JPH11279224A - ビニル芳香族系重合体およびその製造方法 - Google Patents

ビニル芳香族系重合体およびその製造方法

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JPH11279224A
JPH11279224A JP8713798A JP8713798A JPH11279224A JP H11279224 A JPH11279224 A JP H11279224A JP 8713798 A JP8713798 A JP 8713798A JP 8713798 A JP8713798 A JP 8713798A JP H11279224 A JPH11279224 A JP H11279224A
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polymerization
molecular weight
vinyl aromatic
weight
average molecular
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JP8713798A
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English (en)
Inventor
Hideyo Ishigaki
秀世 石垣
Daisuke Kayaba
大介 萱場
Takashige Watanabe
恭成 渡辺
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Original Assignee
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  • Polymerization Catalysts (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分岐状重合体の生産効率が高く、かつ得られ
るビニル芳香族系重合体の分子量を効率的に増大させる
ことができるビニル芳香族系重合体の製造方法及び衝撃
強度と流動性の両物性が共にバランス良く優れているビ
ニル芳香族系重合体を提供する。 【解決手段】 ビニル芳香族系単量体の重合において、
重合開始剤としてt−アルキルペルオキシシンナメート
を使用して130℃〜160℃の重合温度で重合する
か、又は重合開始剤としてt−アルキルペルオキシシン
ナメートとベンゼン中の半減期が10時間である温度が
70〜130℃である重合開始剤とを併用して重合する
製造方法、及び屈折率検出器によるGPCの重量平均分
子量と光散乱検出器によるGPCの重量平均分子量の比
が1.1以上であり、かつメルトフローレートが0.5
以上g/10minである前記重合により得られたビニ
ル芳香族系重合体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、分岐状重合体の
生産効率が高く、かつ得られるビニル芳香族系重合体の
分子量を効率的に増大させることができるビニル芳香族
系重合体の製造方法、及び衝撃強度と流動性の両物性が
共にバランス良く優れているビニル芳香族系重合体に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ビニル芳香族系重合体は、安価で機械的
性質が優れているため、幅広い分野で使用されている。
しかしながら近年、成形材料としての諸性能の要求がレ
ベルアップし、高い性能が要望されている。例えば耐衝
撃性および耐熱性を向上させるために分子量の増大が図
られているが、反面、分子量を上げることにより、溶融
時の粘度が上がり、成形サイクルが低下するという問題
が発生し、その両立が困難であった。それらの相反する
性能を満足させる方法としては、分岐状の重合体が有効
であることが一般に知られている。例えば、特公昭41
−19511号公報には、重合開始剤として2、2−ビ
ス(4、4−ビス−t−ブチルペルオキシシクロヘキシ
ル)プロパンを使用する方法が開示されている。
【0003】一方、プラスト・マッシイ(Plast.
Massy)第7巻、8ページ(1961年)には、ス
チレンの重合において重合開始剤としてt−ブチルペル
オキシシンナメートを使用し90℃で重合した例が開示
されている。またディー・マクロモレキュラー・ヘミー
(Die.Makromolekulare Chem
ie)100巻、5頁、1967年において、t−アル
キルペルオキシシンナメートを重合開始剤として使用し
た120℃におけるクロロベンゼン中でのスチレンの溶
液重合の例が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが特公昭41−
19511号公報に開示されている方法では、分岐状の
重合体の生成効率が低く、分子量の増大と溶融粘度の低
下の効果が十分でないという問題があった。またプラス
ト・マッシイに開示されているt−ブチルペルオキシシ
ンナメートの使用方法では、t−ブチルペルオキシベン
ゾエートを使用したときと比較して重合物の分子量には
差がないことが記載されており、従来技術の域を出てい
ない。またディー・マクロモレキュラー・ヘミーには、
前述のようにクロロベンゼンという特殊な溶媒中でのス
チレンの溶液重合例であり、かつ重合転化率が10%未
満での初期重合速度の解析を目的とするものである。そ
して重合転化率が高くなって始めて工業的意味を有する
生成ポリマーの分子量及び構造については何ら記載がな
く、かつt−ブチルペルオキシシンナメートが分岐状ポ
リマーを得るのに有効な重合開始剤であるという示唆も
ない。この発明の目的は、分岐状重合体の生産効率が高
く、かつ得られるビニル芳香族系重合体の分子量を効率
的に増大させることができるビニル芳香族系重合体の製
造方法、及び衝撃強度と流動性の両物性が共にバランス
良く優れているビニル芳香族系重合体を提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、屈折率検出器によるゲルパーミネー
ションクロマトグラフ(以下、GPCと略記する。)の
重量平均分子量(見かけ分子量、MwR)に対する光散
乱検出器によるGPCの重量平均分子量(絶対分子量、
MwL)の比率(MwL/MwR、この比率が大きいほ
ど分岐重合体が多いことを示す。)が1.1以上であ
り、かつメルトフローレート(溶融された重合体の流動
性を示す値である。以下、MFRと略記する。)が0.
