JPS6324086B2 - - Google Patents
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- JPS6324086B2 JPS6324086B2 JP57120571A JP12057182A JPS6324086B2 JP S6324086 B2 JPS6324086 B2 JP S6324086B2 JP 57120571 A JP57120571 A JP 57120571A JP 12057182 A JP12057182 A JP 12057182A JP S6324086 B2 JPS6324086 B2 JP S6324086B2
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- Japan
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- polyester
- aromatic
- weight
- fibers
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- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
Description
本発明はポリエステル繊維の製造法に関する。
更に詳細には、特殊な微細孔を有し、着色した際
に改善された色の深みと鮮明性を呈する多孔性ポ
リエステル繊維の製造法に関する。 ポリエステルは多くの優れた特性を有するがゆ
えに合成繊維として広く使用されている。しかし
ながら、ポリエステル繊維は羊毛や絹の如き天然
繊維、レーヨンやアセテートの如き繊維素系繊
維、アクリル系繊維等に比較して、着色した際に
色に深みがないため発色性、鮮明性に劣る欠点が
ある。 従来より、この欠点を解消せんとして、染料の
改善やポリエステルの化学改質等が試みられてき
たが、いずれも充分な効果は得られていない。ま
たポリエステル繊維表面に透明薄膜を形成させる
方法や織編物表面に80〜500mA・sec/cm2のプラ
ズマ照射を施して繊維表面に微細な凹凸を形成さ
せる方法等が提案されている。しかしながら、こ
れらの方法によつても、色の深みを改善する効果
は不充分であり、その上繊維表面に形成された透
明薄膜は洗濯等によつて容易に脱落し、その耐久
性も不充分であり、プラズマ照射を施す方法で
は、照射面の影になる繊維部分の繊維の表面に凹
凸が生じないため、着用中に生じる繊維組織内で
の糸の転び等によつて平滑繊維面が表面にでて色
斑になる欠点がある。 他方、ポリエステル繊維の表面に凹凸を付与す
る方法として、ポリオキシエチレングリコール又
はポリオキシエチレングリコールとスルホン酸化
合物を配合したポリエステルよりなる繊維をアル
カリ水溶液で処理することにより繊維軸方向に配
列した皺状の微細孔を繊維表面に形成させる吸湿
性繊維の製造法、又は酸化亜鉛やリン酸カルシウ
ム等の如き不活性無機物質の微粒子をポリエステ
ル反応系内に添加配合せしめてなるポリエステル
繊維を、アルカリ水溶液で処理して無機微粒子を
溶出することにより微細孔を形成させる吸湿性繊
維の製造法等が提案されている。しかしながら、
これらの方法によつて得られる繊維には、色の深
みを改善する効果は認められず、かえつて視感濃
度の低下が認められる。即ち、これらの方法にお
いて、アルカリ水溶液による処理が充分でないと
きは、色の深みを改善する効果は全く認められ
ず、また、アルカリ水溶液による処理が充分なと
きは、色の深みを改善するどころか、微細孔によ
る光の乱反射によるためか、視感濃度が低下し、
濃色に着色しても白つぽく見えるようになり、そ
の上得られる繊維の強度が著しく低下し、容易に
フイブリル化するようになり、実用に耐えない。 また、粒子径80mμ以下のシリカの如き無機微
粒子を配合したポリエステルよりなる繊維をアル
カリ減量処理して、繊維表面に0.2〜0.7μの不規
則な凹凸を付与すると共にこの凹凸内に50〜
200mμの微細な凹凸を存在せしめることによつて
色の深みを改善する方法が提案されている。しか
しながら、この方法によつても、色の深みを改善
する効果は不充分であり、その上かかる極めて複
雑な凹凸形態によるためか、摩擦等の外部からの
物理作用により凹凸が破壊され、破壊された部分
が他の破壊されていない部分と比べて大きく変色
したり光沢の差を生じたり、更には容易にフイブ
リル化するという欠点がある。 本発明者は、ポリエステル繊維に微細孔を付与
することによつて、上記欠点がなく、色の深みと
鮮明性に優れたポリエステル繊維を提供せんとし
て鋭意検討を行なつた結果、特定のリン化合物と
このリン化合物に対して特定量比の金属化合物を
予め反応させることなく、ポリエステル反応系に
添加して合成したポリエステルを溶融紡糸して得
たポリエステル繊維をアルカリ処理することによ
つて、可視光線の波長の大きさよりも小さな凹凸
を繊維表面の全面に形成することができ、こうす
ることによつて着色した時の色の深みと鮮明性に
優れ、且つ摩擦による変色が充分に小さく、耐フ
イブリル性にも優れたポリエステル繊維が得られ
ることを見出し、先に提案した。 本発明者はかかる検討の過程において、繊維表
面に形成される凹凸の大きさが微細になるに従つ
て色彩改善効果と耐フイブリル性が共に向上する
という重大な知見を得るに至つた。本発明者はこ
の知見に基づいて更に微細な凹凸をポリエステル
繊維の表面に付与する方策について鋭意検討を重
ねた結果、ポリエステルに相溶性である特定のイ
ミド化合物を配合せしめたポリエステル組成物を
溶融紡糸して得たポリエステル繊維に、アルカリ
処理を施すことによつて繊維表面凹凸形態の改善
と色彩改善効果の向上が達成できることを見出
た。本発明はこの知見に基づいて続けて検討し、
完成したものである。 即ち、本発明は芳香族ポリエステル100重量部
に下記条件(1)〜(4)を満足するイミド化合物0.1〜
30重量部を配合せしめたポリエステル組成物を溶
融紡糸し、得られたポリエステル繊維をアルカリ
化合物の水溶液で処理して該繊維の2重量%以上
を溶出せしめることを特徴とする多孔性ポリエス
テル繊維の製造法である。 (1) 芳香族ポリエステルの溶融条件下で実質的に
安定で、該ポリエステルと非反応性で且つ該ポ
リエステルと相溶性である。 (2) 該ポリエステル組成物を冷却固化せしめた際
に該ポリエステルと相分離を生じない。 (3) 融点が100℃以上である。 (4) 分子量が1000以下である。 本発明において用いる芳香族ポリエステルは、
芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分とするもので
