JPH11349640A - グラフト変性共重合体、その製造方法および該変性共重合体を含有する樹脂組成物 - Google Patents
グラフト変性共重合体、その製造方法および該変性共重合体を含有する樹脂組成物Info
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- JPH11349640A JPH11349640A JP17218198A JP17218198A JPH11349640A JP H11349640 A JPH11349640 A JP H11349640A JP 17218198 A JP17218198 A JP 17218198A JP 17218198 A JP17218198 A JP 17218198A JP H11349640 A JPH11349640 A JP H11349640A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F8/00—Chemical modification by after-treatment
- C08F8/46—Reaction with unsaturated dicarboxylic acids or anhydrides thereof, e.g. maleinisation
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 イソブチレンを主体とするモノマーから形成
された幹と、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸類か
ら形成されたグラフト枝とからなる化学構造を有し、合
成樹脂に対して良好な混和性を有する新規な共重合体を
提供する。 【解決手段】 本発明の変性共重合体は、主モノマーで
あるイソブチレンとコモノマーであるβ−ピネンとの付
加共重合体を不飽和カルボン酸類でグラフト変性するこ
とによって得られる。
された幹と、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸類か
ら形成されたグラフト枝とからなる化学構造を有し、合
成樹脂に対して良好な混和性を有する新規な共重合体を
提供する。 【解決手段】 本発明の変性共重合体は、主モノマーで
あるイソブチレンとコモノマーであるβ−ピネンとの付
加共重合体を不飽和カルボン酸類でグラフト変性するこ
とによって得られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イソブチレンを主
体とするモノマーの重合後、不飽和カルボン酸類でグラ
フト変性することによって得られる、合成樹脂との混和
性が良好な変性共重合体に関する。また本発明は、該変
性共重合体の製造方法および該変性共重合体を含有する
耐衝撃性、柔軟性、ガスバリアー性等に優れた樹脂組成
物に関する。
体とするモノマーの重合後、不飽和カルボン酸類でグラ
フト変性することによって得られる、合成樹脂との混和
性が良好な変性共重合体に関する。また本発明は、該変
性共重合体の製造方法および該変性共重合体を含有する
耐衝撃性、柔軟性、ガスバリアー性等に優れた樹脂組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】イソブチレンを主体とするモノマーを重
合して得られるエラストマーは、柔軟性、制振性、ガス
バリアー性等に優れることが知られている。また、各種
合成樹脂にイソブチレン系重合体をブレンドまたはアロ
イ化することにより、耐衝撃性、柔軟性、ガスバリアー
性、制振性等の性能を付与する方法が提案されている。
しかしながら、イソブチレン系重合体については、特に
ポリアミド、ポリエステル系樹脂などの極性を有する樹
脂に対する混和性が十分とはいえないため、上記のブレ
ンド物またはアロイでは、力学的強度等の該樹脂本来の
優れた力学物性を十分保持させることが難しい。そこ
で、この点を改善すべく、イソブチレン系重合体を官能
化したものとして、イソブチレン重合体ブロックとスチ
レン−カルボキシスチレン共重合体ブロックとを有する
ブロック共重合体が提案されている(特公平7−100
763号公報)。
合して得られるエラストマーは、柔軟性、制振性、ガス
バリアー性等に優れることが知られている。また、各種
合成樹脂にイソブチレン系重合体をブレンドまたはアロ
イ化することにより、耐衝撃性、柔軟性、ガスバリアー
性、制振性等の性能を付与する方法が提案されている。
しかしながら、イソブチレン系重合体については、特に
ポリアミド、ポリエステル系樹脂などの極性を有する樹
脂に対する混和性が十分とはいえないため、上記のブレ
ンド物またはアロイでは、力学的強度等の該樹脂本来の
優れた力学物性を十分保持させることが難しい。そこ
で、この点を改善すべく、イソブチレン系重合体を官能
化したものとして、イソブチレン重合体ブロックとスチ
レン−カルボキシスチレン共重合体ブロックとを有する
ブロック共重合体が提案されている(特公平7−100
763号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】イソブチレン系重合体
は、イソブチレン単位を主たる構造単位とするため、化
学構造上、ラジカル反応性に乏しく、アクリル酸、無水
マレイン酸等の不飽和カルボン酸類でのグラフト変性に
よる官能化は容易ではない。そのため、上記のイソブチ
レン重合体ブロックとスチレン−カルボキシスチレン共
重合体ブロックとを有するブロック共重合体は、まずイ
ソブチレンとスチレンとの重合によりイソブチレン重合
体ブロックとスチレン重合体ブロックとを有するブロッ
ク共重合体を得、次いで該ブロック共重合体をリチウム
化し、二酸化炭素と反応させるという煩雑な手順を経由
して製造されている。しかして、本発明の目的のひとつ
は、イソブチレンを主体とするモノマーから形成された
幹と不飽和カルボン酸類から形成されたグラフト枝とか
らなる化学構造を有し、極性樹脂等の合成樹脂に対して
良好な混和性を有する新規な変性共重合体を提供するこ
とにある。本発明の他の目的は、該変性共重合体を簡便
に製造することのできる方法を提供することにある。そ
して、本発明のさらに他の目的は、該変性共重合体で改
質された樹脂組成物を提供することにある。
は、イソブチレン単位を主たる構造単位とするため、化
学構造上、ラジカル反応性に乏しく、アクリル酸、無水
マレイン酸等の不飽和カルボン酸類でのグラフト変性に
よる官能化は容易ではない。そのため、上記のイソブチ
レン重合体ブロックとスチレン−カルボキシスチレン共
重合体ブロックとを有するブロック共重合体は、まずイ
ソブチレンとスチレンとの重合によりイソブチレン重合
体ブロックとスチレン重合体ブロックとを有するブロッ
ク共重合体を得、次いで該ブロック共重合体をリチウム
化し、二酸化炭素と反応させるという煩雑な手順を経由
して製造されている。しかして、本発明の目的のひとつ
は、イソブチレンを主体とするモノマーから形成された
幹と不飽和カルボン酸類から形成されたグラフト枝とか
らなる化学構造を有し、極性樹脂等の合成樹脂に対して
良好な混和性を有する新規な変性共重合体を提供するこ
とにある。本発明の他の目的は、該変性共重合体を簡便
に製造することのできる方法を提供することにある。そ
して、本発明のさらに他の目的は、該変性共重合体で改
質された樹脂組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者らが検討を行った結果、β−ピネンはイソ
ブチレン等の付加重合性モノマーと容易に共重合でき、
β−ピネンの共重合に由来して重合体鎖中に、炭素−炭
素間不飽和結合、不飽和結合に隣接するメチレン基、メ
チン基等のラジカル反応性の高い部分構造を導入するこ
とができることが判明し、さらに検討を重ねた結果、本
発明を完成するに至った。
に、本発明者らが検討を行った結果、β−ピネンはイソ
ブチレン等の付加重合性モノマーと容易に共重合でき、
β−ピネンの共重合に由来して重合体鎖中に、炭素−炭
素間不飽和結合、不飽和結合に隣接するメチレン基、メ
チン基等のラジカル反応性の高い部分構造を導入するこ
とができることが判明し、さらに検討を重ねた結果、本
発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明によれば、主モノマーであ
るイソブチレンとコモノマーであるβ−ピネンとの付加
共重合体を不飽和カルボン酸類でグラフト変性すること
によって得られる変性共重合体が提供される。
るイソブチレンとコモノマーであるβ−ピネンとの付加
共重合体を不飽和カルボン酸類でグラフト変性すること
によって得られる変性共重合体が提供される。
【0006】また、本発明によれば、
【0007】(a)一般式
【0008】
【化2】 −C(−A1)(−A2)−X (1)
【0009】(式中、A1およびA2はそれぞれアルキル
基、アリール基またはアラルキル基を表し、Xはアシロ
キシ基、アルコキシル基、ヒドロキシル基またはハロゲ
ン原子を表す。)
基、アリール基またはアラルキル基を表し、Xはアシロ
キシ基、アルコキシル基、ヒドロキシル基またはハロゲ
ン原子を表す。)
【0010】で示される基を分子中に少なくとも1個含
有する有機化合物とルイス酸とからなる開始剤系を用い
て、主モノマーであるイソブチレンとコモノマーである
β−ピネンを重合することによって共重合体を得、次い
で、
有する有機化合物とルイス酸とからなる開始剤系を用い
て、主モノマーであるイソブチレンとコモノマーである
β−ピネンを重合することによって共重合体を得、次い
で、
【0011】(b)該共重合体を不飽和カルボン酸類で
グラフト変性する、
グラフト変性する、
【0012】ことからなる上記変性共重合体の製造方法
が提供される。
が提供される。
【0013】さらに本発明によれば、上記変性共重合体
と合成樹脂とからなる樹脂組成物が提供される。
と合成樹脂とからなる樹脂組成物が提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の変性共重合体は、主モノ
マーであるイソブチレンとコモノマーであるβ−ピネン
とを付加共重合して得られる付加共重合体を、不飽和カ
ルボン酸類でグラフト変性することによって製造され
る。
マーであるイソブチレンとコモノマーであるβ−ピネン
とを付加共重合して得られる付加共重合体を、不飽和カ
ルボン酸類でグラフト変性することによって製造され
る。
【0015】β−ピネンは、カチオン重合において下記
反応式(2)のごとく異性化反応を伴って重合すること
