JPS629122B2 - - Google Patents
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- JPS629122B2 JPS629122B2 JP54062780A JP6278079A JPS629122B2 JP S629122 B2 JPS629122 B2 JP S629122B2 JP 54062780 A JP54062780 A JP 54062780A JP 6278079 A JP6278079 A JP 6278079A JP S629122 B2 JPS629122 B2 JP S629122B2
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Description
この発明は、ビニル系単量体の改良された重合
方法に関する。 従来、ビニル系単量体の重合方法としては、懸
濁重合法、乳化重合法、溶液重合法、気相重合
法、あるいは塊状重合法などが知られているが、
これらの重合法においては、いずれの場合にも重
合器内壁その他かくはん装置部等における重合体
スケール付着の問題点があつた。 すなわち、これらの方法でビニル系単量体を重
合すると、重合器内壁およびかくはん装置部など
単量体が接触する部分に、重合体スケールが付着
しこのため重合体の収率、重合器冷却能力などが
低下するほか、このスケールがはく離して製品中
に混入し、製品の品位を低下させるという不利が
もたらされ、他方また、この付着スケールを除去
するためには、過大な労力と時間とを要するのみ
ならず、このスケール中に未反応の単量体が吸着
されているので、近時きわめて重大な問題となつ
ている単量体(塩化ビニル等)による人体障害の
危険性があるという不利がある。 しかして、この重合体スケールの重合器内壁お
よびかくはん装置部などに、アミン化合物、キノ
ン化合物、アルデヒド化合物などの極性有機化合
物を塗布する方法がすでに公知とされているが、
これらの塗布方法はいずれも有機溶媒に溶解して
使用するため、スケール防止効果は認められる
が、有機溶媒による毒性および安全性において問
題があり、また、溶媒に水を使用した場合、スケ
ール防止効果が小さく、実用性がないという欠点
がある。 一方、これらの極性有機化合物を塗布する方法
では、懸濁重合においては長時間にわたり持続性
を示すが、乳化重合あるいは乳化剤を使用する重
合系においては、スケールの付着防止が困難であ
るという欠点がある。 また、塩化ビニルの重合にはたとえばステンレ
ス重合缶が使用されているが、この重合缶でスチ
レン、スチレン―ブタジエン、アクリロニトリル
―ブタジエン―スチレン等を重合すると、スケー
ル付着が多いため、この場合にはガラスライニン
グ重合缶を使用している。しかしながら、ガラス
ライニング重合缶は伝熱係数が低いうえ、持久性
が劣るという欠点を有し、また加工が困難で、特
に大型重合缶の製作は困難である。 本発明は、このような難点をともなわずに種々
のビニル単量体を重合することができる方法を提
供しようとするもので、これはビニル系単量体を
重合するに際し、重合器内壁その他単量体が接触
する部分に、あらかじめ(イ)水溶性のカチオン高分
子化合物と、(ロ)水溶性のアニオン染料と、(ハ)炭素
原子数3〜6個の一価アルコールとを含有する水
溶液を塗布し、乾燥させることを特徴とするビニ
ル系単量体の重合方法に関するものである。 このような本発明の方法によるときは、重合器
内壁あるいはかくはん翼、かくはん軸などの単量
体が接触する部分における重合体スケールの付着
をきわめて少なくすることができ、またこの効果
は懸濁重合法、乳化重合法等の種々の重合方法に
おいてビニル単量体の種類、重合系の組成等によ
る影響を受けることなく発揮されるという利点が
もたらされる。また本発明は、重合器がステンレ
ス製の重合器あるいはガラスライニングされた重
合器のいずれであつてもスケールの付着がほとん
ど生じなくなるという効果を与えるので、従来ガ
ラスライニングの重合缶でなければ実質上実施で
