JPS6159290B2 - - Google Patents

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JPS6159290B2
JPS6159290B2 JP7408878A JP7408878A JPS6159290B2 JP S6159290 B2 JPS6159290 B2 JP S6159290B2 JP 7408878 A JP7408878 A JP 7408878A JP 7408878 A JP7408878 A JP 7408878A JP S6159290 B2 JPS6159290 B2 JP S6159290B2
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JP
Japan
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colostrum
producing
powder according
solid content
amount
Prior art date
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JP7408878A
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English (en)
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JPS553721A (en
Inventor
Katsuhiro Ogasa
Isao Kyozawa
Tsutomu Kudo
Yasuo Fukuwatari
Takashi Suzuki
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Morinaga Milk Industry Co Ltd
Original Assignee
Morinaga Milk Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS553721A publication Critical patent/JPS553721A/ja
Publication of JPS6159290B2 publication Critical patent/JPS6159290B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、人または牛の初乳(以下特にことわ
りのない限り、これらの初乳を単に初乳と記載す
る)を加熱殺菌し、乾燥するにあたり、初乳中に
含まれている免疫グロブリン等の感染防御物質の
加熱による失活を防止するため、加熱殺菌する前
の初乳に初乳の固形分含量によつて特定される量
の単糖類、二糖類、デキストロース当量値(以下
DEと略記する)が15以上である多糖類の加水分
解物、糖アルコール、アミノ酸、ナトリウム塩お
よびカリウム塩の群から選ばれた1種または2種
以上の混合物を添加し、均一に溶解、分散し、加
熱殺菌し、乾燥することを特徴とする人または牛
の初乳粉末の製造法である。 本発明の目的は、従来ほとんど利用されていな
い牛初乳を感染防御物質の活性をできるだけ損な
わずに粉末にする方法を提供することにある。本
発明の他の目的は人または家畜の下痢症の治療、
予防または飼料の一成分として利用し得る牛初乳
粉末を提供することにある。また、本発明の他の
目的は感染防御物質をできるだけ損わずに人初乳
を粉末にする方法を提供することにあり、更に本
発明の他の目的は母乳を必要とする乳児に必要な
時に必要な量の人初乳を与えることができる人初
乳粉末を提供することにある。 従来家畜の下痢症等の治療には、抗生物質ある
いはその他の薬剤が使用されているが、これらの
薬剤は牛乳、肉、卵等へ移行し、人間が摂取する
ためには不都合があつた。 一方牛初乳に高濃度で含有されている免疫グロ
ブリン等の感染防御物質が家畜、特に仔牛の下痢
症の予防または治療に有効であることは知られて
いる。(P.L.Ingranら:Journal of Pathology