が知られている(J.P.Kennedy、E.Marechal著「Carboca
tionic Polymerization」(1991年、米国Krieger Publi
shing Company発行)、第492頁参照)。
反応式(2)のごとく異性化反応を伴って重合すること
が知られている(J.P.Kennedy、E.Marechal著「Carboca
tionic Polymerization」(1991年、米国Krieger Publi
shing Company発行)、第492頁参照)。
【0016】
【化3】
【0017】したがって、上記の付加共重合体におい
て、β−ピネンは式
て、β−ピネンは式
【0018】
【化4】
【0019】で示される構造単位を形成しているものと
推定される。
推定される。
【0020】イソブチレンとβ−ピネンとの付加共重合
においては、これらに加えて、他のコモノマーが共重合
されてもよい。かかる他のコモノマーとしては、スチレ
ン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルス
チレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、トリクロ
ロスチレン、t−ブチルスチレン、メトキシスチレン、
α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、(クロロメ
チル)スチレン、(ブロモメチル)スチレン等のスチレ
ン系化合物;ビニルメチルエーテル等のビニルエーテル
系化合物;N−ビニルカルバゾール;インデン;アセナ
フチレンなどの1種または2種以上を使用することがで
きる。
においては、これらに加えて、他のコモノマーが共重合
されてもよい。かかる他のコモノマーとしては、スチレ
ン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルス
チレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、トリクロ
ロスチレン、t−ブチルスチレン、メトキシスチレン、
α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、(クロロメ
チル)スチレン、(ブロモメチル)スチレン等のスチレ
ン系化合物;ビニルメチルエーテル等のビニルエーテル
系化合物;N−ビニルカルバゾール;インデン;アセナ
フチレンなどの1種または2種以上を使用することがで
きる。
【0021】付加共重合における各モノマー(イソブチ
レン、β−ピネンおよび必要に応じて使用される他のコ
モノマー)の使用割合については、イソブチレンが主成
分となる限りにおいては必ずしも限定されるものではな
いが、全モノマー基準において、イソブチレンの使用量
が50〜99.5重量%の範囲内となり、β−ピネンの
使用量が0.05〜50重量%の範囲内となり、かつ他
のコモノマーの使用量が0〜49.05重量%の範囲内
となるようにすることが、イソブチレン系重合体の特性
を保持しながら樹脂との混和性が特に大幅に改善された
変性共重合体が付加共重合後のグラフト変性で得られ易
いことから好ましい。
レン、β−ピネンおよび必要に応じて使用される他のコ
モノマー)の使用割合については、イソブチレンが主成
分となる限りにおいては必ずしも限定されるものではな
いが、全モノマー基準において、イソブチレンの使用量
が50〜99.5重量%の範囲内となり、β−ピネンの
使用量が0.05〜50重量%の範囲内となり、かつ他
のコモノマーの使用量が0〜49.05重量%の範囲内
となるようにすることが、イソブチレン系重合体の特性
を保持しながら樹脂との混和性が特に大幅に改善された
変性共重合体が付加共重合後のグラフト変性で得られ易
いことから好ましい。
【0022】モノマー(イソブチレン、β−ピネンおよ
び必要に応じて使用される他のコモノマー)の付加共重
合体の形態については、ランダム共重合体、ブロック共
重合体、テーパード共重合体などのモノマー配列のいず
れでもよく、また、線状、放射状などのポリマー鎖形状
のいずれでもよい。これらのなかでも、イソブチレンを
主体とするモノマーの重合体ブロックの少なくとも1つ
とスチレン系化合物を主体とするモノマーの重合体ブロ
ックの少なくとも1つとを含有し、かつ少なくとも1つ
の重合体ブロック中においてβ−ピネンが共重合されて
いるブロック共重合体が、グラフト変性後の変性共重合
体において、他の合成樹脂に対する混和性が特に良好と
なり易いことから好ましい。かかるブロック共重合体の
ブロック配列の代表例としては、上記イソブチレンを主
体とするモノマーの重合体ブロックをI、上記スチレン
系化合物を主体とするモノマーの重合体ブロックをSで
表す場合、以下のようなものが挙げられる。
び必要に応じて使用される他のコモノマー)の付加共重
合体の形態については、ランダム共重合体、ブロック共
重合体、テーパード共重合体などのモノマー配列のいず
れでもよく、また、線状、放射状などのポリマー鎖形状
のいずれでもよい。これらのなかでも、イソブチレンを
主体とするモノマーの重合体ブロックの少なくとも1つ
とスチレン系化合物を主体とするモノマーの重合体ブロ
ックの少なくとも1つとを含有し、かつ少なくとも1つ
の重合体ブロック中においてβ−ピネンが共重合されて
いるブロック共重合体が、グラフト変性後の変性共重合
体において、他の合成樹脂に対する混和性が特に良好と
なり易いことから好ましい。かかるブロック共重合体の
ブロック配列の代表例としては、上記イソブチレンを主
体とするモノマーの重合体ブロックをI、上記スチレン
系化合物を主体とするモノマーの重合体ブロックをSで
表す場合、以下のようなものが挙げられる。
【0023】
【化5】S−I(線状ブロック共重合体) S−I−S(線状ブロック共重合体) I−S−I(線状ブロック共重合体) I−S−I−S(線状ブロック共重合体) I(−S)n(放射状ブロック共重合体(nは3以上の整
数を表す))
数を表す))
【0024】付加共重合体の数平均分子量は、必ずしも
限られるものではないが、2000〜1000000の
範囲内であることが好ましい。なお、付加共重合体の数
平均分子量が2000以上であるときには、グラフト変
性後の変性共重合体を他の樹脂と混合して樹脂組成物を
製造した場合、該樹脂組成物からのブリードアウトが抑
制され易くなる。なお、付加共重合体がイソブチレンを
主体とするモノマーの重合体ブロックの少なくとも1つ
とスチレン系化合物を主体とするモノマーの重合体ブロ
ックの少なくとも1つを含有し、かつ少なくとも1つの
重合体ブロック中においてβ−ピネンが共重合されてい
るブロック共重合体である場合には、イソブチレンを主
体とするモノマーの重合体ブロックおよびスチレン系化
合物を主体とするモノマーの重合体ブロックの数平均分
子量は、それぞれ5000〜200000の範囲内およ
び1000〜200000の範囲内であることが好まし
く、また、イソブチレンを主体とするモノマーの重合体
ブロックの重量(付加共重合体1分子中に含まれる総重
量)およびスチレン系化合物を主体とするモノマーの重
合体ブロックの重量(付加共重合体1分子中に含まれる
総重量)の比が、前者/後者で20/80〜95/5の
範囲内であることが好ましい。
限られるものではないが、2000〜1000000の
範囲内であることが好ましい。なお、付加共重合体の数
平均分子量が2000以上であるときには、グラフト変
性後の変性共重合体を他の樹脂と混合して樹脂組成物を
製造した場合、該樹脂組成物からのブリードアウトが抑
制され易くなる。なお、付加共重合体がイソブチレンを
主体とするモノマーの重合体ブロックの少なくとも1つ
とスチレン系化合物を主体とするモノマーの重合体ブロ
ックの少なくとも1つを含有し、かつ少なくとも1つの
重合体ブロック中においてβ−ピネンが共重合されてい
るブロック共重合体である場合には、イソブチレンを主
体とするモノマーの重合体ブロックおよびスチレン系化
合物を主体とするモノマーの重合体ブロックの数平均分
子量は、それぞれ5000〜200000の範囲内およ
び1000〜200000の範囲内であることが好まし
く、また、イソブチレンを主体とするモノマーの重合体
ブロックの重量(付加共重合体1分子中に含まれる総重
量)およびスチレン系化合物を主体とするモノマーの重
合体ブロックの重量(付加共重合体1分子中に含まれる
総重量)の比が、前者/後者で20/80〜95/5の
範囲内であることが好ましい。
【0025】上記のモノマー(主モノマーであるイソブ
チレン、必須のコモノマーであるβ−ピネンおよび必要
に応じて使用される他のコモノマー)の付加共重合にお
いては、上記一般式(1)で示される基を分子中に少な
くとも1個含有する有機化合物とルイス酸とからなる開
始剤系を用いることが、所望の付加共重合(β−ピネン
については異性化反応を伴う)以外の副反応が抑制され
るために使用したモノマーが効率的に付加共重合され
(したがって、β−ピネンの重合反応系へ導入時期およ
び全モノマー基準でのβ−ピネンの使用割合を管理する
ことによって、得られる付加共重合体について、β−ピ
ネンに由来するラジカル反応性部位の導入位置および導
入量を高度に制御することができ)、しかも分子量分布
の狭い付加共重合体を得ることができることから好まし
い(以下、かかる開始剤系を用いての付加共重合を「付
加共重合(I)」と称することがある)。
チレン、必須のコモノマーであるβ−ピネンおよび必要
に応じて使用される他のコモノマー)の付加共重合にお
いては、上記一般式(1)で示される基を分子中に少な
くとも1個含有する有機化合物とルイス酸とからなる開
始剤系を用いることが、所望の付加共重合(β−ピネン
については異性化反応を伴う)以外の副反応が抑制され
るために使用したモノマーが効率的に付加共重合され
(したがって、β−ピネンの重合反応系へ導入時期およ
び全モノマー基準でのβ−ピネンの使用割合を管理する
ことによって、得られる付加共重合体について、β−ピ
ネンに由来するラジカル反応性部位の導入位置および導
入量を高度に制御することができ)、しかも分子量分布
の狭い付加共重合体を得ることができることから好まし
い(以下、かかる開始剤系を用いての付加共重合を「付
加共重合(I)」と称することがある)。
【0026】上記一般式(1)中、A1およびA2はそれ
ぞれアルキル基、アリール基またはアラルキル基を表
す。該アルキル基としてはメチル基、エチル基等の低級
アルキル基などが例示され、該アリール基としてはフェ
