JP2002201436A - α−シアノアクリレート系接着剤組成物 - Google Patents

α−シアノアクリレート系接着剤組成物

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JP2002201436A JP2001000934A JP2001000934A JP2002201436A JP 2002201436 A JP2002201436 A JP 2002201436A JP 2001000934 A JP2001000934 A JP 2001000934A JP 2001000934 A JP2001000934 A JP 2001000934A JP 2002201436 A JP2002201436 A JP 2002201436A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 アクリル、クロムメッキ、ニッケルメッキ、
FRP、ベークライト、熱可塑性エラストマ−、EPD
Mゴム等の難接着材料や紙、木材、皮革、セラミックス
等の多孔質材料の接着において優れた速硬化性を有し、
且つ透湿性材料であるプラスチック材料を容器の材料に
使用した場合にも保存中の硬化が起こり難く、保存安定
性が改良されたα−シアノアクリレート系接着剤組成物
を提供する。 【解決手段】プラスチック材料製のノズル、キャップお
よび/またはチュ−ブを持つ容器を使用するα−シアノ
アクリレート系接着剤組成物において、α−シアノアク
リレートに対して、12−クラウン−4−エーテルを
0.05〜5.0重量%含有したα−シアノアクリレー
ト系接着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック材料
製ノズルおよび/またはキャップおよび/またはチュ−
ブを持つ容器を使用するα−シアノアクリレート系接着
剤組成物において、優れた速硬化性と同時に保存中の硬
化が非常に起こり難いという優れた保存安定性を有する
α−シアノアクリレート系接着剤組成物に関する。本発
明の接着剤組成物はアクリル、クロムメッキ、ニッケル
メッキ、FRP、ベークライト、熱可塑性エラストマ−
(以下TPEと略記する)、EPDMゴム等の難接着材
料や紙、木材、皮革、セラミックス等の多孔質材料の接
着において好ましく用いられる。
【0002】
【従来の技術】α−シアノアクリレートは被着体や空気
中の水分、アルカリ物質等のアニオン活性種等により極
めてアニオン重合を起こしやすいため、触媒の添加や加
熱を行うことなく短時間で重合硬化する性質を有するの
でゴム、プラスチック、金属、ガラス等の瞬間接着剤と
して広く利用されている。
【0003】しかしながら従来のα−シアノアクリレー
ト系接着剤は難接着材料であるアクリル、クロムメッ
キ、ニッケルメッキ、FRP、ベークライト、TPE、
EPDMゴム等や多孔質材料である紙、木材、皮革、セ
ラミックス等の被着物の接着においては速硬化性が十分
ではない。これらの欠点の解決手段として、α−シアノ
アクリレート系接着剤に硬化促進剤を添加する方法が知
られているが、難接着性材料に対し十分な速硬化性が得
られる程度に硬化促進剤を添加した場合には、接着剤自
身の保存安定性が著しく損なわれるという欠点を有して
いた。
【0004】またα−シアノアクリレート系接着剤は水
分の存在によって重合しやすく、硬化促進剤を添加する
と、より顕著にこの現象が生じる為に、硬化促進剤を添
加したα−シアノアクリレート系接着剤を長期保存する
には、水分を全く通さない金属容器に充填して保存する
か、あるいはプラスチック容器に接着剤を充填した場合
には低湿度に管理された環境下に保存する必要があり、
保存上非常に不便な状況にあった。また金属容器を使用
した場合においても通常、ノズルおよびキャップの一方
または両方にポリエチレン、ポリプロピレン等の透湿性
のあるプラスチック材料が使用され、さらに接着剤使用
時にはキャップを開けることとなり、吸湿は避けること
ができず、保存安定性の低下を招くことが避けられなか
った。このため一度使用して保管した後、ノズル内部で
接着剤が固まり、2回目以降の使用時に接着剤が出なか
ったり、容器中の接着剤組成物全体が固化して使用でき
なくなるといった問題が起き、これの改良が強く望まれ
ている。
【0005】また、一般に工業用に用いられる接着剤塗
布機において、接着剤は透湿性材料である細い径のプラ
