JP2000311535A - ガス遮断器 - Google Patents

ガス遮断器

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JP2000311535A
JP2000311535A JP11121542A JP12154299A JP2000311535A JP 2000311535 A JP2000311535 A JP 2000311535A JP 11121542 A JP11121542 A JP 11121542A JP 12154299 A JP12154299 A JP 12154299A JP 2000311535 A JP2000311535 A JP 2000311535A
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JP11121542A
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Tadashi Mori
正 森
Katsumi Suzuki
克巳 鈴木
Takahiko Shindou
尊彦 新藤
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可動接触子を、接合強度及び衝撃強度が強
く、発熱を抑制し、損傷が少ない構成とすると共に、適
切な材料から構成することにより、信頼性が高く、小型
かつ高性能で長寿命のガス遮断器を低コストで実現す
る。 【解決手段】 可動通電接触子4のパッファシリンダ7
に固定されている固定面4aと、投入状態で固定通電フ
ィンガー5と接触している第1の接点部4cとを、無酸
素銅で構成し、遮断途中で固定通電フィンガー5と開離
する状態において、固定通電フィンガー5と最後まで接
触している部分の周辺、すなわち第2の接点部4dを、
銅タングステン合金から構成し、残りの部分、すなわち
接触子本体部4bを、アルミニウム合金から構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電流を遮断するた
めの対向する一対の通電接触子を備えたガス遮断器に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、発電所や変電所において設置さ
れている電力用のガス遮断器は、SF6 ガス等の絶縁性
・消弧性ガスを充填した容器内に、固定アーク接触子と
これに接離する可動通電接触子とによって構成される遮
断部が収容されている。このようなガス遮断器の例を、
図8及び図9に示す。ここで、図8はガス遮断器の投入
状態を示しており、図9は遮断状態を示している。
【0003】これらの図において、消弧性ガスが充填さ
れた図示しない容器内には、それぞれ可動と固定の一対
の接触子からなる通電接触子10とアーク接触子11と
が配置されている。通電接触子10は、可動通電接触子
4と固定通電フィンガー5とからなり、アーク接触子1
1は、可動アークフィンガー8と固定アーク接触子9と
からなる。
【0004】また、操作機構部に図示しない絶縁ロッド
等で連結された中空の操作ロッド12には、同軸上にパ
ッファシリンダ7が設置されており、このパッファシリ
ンダ7の前面(図中上部)で固定アーク操作子9側に、
上記可動アークフィンガー8が設置されている。更に、
この可動アークフィンガー8を包囲する絶縁ノズル6
が、上記可動通電接触子4等によって固定されている。
この絶縁ノズル6は、ガス流路を形成して、上記可動ア
ークフィンガー8を包囲するように構成されている。更
に、パッファシリンダ7には、上記可動通電接触子4が
固定されている。
【0005】また、操作ロッド12とパッファシリンダ
7との間には、図示しない絶縁物で容器に支持されたパ
ッファピストン13が挿入されており、パッファシリン
ダ7とパッファピストン13とにより、圧縮室が形成さ
れている。そして、この圧縮室と、絶縁ノズル6が形成
するガス流路とが連通している。
【0006】このような構成を有するガス遮断器におい
て、図8に示す投入状態では、可動アークフィンガー8
が固定アーク接触子9に接触すると共に、可動通電接触
子4が固定通電フィンガー5に接触している。この時、
定常電流は、可動通電接触子4と固定通電フィンガー5
とを通って流れる。
【0007】そして、このような投入状態において遮断
指令が与えられると、操作ロッド12が移動を開始し、
開極動作が始まる。この時、始めに固定通電フィンガー
5と可動通電接触子4が開離し、続いて固定アーク接触
子9と可動アークフィンガー8が開離する。すなわち、
図9に示すように、固定通電フィンガー5と可動通電接
触子4が開離し、かつ、固定アーク接触子9と可動アー
クフィンガー8が接触している期間がある。この期間、
