JP2001152004A - 難燃性樹脂組成物およびその成型品 - Google Patents
難燃性樹脂組成物およびその成型品Info
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Abstract
な難燃性を有する難燃性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 (A)ポリカーボネート系樹脂と、(B)RS
iO1.5で表されるシロキサン単位(T単位)とR3SiO
0.5で表されるシロキサン単位(M単位)から構成され
るシリコーン樹脂、またはT単位とM単位とSiO2.0で
表されるシロキサン単位(Q単位)とから構成されるシ
リコーン樹脂(Rは、炭素数1〜10の非置換または置
換1価炭化水素基を表す)と、(C)ドリップ防止剤とを
含み、かつポリカーボネート系樹脂(A)100重量部に
対して、シリコーン樹脂(B)を0.1〜9重量部、およ
びドリップ防止剤(C)を0.01〜10重量部の量で含
む難燃性樹脂組成物。
Description
系樹脂を含む難燃性樹脂組成物に関し、さらに詳しく
は、テレビ、モニター、プリンター、コピー機、ファク
シミリ、パソコンなどの家電機器、OA機器のハウジン
グ材および部品、バッテリーパック、液晶の反射板、自
動車用材料、建築用材料などの高い難燃性が要求される
用途において有用な難燃性樹脂組成物に関する。
性、耐衝撃性、耐熱性および電気的特性に優れたエンジ
ニアリングプラスチックとして電気・電子・OA分野を
始め、広範な分野にて使用されている。これら電気・電
子・OAの分野では、パーソナルコンピュータ外装部品
のように高度な難燃性(UL94V)や耐衝撃性が要求
される。
えた難燃性の高いプラスチック材料ではあるが、電気・
電子・OA分野ではさらなる安全上の要求を満たすた
め、UL94V−0や94V−1相当の一層高い難燃性
が求められている。そこで、ポリカーボネート樹脂の難
燃性を向上するために、従来、臭素化ビスフェノールA
のカーボネート誘導体のオリゴマーあるいはポリマー
を、ポリカーボネートに多量に配合する方法が採用され
ていた。しかしながら、臭素化ビスフェノールAのカー
ボネート誘導体のオリゴマーあるいはポリマーを難燃剤
として多量に配合すると、確かにポリカーボネート樹脂
の難燃性は向上するものの、耐衝撃性が低下して、成型
品に割れが発生しやすいという問題があった。また、臭
素を含む多量のハロゲン系化合物を配合するため、燃焼
時に当該ハロゲンを含むガスが発生する懸念もあり、環
境面でも塩素、臭素などのハロゲンを含有しない難燃剤
の使用が望まれていた。
酸エステルとシリコーン樹脂が知られている。たとえ
ば、特公昭62−25706号公報には、ポリカーボネ
ート系樹脂の難燃性を改良するためにリン酸エステルを
添加することが提案されている。しかしながら、ポリカ
ーボネート系樹脂にリン酸エステルを添加すると、成型
体を作製したときに、耐熱性や耐衝撃性が低下するとい
う問題があった。
が高く、燃焼時に有害ガスが発生せず、しかもシリコー
ン樹脂自体の安全性も高いため、ポリカーボネート系樹
脂の難燃剤として使用されるようになっている。難燃剤
としてのシリコーン化合物は、以下に示す4つのシロキ
サン単位(M単位、D単位、T単位、Q単位)の少なく
ともいずれかが重合してなるポリマーである。
は、T単位を80重量%以上含有するシリコーン樹脂を
熱可塑性樹脂に添加した難燃性樹脂組成物が開示されて
いる。特開平5−86295号公報ではポリカーボネー
トなどの合成樹脂に、T単位を30〜99モル%、D単
位を0〜80モル%、M単位を1〜70モル%、Q単位
を0〜50モル%で含むシリコーン樹脂を添加した難燃
性樹脂組成物が開示されている。
シリコーン樹脂を単独で添加しても、大きな難燃効果を
持つものは極めて少なく、また電気電子機器関係の厳し
い難燃基準を満たすためにはシリコーン樹脂を多量に添
加する必要があり、その結果、プラスチックスの成型
性、混練性および他の必要特性に悪影響が生じることが
あり、さらにはコスト的にも不利であるため、実用的で
はなかった。
を向上させ、かつシリコーン化合物の添加量も削減する
試みとして、シリコーン化合物と金属塩とを併用する方
法も提案されている。たとえば、特開昭56−1008
53号公報には、ポリカーボネートなどの重合体に、D
単位から構成されるシリコーンと炭素数14〜20のカ
ルボン酸のIIa族金属塩を配合した難燃性樹脂組成物が
開示され、特公平3−48947号公報には、M単位と
Q単位とから構成されるシリコーン樹脂を、他のシリコ
ーン樹脂およびカルボン酸のIIa族金属塩とともに配合
した難燃性組成物が開示されている。しかしながら、シ
リコーン化合物と金属塩とを併用しても、難燃性の面で
効果に劣るため、十分な難燃効果を得るにはシリコーン
樹脂の添加量を多くしたり、水酸化アルミニウムなどの
無機難燃性充填材やハロゲンおよびリン化合物を併用す
ることが必要であった。
て添加する場合、添加量を多くしないと十分な難燃効果
が得られず、添加量を多くすると樹脂組成物の成型性、
成型品の外観や機械的強度などの諸物性が大幅に低下し
てしまったり、シリコーン樹脂は、それ自体が高価であ
るため、ポリカーボネート系樹脂に配合したときに、材
料コストが高くなってしまうという問題があり、このた
めより難燃効果の大きいシリコーン樹脂添加剤、または
シリコーン樹脂と併用して効果を向上させられる添加剤
の開発が望まれていた。
キシ基を含有するオルガノポリシロキサンと有機スルフ
ォン酸のアルカリ金属塩を添加した難燃性樹脂組成物
が、特開平8−176427号公報には、フェノール性
水酸基含有オルガノポリシロキサンで変性したポリカー
ボネート樹脂と有機アルカリ金属塩を添加した難燃性樹
脂組成物が記載されている。また、特開平9−1699
14号公報には、石油系重質油類又はピッチ類をシリコ
ーン化合物と併用して難燃効果を向上させた組成物が記
載されている。しかしながら、これらの組成物では、特
開平8−176425号公報および特開平8−1764
27号公報のような高価なシリコーン樹脂を使用する必
要があったり、また製造工程が複雑化することに伴うコ
ストアップに見合うほどの十分な難燃化効果は得られな
いなど、更なる改善が望まれていた。
いずれも、ポリカーボネート樹脂への分散性および相溶
性が十分でなかった。さらにまた、特開平10−139
964号公報には、分子量(重量平均分子量)が100
00〜270000の範囲にあり、下記式で表されるD
単位とT単位とを含むシリコーン樹脂を、芳香族系ポリ
カーボネートに配合した難燃性樹脂組成物が提案されて
いる。
位を 50〜90モル%含有し、D単位を 10〜50モ
ル%含有し、フェニル基を全有機置換基の中80モル%
以上含有しているシリコーン樹脂が、芳香族ポリカーボ
ネート樹脂に配合された難燃性ポリカーボネート樹脂組
成物が提案されている。しかしながら、特開平10−1
39964号公報、特開平11−140294号公報に
記載された難燃性ポリカーボネート組成物では、燃焼時
間が長く、かつドリップ性が不十分であり、実際に広く
評価されているUL94に基づく燃焼性試験における難
燃性がまだ不充分であった。
公報には、下式で表される構造、すなわちD単位を主要
構成単位とし、D単位とともにT単位および/またはQ
単位とから構成され、かつ有機官能基として芳香族基を
有するシリコーン化合物と、芳香族硫黄化合物の金属塩
と、含フッ素ポリマーとを、ポリカーボネート樹脂に配
合した難燃性ポリカーボネート樹脂組成物が開示されて
いる。
す。) しかしながら、このようにD単位を必須成分として含む
シリコーン樹脂は軟化点が著しく低く、室温で液状とな
りやすいので、ポリカーボネート樹脂への配合が極めて
困難となることがあった。また、分子量を大きくするこ
とで、D単位を必須成分として含むシリコーン樹脂であ
っても、室温で固体状のシリコーン樹脂が得られるが、
この場合、分子量を大きくするための重合に長時間要す
ることになる上に、添加しても難燃効果が低いという欠
点もあった。
性樹脂組成物では、難燃性、流動性、および得られた成
型体の耐熱性、耐衝撃性などの特性において必ずしも満
足しうるものは得られていなかった。本発明者らは、上
記問題点を解決すべく鋭意検討した結果、D単位を実質
的に含まず、T単位とM単位、またはT単位とQ単位と
M単位とから構成されるシリコーン樹脂を難燃剤として