ニル基、トリル基等が例示され、また該アラルキル基と
してはベンジル基、フェネチル基等が例示される。一般
式(1)中、Xはアシロキシ基、アルコキシル基、ヒド
ロキシル基またはハロゲン原子を表す。該アシロキシ基
としてはアセトキシ基、プロピオニルオキシ基等の低級
アルカノイルオキシ基などが例示され、該アルコキシル
基としてはメトキシル基、エトキシル基などが例示さ
れ、また該ハロゲン原子としては塩素原子、臭素原子等
が例示される。一般式(1)で示される基は有機化合物
の分子中に1個または2個以上含有され、その部分が重
合開始点となる。したがって、一般式(1)で示される
基を1個または2個含有する有機化合物を使用する場合
には線状の付加共重合体を得ることができ、また、該基
を3個以上含有する有機化合物を使用する場合には放射
状の付加共重合体を得ることができる。
ぞれアルキル基、アリール基またはアラルキル基を表
す。該アルキル基としてはメチル基、エチル基等の低級
アルキル基などが例示され、該アリール基としてはフェ
ニル基、トリル基等が例示され、また該アラルキル基と
してはベンジル基、フェネチル基等が例示される。一般
式(1)中、Xはアシロキシ基、アルコキシル基、ヒド
ロキシル基またはハロゲン原子を表す。該アシロキシ基
としてはアセトキシ基、プロピオニルオキシ基等の低級
アルカノイルオキシ基などが例示され、該アルコキシル
基としてはメトキシル基、エトキシル基などが例示さ
れ、また該ハロゲン原子としては塩素原子、臭素原子等
が例示される。一般式(1)で示される基は有機化合物
の分子中に1個または2個以上含有され、その部分が重
合開始点となる。したがって、一般式(1)で示される
基を1個または2個含有する有機化合物を使用する場合
には線状の付加共重合体を得ることができ、また、該基
を3個以上含有する有機化合物を使用する場合には放射
状の付加共重合体を得ることができる。
【0027】上記一般式(1)で示される基を有する有
機化合物には、酸素原子と結合した第三級炭素原子を有
するエーテル、ハロゲン原子と結合した第三級炭素原子
を有するハロゲン化炭化水素、第三級アルコール、第三
級アルコールとカルボン酸とのエステルなどが包含され
る。上記の第三級アルコールとカルボン酸とのエステル
の具体例としては、2−アセトキシ−2−フェニルプロ
パン、2−プロピオニルオキシ−2−フェニルプロパン
等のα−クミルエステルなどが挙げられる。上記の酸素
原子と結合した第三級炭素原子を有するエーテルの具体
例としては、1,4−ビス(1−メトキシ−1−メチル
エチル)ベンゼン等のα−クミルエーテルなどが挙げら
れる。上記のハロゲン原子と結合した第三級炭素原子を
有するハロゲン化炭化水素の具体例としては、2−クロ
ロ−2−フェニルプロパン、1,4−ビス(1−クロロ
−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3,5−トリス
(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン等のα−ク
ミルクロリド;2−クロロ−2,4,4−トリメチルペ
ンタン;2,6−ジクロロ−2,4,4,6−テトラメ
チルヘプタンなどが挙げられる。上記の第三級アルコー
ルの具体例としては、1,4−ビス(1−ヒドロキシ−
1−メチルエチル)ベンゼン、2,6−ジヒドロキシ−
2,4,4,6−テトラメチルヘプタンなどが挙げられ
る。
機化合物には、酸素原子と結合した第三級炭素原子を有
するエーテル、ハロゲン原子と結合した第三級炭素原子
を有するハロゲン化炭化水素、第三級アルコール、第三
級アルコールとカルボン酸とのエステルなどが包含され
る。上記の第三級アルコールとカルボン酸とのエステル
の具体例としては、2−アセトキシ−2−フェニルプロ
パン、2−プロピオニルオキシ−2−フェニルプロパン
等のα−クミルエステルなどが挙げられる。上記の酸素
原子と結合した第三級炭素原子を有するエーテルの具体
例としては、1,4−ビス(1−メトキシ−1−メチル
エチル)ベンゼン等のα−クミルエーテルなどが挙げら
れる。上記のハロゲン原子と結合した第三級炭素原子を
有するハロゲン化炭化水素の具体例としては、2−クロ
ロ−2−フェニルプロパン、1,4−ビス(1−クロロ
−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3,5−トリス
(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン等のα−ク
ミルクロリド;2−クロロ−2,4,4−トリメチルペ
ンタン;2,6−ジクロロ−2,4,4,6−テトラメ
チルヘプタンなどが挙げられる。上記の第三級アルコー
ルの具体例としては、1,4−ビス(1−ヒドロキシ−
1−メチルエチル)ベンゼン、2,6−ジヒドロキシ−
2,4,4,6−テトラメチルヘプタンなどが挙げられ
る。
【0028】上記のルイス酸としては、金属ハロゲン化
物が好ましく用いられる。該金属ハロゲン化物の具体例
としては、三塩化ホウ素、三フッ化ホウ素、三フッ化ホ
ウ素のジエチルエーテル錯体等のハロゲン化ホウ素化合
物;四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタン等の
ハロゲン化チタン化合物;四塩化スズ、四臭化スズ、四
ヨウ化スズ等のハロゲン化スズ化合物;三塩化アルミニ
ウム、アルキルジクロロアルミニウム、ジアルキルクロ
ロアルミニウム等のハロゲン化アルミニウム化合物;五
塩化アンチモン、五フッ化アンチモン等のハロゲン化ア
ンチモン;五塩化タングステン等のハロゲン化タングス
テン化合物;五塩化モリブデン等のハロゲン化モリブデ
ン化合物;五塩化タンタル等のハロゲン化タンタル化合
物などが挙げられる。また、ルイス酸として、テトラア
ルコキシチタン等の金属アルコキシドを使用することも
できる。ルイス酸の使用量としては、上記一般式(1)
で示される基のモル数に対して1〜100倍の範囲内の
モル数となる割合が好ましい。
物が好ましく用いられる。該金属ハロゲン化物の具体例
としては、三塩化ホウ素、三フッ化ホウ素、三フッ化ホ
ウ素のジエチルエーテル錯体等のハロゲン化ホウ素化合
物;四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタン等の
ハロゲン化チタン化合物;四塩化スズ、四臭化スズ、四
ヨウ化スズ等のハロゲン化スズ化合物;三塩化アルミニ
ウム、アルキルジクロロアルミニウム、ジアルキルクロ
ロアルミニウム等のハロゲン化アルミニウム化合物;五
塩化アンチモン、五フッ化アンチモン等のハロゲン化ア
ンチモン;五塩化タングステン等のハロゲン化タングス
テン化合物;五塩化モリブデン等のハロゲン化モリブデ
ン化合物;五塩化タンタル等のハロゲン化タンタル化合
物などが挙げられる。また、ルイス酸として、テトラア
ルコキシチタン等の金属アルコキシドを使用することも
できる。ルイス酸の使用量としては、上記一般式(1)
で示される基のモル数に対して1〜100倍の範囲内の
モル数となる割合が好ましい。
【0029】得られる付加共重合体の数平均分子量は、
上記一般式(1)で示される基の量と全モノマーの量と
の比率によって制御することができる。
上記一般式(1)で示される基の量と全モノマーの量と
の比率によって制御することができる。
【0030】上記の開始剤系を使用しての付加共重合
(I)は、有機溶媒中で行うことができる。有機溶媒と
しては、通常のカチオン重合に使用される溶媒を使用す
ることができ、具体的には、ヘキサン、ヘプタン、シク
ロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の飽和脂肪族炭化
水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素;塩化メチル、塩化エチル、塩化メチレン、二塩化エ
チレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素などの
単独溶媒またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
(I)は、有機溶媒中で行うことができる。有機溶媒と
しては、通常のカチオン重合に使用される溶媒を使用す
ることができ、具体的には、ヘキサン、ヘプタン、シク
ロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の飽和脂肪族炭化
水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素;塩化メチル、塩化エチル、塩化メチレン、二塩化エ
チレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素などの
単独溶媒またはこれらの混合溶媒が挙げられる。
【0031】上記の付加共重合(I)の反応系中には、
必要に応じて、酢酸エチル等のエステル類;トリエチル
アミン、ピリジン等のアミン類;ジメチルアセトアミド
等のアミド類;THF(テトラヒドロフラン)、ジオキ
サン等のエーテル類;ジメチルスルホキシド等のスルホ
キシド類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類
などの有機ルイス塩基を存在させておくことができる。
該有機ルイス塩基の使用量としては、使用した有機化合
物中に含まれる上記一般式(1)で示される基のモル数
に対して0.1〜100倍の範囲内のモル数となる割合
が好ましい。
必要に応じて、酢酸エチル等のエステル類;トリエチル
アミン、ピリジン等のアミン類;ジメチルアセトアミド
等のアミド類;THF(テトラヒドロフラン)、ジオキ
サン等のエーテル類;ジメチルスルホキシド等のスルホ
キシド類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類
などの有機ルイス塩基を存在させておくことができる。
該有機ルイス塩基の使用量としては、使用した有機化合
物中に含まれる上記一般式(1)で示される基のモル数
に対して0.1〜100倍の範囲内のモル数となる割合
が好ましい。
【0032】また、上記の付加共重合(I)の開始時に
おける上記一般式(1)で示される基を有する有機化合
物、ルイス酸、モノマーおよびその他の任意成分(上記
の有機ルイス塩基など)の重合反応系への添加順序につ
いては、必ずしも限られるものではないが、モノマーと
ルイス酸とを接触させる前にその他の化合物を添加する
のが好ましい。
おける上記一般式(1)で示される基を有する有機化合