きなかつた分野についてもステンレスの重合缶で
実施でき、さらには、塗布溶媒として安全衛生上
無毒、無害である水を使用できるという特徴を有
するものである。 本発明は、塗布剤の溶媒が水である場合、スケ
ール付着防止は、前記した(イ)および(ロ)成分の組合
せよりなるスケール防止剤が有効であること、さ
らに一価のアルコールを含有させると重合器壁等
へのぬれ性が向上するため、塗布作業が容易とな
り(均一塗布が容易となる)、顕著なスケール防
止効果がもたらされることに基づいて完成された
ものである。 本発明の方法により、重合体スケールの付着が
防止される機構は、おそらく前記した水溶液中の
(イ)と(ロ)成分が重合器の壁面で乾燥されるとこれら
が相互に反応してもはや水に不溶または難溶性の
膜となつて壁面への吸着が充分に行われ、この膜
が各種の重合に対してその重合系内に存在するあ
らゆる解離分子、未解離分子の特異吸着を防ぐ作
用をするためであると推定される。 つぎに、本発明の内容をさらに詳しく説明す
る。 本発明の方法に使用される(イ)成分としての水溶
性カチオン高分子化合物としては、ポリエチレン
イミン、ポリビニルアミン、ポリアクリルアミ
ド、N―ビニル―2―ピロリドン―アクリルアミ
ド共重合体、ジメチルジアミルアンモニウムクロ
ライドの環化重合体、ジメチルジエチルアンモニ
ウムブロマイドの環化重合体、ジアリルアミン塩
酸塩の環化重合体、ジメチルジアリルアンモニウ
ムクロライドと二酸化イオウとの環化共重合体、
ポリビニルピリジン、ポリビニルピロリドン、ポ
リビニルカルバゾール、ポリビニルイミダゾリ
ン、ポリジメチルアミノエチルアクリレート、ポ
リジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリジ
エチルアミノエチルアクリレート、ポリジエチル
アミノエチルメタクリレートのごとき側鎖に窒素
原子を有し、その窒素原子が正の荷電を帯びたカ
チオン性高分子電解質が例示される。 上記(イ)成分と組合せ使用される(ロ)成分としての
水溶性のアニオン染料には、水溶性アゾ染料、水
溶性アントラキノン染料、水溶性トリアリルメタ
ン染料、水溶性キサンテン染料、水溶性アジン染
料、水溶性キノリン染料、水溶性ニトロ染料、水
溶性フタロシアニン染料などが包含される。 上記水溶性アゾ染料としては、C.I.アシツドオ
レンジ7、C.I.アシツド レツド37、C.I.アシツ
ド レツド264、C.I.アシツド ブルー113、C.I.
アシツド ブラツク1、C.I.アシツド イエロー
42、C.I.アシツド ブルー158、C.I.アシツド グ
リーン12、C.I.アシツド オレンジ97、C.I.アシ
ツド ブラツク124、C.I.ダイレクト イエロー
50、C.I.ダイレクト レツド37、C.I.ダイレクト
レツド2、C.I.ダイレクト バイオレツト12、
C.I.ダイレクト ブルー1、C.I.ダイレクト ブ
ラウン1、C.I.ダイレクト ブラツク77、C.I.ダ
イレクト グリーン1、C.I.ダイレクト オレン
ジ26、C.I.ダイレクト レツド79、C.I.ダイレク
ト レツド31、C.I.ダイレクト ブラツク32、C.
I.ダイレクト イエロー12、C.I.ダイレクト オ
レンジ41、C.I.ダイレクト レツド113、C.I.ダイ
レクト イエロー28、C.I.ダイレクト グリーン
26、C.I.ダイレクト レツド81、C.I.ダイレクト
バイオレツド51、C.I.ダイレクト ブルー71、
C.I.ダイレクト ブラウン37、C.I.ダイレクト
ブラツク19などが例示される。 さらに、水溶性アントラキノン染料としては
C.I.アシツド ブルー40、C.I.アシツド レツド
80、C.I.アシツド グリーン41などが、水溶性ト
リアリルメタン染料としてはC.I.アシツド ブル
ー1、C.I.アシツド バイオレツト17、C.I.アシ
ツドグリーン16などが、水溶性キサンテン染料と
してはC.I.アシツド レツド87、C.I.アシツド
レツド52などが、水溶性アジン染料としてはC.I.