あり、該芳香族ジカルボン酸としてはテレフタル
酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジ
フエニルジカルボン酸、ジフエニルスルホンジカ
ルボン酸、ジフエニルエーテルジカルボン酸、ジ
フエノキシエタンジカルボン酸、メチルテレフタ
ル酸、メチルイソフタル酸等が例示できる。また
グリコール成分としては、エチレングリコール、
トリメチレングリコール、テトラメチレングリコ
ール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレ
ングリコール、オクタメチレングリコール、デカ
メチレングリコール等の如き脂肪族グリコール、
1,4―シクロヘキサンジメタノール等の如き脂
環族グリコール、及びハイドロキノン、メチルハ
イドロキノン、ブチルハイドロキノン、アミルハ
イドロキノン、レゾルシン、2,2―ビス(4―
ヒドロキシフエニル)プロパン〔ビスフエノール
A〕、1,1―ビス(4―ヒドロキシフエニル)
シクロヘキサン〔ビスフエノールZ〕、ビス(4
―ビドロキシフエニル)エーテル等の如き芳香族
ジヒドロキシ化合物を用いることができる。上記
ジカルボン酸成分及びグリコール成分以外にオキ
シカルボン酸成分を用いてもよく、該オキシカル
ボン酸としては、オキシ安息香酸、オキシナフト
エ酸、β―ヒドロキシエトキシ安息香酸等が例示
できる。 また本発明において用いる芳香族ポリエステル
は、上記成分以外に、小割合(通常全酸成分に対
して10モル%以下)でアジピン酸、セバシン酸等
の如き脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフ
タル酸等の如き脂環族ジカルボン酸及び5―ナト
リウムスルホイソフタル酸を含有することがで
き、また少量(通常10重量%以下)のポリオキシ
アルキレングリコールが共重合されていてもよ
い。更に芳香族ポリエステルが実質的に線状であ
る範囲(通常1モル%以下)でトリメリツト酸、
ピロメリツト酸等の如きポリカルボン酸、グリセ
リン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール等の如きポリオールが共重合されていても
差し支えない。 上記芳香族ポリエステルの中で、下記一般式
更に詳細には、特殊な微細孔を有し、着色した際
に改善された色の深みと鮮明性を呈する多孔性ポ
リエステル繊維の製造法に関する。 ポリエステルは多くの優れた特性を有するがゆ
えに合成繊維として広く使用されている。しかし
ながら、ポリエステル繊維は羊毛や絹の如き天然
繊維、レーヨンやアセテートの如き繊維素系繊
維、アクリル系繊維等に比較して、着色した際に
色に深みがないため発色性、鮮明性に劣る欠点が
ある。 従来より、この欠点を解消せんとして、染料の
改善やポリエステルの化学改質等が試みられてき
たが、いずれも充分な効果は得られていない。ま
たポリエステル繊維表面に透明薄膜を形成させる
方法や織編物表面に80〜500mA・sec/cm2のプラ
ズマ照射を施して繊維表面に微細な凹凸を形成さ
せる方法等が提案されている。しかしながら、こ
れらの方法によつても、色の深みを改善する効果
は不充分であり、その上繊維表面に形成された透
明薄膜は洗濯等によつて容易に脱落し、その耐久
性も不充分であり、プラズマ照射を施す方法で
は、照射面の影になる繊維部分の繊維の表面に凹
凸が生じないため、着用中に生じる繊維組織内で
の糸の転び等によつて平滑繊維面が表面にでて色
斑になる欠点がある。 他方、ポリエステル繊維の表面に凹凸を付与す
る方法として、ポリオキシエチレングリコール又
はポリオキシエチレングリコールとスルホン酸化
合物を配合したポリエステルよりなる繊維をアル
カリ水溶液で処理することにより繊維軸方向に配
列した皺状の微細孔を繊維表面に形成させる吸湿
性繊維の製造法、又は酸化亜鉛やリン酸カルシウ
ム等の如き不活性無機物質の微粒子をポリエステ
ル反応系内に添加配合せしめてなるポリエステル
繊維を、アルカリ水溶液で処理して無機微粒子を
溶出することにより微細孔を形成させる吸湿性繊
維の製造法等が提案されている。しかしながら、
これらの方法によつて得られる繊維には、色の深
みを改善する効果は認められず、かえつて視感濃
度の低下が認められる。即ち、これらの方法にお
いて、アルカリ水溶液による処理が充分でないと
きは、色の深みを改善する効果は全く認められ
ず、また、アルカリ水溶液による処理が充分なと
きは、色の深みを改善するどころか、微細孔によ
る光の乱反射によるためか、視感濃度が低下し、
濃色に着色しても白つぽく見えるようになり、そ
の上得られる繊維の強度が著しく低下し、容易に
フイブリル化するようになり、実用に耐えない。 また、粒子径80mμ以下のシリカの如き無機微
粒子を配合したポリエステルよりなる繊維をアル
カリ減量処理して、繊維表面に0.2〜0.7μの不規
則な凹凸を付与すると共にこの凹凸内に50〜
200mμの微細な凹凸を存在せしめることによつて
色の深みを改善する方法が提案されている。しか
しながら、この方法によつても、色の深みを改善
する効果は不充分であり、その上かかる極めて複
雑な凹凸形態によるためか、摩擦等の外部からの
物理作用により凹凸が破壊され、破壊された部分
が他の破壊されていない部分と比べて大きく変色
したり光沢の差を生じたり、更には容易にフイブ
リル化するという欠点がある。 本発明者は、ポリエステル繊維に微細孔を付与
することによつて、上記欠点がなく、色の深みと
鮮明性に優れたポリエステル繊維を提供せんとし
て鋭意検討を行なつた結果、特定のリン化合物と
このリン化合物に対して特定量比の金属化合物を
予め反応させることなく、ポリエステル反応系に
添加して合成したポリエステルを溶融紡糸して得
たポリエステル繊維をアルカリ処理することによ
つて、可視光線の波長の大きさよりも小さな凹凸
を繊維表面の全面に形成することができ、こうす
ることによつて着色した時の色の深みと鮮明性に
優れ、且つ摩擦による変色が充分に小さく、耐フ
イブリル性にも優れたポリエステル繊維が得られ
ることを見出し、先に提案した。 本発明者はかかる検討の過程において、繊維表
面に形成される凹凸の大きさが微細になるに従つ
て色彩改善効果と耐フイブリル性が共に向上する
という重大な知見を得るに至つた。本発明者はこ
の知見に基づいて更に微細な凹凸をポリエステル
繊維の表面に付与する方策について鋭意検討を重
ねた結果、ポリエステルに相溶性である特定のイ
ミド化合物を配合せしめたポリエステル組成物を
溶融紡糸して得たポリエステル繊維に、アルカリ
処理を施すことによつて繊維表面凹凸形態の改善