and Bacteriology、72巻、561〜568頁、1956年及
びH.W.Smith:Journal of Pathology and
Bacteriology、84巻、147〜168頁、1962年)。ま
た難治性下痢性の乳児に牛初乳の凍結乾燥物を投
与することにより、治療効果が認められたとの知
見も発表されている(L.B.Fernandezら:
American Journal of Clinical Nutrition、26
巻、383〜384頁、1973年)。 分娩後5日間に搾乳された牛乳は、厚生省令
(昭和26年厚生省令第52号)により乳あるいは乳
製品の原料として使用できないことから、従来、
主として仔牛に与えるかまたは廃棄するかのいず
れかの処分がなされ、有効な利用方法はなかつ
た。牛初乳は濃厚な黄色を呈し、異臭及び苦味を
有し、粘性が高く、酸性反応を示す。そして牛初
乳は常乳(分娩後6日以後に搾乳された牛乳)に
比較して、固形分含量が高く、乳糖及び脂肪含量
が少なく、蛋白質(特にグロブリン)、灰分及じ
ビタミン類(特にビタミンA)の含量が高い。従
つて常乳と異なり牛初乳の加工処理は極めて困難
であり、例えば63℃、30分の加熱殺菌処理によつ
て凝固し易いので、牛初乳の加熱殺菌処理は従来
行なわれておらず、まして牛初乳を噴霧乾燥法に
より粉末化する方法は従来知られていない。わず
かに凍結乾燥法により牛初乳を実験室的に粉末化
する試みがなされている(小林博史ら:埼玉県立
畜産試験所年報、昭和51年度年報、61〜81頁、
1977年)。 一方、人の初乳中には免疫グロブリン、ラクト
フエリン、リゾチーム、細胞成分などが多量に含
有されており、一般にこれらの感染防御物質が母
乳栄養児の死亡率、罹患率の低下に寄与している
とされている(二木武:医学のあゆみ、90巻、15
〜22頁、1974年)。また、母乳のみを摂取した成
熟新生児では腸管感染症や全身感染症が1例も見
られなかつたとの報告がある(山内逸郎:小児科
臨床、27巻、119〜128頁、1974年)。更に、未熟
児を母乳で哺育することにより、髄膜炎、敗血症
あるいは下痢など腸内細菌による感染症の発生が
著しく減少したとの報告もある(五十嵐郁子:小
児科臨床、28巻、392〜400頁、1975年)。 一般に、母乳栄養児はその母親から分泌された
乳汁を直接乳房から摂取するのが普通であるが、
搾乳した人乳をガス滅菌したビニール袋に入れて
凍結保存し、使用時融触、加温して乳児に与える
ことが従来一部の施設で実際に行なわれている
(五十嵐郁子:小児科臨床、28巻、392〜400頁、
1975年)。また、近年人乳の加熱またはγ線照射
によつて免疫グロブリンまたはラクトフエリン含
量が減少することを報告している例もある
(Maria Raptopoulou−Gigiら:British Medical
Journal、1巻、12〜14頁、1977年、Myron
Liebhaberら:Journal of Pediatrics、91巻、897
〜900頁、1977年及びJ.E.Fordら:Journal of
Pediatrics、90巻、29〜35頁、1977年)。このよ
うに凍結した人初乳を乳児に与えたり、実験室的
に加熱殺菌処理を行なつたり、凍結乾燥すること
は知られているが、感染防御物質の失活を少なく
して大量の人乳を加熱殺菌処理し、凍結乾燥法ま
たは噴霧乾燥法により、粉末化して利用する方法
は知られていない。 以上のように人および牛の初乳粉末を工業的に
大量かつ安価に製造し、これを利用する試みは従
来存在しない。 本発明者らは、初乳中に含まれている感染防御
物質の失活を可及的に少なくし、加熱殺菌し、乾
燥する方法について研究を行ない、初乳に、該初
乳の固形分含量によつて特定される量以上の単糖
類、二糖類、DEが15以上である多糖類の加水分
解物、糖アルコール、アミノ酸、ナトリウム塩及
びカリウム塩の群から選ばれた1種または2種以
上の混合物を添加することにより、従来困難とさ
れていた初乳を加熱殺菌し、乾燥し得ることを見
出し、本発明を完成した。 次に本発明の方法について詳述する。本発明の