5g/10min以上であるビニル芳香族系重合体であ
る。第2の発明は、ビニル芳香族系単量体から重合開始
剤を用いてビニル芳香族系重合体を製造する方法におい
て、重合開始剤としてt−アルキルペルオキシシンナメ
ートを使用し、130〜160℃の温度で重合を行うこ
とを特徴とするビニル芳香族系重合体の製造方法であ
る。
【0006】第3の発明は、ビニル芳香族系単量体から
重合開始剤を用いてビニル芳香族系重合体を製造する方
法において、重合開始剤としてt−アルキルペルオキシ
シンナメートとベンゼン中の半減期が10時間である温
度が70〜130℃である他の重合開始剤とを併用する
ことを特徴とするビニル芳香族系重合体の製造方法であ
る。第4の発明は、前記重合が連続重合法によるもので
ある第2の発明又は第3の発明のいずれかのビニル芳香
族系重合体の製造方法である。第5の発明は、前記重合
をゴムの存在下で行う第2の発明ないし第4の発明のい
ずれかのビニル芳香族系重合体の製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施形態につ
いて、詳細に説明する。本発明のビニル芳香族系重合体
は、第2の発明ないし第5の発明のいずれかのビニル芳
香族系重合体の製造方法により得られるビニル芳香族系
重合体であって、屈折率検出器によるGPCの重量平均
分子量(MwR)に対する光散乱検出器によるGPCの
重量平均分子量(MwL)の比率(MwL/MwR)が
1.1以上、好ましくは1.2以上であり、かつMFR
が0.5g/10min以上、好ましくは1.0g/1
0min以上、より好ましくは2.0g/10min以
上であるビニル芳香族系重合体である。比率が1.1未
満では分岐度が小さいため好ましくなく、MFRが0.
