JPH11289983A - 缶入り烏龍茶の製造方法 - Google Patents

缶入り烏龍茶の製造方法

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JPH11289983A
JPH11289983A JP10092498A JP10092498A JPH11289983A JP H11289983 A JPH11289983 A JP H11289983A JP 10092498 A JP10092498 A JP 10092498A JP 10092498 A JP10092498 A JP 10092498A JP H11289983 A JPH11289983 A JP H11289983A
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俊之 内尾
Yasuo Sakai
靖夫 酒井
Shuichi Narita
秀一 成田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温高圧殺菌釜によるレトルト殺菌に代る殺
菌方法により、烏龍茶の味覚を維持しつつ経済的にも向
上された缶入り烏龍茶の製造方法を提供する。 【解決手段】 本缶入り烏龍茶の製造方法は、予め烏龍
茶抽出液を超高温瞬間型殺菌機により130〜137
℃、60〜100秒間殺菌を行いFo=10以上とす
る。この抽出液を95℃程度まで冷却し、この温度を維
持したまま缶に封入する。抽出液が充填された缶を反転
させて90℃以上20秒間程度保温し、次いで85℃以
上4〜5分間保温する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、缶入り烏龍茶の製
造方法に関し、特に、高温高圧下での長時間のレトルト
殺菌に代る新たな殺菌方法を用いた缶入り烏龍茶の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、烏龍茶は日本茶等と並んで広く嗜
好されるようになり、この烏龍茶の抽出液はペットボト
ル、紙パック、缶などの容器に詰められて販売されるに
至っている。
【0003】このように烏龍茶抽出液を容器に詰めて販
売するためには、食品衛生上烏龍茶抽出液を殺菌する必
要がある。一般に、ペットボトルや紙パックなどの容器
に詰められて販売される烏龍茶抽出液は、抽出後に超高
温で短時間の加熱殺菌が行われ、その後、高温(85〜
86℃)に保持された状態で容器への充填が行なわれ
る。このように紙パックやペットボトル入り烏龍茶で
は、販売時の温度が冷蔵から常温程度であるため、この
ような殺菌方法で十分な殺菌が行える。一方、缶入り烏
龍茶の場合には、販売形態がこれらとは若干異なりホッ
トベンダのように55℃程度の温度に保持された状態で
販売が行なわれる場合があるため、上記殺菌方法では殺
菌が不十分となるおそれがある。従って、缶入り烏龍茶
の場合には、より高度な衛生状態が要求され、従来から
厳格な殺菌方法が採用されている。
【0004】従来の缶入り烏龍茶抽出液の殺菌方法とし
ては、先ず、烏龍茶抽出液を93〜95℃程度で殺菌
し、その後90℃前後の高温に維持しながら容器中に封
入される。容器への封入後、レトルト装置と呼ばれる高
温高圧殺菌釜を用いて、120℃前後の温度で15〜3
0分間殺菌が行なわれる。
【0005】また、特許第2686268号公報には、
この従来の方法を改良した殺菌方法が開示されている。
すなわち、この方法は、従来の方法では特にレトルト装
置による殺菌時間が長いことに鑑み、この工程をより短
くすることを目的としてなされている。具体的には、予
め、烏龍茶抽出液を130〜145℃程度の超高温で瞬
間殺菌を行い、その後高温で缶に封入後、レトルト装置
により100〜110℃下で1〜10分間殺菌を行うも
のである。この方法によれば、レトルト装置における殺
菌工程の時間を短縮し、さらにレトルト装置の温度を従
来よりも比較的低くすることにより、従来の殺菌能力を
維持しつつ全体として生産性の向上を図っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記改
良方法によっても、依然としてレトルト装置による高温
高圧殺菌が必要とされている。従って、上記改良方法に
より缶入り烏龍茶を殺菌するためには、レトルト装置を
設置するためにスペースを確保する必要があり、さらに
レトルト装置を稼動させるためのエネルギーを確保する
必要もある。また、改良方法によってレトルト装置によ
る滅菌時間は短くなったが、まだ殺菌時間にかなりの時
間が必要とされているため、生産性の低さが認められ
た。
【0007】また、このレトルト装置による長時間の高
温高圧殺菌は、単に生産性等の経済面の問題だけでな
く、缶入り烏龍茶の味覚的な面にも影響を与え、香味や
色調の著しい変化をもたすことにもなっている。
【0008】そこで、本発明は、こうした課題に鑑みて
なされたものであり、その目的は、レトルト装置による
高温高圧殺菌に代る殺菌方法により、烏龍茶の味覚を維
持しつつ経済的にも向上された缶入り烏龍茶の製造方法
を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の缶入り烏龍茶の製造方法は、予め烏龍茶抽
出液を超高温瞬間殺菌を行いFo=10以上とし、この