電流は固定アーク接触子9と可動アークフィンガー8側
に流れを変える。
【0008】その後、固定アーク接触子9と可動アーク
フィンガー8とが開離すると、この固定アーク接触子9
と可動アークフィンガー8との間にアーク(図示せず)
が発生する。このように発生したアークに対しては、パ
ッファシリンダ7とパッファピストン13によって圧縮
されたガスが、絶縁ノズル6を介して吹き付けられる。
その結果、アークが冷却されて消弧され、電流の遮断が
完了する。このように電流を完全に遮断することによ
り、ガス遮断器は開極状態となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、電力
用のガス遮断器においては、電力需要の増大に伴う大容
量化が進められると共に、資源の有効利用や土地の有効
利用という観点から、小型化が必要となってきている。
しかしながら、上述した従来のガス遮断器において、上
記可動通電接触子4は、遮断器の投入状態において常時
電流が流れるようにすると共に、遮断器の開閉動作状態
において速やかに動作することができるようにするため
に、軽量で導電率の高いアルミニウム合金によって構成
されている。また、その電流を通電する固定通電フィン
ガー5との接触面は、銀メッキが施されている。そのた
め、以下のような問題があった。
【0010】上述したガス遮断器においては、上記のよ
うに小型化する場合、スペースの制約のために、固定通
電フィンガー5と可動通電接触子4との接点数を減少さ
せる必要がある。一方、ガス遮断器を大容量化するため
には、大電流を流し続ける必要があり、固定通電フィン
ガー5と可動通電接触子4との間を流れる電流が大きく
なる。そのため、それらの間の1接点当たりに流れる電
流密度が増加し、使用材料の負荷が大きくなる。すなわ
ち、可動通電接触子4の固定通電フィンガー5との接触
面で熱が発生するため、大電流を流し続けるためには、
ガス遮断器の小型化に限界があった。
【0011】また、上述したガス遮断器においては、図
9に示すように、遮断過程において、可動通電接触子4
と固定通電フィンガー5が開離し始めた時、それらの間
に短期間アーク放電20が発生する。上述したように、
可動通電接触子4はアルミニウム合金によって構成され
ているため、そのようなアーク放電20によって一部が
溶融する可能性があった。このような溶損は、可動通電
接触子4の形状が小さいほど影響が大きくなる。そのた
め、溶損を防ぐためには、ガス遮断器の小型化に限界が
あった。
【0012】以上のような問題を解決するために、可動
通電接触子4の一部のみを異なる材料とすることも考え
られるが、種類の異なる金属を接続すると接合面で発熱
したり、残留応力のために接合部の強度が十分得られな
いといった問題があった。更に、異なる複数の金属にメ
ッキを施す必要がある場合、それぞれの部位をメッキす
るために複数回のメッキ工程を行う必要が生じる場合が
あり、コストがかかるという問題があった。
【0013】本発明は、以上のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その目的は、
損傷の少ない、長寿命で高品質の可動通電接触子を用い
ることにより、小型で高性能、且つ低コストのガス遮断
器を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、消弧性ガスを封入した容器内に可動部
と固定部とを有し、前記可動部に設けられた可動接触子
と前記固定部に設けられた固定接触子とが、互いに接離
可能に対向配置されたガス遮断器において、以下のよう
な特徴を有するものである。
【0015】すなわち、請求項1記載の発明によるガス
遮断器は、前記可動接触子が、軽量の導電性金属である
第1の材料から構成される接触子本体部と、前記固定接
触子と接触する部分であり、前記第1の材料より剛性が
高くかつ導電性の高い導電性金属である第2の材料から
構成される接点部とが接合されてなることを特徴として
いる。
【0016】以上のような請求項1記載の発明によれ
ば、以下のような作用効果が得られる。すなわち、ガス
遮断器の投入状態では、可動接触子と固定接触子とが接
触して通電されており、その接触面で発熱するが、可動
接触子の接点部が導電性の高い導電性金属から構成され
ているため、その発熱が抑制される。また、ガス遮断器
の遮断途中等で可動接触子と固定接触子とが開離する
際、それらの間でアーク放電が発生するが、この時も、
導電性が高く剛性の高い導電性金属で構成された接点部
に、アーク放電が点弧するため、可動接触子の損傷を小
さくすることができる。
【0017】また、請求項2記載の発明によるガス遮断
器は、前記可動接触子が、軽量の導電性金属である第1