方法において使用する牛初乳は分娩後5日以内に
搾乳されたものであり、乳酸酸度で表わされる滴
定酸度(以下適定酸度と記載する)が、0.6%
(重量。以下同じ)以下のものが望ましい。また
人初乳は薬剤などを服用していない健康な母親か
ら分娩後5日以内に搾乳されたものである。 初乳は搾乳後処理場に搬入されるが、人初乳の
場合には4℃以下に冷却して運搬することが望ま
しい。この搬入された初乳を過布ないし清浄器
により過し、塵埃を除去した後、貯蔵タンクに
入れ、撹拌しながら約4℃以下に冷却する。初乳
を脱脂してもよいが、脱脂する場合には、遠心分
離器によつて処理される。次いで、該初乳の固形
分含量を常法(厚生省環境衛生局監修:「食品衛
生検査指針食品別」、270頁、昭和53年3月、日
本食品衛生協会)により定量する。そして定量さ
れた初乳の固形分含量に対して、0.5%以上の単
糖類、1%以上の二糖類、2%以上のDEが15以
上である多糖類の加水分解物、1%以上の糖アル
コール、0.4%以上のアミノ酸、1%以上のナト
リウム塩及び1%以上のカリウム塩を単独で初乳
に添加するかまたはこれらの2種以上の混合物の
総和が1%以上の割合で初乳に添加し、約一に溶
解または分散する。 本発明の方法において用いられる単糖類は、市
販のグルコース、ガラクトース、フラクトースま
たはマンノースであり、二糖類は市販のマルトー
ス、ラクトース、サツカロースまたはラクチユロ
ースであり、多糖類の加水分解物は、殿粉等の多
糖類を酸素または酸により加水分解したものであ
り、該加水分解物中のグルコースとして表示され
る直接還元糖の量を全固形分の量で除し、100倍
した値として表わされる(二国二郎監修、「澱粉
科学ハンドブツク」、291頁、朝倉書店、昭和52
年)ところのDEが15以上である市販の水飴、滋
養糖または可溶性多糖類であり、糖アルコール
は、市販のイノシトール、ソルビトール、マンニ
トールまたはマルチトールであり、アミノ酸は、
市販のグリシン、ザルコシン、ヒスチジン、セリ
ン、リジンまたはアラニンであり、ナトリウム塩
は、市販のクエン酸ナトリウム、リン酸二ナトリ
ウムまたはリン酸三ナトリウムであり、カリウム
塩は、市販のリン酸二カリウムまたはリン酸三カ
リウムである。尚、多糖類の加水分解物のDEを
15以上と限定したのは、DEが15未満のものは常
温で初乳に溶解しにくいためである。これらの物
質(以下単に安定化剤と記載する)の添加量は後
述する試験1〜7の結果から決定されたものであ
り、前記の量未満の量では感染防御物質の失活防
止効果を有しないためである。安定化剤の添加方
法は特に限定されるものではなく、粉末状または
水溶液状のいずれでもよいが、乾燥する初乳の固
形分含量の高い方が乾燥効率が良いので、粉末状
で添加するのが望ましい。また安定化剤の添加量
の上限は特に限定されないが、初乳粉末組成の変
化をできるだけ少なくすること及び不溶な安定化
剤を生じさせないことなどの点から、初乳の固形
分含量の20%以下の割合で添加することが望まし
い。更に、人初乳粉末は乳児に与えることを目的
としているので、安定化剤としてグルコース、ラ
クチユロース、ラクトース、可溶性多糖類など、
従来から出生直後に乳児に与えたりまたは調製粉
乳に使用されている物質を用いるのが望ましい。
2種以上の安定化剤を同時に添加する場合、その
種類は任意に選択され、特に限定されるものでは
ないが、アミノ酸と糖類はアミノカルボニル反応
によつて加熱殺菌中に褐変し易くなるので、両者
を同時に添加しないのが望ましい。2種以上の安
定化剤の添加は、混合物として同時に、またはそ
れぞれ別個に行なわれる。DEが15以上である多
糖類の加水分解物と他の安定化剤とを併用して添
加する場合には、該多糖類の加水分解物を初乳固
形分含量の2%、そして他の安定化剤をそれぞれ
最小量で添加するのが望ましい。また例えば二糖
類の中のラクトースとラクチユロースのように2
種類の二糖類を添加してもよい。 次いで、安定化剤を添加した初乳を55〜75℃の
殺菌温度及び15秒〜60分間の殺菌時間の範囲から
任意に選択された温度と時間で加熱殺菌し、その