アシツド ブルー59、C.I.アシツド ブラツク2
などが、水水溶性キノリン染料としてはC.I.アシ
ツド イエロー3、C.I.アシツド イエロー7な
どが、水溶性ニトロ染料としてはC.I.アシツド
オレンジ3、C.I.アシツド イエロー1などが、
水溶性フタロシアニン染料としてはC.I.ダイレク
ト ブル−86などがそれぞれ例示される。 以上例示した(イ)成分、(ロ)成分はいずれも水溶性
化合物であることが必要とされるが、本発明にお
いてはそれら各成分が必ずしも高い溶解度を有す
るものである必要はなく、水に対する溶解度がお
おむね0.1%以上のものであれば好適に使用でき
る。 本発明の方法を実施するにあたつては、まず前
記した(イ)成分および(ロ)成分を水に塗布作業上適当
とされる濃度で溶解させることによりそれら2つ
の成分を含む水溶液を調製するが、この2成分の
濃度は合計でおおむね0.01重量%以上となるよう
にすることがよく、これよりも低濃度であると重
合器内壁面に該(イ)成分と(ロ)成分からならる水に難
溶性の膜を所望の厚さで形成することが困難とな
る。一方、この濃度の上限については特に制限は
ないが、しかし、必要以上に高濃度のものにする
と経済的に不利となるほか、極端な場合には塗布
作業に支障をきたすようになるので、一般には約
5重量%までとすべきである。 水溶液中における、スケール防止に最も有効
な、(イ)成分と(ロ)成分との割合は、(イ)成分/(ロ)成
分
=100/5〜100/100、特には100/15〜100/50(重量
比)とすることが好ましい。 このようにして調製される水溶液には、ステン
レス等の重合器の内壁に塗布される場合にその壁
面に対するぬれ性を向上させるために、炭素原子
数3〜6個の一価アルコールを添加するが、これ
にはn―ブチルアルコール、iso―ブチルアルコ
ール、sec―ブチルアルコール、t―ブチルアル
コール、n―アミルアルコール、t―アミルアル
コール、iso―アミルアルコール、sec―アミルア
ルコール、sec―ヘキシルアルコール、n―プロ
ピルアルコール、iso―プロピルアルコールなど
が例示され、これらはその1種もしくは2種以上
を最終的に調製される水溶液中における濃度でお
おむね1〜20重量%となるように含有させること
により、前記ぬれを向上させる目的が達成され
る。 なお、水と容易に混合可能なエステル系溶剤、
ケトン系溶剤などを水と併用しても差支えなく、
このような有機溶剤を併用すると、塗布後の乾燥
が容易となる。 本発明の方法は、重合機内壁およびその他単量
体が接触する部分に、あらかじめ前記した水溶液
を塗布し乾燥させるが、この塗布乾燥の手段とし
ては塗布後適宜加温された空気をその塗布面に送
風して乾燥させるか、あるいは重合器内壁および
その他単量体が接触する部分をあらかじめ加熱
(40〜100℃)し、この加熱面に直接塗布し、乾燥
させるなど、いずれの方法でもよいが、塗布面は
十分に乾燥してから要すれば水洗する。乾燥によ
つて形成される膜は水に不溶性であるので、該水
洗によつて溶出除去されるようなことはない。水
溶液の重合器内壁等への塗布量は、乾燥後の状態
で重合器内壁、かくはん機等に対して0.001g/
m2以上とすることでスケール防止の効果が十分発
揮される。 なお、前記した水溶液を重合器内壁等へ塗布す
るにあたつて、それら重合器内壁をあらかじめ従
来公知とされている有機溶剤溶液タイプのスケー
ル防止用塗布液で下塗り処理することは差支えな
く、これによれば前記水溶液による重合器内壁へ
のスケール防止膜の形成がより確実かつ強固に行
われるという効果が与えられる。 このようにして、重合器内壁その他単量体が接
触する部分の塗布処理が終了した後は、この重合
器に常法にしたがつて水媒体、ビルニ系単量体、
重合開始剤、その他必要とされる添加剤たとえば
単量体の分散助剤等を仕込んで重合させる。 この重合の際に重合系に直接アルカリ金属ある
いはアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、炭酸
塩、りん酸塩、重炭酸塩、けい酸塩、酢酸塩、ア
ンモニウム化合物のようなアルカリ性物質を添加
することも本発明の効果(スケール防止効果)を
より向上せしめるに有効な手段であるが、これは
重合体の品質を損なわないような量、すなわち単
量体または単量体の混合物全量に対して通常は1
重量%以下とすることが好ましい。 本発明の方法は、あらゆる重合系に対して有効
な手段である。したがつてビニル系単量体の重合
に有効な懸濁重合、乳化重合のいずれの重合形式
にも応用でき、さらに重合系に添加される各種添
加剤、たとえば部分けん化ポリビニルアルコー
ル、メチルセルロースなどの懸濁剤、ラウリル硫
酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムな
