程断面図である。
【0023】先ず、図1(a)に示すように、半絶縁性
GaAs基板101上に、膜厚500nmのノンドープ
GaAsバッファ層102、AlGaAs電子供給層1
03、膜厚1.5nmのi型In0.2 Ga0.8 Asチャ
ネル層104、n+ 型AlGaAs電子供給層105、
Siを1×1017cm-3程度ドープした膜厚30nmの
In0.49Ga0.51Asコンタクト層106、Siを3.
5×1018cm-3程度ドープした膜厚50nmのn+
GaAsコンタクト層107を順次積層する。
【0024】なお、GaAsコンタクト層107の成長
途中に、In0.49Ga0.51Pコンタクト層106との界
面から1nmの位置に1×1013cm-2のSiプレーナ
ドーピング108を形成する。
【0025】なお、Al0.2 Ga0.8 As電子供給層1
03は、膜厚50nmのノンドープAlGaAs、Si
を3×1018cm-3程度ドープした膜厚5nmのn型A
0.2 Ga0.8 As、膜厚1.5nmのノンドープAl
0.2 Ga0.8 Asから構成されている。また、AlGa
As電子供給層105は、膜厚2nmのノンドープAl
0.2 Ga0.8 As、Siを2×1018cm-3程度ドープ
した膜厚15nmのAl0.2 Ga0.8 As、Siを1×
1017cm-3程度ドープした膜厚15nmのAl0.2
0.8 Asから構成されている。
【0026】この構造は、有機金属気相成長法により成
長しており、成長原料にはトリメチルガリウム(CH
33 Ga、トリメチルアルミニウム(CH33
l、トリメチルインジウム(CH33 In、アルシン
AsH3 、ドーパント原料としてジシランSi26
使用した。
【0027】次いで、ウェットエッチングで素子分離を
行った後、図1(b)に示すように、GaAsコンタク
ト層107上に、ソース電極109及びドレイン電極1
10を形成する。そして、H3 PO4 −H22 −H2
O系エッチング液を用いて、GaAsコンタクト層10
7を選択的にエッチングし、第1の開口部111を形成
する。H3 PO4 −H22 −H2 O系エッチング液で
は、InGaPをほとんどエッチングすることができな
いので、InGaPコンタクト層106の表面でエッチ
ングが止まる。
【0028】そして、希釈したHClを用いてInGa
Pコンタクト層106を選択的にエッチングし、第2の
開口部112を形成する。HClはAlGaAsをほと
んどエッチングすることができないため、AlGaAs
電子供給層105の表面でエッチングが止まる。
【0029】そして、ゲート電極が形成される領域に開
口部を有するレジストパターン(不図示)を形成した
後、WSiNのスパッタ蒸着,該レジストパターンの除
去を行い、ゲート電極113を形成する。
【0030】その後、図1(c)に示すように、シリコ
ン窒化膜からなる保護膜(不図示)をプラズマCVD法
により蒸着する。次いで、700℃、5分の熱処理を行
い、WSiNのスパッタ蒸着時に導入されたダメージの
修復を行うと共に、Siプレーナドーピング層108か
らSiを拡散させ、且つ活性化されたn型拡散領域11
4を形成する。
【0031】熱処理前と熱処理後のSiのプロファイル
を比較したところ、Siが拡散していることが確認でき
た。拡散領域114がない場合にはInGaPとGaA
sとのヘテロ障壁に基づく抵抗が大きいが、拡散領域を
形成することにより、抵抗を低減することができ、ソー
ス抵抗及びドレイン抵抗を下げることができる。
【0032】また、InGaPコンタクト層106のう
ち、n+ 型GaAsコンタクト層がエッチングされ、表
面が露出している部分はSiの拡散はなく、ドーピング
濃度が低く保たれているため、高い耐圧を確保すること
ができる。なお、Siのプレーナドーピング量は高い方
が好ましいが、6×1012cm-2以上であればよい。
【0033】トランジスタでは、ドーピングされている
領域は、GaAsコンタクト層107だけではない。高
濃度ドーピング層から不純物を拡散させる際に、他のド
ーピング層でも拡散が生じると性能を劣化させることが
ある。
【0034】一般的に、温度Tにおける不純物原子の拡
散係数D(T)は、 D(T)=D0 EXP(−E/kT) (1) であらわされる。なお、Eは活性化エネルギー、kはボ
ルツマン定数である。なお、D0 は、一般に定数と見な
されるが、格子振動の振動数や活性化エネルギーを含ん