と色彩改善効果の向上が達成できることを見出
た。本発明はこの知見に基づいて続けて検討し、
完成したものである。 即ち、本発明は芳香族ポリエステル100重量部
に下記条件(1)〜(4)を満足するイミド化合物0.1〜
30重量部を配合せしめたポリエステル組成物を溶
融紡糸し、得られたポリエステル繊維をアルカリ
化合物の水溶液で処理して該繊維の2重量%以上
を溶出せしめることを特徴とする多孔性ポリエス
テル繊維の製造法である。 (1) 芳香族ポリエステルの溶融条件下で実質的に
安定で、該ポリエステルと非反応性で且つ該ポ
リエステルと相溶性である。 (2) 該ポリエステル組成物を冷却固化せしめた際
に該ポリエステルと相分離を生じない。 (3) 融点が100℃以上である。 (4) 分子量が1000以下である。 本発明において用いる芳香族ポリエステルは、
芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分とするもので
あり、該芳香族ジカルボン酸としてはテレフタル
酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジ
フエニルジカルボン酸、ジフエニルスルホンジカ
ルボン酸、ジフエニルエーテルジカルボン酸、ジ
フエノキシエタンジカルボン酸、メチルテレフタ
ル酸、メチルイソフタル酸等が例示できる。また
グリコール成分としては、エチレングリコール、
トリメチレングリコール、テトラメチレングリコ
ール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレ
ングリコール、オクタメチレングリコール、デカ
メチレングリコール等の如き脂肪族グリコール、
1,4―シクロヘキサンジメタノール等の如き脂
環族グリコール、及びハイドロキノン、メチルハ
イドロキノン、ブチルハイドロキノン、アミルハ
イドロキノン、レゾルシン、2,2―ビス(4―
ヒドロキシフエニル)プロパン〔ビスフエノール
A〕、1,1―ビス(4―ヒドロキシフエニル)
シクロヘキサン〔ビスフエノールZ〕、ビス(4
―ビドロキシフエニル)エーテル等の如き芳香族
ジヒドロキシ化合物を用いることができる。上記
ジカルボン酸成分及びグリコール成分以外にオキ
シカルボン酸成分を用いてもよく、該オキシカル
ボン酸としては、オキシ安息香酸、オキシナフト
エ酸、β―ヒドロキシエトキシ安息香酸等が例示
できる。 また本発明において用いる芳香族ポリエステル
は、上記成分以外に、小割合(通常全酸成分に対
して10モル%以下)でアジピン酸、セバシン酸等
の如き脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフ
タル酸等の如き脂環族ジカルボン酸及び5―ナト
リウムスルホイソフタル酸を含有することがで
き、また少量(通常10重量%以下)のポリオキシ
アルキレングリコールが共重合されていてもよ
い。更に芳香族ポリエステルが実質的に線状であ
る範囲(通常1モル%以下)でトリメリツト酸、
ピロメリツト酸等の如きポリカルボン酸、グリセ
リン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール等の如きポリオールが共重合されていても
差し支えない。 上記芳香族ポリエステルの中で、下記一般式
【式】
(mは2〜6の整数を示す)
で表わされる繰返し単位を主とするポリエステル
が好ましく、なかでもポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートが特に好まし
い。 かかる芳香族ポリエステルは任意の方法によつ
て合成したものでよい。例えばポリエチレンテレ
フタレートについて説明すれば、通常、テレフタ
ル酸とエチレングリコールとを直接エステル化反
応させるか、テレフタル酸ジメチルの如きテレフ
タル酸の低級アルキルエステルとエチレングリコ
ールとをエステル交換反応させるか又はテレフタ
ル酸とエチレンオキサイドとを反応させるかして
テレフタル酸のグリコールエステル及び/又はそ
の低重合体を生成させる第1段階の反応と、第1
段階の反応生成物を減圧下加熱して所望の重合度
になるまで重縮合反応させる第2段階の反応によ
つて製造される。 本発明において上記芳香族ポリエステルに配合
するイミド化合物は、(1)芳香族ポリエステルの溶
融条件下、例えばポリエステルの融点+20℃の温
度において、実質的に安定で、芳香族ポリエステ
ルと非反応性で、かつ芳香族ポリエステルに配合
した場合に相分離を起こさず均一に相溶するもの
であることが必要である。ここで“実質的に安定
で、芳香族ポリエステルと非反応性である”と
は、それ自体分解することなく、また芳香族ポリ
エステルを分解せず、あるいは芳香族ポリエステ
ルと反応しないということを意味する。 イミド化合物は、更に(2)芳香族ポリエステルと
低分子化合物とを溶融混合して得られた均一な溶
融物を冷却固化しても、芳香族ポリエステルと相
分離を起こさず、均一に相溶したままの状態を保
持し得るものであることが必要である。これは、
例えば上記均一透明な溶融物を非晶性固体を与え
るに十分な冷却速度で冷却して非晶性固体を得る
場合に均一透明な固体を与えるかまたは、相分離
を起こして不透明な固体を与えるかをみることに
より容易に判断することができる。 更に、イミド化合物は(3)融点が100℃以上で、
かつ(4)分子量が1000以下であることが必要であ
る。イミド化合物の融点が100℃以下であると、
芳香族ポリエステルと溶融混合した場合に芳香族
ポリエステルの二次転移点を著しく低下させるた
め成形時の取扱いが困難となる。 本発明において用いるイミド化合物は、上記条
件(1)〜(4)を満足するものであればよいが、更に溶
融混合時の揮散防止の観点から常圧での沸点が
250℃以上、特に300℃以上のものが好ましく用い
られる。 本発明方法において用いるかかるイミド化合物
としては上記条件を満足するものであればよい
が、例えば、下記式() (ここで、A1は2価の芳香族残基又は鎖状も
しくは環状の脂肪族残基であり、置換されてい
てもよく;R1はn価の芳香族残基又は鎖状も
しくは環状の脂肪族残基であり、置換されてい
てもよく;nは1又は2である。但し、上記式
中のイミド環は5員又は6員である。) で表わされるイミド化合物、 下記式() (ここで、A2は4価の芳香族残基であり、置
換されていてもよく;R2は1価の鎖状又は環
状の脂肪族残基であり、置換されていてもよ
い。但し、上記式中のイミド環らは5員又は6
員である。) で表わされるイミド化合物等を掲げることができ
る。 上記式()の化合物としては、上記式()