どのアニオン性乳化剤、ソルビタンモノラウレー
ト、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどの
ノニオン性乳化剤、炭酸カルシウム、酸化チタン
などの充てん剤、三塩基性硫酸鉛、ステアリン酸
カルシウム、ジブチルすずジラウレート、ジオク
チルすずメルカプチドなどの安定剤、ライスワツ
クス、ステアリン酸などの滑剤、DOP、DBPな
どの可塑剤、トリクロロエチレン、メルカプタン
類などの連鎖移動剤、PH調節剤、ジイソプロピル
パ―オキシジカーボネート、α,α′―アゾビス
―2,4―ジメチルバレロニトリル、ラウロイル
パ―オキサイド、過硫酸カリウム、クメンハイド
ロパーオキサイド、p―メンタンハイドロパーオ
キサイドのような重合触媒などが存在する重合系
においてスケール付着防止の目的が達成される。 本発明の方法は、各種ビニル系単量体の重合に
適用されるが、この単量体の具体的例としては、
塩化ビニルなどのハロゲン化ビニル、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル、
アクリル酸、メタクリル酸あるいはそれらのエス
テルまたは塩、マレイン酸またはフマル酸、およ
びそれらのエステルまたは無水物、ブタジエン、
クロロプレン、イソプレンのようなジエン系単量
体、さらにスチレン、アクリロニトリル、ハロゲ
ン化ビニリデン、ビニルエーテルなどがあげられ
る。 本発明の方法がとくに好適に実施されるのは、
たとえば塩化ビニルなどハロゲン化ビニルもしく
はハロゲン化ビニリデン、またはそれらを主体と
する単量体混合物の懸濁重合あるいは乳化重合に
よるそれら(共)重合体の製造の場合である。ま
た、ステンレス製重合缶におけるポリスチレン、
ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリ
ルなどの重合体のビーズ、ラテツクスの製造、
SBR、NBR、CR、IR、IIRなどの合成ゴムの製
造(これら合成ゴムは通常乳化重合によつて製造
される)、ABS樹脂の製造において重合器内壁等
におけるスケール付着が防止される。 つぎに、本発明の方法の実施例および比較例を
あげる。ただし、各表中において〓印を付した実
験No.は比較例を表し、それ以外の実験No.は本発明
を表す。 実施例 1 第1表に示すような(イ)および(ロ)の各成分を水に
溶解し、それら2成分の合計での濃度が約0.1重
量%である塗布液を得た(ただし実験No.5〜10に
ついてアルコールを加えた)。この塗布液を内容
積100lのかくはん機付ステンレス製重合器の内壁
およびかくはん機の単量体が接触する部分に塗布
し、50℃で15分間加熱乾燥後水洗した。その後、
このように塗布された重合器中に塩化ビニル単量
体26Kg、水52Kg、部分ケン化ポリビニルアルコー
ル26gおよびα,α′―ジメチルバレロニトリル
8gを仕込み、かくはんしながら内温57℃で10時
間重合を行つた。 重合終了後、スケール付着量(g/m2)を測定
したところ、第1表に示すとおりの結果が得られ
た。 ただし、第1表中の(ホ)一価アルコールの添加量
は、水に(イ)成分および(ロ)成分を溶解させた水溶液
100重量部あたりの添加量(重量部)をもつて示
したものである。
方法に関する。 従来、ビニル系単量体の重合方法としては、懸
濁重合法、乳化重合法、溶液重合法、気相重合
法、あるいは塊状重合法などが知られているが、
これらの重合法においては、いずれの場合にも重
合器内壁その他かくはん装置部等における重合体
スケール付着の問題点があつた。 すなわち、これらの方法でビニル系単量体を重
合すると、重合器内壁およびかくはん装置部など
単量体が接触する部分に、重合体スケールが付着
しこのため重合体の収率、重合器冷却能力などが
低下するほか、このスケールがはく離して製品中
に混入し、製品の品位を低下させるという不利が
もたらされ、他方また、この付着スケールを除去
するためには、過大な労力と時間とを要するのみ
ならず、このスケール中に未反応の単量体が吸着
されているので、近時きわめて重大な問題となつ
ている単量体(塩化ビニル等)による人体障害の
危険性があるという不利がある。 しかして、この重合体スケールの重合器内壁お
よびかくはん装置部などに、アミン化合物、キノ
ン化合物、アルデヒド化合物などの極性有機化合
物を塗布する方法がすでに公知とされているが、
これらの塗布方法はいずれも有機溶媒に溶解して
使用するため、スケール防止効果は認められる
が、有機溶媒による毒性および安全性において問
題があり、また、溶媒に水を使用した場合、スケ
ール防止効果が小さく、実用性がないという欠点
がある。 一方、これらの極性有機化合物を塗布する方法
では、懸濁重合においては長時間にわたり持続性
を示すが、乳化重合あるいは乳化剤を使用する重