でいるため、振動数項又はエントロピー項と呼ばれるも
のである。
【0035】(1)式は、ドーパント濃度が低い場合に
よく当てはまるが、拡散係数は濃度依存性をもち、濃度
が高くなると、拡散が増殖して起こる。例えば、Beや
Znなどはある濃度以上になると、格子間位置に存在す
る比率が増え、拡散係数の温度依存性より大きい拡散を
示すことが知られている。
【0036】従って、GaAsコンタクト層107中に
Siが高濃度に存在するSiプレーナドーピング層10
8によって拡散が増殖して起こり、短時間の加熱によっ
てInGaPコンタクト層との界面にSiを十分に拡散
することができる。また同時に、他のドーピング層での
拡散を抑制することができる。
【0037】なお、GaAsコンタクト層107中に高
濃度にSiをドーピングするためには、本実施形態にに
示したようにSiのプレーナドーピングを行うことが好
ましい。GaAs中にSiをプレーナドーピングした場
合、5×1012cm-2程度まではSiが活性化するが、
これ以上の濃度になると、Siの活性化率が低下して飽
和してくる。過剰なSiがある場合には、上述したよう
に(1)式で予測される以上に拡散が大きくなるため、
他のSiがドーピングされている層では顕著な拡散を生
ずることなく、プレーナドーピング層からの拡散のみを
促進させることができる。
【0038】[第2実施形態]図2は、本発明の第2実
施形態に係わるヘテロ接合電界効果トランジスタの製造
工程を示す工程断面図である。なお、図2において、図
1と同一な部分には同一符号を付し、その詳細な説明を
省略する。
【0039】先ず、図1(a)に示した複数の化合物半
導体層をエピタキシャル成長させた基板に対して、ソー
ス・ドレイン領域が形成される領域に開口部を有するS
iO2 膜(不図示)をn+ 型コンタクト層107上に形
成し、該SiO2 膜をマスクとして、加速電圧30ke
VでBイオンを注入し、不純物イオン注入領域201を
形成する(図2(a))。このBイオンのイオン注入に
より結晶構造が破壊され、格子欠陥が生じる。
【0040】なお、本実施形態のエピタキシャル基板の
Siプレーナドーピング層108は、第1実施形態と異
なり、GaAsコンタクト層107中にIn0.49Ga
0.51Pコンタクト層106の界面から1.5nmの位置
に挿入されている。
【0041】そして、第1実施形態と同様に、素子分離
を行った後、ソース電極109,ドレイン電極110、
第1の開口部111、第2の開口部112、ゲート電極
113を形成する。
【0042】その後、全面にSiNからなる保護膜(不
図示)をプラズマCVD法により形成した後、700
℃、5分の熱処理を行い、保護膜を除去する。この熱処
理には二つの目的がある。ひとつは、第1実施形態と同
様に、ゲート電極112形成時のWSiNのスパッタ蒸
着時に導入されたダメージの修復である。
【0043】そして、二つ目は、Bイオンの注入によっ
て破壊された結晶構造を修復すると共に、Siプレーナ
ドーピング層108中のSiの拡散、並びに活性化させ
てn型拡散領域114を形成し、InGaPコンタクト
層106とGaAsコンタクト層107、InGaPコ
ンタクト層106とAIGaAs電子供給層205のヘ
テロ接合界面での原子の相互拡散を促進することであ
る。
【0044】Bイオンの注入によって結晶に格子欠陥が
生じているため、第1実施形態に比べてSiの拡散が容
易に生じる。また、格子欠陥の存在により、アニールに
よる結晶構造の修復の際に、InGaPコンタクト層1
06とGaAsコンタクト層107との界面で微少な混
晶比が傾斜したInGaAsP遷移層(不図示)が形成
される。そのため、第1実施形態より抵抗を低減するこ
とができ、ソース抵抗、ドレイン抵抗を下げることがで
きる。
【0045】このことについて更に説明する。原子の拡
散は結晶中の格子欠陥や歪みにも大きく依存し、イオン
注入や粒子線の照射などにより空格子点の濃度が熱平衡
濃度を大きく上回った場合には、拡散係数が局所的に高
められる。
【0046】また、格子欠陥濃度が多いとドーパントを
拡散させる熱処理の際に、ドーパント原子のみならず半
導体層を構成する原子も拡散するようになる。特にヘテ
ロ界面で原子の拡散が生じる場合には、ヘテロ界面の急
峻性がだれて等価的に混晶比が傾斜することになる。こ
の場合には、混晶比が急峻な界面と比較して、へテロ障