の材料から構成される接触子本体部と、前記投入状態で
前記固定接触子と接触する部分であり、前記第1の材料
より剛性が高くかつ導電性の高い導電性金属である第2
の材料から構成される第1の接点部と、前記固定接触子
から開離する際に開離直前まで接触している部分であ
り、前記第2の材料より剛性が高い導電性かつ耐熱性金
属である第3の材料から構成される第2の接点部とが接
合されてなることを特徴としている。
【0018】以上のような請求項2記載の発明によれ
ば、以下のような作用効果が得られる。すなわち、ガス
遮断器の投入状態では、可動接触子と固定接触子とが接
触して通電されており、その接触面で発熱するが、可動
接触子の第1の接点部が導電性の高い導電性金属から構
成されているため、その発熱が抑制される。また、ガス
遮断器の遮断途中等で可動接触子と固定接触子とが開離
する際、それらの間でアーク放電が発生するが、この時
も、導電性が高く剛性の高い導電性かつ耐熱性金属で構
成された第2の接点部に、アーク放電が点弧するため、
可動接触子の損傷を小さくすることができる。
【0019】また、請求項3記載の発明によるガス遮断
器は、請求項1又は2記載の発明において、前記可動接
触子が、前記可動部に固定された部分であり、前記第2
の材料から構成される固定部が接合されてなることを特
徴としている。以上のような請求項3記載の発明によれ
ば、可動接触子の可動部への固定部が第2の材料から構
成されるため、可動接触子の強度を大きくすることがで
きる。
【0020】また、請求項4記載の発明によるガス遮断
器は、請求項1、2又は3記載の発明において、前記第
1の材料が、アルミニウム又はアルミニウム合金のいず
れか一方であることを特徴としている。以上のような請
求項4記載の発明によれば、第1の材料が軽量のアルミ
ニウム又はアルミニウム合金であるため、可動接触子の
開閉動作をスムーズに行うことができる。
【0021】また、請求項5記載の発明によるガス遮断
器は、請求項1、2又は3記載の発明において、前記第
2の材料が、銅であることを特徴としている。以上のよ
うな請求項5記載の発明によれば、第2の材料が融点が
高く熱伝導率の高い銅であるため、固定接触子との接触
面で発生する熱を抑えることができると共に、発生した
熱を速やかに周囲に伝導させることができる。
【0022】また、請求項6記載の発明によるガス遮断
器は、請求項2記載の発明において、前記第3の材料
が、炭素、炭素合金、銅タングステン合金、クロム又は
炭素を含む銅タングステン合金のうちの一種であること
を特徴としている。以上のような請求項6項記載の発明
によれば、第3の材料が耐アーク性に優れた材料である
ため、遮断途中等で固定接触子から開離する際にアーク
が発生しても、可動接触子の損傷を小さくすることがで
きる。
【0023】また、請求項7記載の発明によるガス遮断
器は、請求項1乃至6のいずれか1項記載の発明におい
て、前記各材料の接合部では、接合される2つの材料の
接合面両周縁部が傾斜しており、それら材料のいずれか
一方の端部において自由縁となす角度が120度以上又
は55度から85度の範囲にあることを特徴としてい
る。以上のような請求項7項記載の発明によれば、各材
料の接合部が、適当な角度で傾斜が形成された形状とな
っているため、剛性の異なる複数の材料を接合しても、
残留応力を小さくし、衝撃強度を高くすることができ
る。
【0024】また、請求項8記載の発明によるガス遮断
器は、請求項1乃至7のいずれか1項記載の発明におい
て、前記各材料の接合部が、摩擦圧接、冷間圧接、熱間
圧接、拡散接合、爆発圧接又は抵抗溶接のうちの少なく
とも1つの方法によって接合されていることを特徴とし
ている。以上のような請求項8項記載の発明によれば、
異なる種類の材料を適切に、高速かつ高精度で接合する
ことが可能となり、確実に強度の高い接合とすることが
できる。
【0025】また、請求項9記載の発明によるガス遮断
器は、請求項2記載の発明において、前記第1の接点部
の動作方向の幅が、投入状態において、前記固定接触子
と接触する位置の前後、少なくとも全ストロークの1/
50以上の長さの幅を含むように設定されていることを
特徴としている。以上のような請求項9記載の発明によ
れば、第1の接点部の幅を十分な大きさとしているた
め、可動接触子の強度を十分に確保することができる。
【0026】また、請求項10記載の発明によるガス遮
断器は、請求項2又は9記載の発明において、前記第2
の接点部の動作方向の幅が、前記固定接触子と開離する
位置の前後、少なくとも全ストロークの1/50以上の
長さの幅を含むように設定されていることを特徴として
いる。以上のような請求項10記載の発明によれば、第
2の接点部の幅を十分な大きさとしているため、可動接