においてA1又はR1の少くともいずれか一方が置
換されていてもよい芳香族残基である化合物、特
にA1が2価の置換されていてもよい芳香族残基
である化合物を好ましく用いる。 また、上記式()の化合物としては、上記式
()においてR2が1価の、置換されていてもよ
い脂肪族残基である化合物を好ましく用いる。 上記一般式()において、A1を表わす2価
の芳香族残基としては、例えば1,2―フエニレ
ン基、1,2―、2,3―又は1,8―ナフチレ
ン基を掲げることができ;2価の脂肪族残基とし
ては、例えばエチレンまたはトリメチレンの如き
鎖状アルキレン基又は1,2―シクロヘキシレン
基の如きシクロアルキレン基を掲げることができ
る。これらの基は、芳香族ポリエステルに対して
非反応性の置換基で置換されていてもよい。かか
る置換基としては、例えばメチル、エチルの如き
低級アルキル基、メトキシ、エトキシの如き低級
アルコキシ基、塩素、臭素の如きハロゲン原子、
ニトロ基、フエニル基、フエノキシ基、メチル基
で置換されていてもよいシクロヘキシル等を掲げ
ることができる。 R1を表わすn価(n=1または2)の芳香族
残基としては、例えばフエニル基、ナフチル基も
しくは式
が好ましく、なかでもポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートが特に好まし
い。 かかる芳香族ポリエステルは任意の方法によつ
て合成したものでよい。例えばポリエチレンテレ
フタレートについて説明すれば、通常、テレフタ
ル酸とエチレングリコールとを直接エステル化反
応させるか、テレフタル酸ジメチルの如きテレフ
タル酸の低級アルキルエステルとエチレングリコ
ールとをエステル交換反応させるか又はテレフタ
ル酸とエチレンオキサイドとを反応させるかして
テレフタル酸のグリコールエステル及び/又はそ
の低重合体を生成させる第1段階の反応と、第1
段階の反応生成物を減圧下加熱して所望の重合度
になるまで重縮合反応させる第2段階の反応によ
つて製造される。 本発明において上記芳香族ポリエステルに配合
するイミド化合物は、(1)芳香族ポリエステルの溶
融条件下、例えばポリエステルの融点+20℃の温
度において、実質的に安定で、芳香族ポリエステ
ルと非反応性で、かつ芳香族ポリエステルに配合
した場合に相分離を起こさず均一に相溶するもの
であることが必要である。ここで“実質的に安定
で、芳香族ポリエステルと非反応性である”と
は、それ自体分解することなく、また芳香族ポリ
エステルを分解せず、あるいは芳香族ポリエステ
ルと反応しないということを意味する。 イミド化合物は、更に(2)芳香族ポリエステルと
低分子化合物とを溶融混合して得られた均一な溶
融物を冷却固化しても、芳香族ポリエステルと相
分離を起こさず、均一に相溶したままの状態を保
持し得るものであることが必要である。これは、
例えば上記均一透明な溶融物を非晶性固体を与え
るに十分な冷却速度で冷却して非晶性固体を得る
場合に均一透明な固体を与えるかまたは、相分離
を起こして不透明な固体を与えるかをみることに
より容易に判断することができる。 更に、イミド化合物は(3)融点が100℃以上で、
かつ(4)分子量が1000以下であることが必要であ
る。イミド化合物の融点が100℃以下であると、
芳香族ポリエステルと溶融混合した場合に芳香族
ポリエステルの二次転移点を著しく低下させるた
め成形時の取扱いが困難となる。 本発明において用いるイミド化合物は、上記条
件(1)〜(4)を満足するものであればよいが、更に溶
融混合時の揮散防止の観点から常圧での沸点が
250℃以上、特に300℃以上のものが好ましく用い
られる。 本発明方法において用いるかかるイミド化合物
としては上記条件を満足するものであればよい
が、例えば、下記式() (ここで、A1は2価の芳香族残基又は鎖状も
しくは環状の脂肪族残基であり、置換されてい
てもよく;R1はn価の芳香族残基又は鎖状も
しくは環状の脂肪族残基であり、置換されてい
てもよく;nは1又は2である。但し、上記式
中のイミド環は5員又は6員である。) で表わされるイミド化合物、 下記式() (ここで、A2は4価の芳香族残基であり、置
換されていてもよく;R2は1価の鎖状又は環
状の脂肪族残基であり、置換されていてもよ
い。但し、上記式中のイミド環らは5員又は6
員である。) で表わされるイミド化合物等を掲げることができ
る。 上記式()の化合物としては、上記式()
においてA1又はR1の少くともいずれか一方が置
換されていてもよい芳香族残基である化合物、特
にA1が2価の置換されていてもよい芳香族残基
である化合物を好ましく用いる。 また、上記式()の化合物としては、上記式
()においてR2が1価の、置換されていてもよ
い脂肪族残基である化合物を好ましく用いる。 上記一般式()において、A1を表わす2価
の芳香族残基としては、例えば1,2―フエニレ
ン基、1,2―、2,3―又は1,8―ナフチレ
ン基を掲げることができ;2価の脂肪族残基とし
ては、例えばエチレンまたはトリメチレンの如き
鎖状アルキレン基又は1,2―シクロヘキシレン
基の如きシクロアルキレン基を掲げることができ
る。これらの基は、芳香族ポリエステルに対して
非反応性の置換基で置換されていてもよい。かか
る置換基としては、例えばメチル、エチルの如き
低級アルキル基、メトキシ、エトキシの如き低級
アルコキシ基、塩素、臭素の如きハロゲン原子、
ニトロ基、フエニル基、フエノキシ基、メチル基
で置換されていてもよいシクロヘキシル等を掲げ
ることができる。 R1を表わすn価(n=1または2)の芳香族
残基としては、例えばフエニル基、ナフチル基も
しくは式
【式】(ここでZは
―O―、―SO2―または―CH2―である)の基の
如き1価の芳香族残基、または1,2―フエニレ
ン基、1,2―、2,3―もしくは1,8―ナフ
チレン基または式
如き1価の芳香族残基、または1,2―フエニレ
ン基、1,2―、2,3―もしくは1,8―ナフ
チレン基または式
【式】(ここ
でZは―O―、―SO2―または―CH2―である)
の基の如き2価の芳香族残基を掲げることがで
き、n価(n=1または2)の脂肪族残基として
は、例えばメチル、エチル、ブチル、ヘキシル、
ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシ
ル、ミリシチル、ステアリルの如き炭素数1〜18
の鎖状アルキル基またはシクロヘキシルもしくは
シクロペンチルの如き5員または6員の環状アル
キル基、またはエチレン、トリメチレン、テトラ
メチレン、ヘキサメチレン、オクタメチレン、デ
カメチレン、ドデカメチレンの如き炭素数2〜12
の鎖状アルキレン基、1,3―もしくは1.4―シ
