JPS6318942B2 - - Google Patents
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- JPS6318942B2 JPS6318942B2 JP57138556A JP13855682A JPS6318942B2 JP S6318942 B2 JPS6318942 B2 JP S6318942B2 JP 57138556 A JP57138556 A JP 57138556A JP 13855682 A JP13855682 A JP 13855682A JP S6318942 B2 JPS6318942 B2 JP S6318942B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- reaction
- thiosulfate
- chloropropionic
- mercaptopropionic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明はβ−メルカプトプロピオン酸の製造方
法に関する。さらに具体的にはアクリロニトリル
から容易に得られるβ−クロロプロピオン酸とチ
オ硫酸塩を原料とするβ−メルカプトプロピオン
酸の製造方法に関する。 β−メルカプトプロピオン酸は医薬、農薬、高
分子添加剤およびフオトポリマーをはじめとする
多くの有機合成品の原料として有用な化合物であ
る。 β−メルカプトプロピオン酸の製造方法として
は、従来種々の方法が知られている。 例えば、原料としてβ−プロピオラクトンと水
硫化ナトリウムを用いる方法〔米国特許第
2449989号明細書参照〕がある。この方法によれ
ば比較的容易にβ−メルカプトプロピオン酸を得
ることができる。しかし、この方法は原料のβ−
プロピオラクトンが高価である上、毒性が非常に
強いので工業的製法として満足し得るものではな
い。 一方、より経済的な製造法としてβ−クロロプ
ロピオン酸と水硫化ナトリウムを用いる方法〔ド
イツ公開特許第2354098号明細書参照〕およびア
クリル酸と硫化水素を用いる方法〔オランダ公開
特許第6508594号明細書参照〕がある。これらの
方法において、原料のβ−クロロプロピオン酸は
工業的に安価に大量生産されているアクリロニト
リルあるいはアクリル酸から容易に合成可能であ
るし、アクリル酸もプロピレンの酸化により大量
に安価に製造されているものである。しかしなが
ら、これらの方法は反応を副反応によるチオジプ
ロピオン酸の副生を防止するために加圧下に硫化
水素大過剰で行なう必要があり、このため反応装
置は腐蝕性の非常に強い硫化水素の高圧系に耐え
得る特別な材質を選ぶ必要があり、工業的製法と
して非常に不利となる。 このように、β−メルカプトプロピオン酸は安
価で大量に入手可能なβ−クロロプロピオン酸あ
るいはアクリル酸から直接に工業的に製造するこ
とが難しいため、主原料としてこれらβ−クロロ
プロピオン酸、アクリル酸あるいはアクリロニト
リル等を用い、容易にβ−メルカプトプロピオン
酸を与える前駆体を経て製造する方法が種々提案
されている。〔ドイツ公開特許第2251717号明細
書、特公昭47−49600号公報および特公昭35−
2913号公報参照〕。しかし、これらの製法は毒性
が強く取扱い難い二硫化炭素を用いたり、また工
業原料としては高価なチオ尿素を用いたりするた
め必ずしも経済的な工業的製法とは言い難い。 以上のような状況の中で、本発明者らは繊維原
料用などに大量生産されているアクリロニトリル
から安価に製造できるβ−クロロプロピオン酸を
原料とし、しかも安価で毒性の少ない硫黄源を用
いるβ−メルカプトプロピオン酸の経済的な工業
的製法を開発すべく鋭意研究を行なつた結果、硫
黄源としてチオ硫酸塩を用いてβ−メルカプトプ
ロピオン酸の前駆体としてBunte塩を生成させ、