物、ルイス酸、モノマーおよびその他の任意成分(上記
の有機ルイス塩基など)の重合反応系への添加順序につ
いては、必ずしも限られるものではないが、モノマーと
ルイス酸とを接触させる前にその他の化合物を添加する
のが好ましい。
【0033】上記の付加共重合(I)における重合温度
については、必ずしも限られるものではないが、通常−
150℃〜+50℃の範囲内から適宜選択することがで
きる。上記の付加共重合(I)は、上記の有機溶媒中の
溶液状態で、温度を制御しながら十分な撹拌条件下に行
うことが好ましい。また、該付加共重合(I)は、副反
応が防止される点から水分の混入が少ない条件下で行う
ことが好ましく、そのため、モノマー、有機溶媒等の重
合反応系への仕込み量が多い物質については、必要に応
じ、事前に脱水処理に付しておくことが好ましい。
については、必ずしも限られるものではないが、通常−
150℃〜+50℃の範囲内から適宜選択することがで
きる。上記の付加共重合(I)は、上記の有機溶媒中の
溶液状態で、温度を制御しながら十分な撹拌条件下に行
うことが好ましい。また、該付加共重合(I)は、副反
応が防止される点から水分の混入が少ない条件下で行う
ことが好ましく、そのため、モノマー、有機溶媒等の重
合反応系への仕込み量が多い物質については、必要に応
じ、事前に脱水処理に付しておくことが好ましい。
【0034】上記の付加共重合(I)は、メタノール、
エタノール、水等のプロトン性化合物の添加、重合系の
温度上昇等によって停止させることができる。
エタノール、水等のプロトン性化合物の添加、重合系の
温度上昇等によって停止させることができる。
【0035】上記の付加共重合(I)を停止させた後、
得られた重合反応溶液からの付加共重合体の分離、精製
は、通常のカチオン重合に採用される方法に準じて行う
ことができる。例えば、得られた反応混合物を水、アル
カリ水溶液等の水性液体を用いて洗浄することによって
ルイス酸等の添加剤を除去し、次いで、該洗浄後の溶液
を、例えば、目的とする付加共重合体に対する貧溶媒
(例えば、メタノール)に再沈することにより、付加共
重合体が分離取得される。
得られた重合反応溶液からの付加共重合体の分離、精製
は、通常のカチオン重合に採用される方法に準じて行う
ことができる。例えば、得られた反応混合物を水、アル
カリ水溶液等の水性液体を用いて洗浄することによって
ルイス酸等の添加剤を除去し、次いで、該洗浄後の溶液
を、例えば、目的とする付加共重合体に対する貧溶媒
(例えば、メタノール)に再沈することにより、付加共
重合体が分離取得される。
【0036】なお、イソブチレンを主体とするモノマー
の重合体ブロックとスチレン系化合物を主体とするモノ
マーの重合体ブロックとを含有し、かつ少なくとも1つ
の重合体ブロック中においてβ−ピネンが共重合されて
いるブロック共重合体を上記の付加共重合(I)によっ
て得たいのであれば、上記開始剤系を用いて、イソブチ
レンを主体とするモノマーの重合操作(イソブチレンを
主体とするモノマーの重合体ブロックを形成させるため
の重合操作)とスチレン系化合物を主体とするモノマー
の重合操作(スチレン系化合物を主体とするモノマーの
重合体ブロックを形成させるための重合操作)とを交互
に、所定の順序および回数行うに際し、少なくとも一つ
の重合操作において、モノマーの一部としてβ−ピネン
を用いればよい。各重合操作では、使用したモノマーの
転化率を十分に高め、重合を実質的に完了させることが
好ましい。
の重合体ブロックとスチレン系化合物を主体とするモノ
マーの重合体ブロックとを含有し、かつ少なくとも1つ
の重合体ブロック中においてβ−ピネンが共重合されて
いるブロック共重合体を上記の付加共重合(I)によっ
て得たいのであれば、上記開始剤系を用いて、イソブチ
レンを主体とするモノマーの重合操作(イソブチレンを
主体とするモノマーの重合体ブロックを形成させるため
の重合操作)とスチレン系化合物を主体とするモノマー
の重合操作(スチレン系化合物を主体とするモノマーの
重合体ブロックを形成させるための重合操作)とを交互
に、所定の順序および回数行うに際し、少なくとも一つ
の重合操作において、モノマーの一部としてβ−ピネン
を用いればよい。各重合操作では、使用したモノマーの
転化率を十分に高め、重合を実質的に完了させることが
好ましい。
【0037】本発明の変性共重合体は、上記の付加共重
合体を不飽和カルボン酸類でグラフト変性することによ
って製造される。
合体を不飽和カルボン酸類でグラフト変性することによ
って製造される。
【0038】ここで、不飽和カルボン酸類としては、例
えば、不飽和カルボン酸、その無水物、そのエステル、
そのイミドなどが包含される。不飽和カルボン酸として
は、アクリル酸、クロトン酸等の不飽和モノカルボン
酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シス−4−シ
クロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、エンド−シス−
ビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカ
ルボン酸等の不飽和ジカルボン酸などが例示される。不
飽和カルボン酸無水物としては、無水マレイン酸などが
例示される。不飽和カルボン酸エステルとしては、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステ
ルなどが例示される。不飽和カルボン酸イミドとして
は、マレインイミドなどが例示される。これらの不飽和
カルボン酸類のなかでも、無水マレイン酸が特に好まし
い。
えば、不飽和カルボン酸、その無水物、そのエステル、
そのイミドなどが包含される。不飽和カルボン酸として
は、アクリル酸、クロトン酸等の不飽和モノカルボン
酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シス−4−シ
クロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、エンド−シス−
ビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカ
ルボン酸等の不飽和ジカルボン酸などが例示される。不
飽和カルボン酸無水物としては、無水マレイン酸などが
例示される。不飽和カルボン酸エステルとしては、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステ
ルなどが例示される。不飽和カルボン酸イミドとして
は、マレインイミドなどが例示される。これらの不飽和
カルボン酸類のなかでも、無水マレイン酸が特に好まし
い。
【0039】本発明の変性共重合体においては、不飽和
カルボン酸類由来のグラフト枝の重量割合は、変性共重
合体基準において0.01〜10重量%の範囲内である
ことが、合成樹脂との混和性が特に良好であり、かつ加
工性低下およびゲル化を阻止できることから好ましい。
カルボン酸類由来のグラフト枝の重量割合は、変性共重
合体基準において0.01〜10重量%の範囲内である
ことが、合成樹脂との混和性が特に良好であり、かつ加
工性低下およびゲル化を阻止できることから好ましい。
【0040】不飽和カルボン酸類による付加共重合体に
対するグラフト変性は、必ずしも限定されるものではな
く、例えば公知の手法に準じて、有機過酸化物の存在下
または不存在下、溶融状態、溶液状態等の任意の状態
で、ラジカル反応条件下に行うことが好ましい。使用可
能な有機過酸化物としては、例えば、ジクミルパーオキ
サイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、2,5
−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(te
rt−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、n−ブチル=
4,4−ビス(tert−ブチルパーオキシ)バレレー
ト、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等が挙げられ、
これらの中から適宜好適なものを選ぶことができる。有
機過酸化物の使用量は、特に限定されるものではない
が、通常、付加共重合体に対して0.001〜5重量%
の範囲内である。
対するグラフト変性は、必ずしも限定されるものではな
く、例えば公知の手法に準じて、有機過酸化物の存在下
または不存在下、溶融状態、溶液状態等の任意の状態
で、ラジカル反応条件下に行うことが好ましい。使用可
能な有機過酸化物としては、例えば、ジクミルパーオキ
サイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、2,5
−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(te
rt−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、n−ブチル=
4,4−ビス(tert−ブチルパーオキシ)バレレー
ト、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等が挙げられ、
これらの中から適宜好適なものを選ぶことができる。有
機過酸化物の使用量は、特に限定されるものではない
が、通常、付加共重合体に対して0.001〜5重量%
の範囲内である。
【0041】好ましいグラフト変性方法の一例として
は、上記付加共重合体、不飽和カルボン酸類および有機
過酸化物を所定割合で、押出機中、150〜350℃の
温度において溶融混練し、ラジカル反応させる方法があ
る。この方法によれば、ゲル等の好ましくない成分の副
生や、溶融粘度の著しい増大に伴う加工性の悪化を抑制
し易い。
は、上記付加共重合体、不飽和カルボン酸類および有機
過酸化物を所定割合で、押出機中、150〜350℃の
温度において溶融混練し、ラジカル反応させる方法があ
る。この方法によれば、ゲル等の好ましくない成分の副
生や、溶融粘度の著しい増大に伴う加工性の悪化を抑制
し易い。
【0042】グラフト変性の工程では、ゲル等の副生を
防止するため、必要に応じて安定剤を添加することがで
きる。この安定剤としては、フェノール系酸化防止剤、
リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等の公知の酸化
防止剤を単独使用もしくは併用することができる。
防止するため、必要に応じて安定剤を添加することがで