5g/10min未満の重合体は、高分子量体で機械強
度が高いものであっても前記成形サイクルが長くなるた
め好ましくない。
【0008】本発明においては、重合開始剤としてt−
アルキルペルオキシシンナメートの使用が必須である。
これは、分子中にペルオキシエステル基とビニル基を有
する化合物である。これを用いてビニル芳香族系単量体
を重合した場合、比較的重合転化率の低い段階では、t
−アルキルペルオキシシンナメート由来のビニル基を末
端に有するポリマーが生成するが、重合転化率がほぼ5
0%以上の重合後半においては、該ビニル基はスチレン
系ビニル単量体と共重合するようになるため分子量を大
幅に増大させることができる。
【0009】第2の発明の場合、重合開始剤としてt−
アルキルペルオキシシンナメートを使用し、重合温度を
130〜160℃、好ましくは135〜150℃の温度
に設定したビニル芳香族系重合体の製造方法である。1
30℃未満では熱開始重合の速度が遅いため重合に長時
間を要し、160を越えるとビニル芳香族系単量体への
連鎖移動が多く起こる。即ち、重合温度を130℃〜1
60℃で行うことにより、比較的低転化率の段階でt−
アルキルペルオキシシンナメートによる重合を行い、重
合後半は主に熱開始重合によりスチレン系ビニル単量体
を自発的に重合させることにより高分子量重合体を効率
的に得ることができる。前記t−アルキルペルオキシシ
ンナメートとしては一般式(1)
【0010】
【化1】
【0011】(式中、Phはフェニル基を表し、Rは炭
素数1〜5のアルキル基を表す。)で示されるものが好
ましいものである。具体的に例示すると、例えばt−ブ
チルペルオキシシンナメート、1,1−ジメチルプロピ
ルペルオキシシンナメート、1,1−ジメチルブチルペ
ルオキシシンナメート、1,1,2−トリメチルプロピ
ルペルオキシシンナメート、1,1,3,3−テトラメ
チルブチルペルオキシシンナメート等が挙げられる。こ
れらの中で、t−ブチルペルオキシシンナメートが分子
量増大の効果が大きく特に好ましい。前記t−アルキル
ペルオキシシンナメートは、シンナモイルクロライド
(桂皮酸クロライド)のクロロホルム溶液と苛性ソーダ
およびt−アルキルヒドロペルオキシドを10℃で反応
させる方法により製造される。
【0012】t−アルキルペルオキシシンナメートの使
用量は、ビニル芳香族系単量体100重量部に対して通
常0.001〜0.5重量部、好ましくは0.01〜
0.2重量部が用いられる。使用量が0.001重量部
未満では分岐状重合体の生成量が少なくなり、0.5重
量部を超える場合にはゲル状重合物が生成し易くなる傾
向にある。第3の発明の場合、前記の重合開始剤として
t−アルキルペルオキシシンナメートとベンゼン中の半
減期が10時間である温度(以下10hTという)が7
0〜130℃、好ましくは90〜120℃である他の重
合開始剤とを併用するビニル芳香族系重合体の製造方法
である。
【0013】上記の10hTが70℃未満の重合開始剤
では重合初期においてt−アルキルペルオキシシンナメ
ート以外の重合開始剤による重合が多く起こることによ
り分岐状重合体の生成効率が低下し、また130℃を越
える重合開始剤では、重合速度が低下する。また重合温
度は通常80〜150℃、好ましくは100〜140℃
である。80℃未満ではt−アルキルペルオキシシンナ
メートの分解率が低くなり、また150℃を越えると併
用される重合開始剤の分解速度が大きくなりすぎるた
め、何れも分子量増大の効果が小さくなり好ましくな
い。
【0014】併用される他の重合開始剤としては、例え
ばベンゾイルペルオキシド、トルイルペルオキシド等の
ジアシルペルオキシド類、t−ブチルペルオキシアセテ
ート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト、t−ブチルペルオキシベンゾエート、ジ−t−ブチ
ルペルオキシイソフタレート、ジ−t−ブチル−シクロ
ヘキサン−1,4−ジペルオキシカルボキシレート、t
−ブチルペルオキシラウレート、t−ブチルペルオキシ
イソプロピルモノカーボネート、t−ブチルペルオキシ
−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ヘキシル
ペルオキシアセテート、t−ヘキシルペルオキシ−2−
エチルヘキサノエート、t−ヘキシルペルオキシベンゾ
エート、t−ヘキシルペルオキシイソプロピルモノカー
ボネート等のペルオキシエステル類、1,1−ビス−t
−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘ
キサン、1,1−ビス−t−ブチルペルオキシシクロヘ
キサン、2,2−ビス−t−ブチルペルオキシブタン、
n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バ
レレート、2,2−ビス(4,4−ビス−t−ブチルペ