スチック製チューブから吐出口のプラスチック製ノズル
へ導出されるが、この場合においても休止時あるいは夏
期使用時等にチュ−ブあるいはノズル内で吸湿による増
粘またはゲル化あるいは固化がおこりやすく、この点の
改良も強く望まれている。
【0006】本発明におけるノズルとは、接着剤組成物
容器本体の接着剤出口部に接続されているものを言い、
容器本体にねじ込んだものあるいは融着したものあるい
は一体成形したもの等が挙げられる。またそれ以外に、
ペンタイプ容器の先端部分、または自動塗布機に使用す
るチューブの接着剤出口部に取り付けられたもの等が挙
げられる。
【0007】本発明におけるキャップとは接着剤組成物
を使用しない時にノズル先端部又は接着剤組成物容器本
体を密閉できる構造のものを言い、一般的に知られてい
るノズルを覆うタイプのものや、接着剤組成物容器本体
を覆うタイプ(二重容器)等が挙げられる。
【0008】本発明におけるチューブとは、接着剤用自
動塗布機等に使用される接着剤組成物容器とノズルを中
継するものを言い、一般的に細い径のプラスチック製チ
ューブが使用されている。
【0009】速硬化性を改良する方法としては、昭和5
0〜60年にかけて硬化促進剤として種々の化合物が探
索されてきた。例えば、特開昭54−28342号公報
にはポリエチレングリコール誘導体が、特開昭60−1
79482号公報にはカリックスアレン類が開示されて
いる。また特公昭55−2238号公報にはクラウンエ
ーテル類が紙、木材への接着に対して硬化促進剤として
有効であることが記載されている。また、特開昭62−
100568号公報には、速硬化性を有し、貯蔵時及び
使用時の安定性について改良された接着剤組成物が提案
されている。
【0010】しかしながら、これらの添加剤あるいは公
知の接着剤組成物を使用した場合でも、優れた速硬化性
を有すると同時に、透湿性材料を用いたノズル詰まり等
を起こさず、実質的に満足の得られる優れた保存安定性
を有するα−シアノアクリレート系接着剤は得られてい
ない。ここでいうノズル詰まりとは、接着剤を被着体に
使用後、ノズル内部に溜まった接着剤の吸湿が進み、急
速にゲル化または固化を起こし、次に使う時にノズル部
が閉塞し、容器内の接着剤に異常がなくても接着剤が出
てこないという現象である。この現象はノズルに溜まっ
た接着剤の水分にさらされる表面積が容器内の接着剤と
比較して大幅に大きいために起こると推測されるが、こ
のノズル詰まりはしばしば見られ、α−シアノアクリレ
ート系接着剤の大きな欠点の一つであった。また、特公
昭55−2238号公報にはクラウンエーテル類(15
−クラウン−5−エーテル、18−クラウン−6−エー
テル、ジシクロヘキシル−18−クラウン−6−エーテ
ル)を使用した場合に多孔質材料の接着速度が改善され
る事が記載されている。また、特開昭62−10056
8号公報には2−シアノアクリレ−トにBF3、SO2
および18−クラウン−6−エ−テル等を配合した場合
に、従来のものより保存安定性が改良される事が記載さ
れているが、いずれの場合にも容器に付随するノズルお
よび/またはキャップおよび/またはチュ−ブのいずれ
かに透湿性プラスチック材料を使用した場合において吸
湿条件下に十分な性能は得られていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はアクリ
ル、クロムメッキ、ニッケルメッキ、FRP、ベークラ
イト、TPE、EPDMゴム等の難接着材料や紙、木
材、皮革、セラミックス等の多孔質材料の接着において
特に優れた速硬化性を有し、且つ、プラスチック材料製
ノズルおよび/またはキャップおよび/またはチュ−ブ
を持つ容器を使用するα−シアノアクリレート系接着剤
組成物において、優れた保存安定性を有するα−シアノ
アクリレート系接着剤組成物を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは課題解決に
向けて鋭意検討した結果、プラスチック材料製ノズルお
よび/またはキャップおよび/またはチュ−ブを持つ容
器を使用するα−シアノアクリレート系接着剤組成物に
おいて、α−シアノアクリレートに対して、12−クラ
ウン−4−エーテルを0.05〜5.0重量%含有して
いた場合、アクリル、クロムメッキ、ニッケルメッキ、
FRP、ベークライト、TPE、EPDMゴム等の難接
着材料や紙、木材、皮革、セラミックス等の多孔質材料
の接着に優れた速硬化性を有すると同時に使用中あるい