このBunte塩を酸で加水分解することにより容易
にβ−メルカプトプロピオン酸が得られることを
見出して本発明に到達した。 すなわち、本発明は、β−クロロプロピオン酸
を中和したのち、これを水性媒体中でチオ硫酸塩
と反応させることにより、β−メルカプトプロピ
オン酸の前駆体としてBunte塩を生成せしめ、次
いでこのBunte塩を酸の存在下で加水分解するこ
とを特徴とするβ−メルカプトプロピオン酸の製
造方法である。 本発明の反応を一般式で示すと次のようにな
る。 ClCH2CH2CO2H+M1/oOH(又は1/nM2/oCO3)
→C1CH2CH2CO2M1/o+H2O ClCH2CH2CO2M1/o+M′2/oS2O3→M′1/o
O3S2CH2CH2CO2M′1/o+M1/oCl M′1/oO3S2CH2CH2CO2M′1/o+H2O→
HSCH2CH2CO2H+M′2/oSO4 〔ただし、MおよびM′はアルカリ金属、アル
カリ土類金属またはアンモニウムイオン、nはM
およびM′の原子価またはイオン価で1または2
である。〕 さらに、本発明においてはBunte塩の加水分解
の際に副生するジチオジプロピオン酸を必要に応
じて還元処理しβ−メルカプトプロピオン酸に変
換することにより最終生成物の収量を大幅に向上
させることができる。 本発明に用いる主原料のβ−クロロプロピオン
酸は如何なる供給源から選ばれたものでもよく、
これをアクリロニトリルへ塩化水素の付加反応と
それに続く加水分解によつて得る場合には、本発
明者らが先に提案した方法(特願昭56−118894
号)、すなわちアクリロニトリルと無機塩化物お
よび硫酸水溶液の加熱反応によりβ−クロロプロ
ピオン酸を製造する方法を採用するのが好まし
い。 また、本発明で用いるチオ硫酸塩はチオ硫酸ナ
トリウム、チオ硫酸カリウムなどのチオ硫酸アル
カリ金属塩、チオ硫酸マグネシウム、チオ硫酸カ
ルシウムなどのチオ硫酸アクリル土類金属塩およ
びチオ硫酸アンモニウムなどであり、これらは1
種類または2種類以上の混合物として用いてもよ
い。チオ硫酸塩の結晶水の有無は何ら制限はな
い。これらのチオ硫酸塩の中では、大量に安価に
工業生産されているチオ硫酸ナトリウムの5水塩
(通称「ハイポ」)を用いるのが工業的製法には最
も好ましい。 次に、本発明の一般的実施態様について説明す
る。 1 β−クロロプロピオン酸の中和 β−クロロプロピオン酸の中和には、通常水酸
化ナトリウム、水酸化ウリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、
または炭酸塩あるいはアンモニア水などが用いら
れる。 中和剤の使用量は反応液のPHが5〜9になる量
であり、 β−クロロプロピオン酸:中和剤 =1:0.9〜1.1(モル比) の範囲とするのが好ましい。 中和反応の温度は特に制限がないが常温〜90℃
位が好ましい。 2 Bunte塩の生成 上述の中和反応で得られたβ−クロロプロピオ
ン酸塩とチオ硫酸塩との反応によるBunte塩の生
成は水性媒体中にて両者をほぼ等モル用いて行な
われるが、 β−クロロプロピオン酸塩:チオ硫酸塩 =1:0.8〜1.2(モル比) の範囲で、、いずれか一方の原料を過剰に用いて
もよい。 水性媒体中のβ−クロロプロピオン酸塩および
チオ硫酸塩の濃度はそれぞれ5〜50重量%程度と
するのが好ましい。 水性媒体としては、例えば、水、または水−ア
ルコール、水−テトラヒドロフランあるいは水−
ジメチルスルホキシドなどの混合液が用いられる
が、工業的には水または水−アルコール混合液中
での反応が有利である。 反応温度は通常60℃から反応液の沸点の範囲で
あり、また反応時間は30分から5時間程度で充分
である。 生成したBunte塩は溶媒抽出などにより無機塩
類と分離してから次の加水分解を行なつてもよい
が、通常はそのまま引き続き酸を加えて加水分解