触子の強度を十分に確保することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に、本発明によるガス遮断器
の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、
図8及び図9に示す従来のガス遮断器と同一の部材につ
いては、同一の符号を付しその説明を省略する。
【0028】[1.第1の実施の形態] [1−1.構成]図1(a)、図2及び図3は、本実施
の形態によるガス遮断器の構成を示す断面図であり、図
1(a)は投入状態、図2及び図3は遮断途中の状態を
示している。本実施の形態におけるガス遮断器では、可
動通電接触子4が複数の材料から構成されている。すな
わち、パッファシリンダ7に固定されている面(固定部
4a)と、図1(a)の状態で固定通電フィンガー5と
接触している部分の周辺である第1の接点部4cとが、
無酸素銅から構成されている。この第1の接点部4c周
辺部の動作方向(図中上下方向)の幅は、投入状態にお
いて固定通電フィンガー5と接触する位置の前後、少な
くとも全ストロークの1/50以上の長さの幅を含んで
いる。
【0029】また、図2の状態、すなわち、遮断途中で
可動通電接触子4が固定通電フィンガー5から開離する
時点の状態において、可動通電接触子4の固定通電フィ
ンガー5と最後まで接触している部分とその周辺(第2
の接点部4d)は、銅タングステン合金から構成されて
いる。この第2の接点部4d周辺部の動作方向(図中上
下方向)の幅は、遮断途中に固定通電フィンガー5と最
後まで接触している位置の前後、少なくとも全ストロー
クの1/50以上の長さの幅を含んでいる。そして、残
りの部分(接触子本体部4b)は、アルミニウム合金か
ら構成されている。
【0030】また、固定部4a及び第1の接点部4cを
構成する無酸素銅の外面には、銀メッキが施されてい
る。更に、固定部4aと接触子本体部4b、接触子本体
部4bと第1の接点部4c、及び第1の接点部4cと第
2の接点部4cのそれぞれの接合は、摩擦圧接、冷間圧
接、熱間圧接、拡散接合、爆発圧接又は抵抗溶接のいず
れかの方法によって接合されている。なお、これらの方
法は周知の方法であるため、ここではその説明は省略す
る。これらの方法を用いることにより、異なる種類の材
料を適切に、高速かつ高精度で接合することが可能とな
り、確実に強度の高い接合とすることができる。
【0031】また、図1(b)に、可動通電接触子4の
各部の接合部分を拡大した図を示す。この図において、
接触子本体部4bと第1の接点部4cとの接合部分は、
その両端、すなわち可動通電接触子4の内周縁と外周縁
とが、下方に傾斜した形状となっている。そして、第1
の接点部4cの接合面端部における傾斜角度、すなわち
自由縁とのなす角度θ1が、それぞれ120度以上とな
っている。
【0032】また、第1の接点部4cと第2の接点部4
dとの接合部分も、同様に傾斜しており、第2の接点部
4dの接合面端部における自由縁とのなす角度θ2が、
120度以上となっている。更に、固定部4aと接触子
本体部4bとの接合面端部では、その両端、すなわち可
動通電接触子4の内周縁と外周縁とが、上方に傾斜した
形状となっている。そして、固定部4aにおける自由縁
とのなす角度θ3が、120度以上となっている。
【0033】[1−2.作用効果]以上のような構成を
有する本実施の形態による作用効果は、以下の通りであ
る。すなわち、図1に示すように、ガス遮断器の投入状
態では、可動アークフィンガー8が固定アーク接触子9
に接触すると共に、可動通電接触子4が固定通電フィン
ガー5に接触している。この時、定常電流は、可動通電
接触子4と固定通電フィンガー5とを通って流れる。
【0034】この場合、固定通電フィンガー5は、可動
通電接触子4の第1の接点部4cと接触している。上述
したように、第1の接点部4cは無酸素銅から構成され
ているため、この接触面において発生する熱が小さく抑
えられる。また、無酸素銅の熱伝導率が高いため、発生
した熱が速やかに周囲に伝導していく。
【0035】そして、このような投入状態において遮断
指令が与えられると、図2に示すように開極動作が始ま
る。そして、可動通電接触子4と固定通電フィンガー5
とが開離をし始めた時、それらの間にアーク放電20が
発生する。この時、固定通電フィンガー5は、可動通電
接触子4の第2の接点部4dと接触している。上述した
ように、第2の接点部4dは銅タングステン合金で構成
されているため、この部分における可動通電接触子4の
損傷が小さくなる。なお、この後、図3に示すように、
可動通電接触子4と固定通電フィンガー5とが、完全に
開離する。
【0036】以上のように、可動通電接触子4におい