は保存中の硬化が非常に起り難いことを見出し、本発明
を完成した。
【0013】すなわち、本発明はプラスチック材料製ノ
ズルおよび/またはキャップおよび/またはチュ−ブを
持つ容器を使用するα−シアノアクリレート系接着剤組
成物において、α−シアノアクリレートに対して、12
−クラウン−4−エーテルを0.05〜5.0重量%含
有したことを特徴とするα−シアノアクリレート系接着
剤組成物に関する。
【0014】以下本発明について詳細に説明する。本発
明に使用されるα−シアノアクリレートとしては、下記
一般式(2)で示されるα−シアノアクリレートが好適
に用いられる。
【0015】
【化2】 (式中Rは炭素数1〜16の飽和または不飽和の脂肪族
もしくは脂環族基又は芳香族基を示す。)
【0016】α−シアノアクリレ−トの具体例として
は、例えば、α−シアノアクリル酸のメチル、エチル、
n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso
−ブチル、sec−ブチル、オクチル、ネオペンチル、
シクロヘキシル、エチルヘキシル、ドデシル、アリル、
メトキシエチル、エトキシエチル、メトキシプロピル、
ベンジル、フェニル、シリル、クロロエチル等のエステ
ル類が挙げられる。またこれらのα−シアノアクリレー
トは1種又は2種以上を混合して使用することができ
る。
【0017】本発明に用いられる12−クラウン−4−
エーテルは公知の方法で合成される。一般的な合成法と
しては特開昭54−119483号公報、特公昭59−
27351号公報、特公昭59−519号公報、特開昭
53−98985号公報、Tetrahedron L
etters,Vol.37,No14,2463−2
466<1996>等に記載されている方法が挙げられ
る。
【0018】12−クラウン−4−エーテルのα−シア
ノアクリレートに対する具体的な添加量としては0.0
5〜5.0重量%が好ましく、0.1〜3.0重量%が
更に好ましい範囲である。添加量が少なすぎると硬化速
度が不十分であり、一方添加量が多すぎると保存安定性
が悪化する。
【0019】本発明のα−シアノアクリレート系接着剤
組成物に使用するプラスチック材料製ノズル、キャッ
プ、チューブ等の材質としては、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン樹
脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエチレン
テレフタレート、ポリテトラフルオロエチレンおよびそ
の他のフッ素樹脂、非晶ポリアリレート等のプラスチッ
クが挙げられ、これらは単独で使用するか、もしくは必
要により2種以上の混合物や多層構造物として用いるこ
とができ、特にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテ
トラフルオロエチレンが好適に用いられる。
【0020】本発明のα−シアノアクリレート系接着剤
組成物を充填する容器としては、上述したプラスチック
のほかにポリ−4−メチルペンテン−1、アイオノマ
−、ポリ塩化ビニリデン、ABS樹脂、メタクリル樹
脂、ポリビニルアルコ−ル、セルロ−ル系プラスチッ
ク、TPE、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、
フェノ−ル樹脂、ユリア・メラミン樹脂、ポリウレタン
樹脂、シリコ−ン樹脂、ポリイミド樹脂、光硬化性樹
脂、変性ポリフェニレンエ−テル、ポリブチレンテレフ
タレ−ト、ポリブチンナフタレ−ト、ポリフェニレンス
ルフィド、ポリスルホン、ポリエ−テルイミド、ポリエ
−テルスルホン、ポリエ−テルケトン、ポリアミドイミ
ド、ポリアリルエ−テルニトリル、ポリベンゾイミダゾ
−ル等のプラスチック材料やアルミニウム等の金属材料
が使用され、これらは単独で使用するか、もしくは必要
により2種以上の混合物や多層構造物として用いること
ができる。特にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテ
トラフルオロエチレンおよびアルミニウムが好適に用い
られる。
【0021】本発明のα−シアノアクリレート系接着剤
組成物は特定のポリヒドロキシ化合物を添加することに
より、12−クラウン−4−エーテルの硬化促進効果を
更に向上させることが出来る。該ポリヒドロキシ化合物
としては具体的にはピロガロール、カテコール、ジ−t