ルオキシシクロヘキシル)プロパン等のペルオキシケタ
ール類、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルクミ
ルペルオキシド、2,5−ジ−t−ブチルペルオキシ−
2,5−ジメチルヘキサン、ジクミルペルオキシド等の
ジアルキルペルオキシド類、2、2−アゾビスイソブチ
ロニトリル等のアゾ化合物が挙げられる。これらの中で
はt−ブチルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペル
オキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルペル
オキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート等が分子
量増大の効果が大きく好ましい。
【0015】これらの重合開始剤の使用量は、重合にお
いてt−アルキルペルオキシシンナメートと併用するこ
とにより、目的の重合転化率を達成できる量が用いられ
るが、使用されるビニル芳香族系ビニル単量体100重
量部に対して、通常0.001〜1重量部、好ましくは
0.01〜0.5重量部の範囲で用いられる。0.00
1重量部未満では重合開始剤としての使用効果がなく、
1重量部を越えると分子量が低下する傾向にある。
【0016】t−アルキルペルオキシシンナメートと併
用される重合開始剤は、重合初期にt−アルキルペルオ
キシシンナメートと混合して添加しても良いし、重合途
中に添加しても良い。一般的には、比較的重合転化率が
低い間は主にt−アルキルペルオキシシンナメートを重
合開始剤として重合を進め、重合転化率が上がるに従っ
て、併用される重合開始剤により重合が進行するように
配合することにより分岐状重合体をより効率的に製造す
ることができる。
【0017】重合方法としては、塊状重合法、溶液重合
法又は懸濁重合法が採用される。又、それらの重合方法
の組み合わせも採用される。工業的には、ビニル芳香族
系重合体の生産効率の良い連続重合法が有利である。こ
の連続重合法においては、重合槽を1基以上、好ましく
は2基以上有する重合装置を用い、それぞれの重合槽の
温度を所定温度或いは必要により異なる温度に設定する
方法が採用される。例えば、1基の重合槽で所定の温
度、所定の滞留時間で重合する方法や、第1及び第2の
重合槽でそれぞれ異なる所定の温度、所定の滞留時間に
設定し、第1の重合槽で重合した後、第2の重合槽で重
合を行う方法が挙げられる。重合槽を2基以上使用する
場合、重合開始剤としてt−アルキルペルオキシシンナ
メートは第1の重合槽に添加される。また、併用される
その他の重合開始剤は、第1の重合槽に添加されるか、
或いは第2の重合槽以降の重合槽に添加されても良い。
連続重合法において、重合温度は通常70〜180℃、
好ましくは80〜170℃、より好ましくは90〜16
0℃である。70℃未満では重合速度が小さく、また1
80℃を超えるとビニル芳香族系単量体への連鎖移動が
多く起こり、分枝重合体の生成が少なくなる傾向にあ
る。
【0018】前記ビニル芳香族系単量体とはビニル芳香
族単量体単独、又はビニル芳香族単量体及びそれと共重
合可能なビニル系単量体との混合物である。ビニル芳香
族単量体としてはスチレン、α−メチルスチレン、p−
メチルスチレン等を挙げることができる。またビニル芳
香族単量体と共重合可能なビニル系単量体としては、ア
クリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、
プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、オクチル
アクリレート、ラウリルアクリレート、2−ヒドロキシ
エチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレ
ート等のアクリル系単量体、メタクリル酸、メチルメタ
クリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリ
レート、ブチルメタクリレート、オクチルメタクリレー
ト、ラウリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート
等のメタクリル系単量体、フマル酸エステル、マレイン
酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル類
等が挙げることができる。共重合の具体例としては、ス
チレン・アクリロニトリル共重合体、スチレン・α−メ
チルスチレン共重合体、スチレン・ブチルアクリレート
共重合体、α−メチルスチレン・アクリロニトリル共重
合体等が挙げられる。
【0019】また前記ビニル芳香族系単量体の代わり
に、ポリブタジエンゴム、スチレン/ブタジエンブロッ
ク共重合体ゴム、SBR,NBR,EPDM等のゴムを