使用し、このシリコーン樹脂とドリップ防止剤とを組み
合わせてポリカーボネート系樹脂に配合することによ
り、高いレベルの難燃性を有し、かつ上記した問題点を
いずれも解消しうる樹脂組成物が得られることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。
れ、しかも難燃性に優れた難燃性樹脂組成物を提供する
ことを目的としている。
位から構成されるシリコーン樹脂またはT単位とM単位
とQ単位から構成されるシリコーン樹脂と、(C)ドリ
ップ防止剤とを含み、かつポリカーボネート系樹脂
(A)100重量部に対して、 T単位とM単位から構成されるシリコーン樹脂 または
T単位とM単位とQ単位から構成されるシリコーン樹脂
(B)を0.1〜9重量部、およびドリップ防止剤
(C)を0.01〜10重量部の量で含むことを特徴と
している。
ロエチレン(PTFE)であることが好ましく、このポ
リテトラフルオロエチレンは、ポリカーボネート系樹脂
(A)100重量部に対して、0.01〜2重量部の量
で含まれていることが好ましい。本発明に係る電気電子
機器部品は、前記記載の難燃性樹脂組成物から成形され
てなる。また、本発明に係るハウジング材は、前記記載
の難燃性樹脂組成物から成形されてなる。
について説明する。 [難燃性樹脂組成物]本発明に係る難燃性樹脂組成物
は、(A)ポリカーボネート系樹脂と、(B)T単位と
M単位から構成されるシリコーン樹脂またはT単位とM
単位とQ単位から構成されるシリコーン樹脂と、(C)
ドリップ防止剤とを含むことを特徴としている。
は、芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体と
を反応させて得られる芳香族ホモポリカーボネートまた
は芳香族コポリカーボネートである。カーボネート系樹
脂は一般に、下記式(1)で示される繰り返し構造単位
を有するものである。
物から誘導される2価の残基である) 芳香族ジヒドロキシ化合物としては、官能基であるヒド
ロキシ基を2個含有し、各ヒドロキシ基が芳香核の炭素
原子に直接接合した単核または多核の芳香族化合物が挙
げられる。芳香族ジヒドロキシ化合物として具体的に
は、下記式(2)で表されるビスフェノール化合物が例
示される。
ドロキシ化合物として、具体的には、ビス(4-ヒドロキ
シフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニ
ル)エタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパ
ン(いわゆるビスフェノールA)、2,2-ビス(4-ヒドロ
キシフェニル)ブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニ
ル)オクタン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)フェニル
メタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-1-メチルフェニル)
プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシ-t-ブチルフェニ
ル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-ブロモフェ
ニル)プロパン、2,2-(4-ヒドロキシ-3,5-ジブロモフ
ェニル)プロパンなどのビス(ヒドロキシアリール)ア
ルカン類;1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロペ
ンタン、1,1-(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン
などのビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類;
4,4'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4'-ジヒドロ
キシ-3,3'-ジメチルフェニルエーテルなどのジヒドロキ
シアリールエーテル類;4,4'-ジヒドロキシジフェニル
スルフィド、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルフェニ
ルスルフィドなどのジヒドロキシジアリールスルフィド
類;4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4'-
ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルジフェニルスルホキシドな
どのジヒドロキシジアリールスルホキシド類;4,4'-ジ
ヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'-ジヒドロキシ-3,
3'-ジメチルジフェニルスルホンなどのジヒドロキシジ
アリールスルホン類などを挙げることができるが、これ
らに限定されるものではない。
特に2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(ビス
フェノールA)が好ましく用いられる。また、上記式
(2)以外の芳香族ジヒドロキシ化合物として、下記式
(3)で表される芳香族ジヒドロキシ化合物を使用する
こともできる。
数1〜10個の炭化水素基、該炭化水素基の1以上がハ
ロゲン原子で置換されたハロゲン化炭化水素基、または
ハロゲン原子であり、pは0〜4の整数である) このような化合物としては、たとえばレゾルシン;およ
び3-メチルレゾルシン、3-エチルレゾルシン、3-プロピ
ルレゾルシン、3-ブチルレゾルシン、3-t-ブチルレゾ
ルシン、3-フェニルレゾルシン、3-クミルレゾルシン、
2,3,4,6-テトラフルオロレゾルシン、2,3,4,6-テトラブ
ロモレゾルシンなどの置換レゾルシン;カテコール;ヒ
ドロキノン、および3-メチルヒドロキノン、3-エチルヒ
ドロキノン、3-プロピルヒドロキノン、3-ブチルヒドロ
キノン、3-t-ブチルヒドロキノン、3-フェニルヒドロ
キノン、3-クミルヒドロキノン、2,3,5,6-テトラメチル
ヒドロキノン、2,3,5,6-テトラ−t−ブチルヒドロキノ
ン、2,3,5,6-テトラフルオロヒドロキノン、2,3,5,6-テ
トラブロモヒドロキノンなどの置換ヒドロキノンなど、
および、次式
3',3'-テトラメチル-1,1'-スピロビ−[1H−インデ
ン]-7,7'-ジオールなどを用いることもできる。これら
の芳香族ジヒドロキシ化合物は、単独で用いてもよく、
また、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、ポ
リカーボネートは、線状のものであっても、分岐を有す
るものであってもよい。また線状ポリカーボネートと分
岐状ポリカーボネートのブレンド物であってもよい。
能性芳香族化合物を芳香族ジヒドロキシ化合物およびカ
ーボネート前駆体と反応させることにより得られる。こ
のような多官能性芳香族化合物の代表例は、米国特許明
細書第3,028,385号、第3,334,154号、第4,001,124号お
よび第4,131,576号に記載されており、具体的には、1,
1,1-トリス(4-ヒドロキシフェニル) エタン、2,2',2"-
トリス(4-ヒドロキシフェニル)ジイソプロピルベンゼ
ン、α-メチル-α,α',α'-トリス(4-ヒドロキシフェニ
ル)-1,4-ジエチルベンゼン、α,α',α"-トリス(4-ヒド
ロキシフェニル)-1,3,5-トリイソプロピルベンゼン、フ
ロログリシン、4,6-ジメチル-2,4,6-トリ(4-ヒドロキシ
フェニル)-ヘプタン-2、1,3,5-トリ(4-ヒドロキシフェ
ニル) ベンゼン、2,2-ビス-[4,4-(4,4'-ジヒドロキシフ
ェニル)-シクロヘキシル]-プロパン、トリメリット酸、
1,3,5-ベンゼントリカルボン酸、ピロメリット酸などが
挙げられる。これらのうち、1,1,1-トリス(4-ヒドロキ
シフェニル)エタン、α,α',α"-トリス(4-ヒドロキシ
フェニル)-1,3,5-トリイソプロピルベンゼンなどが好ま
しく用いられる。
ン中、25℃で測定した固有粘度は、特に制限されるも
のではなく、目的とする用途、および成型性を鑑み適宜
選択されるが、通常、0.26dl/g以上、好ましくは
0.30dl/g〜0.98dl/g、さらに好ましくは 0.