て、投入時に固定通電フィンガー5と接触する部分であ
る第1の接点部4cに、アルミニウムより融点が高く導
電率の高い無酸素銅が使用されているため、アルミニウ
ム合金のみからなる従来の場合に比べて、その損耗量を
大幅に低減し、長寿命化を実現することができる。ま
た、遮断途中にアーク放電20が点弧する第2の接点部
4dに、大きなエネルギーのアークに耐えうる良好な耐
アーク性の材料である銅タングステン合金が使用されて
いるため、従来の場合に比べて、可動通電接触子4の損
傷を大幅に小さくすることができる。
【0037】更に、接触子本体部4bは軽量のアルミニ
ウム合金によって形成されているため、可動通電接触子
4の開閉動作はスムーズに行うことができる。従って、
操作機構の駆動力を高める必要はなく、操作機構の小型
化、及びガス遮断器の小型化を実現することができる。
また、以上のような合金は、耐熱性金属材料の中でも導
電性が良く、硬度が高く、かつ製造コストが比較的低い
ため、低コストで高性能の可動通電接触子4とすること
ができる。
【0038】ここで、図4に、剛性の異なる2つの材料
間の接合面における自由縁とのなす角度と、接合後の衝
撃強度との関係を示す。このグラフの横軸は、上記θ
1、θ2又はθ3の角度を示し、縦軸は、θ1、θ2又
はθ3が90度である時の衝撃強度を1とした場合の衝
撃強度を示す。このグラフに示すように、θ1、θ2又
はθ3が55度から85度、又は120度以上である場
合に、衝撃強度が高くなることが分かる。すなわち、本
実施の形態では、接触子本体部4bと第1の接点部4
c、及び第1の接点部4cと第2の接点部4dでそれぞ
れ異なる材料を接合しているが、θ1、θ2及びθ3を
120度以上とすることにより、残留応力が格段に小さ
くなり、衝撃強度が高くなる。なお、このグラフから分
かるように、θ1、θ2及びθ3を、55度から85度
の範囲としても同様の効果が得られる。
【0039】更に、無酸素銅から構成されている固定部
4aと第1の接合部4cのみに銀メッキを施すため、そ
の部分以外のマスキングとメッキ工程を一度行うだけで
よい。以上のように、本実施の形態によれば、損傷の少
ない、長寿命で高品質の可動通電接触子4とすることが
でき、それにより、小型で高性能のガス遮断器を低コス
トで実現することができる。
【0040】[2.第2の実施の形態] [2−1.構成]図5は、本実施の形態によるガス遮断
器に使用される可動通電接触子4の構成を示す縦断面図
である。この図に示す可動通電接触子4は、ガス遮断器
の投入状態において固定通電フィンガー5(図1参照)
と接する部分(第1の形態における第1の接点部4b)
から先端にかかる部分、すなわち先端部4fが、無酸素
銅から構成されている。そして、その他の部分、すなわ
ち接触子本体部4eが、アルミニウム合金から構成され
ている。また、接触子本体部4eと先端部4fとの接合
部分において、先端部4fにおける自由縁とのなす角度
θ4は、上述した第1の実施の形態におけるθ1及びθ
2と同様、120度以上となっている。また、その接合
方法も、同様に、摩擦圧接、冷間圧接、熱間圧接、拡散
接合、爆発圧接又は抵抗溶接のいずれかの方法が用いら
れている。
【0041】[2−2.作用効果]以上のような構成を
有する本実施の形態による作用効果は、以下の通りであ
る。すなわち、投入状態で固定通電フィンガー5と接触
する部分に無酸素銅が使用されているため、その部分の
発熱が抑えられると共に、熱伝導が良いために温度上昇
が抑えられる。また、遮断途中におけるアーク放電20
(図2参照)による可動通電接触子4の損傷が抑えられ
る。従って、第1の実施の形態と同様に、小型で高性
能、且つ、長寿命のガス遮断器を低コストで実現するこ
とができる。
【0042】[3.第3の実施の形態] [3−1.構成]図6は、本実施の形態によるガス遮断
器に使用される可動通電接触子4の構成を示す縦断面図
である。この図に示す可動通電接触子4は、投入時に固
定通電フィンガー5(図1参照)と接触する部分、すな
わち第1の接点部4hにおいて、その外周部のみが、無
酸素銅によって構成されている。また、遮断途中に固定
通電フィンガー5と接触する部分、すなわち第2の接点
部4iにおいて、その外周部のみが、銅タングステン合
金から構成されている。そして、その他の部分、すなわ
ち接触子本体部4gが、アルミニウム合金から構成され
ている。
【0043】[3−2.作用効果]以上のような構成を
有する本実施の形態による作用効果は、以下の通りであ
る。すなわち、上述した第1の実施の形態と同様に、投
入時に発熱する部分である第1の接点部4hに無酸素銅
が使用されているため、発熱を抑えることができ、その
損耗量を大幅に低減することができる。また、遮断途中
にアーク放電20(図2参照)が点弧する部分である第