−ブチルカテコール、1,2,4−トリヒドロキシベン
ゼン、ヘキサヒドロキシベンゼン、ガーリック酸、ガー
リック酸エチル、ガーリック酸メトキシエチルエステ
ル、ジクロロガーリック酸等が挙げられ、これらは必要
により1種または2種以上の混合物として用いられる。
該ポリヒドロキシ化合物の添加量は、α−シアノアクリ
レートに対して0.001〜1.0重量%が好ましく、
更に好ましくは0.005〜0.5重量%である。
【0022】また本発明のα−シアノアクリレート系接
着剤組成物には、アニオン重合禁止剤を添加するのが好
ましい。該アニオン重合禁止剤としては、具体的には二
酸化イオウ、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンス
ルホン酸、p−トルエンスルホン酸、三弗化ホウ素ジエ
チルエーテル、HBF4、トリアルキルボレート等が好
適に用いられる。これらの化合物は目的に応じて1種又
は2種以上を併用して使用することが出来るがHBF4
と二酸化イオウの併用が特に好ましい。該アニオン重合
禁止剤の使用量は、α−シアノアクリレ−トに対してそ
れぞれ0.1〜100ppmが好ましく、0.5〜50
ppmが更に好ましい範囲である。
【0023】本発明のα−シアノアクリレート系接着剤
組成物には増粘剤を添加することもできる。増粘剤とし
てはポリメタクリル酸アルキル単独重合体、異種のメタ
クリル酸エステルの共重合体、メタクリル酸エステルと
アクリル酸エステルの共重合体や、アクリルゴム、ポリ
エステル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、セルロース
エステル、ポリアルキル−α−シアノアクリレート、エ
チレン−酢ビ共重合体等が挙げられ、これらは1種又は
2種以上を併用しても良い。具体的な化合物としては、
例えば、ポリメタクリル酸アルキル単独重合体として
は、ポリメチルメタクリレート(PMMAと以下略記す
る。)、ポリエチルメタクリレート、ポリプロピルメタ
クリレート、ポリブチルメタクリレート等が挙げられ
る。異種のメタクリル酸エステルの共重合体、メタクリ
ル酸エステルとアクリル酸エステルの共重合体の原料と
して使用される化合物としては、例えば、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−n−プロ
ピル、メタクリル酸−iso−プロピル、メタクリル酸−
n−ブチル、メタクリル酸−iso−ブチル、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−プロピ
ル、アクリル酸−iso−プロピル、アクリル酸−n−ブ
チル、アクリル酸−iso−ブチル等が挙げられる。ポリ
メタクリル酸アルキル、異種のメタクリル酸エステルの
共重合体、メタクリル酸エステルとアクリル酸エステル
の共重合体については、重量平均分子量10万〜200
万ものが好ましい。また、増粘剤の含有量はα−シアノ
アクリレ−トに対して0.1〜50重量%が好ましく、
更に好ましくは1〜30重量%である。
【0024】本発明のα−シアノアクリレート系接着剤
組成物には、必要によりラジカル重合禁止剤が添加され
る。該ラジカル重合禁止剤としては、例えば、ハイドロ
キノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロ
−ル、カテコ−ル、t−ブチルカテコ−ル等が挙げられ
る。該ラジカル重合禁止剤の添加量はα−シアノアクリ
レ−トに対して通常0.001〜1.0重量%、好まし
くは0.005〜0.5重量%である。
【0025】本発明のα−シアノアクリレート系接着剤
組成物には、用途に応じて可塑剤、着色剤、香料、溶
剤、接着強度向上剤、無機フィラー等をα−シアノアク
リレートモノマーの保存安定性及び速硬化性を阻害しな
い範囲で適宜添加配合して使用することができる。
【0026】ここでいう可塑剤としては、例えば、フタ
ル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、
フタル酸−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソデシ
ル、アセチルクエン酸トリメチル、アセチルクエン酸ト
リエチル、アセチルクエン酸トリブチル等が挙げられ
る。
【0027】無機フィラーとしては、疎水性シリカ、親