34dl/g〜0.64dl/gの範囲にあり、粘度平均分子量
に換算した場合、通常、10000以上、好ましくは1
2000〜50000、さらに好ましくは14000〜
30000の範囲にあることが望ましい。また、複数の
異なる個有粘度のポリカーボネート樹脂を混合して使用
できる。
脂は、公知の製造方法によって製造される。たとえば、 芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体(た
とえば炭酸ジエステル)とを溶融状態でエステル交換反
応させて、ポリカーボネートを合成する方法(溶融
法)、 溶液中で芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート前
駆体(たとえばホスゲン)とを反応させる方法(界面
法)などが挙げられる。
平2−175723号公報、特開平2-124934号公報、米国特許
第4,001,184号明細書、同第4,238,569号明細書、同第4,
238,597号明細書、同第4,474,999号明細書などに記載さ
れている。 [溶融法]の方法(溶融法)において使用される炭酸
ジエステルとしては、ジフェニルカーボネート、ビス
(クロロフェニル)カーボネート、ビス(2,4- ジクロル
フェニル) カーボネート、ビス(2,4,6-トリクロルフェ
ニル) カーボネート、ビス(2-シアノフェニル) カーボ
ネート、ビス(o-ニトロフェニル) カーボネート、ジト
リルカーボネート、m-クレジルカーボネート、ジナフチ
ルカーボネート、ビス(ジフェニル) カーボネート、ジ
エチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジブチル
カーボネート、ジシクロヘキシルカーボネートなどが挙
げられる。これらのうち、ジフェニルカーボネートが好
ましく用いられる。これらを2種以上併用することもで
きる。これらのうちでも特にジフェニルカーボネートが
好ましく用いられる。また、このような炭酸ジエステル
中には、ジカルボン酸あるいはジカルボン酸エステルが
含有されていてもよい。具体的に、炭酸ジエステルは、
ジカルボン酸あるいはジカルボン酸エステルを好ましく
は50モル%以下、さらに好ましくは30モル%以下の
量で含有していてもよい。このようなジカルボン酸ある
いはジカルボン酸エステルとしては、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、セバシン酸、デカン二酸、ドデカン二酸、
セバシン酸ジフェニル、テレフタル酸ジフェニル、イソ
フタル酸ジフェニル、デカン二酸ジフェニル、ドデカン
二酸ジフェニルなどを挙げることができる。炭酸ジエス
テルは、これらのジカルボン酸あるいはジカルボン酸エ
ステルを2種以上含有していてもよい。
族ジヒドロキシ化合物とを重縮合させると、ポリカーボ
ネートが得られる。ポリカーボネートを製造するに際し
て、上記のような炭酸ジエステルは、芳香族ジヒドロキ
シ化合物総量1モルに対して、0.95〜1.30モル、
好ましくは1.01〜1.20モルの量で用いられること
が望ましい。
えば本出願人が特開平4-175368号公報において提案した
化合物を使用される。具体的に溶融重縮合触媒として、
通常、(a)アルカリ金属化合物および/またはアルカリ
土類金属化合物(以下(a) アルカリ(土類)金属化合物
ともいう)が使用される。 (a) アルカリ(土類)金属化合物としては、アルカリ金
属およびアルカリ土類金属の有機酸塩、無機酸塩、酸化
物、水酸化物、水素化物あるいはアルコラートなどが好
ましく用いられる。
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素
リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウ
ム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、ス
テアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステア
リン酸リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ
素リチウム、フェニル化ホウ素ナトリウム、安息香酸ナ
トリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、リン
酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水
素二リチウム、ビスフェノールAの二ナトリウム塩、二
カリウム塩、二リチウム塩、フェーノル類のナトリウム
塩、カリウム塩、リチウム塩などが挙げられ、アルカリ
土類金属化合物としては、水酸化カルシウム、水酸化バ
リウム、水酸化マグネシウム、水酸化ストロンチウム、
炭酸水素カルシウム、炭酸水素バリウム、炭酸水素マグ
ネシウム、炭酸水素ストロンチウム、炭酸カルシウム、
炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウ
ム、酢酸カルシウム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウ
ム、酢酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ス
テアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステ
アリン酸ストロンチウムなどが挙げられる。これら化合
物を2種以上併用することもできる。
は、ビスフェノール類1モルに対して、1×10-8〜1
×10-3モル、好ましくは1×10-7〜2×10-6モ
ル、さらに好ましくは1×10-7〜8×10-7モルの量
で、溶融重縮合反応中に含まれていることが望ましい。
また、溶融重縮合反応の原料であるビスフェノール類中
に予めアルカリ(土類)金属化合物が含まれている場
合、溶融重縮合反応時に存在するアルカリ(土類)金属
化合物の量が、ビスフェノール類1モルに対して、前記
範囲となるように添加量を制御することが望ましい。
な(a)アルカリ(土類)金属化合物に加えて(b)塩基性化
合物を併用されていてもよい。このような(b)塩基性化
合物としては、たとえば高温で易分解性あるいは揮発性
の含窒素塩基性化合物が挙げられ、具体的には、以下の
ような化合物を挙げることができる。テトラメチルアン
モニウムヒドロキシド(Me4NOH)、テトラエチルアンモ
ニウムヒドロキシド(Et4NOH)、テトラブチルアンモニ
ウムヒドロキシド(Bu4NOH)、トリメチルベンジルアン
モニウムヒドロキシド(φ−CH2(Me)3NOH)などのアル
キル、アリール、アルアリール基などを有するアンモニ
ウムヒドロオキシド類、トリメチルアミン、トリエチル
アミン、ジメチルベンジルアミン、トリフェニルアミン
などの三級アミン類、R2NH(式中Rはメチル、エチ
ルなどのアルキル基、フェニル、トリルなどのアリール
基などである)で示される二級アミン類、RNH2(式
中Rは上記と同じである)で示される一級アミン類、4-
ジメチルアミノピリジン、4-ジエチルアミノピリジン、
4-ピロリジノピリジンなどのピリジン類、2-メチルイミ
ダゾール、2-フェニルイミダゾールなどのイミダゾール
類、あるいはアンモニア、テトラメチルアンモニウムボ
ロハイドライド(Me4NBH4)、テトラブチルアンモニウ
ムボロハイドライド(Bu4NBH4)、テトラブチルアンモ
ニウムテトラフェニルボレート(Bu4NBPh4)、テトラメ
チルアンモニウムテトラフェニルボレート(Me4NBPh4)
などの塩基性塩。これらのうち、テトラアルキルアンモ
ニウムヒドロキシド類が好ましく用いられる。上記のよ
うな(b) 含窒素塩基性化合物は、ビスフェノール類1モ
ルに対して、1×10-6〜1×10-1モル好ましくは1
×10-5〜1×10-2モルの量で用いることができる。
またさらに触媒として、(c)ホウ酸化合物を用いること
もできる。
ウ酸およびホウ酸エステルなどを挙げることができる。
ホウ酸エステルとしては、下記一般式で示されるホウ酸
エステルを挙げることができる。 B(OR)n(OH)3-n 式中、Rはメチル、エチルなどのアルキル、フェニルな
どのアリールなどであり、nは1,2または3である。
このようなホウ酸エステルとしては、具体的には、ホウ
酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリブチル、
ホウ酸トリヘキシル、ホウ酸トリヘプチル、ホウ酸トリ
フェニル、ホウ酸トリトリル、ホウ酸トリナフチルなど
が挙げられる。このような(c) ホウ酸またはホウ酸エス