する。Bunte塩を単離する場合はアルコール類に
よる熱抽出などを用いることができる。 3 加水分解 Bunte塩の加水分解に用いる酸としては、塩
酸、硫酸、リン酸などの鉱酸類、ギ酸、シユウ酸
などの有機カルボシ酸類、P−トルエンスルホン
酸などの有機スルホン酸類、および強酸性イオン
交換樹脂などの固体酸があるが、反応速度および
反応後の分離工程などを勘案すると工業的には硫
酸などの鉱酸類が好ましい。 使用する酸の量はβ−クロロプロピオン酸を基
準とし、 β−クロロプロピオン酸:酸 =1:1.5〜5.0(モル比) 好ましくは、 β−クロロプロピオン酸:酸 =1:1.8〜3.0(モル比) の範囲で選ばれる。 酸の濃度は10〜40重量%の範囲が好ましい。 加水分解反応の温度は通常60℃から反応液の沸
点の範囲であり、反応時間は15分から5時間程度
で充分である。 4 還元処理 前述のごとく、加水分解の際に副生するジチオ
ジプロピオン酸を必要に応じて還元処理しβ−メ
ルカプトプロピオン酸に変換すれば最終生成物の
収量は大幅に向上する。 還元法としてはリチウムアルミニウムハイドラ
イド、ナトリウムボロンハイドライドなどの水素
化剤を用いる方法、亜鉛やスズなどの金属と酸
(硫酸、塩酸あるいは酢酸など)の組合せによる
方法、または電解還元による方法などを用いるこ
とが可能であるが、加水分解の際に用いた酸が反
応液中に多量に残存していることを考慮すると、
これを利用した亜鉛あるいはスズなどによる還元
法が工業的には有利である。 5 回収 反応終了後、反応混合物からのβ−メルカプト
プロピオン酸の分離および精製は有機溶剤による
抽出と抽出液の蒸留により行なうことができる。
抽出溶剤としてはβ−メルカプトプロピオン酸を
溶解して、しかも水と混和しないものであれば何
でも差支えないが、特にベンゼン、トルエン、ジ
クロルメタン、1,2−ジクロルエタン、1,
1,1−トリクロルエタン、クロロホルムおよび
エーテルなどが用いられる。 以下実施例により本発明をさらに具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例に何ら限定される
ものではない。 製造例〔β−クロロプロピオン酸の製造〕 撹拌機、温度計、冷却コンデンサーおよび滴下
ロートを付した反応器に、アクリロニトリル26.5
g、塩化ナトリウム35.1gおよび水60gを仕込
み、滴下ロートを通して95%硫酸154.8gを1時
間かけて滴下した。滴下終了後、反応液の温度を
100℃に保つて、4時間反応を継続した。 反応終了後、反応液を100mlの1,2−ジクロ
ルエタンで抽出し、この抽出液を蒸留したとこ
ろ、48.1g(沸点106〜108℃/12mmHg、収率88.7
%、純度99.5%)のβ−クロロプロピオン酸が得
られた。 実施例 1 温度計、撹拌機、冷却コンデンサ−、PHメータ
ーおよび滴下ロートを付した反応器に27.2gの上
記製造例に示したβ−クロロプロピオン酸と100
gの水を仕込み撹拌溶解した。この溶液を約40〜
60℃に保ち、14.3gの炭酸ナトリウムを約15分間
かけてゆつくりと加えβ−クロロプロピオン酸を
中和しPHを7に調節した。 次いで、これに62.7gのチオ硫酸ナトリウム5
水塩を一度に加えて90℃で5時間反応を行なつ
た。 その後、滴下ロートを通して63gの98%硫酸を
反応液の温度を90℃に保ちながら滴下し、滴下終
了後さらに90℃で、1時間反応を継続した。 加水分解反応終了後、反応液を80〜90℃に保
ち、8.2gの亜鉛末を1時間かけて添加し、水素
還元した。 得られた反応液の一部を分取してガスクロマト
グラフで分析した結果、25.8g(反応収率97%)
のβ−メルカプトプロピオン酸の生成が確認され
た。 さらに、反応液を100mlの1,2−ジクロルエ
タンで抽出し、この抽出液を蒸留したところ24.4
g(沸点114〜120℃/13mmHg、収率92%、純度