水性シリカ等をチキソトロピー性付与剤として添加する
ことができる。
【0028】また本発明者らは、12−クラウン−4−
エーテルの10重量%希釈水溶液のpHと接着剤組成物
の性能に相関性があり、該pHが8.0以下の12−ク
ラウン−4−エーテルを選択使用すればさらに優れた性
能が得られることも見出した。
【0029】上記知見により、本発明においては、好ま
しくは12−クラウン−4−エーテルの10重量%希釈
水溶液のpHが8.0以下のものを選択使用するが、p
H2.0〜7.5のものを選択使用することが更に好ま
しい。
【0030】
【発明の効果】本発明のα−シアノアクリレート系接着
剤組成物は、プラスチック材料製ノズルおよび/または
キャップおよび/またはチュ−ブを持つ容器を使用する
α−シアノアクリレート系接着剤組成物において、保存
中の硬化が非常に起こり難く、保存安定性が改良され、
且つ、これまで速硬化性の向上が強く要望されていたア
クリル、クロムメッキ、ニッケルメッキ、FRP、ベー
クライト、TPE、EPDMゴム等の難接着材料や紙、
木材、皮革、セラミックス等の多孔質材料の接着におい
て特に優れた速硬化性を有している。
【0031】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
【0032】実施例中の測定及び評価は次の方法によっ
た。 〈セットタイム(速硬化性の測定及び評価)〉被着物と
して紙、米松、EPDMゴム、アクリルを用い、JIS
K6861に準じて測定した。(単位:秒) セットタイムは短いほど速硬化性は優れている。 〈保存安定性(容器本体中の接着剤組成物の保存安定性
の測定及び評価)〉接着剤組成物を2gポリエチレン製
ボトルに充填し、60℃95%RH雰囲気下でのゲル化
日数を測定した。湿度を有する実際の環境を再現する
為、加温および加湿条件での暴露とし、容器はα−シア
ノアクリレート系接着剤の容器として一般に用いられて
いるポリエチレン製ボトルを使用した。ゲル化までに要
した日数により保存安定性を以下のように評価した。 ◎:13日以上、○:10〜12日、△:6〜10日、
×:5日以下 〈耐ノズル詰まり性(ノズル部の接着剤組成物の保存安
定性の測定及び評価)〉接着剤組成物3gをアルミチュ
ーブに充填する。開封後ポリエチレン製のノズルおよび
ノズルの先端にキャップを取り付ける。次に市販のNB
R試験片(日本テストパネル社製 1×25×100m
m)上にノズルの先を接触させながら約10cm塗布す
る。キャップでノズル先端部に蓋をして30分間放置し
た後、同様にNBR上に塗布しキャップでノズル先端部
に蓋をする。この状態で60℃95%RH雰囲気下に暴
露し、ノズル内部に溜まった接着剤組成物が固化し、ノ
ズルを塞いだ為に接着剤が出なくなった日数を測定し
た。ノズルが閉塞するまでの日数により耐ノズル詰まり
性を以下のように評価した。 ◎:10日以上、○:7〜9日、△:4〜6日、×:3
日以下
【0033】実施例1 エチル−α−シアノアクリレートに対して、アニオン重
合禁止剤としてHBF410ppmおよびSO210pp
mとラジカル重合禁止剤としてハイドロキノン1500
ppmと増粘剤として重量平均分子量90万のPMMA
(住友化学工業株式会社製)4重量%とを添加し、さら
にクラウンエ−テル化合物として10重量%希釈水溶液
のpHが6.9である12−クラウン−4−エーテル
(以下12CREと略記する。)を1.2重量%添加し
て接着剤組成物を調製した。この接着剤組成物のセット
タイム、保存安定性および耐ノズル詰まり性を表1に示
した。
【0034】実施例2 実施例1の10重量%希釈水溶液のpHが6.9である
12CREの添加量をエチル−α−シアノアクリレート
に対して、0.3重量%にする以外は実施例1と同様に
して接着剤組成物を調製した。この接着剤組成物のセッ
トタイム、保存安定性および耐ノズル詰まり性を表1に
示した。
【0035】比較例1 実施例1の10重量%希釈水溶液のpHが6.9である
12CREに替えて10重量%希釈水溶液のpHが7.
6である15クラウン−5−エ−テル(東京化成試薬)
をエチル−α−シアノアクリレートに対して、0.5重
量%添加する以外は実施例1と同様にして接着剤組成物
を調製した。この接着剤組成物のセットタイム、保存安
定性および耐ノズル詰まり性を表1に示した。
【0036】比較例2 実施例1の10重量%希釈水溶液のpHが6.9である
12CREに替えて10重量%希釈水溶液のpHが6.