クロヘキシレン基の如き環状アルキレン基、ある
いは
の基の如き2価の芳香族残基を掲げることがで
き、n価(n=1または2)の脂肪族残基として
は、例えばメチル、エチル、ブチル、ヘキシル、
ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシ
ル、ミリシチル、ステアリルの如き炭素数1〜18
の鎖状アルキル基またはシクロヘキシルもしくは
シクロペンチルの如き5員または6員の環状アル
キル基、またはエチレン、トリメチレン、テトラ
メチレン、ヘキサメチレン、オクタメチレン、デ
カメチレン、ドデカメチレンの如き炭素数2〜12
の鎖状アルキレン基、1,3―もしくは1.4―シ
クロヘキシレン基の如き環状アルキレン基、ある
いは
【式】の基を掲げることができ
る。
R1を表わすこれらの基は、A1について記述し
たと同様の置換基で置換されていてもよい。 上記式()において、A2を表わす4価の芳
香族残基としては、例えば
たと同様の置換基で置換されていてもよい。 上記式()において、A2を表わす4価の芳
香族残基としては、例えば
【式】
【式】
【式】又は
【式】
(Zは上記定義に同じ)
で表わされる単環、縮合環又は多環の4価の芳香
族基を好ましいものとして掲げることができる。 R2を表わす4価の鎖状もしくは環状の脂肪族
残基としては、上記式()のR1について例示
したと同様の炭素数1〜18の鎖状アルキル基また
は5員もしくは6員の環状アルキル基を掲げるこ
とができる。 上記A2およびR2について例示した基は、A1に
ついて記述したと同様の置換基で置換されていて
もよい。 上式()で表わされるイミド化合物として
は、例えば式()においてn=1の場合の化合
物として、N―メチルフタールイミド、N―エチ
ルフタールイミド、N―ブチルフタールイミド、
N―エチル―1,8―フタールイミド、N―ブチ
ル―1,8―ナフタールイミド等;n=2の場合
の化合物としてN,N′―エチレンビスフタール
イミド、N,N′―テトラメチレンビスフタール
イミド、N,N′―ヘキサメチレンビスフタール
イミド、N,N′―オクタメチレンビスフタール
イミド、N,N′―デカメチレンビスフタールイ
ミド、N,N′―ドデカメチレンビスフタールイ
ミド、N,N′―ネオペンチレンビスフタールイ
ミド、N,N′―テトラメチレンビス(1,8―
ナフタールイミド)、N,N′―ヘキサメチレンビ
ス(1,8―ナフタールイミド)、N,N′―オク
タメチレンビス(1,8―ナフタールイミド)、
N,N′―デカメチレンビス(1,8―ナフター
ルイミド)、N,N′―ドデカメチレンビス(1,
8―ナフタールイミド)、N,N′―ドデカメチレ
ンビスサクシニイミド、N,N′―ドデカメチレ
ンビスヘキサヒドロフタールイミド、N,N′―
1,4―シクロヘキシレンビスフタールイミド、
1―フタールイミド―3―フタールイミドメチル
―3,5,5―トリメチルシクロヘキサン、4,
4′―ビスフタールイミドジフエニルエーテル、
3,4′―ビスフタールイミドジフエニルエーテ
ル、3,3′―ビスフタールイミドジフエニルスル
ホン、4,4′―ビスフタールイミドジフエニルス
ルホン、4,4′―ビスフタールイミドジフエニル
メタン等を掲げることができる。 上記式()で表わされるイミド化合物として
は、例えばN,N′―ジエチルピロメリツトイミ
ド、N,N′―ジブチルピロメリツトイミド、N,
N′―ジヘキシルピロメリツトイミド、N,N′―
ジオクチルピロメリツトイミド、N,N′―ジデ
シルピロメリツトイミド、N,N′―ジシクロヘ
キシルピロメリツトイミド、N,N′―ビス(3,
3,5―トリメチルシクロヘキシル)ピロメリツ
トイミド、N,N′―ジエチル―1,4,5,8
―ナフタリンテトラカルボン酸1,8―、4,5
―ジイミド等を掲げることができる。 上記式()及び式()で表わされるイミド
化合物は相当する酸無水物と有機アミンとから公
知の方法により容易に製造することができる。 本発明においては、まず芳香族ポリエステル
100重量部にイミド化合物0.1〜30重量部を配合せ
しめることによつてポリエステル組成物を得る。
イミド化合物の配合量が0.1重量部未満では最終
的に得られるポリエステル繊維の色の深みや鮮明
性が不充分になり、この量を多くするに従つて色
の深みや鮮明性は増加するが、30重量部を超える
と最早著しい向上を示さず、かえつて耐摩擦耐久
性が悪化し、また得られる組成物の溶融粘度の低
下が著しく溶融紡糸が困難になる。イミド化合物
の配合量はより好ましくは3〜20重量部である。 芳香族ポリエステルとイミド化合物とからなる
組成物は、イミド化合物を該ポリエステルの合成
が完了するまでの任意の段階で、例えばポリエス
テルの原料中や反応混合物中へ添加混合した後ポ
リエステルの合成を完了したものでもよいし、ま
たポリエステルのチツプとイミド化合物とを単に
ドライブレンドしたものでもよく、予め溶融押出
機中で溶融混合したものであつてもよい。また、
融点以上に加熱溶融したイミド化合物を芳香族ポ
リエステルのチツプと混合後、該融点以下に冷却
することによつて得られるイミド化合物が芳香族
ポリエステルのチツプ表面上に付着したものも好
ましく用いられる。 上記組成物中には必要に応じて任意の添加剤、
例えば触媒、酸化安定剤、紫外線安定剤、難燃
剤、蛍光増白剤、艶消剤、着色剤等が含まれてい
てもよく、また溶融紡糸時の高重合度化または重
合度低下を抑制する観点から2,2′―ビス(2―
オキサゾリン)、2,2′―ビス(3,1―ベンゾ
オキサジン―4―オン)等の鎖伸長剤も好ましく
配合することができる。 このようにして得られたポリエステル組成物を
溶融紡糸して繊維とするには、格別な方法を採用
する必要はなく、通常のポリエステル繊維の溶融
紡糸方法が任意に採用される。ここで紡出する繊
維は中空部を有しない中実繊維であつても、中空
部を有する中空繊維であつてもよい。また、紡出
する繊維の横断面における外形や中空部の形状
は、円形であつても異形であつてもよい。 かくして得られるポリエステル繊維から、その
一部を除去して多孔性ポリエステル繊維とするに
は必要に応じて延伸熱処理又は仮撚加工等を施し
た後、又は更に布帛にした後、アルカリ化合物の
水溶液で処理することにより容易に行なうことが
できる。 ここで使用するアルカリ化合物としては、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルア
ンモニウムハイドロオキサイド、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム等をあげることができる。なか