2の接点部4iに銅タングステン合金が使用されている
ため、可動通電接触子4の損傷を大幅に小さくすること
ができる。
【0044】また、無酸素銅及び銅タングステン合金の
体積が小さいため、可動通電接触子2を軽量とすること
ができる。従って、第1の実施の形態と同様、小型で高
性能、且つ、長寿命のガス遮断器を低コストで実現する
ことができる。
【0045】[4.第4の実施の形態] [4−1.構成]図7は、本実施の形態によるガス遮断
器に使用される可動通電接触子4の構成を示す縦断面図
である。この図に示す可動通電接触子4は、ガス遮断器
の投入状態において固定通電フィンガー5(図1参照)
と接触する部分の周辺部分と、遮断途中に固定通電フィ
ンガー5と接触する部分の周辺部分とを合わせた部分、
すなわち接点部4kが、酸化銅から構成されている。そ
して、その他の部分、すなわち接触子本体部4jと先端
部4lとが、アルミニウム合金から構成されている。
【0046】[4−2.作用効果]以上のような構成を
有する本実施の形態による作用効果は、以下の通りであ
る。すなわち、上述した第2の実施の形態と同様に、投
入状態での電流通電時に発生する熱が抑えられると共
に、熱伝導が良いために温度上昇が抑えられる。また、
遮断途中におけるアーク放電20(図2参照)による可
動通電接触子4の損傷が抑えられる。従って、第1〜第
3の実施の形態と同様に、小型で高性能、且つ、長寿命
のガス遮断器を低コストで実現することができる。
【0047】[5.その他の実施の形態]なお、本発明
は上述した実施の形態に限定されるものではなく、以下
に示すような各種態様も可能である。すなわち、第1の
実施の形態における固定部4a及び第1の接点部4c、
第2の実施の形態における先端部4f、第3の実施の形
態における第1の接点部4h、及び第4の実施の形態に
おける接点部4kを構成する材料は、無酸素銅に限ら
ず、導電性金属であり、接触子本体部を構成する材料よ
りも導電性が高く、かつ剛性が高い材料であれば、他の
ものでもよい。
【0048】また、第1の実施の形態における第2の接
点部4d、及び第3の実施の形態における第2の接点部
4iは、銅タングステン合金に限らず、導電性金属であ
り、上記第1の接点部4c又は第1の接点部4hを構成
する材料よりも剛性が高い材料であれば、炭素、炭素合
金、又はクロム或いは炭素を含む銅タングステン合金
等、他の材料でもよい。更に、各実施の形態における接
触子本体部は、アルミニウム合金ではなくアルミニウム
のみから構成されるようにしてもよい。
【0049】また、図5に示す第2の実施の形態による
先端部4f、及び図7に示す第4の実施の形態による接
点部4kを、図6に示す第3の実施の形態のように可動
通電接触子4の外周のみに形成するようにしてもよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
可動接触子を、接合強度及び衝撃強度が強く、発熱を抑
制し、損傷が少ない構成とすると共に、適切な材料から
構成することにより、信頼性が高く、小型かつ高性能で
長寿命のガス遮断器を低コストで実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるガス遮断器の
構成を示す断面図である。
【図2】同実施の形態によるガス遮断器の構成を示す断
面図である。
【図3】同実施の形態によるガス遮断器の構成を示す断
面図である。
【図4】材料間の接合面端部で自由縁となす角度と衝撃
強度との関係を示すグラフである。
【図5】本発明の第2の実施の形態によるガス遮断器に
おける可動通電接触子4の構成を示す断面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態によるガス遮断器に
おける可動通電接触子4の構成を示す断面図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態によるガス遮断器に
おける可動通電接触子4の構成を示す断面図である。
【図8】従来のガス遮断器の構成を示す断面図である。
【図9】従来のガス遮断器の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
4…可動通電接触子 4a…固定部 4b,4e,4g、4j…接触子本体部 4c,4h…第1の接点部 4d,4i…第2の接点部 4f…先端部 4k…接点部 5…固定通電フィンガー 6…絶縁ノズル 7…パッファシリンダ 8…可動アークフィンガー 9…固定アーク接触子 10…通電接触子 11…アーク接触子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新藤 尊彦 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 Fターム(参考) 5G001 AA08 FF01 FF03 FF04 5G050 AA02 AA07 AA13 AA51 BA03 BA06 DA03 DA06 FA04 5G051 AA08 AA11