6である18クラウン−6−エ−テル(東京化成試薬)
をエチル−α−シアノアクリレートに対して、0.5重
量%添加する以外は実施例1と同様にして接着剤組成物
を調製した。この接着剤組成物のセットタイム、保存安
定性および耐ノズル詰まり性を表1に示した。
【0037】比較例3 実施例1の10重量%希釈水溶液のpHが6.9である
12CREに替えて10重量%希釈水溶液のpHが6.
6である18クラウン−6−エ−テル(東京化成試薬)
をエチル−α−シアノアクリレートに対して、0.01
重量%添加する以外は実施例1と同様にして接着剤組成
物を調製した。この接着剤組成物のセットタイム、保存
安定性および耐ノズル詰まり性を表1に示した。
【0038】比較例4 実施例1の10重量%希釈水溶液のpHが6.9である
12CREに替えて10重量%希釈水溶液のpHが7.
0であるt−ブチルカリックス−6−アレン(アルドリ
ッチ試薬)をエチル−α−シアノアクリレートに対し
て、0.3重量%添加する以外は実施例1と同様にして
接着剤組成物を調製した。この接着剤組成物のセットタ
イム、保存安定性および耐ノズル詰まり性を表1に示し
た。
【0039】比較例5 エチル−α−シアノアクリレートに対して、アニオン重
合禁止剤としてBF310ppmおよびSO220pp
mとラジカル重合禁止剤としてハイドロキノン500p
pmと増粘剤として重量平均分子量90万のポリメチル
メタクリレート(住友化学工業株式会社製)3重量%と
を添加し、さらにクラウンエ−テル化合物として10重
量%希釈水溶液のpHが6.6である18クラウン−6
−エ−テル(東京化成試薬)を0.05重量%添加して
接着剤組成物を調製した。この接着剤組成物のセットタ
イム、保存安定性および耐ノズル詰まり性を表1に示し
た。
【0040】実施例3 実施例1の10重量%希釈水溶液のpHが6.9である
12CREに替えて10重量%希釈水溶液のpHが6.
0である12CREをエチル−α−シアノアクリレート
に対して、0.5重量%添加する以外は実施例1と同様
にして接着剤組成物を調製した。この接着剤組成物のセ
ットタイム、保存安定性および耐ノズル詰まり性を表2
に示した。
【0041】実施例4 実施例3のHBF410ppmおよびSO210ppmに
替えてHBF4をエチル−α−シアノアクリレートに対
して、15ppm添加する以外は実施例3と同様にして
接着剤組成物を調製した。この接着剤組成物のセットタ
イム、保存安定性および耐ノズル詰まり性を表2に示し
た。
【0042】実施例5 実施例3のHBF410ppmおよびSO210ppmに
替えてSO2をエチル−α−シアノアクリレートに対し
て、30ppm添加する以外は実施例3と同様にして接
着剤組成物を調製した。この接着剤組成物のセットタイ
ム、保存安定性および耐ノズル詰まり性を表2に示し
た。
【0043】実施例6 実施例1の10重量%希釈水溶液のpHが6.9である
12CREに替えて10重量%希釈水溶液のpHが3.
8である12CREの添加量をエチル−α−シアノアク
リレートに対して、1.0重量%にする以外は実施例1
と同様にして接着剤組成物を調製した。この接着剤組成
物のセットタイム、保存安定性および耐ノズル詰まり性
を表3に示した。
【0044】実施例7 実施例6の接着剤組成物にさらにエチル−α−シアノア
クリレートに対して、ピロガロ−ルを0.05重量%添
加する以外は実施例6と同様にして接着剤組成物を調製
した。この接着剤組成物のセットタイム、保存安定性お
よび耐ノズル詰まり性を表3に示した。
【0045】実施例8 実施例6の重量平均分子量90万のPMMAに替えて重
量平均分子量15万のPMMA(住友化学工業株式会社
製)をエチル−α−シアノアクリレートに対して、12
重量%添加する以外は実施例4と同様にして接着剤組成
物を調製した。この接着剤組成物のセットタイム、保存
安定性および耐ノズル詰まり性を表4に示した。
【0046】実施例9 実施例6の重量平均分子量90万のPMMAに替えて重
量平均分子量7万のPMMA(住友化学工業株式会社
製)をエチル−α−シアノアクリレートに対して、23
重量%添加する以外は実施例4と同様にして接着剤組成
物を調製した。この接着剤組成物のセットタイム、保存
安定性および耐ノズル詰まり性を表4に示した
【0047】実施例10 実施例1の10重量%希釈水溶液のpHが6.9である
12CREに替えて10重量%希釈水溶液のpHが7.