でも水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが特に好
ましい。 かかるアルカリ化合物の水溶液の濃度は、アル
カリ化合物の種類、処理条件等によつて異なる
が、通常0.01〜40重量%の範囲が好ましく、特に
0.1〜30重量%の範囲が好ましい。処理温度は常
温〜100℃の範囲が好ましく、処理時間は1分〜
4時間の範囲で通常行なわれる。また、このアル
カリ化合物の水溶液の処理によつて溶出除去する
量は、繊維重量に対して2重量%以上の範囲にす
べきである。このようにアルカリ化合物の水溶液
で処理することによつて、特殊な微細孔を繊維表
面及びその近傍に多数形成せしめることができ、
染色した際に優れた色の深みを呈するようにな
る。 なお、本発明の方法により得られるポリエステ
ル繊維は、必要に応じて有機溶剤で処理すること
によつて、該繊維中に残存するイミド化合物を抽
出除去することができる。かかる有機溶剤として
は、例えばトルエン、キシレン、プソイドクメ
ン、ジオキサン、クロロホルム、塩化メチレン、
ジクロルエタン、エタノール、酢酸エチル、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、クロルベンゼン等を掲げることができる。
これらの有機溶剤は芳香族ポリエステル及びイミ
ド化合物の種類により適宜選択することが好まし
い。この有機溶剤を用いての抽出処理は、室温で
行なうこともできるが、ポリエステル繊維の形態
及び物性を損わない範囲内で加熱、例えば有機溶
剤の還流条件下で行なうことが好ましい。 以下に実施例をあげて更に説明する。実施例中
の部及び%は重量部及び重量%を示し、得られる
ポリエステル繊維を染色した際の色の深み、耐摩
擦変色は以下の方法で測定した。 (i) 色の深み 色の深みを示す尺度としては、深色度(K/S)
を用いた。この値はサンプル布の分光反射率
(R)を島津RC―330型自記分光光度計にて測
定し、次に示すクベルカームンク(Kubelka―
Munk)の式から求めた。この値が大きいほど
深色効果が大きいことを示す。 K/S=(1−R)2/2R (測定波長500mμ) なお、Kは吸収係数、Sは散乱係数を示す。 (ii) 耐摩擦変色性 摩擦堅ろう度試験用の学振型平面摩耗機を使
用して、摩擦布としてポリエチレンテレフタレ
ート100%からなるジヨーゼツトを用い、試験
布を500gの加重下で所定回数平面摩耗して、
変色の発生の程度を変褪色用グレースケールで
判定した。耐摩耗性が極めて低い場合を1級と
し、極めて高い場合を5級とした。実用上4級
以上が必要である。 実施例 1〜6 極限粘度0.645、軟化点260℃のポリエチレンテ
レフタレートのチツプ100部に第1表に示したイ
ミド化合物の所定量をドライブレンドし、次いで
得られた混合物を孔径0.3mmの円形紡糸孔を24個
穿設した紡糸口金を使用して275℃で溶融紡糸し、
次いで常法に従つて延伸倍率4.5倍で延伸して75
デニール/24フイラメントの原糸を得た。 この原糸にS撚2500T/m及びZ撚2500T/mの
強撚を施し、続いて該強撚糸を80℃で30分間蒸熱
処理して撚止めを行なつた。 該撚止め強撚糸を経密度47本/cm、緯密度32
本/cmでS、Z撚を2本交互に配して梨地ジヨー
ゼツト織物を製織した。 得られた生機をロータリーワツシヤーにて沸騰
温度で20分間リラツクス処理を施し、シボ立てを
行ない、常法によりプリセツト後、3.5%の水酸
化ナトリウム水溶液で沸騰温度にて処理し、減量
率が10%の布帛を得た。 このアルカリ処理後の布帛をDianix Black
HG―FS(三菱化成工業(株)製品)15%owfで
130℃で60分間染色後、水酸化ナトリウム1g/
およびハイドロサルフアイト1g/を含む水溶
液にて70℃で20分間還元洗浄して黒染布を得た。
この黒色布の色の深みおよび摩耗200回後の耐摩
擦変色性を第1表に示した。 なお、実施例1で得られた黒色布の構成繊維の
表面を3500倍に拡大した電子顕微鏡写真が第1図
である。 実施例 7 実施例1において使用したポリエチレンテレフ
タレートのチツプに代えて、5―Naスルホイソ
フタル酸の2.5モル%を共重合した極限粘度
0.490、軟化点258℃の共重合ポリエチレンテレフ
タレートのチツプ100部を使用する以外は実施例
1と同様に行なつた。 結果を第1表に示した。 実施例 8 実施例1において使用したポリエチレンテレフ
タレートのチツプに代えて、平均分子量600のポ
リオキシエチレングリコールの4重量%を共重合
した極限粘度0.640、軟化点259℃の共重合ポリエ
チレンテレフタレートのチツプ100部を使用する
以外は実施例1と同様に行なつた。 結果を第1表に示した。 実施例 9 実施例1において使用したポリエチレンテレフ
タレートのチツプに代えて、極限粘度0.88のポリ
テトラメチレンテレフタレートチツプを用い、溶
融紡糸温度を235℃とする以外は実施例1と同様
に行なつた。結果を第1表に示した。 比較例 1〜4 実施例1、7、8および9で使用した低分子化
合物を使用しない以外はそれぞれ実施例1、7、
8および9と同様に行なつた。結果を第1表に示
す。
族基を好ましいものとして掲げることができる。 R2を表わす4価の鎖状もしくは環状の脂肪族
残基としては、上記式()のR1について例示
したと同様の炭素数1〜18の鎖状アルキル基また
は5員もしくは6員の環状アルキル基を掲げるこ
とができる。 上記A2およびR2について例示した基は、A1に
ついて記述したと同様の置換基で置換されていて
もよい。 上式()で表わされるイミド化合物として
は、例えば式()においてn=1の場合の化合
物として、N―メチルフタールイミド、N―エチ
ルフタールイミド、N―ブチルフタールイミド、
N―エチル―1,8―フタールイミド、N―ブチ
ル―1,8―ナフタールイミド等;n=2の場合
の化合物としてN,N′―エチレンビスフタール
イミド、N,N′―テトラメチレンビスフタール
イミド、N,N′―ヘキサメチレンビスフタール
イミド、N,N′―オクタメチレンビスフタール
イミド、N,N′―デカメチレンビスフタールイ
ミド、N,N′―ドデカメチレンビスフタールイ
ミド、N,N′―ネオペンチレンビスフタールイ
ミド、N,N′―テトラメチレンビス(1,8―
ナフタールイミド)、N,N′―ヘキサメチレンビ
ス(1,8―ナフタールイミド)、N,N′―オク
タメチレンビス(1,8―ナフタールイミド)、
N,N′―デカメチレンビス(1,8―ナフター
ルイミド)、N,N′―ドデカメチレンビス(1,
8―ナフタールイミド)、N,N′―ドデカメチレ
ンビスサクシニイミド、N,N′―ドデカメチレ
ンビスヘキサヒドロフタールイミド、N,N′―