合系においては、スケールの付着防止が困難であ
るという欠点がある。 また、塩化ビニルの重合にはたとえばステンレ
ス重合缶が使用されているが、この重合缶でスチ
レン、スチレン―ブタジエン、アクリロニトリル
―ブタジエン―スチレン等を重合すると、スケー
ル付着が多いため、この場合にはガラスライニン
グ重合缶を使用している。しかしながら、ガラス
ライニング重合缶は伝熱係数が低いうえ、持久性
が劣るという欠点を有し、また加工が困難で、特
に大型重合缶の製作は困難である。 本発明は、このような難点をともなわずに種々
のビニル単量体を重合することができる方法を提
供しようとするもので、これはビニル系単量体を
重合するに際し、重合器内壁その他単量体が接触
する部分に、あらかじめ(イ)水溶性のカチオン高分
子化合物と、(ロ)水溶性のアニオン染料と、(ハ)炭素
原子数3〜6個の一価アルコールとを含有する水
溶液を塗布し、乾燥させることを特徴とするビニ
ル系単量体の重合方法に関するものである。 このような本発明の方法によるときは、重合器
内壁あるいはかくはん翼、かくはん軸などの単量
体が接触する部分における重合体スケールの付着
をきわめて少なくすることができ、またこの効果
は懸濁重合法、乳化重合法等の種々の重合方法に
おいてビニル単量体の種類、重合系の組成等によ
る影響を受けることなく発揮されるという利点が
もたらされる。また本発明は、重合器がステンレ
ス製の重合器あるいはガラスライニングされた重
合器のいずれであつてもスケールの付着がほとん
ど生じなくなるという効果を与えるので、従来ガ
ラスライニングの重合缶でなければ実質上実施で
きなかつた分野についてもステンレスの重合缶で
実施でき、さらには、塗布溶媒として安全衛生上
無毒、無害である水を使用できるという特徴を有
するものである。 本発明は、塗布剤の溶媒が水である場合、スケ
ール付着防止は、前記した(イ)および(ロ)成分の組合
せよりなるスケール防止剤が有効であること、さ
らに一価のアルコールを含有させると重合器壁等
へのぬれ性が向上するため、塗布作業が容易とな
り(均一塗布が容易となる)、顕著なスケール防
止効果がもたらされることに基づいて完成された
ものである。 本発明の方法により、重合体スケールの付着が
防止される機構は、おそらく前記した水溶液中の
(イ)と(ロ)成分が重合器の壁面で乾燥されるとこれら
が相互に反応してもはや水に不溶または難溶性の
膜となつて壁面への吸着が充分に行われ、この膜
が各種の重合に対してその重合系内に存在するあ
らゆる解離分子、未解離分子の特異吸着を防ぐ作
用をするためであると推定される。 つぎに、本発明の内容をさらに詳しく説明す
る。 本発明の方法に使用される(イ)成分としての水溶
性カチオン高分子化合物としては、ポリエチレン
イミン、ポリビニルアミン、ポリアクリルアミ
ド、N―ビニル―2―ピロリドン―アクリルアミ
ド共重合体、ジメチルジアミルアンモニウムクロ
ライドの環化重合体、ジメチルジエチルアンモニ
ウムブロマイドの環化重合体、ジアリルアミン塩
酸塩の環化重合体、ジメチルジアリルアンモニウ
ムクロライドと二酸化イオウとの環化共重合体、
ポリビニルピリジン、ポリビニルピロリドン、ポ
リビニルカルバゾール、ポリビニルイミダゾリ
ン、ポリジメチルアミノエチルアクリレート、ポ
リジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリジ
エチルアミノエチルアクリレート、ポリジエチル
アミノエチルメタクリレートのごとき側鎖に窒素
原子を有し、その窒素原子が正の荷電を帯びたカ
チオン性高分子電解質が例示される。 上記(イ)成分と組合せ使用される(ロ)成分としての
水溶性のアニオン染料には、水溶性アゾ染料、水
溶性アントラキノン染料、水溶性トリアリルメタ
ン染料、水溶性キサンテン染料、水溶性アジン染
料、水溶性キノリン染料、水溶性ニトロ染料、水
溶性フタロシアニン染料などが包含される。 上記水溶性アゾ染料としては、C.I.アシツドオ
レンジ7、C.I.アシツド レツド37、C.I.アシツ
ド レツド264、C.I.アシツド ブルー113、C.I.
アシツド ブラツク1、C.I.アシツド イエロー
42、C.I.アシツド ブルー158、C.I.アシツド グ
リーン12、C.I.アシツド オレンジ97、C.I.アシ
ツド ブラツク124、C.I.ダイレクト イエロー
50、C.I.ダイレクト レツド37、C.I.ダイレクト
レツド2、C.I.ダイレクト バイオレツト12、
C.I.ダイレクト ブルー1、C.I.ダイレクト ブ
ラウン1、C.I.ダイレクト ブラツク77、C.I.ダ
イレクト グリーン1、C.I.ダイレクト オレン
ジ26、C.I.ダイレクト レツド79、C.I.ダイレク
ト レツド31、C.I.ダイレクト ブラツク32、C.