99%)のβ−メルカプトプロピオン酸が得られ
た。 実施例 2 実施例1と同じ反応装置に27.2gの前記製造例
に示したβ−クロロプロピオン酸と100gの水を
仕込み、溶解後、25%水酸化ナトリウム水溶液を
用い溶液のPHが7.0になるまで中和した。 次いで、62.7gのチオ硫酸ナトリウム5水塩を
加えて90℃で3時間反応を行なつた。 その後、滴下ロートを通して63gの98%硫酸を
反応液の温度を90℃に保ちながら滴下し、滴下終
了後さらに90℃で30分間反応を継続した。 反応液の一部を分取してガスクロマトグラフ分
析した結果、20g(反応収率75.5%)のβ−メル
カプトプロピオン酸の生成が確認された。 さらに、反応液を実施例1と同様に100mlの1,
2−ジクロルエタンで抽出後、蒸留したところ
18.7g(収率70.5%、純度99%)のβ−メルカプ
トプロピオン酸が得られた。 実施例 3〜5 チオ硫酸塩の種類と使用量を変えたほかは実施
例1と同様に反応を行なつたところ、第1表に示
すような結果が得られた。 【表】
法に関する。さらに具体的にはアクリロニトリル
から容易に得られるβ−クロロプロピオン酸とチ
オ硫酸塩を原料とするβ−メルカプトプロピオン
酸の製造方法に関する。 β−メルカプトプロピオン酸は医薬、農薬、高
分子添加剤およびフオトポリマーをはじめとする
多くの有機合成品の原料として有用な化合物であ
る。 β−メルカプトプロピオン酸の製造方法として
は、従来種々の方法が知られている。 例えば、原料としてβ−プロピオラクトンと水
硫化ナトリウムを用いる方法〔米国特許第
2449989号明細書参照〕がある。この方法によれ
ば比較的容易にβ−メルカプトプロピオン酸を得
ることができる。しかし、この方法は原料のβ−
プロピオラクトンが高価である上、毒性が非常に
強いので工業的製法として満足し得るものではな
い。 一方、より経済的な製造法としてβ−クロロプ
ロピオン酸と水硫化ナトリウムを用いる方法〔ド
イツ公開特許第2354098号明細書参照〕およびア
クリル酸と硫化水素を用いる方法〔オランダ公開
特許第6508594号明細書参照〕がある。これらの
方法において、原料のβ−クロロプロピオン酸は
工業的に安価に大量生産されているアクリロニト
リルあるいはアクリル酸から容易に合成可能であ
るし、アクリル酸もプロピレンの酸化により大量
に安価に製造されているものである。しかしなが
ら、これらの方法は反応を副反応によるチオジプ
ロピオン酸の副生を防止するために加圧下に硫化
水素大過剰で行なう必要があり、このため反応装
置は腐蝕性の非常に強い硫化水素の高圧系に耐え
得る特別な材質を選ぶ必要があり、工業的製法と
して非常に不利となる。 このように、β−メルカプトプロピオン酸は安
価で大量に入手可能なβ−クロロプロピオン酸あ
るいはアクリル酸から直接に工業的に製造するこ
とが難しいため、主原料としてこれらβ−クロロ
プロピオン酸、アクリル酸あるいはアクリロニト
リル等を用い、容易にβ−メルカプトプロピオン
酸を与える前駆体を経て製造する方法が種々提案
されている。〔ドイツ公開特許第2251717号明細
書、特公昭47−49600号公報および特公昭35−
2913号公報参照〕。しかし、これらの製法は毒性
が強く取扱い難い二硫化炭素を用いたり、また工
業原料としては高価なチオ尿素を用いたりするた
め必ずしも経済的な工業的製法とは言い難い。 以上のような状況の中で、本発明者らは繊維原
料用などに大量生産されているアクリロニトリル
から安価に製造できるβ−クロロプロピオン酸を
原料とし、しかも安価で毒性の少ない硫黄源を用
いるβ−メルカプトプロピオン酸の経済的な工業
的製法を開発すべく鋭意研究を行なつた結果、硫
黄源としてチオ硫酸塩を用いてβ−メルカプトプ
ロピオン酸の前駆体としてBunte塩を生成させ、
このBunte塩を酸で加水分解することにより容易