きる。この安定剤としては、フェノール系酸化防止剤、
リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等の公知の酸化
防止剤を単独使用もしくは併用することができる。
【0043】このようにして得られた変性共重合体は、
さらに、1価以上の金属イオンでアイオノマー化しても
よく、本発明の変性共重合体には、そのようなアイオノ
マーも包含される。
さらに、1価以上の金属イオンでアイオノマー化しても
よく、本発明の変性共重合体には、そのようなアイオノ
マーも包含される。
【0044】本発明の変性共重合体は、各種の合成樹脂
または合成樹脂組成物に配合することによって、靭性改
良、柔軟化、制振性付与、ガスバリアー性付与等の改質
効果を発揮する。本発明の変性共重合体と合成樹脂とか
らなる樹脂組成物において、変性共重合体と合成樹脂と
の使用割合は必ずしも限られるものではないが、樹脂組
成物が合成樹脂に由来する優れた性質と変性共重合体に
よって付与される性質とを特にバランスよく兼ね備える
ことができる点から、変性共重合体/合成樹脂の使用重
量比において、2/98〜50/50の範囲内であるこ
とが好ましい。
または合成樹脂組成物に配合することによって、靭性改
良、柔軟化、制振性付与、ガスバリアー性付与等の改質
効果を発揮する。本発明の変性共重合体と合成樹脂とか
らなる樹脂組成物において、変性共重合体と合成樹脂と
の使用割合は必ずしも限られるものではないが、樹脂組
成物が合成樹脂に由来する優れた性質と変性共重合体に
よって付与される性質とを特にバランスよく兼ね備える
ことができる点から、変性共重合体/合成樹脂の使用重
量比において、2/98〜50/50の範囲内であるこ
とが好ましい。
【0045】本発明の変性共重合体を配合することので
きる合成樹脂としては、靭性改良、柔軟化、制振性付
与、ガスバリアー性付与等の性能改良が求められる合成
樹脂であれば特に限られるものではないが、該変性共重
合体と相互作用または反応性を有する合成樹脂の場合に
は改質効果が特に顕著となるので、極性基を有する合成
樹脂を使用することが好ましい。合成樹脂は、熱可塑性
のものでも熱硬化性のものでもよい。好ましい熱可塑性
の極性樹脂としては、例えば、エチレン−ビニルアルコ
ール共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体またはそ
の塩、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体等の
官能基含有ポリオレフィン;ナイロン−6、ナイロン−
6,6、ナイロン−6,12、MXDナイロン等のポリ
アミド;ポリカーボネート;ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性ポリエス
テル;熱可塑性ポリウレタン等が挙げられる。好ましい
熱硬化性の極性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、
フェノール樹脂、メラミン樹脂等を挙げることができ
る。なお、合成樹脂としては、1種類の樹脂の使用に限
定されず、所望により2種類以上の合成樹脂を併用して
も差し支えない。
きる合成樹脂としては、靭性改良、柔軟化、制振性付
与、ガスバリアー性付与等の性能改良が求められる合成
樹脂であれば特に限られるものではないが、該変性共重
合体と相互作用または反応性を有する合成樹脂の場合に
は改質効果が特に顕著となるので、極性基を有する合成
樹脂を使用することが好ましい。合成樹脂は、熱可塑性
のものでも熱硬化性のものでもよい。好ましい熱可塑性
の極性樹脂としては、例えば、エチレン−ビニルアルコ
ール共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体またはそ
の塩、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体等の
官能基含有ポリオレフィン;ナイロン−6、ナイロン−
6,6、ナイロン−6,12、MXDナイロン等のポリ
アミド;ポリカーボネート;ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性ポリエス
テル;熱可塑性ポリウレタン等が挙げられる。好ましい
熱硬化性の極性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、
フェノール樹脂、メラミン樹脂等を挙げることができ
る。なお、合成樹脂としては、1種類の樹脂の使用に限
定されず、所望により2種類以上の合成樹脂を併用して
も差し支えない。
【0046】なお、本発明の変性共重合体と合成樹脂か
らなる樹脂組成物には、両者の一部が反応生成物を形成
して含有される態様も包含される。
らなる樹脂組成物には、両者の一部が反応生成物を形成
して含有される態様も包含される。
【0047】本発明の変性共重合体と合成樹脂とのブレ
ンドは、公知の一般的な方法に準じて行うことができ
る。合成樹脂が熱可塑性樹脂であれば、例えば、単軸押
出機、2軸押出機等の連続押出式混練機;バッチ式ニー
ダー等の混練装置を用いて、両者を加熱溶融条件下で混
練することにより、樹脂組成物を製造することができ
る。上記の混練装置の中でも、混練性、生産性等の観点
より、2軸押出機を使用することが特に好ましい。混練
時の温度は、合成樹脂の種類等に応じて好適な温度範囲
が左右されるので一概には決められないが、一般的に
は、合成樹脂および変性共重合体の融点以上であって、
かつ合成樹脂および変性共重合体の劣化を引き起こさな
いような温度が採用される。具体的には、多くの場合1
60〜320℃の範囲内が好ましく、180〜280℃
の範囲内がより好ましい。
ンドは、公知の一般的な方法に準じて行うことができ
る。合成樹脂が熱可塑性樹脂であれば、例えば、単軸押
出機、2軸押出機等の連続押出式混練機;バッチ式ニー
ダー等の混練装置を用いて、両者を加熱溶融条件下で混
練することにより、樹脂組成物を製造することができ
る。上記の混練装置の中でも、混練性、生産性等の観点
より、2軸押出機を使用することが特に好ましい。混練
時の温度は、合成樹脂の種類等に応じて好適な温度範囲
が左右されるので一概には決められないが、一般的に
は、合成樹脂および変性共重合体の融点以上であって、
かつ合成樹脂および変性共重合体の劣化を引き起こさな
いような温度が採用される。具体的には、多くの場合1
60〜320℃の範囲内が好ましく、180〜280℃
の範囲内がより好ましい。
【0048】合成樹脂が熱硬化性樹脂であれば、例え
ば、熱硬化性樹脂が半硬化状態である時にバッチ式ニー
ダーなどで変性共重合体を混練し、次いで加温すること
によって、硬化した樹脂組成物を製造することができ
る。また、硬化前の樹脂成分が液状であれば、変性共重
合体をそれに溶解し、それを硬化剤と混合し、同時に硬
化させる方法を採用することもできる。
ば、熱硬化性樹脂が半硬化状態である時にバッチ式ニー
ダーなどで変性共重合体を混練し、次いで加温すること
によって、硬化した樹脂組成物を製造することができ
る。また、硬化前の樹脂成分が液状であれば、変性共重
合体をそれに溶解し、それを硬化剤と混合し、同時に硬
化させる方法を採用することもできる。
【0049】本発明の変性共重合体が配合された樹脂組
成物には、その物性を大きく損なわない範囲内であれ
ば、有機添加剤、無機添加剤等を添加することができ
る。添加剤の例としては、ステアリン酸等の高級脂肪族
カルボン酸やその誘導体、プロセスオイル、液状ポリイ
ソブチレンなどの加工助剤;マイカ、カーボンブラッ
ク、シリカ、ガラス繊維、炭素繊維、炭酸カルシウム、
タルクなどの補強剤;酸化防止剤;紫外線吸収剤;顔料
等である。ゲルの発生を防止する目的においては、ハイ
ドロタルサイト系化合物、ヒンダードフェノール類、ヒ
ンダードアミン系熱安定剤、ホスファイト系安定剤、高
級脂肪族カルボン酸の金属塩(例えば、ステアリン酸カ
ルシウム、ステアリン酸マグネシウム等)のうちの、1
種または2種以上を、樹脂組成物基準で0.01〜1重
量%程度の割合で添加することが有効となる場合があ
る。また、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウ
ムイオン等のアルカリ金属イオンを樹脂組成物に対し1
0〜500ppm程度となるような割合で含有させるこ
とも、ゲルの発生防止に効果的である。該アルカリ金属
イオンの含有はアルカリ金属化合物の添加によって行う
ことができ、該アルカリ金属化合物としては、アルカリ
金属の脂肪族カルボン酸塩、芳香族カルボン酸塩、リン
酸塩、金属錯体等が挙げられ、具体的には、酢酸ナトリ
ウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸リチウ
ム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等
が例示される。
成物には、その物性を大きく損なわない範囲内であれ
ば、有機添加剤、無機添加剤等を添加することができ
る。添加剤の例としては、ステアリン酸等の高級脂肪族
カルボン酸やその誘導体、プロセスオイル、液状ポリイ
ソブチレンなどの加工助剤;マイカ、カーボンブラッ
ク、シリカ、ガラス繊維、炭素繊維、炭酸カルシウム、
タルクなどの補強剤;酸化防止剤;紫外線吸収剤;顔料
等である。ゲルの発生を防止する目的においては、ハイ
ドロタルサイト系化合物、ヒンダードフェノール類、ヒ
ンダードアミン系熱安定剤、ホスファイト系安定剤、高
級脂肪族カルボン酸の金属塩(例えば、ステアリン酸カ
ルシウム、ステアリン酸マグネシウム等)のうちの、1
種または2種以上を、樹脂組成物基準で0.01〜1重
量%程度の割合で添加することが有効となる場合があ
る。また、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウ
ムイオン等のアルカリ金属イオンを樹脂組成物に対し1
0〜500ppm程度となるような割合で含有させるこ
とも、ゲルの発生防止に効果的である。該アルカリ金属
イオンの含有はアルカリ金属化合物の添加によって行う
ことができ、該アルカリ金属化合物としては、アルカリ
金属の脂肪族カルボン酸塩、芳香族カルボン酸塩、リン
酸塩、金属錯体等が挙げられ、具体的には、酢酸ナトリ
ウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸リチウ
ム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等