ビニル芳香族系単量体に溶解させたものを重合の対象と
する方法も本発明に適用できる。上記ゴムの含有量は、
一般に使用するビニル芳香族系単量体に対して通常2〜
40重量%、好ましくは5〜30重量%である。また本
発明において必要により、重合に通常用いられる添加
剤、例えば連鎖移動剤、酸化防止剤、紫外線防止剤等の
添加剤を用いることもできる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により具
体的に説明する。なお、得られたビニル芳香族系重合体
の屈折率検出器によるGPCの重量平均分子量の測定、
光散乱検出器によるGPCの重量平均分子量の測定、及
び衝撃強度等の物性は次のような方法で測定した。 屈折率検出器及び光散乱検出器によるGPCの重量平均
分子量の測定:GPCとして東ソー(株)製GPC(H
LC−8020,示差屈折率検出器内蔵)、同社製分離
カラム(TSKgel−GMHXLを3本使用)、同社
製光散乱検出器(LS−8000)を用いて、散乱角5
゜、光源=5mW(He−Neレーザー)、温度を38
℃、溶媒をテトラヒドロフラン、サンプル濃度を0.1
wt/v%、サンプリングピッチ1/0.4(回/秒)
で測定した。 アイゾッド衝撃強度(ノッチ付き):ASTM D25
6に準拠した。 MFR:ISO−R1133に準拠した(200℃、5
kg荷重)。
【0021】実施例1(スチレンの連続重合) スチレン86重量部、t−ブチルペルオキシシンナメー
ト0.03重量部、エチルベンゼン14重量部の割合で
溶解した重合原液を脱気し、内容量1リットルの攪拌機
つき連続反応槽に、重合温度を130℃に保ちながら平
均滞留時間が5時間になるように連続的に供給し重合さ
せた。重合後、重合液を230℃、10mmHgで減圧
脱気し、押出機でペレタイズした。残存スチレン量のガ
スクロマトグラフによる定量から求めた重合転化率は7
7%であった。この重合体のGPC解析の結果は、光散
乱法による重量平均分子量(MwL)が36.8万、屈
折率法による重量平均分子量(MwR)が28.1万、
屈折率検出器によるGPCの重量平均分子量に対する光
散乱検出器によるGPCの重量平均分子量の比率(Mw
L/MwR)は1.31であった。またMFRは2.3
1g/10minであった。またアイゾッド衝撃強度は
2.2kg・cm/cmであった。
【0022】実施例2(スチレンの連続重合) 実施例1において、重合開始剤としてt−ブチルペルオ
キシシンナメート0.015重量部とt−ブチルペルオ
キシベンゾエート(10hT=104℃)を0.015
重量部併用した他は、実施例1に準じて実施した。その
結果、残存スチレン量のガスクロマトグラフによる定量
から求めた重合転化率は79%であった。この重合体の
GPC解析の結果は、光散乱法による重量平均分子量
(MwL)が38.5万、屈折率法による重量平均分子
量(MwR)が27.7万、屈折率検出器によるGPC
の重量平均分子量に対する光散乱検出器によるGPCの
重量平均分子量の比率(MwL/MwR)は1.39で
あった。またMFRは2.58g/10minであっ
た。またアイゾッド衝撃強度は2.4kg・cm/cm
であった。
【0023】実施例3(スチレンの連続重合) 実施例1において、t−ブチルペルオキシシンナメート
の使用量を0.5量部に変えた他は実施例1に準じて実
施した。その結果重合転化率は97%、重合物はエチル
ベンゼンに不溶であった。
【0024】比較例1(スチレンの連続重合) 実施例1において、t−ブチルペルオキシシンナメート
の代わりに2,2−ビス(4,4−ビス−t−ブチルペ
ルオキシシクロヘキシル)プロパンを0.03重量部を
用いた他は、実施例1に準じて実施した。その結果、残
存スチレン量のガスクロマトグラフによる定量から求め
た重合転化率は70%であった。この重合体のGPC解
析の結果は、光散乱法による重量平均分子量(MwL)
が33.8万、屈折率法による重量平均分子量(Mw
R)が31.0万、屈折率検出器によるGPCの重量平
均分子量に対する光散乱検出器によるGPCの重量平均
分子量の比率(MwL/MwR)は1.09であった。
またMFRは2.00g/10minであった。またア
イゾッド衝撃強度は2.0kg・cm/cmであった。
実施例1、2及び比較例1の結果から、t−ブチルペル
オキシシンナメートを用いたとき、従来の方法と比較し
て分岐状重合体が効率的に生成したことが分かる。その
結果MFRおよび衝撃強度ともに向上した。
【0025】実施例4(スチレンの連続重合) 実施例2において、重合温度を140℃に変えた他は、
実施例2に準じて実施した。その結果、残存スチレン量
のガスクロマトグラフによる定量から求めた重合転化率
は89%であった。この重合体のGPC解析の結果は、
光散乱法による重量平均分子量(MwL)が34.0
万、屈折率法による重量平均分子量(MwR)が24.