後、常法により乾燥される。本発明の方法におい
て殺菌時間及び殺菌温度をそれぞれ15秒〜60分及
び55〜75℃と限定したのは、55℃未満の温度では
例えば60分以上加熱しても充分な殺菌効果が得ら
れないこと、75℃を超える温度では、例え短時間
の加熱であつても感染防御物質の変性が著しくな
ること、60分以上加熱することは製造工程上望ま
しくないことのためである。また本発明の方法に
おいては感染防御物質を失活させずに初乳を殺菌
するために加熱するのであるから、例えば55℃15
秒あるいは75℃60分のような加熱条件の選択はあ
り得ない。望ましい殺菌条件は63℃30分あるいは
70℃1分である。 乾燥は、噴霧または凍結乾燥法により行なわれ
るが、乾燥費を安くする点からは凍結乾燥が望ま
しい。噴霧乾燥は、感染防御物質の失活を防止す
るために可及的に低温度で行なうのが望ましく、
例えば、熱風温度150℃、排風温度70℃の条件で
噴霧乾燥することができる。また凍結乾燥は、常
法により行なわれる。本発明の方法においては、
固形分含量及び粘度の高い初乳を使用するので、
牛の常乳の噴霧乾燥のような濃縮工程を必ずしも
必要としないが、濃縮する場合には感染防御物質
を失活させないために低温度で行なうのが望まし
い。 以上のようにして、活性な感染防御物質を含有
する初乳粉末が得られる。人初乳粉末は初乳を必
要とする乳児に使用時水または温湯溶解して必要
な量を与えることができ、牛初乳粉末は飼料の1
成分として他の成分とともに使用することもで
き、また治療のためにはそのまま適量を投与して
もよい。 本発明の方法による効果は次のとおりである。
酸度の高い牛初乳は熱安定性が悪いため、加熱殺
菌処理を実施することが困難であつたが、本発明
の方法によつて容易に行ない得る。そのため、不
定期に泌乳されかつ少量の牛初乳を広範囲な地域
から集乳することが可能となり、また集乳するま
での牛初乳の保管条件も緩和される。更に室温下
において牛初乳を液体の状態で長期間安定に保存
することは極めて困難であるが、本発明の方法で
粉末とすることにより、長期間保存することが容
易となる。また、本発明の方法によつて得た牛初
乳粉末から有効成分のみを分離、抽出することが
可能となる、などの利点がある。更に、牛初乳を
粉末にして長期間保存できるので、従来ほとんど
利用されていなかつた牛初乳を極めて有効に利用
することができる。 一方、本発明の方法によつて製造される人初乳
粉末は、冷凍庫のような特別の設備を必要とせず
長期間安定に保存でき、室温下で広範囲な地域に
輸送することも容易であり、しかも水または温湯
に溶解するだけで、簡易に乳児に必要量の人初乳
を与えることを可能とする。更に人初乳を多数の
人から集めて合乳とすることにより、人初乳組成
の個人偏差を少なくすることができ、感染防御上
極めて意義深いとされている人初乳を多数の乳児
に摂取させることが可能となるなどの利点があ
る。 次に試験例を示して本発明の方法を更に詳述す
る。 〔試験1〕 牛初乳の加熱凝固における糖の種類、添加量、
加熱温度および加熱時間との関係を次のようにし
て試験した。分娩後3日以内に搾乳された適定酸
度0.5%の牛初乳(固形分含量16.5%)の固形分
含量に対して第1表に示す各種の糖類を第1表に
示す濃度で添加し、溶解または分散し、63℃、70
℃および75℃の温度で加熱し、牛初乳が凝固する
までの時間(分)を測定した。凝固の判定は次の
ようにして行なつた。加熱後の牛初乳を肉眼で観
察し、明らかに凝個ないしゲル化した場合、およ
び容器を傾斜した時に流動性が著しく損なわれた
場合を凝固したものと判定した。尚、安定化剤を
添加せずに同様に処理したものを対照とした。ま
た、水飴は液状であるので、水飴の添加量はその
固形分当りに換算して表示した。
【表】
〔試験2〕
牛初乳の加熱凝固に及ぼす糖アルコールの種
類、添加量、加熱温度および加熱時間との関係を
試験1と同一の牛初乳を用い、同一の方法で測定
した。この試験に使用した糖アルコールの種類と
その添加量は第2表に示すとおりである。その結
果を第2表に示す。
【表】
〔試験3〕
牛初乳の加熱凝固におけるアミノ酸の種類、添