が例示される。
【0050】本発明の変性共重合体と合成樹脂からなる
樹脂組成物は、該合成樹脂に採用されるような各種の成
形方法により、成形することができる。例えば、射出成
形、押出成形、インフレーション成形、ブロー成形、真
空成形等の一般的に用いられる成形方法や、共押出成
形、インサート成形等の複数の樹脂を複合一体化させる
成形方法などによって、シート、フィルム、チューブ等
の各種形状の成形体とすることができる。
樹脂組成物は、該合成樹脂に採用されるような各種の成
形方法により、成形することができる。例えば、射出成
形、押出成形、インフレーション成形、ブロー成形、真
空成形等の一般的に用いられる成形方法や、共押出成
形、インサート成形等の複数の樹脂を複合一体化させる
成形方法などによって、シート、フィルム、チューブ等
の各種形状の成形体とすることができる。
【0051】
【実施例】以下に実施例を示して、本発明をさらに具体
的に説明する。
的に説明する。
【0052】得られた付加共重合体の数平均分子量(M
n)およびMw(重量平均分子量)/Mnは、GPC
(島津製作所製)より求めた。得られた変性共重合体に
おけるβ−ピネン由来の構造単位の含有量は、NMR
(日本電子製)でのスペクトル解析により求めた。
n)およびMw(重量平均分子量)/Mnは、GPC
(島津製作所製)より求めた。得られた変性共重合体に
おけるβ−ピネン由来の構造単位の含有量は、NMR
(日本電子製)でのスペクトル解析により求めた。
【0053】実施例において使用した合成樹脂は、それ
ぞれ以下のとおりである。 ポリアミド樹脂(A):ナイロン−6(宇部興産製「U
BEナイロン1013B」) ポリブチレンテレフタレート(B):クラレ製「ハウザ
ーS1000」 エチレン−ビニルアルコール共重合体(C):クラレ製
「エバールEP−F101」
ぞれ以下のとおりである。 ポリアミド樹脂(A):ナイロン−6(宇部興産製「U
BEナイロン1013B」) ポリブチレンテレフタレート(B):クラレ製「ハウザ
ーS1000」 エチレン−ビニルアルコール共重合体(C):クラレ製
「エバールEP−F101」
【0054】得られた樹脂組成物の物性評価および平均
分散粒子径測定は、次に示す方法(1)〜(5)によっ
て行った。
分散粒子径測定は、次に示す方法(1)〜(5)によっ
て行った。
【0055】(1)柔軟性 樹脂組成物を用いてJIS K7116に準拠して曲げ
弾性率を測定することにより柔軟性を評価した。
弾性率を測定することにより柔軟性を評価した。
【0056】(2)引張物性 樹脂組成物を用いてJIS K7115に準拠して破断
強度および破断伸度を測定した。
強度および破断伸度を測定した。
【0057】(3)耐衝撃性 樹脂組成物を用いてJIS K7110に準拠してノッ
チ付きIzod(アイゾット)衝撃強度を測定すること
により耐衝撃性を評価した。
チ付きIzod(アイゾット)衝撃強度を測定すること
により耐衝撃性を評価した。
【0058】(4)ガスバリアー性 樹脂組成物を用いて、圧縮成形により厚さ200μmの
フィルムを作製し、このフィルムについて、ガス透過率
測定装置(柳本製作所製「GTRー10」)を用いて、
酸素圧2.5kg/cm2、温度35℃の条件における
酸素透過係数PO2を測定し、これをガスバリアー性の
指標とした。
フィルムを作製し、このフィルムについて、ガス透過率
測定装置(柳本製作所製「GTRー10」)を用いて、
酸素圧2.5kg/cm2、温度35℃の条件における
酸素透過係数PO2を測定し、これをガスバリアー性の
指標とした。
【0059】(5)平均分散粒子径 次の方法によって、各樹脂組成物について、合成樹脂の
マトリックス相中に分散している変性共重合体または共
重合体の相の平均分散粒子径を求めた。樹脂組成物を用
いて圧縮成形により厚さ1mmのシートを作製し、この
シートを液体窒素で冷却した後破壊し、その破片を室温
下でトルエン中に1分間浸漬することにより表面部分の
変性共重合体成分(または共重合体成分)を抽出した
後、破砕面を走査電子顕微鏡(SEM)(日立製作所製
「S−2150」)で500〜5000倍に拡大して写
真撮影し、抽出により形成されたホール部の任意の10
個について、それぞれ最大の内接円の直径を測定し、そ
れらの算術平均値を平均分散粒子径とした。
マトリックス相中に分散している変性共重合体または共
重合体の相の平均分散粒子径を求めた。樹脂組成物を用
いて圧縮成形により厚さ1mmのシートを作製し、この
シートを液体窒素で冷却した後破壊し、その破片を室温
下でトルエン中に1分間浸漬することにより表面部分の
変性共重合体成分(または共重合体成分)を抽出した
後、破砕面を走査電子顕微鏡(SEM)(日立製作所製
「S−2150」)で500〜5000倍に拡大して写
真撮影し、抽出により形成されたホール部の任意の10
個について、それぞれ最大の内接円の直径を測定し、そ
れらの算術平均値を平均分散粒子径とした。
【0060】実施例1 攪拌機付き反応器中に、モレキュラーシーブス4Aで脱
水精製した塩化メチレン800mlおよび同様に脱水精
製したメチルシクロヘキサン1200mlを仕込み、
1,4−ビス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼ
ン2.0g(8.7mmol)、2,6−ジメチルピリ
ジン0.98g(9.1mmol)、ピリジン1.38
g(17.4mmol)およびイソブチレン210gを
それぞれ加え、さらに−78℃で四塩化チタン12.3
g(65mmol)を加えることによって重合を開始さ
せた。−78℃で撹拌下に3時間重合後、2,6−ジメ
チルピリジン0.5g(4.7mmol)、スチレン9
0gおよびβ−ピネン23.8gを添加することによっ
て、撹拌下に同温度でさらに2時間重合させた。得られ
た反応混合液に、メタノール20mlを加えることによ
って重合反応を停止させた。得られた混合液を水洗し、
次いで大量のメタノール中に再沈させることによって、
(スチレン−β−ピネン共重合体ブロック)−(イソブ
チレン重合体ブロック)−(スチレン−β−ピネン共重
合体ブロック)のトリブロック構造を有するブロック共
重合体を得た。得られたブロック共重合体の数平均分子
量は37000であり、Mw/Mnは1.25であり、
スチレン由来の構造単位の含有量は27.9重量%であ
り、β−ピネン由来の構造単位の含有量は6.9重量%
であった。得られたブロック共重合体、無水マレイン酸
および有機過酸化物(日本油脂製「パーヘキサ25
B」:2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブ
チルパーオキシ)ヘキサン)を、ブロック共重合体:無
水マレイン酸:有機過酸化物の重量比が100:8:
0.2となる割合で、ヘンシェルミキサーによって予備
混合した。この予備混合物を二軸押出機(シリンダー温
度:230℃)に供給し、溶融条件下にグラフト変性を
行うことによって、変性共重合体(1)を得た。得られ
た変性共重合体における無水マレイン酸のグラフト量
は、変性共重合体100重量部中の2.3重量部であっ
た。
水精製した塩化メチレン800mlおよび同様に脱水精
製したメチルシクロヘキサン1200mlを仕込み、
1,4−ビス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼ
ン2.0g(8.7mmol)、2,6−ジメチルピリ
ジン0.98g(9.1mmol)、ピリジン1.38
g(17.4mmol)およびイソブチレン210gを
それぞれ加え、さらに−78℃で四塩化チタン12.3
g(65mmol)を加えることによって重合を開始さ
せた。−78℃で撹拌下に3時間重合後、2,6−ジメ
チルピリジン0.5g(4.7mmol)、スチレン9
0gおよびβ−ピネン23.8gを添加することによっ
て、撹拌下に同温度でさらに2時間重合させた。得られ
た反応混合液に、メタノール20mlを加えることによ
って重合反応を停止させた。得られた混合液を水洗し、
次いで大量のメタノール中に再沈させることによって、
(スチレン−β−ピネン共重合体ブロック)−(イソブ
チレン重合体ブロック)−(スチレン−β−ピネン共重
合体ブロック)のトリブロック構造を有するブロック共
重合体を得た。得られたブロック共重合体の数平均分子
量は37000であり、Mw/Mnは1.25であり、
スチレン由来の構造単位の含有量は27.9重量%であ
り、β−ピネン由来の構造単位の含有量は6.9重量%
であった。得られたブロック共重合体、無水マレイン酸
および有機過酸化物(日本油脂製「パーヘキサ25
B」:2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブ
チルパーオキシ)ヘキサン)を、ブロック共重合体:無
水マレイン酸:有機過酸化物の重量比が100:8:
0.2となる割合で、ヘンシェルミキサーによって予備
混合した。この予備混合物を二軸押出機(シリンダー温
度:230℃)に供給し、溶融条件下にグラフト変性を
行うことによって、変性共重合体(1)を得た。得られ
た変性共重合体における無水マレイン酸のグラフト量
は、変性共重合体100重量部中の2.3重量部であっ
た。
【0061】実施例2 攪拌機付き反応器中に、モレキュラーシーブス4Aで脱
水精製した塩化メチレン800mlおよび同様に脱水精
製したメチルシクロヘキサン1200mlを仕込み、
1,4−ビス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼ
ン1.0g(4.3mmol)、2,6−ジ−t−ブチ
ルピリジン1.74g(9.1mmol)、ピリジン
0.68g(8.6mmol)、イソブチレン210g
およびβ−ピネン6.0gをそれぞれ加え、さらに−7
8℃で四塩化チタン12.3g(65mmol)を加え
ることによって重合を開始させた。−78℃で撹拌下に
4時間重合後、2,6−ジ−t−ブチルピリジン0.9
g(4.7mmol)およびスチレン90gを添加する
ことによって、撹拌下に同温度でさらに4時間重合させ
た。得られた反応混合液に、メタノール20mlを加え
ることによって重合反応を停止させた。得られた混合液
を水洗し、次いで大量のメタノール中に再沈させること
によって、(スチレン重合体ブロック)−(イソブチレ
ン−β−ピネン共重合体ブロック)−(スチレン重合体
ブロック)のトリブロック構造を有するブロック共重合
体を得た。得られたブロック共重合体の数平均分子量は
77000であり、Mw/Mnは1.24であり、スチ