6万、屈折率検出器によるGPCの重量平均分子量に対
する光散乱検出器によるGPCの重量平均分子量の比率
(MwL/MwR)は1.38であった。またMFRは
5.11g/10minであった。またアイゾッド衝撃
強度は2.2kg・cm/cmであった。
【0026】実施例5(ゴム含有ポリスチレンの連続重
合) スチレン80重量部、ハイシス系ポリブタジエンゴム
(日本ゼオン株式会社製、ニッポール1220SL)6
重量部、t−ブチルキルペルオキシシンナメート0.0
2重量部、t−ブチルペルオキシベンゾエート0.02
重量部、エチルベンゼン14重量部の割合で溶解した重
合原液を脱気し、内容量1Lの攪拌機つき連続反応槽
に、重合温度を130℃に保ちながら平均滞留時間が5
時間になるように連続的に供給し重合させた。重合後、
実施例1に準じて脱気、ペレタイズした。その結果、残
存スチレン量のガスクロマトグラフによる定量から求め
た重合転化率は78%であった。この重合体のGPC解
析の結果は、光散乱法による重量平均分子量(MwL)
が33.7万、屈折率法による重量平均分子量(Mw
R)が23.2万、屈折率検出器によるGPCの重量平
均分子量に対する光散乱検出器によるGPCの重量平均
分子量の比率(MwL/MwR)は1.45であった。
またMFRは2.50g/10minであった。またア
イゾッド衝撃強度は14.5kg・cm/cmであっ
た。
【0027】比較例2(ゴム含有ポリスチレンの連続重
合) 実施例5において、t−アルキルペルオキシシンナメー
トを用いないでt−ブチルペルオキシベンゾエート0.
04重量部用いた他は、実施例5に準じて実施した。そ
の結果、残存スチレン量のガスクロマトグラフによる定
量から求めた重合転化率は81%であった。この重合体
のGPC解析の結果は、光散乱法による重量平均分子量
(MwL)が24.4万、屈折率法による重量平均分子
量(MwR)が23.0万、屈折率検出器によるGPC
の重量平均分子量に対する光散乱検出器によるGPCの
重量平均分子量の比率(MwL/MwR)は1.06で
あった。またMFRは1.85g/10minであっ
た。またアイゾッド衝撃強度は11.2kg・cm/c
mであった。
【0028】実施例6(スチレンの連続昇温重合) 実施例1において、内容量1Lの攪拌機つき連続反応槽
を2基連結した装置を用い、1基目の重合温度を125
℃、2基目の重合温度を135℃に保ちながら、それぞ
れの反応槽の平均滞留時間が3時間になるように連続的
に供給し重合させた他は、実施例1に準じて実施した。
その結果、残存スチレン量のガスクロマトグラフによる
定量から求めた重合転化率は80%であった。この重合
体のGPC解析の結果は、光散乱法による重量平均分子
量(MwL)が36.0万、屈折率法による重量平均分
子量(MwR)が26.3万、屈折率検出器によるGP
Cの重量平均分子量に対する光散乱検出器によるGPC
の重量平均分子量の比率(MwL/MwR)は1.37
であった。またMFRは4.55g/10minであっ
た。またアイゾッド衝撃強度は2.4kg・cm/cm
であった。
【0029】実施例7(スチレンの連続昇温重合) 実施例6において、t−ブチルペルオキシシンナメート
0.03重量部の代わりに、t−ヘキシルペルオキシシ
ンナメート0.03重量部を用いた他は、実施例6に準
じて実施した。その結果、残存スチレン量のガスクロマ
トグラフによる定量から求めた重合転化率は82%であ
った。この重合体のGPC解析の結果は、光散乱法によ
る重量平均分子量(MwL)が37.7万、屈折率法に
よる重量平均分子量(MwR)が27.3万、屈折率検
出器によるGPCの重量平均分子量に対する光散乱検出
器によるGPCの重量平均分子量の比率(MwL/Mw