1,4―シクロヘキシレンビスフタールイミド、
1―フタールイミド―3―フタールイミドメチル
―3,5,5―トリメチルシクロヘキサン、4,
4′―ビスフタールイミドジフエニルエーテル、
3,4′―ビスフタールイミドジフエニルエーテ
ル、3,3′―ビスフタールイミドジフエニルスル
ホン、4,4′―ビスフタールイミドジフエニルス
ルホン、4,4′―ビスフタールイミドジフエニル
メタン等を掲げることができる。 上記式()で表わされるイミド化合物として
は、例えばN,N′―ジエチルピロメリツトイミ
ド、N,N′―ジブチルピロメリツトイミド、N,
N′―ジヘキシルピロメリツトイミド、N,N′―
ジオクチルピロメリツトイミド、N,N′―ジデ
シルピロメリツトイミド、N,N′―ジシクロヘ
キシルピロメリツトイミド、N,N′―ビス(3,
3,5―トリメチルシクロヘキシル)ピロメリツ
トイミド、N,N′―ジエチル―1,4,5,8
―ナフタリンテトラカルボン酸1,8―、4,5
―ジイミド等を掲げることができる。 上記式()及び式()で表わされるイミド
化合物は相当する酸無水物と有機アミンとから公
知の方法により容易に製造することができる。 本発明においては、まず芳香族ポリエステル
100重量部にイミド化合物0.1〜30重量部を配合せ
しめることによつてポリエステル組成物を得る。
イミド化合物の配合量が0.1重量部未満では最終
的に得られるポリエステル繊維の色の深みや鮮明
性が不充分になり、この量を多くするに従つて色
の深みや鮮明性は増加するが、30重量部を超える
と最早著しい向上を示さず、かえつて耐摩擦耐久
性が悪化し、また得られる組成物の溶融粘度の低
下が著しく溶融紡糸が困難になる。イミド化合物
の配合量はより好ましくは3〜20重量部である。 芳香族ポリエステルとイミド化合物とからなる
組成物は、イミド化合物を該ポリエステルの合成
が完了するまでの任意の段階で、例えばポリエス
テルの原料中や反応混合物中へ添加混合した後ポ
リエステルの合成を完了したものでもよいし、ま
たポリエステルのチツプとイミド化合物とを単に
ドライブレンドしたものでもよく、予め溶融押出
機中で溶融混合したものであつてもよい。また、
融点以上に加熱溶融したイミド化合物を芳香族ポ
リエステルのチツプと混合後、該融点以下に冷却
することによつて得られるイミド化合物が芳香族
ポリエステルのチツプ表面上に付着したものも好
ましく用いられる。 上記組成物中には必要に応じて任意の添加剤、
例えば触媒、酸化安定剤、紫外線安定剤、難燃
剤、蛍光増白剤、艶消剤、着色剤等が含まれてい
てもよく、また溶融紡糸時の高重合度化または重
合度低下を抑制する観点から2,2′―ビス(2―
オキサゾリン)、2,2′―ビス(3,1―ベンゾ
オキサジン―4―オン)等の鎖伸長剤も好ましく
配合することができる。 このようにして得られたポリエステル組成物を
溶融紡糸して繊維とするには、格別な方法を採用
する必要はなく、通常のポリエステル繊維の溶融
紡糸方法が任意に採用される。ここで紡出する繊
維は中空部を有しない中実繊維であつても、中空
部を有する中空繊維であつてもよい。また、紡出
する繊維の横断面における外形や中空部の形状
は、円形であつても異形であつてもよい。 かくして得られるポリエステル繊維から、その
一部を除去して多孔性ポリエステル繊維とするに
は必要に応じて延伸熱処理又は仮撚加工等を施し
た後、又は更に布帛にした後、アルカリ化合物の
水溶液で処理することにより容易に行なうことが
できる。 ここで使用するアルカリ化合物としては、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルア
ンモニウムハイドロオキサイド、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム等をあげることができる。なか
でも水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが特に好
ましい。 かかるアルカリ化合物の水溶液の濃度は、アル
カリ化合物の種類、処理条件等によつて異なる
が、通常0.01〜40重量%の範囲が好ましく、特に
0.1〜30重量%の範囲が好ましい。処理温度は常
温〜100℃の範囲が好ましく、処理時間は1分〜
4時間の範囲で通常行なわれる。また、このアル
カリ化合物の水溶液の処理によつて溶出除去する
量は、繊維重量に対して2重量%以上の範囲にす
べきである。このようにアルカリ化合物の水溶液
で処理することによつて、特殊な微細孔を繊維表
面及びその近傍に多数形成せしめることができ、
染色した際に優れた色の深みを呈するようにな
る。 なお、本発明の方法により得られるポリエステ
ル繊維は、必要に応じて有機溶剤で処理すること
によつて、該繊維中に残存するイミド化合物を抽
出除去することができる。かかる有機溶剤として
は、例えばトルエン、キシレン、プソイドクメ
ン、ジオキサン、クロロホルム、塩化メチレン、
ジクロルエタン、エタノール、酢酸エチル、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、クロルベンゼン等を掲げることができる。
これらの有機溶剤は芳香族ポリエステル及びイミ
ド化合物の種類により適宜選択することが好まし
い。この有機溶剤を用いての抽出処理は、室温で
行なうこともできるが、ポリエステル繊維の形態
及び物性を損わない範囲内で加熱、例えば有機溶
剤の還流条件下で行なうことが好ましい。 以下に実施例をあげて更に説明する。実施例中
の部及び%は重量部及び重量%を示し、得られる
ポリエステル繊維を染色した際の色の深み、耐摩
擦変色は以下の方法で測定した。 (i) 色の深み 色の深みを示す尺度としては、深色度(K/S)
を用いた。この値はサンプル布の分光反射率
(R)を島津RC―330型自記分光光度計にて測
定し、次に示すクベルカームンク(Kubelka―
Munk)の式から求めた。この値が大きいほど
深色効果が大きいことを示す。 K/S=(1−R)2/2R (測定波長500mμ) なお、Kは吸収係数、Sは散乱係数を示す。 (ii) 耐摩擦変色性 摩擦堅ろう度試験用の学振型平面摩耗機を使
用して、摩擦布としてポリエチレンテレフタレ
ート100%からなるジヨーゼツトを用い、試験
布を500gの加重下で所定回数平面摩耗して、
変色の発生の程度を変褪色用グレースケールで
判定した。耐摩耗性が極めて低い場合を1級と
し、極めて高い場合を5級とした。実用上4級
以上が必要である。 実施例 1〜6 極限粘度0.645、軟化点260℃のポリエチレンテ
レフタレートのチツプ100部に第1表に示したイ
ミド化合物の所定量をドライブレンドし、次いで