I.ダイレクト イエロー12、C.I.ダイレクト オ
レンジ41、C.I.ダイレクト レツド113、C.I.ダイ
レクト イエロー28、C.I.ダイレクト グリーン
26、C.I.ダイレクト レツド81、C.I.ダイレクト
バイオレツド51、C.I.ダイレクト ブルー71、
C.I.ダイレクト ブラウン37、C.I.ダイレクト
ブラツク19などが例示される。 さらに、水溶性アントラキノン染料としては
C.I.アシツド ブルー40、C.I.アシツド レツド
80、C.I.アシツド グリーン41などが、水溶性ト
リアリルメタン染料としてはC.I.アシツド ブル
ー1、C.I.アシツド バイオレツト17、C.I.アシ
ツドグリーン16などが、水溶性キサンテン染料と
してはC.I.アシツド レツド87、C.I.アシツド
レツド52などが、水溶性アジン染料としてはC.I.
アシツド ブルー59、C.I.アシツド ブラツク2
などが、水水溶性キノリン染料としてはC.I.アシ
ツド イエロー3、C.I.アシツド イエロー7な
どが、水溶性ニトロ染料としてはC.I.アシツド
オレンジ3、C.I.アシツド イエロー1などが、
水溶性フタロシアニン染料としてはC.I.ダイレク
ト ブル−86などがそれぞれ例示される。 以上例示した(イ)成分、(ロ)成分はいずれも水溶性
化合物であることが必要とされるが、本発明にお
いてはそれら各成分が必ずしも高い溶解度を有す
るものである必要はなく、水に対する溶解度がお
おむね0.1%以上のものであれば好適に使用でき
る。 本発明の方法を実施するにあたつては、まず前
記した(イ)成分および(ロ)成分を水に塗布作業上適当
とされる濃度で溶解させることによりそれら2つ
の成分を含む水溶液を調製するが、この2成分の
濃度は合計でおおむね0.01重量%以上となるよう
にすることがよく、これよりも低濃度であると重
合器内壁面に該(イ)成分と(ロ)成分からならる水に難
溶性の膜を所望の厚さで形成することが困難とな
る。一方、この濃度の上限については特に制限は
ないが、しかし、必要以上に高濃度のものにする
と経済的に不利となるほか、極端な場合には塗布
作業に支障をきたすようになるので、一般には約
5重量%までとすべきである。 水溶液中における、スケール防止に最も有効
な、(イ)成分と(ロ)成分との割合は、(イ)成分/(ロ)成
分
=100/5〜100/100、特には100/15〜100/50(重量
比)とすることが好ましい。 このようにして調製される水溶液には、ステン
レス等の重合器の内壁に塗布される場合にその壁
面に対するぬれ性を向上させるために、炭素原子
数3〜6個の一価アルコールを添加するが、これ
にはn―ブチルアルコール、iso―ブチルアルコ
ール、sec―ブチルアルコール、t―ブチルアル
コール、n―アミルアルコール、t―アミルアル
コール、iso―アミルアルコール、sec―アミルア
ルコール、sec―ヘキシルアルコール、n―プロ
ピルアルコール、iso―プロピルアルコールなど
が例示され、これらはその1種もしくは2種以上
を最終的に調製される水溶液中における濃度でお
おむね1〜20重量%となるように含有させること
により、前記ぬれを向上させる目的が達成され
る。 なお、水と容易に混合可能なエステル系溶剤、
ケトン系溶剤などを水と併用しても差支えなく、
このような有機溶剤を併用すると、塗布後の乾燥
が容易となる。 本発明の方法は、重合機内壁およびその他単量
体が接触する部分に、あらかじめ前記した水溶液
を塗布し乾燥させるが、この塗布乾燥の手段とし
ては塗布後適宜加温された空気をその塗布面に送
風して乾燥させるか、あるいは重合器内壁および
その他単量体が接触する部分をあらかじめ加熱
(40〜100℃)し、この加熱面に直接塗布し、乾燥
させるなど、いずれの方法でもよいが、塗布面は
十分に乾燥してから要すれば水洗する。乾燥によ
つて形成される膜は水に不溶性であるので、該水
洗によつて溶出除去されるようなことはない。水
溶液の重合器内壁等への塗布量は、乾燥後の状態
で重合器内壁、かくはん機等に対して0.001g/
m2以上とすることでスケール防止の効果が十分発
揮される。 なお、前記した水溶液を重合器内壁等へ塗布す
るにあたつて、それら重合器内壁をあらかじめ従
来公知とされている有機溶剤溶液タイプのスケー
ル防止用塗布液で下塗り処理することは差支えな
く、これによれば前記水溶液による重合器内壁へ
のスケール防止膜の形成がより確実かつ強固に行
われるという効果が与えられる。 このようにして、重合器内壁その他単量体が接
触する部分の塗布処理が終了した後は、この重合
器に常法にしたがつて水媒体、ビルニ系単量体、
重合開始剤、その他必要とされる添加剤たとえば
単量体の分散助剤等を仕込んで重合させる。 この重合の際に重合系に直接アルカリ金属ある
いはアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、炭酸
塩、りん酸塩、重炭酸塩、けい酸塩、酢酸塩、ア
ンモニウム化合物のようなアルカリ性物質を添加
することも本発明の効果(スケール防止効果)を
より向上せしめるに有効な手段であるが、これは