加量、加熱温度および加熱時間との関係を試験1
と同一の牛初乳を用い、同一の方法で測定した。
この試験に使用したアミノ酸の種類とその添加量
は第3表に示すとおりである。その結果を第3表
に示す。グリシンなどのアミノ酸では0.4%以上
の割合で牛初乳に添加した時対照に比べて凝固時
間の延長が認められ、添加量の増加と共に凝固時
間が著しく延長された。
【表】
【表】 (注) 単位:分
〔試験4〕 牛初乳の加熱凝固におけるナトリウムおよびカ
リウム塩の種類、添加量、加熱温度および加熱時
間との関係を試験1と同一の牛初乳を用い、同一
の方法で測定した。この試験に使用したナトリウ
ム塩とカリウム塩の種類およびその添加量は第4
表に示すとおりである。その結果を第4表に示
す。クエン酸ナトリウムなどのナトリウム塩では
1%以上、またリン酸二カリウムなどのカリウム
塩でも同様に1%以上で凝固時間の延長が認めら
れ、添加量の増加と共に凝固時間が著しく延長さ
れた。
【表】
【表】 (注) 単位:分
〔試験5〕 試験1〜4において効果の認められた安定化剤
を2種混合し、牛初乳の加熱凝固における添加
量、加熱温度および加熱時間との関係を試験1と
同一の牛初乳を用い同一の方法で測定した。この
試験に使用した安定化剤の混合物とその重量比お
よび添加量は第5表に示すとおりである。その結
果を第5表に示す。グルコースとイノシトールの
等量混合物では、1%以上で凝固時間の延長が認
められ、添加量の増加と共に凝固時間が著しく延
長された。この傾向は他の2種または4種の安定
化剤の混合物でも同様であつた。
【表】
〔試験6〕
分娩後3日以内に集められた固形分含量13.0%
の人初乳を用い、試験1と同様の方法により、第
6表に示す各安定化剤を同表に示す各濃度で添加
し、撹拌して溶解し、63℃30分、および70℃5分
間の加熱殺菌を行なつた。また、安定化剤を添加
しない人初乳についても同様に処理を行なつた。
これらの試料について、IgA含量の測定を行な
い、それぞれ未加熱初乳(対照)のIgA含量に対
する各試料中のIgA含量の百分率を算出し、IgA
残存率を求めた。なお、人初乳のIgA含量は、
Behring Institute社製のIgA測定用キツトを用
い、Single Radial Immunodiffusion法(G.
Marciniら:Immunochemistry、2巻、235〜254
頁、1965年)により測定を行なつた。その結果を
第6表に示す。
〔試験7〕
分娩後4日以内に搾乳された固形分含量18.9
%、滴定酸度0.32%の牛初乳を用い、第7表に示
す安定化剤を同表に示す各濃度で添加し、試験6
と同様の方法により、加熱殺菌を行なつた。ま
た、安定化剤を添加しない牛初乳についても同様
に処理した。
【表】 牛初乳中のIgA含量の測定はMiles
Laboratories社製のIgA測定用キツトを用い、人
初乳の場合と同様Single Radial
Immunodiffusion法により測定を行つた。IgA残
存率は試験6と同一の方法により算出した。 第7表から明らかなように、人初乳の場合と同
様、牛初乳においても、各種安定化剤を牛初乳の
固形分含量に対し、特定濃度以上の割合で添加す
ることにより、対照に比して、IgA残存率が高く
なり、その効果は、濃度の増加と共に顕著となつ
た。なお、牛初乳のIgAの加熱による失活防止効
果を示す安定化剤の種類と最小添加量は試験1〜
4において牛初乳の加熱凝固時間の延長を示した
安定化剤および試験6において人初乳のIgA失活
防止効果を示した安定化剤の種類およびその最小
添加量と一致していた。 以上の試験結果から初乳に、初乳固形分含量に
対して単糖類0.5%以上、二糖類1%以上、多糖
類の加水分解物2%以上、糖アルコール1%以
上、アミノ酸0.4%以上、ナトリウム塩1%以
上、カリウム塩1%以上の割合でこれらのうちの
1種を添加するかまたはこれらの群から選ばれた
2種以上の混合物を1%の割合で初乳に添加する
ことにより、牛初乳では、凝固時間の延長効果と
感染防御物質の失活防止効果をまた人初乳では感
染防御物質の失活防止効果をもたらすことが明ら