R)は1.38であった。またMFRは4.85g/1
0minであった。またアイゾッド衝撃強度は2.5k
g・cm/cmであった。
【0030】実施例8(スチレン/アクリロニトリルの
塊状昇温重合) 実施例6と同じ装置を用い、スチレン50重量部、アク
ロニトリル50重量部、t−ブチルペルオキシシンナメ
ート0.03重量部、n−オクチルメルカプタン0.2
重量部を用いた他は実施例6に準じて実施した。その結
果、残存スチレン量のガスクロマトグラフによる定量か
ら求めた重合転化率は83%であった。この重合体のG
PC解析の結果は、光散乱法による重量平均分子量(M
wL)が33.1万、屈折率法による重量平均分子量
(MwR)が24.5万、屈折率検出器によるGPCの
重量平均分子量に対する光散乱検出器によるGPCの重
量平均分子量の比率(MwL/MwR)は1.33であ
った。またMFRは4.00g/10minであった。
またアイゾッド衝撃強度は2.8kg・cm/cmであ
った。
【0031】比較例3(スチレン/アクリロニトリルの
塊状昇温重合) 実施例8において、t−アルキルペルオキシシンナメー
トを用いないでt−ブチルペルオキシベンゾエート0.
03重量部用いた他は実施例8に準じて実施した。その
結果、残存スチレン量のガスクロマトグラフによる定量
から求めた重合転化率は85%であった。この重合体の
GPC解析の結果は、光散乱法による重量平均分子量
(MwL)が31.0万、屈折率法による重量平均分子
量(MwR)が29.0万、屈折率検出器によるGPC
の重量平均分子量に対する光散乱検出器によるGPCの
重量平均分子量の比率(MwL/MwR)は1.07で
あった。またMFRは3.02g/10minであっ
た。またアイゾッド衝撃強度は2.4kg・cm/cm
であった。
【0032】実施例9(α−メチルスチレン/アクリロ
ニトリルの塊状昇温重合) 実施例7と同じ装置を用い、α−メチルスチレン70重
量部、アクロニトリル30重量部、t−ブチルペルオキ
シシンナメート0.05重量部を用いた他は実施例7に
準じて実施した。その結果、残存スチレン量のガスクロ
マトグラフによる定量から求めた重合転化率は63%で
あった。この重合体のGPC解析の結果は、光散乱法に
よる重量平均分子量(MwL)が24.1万、屈折率法
による重量平均分子量(MwR)が18.8万、屈折率
検出器によるGPCの重量平均分子量に対する光散乱検
出器によるGPCの重量平均分子量の比率(MwL/M
wR)は1.28であった。またMFRは4.62g/
10minであった。またアイゾッド衝撃強度は2.6
kg・cm/cmであった。
【0033】実施例10(スチレンの懸濁重合) 容量1000mlのステンレス製オートクレーブに、イ
オン交換水400mlと燐酸三カルシウム8gとドデシ
ルベンゼンスルホン酸ソーダ0.1gとを加えた。その
後スチレン200gとt−ブチルペルオキシシンナメー
ト0.05gとベンゾイルペルオキシド(10hT=7
4℃)0.1g、t−ブチルペルオキシベンゾエート
0.1gを加えた。オートクレーブの空間部分を窒素ガ
スで十分に置換した後密栓した。攪拌しながら70℃〜
130℃まで連続的に昇温しながら10時間重合させ
た。 重合後、冷却、濾過、塩酸洗浄、水洗、乾燥の手
順で処理し、重合体198gを得た。その結果、残存ス
チレン量のガスクロマトグラフによる定量から求めた重
合転化率は99.9%であった。この重合体のGPC解
析の結果は、光散乱法による重量平均分子量(MwL)
が40.2万、屈折率法による重量平均分子量(Mw
R)が30.2万、屈折率検出器によるGPCの重量平
均分子量に対する光散乱検出器によるGPCの重量平均
分子量の比率(MwL/MwR)は1.33であった。
【0034】