レン由来の構造単位の含有量は29.5重量%であり、
β−ピネン由来の構造単位の含有量は1.8重量%であ
った。得られたブロック共重合体、無水マレイン酸およ
び有機過酸化物(日本油脂製「パーヘキサ25B」:
2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパ
ーオキシ)ヘキサン)を、ブロック共重合体:無水マレ
イン酸:有機過酸化物の重量比が100:5:0.15
となる割合で、ヘンシェルミキサーによって予備混合し
た。この予備混合物を二軸押出機(シリンダー温度:2
30℃)に供給し、溶融条件下にグラフト変性を行うこ
とによって、変性共重合体(2)を得た。得られた変性
共重合体における無水マレイン酸のグラフト量は、変性
共重合体100重量部中の0.9重量部であった。
水精製した塩化メチレン800mlおよび同様に脱水精
製したメチルシクロヘキサン1200mlを仕込み、
1,4−ビス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼ
ン1.0g(4.3mmol)、2,6−ジ−t−ブチ
ルピリジン1.74g(9.1mmol)、ピリジン
0.68g(8.6mmol)、イソブチレン210g
およびβ−ピネン6.0gをそれぞれ加え、さらに−7
8℃で四塩化チタン12.3g(65mmol)を加え
ることによって重合を開始させた。−78℃で撹拌下に
4時間重合後、2,6−ジ−t−ブチルピリジン0.9
g(4.7mmol)およびスチレン90gを添加する
ことによって、撹拌下に同温度でさらに4時間重合させ
た。得られた反応混合液に、メタノール20mlを加え
ることによって重合反応を停止させた。得られた混合液
を水洗し、次いで大量のメタノール中に再沈させること
によって、(スチレン重合体ブロック)−(イソブチレ
ン−β−ピネン共重合体ブロック)−(スチレン重合体
ブロック)のトリブロック構造を有するブロック共重合
体を得た。得られたブロック共重合体の数平均分子量は
77000であり、Mw/Mnは1.24であり、スチ
レン由来の構造単位の含有量は29.5重量%であり、
β−ピネン由来の構造単位の含有量は1.8重量%であ
った。得られたブロック共重合体、無水マレイン酸およ
び有機過酸化物(日本油脂製「パーヘキサ25B」:
2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパ
ーオキシ)ヘキサン)を、ブロック共重合体:無水マレ
イン酸:有機過酸化物の重量比が100:5:0.15
となる割合で、ヘンシェルミキサーによって予備混合し
た。この予備混合物を二軸押出機(シリンダー温度:2
30℃)に供給し、溶融条件下にグラフト変性を行うこ
とによって、変性共重合体(2)を得た。得られた変性
共重合体における無水マレイン酸のグラフト量は、変性
共重合体100重量部中の0.9重量部であった。
【0062】実施例3 攪拌機付き反応器中に、モレキュラーシーブス4Aで脱
水精製した塩化メチレン800mlおよび同様に脱水精
製したメチルシクロヘキサン1200mlを仕込み、
1,4−ビス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼ
ン2.0g(8.7mmol)、2,6−ジメチルピリ
ジン0.98g(9.1mmol)、ピリジン1.38
g(17.4mmol)、イソブチレン210gおよび
β−ピネン10.8gをそれぞれ加え、さらに−78℃
で四塩化チタン12.3g(65mmol)を加えるこ
とによって重合を開始させ、−78℃で撹拌下に3時間
重合させた。得られた反応混合液に、メタノール20m
lを加えることによって重合反応を停止させた。得られ
た混合液を水洗し、次いで大量のメタノール中に再沈さ
せることによって、イソブチレン−β−ピネン共重合体
を得た。得られた共重合体の数平均分子量は23000
であり、Mw/Mnは1.18であり、β−ピネン由来
の構造単位の含有量は4.6重量%であった。得られた
共重合体、無水マレイン酸および有機過酸化物(日本油
脂製「パーヘキサ25B」:2,5−ジメチル−2,5
−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン)を、
共重合体:無水マレイン酸:有機過酸化物の重量比が1
00:5:0.2となる割合で、ヘンシェルミキサーに
よって予備混合した。この予備混合物を二軸押出機(シ
リンダー温度:230℃)に供給し、溶融条件下にグラ
フト変性を行うことによって、変性共重合体(3)を得
た。得られた変性共重合体における無水マレイン酸のグ
ラフト量は、変性共重合体100重量部中の1.8重量
部であった。
水精製した塩化メチレン800mlおよび同様に脱水精
製したメチルシクロヘキサン1200mlを仕込み、
1,4−ビス(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼ
ン2.0g(8.7mmol)、2,6−ジメチルピリ
ジン0.98g(9.1mmol)、ピリジン1.38
g(17.4mmol)、イソブチレン210gおよび
β−ピネン10.8gをそれぞれ加え、さらに−78℃
で四塩化チタン12.3g(65mmol)を加えるこ
とによって重合を開始させ、−78℃で撹拌下に3時間
重合させた。得られた反応混合液に、メタノール20m
lを加えることによって重合反応を停止させた。得られ
た混合液を水洗し、次いで大量のメタノール中に再沈さ
せることによって、イソブチレン−β−ピネン共重合体
を得た。得られた共重合体の数平均分子量は23000
であり、Mw/Mnは1.18であり、β−ピネン由来
の構造単位の含有量は4.6重量%であった。得られた
共重合体、無水マレイン酸および有機過酸化物(日本油
脂製「パーヘキサ25B」:2,5−ジメチル−2,5
−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン)を、
共重合体:無水マレイン酸:有機過酸化物の重量比が1
00:5:0.2となる割合で、ヘンシェルミキサーに
よって予備混合した。この予備混合物を二軸押出機(シ
リンダー温度:230℃)に供給し、溶融条件下にグラ
フト変性を行うことによって、変性共重合体(3)を得
た。得られた変性共重合体における無水マレイン酸のグ
ラフト量は、変性共重合体100重量部中の1.8重量
部であった。
【0063】参考例1 β−ピネンを添加しなかった以外は実施例1と同様にし
て、イソブチレンの重合、スチレンの重合、重合反応停
止、水洗、再沈の各操作を順次行うことによって、(ス
チレン重合体ブロック)−(イソブチレン重合体ブロッ
ク)−(スチレン重合体ブロック)のトリブロック構造
を有するブロック共重合体(4)を得た。得られたブロ
ック共重合体の数平均分子量は34000であり、Mw
/Mnは1.23であり、スチレン由来の構造単位の含
有量は30重量%であった。
て、イソブチレンの重合、スチレンの重合、重合反応停
止、水洗、再沈の各操作を順次行うことによって、(ス
チレン重合体ブロック)−(イソブチレン重合体ブロッ
ク)−(スチレン重合体ブロック)のトリブロック構造
を有するブロック共重合体(4)を得た。得られたブロ
ック共重合体の数平均分子量は34000であり、Mw
/Mnは1.23であり、スチレン由来の構造単位の含
有量は30重量%であった。
【0064】参考例2 β−ピネンを添加しなかった以外は実施例2と同様にし
て、イソブチレンの重合、スチレンの重合、重合反応停
止、水洗、再沈の各操作を順次行うことによって、(ス
チレン重合体ブロック)−(イソブチレン重合体ブロッ
ク)−(スチレン重合体ブロック)のトリブロック構造
を有するブロック共重合体(5)を得た。得られたブロ
ック共重合体の数平均分子量は75000であり、Mw
/Mnは1.20であり、スチレン由来の構造単位の含
有量は30重量%であった。
て、イソブチレンの重合、スチレンの重合、重合反応停
止、水洗、再沈の各操作を順次行うことによって、(ス
チレン重合体ブロック)−(イソブチレン重合体ブロッ
ク)−(スチレン重合体ブロック)のトリブロック構造
を有するブロック共重合体(5)を得た。得られたブロ
ック共重合体の数平均分子量は75000であり、Mw
/Mnは1.20であり、スチレン由来の構造単位の含
有量は30重量%であった。
【0065】実施例4〜7および比較例1 ポリアミド樹脂(A)と実施例で得られた変性共重合体
(1)〜(3)および参考例で得られた共重合体(4)
のうちの一つとを、それぞれ下記の表1に示す割合で予
備混合し、二軸押出機を用いて240℃で溶融混練する
ことにより、樹脂組成物を得た。これらの樹脂組成物を
各種試験片に成形し、物性評価等を行った。得られた評
価結果を表1に示す。
(1)〜(3)および参考例で得られた共重合体(4)
のうちの一つとを、それぞれ下記の表1に示す割合で予
備混合し、二軸押出機を用いて240℃で溶融混練する
ことにより、樹脂組成物を得た。これらの樹脂組成物を
各種試験片に成形し、物性評価等を行った。得られた評
価結果を表1に示す。
【0066】比較例2 ポリアミド樹脂(A)の単独を各種試験片に成形し、物
性評価等を行った。得られた評価結果を下記表1に示
す。
性評価等を行った。得られた評価結果を下記表1に示
す。
【0067】
【表1】
【0068】なお、上記表1中の「Izod衝撃強度」
の項目における「NB」は完全には折れなかったことを
意味し、その場合のIzod衝撃強度値の数値を参考値
として括弧内に示す。
の項目における「NB」は完全には折れなかったことを
意味し、その場合のIzod衝撃強度値の数値を参考値
として括弧内に示す。
【0069】上記の表1に示されているデータから、実
施例で得られた本発明の変性共重合体(1)〜(3)で
は、参考例で得られた本発明以外の未変性の共重合体
(4)と比べて、ポリアミド樹脂中での分散性が向上
し、耐衝撃性の改良効果が大きいことが確認される。さ
らに、曲げ弾性率および破断伸度のデータから、本発明
の変性共重合体を使用した場合には、より柔軟でよく伸
びる樹脂組成物が得られることがわかる。また、ガスバ
リアー性に関しても、本発明の変性共重合体を用いた場
合には、ポリアミド樹脂が有する優れたガスバリアー性
を損なうことはないことが確認される。
施例で得られた本発明の変性共重合体(1)〜(3)で
は、参考例で得られた本発明以外の未変性の共重合体
(4)と比べて、ポリアミド樹脂中での分散性が向上
し、耐衝撃性の改良効果が大きいことが確認される。さ
らに、曲げ弾性率および破断伸度のデータから、本発明