にβ−メルカプトプロピオン酸が得られることを
見出して本発明に到達した。 すなわち、本発明は、β−クロロプロピオン酸
を中和したのち、これを水性媒体中でチオ硫酸塩
と反応させることにより、β−メルカプトプロピ
オン酸の前駆体としてBunte塩を生成せしめ、次
いでこのBunte塩を酸の存在下で加水分解するこ
とを特徴とするβ−メルカプトプロピオン酸の製
造方法である。 本発明の反応を一般式で示すと次のようにな
る。 ClCH2CH2CO2H+M1/oOH(又は1/nM2/oCO3)
→C1CH2CH2CO2M1/o+H2O ClCH2CH2CO2M1/o+M′2/oS2O3→M′1/o
O3S2CH2CH2CO2M′1/o+M1/oCl M′1/oO3S2CH2CH2CO2M′1/o+H2O→
HSCH2CH2CO2H+M′2/oSO4 〔ただし、MおよびM′はアルカリ金属、アル
カリ土類金属またはアンモニウムイオン、nはM
およびM′の原子価またはイオン価で1または2
である。〕 さらに、本発明においてはBunte塩の加水分解
の際に副生するジチオジプロピオン酸を必要に応
じて還元処理しβ−メルカプトプロピオン酸に変
換することにより最終生成物の収量を大幅に向上
させることができる。 本発明に用いる主原料のβ−クロロプロピオン
酸は如何なる供給源から選ばれたものでもよく、
これをアクリロニトリルへ塩化水素の付加反応と
それに続く加水分解によつて得る場合には、本発
明者らが先に提案した方法(特願昭56−118894
号)、すなわちアクリロニトリルと無機塩化物お
よび硫酸水溶液の加熱反応によりβ−クロロプロ
ピオン酸を製造する方法を採用するのが好まし
い。 また、本発明で用いるチオ硫酸塩はチオ硫酸ナ
トリウム、チオ硫酸カリウムなどのチオ硫酸アル
カリ金属塩、チオ硫酸マグネシウム、チオ硫酸カ
ルシウムなどのチオ硫酸アクリル土類金属塩およ
びチオ硫酸アンモニウムなどであり、これらは1
種類または2種類以上の混合物として用いてもよ
い。チオ硫酸塩の結晶水の有無は何ら制限はな
い。これらのチオ硫酸塩の中では、大量に安価に
工業生産されているチオ硫酸ナトリウムの5水塩
(通称「ハイポ」)を用いるのが工業的製法には最
も好ましい。 次に、本発明の一般的実施態様について説明す
る。 1 β−クロロプロピオン酸の中和 β−クロロプロピオン酸の中和には、通常水酸
化ナトリウム、水酸化ウリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、
または炭酸塩あるいはアンモニア水などが用いら
れる。 中和剤の使用量は反応液のPHが5〜9になる量
であり、 β−クロロプロピオン酸:中和剤 =1:0.9〜1.1(モル比) の範囲とするのが好ましい。 中和反応の温度は特に制限がないが常温〜90℃
位が好ましい。 2 Bunte塩の生成 上述の中和反応で得られたβ−クロロプロピオ
ン酸塩とチオ硫酸塩との反応によるBunte塩の生
成は水性媒体中にて両者をほぼ等モル用いて行な
われるが、 β−クロロプロピオン酸塩:チオ硫酸塩 =1:0.8〜1.2(モル比) の範囲で、、いずれか一方の原料を過剰に用いて
もよい。 水性媒体中のβ−クロロプロピオン酸塩および
チオ硫酸塩の濃度はそれぞれ5〜50重量%程度と
するのが好ましい。 水性媒体としては、例えば、水、または水−ア
ルコール、水−テトラヒドロフランあるいは水−
ジメチルスルホキシドなどの混合液が用いられる
が、工業的には水または水−アルコール混合液中
での反応が有利である。 反応温度は通常60℃から反応液の沸点の範囲で
あり、また反応時間は30分から5時間程度で充分
である。 生成したBunte塩は溶媒抽出などにより無機塩
類と分離してから次の加水分解を行なつてもよい
が、通常はそのまま引き続き酸を加えて加水分解
する。Bunte塩を単離する場合はアルコール類に