かとなつた。 実施例 1 分娩後5日以内に集められ、−35℃で凍結保存
された人初乳(固形分含量12.5%)20Kgを使用し
た。この人初乳を融解し、約4℃の温度に調整
し、撹拌しながら初乳粉末(和光純薬社製)25g
(添加する乳糖の量を人初乳の固形分含量の1%
とした)を加え、溶解した。次いで撹拌機付ステ
ンレス製殺菌機を用いて、63℃で30分間保持して
殺菌し、アトマイザーCD−63を装着したアンハ
イドロ・ラボラトリー・スプレードライヤー(ア
ンハイドロ社製)を用いて、熱風入口温度180
℃、排風温度70℃、処理量2Kg/時の条件で噴霧
乾燥し、人初乳粉末約335gを得た。この人初乳
粉末のIgA残存率を試験6と同様の方法で測定し
たところ、83.0%であり、感染防御物質の失活
は、少なかつた。 実施例 2 分娩後5日以内に搾乳された牛初乳(固形分含
量16.4%、滴定酸度0.45%)110Kgを用いた。こ
の牛初乳を5℃に冷却し、撹拌しながらグルコー
ス粉末(和光純薬社製)5.4Kg(グルコース添加
量を牛初乳の固形分含量の30%とした)を徐々に
加え、溶解した。次いで撹拌機付ステンレス製殺
菌機を用いて、70℃で1分間保持して殺菌し、ケ
ストナー遠心式ドライヤー(沢内鉄工所製)を用
いて、熱風入口温度170℃、排風温度70℃、処理
量120Kg/時の条件で噴霧乾燥し、牛初乳粉末約
21.8Kgを得た。この牛初乳粉末のIgA残存率を試
験7と同様の方法で測定したところ97.9%であ
り、感染防御物質の失活は極めて少なかつた。 実施例 3 分娩後5日以内に集められ、−15℃で凍結され
た人初乳(固形分含量13.0%)2Kgを使用した。
この人初乳を融解し、約4℃の温度に調整し、撹
拌しながら、DE17の可溶性多糖類粉末(東洋醸
造社製)26g(添加する可溶性多糖類の量を人初
乳の固形分含量の10%とした)を加え、溶解し
た。次いで撹拌機付ステンレス製殺菌機を用い
て、70℃で5時間保持して殺菌し、凍結乾燥機
(共和真空技術社製、RL−50KW型)用いて常法
により凍結乾燥し、人初乳粉末約285gを得た。
この人初乳粉末のIgA残存率を試験6と同様の方
法で測定したところ、76%であり、感染防御物質
の失活は少なかつた。 実施例 4 分娩後5日以内に搾乳された牛初乳(固形分含
量15.8%、滴定酸度0.50%)5Kgを使用した。こ
の牛初乳を4℃に冷却し、撹拌しながらマルチト
ール粉末(和光純薬社製)40g(添加するマルチ
トールの量を牛初乳の固形分含量の5%とした)
を加え、溶解した。 次いで撹拌機付ステンレス製殺菌機を用いて、
63℃で30分保持して殺菌し、凍結乾燥機(共和真
空技術社製、RL−50KW型)を用いて常法によ
り凍結乾燥し、牛初乳粉末825gを得た。この牛
初乳粉末のIgA残存率を試験7と同様の方法で測
定したところ、84.2%であり、感染防御物質の失
活は少なかつた。 実施例 5 分娩後5日以内に集められ、−35℃で凍結保存
された人初乳(固形分含量12.8%)1Kgを使用し
た。この人初乳を融解し、約5℃の温度に調整
し、撹拌しながら、グルコース(和光純薬社
製)、ラクチユロース(森永乳業社製)、イノシツ
ト(和光純薬社製)およびクエン酸ナトリウム
(関東化学社製)の混合粉末(重量比2:1:
1:1)3.8g(添加する4種の安定化剤の合計
の量を人初乳の固形分含量の2%とした)を加
え、溶解した。次いで撹拌機付ステンレス製殺菌
機を用いて、63℃で30分間保持して殺菌し、凍結
乾燥機(共和真空技術社製、RL−50KW型)で
常法により凍結乾燥し、人初乳粉末約130gを得
た。この人初乳粉末のIgA残存率を試験6と同様
の方法で測定したところ、87.0%であり、感染防
御物質の失活は少なかつた。 実施例 6 分娩後5日以内に搾乳された牛初乳(固形分含
量17.5%、滴定酸度0.35%)10Kgを用いた。この
牛初乳を5℃に冷却し、撹拌しながら、リジン
(味の素社製)、リン酸二カリウム(関東化学社
製)、DE30の粉末水飴(松谷化学社製)の混合粉
末(重量比1:1:8)350g(3種の安定化剤
の合計の量を人初乳の固形分含量の20%とした)