テルは、ビスフェノール類1モルに対して、1×10-8
〜1×10-1モル、好ましくは1×10-7〜1×10-2
モル、さらに好ましくは1×10-6〜1×10-4モルの
量で用いることができる。溶融重縮合触媒としては、た
とえば(a)アルカリ(土類)金属化合物と(b)含窒素塩基
性化合物とを組み合わせて、さらには(a)アルカリ(土
類)金属化合物と(b)含窒素塩基性化合物と(c)ホウ酸ま
たはホウ酸エステルとの三者を組み合わせて用いること
が好ましい。触媒として、上記のような量の(a)アルカ
リ(土類)金属化合物と(b)含窒素塩基性化合物とを組
み合わせて用いると、重縮合反応を十分な速度で進行さ
せることができるとともに、高分子量のポリカーボネー
トを高い重合活性で生成させることができるので好まし
い。
(b)含窒素塩基性化合物とを併用する場合、あるいは(a)
アルカリ(土類)金属化合物と(b)含窒素塩基性化合物
と(c)ホウ酸またはホウ酸エステルとを併用する場合、
各触媒成分を混合したものを、ビスフェノール類と炭酸
ジエステルとの溶融混合物に添加してもよく、また、個
別にビスフェノール類と炭酸ジエステルとの溶融混合物
に添加してもよい。 [界面法]の界面法において使用されるカーボネート
前駆体としては、たとえばハロゲン化カルボニル、ジア
リールカーボネート、ビスハロホルメートが挙げられ、
いずれを使用してもよい。ハロゲン化カルボニルとして
は、たとえば臭化カルボニル、塩化カルボニル(いわゆ
るホスゲン)およびこれらの混合物が挙げられる。アリ
ールカーボネートとしては、たとえばジフェニルカーボ
ネート、ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネー
ト、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m−クレジ
ルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフ
ェニル)カーボネートなどが挙げられる。また、ビスハ
ロホルメートとしては、たとえば、2,2-ビス(4-ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5
-ジクロロフェニル)プロパン、ヒドロキノンなどの芳
香族ジヒドロキシ化合物のビスクロロホルメートもしく
はビスブロモホルメート;エチレングリコールなどのグ
リコール類のビスクロロホルメートもしくはビスブロモ
ホルメートなどが挙げられる。上記のカーボネート前駆
体は、いずれも有用であるが、塩化カルボニル(すなわ
ちホスゲン)が好適である。
中に前記芳香族ジヒドロキシ化合物を溶解または分散さ
せ、得られた混合物を水と相溶しない溶媒を加え、そし
てこれらの反応物質を、適当な触媒の存在下、特定のp
H条件のもとホスゲンのようなカーボネート前駆体と接
触させることによって行われる。通常、使用される水と
相溶しない溶媒としては、メチレンクロライド、1,2-ジ
クロロエタン、クロロベンゼン、トルエンなどが使用さ
れる。界面法で使用される触媒としては、特に限定され
ないが、通常、トリエチルアミンのような第三アミン、
第四ホスホニウム化合物、第四アンモニウム化合物など
が使用される。界面法における反応温度も、反応が進行
する温度であれば、特に制限されるものではないが、好
ましくは室温(25℃)から50℃までの温度の範囲が
望ましい。
カーボネートは、必要に応じて特定の官能基で末端封止
されていてもよい。末端封止剤としては、特に限定はさ
れないがフェーノル、クロマン−I、p−クミルフェノ
ールなどの1価のフェーノル類などが挙げられる。シリコーン樹脂(B) 本発明における(B)成分のシリコーン樹脂としては、
下記に示す[RSiO 1.5]T単位と[R3SiO0.5]
M単位とから構成されるシリコーン樹脂、または[RS
iO1.5]T単位と[R3SiO0.5]M単位と[Si
O2]Q単位とから構成されるシリコーン樹脂である。
一でも異なっていてもよく、具体的には、メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;ビニ
ル基、アリル基などのアルケニル基;フェニル基、トリ
ル基などのアリール基などが例示される。このような有
機基Rのうち、シリコーン樹脂としての入手が容易であ
り、ポリカーボネート系樹脂への分散性および難燃性か
ら、特に有機基Rとしてメチル基および/またはフェニ
ル基を有するシリコーン樹脂が好ましい。特にフェニル
基を有するシリコーン樹脂は、難燃性に優れるほか、ポ
リカーボネートとの相溶性に優れ、しかもポリカーボネ
ートの透明性を向上させる。このようなフェニル基は、
シリコーン樹脂中の全有機基に対して20モル%以上が好
ましく、さらに好ましくは40モル%以上であることが望
ましい。
ルに対して、0.03〜1モル、好ましくは0.05〜
0.3モルの量で含まれていることが望ましい。また、
シリコーン樹脂中にQ単位が含まれている場合、Q単位
は、T単位1モルに対して、0.001〜0.5モル、
好ましくは0.01〜0.05モルの量で含まれている
ことが望ましい。難燃性のためには酸化度の高いQ単位
をより多量に含有している方がより有利であるが、シロ
キサン中のQ単位が多いと、無機微粒子的性質が強くな
りすぎるため、ポリカーボネート系樹脂中への分散性が
不良となるので、配合量は上記範囲内に抑える必要があ
る。
燃性、加工性、成型品の性能などのバランスを考慮し
て、シリコーン樹脂のうち50〜97モル%をT単位が
占めるような領域を選択することがさらに望ましい。こ
のようなシリコーン樹脂は、公知の方法で合成でき、た
とえばオルガノクロロシランやオルガノアルコキシシラ
ン等を過剰の水で加水分解・縮合反応させることにより
得られる。具体的には、まず、RSiO1.5単位(T単
位)、SiO2単位(Q単位)を形成するシラン化合物を水
で加水分解・縮合反応させて、シラノール基含有シリコ
ーン樹脂を作製し、次いでこのシラノール基をトリオル
ガノシリル化することによってシリコーン樹脂を作製す
ると、分子量制御が容易に行うことできるので望まし
い。
方法としては、(a)[RSiO1.5]T単位からなるシラ
ノール基含有シリコーン樹脂100重量部に対して、
(b)(R 1 3Si)aZ〔式中、R1は互いに同一または異種の
置換または非置換の1価炭化水素基を示し、aは1〜3
の整数を表し、Zは、aが1のときは水素原子、ハロゲ
ン原子、水酸基または加水分解性基を示し、aが2のと
きは−O−、−NX−または
炭化水素基を表す〕で表されるシリコーン化合物5〜1
00重量部を反応させることにより得ることができる。
(a)成分のシラノール基含有シリコーン樹脂は、公知の
方法で合成でき、たとえばオルガノクロロシランやオル
ガノアルコキシシラン等を過剰の水で加水分解・縮合反
応させることにより得られる。このような反応におい
て、水の量や加水分解触媒の種類あるいは量、縮合反応
の時間や温度等を調整することにより、各種の重合度の
シリコーン樹脂が得られる。こうして得られるシリコー
ン樹脂は一般にシラノール基(−SiOH)を含有して
いる。
ーン化合物は、(a)成分中のシラノール基をシリル化す
るものであり、Zの加水分解性基としては、メトキシル
基、エトキシル基、プロポキシル基、イソプロポキシル
基、ブトキシル基のアルコキシル基、塩素、臭素などの
ハロゲン、プロペノキシ基等のアルケニルオキシ基、ア
セトキシ基、ベンゾキシ基等のアシロキシ基、アセエト
ンオキシム基、ブタノンオキシム基等のオルガノオキシ
ム基、ジメチルアミノキシ基、ジエチルアミノキシ基等
のオルガノアミノキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチル
アミノ基シクロヘキシルアミノ基等のオルガノアミノ
基、N−メチルアセトアミド基等のオルガノアミド基等
が例示される。
ラン、トリエチルシラン等のハイドロジェンシラン、ト
リメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラントリフ
ェニルクロロシラン等のクロロシラン、トリメチルシラ
ノール等のシラノール、トリメチルメトキシシラン、ト
リメチルエトキシシラン等のアルコキシシラン、(C
H3)3SiNHCH3、(CH3)3SiNHC2H5、(CH3)3
SiNH(CH3)2、(CH 3)3SiNH(C2H5)2等のアミ
ノシラン、(CH3)3SiOCOCH3等のアシロキシシラ
ン、ヘキサメチルジシラザン[(CH3)2Si]2NH、1,3-
ジビニルテトラメチルジシラザン等のジシラザン、ノナ
メチルトリシラザン[(CH3)3Si]3N等のトリシラザン