よる熱抽出などを用いることができる。 3 加水分解 Bunte塩の加水分解に用いる酸としては、塩
酸、硫酸、リン酸などの鉱酸類、ギ酸、シユウ酸
などの有機カルボシ酸類、P−トルエンスルホン
酸などの有機スルホン酸類、および強酸性イオン
交換樹脂などの固体酸があるが、反応速度および
反応後の分離工程などを勘案すると工業的には硫
酸などの鉱酸類が好ましい。 使用する酸の量はβ−クロロプロピオン酸を基
準とし、 β−クロロプロピオン酸:酸 =1:1.5〜5.0(モル比) 好ましくは、 β−クロロプロピオン酸:酸 =1:1.8〜3.0(モル比) の範囲で選ばれる。 酸の濃度は10〜40重量%の範囲が好ましい。 加水分解反応の温度は通常60℃から反応液の沸
点の範囲であり、反応時間は15分から5時間程度
で充分である。 4 還元処理 前述のごとく、加水分解の際に副生するジチオ
ジプロピオン酸を必要に応じて還元処理しβ−メ
ルカプトプロピオン酸に変換すれば最終生成物の
収量は大幅に向上する。 還元法としてはリチウムアルミニウムハイドラ
イド、ナトリウムボロンハイドライドなどの水素
化剤を用いる方法、亜鉛やスズなどの金属と酸
(硫酸、塩酸あるいは酢酸など)の組合せによる
方法、または電解還元による方法などを用いるこ
とが可能であるが、加水分解の際に用いた酸が反
応液中に多量に残存していることを考慮すると、
これを利用した亜鉛あるいはスズなどによる還元
法が工業的には有利である。 5 回収 反応終了後、反応混合物からのβ−メルカプト
プロピオン酸の分離および精製は有機溶剤による
抽出と抽出液の蒸留により行なうことができる。
抽出溶剤としてはβ−メルカプトプロピオン酸を
溶解して、しかも水と混和しないものであれば何
でも差支えないが、特にベンゼン、トルエン、ジ
クロルメタン、1,2−ジクロルエタン、1,
1,1−トリクロルエタン、クロロホルムおよび
エーテルなどが用いられる。 以下実施例により本発明をさらに具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例に何ら限定される
ものではない。 製造例〔β−クロロプロピオン酸の製造〕 撹拌機、温度計、冷却コンデンサーおよび滴下
ロートを付した反応器に、アクリロニトリル26.5
g、塩化ナトリウム35.1gおよび水60gを仕込
み、滴下ロートを通して95%硫酸154.8gを1時
間かけて滴下した。滴下終了後、反応液の温度を
100℃に保つて、4時間反応を継続した。 反応終了後、反応液を100mlの1,2−ジクロ
ルエタンで抽出し、この抽出液を蒸留したとこ
ろ、48.1g(沸点106〜108℃/12mmHg、収率88.7
%、純度99.5%)のβ−クロロプロピオン酸が得
られた。 実施例 1 温度計、撹拌機、冷却コンデンサ−、PHメータ
ーおよび滴下ロートを付した反応器に27.2gの上
記製造例に示したβ−クロロプロピオン酸と100
gの水を仕込み撹拌溶解した。この溶液を約40〜
60℃に保ち、14.3gの炭酸ナトリウムを約15分間
かけてゆつくりと加えβ−クロロプロピオン酸を
中和しPHを7に調節した。 次いで、これに62.7gのチオ硫酸ナトリウム5
水塩を一度に加えて90℃で5時間反応を行なつ
た。 その後、滴下ロートを通して63gの98%硫酸を
反応液の温度を90℃に保ちながら滴下し、滴下終
了後さらに90℃で、1時間反応を継続した。 加水分解反応終了後、反応液を80〜90℃に保
ち、8.2gの亜鉛末を1時間かけて添加し、水素
還元した。 得られた反応液の一部を分取してガスクロマト
グラフで分析した結果、25.8g(反応収率97%)
のβ−メルカプトプロピオン酸の生成が確認され
た。 さらに、反応液を100mlの1,2−ジクロルエ
タンで抽出し、この抽出液を蒸留したところ24.4
g(沸点114〜120℃/13mmHg、収率92%、純度
99%)のβ−メルカプトプロピオン酸が得られ