【発明の効果】第1に、ビニル芳香族系単量体の重合に
おいて、重合開始剤としてt−アルキルペルオキシシン
ナメートを用いてビニル芳香族系単量体を130〜16
0℃の重合温度で重合することにより、他の重合開始剤
を用いないでも、分子量が大きく、かつ分岐状重合体で
あり、その結果衝撃強度が大きく、かつ流動性の大きい
ビニル芳香族系重合体を製造する事ができる。第2に、
ビニル芳香族系単量体の重合において、重合開始剤とし
てt−アルキルペルオキシシンナメートとベンゼン中の
半減期が10時間である温度が70〜130℃である重
合開始剤とを併用して使用することにより、分子量が大
きく、かつ分岐状重合体であり、その結果衝撃強度が大
きく、かつ比較的流動性の大きいビニル芳香族系重合体
を製造する事ができる。第3に、重合方法として連続重
合で行うことにより、高い生産効率で分子量が大きく、
かつ分岐状重合体であり、その結果衝撃強度が大きく、
かつ比較的流動性の大きいビニル芳香族系重合体を製造
する事ができる。第4に、重合をゴムの存在下で行うこ
とにより、分子量が大きく、かつ分岐状重合体であり、
その結果衝撃強度が大きく、かつ比較的流動性の大きい
耐衝撃性のビニル芳香族系重合体を製造する事ができ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屈折率検出器によるゲルパーミネーショ
    ンクロマトグラフの重量平均分子量に対する光散乱検出
    器によるゲルパーミネーションクロマトグラフの重量平
    均分子量の比率が1.1以上であり、かつメルトフロー
    レートが0.5g/10min以上であるビニル芳香族
    系重合体。
  2. 【請求項2】 ビニル芳香族系単量体から重合開始剤を
    用いてビニル芳香族系重合体を製造する方法において、
    重合開始剤としてt−アルキルペルオキシシンナメート
    を使用し、130〜160℃の温度で重合を行うことを
    特徴とするビニル芳香族系重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 ビニル芳香族系単量体から重合開始剤を
    用いてビニル芳香族系重合体を製造する方法において、
    重合開始剤としてt−アルキルペルオキシシンナメート
    とベンゼン中の半減期が10時間である温度が70〜1
    30℃である他の重合開始剤とを併用することを特徴と
    するビニル芳香族系重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 重合は連続重合法によるものである請求
    項2又は請求項3に記載のビニル芳香族系重合体の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 重合をゴムの存在下で行う請求項2〜4
    のいずれか1項に記載のビニル芳香族系重合体の製造方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002145968A (ja) * 2000-11-13 2002-05-22 Idemitsu Petrochem Co Ltd ブロー成形用ゴム変性スチレン系樹脂とその製造法およびブロー成形品
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JP2019167313A (ja) * 2018-03-26 2019-10-03 日油株式会社 ペルオキシシンナメート誘導体、該化合物を含有する重合性組成物およびその硬化物、並びに当該硬化物の製造方法

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