抽出液を缶に封入後、缶を反転させて90℃以上20秒
間程度保温し、次いで85℃以上4〜5分間保温するこ
とを特徴とする。
【0010】すなわち、本願発明者らは、予め超高温殺
菌によりFo=10以上となるように十分殺菌を行え
ば、缶封入後は缶を転倒させて高温に保持して殺菌する
ことにより従来のレトルト殺菌と同等の殺菌効果がある
ことを見い出したことに基くものである。よって、上記
発明によれば、従来のようにレトルト装置による高温高
圧殺菌が不要となり、烏龍茶の味覚や色調を維持し、よ
り高い品質の缶入り烏龍茶を経済的にも向上が図られた
方法により提供することが可能となる。
【0011】上記において「超高温下での瞬間殺菌」の
条件は、烏龍茶の味覚を損なわない範囲で適宜決定する
ことができるが、好適には、「超高温」は、ここでは1
30℃以上の温度を意味し、より好適には、130℃〜
137℃である。また、「瞬間的」とは、最終的な缶入
り烏龍茶の味覚が損なわれなければ数分に及ぶ場合も含
まれるが、好適には、60秒から100秒程度である。
尚、ここで「味覚を損なう」とは、烏龍茶本来の味に他
の好ましくない味、臭いが付加されることをいい、例え
ば、渋味加熱臭などが加わることをいう。
【0012】すなわち、超高温瞬間殺菌によりFo=1
0以上に滅菌するための温度と時間の組合わせとして
は、130〜137℃の温度下60〜100秒間という
条件を採用することが望ましい。この条件によれば、烏
龍茶抽出液の味覚や色調を損なうことなく十分に滅菌さ
れた烏龍茶抽出液を得ることが可能となる。
【0013】また、上記発明において、超高温瞬間殺菌
後の烏龍茶抽出液を缶へ封入する工程が無菌条件下でお
こなわれることが望ましい。すなわち、この発明によれ
ば、缶封入工程における雑菌等の混入が防止され、より
高品質の缶入り烏龍茶を提供することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を説明する。
【0015】1、烏龍茶抽出工程 烏龍茶の抽出方法は本実施の形態において特に限定はな
く、いかなる方法を採用してもよい。従って、烏龍茶の
茶葉の種類、ブレンドなどの有無並びその割合、抽出す
る水の温度、抽出時間、抽出するための装置、抽出後茶
殻を除去する方法並びに装置等は適宜選択でき、好適な
条件で抽出液を回収することができる。また、必要であ
れば、抽出後、抽出液に脱イオン水等を添加して適宜調
製することもできる。例えば、抽出液に脱イオン水を添
加してBrix0.2〜0.4、pH6〜6.5、L値8
0、a値4.5、b値35を有する調合液を抽出するこ
とができる。
【0016】2、抽出後の第一殺菌工程 この第一殺菌工程では上記抽出液を超高温瞬間殺菌を行
う。この「超高温瞬間殺菌」は、130℃以上の温度で
瞬間的に殺菌を行うことにより、特に耐熱性菌を殺菌す
ることを目的とするものであり、本実施の形態では殺菌
後のFo値が10以上となるように実施する。Fo値が1
0以上とするためには、例えば、130〜137℃、好
ましくは132〜134℃にて60〜100秒間殺菌を
行うことにより実施することができる。
【0017】なお、このFo値は、容器に詰められた食
品、特に、低酸性食品缶詰めにおける加熱殺菌条件を示
す「致死値」として広く食品業界に用いられている値で
ある。この値は、基準温度(通常、121.1℃)にお
ける加熱時間(分)として表され、藤巻正生等編「食料
工業」(株式会社恒星社厚生閣、1985年9月25日
発行、1048〜1051頁)等に記載の方法に従って
算出することができる。
【0018】3、缶封入工程 超高温瞬間殺菌後の抽出液は突沸等の危険がない取扱い
可能な温度、例えば90〜95℃まで冷却し、この高温
を維持した状態で缶への充填、巻締め等の封入を実施す
る。この缶への封入の際に周囲の雑菌の混入のおそれが
あることから、好適には、この工程は無菌条件下、例え
ば、バイオクリーンルーム級別100,000等のクリ
ーンブース内で実施することが望ましい。このように雑
菌の混入が極めて制限された条件下で缶への充填、巻締
めを行うことにより、上記超高温瞬間殺菌により高度に
殺菌された抽出液の状態が維持されることになる。
【0019】4、第二殺菌工程 缶に封入された滅菌済み抽出液は缶ごと滅菌され、缶封
入工程等に混入しているおそれのある雑菌を滅菌する。
従来、この工程は高温高圧殺菌釜であるレトルト装置に
より行なわれていたが、本実施の形態ではこの装置は不
要であり、缶を反転させて一定時間高温に維持するする
ことにより滅菌操作を実施することができる。このよう
に缶を反転させながら一定時間高温に維持することによ
り缶蓋や空寸空気を殺菌することができ、内容物を含め
た缶内の殺菌をより確実にすることができる。従って、
ここで「反転」としているが、この目的が達成できる操
作であれば例えば、回転振動などに適宜変更することは
可能である。
【0020】好適には、この工程は抽出液が封入された
缶を反転させ、90℃以上(100℃未満)の温度に2
0秒間維持し、次いで85℃以上で4〜5分間保持す
る。これにより、烏龍茶の香味、色調を維持したままレ
トルト装置による殺菌と同等の殺菌効果が得られる。
【0021】
【実施例】以下、実施例を用いてより詳細に説明する。
【0022】[実施例1]実施品Aの調製 中国福建省産ウーロン茶(170kg)を90℃の両イ