などが挙げられる。これらの中でも、反応の制御や未反
応物の除去が容易なことから、シラザン類やクロロシラ
ン類が好ましく用いられる。上述した(a)成分と(b)成分
との反応は、シラノールをシリル化する公知の条件で行
うことができる。たとえば、(b)成分がシラザンやクロ
ロシランの場合、(a)成分と(b)成分とを混合して加熱す
るだけで容易に反応は進行する。このとき(b)成分の使
用量は、(a)成分100重量部に対して5〜100重量
部の範囲にあることが好ましい。なお、(b)成分が5重
量部未満であると、(a)成分のシラノール基を十分にシ
リル化することができず、反応中にゲル化するなどの不
具合を生じることがある。また、(b)成分が100重量
部を超えると、未反応の(b)成分が過剰に残るので、原
料的に経済性が悪く、未反応の(b)成分を除くのに長時
間を要するので、工程が煩雑化する。なお、上記シリル
化反応は、反応温度を制御したり、副反応の脱水縮合反
応を抑制するために、有機溶媒中で行うことが好まし
い。このような有機溶媒としては、トルエン、キシレ
ン、ヘキサン、工業用ガソリン、ミネラルスピッリッ
ト、ケロシン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、
ジクロロエタン等の塩素化炭化水素系溶媒等が挙げられ
る。反応温度は、特に制限されるものではないが、好適
には、室温から120℃の範囲である。反応によって生
成する塩酸、アンモニア、塩化アンモニウム、アルコー
ル等は水洗による除去もしくは溶媒と同時に留去するこ
とができる。上述したような方法で得られるシリコーン
樹脂は、一般に室温で液状または固体状である。
コーン樹脂は、固体のものが、ポリカーボネート系樹脂
に均一に分散させることができるので好ましい。特に、
軟化点が40℃以上、好ましくは70〜250℃の固体状シリ
コーン樹脂が、好適である。なお、軟化点の異なる2種
以上のシリコーン樹脂を混合して、シリコーン樹脂の軟
化点を調整してもよい。本発明の難燃性樹脂組成物に使
用するシリコーン樹脂の分子量は、1000〜5000
0の範囲が好ましく、より好ましくは2000〜200
00、特に好ましくは3000〜10000である。分
子量が1000未満であると使用条件においては固体状
態を保持することが難しく作業性に劣り、また、分子量
が50000を超えるとポリカーボネートへの分散性に
劣ることがある。
シラノール基含有シリコーン樹脂の分子量、シリル化さ
れるシラノール基、シリル化剤となる(b)成分の種類
によって制御することができる。本発明で使用されるシ
リコーン樹脂は、実質的にR2SiO1.0で表される2官
能シロキサン(D単位)を有していない。D単位を有して
いると軟化点が著しく下がり、室温で液状となりやす
く、ポリカーボネートへの配合が困難となる。また、分
子量を高くすれば、D単位を有するシリコーン樹脂でも
室温で固体状のシリコーン樹脂が得られるものの、分子
量を高くするための重合時間が長くなる上に、T単位と
M単位とから構成されるシリコーン樹脂、またはT単位
とM単位とQ単位とシリコーン樹脂に比べ、難燃効果が
低い。使用するシリコーン樹脂は、少量のシラノール基
やアルコキシ基を有してもよいが、保存安定性、熔融加
工時安定性また難燃性の点からシラノール基量は、少な
いことが好ましく、シラノール基はシリコーン樹脂中に
0.5重量%以下の量で含まれていることが望ましく、さ
らには0.3重量%以下が望ましい。また、シリコーン樹
脂に、アルコキシ基などの架橋性官能基は、必ずしも必
要でなく、シリコーン樹脂中のアルコキシ基含有量は5
重量%以下であればよい。
リコーン樹脂の量は、ポリカーボネート系樹脂100重
量部に対して0.1〜9重量部、好ましくは0.3〜6
重量部である。シリコーン樹脂の量が、0.1重量部未
満では難燃性を十分に付与することができず、9重量部
を超えても、さらなる難燃性の向上は見込めないばかり
か、成型品の外観および光学的透明性や強度に悪影響を
与えることがある。なお、これらのシリコーン樹脂は、
いずれも燃焼時には有害なガスを発生させることがな
い。
るドリップ防止剤とは、燃焼の際に、ドリップ(滴下)
を抑制する働きのある添加剤であり、公知のものが使用
できる。特に、ポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)などに代表されるポリカーボネート系樹脂中でフィ
ブリル構造を形成するものがドリップの抑制効果が高い
ので好適である。
(PTFE)の中でも、分散性に優れたもの、たとえば
水などの溶液にPTFEを乳化分散させたもの、またポ
リカーボネートやスチレン−アクリロニトリル共重合体
に代表される樹脂でPTFEをカプセル化処理したもの
は、ポリカーボネート組成物からなる成型体に、よい表
面外観を与えるので好ましい。
ものの場合、特に制限はないが、PTFEが1ミクロン
以下の平均粒子径であるものが好ましく、特に0.5ミ
クロン以下であることが好ましい。このようなPTFE
として市販されているものの具体例としては、テフロン
30J(商標、 三井デュポンフルオロケミカル
(株))、ポリフロン D−2C(商標、 ダイキン化学
工業(株))、アフロン AD1(商標、旭硝子
(株))などがあげられる。
脂100 重量部に対して、0.01〜10重量部、好
ましくは0.05〜2重量部、さらに好ましくは0.1
〜0.5重量部の範囲で添加される。成分(C)の量が
上記の範囲より少ないと優れた難燃性のポリカーボネー
ト組成物が得られず、上記の範囲より多いと流動性が損
なわれることがある。
レンは、公知の方法によって製造することもできる(米
国特許第2393967号明細書参照)。具体的には、
ペルオキシ二硫酸ナトリウム、カリウムまたはアンモニ
ウムなどの遊離基触媒を使用して、水性の溶媒中におい
て、100〜1000psiの圧力下で、0〜200℃
好ましくは20〜100℃の温度条件のもと、テトラフ
ルオロエチレンを重合させることによって、ポリテトラ
フルオロエチレンを白色の固体として得ることができ
る。
は、分子量が50万以上、好ましくは100万〜500
0万程度のものが望ましい。このため、ポリテトラフル
オロエチレンが配合された樹脂組成物は、燃焼時のドリ
ップが抑制される。さらに、ポリテトラフルオロエチレ
ンとシリコーン樹脂とを併用すると、ポリテトラフルオ
ロエチレンのみを添加したときに比べて、さらにドリッ
プを抑制し、しかも燃焼時間を短くすることができる。
のようなポリテトラフルオロエチレンとともに、ポリフ
ェニレンエーテル(PPE)を併用してもよい。ポリフェニ
レンエーテル系樹脂はそれ自体公知であり、下記式
(I):
ぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基お
よび置換炭化水素基(たとえばハロゲン化炭化水素基)
から選ばれる)で示される単位からなるホモ重合体およ
び/または共重合体である。このようなPPEの具体例
としては、ポリ(2,6-ジメチル-1,4 -フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2,6-ジエチル-1,4 -フェニレン)エ―テル、ポ
リ(2-メチル-6- エチル-1,4-フェニレン)エーテル、ポ
リ(2-メチル-6-プロピル-1,4-フェニレン)エーテル、ポ
リ(2,6-ジプロピル-1,4-フェニレン)エーテル、ポリ(2-
エチル-6-プロピル-1,4-フェニレン)エーテル、ポリ(2,
6‐ジメトキシ-1,4-フェニレン)エ―テル、ポリ(2,6-ジ
クロロメチル-1,4 -フェニレン)エーテル、ポリ(2,6-
ジブロモメチル-1,4 -フェニレン)エーテル、ポリ(2,6-
ジフェニル-1,4-フェニレン)エーテル、ポリ(2,6-ジト
リル-1,4-フェニレン)エーテル、ポリ(2,6-ジクロロ-1,
4-フェニレン)エーテル、ポリ(2,6-ジベンジル-1,4-フ
ェニレン)エーテル、ポリ(2,5-ジメチル-1,4 -フェニレ
ン)エーテルなどが挙げられる。特に好ましいPPE系
樹脂は、ポリ(2,6-ジメチル-1,4-フェニレン)エーテル
である。またポリフェニレンエーテル共重合体として
は、上記ポリフェニレンエーテル繰り返し単位中にアル
キル三置換フェーノルたとえば2,3,6-トリメチルフェー
ノルを一部含有する共重合体を挙げることができる。ま
たこれらのポリフェニレンエーテルに、スチレン系化合
物がグラフトした共重合体であってもよい。スチレン系
化合物グラフト化ポリフェニレンエーテルとしては上記
ポリフェニレンエーテルにスチレン系化合物として、た
とえばスチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、クロロスチレンなどをグラフト重合して得られる共
重合体が挙げられる。
のようなポリテトラフルオロエチレンとともに、無機系
ドリップ防止剤を併用してもよい。無機系ドリップ剤と
しては、シリカ、石英、ケイ酸アルミニウム、マイカ、
アルミナ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、タル
ク、炭化珪素、窒化ケイ素、窒化硼素、酸化チタン、酸
化鉄、カーボンブラックなどが挙げられる。
は、その物性を損なわない限りにおいて、その目的に応
じて、ポリカーボネート以外の熱可塑性樹脂を含んでい
てもよい。ポリカーボネート以外の熱可塑性樹脂として
は、スチレン系樹脂、芳香族ビニル・ジエン・シアン化
ビニル系共重合体、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリフェニレンオキシド系
樹脂、ポリエステルカーボネート系樹脂、ポリエーテル
イミド系樹脂およびメチルメタクリレート/ブタジエン
/スチレン共重合体(MBS樹脂)などが挙げられる。
これらの樹脂は2種以上組み合わせてもよい。
ポリα-メチルスチレン、スチレン-アクリロニトリル共
重合体(SAN樹脂)などが挙げられる。芳香族ビニル
・ジエン・シアン化ビニル系共重合体としては、スチレ
ン・ブタジエン・アクリロニトリル共重合体(ABS樹
脂)などが挙げられる。アクリル系樹脂としては、ポリ
メチルメタクリレートなどが挙げられる。
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどが
挙げられる。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテ
ン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-プロピレ
ン-ジエン共重合体などが挙げられる。
ポリフェニレンオキシド樹脂が挙げられ、そのベンゼン
核結合水素がたとえばアルキル基、ハロゲン原子などで
置換されていてもよい。これらのその他の熱可塑性樹脂
成分は、ポリカーボネート(A)100重量部に対し
て、200重量部以下、好ましくは100重量部以下の
量で配合されていることが好ましい。200重量部を超
える量で、その他の熱可塑性樹脂成分を配合すると、ポ
リカーボネート系樹脂の特性が低下することがある。
外線吸収剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン
系安定剤、エポキシ安定剤などが含まれていてもよい。紫外線吸収剤: 紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾ
ール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、
サリチレート系紫外線吸収剤などが挙げられる。
は、具体的には2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-5'-t-ブチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-5'-t-
オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロ
キシ-3',5'-ジ-t-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2-(2'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-アミルフェニル)ベン
ゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3'-ドデシル-5'-メ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-
3',5'-ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2'-メ
チレンビス[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-(2H-ベ
ンゾトリアゾール-2-イル)フェーノル]などが挙げられ
る。このようなベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤は、
たとえばアメリカンサイアナミッド社からUV5411
として市販されている。またベンゾフェノン系紫外線吸
収剤は、たとえばサイナミット社からUV531として
市販されている。さらにサリチレート系紫外線吸収剤と
しては、たとえばフェニルサリチレート、p-t-ブチルフ
ェニルサリチレート、p-オクチルフェニルサリチレート
などが挙げられる。
ト系樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量
部、好ましくは0.05〜5重量部の量で使用される。リン系安定剤 リン系安定剤としては、従来より酸化防止剤として市販
されているものを特に制限なく使用することができる。
ジフェニルノニルホスファイト、トリス-(2,4-ジ-t- ブ
チルフェニル)ホスファイト、トリスノニルフェニルホ
スファイト、ジフェニルイソオクチルホスファイト、2,
2'-メチレンビス (4,6-ジ-t-ブチルフェニル)オクチル
ホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、ジ
フェニルモノ(トリデシル)ホスファイト、2,2'-エチリ
デンビス(4,6-ジ-t-ブチルフェノール)フルオロホス
ファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、フェニ
ルジ(トリデシル)ホスファイト、トリス(2-エチルヘ
キシル)ホスファイト、トリス(イソデシル)ホスファ
イト、トリス(トリデシル)ホスファイト、ジブチルハ
イドロゲンホスファイト、トリラウリルトリチオホスフ
ァイト、テトラキス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)-4,4'
-ビフェニレンジホスフォナイト、4,4'-イソプロピリデ
ンジフェノールアルキル(C12〜C15)ホスファイト、
4,4'-ブチリデンビス(3-メチル-6-t-ブチルフェニル)
ジ-トリデシルホスファイト、ビス(2,4-ジ-t- ブチル
フェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリ
トールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタ
エリスリトールジホスファイト、ジステアリル-ペンタ
エリスリトールジホスファイト、フェニル-ビスフェノ
ールAペンタエリスリトールジホスファイト、テトラフ
ェニルジプロピレングリコールジホスファイト、1,1,3-
トリス(2-メチル-4-ジ-トリデシルホスファイト-5-t-
ブチルフェニル)ブタン、3,4,5,6-テトラベンゾ-1,2-
オキサホスファン-2-オキシドなどを使用できる。これ
らのホスファイトの部分加水分解物も使用できる。この
ようなリン系安定剤の市販品の例として、アデカスタブ
PEP−36,PEP−24、PEP−4C、PEP
−8(旭電化工業(株)製)、Irgafos168( 商標:チバ
・ガイギー社製),Sandstab P-EPQ(商標:Sandoz社
製)、 Chelex L(商標:堺化学工業(株)製)、3P2S
(商標:イハラケミカル工業(株)製)、Mark 329K(商
標:旭電化工業(株)製)、Mark P(同前)、Weston 6
18 (商標:三光化学工業(株)製)などを挙げることが
できる。
ート系樹脂100重量部に対して、0.0001〜1重量部、
好ましくは0.001〜0.5重量部の範囲で配合され
ることが望ましい。ヒンダードフェノール系酸化防止剤 ヒンダードフェノール系酸化防止剤として、具体的に
は、n-オクタデシル-3-(3',5'-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート、2,6-ジ-t-ブチル-4-ヒド
ロキシメチルフェノール、2,2'-メチレンビス(4-メチル
-6-t-ブチルフェノール)、ペンタエリスリチル-テトラ
キス[3-(3',5'-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート]などが挙げられる。これらを単独で用い
ても2種以上組み合わせて用いてもよい。
は、ポリカーボネート系樹脂100重量部に対して、0.