重合体の品質を損なわないような量、すなわち単
量体または単量体の混合物全量に対して通常は1
重量%以下とすることが好ましい。 本発明の方法は、あらゆる重合系に対して有効
な手段である。したがつてビニル系単量体の重合
に有効な懸濁重合、乳化重合のいずれの重合形式
にも応用でき、さらに重合系に添加される各種添
加剤、たとえば部分けん化ポリビニルアルコー
ル、メチルセルロースなどの懸濁剤、ラウリル硫
酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムな
どのアニオン性乳化剤、ソルビタンモノラウレー
ト、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどの
ノニオン性乳化剤、炭酸カルシウム、酸化チタン
などの充てん剤、三塩基性硫酸鉛、ステアリン酸
カルシウム、ジブチルすずジラウレート、ジオク
チルすずメルカプチドなどの安定剤、ライスワツ
クス、ステアリン酸などの滑剤、DOP、DBPな
どの可塑剤、トリクロロエチレン、メルカプタン
類などの連鎖移動剤、PH調節剤、ジイソプロピル
パ―オキシジカーボネート、α,α′―アゾビス
―2,4―ジメチルバレロニトリル、ラウロイル
パ―オキサイド、過硫酸カリウム、クメンハイド
ロパーオキサイド、p―メンタンハイドロパーオ
キサイドのような重合触媒などが存在する重合系
においてスケール付着防止の目的が達成される。 本発明の方法は、各種ビニル系単量体の重合に
適用されるが、この単量体の具体的例としては、
塩化ビニルなどのハロゲン化ビニル、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル、
アクリル酸、メタクリル酸あるいはそれらのエス
テルまたは塩、マレイン酸またはフマル酸、およ
びそれらのエステルまたは無水物、ブタジエン、
クロロプレン、イソプレンのようなジエン系単量
体、さらにスチレン、アクリロニトリル、ハロゲ
ン化ビニリデン、ビニルエーテルなどがあげられ
る。 本発明の方法がとくに好適に実施されるのは、
たとえば塩化ビニルなどハロゲン化ビニルもしく
はハロゲン化ビニリデン、またはそれらを主体と
する単量体混合物の懸濁重合あるいは乳化重合に
よるそれら(共)重合体の製造の場合である。ま
た、ステンレス製重合缶におけるポリスチレン、
ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリ
ルなどの重合体のビーズ、ラテツクスの製造、
SBR、NBR、CR、IR、IIRなどの合成ゴムの製
造(これら合成ゴムは通常乳化重合によつて製造
される)、ABS樹脂の製造において重合器内壁等
におけるスケール付着が防止される。 つぎに、本発明の方法の実施例および比較例を
あげる。ただし、各表中において〓印を付した実
験No.は比較例を表し、それ以外の実験No.は本発明
を表す。 実施例 1 第1表に示すような(イ)および(ロ)の各成分を水に
溶解し、それら2成分の合計での濃度が約0.1重
量%である塗布液を得た(ただし実験No.5〜10に
ついてアルコールを加えた)。この塗布液を内容
積100lのかくはん機付ステンレス製重合器の内壁
およびかくはん機の単量体が接触する部分に塗布
し、50℃で15分間加熱乾燥後水洗した。その後、
このように塗布された重合器中に塩化ビニル単量
体26Kg、水52Kg、部分ケン化ポリビニルアルコー
ル26gおよびα,α′―ジメチルバレロニトリル
8gを仕込み、かくはんしながら内温57℃で10時
間重合を行つた。 重合終了後、スケール付着量(g/m2)を測定
したところ、第1表に示すとおりの結果が得られ
た。 ただし、第1表中の(ホ)一価アルコールの添加量
は、水に(イ)成分および(ロ)成分を溶解させた水溶液
100重量部あたりの添加量(重量部)をもつて示
したものである。
【表】
実施例 2
第2表に示すような(イ)および(ロ)の各成分をそれ
ら2成分の合計での濃度が約0.1重量%となるよ
うに水に溶解し、塗布液を得た。ただし、第2表
中実験No.15の場合の塗布としては上記塗布液100
重量部あたりイソブチルアルコールを5.0重量部
添加したものを使用した。この塗布液をかくはん
機付ステンレス製重合器の内壁およびかくはん機
の単量体が接触する部分に塗布し90℃で10分間加
熱乾燥し、その後十分に水洗した。 つぎに、このように塗布された重合器中に、ス
チレン単量体50Kg、水43.2Kg、ヒドロキシアパタ
イト120g、酸性亜硫酸ナトリウム0.62g、過酸
化ベンゾイル125gおよび過安息香酸t―ブチル
25gを仕込み、かくはんしながら内温90℃で7時
間重合を行つた。重合終了後、スケール量を測定
したところ、第2表に示すとおりであつた。
ら2成分の合計での濃度が約0.1重量%となるよ
うに水に溶解し、塗布液を得た。ただし、第2表
中実験No.15の場合の塗布としては上記塗布液100
重量部あたりイソブチルアルコールを5.0重量部
添加したものを使用した。この塗布液をかくはん
機付ステンレス製重合器の内壁およびかくはん機
の単量体が接触する部分に塗布し90℃で10分間加