得られた混合物を孔径0.3mmの円形紡糸孔を24個
穿設した紡糸口金を使用して275℃で溶融紡糸し、
次いで常法に従つて延伸倍率4.5倍で延伸して75
デニール/24フイラメントの原糸を得た。 この原糸にS撚2500T/m及びZ撚2500T/mの
強撚を施し、続いて該強撚糸を80℃で30分間蒸熱
処理して撚止めを行なつた。 該撚止め強撚糸を経密度47本/cm、緯密度32
本/cmでS、Z撚を2本交互に配して梨地ジヨー
ゼツト織物を製織した。 得られた生機をロータリーワツシヤーにて沸騰
温度で20分間リラツクス処理を施し、シボ立てを
行ない、常法によりプリセツト後、3.5%の水酸
化ナトリウム水溶液で沸騰温度にて処理し、減量
率が10%の布帛を得た。 このアルカリ処理後の布帛をDianix Black
HG―FS(三菱化成工業(株)製品)15%owfで
130℃で60分間染色後、水酸化ナトリウム1g/
およびハイドロサルフアイト1g/を含む水溶
液にて70℃で20分間還元洗浄して黒染布を得た。
この黒色布の色の深みおよび摩耗200回後の耐摩
擦変色性を第1表に示した。 なお、実施例1で得られた黒色布の構成繊維の
表面を3500倍に拡大した電子顕微鏡写真が第1図
である。 実施例 7 実施例1において使用したポリエチレンテレフ
タレートのチツプに代えて、5―Naスルホイソ
フタル酸の2.5モル%を共重合した極限粘度
0.490、軟化点258℃の共重合ポリエチレンテレフ
タレートのチツプ100部を使用する以外は実施例
1と同様に行なつた。 結果を第1表に示した。 実施例 8 実施例1において使用したポリエチレンテレフ
タレートのチツプに代えて、平均分子量600のポ
リオキシエチレングリコールの4重量%を共重合
した極限粘度0.640、軟化点259℃の共重合ポリエ
チレンテレフタレートのチツプ100部を使用する
以外は実施例1と同様に行なつた。 結果を第1表に示した。 実施例 9 実施例1において使用したポリエチレンテレフ
タレートのチツプに代えて、極限粘度0.88のポリ
テトラメチレンテレフタレートチツプを用い、溶
融紡糸温度を235℃とする以外は実施例1と同様
に行なつた。結果を第1表に示した。 比較例 1〜4 実施例1、7、8および9で使用した低分子化
合物を使用しない以外はそれぞれ実施例1、7、
8および9と同様に行なつた。結果を第1表に示
す。
【表】
第1図は本発明の方法になるポリエステル繊維
の表面を電子顕微鏡で3500倍に拡大して写した写
真である。
の表面を電子顕微鏡で3500倍に拡大して写した写
真である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 芳香族ポリエステル100重量部に下記条件(1)
〜(4)を満足するイミド化合物0.1〜30重量部を配
合せしめたポリエステル組成物を溶融紡糸し、得
られたポリエステル繊維をアルカリ化合物の水溶
液で処理して該繊維の2重量%以上を溶出せしめ
ることを特徴とする多孔性ポリエステル繊維の製
造法。 (1) 芳香族ポリエステルの溶融条件下で実質的に
安定で、該ポリエステルと非反応性で且つ該ポ
リエステルと相溶性である。 (2) 該ポリエステル組成物を冷却固化せしめた際
に該ポリエステルと相分離を生じない。 (3) 融点が100℃以上である。 (4) 分子量が1000以下である。 2 芳香族ポリエステルが下記一般式 (mは2〜6の整数を示す) で表わされる繰り返し単位を主とするポリエステ
ルである特許請求の範囲第1項記載のポリエステ
ル繊維の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12057182A JPS5915512A (ja) | 1982-07-13 | 1982-07-13 | ポリエステル繊維の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12057182A JPS5915512A (ja) | 1982-07-13 | 1982-07-13 | ポリエステル繊維の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5915512A JPS5915512A (ja) | 1984-01-26 |
| JPS6324086B2 true JPS6324086B2 (ja) | 1988-05-19 |
Family
ID=14789586
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12057182A Granted JPS5915512A (ja) | 1982-07-13 | 1982-07-13 | ポリエステル繊維の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5915512A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5921716A (ja) * | 1982-07-27 | 1984-02-03 | Teijin Ltd | 吸水性ポリエステル繊維の製造法 |
| JPS6269820A (ja) * | 1985-09-24 | 1987-03-31 | Nippon Ester Co Ltd | 凹凸を有するポリエステル繊維とその製造法 |
| US4835737A (en) * | 1986-07-21 | 1989-05-30 | American Telephone And Telegraph Company, At&T Bell Laboratories | Method and apparatus for controlled removal and insertion of circuit modules |
| JPS63271874A (ja) * | 1987-04-28 | 1988-11-09 | Nec Corp | 電源接続回路 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5849733A (ja) * | 1981-09-18 | 1983-03-24 | Teijin Ltd | ポリエステルの成形方法 |
-
1982
- 1982-07-13 JP JP12057182A patent/JPS5915512A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5915512A (ja) | 1984-01-26 |
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