0001〜1重量部、好ましくは0.001〜0.5重量部
の範囲で配合されることが望ましい。エポキシ系安定剤 エポキシ系安定剤としては、エポキシ化大豆油、エポキ
シ化アマニ油、フェニルグリシジルエーテル、アリルグ
リシジルエーテル、t-ブチルフェニルグリシジルエーテ
ル、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル -3',4'-エポキ
シシクロヘキシルカルボキシレート、3,4-エポキシ-6-
メチルシクロヘキシルメチル -3',4'-エポキシ-6'-メチ
ルシクロヘキシルカルボキシレート、2,3-エポキシシク
ロヘキシルメチル-3',4'-エポキシシクロヘキシルカル
ボキシレート、4-(3,4-エポキシ-5- メチルシクロヘキ
シル)ブチル-3',4'-エポキシシクロヘキシルカルボキ
シレート、3,4-エポキシシクロヘキシルエチレンオキシ
ド、シクロヘキシルメチル-3,4- エポキシシクロヘキシ
ルカルボキシレート、3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘ
キシルメチル-6'-メチルシロヘキシルカルボキシレー
ト、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、テトラブ
ロモビスフェノールAグリシジルエーテル、フタル酸の
ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸のジグリ
シジルエステル、ビス- エポキシジシクロペンタジエニ
ルエーテル、ビス-エポキシエチレングリコール、ビス-
エポキシシクロヘキシルアジペート、ブタジエンジエ
ポキシド、テトラフェニルエチレンエポキシド、オクチ
ルエポキシタレート、エポキシ化ポリブタジエン、3,4-
ジメチル-1,2-エポキシシクロヘキサン、3,5-ジメチル-
1,2-エポキシシクロヘキサン、3-メチル-5-t-ブチル-1,
2-エポキシシクロヘキサン、オクタデシル-2,2-ジメチ
ル-3,4-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、N-
ブチル-2,2- ジメチル-3,4-エポキシシクロヘキシルカ
ルボキシレート、シクロヘキシル-2-メチル-3,4-エポキ
シシクロヘキシルカルボキシレート、N-ブチル-2-イソ
プロピル-3,4- エポキシ-5- メチルシクロヘキシルカル
ボキシレート、オクタデシル-3,4- エポキシシクロヘキ
シルカルボキシレート、2-エチルヘキシル-3',4'-エポ
キシシクロヘキシルカルボキシレート、4,6-ジメチル-
2,3-エポキシシクロヘキシル -3',4'-エポキシシクロヘ
キシルカルボキシレート、4,5-エポキシ無水テトラヒド
ロフタル酸、3-t-ブチル-4,5-エポキシ無水テトラヒド
ロフタル酸、ジエチル-4,5- エポキシ- シス-1,2-シク
ロヘキシルジカルボキシレート、ジ-n- ブチル-3-t- ブ
チル-4,5-エポキシ-シス-1,2-シクロヘキシルジカルボ
キシレートなどが挙げられる。
ボネート系樹脂100重量部に対して、0.0001〜
5重量部、好ましくは0.001〜1重量部、さらに好
ましくは0.005〜0.5重量部の範囲で配合される
ことが望ましい。さらに、チオール系、金属塩系などの
安定剤を用いることもできる。離型剤 離型剤としては、メチルフェニルシリコーンオイルなど
のシリコーン系離型剤、ペンタエリスリトールテトラス
テアレートやグリセリンモノステアレート、モンタン酸
ワックスなどのエステル系などの離型剤、ポリα-オレ
フィンなどのオレフィン系離型剤などが挙げられる。離
型剤は、ポリカーボネート系樹脂100重量部に対し
て、0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量
部、さらに好ましくは0.1〜1重量部の範囲で配合さ
れることが望ましい。
物性を損なわない限り、目的に応じて樹脂組成物の混合
時または成型時に、公知の添加剤、たとえば着色剤(カ
ーボンブラック、酸化チタンなどの顔料、染料)、充填
剤、補強剤(ガラス繊維、炭素繊維、タルク、クレー、
マイカ、ガラスフレーク、ミルドガラス、ガラスビー
ズ)、滑剤、可塑剤、難燃剤、流動性改良剤などが、添
加されていてもよい。
としては、特に制限はなく、公知の方法が使用できる。
特に、溶融混合法が望ましい。樹脂組成物を製造する際
には、少量の溶剤を添加してもよい。装置としては特に
押出機、バンバリーミキサー、ローラー、ニーダーなど
を例として挙げることができ、これらを回分的または連
続的に運転する。このとき、成分の混合順は特に限定さ
れない。
物は、難燃性に優れ、燃焼時にドリップが発生すること
がない。たとえば、本発明に係る難燃性樹脂組成物は、
アンダーライターズラボラトリーインコーポレーション
のブレテン94「材料分類のための燃焼試験」(以下、
UL−94という)に示される試験方法に従って、厚み
1/16インチの試料片を作製し、UL−94 Vの評
価をしたとき、UL−94 V−0級を満たすものであ
る。なお、UL−94について、各V級の基準は、概略
以下の通りである。
い、接炎後の5個の試料(10回接炎)の合計火炎保持
時間が50秒以内であり、1回接炎したときの火炎保持
時間が10秒以内であり、かつ全試料とも脱脂綿に着火
する発火粒(ドリップ)を滴下しない。 V−1:接炎後の5個の試料(10回接炎)の合計火炎
保持時間が250秒以内であり、1回接炎したときの火
炎保持時間が30秒以内であり、かつ全試料とも脱脂綿
に着火する発火粒(ドリップ)を滴下しない。
炎)の合計火炎保持時間が250秒以内であり、1回接
炎したときの火炎保持時間が30秒以内であり、かつ全
試料とも脱脂綿に着火する発火粒(ドリップ)を滴下す
る。 本発明に係る難燃性樹脂組成物は、射出成型、押出成
形、ブロー成型など任意の成型方法を使用し、任意の形
状の成形することができる。
性を有するとともに高い耐熱性を有しており、しかも難
燃性にも優れている。このため、本発明の樹脂組成物の
成型品は、OA機器や家電の外板、ハウジング材、電子
電気機器部品として好適である。
や成型性を損なうことなく高度な難燃性を具備し、かつ
塩素、臭素化合物等からなる難燃剤を含まないことから
燃焼時に当該難燃剤に起因するハロゲンを含むガスの発
生の懸念もなく、環境保護の面においても優れた性能を
有している。
は、テレビ、モニター、プリンター、コピー機、ファク
シミリ、パソコンなどの家電機器、OA機器のハウジン
グ材および部品、バッテリーパック、液晶の反射板、自
動車用材料、建築用材料などの高い難燃性が要求される
用途において、極めて有用である。
明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるも
のではない。なお、特にことわりのない限り、実施例中
の部は重量部を、%は重量%を表す。
た。 ポリカーボネート系樹脂(PC):ビスフェノールA
のポリカーボネート:LEXAN(商品名、日本ジーイ
ープラスチックス社製)、塩化メチレン中、25℃で測
定した固有粘度0.42dl/g、粘度平均分子量(Mv)
=18000(計算値)。 ポリテトラフルオロエチレン(PTFE):ポリフロ
ン D−2C(商標、ダイキン化学工業(株))。 水に
PTFEを乳化分散させたもので、PTFE含有量が6
0%。 なお、ポリフロン D−2Cは、ポリカーボネー
ト系樹脂に対して、0.82%の量で添加されるので、
実際のPTFEは、0.49%添加されたことになる。
また、水は、樹脂組成物調製時に揮散する。 シリコーン樹脂 シリコーン樹脂は以下のようにして、合成したものを使
用した。
び滴下ロートを備えたフラスコに、トルエン 1764
部、イオン交換水 1050部を仕込み、攪拌を行っ
た。メチルトリイソプロポキシシラン990.3部
(4.5モル)とフェニルトリクロロシラン 634.
8部(3モル)を仕込み混合を行い、この混合物を、滴
下ロートを使用して、フラスコ内へ45分かけて滴下
し、フラスコ内でシラン化合物の加水分解を行った。滴
下終了から、60分後に攪拌を止め、二層分離した反応
液から有機層を取り出し、該有機層を水洗して塩酸分を
除去したのち、さらに有機層を減圧して、有機層中の水
分の除去を行い、分子量2500のシラノール基含有シ
リコーン樹脂トルエン溶液(P−1)を得た。
(P−1)をシリコーン樹脂分に換算したときの600
部に対し、トリメチルクロロシラン57部(0.52モ
ル)およびヘキサメチルジシラザン95部(0.589
モル)を仕込み、70〜80℃の温度となるように加熱
攪拌を行った。2時間加熱攪拌後、IRによりOH基の
吸収(3200cm-1)が減少したことを確認し、次い
で反応によって生じたアンモニア、塩酸、あるいはそれ
らの塩を水洗によって除去し、さらに水層を分離除去し
た後、トルエン層を減圧して水分の除去を行った。続い
て、濾過助剤を用いて、水洗で十分取り除けなかった塩
の濾過を行い、トルエンを除去してトリメチルシリル化
された分子量3400のシリコーン樹脂(A−1)を得
た。なお、シリコーン樹脂(A−1)の重量平均分子量
は、GPC(HLC−802U 東ソー(株)製)を用いて
(ポリスチレン換算の)分子量を測定し、OH基の有無
はIR測定より、ランベルトの法則を用いて確認した。
リクロロシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、ト
リメチルクロロシラン、ヘキサメチルジシラザンの仕込
み量を表1に示すようにした以外は、上記調製例1と同
様にして、シリコーン樹脂(A−2)〜(A−5)を合
成した。得られたシリコーン樹脂の特性を、表1に示
す。
び滴下ロートを備えたフラスコに、トルエン 1350
部、イオン交換水 1600部を仕込み、攪拌を行う。
滴下ロートにメチルトリイソプロポキシシラン950.