壁の高さが減少することになる。ドーパント原子の拡散
と母体となる半導体の構成元素の拡散を利用することに
より、ヘテロ障壁に伴う抵抗をさらに低減することがで
きる。
【0047】本実施形態に示したように、ドーパントの
拡散と同時に半導体層の構成元素を拡散させることによ
り、界面は等価的に混晶比が傾斜している構造になり、
実効的なヘテロ障壁高さが低下し、ヘテロ障壁に伴う抵
抗を下げることができる。
【0048】[第3実施形態]図3は、本発明の第3実
施形態に係わるヘテロ接合電界効果トランジスタの構造
を示す断面図である。本実施例では次のような構造から
なるエピタキシャル成長層を使っている。
【0049】本実施形態で用いたエピタキシャル基板が
先の実施形態で用いた異なるのは、n+ 型InGaP電
子供給層105とInGaPコンタクト層106との間
にSiが1×1017cm-3程度ドープされた膜厚30n
mのAl0.2 Ga0.8 AsAlGaAsコンタクト層3
01が挿入され、InGaPコンタクト層106とn+
型GaAsコンタクト層107との間にSiが1×10
18cm-3程度ドープされた膜厚15nmのAl0.2 Ga
0.8 Asコンタクト層302及び、Siが1×1018
-3程度ドープされた膜厚10nmのInGaPワイド
コンタクト層303が挿入されていることである。
【0050】トランジスタの形成プロセスは第1実施形
態とほば同じである。ウェットエッチングで素子分離を
行った後、ソース電極108及びドレイン電極109を
形成する。
【0051】H3 PO4 −H22 −H2 O系エッチン
グ液を使ってGaAsコンタクト層107に第1段目の
開口部311を形成する。次いで、希釈したHClでI
nGaPワイドコンタクト層303をエッチングし、続
いてH3 PO4 −H22 −H2 O系エッチング液を用
いてAlGaAsコンタクト層302をエッチングし、
第1の開口部311より開口巾の狭い第2の開口部31
2を形成する。
【0052】次に、開口巾の狭い第3の開口部313を
InGaPコンタクト層106に形成し、AlGaAs
コンタクト層301を露出させる。次にWSiNからな
るゲート電極113をスパッタ蒸着により形成する。
【0053】その後、SiNからなる保護膜(不図示)
をプラズマCVD法により蒸着する。次に、700℃、
5分の熱処理を行い、WSiNのスパッタ蒸着時に導入
されたダメージの修復と、n型拡散領域114を形成を
行う。
【0054】本実施形態に示したように、多段の開口部
をもつエッチング形状を形成する場合にもSiの拡散領
域を使うことにより、ヘテロ障壁に基づく抵抗を低減さ
せることができる。
【0055】[第4実施形態]図4は、本発明の第4実
施形態に係わるへテロ接合電界効果トランジスタの製造
工程を示す工程断面図である。
【0056】先ず、図4(a)に示すように、半絶縁性
GaAs基板101上に、膜厚500nmのノンドープ
GaAsバッファ層102,AlGaAs電子供給層1
03,膜厚1.5nmのノンドープAl0.2 Ga0.8
sからなるAlGaAs電子供給層103,InGaP
電子供給層105,5×1016cm-3ドープされたIn
0.49Ga0.51Pからなるp型InGaPコンタクト層6
06,Siが3.5×1018cm-3程度ドープされた膜
厚50nmのGaAsコンタクト層107を順次積層す
る。
【0057】なお、GaAsコンタクト層107を成膜
する際に、In0.49Ga0.51Pコンタクト層606との
界面から1nmの位置に1×1013cm-3のSiプレー
ナドーピング層108を挿入する。
【0058】なお、AlGaAs電子供給層103は、
膜厚50nmのノンドープAlGaAsと、Siを3×
1018cm-2程度ドープした膜厚5nmのn型Al0.2
Ga0.8 As十から構成されている。
【0059】また、InGaP電子供給層は、膜厚2n
mのノンドープIn0.49Ga0.51P及びSiを2×10
18cm-3程度ドープした膜厚15nmのIn0.49Ga
0.51Pから構成されている。
【0060】次いで、図4(b)に示すように、ウェッ
トエッチングで素子分離を行った後、ソース電極109
及びドレイン電極110を形成する。そして、H3 PO
4 −H22 −H2 O系エッチング液を用いてn+ 型G
aAsコンタクト層107に開口部を形成し、p- 型I
nGaPコンタクト層606を露出させる。