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消弧性ガスを封入した容器内に可動部と
    固定部とを有し、前記可動部に設けられた可動接触子と
    前記固定部に設けられた固定接触子とが、互いに接離可
    能に対向配置されたガス遮断器において、 前記可動接触子は、 軽量の導電性金属である第1の材料から構成される接触
    子本体部と、 前記固定接触子と接触する部分であり、前記第1の材料
    より剛性が高くかつ導電性の高い導電性金属である第2
    の材料から構成される接点部とが接合されてなることを
    特徴とするガス遮断器。
  2. 【請求項2】 消弧性ガスを封入した容器内に可動部と
    固定部とを有し、前記可動部に設けられた可動接触子と
    前記固定部に設けられた固定接触子とが、互いに接離可
    能に対向配置されたガス遮断器において、 前記可動接触子は、 軽量の導電性金属である第1の材料から構成される接触
    子本体部と、 前記投入状態で前記固定接触子と接触する部分であり、
    前記第1の材料より剛性が高くかつ導電性の高い導電性
    金属である第2の材料から構成される第1の接点部と、 前記固定接触子から開離する際に開離直前まで接触して
    いる部分であり、前記第2の材料より剛性が高い導電性
    かつ耐熱性金属である第3の材料から構成される第2の
    接点部とが接合されてなることを特徴とするガス遮断
    器。
  3. 【請求項3】 前記可動接触子は、 前記可動部に固定された部分であり、前記第2の材料か
    ら構成される固定部が接合されてなることを特徴とする
    請求項1又は2記載のガス遮断器。
  4. 【請求項4】 前記第1の材料は、アルミニウム又はア
    ルミニウム合金のいずれか一方であることを特徴とする
    請求項1、2又は3記載のガス遮断器。
  5. 【請求項5】 前記第2の材料は、銅であることを特徴
    とする請求項1、2又は3記載のガス遮断器。
  6. 【請求項6】 前記第3の材料は、炭素、炭素合金、銅
    タングステン合金、クロム又は炭素を含む銅タングステ
    ン合金のうちの一種であることを特徴とする請求項2記
    載のガス遮断器。
  7. 【請求項7】 前記各材料の接合部では、接合される2
    つの材料の接合面両周縁部が傾斜しており、それら材料
    のいずれか一方の端部において自由縁となす角度が12
    0度以上又は55度から85度の範囲にあることを特徴
    とする請求項1乃至6のいずれか1項記載のガス遮断
    器。
  8. 【請求項8】 前記各材料の接合部は、摩擦圧接、冷間
    圧接、熱間圧接、拡散接合、爆発圧接又は抵抗溶接のう
    ちの少なくとも1つの方法によって接合されていること
    を特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載のガス
    遮断器。
  9. 【請求項9】 前記第1の接点部の動作方向の幅は、投
    入状態において、前記固定接触子と接触する位置の前
    後、少なくとも全ストロークの1/50以上の長さの幅
    を含むように設定されていることを特徴とする請求項2
    項記載のガス遮断器。
  10. 【請求項10】 前記第2の接点部の動作方向の幅は、
    前記固定接触子と開離する位置の前後、少なくとも全ス
    トロークの1/50以上の長さの幅を含むように設定さ
    れていることを特徴とする請求項2又は9項記載のガス
    遮断器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005004125A1 (en) * 2003-07-08 2005-01-13 Samsung Electronics Co., Ltd. Recording/reproducing apparatus, disk manufacturing apparatus and information recording medium thereof
CN104201014A (zh) * 2013-08-22 2014-12-10 国家电网公司 一种动触头和使用该动触头的快速合闸开关动端组件

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