オン交換処理した水(5000l)を用いて約4分間抽
出を行った。茶粕を除去し、濾過、さらに遠心力分離を
行った後、両イオン交換処理した水により最終的に20
000lに調整した。この調合液を瞬間型殺菌機を使用
して132.5℃で70秒間殺菌を行った。超高温瞬間
殺菌後、97℃に冷却し、クリーンブース(バイオクリ
ーンルーム級別100000)内で、缶に充填し缶蓋を
巻締め密封した。その後容器を反転させ、91℃にて2
0秒間、続いて85℃以上で4〜5分間保持して缶入り
ウーロン茶を得た。これを実施品Aとした。
【0023】[比較例]比較品B、C、Dの調製 実施例と全同様の方法でウーロン茶調合液を調整し、以
下の3種類の方法により殺菌を行った。
【0024】第1番目は、調合液を瞬間型殺菌機を用い
て132.5℃、70秒間殺菌を行い、97℃に冷却
後、缶に充填し缶蓋を巻締め密封し、缶入りウーロン茶
を得た。これを比較品Bとした。
【0025】第2番目は、瞬間型殺菌機を使用して調合
液を85℃に昇温した後、缶に充填し、缶蓋を巻締め、
缶のまま118℃、20分間殺菌を行い、缶入りウーロ
ン茶を得た。これを比較品Cとした。
【0026】第3番目は、瞬間型殺菌機を用いて調合液
を140℃で8秒間殺菌を行い、91℃に冷却後缶に充
填し缶蓋を巻締め密封した。巻締め後105℃で8分間
殺菌を行って缶入りウーロン茶を得た。これを比較品D
とした。
【0027】[実施例2]実施品と比較品との比較試験 上記において調製された実施品A及び比較品B、C、D
の香味を官能的に試験を行った。これらの結果を表1に
示す。
【0028】
【表1】 表1に示すように、缶封入後の第2殺菌において100
℃以上で殺菌(レトルト殺菌)した比較品C、Dでは加
熱臭や渋味が発生した。一方、100℃以下で加熱殺菌
した実施品Aでは、加熱臭のような臭いは発生さず、缶
封入後加熱殺菌を行っていない比較品Bと同等に良好な
結果が得られた。
【0029】次に、実施品、比較品について保存テスト
を行った。この保存テストは、実施品A、各比較品B、
C、Dを室温、37℃、55℃の各温度下でそれぞれ3
00本を1ヶ月間保存し、その際の微生物の有無を検査
した。その結果実施品Aでは、缶封入後レトルト殺菌が
行われた比較品C、Dと同様に各温度における保存状態
においても細菌の生存(発生)は観察されなかった。こ
のことから、実施例1の製法によれば、従来のレトルト
殺菌と同様の十分な殺菌が行えることが明らかとなっ
た。
【0030】以上の結果より、本実施品では、ホットベ
ンダーのように55℃の保存下でも従来のレトルト殺菌
を施した製品と同様に細菌の発生を防止することがで
き、さらに、味覚の上でも優れた製品であることが示さ
れた。
【0031】
【発明の効果】以上より、本発明によれば、従来、レト
ルト装置のような高温高圧殺菌釜を用いることなく缶入
り烏龍茶を十分に滅菌することが可能となったことか
ら、缶入り烏龍茶の製造設備を簡略化することができる
とともに、生産性を向上することが可能となる。さら
に、本発明は、経済面だけでなく、食品として最も重要
な味覚面でも、より優れた製造方法を提供することが可
能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 成田 秀一 神奈川県厚木市温水2037番地 サッポロビ ール飲料株式会社神奈川事業所内 (72)発明者 寒河江 允 神奈川県厚木市温水2037番地 サッポロビ ール飲料株式会社神奈川事業所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 烏龍茶抽出液を超高温瞬間殺菌によりF
    o=10以上とする第一殺菌工程と、 缶に封入後に缶を反転させて90℃以上20秒間程度保
    温し、次いで85℃以上4〜5分間保温する第二殺菌工
    程と、を含む缶入り烏龍茶の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第一の殺菌工程が烏龍茶抽出液を1
    30〜137℃、60〜100秒間の条件で超高温瞬間
    殺菌を行うことにより実施されることを特徴とする請求
    項1に記載の缶入り烏龍茶の製造方法。
  3. 【請求項3】 第一殺菌工程後の烏龍茶抽出液を缶へ封
    入する工程が無菌条件下でおこなわれることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の缶入り烏龍茶の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの製造方法によ
    り製造された缶入り烏龍茶。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN101664083B (zh) 2009-09-15 2012-07-18 华南师范大学 一种半发酵茶的制备方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7022367B2 (en) 2004-07-28 2006-04-04 Ito En, Ltd. Oolong tea beverage and process of producing the same
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