【0061】そして、図4(c)に示すように、WSi
Nからなるゲート電極113をスパッタ蒸着により形成
する。その後、SiNからなる保護膜(不図示)をプラ
ズマCVD法により形成した後、700℃,5分の熱処
理を行う。
【0062】この熱処理にはふたつの目的があり、一つ
はWSiNのスパッタ蒸着時に導入されたダメージの修
復である。もう一つは、Siプレーナドープ層108の
Siを拡散させ、活性化されたn型拡散領域614を形
成することである。
【0063】Siが拡散することで、ソース及びドレイ
ン電極109,110下のp- 型InGaPコンタクト
層606の伝導型がp型からn型に反転し、n型InG
aPコンタクト層615が形成される。
【0064】このため、n+ 型GaAsコンタクト層1
07とn型InGaPコンタクト層615のヘテロ接合
界面には同じn型層が連続している。また、接合界面に
は、n型不純物が高濃度にドーピングされるため、In
GaPコンタクト層615とGaAsコンタクト層10
7とのへテロ接合に基づく抵抗を低減することができ、
ソース抵抗及びドレイン抵抗を下げることができる。
【0065】一方、エッチングによって露出するInG
aPコンタクト層606にはSiが拡散されず、伝導型
はp型に保たれている。このため、ショットキー障壁を
n型より高く維持でき、ゲートリーク電流が低減され、
高いゲート耐圧を確保できる。なお、Siのプレーナド
ーピング層108のSiのドープ率は高い方が好ましい
が、1×1012cm-2以上であればよい。
【0066】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。例えば、本発明はヘテロ電界効果トラ
ンジスタに限定されるものではなく、、第1の半導体層
上に、第1の半導体層より電子親和力が大きい第2の半
導体層が形成された構造に対し適用することができる。
【0067】また、n型ドーパントとしてSiを用いた
が、Siに限る必要はなく、n型ドーバントの場合には
Sn,Te,S等を用いることが可能である。また、p
型の場合にはZn,Be,Hg,Cを使える。ただし、
Cの場合には拡散が小さいのでプレーナドーピングを挿
入する位置は電子親和力の小さい化合物半導体層から1
乃至2原子層程度の位置が望ましい。
【0068】また、第2実施形態において、イオン注入
する不純物にBを用いたが、H,Ar,Oなどでも加速
電圧とドーズ量を選択することにより同じ効果を得るこ
とができる。
【0069】また、上記実施形態では電界効果トランジ
スタについて示したが、その本発明の適用は実施形態に
示したものに限定されるものではない。例えば、MES
FETや、GaAs以外のInP,InGaAs,In
AlAs,又はInPなどを構成材料とするヘテロ接合
電界効果トランジスタヘの適用も可能である。
【0070】また、ヘテロ接合バイポーラトランジスタ
においても、例えばn−InGaPエミッタ層とGaA
sエミッタコンタクト層の組み合わせのようにヘテロ障
壁が存在する。n−AIGaAsエミッタ層とGaAs
エミッタコンタクト層の組み合わせの場合は、2層の間
に混晶比を傾斜させたAlGaAs層を挿入して実効的
な障壁を無くして抵抗を下げている。しかしながら、I
nGaPとGaAsの界面に混晶比を傾斜させた、例え
ばInGaAsP層を挿入することは、エピタキシヤル
成長時の制御性や再現性が劣り易い問題がある。このよ
うな場合にもGaAsコンタクト層側から高濃度のn型
ドーパントを拡散させることにより、トンネル電流を増
加させ、ヘテロ障壁に基づく抵抗を低減することができ
る。その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で、
種々変形して実施することが可能である。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、第
1の半導体層上に、高濃度不純物層を有する第2の半導
体層を形成して熱処理を行うことによって、ヘテロ接合
障壁に伴う抵抗を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係わるヘテロ接合電界効果トラ
ンジスタの製造工程を示す工程断面図。
【図2】第2実施形態に係わるヘテロ接合電界効果トラ
ンジスタの製造工程を示す工程断面図。
【図3】第3実施形態に係わるヘテロ接合電界効果トラ