5である12CREの添加量をα−シアノアクリレ−ト
に対して、1.2重量%にすることとα−シアノアクリ
レ−トとしてメチルシアノアクリレ−トを用いる以外は
実施例1と同様にして接着剤組成物を調製した。この接
着剤組成物のセットタイム、保存安定性および耐ノズル
詰まり性を表5に示した。
【0048】実施例11 実施例1の10重量%希釈水溶液のpHが6.9である
12CREに替えて10重量%希釈水溶液のpHが7.
5である12CREの添加量をα−シアノアクリレ−ト
に対して、0.3重量%にすることとα−シアノアクリ
レ−トとしてイソプロピルシアノアクリレ−トを用いる
以外は実施例1と同様にして接着剤組成物を調製した。
この接着剤組成物のセットタイム、保存安定性および耐
ノズル詰まり性を表5に示した。
【0049】実施例12 実施例1の10重量%希釈水溶液のpHが6.9である
12CREに替えて10重量%希釈水溶液のpHが7.
5である12CREの添加量をα−シアノアクリレ−ト
に対して、2.0重量%にすることとα−シアノアクリ
レ−トとしてメトキシエチルシアノアクリレ−トを用い
る以外は実施例1と同様にして接着剤組成物を調製し
た。この接着剤組成物のセットタイム、保存安定性およ
び耐ノズル詰まり性を表5に示した。
【0050】実施例13 実施例1の10重量%希釈水溶液のpHが6.9である
12CREに替えて10重量%希釈水溶液のpHが7.
5である12CREの添加量をα−シアノアクリレ−ト
に対して、0.5重量%にすることとα−シアノアクリ
レ−トとしてエトキシエチルシアノアクリレ−トを用い
る以外は実施例1と同様にして接着剤組成物を調製し
た。この接着剤組成物のセットタイム、保存安定性およ
び耐ノズル詰まり性を表5に示した。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】
【表5】
フロントページの続き Fターム(参考) 4J040 DF042 DF052 FA121 HB35 HB39 HB40 HB46 KA19 KA22 KA25 LA01 LA07 MA02 MA04 MA05 MA09 MA10 MA12 MA13 PA43

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチック材料製ノズルおよび/または
    キャップおよび/またはチュ−ブを持つ容器を使用する
    α−シアノアクリレート系接着剤組成物において、α−
    シアノアクリレートに対して、12−クラウン−4−エ
    ーテルを0.05〜5.0重量%含有したことを特徴と
    するα−シアノアクリレート系接着剤組成物。
  2. 【請求項2】下記一般式(1)で示されるポリヒドロキ
    シ化合物をα−シアノアクリレートに対して、0.00
    1〜1.0重量%含有して成ることを特徴とする請求項
    1に記載のα−シアノアクリレート系接着剤組成物。 【化1】 (式中、rは2〜6の整数を表わし、少なくとも2個の
    ヒドロキシル基は、隣接位置にあるものとする。Yは水
    素原子、直鎖または分岐のあるアルキル基、アルコキシ
    ル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基又はハ
    ロゲン原子を表わし、sは0〜4の整数を表わす。)
  3. 【請求項3】アニオン重合禁止剤としてHBF4とSO
    2を併用することを特徴とする請求項1または請求項2
    のいずれかに記載のα−シアノアクリレート系接着剤組
    成物。
  4. 【請求項4】増粘剤として重量平均分子量10万〜20
    0万のポリメタクリル酸アルキル単独重合体または異種
    のメタクリル酸エステルの共重合体若しくはメタクリル
    酸エステルとアクリル酸エステルとの共重合体をα−シ
    アノアクリレートに対して、0.1〜50重量%含有し
    て成ることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか
    に記載のα−シアノアクリレート系接着剤組成物。
  5. 【請求項5】12−クラウン−4−エーテルの10重量
    %希釈水溶液のpHが8.0以下である12−クラウン
    −4−エーテルを用いることを特徴とする請求項1〜請
    求項4のいずれかに記載のα−シアノアクリレート系接
    着剤組成物。
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