4部(4.32モル)とフェニルトリクロロシラン 3
04.7部(1.44モル)、ジフェニルジクロロシラ
ン364.6部(1.44モル)を仕込み、混合を行
い、この混合物をフラスコ内に、45分かけて滴下を行
い、シラン化合物の加水分解を行った。全量滴下終了
後、トルエンの還流温度にて2時間加熱攪拌を行い、冷
却後に攪拌を止め、二層分離した反応液から有機層を取
り出し、有機層(トルエン層)を水洗して塩酸分を除去
し、さらに有機層を減圧して、有機層中の水分の除去を
行い、分子量18000のシラノール基含有シリコーン
樹脂トルエン溶液を得た。次にシリコーン樹脂分に換算
したときに770部となる量でシリコーン樹脂を含むト
ルエン溶液に、トリメチルクロロシラン57部(0.5
2モル)およびヘキサメチルジシラザン95部(0.5
89モル)を仕込み、70〜80℃の温度で加熱攪拌を
行った。2時間加熱攪拌後、IRによりOH基の吸収
(3200cm-1)が減少したことを確認し、反応によ
って生じたアンモニア、塩酸、あるいはそれらの塩を水
洗によって除去し、水層を分離後、減圧して水分の除去
を行った。続いて、濾過助剤を用いて、水洗で充分に取
り除けなかった塩の濾過を行い、トルエンを除去してト
リメチルシリル化された分子量20000のシリコーン
樹脂(B−1)を得た。
を表1に示す。
ロロシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、トリメ
チルクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、ジフェニ
ルジクロロシランの仕込み量を表1に示すようにした以
外は、上記調製例5と同様にして、シリコーン樹脂(B
−2)を合成した。
示す。
び滴下ロートを備えたフラスコに、トルエン 1350
部、イオン交換水 1600部を仕込み、攪拌を行う。
滴下ロートにメチルトリイソプロポキシシラン554.
4部(2.52モル)とフェニルトリクロロシラン 6
85.6部(3.24モル)、ジフェニルジクロロシラ
ン364.6部(1.44モル)を仕込み混合を行い、
この混合物をフラスコ内へ45分かけて、滴下して、該
シランの加水分解を行った。滴下終了後、トルエンの還
流温度にて10時間加熱攪拌を行い、冷却後に攪拌を止
め、分液後有機層を水洗して塩酸分を除去し、さらに有
機層を減圧脱溶し、有機層中の水分の除去を行い、分子
量74000のシラノール基含有シロキサン樹脂トルエ
ン溶液を得た。次に該シロキサン樹脂トルエン溶液・樹
脂分換算770部に対しトリメチルクロロシラン57部
(0.52モル)およびヘキサメチルジシラザン95部
(0.589モル)を仕込み加熱攪拌を行った。70〜
80℃で2時間加熱攪拌後、IRによりOH基の吸収
(3200cm-1)が減少したことを確認し、反応によ
って生じたアンモニア、塩酸、あるいはそれらの塩を水
洗によって除去し、水層を分離後、減圧して水分の除去
を行った。続いて、濾過助剤を用いて、水洗で充分に取
り除けなかった塩の濾過を行い、トルエンを除去して、
IRによりOH基の吸収(3200cm-1)が減少した
ことを確認した後、反応によって生じたアンモニア、塩
酸、あるいはそれらの塩を水洗によって除去し、水層を
分離後、減圧脱水により水分の除去を行った。続いて、
濾過助剤を用いて、濾過を行い、トルエンを脱溶除去し
てトリメチルシリル化された分子量75000のシリコ
ーン樹脂(B−3)を得た。
示す。
ン樹脂(A-1)2重量部、PTFE0.49重量部、リ
ン系安定剤トリス(2,4ジ-t-ブチルフェニル)ホスフ
ァイト(商標;Irgafos168、チバガイキー社製)
0.045重量部を混合し、2軸押出機により、スクリ
ュー回転数270rpm 、バレル温度280℃の押出し条
件にて押出しを行い、所定の長さに切断してペレットを
製造した。このペレットを用いて、100t 射出成型機
により、バレル温度280℃、金型温度80℃の成型条
件にて、試験片(125×13×1.6mm)を射出成形した。得ら
れた成型品について、難燃性試験を行った。
を行った。すなわち、アンダーライターズラボラトリー
インコーポレーションのブレテン94”材料分類のため
の燃焼試験”(以下、UL−94という)に示される試
験方法に従って、試験した。具体的には、鉛直に保持し
た試験片にバーナーの炎を10秒間接炎し、火炎保持時
間を測定する。この接炎を一つの試料当たり2回、5本
の試料について行い、10回接炎したときの合計火炎保
持時間、および1回の接炎における火炎保持時間を評価
し、さらに、発火粒を滴下するかどうか評価する。この
評価から、以下の等級に分けられる。本実施例では、V
−0に合格するか否かを評価した。
炎)の合計火炎保持時間が50秒以内であり、1回の接
炎における火炎保持時間が10秒以内であり、かつ全試
料とも脱脂綿に着火する発火粒を滴下しない。 V−1:接炎後の5個の試料(10回接炎)の合計火炎
保持時間が250秒以内であり、1回の接炎における火
炎保持時間が30秒以内であり、かつ全試料とも脱脂綿
に着火する発火粒を滴下しない。
炎)の合計火炎保持時間が250秒以内であり、1回の
接炎における火炎保持時間が30秒以内であり、かつ全
試料とも脱脂綿に着火する発火粒を滴下する。結果を表
2に示す。
(A-1)の代わりに、シリコーン樹脂(A-2)〜(A-5)を使
用した以外は実施例1と同様にしてペレットを作製し、
難燃性試験を行った。結果を表2に示す。
外は、実施例1と同様にしてペレットを作製し、難燃性
試験を行った。なお、同様にポリカーボネート100重
量部に対して、リン系安定剤トリス(2,4ジ-t-ブチ
ルフェニル)ホスファイト(商標;Irgafos168、チ
バガイキー社製)0.045重量部を添加した。結果を
表2に示す。
組成物は、ポリカーボネート系樹脂に、T単位とM単位
とからなるシリコーン樹脂とドリップ防止剤とが両方と
も添加されているので、燃焼時間が短く、しかも、ドリ
ップの発生も抑制され、高度な難燃性(UL94 V−
0)を有している。
Claims (5)
- 【請求項1】(A)ポリカーボネート系樹脂と、 (B)RSiO1.5で表されるシロキサン単位(T単位)
とR3SiO0.5で表されるシロキサン単位(M単位)か
ら構成されるシリコーン樹脂、またはT単位とM単位と
SiO2.0で表されるシロキサン単位(Q単位)とから構
成されるシリコーン樹脂(Rは、炭素数1〜10の非置
換または置換1価炭化水素基を表す)と、 (C)ドリップ防止剤とを含み、かつポリカーボネート
系樹脂(A)100重量部に対して、 シリコーン樹脂(B)を0.1〜9重量部、およびドリ
ップ防止剤(C)を0.01〜10重量部の量で含むこ
とを特徴とする難燃性樹脂組成物。 - 【請求項2】前記ドリップ防止剤がポリテトラフルオロ
エチレン(PTFE)であることを特徴とする請求項1
に記載の難燃性樹脂組成物。 - 【請求項3】前記ポリテトラフルオロエチレンを、ポリ
カーボネート系樹脂(A)100重量部に対して、0.
01〜2重量部の量で含むことを特徴とする請求項2に
記載の難燃性樹脂組成物。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の難燃性樹
脂組成物から成形されてなる電気電子機器部品。 - 【請求項5】請求項1〜3のいずれかに記載の難燃性樹
脂組成物から成形されてなるハウジング材。
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