を加え、溶解した。 次いで撹拌機付ステンレス製殺菌機を用いて、
61℃で35分間保持して殺菌し、アトマイザーCD
−63を装着したアンハイドロ・ラボラトリー・ス
プレードライヤー(アンハイドロ社製)を用い
て、熱風入口温度195℃、排風温度90℃、処理量
3Kg/時の条件で噴霧乾燥し、牛初乳粉末約1.95
Kgを得た。この牛初乳粉末のIgA残存率を試験7
と同様の方法で測定したところ、94.5%であり、
感染防御物質の失活は極めて少なかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 人または牛の初乳に単糖類、二糖類、デキス
    トロース当量値が15以上である多糖類の加水分解
    物、糖アルコール、アミノ酸、ナトリウム塩およ
    びカリウム塩の群から選ばれた1種または2種以
    上の混合物を添加し、均一に溶解または分散し、
    55〜75℃の温度で加熱殺菌し、乾燥することを特
    徴とする加熱による感染防御物質の失活を防止し
    た初乳粉末の製造法。 2 単糖類、二糖類、デキストロース当量値が15
    以上である多糖類の加水分解物、糖アルコール、
    アミノ酸、ナトリウム塩、およびカリウム塩の群
    から選ばれた2種以上の混合物の添加量が該初乳
    の固形分含量の1%(重量)以上である特許請求
    の範囲第1項記載の初乳粉末の製造法。 3 単糖類の添加量が該初乳の固形分含量の0.5
    %(重量)以上である特許請求の範囲第1項また
    は第2項記載の初乳粉末の製造法。 4 単糖類がグルコース、ガラクトース、フラク
    トースまたはマンノースである特許請求の範囲第
    1項、第2項または第3項記載の初乳粉末の製造
    法。 5 二糖類の添加量が該初乳の固形分含量の1%
    (重量)以上である特許請求の範囲第1項または
    第2項記載の初乳粉末の製造法。 6 二糖類がマルトース、ラクトース、サツカロ
    ースまたはラクチユロースである特許請求の範囲
    第1項、第2項または第5項記載の初乳粉末の製
    造法。 7 デキストロース当量値が15以上である多糖類
    の加水分解物の添加量が該初乳の固形分含量の2
    %(重量)以上である特許請求の範囲第1項また
    は第2項記載の初乳粉末の製造法。 8 デキストロース当量値が15以上である多糖類
    の加水分解物が水飴、滋養糖または可溶性多糖類
    である特許請求の範囲第1項、第2項または第7
    項記載の初乳粉末の製造法。 9 糖アルコールの添加量が該初乳の固形分含量
    の1%(重量)以上である特許請求の範囲第1項
    または第2項記載の初乳粉末の製造法。 10 糖アルコールがイノシトール、ソルビトー
    ル、マンニトールまたはマルチトールである特許
    請求の範囲第1項、第2項または第9項記載の初
    乳粉末の製造法。 11 アミノ酸の添加量が該初乳の固形分含量の
    0.4%(重量)以上である特許請求の範囲第1項
    または第2項記載の初乳粉末の製造法。 12 アミノ酸がグリシン、ザルコシン、ヒスチ
    ジン、セリン、リジンまたはアラニンである特許
    請求の範囲第1項、第2項または第11項記載の
    初乳粉末の製造法。 13 ナトリウム塩の添加量が該初乳の固形分含
    量の1%(重量)以上である特許請求の範囲第1
    項または第2項記載の初乳粉末の製造法。 14 ナトリウム塩がクエン酸ナトリウム、リン
    酸二ナトリウムまたはリン酸三ナトリウムである
    特許請求の範囲第1項、第2項または第13項記
    載の初乳粉末の製造法。 15 カリウム塩の添加量が該初乳の固形分含量
    の1%(重量)以上である特許請求の範囲第1項
    または第2項記載の初乳粉末の製造法。 16 カリウム塩がリン酸二カリウムまたはリン
    酸三カリウムである特許請求の範囲第1項、第2
    項または第15項記載の初乳粉末の製造法。
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