ンジスタの構成を示す断面図。
【図4】第4実施形態に係わるヘテロ接合電界効果トラ
ンジスタの製造工程を示す工程断面図。
【図5】従来のヘテロ接合電界効果トランジスタの構成
を示す断面図。
【図6】従来のヘテロ接合電界効果トランジスタの構成
を示す断面図。
【符号の説明】
101…半絶縁性GaAs基板 102…ノンドープGaAsバッファ層 103…AlGaAs電子供給層 104…i型In0.2 Ga0.8 Asチャネル層 105…n+ 型AlGaAs電子供給層 106…In0.49Ga0.51Asコンタクト層 107…n+ 型GaAsコンタクト層 108…Siプレーナドーピング層 109…ソース電極 110…ドレイン電極 111…第1の開口部 112…第2の開口部 113…ゲート電極 114…n型拡散層 201…不純物イオン注入領域 301…AlGaAsコンタクト層 302…AlGaAsコンタクト層 303…InGaPワイドコンタクト層 311…第1の開口部 312…第2の開口部 313…第3の開口部 606…p- 型InGaPコンタクト層 614…n型拡散領域 615…n型InGaPコンタクト層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャネル層と、このチャネル層上に形成
    され該チャネル層より電子親和力が小さく、且つバンド
    ギャップが広い電子供給層とを具備してなるヘテロ接合
    電界効果トランジスタの製造方法において、 前記電子供給層上に第1のコンタクト層を形成する工程
    と、 第1のコンタクト層上に,第1のコンタクト層より電子
    親和力が大きく、内部に不純物がドープされ、且つ内部
    に該不純物の濃度が周囲に比べ高い領域を有する第2の
    コンタクト層を形成する工程と、 第2のコンタクト層上に選択的にソース電極及びドレイ
    ン電極を形成する工程と、 前記ソース電極及びドレイン電極をマスクに、第2のコ
    ンタクト層を選択的にエッチングする工程と、 熱処理を加え、少なくとも第1のコンタクト層と第2の
    コンタクト層との界面に前記不純物を拡散させる工程と
    を含むことを特徴とするヘテロ接合電界効果トランジス
    タの製造方法。
  2. 【請求項2】 第1の半導体層上に、第1の半導体層よ
    り電子親和力が大きく、内部に不純物がドープされ、且
    つ内部に該不純物の濃度が周囲に比べ高い領域を有する
    第2の半導体層を形成する工程と、 熱処理を加え、少なくとも第1の半導体層と第2の半導
    体層との界面に、前記不純物を拡散させる工程とを含む
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 第1の半導体層上に、第1の半導体層よ
    り電子親和力が大きく、内部に不純物がドープされ、且
    つ内部に該不純物の濃度が周囲に比べ高い領域を有する
    第2の半導体層を形成する工程と、 第2の半導体層の所定領域をエッチングして、第1の半
    導体層を露出させる工程と、 熱処理を加え、少なくとも第1の半導体層と第2の半導
    体層との界面に、前記不純物を拡散させる工程とを含む
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
JP10070556A 1998-03-19 1998-03-19 ヘテロ接合電界効果トランジスタの製造方法及び半導体装置の製造方法 Pending JPH11274475A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005032980A (ja) * 2003-07-14 2005-02-03 Fujitsu Ltd 電界効果トランジスタ
JP2005347443A (ja) * 2004-06-02 2005-12-15 Sony Corp 高電子移動度トランジスタ及び同高電子移動度トランジスタを有する半導体装置及び高電子移動度トランジスタの製造方法並びに高電子移動度トランジスタを有する半導体装置の製造方法
CN118472027A (zh) * 2024-07-15 2024-08-09 厦门市三安集成电路有限公司 高电子迁移率晶体管和集成hemt器件

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