熱乾燥し、その後十分に水洗した。 つぎに、このように塗布された重合器中に、ス
チレン単量体50Kg、水43.2Kg、ヒドロキシアパタ
イト120g、酸性亜硫酸ナトリウム0.62g、過酸
化ベンゾイル125gおよび過安息香酸t―ブチル
25gを仕込み、かくはんしながら内温90℃で7時
間重合を行つた。重合終了後、スケール量を測定
したところ、第2表に示すとおりであつた。
Claims (1)
- 1 水性媒体中でビニル系単量体を重合させるに
際し、重合器内壁その他単量体が接触する部分
に、あらかじめ(イ)水溶性のカチオン高分子化合物
と、(ロ)水溶性のアニオン染料と、(ハ)炭素原子数3
〜6個の一価アルコールとを含有する水溶液を塗
布し、乾燥させることを特徴とするビニル系単量
体の重合方法。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6278079A JPS55155002A (en) | 1979-05-22 | 1979-05-22 | Polymerization of vinyl monomer |
| US06/149,414 US4272622A (en) | 1979-05-22 | 1980-05-13 | Method for preventing polymer scale deposition in the polymerization of an ethylenically unsaturated monomer in an aqueous medium |
| GB8016686A GB2052302B (en) | 1979-05-22 | 1980-05-20 | Method for preventing polymer scale deposition in the preventing polymer scale deposition in the polymerization of an ethylenically unsaturated monomer in an aqueous medium |
| FR8011303A FR2457169A1 (fr) | 1979-05-22 | 1980-05-21 | Procede pour empecher la formation de depots de polymere au cours de la polymerisation d'un monomere ethyleniquement insature en milieu aqueux |
| DE19803019390 DE3019390A1 (de) | 1979-05-22 | 1980-05-21 | Verfahren zur unterdrueckung der bildung von polymerkrusten |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6278079A JPS55155002A (en) | 1979-05-22 | 1979-05-22 | Polymerization of vinyl monomer |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS55155002A JPS55155002A (en) | 1980-12-03 |
| JPS629122B2 true JPS629122B2 (ja) | 1987-02-26 |
Family
ID=13210211
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6278079A Granted JPS55155002A (en) | 1979-05-22 | 1979-05-22 | Polymerization of vinyl monomer |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS55155002A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5911303A (ja) * | 1982-07-12 | 1984-01-20 | Shin Etsu Chem Co Ltd | ビニル系単量体の重合方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS51112892A (en) * | 1975-03-31 | 1976-10-05 | Shin Etsu Chem Co Ltd | Process for bulk polymerization of vinyl chloride |
-
1979
- 1979-05-22 JP JP6278079A patent/JPS55155002A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS55155002A (en) | 1980-12-03 |
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