の変性共重合体を使用した場合には、より柔軟でよく伸
びる樹脂組成物が得られることがわかる。また、ガスバ
リアー性に関しても、本発明の変性共重合体を用いた場
合には、ポリアミド樹脂が有する優れたガスバリアー性
を損なうことはないことが確認される。
【0070】実施例8〜11および比較例3 ポリブチレンテレフタレート(B)と実施例で得られた
変性共重合体(1)〜(3)および参考例で得られた共
重合体(5)のうちの一つとを、それぞれ下記の表2に
示す割合で予備混合し、二軸押出機を用いて230℃で
溶融混練することにより、樹脂組成物を得た。これらの
樹脂組成物を各種試験片に成形し、物性評価等を行っ
た。得られた評価結果を表2に示す。
変性共重合体(1)〜(3)および参考例で得られた共
重合体(5)のうちの一つとを、それぞれ下記の表2に
示す割合で予備混合し、二軸押出機を用いて230℃で
溶融混練することにより、樹脂組成物を得た。これらの
樹脂組成物を各種試験片に成形し、物性評価等を行っ
た。得られた評価結果を表2に示す。
【0071】比較例4 ポリブチレンテレフタレート(B)の単独を各種試験片
に成形し、物性評価等を行った。得られた評価結果を下
記表2に示す。
に成形し、物性評価等を行った。得られた評価結果を下
記表2に示す。
【0072】
【表2】
【0073】上記の表2に示されているデータから、実
施例で得られた本発明の変性共重合体(1)〜(3)で
は、参考例で得られた本発明以外の未変性の共重合体
(5)と比べて、ポリブチレンテレフタレート中での分
散性が向上し、耐衝撃性および柔軟性の改良効果が大き
いことが確認される。
施例で得られた本発明の変性共重合体(1)〜(3)で
は、参考例で得られた本発明以外の未変性の共重合体
(5)と比べて、ポリブチレンテレフタレート中での分
散性が向上し、耐衝撃性および柔軟性の改良効果が大き
いことが確認される。
【0074】実施例12〜15および比較例5 エチレン−ビニルアルコール共重合体(C)と実施例で
得られた変性共重合体(1)〜(3)および参考例で得
られた共重合体(4)のうちの一つとを、それぞれ下記
の表3に示す割合で予備混合し、二軸押出機を用いて2
20℃で溶融混練することにより、樹脂組成物を得た。
これらの樹脂組成物を各種試験片に成形し、物性評価等
を行った。得られた評価結果を表3に示す。
得られた変性共重合体(1)〜(3)および参考例で得
られた共重合体(4)のうちの一つとを、それぞれ下記
の表3に示す割合で予備混合し、二軸押出機を用いて2
20℃で溶融混練することにより、樹脂組成物を得た。
これらの樹脂組成物を各種試験片に成形し、物性評価等
を行った。得られた評価結果を表3に示す。
【0075】比較例6 エチレン−ビニルアルコール共重合体(C)の単独を各
種試験片に成形し、物性評価等を行った。得られた評価
結果を下記表3に示す。
種試験片に成形し、物性評価等を行った。得られた評価
結果を下記表3に示す。
【0076】
【表3】
【0077】上記の表3に示されているデータから、実
施例で得られた本発明の変性共重合体(1)〜(3)で
は、参考例で得られた本発明以外の未変性の共重合体
(4)と比べて、エチレン−ビニルアルコール共重合体
中での分散性が向上し、耐衝撃性および柔軟性の改良効
果が大きいことが確認される。また、ガスバリアー性に
関しても、本発明の変性共重合体を用いた場合には、エ
チレン−ビニルアルコール共重合体が有する優れたガス
バリアー性を大幅に損なうことはないことが確認され
る。
施例で得られた本発明の変性共重合体(1)〜(3)で
は、参考例で得られた本発明以外の未変性の共重合体
(4)と比べて、エチレン−ビニルアルコール共重合体
中での分散性が向上し、耐衝撃性および柔軟性の改良効
果が大きいことが確認される。また、ガスバリアー性に
関しても、本発明の変性共重合体を用いた場合には、エ
チレン−ビニルアルコール共重合体が有する優れたガス
バリアー性を大幅に損なうことはないことが確認され
る。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、イソブチレンを主体と
するモノマーから形成された幹と不飽和カルボン酸類か
ら形成されたグラフト枝とからなる化学構造を有し、各
種合成樹脂との混和性が良好であり、柔軟性付与、耐衝
撃性付与等の改質効果に優れる変性共重合体が提供され
る。本発明の製造方法によれば、該変性共重合体を簡便
に製造することができる。また、該変性共重合体を合成
樹脂に配合してなる樹脂組成物は、合成樹脂本来の優れ
た性質を活かしながら、柔軟性、耐衝撃性等において改
善された性質を有し、ガスバリアー性も良好である。
するモノマーから形成された幹と不飽和カルボン酸類か
ら形成されたグラフト枝とからなる化学構造を有し、各
種合成樹脂との混和性が良好であり、柔軟性付与、耐衝
撃性付与等の改質効果に優れる変性共重合体が提供され
る。本発明の製造方法によれば、該変性共重合体を簡便
に製造することができる。また、該変性共重合体を合成
樹脂に配合してなる樹脂組成物は、合成樹脂本来の優れ
た性質を活かしながら、柔軟性、耐衝撃性等において改
善された性質を有し、ガスバリアー性も良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 53/00 C08L 53/00
Claims (6)
- 【請求項1】 主モノマーであるイソブチレンとコモノ
マーであるβ−ピネンとの付加共重合体を不飽和カルボ
ン酸類でグラフト変性することによって得られる変性共
重合体。 - 【請求項2】 付加共重合体が、イソブチレンを主体と
するモノマーの重合体ブロックとスチレン系化合物を主
体とするモノマーの重合体ブロックとを含有し、かつ少
なくとも1つの重合体ブロック中においてβ−ピネンが
共重合されているブロック共重合体である請求項1記載
の変性共重合体。 - 【請求項3】 (a)一般式 【化1】 −C(−A1)(−A2)−X (1) (式中、A1およびA2はそれぞれアルキル基、アリール
基またはアラルキル基を表し、Xはアシロキシ基、アル
コキシル基、ヒドロキシル基またはハロゲン原子を表
す。)で示される基を分子中に少なくとも1個含有する
有機化合物とルイス酸とからなる開始剤系を用いて、主
モノマーであるイソブチレンとコモノマーであるβ−ピ
ネンを重合することによって共重合体を得、次いで、
(b)該共重合体を不飽和カルボン酸類でグラフト変性
する、ことからなる請求項1記載の変性共重合体の製造
方法。 - 【請求項4】 (a’)一般式(1)で示される基を分
子中に少なくとも1個含有する有機化合物とルイス酸と
からなる開始剤系を用い、かつ少なくとも一つの重合操
作においてモノマーの一部としてβ−ピネンを用いて、
イソブチレンを主体とするモノマーの重合操作とスチレ
ン系化合物を主体とするモノマーの重合操作とを交互
に、所定の順序および回数行うことによって、イソブチ
レンを主体とするモノマーの重合体ブロックとスチレン
系化合物を主体とするモノマーの重合体ブロックとを含
有し、かつ少なくとも1つの重合体ブロック中において
β−ピネンが共重合されているブロック共重合体を得、
次いで、(b’)該ブロック共重合体を不飽和カルボン
酸類でグラフト変性する、ことからなる請求項3記載の
製造方法。 - 【請求項5】 グラフト変性をラジカル反応条件下で行
う請求項3または4記載の製造方法。 - 【請求項6】 請求項1または2記載の変性共重合体と
合成樹脂とからなる樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17218198A JPH11349640A (ja) | 1998-06-04 | 1998-06-04 | グラフト変性共重合体、その製造方法および該変性共重合体を含有する樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17218198A JPH11349640A (ja) | 1998-06-04 | 1998-06-04 | グラフト変性共重合体、その製造方法および該変性共重合体を含有する樹脂組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11349640A true JPH11349640A (ja) | 1999-12-21 |
Family
ID=15937087
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17218198A Pending JPH11349640A (ja) | 1998-06-04 | 1998-06-04 | グラフト変性共重合体、その製造方法および該変性共重合体を含有する樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11349640A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010195969A (ja) * | 2009-02-26 | 2010-09-09 | Kaneka Corp | イソブチレン系ブロック共重合体 |
| JP2010195864A (ja) * | 2009-02-23 | 2010-09-09 | Kaneka Corp | イソブチレン系ブロック共重合体 |
| JP2020183521A (ja) * | 2019-04-26 | 2020-11-12 | 株式会社カネカ | 酸無水物変性スチレンーイソブチレンブロック共重合体、その製造方法およびその樹脂組成物 |
-
1998
- 1998-06-04 JP JP17218198A patent/JPH11349640A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010195864A (ja) * | 2009-02-23 | 2010-09-09 | Kaneka Corp | イソブチレン系ブロック共重合体 |
| JP2010195969A (ja) * | 2009-02-26 | 2010-09-09 | Kaneka Corp | イソブチレン系ブロック共重合体 |
| JP2020183521A (ja) * | 2019-04-26 | 2020-11-12 | 株式会社カネカ | 酸無水物変性スチレンーイソブチレンブロック共重合体、その製造方法およびその樹脂組成物 |
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