た。 実施例 2 実施例1と同じ反応装置に27.2gの前記製造例
に示したβ−クロロプロピオン酸と100gの水を
仕込み、溶解後、25%水酸化ナトリウム水溶液を
用い溶液のPHが7.0になるまで中和した。 次いで、62.7gのチオ硫酸ナトリウム5水塩を
加えて90℃で3時間反応を行なつた。 その後、滴下ロートを通して63gの98%硫酸を
反応液の温度を90℃に保ちながら滴下し、滴下終
了後さらに90℃で30分間反応を継続した。 反応液の一部を分取してガスクロマトグラフ分
析した結果、20g(反応収率75.5%)のβ−メル
カプトプロピオン酸の生成が確認された。 さらに、反応液を実施例1と同様に100mlの1,
2−ジクロルエタンで抽出後、蒸留したところ
18.7g(収率70.5%、純度99%)のβ−メルカプ
トプロピオン酸が得られた。 実施例 3〜5 チオ硫酸塩の種類と使用量を変えたほかは実施
例1と同様に反応を行なつたところ、第1表に示
すような結果が得られた。 【表】
Claims (1)
- 1 β−クロロプロピオン酸を中和したのち、こ
れを水性媒体中でチオ硫酸塩と反応させることに
よりβ−メルカプトプロピオン酸の前駆体として
Bunte塩を生成せしめ、次いでこのBunte塩を酸
の存在下で加水分解することを特徴とするβ−メ
ルカプトプロピオン酸の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13855682A JPS5929656A (ja) | 1982-08-11 | 1982-08-11 | β−メルカプトプロピオン酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13855682A JPS5929656A (ja) | 1982-08-11 | 1982-08-11 | β−メルカプトプロピオン酸の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5929656A JPS5929656A (ja) | 1984-02-16 |
| JPS6318942B2 true JPS6318942B2 (ja) | 1988-04-20 |
Family
ID=15224899
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13855682A Granted JPS5929656A (ja) | 1982-08-11 | 1982-08-11 | β−メルカプトプロピオン酸の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5929656A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102004018193A1 (de) * | 2004-04-15 | 2005-11-03 | Bayer Ag | Herstellung von Thioschwefelsäurederivaten |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0243735B2 (ja) * | 1981-09-29 | 1990-10-01 | Kanegafuchi Chemical Ind | Kogakukatsuseimerukaputokarubosannoseiho |
-
1982
- 1982-08-11 JP JP13855682A patent/JPS5929656A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5929656A (ja) | 1984-02-16 |
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